Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP2006091087A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006091087A
JP2006091087A JP2004273175A JP2004273175A JP2006091087A JP 2006091087 A JP2006091087 A JP 2006091087A JP 2004273175 A JP2004273175 A JP 2004273175A JP 2004273175 A JP2004273175 A JP 2004273175A JP 2006091087 A JP2006091087 A JP 2006091087A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transfer
conveyance belt
cleaning
transfer conveyance
forming apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004273175A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoki Kutsuwada
知己 轡田
Shinichi Ishigame
信一 石亀
Minoru Niwa
稔 丹羽
Naoto Yoshino
直人 吉野
Hiroyuki Koide
弘行 小出
Yuichiro Tsutsui
雄一郎 筒井
Takeshi Tomiya
武史 東宮
Tetsuya Fujita
哲也 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2004273175A priority Critical patent/JP2006091087A/ja
Publication of JP2006091087A publication Critical patent/JP2006091087A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cleaning In Electrography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

【課題】 画像形成装置が使用される実用上の環境条件下において、転写搬送ベルトに対する安定したクリーニング性能を長期に亘り維持する。
【解決手段】 感光体ドラム10によって担持されたトナー像を用紙Pに転写して搬送する転写搬送ベルト21に、カウンタ当接して転写搬送ベルト21の表面に付着した付着物を掻き取るクリーニングブレード48において、転写搬送ベルト21との当接角が21°以上、かつ26°以下に設定されるとともに、転写搬送ベルト21への当接圧が1.5g/mm以上、かつ4.0g/mm以下に設定されている。
【選択図】 図7

