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JP2005305263A - Co2回収用ポリスルホン系中空糸膜 - Google Patents

Co2回収用ポリスルホン系中空糸膜 Download PDF

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JP2005305263A
JP2005305263A JP2004123975A JP2004123975A JP2005305263A JP 2005305263 A JP2005305263 A JP 2005305263A JP 2004123975 A JP2004123975 A JP 2004123975A JP 2004123975 A JP2004123975 A JP 2004123975A JP 2005305263 A JP2005305263 A JP 2005305263A
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Japan
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fiber membrane
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polysulfone
recovery
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JP2004123975A
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Nobuyuki Nakatsuka
修志 中塚
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

【課題】COを分離回収できるCO回収用ポリスルホン系中空糸膜の提供。
【解決手段】下記要件の少なくとも1つを満たすCO回収用ポリスルホン系中空糸膜。
(a)純水透過速度が1×10−6m/(m・s・kPa)以上であること
(b)外表面から内表面までに存在する孔の平均孔径が0.005〜0.1μmであること
(c)内径が1.0mm以上であること
(d)膜内部の細孔分布が均等分布であること
【選択図】図1

Description

本発明は、CO回収用ポリスルホン系中空糸膜、前記中空糸膜を用いた中空糸膜モジュール、前記中空糸膜モジュールを用いたCOの分離回収方法に関する。
各種工場、各種燃焼機関から発生される多量のCOが地球温暖化の大きな要因となっており、COの削減は世界的な解決課題となっている。しかし、これまでに提案された様々なCOの除去技術は、技術的な観点、経済性、除去効果等の理由から、実用化には至っていない。
非特許文献1には、中空糸膜を利用して、混合ガスからCOを分離回収方法が提案されており、実用化が期待されている。
Separation and Purification Technology 30(2003)215-227
中空糸膜モジュールを用いて原水(被処理液)を内圧式全量濾過により濾過処理する場合、中空糸膜の一端側から原水を供給しながら運転する方法が適用されている。
しかし、この方法であると、端部から離れるほどに中空糸膜内部の圧力損失が大きくなって行くため、長さ方向の膜間圧力に差が生じ、その結果、長さ方向で濾過能力に差が生じてしまう。この問題は、中空糸膜の長さが長くなるほど顕著に発現することになり、COの分離回収効率(所要エネルギーに対するCOの回収量)が低下する。
本発明は、COを含む混合ガスから、効率よくCOを分離回収できるCO回収用ポリスルホン系中空糸膜、前記中空糸膜を用いた中空糸膜モジュール、及びCOの分離回収方法を提供することを課題とする。
本発明者は、COの分離回収を実用化する観点から、特に分離運転時における圧力損失の問題を解決し、COの分離回収効率を高める観点から研究をした結果、本発明を完成したものである。
本発明は、課題の解決手段として、下記要件の少なくとも1つを満たすことを特徴とするCO回収用ポリスルホン系中空糸膜を提供する。
(a)純水透過速度が1×10−6m/(m・s・kPa)以上であること
(b)外表面から内表面までに存在する孔の平均孔径が0.005〜0.1μmであること
(c)内径が1.0mm以上であること
(d)膜内部の細孔分布が均等分布であること
また本発明は、他の課題の解決手段として、上記のCO回収用ポリスルホン系中空糸膜を用いた中空糸膜モジュールを提供する。
また本発明は、更に他の課題の解決手段として、上記の中空糸膜モジュールにCO含有ガスとCO吸収剤水溶液を供給し、COを含有する吸収剤水溶液と他のガスを含有する水溶液を分離する工程、及び前工程で得られたCOを含有する吸収剤水溶液からCOを分離回収する工程、を有するCOの分離回収方法を提供する。
本発明のCO回収用ポリスルホン系中空糸膜及び中空糸膜モジュールによれば、圧力損失が低減され、中空糸膜全体の分離性能が高められるため、COの分離回収効率が良いので、実用化による環境問題への寄与が大きい。
図1により、COの分離回収方法を工程ごとに説明し、その中で、CO回収用ポリスルホン系中空糸膜及び中空糸膜モジュールについても説明する。図1は、COの分離回収方法の処理フローを示す概念図である。なお、周知の分離システムと同様にして、送液ポンプ、流量計、圧力計等を適宜配置するが、図示は略している。
まず、第1工程において、CO回収用ポリスルホン系中空糸膜が収容された中空糸膜モジュール1の底部側から、CO含有ガスとCO吸収剤水溶液を直接供給し、COを含有する吸収剤水溶液と他のガス(N、NOx、O等)を含有する水溶液を分離する。
中空糸膜モジュール1は、ハウジング(又はケース、シェル等)内にCO回収用ポリスルホン系中空糸膜を収容固定したもので、CO回収用ポリスルホン系中空糸膜は、多数本(数百本程度)の束として、必要に応じて複数束がハウジング内に収容固定されている。CO回収用ポリスルホン系中空糸膜の本数は、要求される処理能力に応じて、ハウジングの大きさと関連させて決定される。CO回収用ポリスルホン系中空糸膜束の一端部及び/又は両端部は、エポキシ樹脂等の接着剤で一体に固定されている。
ハウジングの底部には、CO含有ガス及びCO吸収剤水溶液の供給管2が設けられており、供給管2に、CO含有ガス供給管3とCO吸収剤水溶液供給管4が接続されている。
CO含有ガス供給管3は、開閉弁付きの連結管を介して、各種工場等のガス排出部(煙突等)に接続されていてもよいし、大気中(例えば、大気汚染地域の開放空間)に開放されていてもよい。ガス排出部とCO含有ガス供給管3との間には、必要に応じて、固形微粒子等を除去するためのプレフィルターが設けられていてもよい。
