JP2006080941A - 画像読み取り装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 原稿の表裏両面に形成された画像を読み取ることのできる所謂両面同時読み取りにおいて、表裏面のシェーディングデータを取得する装置の小型化、低コスト化を図る。
【解決手段】 画像読み取り装置は、原稿の一度の搬送で、この原稿の第1面に形成された画像をCCDイメージセンサ78にて、この原稿の第2面に形成された画像をCIS50にて、略同時に読み取ることができる。そして、CCDイメージセンサ78によって読み取られた原稿の第1面の画像データをシェーディング補正するためのCCDシェーディングデータ、および、CIS50によって読み取られた同じ原稿の第2面の画像データをシェーディング補正するためのCISシェーディングデータは、同一のシェーディングデータ作成回路302で作成される。
【選択図】 図4
【解決手段】 画像読み取り装置は、原稿の一度の搬送で、この原稿の第1面に形成された画像をCCDイメージセンサ78にて、この原稿の第2面に形成された画像をCIS50にて、略同時に読み取ることができる。そして、CCDイメージセンサ78によって読み取られた原稿の第1面の画像データをシェーディング補正するためのCCDシェーディングデータ、および、CIS50によって読み取られた同じ原稿の第2面の画像データをシェーディング補正するためのCISシェーディングデータは、同一のシェーディングデータ作成回路302で作成される。
【選択図】 図4
Description
本発明は、原稿上の画像を読み取る画像読み取り装置に係り、より詳しくは、原稿の表裏両面に形成された画像を読み取る機能を備えた画像読み取り装置に関する。
従来、複写機やファクシミリ等の読み取り装置、コンピュータ入力用のスキャナ等として、原稿における表裏両面の画像情報をユーザの介在なしに自動的に読み取る画像読み取り装置(自動両面読み取り装置)が用いられている。これらの自動両面読み取り装置としては、原稿反転部にて原稿を表裏反転させて読み取る方法が最も広く採用されている。表裏反転させて画像情報を入力する際には、特定の原稿読み取り部で表面の画像を読み取った後、この原稿を表裏反転させて再びこの特定の原稿読み取り部に搬送し、裏面の画像を読み取る。しかし、この表裏反転による自動両面読み取りでは、一旦、原稿を排出した後に反転させて再度原稿読み取り部に搬送する必要があることから、両面読み取りに際して多くの時間がかかり、両面読み取りの生産性が劣ってしまう。
そこで、原稿を搬送する原稿パスの表裏両面に2つの画像読み取りユニットを設け、1回の原稿搬送にて原稿の表裏両面を自動的に読み取る、所謂両面同時読み取り技術が検討されている。このような両面同時読み取り装置としては、例えば原稿が搬送される原稿パスに対向して原稿における一方の面(表面)を読み取る表面画像読み取りユニットを配置すると共に、この原稿パスに対向して原稿における他方の面(裏面)を読み取る裏面画像読み取りユニットを配置する技術が存在する(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、上述したような画像読み取り装置では、原稿の主走査方向位置によって光源から照射される光量にばらつきがあったり、また、経時的に光源の光量が変動したりするといった事態が生じ得る。このような光量の変動が生じると、例えばハーフトーンの画像が一様に形成された原稿を読み取った場合に、出力値(出力される画像信号)が、光源の光量に応じたばらつきを有する不均一なものとなってしまう。また、センサの受光特性にもばらつきがあるため、このセンサの受光特性のばらつきによっても、出力値の変動を招いてしまう。
そこで、上記特許文献1では、表面画像読み取りユニットおよび裏面画像読み取りユニットのそれぞれにおいて、光源に対向して原稿の主走査方向に延びる白色の部材(白基準部材)を配置すると共に、この白基準部材に対して光源から光を照射し、白基準部材から反射した反射光をイメージセンサにて受光し、原稿の主走査方向の照度分布に対応する補正用データ(シェーディングデータ)を予め取得している。そして、実際に原稿読み取りを行う際には、原稿の表面または裏面を読み取って得られた画像信号を、表面、裏面それぞれに対して取得されたシェーディングデータを用いて補正(シェーディング補正)することで、光源の光量分布やセンサの受光特性のばらつきに起因するむらを除去している。
しかしながら、上記特許文献1の両面画像読み取り装置では、表面画像形成ユニットおよび裏面画像形成ユニットに、それぞれシェーディングデータを取得するための回路が設けられている。この種の両面画像読み取り装置では、確かに、両面原稿の読み取りについては表面・裏面同時に行われるため、シェーディング補正については表面・裏面の画像データに対して独立して処理を施す必要がある。ただし、シェーディングデータの取得については、表面・裏面同時に行う必要はない。したがって、上記特許文献1では、シェーディングデータを取得するための回路を複数設けなければならない分、回路構成の複雑化や装置の高コスト化を招いていた。
本発明は、かかる技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、原稿の表裏両面に形成された画像を読み取ることのできる所謂両面同時読み取りにおいて、表裏面のシェーディングデータを取得する装置の小型化、低コスト化を図ることにある。
また、他の目的は、原稿の表裏両面に形成された画像を読み取ることのできる所謂両面同時読み取りにおいて、シェーディングデータの取得を効率化することにある。
また、他の目的は、原稿の表裏両面に形成された画像を読み取ることのできる所謂両面同時読み取りにおいて、シェーディングデータの取得を効率化することにある。
かかる目的のもと、本発明が適用される画像読み取り装置は、原稿に対して一方の側から原稿における第1面の画像を読み取る第1の読み取り部と、原稿に対して他方の側から原稿における第2面の画像を読み取る第2の読み取り部と、第1の読み取り部に起因する読み取り特性を補正するための第1のシェーディングデータおよび第2の読み取り部に起因する読み取り特性を補正するための第2のシェーディングデータを、同一のシェーディングデータ作成回路を用いて作成するシェーディングデータ作成部と、第1の読み取り部にて読み取られた原稿における第1面の画像データに対し、シェーディングデータ作成部にて作成された第1のシェーディングデータを用いてシェーディング補正を施す第1のシェーディング補正部と、第2の読み取り部にて読み取られた原稿の第2面の画像データに対し、シェーディングデータ作成部にて作成された第2のシェーディングデータを用いてシェーディング補正を施す第2のシェーディング補正部とを含んでいる。
ここで、シェーディングデータ作成部は、第1のシェーディングデータの作成タイミングと第2のシェーディングデータの作成タイミングとを異ならせることを特徴とすることができる。また、第1の読み取り部は、原稿の第1面を照射する第1の光源と原稿の第1面からの反射光を受光する第1のセンサとを備え、第2の読み取り部は、原稿の第2面を照射する第2の光源と原稿の第2面からの反射光を受光する第2のセンサとを備え、シェーディングデータ作成部は、第1のセンサと第2のセンサとの特性の違いに応じて、第1のシェーディングデータの作成頻度と第2のシェーディングデータの作成頻度とを異ならせることを特徴とすることができる。さらに、第1の読み取り部は、原稿の第1面を照射する第1の光源と原稿の第1面からの反射光を受光する第1のセンサとを備え、第2の読み取り部は、原稿の第2面を照射する第2の光源と原稿の第2面からの反射光を受光する第2のセンサとを備え、シェーディングデータ作成部は、第1の光源と第2の光源との特性の違いに応じて、第1のシェーディングデータの作成頻度と第2のシェーディングデータの作成頻度とを異ならせることを特徴とすることができる。
また、他の観点から捉えると、本発明が適用される画像読み取り装置は、原稿の一方の側から原稿における第1面の画像を読み取る第1の読み取り部と、原稿の他方の側から原稿における第2面の画像を読み取る第2の読み取り部と、第1の読み取り部に起因する読み取り特性を補正するための第1のシェーディングデータ、第2の読み取り部に起因する読み取り特性を補正するための第2のシェーディングデータ、を選択的に作成するシェーディングデータ作成部と、第1の読み取り部にて読み取られた原稿の第1面の画像データに対し、シェーディングデータ作成部にて作成された第1のシェーディングデータを用いてシェーディング補正を施す第1のシェーディング補正部と、第2の読み取り部にて読み取られた原稿の第2面の画像データに対し、シェーディングデータ作成部にて作成された第2のシェーディングデータを用いてシェーディング補正を施す第2のシェーディング補正部とを含んでいる。