Description

本発明は、電子写真複写機やプリンタ等の画像形成装置に関し、特に、記録紙を静電吸着して搬送しながらトナー像を転写する転写搬送ベルトを備えた画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置では、例えばドラム状に形成された感光体(感光体ドラム)を一様に帯電し、この感光体ドラムを画像情報に基づいて制御された光で露光して感光体ドラム上に静電潜像を形成する。そして、この静電潜像をトナーによって可視像(トナー像)とし、転写装置によってこのトナー像を感光体ドラム上から記録紙に転写した後、定着装置により加熱および加圧することでトナー像を記録紙に定着している。
かかる画像形成装置に用いられる転写装置においては、近年、転写搬送ベルトを感光体ドラムに当接させるように配設し、この転写搬送ベルトと感光体ドラムとの当接領域(転写ニップ部)に記録紙を挟持させるとともに、転写搬送ベルトに転写バイアスを印加して、感光体ドラム上のトナー像を記録紙上に転写する転写方式が採用されている。
このような転写搬送ベルトを用いた転写装置では、従来のコロナ帯電方式と比べて、高電圧電源を必要としないことから装置の小型化や製造コストの低減化が可能である。またオゾンの発生が極めて少なく、加えて、紙粉やトナーの付着による汚れに対しても転写性能が安定している等の利点もある。さらに、転写搬送ベルト周りをユニット化して、感光体ドラムと接離可能に構成したり、画像形成装置の前面側から引き出せるように構成することも可能であることから、記録紙の搬送経路において紙詰まり(ジャム)が生じた場合のジャム処理が容易である。また、画像形成装置の占有面積の縮小化を図ることも可能となる。
ところが、転写搬送ベルトを用いた転写装置では、転写搬送ベルトが転写ニップ部において感光体ドラムと当接するように構成されているため、感光体ドラム上におけるイメージ領域とイメージ領域との間のインターイメージ領域が転写ニップ部を通過する際に、転写搬送ベルトと感光体ドラムとが記録紙を介することなく直接当接することとなる。そのため、感光体ドラム上のインターイメージ領域に付着しているトナーが転写搬送ベルト上に転移し、転写搬送ベルト表面がトナーで汚れてしまうこととなる。そして、このような転写搬送ベルト表面に付着したトナーは、新たに搬送されてくる記録紙の裏面を汚し、画像品質を低下させるという問題が生じる。また、転写搬送ベルトが記録紙を担持する際において、転写搬送ベルト表面に紙粉が付着することもある。そのため、かかる転写装置では、転写搬送ベルト表面からトナーや紙粉等の付着物を除去するベルトクリーニング装置を配設している。
ここで、転写搬送ベルト表面に付着したトナーをクリーニングするベルトクリーニング装置に関する従来技術として、クリーニングブレードの上流側に、回転可能であって、転写搬送ベルトの表面に摺接させて配置したスポンジロールを備えた構成のクリーニング装置に関する技術が存在する(例えば、特許文献1参照)。
また、クリーニングブレードの下流側において、転写搬送ベルト表面に付着したトナーを静電吸着可能な部材が転写搬送ベルトに接触させて配置された構成のクリーニング装置に関する技術が存在する(例えば、特許文献2参照)。
特開平10−171270号公報(第3−4頁) 特開2002−365925号公報(第3−4頁)
このように、転写搬送ベルトの表面に付着したトナーや紙粉を除去するベルトクリーニング装置においては、上記した特許文献1や特許文献2に記載された技術のように、転写搬送ベルト表面に当接されたクリーニングブレードを主体として、さらにその補助的なクリーニング部材として、転写搬送ベルトの表面を摺擦するように配設されたスポンジロールやトナーを静電吸着可能な部材、さらにはクリーニングブラシ等が備えられた構成が採用されている。
しかしながら、転写搬送ベルトはゴム等の弾性体で形成され、さらに、転写搬送ベルト表面に当接されて配設されたクリーニングブレードもゴム等の弾性体で形成されているため、転写搬送ベルトとクリーニングブレードとの当接部における両者の摩擦力は大きなものとなる。特に、高温高湿環境下では、水分が吸着して両者間の摩擦係数が大きくなることから、クリーニングブレードにめくれ(ブレードめくれ)が生じ易い。ブレードめくれが生じた場合には、例えスポンジロール等の補助的なクリーニング部材が機能したとしても、正常なクリーニング処理を行うことができなくなるという大きな問題があった。
またその一方で、クリーニングブレードでは、低温低湿環境下においてゴムの弾性率が低下するために、クリーニングブレードが転写搬送ベルト表面を押圧する力が低下する。そのために、転写搬送ベルトに対する適正な当接状態を形成することができにくくなり、転写搬送ベルトの表面に付着したトナーや紙粉を充分に除去することができない所謂クリーニング不良が発生し易いという不都合もあった。
そこで本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、画像形成装置が使用される実用上の環境条件下において、転写搬送ベルトに対する安定したクリーニング性能を長期に亘り維持することにある。
かかる目的のもと、本発明の画像形成装置は、トナー像を担持するトナー像担持体と、トナー像担持体によって担持されたトナー像を転写材に転写し、転写材を搬送する転写搬送ベルトと、転写搬送ベルトにカウンタ当接して、転写搬送ベルトの表面に付着した付着物を掻き取るクリーニング部材とを備え、クリーニング部材は、転写搬送ベルトとの当接角が21°以上、かつ26°以下に設定されるとともに、転写搬送ベルトへの当接圧が1.5g/mm以上、かつ4.0g/mm以下に設定されたことを特徴としている。
ここで、転写搬送ベルトは、基材がゴム層で形成された構成とすることができる。また、転写搬送ベルトは、表面粗さ(Rz)が2.5μm以下に形成されたことを特徴とすることもできる。さらには、転写搬送ベルトは、ウレタン樹脂またはポリテトラフルオロエチレンを分散させたウレタン樹脂からなる表面層が形成された構成とすることもできる。加えて、転写搬送ベルトは、少なくとも1対のロールに張架されて構成され、クリーニング部材は、転写搬送ベルトがロールに張架される領域で転写搬送ベルトに当接することを特徴とすることができる。また、クリーニング部材は、ウレタンゴムから形成されたことを特徴とすることもできる。
また、本発明の画像形成装置は、トナー像を担持するトナー像担持体と、少なくとも1対のロールに張架される転写搬送ベルトであって、トナー像担持体によって担持されたトナー像を転写材に転写し、転写材を搬送する転写搬送ベルトと、転写搬送ベルトにエッジ面が当接して付着物を清掃するクリーニングブレードとを備え、クリーニングブレードは、転写搬送ベルトがロールに張架される領域にて、転写搬送ベルトとの当接角が21°以上、かつ26°以下であって、転写搬送ベルトへの当接圧が1.5g/mm以上、かつ4.0g/mm以下で、転写搬送ベルトとカウンタ当接することを特徴としている。
ここで、クリーニングブレードの転写搬送ベルトの搬送方向上流側に、転写搬送ベルトの表面に付着した付着物を回転しながら清掃するクリーニングブラシをさらに備えた構成とすることができる。また、クリーニングブレードは、転写搬送ベルトに鉛直方向下方から当接することを特徴とすることができる。さらには、トナー像担持体は、担持されるトナー像が重合法により作成されたトナーにより形成されたことを特徴とすることもできる。さらにまた、転写搬送ベルトは、350mm/sec以上の搬送速度で転写材を搬送することを特徴とすることもできる。
本発明の効果として、高温高湿環境下において、クリーニングブレードにめくれが生じることが抑えられ、長期に亘り良好なクリーニングを行なうことが可能となった。また、低温低湿環境下でも、安定したクリーニング性能を発揮して、クリーニング不良の発生を抑制することが可能となった。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置を示した概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、矢印A方向に回転するトナー像担持体の一例としての感光体ドラム10の周囲に、感光体ドラム10を帯電する帯電器11、感光体ドラム10上に静電潜像を書込むレーザ露光器12(図中露光ビームを符号Bmで示す)、トナーが収容されて感光体ドラム10上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器13、転写部15における静電転写に先立ち感光体ドラム10上のトナー像を帯電する転写前帯電器14、感光体ドラム10上に形成されたトナー像を転写部15において記録紙である記録紙(用紙)Pに転写する転写ユニット20、転写部15の下流側において感光体ドラム10に近接して配置された画像濃度の調整を行うための画像濃度センサ18、静電転写後の残留トナーの帯電量を低減するクリーニング前帯電器16、感光体ドラム10上の残留トナーが除去されるドラムクリーナ17等の電子写真用デバイスが配設されている。さらには、用紙Pに転写された未定着トナー像を定着する定着器60、各装置(各部)の動作を制御する制御部30を備えている。
