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JP2005027137A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】CMOSイメージセンサ等の撮像装置について、周波数変動を伴う照明下の撮影時におけるフリッカ、リップルの発生を抑制する。
【解決手段】60Hz系の撮像装置で50Hzの照明下で撮影を行なう場合に、各垂直区間に連続した1/100秒の露光期間を有し、1/100秒の露光期間内で分割基数3×n(nは正の整数)で決定される分割点を起点とする同時露光動作及び信号読み出し動作を行う。また、50Hz系の撮像装置で60Hzの照明下で撮影を行なう場合に、各垂直区間に連続した1/60秒または1/120秒の露光期間を有し、1/60秒または1/120秒の露光期間内で分割基数5×n(nは正の整数)で決定される分割点を起点とする同時露光動作及び信号読み出し動作を行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板上に2次元配列された複数の画素毎に光電変換素子と読み出し回路を設け、これを垂直走査手段と水平走査手段によって走査することによって撮像信号を出力するように構成されたいわゆるCMOSイメージセンサ等の撮像装置に関し、特に蛍光灯等の周期的変動を伴う照明光源下で撮影した際に出力画面上に生じる各種ノイズを除去または軽減することが可能な撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ビデオカメラや電子カメラ等に用いられる撮像装置では、代表的なものとしてCCDイメージセンサとCMOSイメージセンサが普及している。
このうちCMOSイメージセンサは、2次元画素配列の撮像画素部を各画素行単位で順次走査することによって露光動作や信号読み出し動作を行なうことから、基本的に全画素同時露光のCCDイメージセンサに比べて、照明光の周期的変動の影響を受けて出力画面上にノイズが生じ易いという問題がある。
例えば、垂直同期周波数が60HzのNTSC系のデジタルビデオカメラでは、50Hzの周波数変動を有する照明光源下で撮影した場合、1画面分の露光走査中に照明光のレベルが変動し、各画素行のレベルがばらついて横縞状のノイズが生じる場合がある。以下、この1画面内で生じるノイズをリップルという。また、この場合、ある画素について1回目の露光時における照明光のレベルと2回目の露光時における照明光のレベルに差異がある場合には、信号レベルが時間軸方向に変化し、画素単位の細かいノイズが生じる場合がある。以下、この時間的なノイズをフリッカという。
なお、垂直同期周波数が50HzのCCIR系のデジタルカメラで60Hzの周波数変動を有する照明光源下で撮影した場合も同様である。
また、垂直同期周波数と光源周波数が一致している場合でも、1画面分の露光走査中に照明光のレベルが変動することには変わりはなく、上述したリップルが生じることになる。
【0003】
さらに、CMOSイメージセンサでは、移動体の撮影において、1画面分の露光走査中に移動体が移動してしまい、画面の上部の映像と下部の映像が時間差を含むものとなるため、特に移動速度が速い場合に、歪んだ映像となってしまう問題があった。
【0004】
なお、CCDイメージセンサのフリッカ対策としては、照明光の変動周期と露光期間の位相を一致させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
そこで、この方法をCMOSイメージセンサに応用し、照明光の変動周期に応じた露光時間を用いることも可能である。例えば、50Hzの照明に対して電子シャッタを1/100秒の周期で動作させることにより、フリッカやリップルの防止を図ることが可能である。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−155106号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のようにCMOSイメージセンサにおいて、照明光の変動周期に応じた露光時間を用いてフリッカやリップルを防止する方法では、露光時間が固定されてしまい光量調整を行なうことが困難であり、仮に電子シャッタの速度を上げて露光時間を短くした場合には、再度、フリッカやリップルの発生を招いてしまうことになる。
また、例えば60Hz系のCMOSイメージセンサで60Hzの照明下で電子シャッタを使用した場合には、同様の画面内のリップルが生じる場合がある。
さらに、上述した移動体撮影時の歪みも解消できないという問題がある。
【0007】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的は、CMOSイメージセンサ等の撮像装置について、周波数変動を伴う照明下の撮影時におけるフリッカ、リップルの発生を抑制でき、また、移動体撮影時の歪みを軽減することが可能な撮像装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明は、光電変換素子とその読み出し回路とを含む複数の画素を2次元配列して構成される撮像画素部と、前記撮像画素部を垂直方向に走査する垂直走査手段と、前記撮像画素部を水平方向に走査する水平走査手段と、前記垂直走査手段及び水平走査手段のタイミングを制御して前記撮像画素部における露光動作及び信号読み出し動作を実行する制御手段とを具備し、前記制御手段は、所定の照明周波数に対応して各垂直期間内で連続する所定の露光期間を設定するとともに、さらに前記所定の露光期間と垂直同期周波数との位相差によって決定される所定の分割基数を選択し、前記露光期間を分割基数の整数倍で割ることによって決定される各分割点を起点とする同時または略同時の露光動作及び信号読み出し動作を行ない、その読み出した信号を各画素毎に加算して撮像信号を生成するモードを有していることを特徴とする。
【0009】
また本発明は、光電変換素子とその読み出し回路とを含む複数の画素を2次元配列して構成される撮像画素部と、前記撮像画素部を垂直方向に走査する垂直走査手段と、前記撮像画素部を水平方向に走査する水平走査手段と、前記垂直走査手段及び水平走査手段のタイミングを制御して前記撮像画素部における露光動作及び信号読み出し動作を実行する制御手段とを具備し、前記制御手段は、所定の照明周波数に対応して各垂直期間内で連続する所定の露光期間を設定するとともに、さらに前記所定の露光期間内で等間隔にm(mは正の整数)本の同時走査または略同時走査を行ない、各走査によって読み出された信号を各画素毎に加算して撮像信号を生成するモードを有し、前記モードにおいて、各垂直周期毎に垂直区間に対する露光区間の位相を、任意の整数をk、任意の係数をαとした場合に、(露光期間/2m)×2k+αとなる第1の位相と、(露光期間/2m)×(2k+1)+αとなる第2の位相とのいずれか一方を選択して露光制御を行なうことを特徴とする。
【0010】
また本発明は、光電変換素子とその読み出し回路とを含む複数の画素を2次元配列して構成される撮像画素部と、前記撮像画素部を垂直方向に走査する垂直走査手段と、前記撮像画素部を水平方向に走査する水平走査手段と、前記垂直走査手段及び水平走査手段のタイミングを制御して前記撮像画素部における露光動作及び信号読み出し動作を実行する制御手段とを具備し、前記制御手段は、画面の垂直方向の上部から下部までのスキャン時間をT(T≦1垂直周期)とした場合に、画面内でN個(Nは2以上の整数)の同時または略同時の露光動作及び信号読み出し動作を行ない、かつ、そのN個のスキャン間隔をT/Nとし、その読み出した信号を各画素毎に加算して撮像信号を生成するモードを有していることを特徴とする。
【0011】
