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JP2006199332A - 流動食用の注出口付きパウチ - Google Patents

流動食用の注出口付きパウチ Download PDF

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JP2006199332A
JP2006199332A JP2005012498A JP2005012498A JP2006199332A JP 2006199332 A JP2006199332 A JP 2006199332A JP 2005012498 A JP2005012498 A JP 2005012498A JP 2005012498 A JP2005012498 A JP 2005012498A JP 2006199332 A JP2006199332 A JP 2006199332A
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Masahiro Mori
政大 森
Hirokazu Kurioka
宏和 栗岡
Shinji Saiki
真司 斎木
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Abstract

【課題】 流動食用の注出口付きパウチであって、特にパウチ上部に設けた液体注入口を開封して希釈液や飲料水等を注入した後、容易に再封でき、衛生的に流動食等を患者等に投与できる注出口付きパウチを提供する。
【解決手段】 注出口付きパウチを、例えば、上部にガセット部3 を設けた形式で形成し、下部の端縁部に注出口50を取り付け、ガセット部3 の上部に拡大シール部4 を設けてそこに吊り下げ用の穴9 を設けると共に、該パウチの左右の側部シール部6a,6b の上部には、ガセット部からその下側の適宜の長さ迄に広幅シール部5a,5b を設け、ガセット部の前面側のひだ状部8aには、拡大シール部の下側に液体注入口を開封するための開封手段を横方向に設け、ガセット部の下端の位置に折り曲げ線15を設け、その上下の等しい距離の両側の広幅シール部内に外側から内側に向けて、切り目線11a 〜11d による鉤状の係止部10a 〜10d を設けて構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、流動食や経腸栄養剤などの流動物(以下、流動食という)の投与が必要な患者等に対して使用される流動食用の注出口付きパウチに関し、更に詳しくは、パウチに充填された流動食を投与する際、パウチに取り付けられた注出口に供給チューブを連結して簡便且つ衛生的に患者等に投与することができると共に、流動食の濃度調整などが必要な場合、或いは、流動食の投与後、飲料水などをそのパウチを利用して投与する場合でも、パウチ上部に設けられた液体注入口から希釈液や飲料水などを容易に注入でき、且つ、衛生的に投与することのできる注出口付きパウチに関する。
従来、流動食を密封包装し、流動食を患者等に投与する際には、パウチに取り付けられた注出口に供給チューブを連結して、簡便且つ衛生的に投与することができ、また、投与前に流動食の濃度調整などが必要な場合、或いは、流動食の投与後、飲料水などをそのパウチを利用して投与する場合に、パウチの上部に設けられた液体注入口から希釈液や飲料水などを注入し衛生的に患者等に投与することのできる流動食用の注出口付きパウチとしては、例えば、(1)パウチ本体を左右両側にガセット部を設けたガセットパウチ形式で形成し、パウチの下部にプラスチックの成形体によるキャップ付きなどの注出口を取り付け、パウチの上部には、一方のコーナー部に液体注入口を形成するための開封手段を設けると共に、その下側に開封した液体注入口を閉じるための横方向の折り曲げ予定線を設け、また、パウチ上部の中央部には、前記折り曲げ予定線の上下に略対称形で広がるように広幅のヒートシール部を設け、前記折り曲げ予定線でパウチを折り曲げた時、前記広幅のヒートシール部の領域内で互いに重なり合う位置にパウチの吊り下げ用と再封手段を兼ねた切り目線による穴を設けて、その重なり合った穴をスタンドのフックなどに掛ける方法で、開封した液体注入口を再封するようにした流動食用の注出口付きパウチがある(例えば、特許文献1参照)。
また、(2)パウチ本体を、前後2面の壁面フィルムの上部と下部の間に、それぞれ状面フィルムまたは底面フィルムを内側に折り込んで挿入し、周囲の端縁部をヒートシールしてなる上下にガセット部を有する形式で形成し、下部のガセット部の前後のひだ状部のうち、一方のひだ状部にプラスチックの成形体よりなるキャップ付きなどの注出口を取り付けると共に、上部のガセット部の前後のひだ状部のうち、一方のひだ状部は上方に延長してその延長部にパウチの吊り下げ手段を設け、もう一方のひだ状部には、液体注入口を設けるため、その上部から下方に、上部の端縁部を封止する注入口上部シール部、切り取り線、ジッパー形式のファスナーを順に設けて液体注入口を開封した後、ジッパー形式のファスナーで再封できるようにした流動食用の注出口付きパウチがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−199457号公報(第2頁〜第5頁、図1〜図4) 特開2001−213451号公報(第2頁〜第4頁、図1〜図4)
前記(1)に記載した流動食用の注出口付きパウチによれば、パウチに充填された流動食を患者等に投与する際、注出口を開封してその口部に供給チューブを連結し、パウチ上部に設けられた吊り下げ用の穴を、例えばスタンドのフックに掛けてパウチを吊り下げることにより、スムーズに且つ衛生的に流動食を患者等に投与することができる。
また、最初に流動食の希釈など濃度調整が必要な場合、或いは、流動食の投与後、そのパウチを利用して飲料水などを患者等に投与する場合は、パウチ上部のコーナー部に設けられた開封手段により液体注入口を開封し、ガセット部の側面フィルムを外側に引き出すことにより、液体注入口が開口するので、この部分から希釈液や飲料水等を注入することができる。希釈液や飲料水等を注入した後は、パウチをスタンドのフックから取り外して前記外側に引き出した側面フィルムを内側に折り戻して、折り曲げ予定線でパウチ上部を一方に折り返すことにより、開封された液体注入口が閉鎖されると共に、上下の吊り下げ用と再封手段を兼ねた切り目線による穴が重なり合うので、再度、重なり合った穴をスタンドのフックに掛けてパウチを吊り下げる方法で、流動食または飲料水等を衛生的に患者等に投与することができる。
しかし、このような流動食用の注出口付きパウチでも、液体注入口を開口させた時、開口部が比較的狭い上、パウチのフィルムが柔軟性材料であるため、開口部が安定しにくく、液体の注入操作が厄介になる問題があり、また、開封した液体注入口を再封する際にも、吊り下げたパウチをスタンドのフックから一旦取り外して、折り曲げ予定線でパウチの上部を一方に折り返して重なり合った吊り下げ用と再封手段を兼ねた穴を、再度スタンドのフックに掛けて吊り下げる必要があり、特に病院等で多数の流動食用の注出口付きパウチを扱う場合には、再封の操作も煩わしいという問題があった。
