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JP2006163683A - 眼画像撮影装置およびそれを用いた認証装置 - Google Patents

眼画像撮影装置およびそれを用いた認証装置 Download PDF

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JP2006163683A JP2004352441A JP2004352441A JP2006163683A JP 2006163683 A JP2006163683 A JP 2006163683A JP 2004352441 A JP2004352441 A JP 2004352441A JP 2004352441 A JP2004352441 A JP 2004352441A JP 2006163683 A JP2006163683 A JP 2006163683A
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Seiji Higashiyama
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Abstract

【課題】身長差を有する複数の被認証者に対して、簡易な構成で迅速な処理を行うことの可能な眼画像撮影装置およびそれを用いた認証装置を提供する。
【解決手段】被認証者を撮影する第1の撮影部3と、縦方向に回動可能な第2の撮影部4と、被認証者までの距離を測定する距離算出部51と、被認証者までの距離および第1の撮影部3で撮影された被認証者の画像から、被認証者の眼の位置情報を算出する高さ情報算出部52と、高さ情報算出部52で算出された被認証者の眼の位置情報から、被認証者が接近したときに、被認証者の眼が第2の撮影部4の焦点位置に位置するように、第2の撮影部4を向けるべき方向を予測する方向予測部53と、第2の撮影部4を方向予測部53で予測された第2の撮影部4を向けるべき方向に向けるチルト駆動部5とを備えた。
【選択図】図7

Description

本発明は、被認証者の少なくとも眼を含む画像を撮影する眼画像撮影装置およびそれを用いた認証装置に関する。
近年、入退出管理装置や個人情報等の重要な情報が記憶された情報装置等、高いセキュリティ性が求められる装置におけるアクセス時の本人認証の方法として、人体の指紋、虹彩、眼底血管、顔の特徴、手や腕の血管パターン等、その被認証者固有の情報、いわゆるバイオメトリクス情報を用いた様々な認証方法が実用化されてきている。
その中でも、本人認証率の高さや、他人受入率の低さ等の信頼性の高さから、眼の虹彩部分の皺の模様の違いを利用した認証方法(以下、このような方法を虹彩認証方法と記す)が提案され、特に高いセキュリティ性を必要とする機器において実用化されている(例えば、特許文献1を参照。)。
このような虹彩認証方法は、被認証者の眼の部分の画像(以下、この画像を眼画像と記す)から虹彩の部分を選択的にコード化し、得られた情報を認証情報として、あらかじめ登録された情報(以下、登録認証情報と記す)と比較照合し、互いに一致すると判定された場合には、被認証者があらかじめ登録された者であると認証する方法である。
一般的に、虹彩認証方法においては、望遠レンズを搭載したカメラによって、被認証者の鮮明な眼画像を撮影する必要がある。しかしながら、入退室管理装置等の据え置き型の装置においては、複数の被認証者が認証を受けることとなり、その際、被認証者毎の身長差が大きいので、一台のカメラを用いて、その撮影方向を固定した状態では、背の高い被認証者や逆に背の低い被認証者の眼画像を撮影することが難しかった。
このような課題を解決するために、例えば、複数の望遠カメラを被認証者の高さ方向に複数台配置して、それぞれのカメラで撮影された複数の画像の中から、眼画像が含まれていると判定された画像を選択して、その画像から認証情報を作成することにより、前述の被認証者毎の身長差の影響を受けにくくした認証方法が提案されている(例えば、特許文献2を参照。)。
特許第3307936号公報 特開2001−184483号公報
しかしながら、前述のような従来の認証方法においては、多数の望遠カメラを配置する必要があるので装置が大掛かりなものとなってしまう可能性が高いという課題があった。
また、前述のような従来の認証方法においては、複数の画像の中から眼画像を検出するという負荷の大きな処理を行う必要があるので、迅速な処理が難しいという課題があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、身長差を有する複数の被認証者に対して、簡易な構成で迅速な処理を行うことの可能な眼画像撮影装置およびそれを用いた認証装置を提供することを目的とする。
本発明の眼画像撮影装置は、被認証者を撮影する第1の撮影部と、少なくとも被認証者の高さ方向に回動可能な第2の撮影部と、被認証者までの距離を測定する距離測定部と、距離測定部によって測定された被認証者までの距離および第1の撮影部で撮影された被認証者の画像から、被認証者の眼の高さを示す位置情報を算出する眼位置情報算出部と、眼位置情報算出部で算出された被認証者の眼の位置情報から、被認証者が接近したときに、被認証者の眼が第2の撮影部の焦点位置に位置するように、第2の撮影部を向けるべき方向を予測する方向予測部と、第2の撮影部を方向予測部で予測された第2の撮影部を向けるべき方向に向ける駆動部とを備え、第2の撮影部は、被認証者の少なくとも眼を含む画像を撮影することを特徴としている。
このような構成によれば、距離測定部での距離および第1の撮影部によって撮影された被認証者の画像から、被認証者の眼の位置を算出して、接近した際に被認証者の眼が第2の撮影部の焦点位置に位置するように、第2の撮影部を向けるので、身長差を有する複数の被認証者に対して、簡易な構成で迅速な処理を行うことの可能な構成を実現できる。
