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JP2006232463A - インクジェットプリンタ - Google Patents

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JP2006232463A
JP2006232463A JP2005048637A JP2005048637A JP2006232463A JP 2006232463 A JP2006232463 A JP 2006232463A JP 2005048637 A JP2005048637 A JP 2005048637A JP 2005048637 A JP2005048637 A JP 2005048637A JP 2006232463 A JP2006232463 A JP 2006232463A
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Koji Higuchi
浩司 樋口
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Abstract

【課題】インクジェットヘッドの下方に平面形成部を形成し且つ搬送用の無端ベルトに張力を付与するときに、平面形成部への無端ベルトの押圧力が過大にならないようにする。
【解決手段】極性の異なる直流帯電ローラ7、8を用いて無端ベルト1の外周面を極性が交互に変わる縞状帯電パターンとし、この無端ベルト1の一方の極性に相当する部位にのみ、平面形成部12上に突起13を形成し、その内側に内包される導電性部材14には、前記ベルトの一方の極性と反対の極性の電荷を付与する。ベルト帯電によって記録紙2が吸引され、導電性部材14の電荷とベルト外周面の電荷とによる静電気力でベルトが平面形成部12に吸引される。このベルト吸引力のうち、ベルト張力が平面形成部12へのベルト押圧力として作用する搬送方向最上流部及び最下流部のベルト吸引力を、その中間のベルト吸引力より小さく設定することで、ベルト押圧力が過大になるのを防止する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば複数色の液体インクの微粒子(ドット)を印刷用紙(記録材)上に吐出出力して所定の文字や画像を描画するようにしたインクジェットプリンタに関するものである。
このようなインクジェットプリンタは、一般に安価で且つ高品質のカラー印刷物が容易に得られることから、パーソナルコンピュータやデジタルカメラなどの普及に伴い、オフィスのみならず一般ユーザにも広く普及してきている。
このようなインクジェットプリンタは、一般に、インクカートリッジとインクジェットヘッド(一般にインクジェットヘッドという)とが一体的に備えられたキャリッジなどと称される移動体が印刷媒体(記録紙)上をその紙送り方向と直交する方向に往復しながらアクチュエータを駆動することにより、そのインクジェットヘッドに形成されているノズルから液体インクの微粒子を吐出(噴射)することで、記録紙上に微小なインクドットを出力して所定の文字や画像を描画して所望の印刷物を作成するようになっている。そして、このキャリッジに黒色(ブラック)を含めた4色(イエロー、マゼンタ、シアン)のインクカートリッジと各色毎のインクジェットヘッドを備えることで、モノクロ印刷のみならず、各色を組み合わせたフルカラー印刷も容易に行えるようになっている(更に、これらの各色に、ライトシアンやライトマゼンタなどを加えた6色や7色、或いは8色のものも実用化されている)。
また、このようにキャリッジ上のインクジェットヘッドを紙送り方向と直交する方向(印刷用紙の幅方向)に往復させながら印刷を実行するようにしたタイプのインクジェットプリンタでは、1頁全体をきれいに印刷するためにインクジェットヘッドを数十回から100回以上も往復運動させる必要があるため、他の方式の印刷装置、例えば電子写真技術を用いたレーザプリンタ、複写機などに比べて大幅に印刷時間がかかるといった欠点がある。
これに対し、印刷用紙の幅と同じ寸法の長尺のインクジェットヘッドを配置してキャリッジを使用しないタイプのインクジェットプリンタでは、インクジェットヘッドを印刷用紙の幅方向に移動させる必要がなく、所謂1パスでの印刷が可能となるため、前記レーザプリンタと同様な高速な印刷が可能となる。なお、前者方式のインクジェットプリンタを一般に「マルチパス型プリンタ」、後者方式のインクジェットプリンタを一般に「ラインヘッド型プリンタ」と呼んでいる。