ここで、シェーディングデータ作成部は、第1のシェーディングデータの作成頻度と第2のシェーディングデータの作成頻度とを異ならせることを特徴とすることができる。また、シェーディングデータ作成部は、第1の読み取り部により第1の基準部材を読み取って得られた結果に基づいて第1のシェーディングデータを作成し、第2の読み取り部により第2の基準部材を読み取って得られた結果に基づいて第2のシェーディングデータを作成することを特徴とすることができる。さらに、シェーディングデータ作成部は、第1の基準部材および第2の基準部材の劣化状態の違いに応じて、第1のシェーディングデータの作成頻度と第2のシェーディングデータの作成頻度とを異ならせることを特徴とすることができる。
本発明によれば、原稿の表裏両面に形成された画像を読み取ることのできる所謂両面同時読み取りにおいて、表裏面のシェーディングデータを取得する装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について詳細に説明する。
図1は本実施の形態が適用される画像読み取り装置を示した図である。この画像読み取り装置は、大きく、積載された原稿束から原稿を順次、搬送する原稿送り装置10、スキャンによって画像を読み込むスキャナ装置70、および、読み込まれた画像信号を処理する処理装置80に大別される。
図1は本実施の形態が適用される画像読み取り装置を示した図である。この画像読み取り装置は、大きく、積載された原稿束から原稿を順次、搬送する原稿送り装置10、スキャンによって画像を読み込むスキャナ装置70、および、読み込まれた画像信号を処理する処理装置80に大別される。
原稿送り装置10は、複数枚の原稿からなる原稿束を積載する原稿トレイ11、原稿トレイ11を上昇および下降させるトレイリフタ12を備えている。また、トレイリフタ12により上昇された原稿トレイ11の原稿を搬送するナジャーロール13、ナジャーロール13により搬送された原稿を更に下流側まで搬送するフィードロール14、ナジャーロール13により供給される原稿を1枚ずつ捌くリタードロール15を備えている。最初に原稿が搬送される第1搬送路31には、一枚ずつに捌かれた原稿を下流側のロールまで搬送するテイクアウェイロール16、原稿を更に下流側のロールまで搬送すると共にループ作成を行うプレレジロール17、一旦、停止した後にタイミングを合わせて回転を再開し、原稿読み取り部に対してレジストレーション調整を施しながら原稿を供給するレジロール18、読み込み中の原稿搬送をアシストするプラテンロール19、読み込まれた原稿を更に下流に搬送するアウトロール20を備えている。また、搬送路としての第1搬送路31には、搬送される原稿のループ状態に応じて支点を中心として回動するバッフル41を備えている。更に、プラテンロール19とアウトロール20との間には、第2の読み取り部としてのCIS(Contact Image Sensor)50を備えている。
アウトロール20の下流側には、第2搬送路32および第3搬送路33が設けられ、これらの搬送路を切り替える搬送路切替ゲート42、読み込みが終了した原稿を積載させる排出トレイ40、排出トレイ40に対して原稿を排出させる第1排出ロール21を備えている。また、第3搬送路33を経由した原稿に対してスイッチバックさせる第4搬送路34、第4搬送路34に設けられ、実際に原稿のスイッチバックを行うインバータロール22およびインバータピンチロール23、第4搬送路34によってスイッチバックされた原稿を再度、プレレジロール17等を備える第1搬送路31に導く第5搬送路35、第4搬送路34によってスイッチバックされた原稿を排出トレイ40に排出する第6搬送路36、第6搬送路36に設けられ、反転排出される原稿を第1排出ロール21まで搬送する第2排出ロール24、第5搬送路35および第6搬送路36の搬送経路を切り替える出口切替ゲート43を備えている。
ナジャーロール13は、待機時にはリフトアップされて退避位置に保持され、原稿搬送時にニップ位置(原稿搬送位置)へ降下して原稿トレイ11上の最上位の原稿を搬送する。ナジャーロール13およびフィードロール14は、フィードクラッチ(図示せず)の連結によって原稿の搬送を行う。プレレジロール17は、停止しているレジロール18に原稿先端を突き当ててループを作成する。レジロール18では、ループ作成時に、レジロール18に噛み込んだ原稿先端をニップ位置まで戻している。このループが形成されると、バッフル41は支点を中心として開き、原稿のループを妨げることのないように機能している。また、テイクアウェイロール16およびプレレジロール17は、読み込み中におけるループを保持している。このループ形成によって、読み込みタイミングの調整が図られ、また、読み込み時における原稿搬送に伴うスキューを抑制して、位置合わせの調整機能を高めることができる。読み込みの開始タイミングに合わせて、停止されていたレジロール18が回転を開始し、プラテンロール19によって、第2プラテンガラス72B(後述)に押圧されて、下面方向から画像データが読み込まれる。
搬送路切替ゲート42は、片面原稿の読み取り終了時、および両面原稿の両面同時読み取りの終了時に、アウトロール20を経由した原稿を第2搬送路32に導き、排出トレイ40に排出するように切り替えられる。一方、この搬送路切替ゲート42は、両面原稿の順次読み取り時には、原稿を反転させるために、第3搬送路33に原稿を導くように切り替えられる。インバータピンチロール23は、両面原稿の順次読み取り時に、フィードクラッチ(図示せず)がオフの状態でリトラクトされてニップが開放され、原稿をインバータパス(第4搬送路34)へ導いている。その後、このインバータピンチロール23はニップされ、インバータロール22によってインバートする原稿をプレレジロール17へ導き、また、反転排出する原稿を第6搬送路36の第2排出ロール24まで搬送している。
スキャナ装置70は、上述した原稿送り装置10を備えることができると共に、この原稿送り装置10を装置フレーム71によって支え、また、原稿送り装置10によって搬送された原稿の画像読み取りを行っている。このスキャナ装置70は、第1の筐体を形成する装置フレーム71に、画像を読み込むべき原稿を静止させた状態で載置する第1プラテンガラス72A、原稿送り装置10によって搬送中の原稿を読み取るための光の開口部を形成する第2プラテンガラス72Bが設けられている。なお、本実施の形態では、スキャナ装置70に対して原稿送り装置10が奥側を支点に揺動自在に取り付けられており、第1プラテンガラス72A上に原稿をセットする際には、原稿送り装置10を持ち上げて原稿を載置し、その後、原稿送り装置10をスキャナ装置70側に降ろして押し付けるようになっている。
また、スキャナ装置70は、第2プラテンガラス72Bの下に静止し、および第1プラテンガラス72Aの全体に亘ってスキャンして画像を読み込むフルレートキャリッジ73、フルレートキャリッジ73から得られた光を像結合部へ提供するハーフレートキャリッジ75を備えている。フルレートキャリッジ73には、原稿に光を照射する第1の光源としての照明ランプ74、原稿から得られた反射光を受光する第1ミラー76Aが備えられている。更に、ハーフレートキャリッジ75には、第1ミラー76Aから得られた光を結像部へ提供する第2ミラー76Bおよび第3ミラー76Cが備えられている。更に、スキャナ装置70は、第3ミラー76Cから得られた光学像を光学的に縮小する結像用レンズ77、結像用レンズ77によって結像された光学像を光電変換する第1のセンサとしてのCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ78、CCDイメージセンサ78を備える駆動基板79を備え、CCDイメージセンサ78によって得られた画像信号は駆動基板79を介して処理装置80に送られる。なお、これら照明ランプ74やCCDイメージセンサ78等によって第1の読み取り部が構成されている。
ここで、まず、第1プラテンガラス72Aに載置された原稿の画像を読み取る場合には、フルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とが、2:1の割合でスキャン方向(矢印方向)に移動する。このとき、フルレートキャリッジ73の照明ランプ74の光が原稿の被読み取り面に照射されると共に、その原稿からの反射光が第1ミラー76A、第2ミラー76B、および第3ミラー76Cの順に反射されて結像用レンズ77に導かれる。結像用レンズ77に導かれた光は、CCDイメージセンサ78の受光面に結像される。CCDイメージセンサ78は1次元のセンサであり、1ライン分を同時に処理している。このライン方向(スキャンの主走査方向)の1ラインの読み取りが終了すると、主走査方向とは直交する方向(副走査方向)にフルレートキャリッジ73を移動させ、原稿の次のラインを読み取る。これを原稿サイズ全体に亘って実行することで、1ページの原稿読み取りを完了させる。
