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JP2005132102A - インクジェットヘッドおよび該ヘッドを備えるインクジェットプリント装置 - Google Patents

インクジェットヘッドおよび該ヘッドを備えるインクジェットプリント装置 Download PDF

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まさ子 下村
Tadaki Inamoto
忠喜 稲本
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Ryoichiro Kurobe
亮一郎 黒部
Yohei Sato
陽平 佐藤
Akihiko Shimomura
明彦 下村
Isao Imamura
功 今村
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Abstract

【課題】 ヘッド基板の周囲と、ヘッド基板と電気配線基板との電気接続部とを封止する2種類の封止剤を同時に硬化しても、硬化スピードの相違による硬化材の奪い合いがなく、電気的不良、空洞、線膨張係数の違いによる亀裂等の支障がないインクジェットヘッドを提供する。
【解決手段】 本発明のインクジェットヘッドは、インクを吐出するための吐出素子が設けられたヘッド基板と、該ヘッド基板に電気的に接続された電気配線基板と、を有し、ヘッド基板の周囲が第1の封止剤により封止され、ヘッド基板と電気配線基板との電気接続部が第2の封止剤により封止されているインクジェットヘッドにおいて、第2の封止剤の材料は第1の封止剤の材料よりも硬度が高く、かつ第1及び第2の封止剤の材料の主材及び硬化材が同一である。
【選択図】 図5

Description

本発明は、インクジェットヘッドおよび該ヘッドを備えるインクジェットプリント装置に関するものである。
インクジェット記録ヘッドによる記録方式は、インクに熱エネルギーや振動エネルギーを与え、インクを微小な液滴としてノズルより吐出し、被記録媒体上に画像を形成するものであるが、このようなインクジェットヘッドを製造する方法としては、例えば特開2002−019120号公報に記載されている。
この種のインクジェット記録ヘッドの製造方法としては、まず、シリコン基板上に発熱抵抗体(吐出素子部)、および発熱抵抗体に電力を供給するための配線導体を設け、その配線導体に保護膜をもうけた後、インク流路及びインク吐出口をレジストによりパターニングする。
次にノズル材を塗布硬化した後、シリコン基板の裏面側から吐出素子部へインクを供給するための穴をシリコン基板に空ける。こうしてできた穴を通して、レジストを除去し、インク流路、吐出口が完成する。
そして、このシリコン基板からヘッドとして必要な大きさのチップ状に切断して得られるヘッド基板をアルミナ等の支持プレートに張り付けた後、ヘッド外部から発熱抵抗体等へ電力を供給するフレキシブル配線基板を接合するために、パッド上にめっきあるいはボールバンプを形成する。このようにして完成した記録ヘッドにフレキシブル配線基板を接合する。
次に、ヘッド基板の側面をインクやゴミ等から保護するためのチップ周囲封止剤を塗布する。そのチップ周囲封止剤の硬化後、その上から電気接続部を封止するILB(inner lead bonding)封止剤(電気接続部封止剤)の塗布を行う。
ここで使用されるヘッド基板(チップ)周囲を封止する封止剤とILBを封止する封止剤(電気接続部を封止する)との2つの封止剤に求められる機能は次のとおりである。
チップ周囲封止剤としては、ヘッド基板を取り付ける支持する支持プレート上の部位とヘッド基板との間にある、チップ周囲にわたって1mmより小さい幅の窪みの中を短時間に隙間なく流れ、かつ、インクやその他の要因からチップを保護することが求められる。ILB封止剤としては、電気部分の封止を完全に行うことはもちろんのこと、プリンタに設置されヘッド基板の最上面にあるインク吐出口配設面を清掃するブレードやワイパー等によるこすりや紙ジャムによる紙等との接触によっても剥がれないことが求められる。更に、弗化アルキル化合物や低分子環状シロキサン等のヘッドフェイス面に施されたインク撥水機能を阻害する成分を含まないようにしなくてはならない。
上記機能を満たすために、チップ周囲封止剤は、流れ性の良好かつ幅広い環境温度域において柔軟である低チキソ性のものが適切である。他方、ILB封止剤は、硬度が高く、高粘度、高チキソ性の形状保持しやすい材料が好ましい。
従来においては、チップ周囲封止剤としての要求特性を満たす最適な材料とILB封止剤としての要求特性を満たす最適な材料とを、それぞれ別々に選択していた。
