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JP2006271689A - 刺激装置およびその制御方法 - Google Patents

刺激装置およびその制御方法 Download PDF

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JP2006271689A JP2005095125A JP2005095125A JP2006271689A JP 2006271689 A JP2006271689 A JP 2006271689A JP 2005095125 A JP2005095125 A JP 2005095125A JP 2005095125 A JP2005095125 A JP 2005095125A JP 2006271689 A JP2006271689 A JP 2006271689A
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Takeo Ishii
竹夫 石井
Kunio Horiuchi
邦雄 堀内
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Abstract

【課題】電気刺激する際に、「チクチク」とした痛みまたは不快感を消失あるいは低減させることができる刺激装置を提供する。
【解決手段】刺激装置1は、生体の皮膚上に配列される複数の表面電極111〜116,121〜126と、各表面電極111〜116,121〜126でのインピーダンスを測定するインピーダンス測定部210と、運動神経を刺激するための刺激電流を発生する刺激電流供給部220と、インピーダンス測定部210によるインピーダンスの測定結果に基づいて、複数の表面電極111〜116,121〜126へ供給する刺激電流の配分を制御する制御部230を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、生体に対して経皮的に運動神経を電気刺激する刺激装置に関する。
従来から、電気筋肉刺激法(ELECTRICAL MUSCLE STIMULATION:EMS)が医療用運動機能訓練装置において用いられている。たとえば、電気筋肉刺激法を用いた医療用運動機能訓練装置は、脳卒中などの脳血管障害によって引き起こされる後遺症から社会復帰するためのリハビリテーション、および神経麻痺やリウマチなどの疾病にかかった場合における運動機能訓練に広く利用されている。
電気筋肉刺激法による筋肉収縮運動は、電気刺激によって被術者の意志とは関係なく筋肉を運動させるものである。具体的には、電気筋肉刺激法では、筋肉を動かすための運動神経に経皮的に電気刺激(電流)を与えて筋肉を収縮させる。この電気筋肉刺激法によれば、被術者が、実際に身体を動かす必要がないので、長く病臥中で筋肉の衰えた高齢者の筋力アップトレーニングのためにも電気筋肉刺激法による筋肉収縮運動が用いられている。また、腹筋と背筋とを鍛えることができるので腰痛予防にも用いられており、さらには足腰も鍛えることができるので膝痛予防にも応用できることが明らかにされている。
以上のような側面から、電気筋肉刺激法は、注目を集めている。実際に、電気筋肉刺激を目的とした商品が開発され、市場にて取引されている。しかしながら、従来の電気筋肉刺激法を用いた刺激装置には、いくつかの問題点が指摘されている。まず、施術1回当たりの処理時間が20〜30分と長く、刺激中に、「チクチク」とした痛みまたは不快感が生じる場合がある点が問題となる。すなわち、刺激中に、あたかも尖った物で繰り返し突き刺されるような痛みまたは不快感が生じる場合がある。
そこで、近年では、上記の痛みまたは不快感を少なくするために、種々の工夫を施した刺激装置が開示されている。たとえば、特許文献1では、用いるパルス周波数(パルス電流の頻度)を50Hz前後にし、パルス波形をパルス幅(刺激幅)の短い矩形波にし、さらに、パルス強度(刺激強度)を瞬時に上げるのではなく漸次増大させるなどの各種の工夫が開示されている。しかしながら、上記の特許文献1の技術では、効率よく運動神経のみを刺激して興奮させることが難しく、痛みに関する神経についても刺激してしまうので、刺激中における「チクチク」とした痛みまたは不快感を消失あるいは低減させることが難しかった。
一方、東洋医学では、経穴刺激が試みられており、経穴の多くは運動神経と関係していることが知られている。特許文献2は、経穴上の皮膚表面のインピーダンスが他の皮膚表面よりも低いという事実を報告している。この特許文献2では、皮膚表面のインピーダンスの時間変化から鍼刺激の効果および経穴位置を評価する技術が開示されている。しかしながら、特許文献2には、刺激中における「チクチク」とした痛みまたは不快感を消失あるいは低減させるために、皮膚表面でのインピーダンス測定結果を利用する点については開示されていなかった。
特開2003−126272号公報 特開2001−112843号公報
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものである。具体的には、電気刺激する際に、「チクチク」とした痛みまたは不快感を消失あるいは低減させることができる刺激装置およびその制御方法を提供することを目的とする。特に、皮膚表面のインピーダンスの測定結果に基づいて、刺激電流の配分を制御することによって、効率よく運動神経を興奮させることにより、痛みまたは不快感を消失あるいは低減させることを目的とする。
上記の目的は、下記の手段により達成される。
本発明の刺激装置は、生体に対して経皮的に運動神経を電気刺激する刺激装置であって、生体の皮膚上に配列される複数の表面電極と、前記各表面電極でのインピーダンスを測定する測定部と、運動神経を刺激するための刺激電流を発生する刺激電流供給部と、前記測定部によるインピーダンスの測定結果に基づいて、前記複数の表面電極へ供給する前記刺激電流の配分を制御する制御部と、を有することを特徴とする。
上記の制御部は、前記測定部によるインピーダンスの測定結果に基づいて、前記複数の表面電極のなかから一対または複数対の表面電極を刺激電流供給用電極対として選択する選択部を有し、前記刺激電流を前記刺激電流供給用電極対に対して供給するように制御する。
上記の複数の表面電極は、表面電極対を一定間隔で複数配列してなる表面電極群を一または複数群にわたって形成しており、前記測定部は、各表面電極対間でのインピーダンスを測定し、前記選択部は、最も低いインピーダンス値を示す表面電極対を前記刺激電流供給用電極対として選択する。
上記の複数の表面電極は、表面電極対を一定間隔で複数配列してなる表面電極群を一または複数群にわたって形成しており、前記測定部は、各表面電極対間でのインピーダンスを測定し、前記選択部は、複数の表面電極対間でのインピーダンスにおける所定値以下のインピーダンス値を示す表面電極対を刺激電流供給用電極対として選択する。
上記の複数の表面電極は、表面電極を一定間隔でアレイ状に複数配列してなる表面電極群を一または複数群にわたって形成しており、前記測定部は、隣り合わせの表面電極間でのインピーダンスを測定し、前記選択部は、最も低いインピーダンス値を示す一組の表面電極を前記刺激電流供給用電極対として選択する。
上記の複数の表面電極は、表面電極を一定間隔でアレイ状に複数配列してなる表面電極群を一または複数群にわたって形成しており、前記測定部は、隣り合わせの表面電極間でのインピーダンスを測定し、前記選択部は、隣り合わせの表面電極間でのインピーダンスにおける所定値以下のインピーダンス値を示す一または複数組の表面電極を前記刺激電流供給用電極対として選択する。
上記の所定値は、前記インピーダンスの平均値である。