一方、第2プラテンガラス72Bは、例えば長尺の板状構造をなす透明なガラスプレートで構成される。原稿送り装置10によって搬送される原稿がこの第2プラテンガラス72Bの上を通過する。このとき、フルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とは、図1に示す実線の位置に停止した状態にある。まず、原稿送り装置10のプラテンロール19を経た原稿の1ライン目の反射光が、第1ミラー76A、第2ミラー76B、および第3ミラー76Cを経て結像用レンズ77にて結像され、CCDイメージセンサ78によって画像が読み込まれる。即ち、1次元のセンサであるCCDイメージセンサ78によって主走査方向の1ライン分を同時に処理した後、原稿送り装置10によって搬送される原稿の次の主走査方向の1ラインが読み込まれる。原稿の先端が第2プラテンガラス72Bの読み取り位置に到達した後、原稿が第2プラテンガラス72Bの読み取り位置を通過することによって、副走査方向に亘って1ページの読み取りが完了する。
本実施の形態では、フルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とを停止させ、第2プラテンガラス72BにてCCDイメージセンサ78により原稿の第1面の読み取りを行う原稿の搬送時に、同時(時間の完全一致ではなく、同一の原稿搬送時程度の意味) にCIS50によって、同じ原稿の第2面の読み取りを行うことが可能である。すなわち、CCDイメージセンサ78とCIS50とを用いて、搬送路への原稿の一度の搬送で、この原稿における表裏両面の画像を読み取ることを可能としている。
図2は、CIS50を用いた読み取り構造を説明するための図である。図2に示すように、CIS50は、プラテンロール19とアウトロール20との間に設けられる。原稿の片面(第1面)は、第2プラテンガラス72Bに押し当てられ、この第1面の画像はCCDイメージセンサ78にて読み込まれる。一方、CIS50では、原稿を搬送する搬送路を介して対向する他方の側から、片面(第2面)の画像が読み込まれる。このCIS50は、ハウジング50aと、このハウジング50aの搬送路側に形成された開口に装着されるガラス51と、このガラス51を透過して原稿の第2面に光を照射する第2の光源としてのLED(Light Emitting Diode)アレイ52と、LEDアレイ52からの反射光を集光するセルフォック(登録商標)レンズ53と、このセルフォックレンズ53により集光された光を読み取る第2のセンサとしてのラインセンサ54を備えている。ラインセンサ54としては、CCDやCMOSセンサ、密着型センサ等を用いることができ、実寸幅(例えばA4長手幅297mm)の画像を読み取ることが可能である。CIS50では、縮小光学系を用いずに、セルフォックレンズ53とラインセンサ54を用いて画像の取り込みを行うことから、構造をシンプルにすることができ、且つ、筐体を小型化し、消費電力を低減することができる。尚、カラー画像を読み込む場合には、LEDアレイ52にR(赤)G(緑)B(青)の3色のLED光源を組み合わせるかあるいは白色のLED光源を用い、ラインセンサ54としてRGB3色用の3列一組のセンサを用いれば良い。
また、CIS50による画像読み取りに際して、この読み取り部を構成する搬送路に、CIS50のハウジング50aに対して原稿の搬送方向上流側に突出する突出部50bから原稿の搬送方向下流側に向かって延びる制御部材55、搬送される原稿が突き当てられる突き当て部材60を備えている。ここで、制御部材55はCIS50を介して原稿送り装置10(図1参照)に取り付けられているが、突き当て部材60はスキャナ装置70(図1参照)に取り付けられている。また、この突き当て部材60の下流側にはガイド61が設けられ、このガイド61と突き当て部材60との間には開口部63を構成し、更に、ガイド61の下部であって開口部63に連続する箇所には、原稿の表面に付着してきたごみや汚れを溜めるごみ溜め部62が設けられている。制御部材55および突き当て部材60は、原稿の搬送路に直交する方向に(即ち、原稿送り装置10の前面から後面の方向に)、原稿送り装置10の前面から後面まで、搬送路の位置に対応して設けられている。
ここで、制御部材55は、上述した突出部50bに取り付けられたねじからなる回転軸551と、この回転軸551に対して一端が巻き回されることにより揺動可能に支持されると共に、他端である自由端が突き当て部材60に向かって延びる板状のガイド部材552と、回転軸551に対して巻き回され、一方のアームの端部が突出部50bに形成された穿孔50cに挿入され、もう一方のアームの端部がガイド部材552を突き当て部材60方向に向けて付勢するように配置されるねじりバネ553とを有している。ここで、突出部50bは原稿の搬送路に直交する方向の両端部に二箇所設けられており、回転軸55およびねじりバネ553もこれに対応して両端部に二箇所に設けられている。一方、ガイド部材552は、原稿の搬送路に直交する方向の前面から後面まで設けられている。
本実施の形態において、ガイド部材552は、例えばSUS等の金属製の板金(金属板)で構成される。また、ガイド部材552の自由端側はCIS50による読み取り位置の近傍、具体的には、読み取り位置より原稿の搬送方向上流側3mmの位置まで延びている。さらに、ガイド部材552の自由端側つまり原稿と接触する部位には、ヘミング曲げされた折り部552aが設けられており、この折り部552aを設けることにより、搬送されてくる原稿と接触する際における紙粉等の発生を防止できるようになっている。そして、ガイド部材552を金属製の板金で構成すると共にねじりバネ553によって撓み自在とすることで、搬送されてくる原稿の厚み分を吸収できると共に、折り曲げ後のついた原稿であっても安定して搬送できるようになっている。
一方、突き当て部材60は、原稿の搬送方向上流側に設けられ、搬送される原稿を案内する原稿搬送面60aと、原稿搬送面60aよりも原稿の搬送方向下流側に原稿搬送面60aよりも一段下げて形成される段差面60bとを有している。また、この段差面60bは、セルフォックレンズ53による光のフォーカスポイントの延長線と対向するように形成されており、段差面60b上には、二軸延伸ポリエステルフィルムからなる第2の基準部材としての白基準テープ64が貼り付けられている。したがって、白基準テープ64は、突き当て部材60を介してスキャナ装置70に取り付けられていることになる。本実施の形態では、白基準テープ64の上面が搬送路に露出した状態で配置されており、白基準テープ64の上面は、原稿搬送面60aの上面よりもわずかに奥側(搬送路から離れる側)に位置している。また、突き当て部材60の搬送路側(上部)であって白基準テープ64に対して原稿の搬送方向に直交する方向の両端部には、図中破線で示すように、原稿搬送方向に向かって延びるリブ65が形成されている。このリブ65は、突き当て部材60と共に樹脂により一体的に形成されており、リブ65の高さは搬送されてくる原稿の厚さを勘案して、0.1〜1.0mmの範囲より適宜設定される。なお、リブ65の高さは使用される頻度が高い原稿の厚さよりもわずかに大きいことが好ましい。そして、このリブ65に対してねじりバネ553により付勢されたガイド部材552が当接することにより、ガイド部材552と突き当て部材60の原稿搬送面60aとの間に、原稿が搬送される前の状態で、リブ65の高さに応じた0.1〜1.0mmの隙間が形成されることになる。
また、突き当て部材60の下側であって、第1プラテンガラス72Aの上部側には、この第1プラテンガラス72Aに密着するように取り付けられる第1の基準部材としての白基準板66が設けられている。
また、突き当て部材60の下側であって、第1プラテンガラス72Aの上部側には、この第1プラテンガラス72Aに密着するように取り付けられる第1の基準部材としての白基準板66が設けられている。
