JP5208003B2 - ポリマー微粒子分散組成物、及びその製造方法 - Google Patents
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Description
前記ポリマー微粒子が、その体積平均粒子径が50nm以下であり、かつ、架橋ポリマー層を含み、
前記ポリマー微粒子が、前記媒体中に独立分散していることを特徴とするポリマー微粒子分散組成物である。
前記中間ポリマー層が、多官能性モノマー30〜100重量%、及びその他のビニルモノマー0〜70重量%からなる中間ポリマー層成分を重合してなる中間ポリマー層重合体からなるようにすることである。
前記ポリマー微粒子が水媒体中に分散されてなる水媒体分散液を、20℃における水に対する溶解度が5質量%以上40質量%以下の有機溶媒と混合した後、さらに過剰の水と混合して、ポリマー微粒子をポリマー微粒子緩凝集体を得る第1工程と、
凝集したポリマー微粒子を液相から分離・回収した後、再度有機溶媒と混合して、ポリマー微粒子分散液を得る第2工程と、
有機溶媒溶液をさらに前記媒体と混合した後、有機溶媒を留去する第3工程と、
を含む、ポリマー微粒子分散組成物の製造方法に関する。
本発明のポリマー微粒子分散組成物は、媒体100重量部、及びポリマー微粒子0.1重量部〜150重量部を含むポリマー微粒子分散組成物であって、前記ポリマー微粒子が、その体積平均粒子径が50nm以下であり、かつ、架橋ポリマー層を含み、前記ポリマー微粒子が、前記媒体中に独立分散していることを特徴とするポリマー微粒子分散組成物なので、媒体が硬化物や重合体である場合にその媒体に靱性を付与すること可能であり、従って靱性を向上させることが可能なポリマー微粒子分散樹脂組成物となる。即ち、本発明は、本発明のポリマー微粒子分散樹脂組成物の媒体が硬化物や重合体である場合に、その常温固体の媒体中に本発明に係るポリマー微粒子分散組成物が独立分散していると、固体媒体の靱性が改善されることを発見し、その発見に基づき為されたものである。
本発明に係る媒体は、上述したように、硬化物や重合体、又は、この硬化物や重合体に前記ポリマー微粒子の独立分散状態を維持したままで置換可能な媒体であり、前記ポリマー微粒子の独立分散状態を確保する観点から好ましくは有機化合物である。前記ポリマー微粒子の不可逆な凝集を抑制して独立分散状態を維持しつつ、容易に硬化物や重合体の改質目的に適用できるという観点から水以外の成分を主体とする媒体で有り、好ましくは有機化合物を主成分とする媒体である。
本発明に係るポリマー微粒子は、架橋ポリマー層を含むことを要するが、上述したようにそのことにより上記媒体に相溶することなく独立分散しているので、ポリマー微粒子自体が架橋ポリマー層だけで構成されている場合、即ち、ポリマー微粒子の100重量%が架橋ポリマー層である場合を含めて、架橋ポリマー層は本発明に係るポリマー微粒子の主たる構成要素であり、本発明の靱性向上効果の観点から、その比率は40重量%以上であることが好ましく、より好ましくは45重量%〜90重量%である。また、靱性向上の観点から、前記ポリマー微粒子1個の内部に1個の粒子状の架橋ポリマー層を含むことが好ましく、その場合は、架橋ポリマー層の好ましい数平均粒子径は50nm以下であり、より好ましくは、1nm以上、30nm以下、更に好ましくは2nm以上、20nm以下である。
本発明に係る架橋ポリマー層は、本発明の発明者らが見出した効果である、体積平均粒子径が50nm以下の独立分散しているポリマー微粒子を含む硬化物や重合体の靱性改善効果、が奏されるものであれば特に限定されず、例えば、架橋ゴム状重合体、架橋硬質重合体等が好ましく例示される。
本発明に係る被覆ポリマー層は、被覆ポリマー層成分を重合してなる被覆ポリマー層重合体からなり、前記媒体中での本発明に係るポリマー微粒子の分散性を向上させる効果が奏されるものであれば特に限定されず、例えば、ビニル基を有するビニルモノマーをラジカル重合したビニル重合体や、オレフィン化合物を重合したポリオレフィン類、シロキサン化合物を縮合重合したシリコーン重合体、ポリカプロラクトン等の脂肪族ポリエステル類、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコール等のポリエーテル類等が好ましく例示される。この内、被覆ポリマー層として、前記ビニル重合体を用いた場合には、前記架橋ポリマー層や後述する中間ポリマー層にグラフト重合することが可能であるので好ましい。