また、第1の撮影部が広角カメラであり、第2の撮影部が第1の撮影部よりも狭い画角の画像を撮影する望遠カメラである構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、第1の撮影部として広角カメラを用いるので、比較的広い画角内で被認証者の撮影を行うことができるとともに、第2の撮影部として狭角カメラを用いることにより鮮鋭な眼画像を撮影することができる。
また、距離測定部は、第1の撮像部で撮影された被認証者の画像における両眼の間の距離情報を検出し、距離情報にもとづいて被認証者までの距離を測定する構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、第1の撮影部で撮影した画像から被認証者の両眼の間の距離を検出するという簡易な方法で、被認証者までの距離を測定することのできる構成を実現できる。
さらに、距離測定部は、測距センサ部を有し、第1の撮像部で撮影された被認証者の画像において、両眼の間の距離情報を検出することができない場合に、測距センサ部からの出力にもとづいて被認証者までの距離を測定する構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、被認証者が眼を閉じている等のなんらかの原因で両眼を撮影できない場合にも、被認証者までの距離を測定することができる。
また、第2の撮影部で撮影された画像の画質を判定する画質判定部を備え、第2の撮影部は被認証者の少なくとも眼を含む画像の撮影を繰り返して行い、画質判定部で画質が良いと判定された画像を出力する構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、駆動部が第2の撮影部を回動させた際に、第2の撮影部が撮影を繰り返して行い、画質の良い画像が出力されるので、例えば、被認証者が接近してきた場合のような移動中においても、画質の良い画像を撮影できる可能性の高い構成を実現できる。
さらに、画質判定部は、第2の撮影部で撮影された画像の合焦度を算出する合焦度算出部を有し、第2の撮影部は被認証者の少なくとも眼を含む画像の撮影を繰り返して行い、画質判定部は、合焦度算出部で算出された合焦度が所定の閾値よりも高い画像を出力する構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、駆動部が第2の撮影部を回動させた際に、第2の撮影部が撮影を繰り返して行うので、例えば、被認証者が接近してきた場合のような移動中においても、焦点の合った画像を撮影できる可能性の高い構成を実現できる。
また、第2の撮影部で撮影された画像に眼が撮影されているか否かを判定する眼検出部を備え、第2の撮影部は被認証者の少なくとも眼を含む画像の撮影を繰り返して行い、眼検出部で眼が撮影されていると判定された画像を出力する構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、駆動部が第2の撮影部を回動させた際に、第2の撮影部が撮影を繰り返し行うので、例えば、被認証者がまばたきを行っているような状態においても、眼の充分開かれた画像、すなわち認証処理に適した画像を撮影することが可能となる。
さらに、第2の撮影部が繰り返し撮影を行っても、眼検出部で眼が撮影されていると判定された画像が得られない場合には、駆動部に対して、第2の撮影部の方向を所定の範囲内で移動させるように指示する制御部を備えた構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、第2の撮影部で撮影された画像の中に眼が見つからなかったような場合に、その周辺部分を撮影することができるので、被認証者の眼が第2の撮影部の画角とある程度ずれているような場合にも、眼画像を撮影することのできる可能性の高い構成を実現することができる。
また、被認証者に対して眼の位置を第2の撮影部の焦点位置に配置させるように誘導する誘導部を備えた構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、例えば被認証者が接近してきたときに、誘導部の誘導によって、自らの眼の位置を第2の撮影部の焦点位置に位置させるように移動することが可能になるので、より確実に眼画像を撮影することができる。
また、誘導部は、被認証者の眼を映す鏡部を有する構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、被認証者が自らの眼を鏡部に映すように移動することにより、確実に眼画像を撮影することができる。
さらに、誘導部は、鏡部に、被認証者の両眼がその枠内に配置されるように被認証者を誘導するマーク部を有する構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、被認証者の両眼を簡易に誘導することの可能な構成を実現できる。
次に、本発明の認証装置は、本発明の眼画像撮影装置と、第2の撮影部で撮影された被認証者の少なくとも眼を含む画像から、所定の認証情報を作成する認証情報作成部と、あらかじめ登録された登録認証情報と認証情報作成部で作成された認証情報とを比較照合する照合部と、照合部での比較照合の結果、登録認証情報と認証情報作成部で作成された認証情報とが一致すると判定された場合に、被認証者があらかじめ登録された者であると認証する認証部とを備えたことを特徴としている。
このような構成によれば、身長差を有する複数の被認証者に対して、簡易な構成で迅速な処理を行うことの可能な眼画像撮影装置を用いて、その撮影された画像を用いて認証処理を行うので、簡易な構成で迅速な処理を行うことのできる構成を実現できる。
また、認証情報作成部は、被認証者の少なくとも眼を含む画像から、所定の方法で眼の虹彩部分の画像から認証情報を作成し、登録認証情報は、あらかじめ登録された者の眼の虹彩部分の画像から所定の方法で作成された情報である構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、眼の虹彩の部分の画像を用いて認証情報を作成して、その認証情報を用いて認証処理を行うので、高精度な認証の可能な構成を実現することができる。