前記(2)に記載した吊り下げ式パウチでは、パウチの上下にガセット部を設け、下部のガセット部の一方のひだ状部に注出口を取り付けると共に、上部のガセット部には、一方のひだ状部にパウチの吊り下げ手段を設け、もう一方のひだ状部には液体注入口を設けるため、上部の端縁部をヒートシールする上部シール部の下に開封手段を設け、更にその下にジッパー形式のファスナーを設けた構成としている。
従って、この吊り下げ式パウチに流動食を密封包装し、その流動食を患者等に投与する際には、前記(1)に記載した流動食用の注出口付きパウチと同様に、注出口を開封してその口部に供給チューブを連結し、パウチ上部に設けられた吊り下げ手段(フック穴)を、例えばスタンドのフックに掛けてパウチを吊り下げることにより、スムーズに且つ衛生的に流動食を患者等に投与することができる。
また、最初に流動食の希釈など濃度調整が必要な場合、或いは、流動食の投与後、そのパウチを利用して飲料水などを患者等に投与する場合は、パウチ上部のガセット部の一方のひだ状部に設けられた液体注入口を、その上部シール部をその下に設けられた開封手段で切り取って開封した後、ジッパー形式のファスナーの嵌合を解離させることにより開口させることができるので、その開口部から比較的容易に希釈液や飲料水などを注入することができる。希釈液や飲料水などを注入した後は、ジッパー形式のファスナーを嵌合させることにより、開口させた液体注入口を再封することができる。この間の一連の操作は、パウチをスタンドのフックに吊り下げたままで行えるのでその操作性には優れている。
しかし、このような吊り下げ式パウチでも、パウチの上下両方にガセット部を設け、下部のガセット部の一方のひだ状部には注出口を取り付け、上部のガセット部には、一方のひだ状部に吊り下げ手段を設け、もう一方のひだ状部には、液体注入口を設けるため上部の端縁部を上部シール部でヒートシールし、その下に開封手段を設け、更にその下に再封手段としてジッパー形式のファスナーを設けているので、機能性には優れるものの製造工程が煩雑になり生産性に劣り、特に液体注入口の再封手段としてのジッパー形式のファスナーは、コストアップの要因を増し、全体として生産性と経済性に劣る問題があった。
本発明は、前記のような問題点を解決するためになされたものであり、その課題は、主に医療機関で入院患者等に流動食を投与するために使用される注出口付きパウチであって、流動食を投与する際、そのまま注出口に供給チューブを連結して衛生的且つ簡便に患者等に投与することができると共に、流動食の希釈など調整が必要な場合、或いは、流動食の投与後、そのパウチを利用して飲料水などを投与する場合にも、パウチに形成した液体注入口から希釈液や飲料水などを容易に注入することができ、注入後、開口した液体注入口の再封も容易で、特にコストアップもなく、衛生的且つ簡便に飲料水なども投与することができるという、医療現場での使い勝手がよく、且つ衛生性、生産性、経済性にも優れた流動食用の注出口付きパウチを提供することである。
上記の課題は、以下の本発明により解決することができる。
即ち、請求項1に記載した発明は、流動食等を患者等に投与するために用いられる積層フィルム製の注出口付きパウチであって、該パウチの上部が、前後の壁面フィルムの上部の間に上面フィルムを内側に折り返して挿入し、その外側の端縁部をヒートシールしてなるガセット部を有する形式で形成され、胴部が、前後の壁面フィルムの左右両側の端縁部を側部シール部でヒートシールして形成され、底部が、前後の壁面フィルムの下部の端縁部を底部シール部でヒートシールして形成されると共に、該パウチの下部の端縁部にはプラスチックの成形体よりなる注出口が取り付けられ、該パウチのガセット部の上部の端縁部は、その上端から下方に向けてシール面積を大きくした拡大シール部でヒートシールされ、また、該パウチの左右両側の側部シール部の上部には、該ガセット部からその下側の適宜の長さまでに、シール幅を広くした広幅シール部が設けられ、該拡大シール部にはパウチの吊り下げ用の穴が設けられ、該ガセット部の前後のひだ状部のうち、一方のひだ状部には、該拡大シール部の下側近傍に該拡大シール部を切り取って液体注入口を設けるための横方向の開封手段が設けられると共に、該ガセット部の下端の上面フィルム折り返し部の位置に横方向の折り曲げ線が設けられ、該開封手段の下側の領域で、該折り曲げ線の上下の等しい距離の両側の広幅シール部に、両方の外側から内側に向けて、切り目線による鉤状の係止部が設けられ、該液体注入口を該開封手段で開封した後、該ひだ状部を該折り曲げ線で外側下方に折り返した時、上下の係止部がそれぞれ前後に重なり合い、重なり合った係止部同士をそれぞれ係合させて、開封された液体注入口を再封できるようにしたことを特徴とする注出口付きパウチからなる。
請求項2に記載した発明は、流動食等を患者等に投与するために用いられる積層フィルム製の注出口付きパウチであって、該パウチの上部が、前後の壁面フィルムの上部の間に上面フィルムを内側に折り返して挿入し、その外側の端縁部をヒートシールしてなるガセット部を有する形式で形成され、胴部が、前後の壁面フィルムの左右両側の端縁部を側部シール部でヒートシールして形成され、底部が、前後の壁面フィルムの下部の端縁部を底部シール部でヒートシールして形成されると共に、該パウチの下部の端縁部にはプラスチックの成形体よりなる注出口が取り付けられ、該パウチのガセット部の上部の端縁部は、その上端から下方に向けてシール面積を大きくした拡大シール部でヒートシールされ、また、該パウチの左右両側の側部シール部の上部には、該ガセット部からその下側の適宜の長さまでに、シール幅を広くした広幅シール部が設けられ、該拡大シール部にはパウチの吊り下げ用の穴が設けられ、該ガセット部の前後のひだ状部のうち、一方のひだ状部には、該拡大シール部の下側近傍に該拡大シール部を切り取って液体注入口を形成するための横方向の開封手段が設けられると共に、該ガセット部の下端の上面フィルム折り返し部の位置に横方向の折り曲げ線が設けられ、該開封手段の下側の領域で、該折り曲げ線の上下の等しい距離の両側の広幅シール部に、両方の外側から内側に向けて、切り目線による鉤状の係止部が設けられ、更に、該折り曲げ線の上側左右の係止部の略中間部同士を結ぶように横方向の折り曲げ線が追加して設けられ、該液体注入口を該開封手段で開封した後、該ひだ状部を追加して設けられた上側の折り曲げ線で外側下方に折り返し、更に、折り返されたひだ状部を該ガセット部の下端の上面フィルム折り返し部の位置に設けられた下側の折り曲げ線で外側下方に再度折り返した時、その折り返し部の左右両側の下端で上下の係止部がそれぞれ前後に重なり合い、重なり合った係止部同士をそれぞれ係合させて、開封された液体注入口を再封できるようにしたことを特徴とする注出口付きパウチからなる。
本発明において、プラスチックの成形体よりなる注出口の形状は、特に限定はされず、例えば注出口本体とキャップが別々に成形されたツーピースタイプのものでもよく、また、注出口本体の先端部に切り取り可能な薄肉部を介して閉鎖部を設けたワンピースタイプのものでもよい。
前記パウチの吊り下げ用の穴は、通常、パウチに充填された流動食を患者等に投与する際、ベッドの傍らに設置されたスタンドの上方に設けられたフックなどに穴を通してパウチを吊り下げて使用されるため、フックに通してパウチを吊り下げられる穴であれば、その形状は何でもよい。只、吊り下げ強度の点では、円形や馬蹄形などのように上部に丸みを有する形状が好ましい。
このような穴は全周が打ち抜かれた打ち抜き穴でもよく、また、一部につなぎ部が設けられた切り目線による穴であってもよい。
