JP2005248109A - ゴム状重合体粒子の製造方法およびこれを含有する樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ゴム状重合体粒子の水性ラテックスから不純物の除去された凝集物を安定した粒子径で連続して製造し、その乾燥粉末、さらにゴム状重合体粒子を有機溶媒に分散させた分散体を効率的に製造する方法、また、ゴム状重合体粒子の分散状態が良好な樹脂組成物を効率的に製造する方法を提供する。
【解決手段】ゴム状重合体粒子の水性ラテックスを、水に対し部分溶解性を示す有機溶媒と混合して得られる混合物と水とをかき上げ型傾斜パドル翼を多段に設置した撹拌槽に連続的に供給して接触させて、ゴム状重合体粒子の凝集体を連続的且つ安定的に生成させ、さらに凝集体を分離、乾燥することにより、不純物の少ない凝集体または乾燥粒子を得る。また、該凝集体に有機溶媒を添加することにより得られた分散体を反応性基を有する重合性有機化合物と混合し、揮発成分を留去することにより、ゴム状重合体粒子が良好に分散し、かつ不純物の少ない樹脂組成物を得る。
【選択図】 なし
【解決手段】ゴム状重合体粒子の水性ラテックスを、水に対し部分溶解性を示す有機溶媒と混合して得られる混合物と水とをかき上げ型傾斜パドル翼を多段に設置した撹拌槽に連続的に供給して接触させて、ゴム状重合体粒子の凝集体を連続的且つ安定的に生成させ、さらに凝集体を分離、乾燥することにより、不純物の少ない凝集体または乾燥粒子を得る。また、該凝集体に有機溶媒を添加することにより得られた分散体を反応性基を有する重合性有機化合物と混合し、揮発成分を留去することにより、ゴム状重合体粒子が良好に分散し、かつ不純物の少ない樹脂組成物を得る。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ゴム状重合体粒子の水性ラテックスより、精製されたゴム状重合体粒子を連続的に製造する方法に関し、かき上げ型傾斜パドル翼を多段に設置した撹拌槽を用いることにより、連続的且つ安定的に製造する方法を提供する。さらに、本発明は、精製されたゴム状重合体粒子を有機溶媒に再分散した分散体を製造する方法、並びにエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂にゴム状重合体粒子が均一に分散した樹脂組成物の製造方法に関し、不純物が従来と比較して大幅に低減された樹脂組成物を提供することができる。
従来、ゴム状重合体粒子の水性ラテックスからゴム状重合体を製造する場合、様々な方法により、まず凝集体を得て、その後、該凝集体を脱水若しくは脱溶媒後乾燥してゴム状重合体を得る方法が実施されている。
前記凝集体を得る方法としては、例えば、(1)無機電解質または酸を凝固剤として添加する方法、(2)高分子凝集剤を添加する方法、(3)有機溶媒を直接ラテックスと接触させる方法、(4)ラテックスを加熱、または凍結させる方法、(5)機械的な剪断力を与える方法、或いはこれらを適宜組み合わせた方法が提案されている。
この際、得られた凝集体から重合体由来の乳化剤や電解質、さらには凝固剤として使用された無機電解質などの不純物を除去する方策としては、凝集体を水と接触させる方法が広く行われている。しかしながら、これらの不純物を除去するために大量の水を必要とするのみならず、充分に不純物を除去できないのが現状である。また、有機溶媒により洗浄する方法も行われているが、工程が複雑となり工業的に不利なプロセスとなる。
一方、反応性基を有する重合性有機化合物の硬化物、例えばエポキシ樹脂の硬化物は、寸法安定性、機械的強度、電気的絶縁特性、耐熱性、耐水性、耐薬品性などの多くの点で優れている。しかしながら、エポキシ樹脂の硬化物は破壊靭性が小さく、非常に脆性的な性質を示すことがあり、広い範囲の用途においてこのような性質が問題となることが多い。
これらの問題を解決するための手法の一つとして、エポキシ樹脂中にゴム成分を配合することが試みられている。その中でも、乳化重合、分散重合、懸濁重合に代表される水媒体中の重合方法などを用いて予め粒子状に調製したゴム状重合体を配合する方法は、例えば、エポキシ樹脂に対して非架橋の不定形ゴム成分を溶解混合した後、硬化過程において相分離を生じさせることで、エポキシ樹脂硬化物連続相にゴム成分の分散相を生成させる様な方法と比較して、原理上、配合硬化条件による分散状態の変動を生じにくいこと、ゴム成分を予め架橋しておくことでエポキシ樹脂硬化物連続相へのゴム成分の混入がなく耐熱性や剛性の低下が少ないこと、などの種々の利点が考えられることから、各種の製造方法が提案されている。例えば、(6)ノニオン乳化剤等を用いた乳化重合で作成された部分架橋ゴム状ランダム共重合体粒子を乳化剤の曇点以上に加熱して凝固させた後に、必要に応じて凝固体を水洗し、エポキシ樹脂と混合する方法(例えば、特許文献1〜3参照)、(7)ゴム状重合体ラテックスとエポキシ樹脂を混合した後、水分を留去して混合物を得る方法(例えば、特許文献4参照)、(8)ゴム状重合体ラテックスを有機溶剤の存在下、エポキシ樹脂に混合して混合物を得る方法(例えば、特許文献5参照)、が開示されている。
上記(6)の方法では、無機電解質を中心とした凝固剤の使用により凝集体を得る方法であるので、乳化剤などの不純物は凝集の際に重合体に付着するかまたは凝集した重合体内部に閉じこめられるなどして、大量の水を使用する割には不純物を充分に除去できていないのが現状である。さらに、加熱による凝固を含め、凝固によりゴム状重合体粒子同士が強固に固着しているために、エポキシ樹脂に混合する際、相当の機械的剪断力による粉砕や分散操作を必要とし、かつ多量のエネルギーを使用する割にはエポキシ樹脂中にゴム状重合体粒子を均一に分散させることは困難であることが多い。
上記(7)の方法では、重合体由来の乳化剤や電解質などの不純物がそのまま残存する上、エポキシ樹脂が水に難溶性であるため、相当の機械的剪断力を駆使してもなお未混合部分があり、この未混合部分で凝集体の塊状物が発生する場合がある。
上記(8)の方法では、凝固操作を伴わないのでゴム状重合体が均一に分散したエポキシ樹脂組成物を得やすいが、ゴム状重合体ラテックスとエポキシ樹脂を混合するに当たり、有機溶剤と共に系中(混合物中)に存在する多量の水分(有機溶剤が溶解可能な水分量以上の水分)を分離、あるいは留去する必要があるが、有機溶剤層と水層の分離には例えば一昼夜等の、多大な時間を要するか、あるいは有機溶剤層と水層が安定な乳化懸濁状態を形成するために実質的には分離が困難となる場合がある。また水分を留去する場合には、多量のエネルギーを必要とする上、通常ゴム状重合体ラテックスの製造に使用する乳化剤、副原料等の水溶性不純物が組成物中に残留してしまい、品質的にも劣るものとなる。このため、分離、留去のいずれの方法においても水分の除去が煩雑であり、工業的に好ましいとはいえない。
一方で、特願2003―326711号には、ゴム状重合体粒子の水性ラテックスと、水に対し部分溶解性を示す有機溶媒との混合物に対して水を添加することにより凝集体を得る方法が示されている。
特許第1708498号公報
特許第2751071号公報
特開平5−295237号公報
特開平6−107910号公報
米国特許第4778851号明細書
本発明の目的は、特願2003−326711号に示されている方法、すなわち、ゴム状重合体粒子の水性ラテックスから精製されたゴム状重合体粒子を製造する方法として、水性ラテックスの状態で得たゴム状重合体粒子を有機溶剤の存在下に凝固剤を用いずに緩凝集体を得るとともに不純物を水相側に排出させる製造法に関し、安定した粒子径の緩凝集体を長時間連続して製造する方法を提供することにある。さらに、該緩凝集体を前記有機溶媒に再度分散させた後、反応性を有する重合性有機化合物と混合することにより、反応性を有する重合性有機化合物中にゴム状重合体粒子を均一に混合分散でき、重合体粒子由来の乳化剤や電解質などの不純物を大幅に低減した樹脂組成物を簡便かつ効率的に製造する方法を提供することにある。
本発明の第1は、ゴム状重合体粒子(A)の水性ラテックスを水に対し部分溶解性を示す有機溶媒(B)と混合して得られる混合物(C)と水(D)とをかき上げ型傾斜パドル翼を多段に設置した撹拌槽に連続的に供給し、混合接触させて、有機溶媒(B)を含有するゴム状重合体粒子(A)の凝集体(F)を水相(E)中に生成させた後、凝集体(F)を連続的に単離することを特徴とする、精製ゴム状重合体粒子の連続製造方法に関する。
好ましい実施態様は、混合物(C)と水(D)を撹拌槽の底部より供給し、凝集体(F)と水相(E)の混合物を攪拌槽の上部より回収することを特徴とする、前記の製造方法に関する。
好ましい実施態様は、前記何れかに記載の製造方法により得られた精製ゴム状重合体粒子の凝集体(F)を脱水及び/又は脱溶媒後乾燥することを特徴とする、精製ゴム状重合体粒子の製造方法に関する。