以上述べたように、本発明の眼画像撮影装置およびそれを用いた認証装置を用いれば、身長差を有する複数の被認証者に対して、簡易な構成で迅速な処理を行うことの可能な眼画像撮影装置およびそれを用いた認証装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
(実施の形態)
まず、本発明の実施の形態における認証装置1について説明する。図1および図2は、本発明の実施の形態における認証装置1の機能について説明するための図である。なお、本発明の実施の形態においては、説明を簡単にするために、図面中に互いに直交する3つの軸方向(X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向)を示している。なお、X軸方向は、認証装置1から認証を受けるべき者(以下、この者のことを被認証者と記す)30を見て水平方向(認証装置1から被認証者30に向かって右方向が正方向)を示し、Y軸方向は、被認証者30の身長の高さ方向(認証装置1から被認証者30に向かって上方向が正方向)を示し、Z軸方向は、被認証者30と認証装置1とを結ぶ距離方向(認証装置1から被認証者30に向かう方向が正方向)をそれぞれ示す。
本発明の実施の形態では、被認証者30が認証装置1に対して接近してくる場合(被認証者30が図1における方向Aに移動している場合)を例として説明する。図1は、被認証者30が認証装置1から比較的遠くに位置する場合(図面における距離Dの位置にいる場合)を示す。また、図2は、被認証者30が認証装置1の比較的近くに位置し、眼画像の撮影を行い、認証処理を受けている状態(図面における距離Dの位置にいる場合)を示す。
図1または図2に示したように、本発明の実施の形態における認証装置1は壁面部60に取り付けられており、被認証者30までの距離を測定する測距センサ部2(図1および図2には図示せず)、被認証者30の少なくとも両眼が撮影される程度の広角画像を撮影する第1の撮影部3、被認証者30の眼31周辺の眼画像を撮影する第2の撮影部4、測距センサ部2および第2の撮影部4を搭載するチルト部6、チルト部6を少なくともチルト方向(図1におけるα方向であり、被認証者30の高さ方向)に回転させるチルト駆動部5、測距センサ部2からの出力値または第1の撮影部3で撮影された広角画像から被認証者30までの距離Dを算出する距離算出部51、その距離Dを用いて床面から被認証者30の眼31までの高さの高さDを算出する高さ情報算出部52、高さDから、チルト部6に搭載された第2の撮影部4を、被認証者30が図2に示した状態に接近した場合に、その眼31の位置の撮影に適するように向けるべき方向(図2における角度θ)を予測する方向予測部53、ならびに、チルト部6を前述の角度θチルト方向に回転させるようにチルト駆動部5を制御する制御部50を備えている。
ここで、本発明の実施の形態における認証装置1の各構成要素について詳細に説明する。
まず、測距センサ部2としては、赤外線を用いて物体までの測定することのできるセンサを用いることができる。本発明の実施の形態においては、20cmから100cmまでの距離の測定が可能なセンサを用いる。本発明の実施の形態における測距センサ部2は、その発する赤外線の光軸が、第2の撮影部4の撮影光軸の方向と略同じ方向を向くようにチルト部6に配置されている。よって、測距センサ部2の測距光軸は、チルト部6の回転に伴って被認証者30の高さ方向に変化する。
第1の撮影部3としては、被認証者30が認証装置1から約1.5m程度の位置にあるときに、その両方の眼31を撮影できるようなカメラであれば、監視用カメラ等各種公知のカメラを用いることができる。本発明の実施の形態においては、水平画角51°、最大口径比F2.1、焦点距離3.7mmの固定焦点(30cmから無限遠まで撮影可能)のレンズ系を搭載し、解像度がVGA(水平640画素×垂直480画素)のCCDを搭載したカラーカメラを第1の撮影部3として用いた。なお、本発明の実施の形態における認証装置1においては、できるだけ幅広く身長差を有する被認証者30の眼画像を撮影するために、被認証者30の眼31の高さが1200mm〜1820mm程度の範囲を撮影できるように、第1の撮影部3の光軸の位置が、床面からその中間値である約1510mm程度になるような位置に認証装置1を壁面部60に取り付けている。また、本発明の実施の形態においては、認証装置1の第1の撮影部3の光軸方向を水平方向(Z軸方向)としている。
また、第2の撮影部4としては、被認証者30の眼31の虹彩部分をコントラスト良く撮影するために、望遠レンズを搭載し、光源部7(図1および図2には図示せず)によって被認証者30の眼31に照射された近赤外光を撮影可能な白黒カメラを用いることができる。本発明の実施の形態においては、水平画角6.8°、最大口径比11.0の固定焦点の望遠レンズ系を搭載し、解像度がVGAのCCDを搭載した白黒カメラを二台(右眼用と左眼用)用いた。本発明の実施の形態における第2の撮影部4は、図2に示した、第2の撮影部4から被認証者30の眼31までの望ましい撮像距離Dが350mmであり、そのときの撮影範囲は、水平41.6mm×垂直31.2mmである。
チルト部6を回転駆動するチルト駆動部5としては、ステッピングモータや超音波モータ等の公知のモータを用いることができるが、エンコーダ等を有する構成とすることにより、その回転角度が制御可能なモータを用いる。本発明の実施の形態においては、チルト部6はチルト駆動部5の駆動によって、回転可能に設けられている。
本発明の実施の形態における認証装置1は、チルト部6の回転角度と認証装置1の設置高さとを調整することによって、被認証者30の身長の許容範囲を調整することができる。なお、本発明の実施の形態における認証装置1のチルト部6の回転角度は、仰角方向(上方向)に35°、俯角方向(下方向)に15°である。
ここで、本発明の実施の形態におけるチルト部6の構成について詳細に説明する。図3は、本発明の実施の形態における認証装置1のチルト部6の構成を示す正面図であり、図4(a)は、本発明の実施の形態におけるチルト部6の構成を示す側面図であり、図4(b)は、その平面図である。