転写ユニット20は、駆動ロール22とアイドルロール23とによって張架された転写搬送ベルト21と、転写搬送ベルト21の内側に配設され、転写搬送ベルト21を介して感光体ドラム10に圧接される転写ロール24とを備えている。そして、転写部15に搬送されてくる用紙Pに感光体ドラム10上のトナー像を転写する機能と、転写部15においてトナー像が転写された用紙Pを定着器60まで搬送する機能とを有している。
また、本実施の形態の画像形成装置は、用紙搬送系として、用紙Pを収容する用紙トレイ50、この用紙トレイ50に集積された用紙Pを所定のタイミングで取り出して搬送するピックアップロール51、ピックアップロール51により繰り出された用紙Pを搬送する搬送ロール52、搬送された用紙Pを所定のタイミングで転写部15に送り込むレジストロール54、搬送ロール52により搬送された用紙Pをレジストロール54に導く搬送シュート53、レジストロール54から送り出された用紙Pを転写部15に導くインレットシュート55、転写ユニット20によりトナー像が転写されて搬送されてくる用紙Pを定着器60へ導く定着入口ガイド56を備えている。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。図1に示すような画像形成装置では、図示しない画像読取装置(IIT)や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図示しない画像処理装置により所定の画像処理が施される。画像処理装置では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、ガンマ補正、枠消し編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、レーザ露光器12に出力される。
レーザ露光器12では、入力された画像データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを感光体ドラム10に照射している。感光体ドラム10では、スコロトロンからなる帯電器11によって表面が所定の帯電電位(例えば、−750V)に帯電された後、このレーザ露光器12によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。
形成された静電潜像は、現像器13によりマイナス帯電されたトナーが反転現像される。すなわち、例えば重合法により作成され、形状係数SF1が100〜140のトナーと、磁性粒子からなるキャリアとが混合した現像剤を担持した現像剤担持体(現像スリーブ)13aに、図示しない電源から直流電圧からなる現像バイアス、または交流電圧に直流電圧が重畳された現像バイアスが印加されて、感光体ドラム10との間に現像電界が形成される。それによって、現像スリーブ13a上のトナーが静電潜像の画像部(露光部)に転移し、静電潜像が可視像化される。
ここで、本実施の形態の画像形成装置では、所定のサイクル毎にセットアップサイクルが実行される。すなわち、実際の画像形成動作に先立って、所定のパッチ領域が所定の条件で現像される。その際には、後段で説明するように、転写ユニット20の転写搬送ベルト21は感光体ドラム10から離隔した状態に設定される。その状態で、現像されたパッチ領域は転写部15をそのまま通過し、転写部15の下流側に配設された画像濃度センサ18によってパッチ領域のトナー像の濃度が計測される。画像濃度センサ18によって計測されたトナー濃度信号は制御部30に送られる。そして、画像濃度センサ18からの信号に基づく制御部30からの指示により、帯電器11による感光体ドラム10の帯電電位および/または現像器13に印加される現像バイアス値が調整され、所定の画像濃度が維持されるように設定されることとなる。
次に、実際の画像形成動作時おいては、感光体ドラム10上に形成されたトナー像が感光体ドラム10と転写ユニット20とが当接する転写部15に搬送されると、用紙搬送系では、トナー像が転写部15に搬送されるタイミングに合わせてピックアップロール51が回転し、用紙トレイ50から所定サイズの用紙Pが供給される。ピックアップロール51により供給された用紙Pは、搬送ロール52により搬送され、搬送シュート53を経てレジストロール54に到達する。このレジストロール54においては、用紙Pは一旦停止され、トナー像が担持された感光体ドラム10の移動タイミングに合わせてレジストロール54が回転する。それによって、用紙Pの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされ、用紙Pはインレットシュート55から転写部15に送り出される。
転写部15では、タイミングを合わせて搬送された用紙Pが、転写ユニット20の転写搬送ベルト21を介して感光体ドラム10と転写ロール24との間に挟み込まれる。その際に、転写ロール24にはトナーの帯電極性(ここでは、マイナス極性)と反対極性の電圧(転写バイアス)が印加されることで、転写ロール24から転写搬送ベルト21に感光体ドラム10上のトナー帯電極性とは反対極性の電荷が付与される。それにより、感光体ドラム10上に担持された未定着トナー像は、感光体ドラム10と転写ロール24とによって押圧される転写部15において、用紙P上に静電転写される。
なお、このとき、転写ロール24には最適な転写バイアスが定電流方式で印加される。また、その際の転写ロール24から供給される最適な転写電流は、プロセススピード、温度や湿度といった環境条件、用紙Pの種類等によっても異なるが、75〜120μAである。
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、転写ユニット20の転写搬送ベルト21に静電吸着された状態で感光体ドラム10から剥離されて搬送され、転写ユニット20の用紙P搬送方向下流側に設けられた定着器60まで送られる。なお、用紙Pが感光体ドラム10から剥離されず、感光体ドラム10に吸着されたままの状態となった場合には、転写部15の下流側の感光体ドラム10表面近傍に配設された分離爪(不図示)によって、用紙Pは感光体ドラム10から分離され、転写搬送ベルト21に静電吸着されるように構成されている。
転写搬送ベルト21の定着器60側の後端部では、転写搬送ベルト21が駆動ロール22に巻き付く際の曲率、および用紙Pのコシによって、用紙Pは転写搬送ベルト21から剥離される。そして、用紙Pは、定着入口ガイド56に導かれて定着器60に搬送される。
定着器60に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着器60において熱および圧力による定着処理を受けることによって用紙P上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置の排出部に設けられた排紙載置部に搬送され、一連の画像形成動作が完了する。
なお、本実施の形態の画像形成装置では、単色のトナー画像を形成する構成としたが、本発明は、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を重ね合わせてカラートナー画像を形成するカラー画像形成装置に適用することも可能である。
続いて、転写ユニット20について詳細に説明する。
図2は、転写ユニット20の構成を示す断面図である。図2に示すように、転写ユニット20は、用紙Pに感光体ドラム10上のトナー像を転写するとともに、トナー像が転写された用紙Pを搬送する転写搬送部20A、転写搬送部20Aを感光体ドラム10に接離させるリトラクト機構部20B、転写搬送部20Aに付着した紙粉やトナー等の付着物を除去するベルトクリーニング手段の一例としてのクリーニング部20C、搬送されてくる用紙Pを転写部15に導くインレットシュート部20Dで構成されている。
図3は、転写ユニット20の構成を示す斜視図である。図3に示すように、転写ユニット20の転写搬送部20Aは、感光体ドラム10の軸方向に亘って配設された転写搬送ベルト21、転写搬送ベルト21を張架して矢印B方向へ回動させる駆動ロール22、転写搬送ベルト21を張架して所定のテンションを付与するアイドルロール23、感光体ドラム10との間で転写電界を形成してトナー像を用紙Pに転写する転写ロール24により構成されている。
転写搬送ベルト21は、例えばクロロプレンをベースとするゴム層と、ウレタンを主成分とする樹脂にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子を分散させたものをコーティングさせた表面層とからなる2層で構成されたエンドレスベルトである。また、転写搬送ベルト21の表面は、表面粗さRzが2.5μm以下に形成されている。そして、転写搬送ベルト21は、画像形成装置本体側の駆動モータ(不図示)からカップリングによって駆動が伝達されるように構成された駆動ロール22によって、感光体ドラム10の表面速度と等速に矢印Bの方向に回動する。