一例としては、チップ周囲封止剤には、柔軟なポリブタジエン変性エポキシ樹脂とアミン硬化材の材料を用い、他方、ILB封止剤には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂と硬化材に酸無水物、フィラーを70%程度含有した通称ダム材といわれているものを用いた。
特開2002−019120
しかしながら上記従来例には、更に改良を施すべき余地があった。
例えば、チップ周囲封止剤を塗布後硬化し、その後ILB封止剤を塗布硬化させた場合、硬化時間が長く、チップ周囲封止剤の硬化とILB封止剤の硬化とで各々に専用恒温槽が必要となり、更にそのための場所も必要となるため、製品のコストが高くなってしまうという課題があった。そこで、チップ周囲封止剤を塗布後、ILB封止剤を塗布して同時に硬化し、硬化時間の削減を試みたところ、以下に述べるような問題が生じた。
チップ周囲封止剤とILB封止剤の境界面に薄い未硬化層ができ、この未硬化層にインクが進入し、電気的不良を生じることがあった。更に、フィラ−を多量に含むために比重の大きいILB封止剤がより柔軟なチップ周囲封止剤中に沈むことで、チップ周囲封止剤がチップ上に溢れ出てしまったり、硬化物の中に空洞ができインクが進入してしまったりする場合があった。
本発明の目的は、ヘッド基板を保護するための封止剤(チップ周囲封止剤)と電気接続部封止剤(ILB封止剤)との界面に未硬化部が発生しないインクジェットヘッド及びインクジェットプリント装置を提供することにある。
本発明の他の発明は、ヘッド基板を保護するための封止剤(チップ周囲封止剤)と電気接続部封止剤(ILB封止剤)との界面の密着性の良いインクジェットヘッド及びインクジェットプリント装置を提供することにある。
上記問題を鋭意研究した結果、上記問題は以下に示す本発明によって解決する。
本発明のインクジェットヘッドは、インクを吐出するための吐出素子が設けられたヘッド基板と、該ヘッド基板に電気的に接続された電気配線基板と、を有し、前記ヘッド基板の周囲が第1の封止剤により封止され、前記ヘッド基板と前記電気配線基板との電気接続部が第2の封止剤により封止され、前記第2の封止剤の硬化後の硬度は前記第1の封止剤の硬化後の硬度よりも高く、かつ前記第1及び第2の封止剤の材料の主材及び硬化材が同一であることを特徴とする。
本発明によると、チップ周囲封止剤とILB封止剤とを同時に硬化しても、硬化スピードの相違による両封止剤間での硬化材の奪い合い(硬化阻害)がなく、電気的不良、空洞、線膨張係数の違いによる亀裂(劣低温特性)等の発生といった支障がない、インクジェットヘッドが得られる。また、両封止剤の界面において未硬化部(硬化阻害)を発生させることなく、チップ周囲封止剤とILB封止剤を同時の処理で硬化させられる。
したがって、本発明によると、インクジェットヘッドの製造工程の簡易化により製造コストダウンが達成できるほか、線膨張係数の違いによる応力が小さくなるため、2つの封止剤の密着性が良くなり、良好な封止が得られる。
本発明は上記の化学現象のメカニズムを詳細に解明した結果得られた、次に示すような知見に基づいて成されたものである。
(1)硬化開始が早いビスフェノールA型エポキシ樹脂が境界面にあるチップ周囲封止剤中の硬化材を奪うために、ポリブタジエン変性エポキシ樹脂の硬化が阻害され、未硬化層ができ、インクの進入経路となり電気的不良が起きる。
(2)封止剤料中より発生した溶媒、加水分解物(低級アルコール、酸等)が気体となり、硬化物の中に空洞を作りILB封止剤とチップ周囲封止剤の密着を悪化する。
(3)チップ周囲とILB部において異なる主材の封止剤を用いると、線膨張係数の違いから硬化収縮時に発生する応力により界面に隙間が生成し易い。
上述のような得られた知見により成された本発明は、ヘッド基板を保護するための封止剤(チップ周囲封止剤)と電気的接続部を封止するための封止剤(ILB封止剤)の主材、硬化材が同一であり、かつこれらの封止剤が部分的に層状に配置されているインクジェットヘッドを用いることで、封止剤の界面において未硬化部(硬化阻害)の発生がなく、ヘッド基板周囲封止剤と電気的接続部封止剤を同時に硬化させられるものである。したがって、インクジェットヘッドの製造工程の簡易化により製造コストダウンが達成できるほか、線膨張係数の違いによる応力が小さくなるため、2つの封止剤の密着性が良くなり、封止が完全に行われる。
なお、本発明において主材、硬化材が等しいというレベルは、材料の硬化物の赤外吸収スペクトルが一致することを意味しており、特に赤外吸収スペクトルに現れない程度の変性は、同一とみなすものである。
次に本発明を具体的に説明する。