本発明に係る中間ポリマー層は、同一分子内にラジカル性二重結合を2以上有するモノマー(以下、「多官能性モノマー」と称する場合がある。)30〜100重量%、及びその他のビニルモノマー0〜70重量%からなる中間ポリマー層成分を重合してなる中間ポリマー層重合体からなり、本発明のポリマー微粒子分散組成物の粘度を低下させる効果、前記被覆ポリマー層をポリマー微粒子外壁面へ均一に存在せしめる効果、ポリマー微粒子の媒体への分散性を向上させる効果、の内何れかの効果を奏するものであれば、特に限定されない。このような多官能性モノマーを主成分として形成される中間ポリマー層を有することで、この多官能性モノマーの二重結合の一つを介して、前記中間ポリマー層成分が前記被覆ポリマー層にグラフト重合して、実質的に中間ポリマー層と被覆ポリマー層とが化学結合するとともに、残りの二重結合を介して架橋ポリマー層にグラフト重合することで、実質的に中間ポリマー層と架橋ポリマー層とが化学結合する。また、言い換えれば前記コアに多くの二重結合が配されることから、シェルのグラフト効率が高められ、ポリマー微粒子のコアの架橋密度が上がるため、上述の3つの効果が得やすくなる。
本発明に係るポリマー微粒子は、その体積平均粒子径が50nm以下であり、かつ、架橋ポリマー層を含む。このようなポリマー微粒子は、周知の方法で形成できるが、一般的な水媒体中で製造可能であるので、単量体を前記水媒体中で、乳化重合、懸濁重合、ミニエマルジョン重合、マイクロエマルジョン重合、及び分散重合からなる群から選ばれる1種以上の方法を用いて重合することが好ましく、このようにして形成された水性ラテックスである本発明に係るポリマー微粒子が水媒体中に分散されてなる水媒体分散液を出発原料として、本発明のポリマー微粒子分散組成物を製造することが好ましい。前記重合法の中で、ポリマー微粒子の構造制御の観点から、乳化重合、特に多段乳化重合が好ましい。
前記ジエン系ゴム重合体は、ジエン系モノマーを主成分として重合される重合体であり、適宜その他のビニルモノマーを混合して重合した共重合体とすることができる。
前記アクリル系ゴム重合体は、アクリルモノマーを主成分として重合される重合体であり、適宜その他の(メタ)アクリルモノマーや、前記その他のビニルモノマーを混合して重合した共重合体とすることができる。
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;
グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルアルキル(メタ)アクリレート等のグリシジル(メタ)アクリレート類;
アルコキシアルキル(メタ)アクリレート類;
アリル(メタ)アクリレート、アリルアルキル(メタ)アクリレート等のアリルアルキル(メタ)アクリレート類;
モノエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の多官能性(メタ)アクリレート類等が挙げられる。これらの(メタ)アクリレートは、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記オルガノシロキサン系ゴム重合体としては、例えばジメチルシリルオキシ、ジエチルシリルオキシ、メチルフェニルシリルオキシ、ジフェニルシリルオキシ等の、アルキル或いはアリール2置換シリルオキシ単位から構成されるポリシロキサン系重合体が好ましく例示され、具体的には、1,3,5,7−オクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)に代表される環状シロキサンや、好ましくは重量平均分子量が500〜20,000以下の直鎖状、又は分岐状のオルガノシロキサンオリゴマーを主成分とするオルガノシロキサン系ゴム重合体形成用単量体を、酸や、アルカリ、塩、フッ素化合物などの触媒を用いて、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の方法で重合したポリオルガノシロキサンの粒子を好ましく例示することができる。