また、前記液体注入口を開封するための開封手段は、(イ)印刷などによる開封指示線を設けて開封位置を明確にし、その部分を切り取るようにした手段、(ロ)パウチの周囲のヒートシール部にノッチを設けて、そのノッチを起点として引き裂いて開封できるようにした手段、(ハ)一定方向の開封を容易に行うために易引き裂き性フィルム、例えば一軸延伸フィルムをその延伸方向と開封時の引き裂き方向とが一致するように積層した積層フィルムをパウチに用いて、容易に引き裂いて開封できるようにした手段、(ニ)レーザー光照射によって形成されたハーフカット線に沿って容易に引き裂いて開封できるようにした手段、(ホ)機械的方法によって細長くて小さな傷痕群をパウチ端部に形成し、その傷痕群を起点として容易に引き裂けるようにした手段、等々の各開封手段を選択、または適宜組み合わせて適用することができる。
上記開封指示線は、点線、破線、実線などの線のほか、文字、記号など何れで表示してもよく、印刷などにより容易に設けることができる。
また、上記ノッチは、通常、一字形やV字形のノッチが多用されているが、その形状に制限はなく、引き裂き方向に向かって尖った部分を有する形状であれば何でもよい。ハーフカット線についても連続する線状のハーフカット線に限らず、ミシン目状などの断続的なハーフカット線であってもよい。このようなハーフカット線は、1本でもよいが、引き裂き方向がずれた場合を想定して、中心のハーフカット線の両側に各1本、または各2本など複数のハーフカット線を平行、または中心のハーフカット線に収斂する形状などに設けることもできる。
前記折り曲げ線は、印刷による折り曲げ指示線のみでもよいが、折り曲げ指示線に加えて押し罫などの易折り曲げ線を設けてもよい。
請求項3に記載した発明は、前記吊り下げ用の穴が、一部につなぎ部が設けられた切り目線による穴であることを特徴とする請求項1または2に記載の注出口付きパウチからなる。
請求項4に記載した発明は、前記底部シール部が、注出口の取り付け部を最下部として、その両側がパウチの両側部に向かって傾斜をもって高くなるシールパターンでヒートシールされていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の注出口付きパウチからなる。
請求項1に記載した発明によれば、流動食用の注出口付きパウチを前記のように構成しているので、以下に列挙するような作用効果が得られる。
(1)パウチ本体が積層フィルムをヒートシールして形成されているので、積層フィルムの構成の選定により、密封性のほか、ガスバリヤー性、遮光性、加圧加熱殺菌処理に耐える耐熱性などの性能を付与することができ、内容物の保存性を優れたものにすることができる。
(2)注出口付きパウチに充填された流動食を患者等に投与する際には、パウチの下部に取り付けられた注出口を開封して、その口部に供給チューブを連結し、パウチ上部の拡大シール部に設けられた吊り下げ用の穴をスタンドのフックなどに掛けてパウチを吊り下げることにより、自然に流動食が注出口から供給チューブに流出するので簡便且つ衛生的に流動食を患者等に投与することができる。
(3)また、最初に流動食の希釈などの調整が必要な場合、或いは、流動食の投与後、そのパウチを利用して飲料水などを患者等に投与する場合は、パウチ上部のガセット部の一方のひだ状部に設けられた開封手段でその上部の拡大シール部を切り取ることにより、広い幅の液体注入口を開口させることができるので、開口させた液体注入口から容易に希釈液や飲料水などを注入することができる。
上記液体注入口の開封、および希釈液や飲料水などの注入操作は、パウチを吊り下げた状態で行えるので、極めて容易に行うことができる。
(4)希釈液や飲料水などを注入した後は、開口させた液体注入口を閉じ、その下の上面フィルム折り返し部の位置に設けられた横方向の折り曲げ線でそのひだ状部を外側下方に折り返すことにより、左右両側の広幅シール部の上下に設けられた切り目線による鉤状の係止部同士が前後に重なり合うので、重なり合った前後の係止部同士をそれぞれ係合させる方法で、開封された液体注入口を容易に且つ確実に閉鎖することができる。
従って、流動食や飲料水などの投与中に落下菌や塵埃などが混入することを確実に防止でき、流動食や飲料水などを衛生的且つ容易に患者等に投与することができる。
(5)前記液体注入口の閉鎖手段は、切り目線による鉤状の係止部によるものであり、ジッパー形式のファスナーなどの別部材を用いていないので、コストアップも殆どなく、また、生産性にも優れている。
請求項2に記載した発明によれば、流動食用の注出口付きパウチを前記のように構成しているので、概ねは、請求項1に記載した発明の注出口付きパウチによる作用効果と同様な作用効果が得られるが、特に、開封した液体注入口を再封する際、開封したひだ状部を閉じて、上下二本の横方向の折り曲げ線で、順次外側下方に巻き込むように折り返し、その折り返し部の左右両側の下端で、それぞれ上下の係止部同士が前後に重なり合って係合できる構成としているので、開封された液体注入口を一層確実に再封することができる。
請求項3に記載した発明によれば、請求項1または2に記載した発明の注出口付きパウチの構成において、前記吊り下げ用の穴が一部につなぎ部が設けられた切り目線による穴で設けられた構成としているので、請求項1または2に記載した発明の作用効果に加えて、全周が打ち抜かれた打ち抜き穴の場合は、打ち抜き工程で抜きカスが発生するため、その除去装置が必要となり、設備費が上昇するほか、誤って抜きカスがパウチに混入するおそれもあるのに対して、穴の打ち抜き工程で抜きカスが発生しないため、その除去装置が不要で、打ち抜き装置を簡略化でき、製造コストを低減することができる。また、抜きカスの混入のおそれもないため、安全性、衛生性の向上と共に、品質管理が容易になり、生産性も向上させることができる。
請求項4に記載した発明によれば、請求項1乃至3のいずれかに記載した発明の注出口付きパウチの構成において、前記底部シール部が、注出口の取り付け部を最下部として、その両側がパウチの両側部に向かって傾斜をもって高くなるシールパターンでヒートシールされた構成としているので、請求項1乃至3のいずれかに記載した発明の作用効果に加えて、パウチに充填された流動食や飲料水などの内容物を患者等に投与する際、パウチを前記吊り下げ用の穴でスタンドのフックなどに吊り下げるだけで、充填された流動食や飲料水などの内容物が自然に注出口に誘導され、最後まで無駄なく投与することができる。
本発明の注出口付きパウチは、流動食等を密封した後、通常は加圧加熱殺菌処理が行われるため、パウチの積層フィルムおよびパウチの下部の端縁部に取り付ける注出口は、これに耐える耐熱性が必要である。従って、パウチの積層フィルムのシーラント層には、無延伸のポリプロピレン(CPP)、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)のほか、加圧加熱殺菌処理の条件によっては直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などを使用することができる。
また、注出口は、通常、プラスチックの射出成形により作製されるが、パウチへの取り付けは、熱接着方式で行うことが安全性、生産性の点で好ましく、そのためには注出口の樹脂は、パウチの積層フィルムのシーラント層と熱接着可能な樹脂であることが必要であり、例えば、シーラント層にポリプロピレンを用いた場合は、注出口にもポリプロピレンを用い、シーラント層に高密度ポリエチレンを用いた場合は、注出口にも高密度ポリエチレンを用いるというようにシーラント層と注出口の樹脂には、同一または同系統の樹脂を組み合わせて用いることが好ましい。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の流動食用の注出口付きパウチの第1の実施例の構成を示す模式正面図である。