図3、図4(a)および図4(b)に示したように、本発明の実施の形態における認証装置1のチルト部6は、中空の略半円筒形状であり、その内側に測距センサ部2、一対の第2の撮影部4および一対の光源部7が格納されている。また、チルト部6の両端部(図面におけるX軸方向の両端部)には、チルト駆動部5によって回転駆動されるときの軸となる駆動軸9と、その反対側には軸8が形成されている。駆動軸9はチルト駆動部5によって軸支されており、軸8は認証装置1の筐体に設けられた軸受(図示せず)によって軸支されている。駆動軸9と軸8との中心軸は略一致しており、中心軸(以下、この軸のことをチルト軸と記す)の位置は、図3に示したように、被認証者30から見た場合に、第2の撮影部4のレンズ光軸を通るような位置に設けられている。
このような構成により、本発明の実施の形態における認証装置1のチルト部6は、チルト駆動部5の回転により、被認証者30に対して高さ方向に第2の撮影部4のレンズ光軸を通る位置を回転中心として、チルト方向に回転することが可能となる。
さらに、本発明の実施の形態における認証装置1のチルト部6は、その内部に測距センサ部2、第2の撮影部4および光源部7を格納して、その被認証者30に対向すべき面には、パネル部35を配置している。パネル部35は、近赤外領域の光線を透過し、可視光領域の光線をある程度吸収する光学フィルタであり、被認証者30から測距センサ部2、第2の撮影部4および光源部7の構造が見えないようにする機能を有する。これは、被認証者30から測距センサ部2、第2の撮影部4および光源部7の構造が見えると、被認証者30に威圧感を与えてしまい、安心して認証を行うことが難しいからである。
また、本発明の実施の形態における認証装置1は、虹彩認証装置であり、被認証者30の眼31の虹彩の模様を鮮明に撮影する必要がある。そこで、本発明の実施の形態における認証装置1の光源部7としては、被認証者30の眼31付近を照射するように配置された、近赤外光(波長約700〜1000nm程度の光線のことをいう)を照射する光源を二台(右眼用と左眼用)用いた。
さらに、本発明の実施の形態における認証装置1のチルト部6は、パネル部35の略中央部分に、被認証者30に対して自らの眼31の位置を適切な位置に誘導させるための誘導部10を備える。誘導部10は、被認証者30が自らの眼31を映すための鏡部12と、被認証者30が自らの眼31の黒目の部分の像をその中の領域に入るように移動させるための略楕円形状のマーク部11を有している。マーク部11は、鏡部12の表面に印刷等の方法で形成されている。
ここで、本発明の実施の形態における認証装置1の誘導部10による被認証者30の眼31の誘導方法について詳細に説明する。図5(a)は、本発明の実施の形態における認証装置1の誘導部10の構成を示す図であり、図5(b)は、その誘導部10による被認証者30の誘導方法について説明するための図である。
図5(b)に示したように、本発明の実施の形態における認証装置1においては、被認証者30は、自らの両方の眼31で誘導部10のマーク部11を見る。すると、鏡部12における反射の影響で、図5(b)に示したように、右眼33では、鏡部12の向こう側の虚像38を見ることとなり、一方、左眼32では、鏡部12の向こう側の虚像37を見ることとなる。このような状態で、被認証者30が自らの右眼33および左眼32それぞれの黒目の部分がマーク部11の楕円形状に入るような位置に移動することにより、被認証者30の右眼33および左眼32は、図5中におけるX軸方向およびY軸方向に誘導されて、一対の第2の撮影部4それぞれの正面付近に右眼33および左眼32がそれぞれ位置することとなる。なお、Z軸方向についての誘導は、測距センサ部2からの出力を用いて、被認証者30までの距離が第2の撮影部4の最適な撮影距離になるように被認証者30を誘導することによって行うことができる。この状態で第2の撮影部4で撮影を行うことにより、右眼33および左眼32の良好な眼画像を撮影することができる。図6は、本発明の実施の形態における認証装置1の第2の撮影部4で撮影された、右眼33の眼画像41および左眼32の眼画像40の一例を示す図である。このように、本発明の実施の形態における認証装置1の誘導部10を用いることにより、被認証者30の右眼33および左眼32を一対の第2の撮影部4それぞれの正面付近に位置させることができるので、被認証者30の右眼33および左眼32の眼画像を撮影することが可能である。なお、本発明の眼画像撮影装置および認証装置は、その誘導部10の構成を前述の例に限定されるものではなく、被認証者30の眼31の位置(片眼、両眼を問わず)の誘導が可能であれば、他の公知の方法を用いることができる。例えば、特開2004−46451号公報に示されたような、マークを被認証者30に両眼で見させた状態で、光軸を交差させた一対の撮影部により両眼の撮影を行う方法を用いることも可能である。
ここで、本発明の実施の形態における認証装置1内における処理の内容について詳細に説明する。図7は、本発明の実施の形態における認証装置1の機能ブロックを示すブロック図である。
図7に示したように、本発明の実施の形態における認証装置1は、前述の構成要素、すなわち、測距センサ部2、第1の撮影部3、チルト部6、チルト部6に搭載された一対の第2の撮影部4および一対の光源部7、チルト部6をチルト方向に回転させるチルト駆動部5、制御部50、距離算出部51、高さ情報算出部52ならびに方向予測部53の他に、第2の撮影部4で撮影された眼画像40,41を用いて認証に用いることのできる画像を選択して認証処理部17に送る処理(以下、この処理をキャプチャ処理と記す)を行うキャプチャ処理部14、キャプチャ処理部14でキャプチャ処理された画像を用いて虹彩認証処理を行う認証処理部17、および、認証処理部17で認証処理された結果、被認証者30があらかじめ登録された者であるか否かの出力を行う出力部23を備えている。なお、キャプチャ処理部14および認証処理部17の処理は、制御部50によって制御されており、制御部50の指示により、それぞれの処理を繰り返して行うことが可能である。