CO吸収剤水溶液供給管4は、開閉弁付きの連結管を介してCO吸収剤水溶液が貯留されたタンクに接続されている。CO吸収剤水溶液は、COのキャリアとなるものであり、COを吸収できるものであれば特に制限されるものではないが、好ましくはCO吸収剤として周知であるモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等を挙げることができ、その他、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等も用いることができる。これらは単独で、2種類を混合して又は3種類以上を混合して用いることができる。
ハウジングの天井部には、透過液(COを含有する吸収剤水溶液)を排出するための透過液排出管5が設けられている。ハウジングには、必要に応じて、濃縮液排出管等の排出手段を設けることができる。
中空糸膜モジュール2の構造自体は周知のものを適宜改変して使用することができ、例えば、特開2004−82073号公報、特開2003−326140号公報、特開平7−299338号公報、特開平7−194943号公報の図面等に開示された膜モジュールにおいて、中空糸膜として本発明のCO回収用ポリスルホン系中空糸膜を用い、供給口部分を図1に示すような形態(供給管2、CO含有ガス供給管3、CO吸収剤水溶液供給管4の組み合わせ)に改変したものを使用することができる。
CO回収用ポリスルホン系中空糸膜は、本発明の課題を解決するため、下記要件の少なくとも1つを満たすものである。
(a)純水透過速度(純水を中空糸膜の内側に1kPaの圧力で供給した場合における、1m当たり、1秒間に通過する水量)が1×10−6m/(m・s・kPa)以上であること。純水透過速度は、好ましくは5×10−6m/(m・s・kPa)以上であり、より好ましくは1×10−5m/(m・s・kPa)以上である。
(b)外表面から内表面までに存在する孔の平均孔径が0.005〜0.1μmであること。この平均孔径は、好ましくは0.01〜0.1μmであり、より好ましくは0.02〜0.05μmである。
(c)内径が1.0mm以上であること。内径は、好ましくは1.2mm以上であり、より好ましくは1.4mm以上である。上限値は特に限定されないが、中空糸膜として機能する上での通常の上限値以下である。外径は特に制限されるものではなく、膜の強度や透過性能を考慮して決定される。
(d)膜内部の細孔分布が均等分布であること。要件(d)は、非対称膜ではないことを意味するものであり、全ての細孔が等間隔で均等に分布することまでを意味するものではない。
CO回収用ポリスルホン系中空糸膜は、上記要件の内、要件(a)と(b)、要件(a)と(c)、要件(a)と(d)、要件(b)と(c)、要件(b)と(d)、及び要件(c)と(d)の組み合わせから選ばれる要件を具備していることが好ましく、これらの中でも要件(a)と(c)の組み合わせを具備していることがより好ましい。
CO回収用ポリスルホン系中空糸膜は、上記要件の内、要件(a)、(b)及び(c)、要件(a)、(b)及び(d)、要件(a)、(c)及び(d)、並びに要件(b)、(c)及び(d)の組み合わせから選ばれる要件を具備していることが好ましく、これらの中でも要件(a)、(c)及び(d)の組み合わせを具備していることがより好ましい。
CO回収用ポリスルホン系中空糸膜は、要件(a)、(b)、(c)及び(d)の全てをを具備しているものが特に好ましい。
CO回収用ポリスルホン系中空糸膜の長さは特に制限されるものではないが、0.8〜2.0mが好ましく、1.0〜1.8mがより好ましい。
CO回収用ポリスルホン系中空糸膜は、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、又はこれらの構成単位となるモノマーを含む共重合体からなるものであるが、これらの中でも、耐熱性及び耐溶剤性が優れているため、ポリエーテルスルホンからなる中空糸膜が好ましい。分画分子量は特に制限されるものでないが、10〜50万程度に設定することができる。
第1工程の処理においては、CO含有ガス供給管3からCO含有ガスを連続的に供給し、CO吸収剤水溶液供給管4からCO吸収剤水溶液を連続的に供給することで、供給管2において、CO含有ガスとCO吸収剤水溶液を連続的に混合する。CO含有ガスとCO吸収剤水溶液の供給量は、CO吸収剤水溶液がCO含有ガス中のCOガスの全部を吸収できるような比率に設定する。
この混合物は、中空糸膜モジュール1内のCO回収用ポリスルホン系中空糸膜により、COを含有する吸収剤水溶液と他のガス(N、NOx、O等)を含有する水溶液に分離される。
第1工程における分離運転時の圧力(膜間差圧)は、10〜70kPa程度でよく、中空糸膜モジュールを設置している環境温度で分離運転することができる。
次に第2工程において、第1工程で得られたCOを含有する吸収剤水溶液からCOを分離回収する。
この工程におけるCOの分離回収は、中空糸膜モジュール1で分離されたCOを含有する吸収剤水溶液を貯水タンク6に送って貯留した後、COを含有する吸収剤水溶液を脱気する(例えば、常温で減圧状態で維持する)ことで、水溶液からCOを分離回収する方法を適用できる。また、貯水タンク6を使用せずに、中空糸膜モジュール1から直接脱気処理に移行することもできる。
次に、図2により、他の実施形態であるCOの分離回収方法について説明する。図2の形態による方法は、図1の形態による方法とは、CO含有ガスとCO吸収剤水溶液の中空糸膜モジュール1への供給方法が異なるだけであるため、相違点のみ説明する。
この方法では、第1工程において、原水タンク7にCO含有ガスとCO吸収剤水溶液を注入し、CO含有ガスを含む吸収剤水溶液を得た後、原水タンク7から中空糸膜モジュール1にCO含有ガスを含む吸収剤水溶液を送る。なお、原水タンク7には、必要に応じて撹拌装置を付設して、攪拌することもできる。
この方法によれば、原水タンク7を要するために処理装置(処理システム)全体が大きくなるという問題があるが、CO含有ガスとCO吸収剤水溶液との混合が十分に行われるという利点がある。
本発明のCO回収用ポリスルホン系中空糸膜及び中空糸膜モジュールを用いた分離回収方法を適用して回収したCOは、高濃度であるため、工業用原料として使用するか、吸着固定等することで、大気中への再放出を抑制することができるので、COの増加による地球温暖化問題の解決に寄与できる。
CO回収用分離膜を用いたCOの分離回収方法の説明図。 他の実施形態によるCO回収用分離膜を用いたCOの分離回収方法の説明図。

