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JP2002314885A - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置

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Publication number
JP2002314885A
JP2002314885A JP2001110453A JP2001110453A JP2002314885A JP 2002314885 A JP2002314885 A JP 2002314885A JP 2001110453 A JP2001110453 A JP 2001110453A JP 2001110453 A JP2001110453 A JP 2001110453A JP 2002314885 A JP2002314885 A JP 2002314885A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image signal
shutter
speed
signal
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001110453A
Other languages
English (en)
Inventor
Itsumi Sato
逸三 佐藤
Shuichi Sugi
修一 杉
Kenichi Shinozuka
顕一 篠塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2001110453A priority Critical patent/JP2002314885A/ja
Publication of JP2002314885A publication Critical patent/JP2002314885A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高速用、低速用の各電子シャッタ処理を用いて
撮像し、得られた映像信号を信号処理し、極めて広範囲
な光量に対する画像撮像が可能となる。 【解決手段】CCDカメラ部302の撮像出力は、電子
シャッタ回路305により異なる露光時間による第1、
第2の画像信号として得られる。第1、第2の画像信号
は、2系統に分岐されそれぞれ特性制御が行なわれ合成
される。積算値回路315、ピーク値検出回路316、
マイコン回路318により画面特性が検出され、輝度ダ
イナミックレンジの広い撮像を得るようにシャッタがタ
イミングが制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はテレビジョンカメ
ラのダイナミックレンジ拡大に関するもので、特に、広
範囲な輝度を持つ被写体を撮像可能にする撮像装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来CCD等の撮像素子を用いたカメラ
では、電荷の蓄積容量の限界と、その特性の関係でカメ
ラの入射光量をある範囲内に抑えるようにして撮像して
いた。従って、屋外等での撮像時には被写体の輝度範囲
を撮像可能とするダイナミックレンジが得られず、撮像
画像に問題があった。このため、撮像素子などの電子シ
ャッタ機能を用いて、高速シャッタと低速シャッタのよ
うに異なったシャッタ時間で撮像し、この映像信号を信
号処理することで広ダイナミックレンジ拡大を図るなど
していた。
【0003】従来の広ダイナミックレンジカメラの動作
原理を示す。
【0004】図1(A),(B)には、電荷結合撮像素
子(CCD)からの出力映像信号(A1、B1、A2、B2フィー
ルド…)と、広ダイナミックレンジのカメラ映像信号
(合成画像)の波形を示している。Aフィールドを低速
シャッタ画像、Bフィールドを高速シャッタ画像とす
る。低速シャッタ画像とは、例えばシャッタ速度が1/
60のことであり、高速シャッタ画像とは、例えばシャ
ッタ速度が1/2000のことである。低速シャッタ画
像、高速シャッタ画像とは、CCD等にシャッタパルス
を直接与える電子シャッタで蓄積時間を制御した映像信
号のことである。
【0005】広ダイナミックレンジカメラは、低速シャ
ッタで被写体の輝度の低い部分(輝度の高い部分は飽和
してしまう)を撮像し、高速シャッタで被写体の輝度の
高い部分(輝度の低い部分は暗くて撮像不可能)を撮像
し、両方の画像を合成することにより、1画面で被写体
の輝度の低い部分から輝度の高い部分の撮像を可能にす
るものである。例えば図1(B)に示すように、A1フ
ィールド画像(低速シャッタ画像)とB0フィールド画
像(高速シャッタ画像)を合成し、次に、A1フィール
ド画像(低速シャッタ画像)とB1フィールド画像(高
速シャッタ画像)を合成する。以降同じ動作を繰り替え
し行なう。
【0006】この場合、低速シャッタと高速シャッタの
速度と合成比率は固定である。また、広ダイナミックレ
ンジカメラに、入射光量を自動調節するオートアイリス
レンズ等を塔載してもダイナミックレンジは拡大しな
い。また、このシャッタ速度の比は、ダイナミックレン
ジの拡大比のことである。例えば、低速シャッタ速度が
1/60、高速シャッタ速度が1/2000で固定され
ているとすると、この広ダイナミックレンジカメラは約
32倍の拡大率を持っているということになる。
【0007】図2は、従来の広ダイナミックレンジカメ
ラのブロック図である。固体撮像素子1で得られた信号
をA/D変換器2でA/D(アナログデジタル)変換
し、フレームメモリ3Aと3Bに交互に書き込む。フレ
ームメモリ3A、3Bから読み出された信号は、合成処
理回路4に送られ、プロセス回路5を通って出力され
る。制御部は、CPU(中央演算処理装置)6と露光制
御部7で構成されていて、ディジタル処理部10からの
測光データを用いてCPU6にて演算を行う。演算結果
は、ディジタル処理部10と露光制御部7へ送られ、そ
れぞれ制御信号を生成し、ディジタル処理部10と固体
撮像素子1を制御する。上記装置は例えば特願昭61-255
984号公報に示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の広ダイナミック
レンジカメラでは、異なる電子シャッタ時間の画像を数
回撮像し合成していた。このため、静止画では有効であ
ったが、監視カメラ等のように動きのある被写体を撮像
する装置には不向きであった。
【0009】そこで、本発明の目的は被写体内の輝度差
に応じてカメラダイナミックレンジを高速に可変させ、