前記多官能性モノマーとしては、ブタジエンは含まれず、アリル(メタ)アクリレート、アリルアルキル(メタ)アクリレート等のアリルアルキル(メタ)アクリレート類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の多官能性(メタ)アクリレート類;ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、グリシジルジアリルイソシアヌレート、ジビニルベンゼン等が挙げられる。特に好ましくはアリルメタアクリレート、トリアリルイソシアヌレート、ジビニルベンゼン(DVB)である。
前記その他のビニルモノマーとしては、上述したジエン系モノマー、(メタ)アクリルモノマー、及び多官能性モノマーのいずれでもでないビニルモノマーであって、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、1−又は2−ビニルナフタレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン等のビニル芳香族化合物類;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のアルケン類;(メタ)アクリロニトリルに代表されるシアン化ビニル化合物;(メタ)アクリルアミド、アルキルビニルエーテル等が挙げられ、これらのその他のビニルモノマーは、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上述したように、本発明のポリマー微粒子分散組成物の製造法は、順に、ポリマー微粒子緩凝集体を得る第1工程、ポリマー微粒子分散液を得る第2工程、及び本発明のポリマー微粒子分散組成物を得る第3工程を含んで調製されることが好ましい。
第1工程は、20℃における水に対する溶解度が好ましくは5質量%以上で、40質量%以下(特に30質量%以下)の有機溶媒と、前記水媒体分散液とを混合する操作を含む。かかる有機溶媒を用いることによって、上記混合操作の後、さらに水を添加すると(後述する)相分離することとなって、再分散が可能な程度の緩やかな状態のポリマー微粒子緩凝集体を得ることができる。
第2工程は、凝集したポリマー微粒子を液相から分離・回収して、ポリマー微粒子ドープを得る操作を含む。かかる操作によって、ポリマー微粒子から乳化剤等の水溶性の夾雑物を分離・除去することができる。
第3工程は、第2工程で得たポリマー微粒子の有機溶媒溶液中の有機溶媒を前記媒体に置換する操作を含む。かかる操作によって、ポリマー微粒子が一次粒子の状態で分散したポリマー微粒子分散組成物を得ることができる。また、ポリマー微粒子の凝集体に残存する水分を共沸留去することができる。
先ず、各実施例、及び比較例のポリマー微粒子分散組成物の評価方法について、以下説明する。
得られたポリマー微粒子分散組成物の一部を切り出し、酸化ルテニウムあるいは酸化オスミウムでポリマー微粒子を染色処理した後に薄片を切り出し、透過型電子顕微鏡(日本電子(株)製、JEM−1200EX)を用いて倍率1万倍、及び4万倍にて観察を行い、以下の方法により粒子分散率(%)を算出した。
水性ラテックスおよびポリマー微粒子分散組成物中に分散しているポリマー微粒子の体積平均粒子径(Mv)および個数平均粒子径(Mn)は、マイクロトラックUPA150(日機装株式会社製)を用いて測定した。水性ラテックスについては脱イオン水で希釈、液状樹脂組成物についてはメチルエチルケトンで希釈したものを測定試料として用いた。測定は、水、またはメチルエチルケトンの屈折率、およびそれぞれのポリマー粒子の屈折率を入力し、計測時間600秒、Signal Levelが0.6〜0.8の範囲内になるように試料濃度を調整して行った。分散度はMv、Mnの値からMv/Mnを算出して求めた。
得られた4万倍の透過型電子顕微鏡写真において、5cm四方のエリアを無作為に4カ所選択して、上述の方法で粒子分散率(%)を算出し、その平均値を用いた。
硬化板サンプルを、長さ100mm、幅(b)10mm、厚さ(h)5mmのサイズの試験片に切削後、23℃で養生、その後、オートグラフAG−2000E(島津製作所製)を用いて、支点間距離(L)80mm、テストスピード2mm/分の条件にて3点曲げ試験を実施した。得られた荷重(F)−たわみ(e)曲線の初期傾き(F/e)を求め、曲げ弾性率(E)を下記の数式2より算出した。ここで、(F/e)はkN/mm単位、L、b、hはmm単位である。