ここで、CIS50は、光学結像レンズにセルフォックレンズ53を採用していることから、焦点(被写界)震度が±0.3mm程度と浅く、スキャナ装置70を用いた場合に比べて約1/13以下の深度となっている。CIS50による読み取りに際しては、原稿の読み取り位置を所定の狭い範囲内に収めることが要求される。そこで、本実施の形態では、制御部材55を設け、原稿を制御部材55によって突き当て部材60に押し当てて搬送し、プラテンロール19とアウトロール20との間にある原稿の姿勢を安定的に制御できるように構成した。図2に示す一点鎖線矢印は、制御部材55を設けた場合の原稿の動きを示したものである。搬送される原稿が突き当て部材60に押し当てられながら搬送されることが理解される。すなわち、制御部材55によって、搬送される原稿を突き当て部材60に押し当てた状態で読み取ることで、被写界深度の浅いCIS50を用いた場合におけるピントの甘さを改善している。
次に、図1に示す処理装置80について説明する。
図3は、処理装置80を説明するためのブロック図である。本実施の形態が適用される処理装置80は、大きく、センサ(CCDイメージセンサ78およびCIS50(ラインセンサ54))から得られた画像情報を処理する画像処理部としての信号処理部81と、原稿送り装置10およびスキャナ装置70を制御する制御部90とを備えている。信号処理部81は、原稿の片面を読み取るCCDイメージセンサ78および他の片面を読み取るCIS50のラインセンサ54からの各々の出力に対して所定の画像処理を施す機能を有している。
図3は、処理装置80を説明するためのブロック図である。本実施の形態が適用される処理装置80は、大きく、センサ(CCDイメージセンサ78およびCIS50(ラインセンサ54))から得られた画像情報を処理する画像処理部としての信号処理部81と、原稿送り装置10およびスキャナ装置70を制御する制御部90とを備えている。信号処理部81は、原稿の片面を読み取るCCDイメージセンサ78および他の片面を読み取るCIS50のラインセンサ54からの各々の出力に対して所定の画像処理を施す機能を有している。
信号処理部81は、ディジタル信号に対してシェーディング補正やオフセット補正等の各種処理を施す画像処理回路が2系統備えられており、CCDイメージセンサ78にて読み込まれた片面の画像データに対して画像処理を施す第1画像処理回路100、CIS50にて読み込まれた他の片面の画像データに対して画像処理を施す第2画像処理回路200を備えている。特に、本実施の形態では、CCDイメージセンサ78による白基準板66(図2参照)の読み取り結果に基づいて得られるCCDシェーディングデータ、および、CIS50による白基準テープ64(図2参照)の読み取り結果に基づいて得られるCISシェーディングデータを計算するシェーディング計算部300が1系統だけ設けられている。なお、シェーディング計算部300において計算されたCCDシェーディングデータは第1画像処理回路100に、また、CISシェーディングデータは第2画像処理回路200に、それぞれ出力される。つまり、本実施の形態では、第1画像処理回路100および第2画像処理回路200で、シェーディング計算部300を共用しているともいえる。そして、第1画像処理回路100および第2画像処理回路200からの出力は、例えばプリンタ等のIOT(Image Output Terminal)や、パーソナルコンピュータ(PC)等のホストシステムへ出力される。
一方、制御部90は、両面読み取りの制御や片面読み取りの制御等を含め、原稿送り装置10およびスキャナ装置70の全体を制御する画像読み取りコントロール91、CCDイメージセンサ78およびCIS50を制御するCCD/CISコントロール92、読み取りタイミングに合わせてCIS50のLEDアレイ52やフルレートキャリッジ73の照明ランプ74を制御するランプコントロール93、スキャナ装置70におけるモータのオン/オフなどを行いフルレートキャリッジ73およびハーフレートキャリッジ75によるスキャン動作を制御するスキャンコントロール94、原稿送り装置10におけるモータの制御、各種ロールの動作やフィードクラッチの動作、ゲートの切り替え動作等を制御する搬送機構コントロール95、画像読み取り動作(ジョブ)の累積回数をカウントするジョブカウンタ96、を備えている。これらの各種コントロールからは、原稿送り装置10およびスキャナ装置70に対して制御信号が出力され、かかる制御信号に基づいて、これらの動作制御が可能となる。画像読み取りコントロール91は、ホストシステムからの制御信号や、例えば自動選択読み取り機能に際して検出されるセンサ出力、ユーザからの選択等に基づいて、読み取りモードを設定し、原稿送り装置10およびスキャナ装置70を制御している。
図4は、本実施の形態における第1画像処理回路100、第2画像処理回路200、シェーディング計算部300の機能ブロック図を示している。
第1画像処理回路100は、CCDイメージセンサ78にて読み取られた生の画像データに対してシェーディング補正を行う第1のシェーディング補正部としてのシェーディング補正部101、RGB3色のイメージセンサの位置を補正するGAP補正部102、γ/グレイバランスを補正するγ/グレイバランス補正部103、BGR→L*,a*,b*に変換する色空間変換部104、主走査方向および副走査方向に対して拡大、縮小処理を施す拡大縮小部105、MTF補正や平滑化を行うフィルタ部106、読み取り原稿のコントラスト調整を行うコントラスト調整部107、読み取り原稿の下地除去を行う地肌除去部108を有している。また、第1画像処理回路100は、CCDイメージセンサ78における主走査方向1ライン分のシェーディングデータを格納するシェーディングデータ記憶部109を備えている。このシェーディングデータ記憶部109に格納されるシェーディングデータは、後述するシェーディング計算部300によって書き換えられるようになっている。
第1画像処理回路100は、CCDイメージセンサ78にて読み取られた生の画像データに対してシェーディング補正を行う第1のシェーディング補正部としてのシェーディング補正部101、RGB3色のイメージセンサの位置を補正するGAP補正部102、γ/グレイバランスを補正するγ/グレイバランス補正部103、BGR→L*,a*,b*に変換する色空間変換部104、主走査方向および副走査方向に対して拡大、縮小処理を施す拡大縮小部105、MTF補正や平滑化を行うフィルタ部106、読み取り原稿のコントラスト調整を行うコントラスト調整部107、読み取り原稿の下地除去を行う地肌除去部108を有している。また、第1画像処理回路100は、CCDイメージセンサ78における主走査方向1ライン分のシェーディングデータを格納するシェーディングデータ記憶部109を備えている。このシェーディングデータ記憶部109に格納されるシェーディングデータは、後述するシェーディング計算部300によって書き換えられるようになっている。
一方、第2画像処理回路200は、第1画像処理回路100と同様、CIS50にて読み取られた生の画像データに対してシェーディング補正を行う第2のシェーディング補正部としてのシェーディング補正部201、RGB3色のラインセンサ54の位置を補正するGAP補正部202、γ/グレイバランスを補正するγ/グレイバランス補正部203、BGR→L*,a*,b*に変換する色空間変換部204、主走査方向および副走査方向に対して拡大、縮小処理を施す拡大縮小部205、MTF補正や平滑化を行うフィルタ部206、読み取り原稿のコントラスト調整を行うコントラスト調整部207、読み取り原稿の下地除去を行う地肌除去部208を有している。また、第2画像処理回路200は、CIS50における主走査方向1ライン分のシェーディングデータを格納するシェーディングデータ記憶部209を備えている。このシェーディングデータ記憶部209に格納されるシェーディングデータは、後述するシェーディング計算部300によって書き換えられるようになっている。
また、シェーディングデータ作成部としてのシェーディング計算部300は、CCDイメージセンサ78によって白基準板66を副走査方向にNライン(Nは整数)読み取って得られた元のCCDシェーディングデータ、あるいは、CIS50によって白基準テープ64を副走査方向にNライン読み取って得られた元のCISシェーディングデータを一時的に格納するNラインメモリ301、Nラインメモリ301に格納されたNライン分の元のCCDシェーディングデータ(Nライン分の元のCISシェーディングデータ)、画素毎にNライン分平均することでCCDシェーディングデータ(CISシェーディングデータ)を作成するシェーディングデータ作成回路302を備えている。なお、シェーディングデータ作成回路302で作成されたCCDシェーディングデータは第1画像処理回路100に設けられたシェーディングデータ記憶部109に出力される。また、シェーディングデータ作成回路302で作成されたCISシェーディングデータは第2画像処理回路200に設けられたシェーディングデータ記憶部209に出力される。そして、シェーディングデータ作成回路302では、同一の回路を用いてCCDシェーディングデータおよびCISシェーディングデータを作成している。但し、CCDシェーディングデータおよびCISシェーディングデータを作成する際に設定される各種パラメータについては、適宜変更されることがある。