本発明の撮像装置では、例えば垂直同期周波数と異なる所定の照明周波数を有する照明下で撮影を行なう場合に、その所定の照明周波数に対応して各垂直期間内で連続する所定の露光期間を設定するとともに、さらに所定の露光期間と垂直同期周波数との位相差によって決定される所定の分割基数を選択し、露光期間を分割基数の整数倍で割ることによって決定される各分割点を起点とする同時または略同時の露光動作及び信号読み出し動作を行ない、その読み出した信号を各画素毎に加算して撮像信号を生成することにより、フリッカやリップルの発生を防止または抑制でき、画質の向上を図ることが可能となる。
【0012】
また本発明の撮像装置では、所定の照明周波数に対応する各垂直期間内で連続する所定の露光期間を設定するとともに、さらに所定の露光期間内で等間隔にm(mは正の整数)本の同時走査または略同時走査を行ない、各走査によって読み出された信号を各画素毎に加算して撮像信号を生成する場合において、各垂直周期毎に垂直区間に対する露光区間の位相を、任意の整数をk、任意の係数をαとした場合に、(露光期間/2m)×2k+αとなる第1の位相と、(露光期間/2m)×(2k+1)+αとなる第2の位相とのいずれか一方を選択して露光制御を行なうことにより、各垂直区間毎に生じるリップルをその位相の切り替えによって相殺することが可能となり、リップルを抑制した画像を出力することが可能となる。
【0013】
また本発明の撮像装置では、画面の垂直方向の上部から下部までのスキャン時間をT(T≦1垂直周期)とした場合に、画面内でN個(Nは2以上の整数)の同時または略同時の露光動作及び信号読み出し動作を行ない、かつ、そのN個のスキャン間隔をT/Nとし、その読み出した信号を各画素毎に加算して撮像信号を生成することから、面内露光及び読み出し動作に含まれる時間差に起因する動画歪みを抑制でき、画質の向上をはかることが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による撮像装置の実施の形態について説明する。
なお、以下に説明する実施の形態は、本発明の好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定が付加されているが、本発明の範囲は、以下の説明において、特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限定されないものとする。
【0015】
図1は本発明の各実施の形態に共通する撮像装置の構成例を示すブロック図である。
この図1において、撮像画素部10は、複数の画素を2次元に配列して構成されたものであり、各画素は、受光量に応じた信号電荷を生成して蓄積する光電変換素子(フォトダイオード)と、この光電変換素子が蓄積した信号電荷を読み出す読み出し回路とを含んでいる。なお、読み出し回路の構成としては、種々のものが採用されているが、例えば光電変換素子に蓄積した信号電荷をFD(フローティングデフュージョン)部に転送する転送トランジスタ、FD部の信号電荷を電気信号に変換する増幅トランジスタ、増幅トランジスタの出力を信号線に読み出す読み出しトランジスタ、FD部の信号電荷をリセットするリセットトランジスタ等を有するものとする。
なお、本例の撮像画素部10は垂直方向に3つの領域10A、10B、10Cに分割されており、それぞれの分割領域毎に露光及び信号読み出しのための走査が行われるようになっている。
【0016】
第1〜第3垂直タイミング発生回路21、22、23及び第1〜第3シャッタタイミング発生回路31、32、33は、撮像画素部10の各分割領域の各画素に対して所定のタイミングで各種パルス信号を供給し、撮像画素部10の露光動作と信号読み出し動作を制御し、各分割領域に画素列毎に設けられた垂直信号線41、42、43から各画素信号を出力させるものである。
この第1〜第3垂直タイミング発生回路21、22、23及び第1〜第3シャッタタイミング発生回路31、32、33の動作によって撮像画素部10から垂直信号線41、42、43に出力された画素信号は、画素行単位で図示しないレジスタに格納され、水平信号線51、52、53を通してバッファ部61、62、63に出力される。
水平タイミング発生回路70は、このレジスタを水平方向に走査して各画素信号をバッファ部61、62、63に転送するよう制御する。
バッファ部61、62、63は、水平信号線51、52、53から入力した画素信号のゲイン調整回路や増幅回路等を含み、その処理した画素信号を画像処理部80に供給する。画像処理部80は、バッファ部61、62、63から入力した画素信号に対してノイズ除去や色信号処理等の各種信号処理を行なうものであり、その処理した画素信号を記憶部90に出力する。
【0017】
記憶部90は、画像処理部80からの画素信号を格納するものであり、マイコン100は、以上のような構成を有する撮像装置の各部の制御を司るものである。
特に本例は、撮像画素部10に対する各画素の露光動作及び信号読み出し動作のタイミングに特徴を有するものであり、この動作を実現するための制御をマイコン100が実行する。
また、本例では各画素に対して複数回の露光動作と読み出し動作を行ない、各画素毎に複数の画素信号を取り出すようになっており、この複数の画素信号が記憶部90に格納される。マイコン100では、この記憶部90に格納された複数の画素信号を各画素毎に加算して撮像信号を生成し、記憶部90に再度格納するような処理を行なう。なお、このような画素信号の加算処理はマイコンによらず、他の専用回路を設けて行なうようにしてもよい。
【0018】
次に、本発明の第1の実施の形態について説明する。
この第1の実施の形態は、例えばNTSC系で用いられる垂直同期周波数が60Hz系の撮像装置を、50Hzの照明周波数を有する蛍光灯の下で撮影を行なう場合のリップルやフリッカを除去ないし抑制するための露光制御に関するものである。
本例の撮像装置では、60Hz系の撮像装置で各垂直区間に連続した1/100秒の露光期間を有し、1/100秒の露光期間内で分割基数3×n(nは正の整数)で決定される分割点を起点とする同時露光動作及び信号読み出し動作を行うモードを設けるようにしたものである。ここで分割基数となる3という値は、照明光の変動周期と露光動作が1垂直期間において1/3周期ずれることに基づいて決定される値である。なお、以下で用いる同時の用語は、完全な同時である必要はなく、一定の許容範囲の中で一定の時差を有する略同時の動作を含むものとする。
【0019】
そこでまず、本例の特徴をより明瞭に説明するために、本例の具体的な制御動作の説明に先立って、本例の先行技術となる制御例について順次説明する。なお、以下の説明において、蛍光灯は正弦波状(実際にはその半波整流波形)に発光しているものとした。また、1垂直期間には実際にはブランキング期間などがあり、画素のない区間もあるが、理解しやすくするため、1垂直期間全てに画素があるものとして説明する。
図2は60Hz系の撮像装置で50Hzの照明下で撮影を行なう場合に1/60秒の露光時間を用いた例を示す説明図であり、図2(A)は照明光の変化に対する各画素行毎の露光タイミングを示し、図2(B)は各画素行毎の露光動作時における照明光のレベル変化を示している。
なお、以下の各波形図において、各図の(B)に示すリップル波形図のスタート位相は計算の都合で示しており、必ずしも各図の(A)に示す露光タイミング図による結果とは一致しておらず、あくまでリップルの形状、振幅を見るためのものである。
【0020】
図2(A)に示すように、画面上部の画素行の露光時間は、信号を読み出すA点の1/60秒前から蓄積を開始し、A点で終了する。また、画面中段の画素行の露光時間は、信号を読み出すB点の1/60秒前から蓄積を開始し、B点で終了する。さらに、画面下部の画素行の露光時間は、信号を読み出すC点の1/60秒前から蓄積を開始し、C点で終了する。