キャプチャ処理部14は、一対の第2の撮影部4から入力される眼画像40,41からその画質を判定する画質判定部15、および、画質判定部15で画質が良いと判定された画像の中に眼があるか否かを検出する眼検出部16を有している。
画質判定部15としては、例えば、眼画像40,41の中から所定の高周波成分を積算して、その高周波成分の量が所定の閾値よりも大きければ、眼画像40,41の焦点が合っていると判定する合焦度判定部を用いることができる。他にも、画質判定部15としては、眼画像40,41の平均輝度を測定して画像が明るすぎたり暗すぎたりしないか等の評価を行う輝度評価部等、各種の画質評価を行う処理ブロックを用いることが可能である。さらに、これらの処理ブロックを組み合わせて用いることも可能である。
また、眼検出部16の機能を実現する方法としては、例えば、眼画像40,41中に、瞳孔や黒目の部分と推定される丸い領域(例えば、丸くて周辺と比較して輝度の低下した領域)が存在するか否かを、眼画像40,41と所定の大きさの黒い(輝度の低い)画像とのパターンマッチング処理を行う方法や、眼画像40,41の中から瞳孔候補の位置を検出する瞳孔候補検出部と、瞳孔候補の中心座標を中心とし所定の半径を持つ円の円周上における眼画像の輝度の最大値と最小値との差を求める輝度差算出部とを備え、輝度差算出部の出力が所定の閾値以内の場合にその瞳孔候補が瞳孔であると判定する方法等を用いることができる。なお、詳細な説明は省略するが、画質判定部15および眼検出部16それぞれの処理は、ソフトウェアおよびハードウェアのいずれによっても実現することが可能であり、ハードウェア化することにより、約33msの周期でキャプチャ処理を行うことが可能となる。なお、眼検出部16として、瞳孔候補の中心座標を中心とし所定の半径を持つ円の円周上における眼画像の輝度の最大値と最小値との差が所定範囲内にある場合に、瞳孔候補が瞳孔であると判定する方法を用いた場合には、この眼画像の円周上における輝度の最大値と最小値との差の値を、画質判定部15の画質判定に用いることも可能である。
認証処理部17は、キャプチャ処理部14において、画質判定部15で画質が良いと判定され、かつ、眼検出部16で画像の中に瞳孔や黒目の部分が存在すると判定された画像について処理を行う。本発明の実施の形態における認証装置1の認証処理部17は、キャプチャ処理部14から出力された画像から虹彩の部分を切り出す虹彩検出部18、虹彩検出部18で切り出された虹彩の部分の画像から、所定の方法で認証処理に用いるべき認証情報を作成する認証情報作成部19、あらかじめ登録された者の登録認証情報を記憶する記憶部21、記憶部21に記憶された登録認証情報と認証情報作成部19によって作成された認証情報とを比較照合する照合部20、および、照合部20での照合結果にもとづいて、被認証者30があらかじめ登録された者であるとして認証できるか否かを判定する認証結果判定部22を有する。なお、詳細な説明は省略するが、虹彩検出部18、認証情報作成部19、照合部20および認証結果判定部22それぞれの処理は、ソフトウェアおよびハードウェアのいずれによっても実現することが可能であり、ハードウェア化することにより、約200msの周期で認証処理を行うことが可能となる。
ここで、虹彩検出部18における画像から虹彩を検出する方法、認証情報作成部19において虹彩部分の画像から認証情報を作成する方法、照合部20における比較照合の方法、および、認証結果判定部22における認証結果の判定方法については、例えば前述の特許文献1に開示された方法を用いることができる。なお、本発明の認証装置は、認証処理部17における認証処理の方法を上述の方法に限定されるものではない。例えば、認証処理部17において、認証情報を作成せずに、キャプチャ処理部14から送られた画像と記憶部21にあらかじめ記憶された画像とを直接比較して照合を行う方法を用いることも可能である。しかしながら、処理の迅速性や信頼性等に鑑みると、実用的には前述の特許文献1に記載された方法を用いることが望ましい。
なお、本発明の実施の形態における認証装置1において、認証処理部17における認証結果判定部22は、被認証者30の右眼33および左眼32のいずれかが登録認証情報と一致する場合に、被認証者30があらかじめ登録された者であると認証する構成であってもよいし、被認証者30の右眼33および左眼32のいずれもが登録認証情報と一致する場合に、被認証者30があらかじめ登録された者であると認証する構成であってもよい。前者の場合には、本人拒否率を下げることのできる認証装置1を提供できるし、後者の場合には、他人受入率を下げることのできる認証装置1を提供できるので、認証装置1を用いるシステムの要求に応じて選択することができる。
また、本発明の実施の形態における認証装置1の出力部23としては、例えば、液晶ディスプレイ装置等の公知の表示手段や、音声にて認証結果を被認証者30に報知することのできる手段や、さらに、外部に接続されたサーバ装置等に対して信号を送信することのできる手段等、各種の公知の出力手段を用いることが可能である。
さらに、本発明の実施の形態における認証装置1は、制御部50に接続され、光源部7を点灯、消灯または点滅駆動させる光源駆動部13を備える。
また、図7に示したように、第1の撮影部3、測距センサ部2および距離算出部51で距離測定部54を構成する。
本発明の実施の形態における認証装置1においては、光源駆動部13によって被認証者30の眼31を照射する際に、連続的に照射を行うよりも、第2の撮像部4の電子シャッタと同期させて点滅させながら照射を行うことが、消費電力を低減する観点から望ましい。
ここで、本発明の実施の形態における認証装置1の距離算出部51および高さ情報算出部52の機能について、詳細に説明する。図8(a)、図8(b)および図9は、それぞれ本発明の実施の形態における認証装置1の距離算出部51および高さ情報算出部52の機能について説明するための図である。図8(a)および図8(b)は、本発明の実施の形態における認証装置1の距離算出部51および高さ情報算出部52の機能について説明するための座標系を説明する図であり、図9は、その機能について説明するための第1の撮影部3で撮影された広角画像65の一例を示す図である。