本発明の第2は、前記何れかの製造方法により得られた精製ゴム状重合体粒子の凝集体(F)に、ゴム状重合体粒子(A)と親和性を示す有機溶媒を添加し、該ゴム状重合体粒子(A)が前記有機溶媒中に分散した分散体(G)を得ることを特徴とする、分散体(G)の製造方法に関する。
本発明の第3は、反応性基を有する重合性有機化合物(H)にゴム状重合体粒子(A)を分散した樹脂組成物の製造方法であって、前記の製造方法により得られた分散体(G)と前記重合性有機化合物(H)と混合した後、揮発性成分を留去することを特徴とする、樹脂組成物の製造方法に関する。
本発明の第4は、反応性基を有する重合性有機化合物(H)にゴム状重合体粒子(A)を分散した樹脂組成物の製造方法であって、前記何れかに記載の製造方法により得られた凝集体(F)と前記重合性有機化合物(H)と混合した後、揮発性成分を留去することを特徴とする、樹脂組成物の製造方法に関する。
好ましい実施態様は、前記反応性基を有する重合性有機化合物(H)がエポキシ樹脂であることを特徴とする、前記何れかに記載の樹脂組成物の製造方法に関する。
好ましい実施態様は、前記有機溶媒(B)の20℃における水に対する溶解度が5重量%以上、40重量%以下であることを特徴とする、前記何れかに記載の製造方法に関する。
好ましい実施態様は、ゴム状重合体粒子(A)の水性ラテックスおよび水に対し部分溶解性を示す有機溶媒(B)を混合して得られる混合物(C)に対して接触させる水(D)の量が、有機溶媒(B)100重量部に対し40重量部以上、350重量部以下であることを特徴とする、前記何れかに記載の製造方法に関する。
好ましい実施態様は、ゴム状重合体粒子(A)が、2層以上の多層構造を有する重合体であって、少なくとも1層以上の架橋ゴム状重合体層を含むことを特徴とする、前記何れかに記載の製造方法に関する。
好ましい実施態様は、ゴム状重合体粒子(A)が、ジエン系単量体および(メタ)アクリル酸エステル単量体から選ばれる少なくとも1種以上の単量体50〜100重量%、および他の共重合可能なビニル単量体0〜50重量%から構成されるゴム弾性体、ポリシロキサンゴム系弾性体、またはこれらの混合物からなるゴム粒子コア(A−1)40〜95重量%の存在下に、(メタ)アクリル酸エステル、芳香族ビニル、シアン化ビニル、不飽和酸誘導体、(メタ)アクリルアミド誘導体、マレイミド誘導体から選ばれる少なくとも1種のビニル重合性単量体からなるシェル層(A−2)5〜60重量%を重合して得られるグラフト共重合体であることを特徴とする、前記何れかに記載の製造方法に関する。
好ましい実施態様は、ゴム状重合体粒子(A)のシェル層(A−2)に、エポキシ基、カルボキシル基、水酸基、炭素−炭素2重結合からなる群から選ばれる少なくとも1種の反応性官能基を有することを特徴とする、前記の製造方法に関する。
本発明の製造方法によれば、ゴム状重合体粒子の水性ラテックスから、有機溶媒の存在下で凝固剤を用いずに、安定した粒子径を有する凝集体を長時間連続して得ることができ、また不純物を効率的に水相側に排出させることができる。従って、簡便な方法により精製されたゴム状重合体粒子を効率的且つ安定して製造することができる。更にこの方法によれば、凝集体の粒子径が安定するようになると共に撹拌槽内で滞留する凝集体が軽減するため、合一・成長した凝集体で槽内が閉塞する装置トラブルを低減できる。また、得られた緩凝集体は可逆性を有しているので、有機溶媒に再分散させた後、重合性有機化合物と混合することで、ゴム状重合体粒子を重合性有機化合物中に均一に混合分散できる。すなわち、重合体粒子由来の乳化剤や電解質などの不純物を大幅に低減した樹脂組成物を製造することができる。
本発明の製造方法においては、まず、ゴム状重合体粒子(A)の水性ラテックスを、水に対し部分溶解性を示す有機溶媒(B)と混合する。前記ゴム状重合体粒子(A)については特に制限は無いが、ゴムとしての設計及び、本発明の製造方法における樹脂組成物の製造の容易さを両立しやすいという点より、2層以上の多層構造を有する重合体であることが好ましく、特にコアシェル型ポリマーと称されるものが好ましい。コアシェル型ポリマーとは、エラストマーまたはゴム状の重合体を主成分とするポリマーより形成されるゴム粒子コア(A−1)と、これにグラフト重合されたポリマー成分より形成されるシェル層(A−2)から構成されるポリマーであるが、シェル層(A−2)は、グラフト成分を構成するモノマーを前記コアにグラフト重合することでゴム粒子コア(A−1)の表面の一部若しくは全体を覆うことを特徴とする。
前記ゴム粒子コア(A−1)を構成するポリマーは架橋されており、ゴム粒子コア(A−1)を構成するポリマーは適切な溶媒に対して膨潤しうるが、実質的には溶解しないものが好ましい。またゴム粒子コア(A−1)は、エポキシ樹脂に分散させることを目的とする場合は、エポキシ樹脂に不溶であることが好ましく、さらにゴム粒子コア(A−1)のゲル含量は、ゴム粒子コア(A−1)中、60重量%以上、より好ましくは80重量%以上、特に好ましくは90重量%以上、最も好ましくは95重量%以上である。一方、乳化重合等の既知の重合法により容易に製造が可能であり、ゴムとしての性質が良好であることから、ゴム粒子コア(A−1)を構成するポリマーはガラス転移温度(Tg)が0℃以下、好ましくは−10℃以下である。
ゴム粒子コア(A−1)を構成するポリマーは、安価に入手でき、しかも得られる重合体のゴムとしての性質が優れているという点から、ジエン系単量体(共役ジエン系単量体)および(メタ)アクリル酸エステル系単量体から選ばれる少なくとも1種以上の単量体を50〜100重量%、および他の共重合可能なビニル単量体0〜50重量%から構成されるゴム弾性体、ポリシロキサンゴム系弾性体、またはこれらを併用することが好ましい。なお、本発明において(メタ)アクリルとは、アクリルおよび/またはメタクリルを意味する。
前記ゴム弾性体を構成する共役ジエン系単量体としては特に制限されるものではなく、例えば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等を挙げることができる。中でも、得られる重合体のゴムとしての性質が優れているという点から、ブタジエンが特に好ましい。また(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては特に制限されるものではなく、例えば、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルメタクリレートなどが挙げられるが、得られる重合体のゴムとしての性質が優れているという点から、ブチルアクリレート若しくは2−エチルヘキシルアクリレートが特に好ましい。これらは1種類あるいは2種以上を組み合わせて使用できる。
さらに、前記ゴム弾性体は、共役ジエン系単量体または(メタ)アクリル酸エステル系単量体の他に、これらと共重合可能なビニル単量体との共重合体であってもよい。共役ジエン系単量体または(メタ)アクリル酸エステル系単量体と共重合可能なモノマーとしては、芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体等が例示できる。芳香族ビニル系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン等が使用可能であり、シアン化ビニル系単量体としては、例えば、(メタ)アクリロニトリル、或いは置換アクリロニトリル等が使用可能である。これらは1種類或いは2種以上を組み合わせて使用できる。
前記の共役ジエン系単量体若しくは(メタ)アクリル酸エステル系単量体の使用量は、前記ゴム弾性体全体の重量に対して好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重量%以上である。ゴム弾性体全体に対する共役ジエン系単量体若しくは(メタ)アクリル酸エステル系単量体の使用量が50重量%未満の場合には、反応性基を有する重合性有機化合物(H)の硬化物、例えばエポキシ樹脂に対して靱性を付与する能力が低下する場合がある。一方、これらと共重合可能な単量体の使用量は、ゴム弾性体全体の重量に対して好ましくは50重量%以下、より好ましくは40重量%以下である。
また、前記ゴム弾性体を構成する成分として、架橋度を調節するために、多官能性単量体を含んでいても良い。多官能性単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、(イソ)シアヌル酸トリアリル、(メタ)アクリル酸アリル、イタコン酸ジアリル、フタル酸ジアリル等を例示できる。これらの使用量はゴム弾性体の全重量に対して10重量%以下、好ましくは5重量%以下、更に好ましくは3重量%以下である。使用量が10重量%を超えると、ゴム粒子コア(A−1)が有する、反応性基を有する重合性有機化合物(H)の硬化物に靱性を付与する能力が低下する傾向がある。