図2は、本発明の流動食用の注出口付きパウチの第2の実施例の構成を示す模式正面図である。
図3は、図1に示した注出口付きパウチのガセット部の前面側のひだ状部の拡大シール部を、その下の切り取り線で切り取って液体注入口を開封した後、その液体注入口を再封した時の状態を説明する要部の斜視図である。
図4は、図2に示した注出口付きパウチのガセット部の前面側のひだ状部の拡大シール部を、その下の切り取り線で切り取って液体注入口を開封した後、その液体注入口を再封した時の状態を説明する要部の斜視図である。
図5〜図9は、それぞれ本発明の流動食用の注出口付きパウチの上部の左右両側の広幅シール部に設ける上下の係止部の図1とは異なる第2〜第6の係止部の形状を示す要部の正面図である。
図10は、本発明の流動食用の注出口付きパウチの下部の端縁部に取り付ける注出口の一例の説明図であり、(イ)は注出口の正面図、(ロ)は注出口に供給チューブを連結する方法を説明する断面図で、(a)は連結前、(b)は連結後の断面図である。
図1に示した注出口付きパウチ100は、その上部が、前後の壁面フィルム1、1′の上部の間に上面フィルムを内側に折り返して上面フィルム折り返し部2まで挿入し、その外側の端縁部をヒートシールしてなるガセット部3を有する形式で形成され、ガセット部3の上部の端縁部は、その上端から下方に向けてシール面積を大きくした拡大シール部4でヒートシールされ、また、その胴部が、前後の壁面フィルム1、1′の左右の端縁部を側部シール部6a 、6b でヒートシールして形成され、その底部が、前後の壁面フィルム1、1′の下部中央の端縁部にプラスチックの成形体よりなる注出口50(図10参照)がその接着基部23で熱接着されて取り付けられ、その両側がパウチの両側部に向かって傾斜をもって高くなるシールパターンの底部シール部7でヒートシールされて形成されると共に、パウチ上部の拡大シール部4にはパウチの吊り下げ用の穴9が、ガセット部3の前後のひだ状部8a 、8b を貫通するように設けられ、また、左右の側部シール部6a 、6b の上部には、ガセット部3からその下側の適宜の長さまでにシール幅を広くした広幅シール部5a 、5b が設けられ、ガセット部3の前後のひだ状部8a 、8b のうち、前面側のひだ状部8a には、拡大シール部4の下側近傍に、拡大シール部4を切り取って液体注入口を設けるための開封手段として、横方向の切り取り線13とその両端にノッチ14a 、14b が設けられ、更に、ガセット部3の下端の上面フィルム折り返し部2の位置に横方向の折り曲げ線15が設けられ、切り取り線13の下側の領域で、折り曲げ線15の上下の等しい距離の両側の広幅シール部5a 、5b に、それぞれ外側から内側に向けて切り目線11a 〜11d による鉤状(図ではL字状)の係止部10a 〜10d が設けられて構成されている。
図2に示した注出口付きパウチ200は、図1に示した注出口付きパウチ100の構成において、上面フィルム折り返し部2の位置に設けた折り曲げ線15に加えて、その上部に、即ち、折り曲げ線15の上下の等しい距離の両側の広幅シール部5a 、5b に設けた係止部10a 〜10d のうち、上側左右の係止部10a 、10c の略中間部同士を結ぶ位置に折り曲げ線15a を追加して設けて、開封された液体注入口を再封する際、開封された前面側のひだ状部8a の上部を折り曲げ線15a で外側下方に一回折り返した後、更にその折り返し部を折り曲げ線15で外側下方に巻き込むように折り返して、その左右の下端で前後に重なり合った係止部10a 、10b および係止部10c 、10d をそれぞれ係合させて再封できるように構成したものであり、そのためにガセット部3の上面フィルムの折り込み長さを長くして、切り取り線13と追加して設けた折り曲げ線15a との間の距離、および折り曲げ線15とその上下の等しい距離に設けた係止部10a 〜10d との距離を少しずつ長くし、2回の折り返しを容易にすると共に、折り曲げ線15の上下に設けた係止部10a 〜10d に関しては、下側の左右の係止部10b 、10d の上下の向きを逆にして設け、開封された前面側のひだ状部8a を2回外側下方に折り返した時、前後に重なり合った上下の係止部10a 、10b と係止部10c 、10d の向きが逆になって、それぞれの係止片12a 、12b と係止片12c 、12d とで係合できるようにしたものである。また、上記の変更点以外は、総て図1に示した注出口付きパウチ100と同様に形成して構成したものである。
以上のように、図1、図2に示した注出口付きパウチ100、200は、開封した液体注入口を再封するための折り曲げ線および係止部の構成が異なるが、その他の構成は同じであるため、再封方法以外はまとめて説明する。
図1、図2に示した注出口付きパウチ100、200の構成において、パウチの吊り下げ用の穴9は、それぞれ全周が打ち抜かれた打ち抜き穴で、且つ、前後のひだ状部8a 、8b を貫通する形状で示したが、一部につなぎ部を設けた切り目線による穴で設けることもでき、むしろその方が先にも説明したように加工も容易で生産性にも優れている。また、吊り下げ用の穴9自体は、必ずしも前後両方のひだ状部に設ける必要はなく、図1、図2に示した構成の注出口付きパウチでは、少なくとも背面側のひだ状部8b に設けられていればよいが、打ち抜き加工が容易になる点から、前後のひだ状部8a 、8b を貫通する穴として両方のひだ状部に設けられた構成としたものである。
また、切り取り線13の両端に設けたノッチ14a 、14b 、および折り曲げ線15の上側の切り目線11a 、11c による係止部10a 、10c に関しても、前面側のひだ状部8a のみに設けられていればよいが、その打ち抜き加工が容易になる点から前後のひだ状部8a 、8b の両方に設けた構成としてもよい。
次に、本発明の注出口付きパウチの下部の端縁部に取り付けるプラスチックの成形体よりなる注出口は、特に限定はされないが、例えば、図10の(イ)、(ロ)に示したような構成を採ることができる。
即ち、図10は、本発明の流動食用の注出口付きパウチの下部の端縁部に取り付ける注出口の一例の説明図であり、(イ)は注出口の正面図、(ロ)は注出口に供給チューブを連結する方法を説明する断面図で、(a)は連結前、(b)は連結後の断面図である。
図10の(イ)に示した注出口50は、上側の注出口本体51と下側のキャップ53のツーピースで構成され、注出口本体51は、中心の筒部21の上部にパウチに熱接着して取り付けるための接着基部23が設けられ、その下に主および副(搬送などに使用)のフランジ24が適宜の間隔をあけて3箇所に設けられ、下部にキャップ53を装着するためのネジ部25が設けられ、更に筒部21の下端の開口部には、注出口シール材52が熱接着され封止された構成である。
前記接着基部23の横断面は、図示していないが、外周を紡錘形に形成することにより、パウチへの熱接着を容易にすることができる。
注出口シール材52には、注出口本体51を例えばポリプロピレンの射出成形で作製した場合は、アルミニウム箔などを基材とし、これにシーラント層として無延伸ポリプロピレン(CPP)層を積層した積層シートを使用することができる。