転写ロール24は、表面がカーボンを分散したEPDMとNBRのブレンドゴムのチューブ、内部がカーボンを分散したEPDMの発泡ゴムからなるロールで形成され、硬度は例えば20〜50°(アスカーC:4.9N荷重)に設定されている。さらに、抵抗は5.0〜7.0logΩに設定されている。そして、転写ロール24には、転写電源(不図示)からトナー帯電極性(マイナス極性)とは反対極性(プラス極性)の転写バイアスが安定的に印加される。それにより、転写ロール24から転写搬送ベルト21に対し、感光体ドラム10上のトナー帯電極性とは反対極性の電荷が付与される。
また、転写搬送部20Aは、駆動ロール22を揺動中心として、リトラクト機構部20Bによりアイドルロール23側が揺動するように構成され、感光体ドラム10と接離可能に構成されている。
次に、リトラクト機構部20Bは、転写搬送部20Aの下部に配置されている。図4は、転写ユニット20から転写搬送部20Aを取り外した状態の構成を表した斜視図である。図4に示すように、リトラクト機構部20Bは、転写搬送部20Aの幅方向両端部に配設され、転写搬送部20Aのアイドルロール23を支持しながら押し上げる接離板31、両端部に接離板31が固設され、接離板31を揺動させるリンクシャフト32、リンクシャフト32の中央部に連結された揺動アーム33、揺動アーム33を揺動駆動する直流ソレノイド34により構成されている。かかるリトラクト機構部20Bでは、直流ソレノイド34に電流が流されると、直流ソレノイド34は揺動アーム33を押し下げる方向に移動させる。それによって、揺動アーム33に連結されたリンクシャフト32は回転し、リンクシャフト32の両端部に固設された接離板31は上方に揺動する。
転写ユニット20においては、上述したパッチ領域のトナー像濃度の計測時(セットアップサイクル)や画像形成装置の待機時には、転写搬送部20Aは感光体ドラム10から離隔した状態に設定されている。図5は、転写搬送部20Aが感光体ドラム10から離隔した状態を表した図である。図5に示すように、画像形成装置のセットアップサイクルや待機時においては、リトラクト機構部20Bの直流ソレノイド34に電流が通電されておらず、直流ソレノイド34に接続された揺動アーム33は押し上げられた位置に設定されている。そのため、揺動アーム33に連結されたリンクシャフト32は、リンクシャフト32の両端部に固設された接離板31を下方に位置させる。転写搬送部20Aのアイドルロール23は両端部が接離板31に支持されているので、接離板31により転写搬送部20Aは感光体ドラム10から離隔した状態に設定される。
一方、通常の画像形成動作時においては、転写搬送部20Aは感光体ドラム10に当接した状態に設定される。図6は、転写搬送部20Aが感光体ドラム10に当接した状態を表した図である。画像形成動作時には、レジストロール54まで給紙されて待機していた用紙Pが、レジストロール54により、トナー像が担持された感光体ドラム10の移動タイミングに合わせて送り出される。その際に、インレットシュート55に導かれて用紙Pの先端が感光体ドラム10と転写搬送ベルト21との当接部近傍まで到達したことをセンサ(不図示)によって検知する。そして、このセンサからの信号を制御部30が入力すると、制御部30はリトラクト機構部20Bの直流ソレノイド34をオンし、通電が開始される。それによって、直流ソレノイド34は揺動アーム33を押し下げる方向に移動させる。揺動アーム33が押し下げられると、揺動アーム33に連結されたリンクシャフト32は回転して、リンクシャフト32の両端部に固設された接離板31は上方に揺動する。そして、両端部が接離板31に支持された転写搬送部20Aのアイドルロール23は、感光体ドラム10に当接した状態に設定される。その際に、感光体ドラム10と転写搬送ベルト21との当接部には、ニップ部が形成される。
転写搬送部20Aが感光体ドラム10に当接すると、駆動ロール22の回転駆動により搬送される転写搬送ベルト21上の用紙Pは、感光体ドラム10と転写搬送ベルト21とのニップ部に進入し、転写ロール24に転写電源(不図示)からトナー帯電極性(マイナス極性)とは反対極性(プラス極性)の転写バイアスが印加される。それにより、転写搬送ベルト21には感光体ドラム10上のトナー帯電極性とは反対極性の電荷が付与される。そして、感光体ドラム10上のトナーが用紙Pに転写される。その後、用紙Pは転写搬送ベルト21に静電吸着された状態で搬送され、定着器60に送られる。
また、インレットシュート部20Dは、転写ユニット20において転写搬送部20Aの上流側に配置され、ハウジング70に一体的に接合されている。そして、感光体ドラム10を支持する感光体ドラムユニットに一体的に構成された感光体ドラムインレットシュート55a、およびレジストロール54を支持するレジストロールユニットに一体的に構成されたレジストロールインレットシュート55b(図1参照)からなるアッパーインレットシュートと組み合わされて、インレットシュート55を構成している。この場合には、インレットシュート部20Dはインレットシュート55のロアインレットシュートを構成する。すなわち、インレットシュート55は別体のアッパーインレットシュートとロアインレットシュートとにより構成され、ロアインレットシュートはインレットシュート部20Dとして転写ユニット20に一体的に構成されている。
そして、かかるインレットシュート55は、レジストロール54から搬送されてくる用紙Pの一方の面(下面)をインレットシュート部20Dで支持し、他方の面(上面)を感光体ドラムインレットシュート55aおよびレジストロールインレットシュート55bで規制しながら、転写部15における感光体ドラム10と転写搬送ベルト21とのニップ部に、傾くことなく正確な姿勢を維持しながら搬入する。
次に、クリーニング部20Cについて説明する。
クリーニング部20Cは、図2に示したように、転写搬送部20Aの転写搬送ベルト21表面上に付着した紙粉やトナー等の付着物を拭き取るクリーニングブラシ41、クリーニングブラシ41に付着した付着物を叩き落すべく、クリーニングブラシ41に食い込むように当接して配置されたフリッカーバー42、転写搬送ベルト21の搬送方向におけるクリーニングブラシ41の下流側に配設され、転写搬送ベルト21表面上の付着物を掻き取るクリーニング部材の一例としてのクリーニングブレード43、クリーニングブラシ41およびクリーニングブレード43により転写搬送ベルト21表面から除去された紙粉やトナー等を受けるクリーニングボックス44、クリーニングボックス44内の紙粉やトナー等を回収ボトル(不図示)へ搬送する回収コイル45、クリーニングブレード43を支持する支持部材としてのブレードホルダ46により構成されている。
クリーニングブラシ41は、表面に例えば太さが10デニール、繊維密度が30K/inchであるカーボン分散のポリエステル繊維(体積抵抗率4.0〜6.0logΩcm)で形成されたブラシロールであり、転写搬送ベルト21の搬送方向と順方向に回転するように構成されている。また、クリーニングブラシ41のブラシ繊維は、転写搬送ベルト21の搬送方向に対して順方向に傾けて形成されている。
一方、クリーニングブレード43は、例えば厚さ2mmのウレタンゴムからなる板状部材であり、転写搬送ベルト21に対してカウンタ当接して配置されている。また、クリーニングブレード43は、幅方向の一方の端部がブレードホルダ46に接着され、転写搬送ベルト21に向けた幅方向の自由長が10mmに設定されている。
そして、クリーニングブラシ41は、画像形成時には転写搬送ベルト21の搬送方向と順方向に回転しながら、転写搬送ベルト21表面上に付着した紙粉やトナー等の付着物を拭き取り、大部分の付着物を転写搬送ベルト21表面上からクリーニングボックス44に回収したり、付着物の転写搬送ベルト21表面への付着力を低減する機能を有する。
さらに、クリーニングブラシ41の下流側に配置されたクリーニングブレード43は、クリーニングブラシ41によって拭き取りきれなかった付着物を掻き取って、クリーニングボックス44に回収する。
また、回収コイル45は、図2中の矢印Cの方向に回転しながらクリーニングボックス44内の紙粉やトナー等を転写ユニット20外部の回収ボトル(不図示)へ搬送する。回収コイル45は、矢印Cの方向、すなわちクリーニングボックス44の底面において回収された紙粉やトナー等を定着器60側から離れる方向(転写搬送ベルト21の用紙Pを搬送する方向における上流側)に移動させるように回転することで、紙粉やトナー等はクリーニングボックス44内の定着器60側とは反対側の側壁44aに沿って搬送される。そのため、回収されたトナーは定着器60からの熱を受け難く、トナー同士の融着を抑えることができるので、回収された紙粉やトナー等をスムーズに回収ボトルまで搬送することが可能である。
ここで、クリーニングブレード43の転写搬送ベルト21に対する設定条件について説明する。
図7は、クリーニングブレード43が転写搬送ベルト21に当接する状態を示した断面構成図である。図7に示したように、クリーニングブレード43は、転写搬送ベルト21が駆動ロール22をラッピングしている領域、すなわち転写搬送ベルト21を駆動ロール22が背後で支持している領域で、クリーニングブレード43の先端エッジ部が当接するように配置されている。またその際に、クリーニングブレード43は、転写搬送ベルト21に対してカウンタ当接するように配置されている。このように、駆動ロール22をラッピングしている領域で転写搬送ベルト21に当接するように構成することで、転写搬送ベルト21に対してクリーニングブレード43を安定してカウンタ当接させることができる。