そして、図2(A)に示す各ポイントA、B、Cの信号電荷は各蓄積期間の光量の積分となるので、A点からC点まで連続的に計算すると図2(B)に示すようになる。なお、図2(B)において、縦軸はA点からC点までの平均信号を0とし、その平均信号に対する振れを%で表している。
この場合、照明光のレベルが50Hzで変化し、各画素行の露光時間が1/60秒であるので、各画素の露光期間における光量の積分値が図2(B)に示すように変化する。
そして、この図2(B)では、ピーク・トゥ・ピーク(P−P)で約22%の面内リップルが生じることを表している。また、この図2(B)に示すA点の値とC点の値が一致していないことにより、次の1垂直期間には照明との位相関係が全く異なるため、例えばA点とC点との信号電荷は全く異なるものとなり、これがフリッカとして現れる。
【0021】
そこで、このような現象を回避するために、まず、露光時間を照明変動周期に合わせて1/100秒とする方法が考えられる。
図3は60Hz系の撮像装置で50Hzの照明下で撮影を行なう場合に1/100秒の露光時間を用いた例を示す説明図であり、図3(A)は照明光の変化に対する各画素行毎の露光タイミングを示し、図3(B)は各画素行毎の露光動作時における照明光のレベル変化を示している。
この場合、照明光のレベルが50Hzで変化し、各画素行の露光時間が1/100秒であるので、各画素の露光期間における光量の積分値は図3(B)に示すように一定となり、フリッカ及びリップルは防止できる。
しかし、この場合には露光時間が1/100秒に固定されることになり、光量調整が困難になる。
【0022】
そこで、電子シャッタのタイミングを変えて光量調整を行なうことが考えられる。
図4は60Hz系の撮像装置で50Hzの照明下で撮影を行なう場合に1/300秒の露光時間を用いた例を示す説明図であり、図4(A)は照明光の変化に対する各画素行毎の露光タイミングを示し、図4(B)は各画素行毎の露光動作時における照明光のレベル変化を示している。
この場合、フリッカはなくなるものの、リップルはピーク・トゥ・ピーク(P−P)で100%近い面内リップルとなる。
さらに図5は60Hz系の撮像装置で50Hzの照明下で撮影を行なう場合に1/3600秒の露光時間を用いた例を示す説明図であり、図5(A)は照明光の変化に対する各画素行毎の露光タイミングを示し、図5(B)は各画素行毎の露光動作時における照明光のレベル変化を示している。
この場合、フリッカが発生し、リップルはピーク・トゥ・ピーク(P−P)で145%近い面内リップルとなる。
このようにシャッタ速度を速くして露光時間を短縮するほど、フリッカやリップルが顕著に現れることになる。
【0023】
そこで、本実施の形態による撮像装置では、60Hz系の撮像装置で各垂直区間に連続した1/100秒の露光期間を有し、1/100秒の露光期間内で分割基数3×n(nは正の整数)で決定される分割点を起点とする同時露光動作及び信号読み出し動作(すなわち、1/100/(3×n)の時間差を有する(3×n)本のスキャン動作)を行うモードにより、フリッカやリップルを除去ないし抑制する。
【0024】
以下、第1の実施の形態による撮像装置のいくつかの具体的動作例について説明する。
図6は本実施の形態による撮像装置の第1の動作例を示す図であり、60Hz系の撮像装置で50Hzの照明下で撮影を行なう場合に1/100秒の露光期間を有し、この露光期間内に1/100/3秒の時間差に相当する3ポイントを同時にスキャンする例を示している。なお、図6(A)は照明光の変化に対する各画素行毎の露光タイミングを示し、図6(B)は各画素行毎の露光動作時における照明光のレベル変化を示している。
一般に、CMOSイメージセンサ等では、画面内で複数のポイントを同時に読み込んだりリセットしたりできるものが考えられる。そこで本実施の形態では、1/100秒の期間内に1/100/3秒の時間差に相当する3ポイントを同時にスキャンするものである。すなわち、本例は上述した正の整数nを1とした例である。
これにより、各画素の信号について1垂直区間に1/100/3の間隔で3回の読み込み動作が行われることになる。
また、本例において、各画素のリセットタイミングは読み込みタイミングのそれぞれ1/100/3秒前から略読み込みタイミングまでとする。なお、このように読み込みタイミングの1/100/3秒前にリセットした場合、3回のスキャン動作合計で1/100秒の電子シャッタをかけた場合と同等の輝度となり、リセットタイミングを読み込みタイミングに近づけるにつれて、高速のシャッタをかけたのと同等になる。
【0025】
図6において、3本のスキャンは、互いに1/300秒の時間差を有しており、例えばA点でいえば、第1のスキャンがくる1/300秒前にリセットをかけ、第1のスキャンがA点にきたときに読み込むと同時にリセットする。次に第2のスキャンが1/300秒後に来た時に読み込むと同時にリセットする。最後に第3のスキャンが1/300秒後に来た時に読み込む。このような動作を3つのポイントで同時に行なう。
このような3ポイント同時読みによる3回の読み込み信号は、メモリ手段(記憶部90)において画素毎に加算され、撮像信号として生成され出力される。
この例では各ポイントはそれぞれトータルで光源の1周期分を蓄積しており、リップル、フリッカ共に発生しないことになる。
【0026】
図7は本実施の形態による撮像装置の第2の動作例を示す図であり、図7(A)は照明光の変化に対する各画素行毎の露光タイミングを示し、図7(B)は各画素行毎の露光動作時における照明光のレベル変化を示す。第2の動作例は、図6の動作例に対して1スキャン毎の露光時間を1/900秒に短縮し、3回のスキャン合計による実効シャッタ速度が1/300となるように制御するものである。なお、その他の動作は図6に示す例と同様である。
図7(B)に示すように、本例の場合、リップルはP−Pで9.4%であり、上述した先行技術の場合に比べて20dBの改善である。
さらに、最上部のA点と最下部のC点の位相は一致している。これは次の垂直区間でも全く同一のリップル位相となることを示しており、言い換えれば時間軸方向のフリッカがなくなるということである。また、リップルの周波数も3倍となる。
【0027】
図8は本実施の形態による撮像装置の第3の動作例を示す図であり、図8(A)は照明光の変化に対する各画素行毎の露光タイミングを示し、図8(B)は各画素行毎の露光動作時における照明光のレベル変化を示している。第3の動作例は、図6の動作例に対して1スキャン毎の露光時間をさらに1/10800秒に短縮し、3回のスキャン合計による実効シャッタ速度が1/3600となるように制御するものである。なお、その他の動作は図6に示す例と同様である。
図8(B)に示すように、本例の場合、リップルはP−Pで13.8%であり、上述した先行技術の場合に比べて20dB以上の改善である。
また、フリッカはもちろん発生せず、リップルの周波数も3倍となる。
【0028】
以上、本発明の第1の実施の形態では、3ポイント同時読み(3×n=3)の例を示したが、nの値を増やし、n=2として6ポイント同時読み(3×n=3)としたり、n=3として9ポイント同時読み(3×n=9)として同時読みポイントを増やせば、さらにリップル抑圧効果は大きく向上する。また、リップルの周波数も6倍、9倍と増加させることができる。
図9は本実施の形態において実効シャッタ速度が1/3600秒の場合にnを1、2、3と増やして同時読みポイントを増やした場合のリップルの例を示す説明図であり、図9(A)、(B)、(C)と順番に振幅方向に拡大して示した図である。また、図9(D)は、その改善効果を数値で表した表である。
【0029】