上記の表面電極は、皮膚抵抗よりも高い抵抗値を有する。
上記の表面電極は、皮膚に接触する導電性の粘着性ゲル層を持つ電極からなり、当該粘着性ゲル層の皮膚接触面積は、0.5cm乃至10cmであり、刺激電流供給用電極対間の抵抗値は、皮膚上への装着時で100kΩ乃至10MΩである。
上記の刺激電流は、振幅変調によってパルス強度が漸次増減するパルス電流である。
上記のパルス電流のパルス周波数は30Hz乃至100Hzであり、1回の筋肉収縮あたりのパルス電流印加期間は0.5秒乃至10秒であり、パルス電流印加期間において、振幅変調によってパルス強度が漸次増加し、所定強度に達するとパルス強度が一定値を保ち、所定時間が経過するとパルス強度が漸次減少する。
上記のパルス電流は、正側パルスと負側パルスとを有する両極性パルス電流であり、正側パルスと負側パルスとの間に所定のパルス間隔を有する。
上記のパルス電流の波形は、三角波、鋭波、または先端幅が短い台形波の何れかであり、当該波形の底辺付近における最大のパルス幅が0.1m秒乃至2m秒である。
上記の刺激装置は、さらに、供給される刺激電流の出力値、および刺激を開始してから完了するまでの処理時間を設定するための設定部と、設定された前記刺激電流の出力値および処理時間を表示する表示部と、を有する。
上記の刺激装置は、さらに、生体に装着されるベルト部を有し、前記複数の表面電極は、前記ベルト部の表面に配列されている。
本発明の刺激装置の制御方法は、生体に対して経皮的に運動神経を電気刺激する刺激装置の制御方法であって、生体の皮膚上に配列された複数の表面電極でのインピーダンスを検出し、検出された該インピーダンスに基づいて、該表面電極へ供給する刺激電流を配分することを特徴とする。
本発明の刺激装置によれば、「チクチク」とした痛みまたは不快感を消失あるいは低減させることができる刺激装置およびその制御方法を提供することができる。特に、生体の皮膚上に配列される複数の表面電極の夫々でのインピーダンスを測定し、インピーダンスの測定結果に基づいて、複数の表面電極へ供給する刺激電流の配分を制御するので、効率よく運動神経を興奮させることができ、痛みまたは不快感を消失あるいは低減させることができる。
また、必要に応じて、表面電極を高抵抗として、汗が存在する汗腺に電流が集中して発生したジュール熱によって惹き起こされる痛みを消失あるいは低減することができる。さらに、必要に応じて、0.1m秒乃至2m秒の底辺近傍における最大のパルス幅が0.1m秒乃至2m秒であり、三角波、鋭波、または先端幅が短い台形波を持ったパルス電流とすることによって、痛みまたは不快感を低減することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の刺激装置の内容について説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の刺激装置の正面図であり、図2は、刺激装置の背面図である。図1および図2では、腰部の左右部を電気刺激するための刺激装置1を例として示している。
刺激装置1は、被施術者の身体に巻き付けることができるベルト状(帯状)の基材であるベルト部2と、ベルト部2の両端に設けられた固定部3とを有する。ベルト部2は、可撓性素材で形成されている。また、固定部3としては、たとえば、一組の面ファスナーが用いられる。
刺激装置1は、生体の皮膚上に配置される複数の表面電極を含む電極部100と、末梢性運動神経(以下、単に「運動神経」と称する)を刺激するための刺激電流を電極部100に供給するため装置本体200とを備える。電極部100における複数の表面電極は、ベルト部2の一の表面に配列されている。
装置本体200は、各表面電極でのインピーダンスを測定するインピーダンス測定部210と、刺激電流を発生するための刺激電流供給部220と、インピーダンスの測定結果に基づいて、複数の表面電極へ供給する刺激電流の配分を制御する制御部230と、を有する。
本実施の形態においては、制御部230は、インピーダンスの測定結果に基づいて、電極部100における複数の表面電極の中から、刺激電流を供給するための電極対(以下、「刺激電流供給用電極対」と称する)を選択し、刺激電流供給用電極対に対して刺激電流を供給するように制御するものである。また、装置本体200には、表示部240、および操作部250が設けられている。
なお、本実施の形態では、全ての構成が、ベルト部2の内部または表面に設けられている場合を示したが、装置本体200の少なくとも一部をベルト部2とは別の筐体に設けて、ベルト部2上の設けられた各部と筐体とを電気的に結線するように構成することもできる。
図3は、刺激装置1の概略構成を示すブロック図である。以下、図面を参照しつつ、電極部100の構成、および装置本体200の構成について、順次説明する。
(電極部の構成)
まず、電極部100の構成について説明する。電極部100は、1または複数の電極群を含む。図3に示される例では、電極部100は、第1電極群110と、第2電極群120とからなる2つの電極群を含む。電極群110,120間の相対的な位置関係は、任意に決定することができる。好ましくは、刺激を希望する腰、脚、および腕などの部位の種類に応じて、電極群110,120の位置が決定される。具体的には、ペインクリニックにおけるトリガーポイント、あるいは、東洋医学における経穴(つぼ)の分布に応じて、各電極群を配置することが望ましい。
一般に、東洋医学では、経穴への刺激が行われている。経穴の多くは、運動神経と関係していることが知られている。具体的には、経穴の解剖学的位置として、骨の孔(四白など)、筋膜孔(足三里など)、腱と腱の隙間(内関など)、および骨と骨の隙間(大椎など)などの各位置が知られており、これらの解剖学的位置のうち、特に、筋膜孔が、運動神経や骨格筋を養う血管が入り込むところである。この筋膜孔と関係する経穴は、運動などで擦れて炎症が起きやすく、トリガーポイントとの関連性も知られており、重要な経穴である。トリガーポイントは経穴と70%位の相関があるとされるので、筋膜孔が関係する経穴の数が多いことが推定される。したがって、筋膜孔が関係する経穴が、電極群110,120の領域内のいずれかに含まれるように、刺激を希望する部位に応じて、各電極群の数、面積、および配置が決定されていることが望ましい。
なお、図3に示される場合では、腰の左右を電気刺激できるように、2つ電極群110,120が配置される場合が示されているが、刺激を希望する部位によっては、1つの電極群のみが配置されてもよく、3つ以上の電極群が配置されていてもよい。
各電極群110,120は、それぞれ、表面電極対を複数配列して構成されている。具体的には、第1電極群110は、2対以上配列された表面電極対111〜116から構成されており、同様に、第2電極群120は、2対以上配列された表面電極対121〜126から構成されている。図3に示される例では、第1電極群110および第2電極群120は、それぞれ6対の表面電極対を含む。
図4は、第1電極群110を拡大して示した平面図である。図4に示されるとおり、複数対(本実施の形態では、6対)の表面電極対111〜116が一定間隔で配列されている。
各表面電極対111〜116は、それぞれ2つの表面電極を含む。たとえば、表面電極対111は、第1の表面電極111aと、第1の表面電極111aから所定の電極間距離だけ離間して配置された第2の表面電極111bとを有する。
第1表面電極111aおよび第2表面電極111bは、たとえば、皮膚に接触する導電性の粘着性ゲル層を持つ電極である。粘着性ゲル層の皮膚接触面積は、0.5cm乃至10cmであることが望ましい。なお、第1表面電極111aおよび第2表面電極111bとの間の電気抵抗値は、皮膚上への装着時で、好ましくは、100kΩ乃至10MΩであり、さらに好ましくは、2〜3MΩである。