図5は、図3に示す画像読み取りコントロール91によって実行される画像読み取り処理の一例を示したフローチャートである。画像読み取りコントロール91では、まず、搬送される原稿が片面原稿か否かが判断される(ステップ11)。この判断は、例えば、スキャナ装置70上に設けられたコントロールパネル(図示せず)を用いたユーザからの選択や、例えば自動選択読み取り機能が働いている場合には、画像読み込み前の第1搬送路31上の搬送路両側に設けられたセンサ(図示せず)等によって認識することができる。また、ホストシステムからの要請や、ネットワーク等を介したユーザからの選択なども考えられる。このステップ11で片面原稿であると判断される場合には、1パス(反転パスを用いない1回だけの原稿搬送パス)による片面読み取りが行われる(ステップ12)。この1パスによる片面読み取りでは、CCDイメージセンサ78による読み取りとCIS50による読み取りとをどちらを選択しても良いが、より高画質な画像読み取りを実現する場合には、CCDイメージセンサ78による読み取りを選択することが好ましい。かかる際には、原稿トレイ11上に、上向きに片面の原稿部分が存在すると共に原稿の1ページ目が上に来るように載置し、この1ページ目から原稿を搬送して順に読み取られる。
ここで、ステップ11で片面原稿ではない場合、即ち、両面原稿である場合には、原稿が白・黒原稿であるか否かが判断される(ステップ13)。このステップ13の判断は、ステップ11と同様に、ユーザからの選択または自動選択読み取り機能によって判断される。カラー原稿であってもユーザが白・黒読み取りを望む場合もある。白・黒読み取りを行わない場合、即ち、カラー読み取りを行う場合には、画質が重視されるか否かが判断される(ステップ14)。例えば、カラー写真やパンフレット等のカラー画像の場合には、一般に、読み取り速度を上げる生産性よりも画質が重視される。かかる判断もユーザの設定等によってなされる。このステップ14で画質を重視すると判断される場合には、第1の両面読み取りモードである、反転パスによる両面読み取りが実行される(ステップ15)。即ち、CIS50による読み取りを行わず、原稿の第1面および原稿の第2面を共に第1のセンサであるCCDイメージセンサ78によって読み取るのである。これによって、原稿の第1面および原稿の第2面に対し、共に、焦点深度の深い読み取り手段を用いた高画質な両面読み取りが可能となる。
一方、ステップ13で白・黒読み取りを行う場合、または、ステップ14で、カラー画像出力を必要とする場合であっても、例えばビジネスカラー等の微妙な色合い等が重視されない場合や、プラス1カラーの場合(黒以外に赤や青等、他の1色のカラーを含む場合)など、画質をあまり重視せず、生産性等の他の要因が重視される場合には、第2の両面読み取りモードである、反転パスを用いない、1パスによる両面同時読み取りが行われる(ステップ16)。即ち、第1のセンサであるCCDイメージセンサ78によって第1面を読み取り、この読み取りの搬送パスに際して、同じ搬送パスにてCIS50による第2面の読み取りが行われる。これによって、同一の読み取り部へ原稿を2度、搬送する必要がなく、原稿読み取りスピードを向上させることができると共に、搬送パスが簡潔化されることで、原稿詰まり(JAM)等の原稿搬送トラブルを抑制することができる。尚、前述したように、「同時読み取り」とは、必ずしも時間的に一致する場合を意味するものではなく、両面を1回のパスにてほぼ同時期に読み取るという意味である。
なお、図5に示す処理フローを簡潔化し、両面原稿読み取りにおいて、白黒原稿の読み取りの場合には、ステップ16の両面同時読み取りを実行し、カラー原稿の場合には、ステップ15の反転パスによって順次、原稿を読み取るように構成することも可能である。また、原稿面の種類に応じて、これらのモードをミックスして用いることもできる。
次に、各原稿読み取りモードにおける原稿の搬送方法について、図6および図7を用いて説明する。
図6(a),(b)は、図5のステップ12に示した1パスによる片面読み取りモードと、ステップ16に示した1パスによる両面同時読み取りモードの原稿パスを示した図である。図6(a)に示すように、原稿トレイ11に載置された原稿は、ナジャーロール13、フィードロール14およびリタードロール15、テイクアウェイロール16によって、第1搬送路31に順次、供給される。供給された原稿は、図6(b)に示すように、プラテンロール19の読み取り部およびCIS50の読み取り部を経由して、搬送路切替ゲート42によって第2搬送路32に移動し、排出トレイ40に、順次、排出される。片面読み取りの場合には、プラテンロール19の箇所にて、下方から、図1に示すスキャナ装置70のCCDイメージセンサ78を用いた読み取りがなされる。但し、前述のように、CIS50を用いた片面読み取りも可能である。また、1パスによる両面同時読み取りの場合には、スキャナ装置70のCCDイメージセンサ78を用いて第1面を読み取り、同一搬送時にCIS50を用いて第2面を読み取る。これによって、1回の原稿パスによって両面の原稿読み取りを行うことが可能となる。
図6(a),(b)は、図5のステップ12に示した1パスによる片面読み取りモードと、ステップ16に示した1パスによる両面同時読み取りモードの原稿パスを示した図である。図6(a)に示すように、原稿トレイ11に載置された原稿は、ナジャーロール13、フィードロール14およびリタードロール15、テイクアウェイロール16によって、第1搬送路31に順次、供給される。供給された原稿は、図6(b)に示すように、プラテンロール19の読み取り部およびCIS50の読み取り部を経由して、搬送路切替ゲート42によって第2搬送路32に移動し、排出トレイ40に、順次、排出される。片面読み取りの場合には、プラテンロール19の箇所にて、下方から、図1に示すスキャナ装置70のCCDイメージセンサ78を用いた読み取りがなされる。但し、前述のように、CIS50を用いた片面読み取りも可能である。また、1パスによる両面同時読み取りの場合には、スキャナ装置70のCCDイメージセンサ78を用いて第1面を読み取り、同一搬送時にCIS50を用いて第2面を読み取る。これによって、1回の原稿パスによって両面の原稿読み取りを行うことが可能となる。
図7(a)〜(d)は、図5のステップ15に示した反転パスによる両面読み取り、即ち、第1の両面読み取りモードを説明するための図である。図7(a)に示すように、原稿トレイ11に載置された原稿は、第1搬送路31に順次、供給され、図1に示すスキャナ装置70のCCDイメージセンサ78を用いて、プラテンロール19の箇所にて下方から読み取りがなされる。そして、搬送路切替ゲート42によって第3搬送路33を経由し、第4搬送路34へ移動する。第3搬送路33を完全に抜けた原稿は、図7(b)に示すように、インバータロール22およびインバータピンチロール23によってスイッチバックし、第5搬送路35に供給される。
第5搬送路35に供給された原稿は、再度、第1搬送路31に供給される。そして、図7(c)に示すように、原稿がスキャナ装置70のCCDイメージセンサ78によって下方から読み取られる。このとき、原稿は、図7(a)に示す場合とは表裏が反転した状態にあり、第1面とは表裏を異ならせる第2面が読み取られることとなる。第2面が読み取られた原稿は、表裏が反転された状態にあり、そのまま排出トレイ40に排出すると積載された読み取り後の原稿のページ順が狂うことになる。そこで、図7(c)に示すように、第2面の読み取りが完了した原稿を搬送路切替ゲート42を用いて第3搬送路33を経由させ、第4搬送路34に移動する。第4搬送路34に供給され、出口切替ゲート43の部分を完全に通過した原稿は、図7(d)に示すように出口切替ゲート43によって第6搬送路36を経由し排出トレイ40に排出される。これによって、原稿における表裏両面の画像を順次、読み取る第1の両面読み取りモードにおいて、読み取り後の原稿のページ順を揃えることが可能となる。
この画像読み取り装置では、第1のセンサであるCCDイメージセンサ78を用いて原稿の片面(第1面)を読み取った後、原稿を反転させて他の片面(第2面)をこの第1のセンサで順次、読み取る第1の両面読み取りモードと、この第1のセンサと共に、第1のセンサとは搬送路を介して対向する他方の側に設けられる第2のセンサであるCIS50を用いて、原稿を一度の搬送で表裏両面(第1面および第2面)を読み取る第2の両面読み取りモードを準備した。そして、これらのモードを、必要に応じ、自動的に、またはユーザの指定等に基づいて、選択可能に構成している。これによって、例えば、白黒の出力かカラーの出力か、スピード(生産性)を重視するのか、画質を重視するのか等の用途に応じて、両面読み取りモードを適切に選択し、これらのモードを利用することが可能となっている。