被写体輝度差に最適化した撮像画像を得ることで、被写
体として極めて輝度差の大きい画像認識用車載カメラ
や、屋内・夜間の屋外を同時撮像する監視カメラとして
有効な撮像装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、撮像素子に
異なる低速と高速の電子シャッタ速度を与え撮像し、こ
れらで得られた映像信号を、信号処理することで広範囲
な輝度差を有する被写体を撮像するものである。電子シ
ャッタ速度は、低速シャッタの映像信号と高速シャッタ
の映像信号から、最適なシャッタ速度を算出し、低速シ
ャッタと高速シャッタのシャッタ速度を独立して制御す
ることにある。
【0011】この発明による撮像装置で得られる作用
は、広範囲な光量の被写体の撮像ができる。たとえは、
暗い被写体と明るい被写体が混在する場合、暗い被写体
には低速シャッタのシャッタ時間の最適化を行い、明る
い被写体には高速シャッタのシャッタ時間の最適化を行
い、これらの映像信号を加算すると共に、非線形処理す
ることで、暗い被写体から明るい被写体までの撮像を可
能とすることができる。そして常にシャッタ時間を固定
せず、被写体の明るさに応じてシャッタ時間を決定でき
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例につき図
面を参照して説明する。
【0013】図3はこの発明の一実施例を示す回路ブロ
ック図である。撮像レンズ301で撮像された被写体像
は、CCDカメラ部302の撮像素子上に結像され電気
信号に変換され,撮像信号として出力される。CCDカ
メラ部302の撮像素子は、電子シャッタ回路305に
より、低速シャッタ速度と高速シャッタ速度の異なる2
つの電子シャッタ速度で制御される。
【0014】このCCDカメラ部302の映像信号は、
AGC回路303に入力され、ここでマイクロコンピュ
ータ(マイコン)回路318からの制御信号により利得
を制御される。この制御はフィールドごとに独立して制
御される。即ち、低速シャッタ信号と高速シャッタ信号
とを独立して制御できるようにしてある。
【0015】AGC(自動利得制御)回路303からの
映像信号は、アナログデジタル(A/D)変換回路30
4に入力され、アナログ映像信号からデジタル映像信号
に変換される。
【0016】電子シャッタ回路305からはフィールド
ごとにシャッタ速度の異なる、低速電子シャッタと高速
電子シャッタの電子シャッタ信号がCCDカメラ部30
2に交互に供給されるので、フィールドごとに、低速シ
ャッタ映像信号と高速シャッタ映像信号とが交互に得ら
れる。これらの映像信号は2つの1垂直期間のメモリで
ある低速シャッタ用メモリ回路306と、高速用シャッ
タメモリ回路307にそれぞれ入力され、低速シャッタ
映像信号と高速シャッタ映像信号とに分離される。
【0017】低速シャッタ用メモリ回路306の入力側
と出力側の信号は、低速シャッタ用切換回路308へ入
力され、同じく、高速シャッタ用メモリ回路307の入
力側と出力側の信号は、高速シャッタ用切換回路309
へ入力される。低速シャッタ用切換回路308、高速シ
ャッタ用切換回路309は、間欠信号であった低速シャ
ッタ映像信号と高速シャッタ映像信号とを、それぞれ連
続信号として出力する。つまり、低速シャッタ用切換回
路308からは低速シャッタ映像信号、高速シャッタ用
切換回路309からは高速シャッタ映像信の連続信号が
それぞれ得られる。これらの信号は、低速用特性変換回
路310と高速用特性変換回路311に入力され、映像
信号に対して特性変換、たとえば、ガンマ特性を与えら
れる。
【0018】低速用特性変換回路310、高速用特性変
換回路311の出力は、加算又は切換回路312に送ら
れる。この加算又は切換回路312は、低速シャッタ信
号と、高速シャッタ信号とを加算あるいは切換えて、広
い範囲の映像信号を見易いように信号処理するものであ
る。この信号処理はマイコン回路318からの制御信号
により制御され、シャッタ速度に応じた特性変換が与え
られる。
【0019】加算又は切換回路312の出力信号は、ア
ナログデジタル(A/D)変換回路313に入力され、
デジタル映像信号からアナログ映像信号に変換され、出
力端子314を介して外部に出力される。
【0020】上記のAGC回路303、A/D変換回路
304、低速シャッタ用メモリ回路306、高速シャッ
タ用メモリ回路307、低速シャッタ用切換回路30
8、高速シャッタ用切換回路309、低速用特性変換回
路310、高速用特性変換回路311、加算又は切換回
路312の系統は、画像信号の処理部である。そして、
積算値回路315、ピーク値検出回路316、マイコン
回路318、電子シャッタ回路305などは、ダイナミ
ックレンジを拡大するための実行部に相当する。
【0021】図4は、上記カメラの動作を詳しく説明す
る動作説明図である。
【0022】図4の4Aは垂直同期信号であり、カメラ
は、この周期に同期して動作する。CCDカメラ部30
2の撮像画像出力期間は、符号4A01が低速シャッタ
期間、4A02が高速シャッタ期間、4A03が低速シ
ャッタ期間、4A04が高速シャッタ期間、4A05が
低速シャッタ期間である。この時のCCD撮像素子の電
子シャッタ動作は、蓄積と読出し時間の関係で、1垂直
期間の遅れがあるため、図4の4Bに示すような形態と
なり、期間4B01は高速シャッタ動作、期間4B02
は低速シャッタ動作となり、以下同様に高速シャッタ動
作、低速シャッタ動作の繰り返しで、期間4B03、期
間4B04、期間4B05の動作となる。
【0023】AGC回路303の動作は、低速シャッタ
動作時と、高速シャッタ動作時とで、独立で動作する。
図4の4Cに示すように、期間4C01が低速シャッタ
用動作、期間4C02が高速シャッタ用動作となり、以
下同様な繰り返しとなる。
【0024】図4の4DはCCDカメラ部302の映像
出力信号で、4D01が低速シャッタ映像出力信号、4
D02が高速シャッタ映像出力信号となり、以下同様な
繰り返しとなる。図4の4Eは、図4の4Dと同じ信号
であり、図3のA/D変換回路305の出力信号であ
る。
【0025】以下、動作説明をわかりやすくするために
示した。4E01が低速シャッタ映像出力信号、4E0
2が高速シャッタ映像出力信号で、以下同様の繰り返し
で出力されるものとする。この映像出力信号は、図3の
低速シャッタ用メモリ回路306,高速シャッタ用メモ
リ回路307に入力され、この低速、高速シャッタ用メ
モリ回路306、307の出力は、それぞれ低速者用切
換回路308,高速シャッタ用切換回路309に入力さ
れる。これにより図4の4F,4Gに示すように低速、
高速シャッタ映像信号が連続信号となる。