ところで、この種のラインヘッド型インクジェットプリンタでは、印刷品質を高めるために印字領域における印刷用紙の平坦度が重要になる。ラインヘッド型インクジェットプリンタでは、搬送用の無端ベルトに印刷用紙を吸着して搬送する構成がよく用いられており、言い換えると、印刷品質を高めるためには印字領域における搬送用ベルトの平坦度が重要になることになる。例えば、搬送用ベルトが振動して印刷用紙とインクジェットヘッドとの間隔が変動すると、インク滴の紙搬送方向への付着位置(一般に着弾位置ともいう)ずれが生じたり、間隔が広がるとノズルからのインク滴吐出時の僅かなズレが増幅されたりするといったように、印刷品質の低下を招く結果となる。紙搬送方向の異なる位置に接地された複数色のライン型インクジェットヘッドからインクを吐出してフルカラー画像を出力する際には、色ズレとして認識される。更に、ライン型インクジェットヘッドのノズル面から印刷用紙までの距離は1mm程度であり、大きな振動が生じると印刷用紙や搬送用ベルトがノズル面に接触し、ノズルのインクが印刷用紙や搬送用ベルトに付着して印刷画質の低下、インクの混色などの問題も生じる。
搬送用ベルトの振動を抑制防止する技術としては、印字領域で搬送ベルトの裏面を支持部材で支持する方法がある。その一例として、以下に挙げる特許文献1では、帯電ローラで搬送用ベルトの外周面を一つの極性に帯電することにより搬送用ベルトに印刷用紙を吸着して搬送する一方、搬送ベルトに張力を付与しながら印字領域の下方にプラテンと呼ばれる平面形成部を配設し、このプラテンを搬送用ベルトの内周面に当接することにより搬送用ベルトをプラテンに押し付けて搬送用ベルトの平坦面を規制している。
特許第2864149号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載される従来技術では、搬送用ベルト外周面の帯電電荷により生じる電気力線がベルト内周に配設されるプラテンにも作用し、絶縁材料からなるプラテン内部に生じた誘電分極による電荷と搬送用ベルト外周面の帯電電荷との間に静電吸引力が発生する。そして、前記特許文献1に記載される従来技術では、この静電気力による吸引力に加えて、搬送用ベルトに張力を付与しているので、搬送用ベルトとプラテンとの接触領域のうち、搬送用ベルトの移動方向の前後端部、つまり紙搬送方向の最上流部と最下流部における搬送用ベルトとプラテンとの押圧力が過大となるという問題がある。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、搬送用の無端ベルトと平面形成部との押圧力が過大とならないインクジェットプリンタを提供することを目的とするものである。
[発明1]上記課題を解決するために、発明1のインクジェットプリンタは、印刷媒体を所定方向に搬送する無端ベルトと、インクを出力するためのノズルが印刷媒体搬送方向と交差する方向に複数配設されたライン型インクジェットヘッドと、前記無端ベルトの外周に印刷媒体の搬送方向と平行な縞状帯電パターンを形成する帯電手段と、前記ライン型インクジェットヘッドによる印字領域に配設され且つ前記無端ベルトの内周に当接し且つ当該無端ベルトの平坦面を規制する平面形成部と、前記無端ベルトに張力を付与する張力付与手段と、前記平面形成部に内包される導電性部材に直流電力を供給して前記無端ベルトの外周面の電荷と当該導電性部材の電荷による静電気力でベルト吸引力を発現するベルト吸引力発生手段とを備えたことを特徴とするものである。
この発明に言うインクジェットヘッドとは、例えばインクジェットプリンタに用いられるインク出力用ノズルが形成されたインク滴出力部を示し、周知の静電方式、ピエゾ方式、膜沸騰インクジェット方式などにより、微粒子のインク滴を記録用紙に吐出して微小な丸いインクドットを形成するものの総称として扱う。また、縞状帯電パターンとは、一方の極性の帯電領域と、他方の極性の帯電領域とが交互に形成される帯電パターンであり、それが搬送方向と平行であるということは、夫々の極性の帯電領域が搬送方向と平行、或いは搬送方向に長手に連続していることを意味する。