そして、クリーニングブレード43は、転写搬送ベルト21との当接角が21°以上、かつ26°以下に設定されているとともに、転写搬送ベルト21への当接圧が1.5g/mm以上、かつ4.0g/mm以下に設定されることを特徴としている。ここで、転写搬送ベルト21との当接角とは、クリーニングブレード43が転写搬送ベルト21と当接する位置における転写搬送ベルト21の接線とクリーニングブレード43とのなす角度(図7中、θ)をいう。また、転写搬送ベルト21への当接圧とは、クリーニングブレード43が転写搬送ベルト21を法線方向に押圧する単位長さ当たりの圧力をいう。
ところで、上述したように、本実施の形態の転写ユニット20においては、転写搬送ベルト21はゴム層がベースとして形成され、その外表面にウレタン樹脂を主成分とした表面層が形成されており、その一方でクリーニングブレード43もウレタンゴム等のゴムから形成されている。また、転写搬送ベルト21では、転写搬送ベルト21の表面層がウレタン樹脂等で形成されているため、表面を鏡面のように平滑に仕上げることは困難であり、ある程度の表面粗さが生じている。このような構成のために、転写搬送ベルト21とクリーニングブレード43との当接部では、大きな摩擦力が作用する。
すなわち、一般的な感光体ドラム10をクリーニングするドラムクリーナ17では、感光体ドラム10の表面がポリカーボネートのような硬い樹脂で形成され、さらに表面の平滑度も極めて高いために、クリーニングブレード43を当接させた際の摩擦力は比較的小さい。これに対して、本実施の形態のクリーニング部20Cでは、ゴムといった弾性体同士の当接であって、しかも転写搬送ベルト21の表面が平滑でないため、クリーニングブレード43を当接させた際の摩擦力は大きなものとなる。そのため、クリーニングブレード43が転写搬送ベルト21の移動方向に引き摺られて湾曲する所謂ブレードめくれが生じ易く、また、ブレードめくれを避けるために当接圧を低く設定すると、充分にクリーニングできない所謂クリーニング不良が生じ易くなる。特に、重合法で生成されたトナーのように、粒径が細かく、転写搬送ベルト21との付着力が高いトナーにおいては、クリーニング不良が生じ易い。また、画像形成装置の高速化に伴って、プロセススピードが速くなると、転写搬送ベルト21とクリーニングブレード43との摩擦力はさらに大きなものとなる。
そこで、本実施の形態のクリーニング部20Cにおいては、高い摩擦力が作用する状態に対応した最適な条件でクリーニングブレード43を設定することにより、ブレードめくれおよびクリーニング不良の双方の発生を同時に抑制し、高いクリーニング性能が維持されることを可能としたものである。特に、トナーとして小粒径の重合トナーが用いられた場合のように、付着物の転写搬送ベルト21への付着力が強い場合においても、クリーニングブレード43の掻き取り効果を高め、付着物を実用上充分に除去することが可能となる。また、画像形成装置の高速化に対応して、安定したクリーニング性能を発揮することも可能となる。
まず、クリーニングブレード43の転写搬送ベルト21との当接角について述べる。ここでは、最適な当接角を見出すため、クリーニングブレード43の転写搬送ベルト21に対するブレード当接角を変化させて、クリーニング不良の発生の有無、およびブレードめくれの発生の有無を評価した。この場合の諸条件は、以下の通りである。すなわち、転写搬送ベルト21の表面層はPTFEを分散させたウレタン樹脂であり、表面粗さはRz(10点平均粗さ)=2.5μmのものを用いた。また、クリーニングブレード48はウレタンゴムで形成した。テストした環境は、高温高湿28℃/85%RH(Relative Humidity)、および低温低湿10℃/15%RHの下で行なった。その際の転写ロール24から転写搬送ベルト21に供給される転写電流は、28℃/85%RH環境下では85μAに固定し、10℃/15%RH環境下では90μAに固定した。また、画像形成装置のプロセススピード400mm/secとし、トナーは、形状係数SF1=127〜132の重合トナーを用いた。そして、各ブレード当接角において、ブレード当接圧をそれぞれ1.5〜4.0g/mmの範囲で0.5g/mm間隔で各6条件ずつに設定してテストを実施した。
その結果を示したのが、図8である。図8に示したように、低温低湿10℃/15%RH環境下では、ブレード当接角20°以下においてクリーニング不良が発生した。これは、低温低湿10℃/15%RH環境においてクリーニングブレード43の弾性率が低下し、ブレード当接角が20°以下では、転写搬送ベルト21に付着したトナーを掻き取る程度にクリーニングブレード43のエッジが転写搬送ベルト21に対して充分に強く当接しないためであると考えられる。その一方で、ブレード当接角21°以上では、クリーニングを良好に行うことができた。したがって、低温低湿10℃/15%RH環境下においては、ブレード当接角は21°以上に設定するのが好適である。
また、高温高湿28℃/85%RH環境下では、ブレード当接角19°以下において放電生成物のクリーニング不良が発生した。ここで、放電生成物とは感光体ドラム10を帯電する帯電器11による放電によって生成される物質であり、トナーよりも微細であり、感光体ドラム11から転写搬送ベルト21に転移して付着するものである。ブレード当接角が19°以下では、このような放電生成物がすり抜け易くなり、好ましくない。また、ブレード当接角27°以上において、ブレードめくれが発生した。これは、高温高湿28℃/85%RH環境下において、クリーニングブレード43および転写搬送ベルト21の摩擦係数が高くなった状態で、ブレード当接角27°以上において、クリーニングブレード43と転写搬送ベルト21との摩擦力が限界を生じたことによると考えられる。その一方で、ブレード当接角が20°以上であって、かつ26°以下の範囲では、クリーニングを良好に行うことができた。したがって、高温高湿28℃/85%RH環境下においては、ブレード当接角は20°以上であって、かつ26°以下に設定するのが好適である。
これらの結果より、ブレード当接角は、21°以上であって、かつ26°以下に設定するのが最適である。
次に、クリーニングブレード43の転写搬送ベルト21に対する当接圧について述べる。ここでは、最適な当接圧を見出すため、クリーニングブレード43の転写搬送ベルト21に対するブレード当接圧を変化させて、クリーニング不良の発生の有無、およびブレードめくれの発生の有無を評価した。この場合の諸条件は、ブレード当接角の場合と同様であるが、ブレード当接角は、高温高湿28℃/85%RH環境下では、上記したブレード当接角の最適範囲の中で最もブレードめくれに不利な26°に設定し、低温低湿10℃/15%RH環境下では、ブレード当接角の最適範囲の中で最もクリーニング不良に不利な21°に設定した。なお、ブレード当接圧は、転写搬送ベルト21への食い込み量で調整した。
その結果を示したのが、図9である。図9に示したように、低温低湿10℃/15%RH環境下では、ブレード当接圧1.0g/mm以下においてクリーニング不良が発生した。これは、低温低湿10℃/15%RH環境においてクリーニングブレード43の弾性率が低下し、ブレード当接圧が1.0g/mm以下では、転写搬送ベルト21に付着したトナーを掻き取る程度にクリーニングブレード43のエッジが転写搬送ベルト21に対して充分に強く当接しないためであると考えられる。その一方で、ブレード当接圧が1.5g/mm以上では、クリーニングは良好に行うことができた。したがって、低温低湿10℃/15%RH環境下においては、ブレード当接圧は1.5g/mm以上に設定するのが好適である。
また、高温高湿28℃/85%RH環境下では、ブレード当接圧が1.0g/mm以下において放電生成物のクリーニング不良が発生した。このように、ブレード当接圧1.0g/mm以下では、放電生成物がすり抜け易くなり、好ましくない。また、ブレード当接圧が4.5g/mm以上において、ブレードめくれが発生した。これは、高温高湿28℃/85%RH環境下において、クリーニングブレード43および転写搬送ベルト21の摩擦係数が高くなった状態で、ブレード当接圧4.5g/mm以上において、クリーニングブレード43と転写搬送ベルト21との摩擦力が限界を生じたことによると考えられる。その一方で、ブレード当接圧が1.5g/mm以上であって、かつ4.0g/mm以下の範囲では、クリーニングを良好に行うことができた。したがって、高温高湿28℃/85%RH環境下においては、ブレード当接圧は、1.5g/mm以上であって、かつ4.0g/mm以下に設定するのが好適である。
これらの結果より、ブレード当接圧は、1.5g/mm以上であって、かつ4.0g/mm以下に設定するのが最適である。