【0026】この図4で符号Mがついている信号が、低
速、高速シャッタ用メモリ回路306,307のメモリ
からの信号であり、符号Mがついていない信号がA/D
変換回路304からの直接信号である。このように連続
になった各信号は、それぞれ低速用特性変換回路31
0、高速用特性変換回路311において、図4の4H,
4Iに示すように特性変換される。そして図4の4Jに
示すような形態で加算される。
【0027】加算された映像信号は、図4の4Kに示す
ように、低速シャッタ映像出力信号と高速シャッタ映像
出力信号とが加算されたものである。
【0028】図5は、撮像特性であり、4図の4D、4
Kの映像出力信号の特性となる。図5は、低速シャッタ
と高速シャッタの入射光量に対する映像出力信号を示し
ている。低速シャッタによる出力特性は501、高速シ
ャッタの出力特性は502であり、低速シャッタ出力の
飽和点が503、高速シャッタ出力の飽和点が504で
ある。
【0029】この2つの映像信号は、図3に示すそれぞ
れの特性変換回路である低速用特性変換回路310と高
速用特性変換回路311で、例えばガンマ特性を得るた
めの特性が与えられる。これら2つの信号の特性値は、
マイコン回路318からの制御信号330と331で決
められる。
【0030】低速用特性変換回路310と高速用特性変
換回路311から出力される両信号は、加算又は切換回
路312で信号処理され、図6に示すように、501の
低速シャッタの出力(特性501)に、高速シャッタの
出力(特性502)が加算あるいは切換され、特性60
1となる。この信号は、D/A変換回路313でデジタ
ル信号からアナログ信号に変換され出力端子314から
外部に出力される。
【0031】図3に戻って説明する。積算値回路315
とピーク検出回路316は、電子シャッタ回路305の
シャッタ時間を決めるための回路である。
【0032】積算値回路305は、A/D変換回路30
4からの撮像画面の輝度信号を積算し、その積算値をマ
イコン回路318に送る。同じく、ピーク検出回路31
6は、A/D変換回路304からの撮像画面の輝度信号
から輝度値の最大値を検出し、その最大値をマイコン回
路318に送る。
【0033】積算値回路315とピーク検出値回路31
6は、撮像画面に対して図7に示すように分割領域を設
定している。即ち、画像701を画像702のように2
5個の領域に分割し、積算値あるいはピーク値を求め
る。この分割のために、ゲート波形発生回路317で発
生したゲート波形が用いられる。ゲート波形発生回路3
17は、水平同期信号HD,垂直同期信号VD、クロッ
ク信号CLKを用いてゲート信号を生成する。このゲー
ト信号が積算値回路315とピーク値検出回路316に
送られる。これにより、積算値回路315とピーク値検
出回路316は、領域分割した映像信号の値を得てい
る。
【0034】マイコン回路318は、積算値回路315
とピーク値検出回路316からの情報を受け、シャッタ
のシャッタ時間を決定する。高速シャッタのシャッタ時
間は、ピーク検出回路316からの情報を中心に決定
し、低速シャッタのシャッタ時間は、積算値回路315
からの情報を中心に受け決定し、その制御信号が電子シ
ャッタ回路305に送られる。
【0035】電子シャッタ回路305は、マイコン回路
318で決定された高速シャッタと低速シャッタのシャ
ッタ時間に応じて、これら低、高速シャッタパルスをC
CDカメラ部302に使用されているCCD撮像素子に
供給する。
【0036】図8は、図3の積算値回路315の詳細な
ブロック図を示す。A/D変換回路304の出力である
入力映像信号は、ゲート回路801に入力される。ゲー
ト回路801では、ゲート波形発生回路317で作られ
たゲート信号によって制御される。これにより、ゲート
回路801では、図7に示すように設定された分割画面
の中から必要な画面範囲をゲートする。
【0037】次に、ゲートした映像信号の積算を行う。
つまりゲート回路801から出力された映像信号は、積
算値回路802に入力され、1画素保持回路803の出
力映像信号と積算される。この映像信号はゲート期間積
算される。積算値は、積算出力制御回路804に送ら
れ、マイコン回路318からの制御信号により出力さ
れ、マイコン回路318に送られる。
【0038】図9は、図3のピーク値検出回路316の
ブロック図を示す。積算値回路315と同様に、A/D
変換回路304の出力である入力映像信号は、ゲート回
路901に入力される。ゲート回路901では、ゲート
波形発生回路317で作られたゲ−ト信号によって制御
される。これによりゲート回路901では、図7に示す
ように設定された分割画面の中から必要な画面範囲の映
像信号をゲートする。
【0039】次に、ゲートした映像信号の最大値を検出
する。検出にあたり2画素を加算してから行う。これは
CCD撮像素子の光学色フイルタが補色モザイクの場
合、信号の大きさが画素単位で変化するためである。2
画素を加算することにより、色フイルタの影響が無くな
る。2画素を加算するには、1画素保持回路902で1
ビット遅らした信号と、現信号とを加算回路903で加
算する。次に、この加算信号を2画素単位とするため、
2画素保持信号発生回路904で加算信号を受ける。こ
れにより、2画素保持回路904で2画素単位の信号が
作られる。
【0040】この2画素保持回路904の出力現信号
は、比較回路907で2画素前の信号と比較される。比
較回路907では、大きい方を選択するための選択信号
を発生し、切換回路906に供給する。この結果、切換
回路907では、2画素前の信号と現信号のうち、大き
いほうが選択され、その選択された信号は、保持回路9
08に入力され保持される。
【0041】このようにして、ゲート回路901からの
信号が終了するまで比較動作が行なわれる。ピーク出力
制御回路909は、マイコン回路318からの制御信号
により、保持回路908の出力(ピーク信号)を受け付
け、出力端子910を介してマイコン回路318に送
る。
【0042】上記した画面分割には、分割のためゲート
信号が必要である。この信号は、垂直同期信号VDと水
平同期信号HDとクロック信号CLKに基づいて発生さ
れる。
【0043】図10は、ゲート波形発生回路317のブ
ロック図を示す。垂直同期信号VDは、垂直同期リセッ
ト信号発生回路1001に入力される。垂直同期リセッ
ト信号発生回路1001ではリセット信号を作る。この
リセット信号を基準として、垂直方向スタート位置設定
回路1002では、水平同期信号をカウントし、垂直方
向のスタート点を決める。垂直方向スタート点が決まれ
ば、このスタート点より、垂直方向幅設定回路1003
で、水平同期信号をカウントし、垂直方向の幅を決める