残りの表面電極対112〜116も、上記の表面電極対111と同様の構成を有する。各表面電極対111〜116は、第1表面電極111a〜116aの面積および抵抗値、第2表面電極111b〜116bの面積および抵抗値、および第1表面電極と第2表面電極との間の電極間距離などの値が、実質的に同一となるように統一されている。したがって、どの表面電極対が刺激電流供給用電極対として選択される場合であっても、この刺激電流供給用電極対間の電気抵抗値は、好ましくは、100kΩ乃至10MΩとなり、さらに好ましくは、2〜3MΩとなる。
(装置本体の構成)
次に、図3に戻り、装置本体200の構成について説明する。装置本体200は、インピーダンス測定部210、刺激電流を発生するための刺激電流供給部220、制御部230、表示部240、および操作部250の各部を含む。
(1)インピーダンス測定部
インピーダンス測定部210は、上述した電極部100を構成する各表面電極でのインピーダンスを測定するものである。具体的には、インピーダンス測定部210は、各表面電極対111〜116,および121〜126でのインピーダンスを測定する。
インピーダンス測定部210は、たとえば、微弱電流供給部211と、インピーダンス計212とを有する。微弱電流供給部211は、痛みや不快感が生じない程度の電流(微弱電流)を発生させ、この微弱電流を各表面電極対111〜116,および121〜126に供給する。表面電極対111を例にとれば、第1の表面電極111aと第2の表面電極111bとの間に微弱電流が流れる。微弱電流は、少なくとも刺激電流よりも電流値が小さく、たとえば、10μA以下の電流である。
一方、インピーダンス計212は、微弱電流が供給された際の各表面電極対111〜116,および121〜126での電圧降下を測定することによって、各表面電極対111〜116,および121〜126での各インピーダンス値を測定するものである。なお、微弱電流の電流値が小さいために電圧降下の値が小さい場合には、測定精度を高めるために、(図示しない)増幅器などによって増幅した上で電圧降下を測定して、インピーダンス値を求めてもよい。
(2)刺激電流供給部
次に、刺激電流供給部220について説明する。刺激電流供給部220は、電源221、発振器222、および昇圧器223を有する。電源221は、各部へ電力を供給するためのものである。電源221として各種の電源装置や電池を用いることができる。
発振器222は、所定の信号波形を持った刺激電流を発生させるものであり、好ましくは、パルス発振器である。たとえば、発振器222は、関数発生器(不図示)を備えていてもよい。ここで、関数発生器は、時間または入力電圧に対して与えられた関数関係を満足する電圧を発生することができるものである。
昇圧器223は、発振器222で発生させた信号波形の電圧を増幅するものであり、増幅した信号波形の電圧に応じた刺激電流が、刺激電流供給用電極対に対して供給されることとなる。
図5は、刺激電流供給部220によって供給される刺激電流の一例であり、図6は、図5におけるA部分の拡大図である。図5および図6に示されるとおり、刺激電流10は、振幅変調によってパルス強度(刺激強度)が漸次増減するパルス電流である。また、このパルス電流は、パルス周波数が30Hz乃至100Hz(すなわち、パルス周期が10m秒乃至30m秒程度)であり、正側パルスと負側パルスとを有し、正側パルスと負側パルスとの間に所定のパルス間隔を有する両極性パルスであることが望ましい。特に、図6に示されるとおり、正側パルスと負側パルスが、隣接する波形を採用することができる。
さらに、パルス電流は、一定幅のバースト状(群波形)に形成される。一つの群波の時間幅Tは、1回の筋肉収縮あたりのパルス電流印加期間(刺激時間)に対応する。このパルス電流印加時間Tは、好ましくは、0.5秒乃至10秒であり、より好ましくは、5秒乃至6秒である。また、隣接する群波の間隔(無刺激のインターバル)Tは、好ましくは0.5秒乃至10秒であり、より好ましくは2秒乃至3秒である。
パルス電流印加期間Tにおいて、初期の運動神経刺激の立ち上がりにあたる時間領域Tでは、振幅変調によってパルス強度が漸次増大され、その後、パルス強度が所定強度に達すると、パルス強度が一定値に保たれる(時間領域T)。さらに、群波の立上り時点からの経過時間が所定時間に達すると、運動神経刺激の立ち下げにおいて、パルス強度が漸次減少する(時間領域T)。
図5に示される例では、T1=2秒、T2=1秒、T3=2秒、Tg=5秒、およびTi=3秒である。したがって、1回の筋肉収縮あたりのパルス電流印加期間(刺激時間)Tに対応する1つの群波において、2秒の間、パルス強度が漸次増大され、1秒の間、パルス強度が一定値に保たれ、さらに、2秒の間、パルス強度が漸次減少する。そして、3秒の間、刺激が休止された後、次のパルス電流印加期間(刺激時間)に対応する群波を再び発生させる。以後、刺激を開始してから完了するまでの処理時間が経過するまで、上記の処理が繰り返される。
また、図6の拡大図に示されるとおり、個々のパルス電流の波形は、三角波、鋭波、または先端幅が短い台形波の何れかであることが望ましく、当該波形の底部付近におけるパルス幅(より具体的には、パルスの最大の波高値の1/εになるまでの時間で定義される時定数)は、0.1m秒乃至2m秒であり、より好ましくは、0.2m秒乃至0.5m秒である。ここで、波形の底部付近におけるパルス幅、すなわち時定数は、刺激電流供給部220、刺激電流供給用電極対、および生体からなる閉ループ回路でのリアクタンス成分(インダクタンス成分、キャパシタンス成分)を変化させることによって調整される。なお、刺激電流供給部220から出力された時点でのパルス電流の波形が、三角波、鋭波、および先端幅が短い台形でなく、通常の矩形パルス波形である場合であっても、回路構成によっては、生体に含まれるリアクタンス成分(インダクタンス成分、キャパシタンス成分)の影響によって、波形が変形させられて、鋭波、または先端幅が短い台形波になりうる。
(3)制御部
次に、制御部230について説明する。制御部230は、図3に示されるとおり、プロセッサ231、記憶部232、および選択回路233a,233bを有する。
プロセッサ231は、たとえば、マイクロコンピュータ素子であって、制御部230として処理を実行するのみならず、装置本体200を構成する各部を制御し、種々の演算を実行するためにも用いられる。
プロセッサ231は、インピーダンス測定部210によって測定された各表面電極対111〜116、および121〜126でのインピーダンス測定値に関する演算処理および/または比較処理を実行し、その処理結果に基づいて、各表面電極対111〜116、および121〜126の中から刺激電流供給用電極対を選択する選択部としても機能する。なお、プロセッサ231は、各電極群(第1電極群110,第2電極群120)別に刺激電流供給用電極対を選択することが望ましい。なお、刺激電流供給用電極対を選択する処理の内容については、フローチャートを用いて後述する。
記憶部232は、たとえば、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)や不揮発性メモリであり、インピーダンス測定部210によって測定された各表面電極対111〜116、および121〜126でのインピーダンス測定値などの各種データやパラメータを一時的に記憶する。また、記憶部232は、プロセッサ231の演算処理および比較処理の際の作業領域(ワーキングエリア)を提供してもよい。
選択回路233a,233bは、プロセッサ231の指示に基づいて、刺激電流供給部220と、複数の表面電極対との電気的な接続関係を切り替えるスイッチ回路である。本実施の形態では、選択回路233a,233bは、プロセッサに231によって複数の表面電極対の中から選択された刺激電流供給用電極対に対してのみ、刺激電流供給部220が電気的に接続されるようにスイッチング処理する。