また、前記ゴム弾性体を構成するポリマーの分子量や架橋度を調節するために、必要に応じて連鎖移動剤を使用してもよい。連鎖移動剤としては、例えば、炭素数5〜20のアルキルメルカプタン等が例示できる。これらの使用量はゴム弾性体の全重量に対して5重量%以下、より好ましくは3重量%以下である。使用量が5重量%を超えると、ゴム粒子コア(A−1)の未架橋成分の量が増加するため、例えばエポキシ樹脂組成物を調製した場合に、組成物の耐熱性、剛性等に悪影響を与える傾向がある。
さらに、ゴム粒子コア(A−1)として、前記ゴム弾性体に替えて、またはこれらと併用して、ポリシロキサンゴム系弾性体を使用することも可能である。ゴム粒子コア(A−1)としてポリシロキサンゴムを使用する場合には、例えば、ジメチルシリルオキシ、メチルフェニルシリルオキシ、ジフェニルシリルオキシ等の、アルキル或いはアリール2置換シリルオキシ単位から構成されるポリシロキサンゴムが使用可能である。また、このようなポリシロキサンゴムを使用する場合には、必要に応じて、重合時に多官能性のアルコキシシラン化合物を一部併用するか、ビニル反応性基を持ったシラン化合物をラジカル反応させること等により、予め架橋構造を導入しておくことがより好ましい。
シェル層(A−2)は、ゴム状重合体粒子(A)が反応性基を有する重合性有機化合物中(H)で安定に一次粒子の状態で分散するための、反応性基を有する重合性有機化合物(H)に対する親和性を与えることができる。
シェル層(A−2)を構成するポリマーは、前記ゴム粒子コア(A−1)を構成するポリマーにグラフト重合されており、実質的にコア部(A−1)を構成するポリマーと結合していることが好ましい。シェル層(A−2)を構成するポリマーは、本発明の製造方法における樹脂組成物の製造を容易にする点から、70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上が前記コア部(A−1)に結合していることが望ましい。
シェル層(A−2)は、反応性基を有する重合性有機化合物中にゴム状重合体粒子を均一に混合分散しやすいという点から、後述する有機溶媒(B)及び反応性基を有する重合性有機化合物(H)に対して膨潤性、相容性もしくは親和性を有するものが好ましい。また、シェル層(A−2)は、使用時の必要性に応じて、反応性基を有する重合性有機化合物(H)もしくは使用時に配合される硬化剤との反応性を有し、反応性基を有する重合性有機化合物(H)が硬化剤と反応して硬化する条件下において、これらと化学反応し結合を生成できる機能を有するものであることが好ましい。
シェル層(A−2)を構成するポリマーは、(メタ)アクリル酸エステル、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物、不飽和酸誘導体、(メタ)アクリルアミド誘導体、マレイミド誘導体より選ばれる1種以上の成分を重合若しくは共重合して得られる重合体若しくは共重合体であることが好ましい。また、特にシェル層(A−2)にエポキシ樹脂硬化時の化学反応性を求める場合には、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、芳香族ビニル化合物またはシアン化ビニル化合物等に加えて、エポキシ基、カルボキシル基、水酸基、炭素−炭素2重結合、アミノ基、アミド基等から選ばれる1種以上の官能基であって、後述する反応性基を有する重合性有機化合物(H)あるいはその硬化剤、硬化触媒等との反応性を有する官能基を含有する単量体を1種類以上共重合して得られる共重合体を用いることが好ましい。更に前記官能基としては、エポキシ基、カルボキシル基、水酸基、炭素−炭素2重結合からなる群から選ばれる少なくとも1種の反応性官能基であることがより好ましい。
前記の(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルなど(メタ)アクリル酸アルキルエステルがあげられる。芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、アルキル置換スチレン、さらにブロモスチレン、クロロスチレン等のハロゲン置換スチレン類などがあげられる。また、シアン化ビニル化合物としては、(メタ)アクリロニトリルおよび置換アクリロニトリルが例示される。また、前記反応性を有する官能基を含有する単量体としては、例えば反応性側鎖を有する(メタ)アクリル酸エステル類として、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、(メタ)アクリル酸グリシジルなどがあげられる。反応性基を含有するビニルエーテルとして、グリシジルビニルエーテル、アリルビニルエーテルなどがあげられる。不飽和カルボン酸誘導体としては、例えば(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸などがあげられる。(メタ)アクリルアミド誘導体としては、(メタ)アクリルアミド(N−置換物を含む)などがあげられる。マレイミド誘導体としては、マレイン酸イミド(N−置換物を含む)があげられる。
ゴム状重合体粒子(A)の好ましいゴム粒子コア(A−1)/シェル層(A−2)比率(重量比)は、40/60〜95/5の範囲であり、より好ましくは60/40〜85/15である。前記(A−1)/(A−2)比率が40/60をはずれてゴム粒子コア(A−1)の比率が低下すると、反応性基を有する重合性有機化合物(H)に対する靱性改良効果が低下する傾向がある。95/5をはずれシェル層(A−2)の比率が低下すると、本製法における取扱い時に凝集をきたし易く操作性に問題が生じるとともに期待する物性が得られない可能性がある。
ゴム状重合体粒子(A)は、周知の方法、例えば、乳化重合、懸濁重合、マイクロサスペンジョン重合などで製造することができる。この中でも特に、ゴム状重合体粒子の組成設計が容易である、工業生産が容易である、さらに本製造法に好適なゴム状重合体粒子のラテックスが容易に得られるなどの点から、乳化重合による製造方法が好適である。水媒体中での乳化若しくは分散剤としては、水性ラテックスのpHを中性とした場合でも乳化若しくは分散安定性が損なわれないものを用いることが好ましい。具体的には、ジオクチルスルホコハク酸やドデシルベンゼンスルホン酸等に代表される様なアルキルまたはアリールスルホン酸、アルキルまたはアリールエーテルスルホン酸、ドデシル硫酸に代表されるようなアルキルまたはアリール硫酸、アルキルまたはアリールエーテル硫酸、アルキルまたはアリール置換燐酸、アルキルまたはアリールエーテル置換燐酸、ドデシルザルコシン酸に代表されるようなN−アルキルまたはアリールザルコシン酸、オレイン酸やステアリン酸等に代表されるようなアルキルまたはアリールカルボン酸、アルキルまたはアリールエーテルカルボン酸等の、各種の酸類のアルカリ金属塩またはアンモニウム塩、アルキルまたはアリール置換ポリエチレングリコール等の非イオン性乳化剤或いは分散剤、ポリビニルアルコール、アルキル置換セルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸誘導体等の分散剤が例示される。これらは1種類または2種以上を適宜組み合わせて使用できる。
上記の乳化若しくは分散剤は、本発明の趣旨から言えば、ゴム状重合体粒子(A)のラテックス作成過程において乳化・分散安定性に支障を来さない範囲でできる限り少量を使用することが好ましく、あるいは、本製法において製造される樹脂組成物の物性に影響を及ぼさない程度の残存量まで水相(E)に抽出洗浄される性質を有していることがより好ましい。
本発明の製造方法で用いることのできるゴム状重合体粒子(A)の粒子径に特に制限は無く、(A)を水性ラテックスの状態で安定的に得ることができるものであれば問題なく使用できるが、工業生産性の面からは、体積平均粒子径が0.03〜2μmのものが、製造が容易であるという点でより好ましい。
本発明において用いる水に対し部分溶解性を示す有機溶媒(B)は、ゴム状重合体粒子(A)の水性ラテックスを有機溶媒(B)と混合する場合に、ゴム状重合体粒子(A)が実質的に凝固析出することなく混合が達成され得る少なくとも1種若しくは2種以上の有機溶媒若しくは有機溶媒混合物であれば制限無く使用できるが、20℃における水に対する溶解度が5重量%以上、40重量%以下である有機溶媒であることが好ましく、更には5重量%以上、30重量%以下であることがより好ましい。有機溶媒(B)の20℃における水に対する溶解度が40重量%を越えると、重合体粒子(A)の水性ラテックスが一部凝固を生じて円滑な混合操作に支障をきたす場合がある。前記水に対する溶解度が5重量%未満では、重合体粒子(A)の水性ラテックスとの混合性が不十分となり、円滑な混合が困難になり易い傾向がある。