本発明において、主に電気的接続部(ILB)封止剤に使用される主材としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、含ブロムエポキシ樹脂、フェノールおよびクレゾール型エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、グルシジルエステル系樹脂、グリシジルアミン系樹脂、複素環式エポキシ樹脂、およびこれらのシリコーン変性、ポリブタジエン変性、ウレタン変性したものや、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、グリセリン等を使って多官能化したものでもよい。
また、アクリル樹脂、スチレン樹脂、これらの変性体などを用いても良いが、分子内にエポキシ基をもつものは、耐薬品性に優れるため、特に好ましい。
チップ周囲封止剤においても、上述した主材はいずれも使用可能である。しかしながら、チップ間の細い隙間を流れやすく、ヘッドの保存温度差で生じる封止剤とチップ間の線膨張係数の違いにより発生する応力を緩和しやすい、流れ性の良好な低粘度のものが好ましい。
これらの化合物としては、ポリブタジエン骨格、シリコーン骨格または、シリコーンとポリブタジエン骨格を同時にもつエポキシ樹脂が好ましく、それらの中でもエポキシ当量の大きなものが好ましい。特に、エポキシ当量1000以上が好ましい。1000より小さいと硬化物が硬くなり、低温環境下で硬化物自身又はチップが割れる。エポキシ当量はJISK7232−1986に準じた値である。
硬化材としては次に述べるものが好ましい。アミン系硬化剤としては、脂肪族アミンとしてはエチレンジアミン(EDA)、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、ジプロピレンジアミン(DPDA)、ジエチルアミノプロピルアミン(DEAPA)、ヘキサメチレンジアミン(HMDA)、環状アミンとしてはメンセンジアミン(MDA)、インフォロンジアミン(IPDA)、ビス(4−アミノー3−メチルジンクロヘキシル)メタン、ジアミノジンクロヘキシルメタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミノエチルピペラジン、3,9ビス(3−アミノプロピル)2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、脂肪族芳香族アミンとしてはm−キシレンジアミン、芳香族アミンとしてはメタフェニレンジアミン(MPDA)、ジアミノジフェニルメタン(DDM)、ジアミノジフェニルスルフォン(DDS)、ジアミノジエチルジフェニルメタン、その他ポリアミノアミド、酸および酸無水物系硬化剤としては、脂肪族酸無水物としてはドデセニル無水コハク酸(DDSA)、ポリアジピン酸無水物(PADA)、ポリアゼライン酸無水物(PAPA)、ポリセバシン酸無水物(PSPA)、ポリ(エチルオクタデカンニ酸)無水物(SB−20AH)、ポリ(フェニルヘキサデカンニ酸)無水物(ST−2PAH)、脂環式酸無水物としてはメチルテトラヒドロ無水フタル酸(Me−THPA)、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(Me−HHPA)、無水メチルハイミック酸(MHAC)、ヘキサヒドロ無水フタル酸(HHPA)、テトラヒドロ無水フタル酸(THPA)、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸(TATHPA)、メチルシクロヘキセンカルボン酸(MCTC)、芳香族酸無水物としては無水フタル酸(PA)、無水トリメリット酸(TMA)、無水ピロメリット酸(PMDA)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物(BTDA)、エチレングリコールビストリメリテート(TMEG)、ハロゲン系酸無水物としては無水ヘット酸(HET)、テトラブロモ無水フタル酸(TBPA)、その他エポキシ樹脂中の水酸基を架橋点とするレゾール型フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、イソシアネート、ブロックイソシアネート系等がある。以上に含まれなくともエポキシ樹脂の硬化材として使用されているものであればいずれでも使用可能である。
加えて、硬化材が主材もしくは同種の樹脂に包まれている、もしくは主材が硬化剤に包まれていて、硬化時の熱により包材が溶けて硬化材と主材の硬化が始まるアミンアダクト、エポキシアダクトタイプ等でも可能である。
また、ILB封止剤とチップ周囲封止剤の界面で硬化材の奪い合いが生じても主材の硬化が阻害されないために、ILB封止剤とチップ周囲封止剤は等しい硬化材を用いることが好ましい。
ILB封止剤においては、硬度、チキソ性、形状維持性を得るためにフィラーを入れると良い。