なお、選択回路233a,233bは、各電極群110,120別に設けられていることが望ましい。この場合、たとえば、第1の選択回路233aが、第1電極群110に対応して設けられており、第2の選択回路233bが、第2電極群120に対応して設けられている。
さらに、インピーダンス測定部210によって、測定された各表面電極対111〜116、および121〜126でのインピーダンス値を時分割処理により個別に測定する場合には、選択回路233a,233bは、インピーダンス測定部210と、複数の表面電極対との電気的接続関係を切り替えるスイッチ回路として兼用することができる。この場合、選択回路233a,233bは、インピーダンス測定部210を、順次に表面電極対111〜116、および121〜126に接続するようにスイッチング処理し、インピーダンス測定部210が、その都度、インピーダンス値を測定することができる。
(4)表示部および操作部
最後に、表示部240および操作部250について説明する。表示部240は、たとえば液晶ディスプレイであり、設定された刺激電流の出力値および処理時間などの各種情報を表示する。なお、刺激電流の出力値は、刺激電流の実効値であってもよく、たとえば、刺激電流がパルス電流である場合には、パルス強度(振幅)であってもよい。
操作部250は、刺激電流の出力値、処理時間、およびその他のパラメータを設定する設定部である。たとえば、操作部250は、種々のスイッチ、ボタン、つまみ、およびタッチパネルである。
以上のように構成される刺激装置1は、以下のように処理を行う。図7は、本実施の形態の刺激装置1の処理内容を示すフローチャートであり、刺激装置1の制御方法を示す。図7に示されるアルゴリズムは、プロセッサ231内のROM(リードオンリーメモリ)内にプログラムとして格納されており、主としてプロセッサ231によって実行される。
まず、初期設定がなされる(ステップS101)。具体的には、ユーザが操作部250を操作することによって、刺激電流の出力値、刺激を開始してから完了するまでの処理時間、およびその他のパラメータが設定される。
続いて、処理開始の指示を待って(ステップS102:YES)、各表面電極対111〜116,および121〜126への微弱電流の供給が指示される(ステップS103)。処理開始の前提として、第1電極群110および第2電極群120が、それぞれ刺激対象部位(本実施の形態では、腰の左右)に配置されるように、ベルト部2が被施術者の身体に巻き付けられて、固定部3により固定される。このように、ベルト部2が装着された状態で、処理開始の指示がなされる。
微弱電流は、各表面電極対111〜116,および121〜126に対して、一度に供給してもよい。しかしながら、各表面電極対間におけるクロストークなどの相互作用を防止するためには、選択回路233a,233bを切り替えることによって、一対ごとに順次に微弱電流を供給してもよい。
なお、電気抵抗成分のみならず、リアクタンス(インダクタンス成分、キャパシタンス成分)を含んだインピーダンスを測定する見地から、微弱電流として、交流電流または交流成分を持った電流を用いることが望ましい。また、パルス電流も、交流成分を含んでいるので、微弱電流として、パルス電流を用いることもできる。
次に、微弱電流が供給されている状態で、電圧降下を測定することによって、各表面電極対111〜116,および121〜126におけるインピーダンス測定値が求められる(ステップS104)。すなわち、前記各表面電極対におけるインピーダンスが検出される。各インピーダンス測定値は、各表面電極対111〜116,および121〜126別に記憶部232に一時的に記憶される。
次いで、プロセッサ231は、記憶部232に記憶された各表面電極対111〜116,および121〜126のインピーダンス測定値に基づいて、複数対の表面電極対111〜116,および121〜126の中から刺激電流供給用電極対を選択する(ステップS105)。
図8は、図7のステップS105の処理内容の一例を示すサブルーチンである。図8に示されるように、プロセッサ231は、各電極群(第1電極群110,第2電極群120)別に、各電極群に含まれる複数の表面電極対の中で、最も低いインピーダンス測定値を示す表面電極対を刺激電流供給用電極として選択する(ステップS201)。具体的には、各電極群に含まれる複数の表面電極対におけるインピーダンス測定値を比較する比較処理を実行することによって、最も低いインピーダンス測定値を示す表面電極対を選択することができる。以下の処理では、第1電極群110の中から、刺激電極供給用電極として表面電極対111が選択され、第2電極群120の中から、刺激電極供給用電極として表面電極対122が選択された場合を例にとって説明する。
なお、各表面電極対111〜116,および121〜126において、表面電極の面積および抵抗値、第1表面電極と第2表面電極との間の電極間距離などの値が、実質的に統一されているので、表面電極対111〜116,および121〜126におけるインピーダンスの値の違いは、皮膚表面のインピーダンスの違いに起因する。言い換えれば、最も低いインピーダンス測定値を示す表面電極対の位置は、皮膚表面のインピーダンスが最も低い位置を示す。ここで、経穴上の皮膚表面のインピーダンスが他の皮膚表面よりも低いという事実によれば、インピーダンスが低い表面電極対を選択することによって、経穴上または経穴近傍に位置する表面電極対を刺激電流供給用電極対111,122として選択することができる。
刺激電流供給用電極対111,122が選択されると、図7に示されるメインルーチンに戻り、プロセッサ231は、刺激電流供給用電極対111,122に対してのみ刺激電流が供給されるように選択回路233a,231bに指示する(ステップS106)。指示を受けた選択回路233aは、第1電極群110から選ばれた刺激電極供給用電極対111と刺激電流供給部220とを電気的に接続し、他の表面電極対112〜116と刺激電流供給部220とが電気的に絶縁する。一方、選択回路233bは、第2電極群120から選ばれた刺激電極供給用電極対122と刺激電流供給部220とを電気的に接続し、他の表面電極対121、および123〜126と刺激電流供給部220とを電気的に絶縁する。この結果、刺激電流供給部220から出力される刺激電流は、刺激電流供給用電極対111,122にのみに供給される。すなわち、経穴上に位置する表面電極対である刺激電流供給用電極対111,122にのみ、選択的に刺激電流を供給することができる。また、経穴の多くは、運動神経と関係しているので、少ない電気量で目的の運動神経を効率的に刺激することが可能になる。
以上のように、微弱電流を流して最もインピーダンスの低い場所を見つけだし、その場所に電流を供給することによって、目的の運動神経のみを刺激でき、他の痛みや触・圧に関係する神経を無駄に刺激せずにすむ。この結果、「チクチク」とした痛みまたは不快感を消失あるいは低減させることができる。
次いで、刺激電流の供給状態が制御される(ステップS107)。刺激電流は、図6に示されたように、波形の底部付近におけるパルス幅が0.1m秒乃至2m秒であり、より好ましくは、0.2m秒乃至0.5m秒であり、三角波、鋭波、または先端幅が短い台形波の何れかである。かかる波形を持った刺激電流を用いることによって、皮下の運動神経を効果的に刺激して、痛みに関係する知覚神経については直接刺激しないように構成できる。