ここで、第1画像処理回路100のシェーディング補正部101において実行されるシェーディング補正動作について、図8に示す例を参照しながら説明する。なお図8(a),(b)において、横軸はCCDイメージセンサ78の主走査方向の位置(画素番号に対応する)を、縦軸はCCDイメージセンサ78からの出力である。
図8(a)は、シェーディング補正部101に入力されてくるシェーディングデータV1(破線で示す)およびシェーディング補正前の画像データV2(実線で示す)を示している。ここで、シェーディングデータV1はシェーディングデータ記憶部109から入力されてくるものであり、シェーディング補正前の画像データV2はCCDイメージセンサ78により原稿を読み取って得られた生の画像データである。なお、この説明では、シェーディングデータV1が、IN(装置手前)側からOUT(装置奥側)に向けて山なりのパターンを有しているものとする。これは、主走査方向中央部よりも主走査方向両端部の光量が少なくなっている(暗くなっている)ことを意味している。
また、図8(a)に示すように、シェーディング補正前の画像データV2は、原稿を読み取り結果に、照明ランプ74の光量むらの影響が重なったものとなっている。
図8(a)は、シェーディング補正部101に入力されてくるシェーディングデータV1(破線で示す)およびシェーディング補正前の画像データV2(実線で示す)を示している。ここで、シェーディングデータV1はシェーディングデータ記憶部109から入力されてくるものであり、シェーディング補正前の画像データV2はCCDイメージセンサ78により原稿を読み取って得られた生の画像データである。なお、この説明では、シェーディングデータV1が、IN(装置手前)側からOUT(装置奥側)に向けて山なりのパターンを有しているものとする。これは、主走査方向中央部よりも主走査方向両端部の光量が少なくなっている(暗くなっている)ことを意味している。
また、図8(a)に示すように、シェーディング補正前の画像データV2は、原稿を読み取り結果に、照明ランプ74の光量むらの影響が重なったものとなっている。
シェーディング補正部101では、シェーディング補正前の画像データV2を同一位置(画素番号)のシェーディングデータV1で割ることによって規格化し、補正後の画像データV3を得ている。なお、補正後の画像データV3を得る際に、所定の係数を掛けることにより補正後の画像データV3のレベルを調整することもできる。
図8(b)は、このようにして得られた補正後の画像データV3を示している。図8(b)から明らかなように、読み取られた生の画像データすなわち補正前の画像データV2を、シェーディングデータV1によってシェーディング補正を施すことで、光量むら等によるノイズ分を除去することが可能になり、本来の原稿の画像データを取り出せていることがわかる。
なお、ここでは、第1画像処理回路100のシェーディング補正部101におけるシェーディング補正について説明を行ったが、第2画像処理回路200のシェーディング補正部201においても、同様のプロセスでシェーディング補正が実行される。
図8(b)は、このようにして得られた補正後の画像データV3を示している。図8(b)から明らかなように、読み取られた生の画像データすなわち補正前の画像データV2を、シェーディングデータV1によってシェーディング補正を施すことで、光量むら等によるノイズ分を除去することが可能になり、本来の原稿の画像データを取り出せていることがわかる。
なお、ここでは、第1画像処理回路100のシェーディング補正部101におけるシェーディング補正について説明を行ったが、第2画像処理回路200のシェーディング補正部201においても、同様のプロセスでシェーディング補正が実行される。
そして、本実施の形態では、上述した第1画像処理回路100のシェーディング補正部101および第2画像処理回路200のシェーディング補正部201で用いられるシェーディングデータ(CCDシェーディングデータ、CISシェーディングデータ)を、シェーディング計算部300において、それぞれに設定された取得タイミングで取得、更新することにより、シェーディングデータの経時的な変化に対応している。
図9は、CCDシェーディングデータおよびCISシェーディングデータの取得処理を説明するフローチャートである。
図9は、CCDシェーディングデータおよびCISシェーディングデータの取得処理を説明するフローチャートである。
この処理では、まず、画像読み取り装置の電源がオンとなったか否かが判断される(ステップ101)。ここで、電源がオンとなっていない場合は、ステップ101に戻って電源がオンとなるのを待つ。一方、ステップ101において電源がオンとなっていた場合は、次に、図3に示す画像読み取りコントロール91により、ジョブカウンタ96のリセットが行われ、ジョブカウント値nが0に設定される(ステップ102)。その後に、まず、CCDイメージセンサ78側のシェーディングデータ(CCDシェーディングデータ)の取得が行われる(ステップ103)。そして、CCDシェーディングデータが取得された後に、CIS50側のシェーディングデータ(CISシェーディングデータ)の取得が行われる(ステップ104)。なお、ステップ103におけるCCDシェーディングデータの取得動作、および、ステップ104におけるCISシェーディングデータの取得動作の詳細については後述する。
次に、ジョブすなわち画像読み取り動作が実行されるか否かが判断される(ステップ105)。ここで、ジョブが実行されない場合は、ステップ105に戻ってジョブが実行されるのを待つ。一方、ステップ105においてジョブが実行された場合は、ジョブカウンタ96のジョブカウント値nをn+1に更新する(ステップ106)。その後、ジョブの完了を待って、再びCIS50側のシェーディングデータの取得、更新が行われる(ステップ107)。次いで、ジョブカウンタ96に格納されるジョブカウント値nが10の倍数すなわち10、20、30…であるか否かが判断される(ステップ108)。ここで、ジョブカウント値nが10の倍数である場合には、再びCCDイメージセンサ78側のシェーディングデータの取得、更新が行われ(ステップ109)、ステップ105へと戻る。一方、ジョブカウント値nが10の倍数ではない場合には、そのままステップ105へと戻る。
では、上述したステップ103(ステップ109)におけるCCDシェーディングデータの取得について、図1〜図4を参照しながら説明する。
CCDシェーディングデータを取得する場合、まず、フルレートキャリッジ73を白基準板66の下部まで移動させる。また、フルレートキャリッジ73の移動に連動して、ハーフレートキャリッジ75も所定の位置まで移動する。次に、照明ランプ74を点灯させ、照明ランプ74から照射されて白基準板66から反射された反射光をCCDイメージセンサ78によって受光する。この1ライン分のCCDイメージセンサ78側の生シェーディングデータは、処理装置80のシェーディング計算部300のNラインメモリ301に格納される。この動作を複数回(N回)繰り返すことにより、Nラインメモリ301には、Nライン分のCCDイメージセンサ78側の生シェーディングデータが格納されることになる。そして、シェーディング計算部300のシェーディングデータ作成回路302は、Nラインメモリ301に格納されたNライン分のCCDイメージセンサ78側の生シェーディングデータを読み出し、各画素について平均化を行ってCCDシェーディングデータを得る。そして、取得されたCCDシェーディングデータは第1の画像処理回路100のシェーディングデータ記憶部109に格納される。
CCDシェーディングデータを取得する場合、まず、フルレートキャリッジ73を白基準板66の下部まで移動させる。また、フルレートキャリッジ73の移動に連動して、ハーフレートキャリッジ75も所定の位置まで移動する。次に、照明ランプ74を点灯させ、照明ランプ74から照射されて白基準板66から反射された反射光をCCDイメージセンサ78によって受光する。この1ライン分のCCDイメージセンサ78側の生シェーディングデータは、処理装置80のシェーディング計算部300のNラインメモリ301に格納される。この動作を複数回(N回)繰り返すことにより、Nラインメモリ301には、Nライン分のCCDイメージセンサ78側の生シェーディングデータが格納されることになる。そして、シェーディング計算部300のシェーディングデータ作成回路302は、Nラインメモリ301に格納されたNライン分のCCDイメージセンサ78側の生シェーディングデータを読み出し、各画素について平均化を行ってCCDシェーディングデータを得る。そして、取得されたCCDシェーディングデータは第1の画像処理回路100のシェーディングデータ記憶部109に格納される。