上記注出口シール材52の注出口本体51の開口部への熱接着は、例えば内容物の充填口に注出口本体51を使用する場合は、内容物の充填後に熱接着することができる。
また、キャップ53は、断面図は示していないが、天板に連続する側壁内周面に、注出口本体51の先端側に設けられたネジ部25に対応する形状のネジ部が設けられ、ネジ締めにより装着可能なキャップであればいずれも使用することができる。
このような注出口50は、その接着基部23をパウチの取り付け位置の前後の壁面フィルムの間に挿入し、加熱圧着する方法で熱接着して取り付けることができる。
このような注出口50が取り付けられた注出口付きパウチに充填された流動食を患者等に投与する際には、注出口本体51に装着されたキャップ53を外し、図10の(ロ)の(a)、(b)に示すように、患者等の体内に一端が挿入された供給チューブTの他端に取り付けられた連結具Cを注出口本体51の先端部に差し込むことにより、その突き刺し突起26で注出口シール材52が突き破られ、リング状突起22で注出口本体51に固定されると共に、突き刺し突起26に設けられた切り欠き部27から流動食が供給チューブT内に流出し、患者等に投与できるようになる。
このように供給チューブTが連結された前記注出口付きパウチ100、200を、吊り下げ用の穴9を利用して、スタンドなどのフックに吊り下げることにより、注出口50がパウチの最下部に位置するようになるので、患者等に流動食を最後までスムーズに注出投与することができる。
図1、図2に示したような構成を採ることにより、注出口付きパウチ100、200に充填された流動食を患者等に投与する際には、注出口50の注出口本体51に装着されたキャップ53を外して、図10で説明したように、注出口本体51の先端部に、一端が患者等の体内(腸など)に挿入された供給チューブTの他端に取り付けられた連結具Cを差し込むことにより、その突き刺し突起26で注出口シール材52が突き破られ、リング状突起22で注出口本体51に固定されると共に、突き刺し突起26に設けられた切り欠き部27から流動食が供給チューブT内に流出し、患者等に投与できる状態となる。
このように供給チューブTを連結した注出口付きパウチ100、200を、パウチ上部の拡大シール部4に設けられた吊り下げ用の穴9を利用して、患者等の傍らに設置されたスタンドのフックなどに掛けて吊り下げることにより、流動食が供給チューブT内に流出し、患者等に流動食の投与を開始することができる。この時、注出口50はパウチの最下部に位置するようになり、且つ、注出口50の両側の底部シール部7は、注出口50の両側からパウチの両側部に向かって傾斜をもって高くなるシールパターンでヒートシールされているので、確実に流動食が注出口50に誘導され、最後までスムーズに流動食を患者等に注出投与することができる。
また、最初に流動食の希釈などの調整が必要な場合、或いは、流動食の投与後、その注出口付きパウチ100、200を利用して飲料水などを患者等に投与する場合には、パウチ上部のガセット部3の前面側のひだ状部8a に開封手段として設けられた切り取り線13とその両端に設けられたノッチ14a 、14b を利用して、例えば右側のノッチ14b から切り取り線13に沿って、その上の拡大シール部4を切り取ることにより、前面側のひだ状部8a を液体注入口として大きく開口させることができ、その開口部から希釈液や飲料水などを容易に注入することができる。
希釈液や飲料水などを注入した後、液体注入口を再封する際は、その開口部を閉じ、図1に示した注出口付きパウチ100の場合は、前面側のひだ状部8a を折り曲げ線15で前側下方に折り返すことにより、折り曲げ線15の左右の上下に設けられた係止部10a 、10b と係止部10c 、10d が、それぞれ上側の係止部10a 、10c の上下の向きが逆になって下側の係止部10b 、10d と前後に重なり合うので、重なり合った係止部の係止片12a 、12b 、および係止片12c 、12d の前後の位置関係を入れ換えることにより、図3に示したように、折り返した前面側のひだ状部が閉じた状態に係止され、開封された液体注入口を再封することができる。
また、図2に示した注出口付きパウチ200の場合は、液体注入口の開口部を閉じた後、前面側のひだ状部8a の上部を先ず上側の折り曲げ線15a で前側下方に折り返し、次いで、折り返された前面側のひだ状部8a を下側の折り曲げ線15で再度前側下方に巻き込むように折り返すことにより、折り曲げ線15の左右の上下に設けられた係止部10a 、10b と係止部10c 、10d が、それぞれ係止部の向きが逆になった状態で前後に重なり合うので、重なり合った係止部の係止片12a 、12b 、および係止片12c 、12d の前後の位置関係を入れ換えることにより、図4に示したように、折り返した前面側のひだ状部が閉じた状態に係止され、開封された液体注入口を再封することができる。この場合、開封された前面側のひだ状部8a を二段階に折り返して再封しているので、一層確実に開封された液体注入口を再封することができる。
以上のような液体注入口の開封、および開口させた液体注入口からの希釈液や飲料水などの注入、そして、注入後の液体注入口の再封の一連の操作は、注出口付きパウチ100、200をスタンドのフックなどに吊り下げた状態で行えるので、簡便に行うことができる。また、液体注入口の再封も確実に行われるので、落下菌や塵埃などの混入のおそれもなく、衛生的且つスムーズに流動食や飲料水などを患者等に投与することができる。
従って、本発明の注出口付きパウチは、従来の注出口付きパウチと比較して、医療現場での使い勝手が一層よく、且つ、衛生面のほか経済性にも優れている。
次に、図5〜図9は、それぞれ本発明の流動食用の注出口付きパウチの上部の左右両側の広幅シール部に設ける係止部の図1とは異なる第2〜第6の係止部の形状を示す要部の正面図である。
只、各図において、折り曲げ線15の左右両側の上下に設ける係止部10a 〜10d は、上下の係止部が一対になって係合するものであり、上下の係止部が所定の向きに設けられていればよく、左右では図示したように上下の向きが逆であってもよい。
また、係止部の形状の説明は、左側の係止部と右側の係止部とでその向きが異なるが180°回転させると同一パターンであるため、折り曲げ線15の右上側の係止部10c を代表として説明する。
即ち、図1に示した係止部10c が、パウチの外側端部から内側に向かう横方向の切り目線とそれに続いてRをとって垂直上方に向かう切り目線とその上端で外側に曲がる戻り部が設けられた鉤状(L字状)の切り目線11c で設けられた構成であるのに対して、図5に示した係止部10c は、パウチの外側端部から内側に向かう横方向の短い切り目線とそれに続いて斜め内側上方に向かう切り目線とその上端で外側に曲がる戻り部が設けられた形状の切り目線11c を設けて、係止片12c が形成されるように構成したものである。
図6に示した係止部10c は、図示したように、パウチの外側端部から内側に向かう横方向の切り目線とそれに続いてRをとって斜め外側上方に伸びる切り目線とその上端で外側下方に曲がる戻り部が設けられた形状の切り目線11c を設けて、係止片12c が形成されるように構成したものである。