一般に、皮膚には種々の知覚神経が走行している。たとえば、知覚神経として、触、圧などの機械的刺激で興奮するAβ有髄線維、および痛みに関係するAδ有髄線維やC無髄線維などが知られている。これら神経軸索の太さは、触・機械的受容器を持つAβ有髄線維(直径5〜12μm)や運動線維(直径12〜20μm)では太く、侵害受容器を持つC無髄線維(直径0.4〜1.2μm)では細い。
電気刺激に矩形波パルスを用いた場合、パルス幅が小さいほど直径の大きな軸索が選択的に刺激される。具体的には、パルス幅を0.2m秒程度にすることで、細い神経軸索を持つC無髄線維を刺激しないようにすることができる。しかしながら、痛みの神経にはC線維以外にAδ線維も関与しており、このAδ線維の太さが直径2〜5μmであるため、0.2m秒位の矩形波パルスでも、このAδ線維を刺激してしまう。この点に関し、本実施の形態の刺激装置1では、矩形波パルスに代えて、パルス波形を、三角波、鋭波、または先端幅が短い台形波の何れかとすることによって、Aδ線維への直接的な刺激を軽減することを可能としている。なお、パルス幅の下限値は、任意であるが、0.1m秒以下のパルス幅を採用した場合には、刺激電圧を高める必要があり製造コストが高くなるため、パルス幅は、0.1m秒以上、より好ましくは、0.2m秒以上にすることが望ましい。
さらに、1回の筋肉収縮あたりのパルス電流印加期間(一つの群波の時間幅)Tを0.5秒乃至10秒とし、無刺激のインターバルTを、0.5秒乃至10秒とするとともに、パルス電流印加期間において、振幅変調によってパルス強度が漸次増加し、所定強度に達するとパルス強度が一定値を保ち、所定時間が経過するとパルス強度が漸次減少するように制御することによって、「チクチク」とした痛みまたは不快感を低減させることができる。
また、パルス電流は、正側パルスと負側パルスとを有する両極性パルス電流であり、正側パルスと負側パルスとの間に所定のパルス間隔を有するように形成されるので、単極性パルス電流を供給する場合に比べて、表面電極の分極に伴う劣化を防止することができる。
さらに、本実施の形態の刺激装置1は、汗腺の影響による痛みまたは不快感についても、痛みまたは不快感を消滅あるいは低減することができる。具体的には、皮膚表面の電極接触部分には角質中に汗腺が分布しているため、汗腺中に汗が存在すると、汗腺は電気をよく流す導通状態になり、そのため汗が存在する汗腺に電流が集中し、発生したジュール熱によって痛みを惹き起こすことを本発明者等は見出した。
この点に関して、本実施の形態の刺激装置1では表面電極の抵抗を高めることによって、汗腺への電流の集中を防止している。具体的には、表面電極が、少なくとも皮膚抵抗よりも高い抵抗値を持つように構成されている。特に、表面電極を構成する当該粘着性ゲル層の皮膚接触面積が、0.5cm乃至10cmであり、刺激電流供給用電極対間の抵抗値は、皮膚上への装着時で100kΩ乃至10MΩ、さらに好ましくは、2〜3MΩであることが望ましい。このように、皮膚に接触するゲル層を高抵抗にすることによって、比較的広い領域にわたって高い抵抗分が直列接続されることとなる。したがって、汗が発生した場合であっても、汗に起因するコンダクタンス変化(すなわち、電気抵抗変化)による影響を相対的に和らげることができる。この結果、電極下の皮膚の一部が汗で濡れていても、その部分に電流が集中することはなく電極接触面の皮膚へほぼ均等に電流を流すことができる。この点からも、「チクチク」とした痛みまたは不快感を消失あるいは低減させることができる。
以上のような種々の工夫により、「チクチク」とした痛みまたは不快感を消失または低減させつつ、刺激電流が供給される。刺激電流の供給時には、図7のステップS108に示されるとおり、刺激電流の出力値および処理時間の残り時間など種々のパラメータを表示することができる。また、処理の途中において、ユーザから刺激電流の出力値の調整指示があれば(ステップS109:YES)、所望の出力値となるように刺激電流の供給状態を制御する(ステップS107)。
次いで、処理時間が経過するのを待って(ステップS110:YES)、刺激電流供給用電極対111,122に対する刺激電流の供給停止を指示し(ステップS111)、処理を完了する。
以上のように第1の実施の形態の刺激装置1について説明したが、本実施の形態の刺激装置1によれば、以下のような効果が得られる。
本実施の形態の刺激装置1によれば、インピーダンス測定部210が、各表面電極でのインピーダンスを測定し、インピーダンス測定部210によるインピーダンスの測定結果に基づいて、制御部230は、複数の表面電極へ供給する刺激電流の配分を制御する。特に、制御部230は、インピーダンス測定部210による測定結果に基づいて、複数の表面電極のなかから表面電極111,121を刺激電流供給用電極対として選択する選択部としてプロセッサ231と選択回路233a,233bとを有する。
より具体的には、複数の表面電極は、表面電極対111〜116,および121〜126を一定間隔で二つ以上配列してなる表面電極群を一または複数群にわたって形成しており、インピーダンス測定部210は、各表面電極対間でのインピーダンスを測定し、プロセッサ231および選択回路233a,233bは、最も低いインピーダンス値を示す表面電極対を刺激電流供給用電極対111,122として選択する。
したがって、目的の運動神経のみを刺激でき、他の痛みや触・圧に関係する神経を無駄に刺激せずにすむ。この結果、「チクチク」とした痛みまたは不快感を消失あるいは低減させることができる。
また、複数の表面電極は、表面電極対111〜116,および121〜126を一定間隔で二つ以上配列してなる表面電極群を一または複数群にわたって形成しているので、複数の表面電極の位置をインピーダンスの低い位置へ機械的に移動させる必要はなく、単に、複数の表面電極の中から、刺激電流供給用電極対111,122を選択すればよい。
さらに、上述したとおり、表面電極は、皮膚抵抗よりも高い抵抗値を有し、特に、粘着性ゲル層の皮膚接触面積は、0.5cm乃至10cmであり、刺激電流供給用電極対間の抵抗値は、皮膚上への装着時で100kΩ乃至10MΩであるので、汗が存在する汗腺に電流が集中して発生したジュール熱によって痛みを惹き起こすことを消失あるいは低減することができる。
さらに、刺激電流は、振幅変調によってパルス強度が漸次増減するパルス電流である。特に、パルス電流のパルス周波数は30乃至100Hzであり、1回の筋肉収縮あたりのパルス電流印加期間は0.5秒乃至10秒であり、パルス電流印加期間において、振幅変調によってパルス強度が漸次増加し、所定強度に達するとパルス強度が一定値を保ち、所定時間が経過するとパルス強度が漸次減少する。また、パルス電流の波形は、三角波、鋭波、または先端幅が短い台形波の何れかであり、当該波形の底辺付近における最大のパルス幅が0.1m秒乃至2m秒である。以上のような特性を持った刺激電流を採用することによって、痛みや不快感を低減することができる。
また、パルス電流は、正側パルスと負側パルスとを有する両極性パルス電流であり、正側パルスと負側パルスとの間に所定のパルス間隔を有するので、単極性パルス電流の場合と比べて、痛みや不快感を低減することができるとともに、表面電極の分極に伴う劣化を防止することができる。
さらに、供給される刺激電流の出力値、および刺激を開始してから完了するまでの処理時間を設定するための操作部250と、設定された刺激電流の出力値および処理時間を表示する表示部240と、を有するので、処理中において、刺激電流の出力値、および処理時間の残り時間などを確認することができ、必要に応じて、刺激電流の出力を調整することができる。
また、生体に装着されるベルト部2を有し、複数の表面電極は、ベルト部2の表面に配列されているので、腰部、脚部、または腕部などの部位へ表面電極を簡単に配置することができる。