この発明1に係るインクジェットプリンタによれば、インクを出力するためのノズルが印刷媒体搬送方向と交差する方向に複数配設されたライン型インクジェットヘッドを備えたラインヘッド型インクジェットプリンタにおいて、印刷媒体搬送用の無端ベルトの外周に印刷媒体の搬送方向と平行な縞状帯電パターンを形成して印刷媒体を吸着して搬送すると共に、平面形成部を無端ベルトの内周に当接してその平坦面を規制し、更に無端ベルトに張力を付与するが、平面形成部に内包される導電性部材に直流電力を供給して無端ベルトの外周面の電荷と当該導電性部材の電荷による静電気力でベルト吸引力を発現する構成としたため、平面形成部と無端ベルトとの間に発生するベルト吸引力のうち、印刷媒体搬送方向の最上流部のベルト吸引力及び印刷媒体搬送方向最下流部のベルト吸引力がその中間の領域のベルト吸引力より小さくなるように導電性部材に供給する直流電力を調整することにより、搬送用の無端ベルトと平面形成部との押圧力が過大になるのを防止することができる。
[発明2]発明2のインクジェットプリンタは、前記発明1のインクジェットプリンタにおいて、前記吸引力発生手段は、印刷媒体搬送方向の最上流部のベルト吸引力及び印刷媒体搬送方向最下流部のベルト吸引力がその中間の領域のベルト吸引力と異なるように前記導電性部材に直流電力を供給することを特徴とするものである。
この発明2に係るインクジェットプリンタによれば、印刷媒体搬送方向の最上流部のベルト吸引力及び印刷媒体搬送方向最下流部のベルト吸引力がその中間の領域のベルト吸引力と異なるように導電性部材に直流電力を供給する構成としたため、印刷媒体搬送方向の最上流部のベルト吸引力及び印刷媒体搬送方向最下流部のベルト吸引力がその中間の領域のベルト吸引力より小さくなるように導電性部材に供給する直流電力を調整することにより、搬送用の無端ベルトと平面形成部との押圧力が過大になるのを防止することができる。
[発明3]発明3のインクジェットプリンタは、前記発明1又は2のインクジェットプリンタにおいて、前記吸引力発生手段は、印刷媒体搬送方向の最上流部のベルト吸引力及び印刷媒体搬送方向最下流部のベルト吸引力がその中間の領域のベルト吸引力より小さくなるように前記導電性部材に直流電力を供給することを特徴とするものである。
この発明3に係るインクジェットプリンタによれば、印刷媒体搬送方向の最上流部のベルト吸引力及び印刷媒体搬送方向最下流部のベルト吸引力がその中間の領域のベルト吸引力より小さくなるように導電性部材に直流電力を供給する構成としたため、搬送用の無端ベルトと平面形成部との押圧力が過大になるのを防止することができる。
[発明4]発明4のインクジェットプリンタは、前記発明1又は2のインクジェットプリンタにおいて、前記吸引力発生手段は、前記導電性部材に供給する直流電力の電圧を調整することで前記ベルト吸引力を制御することを特徴とするものである。
この発明4に係るインクジェットプリンタによれば、導電性部材に供給する直流電力の電圧を調整することでベルト吸引力を制御する構成としたため、ベルト吸引力の制御が容易になる。
[発明5]発明5のインクジェットプリンタは、前記発明1乃至4の何れかのインクジェットプリンタにおいて、前記平面形成部には、前記無端ベルトに形成された同一極性の縞状帯電パターンの中心に中心が一致するようにして当該無端ベルト側に突出する突起を複数形成し、その突起の内側に前記導電性部材を内包することを特徴とするものである。
この発明5に係るインクジェットプリンタによれば、無端ベルトに形成された縞状帯電パターンの極性の中心に中心が一致するようにして当該無端ベルト側に突出する突起を平面形成部に複数形成し、その突起の内側に導電性部材を内包する構成としたため、突起のある部分ではベルト吸引力が効果的に作用し、突起のない部分ではベルト帯電による印刷媒体吸引力が効果的に作用する。
[発明6]発明6のインクジェットプリンタは、前記発明5のインクジェットプリンタにおいて、前記突起を、前記インクジェットヘッドに対向する位置に配設したことを特徴とするものである。
この発明6のインクジェットプリンタによれば、突起をインクジェットヘッドに対向する位置に配設したことにより、突起のある部分、つまりインクジェットヘッドに対向する位置ではベルト吸引力が効果的に作用して印刷媒体の平坦度を規制し、突起のない部分、つまりインクジェットヘッドに対向していない位置ではベルト帯電による印刷媒体吸引力が効果的に作用して印刷媒体の安定した搬送を確保することができる。
[発明7]発明7のインクジェットプリンタは、前記発明5又は6のインクジェットプリンタにおいて、前記突起と突起との間に前記縞状帯電パターンの極性の境界部が少なくとも一つ存在するように当該突起を形成することを特徴とするものである。