前記有機溶媒(B)の具体例としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、エタノール、(イソ)プロパノール、ブタノール等のアルコール類、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類等から選ばれる1種以上の有機溶媒あるいはその混合物であって、20℃における水に対する溶解度が上記の範囲を満たすものがあげられる。なかでも、反応性を有する重合性有機化合物との親和性および入手のしやすさなどの点から、メチルエチルケトンを50重量%以上含むものがより好ましく、更には75重量%以上含むものが特に好ましい。
有機溶媒(B)の使用量は、ゴム状重合体粒子(A)の種類、あるいはゴム状重合体粒子(A)の水性ラテックス中での固形分濃度によっても変化しうるが、ゴム状重合体粒子(A)のラテックス100重量部に対し有機溶媒(B)を50〜400重量部用いることが好ましく、より好ましくは70〜300重量部である。有機溶媒(B)の量が50重量部未満では、ゴム状重合体粒子(A)を安定して分散できなくなる場合があり、粘度が上昇して取り扱いが困難になる傾向がある。逆に400重量部を超えると、有機溶媒(B)の量が多くなり、後の除去を考慮すると不経済である。
ゴム状重合体粒子(A)の水性ラテックスおよび水に対し部分溶解性を示す有機溶媒(B)との混合操作に際しては、特別な装置あるいは方法は必要ではなく、良好な混合状態が得られる装置あるいは方法であれば、公知のものが使用可能である。一般的な装置としては、攪拌翼つきの攪拌槽が挙げられるが、スタティックミキサ(静止混合器)やラインミキサ(配管の一部に攪拌装置を組み込む方式)による連続処理も可能である。
本発明においては、前記により得られた混合物(C)を水(D)と接触させる。この操作により、混合物(C)に含まれる有機溶媒(B)の一部が水(D)に溶解し、水相(E)となる。同時に、混合物(C)に含まれる水性ラテックス由来の水分も水相(E)へ排除される。このため、混合物(C)は水を含んだ有機溶媒(B)中にゴム状重合体粒子(A)を濃縮した形となり、結果として凝集体(F)を生成する。
この凝集体生成操作は、部分的な未凝集体の発生防止の観点から、攪拌下あるいは攪拌と同等の流動性を付与させることができる流動条件下で実施することが望ましい。例えば、攪拌機を備えた攪拌槽での回分操作あるいは連続操作により実施することができる。本発明では、この凝集体生成操作をより効率的且つ安定して行うため、混合物(C)と水(D)をかき上げ型傾斜パドル翼を多段に設置した撹拌槽に連続的に供給し、混合接触させて、凝集体(F)と水相(E)を連続的に得ることを特徴とする。撹拌翼径、槽形状は特に制限されず公知のものが使用できるが、槽内で滞留する凝集体を軽減する点で、撹拌翼径と槽径の比は、0.5〜0.8程度が好ましい。撹拌翼径と槽径の比が0.8を越える場合は、撹拌翼と槽のクリアランスが狭くなり、凝集体の上昇を阻害する場合があり、逆に0.5未満であれば、槽壁での撹拌効果が低下し、凝集体が滞留する場合がある。
なお、上記かき上げ型傾斜パドル翼については、特に制限されず公知のものが使用できるが、パドル翼の傾斜角度は、30〜60°程度が好ましい。かき上げ型傾斜パドル翼の傾斜角度が60°を越える場合、逆に30°未満であれば、凝集体が上昇できず滞留する場合がある。また、かき上げ型傾斜パドル翼の段数は特に制限されるものではないが、翼と翼との間隔は槽径に対して、0.45倍〜0.75倍程度が好ましい。更に好ましくは、0.6倍程度である。翼と翼との間隔が0.75倍を越える場合は、凝集体が上昇できず滞留する場合があり、逆に0.45倍未満であれば、粒子間の接触が増え、粒子が合一し、粒子径が不安定になる場合がある。
このようにして得られた凝集体の粒子径は、湿式ふるい測定による、ふるい上重量基準の50%径が、±20%内の変動に制御可能で、連続して得ることができる。なお、粒子径の測定に用いた湿式ふるい測定の方法としては、凝集体(F)と水相(E)を20〜100g秤量し、粒子径に応じた目開きの標準ふるいの上にのせ、ピヘット等で、凝集体(F)を取り除いた、水相(E)をふりかけるようにして均一に注ぎ、通過した水相(E)と凝集体(F)の混合物を乾燥、秤量した。その後、網上に残留した凝集体(F)をより大きい目開きのふるいの上に移して同様の操作を繰り返した。ここで得られた粒子径と重量の関係から、重量基準の粒子径を算出できる。
また、凝集体(F)は水相(E)に対し一般に浮上性があるため、混合物(C)と水(D)を攪拌槽の底部より供給し、凝集体(F)と水相(E)を攪拌槽の上部より抜き出す方法が好ましい。ここで、装置の底部とは装置の底面より液面までの高さに対して底より1/3以下の位置であることを意味し、また装置の上部とは装置の底面より液面までの高さに対して上部より1/3以上であることを意味する。このように凝集体(F)の生成操作を連続化することにより、装置の小型化による設備コストの抑制、並びに生産性の向上を図ることができる。
前記混合物(C)と混合接触させる水(D)の量は、ゴム状重合体粒子(A)の種類、ゴム状重合体粒子(A)の水性ラテックス中での固形分濃度、有機溶媒(B)の種類や量によっても変化し得るが、前記水(D)の量は、水性ラテックスと混合させる際に使用した有機溶媒(B)100重量部に対し、40重量部以上、350重量部以下であることが好ましく、60重量部以上、250重量部以下であることがより好ましい。前記水(D)の量が40重量部未満では、ゴム状重合体粒子(A)の凝集体(F)が生成しにくくなる傾向があり、逆に350重量部を超えると生成した凝集体(F)中の有機溶媒(B)の濃度が低くなるため、後工程において凝集体(F)を有機溶媒へ再分散させる所要時間が長期化するなど分散性が低下する傾向がある。
本発明における凝集操作および生成した凝集体(F)は、以下のような特徴を有するものである。(a)一般に電解質や酸などの凝固剤添加や加熱操作による凝集操作では、ゴム状重合体粒子(A)のラテックスに由来する乳化剤や電解質の大部分が凝集体表面に吸着される、若しくは凝集体内部に包含されている場合が多く、凝集後に水洗操作を行った場合でも除去することは容易ではない。これに対し、本発明では、ゴム状重合体粒子(A)のラテックスと有機溶媒(B)との混合からゴム状重合体粒子(A)の凝集までの操作を通じ、ゴム状重合体粒子(A)に由来する乳化剤や電解質は、凝集体(F)より遊離した後、水相(E)に移行するため、これらを容易に除去することができる。(b)一般に電解質や酸などの凝固剤添加や加熱操作で生成した凝集体は、機械的剪断によっても凝集体からゴム状重合体粒子(A)の1次粒子の状態まで再分散させることが困難であるような強固な凝集体である。これに対し、本発明で得られた凝集体(F)においては、その後、例えばゴム状重合体粒子(A)と親和性を示す有機溶媒と攪拌下で混合させることにより、その大部分がゴム状重合体(A)の1次粒子として再び分散することができる。すなわち、本発明で得られる凝集体(F)は、粒子の合一分散に関して有機溶媒中において可逆性を有する。本発明では、これを緩凝集体という。
ここで、上記(b)に関する理由は充分に解明できていないが、本発明の製造方法においては、ゴム状重合体粒子(A)が、有機溶媒(B)中に粒子分散している状態から、水(D)の添加に伴い、有機溶媒(B)成分の水相(E)への溶出によるポリマーの濃縮過程を経て、有機溶媒を含有した穏やかな凝集状態にまで可逆的に変化した結果、凝集体(F)が生成するものと思われ、このため有機溶剤の再添加によって容易にゴム状重合体粒子(A)の粒子分散が再現できるものと考えている。
従って、生成した凝集体(F)と、有機溶媒(B)を含む水相(E)とを分離することにより、凝集体(F)に同伴する有機溶剤(B)に含まれる水分を除き、ゴム状重合体粒子(A)由来の乳化剤や電解質の大部分を水相(E)とともにゴム状重合体粒子(A)から分離除去した精製ゴム状重合体粒子を得ることができる。
凝集体(F)および水相(E)との分離性は良好であり、濾紙、濾布や比較的開き目の粗い金属製スクリーンを使った濾過操作など一般的な濾過装置を用いて実施することができる。
前記精製ゴム状重合体粒子を乾燥粉体として得たい場合には、凝集体(F)を脱水及び/又は脱溶媒後乾燥することにより得ることができる。この際、凝集体(F)を最後に有機溶媒(B)を含まない水で洗浄するのが好ましい。なぜなら有機溶媒(B)を多量に含むと乾燥途中で粒子同士が合一しやすいためである。以上により、不純物の極めて少ないゴム状重合体粒子の乾燥粉体を得ることができる。