なお、以上は60Hz系の撮像装置で50Hzの照明下で撮影を行なう場合のモード(第1のモード)について説明したが、60Hz系の撮像装置で60Hzの照明下で撮影を行なう場合、露光時間を1/120秒または1/60秒に切り替えてシャッタ動作を行なう第2のモードに切り替えて撮影を行なうことが可能である。例えば、照明の周波数を検出する手段を搭載し、この検出手段の検出によって照明の周波数を判定してモードを切り替えるようにしてもよいし、あるいはユーザに使用地域等に応じて照明の周波数を切り替えるスイッチを操作させるような構成とし、このスイッチの入力によって照明の周波数を判定してモードを切り替えるようにしてもよい。
また、以上の例では、垂直周波数をNTSC方式による60Hz系としたことから、露光期間を1/100秒とする場合について説明したが、デジタルカメラ等においては、垂直周波数が1/30秒のものが知られており、このような垂直周波数を有する撮像装置では、露光期間を1/50秒として上述した分割露光を行なうようにしてもフリッカやリップルの防止を図ることが可能である。
【0030】
以上のような本発明の第1の実施の形態では、垂直周波数が60Hz系の撮像装置において、以下のような効果を得ることが可能である。
(1)照明が60Hzであっても50Hzであっても蛍光灯下の時間方向フリッカをゼロにできる。したがって、時間積分なども容易で、リップルの周波数検出、位相検出が容易である。
(2)リップルの周波数が3×n倍される。したがって、レンズシェーディングなどの要素からの分離が容易となり、リップルの周波数検出、位相検出が容易となる。
(3)50Hzの照明下ではそのままで、60Hz照明下では露光期間を1/120秒または1/60秒に切り替えることによりシャッタ動作をした際の垂直リップルが大幅に改善される。この効果は3×nが大きいほど大である。
(4)したがって蛍光灯下でのシャッタによるAE動作が可能になる。そして、シャッタによるAE動作が可能になったことにより、IRIS機構を省略可能である。
(5)さらに、スチルカメラにおいてはメカシャッタなしのものも実現可能である。
【0031】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
上述した第1の実施の形態では、垂直周波数が60Hz系の撮像装置において50Hzの照明下で撮影を行なう場合の動作について説明したが、以下に説明する第2の実施の形態は、垂直周波数が50Hz系の撮像装置において60Hzの照明下で撮影を行なう場合の動作について説明する。なお、本例においても撮像装置の構成は基本的に図1に示すものと共通であるものとする。
この第2の実施の形態においても、周波数は異なるものの、上述した図2から図5で説明したのと同様の問題が生じることになる。
そこで、本実施の形態による撮像装置では、50Hz系の撮像装置で各垂直区間に連続した1/60秒または1/120秒の露光期間を有し、1/60秒または1/120秒の露光期間内で分割基数5×n(nは正の整数)で決定される分割点を起点とする同時露光動作及び信号読み出し動作(すなわち、1/60/(5×n)または1/120/(5×n)の時間差を有する(5×n)本のスキャン動作)を行うモードにより、フリッカやリップルを除去ないし抑制する。すなわち、本例の場合には分割基数が5となっている。
なお、以下の説明においては、便宜的に露光期間を1/60秒とした場合をモードAとし、露光期間を1/120秒とした場合をモードBとして説明する。
【0032】
まず、モードAでは、前記のスキャンにより各ポイントは1垂直区間に1/60/(5×n)秒の間隔で5×n回の読み込み動作が行われることになる。各ポイントのリセットタイミングは読み込みタイミングのそれぞれ1/60/(5×n)秒前から略読み込みタイミングまでの間に設定されることになる。
ここで総露光量(実効シャッタ速度)で考えると、読み込みタイミングの1/60/(5×n)秒前にリセットした場合に1/60秒の電子シャッタをかけた場合と同等となり、リセットが読み込みタイミングに近づくにつれ高速のシャッタをかけたのと同等になる。
また、モードBでは、前記のスキャンにより各ポイントは1垂直区間に1/120/(5×n)秒の間隔で5×n回の読み込み動作が行われることになる。各ポイントのリセットタイミングは読み込みタイミングのそれぞれ1/120/(5×n)秒前から略読み込みタイミングまでの間に設定されることになる。
ここで総露光量(実効シャッタ速度)で考えると、読み込みタイミングの1/120/(5×n)秒前にリセットした場合に1/120秒の電子シャッタをかけた場合と同等となり、リセットが読み込みタイミングに近づくにつれ高速のシャッタをかけたのと同等になる。
【0033】
以下、第2の実施の形態による撮像装置のいくつかの具体的動作例について説明する。
まず実効シャッタ速度を1/60秒または1/120秒として、リップル、フリッカを発生させないようにした例について説明する。
図10は本実施の形態による撮像装置の第1の動作例を示す図であり、50Hz系の撮像装置で60Hzの照明下で撮影を行なう場合にモードAによる1/60秒の露光期間を有し、この露光期間内に1/60/5秒の時間差に相当する5ポイントを同時にスキャンする例を示している。なお、図10(A)は照明光の変化に対する各画素行毎の露光タイミングを示し、図10(B)は各画素行毎の露光動作時における照明光のレベル変化を示している。
第1、2、3、4、5のスキャンはそれぞれ1/300秒の時間差を持っている。例えばA点でいえば、第1のスキャンがくる1/300秒前にリセットをかけ、第1のスキャンがA点にきたときに読み込むと同時にリセットする。次に第2のスキャンが1/300秒後にきたときに読み込むと同時にリセットする。さらに、第3、第4、第5のスキャンについても同様である。
このような位相差をもった5ポイントの同時スキャンによる5回の読み込み信号は、メモリ手段(記憶部90)により加算され出力となる。この例では各ポイントはそれぞれトータルで光源の2周期分を蓄積しており、リップル、フリッカは共に発生しない。
なお、モードAではもう1点(実効シャッタ速度が1/120秒の場合)、リップル、フリッカが共に発生しないポイントがある。
【0034】
図11は本実施の形態による撮像装置の第2の動作例を示す図であり、50Hz系の撮像装置で60Hzの照明下で撮影を行なう場合にモードBによる1/120秒の露光期間を有し、この露光期間内に1/120/5秒の時間差に相当する5ポイントを同時にスキャンする例を示している。なお、図11(A)は照明光の変化に対する各画素行毎の露光タイミングを示し、図11(B)は各画素行毎の露光動作時における照明光のレベル変化を示している。
第1、2、3、4、5のスキャンはそれぞれ1/600秒の時間差を持っている。例えばA点でいえば、第1のスキャンがくる1/600秒前にリセットをかけ、第1のスキャンがA点にきたときに読み込むと同時にリセットする。次に第2のスキャンが1/600秒後にきたときに読み込むと同時にリセットする。さらに、第3、第4、第5のスキャンについても同様である。
位相差を持った5ポイントの同時スキャンによる5回の読み込み信号は、メモリ手段(記憶部90)により加算され出力となる。この例では各ポイントはそれぞれトータルで光源の1周期分を蓄積しており、リップル、フリッカは共に発生しない。
【0035】
図12は本実施の形態による撮像装置の第3の動作例を示す図であり、50Hz系の撮像装置で60Hzの照明下で撮影を行なう場合にモードAによる1/60秒の露光期間を有し、この露光期間内に1/60/5秒の時間差に相当する5ポイントを同時にスキャンする例を示している。なお、図12(A)は照明光の変化に対する各画素行毎の露光タイミングを示し、図12(B)は各画素行毎の露光動作時における照明光のレベル変化を示している。
また、本例は実効シャッタ速度を1/360秒とした場合の例であり、各ポイントでの蓄積時間は1/1800秒となっている。