この発明7に係るインクジェットプリンタによれば、ベルト吸引力を発現する突起と突起との間に縞状帯電パターンの極性の境界部が少なくとも一つ存在するようにして突起を形成することにより、突起のない部分のベルト帯電による印刷媒体吸引力を確保することができる。
[発明8]発明8のインクジェットプリンタは、前記発明1乃至7の何れかのインクジェットプリンタにおいて、前記無端ベルトの幅方向の一方の端部を前記平面形成部に形成されたベルト位置決め面に当接したことを特徴とするものである。
この発明8に係るインクジェットプリンタによれば、無端ベルトの幅方向の一方の端部を平面形成部に形成されたベルト位置決め面に当接する構成としたため、平面形成部でのベルト吸引力とベルト帯電による印刷媒体吸引力との位置関係を確保することができる。
次に、本発明のインクジェットプリンタの一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態のインクジェットプリンタの概略構成図である。図中の符号1は、印刷媒体である記録紙2を搬送するための無端ベルトである。この無端ベルト1は、図の左端部に配設された駆動ローラ3と、図の右端部に配設された従動ローラ4と、それらの中央部下方に配設されたテンションローラ5とに巻回されている。駆動ローラ3は、図示しない駆動源によって図の矢印方向に回転駆動され、後述する帯電ローラで帯電された無端ベルト1に記録紙2を吸着した状態で、当該記録紙2を図の右方から左方に、つまり矢印方向に搬送する。従動ローラ4は、後述する帯電ローラからの余剰な電荷を放電するために接地されている。テンションローラ5は、バネ6によって下方に付勢されており、これにより無端ベルト1に張力を付与している。つまり、テンションローラ5が本発明の張力付与手段に相当する。
無端ベルト1には、従動ローラ4に対向するようにして、帯電手段としての二つの帯電ローラ7、8が当接されている。この帯電ローラ7、8の配置は、記録紙2の給紙位置の直前に相当する。各帯電ローラ7、8は、中心部の導電部7a、8aと、その外周の誘電部7b、8bとを備えて構成される。各帯電ローラ7、8の誘電部7b、8bは、中・高抵抗材料からなり、例えば図1aに実線で示すように、一方の帯電ローラ7の誘電部7bが一定幅の円筒形状で且つその幅分の間隔だけ離して配設されているとすると、他方の帯電ローラ8の誘電部8bは、図1aに二点鎖線で示すように、一方の帯電ローラ7の誘電部7bの隙間に相当する位置に配設されている。
そして、一方の帯電ローラ7の導電部7aには、直流プラス(+)電位が印加され、他方の帯電ローラ8の導電部8aには直流マイナス(−)電位が印加されている。従って、一方の帯電ローラ7の誘電部7bは+極性に帯電し、他方の帯電ローラ8の誘電部8bは−極性に帯電している。この状態で、無端ベルト1を回転させると、図1aに示すように、無端ベルト1の外周面は、各帯電ローラ7、8の誘電部7b、8bの帯電状態が転写されるように帯電する。つまり、無端ベルト1の外周面は、+極性の帯電領域と、−極性の帯電領域とが、記録紙搬送方向と交差する方向に交互に形成され、この帯電パターンを縞状帯電パターンと称する。換言すると、本実施形態の縞状帯電パターンは、記録紙2の搬送方向と平行である。なお、縞状帯電パターンの帯電ピッチ、即ち各帯電ローラ7、8の誘電部7b、8bの幅は、記録紙2の幅(搬送方向と直行方向の寸法)や、後述する記録紙吸引力等の点から、4〜20mm程度とするのが望ましい。
無端ベルト1は、基材となる樹脂として、ポリアミド系合成繊維、ポリエステル、ポリウレタン、PET、ポリカーボネートや、シリコン系、PVDF系等のフッ素樹脂を適用し、体積抵抗値を109Ω・cm以上、より好ましくは1015Ω・cm以上とする。また、必要に応じて、これらの樹脂基材にカーボンブラックや導電性フィラーを混入して抵抗値を調整することにより、周回再帯電時、即ち無端ベルト1が1周回転した次の帯電時の保持電荷量を調整するようにしてもよい。また、厚さは、耐久性と柔軟性、高速での帯電及び除電特性などから、0.05〜0.5mm、より好ましくは0.1〜0.2mm程度に選定する。
従動ローラ4の上方には、紙押えローラ9が配設されている。この紙押えローラ9は、バネ10によって下方に付勢されており、記録紙2を従動ローラ4上の無端ベルト1に押付ける機能を有する。前述したように、縞状に帯電した無端ベルト1の外周面に記録紙2を搭載し、紙押えローラ9で記録紙2を無端ベルト1に押付けると、所謂誘電分極によって記録紙2は無端ベルト1の外周面に吸着される。