Claims (6)

  1. 下記要件の少なくとも1つを満たすことを特徴とするCO回収用ポリスルホン系中空糸膜。
    (a)純水透過速度が1×10−6m/(m・s・kPa)以上であること
    (b)外表面から内表面までに存在する孔の平均孔径が0.005〜0.1μmであること
    (c)内径が1.0mm以上であること
    (d)膜内部の細孔分布が均等分布であること
  2. 下記要件の組み合わせのいずれか1つを具備する請求項1記載のCO回収用ポリスルホン系中空糸膜。
    要件(a)と(b)
    要件(a)と(c)
    要件(a)と(d)
    要件(b)と(c)
    要件(b)と(d)、及び
    要件(c)と(d)
  3. 下記要件の組み合わせのいずれか1つを具備する請求項1記載のCO回収用ポリスルホン系中空糸膜。
    要件(a)、(b)及び(c)
    要件(a)、(b)及び(d)
    要件(a)、(c)及び(d)、並びに
    要件(b)、(c)及び(d)
  4. 要件(a)、(b)、(c)及び(d)を具備する請求項1記載のCO回収用ポリスルホン系中空糸膜。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のCO回収用ポリスルホン系中空糸膜を用いた中空糸膜モジュール。
  6. 請求項5の中空糸膜モジュールにCO含有ガスとCO吸収剤水溶液を供給し、COを含有する吸収剤水溶液と他のガスを含有する水溶液を分離する工程、及び前工程で得られたCOを含有する吸収剤水溶液からCOを分離回収する工程、を有するCOの分離回収方法。



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