このように、クリーニングブレード48が、ブレード当接角を21°以上であって、かつ26°以下に設定され、ブレード当接圧を1.5g/mm以上であって、かつ4.0g/mm以下に設定されることによって、高温高湿環境下でのブレードめくれの発生と、低温低湿環境下でのクリーニング不良との双方を同時に抑えることが可能となる。その際に、転写搬送ベルト21への付着力の高い重合トナーを用いても充分にクリーニング性能を維持でき、また、プロセススピード400mm/secという高速に駆動する設定においても、充分なクリーニング性能を発揮することができる。なお、かかるクリーニングブレード48の設定において、プロセススピード350mm/sec以上の機種においても、充分なクリーニング性能を発揮することが確認されている。
このような設定に加えて、本実施の形態では、クリーニングブレード48が転写搬送ベルト21を鉛直方向下方から当接するように構成されている。そのため、クリーニングブレード48と転写搬送ベルト21との当接部では、掻き取られたトナーが落下するのでトナーの滞留が生じ難く、トナーの堆積による押し抜け圧が高まらないように構成されている。それによって、クリーニング不良の発生に対する抑制効果をさらに得ることができる。
さらには、クリーニングブレード48の上流側には、クリーニングブラシ41が配設されている。このクリーニングブラシ41は、重合トナーのように転写搬送ベルト21への付着力が強い付着物に対して、クリーニングブラシ41の撹乱作用によって転写搬送ベルト21への付着力を低下させる機能も有している。そのため、クリーニングブラシ41によって、クリーニングブレード48でのクリーニング性能がさらに高められている。
続いて、転写搬送ベルト21の表面層を形成する表面材質(OC剤:Over Coating)について検討した。転写搬送ベルト21のベースとなるクロロプレンからなるゴム層の表面に形成する表面層として、ウレタン樹脂、ウレタンを主成分とする樹脂にPTFE粒子を分散させたもの、フッ素樹脂、メラニン樹脂を用いて、クリーニング不良の発生の有無、およびブレードめくれの発生の有無を評価した。この場合の諸条件は、ブレード当接角の場合と同様であるが、高温高湿28℃/85%RH環境下では、ブレード当接角およびブレード当接圧は、それぞれ上記したブレード当接角およびブレード当接圧の最適範囲の中で最もブレードめくれに不利な26°、4.0g/mmに設定し、低温低湿10℃/15%RH環境下では、それぞれブレード当接角およびブレード当接圧の最適範囲の中で最もクリーニング不良に不利な21°、1.5g/mmに設定した。
その結果を示したのが、図10である。図10に示したように、ウレタン樹脂、およびウレタンを主成分とする樹脂にPTFE粒子を分散させたものが、ともにクリーニング性能において良好な結果を示した。これに対し、フッ素樹脂を用いた場合には、ブレード当接角およびブレード当接圧を上記した最適範囲内に設定しても、低温低湿10℃/15%RH環境下においてクリーニング不良を発生した。また、メラニン樹脂を用いた場合にも、ブレード当接角およびブレード当接圧を上記した最適範囲内に設定しても、低温低湿10℃/15%RH環境下においてクリーニング不良が発生し、また高温高湿28℃/85%RH環境下でも、放電生成物のクリーニング不良が生じた。
これらの結果より、転写搬送ベルト21の表面層を形成する表面材質としては、ウレタン樹脂、およびウレタンを主成分とする樹脂にPTFE粒子を分散させたものが最適である。なお、転写性能を考慮すると、ウレタンを主成分とする樹脂にPTFE粒子を分散させたものが最も優れている。
加えて、転写搬送ベルト21の表面の粗さについて検討した。ここでは、許容できる転写搬送ベルト21の表面粗さを見出すため、表面粗さ(Rz)の異なる転写搬送ベルト21を用いて、クリーニング不良の発生の有無、およびブレードめくれの発生の有無を評価した。この場合の諸条件は、ブレード当接角の場合と同様であるが、高温高湿28℃/85%RH環境下では、ブレード当接角およびブレード当接圧は、それぞれ上記したブレード当接角およびブレード当接圧の最適範囲の中で最もブレードめくれに不利な26°、4.0g/mmに設定し、低温低湿10℃/15%RH環境下では、それぞれブレード当接角およびブレード当接圧の最適範囲の中で最もクリーニング不良に不利な21°、1.5g/mmに設定した。
その結果を示したのが、図11である。図11に示したように、表面粗さRzが2.5μm以下において、クリーニング性能が良好な結果を示した。なお、表面粗さRzが0.5μm以下において、高温高湿28℃/85%RH環境下で摩擦係数が高まり、転写搬送ベルト21の駆動トルクが、表面粗さRz=2.5μmの場合に比較して50%高くなったが、クリーニング性能は良好な結果を示した。これに対し、表面粗さRzが3.0μmの場合には、ブレード当接角およびブレード当接圧を上記した最適範囲内に設定しても、低温低湿10℃/15%RH環境下においてクリーニング不良を発生した。また、表面粗さRzが3.5μmの場合には、加えて高温高湿28℃/85%RH環境下で、放電生成物のクリーニング不良も生じた。
これらの結果より、転写搬送ベルト21の表面粗さ(Rz)としては、2.5μm以下に設定するのが最適である。
ここで、クリーニングブレード43を上記した最適条件に設定して、高温高湿28℃/85%RH環境下および低温低湿10℃/15%RH環境下において、画像形成装置によるランニング試験を実施した。その結果、プリント枚数600kpv(kilo print volume)を経過しても、高温高湿28℃/85%RH環境下のブレードめくれも、低温低湿10℃/15%RH環境下でのクリーニング不良も生じなかった。
これに対し、クリーニングブレード43について、ブレード当接角が21°以上、かつ26°以下であるとともに、ブレード当接圧が1.5g/mm以上、かつ4.0g/mm以下の範囲から外れた設定をした場合には、プリント枚数200kpv以内で、ブレードめくれやクリーニング不良等が発生した。
以上説明したように、本実施の形態の画像形成装置では、転写搬送ベルト21に当接して、転写搬送ベルト21の表面に付着したトナー等をクリーニングするクリーニングブレード43において、クリーニングブレード43の転写搬送ベルト21との当接角を21°以上、かつ26°以下に設定するとともに、クリーニングブレード43の転写搬送ベルト21への当接圧を1.5g/mm以上、かつ4.0g/mm以下に設定している。このように設定することで、ベースがゴム層で形成された転写搬送ベルト21と、ゴムで形成されたクリーニングブレード43とが当接部において高い摩擦力を受ける構成において、高い摩擦力に対応した最適な条件でクリーニングブレード43を設定することができる。そのため、高温高湿環境下でのブレードめくれや、低温低湿環境下でのクリーニング不良の発生を抑制して、高いクリーニング性能を維持することが可能となる。その際に、転写搬送ベルト21への付着力の高い重合トナーを用いても高いクリーニング性能を維持でき、また、プロセススピード400mm/secという高速に駆動する設定においても、充分なクリーニング性能を発揮することが可能となる。
加えて、その場合に、転写搬送ベルト21の表面層を形成する表面材質としては、ウレタン樹脂、およびウレタンを主成分とする樹脂にPTFE粒子を分散させたものを用いることがさらに好ましい。また、転写搬送ベルト21の表面粗さ(Rz)としては、2.5μm以下に設定するのが好ましい。
本発明の活用例として、電子写真方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ、さらにはこれらの複合機等への適用がある。
本発明の画像形成装置の概略構成図である。 転写ユニットの構成を示す断面図である。 転写ユニットの構成を示す斜視図である。 転写搬送部を取り外した状態の転写ユニットの構成を表した斜視図である。 転写搬送部が感光体ドラムから離隔した状態を表した図である。 転写搬送部が感光体ドラムに当接した状態を表した図である。 クリーニングブレードが転写搬送ベルトに当接する状態を示した断面構成図である。 ブレード当接角を変化させてクリーニング不良およびブレードめくれの発生の有無を評価した結果を示した図である。 ブレード当接圧を変化させてクリーニング不良およびブレードめくれの発生の有無を評価した結果を示した図である。 転写搬送ベルトの表面材質とクリーニング不良およびブレードめくれの発生との関係を示した図である。 転写搬送ベルトの表面粗さとクリーニング不良およびブレードめくれの発生との関係を示した図である。
符号の説明
10…感光体ドラム、11…帯電器、12…レーザ露光器、13…現像器、15…転写部、17…ドラムクリーナ、20…転写ユニット、20A…転写搬送部、20B…リトラクト機構部、20C…クリーニング部、20D…インレットシュート部、21…転写搬送ベルト、22…駆動ロール、23…アイドルロール、30…制御部、31…接離板、32…リンクシャフト、33…揺動アーム、34…直流ソレノイド、41…クリーニングブラシ、42…フリッカーバー、43…クリーニングブレード、44…クリーニングボックス、45…回収コイル、46…ブレードホルダ、48…サイドシール、49…シールホルダ、54…レジストロール、55…インレットシュート、60…定着器