次に、上述したステップ104(ステップ107)におけるCISシェーディングデータの取得について、図1〜図4を参照しながら説明する。
CISシェーディングデータを取得する場合、まず、LEDアレイ52を点灯させ、LEDアレイ52から照射されて白基準テープ64から反射された反射光をラインセンサ54によって受光する。この1ライン分のCIS50側の生シェーディングデータは、処理装置80のシェーディング計算部300のNラインメモリ301に格納される。この動作を複数回(N回)繰り返すことにより、Nラインメモリ301には、Nライン分のCIS50側の生シェーディングデータが格納されることになる。そして、シェーディング計算部300のシェーディングデータ作成回路302は、Nラインメモリ301に格納されたNライン分のCIS50側の生シェーディングデータを読み出し、各画素について平均化を行ってCISシェーディングデータを得る。そして、取得されたCISシェーディングデータは第2の画像処理回路200のシェーディングデータ記憶部209に格納される。
CISシェーディングデータを取得する場合、まず、LEDアレイ52を点灯させ、LEDアレイ52から照射されて白基準テープ64から反射された反射光をラインセンサ54によって受光する。この1ライン分のCIS50側の生シェーディングデータは、処理装置80のシェーディング計算部300のNラインメモリ301に格納される。この動作を複数回(N回)繰り返すことにより、Nラインメモリ301には、Nライン分のCIS50側の生シェーディングデータが格納されることになる。そして、シェーディング計算部300のシェーディングデータ作成回路302は、Nラインメモリ301に格納されたNライン分のCIS50側の生シェーディングデータを読み出し、各画素について平均化を行ってCISシェーディングデータを得る。そして、取得されたCISシェーディングデータは第2の画像処理回路200のシェーディングデータ記憶部209に格納される。
本実施の形態に係る画像読み取り装置では、実際に原稿の画像を読み取る場合には、略同時に、CCDイメージセンサ78を用いて原稿の第1面の画像を読み取ると共に、CIS50を用いて原稿の第2面の画像を読み取る必要がある。しかしながら、このようにして読み取られた表裏両面の画像データをシェーディング補正するためのシェーディングデータについては、必ずしも同時に取得する必要はない。
そこで、本実施の形態では、シェーディング計算部300において、同一のシェーディングデータ作成回路302を用い、CCDイメージセンサ78側のシェーディングデータであるCCDシェーディングデータ、および、CIS50側のシェーディングデータであるCISシェーディングデータを、順次計算して取得するようにした。これにより、両面同時読み取りが可能な画像読み取り装置において、シェーディング計算部300を表面用、裏面用にそれぞれ設ける必要が無くなり、装置を小型化すると共にかかるコストを抑制することができる。また、表裏面それぞれにシェーディング計算部300を設けた場合には、Nラインメモリ301も二つ必要になるが、本実施の形態ではNラインメモリ301が一つで済むため、コストを低く抑えることが可能になる。さらにまた、このような手法を採用することで、処理装置80の構成を簡易に、しかも処理装置80を小型化することも可能になる。ここで、本実施の形態では、上述したようにステップ103におけるCCDシェーディングデータの取得処理が終了した後にステップ104におけるCISシェーディングデータの取得処理を開始するようにしている。つまり、選択的にCCDシェーディングデータあるいはCISシェーディングデータを取得しているため、CCDシェーディングデータの取得処理とCISシェーディングデータの取得処理とが競合することはない。
そこで、本実施の形態では、シェーディング計算部300において、同一のシェーディングデータ作成回路302を用い、CCDイメージセンサ78側のシェーディングデータであるCCDシェーディングデータ、および、CIS50側のシェーディングデータであるCISシェーディングデータを、順次計算して取得するようにした。これにより、両面同時読み取りが可能な画像読み取り装置において、シェーディング計算部300を表面用、裏面用にそれぞれ設ける必要が無くなり、装置を小型化すると共にかかるコストを抑制することができる。また、表裏面それぞれにシェーディング計算部300を設けた場合には、Nラインメモリ301も二つ必要になるが、本実施の形態ではNラインメモリ301が一つで済むため、コストを低く抑えることが可能になる。さらにまた、このような手法を採用することで、処理装置80の構成を簡易に、しかも処理装置80を小型化することも可能になる。ここで、本実施の形態では、上述したようにステップ103におけるCCDシェーディングデータの取得処理が終了した後にステップ104におけるCISシェーディングデータの取得処理を開始するようにしている。つまり、選択的にCCDシェーディングデータあるいはCISシェーディングデータを取得しているため、CCDシェーディングデータの取得処理とCISシェーディングデータの取得処理とが競合することはない。
また、本実施の形態では、原稿の一方の面を読み取るためにCCDイメージセンサ78を用い、原稿の他方の面を読み取るためにCIS50を用いている。ここで、CCDイメージセンサ78は、経時的な感度の変化が少なく挙動が安定している。一方、CIS50のラインセンサ54は、CCDイメージセンサ78と比較して経時的な感度の変化が大きい。さらに、CCDイメージセンサ78側では、経時的に安定した光源である照明ランプ74を使用しているのに対し、CIS50側では、経時的な光量変動が生じやすいLEDアレイ52を用いている。また、LEDアレイ52は、照明ランプ74と比較して周囲温度の影響を受けやすく、周囲温度の変化によっても出力される光量に変動が生じやすい。つまり、CIS50側のシェーディングデータは時間経過と共に変動する可能性が高いといえる。
そこで、本実施の形態では、CIS50のシェーディングデータ取得頻度をジョブ毎とする一方で、CCDイメージセンサ78側のシェーディングデータ取得頻度を10ジョブ毎とした。これにより、表裏面共に、より正確なシェーディングデータを取得することができ、むらのない読み取り画像を得ることができる。また、CCDイメージセンサ78側のシェーディングデータ取得頻度を少なくすることにより、シェーディングデータ取得に伴う待ち時間等を少なくすることが可能になり、消費電力も低減することができる。つまり、効率化を図ることができる。
さらに、本実施の形態では、取り付け位置の関係で、CCDイメージセンサ78には汚れが付着しにくいのに対し、CIS50のラインセンサ54には汚れが付着しやすい。
そこで、本実施の形態では、CIS50のシェーディングデータ取得頻度をジョブ毎とする一方で、CCDイメージセンサ78側のシェーディングデータ取得頻度を10ジョブ毎とした。これにより、表裏面共に、安定したシェーディングデータを取得することができ、むらのない読み取り画像を得ることができる。また、CCDイメージセンサ78側のシェーディングデータ取得頻度を少なくすることにより、待ち時間等を少なくすることが可能になり、消費電力も低減することができる。
そこで、本実施の形態では、CIS50のシェーディングデータ取得頻度をジョブ毎とする一方で、CCDイメージセンサ78側のシェーディングデータ取得頻度を10ジョブ毎とした。これにより、表裏面共に、安定したシェーディングデータを取得することができ、むらのない読み取り画像を得ることができる。また、CCDイメージセンサ78側のシェーディングデータ取得頻度を少なくすることにより、待ち時間等を少なくすることが可能になり、消費電力も低減することができる。
なお、本実施の形態では、CCDイメージセンサ78によって読み取られる白基準板66は装置フレーム71によって略密閉された空間に配置されており、白基準板66には汚れが付着しにくい。これに対し、CIS50によって読み取られる白基準テープ64は、第1搬送路31に露出した状態で取り付けられており、搬送される原稿に付着する紙粉やインク等によって汚れが付着するおそれがある。つまり、白基準テープ64と白基準板66とでは、劣化状態の進み具合が異なるといえる。
そこで、例えば白基準テープ64に付着する汚れの量が多いと考えられるような場合には、本実施の形態とは逆に、CISシェーディングデータの取得頻度を少なくし、白基準テープ64に付着した汚れ等に伴うシェーディングデータの変動の影響を除外することが好ましい。