この場合のリップルは図12(B)に示すように、P−Pで3.3%となる。図示は省略するが、本実施の形態による機能を用いない場合に比べて30dBの改善となっている。
さらに、図12(B)に示すように、最上部A点と最下部C点の位相があっている。これは次の垂直区間でも全く同一のリップル位相となることを示しており、言い換えれば時間軸方向のフリッカがなくなるということである。また、リップルの周波数も5倍となっている。
【0036】
図13は本実施の形態による撮像装置の第4の動作例を示す図であり、50Hz系の撮像装置で60Hzの照明下で撮影を行なう場合にモードBによる1/120秒の露光期間を有し、この露光期間内に1/120/5秒の時間差に相当する5ポイントを同時にスキャンする例を示している。なお、図13(A)は照明光の変化に対する各画素行毎の露光タイミングを示し、図13(B)は各画素行毎の露光動作時における照明光のレベル変化を示している。
また、本例は実効シャッタ速度を1/360秒とした場合の例であり、各ポイントでの蓄積時間は1/1800秒となっている。
この場合のリップル、フリッカの改善状態は図12に示したモードBの例と同様である。
【0037】
なお、以上の各動作例は、5ポイント同時読み(5×n=5)の例を示したが、5×n=10、15と同時読みポイントを増やせば、リップル抑圧効果は大きく向上する。またリップルの周波数も10倍、15倍となっていく。
図14は本実施の形態において実効シャッタ速度が1/3600秒の場合にnを1、2、3と増やして同時読みポイントを増やした場合のリップルの例を示す説明図であり、図14(A)、(B)、(C)と順番に振幅方向に拡大して示した図である。また、図14(D)は、その改善効果を数値で表した表である。
【0038】
なお、以上は50Hz系の撮像装置で60Hzの照明下で撮影を行なう場合のモード(第1のモード)について説明したが、50Hz系の撮像装置で50Hzの照明下で撮影を行なう場合、露光時間を1/100秒に切り替えてシャッタ動作を行なう第2のモードに切り替えて撮影を行なうことが可能である。例えば、照明の周波数を検出する手段を搭載し、この検出手段の検出によって照明の周波数を判定してモードを切り替えるようにしてもよいし、あるいはユーザに使用地域等に応じて照明の周波数を切り替えるスイッチを操作させるような構成とし、このスイッチの入力によって照明の周波数を判定してモードを切り替えるようにしてもよい。
【0039】
以上のような本発明の第2の実施の形態では、垂直周波数が50Hz系の撮像装置において、以下のような効果を得ることが可能である。
(1)照明が60Hzであっても50Hzであっても蛍光灯下の時間方向フリッカをゼロにできる。したがって、時間積分なども容易でリップルの周波数検出、位相検出が容易である。
(2)リップルの周波数が5×n倍される。したがって、レンズシェーディングなどの要素からの分離が容易となり、リップルの周波数検出、位相検出が容易となる。
(3)60Hzの照明下ではそのままで、60Hzの照明下では露光期間を1/100秒に切り替えることにより、シャッタ動作をした際の垂直リップルが大幅に改善される。この効果は5×nが大きいほど大である。
(4)したがって、蛍光灯下でのシャッタによるAE動作が可能になる。そして、シャッタによるAE動作が可能になったことにより、IRIS機構を省略可能である。
(5)さらに、スチルカメラにおいては、メカシャッタなしのものも実現も可能である。
【0040】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
上述した第1の実施の形態では、50Hzの照明下で露光期間1/100秒を有し、その露光期間内で3×nの同時露光及び読み出し動作を行なうようにしたが、垂直周波数が60Hz系の撮像装置では、正確に60Hzのシステムも存在するが、NTSCのように音声信号との干渉を軽減させるため、60/1.001Hzという値を用いることが多い。
したがって、この60/1.001Hzのシステムに第1の実施の形態を適用した場合、リップルの振幅は減少するものの位相的には止まらず、垂直方向にゆっくり流れるという減少となる。そのため、視覚的に目立たなくするためには、リップルが止まったほうが好ましい。
そこで、この第3の実施の形態では、60/1.001Hzのシステムでリップルが止まるような方法を提供するものである。
【0041】
図15は垂直周波数が60Hzの場合の蓄積(露光)、読み出し方法とその時のリップルの一例を示す説明図であり、図15(A)は照明光の変化に対する各画素行毎の露光タイミングを示し、図15(B)は各画素行毎の露光動作時における照明光のレベル変化を示している。
この例では、1/100秒の露光期間内に等間隔の6回の露光を行ない、各露光時間を(1/100)×(1/6)×(1/3)秒としてある。
この場合は画面最上部と画面最下部のリップル位相は正確に一致している。ここで言う最上部、最下部というのは実際の撮像を行なう画素のある部分だけではなく、ブランキング等も含めた垂直期間の始まりと終わりという意味である。この一致によりリップルは垂直方向に流れず止まることになる。
図16は垂直周波数が60/1.001Hzのシステムに対して同じ読み出し方法を適用した場合の説明図であり、図16(A)は照明光の変化に対する各画素行毎の露光タイミングを示し、図16(B)は各画素行毎の露光動作時における照明光のレベル変化を示している。
なお、実際の60Hzシステムとの位相差はわずかであるが、わかりやすくするため誇張して表している。
【0042】
リップルの位相は画面最上部から1/60秒後に画面最上部の位相と一致するが、その後、1.001/60−1/60=0.001/60秒の間、走査が続くことになり、リップル位相はその分先へ進んでしまい、画面最上部の位相と一致しなくなってしまう。そして、次の垂直区間では画面最上部のリップル位相は前の垂直区間の最下部のリップル位相からスタートするため、リップルは止まらず、垂直方向にゆっくり流れることになる。
本実施の形態はこれを解決するために、各読み出しのタイミングを1垂直期間ごとに0.001/60秒ずつ進相側へシフトしていくものである。これにより垂直方向の各ポイントにおけるリップル位相は各垂直区間で変化せず、結果としてリップルが流れなくなり、視覚的にも有利となる。
【0043】
次に本実施の形態における具体的な読み取り方法を説明する。
図17は本実施の形態による動作例を示す図であり、1.001/60秒の垂直区間中に1/100秒の露光期間を設け、その中で6回の等間隔の蓄積及び読み出しを行なう場合を表している。垂直区間が1.001/60秒であること以外は図15で示した内容そのものである。
図17(a)は画面の上端から下端の間のある1点の読み出し動作を示したものである。
今、ある垂直期間で図17(a)に示すように最後(6回目)の読み込みが露光期間1/100秒中の最後に一致しているとする。
【0044】
図15では次の1垂直区間ではリップルが0.001/60秒だけ後ろへずれることになるが、本例によれば、各読み込みタイミングが露光期間のなかで0.001/60秒だけ進相するので、ずれがキャンセルされる。
この後、図17(b)〜(d)を経て100垂直期間後には1回目の取り込みタイミングが露光期間の先頭の図17(e)に達する。
そして、この先頭に達した段階で一気に1/600秒だけ取り込みタイミングを後ろへシフトする。当然リップルの位相も1/600秒シフトするが、これはちょうどリップルの1周期に相当するため、連続性は保たれ、状態は図17(a)へ戻る。以下これの繰り返しである。
【0045】
以上のように本実施の形態では、図15の動作例で問題となるリップルの垂直方向への流れをなくすことができ、視覚上リップルを目立たなくすることができる。すなわち、垂直60Hz系のカメラの中でNTSCのように実際の垂直周波数が60/1.001Hzのシステムでは図15に示す方法でもリップルが垂直方向へゆっくり流れ、完全には止めることができなかったが、本例によってリップルを完全に静止でき、より目立たなくすることができる。