図1bの符号11は、インクジェットヘッドである。このインクジェットヘッド11は、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ライトマゼンダ(Lm)、ライトシアン(Lc)、ブラック(K)の6色の各色毎に、記録紙2の搬送方向にずらして配設されている。各インクジェットヘッド11には、図示しない各色のインクタンクからインク供給チューブを介してインクが供給される。各インクジェットヘッド11には、記録紙2の搬送方向と交差する方向に、複数のノズルが形成されており、それらのノズルから同時に必要箇所に必要量のインク滴を吐出することにより、記録紙2上に微小なインクドットを形成出力する。これを各色毎に行うことにより、無端ベルト1に吸着された記録紙2を一度通過させるだけで、所謂ワンパスによる印刷を行うことができる。即ち、このインクジェットヘッド11の配設領域が印字領域に相当する。
インクジェットヘッドの各ノズルからインクを吐出出力する方法としては、静電方式、ピエゾ方式、膜沸騰インクジェット方式などがある。静電方式は、アクチュエータである静電ギャップに駆動信号を与えると、キャビティ内の振動板が変位してキャビティ内に圧力変化を生じ、その圧力変化によってインク滴がノズルから吐出出力されるというものである。ピエゾ方式は、アクチュエータであるピエゾ素子に駆動信号を与えると、キャビティ内の振動板が変位してキャビティ内に圧力変化を生じ、その圧力変化によってインク滴がノズルから吐出出力されるというものである。膜沸騰インクジェット方式は、キャビティ内に微小ヒータがあり、瞬間的に300℃以上に加熱されてインクが膜沸騰状態となって気泡が生成し、その圧力変化によってインク滴がノズルから吐出出力されるというものである。本発明は、何れのインク出力方法も適用可能である。
印字領域を構成するインクジェットヘッド11の下方には、当該インクジェットヘッド11に対向するようにして平面形成部12が設けられている。平面形成部12は、インクジェットヘッド11からインク滴を吐出する際に、記録紙2の平坦面を規制するものである。本実施形態の平面形成部12は、絶縁部材からなる外形の内側に導電性部材を内包している。この平面形成部12には、各インクジェットヘッド11に対向する位置に断面方形の突起13が突設され、この突起13の上端面が無端ベルト1の内周面に当接して当該無端ベルト11の平坦面、即ち記録紙2の平坦面を規制する。なお、平面形成部12の記録紙搬送方向と交差する方向の一方の端部には、ベルト位置決め突起15が上方向きに突設されており、無端ベルト1の記録紙搬送方向と交差する方向の一方の端面(幅方向の一方の端部)が当該ベルト位置決め突起15のベルト位置決め面16に当接されている。
この突起13と無端ベルト1、記録紙2、インクジェットヘッド11との位置関係の詳細を図2aに示す。また、図2bには、図2aのC−C断面、即ち突起13を含む平面形成部12の詳細を示す。この突起13は、前述した無端ベルト1の帯電幅程度、この実施形態では−極性の帯電幅程度に形成されている。つまり、この突起13の記録紙搬送方向の寸法(長さ)はインクジェットヘッド11の記録紙搬送方向長さ程度、突起13の記録紙搬送方向と交差する方向の寸法(幅)は−極性の帯電幅程度である。また、平面形成部12に形成されている突起13の中心は、無端ベルト1に形成された縞状帯電パターンの−極性の中心に一致している。
また、突起13の記録紙搬送方向と交差する方向の配設ピッチは、図2bに示すように、無端ベルト1の外周面に形成される縞状帯電パターンの帯電ピッチよりも広い。即ち、突起13と突起13との間には、無端ベルト1の縞状帯電パターンの極性の境界部が少なくとも一つ存在する。そして、本実施形態では、各突起13の内側に導電性部材14が内包されるようにしてそれらの導電性部材14を配設した。各突起13に内包される導電性部材14は、少なくとも記録紙搬送方向と交差する方向に連通する。また、この導電性部材14のうち、記録紙2の搬送方向最上流側の突起13に内包される導電性部材(以下、最上流側導電性部材と示す)14及び最下流側の突起13に内包される導電性部材(以下、最下流側導電性部材と示す)14以外の導電性部材(以下、中間導電性部材と示す)14は記録紙搬送方向にも連通されている。更に、前記最上流側導電性部材14と最下流側導電性部材14は、同一の直流電源(以下、最上下流側直流電源と示す)21に接続され、それ以外の、つまり中間導電性部材14は、最上下流側直流電源21とは個別の直流電源(以下、中間直流電源22と示す)に接続されている。これにより、最上流側導電性部材14及び最下流側導電性部材14の電位と、中間導電性部材14の電位とを異なるものとすることができ、本実施形態では、前者を後者より小さな電位にする。なお、最上下流側直流電源21も中間直流電源22も、同じ極性(+)であり、突起13に対応する無端ベルト1の外周面の帯電極性(−)と反対の極性に設定されている。