以上のような本実施の形態の刺激装置1によれば、被術者は、実際に身体を動かす必要がなく、また痛みや不快感なく運動神経を効率よく電気刺激して骨格筋を収縮させることができる。そのため、脳卒中などの脳血管障害によって引き起こされる後遺症から社会復帰するためのリハビリテーション、および神経麻痺やリウマチなどの疾病にかかった場合における運動機能訓練のみならず、長く病臥中で筋肉の衰えた高齢者の筋力アップトレーニング、あるいは腹筋、背筋、および足腰が鍛えられるので腰痛や膝痛予防にも応用できる。さらには、運動不足は、糖尿病、肥満症などの生活習慣病にも関係しており、これら生活習慣病の病態改善にも有用である。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、第1の実施の形態に比べて各電極群の構成が異なる。具体的には、本実施の形態では、表面電極が一定間隔でアレイ状(行列状)に複数配列されて、各電極群(表面電極群)が形成されている。
なお、本実施の形態における刺激装置の全体構成は、第1の実施の形態において図1〜図3に示される全体構成と同様であり、本実施の形態における刺激電流の内容は、第1の実施の形態において図5および図6に示される刺激電流の内容と同様である。したがって、詳しい説明を省略する。また、第1の実施の形態と同様の構成については、説明の簡略化のために同一の符号を用いて説明する。
図9は、本実施の形態における第1電極群130を拡大して示した平面図である。図9に示されるとおり、複数の表面電極131〜142が一定間隔でアレイ状に複数配列されている。なお、各表面電極131〜142は、当初から表面電極対として定められていない点を除いて、第1の実施の形態の場合と同様であるので、詳しい説明を省略する。
特に、すべての表面電極131〜142の面積および抵抗値、および隣接する表面電極間の距離などの値が、実質的に同一となるように統一されている。
図10は、本実施の形態の刺激装置1の処理内容を示すフローチャートであり、刺激装置1の制御方法を示す。図10に示されるアルゴリズムは、プロセッサ231内のROM(リードオンリーメモリ)内にプログラムとして格納されており、主としてプロセッサ231によって実行される。
なお、図10におけるステップS303〜ステップS306の処理において、予め対となった表面電極対に対する処理に代えて、隣り合わせの表面電極間に対する処理を実行する点を除いて、図10におけるステップS301〜ステップS311の処理は、第1の実施の形態における図7のステップS101〜ステップS111の処理と同様である。したがって、第1の実施の形態と同様の処理については、繰り返しの説明を省略する。
まず、初期化処理の後(ステップS301)、処理開始の指示を待って(ステップS302:YES)、隣り合わせの表面電極間への微弱電流の供給が指示される(ステップS303)。具体的には、表面電極131と表面電極132との組、および表面電極132と表面電極133との組のように行方向に沿って隣り合わせの組ばかりでなく、表面電極131と表面電極137との組、および表面電極132と表面電極138との組のように列方向に沿って隣り合わせの組についても、微弱電流を供給することができる。
次いで、隣り合わせの表面電極間でのインピーダンスが検出される。このようにインピーダンス測定値が取得されて、それらのインピーダンス測定値が、記憶部232に一時的に記憶される(ステップS304)
そして、複数の表面電極における隣接する表面電極の組の中から、刺激電流供給用電極対が選定される(ステップS305)。具体的には、図8に示された処理と同様に、最も低いインピーダンス値を示す一組の表面電極が刺激電流供給用電極対として選択される。
なお、以下のステップS306〜ステップS311の処理内容は、図3のステップS106〜ステップS111の処理内容と同様である。したがって、繰り返しの説明を省略する。
以上のように、本実施の形態の刺激装置1について説明したが、本実施の形態の刺激装置1によれば、予め対となる表面電極を定めておかず、隣接する表面電極の組合せのなかから、刺激電流供給用電極対を自由に選択することができるので、行方向のみならず列方向の刺激電流供給用電極対を選択することができる。したがって、刺激電流供給用電極対の選択の自由度が高まり、表面電極131〜142の数を増やすことなく、運動神経に関係する経穴を効率的に刺激することが可能となる。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態について説明する。第1および第2の実施の形態では、最も低いインピーダンス値を示す表面電極対または一組の表面電極が刺激電流供給用電極対として選択された。すなわち、第1および第2の実施の形態では、各電極群において、それぞれ1対の刺激電流供給用電極対が選択された。
これに対して、本実施の形態では、各電極群において、複数の刺激電流供給用電極対が選択される場合について説明する。
なお、本実施の形態における刺激装置の全体構成、電極部の構成、および刺激電流の内容は、第1の実施の形態の図1〜図6に示される場合と同様であり、詳しい説明を省略する。また、第1の実施の形態と同様の構成については、説明の簡略化のために同一の符号を用いて説明する。
本実施の形態の刺激装置1による処理内容は、刺激電流供給用電極対の選択処理の内容を除いて、第1の実施の形態の処理内容と同様である。したがって、繰り返しの説明を省略する。
図11は、本実施の形態の刺激装置1における刺激電流供給用電極対の選択処理の内容を示すフローチャートであり、図7のステップS105の処理内容の他の例を示すサブルーチンである。
まず、各電極群110,120における各表面電極対間でのインピーダンス測定値における平均値を計算する(ステップS401)。具体的には、第1電極群110に含まれる各表面電極対111〜116におけるインピーダンス測定値の平均値が計算される。同様に、第2電極群120に含まれる各表面電極対121〜126におけるインピーダンス測定値の平均値も計算される。
続いて、プロセッサ231は、各電極群110,120から、それぞれ一対の表面電極対を選択し(ステップS402)、当該表面電極対のインピーダンス測定値と、それぞれの電極群のインピーダンス測定値の平均値とを比較する。この結果、インピーダンス測定値が、電極群のインピーダンス測定値の平均値以下であれば(ステップS403:YES)、選択された一対の表面電極対が刺激電流供給用電極対として登録される(ステップS404)。一方、インピーダンス測定値が、電極群のインピーダンス測定値の平均値より大きければ、選択された一対の表面電極対を刺激電流供給用電極対として登録することなく、ステップS405の処理に進む。
次いで、各電極群110,120において、すべての表面電極対111〜116、121〜126が選択されたか否かが判断される(ステップS405)。まだ選択されていない表面電極対が存在している場合には(ステップS405:NO)、ステップS402の処理に戻り、各電極群110,120から、次の一対の表面電極対が新たに選択される。一方、すべての表面電極対111〜116、121〜126の選択が完了している場合には(ステップS405:YES)、処理を終了し、図7のメインルーチンに戻る。
以上の処理によれば、選択部として機能するプロセッサ231は、複数の表面電極対間でのインピーダンスにおける平均値以下のインピーダンス値を示す表面電極対を刺激電流供給用電極対として選択する。したがって、各電極群別に、複数対の刺激電流供給用電極対が選択されうる。この結果、図7のメインルーチンにおいて、平均値以下のインピーダンスを示す複数の表面電極対に対して刺激電流が供給されることとなる。
なお、図11では、複数の表面電極対におけるインピーダンスの平均値以下の表面電極対を刺激電流供給用電極対として選択する場合を説明したが、本実施の形態の刺激装置1は、この場合に限られない。