フィラ−としてはシリカ、カーボンブラック、酸化チタン、カオリン、クレー、炭酸カルシウムなどであるが、ここに記載されていないものでも可能である。また、フィラ−は、粉砕、破砕、溶液重合による球状化、などいずれの状態でもよい。
フィラーの充填量(完成した封止剤の重量に対する充填したフィラーの重量の割合)は、充填するフィラーの種類や、形状により異なるが、好ましくは50%以上であり、更にThixo(チキソ)指数1.7以上であれば、より好ましい。しかしながら、必要なのは所定以上の硬度であり、フィラーを充填しなくても硬度が出せるものであれば、フィラーは充填しなくても良い。
また、チキソ指数は、所定の値以上のものでない場合には、封止剤自身の形状を維持できないため、封止剤が平面状に流れてしまい、電気接続部を完全に覆うように塗布することが困難となる。従って、チキソ指数としては1.7以上の特性が好ましいものである。
また、紙詰まり等が生じ強い力でILB封止剤がこすられた場合においてもちぎれを防止するために硬い封止剤が必要である。
後述する実施例に示すが、ILB封止剤として必要な特性は、硬化後においてショアA(硬度)硬さで65以上の硬度である。また、チキソ指数(測定条件23℃、回転数2rpm、20rpm)は1.7以上であると更に良い。
チップ周囲封止剤は製造のタクトを上げるために流れ性の良いものが良好であるため、一般的にはフィラ−は充填しないが、粘度等の物性調整のために上記のフィラーを必要量充填することも可能である。
チップ周囲封止剤、ILB封止剤ともに諸性能を向上させるために添加材等を加えてもよい。添加材の一例としては、シリコンウェハー等の無機物質への接着性を良好にするためにシランカップリング材を、脱泡性を改良するために消泡材、粘度や反応性の調整を行うために反応性モノマーを加えてもよい。
また、硬化を促進するために、アミン、反応性モノマー、触媒等を使用してもよい。
本発明に係る実施例としてのインクジェット記録ヘッドを搭載するインクジェットプリンタについて、図1〜図7を参照しながら詳細に説明する。
[プリント動作機構]
図1にシリアルタイプのインクジェットプリンタの外装部材を取り外した状態の概略構成を示す。すなわち、プリンタ本体に収納、保持されるプリント動作機構は、プリント媒体(図示せず)をプリンタ本体内へと自動的に給送する自動給送部M3022と、この自動給送部M3022から1枚ずつ送出されるプリント媒体を所望のプリント位置へと導くと共に、プリント位置から排出部M3030へとプリント媒体を導く搬送部M3029と、プリント位置に搬送されたプリント媒体に所定のプリントを行うプリント部と、このプリント部などに対する回復処理を行う回復部M5000とから構成されている。
プリント部は、キャリッジ軸M4021によって移動可能に支持されたキャリッジM4001と、このキャリッジM4001に着脱可能に搭載されるヘッドカートリッジH1000とを備えている。
(プリントヘッドカートリッジH1000)
プリント部の一部を構成するヘッドカートリッジH1000について、図2および図3に基づき説明する。すなわち、ヘッドカートリッジH1000は、インクを貯溜するインクタンクH1900が搭載されるタンクホルダH1500と、このタンクホルダH1500を介してインクタンクH1900から供給されるインクをプリント情報に応じて吐出口16から吐出させるプリントヘッドH1001と、を有する。ヘッドカートリッジH1000は、後述するキャリッジM4001に対して着脱可能に搭載される、いわゆるカートリッジ方式を採用している。
ここに示すヘッドカートリッジH1000に対しては、銀塩写真レベルの高画質なカラープリントを可能とするため、例えば黒色、淡シアン色、淡マゼンタ色、シアン色、マゼンタ色および黄色の各色独立のインクタンクH1900が用意されており、各インクタンクH1900に設けられ、ヘッドカードリッジH1000に対して係止し得る弾性変形可能な取り外し用レバーH1901を操作することにより、それぞれがプリントヘッドH1001のタンクホルダH1500に対して取り外し可能となっている。
プリントヘッドH1001は、図3の分解斜視図に示すように、ヘッド基板H1100、ベース板H1200、電気配線基板H1300、支持板H1400などから構成され、タンクホルダH1500は、流路形成部材H1600、フィルタH1700、シールゴムH1800などから構成されている。