なお、本例を適用しない場合リップルは、100垂直期間(約1.67秒)で1リップル分、1000垂直期間(約16.67秒)の間に画面の最上端から最下端に至るという速度で流れることになり、視覚的に捉えやすいものとなる。
【0046】
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
この第4の実施の形態は、上述した第1の実施の形態及び第2の実施の形態の動作に加えて、リップルの位相を1垂直区間毎に切り替えることにより、時間軸方向の視覚的積分効果を利用してさらにリップル軽減の効果を高めるようにしたものである。
図18は垂直周波数が60Hzの場合の蓄積(露光)、読み出し方法とその時のリップルの一例を示す説明図であり、図18(A)は照明光の変化に対する各画素行毎の露光タイミングを示し、図18(B)は各画素行毎の露光動作時における照明光のレベル変化を示しており、1/100秒の露光期間内に等間隔の6回の露光を行ない、各露光時間を(1/100)×(1/6)×(1/3)秒とした例を示している(1/300秒のシャッタに相当する)。
また、図19も垂直周波数が60Hzの場合の蓄積(露光)、読み出し方法とその時のリップルの一例を示す説明図であり、図19(A)は照明光の変化に対する各画素行毎の露光タイミングを示し、図19(B)は各画素行毎の露光動作時における照明光のレベル変化を示しており、露光期間長、露光回数、各露光時間が同じであるが、露光期間のタイミングが(1/100)×(1/6)×(1/2)秒だけずれている例である。
図18(B)及び図19(B)に示すように、両者のリップル波形は位相が180°ずれている。
【0047】
そして、この図18に示す露光期間のタイミングと図19に示す露光期間のタイミングとを各垂直期間ごとに切り替えるというのが本例の主旨である。
すなわち、露光期間内の等間隔で正の整数mの同時走査を行なうモードにおいて、図18に示す露光区間の位相(第1の位相)は、任意の整数をk、任意の係数をαとした場合に、(露光期間/2m)×2k+αとなり、図19に示す露光区間の位相(第2の位相)は、(露光期間/2m)×(2k+1)+αとなり、この2種類の位相制御を切り替えて露光動作を実行する。
これにより時間的(視覚的)な積分効果によりリップルの見え方を軽減することができる。この切り替えは1垂直期間ごとに図18と図19を切り替えるのが一般的であるが、トータルでキャンセルするような組み合わせ(例えば、図18、図18、図19、図19の順序で切り替えるなど)としても効果は期待でき、このような制御方法も本発明に含まれるものである。
【0048】
また、上述した第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、リップルを静止させるために、60Hz系の撮像装置では露光期間の分割基数を3として3×nの同時走査を行ない、50Hz系の撮像装置では露光期間の分割基数を5として3×nの同時走査を行なうようにしたが、本例では任意の正の整数mを用いて同時走査数(=露光回数)とすることができ、3や5の倍数に限定されないものである。
図20及び図21はmを限定しない制御例を示す図であり、図20(A)、図21(A)は照明光の変化に対する各画素行毎の露光タイミングを示し、図20(B)、図21(B)は各画素行毎の露光動作時における照明光のレベル変化を示しており、1/100秒の露光期間内に等間隔の5回の露光を行ない、各露光時間を(1/100)×(1/5)×(1/3)とした場合の例である(1/300秒シャッタに相当する)。
また、両者の露光タイミングのずらし量は、(1/100)×(1/5)×(1/2)秒とする。
この場合は、画面上端と下端のリップル位相が合わないため流れることになるが、両者で位相が180°ずれており、キャンセル効果が得られる。
【0049】
なお本発明の主旨である位相差は垂直のブランキング期間を利用して付けられることになる。
例えばNTSCの3×nなどのnが大きいほどシフト量は小さくできるが、小さい側は必要位相シフト量がブランキング期間長を超える場合は設定できないため制限がある。例えばn=1の3回露光は不可である。
しかし、図1に示すようにメモリ手段(記憶部90)を使う方式では、スキャン速度を通常のNTSCより速くすることが可能で、この場合はイメージセンサの読み出し時のブランキング期間(時間)が長くできるため、3回露光なども充分に可能となる(なお、以下に説明する第5の実施の形態の動画像歪み改善用のスキャン方法はその一例である)。
【0050】
本実施の形態では以下のような効果を得ることが可能である。
(1)上述した第1〜第3の実施の形態の制御と併用することにより、リップル軽減効果が大きくなる。
(2)本実施の形態によるリップル軽減効果を用いることにより、リップルを悪化させることなく、上述した第1〜第3の実施の形態による制御の同時走査数を減らすことができ、制御の簡素化を図ることも可能となる。
【0051】
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。
上述のようにCMOSイメージセンサ等のライン順次でシャッタ走査を行なう撮像装置においては、画面内の位置によって露光タイミングが一定の時差を有することから、移動体の撮影を行なう場合に、露光タイミングの時差によって動画像に歪みが生じる。
そこで、本例では、この動画像歪みを改善する方法として、画面の垂直方向の上部から下部までのスキャン時間をT(T≦1垂直周期)とした場合に、画面内でN個(Nは2以上の整数)の同時または略同時の露光動作及び信号読み出し動作を行ない、かつ、そのN個のスキャン間隔をT/Nとし、その読み出した信号を各画素毎に加算して撮像信号を生成するモードを設けたものである。
【0052】
まず、動画像歪みについて説明する。
図22はCCDイメージセンサなどの面内の露光期間に時間差がない場合の動画像の例を示す説明図である。
ここで棒状の被写体が左から右へ動いているとする。画面内各画素の露光時間が1垂直期間である場合、被写体はその時間内に移動するため得られる被写体像110Aはその移動方向に広がりを持つことになる。
しかしながら、面内の露光期間に時間差がないため画面上部と下部で差異を生じることはない。
一方、図23はCMOSイメージセンサなどの面内の露光期間に時間差がある場合の動画像の例を示す説明図である。
リセット・露光のタイミングは画面下ほど時間的に遅れるため、図示のように傾いた被写体像110Bが得られることになる。
【0053】
そこで、これを緩和するため画面の複数ポイントを同時にスキャンする方法が考えられる。
CMOSイメージセンサは、垂直走査手段の機能により、原理上はこのような複数ポイントを同時読みできるものも製作可能である。
図24は垂直方向等分に2ポイントの同時スキャンをする例を示している。ここで、第1のスキャンは画面上部から始まり1垂直時間後に画面下部で終わる。第2のスキャンは画面中央から始まり、1/2垂直時間後に画面下部に到達した後、画面上部に移り、1垂直時間後には画面中央部で終わる。
各画素はスキャン直後にリセットをかけるとすると、それぞれの画素の露光時間は1垂直時間の1/2となり、被写体像110Cの広がりも1/2となる。この2つのスキャンにより得られた信号は、メモリ手段などによりそれぞれの画素ごとに合成(加算)されるので、結果的に被写体像の広がりは複数ポイント同時スキャンでない場合と同等になる。しかし、図24からわかるとおり、画面の上半分と下半分を同時読みしているため、上下の時間差が縮小していることがわかる。