そこで、例えば白基準テープ64に付着する汚れの量が多いと考えられるような場合には、本実施の形態とは逆に、CISシェーディングデータの取得頻度を少なくし、白基準テープ64に付着した汚れ等に伴うシェーディングデータの変動の影響を除外することが好ましい。
10…原稿送り装置、50…CIS(Contact Image Sensor)、50a…ハウジング、50b…突出部、50c…穿孔、51…ガラス、52…LEDアレイ、53…セルフォックレンズ、54…ラインセンサ、55…制御部材、60…突き当て部材、64…白基準テープ、65…リブ、66…白基準板、70…スキャナ装置、71…装置フレーム、72A…第1プラテンガラス、72B…第2プラテンガラス、73…フルレートキャリッジ、74…照明ランプ、75…ハーフレートキャリッジ、78…CCDイメージセンサ、80…処理装置、81…信号処理部、90…制御部、91…画像読み取りコントロール、92…CCD/CISコントロール、93…ランプコントロール、94…スキャンコントロール、95…搬送機構コントロール、96…ジョブカウンタ、100…第1画像処理回路、101…シェーディング補正部、109…シェーディングデータ記憶部、200…第2画像処理回路、201…シェーディング補正部、209…シェーディングデータ記憶部、300…シェーディング計算部、301…Nラインメモリ、302…シェーディングデータ作成回路
Claims (8)
- 原稿に対して一方の側から当該原稿における第1面の画像を読み取る第1の読み取り部と、
前記原稿に対して他方の側から当該原稿における第2面の画像を読み取る第2の読み取り部と、
前記第1の読み取り部に起因する読み取り特性を補正するための第1のシェーディングデータおよび前記第2の読み取り部に起因する読み取り特性を補正するための第2のシェーディングデータを、同一のシェーディングデータ作成回路を用いて作成するシェーディングデータ作成部と、
前記第1の読み取り部にて読み取られた前記原稿における第1面の画像データに対し、前記シェーディングデータ作成部にて作成された前記第1のシェーディングデータを用いてシェーディング補正を施す第1のシェーディング補正部と、
前記第2の読み取り部にて読み取られた前記原稿の第2面の画像データに対し、前記シェーディングデータ作成部にて作成された前記第2のシェーディングデータを用いてシェーディング補正を施す第2のシェーディング補正部と
を含む画像読み取り装置。 - 前記シェーディングデータ作成部は、前記第1のシェーディングデータの作成タイミングと前記第2のシェーディングデータの作成タイミングとを異ならせることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
- 前記第1の読み取り部は、前記原稿の第1面を照射する第1の光源と当該原稿の第1面からの反射光を受光する第1のセンサとを備え、
前記第2の読み取り部は、前記原稿の第2面を照射する第2の光源と当該原稿の第2面からの反射光を受光する第2のセンサとを備え、
前記シェーディングデータ作成部は、前記第1のセンサと前記第2のセンサとの特性の違いに応じて、前記第1のシェーディングデータの作成頻度と前記第2のシェーディングデータの作成頻度とを異ならせることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。 - 前記第1の読み取り部は、前記原稿の第1面を照射する第1の光源と当該原稿の第1面からの反射光を受光する第1のセンサとを備え、
前記第2の読み取り部は、前記原稿の第2面を照射する第2の光源と当該原稿の第2面からの反射光を受光する第2のセンサとを備え、
前記シェーディングデータ作成部は、前記第1の光源と前記第2の光源との特性の違いに応じて、前記第1のシェーディングデータの作成頻度と前記第2のシェーディングデータの作成頻度とを異ならせることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。 - 原稿の一方の側から当該原稿における第1面の画像を読み取る第1の読み取り部と、
前記原稿の他方の側から当該原稿における第2面の画像を読み取る第2の読み取り部と、
前記第1の読み取り部に起因する読み取り特性を補正するための第1のシェーディングデータ、前記第2の読み取り部に起因する読み取り特性を補正するための第2のシェーディングデータ、を選択的に作成するシェーディングデータ作成部と、
前記第1の読み取り部にて読み取られた前記原稿の第1面の画像データに対し、前記シェーディングデータ作成部にて作成された前記第1のシェーディングデータを用いてシェーディング補正を施す第1のシェーディング補正部と、
前記第2の読み取り部にて読み取られた前記原稿の第2面の画像データに対し、前記シェーディングデータ作成部にて作成された前記第2のシェーディングデータを用いてシェーディング補正を施す第2のシェーディング補正部と
を含む画像読み取り装置。 - 前記シェーディングデータ作成部は、前記第1のシェーディングデータの作成頻度と前記第2のシェーディングデータの作成頻度とを異ならせることを特徴とする請求項5記載の画像読み取り装置。
- 前記シェーディングデータ作成部は、前記第1の読み取り部により第1の基準部材を読み取って得られた結果に基づいて前記第1のシェーディングデータを作成し、前記第2の読み取り部により第2の基準部材を読み取って得られた結果に基づいて前記第2のシェーディングデータを作成することを特徴とする請求項5記載の画像読み取り装置。
- 前記シェーディングデータ作成部は、前記第1の基準部材および前記第2の基準部材の劣化状態の違いに応じて、前記第1のシェーディングデータの作成頻度と前記第2のシェーディングデータの作成頻度とを異ならせることを特徴とする請求項5記載の画像読み取り装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004263355A JP2006080941A (ja) | 2004-09-10 | 2004-09-10 | 画像読み取り装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004263355A JP2006080941A (ja) | 2004-09-10 | 2004-09-10 | 画像読み取り装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006080941A true JP2006080941A (ja) | 2006-03-23 |
Family
ID=36160017
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004263355A Pending JP2006080941A (ja) | 2004-09-10 | 2004-09-10 | 画像読み取り装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2006080941A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008148265A (ja) * | 2006-12-13 | 2008-06-26 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 画像読取装置 |
US8027061B2 (en) | 2007-05-15 | 2011-09-27 | Ricoh Company, Ltd. | Security encoding unit and image forming apparatus including same |
US8462373B2 (en) | 2008-06-19 | 2013-06-11 | Ricoh Company, Limited | Job-sharing among interconnected image forming apparatuses |
JP2016225843A (ja) * | 2015-05-29 | 2016-12-28 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 画像読取装置および画像形成装置 |
-
2004
- 2004-09-10 JP JP2004263355A patent/JP2006080941A/ja active Pending
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