本発明の実施の形態における認証装置1は、被認証者30が接近して図2のような状態に位置したときに、第2の撮影部4が眼31の方向に向くように、制御部50によってチルト駆動部5を制御して、チルト部6をチルト方向に回転させる。このために、被認証者30の眼31の床面からの高さDを推測することが必要となるが、その前提として、距離算出部51が、図1に示した状態における認証装置1から被認証者30の眼31までの距離Dを算出する。
ここで、人の右眼33と左眼32との間の距離が、おおよそ一定であると仮定する。そうすると、広角画像65で撮影された画像の右眼33と左眼32との横方向(X軸方向)の座標の差より、距離Dを算出することが可能である。
今、図8(a)および図8(b)に示すような座標系を仮定する。角度γが第1の撮影部3の水平方向(X軸方向)の画角を示し、角度δが第1の撮影部3の垂直方向(Y軸方向)の画角を示す。さらに、被認証者30の実際の右眼33および左眼32の間の距離が距離Dであり、第1の撮影部3から被認証者30の眼31までの距離を距離Dで示す。
また、前述のように、第1の撮影部3で撮影される広角画像65はVGAサイズであり、距離Dにおいて、図9に示すような広角画像65が撮影されたとする。図9に示すように、広角画像65において、右眼33と左眼32との座標上の距離が距離pであり、画面の一番上から右眼33および左眼32までの距離それぞれの平均値がyであるとする。
このような前提において、
×tan(γ/2)×2:640=D:p (1)
が成り立ち、
=640×D/(2×p×tan(γ/2)) (2)
が成り立つ。
ここで、距離Dは、前述のように、個体差がないものと仮定して、一例としては、平均値である64.1mmを式(2)に代入する。また、角度γとしては、第1の撮影部3の光学系の水平画角(本実施の形態においては、51°)を式(2)に代入すればよい。このようにして、距離算出部51は距離Dを算出することが可能である。
なお、本発明は、距離算出部51における右眼33と左眼32との座標上の距離pを算出する方法を限定するものではないが、パターンマッチングにより画像から両方の眼を検出して、その眼の中心間の距離を算出する距離算出方法等各種の公知の方法を用いて距離pを算出することが可能である。一例としては、特開2004−30552号公報に示された方法を用いることが可能である。
次に、高さ情報算出部52は、被認証者30の眼31の高さ(両眼の平均値)を算出する。ここで、距離Dが床面から被認証者30の眼31までの高さを表わし、角度δが第1の撮影部3の垂直方向(Y軸方向)の画角を表わし、高さhが床面から第1の撮影部3の光軸中心までの高さを表わすものとする。
このような前提において、まず、図9に示した広角画像65における一画素あたりの実際の距離は、(D/p)で表わされる。
次に、第1の撮影部3の光軸中心から眼31までの高さHは、
=(240−y)×(D/p) (3)
が成り立つ。よって、
=h+(240−y)×(D/p) (4)
が成り立つ。
ここで、高さh、距離D、距離pの値はそれぞれ既知であるので、(4)式に代入することにより、距離Dを算出することが可能である。
よって、高さ情報算出部52は、上記のように、第1の撮影部3で撮影された広角画像65から、被認証者30の眼31の高さDを算出することができる。
高さ情報算出部52は、前述の方法によって算出された高さDの情報を方向予測部53に送る。方向予測部53では、得られた距離Dの情報から、第2の撮影部4を搭載したチルト部6を回転させるべき角度θを算出して、制御部50を介してチルト駆動部5に送出する。チルト駆動部5はチルト部6を角度θだけチルト方向に回転させることにより、第2の撮影部4によって眼31の画像を撮影することが可能となる。
ここで、図2を用いて、方向予測部53における距離Dから角度θを算出する方法について説明する。
図2に示したように、第2の撮影部4の最適な撮影距離(厳密には、チルト軸から被写体までの最適な撮影距離)を距離Dとして、チルト部6のチルト軸の中心の、床面からの高さを高さh’で示す。すると、
−h’=D×sinθ (5)
が成り立ち、よって、
θ=arcsin((D−h’)/D) (6)
が成り立つ。
ここで、高さDは高さ情報算出部52から出力され、高さh’は認証装置1を壁面部60に取り付けた際に決定され、距離Dも第2の撮影部4の光学系から決定される。よって、これらの値を式(6)に代入することによって、チルト部6をチルトさせるべき角度θを決定することが可能となる。
なお、本発明の実施の形態においては、認証装置1の第1の撮影部3の光軸方向が水平方向(Z軸方向)に設置された場合を例として説明したが、本発明の認証装置は、第1の撮影部3の光軸方向に限定されるものではない。例えば、設置上の制約から、壁面部60の上部または下部に設置したほうが実用的に望ましい場合もある。そのような場合には、例えば、第1の撮影部3の光軸方向が水平方向となす角度を角度σとすると、
=((240−y)×(D/p)×cosσ)+(640×D/2×p×tan(γ/2))×sinσ+h) (7)
が成り立ち、式(7)を用いることにより、この場合にも眼31の高さDを算出することが可能となる。
次に、本発明の実施の形態における認証装置1の動作について説明する。図10は、本発明の実施の形態における認証装置1の動作ステップを示すフローチャートである。
図10に示したように、本発明の実施の形態における認証装置1は、まず、起動すると、第1の撮影部3の撮影を開始し(S1)、それとともに、測距センサ部2による距離測定を開始する(S2)。第1の撮影部3での撮影が開始されると、距離測定部51による被認証者30までの距離Dの測定も開始される(S4)。