Claims (11)

  1. トナー像を担持するトナー像担持体と、
    前記トナー像担持体によって担持されたトナー像を転写材に転写し、当該転写材を搬送する転写搬送ベルトと、
    前記転写搬送ベルトにカウンタ当接して、当該転写搬送ベルトの表面に付着した付着物を掻き取るクリーニング部材とを備え、
    前記クリーニング部材は、前記転写搬送ベルトとの当接角が21°以上、かつ26°以下に設定されるとともに、当該転写搬送ベルトへの当接圧が1.5g/mm以上、かつ4.0g/mm以下に設定されたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記転写搬送ベルトは、基材がゴム層で形成されたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記転写搬送ベルトは、表面粗さ(Rz)が2.5μm以下に形成されたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記転写搬送ベルトは、ウレタン樹脂またはポリテトラフルオロエチレンを分散させたウレタン樹脂からなる表面層が形成されたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  5. 前記転写搬送ベルトは、少なくとも1対のロールに張架されて構成され、前記クリーニング部材は、当該転写搬送ベルトが当該ロールに張架される領域で当該転写搬送ベルトに当接することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  6. 前記クリーニング部材は、ウレタンゴムから形成されたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  7. トナー像を担持するトナー像担持体と、
    少なくとも1対のロールに張架される転写搬送ベルトであって、前記トナー像担持体によって担持されたトナー像を転写材に転写し、当該転写材を搬送する転写搬送ベルトと、
    前記転写搬送ベルトにエッジ面が当接して前記付着物を清掃するクリーニングブレードとを備え、
    前記クリーニングブレードは、前記転写搬送ベルトが前記ロールに張架される領域にて、当該転写搬送ベルトとの当接角が21°以上、かつ26°以下であって、当該転写搬送ベルトへの当接圧が1.5g/mm以上、かつ4.0g/mm以下で、当該転写搬送ベルトとカウンタ当接することを特徴とする画像形成装置。
  8. 前記クリーニングブレードの前記転写搬送ベルトの搬送方向上流側に、前記転写搬送ベルトの表面に付着した付着物を回転しながら清掃するクリーニングブラシをさらに備えたことを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
  9. 前記クリーニングブレードは、前記転写搬送ベルトに鉛直方向下方から当接することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
  10. 前記トナー像担持体は、担持される前記トナー像が重合法により作成されたトナーにより形成されたことを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
  11. 前記転写搬送ベルトは、350mm/sec以上の搬送速度で前記転写材を搬送することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
JP2004273175A 2004-09-21 2004-09-21 画像形成装置 Pending JP2006091087A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004273175A JP2006091087A (ja) 2004-09-21 2004-09-21 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004273175A JP2006091087A (ja) 2004-09-21 2004-09-21 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006091087A true JP2006091087A (ja) 2006-04-06