ヘッド基板H1100には、シリコン基板の片面にインクを吐出するための複数の電気熱変換体13と、各電気熱変換体に電力を供給するアルミニウムなどの電気配線とが成膜技術により形成され、この電気熱変換体に対応した複数のインク路と複数の吐出口16とがフォトリソグラフィ技術により形成されると共に、複数のインク路にインクを供給するためのインク通路12が裏面に開口するように形成されている。ヘッド基板H1100は、ベース板H1200に接着固定されており、ここにはヘッド基板H1100にインクを供給するためのインク供給路H1201が形成されている。さらに、ベース板H1200には、開口部H1401を有する支持板H1400が接着固定されており、この支持板H1400には、ヘッド基板H1100に対して電気配線基板H1300が電気的に接続するように、電気配線基板H1300が接合されている。電気配線基板H1300は、ヘッド基板H1100にインクを吐出するための電気信号を印加するためのものであり、ヘッド基板H1100に対応する電気配線と、この電気配線端部に位置し、プリンタ本体からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1301とを有しており、外部信号入力端子H1301は、後述のタンクホルダH1500の背面側に位置決め固定されている。なお、このプリントヘッドH1001のさらに詳細な構成については後述する。
インクタンクH1900を着脱可能に保持するタンクホルダH1500には、流路形成部材H1600が例えば超音波溶着により固定され、インクタンクH1900から流路形成部材H1600に至るインク流路H1501を形成している。インクタンクH1900と係合するインク流路H1501のインクタンク側端部には、フィルタH1700が設けられており、外部からの塵埃の侵入を防止し得るようになっている。インクタンクH1900との係合部にはシールゴムH1800が装着され、係合部からのインクの蒸発を防止し得るようになっている。
流路形成部材H1600、フィルタH1700およびシールゴムH1800などが一体的に組み付けられるタンクホルダH1500と、ヘッド基板H1100、ベース板H1200、電気配線基板H1300および支持板H1400などから構成されるプリントヘッドH1001とを接着剤などを介して結合することにより、ヘッドカートリッジH1000を構成している。
(キャリッジM4001)
図1に示すように、ヘッドカートリッジH1000を搭載するキャリッジM4001には、ヘッドカートリッジH1000をキャリッジM4001上の所定の装着位置に案内するためのキャリッジカバーM4002と、ヘッドカートリッジH1000のタンクホルダH1500と係合し、ヘッドカートリッジH1000を所定の装着位置にセットさせるよう押圧するヘッドセットレバーM4007とが設けられている。
キャリッジM4001のヘッドカートリッジH1000との別の係合部には、図示しないコンタクトFPC(Flexible Print Cable)が設けられ、コンタクトFPC上のコンタクト部とヘッドカートリッジH1000に設けられたコンタクト部(外部信号入力端子)H1301とが電気的に導通可能に接触し、プリントのための各種情報の授受やヘッドカートリッジH1000への電力の供給などを行い得るようになっている。コンタクトFPCは、キャリッジM4001の背面に搭載された図示しないキャリッジ基板に接続されている。
[プリントヘッドH1001]
ヘッドカートリッジH1000の一部を構成するプリントヘッドH1001について、図4〜図7を参照してさらに詳細に説明する。プリントヘッドH1001の外観を図4に示し、そのヘッド基板H1100と電気配線基板との接続部分の断面構造を図5に示し、そのVII−VII矢視断面構造を図6に示し、ヘッド基板の破断構造を図7に示す。すなわち、ベース板H1200は、厚さが例えば0.5〜10mmのアルミナ(Al)で形成されているが、このベース板H1200を構成する材料としては、ヘッド基板H1100の材料の線膨張率と同等の線膨張率を有し、かつヘッド基板H1100の材料の熱伝導率と同等またはそれ以上の熱伝導率を有する材料であればよく、例えばシリコン(Si)、窒化アルミニウム(AlN)、ジルコニア(ZrO)、窒化珪素(Si)、炭化珪素(SiC)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)のうち何れであってもよい。
ベース板H1200には、ヘッド基板H1100に複数のインクを供給するための各々のインク供給路H1201が形成されており、ヘッド基板H1100のインク通路12がベース板H1200のインク供給路H1201にそれぞれ対応し、かつヘッド基板H1100はベース板H1200に対して所定位置に精度良く接着固定される。