一方、ゴム状重合体粒子(A)と親和性を示す有機溶媒あるいは反応性基を有する重合性有機化合物(H)にゴム状重合体粒子(A)を分散した分散体(G)若しくは樹脂組成物を製造する場合、前記の凝集および分離操作を経て得られた凝集体(F)に含まれる有機溶媒(B)の量は、凝集体(F)全体の重量に対して30重量%以上であることが好ましく、35重量%以上であることがより好ましい。有機溶媒(B)の含有により、引き続き実施するゴム状重合体粒子(A)と親和性を示す有機溶媒若しくは反応性基を有する重合性有機化合物への分散を良好に実施することができる。有機溶媒(B)の含有量が凝集体(F)全体の重量に対して30重量%未満では、次工程であるゴム状重合体粒子(A)と親和性を示す有機溶媒若しくは反応性基を有する重合性有機化合物(H)へ分散させるのに要する時間が長期化したり、不可逆な凝集体が残存しやすくなるなどの不都合が生じる場合があり、結果としてゴム状重合体粒子(A)の重合性有機化合物(H)中での分散性が著しく低下する傾向がある。
以上の一連の操作で分離除去した水相(E)中に含まれるゴム状重合体粒子(A)の量は、水相(E)全量に対し10重量%以下であり、好ましくは5重量%以下、更に好ましくは2重量%以下であり、実質的にゴム状重合体粒子(A)が含まれないことが最も好ましい。
次いで、得られた凝集体(F)をゴム状重合体粒子(A)と親和性を示す有機溶媒に再び分散させることについて説明する。この操作により、凝集体(F)中の精製ゴム状重合体粒子(A)が有機溶媒中に実質的に1次粒子の状態で分散された分散体(G)を得ることができる。
この際添加する有機溶媒の量は、ゴム状重合体粒子(A)の種類、有機溶媒の種類や量によっても変化しうる。添加する有機溶媒の量は、好ましくはゴム状重合体粒子(A)100重量部に対し、好ましくは40〜1400重量部であり、より好ましくは200〜1000重量部である。添加する有機溶媒の量が40重量部未満では、有機溶媒中にゴム状重合体粒子(A)が均一に分散しにくくなり、ゴム状重合体粒子(A)の凝集体(F)の塊が残ったり、粘度が上昇して取り扱いにくくなる傾向がある。1400重量部を超えると、最終的な揮発分の蒸発留去に際して多量のエネルギーおよび大規模な装置を必要として不経済である。なお、ここで用いるゴム状重合体粒子(A)と親和性を示す有機溶媒としては、ゴム状重合体粒子(A)を再分散可能なものであれば特に制限はないが、例えば、前工程で用いた有機溶媒(B)で例示したもの、更にはヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、並びにこれらの混合物を例示することができる。また、緩凝集体の再分散性をより確実にするという観点からは、前工程で用いた有機溶媒(B)と同一種の有機溶媒を用いることが好ましい。
本発明において、凝集体(F)とゴム状重合体粒子(A)と親和性を示す有機溶媒の混合操作は特に制限されるものではなく、一般的な攪拌混合機能をもった装置で実施することができる。
次に、このようにして得られたゴム状重合体粒子(A)を分散させた分散体(G)に反応性基を有する重合性有機化合物(H)を混合した後、揮発性成分を留去することについて説明する。この操作により、反応性基を有する重合性有機化合物(H)中にゴム状重合体粒子(A)が分散し、かつ重合体粒子に由来する乳化剤や電解質をほとんど含まない樹脂組成物を得ることができる。
本発明で用いる反応性基を有する重合性有機化合物(H)としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニルエステル樹脂等の熱硬化性樹脂、芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル酸誘導体、シアン化ビニル化合物、マレイミド化合物等のラジカル重合性単量体、ジメチルテレフタレート、アルキレングリコール等の芳香族ポリエステル原料等が挙げられる。なかでも、通常前記ようなゴム状重合体粒子を配合することが比較的困難である、エポキシ樹脂を代表とする熱硬化性樹脂に対して、本発明の方法は特に好適に用いることができる。
本発明に用いられうるエポキシ樹脂は、エポキシ基を有する化合物であれば特に制限されないが、本発明に用いられうるエポキシ樹脂はポリエポキシドとも言われるエポキシ樹脂であることが好ましい。前記のエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビフェノール、フェノール類ノボラック等の多価フェノールとエピクロルヒドリンの付加反応生成物などのポリグリシジルエーテル、アニリン、ジアミノベンゼン、アミノフェノール、フェニレンジアミン、ジアミノフェニルエーテル等のモノアミンおよび多価アミンより誘導される多価グリシジルアミン化合物、シクロヘキシルエポキシ等の脂環式エポキシ構造を有する脂環式エポキシ樹脂、多価アルコール類とエピクロルヒドリンとの付加反応生成物、これらの一部の水素を臭素等のハロゲン元素で置換したハロゲン化エポキシ樹脂、アリルグリシジルエーテル等の不飽和モノエポキシドを含む単量体を重合して得られるホモポリマーもしくはコポリマーなどが例示される。これらは1種または2種以上の混合物であっても良い。多価フェノールより合成される多くのポリエポキシドは、例えば米国特許第4,431,782号に開示されている。ポリエポキシドの例としては更に、米国特許第3,804,735号、同第3,892,819号、同第3,948,698号、同第4,014,771号、及び、エポキシ樹脂ハンドブック(日刊工業新聞社、昭和62年)に開示されているものが挙げられる。
本発明で用いられ得るエポキシ樹脂は前述のようなものであるが、一般的にはエポキシ等量(Epoxy Equivalent Weight)として、80〜2000を有するものが挙げられる。これらのポリエポキシドは周知の方法で得ることができるが、通常よく用いられる方法として、例えば、多価アルコールもしくは多価フェノールなどに対して過剰量のエピハロヒドリンを塩基存在下で反応させることがあげられる。
本発明で用いられ得るエポキシ樹脂には、反応性希釈剤としてモノエポキシド、例えば、脂肪族グリシジルエーテル、例えばブチルグリシジルエーテル、あるいはフェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテルを含んでいても良い。一般的に知られているように、モノエポキシドはポリエポキシド配合物の化学量論に影響を及ぼすが、これの調整は硬化剤の量、あるいはその他周知の方法で行われ得る。
本発明で用いるエポキシ樹脂成分には、上記エポキシ基含有化合物の硬化剤および/または硬化促進剤を含有することも可能であるが、本製造方法の条件下においては実質的にエポキシ樹脂と意図しない硬化反応を起こさない硬化剤および/または硬化促進剤であることが好ましい。かかる硬化剤および/または硬化促進剤としては、例えば、前述のエポキシ樹脂ハンドブックに記載のものから上記要件を満たすものを選択して使用することができる。
なお、有機溶媒(B)などの揮発分の留去方法としては、公知の方法が適用できる。例えば、槽内に該混合物を仕込み加熱減圧留去する方法、槽内で乾燥ガスと該混合物を向流接触させる方法、薄膜式蒸発機を用いるような連続式の方法、脱揮機構を備えた押出機あるいは連続式攪拌槽を用いる方法などが挙げられる。揮発分を留去する際の温度や所要時間等の条件は、樹脂組成物の品質を損なわない範囲で適宜選択することができる。また、該組成物に残存する揮発分の量は該組成物の使用目的に応じ、問題のない範囲で適宜選択できる。
本発明の製造方法により、前記重合性有機化合物(H)、例えばエポキシ樹脂成分中に、ゴム状重合体粒子(A)が均一に分散され、更に不純物が少ないエポキシ樹脂組成物を簡便かつ効率的に製造することができる。本発明により得られた樹脂組成物、例えばエポキシ樹脂組成物は、産業用資材やスポーツ用品に有用な繊維あるいはフィラー強化複合材料、接着剤、塗料、コーティング材料、バインダー、半導体封止剤や回路基盤用積層板、樹脂付き金属箔等の電気・電子部品材料などの、エポキシ樹脂が通常使用される各種の用途に対して幅広く利用が可能であり、硬化物中のゴム状重合体粒子(A)の分散状態が非常に安定で、かつ不純物の少ない硬化成型物を得ることができる。
前述したように、本発明により、不純物を大幅に取り除いた凝集体(F)を連続的に得ることが可能となる。これにより、凝集体(F)と水相(E)の混合物を脱水及び/又は脱溶媒する操作、脱水及び/又は脱溶媒後の凝集体(F)を再度有機溶媒に分散させる操作、凝集体(F)の分散した分散体(G)を重合性有機化合物(H)と混合する操作、分散体(G)と重合性有機化合物(H)との混合物より揮発分を留去する操作を連続的に実施することでき、多量少品種の製造に好適な連続製造方式とすることが可能となる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、以下において、不純物の残存量は、乳化剤量(アニオン系界面活性剤)、全イオンを指標として分析した。また、エポキシ樹脂成分中のゴム状重合体粒子の分散状態、すなわち凝集の有無は、得られたエポキシ樹脂組成物の硬化物より超薄切片を作成した後、透過型電子顕微鏡(TEM)にて観察することにより判断した。