このインクジェットプリンタによれば、例えば図2aに示すように、無端ベルト1の外周面が+極性に帯電している状態で、図示しないゲートローラから給紙タイミングに合わせて記録紙2を当該無端ベルト1の外周面上に乗せ、紙押えローラ9で記録紙2を無端ベルト1に押付けると、無端ベルト1の外周面の表面電荷による電界が誘電分極を生じさせて、記録紙2の無端ベルト1側面は−極性になり、無端ベルト1と反対側の面は+極性になる。この誘電分極で生じた記録紙2の電荷と無端ベルト1の外周面の電荷とが静電気力で引き合うことにより、記録紙2は無端ベルト1の外周面に吸着される。このとき発生する電界は、図2bの突起13のない部分の電界に相当する。
また、平面形成部12の突起13に内包されている導電部材14に例えば+電位を印加し、その突起13にあたる無端ベルト1の外周面が−極性に帯電しているとすると、無端ベルト1と平面形成部12との間に静電気力が作用して、無端ベルト1は平面形成部12に吸引される。このときの電界は、図2bの突起13のある部分の電界に相当する。この無端ベルト1を平面形成部12に吸引する力をベルト吸引力と定義すると、本実施形態では、最上流側導電性部材14及び最下流側導電性部材14の電位と、中間導電性部材14の電位とを異なるものとし、具体的には最上流側導電性部材14及び最下流側導電性部材14の電位を中間導電性部材14の電位より小さい値とすることにより、無端ベルト1の外周面の−極性の電荷量が同じである場合には、最上流側導電性部材14及び最下流側導電性部材14に相当する部位の平面形成部12のベルト吸引力は、中間導電性部材14に相当する部位の平面形成部12のベルト吸引力よりも小さい。
本実施形態では、無端ベルト1に張力が付与されているので、無端ベルト1の内周面が押付けられる平面形成部12では、記録紙搬送方向最上流部と最下流部とにのみ、ベルト張力が押付け力として作用する。そのために、本実施形態では、突起13に内包される導電部材14に、無端ベルト1の外周面の電荷と反対の極性の電荷を付与し、これによりベルト吸引力を生じせしめて無端ベルト1を平面形成部12に押付けるようにしているのだが、記録紙搬送方向最上流部及び最下流部のベルト吸引力とそれらの中間部位でのベルト吸引力とを同じにしたのでは、ベルト張力が作用する記録紙搬送方向最上流部及び最下流部の平面形成部12への無端ベルト1の押圧力が過大となり、例えば駆動ローラ3を回転駆動する駆動源の駆動力が増大するなどの問題を生じる。
そこで、最上流側導電性部材14及び最下流側導電性部材14に相当する部位の平面形成部12のベルト吸引力と、中間導電性部材14に相当する部位の平面形成部12のベルト吸引力とが異なるように、具体的には最上流側導電性部材14及び最下流側導電性部材14に相当する部位の平面形成部12のベルト吸引力が、中間導電性部材14に相当する部位の平面形成部12のベルト吸引力よりも小さくなるように各導電性部材14に供給する直流電力を調整することにより、搬送用の無端ベルト1と平面形成部12との押圧力が過大になるのを防止することができる。
また、本実施形態のインクジェットプリンタでは、導電性部材14に供給する直流電力の電位(電圧)を調整することでベルト吸引力を制御する構成としたため、ベルト吸引力の制御が容易になる。
また、無端ベルト1に形成された縞状帯電パターンの極性の中心に中心が一致するようにして当該無端ベルト1側に突出する突起13を平面形成部12に複数形成し、その突起12の内側に導電性部材14を内包することにより、突起13のある部分ではベルト吸引力が効果的に作用し、突起13のない部分ではベルト帯電による記録紙吸引力が効果的に作用する。
また、突起13をインクジェットヘッド11に対向する位置に配設したことにより、突起13のある部分、つまりインクジェットヘッド11に対向する位置ではベルト吸引力が効果的に作用して記録紙2の平坦度を規制し、突起13のない部分、つまりインクジェットヘッド11に対向していない位置ではベルト帯電による記録紙吸引力が効果的に作用して記録紙2の安定した搬送を確保することができる。