支持板H1400は、厚さが例えば0.5〜1mmのアルミナ(Al)にて形成されているが、ベース板H1200と同様に、ヘッド基板H1100と同等の線膨張率を有し、かつその熱伝導率と同等またはそれ以上の熱伝導率を有する材料であることが好ましい。この支持板H1400は、ベース板H1200に接着固定されたヘッド基板H1100の外形寸法よりも大きな開口部H1401を有し、ヘッド基板H1100と電気配線基板H1300とをほぼ同一平面で電気的に接続できるように、ベース板H1200に接着されており、この支持板H1400に電気配線基板H1300の裏面が接着固定される。電気配線基板H1300は、ヘッド基板H1100に対してインクを吐出するための電気信号を印加するものであり、ヘッド基板H1100を組み込むための開口部H1302と、ヘッド基板H1100の接続端子14に対応するリード端子H1303と、その配線端部に位置してプリンタ本体からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1301とを有している。
ヘッド基板H1100は、厚さが0.5〜1mmのシリコン基板11の上に成膜技術を用いて吐出エネルギー発生部、インク室15、吐出口16などを形成したものである。
シリコン基板11には、これを貫通する長孔状のインク通路12が形成されている。このインク通路12は、シリコン基板11の結晶方位を利用して異方性エッチングにより形成される。つまり、このシリコン基板11の表面の結晶方位が<100>かつ厚さ方向の結晶方位が<111>の場合、KOH、TMAH、ヒドラジンなどのアルカリ系エッチング液を用いて異方性エッチングを行うことにより、約54.7度の角度の傾斜面を持ったインク通路12が形成される。このインク通路12の両側には、インク通路12の長手方向に沿って所定間隔で2列に並ぶ複数(たとえば片側128個)の電気熱変換体13が相互に半ピッチずらした状態で形成され、吐出エネルギー発生部を構成している。
シリコン基板11には、これら電気熱変換体13および接続端子14の他、電気熱変換体13と接続端子14とを導通する図示しない電気配線などが設けられており、これら接続端子14を介して図示しない駆動ICから電気熱変換体13に対する駆動信号が駆動電力と共に与えられる。このシリコン基板11上には、インク通路12に連通するインク室15を介して電気熱変換体13とそれぞれ正対する複数の吐出口16を有する上板部材17が形成される。すなわち、この上板部材17とシリコン基板11との間にはインク通路12と個々のインク室15とに連通するインク路18が形成され、これらは吐出口16と同様にフォトリソグラフィ技術により上板部材17と共に形成される。上板部材17の接続端子14側には、これら接続端子14の配列方向に沿って延在する溝状の堰部21が形成されており、後述する封止剤20を接続端子14とリード端子H1303との接続部分に塗布する際に、封止剤20がこの堰部21に流れ込んで吐出口16側に流出するのを防止するようになっている。
インク通路12から各インク室15内に供給される液体は、対応するインク室15内の電気熱変換体13に駆動信号が与えられることにより、電気熱変換体13の発熱に伴って沸騰し、これにより発生する気泡の圧力によって吐出口16から吐出される。この場合、インク室15内で発生する気泡は、その成長に伴って吐出口16を介して外部の大気と繋がって、いわゆる大気連通状態となる。
支持板H1400には、ヘッド基板H1100を囲む矩形の開口部H1401が形成され、さらにヘッド基板H1100の接続端子14に近接する開口部H1401には、封止剤受け19が一体的に形成されている。支持板H1400の厚みt1は、電気配線基板H1300のリード端子H1303がヘッド基板H1100の端縁と接触しないように、ベース板H1200の表面からヘッド基板H1100の接続端子14の上端までの高さh2よりも厚く設定されている。また、ベース板H1200の表面から封止剤受け19の上端面までの高さh1は、シリコン基板11の厚みt2以下に設定することにより、封止剤受け19が接続端子14とリード端子H1303との電気接続を阻害しないように配慮している。
(封止工程)
次いで、ヘッド基板H1100の接続端子14と電気配線基板H1300のリード端子H1303との接続部分を封止剤により封止する。封止剤は、まずチップ周囲封止剤22を毛細管力によりリード端子H1303の裏面に回り込ませ、リード端子H1303と封止剤受け19との間、および封止剤受け19とヘッド基板H1100との間に充填させる。その後、リード端子H1303を保護するようにILB封止剤20をリード端子H1303の上に塗布する。その際に、チップ周囲封止剤22の上にILB封止剤20を隙間の生じないように層状に重ねて塗布する。リード端子H1303のあるところでは、少なくともリード端子H1303の下はチップ周囲封止剤22で隙間なく充填し、更にリード端子H1303の上方は、リード端子H1303及びチップ周囲封止剤22に対して隙間のないようにILB封止剤20を塗布する(図5参照)。
キュアは、チップ周囲封止剤とILB封止剤とを塗布後、両封止剤を同時に加熱するもので、例えば150℃で4時間の加熱が適当である。