実施例に先立ち、本発明で用いた分析測定方法について以下に説明する。
[1]残存乳化剤量
残存乳化剤量は、エポキシ樹脂(H)と混合する前の分散体(G)中に残存する乳化剤量を下記の分析方法により測定し、ゴム状重合体粒子(A)の重合に使用された乳化剤全量を100重量%とした際の割合(重量%)として数値化し、指標とした。
残存乳化剤量は、エポキシ樹脂(H)と混合する前の分散体(G)中に残存する乳化剤量を下記の分析方法により測定し、ゴム状重合体粒子(A)の重合に使用された乳化剤全量を100重量%とした際の割合(重量%)として数値化し、指標とした。
[1−1]サンプル前処理
下記の実施例においてエポキシ樹脂(H)と混合する前のゴム状重合体粒子(A)が分散した分散体(G)を5ml分取し、乾固後、ビーカー内にエタノール50mlとともに投入した。当該試料を10分間撹拌した後、上澄み液を、後述するメチレンブルー法による分析試料とした。
下記の実施例においてエポキシ樹脂(H)と混合する前のゴム状重合体粒子(A)が分散した分散体(G)を5ml分取し、乾固後、ビーカー内にエタノール50mlとともに投入した。当該試料を10分間撹拌した後、上澄み液を、後述するメチレンブルー法による分析試料とした。
[1−2]メチレンブルー法
分液ロートに水30ml、アルカリ性ホウ酸ナトリウム溶液10ml、メチレンブルー溶液(0.025重量%水溶液)5mlを投入した。これにクロロホルム20mlを加え、3〜5分間振とうし、クロロホルム層を分離除去した。前記クロロホルムの添加/除去の操作をクロロホルム層の着色がなくなるまで繰り返した。次に、希硫酸(2.9重量%水溶液)3mlとクロロホルム20mlと[1−1]で調製した試料2mlを加え、3〜5分間振とうした後、クロロホルム層を分光光度計((株)島津製作所製、分光光度計UV−2200)を用い、波長650nmの吸収において、エポキシ樹脂(A)を混合する前の分散体(G)中の残存乳化剤量を測定した。なお、アルカリ性ホウ酸ナトリウム溶液は、四ホウ酸ナトリウム十水和物1.9重量%水溶液500mlに0.4重量%水酸化ナトリウム溶液500mlを混合し、作製した。
分液ロートに水30ml、アルカリ性ホウ酸ナトリウム溶液10ml、メチレンブルー溶液(0.025重量%水溶液)5mlを投入した。これにクロロホルム20mlを加え、3〜5分間振とうし、クロロホルム層を分離除去した。前記クロロホルムの添加/除去の操作をクロロホルム層の着色がなくなるまで繰り返した。次に、希硫酸(2.9重量%水溶液)3mlとクロロホルム20mlと[1−1]で調製した試料2mlを加え、3〜5分間振とうした後、クロロホルム層を分光光度計((株)島津製作所製、分光光度計UV−2200)を用い、波長650nmの吸収において、エポキシ樹脂(A)を混合する前の分散体(G)中の残存乳化剤量を測定した。なお、アルカリ性ホウ酸ナトリウム溶液は、四ホウ酸ナトリウム十水和物1.9重量%水溶液500mlに0.4重量%水酸化ナトリウム溶液500mlを混合し、作製した。
[2]残存電解質(全イオン)
サンプル前処理と同様にして得た上澄み液を、電気伝導度測定用試料とし、電気伝導度計(京都電子工業(株)製、GM−117)を用い測定した。ゴム状重合体粒子(A)のラテックスに由来するイオン量の全量(ゴム状重合体粒子(A)を乾固したものでの測定値)に対する、一連の操作により除去されたイオン量の割合を、全イオン除去率として算出した。
サンプル前処理と同様にして得た上澄み液を、電気伝導度測定用試料とし、電気伝導度計(京都電子工業(株)製、GM−117)を用い測定した。ゴム状重合体粒子(A)のラテックスに由来するイオン量の全量(ゴム状重合体粒子(A)を乾固したものでの測定値)に対する、一連の操作により除去されたイオン量の割合を、全イオン除去率として算出した。
[3]エポキシ樹脂組成物中の揮発成分
実施例および比較例においては、エポキシ樹脂組成物を得るために、下記に定義する揮発成分が5000ppmに達するまで減圧留去を継続した。エポキシ樹脂組成物約3gを精秤後、熱風乾燥機内で設定温度170℃にて20分間加熱し、加熱前後の重量を測定することにより、減少した重量分を揮発成分(ppm)として、加熱前の重量に対する重量分率を算出した。
実施例および比較例においては、エポキシ樹脂組成物を得るために、下記に定義する揮発成分が5000ppmに達するまで減圧留去を継続した。エポキシ樹脂組成物約3gを精秤後、熱風乾燥機内で設定温度170℃にて20分間加熱し、加熱前後の重量を測定することにより、減少した重量分を揮発成分(ppm)として、加熱前の重量に対する重量分率を算出した。
[4]ゴム状重合体粒子の分散状態
[4−1]エポキシ樹脂硬化物の作成
100mlビーカーに、実施例および比較例で得られたエポキシ樹脂組成物51.9gおよびジアミノジフェニルスルホン(東京化成社製)13.1gを投入し、撹拌下で混合した。この混合物を真空乾燥機内に静置し、まず窒素雰囲気下で130℃に加熱した後、減圧下で10分間揮発成分を脱泡除去した。この混合物を100mm×150mm×3mm寸法の金型に注入後、180℃で2時間加熱してから更に220℃で2時間加熱して硬化させ、硬化成型物を得た。
[4−1]エポキシ樹脂硬化物の作成
100mlビーカーに、実施例および比較例で得られたエポキシ樹脂組成物51.9gおよびジアミノジフェニルスルホン(東京化成社製)13.1gを投入し、撹拌下で混合した。この混合物を真空乾燥機内に静置し、まず窒素雰囲気下で130℃に加熱した後、減圧下で10分間揮発成分を脱泡除去した。この混合物を100mm×150mm×3mm寸法の金型に注入後、180℃で2時間加熱してから更に220℃で2時間加熱して硬化させ、硬化成型物を得た。
[4−2]透過型電子顕微鏡によるゴム状重合体粒子の分散状態の観察
得られた成型物の一部を切り出し、酸化オスミウムでゴム状重合体粒子を染色処理した後に薄片を切り出し、透過型電子顕微鏡(日本電子製、JEM1200EX型)を用いて倍率10000倍にて観察してエポキシ樹脂硬化物中のゴム状重合体粒子の分散状態を判定した。
得られた成型物の一部を切り出し、酸化オスミウムでゴム状重合体粒子を染色処理した後に薄片を切り出し、透過型電子顕微鏡(日本電子製、JEM1200EX型)を用いて倍率10000倍にて観察してエポキシ樹脂硬化物中のゴム状重合体粒子の分散状態を判定した。
(製造例1)ゴム状重合体粒子(A)ラテックスの製造
100L耐圧重合機中に、水200重量部、リン酸三カリウム0.03重量部、リン酸二水素カリウム0.25重量部、エチレンジアミン4酢酸0.002重量部、硫酸第一鉄0.001重量部およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.5重量部を投入し、攪拌しつつ十分に窒素置換を行なって酸素を除いた後、ブタジエン75重量部およびスチレン25重量部を系中に投入し、45℃に昇温した。パラメンタンハイドロパーオキサイド0.015重量部、続いてナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.04重量部を投入し重合を開始した。重合開始から4時間目に、パラメンタンハイドロパーオキサイド0.01重量部、エチレンジアミン4酢酸0.0015重量部および硫酸第一鉄0.001重量部を投入した。重合10時間目に減圧下残存モノマーを脱揮除去し、重合を終了した。重合転化率は98%、得られたスチレン−ブタジエンゴムラテックスの体積平均粒子径は0.1μmあった。
100L耐圧重合機中に、水200重量部、リン酸三カリウム0.03重量部、リン酸二水素カリウム0.25重量部、エチレンジアミン4酢酸0.002重量部、硫酸第一鉄0.001重量部およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.5重量部を投入し、攪拌しつつ十分に窒素置換を行なって酸素を除いた後、ブタジエン75重量部およびスチレン25重量部を系中に投入し、45℃に昇温した。パラメンタンハイドロパーオキサイド0.015重量部、続いてナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.04重量部を投入し重合を開始した。重合開始から4時間目に、パラメンタンハイドロパーオキサイド0.01重量部、エチレンジアミン4酢酸0.0015重量部および硫酸第一鉄0.001重量部を投入した。重合10時間目に減圧下残存モノマーを脱揮除去し、重合を終了した。重合転化率は98%、得られたスチレン−ブタジエンゴムラテックスの体積平均粒子径は0.1μmあった。