硬化板サンプルを長さ2.5インチ、幅(b)0.5インチ、厚さ(h)5mmのサイズの試験片に切削後、ノッチングマシーンによりVノッチを入れた。その後、Vノッチ先端からカミソリ刃を用いて試験片中央までクラックを入れた。試験片を23℃で養生後、オートグラフAG−2000E(島津製作所製)を用い、支点間距離(L)50mm、テストスピード1mm/分の条件で3点曲げ試験を行なった。曲げ試験から得られた最大強度F(kN)を用い、下記の数式3、及び数式4に従い、破壊靱性値K1c(MPa・m1/2)を算出した。ここで、aはVノッチの深さとVノッチ先端からクラック先端までの長さの和であり、L、h、a、及びbはcm単位である。
温度計、撹拌機、還流冷却器、窒素流入口、モノマーと乳化剤の添加装置を有するガラス反応器に、脱イオン水154質量部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(EDTA)0.006質量部、
硫酸第一鉄・7水和塩0.0015質量部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート(SFS)0.2質量部、及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDBS)3.0質量部を仕込み、窒素気流中で撹拌しながら60℃に昇温した。
製造例1において、SDBS3.0質量部に代えて、1.5、0.42、0.125、0.035質量部をそれぞれ用いたこと以外は製造例1と同様にしてポリマー微粒子を含む水性ラテックス(L−2、L−3、L−4、L−5)をそれぞれ得た。モノマー成分の重合転化率はいずれも99%以上であった。得られた水性ラテックスに含まれるポリマー微粒子の体積平均粒子径はそれぞれ43、104、136、199nmであった。
耐圧重合機中に、脱イオン水200質量部、リン酸三カリウム0.03質量部、EDTA0.002質量部、硫酸第一鉄・7水和塩0.001質量部、及びSDBS1.55質量部を投入し、撹拌しつつ十分に窒素置換を行なって酸素を除いた後、ブタジエン(Bd)100質量部を系中に投入し、45℃に昇温した。パラメンタンハイドロパーオキサイド(PHP)0.03質量部、続いてSFS0.10質量部を投入し重合を開始した。重合開始から3、5、7時間目それぞれに、PHP0.025質量部を投入した。また、重合開始4、6、8時間目それぞれに、EDTA0.0006質量部、及び硫酸第一鉄・7水和塩0.003質量部を投入した。重合15時間目に減圧下残存モノマーを脱揮除去して重合を終了し、ポリブタジエンゴムを主成分とする弾性コア層を含む水性ラテックスを得た。得られた水性ラテックスに含まれるポリマー微粒子の弾性コア層の体積平均粒子径は90nmであった。
30℃の1L混合槽にメチルエチルケトン(MEK)126質量部を導入し、撹拌しながら、製造例1で得られたポリマー微粒子の水性ラテックスを126質量部投入した。均一に混合後、水200質量(合計452)部を80質量部/分の供給速度で投入した。供給終了後、速やかに撹拌を停止したところ、浮上性の凝集体を含むスラリー液を得た。次に、凝集体を残し、液相350質量部を槽下部の払い出し口より排出させた。得られた凝集体(ポリマー微粒子ドープ)にMEK150質量部を追加して混合し(残存252)、ポリマー微粒子が分散した有機溶媒溶液を得た。この有機溶媒溶液71.6質量部(ポリマー微粒子を11.1重量部含む)に液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER社製「JER828EL」)100質量部を投入し、混合後、MEKを減圧留去し、ポリマー微粒子を分散させたビスフェノールA型エポキシ樹脂をポリマー微粒子分散組成物1として得た。
ポリマー微粒子分散組成物を混合せず、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂JER828EL;97.6g、及び硬化剤であるジアミノジフェニルスルホンAradur9664−1;32.4gのみを混合したこと以外は実施例1と同様にして、硬化板を得た。この硬化板の物性値を表2に示す。
実施例1において、製造例1で得られたポリマー微粒子の水性ラテックスに代えて、製造例2〜6で得られたそれぞれのポリマー微粒子の水性ラテックスを用いた以外は実施例1と同様にして、ポリマー微粒子を分散させたエポキシ樹脂組成物2〜6、及び硬化板2〜6を、それぞれ実施例2、及び比較例2〜5の硬化板として得た。この硬化板2〜6の物性値を表2に示す。また、実施例2で得られた硬化板につき上述の方法、具体的には、ミクロトームで超薄サンプルを切り出し、酸化ルテニウムで染色し透過型電子顕微鏡によるポリマー微粒子の分散状態の観察、及び粒子分散率の算出を行った。その顕微鏡写真を図1に示す。粒子分散率は55%であった。