以下に本発明の封止材料を用いて上記に示した手法において上記に示したインクジェットヘッドを作成し、評価を行った。
あらかじめフレキシブル配線基板をヘッド基板の電気コンタクト部に接続する工程が終了し、アルミナプレート等の支持板にこれらが接着されているインクジェットヘッド部品を使って、チップ周囲封止剤22、ILB封止剤20を塗布し、これら材料の評価を行った。このとき、材料中に揮発成分を多く含むものについてはステップキュアを行い、揮発成分を気泡化せずに硬化させた。
実施例、比較例に使用した材料の主材、硬化材、フィラー充填量、硬化後の硬度、チキソ指数、硬化条件を表1に示す。
Figure 2005132102
封止剤Aは、主材と硬化材とが同じ材料を使用した、ILB封止剤とチップ周囲封止剤の組合せである。
封止剤Bは、封止剤Aと同じく、主材と硬化材とを同じ材料としたものであるが、封止剤Aと異なるのは、フィラー充填量を多くしたことである。これにより、封止剤Bは封止剤Aよりも硬度とチキソ指数が大きくなっている。
尚、封止剤Aと封止剤Bとの硬化条件は同じであり、ステップキュアにより、100℃で1時間の加熱後、150℃で4時間加熱した。
封止剤Cは、従来より使用されている封止剤と同じ材料を選択したものであり、比較例として用いた。表1に示すように、ILB封止剤とチップ周囲封止剤とで、それぞれ異なる主材、硬化材が使用されている。加熱条件は、チップ周囲封止剤とILB封止剤とを塗布後、両封止剤を同時に150℃4時間で加熱した。
封止剤Dは、封止剤Cと同じものを、加熱条件のみを変更したものであり、具体的には、先に塗布したチップ周囲封止剤が硬化した後に、その上からILB封止剤を塗布して各々150℃4時間硬化させたものである。
封止剤Eは、封止剤AのILB封止剤とチップ周囲封止剤とのフィラー充填量を逆にしたもので、チップ周囲封止剤の方がILB封止剤よりも硬度が高くなっている。硬化条件は、封止剤A及び封止剤Bの硬化条件と同じであり、ステップキュアにより、100℃で1時間加熱した後、150℃で4時間加熱した。
上述の方法で作成したインクジェットヘッドについて、封止剤Aを用いて以下に述べる各評価を行ったものを実施例1、封止剤Bを用いて各評価を行ったものを実施例2、封止剤Cを用いて各評価を行ったものを比較例1、封止剤Dを用いて各評価を行ったものを比較例2、封止剤Eを用いて各評価を行ったものを比較例3とした。これらの評価結果を表2に示す。
Figure 2005132102
(外観検査)
ILB封止剤とチップ周囲封止剤の境界を走査型電子顕微鏡において観察し、以下の評価基準を下した。
○:チップ側面のILB封止部に空洞が見えない。
×:チップ側面にチップ周囲封止剤がはみだし、ILB封止剤との界面に空洞ができている。
(断面観察)
作成したインクジェットヘッドをダイサーを用いて切断し、研磨後、切断面を光学顕微鏡で観察した。
○:チップ周囲とILB封止剤の界面、もしくは各々の封止剤の内部に空洞が見えない。
×:チップ周囲とILB封止剤の界面、もしくは各々の封止剤の内部に空洞が見える。
(タクト)
チップ周囲封止剤、ILB封止剤を塗布、硬化に要する時間を調べた。
○:2段階に硬化させた従来方式の約半分の時間を要する。
×:2段階に硬化させた従来方式と同等を要する。
(硬化阻害)
○:ILB封止部とチップ周囲封止部の界面が乾燥している。
×:ILB封止部とチップ周囲封止部の界面に粘着成分がある。
(紙ジャムテスト)
上記で作成したヘッドをインクジェットプリント装置に搭載して紙ジャムテストを行った。
具体的には、キヤノン株式会社製インクジェットプリンタBJF890に搭載し、普通紙(キヤノン株式会社製 A4版)1枚にベタパターンのインクジェット記録を行う。その際に、プリンターの排紙面をブロックし強制的に紙ジャムを起こさせる。そして、排紙ローラーより一部排紙された紙を手で左右に振りながら強制的に抜き取る。
○:上記の手動排紙操作を10回繰り返してもILB封止剤の欠け、割れ、ちぎれの発生がない。
×:上記の手動排紙操作を繰り返し10回行うと、ILB封止剤に欠け、割れ、ちぎれが認められる。
(温度適性)
作成したインクジェットヘッドを、0℃と60℃とのヒートサイクルに100回入れた。
○:特に変化なし。
×:チップが割れた(無機質のチップや支持プレートに比較して、熱膨張係数の大きい有機質の封止剤の熱膨張による体積変化を、そのチップ周囲封止剤の硬度が高い場合に緩衝材とならないで、チップを破損してしまう)。
実施例1及び実施例2は、ともに求められる特性は満足していた。
他方、それぞれの封止剤に異なる主材を選択した比較例1は、チップ周囲封止剤とILB封止剤との硬化収縮の違い等により、両封止剤の境界部分での隙間の発生、断面内の気泡の発生、硬化阻害が認められた。また、紙ジャムテストによっても封止剤の剥離が認められた。また、ILB封止剤の方がチップ封止剤よりも硬いものの、紙ジャムテストによっても封止剤の剥離が認められた。