ことができる。
【0044】水平方向も同様な方法で、水平同期信号H
Dは、水平同期リセット信号発生回路1004に入力さ
れる。水平同期リセット信号発生回路1004ではリセ
ット信号を作る。このリセット信号を基準として、水平
方向スタート位置設定回路1005でクロック信号CL
Kをカウントし、水平方向のスタート点を決定する。水
平方向スタート点が決まれば、このスタート点より、水
平方向幅設定回路1006で、クロック信号CLKをカ
ウントし、水平方向の幅を決めることができる。
【0045】これにより、垂直方向幅設定回路1003
と、水平方向幅設定回路1006から垂直幅信号と水平
幅信号が得られ、合成回路1007によって合成され
る。この合成された結果の信号が先に述べたゲート信号
である。
【0046】マイコン回路318は、積算値回路315
から撮影画像の積算値と、ピーク値検出回路316から
撮影画像のピーク値を読み出し、電子シャッタ回路30
5、低速用特性変換回路310、高速用特性変換回路3
11、及び加算又は切換回路312を自動制御する。以
下、それぞれのソフトウェアブロックについて説明す
る。
【0047】図11は、マイコン回路318の内部ブロ
ック図の例である。
【0048】マイコン回路318には、積算値回路31
5から入力部1102を介して積算値情報が入力され
る。同様にピーク値検出回路316から入力部を介して
1103へピーク値情報が入力され、これらの情報は、
画面分割平均処理部1104に入力される。画面分割平
均処理部1104は、低速画像平均値1105と高速画
像平均値1106が出力される。これら2つの平均値信
号は低速シャッタ用の計算処理部1107と高速シャッ
タ用の計算処理部1110とに入力される。それぞれの
計算処理部1107、1110には、シャッタ速度計算
処理1108、1111、微調整処理1109、111
2がある。
【0049】シャッタ速度計算処理1108の結果は、
低速電子シャッタ信号1114として出力され、シャッ
タ速度計算処理1111の結果は、高速電子シャッタ信
号1115として出力される。これらの信号は、電子シ
ャッタ回路305を制御する。
【0050】さらに上記低速シャッタ用と高速シャッタ
用の計算処理部1107と1110の計算処理結果か
ら、AGC信号1113が生成され、図3のAGC回路
303に送られる。
【0051】さらに、計算処理部1107、1110で
には、微調整処理1109、1112があり、この処理
は、画像の明るさの微小な変化に応答し、低速電子シャ
ッタ信号1114、高速電子シャッタ信号1115を制
御するためのものである。
【0052】低速電子シャッタ信号1114と高速電子
シャッタ信号1115は、特性変換制御部1116と加
算比率制御部1120に入力される。特性変換制御部1
116では、低速特性変換制御信号1117を生成し、
加算比率制御部1120では高速特性変換制御信号11
18を生成する。低速特性変換制御信号1117は、低
速シャッタ時間に応じた信号であり、高速特性変換制御
信号118は、高速シャッタ時間に応じた制御信号であ
る。
【0053】図3の低速用特性変換回路310は、この
低速特性変換制御信号1117で制御され、高速用特性
変換回路311は高速特性変換制御信号1118で制御
される。
【0054】加算比率制御部1120も同様、低シャッ
タ制御信号と高速シャッタ制御信号から加算比率制御信
号1119を生成し、加算又は切換回路312に送り、
低速シャッタの映像信号と高速シャッタの映像信号との
加算比率を制御する。
【0055】図12は画面分割平均処理部1104のマ
イコン処理について、マイコン回路318が参照するデ
ータを視覚的に表した例である。
【0056】積算値回路315から得られた低速シャッ
タ画像積算値とピーク検出回路316から得られた低速
シャッタ画像ピーク値から飽和している領域と不飽和領
域を分ける。
【0057】次に、低速シャッタ画像積算値の不飽和領
域から低速画像平均値を算出し出力する。さらに、高速
シャッタ画像積算値の飽和領域から高速画像平均値を算
出し出力する。
【0058】この画面分割平均処理により、領域を分割
し平均値を求めることにより、この後のシャッタ速度計
算処理により低速シャッタ画像、高速シャッタ画像に対
する各最適なシャッタ速度を計算する事ができる。
【0059】具体的に、図12(A)−図12(D)を
参照して説明する。低速積算値から分割領域毎の画素平
均値(この場合8bit幅)を求め、平均値が例えば200以
上、かつ、低速ピーク値が8bit幅の最大値のエリアを
飽和領域とし、その他を不飽和領域としている。低速積
算値から求めた平均値が例えば200を超えるエリアが
点線で囲まれた領域1205となる(図12(A))。
同じ画像に対して、低速ピーク値から得られた最大値の
エリアが点線で囲まれたエリア1206となっている
(図12(B))。その両方の重なったエリアを飽和領
域1207(図12(C))とし、その他を不飽和領域
1208として分割する。飽和領域1207は、高速シ
ャッタによる撮像対象とされる。この領域の各ブロック
の積算値の平均値(高速画像平均値)も画面分割平均処
理部1104から得られる(図12(D))。
【0060】シャッタ速度計算処理1108、1111
では、画像分割平均処理部1104より低速画像平均
値、高速画像平均値を受け取る。低速画像平均値、高速
画像平均値がある範囲を超えている場合は大きな幅で、
範囲内の場合は小さな幅で2段階にシャッタ速度を変化
させる。この制御結果により次第に、低速画像平均値、
高速画像平均値が範囲の中心になるように、低速電子シ
ャッタ制御信号1114、高速電子シャッタ制御信号1
115を出力し電子シャッタ回路305を制御する。シ
ャッタ速度計算処理1108と1110は入力と出力が
違うだけで同等の動作をする。
【0061】図13は、画面分割平均処理部1104か
ら出力される低速画像平均値の推移をグラフ化した例で
ある。縦軸1301が画面分割平均処理部1104から
出力される平均値、横軸1302が時間軸を表してい
る。階段状に変化している波形が低速画像平均値であ
る。
【0062】この例では、始め平均値は、最適露出幅1
303以下であるため、 (現在のシャッタ速度)×(最適露出幅の下限値1304)
/(平均値) だげシャッタ速度を遅くする。一方、例えば最適露出幅
1303に入った後、最適露出幅の中心1305を超え
るまでシャッタ速度を垂直V毎に10%遅くしていき、
最適露出幅の中心を超えたところで、シャッタ速度の変
更を止める。この状態を適正露出状態1306とする。
一度適正露出状態に入った場合、一定時間(例えば保護