Claims (11)
- 水以外の成分を主体とする媒体100重量部、及びポリマー微粒子0.1重量部〜150重量部を含むポリマー微粒子分散組成物であって、
該ポリマー微粒子が、その体積平均粒子径が50nm以下であり、かつ、架橋ポリマー層を含み、
該ポリマー微粒子が、該媒体中に独立分散しており、
前記ポリマー微粒子が、その内側に存在する前記架橋ポリマー層、及びその最も外側に存在する被覆ポリマー層の少なくとも2層を含むことを特徴とするポリマー微粒子分散組成物。 - 前記架橋ポリマー層が、Tgが0℃以下の架橋ゴム状重合体である、請求項1に記載のポリマー微粒子分散組成物。
- 前記架橋ゴム状重合体が、ジエン系ゴム重合体、アクリル系ゴム重合体、及びオルガノシロキサン系ゴム重合体からなる群から選ばれる1種以上である、請求項2に記載のポリマー微粒子分散組成物。
- 前記被覆ポリマー層が、被覆ポリマー層成分を重合してなる被覆ポリマー層重合体からなり、
該被覆ポリマー層成分が、重合性、又は、硬化反応性をもつ官能基を含有する単量体を含み、
該重合性、又は、硬化反応性をもつ官能基が、エポキシ基、オキセタン基、水酸基、炭素−炭素2重結合、アミノ基、イミド基、カルボン酸基、カルボン酸無水物基、環状エステル、環状アミド、ベンズオキサジン基、及びシアン酸エステル基からなる群から選ばれる1種以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリマー微粒子分散組成物。 - 前記ポリマー微粒子が、さらに、前記架橋ポリマー層に接してその外側に存在する中間ポリマー層を含み、
該中間ポリマー層が、多官能性モノマー30〜100重量%、及びその他のビニルモノマー0〜70重量%からなる中間ポリマー層成分を重合してなる中間ポリマー層重合体からなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリマー微粒子分散組成物。 - 前記媒体が、硬化性或いは重合性モノマーを硬化させたもの、硬化性或いは重合性オリゴマーを硬化させたもの、及び熱可塑性ポリマーからなる群から選ばれる1種以上であり、かつ、常温で固体である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリマー微粒子分散組成物。
- 前記媒体が、硬化性或いは重合性モノマー、硬化性或いは重合性オリゴマー、及び有機溶媒からなる群から選ばれる1種以上であり、かつ、常温で液体である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリマー微粒子分散組成物。
- 前記硬化性或いは重合性モノマー、又は、硬化性或いは重合性オリゴマーが、重合性、又は、硬化反応性を有する官能基を含有する有機化合物である、請求項6、又は7に記載のポリマー微粒子分散組成物。
- 前記重合性、又は、硬化反応性を有する官能基が、エポキシ基、オキセタン基、水酸基、炭素−炭素二重結合、アミノ基、イミド基、カルボン酸基、カルボン酸無水物基、環状エステル、環状アミド、ベンズオキサジン基、及びシアン酸エステル基からなる群から選ばれる1種以上である、請求項8に記載のポリマー微粒子分散組成物。
- 請求項1〜9のいずれかに記載のポリマー微粒子分散組成物の製造方法であって、順に、
前記ポリマー微粒子が水媒体中に分散されてなる水媒体分散液を、20℃における水に対する溶解度が5質量%以上40質量%以下の有機溶媒と混合した後、さらに過剰の水と混合して、ポリマー微粒子を緩凝集させポリマー微粒子緩凝集体を得る第1工程と、
凝集したポリマー微粒子を液相から分離・回収した後、再度有機溶媒と混合して、ポリマー微粒子分散液を得る第2工程と、
有機溶媒溶液をさらに前記媒体と混合した後、有機溶媒を留去する第3工程と、
を含む、ポリマー微粒子分散組成物の製造方法。 - 前記水媒体分散液が、単量体を前記水媒体中で、乳化重合、懸濁重合、ミニエマルジョン重合、マイクロエマルジョン重合、及び分散重合からなる群から選ばれる1種以上の方法を用いて前記ポリマー微粒子を重合することにより形成される水性ラテックスである、請求項10に記載のポリマー微粒子分散組成物の製造方法。
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