Family

ID=36232188

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004273175A Pending JP2006091087A (ja) 2004-09-21 2004-09-21 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006091087A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010145747A (ja) * 2008-12-18 2010-07-01 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2018072468A (ja) * 2016-10-26 2018-05-10 富士ゼロックス株式会社 クリーニングブレード及び画像形成装置

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08129329A (ja) * 1994-09-07 1996-05-21 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置のクリーニング装置
JPH1135185A (ja) * 1997-07-14 1999-02-09 Ricoh Co Ltd 転写搬送装置
JPH11272135A (ja) * 1998-03-20 1999-10-08 Toshiba Corp 画像形成装置
JP2000010417A (ja) * 1998-06-19 2000-01-14 Fuji Xerox Co Ltd 導電性転写ベルト
JP2001175096A (ja) * 1999-12-14 2001-06-29 Kyocera Mita Corp 電子写真装置における転写方法
JP2001201948A (ja) * 2000-01-19 2001-07-27 Fuji Xerox Co Ltd 半導電性ベルト、及びそれを用いた画像形成装置
JP2002132054A (ja) * 2000-10-20 2002-05-09 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、画像形成方法、及び転写装置
JP2002229408A (ja) * 2001-02-06 2002-08-14 Fuji Xerox Co Ltd クリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2003066735A (ja) * 2001-08-28 2003-03-05 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2004053916A (ja) * 2002-07-19 2004-02-19 Ricoh Co Ltd クリーニング装置及びそれを用いる画像形成装置

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08129329A (ja) * 1994-09-07 1996-05-21 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置のクリーニング装置
JPH1135185A (ja) * 1997-07-14 1999-02-09 Ricoh Co Ltd 転写搬送装置
JPH11272135A (ja) * 1998-03-20 1999-10-08 Toshiba Corp 画像形成装置
JP2000010417A (ja) * 1998-06-19 2000-01-14 Fuji Xerox Co Ltd 導電性転写ベルト
JP2001175096A (ja) * 1999-12-14 2001-06-29 Kyocera Mita Corp 電子写真装置における転写方法
JP2001201948A (ja) * 2000-01-19 2001-07-27 Fuji Xerox Co Ltd 半導電性ベルト、及びそれを用いた画像形成装置
JP2002132054A (ja) * 2000-10-20 2002-05-09 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、画像形成方法、及び転写装置
JP2002229408A (ja) * 2001-02-06 2002-08-14 Fuji Xerox Co Ltd クリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2003066735A (ja) * 2001-08-28 2003-03-05 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2004053916A (ja) * 2002-07-19 2004-02-19 Ricoh Co Ltd クリーニング装置及びそれを用いる画像形成装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010145747A (ja) * 2008-12-18 2010-07-01 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2018072468A (ja) * 2016-10-26 2018-05-10 富士ゼロックス株式会社 クリーニングブレード及び画像形成装置
US10036991B2 (en) 2016-10-26 2018-07-31 Fuji Xerox Co., Ltd. Cleaning blade and image forming apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000275983A (ja) 転写装置、及びこの転写装置を備えた画像形成装置
JP6035779B2 (ja) 画像形成装置
JP2012163646A (ja) 着脱ユニットおよび画像形成装置
JP7199880B2 (ja) 画像形成装置
JP3303567B2 (ja) 画像形成装置
US20080152385A1 (en) Process unit and image forming apparatus including the same
JP4307404B2 (ja) 画像形成装置
JP4474992B2 (ja) 画像形成装置
JP5560876B2 (ja) ベルト装置及び画像形成装置
JP4691951B2 (ja) 画像形成装置
JP4581521B2 (ja) 画像形成装置
JP3545917B2 (ja) 転写搬送装置
JP4037508B2 (ja) 画像形成装置
JP2006091087A (ja) 画像形成装置
JP2006184796A (ja) ベルト搬送装置
JPH1115292A (ja) 画像形成装置
JP2009186941A (ja) 画像形成装置
JP2007183684A (ja) 画像形成装置
JP4272936B2 (ja) 画像形成装置
JP4570080B2 (ja) 画像形成装置
JP2000147917A (ja) 画像形成装置
JP4608975B2 (ja) 画像形成装置
JP4572611B2 (ja) 画像形成装置
JP2006091079A (ja) 画像形成装置
JPH1138778A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070816

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100330

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100519

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20100720

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100913

A02 Decision of refusal

Effective date: 20101026

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02