時間1307で示すような時間)最適露出幅の範囲外の
値が観測され続けないかぎり、シャッタ速度の補正は行
わない。この例では区間1308、1309で再び平均
値が変動しはじめ最適露出幅を超えているが、保護時間
内であるためシャッタ速度は変更しない。
【0063】シャッタ速度の変化量を2段階に制御する
事によって、急激な被写体輝度値の変化には素早く反応
し、被写体輝度値の変化量が小さい場合は緩やかに反応
する自然な露出を保つことができる。また、保護時間を
設けることによって、被写体の急激な変化による発振を
抑止する。
【0064】図14は、プログラム制御の状態遷移図を
現している。6個の状態14s1〜14s6が定義され
ており、シャッタ速度計算処理は、常にこの状態14s
1〜14s6の何れかになる。その状態毎に何らかの処
理を行なうのに必要なイベント1401〜1415を表
したものが矢印である。シャッタ速度計算処理1108
は、垂直同期期間Vごとに画面分割平均処理部1104
から入力される平均値に基づいてイベントを発生させ
る。そして、現在の状態から外にむいている矢印のイベ
ントと発生させたイベントが一致した場合、イベントに
対応した処理を実行し、矢印の先へと状態を遷移させ
る。この繰り返しをV毎に実行することにより上記動作
を実現している。
【0065】図13を例として、図14の状態遷移図を
追ってさらに説明する。今、図13に示すように平均値
を図13に示すように、そのレベル範囲で1310、1
311、1312、1313の如く分類している。
【0066】イベントは、平均値よって分類される範囲
1310の場合は、最適露出幅以下、範囲1311の場
合は最適露出中心以下、範囲1305の場合は最適露出
中心、範囲1312の場合は最適露出中心以上、範囲1
313の場合は最適露出幅以上の5つと、V毎にカウン
トされる保護時間カウンタが一定値を超える保護時間経
過の場合の計6つがある。
【0067】シャッタ速度計算処理1108は、初期状
態14s1である。この状態で処理されるイベントは、
最適露出中心以下1401、最適露出中心以上140
2、最適露出中心1403、最適露出幅以上1413、
最適露出幅以下1414である。図13において、画面
分割平均処理部1104からの初期値1317は、範囲
1310であるからイベントは最適露出幅以下1414
となり、 (現在のシャッタ速度)×(最適露出幅の下限値1304)
/(平均値) だけシャッタ速度を遅くし、状態が露出不足14s2に
遷移する。
【0068】状態露出不足14s2で処理されるイベン
トは次の3つがある。
【0069】1:イベントが最適露出幅以下1415の
場合状態は遷移せず、(現在のシャッタ速度)×(最適露
出幅の下限値1304)/(平均値)だけシャター速度を遅
くしていく。
【0070】2:イベントが最適露出中心以下1404
の場合も状態は遷移せず、10%シャッタ速度を遅くす
る。
【0071】3:イベント最適露出中心以上1412の
場合は、状態を適正露出に遷移させる。
【0072】区間1318は、イベントが最適露出中心
以下1404であるため、V毎に10%シャッタ速度を
遅くしていく。平均値1319(平均値1314と13
15の間)でイベントが最適露出中心以上になるため、
イベントの最適露出中心以上1412に従って、状態を
適正露出14s4に遷移させる。
【0073】適正露出14s4の状態で処理されるイベ
ントは次の2つがある。
【0074】1:イベントが最適露出幅以下1409の
場合、保護時間カウンタをリセットし、状態を保護時間
待ちの状態14s5に遷移する。
【0075】2:イベントが最適露出幅以上1407の
場合、保護時間カウンタをリセットし、状態を保護時間
待ちの状態14s6に遷移する。
【0076】平均値1320が範囲1312に入る為、
イベントの最適露出幅以上1407の処理である保護時
間カウンタをリセットし、保護時間カウンタのカウント
を開始し、状態を保護時間待ちの状態14s6に遷移さ
せる。
【0077】保護時間待ちの状態14s6で処理される
イベントは次の3つがある。
【0078】1:イベントが最適露出中心以上1411
の場合、保護時間カウンタをリセットし、状態を適正露
出の状態14s4に遷移する。
【0079】2:イベントが最適露出中心以下1417
の場合、保護時間カウンタをリセットし、状態を適正露
出の状態14s4に遷移する。
【0080】3:イベントが保護時間経過1408の場
合、状態を露出過剰の状態14s3に遷移する。
【0081】区間1308では、平均値は範囲1313
にある為、状態は保護時間待ちの状態14s6である。
1321で次に平均値1321が範囲1312になるた
め、イベントは最適露出中心以上1411となり、保護
時間カウンタをリセットし、状態が適正露出の状態14
s4に遷移する。
【0082】再び平均値1322が範囲1313に入る
為、イベントが最適露出幅以上1407の処理である保
護時間カウンタをリセットと、保護時間カウンタのカウ
ントを開始し、状態を保護時間待ちの状態14s6に遷
移させる。平均値が範囲1313のまま保護時間カウン
タが一定値を超える時点1323で、保護時間経過14
08となり、状態を露出過剰の状態14s3に遷移す
る。
【0083】以降、露出過剰の状態14s3では、露出
不足の状態14s2と逆方向にシャッタ速度を変化させ
る動作となるり、最終的には最適露出14s4状態とな
る。
【0084】微調整処理1109、1112は、長周期
の画面輝度変動を補償するための処理である。照明光源
の輝度変動、例えば蛍光燈フリッカと撮像素子のフレー
ム周波数が整数倍で極めて近接している場合、折り返し
歪による極めて長周期の画面輝度変動を生じる。そこで
このような変動を、微調整処理1109、1112によ
り検出して、当該変動を抑圧するように処理している。
これにより、適正露出制御系の問題を解消するものであ
る。
【0085】図15は、照明光源と撮像素子のフレーム
周期との関係で生じる画面輝度変動を測定しグラフ化し
た例である。縦軸が画面分割平均処理部1104から入
力される平均値で、横軸が時間軸を表している。この例
のように撮像素子のフレーム周期との関係で生じる画面
輝度変動は、非常に緩やかな傾きとなるが、その振幅は
30%程度と大きく、最適露出幅の範囲外となる場合が
生じる。
【0086】ここでシャッタ速度計算処理1108のみ
のシャッタ制御の場合は、平均値が最適露出幅を超える
と共に保護時間も規定時間を超えてしまうため、シャッ
タ制御が稼動し最適露出に合わせてしまう。更にこの動
作は平均値が上下し、それぞれ上部と下部で電子シャッ
タが最適露出に追い込む為に、画面は極めて低い周期の
発振を生じてしまう。