図7に示した係止部10c は、図示したように、パウチの外側端部から内側にV字状に傾斜して下がった後、Rをもって斜め上方に折り返し、それに続いて垂直上方に伸びる切り目線とその上端で外側に曲がる戻り部が設けられた形状の切り目線11c を設けて、係止片12c が形成されるように構成したものである。
図8に示した係止部10c は、図示したように、パウチの外側端部から内側にU字状に一旦下がった後、曲線状に上方に折り返し、それに続いて垂直上方に伸びる切り目線とその上端で外側に曲がる戻り部が設けられた形状の切り目線11c を設けて、係止片12c が形成されるように構成したものである。
図9に示した係止部10c は、図示したように、パウチの外側端部から内側に向かう横方向の短い切り目線とそれに続いて斜め内側下方に向かう切り目線とその下端からRをもって垂直上方に伸びる切り目線とその上端で外側に曲がる戻り部が設けられた形状の切り目線11c を設けて、係止片12c が形成されるように構成したものである。
以上、図5〜図9に示した係止部10a 〜10d は、個々には例えば、図5に示した形状の係止部10c では、下側から斜め内側上方に向かう切り目線部が設けられているので、図3に示したように、前後に重なり合う係止片12a と12b 、および係止片12c と12d の前後の位置関係を入れ換えて係止する際、容易に入れ換えて係止できる特徴があり、また、図6に示した形状の係止部10c では、パウチの外側端部から内側に向かう横方向の切り目線とそれに続いてRをもって斜め外側上方に伸びる切り目線が設けられているので、図3に示したように、前後に重なり合う係止片12a と12b 、および係止片12c と12d の前後の位置関係を入れ換えて係止した際、係止部が外れにくくなる特徴があるなど、その係止性に関して多少の差はあるが、全体的には、図1に示した形状の係止部10a 〜10d と同様に、図3に示したように、前後に重なり合う係止片12a と12b 、および係止片12c と12d の前後の位置関係を入れ換えて、安定した状態に係止することができるので、開封した液体注入口を確実に再封することができる。
また、図5〜図9に示した形状の係止部10a 〜10d は、図2に示した注出口付きパウチ200のように、横方向の折り曲げ線を、折り曲げ線15a と折り曲げ線15のように、2本設けた構成に対しても、上下で一対となる係止部10a 、10b 、および係止部10c 、10d の上下の向きを適宜変更して設けることにより同様に適用できるものである。
また、以上のようなパウチの再封手段は、図1、図2に示したような流動食用の注出口付きパウチに限らず、注出口を設けていない一般のパウチにも簡便でコストのかからない再封手段として好適に適用できるものであり、その場合、図1、図2に示した注出口付きパウチ100、200の構成において、注出口50を取り除き、底部シール部7を所定幅のフラットなシールパターンでヒートシールし、上部のガセット部3も吊り下げ用の穴9を必要としない場合は、拡大シール部4を通常の所定幅の上部シール部に変更してパウチを作製する方法で、再封性を備えたパウチを作製することができる。
次に、本発明の注出口付きパウチに用いる積層フィルムについて説明する。
本発明の流動食用の注出口付きパウチは、流動食の密封後、通常は加圧加熱殺菌処理が施されるため、注出口と共に、パウチの積層フィルムは、これに耐える耐熱性が必要である。また、流動食の患者等への投与中、流動食の残量などを表示する目盛りなどがパウチに設けられるため、パウチの積層フィルムは透明性を有することも必要である。更に、密封された流動食の保存性を高めるためには、パウチの積層フィルムはガスバリヤー性に優れることが好ましい。
このような性能を備えた積層フィルムとしては、特に限定はされないが、代表的な構成例として以下のような構成の積層フィルムが挙げられる。
(1) PETフィルム/接着剤/無機酸化物の蒸着層・ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(2) PETフィルム・無機酸化物の蒸着層/接着剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(3) PETフィルム/接着剤/無機酸化物の蒸着層・ONフィルム/接着剤/一軸延伸又は二軸延伸フィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(4) PETフィルム・無機酸化物の蒸着層/接着剤/ONフィルム/接着剤/一軸延伸又は二軸延伸フィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(5) PETフィルム/接着剤/EVOHフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(6) PETフィルム/接着剤/EVOHフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/一軸延伸又は二軸延伸フィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(7) PETフィルム・有機ガスバリヤー性コート層/接着剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(8) PETフィルム/接着剤/有機ガスバリヤー性コート層・ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく様々な組み合わせの積層フィルムを使用することができる。
上記構成において、PETフィルムは2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、ONフィルムは2軸延伸ナイロンフィルム、CPPフィルムは無延伸ポリプロピレンフィルム、EVOHフィルムはエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルムを指すものである。
また、無機酸化物の蒸着層は、具体的には、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウムなどの無機酸化物の蒸着層を、PETフィルムやONフィルムなどの耐熱性基材フィルムの上に200〜1000Åの厚みに蒸着して使用することができる。
有機ガスバリヤー性コート層は、具体的には、ポリ塩化ビニリデンのコート層(厚み2〜8μm程度)のほか、ポリアクリル酸架橋樹脂などのコート層(厚み1〜5μm程度)を好適に使用することができる。特にポリアクリル酸架橋樹脂のコート層は、ガスバリヤー性と共に耐熱性にも優れており、PETフィルムなどの耐熱性基材フィルムにコートして用いることにより、加圧加熱殺菌処理が施される本発明の注出口付きパウチには好適に使用できる。
前記PETフィルムやONフィルムは、基材フィルムとして作用し、パウチに機械的強度のほか耐熱性を付与し、最外層に用いたPETフィルムは印刷適性も付与するものである。ONフィルムは、多少吸湿性を有するため本発明の注出口付きパウチでは中間層に用いることが好ましいが、突き刺し強度や屈曲強度に優れるため、液体用パウチの強度を向上できる点で特に有用である。
中間層の無機酸化物の蒸着層、EVOHフィルム、有機ガスバリヤー性コート層は、いずれも透明性を有するガスバリヤー層として積層したものである。