比較例2は、従来より使用されている封止剤の材料、硬化条件に最も近いものであり、実用上、必要な特性は満たしている。しかしながら、チップ周囲封止剤を硬化後にILB封止剤を塗布、硬化させるので、ヘッドの製造に余分な時間が必要であった。また、断面に気泡が認められた。
比較例3は、チップ封止剤とILB封止剤との主材、硬化材ともに、実施例1、2と同じ材料を使用したものの、チップ周囲封止剤の方を硬くしため、チップの割れ、紙ジャムテストによるILB封止剤のちぎれによる欠けが発生した。
以上より、電気接続部を封止する封止剤がチップ周囲を封止する封止剤よりも硬度が高く、かつ両封止剤の主材及び硬化材を同一としたことで、チップ周囲封止剤、ILB封止剤の2種類の封止剤を同時に硬化しても、両封止剤の硬化スピードを揃えることができるので、硬化スピードの相違による両封止剤間での硬化材の奪い合い(硬化阻害)がなくなった。また、更に、電気的不良、空洞、線膨張係数の違いによる亀裂(劣低温特性)等の発生といった支障もなくなった。
本発明のインクジェットヘッドが適用可能なインクジェットプリンタの外観を示す斜視図である。 図1に示したインクジェットプリンタの外装部材を取り外した状態を示す斜視図である。 本発明のインクジェットヘッドにインクタンクを組み込んだヘッドカートリッジの斜視図である。 図3に示したヘッドカートリッジを斜め下方から見た分解斜視図である。 本発明が適用可能なインクジェットヘッドの概略構造を示す断面図である。 図5中VII−VII矢視断面図である。 VII−VII矢視断面図である。
符号の説明
20 ILB封止剤
22 チップ周囲封止剤
H1100 ヘッド基板
H1300 電気配線基板
H1301 外部信号入力端子
H1303 リード端子
M4001 キャリッジ

Claims (8)

  1. インクを吐出するための吐出素子が設けられたヘッド基板と、該ヘッド基板に電気的に接続された電気配線基板と、を備えるインクジェットヘッドにおいて、
    前記ヘッド基板の周囲を第1の封止剤で封止し、前記ヘッド基板と前記電気配線基板との電気接続部を第2の封止剤で封止し、前記第2の封止剤の硬化後の硬度は前記第1の封止剤の硬化後の硬度よりも高く、かつ前記第1及び第2の封止剤の材料の主材及び硬化材が同一であることを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記主材の反応基はエポキシ基であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記第1の封止剤及び前記第2の封止剤の材料として、熱により硬化反応が促進する材料が用いられていることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記第2の封止剤の材料は、前記第1の封止剤よりも、チキソ指数が大きいことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記第2の封止剤の材料のチキソ指数は、1.7以上であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
  6. 前記第2の封止剤は、硬化後のショア硬度が65以上であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載のインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドを搭載するためのキャリッジと、
    前記インクジェットヘッドをキャリッジに搭載することにより前記電気配線基板と電気的に接続される電気接続部材と、
    を有することを特徴とするインクジェットプリント装置。
  8. インクを吐出するための吐出素子が設けられたヘッド基板と、該ヘッド基板に電気的に接続された電気配線基板と、を備えるインクジェットヘッドの製造方法において、
    前記ヘッド基板を支持する部材と当該ヘッド基板との境となるヘッド基板周囲を第1の封止剤で封止する第1封止工程と、
    前記ヘッド基板と前記電気配線基板との電気接続部を、前記第1の封止剤と同じ主材および硬化材であって硬度の高い第2の封止剤を前記第1の封止剤の上から塗布して封止する第2封止工程と、
    前記第1封止工程と前記第2封止工程の後、前記第1の封止剤と前記第2の封止剤とを同時に加熱して硬化させる工程と、
    を有することを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
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