【0087】そこで長周期の画面輝度変動に対する改善
を次の方法で解消する。緩やかな傾きを検出、即ち1フ
レーム周期に±1%以内の範囲の輝度値変動を検出し、
微少なシャッタ制御によって、1フレーム毎に最適露出
に追い込む。この小さなな変動に関しては、保護時間を
設けずに最適露出に調節し、画面の絵柄が変化した等の
画面輝度の変化は先に説明した「シャッタ速度計算処
理」の通常露出処理を行う。以下、この制御の具体的な
制御方法を述べる。
【0088】微調整処理1109は、条件としてシャッ
タ速度計算処理1108が、適正露出と判断している場
合にのみ動作を行う。本処理の動作であるが、適正露出
中にシャッタ速度計算処理1108が適正露出の平均値
を記憶し、これを初期値とし、その初期値に対し1フレ
ーム周期に±1%以内の範囲で平均値が変動した場合、 (初期値)/(平均値) を求める。この式から演算した結果は、マイコン回路3
18により露光時間の1%の補正量が1CLOCK単位
シフトレジスタ1605(図16参照)を何段ずらせば
最適露出となるかを算出する。この算出は、マイコン回
路318自身が現在のシャッタ速度を認知している為、
必要とされる露出の補正時間は 露出の補正時間(s)= 1/(現在シャッタ速度(s))÷
100(%) 露出補正するためのシフトレジスタ段数は シフトレジスタ段数= 露出の補正時間(s)/マスターク
ロックの1周期(s) である。このシフトレジスタ段数を1CLOCK単位シ
フトレジスタ1605への制御信号とすれば、極めて微
少な露光時間調整が可能となり、1フレームレート単位
で±1%の露光時間を調整が実現できる。
【0089】また、本微調整はCCD出力信号のAGC
でも適用できる。しかし、S/Nを考慮した場合、前記
方式を適用した方が増幅度アップによるノイズが少な
い。
【0090】特性変換制御信号1118は、低速シャッ
タの画像と高速シャッタ画像を合成しダイナミックレン
ジ拡大画像を構築した場合、合成画像の最適化を図るた
めの制御信号である。この制御信号は、先に説明した信
号系における非線型処理回路の制御に用いる。
【0091】ここで画像合成の問題点として、2枚の画
像を単純に加算しただけでは、拡大率が増大すると共に
合成画面の階調特性に非直線歪みを生じ、コントラスト
のとれない画像となる欠点がある。従って、2枚の画像
を加算する前にダイナミックレンジ拡大率に応じて映像
信号の特性を変換し、非直線歪みを抑えてコントラスト
低下の改善を図るものである。
【0092】本制御の動作は次の通りである。まず、ダ
イナミックレンジ拡大率を以下の式より演算する。
【0093】ダイナミックレンジ拡大率=低速シャッタ
制御信号1114/高速シャッタ制御信号1115 この値は露出制御完了時点のダイナミックレンジ拡大率
を求めたものである。特性変換制御部1116では、こ
のダイナミックレンジ拡大率の値が演算され、この結果
を制御信号として出力する。
【0094】一方、信号処理系の特性変換回路は、その
入力−出力特性としてX1〜X0.9とlog101〜10のテー
ブルを持っており、先の制御信号でテーブルを切り換
え、画像信号に対する非直線歪みの改善を行う。
【0095】以下にダイナミックレンジ拡大率に対する
テーブル選択の関係を示す。
【0096】ダイナミックレンジ拡大率<16の場合…
…X0のテーブルを選択 16=<ダイナミックレンジ拡大率<=64の場合……
0.7のテーブルを選択 64<ダイナミックレンジ拡大率 の場合……X0のテ
ーブルを選択 特性変換制御部1116は、この条件分岐の結果を低速
特性変換制御信号1117及び高速特性変換制御信号1
118として生成し、先に説明した信号系の非線型処理
回路のテーブル切り換えを自動制御で行う。
【0097】加算比率制御1120の目的も特性変換制
御1116と同様で、低速シャッタの画像と高速シャッ
タ画像の合成を最適化し、合成画像のコントラストを高
めるものである。画像合成の欠点としては、ダイナミッ
クレンジ拡大率を大きく取っていった場合、白浮きした
画像となりコントラストの劣化が大きい。
【0098】この原因は低速シャッタ画像のほとんどが
飽和エリアとなり、飽和信号に高速シャッタ画像の信号
が乗るためである。この改善を図るため拡大率の増加と
共に高速シャッタ画像の合成割合を大きくしていき、画
像の白浮きを抑圧することでコントラスト低下の補正を
図っている。特に、合成画像のコントラストの向上に
は、上記した特性変換制御と同時にこの加算比率制御を
行うと効果が高い。
【0099】次に、加算比率制御部1120の動作であ
るが、特性変換制御部1116と同じくダイナミックレ
ンジ拡大率を演算し、この結果から低速シャッタと高速
シャッタの画像合成比率を切り換えるための加算比率制
御信号1119を生成する。この加算比率制御信号11
19は先に説明した加算比率処理回路へ送られ、2枚の
画像の合成配分、即ち加算比率を自動制御する。
【0100】ダイナミックレンジ拡大率による加算比率
制御の関係は以下の通りである。
【0101】 ダイナミックレンジ拡大率=1のとき L50%:H50% 1<ダイナミックレンジ拡大率<6のとき L6%:H94% 6<=ダイナミックレンジ拡大率<8のとき L12%:H87% 8<ダイナミックレンジ拡大率のとき L25%:H75% 注:H:高速シャッタ画像、L:低速シャッタ画像 ただし、上記の加算比率は一例であって、必要に応じて
変えてもよいことは言うまでもない。
【0102】上記した図13、図14、図15の説明の
ようにこの発明では、第1の画像信号、第2の画像信
号、第3の画像信号と続く画面情報の少なくとも輝度平
均値より得た値から、電子シャッタ速度が収束すべき露
光最適値を設定している。更にこの露光最適値を中心に
許容範囲となる収束範囲を設定し、かつ、前記収束範囲
としては、範囲幅が広いものと狭いものを2種類設定し
ている。
【0103】また収束範囲から前記輝度平均値からずれ
た場合、ずれの経過時間の計測を開始し一定時間内に前
記収束範囲に輝度平均値が戻るかを判断する基準とし
て、前記一定時間を保護時間として設定ししている。こ
の場合、それぞれの収束範囲に対し異なる前記保護時間
を持たせている。そして、収束範囲の広い方に対して
は、前記輝度平均値の変化が大きい時に前記電子シャッ
タ速度を変化させて前記露光最適値に戻し、収束範囲の
狭い方に対しては前記輝度平均値の変化が小さい時に前
記電子シャッタ速度を変化させて前記露光最適値に戻す
ようにしている。
【0104】図16は、電子シャッタ回路を示す。図中
のブロック1602〜1604は通常の電子シャッタ回
路となっている。水平期間(H)レート単位のシャッタ
パルス生成部1602、数十クロック(CLK)単位の