中間層に一軸延伸フィルムを積層する場合は、一軸延伸ポリプロピレンフィルム、一軸延伸高密度ポリエチレンフィルム、一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムなどを使用することができ、その延伸方向がパウチの液体注入口を開封するための切り取り線の方向と一致するように積層することにより、開封手段の一つとして、液体注入口を開封する際、切り取り線に沿って容易に引き裂いて開封できるようになる。
また、中間層に二軸延伸フィルムを積層する場合は、二軸延伸ポリプロピレンフィルム、二軸延伸高密度ポリエチレンフィルムなどを使用することができ、それにより積層フィルムの厚みを増し、剛性、機械的強度を高めるほか、水蒸気バリヤー性も向上させることができる。
最内層のCPPフィルムは、ヒートシール用のシーラント層として作用すると共に、耐熱性、低臭性に優れるので、本発明のような内容物の密封後に、パウチごと加圧加熱殺菌処理される流動食用のパウチには特に好ましく用いられる。
最内層のシーラント層には、CPPフィルムのみを例示したが、高密度ポリエチレンフィルム(HDPEフィルム)も同様に使用することができ、加圧加熱殺菌処理の条件によっては直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(LLDPEフィルム)なども使用することができる。
尚、前記各フィルムの間の接着剤は、通常、これらのフィルムの積層をドライラミネーション法で貼り合わせて行うため、二液硬化型ポリウレタン系接着剤などの公知のドライラミネート用接着剤を使用することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。
本発明の流動食用の注出口付きパウチを、図1に示した構成で作製することとし、以下の材料を用いて、以下の寸法で作製した。但し、注出口付きパウチの製袋と流動食の充填シールはオフラインで行い、製袋にはスタンディングパウチ用の製袋機をアレンジした装置を用いた。
パウチの壁面フィルムには、(外側)PETフィルム(厚み16μm)・シリカ蒸着層(厚み400Å)・印刷層/接着剤/ONフィルム(厚み15μm)/接着剤/CPPフィルム(厚み90μm)の構成の積層フィルムを用いた。
パウチの上面フィルムには、(外側)PETフィルム(厚み12μm)・シリカ蒸着層(厚み400Å)/接着剤/ONフィルム(厚み15μm)/接着剤/CPPフィルム(厚み70μm)の構成の積層フィルムを用いた。
注出口50は、図10に示した構成のツーピースタイプでポリプロピレンを射出成形して作製したものを用いた。
注出口シール材52には、厚み35μmのアルミニウム箔に厚み30μmのCPPフィルムを貼り合わせた積層シートを用いた。
上記の壁面フィルムと上面フィルムおよび注出口50を用いて、パウチ100の本体部の外形寸法が、幅160mm、長さ300mmで、上部のガセット部3の上面フィルムの折り込み長さが72mmとなるように製袋すると共に、底部の中央部に注出口50をその接着基部23で熱接着して取り付け、その両側の底部シール部7は、接着基部23の両側からパウチ100の両側部に向かって傾斜をもって15mm高くなるシールパターンでヒートシールした。
ガセット部3の上部の拡大シール部4の長さは、その上端から下方に向けて27mmの長さとし、パウチ上部の左右両側部の広幅シール部5a 、5b は、幅を各18mmとし、長さをパウチの上端から下方に107mmの長さに設けた。そして、吊り下げ用の穴9は、拡大シール部4の略中心部に直径12mmの円形の穴をガセット部3の前後のひだ状部8a 、8b を貫通するように打ち抜いて形成した。
また、ガセット部3の前面側のひだ状部8a の拡大シール部4の下の5mm離れた位置に、横方向に印刷による切り取り線13を設け、その両方の端部にノッチ14a 、14b を設け、更に、ガセット部3の下端の上面フィルム折り返し部2の位置に、印刷により横方向に折り曲げ線15を設けると共に、その両方の端部の広幅シール部5a 、5b の領域内に、折り曲げ線15から上下に各15mmの間隔を開けてそれぞれ外側から内側に向けて図示した形状(L字状)の切り目線11a 〜11d による係止部10a 〜10d を縦×横各10mmの大きさで設けて実施例1の注出口付きパウチを作製した。
尚、折り曲げ線15の上側の係止部10a 、10c は、いずれも前面側のひだ状部8a のみに設けたものである。
また、流動食の充填口には、注出口50を使用することとし、注出口シール材52は流動食の充填後に熱接着するようにした。
図2に示した構成の注出口付きパウチ200を作製することとし、前記実施例1の注出口付きパウチ100の構成において、パウチの全長を10mm長くして310mmとすると共に、ガセット部3の上面フィルムの折り込み長さを5mm長くして77mmとし、パウチ上部の左右両側部の広幅シール部5a 、5b の長さを各10mm長くして117mmとし、ガセット部3の下端に印刷により横方向に折り曲げ線15を設け、その両方の端部の上下に設ける係止部10a 〜10d を、折り曲げ線15から上下に各20mmの間隔を開けて設けたほかは、総て実施例1と同様に形成して実施例2の注出口付きパウチを作製した。
以上のように作製した実施例1および実施例2の注出口付きパウチに、注出口本体51の開口部から流動食を400ml充填し、脱気して注出口本体51の開口部に注出口シール材52を熱接着して密封した後、蒸気式レトルト殺菌釜を用いて、135℃、30分間の条件で加圧加熱殺菌処理を施して、流動食を密封した注出口付きパウチを作製した。
上記流動食を密封した注出口付きパウチを用いて、患者等に流動食を投与する模擬試験を以下のように行った。
上記実施例1および実施例2の注出口付きパウチの注出口本体51(図10参照)の先端部に、一端に連結具Cが取り付けられた供給チューブTの連結具Cを差し込んで連結し、注出口シール材52を突き破って注出口本体51を開口させ、パウチの吊り下げ用の穴9をスタンドのフックにかけて、それぞれのパウチを吊り下げたところ、流動食は注出口本体51から徐々に供給チューブT内に流出し、最後までスムーズに注出することができた。
流動食の注出を終了した後、ガセット部3の前面側のひだ状部8a の上部の拡大シール部4を、その下の一方のノッチ14b から切り取り線13に沿って切り取って液体注入口を開封し、開口させた液体注入口からぬるま湯を約200ml注入した。
次いで、開口させた液体注入口を閉じて、実施例1の注出口付きパウチの場合は、開封された前面側のひだ状部8a をその下の折り曲げ線15で前側下方に折り返して、図3に示したように、前後に重なり合った係止部の係止片12a 、12b 、および係止片12c 、12d を、それぞれ前後位置を入れ換えることにより、開封された前面側のひだ状部8a が閉じた状態に係止され、開封された液体注入口を確実に再封することができた。
また、実施例2の注出口付きパウチの場合は、開封された前面側のひだ状部8a を、上側の折り曲げ線15a で前側下方に折り返した後、更にその折り返し部を下側の折り曲げ線15で前側下方に折り返して、図4に示したように、前後に重なり合った係止部の係止片12a 、12b 、および係止片12c 、12d を、それぞれ前後位置を入れ換えることにより、開封された前面側のひだ状部8a が2段階に折り込まれて閉じた状態に係止され、開封された液体注入口を一層確実に再封することができた。
従って、開封した液体注入口から落下菌や塵埃などが混入するのを防止することができ、流動食と同様に、ぬるま湯を衛生的且つスムーズに患者等に注出投与することができるものである。