続いて3Lガラス容器に、前記ゴムラテックス1300g(スチレン・ブタジエンゴム粒子420gを含み、乳化剤としてゴムの固形分に対して1.5重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含む。)および純水440gを仕込み、窒素置換を行いながら70℃で攪拌した。アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)1.2gを加えた後、スチレン54g、メタクリル酸メチル72g、アクリロニトリル36g、メタクリル酸グリシジル18gの混合物を3時間かけて連続的に添加しグラフト重合した。添加終了後、更に2時間攪拌して反応を終了させ、ゴム状重合体粒子(A)のラテックスを得た。重合転化率は99.5%であった。得られたラテックスはそのまま使用した。
(実施例1)
槽径70mm、高さ350mmの竪型1L撹拌槽に、翼径50mmのかき上げ型45°傾斜パドル翼を4段設置し、450rpmで撹拌した。続いて、製造例1のゴム状重合体粒子(A)の水性ラテックスと、メチルエチルケトン(B)を等重量で混合したもの(C)を、撹拌槽の底面から50mmの位置より128ml/minの供給速度で供給した。同時に、撹拌槽の底部の同じ高さに設置した別の供給口より水(D)を92ml/minの供給速度で供給した。ゴム状重合体粒子(A)の水性ラテックス、メチルエチルケトン(B)、水(D)の混合比率は、100重量部、100重量部、160重量部であり、撹拌槽内の滞留時間は4.5分であった。撹拌槽底から液面までの高さは300mmであった。撹拌槽上部の液面位置からのオーバーフローにより凝集体(F)と水相(E)からなるスラリー液を回収した。3時間操作を行い、ゴム状重合体粒子(A)の水性ラテックス10.4kgの凝集を行った。撹拌槽上部の液面位置より15分毎に回収した凝集体の粒子径を湿式ふるいにて測定した結果、ふるい上重量基準における50%径がどれも1500μmであり、95%径は750μm、5%径は3000μmで変化はなかった。また槽内での滞留による凝集体の成長粒子は見られず安定した連続運転が可能であった。更に得られたスラリーを脱液し、凝集体(F)にメチルエチルケトンを加えて分散体(G)を作成し、残存する乳化剤および電解質を測定した。乳化剤および電解質の除去率はそれぞれ95%および90%であった。
槽径70mm、高さ350mmの竪型1L撹拌槽に、翼径50mmのかき上げ型45°傾斜パドル翼を4段設置し、450rpmで撹拌した。続いて、製造例1のゴム状重合体粒子(A)の水性ラテックスと、メチルエチルケトン(B)を等重量で混合したもの(C)を、撹拌槽の底面から50mmの位置より128ml/minの供給速度で供給した。同時に、撹拌槽の底部の同じ高さに設置した別の供給口より水(D)を92ml/minの供給速度で供給した。ゴム状重合体粒子(A)の水性ラテックス、メチルエチルケトン(B)、水(D)の混合比率は、100重量部、100重量部、160重量部であり、撹拌槽内の滞留時間は4.5分であった。撹拌槽底から液面までの高さは300mmであった。撹拌槽上部の液面位置からのオーバーフローにより凝集体(F)と水相(E)からなるスラリー液を回収した。3時間操作を行い、ゴム状重合体粒子(A)の水性ラテックス10.4kgの凝集を行った。撹拌槽上部の液面位置より15分毎に回収した凝集体の粒子径を湿式ふるいにて測定した結果、ふるい上重量基準における50%径がどれも1500μmであり、95%径は750μm、5%径は3000μmで変化はなかった。また槽内での滞留による凝集体の成長粒子は見られず安定した連続運転が可能であった。更に得られたスラリーを脱液し、凝集体(F)にメチルエチルケトンを加えて分散体(G)を作成し、残存する乳化剤および電解質を測定した。乳化剤および電解質の除去率はそれぞれ95%および90%であった。
(実施例2)
実施例1で得られた凝集体94gにメチルエチルケトン136gを加え、毎分500rpmの撹拌条件で30分混合し、ゴム状重合体粒子を均一に分散した分散体を得た。この分散体をジャケットおよび撹拌機付き1L槽(内径100mm、翼型90mmのアンカー翼を設置した攪拌機)に移し、エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、エピコート828)92gを加えて均一混合後、ジャケット温度(温水)を60℃に設定し、真空ポンプ(油回転式真空ポンプ、佐藤真空株式会社製TSW−150)を用い、揮発成分が減圧下に所定の濃度(5000ppm)に達するまで留去を継続し、ゴム状重合体粒子を含んだ透明度のあるエポキシ樹脂組成物を得た。揮発に要した時間は、5時間20分であった。このエポキシ樹脂組成物より得られた硬化物中のゴム状重合体粒子の分散状態を観察した結果、ゴム状重合体粒子は凝集することなく均一に分散されていた。
実施例1で得られた凝集体94gにメチルエチルケトン136gを加え、毎分500rpmの撹拌条件で30分混合し、ゴム状重合体粒子を均一に分散した分散体を得た。この分散体をジャケットおよび撹拌機付き1L槽(内径100mm、翼型90mmのアンカー翼を設置した攪拌機)に移し、エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、エピコート828)92gを加えて均一混合後、ジャケット温度(温水)を60℃に設定し、真空ポンプ(油回転式真空ポンプ、佐藤真空株式会社製TSW−150)を用い、揮発成分が減圧下に所定の濃度(5000ppm)に達するまで留去を継続し、ゴム状重合体粒子を含んだ透明度のあるエポキシ樹脂組成物を得た。揮発に要した時間は、5時間20分であった。このエポキシ樹脂組成物より得られた硬化物中のゴム状重合体粒子の分散状態を観察した結果、ゴム状重合体粒子は凝集することなく均一に分散されていた。
(実施例3)
実施例1で得られた凝集体10gを、乾燥機を用いて70℃の温度で2時間乾燥を行った。乾燥後の粒子を湿式ふるいにて測定した結果、ふるい上重量基準における50%径が、1400μmの球状の粒子が得られた。
実施例1で得られた凝集体10gを、乾燥機を用いて70℃の温度で2時間乾燥を行った。乾燥後の粒子を湿式ふるいにて測定した結果、ふるい上重量基準における50%径が、1400μmの球状の粒子が得られた。
(実施例4)
水(D)の供給量を106ml/min、184重量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。装置内の滞留時間は4.3分であった。撹拌槽上部の液面位置より15分毎に回収した凝集体の粒子径を湿式ふるいにて測定した結果、ふるい上重量基準における50%径がどれも700μmであり、95%径180μm、5%径1300μmで変化はなかった。また槽内での滞留による凝集体の成長粒子は見られず安定した連続運転が可能であった。更に、撹拌槽上部の液面位置からのオーバーフローにより回収した凝集体(F)の一部にメチルエチルケトンを加えて分散ドープを作成し、残存する乳化剤および電解質を測定した。乳化剤および電解質の除去率はそれぞれ90%および80%であった。
水(D)の供給量を106ml/min、184重量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。装置内の滞留時間は4.3分であった。撹拌槽上部の液面位置より15分毎に回収した凝集体の粒子径を湿式ふるいにて測定した結果、ふるい上重量基準における50%径がどれも700μmであり、95%径180μm、5%径1300μmで変化はなかった。また槽内での滞留による凝集体の成長粒子は見られず安定した連続運転が可能であった。更に、撹拌槽上部の液面位置からのオーバーフローにより回収した凝集体(F)の一部にメチルエチルケトンを加えて分散ドープを作成し、残存する乳化剤および電解質を測定した。乳化剤および電解質の除去率はそれぞれ90%および80%であった。
(実施例5)
実施例4で得られた凝集体にメチルエチルケトン173gを加え、毎分400rpmの撹拌条件で30分混合し、ゴム状重合体粒子を均一に分散した分散体を得た。この分散体をジャケットおよび撹拌機付き1L槽(内径100mm、翼型90mmのアンカー翼を設置した攪拌機)に移し、エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、エピコート828)116gを加えて均一混合後、ジャケット温度(温水)を60℃に設定し、真空ポンプを用い揮発成分を減圧下に所定の濃度(5000ppm)まで留去を継続し、ゴム状重合体粒子を含んだ透明度のあるエポキシ樹脂組成物を得た。揮発に要した時間は、5時間20分であった。このエポキシ樹脂組成物より得られた硬化物中のゴム状重合体粒子の分散状態を観察した結果、ゴム状重合体粒子は凝集することなく均一に分散されていた。