選択部としてのプロセッサ231は、複数の表面電極対間でのインピーダンスにおける所定値以下のインピーダンス値を示す表面電極対を刺激電流供給用電極対として選択するように構成することができる。たとえば、複数の表面電極対におけるインピーダンス全体の下位1/3以下に対応する表面電極対を刺激電流供給用電極対として選択してもよい。
また、複数の表面電極対におけるインピーダンス測定値のうち下位からn番目(nは、自然数)までの表面電極対を刺激電流供給用電極対として選択することもできる。
また、図10に示される第2の実施の形態におけるステップS305のサブルーチンとして、本実施の形態の処理を採用することもできる。この場合、隣り合わせとなる複数組の表面電極間でのインピーダンスにおける所定値(たとえば、平均値)以下のインピーダンス値を示す一または複数組の表面電極が刺激電流供給用電極対として選択される。
以上のように、本実施の形態の刺激装置1によれば、インピーダンス測定値が所定値以下の複数の表面電極対を刺激電流供給用電極対として採用することができるので、各電極群の領域に複数の経穴(特に、筋膜孔が関係する経穴)が存在する場合において、それぞれの経穴の場所を刺激することができる。
(第4の実施の形態)
最後に、第4の実施の形態について説明する。上記の第1〜第3の実施の形態では、一または複数の刺激電流用電極対を選択し、選択された刺激電流用電極対に対してのみ刺激電流を供給する場合が示された。
これらに対し、本実施の形態の刺激装置は、表面電極でのインピーダンス測定値を複数の数値範囲に分類し、インピーダンス測定値が最も低い数値範囲に属する表面電極には、最も多くの刺激電流を流し、インピーダンス測定値が高い数値範囲になるにつれて、供給する刺激電流を少なくするように制御する。
なお、本実施の形態における電極部の構成、および刺激電流の内容は、第1の実施の形態の図4〜図6に示される場合と同様であり、詳しい説明を省略する。また、第1の実施の形態と同様の構成については、説明の簡略化のために同一の符号を用いて説明する。
図12は、本実施の形態の刺激装置の概略構成を示すブロック図である。図12に示されるように、刺激装置1は、刺激電流供給部220において、複数の出力値を持った刺激電流を供給するための強度調整部224が設けられている。強度調整部224は、複数の抵抗値を持つ減衰器(アテネータ)によって構成することもでき、異なる巻線比率を有する昇圧器により構成することもできる。
本実施の形態では、強度調整部224は、第1出力値の刺激電流(以下「第1刺激電流」と称する)と、第1出力値より小さい第2出力値の刺激電流(以下、「第2刺激電流」と称する)と、第2出力値より小さ第3出力値の刺激電流(以下、「第3刺激電流」と称する)の計3種類の出力値の刺激電流を供給する。
以上のように構成される本実施の形態の刺激装置1は、以下のように処理を行う。図13および図14は、本実施の形態の刺激装置1の処理内容を示すフローチャートであり、刺激装置1の制御方法を示す。図13および図14に示されるアルゴリズムは、プロセッサ231内のROM(リードオンリーメモリ)内にプログラムとして格納されており、主としてプロセッサ231によって実行される。
ステップS501〜ステップS504の処理は、図7におけるステップS101〜ステップS104の処理内容と同様である。したがって、詳しい説明を省略する。
次いで、複数対の表面電極対におけるインピーダンス測定値に応じて、複数の数値範囲が設定される(ステップS505)。たとえば、複数対の表面電極対におけるインピーダンス測定値のうち、測定値の低いほうから下位1/3に対応する数値範囲が第1範囲(インピーダンス低範囲)として設定される。また、第1範囲よりもインピーダンス測定値が高い範囲であって中位1/3に対応する数値範囲が第2範囲(インピーダンス中範囲)として設定される。さらに、第2範囲よりもインピーダンス測定値が高い範囲であって上位1/3に対応する数値範囲が第3範囲(インピーダンス高範囲)として設定される。
次に、一対の表面電極が選択される(ステップS506)。次いで、選択された表面電極対でのインピーダンス測定値が、第1範囲(インピーダンス低範囲)に該当するか否かが判断される(ステップS507)。選択された表面電極対でのインピーダンス測定値が、第1範囲(インピーダンス低範囲)に該当する場合には(ステップS507:YES)、選択された表面電極対が、上記の第1刺激電流が供給される刺激電流供給用電極対(以下、「第1刺激電流供給用電極対」と称する)として設定される(ステップS508)。
選択された表面電極対でのインピーダンス測定値が、第1範囲(インピーダンス低範囲)に該当しない場合には(ステップS507:NO)、ステップS509の処理に進む。次いで、選択された表面電極対でのインピーダンス測定値が、第2範囲(インピーダンス中範囲)に該当するか否かが判断される(ステップS509)。選択された表面電極対でのインピーダンス測定値が、第2範囲(インピーダンス中範囲)に該当する場合には(ステップS509:YES)、選択された表面電極対が、上記の第2刺激電流が供給される刺激電流供給用電極対(以下、「第2刺激電流供給用電極対」と称する)として設定される(ステップS510)。
選択された表面電極対でのインピーダンス測定値が、第1範囲(インピーダンス低範囲)および第2範囲(インピーダンス中範囲)に該当しない場合には(ステップS509:NO)、選択された表面電極対でのインピーダンス測定値が第3範囲(インピーダンス高範囲)に該当する。したがって、選択された表面電極対が、上記の第3刺激電流が供給される刺激電流供給用電極対(以下、「第3刺激電流供給用電極対」と称する)として設定される(ステップS511)。
次に、プロセッサ231は、第1刺激電流供給用電極対、第2刺激電流供給用電極対、および第3刺激電流供給用電極対に対して、それぞれ第1刺激電流、第2刺激電流、および第3刺激電流の供給が開始されるように、選択回路233a,231bおよび強度調整部224に指示する(図14のステップS512)。
以下、ステップS513〜ステップS517の処理は、出力値が相互に異なる第1刺激電流、第2刺激電流、および第3刺激電流について処理する点を除いて、図7のステップS107〜ステップS111の処理と同様である。したがって、繰り返しの説明を省略する。
なお、上記の説明では、各表面電極対でのインピーダンス測定値を3つの数値範囲に分類する場合を示したが、本実施の形態の刺激装置は、この場合に限られず、表面電極対でのインピーダンス測定値が低くなるにつれて、高い刺激電流を供給するように制御することができる。
以上のように、本実施の形態の刺激装置1によれば、インピーダンス測定値が小さい地点ほど、高い刺激電流が供給されるので、運動神経に関係する経穴に近くなり、皮膚表面のインピーダンス測定値が小さくなるにつれて、高い刺激電流が供給され、運動神経を効果的に刺激することができる。
以上のように、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限られるものではなく、種々の変形が可能である。
たとえば、上記の第1〜第4の実施の形態では、刺激電流および微弱電流が供給される表面電極(表面電極対)111〜116,121〜126,131〜142自体をインピーダンス測定用電極としても用いる場合が示された(いわゆる二端子法)。確かに、簡便な装置構成を実現する見地からは、電流供給用の表面電極と測定用電極とを兼用することが望ましい。しかしながら、別の測定用電極(不図示)を、各表面電極(表面電極対)111〜116,121〜126,131〜142に併設し、電流供給用の表面電極に微弱電流を流したときの各測定用電極間の電圧降下を測定することによって、各表面電極でのインピーダンスを測定することもできる(いわゆる四端子法)。