また、前記液体注入口の開封、および開口させた液体注入口からのぬるま湯の注入、そして、液体注入口の再封の操作は、最初に流動食の希釈などの調整が必要な場合でも、注入液を例えば希釈液に替えるだけで同様に行うことができる。
本発明の流動食用の注出口付きパウチは、流動食を密封包装し安全に保存できると共に、流動食を患者等に投与する際に、医療現場での使い勝手がよく、且つ、衛生性および経済性にも優れるように構成したものであり、流動食用の注出口付きパウチとして特に好適に使用できるほか、その機能を生かして、一般の液状物用のディスペンサー容器等としても好適に利用できるものであり、充填される内容物および用途に関しては、特に制限はない。
本発明の流動食用の注出口付きパウチの第1の実施例の構成を示す模式正面図である。 本発明の流動食用の注出口付きパウチの第2の実施例の構成を示す模式正面図である。 図1に示した注出口付きパウチのガセット部の前面側のひだ状部の拡大シール部を、その下の切り取り線で切り取って液体注入口を開封した後、その液体注入口を再封した時の状態を説明する要部の斜視図である。 図2に示した注出口付きパウチのガセット部の前面側のひだ状部の拡大シール部を、その下の切り取り線で切り取って液体注入口を開封した後、その液体注入口を再封した時の状態を説明する要部の斜視図である。 本発明の流動食用の注出口付きパウチの上部の左右両側の広幅シール部に設ける上下の係止部の図1とは異なる第2の係止部の形状を示す要部の正面図である。 本発明の流動食用の注出口付きパウチの上部の左右両側の広幅シール部に設ける上下の係止部の第3の係止部の形状を示す要部の正面図である。 本発明の流動食用の注出口付きパウチの上部の左右両側の広幅シール部に設ける上下の係止部の第4の係止部の形状を示す要部の正面図である。 本発明の流動食用の注出口付きパウチの上部の左右両側の広幅シール部に設ける上下の係止部の第5の係止部の形状を示す要部の正面図である。 本発明の流動食用の注出口付きパウチの上部の左右両側の広幅シール部に設ける上下の係止部の第6の係止部の形状を示す要部の正面図である。 本発明の流動食用の注出口付きパウチの下部の端縁部に取り付ける注出口の一例の説明図であり、(イ)は注出口の正面図、(ロ)は注出口に供給チューブを連結する方法を説明する断面図で、(a)は連結前、(b)は連結後の断面図である。
符号の説明
1、1′ 壁面フィルム(積層フィルム)
2 上面フィルム折り返し部
3 ガセット部
4 拡大シール部
5a 、5b 広幅シール部
6a 、6b 側部シール部
7 底部シール部
8a 前面側のひだ状部
8b 背面側のひだ状部
9 吊り下げ用の穴
10a 、10b 、10c 、10d 係止部
11a 、11b 、11c 、11d 切り目線
12a 、12b 、12c 、12d 係止片
13 切り取り線
14a 、14b ノッチ
15、15a 折り曲げ線
21 筒部
22 リング状突起
23 接着基部
24 フランジ
25 ネジ部
26 突き刺し突起
27 切り欠き部
50 注出口
51 注出口本体
52 注出口シール材
53 キャップ
100、200 注出口付きパウチ

Claims (4)

  1. 流動食等を患者等に投与するために用いられる積層フィルム製の注出口付きパウチであって、該パウチの上部が、前後の壁面フィルムの上部の間に上面フィルムを内側に折り返して挿入し、その外側の端縁部をヒートシールしてなるガセット部を有する形式で形成され、胴部が、前後の壁面フィルムの左右両側の端縁部を側部シール部でヒートシールして形成され、底部が、前後の壁面フィルムの下部の端縁部を底部シール部でヒートシールして形成されると共に、該パウチの下部の端縁部にはプラスチックの成形体よりなる注出口が取り付けられ、該パウチのガセット部の上部の端縁部は、その上端から下方に向けてシール面積を大きくした拡大シール部でヒートシールされ、また、該パウチの左右両側の側部シール部の上部には、該ガセット部からその下側の適宜の長さまでに、シール幅を広くした広幅シール部が設けられ、該拡大シール部にはパウチの吊り下げ用の穴が設けられ、該ガセット部の前後のひだ状部のうち、一方のひだ状部には、該拡大シール部の下側近傍に該拡大シール部を切り取って液体注入口を設けるための横方向の開封手段が設けられると共に、該ガセット部の下端の上面フィルム折り返し部の位置に横方向の折り曲げ線が設けられ、該開封手段の下側の領域で、該折り曲げ線の上下の等しい距離の両側の広幅シール部に、両方の外側から内側に向けて、切り目線による鉤状の係止部が設けられ、該液体注入口を該開封手段で開封した後、該ひだ状部を該折り曲げ線で外側下方に折り返した時、上下の係止部がそれぞれ前後に重なり合い、重なり合った係止部同士をそれぞれ係合させて、開封された液体注入口を再封できるようにしたことを特徴とする注出口付きパウチ。
  2. 流動食等を患者等に投与するために用いられる積層フィルム製の注出口付きパウチであって、該パウチの上部が、前後の壁面フィルムの上部の間に上面フィルムを内側に折り返して挿入し、その外側の端縁部をヒートシールしてなるガセット部を有する形式で形成され、胴部が、前後の壁面フィルムの左右両側の端縁部を側部シール部でヒートシールして形成され、底部が、前後の壁面フィルムの下部の端縁部を底部シール部でヒートシールして形成されると共に、該パウチの下部の端縁部にはプラスチックの成形体よりなる注出口が取り付けられ、該パウチのガセット部の上部の端縁部は、その上端から下方に向けてシール面積を大きくした拡大シール部でヒートシールされ、また、該パウチの左右両側の側部シール部の上部には、該ガセット部からその下側の適宜の長さまでに、シール幅を広くした広幅シール部が設けられ、該拡大シール部にはパウチの吊り下げ用の穴が設けられ、該ガセット部の前後のひだ状部のうち、一方のひだ状部には、該拡大シール部の下側近傍に該拡大シール部を切り取って液体注入口を形成するための横方向の開封手段が設けられると共に、該ガセット部の下端の上面フィルム折り返し部の位置に横方向の折り曲げ線が設けられ、該開封手段の下側の領域で、該折り曲げ線の上下の等しい距離の両側の広幅シール部に、両方の外側から内側に向けて、切り目線による鉤状の係止部が設けられ、更に、該折り曲げ線の上側左右の係止部の略中間部同士を結ぶように横方向の折り曲げ線が追加して設けられ、該液体注入口を該開封手段で開封した後、該ひだ状部を追加して設けられた上側の折り曲げ線で外側下方に折り返し、更に、折り返されたひだ状部を該ガセット部の下端の上面フィルム折り返し部の位置に設けられた下側の折り曲げ線で外側下方に再度折り返した時、その折り返し部の左右両側の下端で上下の係止部がそれぞれ前後に重なり合い、重なり合った係止部同士をそれぞれ係合させて、開封された液体注入口を再封できるようにしたことを特徴とする注出口付きパウチ。
  3. 前記吊り下げ用の穴が、一部につなぎ部が設けられた切り目線による穴であることを特徴とする請求項1または2に記載の注出口付きパウチ。
  4. 前記底部シール部が、注出口の取り付け部を最下部として、その両側がパウチの両側部に向かって傾斜をもって高くなるシールパターンでヒートシールされていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の注出口付きパウチ。
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