図25はさらに同時読みポイントを増やして5ポイントとした例を示している。ここで各露光時間は1/5となり、メモリ手段による合成後は被写体像110Dの広がりは同じであるが、上下の時間差による歪みはかなり改善されることがわかる。
この歪み改善を効果的にするためには、各スキャンが画面内等分となっていることが重要である。
【0054】
一方、例えば上述した第1〜第3の実施の形態で説明したもののように、この複数ポイント同時読みを1垂直期間内のある決まった区間中に行いたいという要請がある。
図26は第1の実施の形態で説明した、1垂直期間1/60秒のNTSCにおいて、横軸に時間、縦軸に画面垂直方向位置をとり、複数ポイント同時読みをしない場合のスキャンの様子を示した図である。
1垂直期間の始まりではスキャン位置は画面上部にあり、時間と共に画面下部に移っていき、1垂直期間後には画面下部へ到達する。
また、図27は、3ポイント同時読みを行なった場合の図26と同様の図である。
このように時間的に1垂直期間内等分にした複数ポイント同時スキャンでは、垂直方向の位置的にも画面内等分となり、前述の歪み改善にとって良い結果をもたらす。
【0055】
しかしながら、複数ポイント同時読みを1垂直期間内のある決まった区間中に行うという場合は上記画面内等分という関係がくずれることになる。
図28は1垂直期間内(1/100秒)の間に3回の読み出し、すなわち3ポイントの同時読みをする例を示している。
時間的には1/100秒内で等分であるが、位置的には画面内等分とはならないことがわかる。このような状況では前述の歪み改善効果はあまり期待できないことになる。
そこで本実施の形態では、1垂直期間内のある決まった区間をTとする時に、画面の上部から下部までのスキャン時間もTとし、そのスキャン時間内で複数ポイント同時読みをするようにした。
【0056】
図29は本実施の形態によるスキャン動作を示す図であり、横軸に時間、縦軸に画面垂直方向位置をとり、3ポイント同時読みをする場合のスキャンの様子を示している。時間的に1/100秒内で等分となると同時に位置的に画面内等分となっている。
またこの場合のTは、T≦1垂直周期となるが、メモリ手段などにより時間Tで書き込み・合成し、1垂直期間で読み出すという操作をすることになる。
このような垂直方向複数ポイント同時読み込みの効果により、面内露光・読み出し時間差による動画像の歪みを小さくできる。
さらに、スキャン時間を露光期間に合わせたので、露光期間が1垂直周期と異なっても画面の最上部から最下部までを等分にすることができ、面内露光・読み出し時間差による歪みをさらに小さくできる。
なお、同時読み込みの数を大きくするほどスキャンの間隔内での時間差が小さくなるため、歪みは小さくできる。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の撮像装置では、例えば垂直同期周波数と異なる所定の照明周波数を有する照明下で撮影を行なう場合に、その所定の照明周波数に対応して各垂直期間内で連続する所定の露光期間を設定するとともに、さらに所定の露光期間と垂直同期周波数との位相差によって決定される所定の分割基数を選択し、露光期間を分割基数の整数倍で割ることによって決定される各分割点を起点とする同時または略同時の露光動作及び信号読み出し動作を行ない、その読み出した信号を各画素毎に加算して撮像信号を生成することにより、フリッカやリップルの発生を防止または抑制でき、画質の向上を図ることが可能となる。
【0058】
また本発明の撮像装置では、所定の照明周波数に対応する各垂直期間内で連続する所定の露光期間を設定するとともに、さらに所定の露光期間内で等間隔にm(mは正の整数)本の同時走査または略同時走査を行ない、各走査によって読み出された信号を各画素毎に加算して撮像信号を生成する場合において、各垂直周期毎に垂直区間に対する露光区間の位相を、任意の整数をk、任意の係数をαとした場合に、(露光期間/2m)×2k+αとなる第1の位相と、(露光期間/2m)×(2k+1)+αとなる第2の位相とのいずれか一方を選択して露光制御を行なうことにより、各垂直区間毎に生じるリップルをその位相の切り替えによって相殺することが可能となり、リップルを抑制した画像を出力することが可能となる。
【0059】
また本発明の撮像装置では、画面の垂直方向の上部から下部までのスキャン時間をT(T≦1垂直周期)とした場合に、画面内でN個(Nは2以上の整数)の同時または略同時の露光動作及び信号読み出し動作を行ない、かつ、そのN個のスキャン間隔をT/Nとし、その読み出した信号を各画素毎に加算して撮像信号を生成することから、面内露光及び読み出し動作に含まれる時間差に起因する動画歪みを抑制でき、画質の向上をはかることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に対する第1の先行動作例を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態に対する第2の先行動作例を示す説明図である。
【図4】本発明の実施の形態に対する第3の先行動作例を示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態に対する第4の先行動作例を示す説明図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態による第1の動作例を示す説明図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態による第2の動作例を示す説明図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態による第3の動作例を示す説明図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態において同時読みポイントを増やした場合のリップルの例を示す説明図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態による第1の動作例を示す説明図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態による第2の動作例を示す説明図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態による第3の動作例を示す説明図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態による第4の動作例を示す説明図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態において同時読みポイントを増やした場合のリップルの例を示す説明図である。
【図15】本発明の第3の実施の形態に対する第1の先行動作例を示す説明図である。
【図16】本発明の第3の実施の形態に対する第2の先行動作例を示す説明図である。
【図17】本発明の第3の実施の形態による動作例を示す説明図である。
【図18】本発明の第4の実施の形態による第1の動作例を示す説明図である。
【図19】本発明の第4の実施の形態による第2の動作例を示す説明図である。
【図20】本発明の第4の実施の形態による第3の動作例を示す説明図である。
【図21】本発明の第4の実施の形態による第4の動作例を示す説明図である。
【図22】CCDイメージセンサで移動体を撮影した場合の画像の例を示す説明図である。
【図23】CMOSイメージセンサで移動体を撮影した場合の画像歪みの第1の例を示す説明図である。
【図24】CMOSイメージセンサで移動体を撮影した場合の画像歪みの第2の例を示す説明図である。
【図25】CMOSイメージセンサで移動体を撮影した場合の画像歪みの第3の例を示す説明図である。
【図26】CMOSイメージセンサにおけるスキャン動作を示す説明図である。