シャッタパルス生成部1603を有する。このシャッタ
パルス生成部1602、1603の出力パルスはオア回
路1604で多重され、1クロック単位シフトレジスタ
1605に入力される。
【0105】入力部1601には、クロック、水平同期
(HD)パルス、垂直同期(VD)パルス、フィールド
情報(FI)が入力されている。
【0106】破線で囲むブロック1611は、Aフィー
ルドの電子シャッタ発生ブロックで、これと同様の回路
がBフィールド用として搭載されている(破線で囲むB
フィールドの電子シャッタ発生ブロック1612)。
【0107】マイコン回路318からは、前述した「画
像情報検出結果」から各フィールドに最適化された「電
子シャッタ制御信号」が出力される。一方、CLK単位
の露光時間微調整は、通常の電子シャッタパルスをシフ
トレジスタ1605の遅延により得ることができる。遅
延量についてはマイコン回路318からの制御信号によ
って制御される。
【0108】切換回路1606には、フィールド情報F
Iが供給されており、この情報に応じて各フィールドの
ためのシャッタパルスを出力する。
【0109】ここで、A・B各フィールドの画像に対し
個別の電子シャッタパルスを与えるわけだが、まず、マ
イコン回路318から各フィールド用の電子シャッタ制
御信号がそれぞれの「電子シャッタ発生ブロック」に送
られ、A・Bフィールド用に個別の電子シャッタパルス
を発生させる。次に、この2つの電子シャッタパルスを
切り換え回路1606に入力し、フィールド毎に切り換
えることでA・Bフィールド個別の電子シャッタパルス
が生成できる。
【0110】図17(A)、図17(B)は、撮像素子
として例えばCCDを適用した場合の電子シャッタパル
ス発生タイミングを示す。図17(A)は垂直同期パル
ス,図17(B)は、垂直周期レートでみたシャッタパ
ルスを示している。各フィールドの電子シャッタは通常
のTVカメラと同様の発生タイミングになっている。垂
直同期パルスの終端エッジ付近で水平周期レートの電子
シャッタパルスが発生開始する。そして次の垂直同期パ
ルスの前半の一部の期間で、数或は数十クロックレート
での電子シャッタパルスの期間がある。
【0111】このパルスタイミングにおいて一部を拡大
したのが図18(A)、(B)、図19(A)、(B)
である。図18(A)は映像信号期間内の水平同期パル
ス、図18(B)は、水平周期レートでのシャッタパル
スを示している。図19(A),(B)は垂直ブランキ
ング内の細かいパルスである。図19(A)はクロッ
ク、図19(B)は数クロックレートによるシャッタパ
ルスである。
【0112】ここで画像の露光時間は、垂直ブランキン
グ期間内の電荷読み出しパルス(フィールドシフトパル
ス)に対し、時間軸方向にさかのぼり最初の電子シャッ
タパルスが発生した期間のまでである。
【0113】水平周期レートのシャッタパルス開始時点
t1は、Vブランキング期間内の電荷読み出しパルス
(フィールドシフトパルス)の直後であり、水平周期レ
ートのシャッタパルスの終了時点t2はVブランキング
の直前までである。一方、数クロックレートのシャッタ
パルス開始タイミングは、Vブランキング期間開始直後
より電荷読み出しパルスの直前までである。
【0114】これら電子シャッタパルスの発生タイミン
グは、通常のCCDカメラに適用されているタイミング
である。
【0115】図20は、本CCDカメラの特徴となる点
で、電子シャッタ速度だけで画像の露光時間をクロック
周期のレートで微調整可能とするものである。従来の方
法では、電荷読み出しパルスの直前で“数クロックレー
トのシャッタパルス”を1パルス切ると露光時間が50
%程度変化してしまうため、露光時間のキザミが粗かっ
た。
【0116】これに対し、微調整を行うと電荷読み出し
パルスの直前に発生させたシャッタパルスの露光時間調
整を数%ずつ行うことが可能となり、画像の輝度レベル
を細かく調整することが可能となる。これによる効果は
高輝度部分で極めて早い電子シャッタで切っている画像
において、電子シャッタのみでフリッカ補正が可能とな
る。即ち、広ダイナミックレンジカメラにおいて高速シ
ャッタ画像のフリッカを補正できる。
【0117】次に、実施方法としては1ピクセルクロッ
ク単位で電子シャッタパルスをシフトし、クロック周期
の時間で露光時間を調整している。以上の回路により、
広ダイナミックレンジカメラの動的電子シャッタ制御シ
ステムが構築できる。
【0118】この発明の撮像装置においては、画像信号
及び制御信号処理部は、集積化される。集積化される範
囲は、種々の形態が可能である。例えば、電子シャッタ
回路305、低速シャッタ用メモリ回路306、高速シ
ャッタ用メモリ回路307、低速シャッタ用切換回路3
08、高速シャッタ用切換回路309、低速用特性変換
回路310、高速用特性変換回路311、加算又は切換
回路312、積算値回路315、ピーク値検出回路31
6、ゲート波形発生回路317が1つの集積化半導体チ
ップとして構築される。しかし、これに限らず、集積化
する場合、図1の各ブロックの組み合せは任意である。
尚、上記の説明ではCCD撮像素子を例に説明したが、本
発明はCMOSセンサを用いた場合にも同様な動作及び効果
を得ることができる。
【0119】
【発明の効果】上記のようにこの発明によれば、異なる
電子シャッタ処理を用いて撮像し、得られた映像信号を
信号処理し、極めて広範囲な光量に対する画像撮像が可
能となる。また、シャッタ時間は低速シャッタと高速シ
ャッタとが独立して行えるため、被写体の輝度差の非常
に大きな場合でも撮像可能であり特殊な監視カメラ装置
ができるなど、撮像装置として大きな効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電子カメラにおける画像信号の説明図。
【図2】従来例の電子カメラの回路ブロックの説明図。
【図3】本発明の一実施例に係る撮像装置の回路ブロッ
ク図。
【図4】図3の回路ブロック図の動作を説明するために
示した説明図。
【図5】撮像素子の撮像特性の説明図。
【図6】本発明に係る撮像装置の信号処理出力特性を示
す説明図。
【図7】撮像画面の分割例を示す説明図。
【図8】図1の積算値回路のブロック構成図。
【図9】図1のピーク値検出回路のブロック構成図。
【図10】図1のゲート波形発生回路のブロック構成
図。
【図11】図1のマイコン回路の内部ブロック図。
【図12】画面分割された画像の処理内容の説明図。
【図13】図13 制御推移を示すグラフ
【図14】プログラム制御の状態遷移図
【図15】交流照明光源による画面輝度変動のグラフを
示す図。
【図16】電子シャッタパルスの発生回路のブロックを