また、ベルト吸引力を発現する突起13と突起13との間に縞状帯電パターンの極性の境界部が少なくとも一つ存在するようにしたことにより、突起13のない部分のベルト帯電による記録紙吸引力を確保することができる。
また、無端ベルト1の幅方向の一方の端部を平面形成部12に形成されたベルト位置決め面16に当接することにより、平面形成部12でのベルト吸引力とベルト帯電による記録紙吸引力との位置関係を確保することができる。
本発明のインクジェットプリンタの一実施形態を示す概略構成図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 図1のインクジェットプリンタにおける平面形成部の突起と無端ベルト、記録紙(印刷媒体)、インクジェットヘッドとの位置関係の説明図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のC−C断面図である。
符号の説明
1は無端ベルト、2は記録紙(印刷媒体)、3は駆動ローラ、4は従動ローラ、5はテンションローラ、6はバネ、7、8は帯電ローラ、9は紙押えローラ、10はバネ、11はインクジェットヘッド、12は平面形成部、13は突起、14は導電性部材、15はベルト位置決め突起、16はベルト位置決め面

Claims (8)

  1. 印刷媒体を所定方向に搬送する無端ベルトと、インクを出力するためのノズルが印刷媒体搬送方向と交差する方向に複数配設されたライン型インクジェットヘッドと、前記無端ベルトの外周に印刷媒体の搬送方向と平行な縞状帯電パターンを形成する帯電手段と、前記ライン型インクジェットヘッドによる印字領域に配設され且つ前記無端ベルトの内周に当接し且つ当該無端ベルトの平坦面を規制する平面形成部と、前記無端ベルトに張力を付与する張力付与手段と、前記平面形成部に内包される導電性部材に直流電力を供給して前記無端ベルトの外周面の電荷と当該導電性部材の電荷による静電気力でベルト吸引力を発現するベルト吸引力発生手段とを備えたことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 前記吸引力発生手段は、印刷媒体搬送方向の最上流部のベルト吸引力及び印刷媒体搬送方向最下流部のベルト吸引力がその中間の領域のベルト吸引力と異なるように前記導電性部材に直流電力を供給することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記吸引力発生手段は、印刷媒体搬送方向の最上流部のベルト吸引力及び印刷媒体搬送方向最下流部のベルト吸引力がその中間の領域のベルト吸引力より小さくなるように前記導電性部材に直流電力を供給することを特徴とする請求項2に記載のインクジェットプリンタ。
  4. 前記吸引力発生手段は、前記導電性部材に供給する直流電力の電圧を調整することで前記ベルト吸引力を制御することを特徴とする請求項2又は3に記載のインクジェットプリンタ。
  5. 前記平面形成部には、前記無端ベルトに形成された同一極性の縞状帯電パターンの中心に中心が一致するようにして当該無端ベルト側に突出する突起を複数形成し、その突起の内側に前記導電性部材を内包することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のインクジェットプリンタ。
  6. 前記突起を、前記インクジェットヘッドに対向する位置に配設したことを特徴とする請求項5に記載のインクジェットプリンタ。
  7. 前記突起と突起との間に前記縞状帯電パターンの極性の境界部が少なくとも一つ存在するように当該突起を形成することを特徴とする請求項5又は6に記載のインクジェットプリンタ。
  8. 前記無端ベルトの幅方向の一方の端部を前記平面形成部に形成されたベルト位置決め面に当接したことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一方に記載のインクジェットプリンタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101943872B1 (ko) * 2017-09-06 2019-01-30 원종한 인쇄지의 압착기

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