【図27】CMOSイメージセンサにおいて3ポイント同時読みを行なった場合のスキャン動作を示す説明図である。
【図28】CMOSイメージセンサにおいて垂直期間1/100秒の間に3ポイント同時読みを行なった場合のスキャン動作を示す説明図である。
【図29】本発明の第5の実施の形態で垂直期間1/100秒の間に画面内等分による3ポイント同時読みを行なった場合のスキャン動作を示す説明図である。
【符号の説明】
10……撮像画素部、21、22、23……垂直タイミング発生回路。31、32、33……シャッタタイミング発生回路、41、42、43……垂直信号線、51、52、53……水平信号線、61、62、63……バッファ部、70……水平タイミング発生回路、80……画像処理部、90……記憶部、100……マイコン。

Claims (21)

  1. 光電変換素子とその読み出し回路とを含む複数の画素を2次元配列して構成される撮像画素部と、前記撮像画素部を垂直方向に走査する垂直走査手段と、前記撮像画素部を水平方向に走査する水平走査手段と、前記垂直走査手段及び水平走査手段のタイミングを制御して前記撮像画素部における露光動作及び信号読み出し動作を実行する制御手段とを具備し、
    前記制御手段は、所定の照明周波数に対応して各垂直期間内で連続する所定の露光期間を設定するとともに、さらに前記所定の露光期間と垂直同期周波数との位相差によって決定される所定の分割基数を選択し、前記露光期間を分割基数の整数倍で割ることによって決定される各分割点を起点とする同時または略同時の露光動作及び信号読み出し動作を行ない、その読み出した信号を各画素毎に加算して撮像信号を生成するモードを有している、
    ことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記所定の照明周波数は、装置固有の垂直同期周波数に対して異なる周波数であることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記垂直同期周波数が60Hz系の撮像装置であって、各垂直区間に連続した1/100秒の露光期間を有し、前記1/100秒の露光期間内で分割基数3×n(nは正の整数)で決定される分割点を起点とする同時または略同時の露光動作及び信号読み出し動作を行う第1のモードを有することを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
  4. 前記照明周波数が60Hzである場合に、前記第1のモードをオフし、露光時間を1/120Hzまたは1/60Hzとして露光動作を行なう第2のモードを有することを特徴とする請求項3記載の撮像装置。
  5. 前記照明周波数を検出する検出手段を有し、前記検出手段によって照明周波数が60Hzであると検出された場合に前記第2のモードを選択することを特徴とする請求項4記載の撮像装置。
  6. 前記照明周波数に関する情報を入力する入力手段を有し、前記入力手段からの入力によって照明周波数が60Hzであると判定された場合に前記第2のモードを選択することを特徴とする請求項4記載の撮像装置。
  7. 前記第1のモードにおいて、信号読み出し動作のタイミングを1垂直期間毎に0.001/60秒ずつ進相方向にシフトしていくことを特徴とする請求項3記載の撮像装置。
  8. 前記垂直同期周波数が50Hz系の撮像装置であって、各垂直区間に連続した1/60秒または1/120秒の露光期間を有し、前記1/60秒または1/120秒の露光期間内で分割基数5×n(nは正の整数)で決定される分割点を起点とする同時または略同時の露光動作及び信号読み出し動作を行う第1のモードを有することを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
  9. 前記照明周波数が50Hzである場合に、前記第1のモードをオフし、露光時間を1/50Hzとして露光動作を行なう第2のモードを有することを特徴とする請求項8記載の撮像装置。
  10. 前記照明周波数を検出する検出手段を有し、前記検出手段によって照明周波数が50Hzであると検出された場合に前記第2のモードを選択することを特徴とする請求項9記載の撮像装置。
  11. 前記照明周波数に関する情報を入力する入力手段を有し、前記入力手段からの入力によって照明周波数が50Hzであると判定された場合に前記第2のモードを選択することを特徴とする請求項9記載の撮像装置。
  12. 光電変換素子とその読み出し回路とを含む複数の画素を2次元配列して構成される撮像画素部と、前記撮像画素部を垂直方向に走査する垂直走査手段と、前記撮像画素部を水平方向に走査する水平走査手段と、前記垂直走査手段及び水平走査手段のタイミングを制御して前記撮像画素部における露光動作及び信号読み出し動作を実行する制御手段とを具備し、
    前記制御手段は、所定の照明周波数に対応して各垂直期間内で連続する所定の露光期間を設定するとともに、さらに前記所定の露光期間内で等間隔にm(mは正の整数)本の同時走査または略同時走査を行ない、各走査によって読み出された信号を各画素毎に加算して撮像信号を生成するモードを有し、
    前記モードにおいて、各垂直周期毎に垂直区間に対する露光区間の位相を、任意の整数をk、任意の係数をαとした場合に、
    (露光期間/2m)×2k+αとなる第1の位相と、
    (露光期間/2m)×(2k+1)+αとなる第2の位相と、
    のいずれか一方を選択して露光制御を行なう、
    ことを特徴とする撮像装置。
  13. 前記所定の照明周波数は、装置固有の垂直同期周波数に対して異なる周波数であることを特徴とする請求項12記載の撮像装置。
  14. 前記第1の位相と第2の位相とを垂直期間毎に交互に切り替えて露光制御を行なうことを特徴とする請求項12記載の撮像装置。
  15. 前記垂直同期周波数が60Hz系の撮像装置であって、各垂直区間に連続した1/100秒の露光期間を有し、前記mが3の倍数であることを特徴とする請求項13記載の撮像装置。
  16. 前記垂直同期周波数が50Hz系の撮像装置であって、各垂直区間に連続した1/60秒または1/120秒の露光期間を有し、前記mが5の倍数であることを特徴とする請求項13記載の撮像装置。
  17. 光電変換素子とその読み出し回路とを含む複数の画素を2次元配列して構成される撮像画素部と、前記撮像画素部を垂直方向に走査する垂直走査手段と、前記撮像画素部を水平方向に走査する水平走査手段と、前記垂直走査手段及び水平走査手段のタイミングを制御して前記撮像画素部における露光動作及び信号読み出し動作を実行する制御手段とを具備し、
    前記制御手段は、画面の垂直方向の上部から下部までのスキャン時間をT(T≦1垂直周期)とした場合に、画面内でN個(Nは2以上の整数)の同時または略同時の露光動作及び信号読み出し動作を行ない、かつ、そのN個のスキャン間隔をT/Nとし、その読み出した信号を各画素毎に加算して撮像信号を生成するモードを有している、
    ことを特徴とする撮像装置。
  18. 前記垂直同期周波数が60Hz系の撮像装置であって、前記スキャン時間Tが1/100秒であることを特徴とする請求項17記載の撮像装置。
  19. 前記垂直同期周波数が50Hz系の撮像装置であって、前記スキャン時間Tが1/60秒または1/120秒であることを特徴とする請求項17記載の撮像装置。
  20. 前記垂直同期周波数が60Hz系の撮像装置であって、前記Nが3の倍数であることを特徴とする請求項17記載の撮像装置。
  21. 前記垂直同期周波数が50Hz系の撮像装置であって、前記Nが5の倍数であることを特徴とする請求項17記載の撮像装置。
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