示す図。
【図17】電子シャッタパルス発生タイミングを垂直周
期で見た説明図。
【図18】電子シャッタパルス発生タイミングを水平周
期で見た説明図。
【図19】垂直ブランキング期間内のクロックと電子シ
ャッタパルスの関係を示す説明図。
【図20】垂直ブランキング期間内のクロックと電子シ
ャッタパルスの位相が可変された様子を示す説明図。
【符号の説明】
301…撮像レンズ、302…CCDカメラ、303…
AGC回路、304…A/D変換回路、305…電子シ
ャッタ回路、306…低速シャッタ用メモリ回路、30
7…高速シャッタ用メモリ回路、308…低速シャッタ
用切換回路、309…高速シャッタ用切換回路、310
…低速用特性変換回路、311…高速用特性変換回路、
312…加算or切換回路、313…D/A回路、31
5…積算値回路、316…ピーク値検出回路、317…
ゲート波形発生回路、318…マイコン回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉 修一 東京都青梅市新町3丁目3番地の1 東芝 デジタルメディアエンジニアリング株式会 社内 (72)発明者 篠塚 顕一 東京都青梅市新町3丁目3番地の1 東芝 デジタルメディアエンジニアリング株式会 社内 Fターム(参考) 5C022 AB05 AB17 AC42 AC52 5C024 CX47 CX52 CX54 CX61 CX65 HX20 HX29 HX31 HX50 HX57

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の露光時間で撮像した画面単位の第
    1の画像信号及び、前記第1の露光時間とは異なる第2
    の露光時間で撮像した画面単位の第2の画像信号を得る
    撮像装置において、 前記第1の画像信号と前記第2の画像信号を1つの画像
    信号に合成して出力する画像信号処理部と、 前記第1の画像信号と第2の画像信号について、それぞ
    れの明るさ情報に基づく画面特性情報を検出し、この画
    面特性情報を用いて、前記それぞれの明るさ情報が所望
    の範囲となるように、前記第1と第2の露光時間を独立
    で可変する実行手段とを有したことを特徴とする撮像装
    置。
  2. 【請求項2】 前記実行手段は、前記第1と第2の露光
    時間を独立で可変する場合、前記第1と第2の露光時間
    の比率を演算する演算手段を含むことをことを特徴とす
    る請求項1記載の撮像装置。
  3. 【請求項3】前記画像信号処理部は、前記第1の画像信
    号と第2の画像信号を加算または画素毎の切り換えによ
    って合成画像信号を構築する合成手段を有し、 前記実行手段は、 前記第1の画像信号と第2の画像信号の輝度平均値と輝
    度ピーク値を検出する輝度平均値及びピーク値検出手段
    と、 前記輝度平均値及びピーク値検出手段の検出結果に基づ
    き、前記第1、第2の露光時間を制御する制御信号を生
    成する生成手段と、 前記制御信号により制御された前記第1、第2の露光時
    間の情報に基づき、撮像部からの前記第1及び第2の画
    像信号の増幅度を個別に制御する自動利得制御手段を有
    したことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  4. 【請求項4】 前記実行手段は、前記第1の画像信号の
    輝度ピーク検出により高輝度部分を抽出し、前記第1の
    画像信号に対して前記抽出部分を除いたエリアの輝度平
    均値を検出する検出手段を含むことを特徴とする請求項
    1記載の撮像装置。
  5. 【請求項5】 前記実行手段は、前記第1の画像信号の
    輝度ピーク検出を行なうことにより高輝度部分のエリア
    を抽出し、このエリアに対応する前記第2の画像信号に
    おけるエリアの輝度平均値を得る検出手段を含むことを
    特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  6. 【請求項6】 前記実行手段は、撮像画面上の輝度分布
    を得る手段として、撮像画面を分割し、分割した各エリ
    アの情報を1単位として平均値及びピーク値を検出する
    検出手段を有したことを特徴とする請求項1記載の撮像
    装置。
  7. 【請求項7】 前記実行手段は、前記検出手段から得ら
    れた値を用いて、露光時間の制御信号を得る手段と、こ
    の手段から得られた前記制御信号に基づいて露光時間を
    可変する手段と、前記制御信号に基づいて撮像出力信号
    の増幅度を可変する可変手段とを含むことを特徴とする
    請求項4、5、6のいずれかに記載の撮像装置。
  8. 【請求項8】 前記実行手段は、前記輝度平均値を用い
    て、前記第1の画像信号と第2の画像信号の増幅度を個
    別に制御する手段を含むことを特徴とする請求項4、5
    のいずれかに記載の撮像装置。
  9. 【請求項9】 前記実行手段は、前記露光時間を決める
    電子シャッタの最終発生タイミングを、タイミングジェ
    ネレータの1クロック単位での時間的移動を行なうこと
    が出来る手段を有することを特徴とする請求項1記載の
    撮像装置。
  10. 【請求項10】 第1の露光時間で撮像した画面単位の
    第1の画像信号及び、前記第1の露光時間とは異なる第
    2の露光時間で撮像した画面単位の第2の画像信号を得
    る撮像装置において、 前記第1の画像信号及び第2の画像信号の信号経路に設
    けられた利得制御増幅回路と、 この利得制御増幅回路の後段であり、前記第1と第2の
    画像信号との各信号経路に設けられた第1と第2の入出
    力特性変換回路と、 前記第1と第2の入出力特性変換回路の出力画像信号を
    合成し、1つの画像信号とするための合成手段と、 前記第1の画像信号と第2の画像信号の露光時間比率を
    演算する演算手段と、 前記演算手段で得られた前記露光時間比率により、前記
    利得制御回路を前記第1、第2の画像信号に応じて制御
    する第1の制御手段と、 前記演算手段で得られた前記露光時間比率により、前記
    第1と第2の入出力特性変換回路の特性を制御する第2
    の制御手段と、 前記演算手段で得られた前記露光時間比率により、前記
    合成手段の合成比率を制御する第3の制御手段とを具備
    したことを特徴とする撮像装置。
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