制御部50は、距離算出部51から距離Dの情報が出力されるまで、ステップS1からステップS4までの処理を続ける(S5)。なお、ここで、距離Dの情報を得るためには、距離測定部54に必ずしも測距センサ部2を用いる必要はなく、距離算出部51によって、第1の撮影部3で撮影された広角画像65の眼31の間の距離から距離Dの情報を得ることができる。測距センサ部2から、距離Dの情報が得られた場合には、ステップS10へ進む(S3)。測距センサ部2を併用することにより、距離算出部51での演算処理に時間を要するような場合に、眼31を閉じた状態で被認証者30が接近してくるような場合や、第1の撮影部3の画角から外れた斜めの方向から被認証者30が接近してくるような場合には、被認証者30が第2の撮影部4の最適な撮影距離に接近する前に広角画像65から両眼の位置が取得できない可能性もあるので、測距センサ部2の出力を併用したほうが実用性に優れた構成を実現できる。
制御部50は、距離算出部51から距離Dの情報が出力されたら、高さ情報算出部52に、第1の撮影部3で撮影された広角画像65を用いて床面から被認証者30の眼31までの高さ方向の距離Dを検出させる(S6)。
高さ情報算出部52から、距離Dの情報が出力されたら、次のステップに進み、出力されない場合には、ステップS1およびステップS2に戻って、第1の撮影部3による広角画像65の撮影または測距センサ部2による距離の測定を再度行う(S7)。
ステップS7において、高さ情報算出部52から、距離Dの情報が出力された場合には、方向予測部53は、距離Dの情報を用いて、式(6)を用いてチルト部6をチルト回転させるべき角度θの算出を行い、制御部50に出力する(S8)。次いで、制御部50は、チルト部6を角度θチルト回転させるべく、チルト駆動部5に指示を行い、チルト駆動部5は、チルト部6を角度θチルト回転させる(S9)。ここで、被認証者30は認証装置1にさらに図2に示したような状態にまで接近して、誘導部10によって、自らの眼31を第2の撮影部4に撮影させることのできる位置に移動させる。なお、ステップS3において、測距センサ部2によって、距離Dの情報が得られた場合には、被認証者30は、手動でチルト部6をチルトさせることにより、自らの眼31を第2の撮影部4に撮影させることができる。
次に、制御部50は、第2の撮影部4に被認証者30の眼画像40,41の撮影を開始させる(S10)。第2の撮影部4によって撮影された眼画像40,41は、キャプチャ処理部14に送られて、画質判定部15による画質判定処理および眼検出部16による眼検出処理が行われる(S11)。
キャプチャ処理部14から、画質が良く、画像中に眼が存在すると判定された画像が出力された場合には、次のステップに進み、出力されない場合には、ステップS10に戻って、制御部50は、第2の撮影部4に対して、キャプチャ処理部14から画像が出力されるまで、撮影を続けさせる(S12)。なお、所定の時間画像がキャプチャされない場合には、制御部50が所定の角度(例えば±5°程度)第2の撮影部4をチルト方向に回転させる構成とすれば、少し高さ情報算出部52で算出された眼の距離Dに誤差が生じた場合(例えば歩行による誤差)にも、眼画像を確実に撮影することが可能となる。
ステップS12において、キャプチャ処理部14から画質が良く、画像中に眼が存在すると判定された画像が出力されたと判断された場合には、画像は認証処理部17に送られて、所定の認証処理が行われる(S13)。
ステップS13において、認証処理部17における認証処理が正常に終了した場合には、出力部23が認証結果を出力して、認証装置1は処理を終了する(S15)。一方、ステップS13において、認証処理部17における認証処理が正常に終了しない場合には、制御部50は、ステップS10に戻って、第2の撮影部4に被認証者30の眼画像40,41の撮影を再開させる(S14)。
以上述べたように、本発明の実施の形態における認証装置1によれば、被認証者1が比較的遠くに位置するときに、その被認証者30の眼31の高さ情報を算出する。そして、その眼31の高さ情報から、被認証者30がさらに接近したときに、もっとも認証を行いやすいような角度にあらかじめチルト部6をチルト回転させておくので、被認証者30は、迅速に誘導部10による誘導を行うことができる。これにより、迅速な認証処理を行うことが可能となる。
なお、本発明の実施の形態における認証装置1によれば、チルト部6のチルト回転を自ら手動で行う場合と比較して、前もって自動的に回転させておくことにより、ユーザに使用に際する抵抗感を低減することが可能となる。
さらに、被認証者30が誘導部10による誘導を行いやすいので、本人拒否率も下げることが可能となる。
なお、本発明の実施の形態においては、認証装置1が虹彩認証方法を用いて本人認証を行う例を挙げて説明を行ったが、本発明の認証装置は、虹彩認証装置に限定されるものではない。例えば、被認証者が自らの顔を用いて認証を行うような認証装置、例えば、顔認証や網膜認証等にも適用可能である。
以上述べたように、本発明にかかる眼画像撮影装置およびそれを用いた認証装置を用いれば、身長差を有する複数の被認証者に対して、簡易な構成で迅速な処理を行うことの可能な眼画像撮影装置およびそれを用いた認証装置を提供することができるという優れた効果を有するので、被認証者の少なくとも眼を含む画像を撮影する眼画像撮影装置およびそれを用いた認証装置等として有用である。
本発明の実施の形態における認証装置の機能を説明するための図 本発明の実施の形態における認証装置の機能を説明するための他の図 本発明の実施の形態における認証装置のチルト部の構成を示す正面図 (a)は本発明の実施の形態におけるチルト部の構成を示す側面図(b)は本発明の実施の形態におけるチルト部の構成を示す平面図 (a)は本発明の実施の形態における認証装置の誘導部の構成を示す図(b)は本発明の実施の形態における認証装置の誘導部による被認証者の誘導方法について説明するための図 本発明の実施の形態における認証装置の第2の撮影部で撮影された右眼の眼画像および左眼の眼画像の一例を示す図 本発明の実施の形態における認証装置の機能ブロックを示すブロック図 本発明の実施の形態における認証装置の距離算出部および高さ情報算出部の機能について説明するための座標系を説明する図 本発明の実施の形態における認証装置の距離算出部および高さ情報算出部の機能について説明するための第1の撮影部で撮影された広角画像の一例を示す図 本発明の実施の形態における認証装置の動作ステップを示すフローチャート