この場合、電流供給用の表面電極の電気抵抗を高く保って、汗が存在する汗腺に電流が集中して発生したジュール熱によって痛みを惹き起こすことを消失あるいは低減する一方、各測定用電極間の電気抵抗を低くして、皮膚表面でのインピーダンスの測定感度を高めることができる。
すなわち、生体の皮膚上に配列される複数の表面電極を有し、各表面電極でのインピーダンスの測定結果に基づいて、複数の表面電極へ供給する刺激電流の配分を制御する刺激装置である限り、本発明に含まれる。
本発明の第1の実施の形態の刺激装置の正面図である。 図1に示される刺激装置の背面図である。 図1に示される刺激装置の概略構成を示すブロック図である。 図3に示される第1電極群を拡大して示した平面図である。 図3に示される刺激電流供給部によって供給される刺激電流の波形一例を示す図である。 図5に示される刺激電流の波形のA部分の拡大図である。 図1に示される刺激装置による処理内容を示すフローチャートである。 図7のステップS105の処理内容の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態の刺激装置における第1電極群の一例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態の刺激装置の処理内容の一例を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態の刺激装置における刺激電流供給用電極対の選択処理の内容を示すフローチャートであり、図7のステップS105の処理内容の他の例を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態の刺激装置の概略構成を示すブロック図である。 図12に示される刺激装置による処理内容を示すフローチャートである。 図13に後続するフローチャートである。
符号の説明
1 刺激装置、
2 ベルト部
100 電極部、
110,130 第1電極群、
120 第2電極群、
111〜116,121〜126 表面電極対、
111a〜116a、121a〜126a、131〜142 表面電極、
200 装置本体、
210 インピーダンス測定部、
220 刺激電流供給部、
221 電源、
222 発振器、
223 昇圧器
224 強度調整部、
230 制御部、
231 プロセッサ、
232 記憶部、
233a,233b 選択回路、
240 表示部、
250 操作部。

Claims (16)

  1. 生体に対して経皮的に運動神経を電気刺激する刺激装置であって、
    生体の皮膚上に配列される複数の表面電極と、
    前記各表面電極でのインピーダンスを測定する測定部と、
    運動神経を刺激するための刺激電流を発生する刺激電流供給部と、
    前記測定部によるインピーダンスの測定結果に基づいて、前記複数の表面電極へ供給する前記刺激電流の配分を制御する制御部と、を有することを特徴とする刺激装置。
  2. 前記制御部は、
    前記測定部によるインピーダンスの測定結果に基づいて、前記複数の表面電極のなかから一対または複数対の表面電極を刺激電流供給用電極対として選択する選択部を有し、
    前記刺激電流を前記刺激電流供給用電極対に対して供給するように制御することを特徴とする請求項1に記載の刺激装置。
  3. 前記複数の表面電極は、表面電極対を一定間隔で複数配列してなる表面電極群を一または複数群にわたって形成しており、
    前記測定部は、各表面電極対間でのインピーダンスを測定し、
    前記選択部は、最も低いインピーダンス値を示す表面電極対を前記刺激電流供給用電極対として選択することを特徴とする請求項2に記載の刺激装置。
  4. 前記複数の表面電極は、表面電極対を一定間隔で複数配列してなる表面電極群を一または複数群にわたって形成しており、
    前記測定部は、各表面電極対間でのインピーダンスを測定し、
    前記選択部は、複数の表面電極対間でのインピーダンスにおける所定値以下のインピーダンス値を示す表面電極対を刺激電流供給用電極対として選択することを特徴とする請求項2に記載の刺激装置。
  5. 前記複数の表面電極は、表面電極を一定間隔でアレイ状に複数配列してなる表面電極群を一または複数群にわたって形成しており、
    前記測定部は、隣り合わせの表面電極間でのインピーダンスを測定し、
    前記選択部は、最も低いインピーダンス値を示す一組の表面電極を前記刺激電流供給用電極対として選択することを特徴とする請求項2に記載の刺激装置。
  6. 前記複数の表面電極は、表面電極を一定間隔でアレイ状に複数配列してなる表面電極群を一または複数群にわたって形成しており、
    前記測定部は、隣り合わせの表面電極間でのインピーダンスを測定し、
    前記選択部は、隣り合わせの表面電極間でのインピーダンスにおける所定値以下のインピーダンス値を示す一または複数組の表面電極を前記刺激電流供給用電極対として選択することを特徴とする請求項2に記載の刺激装置。
  7. 前記所定値は、前記インピーダンスの平均値であることを特徴とする請求項4または6に記載の刺激装置。
  8. 前記表面電極は、皮膚抵抗よりも高い抵抗値を有することを特徴とする請求項2〜7のいずれか一つに記載の刺激装置。
  9. 前記表面電極は、皮膚に接触する導電性の粘着性ゲル層を持つ電極からなり、当該粘着性ゲル層の皮膚接触面積は、0.5cm乃至10cmであり、刺激電流供給用電極対間の抵抗値は、皮膚上への装着時で100kΩ乃至10MΩであることを特徴とする請求項8に記載の刺激装置。
  10. 前記刺激電流は、振幅変調によってパルス強度が漸次増減するパルス電流であることを特徴とする請求項2〜7のいずれか一つに記載の刺激装置。
  11. 前記パルス電流のパルス周波数は30Hz乃至100Hzであり、1回の筋肉収縮あたりのパルス電流印加期間は0.5秒乃至10秒であり、パルス電流印加期間において、振幅変調によってパルス強度が漸次増加し、所定強度に達するとパルス強度が一定値を保ち、所定時間が経過するとパルス強度が漸次減少することを特徴とする請求項10に記載の刺激装置。
  12. 前記パルス電流は、正側パルスと負側パルスとを有する両極性パルス電流であり、正側パルスと負側パルスとの間に所定のパルス間隔を有することを特徴とする請求項10に記載の刺激装置。
  13. 前記パルス電流の波形は、三角波、鋭波、または先端幅が短い台形波の何れかであり、当該波形の底辺付近における最大のパルス幅が0.1m秒乃至2m秒であることを特徴とする請求項10に記載の刺激装置。
  14. さらに、供給される刺激電流の出力値、および刺激を開始してから完了するまでの処理時間を設定するための設定部と、
    設定された前記刺激電流の出力値および処理時間を表示する表示部と、を有することを特徴とする請求項1〜13のいずれか一つに記載の刺激装置。
  15. さらに、生体に装着されるベルト部を有し、
    前記複数の表面電極は、前記ベルト部の表面に配列されていることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一つに記載の刺激装置。
  16. 生体に対して経皮的に運動神経を電気刺激する刺激装置の制御方法であって、
    生体の皮膚上に配列された複数の表面電極でのインピーダンスを検出し、検出された該インピーダンスに基づいて、該表面電極へ供給する刺激電流を配分することを特徴とする刺激装置の制御方法。
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