実施例4で得られた凝集体にメチルエチルケトン173gを加え、毎分400rpmの撹拌条件で30分混合し、ゴム状重合体粒子を均一に分散した分散体を得た。この分散体をジャケットおよび撹拌機付き1L槽(内径100mm、翼型90mmのアンカー翼を設置した攪拌機)に移し、エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、エピコート828)116gを加えて均一混合後、ジャケット温度(温水)を60℃に設定し、真空ポンプを用い揮発成分を減圧下に所定の濃度(5000ppm)まで留去を継続し、ゴム状重合体粒子を含んだ透明度のあるエポキシ樹脂組成物を得た。揮発に要した時間は、5時間20分であった。このエポキシ樹脂組成物より得られた硬化物中のゴム状重合体粒子の分散状態を観察した結果、ゴム状重合体粒子は凝集することなく均一に分散されていた。
(実施例6)
実施例4で得られた凝集体10gを、乾燥機を用いて70℃の温度で2時間乾燥を行った。乾燥後の粒子を湿式ふるいにて測定した結果は、ふるい上重量基準における50%径が、600μmの球状の粒子が得られた。
実施例4で得られた凝集体10gを、乾燥機を用いて70℃の温度で2時間乾燥を行った。乾燥後の粒子を湿式ふるいにて測定した結果は、ふるい上重量基準における50%径が、600μmの球状の粒子が得られた。
(比較例1)
槽径70mm、高さ350mmの竪型1L撹拌槽に、翼径50mmのフラットタービン翼を4段設置し、450rpmで撹拌した。続いて、製造例1のゴム状重合体粒子(A)の水性ラテックスと、メチルエチルケトン(B)を等重量で混合したもの(C)を、撹拌槽の底面から50mmの位置より128ml/minの供給速度で供給した。同時に、撹拌槽底部の同じ高さに設置した別の供給口より水(D)を92ml/minで供給した。ゴム状重合体粒子(A)の水性ラテックス、メチルエチルケトン(B)、水(D)の混合比率は、100重量部、100重量部、160重量部であり、撹拌槽内の滞留時間は4.5分であった。撹拌槽底から液面までの高さは300mmであった。撹拌槽上部の液面位置からのオーバーフローにより凝集体(F)と水相(E)からなるスラリー液を回収した。60分間操作を行い、ゴム状重合体粒子(A)の水性ラテックス10.4kgの凝集を行った。撹拌槽上部の液面位置より15分毎に回収した凝集体の粒子径を湿式ふるいにて測定した結果、15分後のふるい上重量基準における50%径が1500μm、95%径が750μm、5%径が3000μmであった。60分後のふるい上重量基準における50%径が3000μm、95%径が750μm、5%径が4000μmであり、経時的に粒子の成長が見られ、安定した粒子径は得られなかった。また、槽内に粒子の滞留によってゴム状重合体粒子(A)が積層された、30mm程度の塊状の粒子が見られ安定した連続運転ができなかった。
槽径70mm、高さ350mmの竪型1L撹拌槽に、翼径50mmのフラットタービン翼を4段設置し、450rpmで撹拌した。続いて、製造例1のゴム状重合体粒子(A)の水性ラテックスと、メチルエチルケトン(B)を等重量で混合したもの(C)を、撹拌槽の底面から50mmの位置より128ml/minの供給速度で供給した。同時に、撹拌槽底部の同じ高さに設置した別の供給口より水(D)を92ml/minで供給した。ゴム状重合体粒子(A)の水性ラテックス、メチルエチルケトン(B)、水(D)の混合比率は、100重量部、100重量部、160重量部であり、撹拌槽内の滞留時間は4.5分であった。撹拌槽底から液面までの高さは300mmであった。撹拌槽上部の液面位置からのオーバーフローにより凝集体(F)と水相(E)からなるスラリー液を回収した。60分間操作を行い、ゴム状重合体粒子(A)の水性ラテックス10.4kgの凝集を行った。撹拌槽上部の液面位置より15分毎に回収した凝集体の粒子径を湿式ふるいにて測定した結果、15分後のふるい上重量基準における50%径が1500μm、95%径が750μm、5%径が3000μmであった。60分後のふるい上重量基準における50%径が3000μm、95%径が750μm、5%径が4000μmであり、経時的に粒子の成長が見られ、安定した粒子径は得られなかった。また、槽内に粒子の滞留によってゴム状重合体粒子(A)が積層された、30mm程度の塊状の粒子が見られ安定した連続運転ができなかった。
(比較例2)
水(D)の供給量を106ml/min、184重量部とした以外は、比較例1と同様の操作を行った。装置内の滞留時間は4.3分であった。攪拌機上部の液面位置より15分毎に回収した凝集体の粒子径を湿式ふるいにて測定した結果、15分後のふるい上重量基準の50%径が680μm、95%径が180μm、5%径は1300μmであった。60分後のふるい上重量基準における50%径は1400μm、95%径は750μm、5%径は3000μmであり、経時的に粒子の成長が見られ、安定した連続運転ができなかった。
水(D)の供給量を106ml/min、184重量部とした以外は、比較例1と同様の操作を行った。装置内の滞留時間は4.3分であった。攪拌機上部の液面位置より15分毎に回収した凝集体の粒子径を湿式ふるいにて測定した結果、15分後のふるい上重量基準の50%径が680μm、95%径が180μm、5%径は1300μmであった。60分後のふるい上重量基準における50%径は1400μm、95%径は750μm、5%径は3000μmであり、経時的に粒子の成長が見られ、安定した連続運転ができなかった。
Claims (12)
- ゴム状重合体粒子(A)の水性ラテックスを水に対し部分溶解性を示す有機溶媒(B)と混合して得られる混合物(C)と水(D)とをかき上げ型傾斜パドル翼を多段に設置した撹拌槽に連続的に供給し、混合接触させて、有機溶媒(B)を含有するゴム状重合体粒子(A)の凝集体(F)を水相(E)中に生成させた後、凝集体(F)を連続的に単離することを特徴とする、精製ゴム状重合体粒子の連続製造方法。
- 混合物(C)と水(D)を撹拌槽の底部より供給し、凝集体(F)と水相(E)の混合物を攪拌槽の上部より回収することを特徴とする、請求項1記載の製造方法。
- 請求項1又は2に記載の製造方法により得られた精製ゴム状重合体粒子の凝集体(F)を脱水及び/又は脱溶媒後乾燥することを特徴とする、精製ゴム状重合体粒子の製造方法。
- 請求項1又は2に記載の製造方法により得られた精製ゴム状重合体粒子の凝集体(F)に、ゴム状重合体粒子(A)と親和性を示す有機溶媒を添加し、該ゴム状重合体粒子(A)が前記有機溶媒中に分散した分散体(G)を得ることを特徴とする、分散体(G)の製造方法。
- 反応性基を有する重合性有機化合物(H)にゴム状重合体粒子(A)を分散した樹脂組成物の製造方法であって、請求項4に記載の製造方法により得られた分散体(G)と前記重合性有機化合物(H)と混合した後、揮発性成分を留去することを特徴とする、樹脂組成物の製造方法。
- 反応性基を有する重合性有機化合物(H)にゴム状重合体粒子(A)を分散した樹脂組成物の製造方法であって、請求項1又は2に記載の製造方法により得られた凝集体(F)と前記重合性有機化合物(H)と混合した後、揮発性成分を留去することを特徴とする、樹脂組成物の製造方法。
- 前記反応性基を有する重合性有機化合物(H)がエポキシ樹脂であることを特徴とする、請求項5又は6に記載の樹脂組成物の製造方法。
- 前記有機溶媒(B)の20℃における水に対する溶解度が5重量%以上、40重量%以下であることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれかに記載の製造方法。
- ゴム状重合体粒子(A)の水性ラテックスおよび水に対し部分溶解性を示す有機溶媒(B)を混合して得られる混合物(C)に対して接触させる水(D)の量が、有機溶媒(B)100重量部に対し40重量部以上、350重量部以下であることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれかに記載の製造方法。
- ゴム状重合体粒子(A)が、2層以上の多層構造を有する重合体であって、少なくとも1層以上の架橋ゴム状重合体層を含むことを特徴とする、請求項1乃至9のいずれかに記載の製造方法。
- ゴム状重合体粒子(A)が、ジエン系単量体および(メタ)アクリル酸エステル単量体から選ばれる少なくとも1種以上の単量体50〜100重量%、および他の共重合可能なビニル単量体0〜50重量%から構成されるゴム弾性体、ポリシロキサンゴム系弾性体、またはこれらの混合物からなるゴム粒子コア(A−1)40〜95重量%の存在下に、(メタ)アクリル酸エステル、芳香族ビニル、シアン化ビニル、不飽和酸誘導体、(メタ)アクリルアミド誘導体、マレイミド誘導体から選ばれる少なくとも1種のビニル重合性単量体からなるシェル層(A−2)5〜60重量%を重合して得られるグラフト共重合体であることを特徴とする、請求項1乃至10のいずれかに記載の製造方法。
- ゴム状重合体粒子(A)のシェル層(A−2)に、エポキシ基、カルボキシル基、水酸基、炭素−炭素2重結合からなる群から選ばれる少なくとも1種の反応性官能基を有することを特徴とする、請求項11記載の製造方法。
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