符号の説明
1 認証装置
2 測距センサ部
3 第1の撮影部
4 第2の撮影部
5 チルト駆動部
6 チルト部
7 光源部
8 軸
9 駆動軸
13 光源駆動部
14 キャプチャ処理部
15 画質判定部
16 眼検出部
17 認証処理部
18 虹彩検出部
19 認証情報作成部
20 照合部
21 記憶部
22 認証結果判定部
23 出力部
30 被認証者
31 眼
32 左眼
33 右眼
35 パネル部
40,41 眼画像
50 制御部
51 距離算出部
52 高さ情報算出部
53 方向予測部
54 距離測定部
60 壁面部
65 広角画像

Claims (13)

  1. 被認証者を撮影する第1の撮影部と、
    少なくとも前記被認証者の高さ方向に回動可能な第2の撮影部と、
    前記被認証者までの距離を測定する距離測定部と、
    前記距離測定部によって測定された前記被認証者までの距離および前記第1の撮影部で撮影された前記被認証者の画像から、前記被認証者の眼の高さを示す位置情報を算出する眼位置情報算出部と、
    前記眼位置情報算出部で算出された前記被認証者の眼の位置情報から、前記被認証者が接近したときに、前記被認証者の眼が前記第2の撮影部の焦点位置に位置するように、前記第2の撮影部を向けるべき方向を予測する方向予測部と、
    前記第2の撮影部を前記方向予測部で予測された前記第2の撮影部を向けるべき方向に向ける駆動部とを備え、
    前記第2の撮影部は、前記被認証者の少なくとも眼を含む画像を撮影することを特徴とする眼画像撮影装置。
  2. 前記第1の撮影部が広角カメラであり、
    前記第2の撮影部が前記第1の撮影部よりも狭い画角の画像を撮影する望遠カメラであることを特徴とする請求項1に記載の眼画像撮影装置。
  3. 前記距離測定部は、前記第1の撮像部で撮影された前記被認証者の画像における両眼の間の距離情報を検出し、前記距離情報にもとづいて前記被認証者までの距離を測定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の眼画像撮影装置。
  4. 前記距離測定部は、測距センサ部を有し、前記第1の撮像部で撮影された前記被認証者の画像において、両眼の間の距離情報を検出することができない場合に、前記測距センサ部からの出力にもとづいて前記被認証者までの距離を測定することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の眼画像撮影装置。
  5. 前記第2の撮影部で撮影された画像の画質を判定する画質判定部を備え、
    前記第2の撮影部は前記被認証者の少なくとも眼を含む画像の撮影を繰り返して行い、前記画質判定部で画質が良いと判定された画像を出力することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の眼画像撮影装置。
  6. 前記画質判定部は、前記第2の撮影部で撮影された画像の合焦度を算出する合焦度算出部を有し、
    前記第2の撮影部は前記被認証者の少なくとも眼を含む画像の撮影を繰り返して行い、前記画質判定部は、前記合焦度算出部で算出された合焦度が所定の閾値よりも高い画像を出力することを特徴とする請求項5に記載の眼画像撮影装置。
  7. 前記第2の撮影部で撮影された画像に眼が撮影されているか否かを判定する眼検出部を備え、
    前記第2の撮影部は前記被認証者の少なくとも眼を含む画像の撮影を繰り返して行い、前記眼検出部で眼が撮影されていると判定された画像を出力することを特徴とする請求項1から請求項6までいずれか1項に記載の眼画像撮影装置。
  8. 前記第2の撮影部が繰り返し撮影を行っても、前記眼検出部で眼が撮影されていると判定された画像が得られない場合には、前記駆動部に対して、前記第2の撮影部の方向を所定の範囲内で移動させるように指示する制御部を備えたことを特徴とする請求項7に記載の眼画像撮影装置。
  9. 前記被認証者に対して眼の位置を前記第2の撮影部の焦点位置に配置させるように誘導する誘導部を備えたことを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の眼画像撮影装置。
  10. 前記誘導部は、前記被認証者の眼を映す鏡部を有することを特徴とする請求項9に記載の眼画像撮影装置。
  11. 前記誘導部は、前記鏡部に、前記被認証者の両眼がその枠内に配置されるように前記被認証者を誘導するマーク部を有することを特徴とする請求項10に記載の眼画像撮影装置。
  12. 請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載の眼画像撮影装置と、
    前記第2の撮影部で撮影された前記被認証者の少なくとも眼を含む画像から、所定の認証情報を作成する認証情報作成部と、
    あらかじめ登録された登録認証情報と前記認証情報作成部で作成された認証情報とを比較照合する照合部と、
    前記照合部での比較照合の結果、前記登録認証情報と前記認証情報作成部で作成された認証情報とが一致すると判定された場合に、前記被認証者があらかじめ登録された者であると認証する認証部とを備えたことを特徴とする認証装置。
  13. 前記認証情報作成部は、前記被認証者の少なくとも眼を含む画像から、所定の方法で眼の虹彩部分の画像から認証情報を作成し、
    前記登録認証情報は、あらかじめ登録された者の眼の虹彩部分の画像から前記所定の方法で作成された情報であることを特徴とする請求項12に記載の認証装置。
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