JP2005085872A - 半導体素子及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電流密度の高いドレイン電流を流すことが可能で、ノーマリーオフの炭化珪素半導体素子を提供する。
【解決手段】 半導体素子は、炭化珪素基板1上に設けられたn型ドリフト層2と、その上部に設けられたp型ウェル領域3と、n型ドリフト層2及びp型ウェル領域3の上に設けられたn型の蓄積チャネル層6と、蓄積チャネル層6上に設けられたゲート絶縁膜5及びゲート電極8と、蓄積チャネル層6内のゲート電極8の両端部の下方に位置する領域に設けられ、p型ウェル領域3よりも高濃度のキャリアを含む第1のp型不純物ドープ層7aと、p型ウェル領域3上に設けられたn型のソース用コンタクト領域4及び第2のp型不純物ドープ層7bと、ソース用コンタクト領域4上に設けられたソース電極9と、炭化珪素基板1の裏面上に設けられたドレイン電極10とを備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】 半導体素子は、炭化珪素基板1上に設けられたn型ドリフト層2と、その上部に設けられたp型ウェル領域3と、n型ドリフト層2及びp型ウェル領域3の上に設けられたn型の蓄積チャネル層6と、蓄積チャネル層6上に設けられたゲート絶縁膜5及びゲート電極8と、蓄積チャネル層6内のゲート電極8の両端部の下方に位置する領域に設けられ、p型ウェル領域3よりも高濃度のキャリアを含む第1のp型不純物ドープ層7aと、p型ウェル領域3上に設けられたn型のソース用コンタクト領域4及び第2のp型不純物ドープ層7bと、ソース用コンタクト領域4上に設けられたソース電極9と、炭化珪素基板1の裏面上に設けられたドレイン電極10とを備えている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、炭化珪素を用いた半導体素子、特に炭化珪素を用いた蓄積型MOSFET、およびその製造方法に関する。
炭化珪素(シリコンカーバイド、SiC)は、珪素(Si)に比べて高硬度で薬品にも犯されにくい上、バンドギャップが大きい半導体であることから、次世代のパワーデバイスや高温動作デバイス等へ応用されることが期待されている半導体材料である。炭化珪素は、立方晶系の3C−SiCや六方晶系の6H−SiC、4H−SiC等、多くのポリタイプを有する。この中で、実用的な炭化珪素半導体素子を作製するために一般的に使用されているのが6H−SiC及び4H−SiCである。これらの炭化珪素からなる基板のうち、c軸の結晶軸に対し垂直な(0001)面にほぼ一致する面を主面とする基板が広く用いられている。
一般的に、炭化珪素半導体素子(SiC半導体素子)は炭化珪素基板(SiC基板)上に半導体素子の活性領域となるエピタキシャル成長層を形成した後、この層に素子の種類に応じて必要な領域や部材を設けることにより形成される。FETの場合には、ソース・ドレイン領域及びゲート電極を設けることになる。特に、MIS(金属/絶縁膜/半導体)型のFETの中では、ゲート絶縁膜として熱酸化によって形成される酸化膜を用いたMOS(金属/酸化膜/半導体)型のFETが一般的に広く知られている。
MOSFETにおいて、酸化膜の膜質が悪いと耐圧性の低下や動作速度の減少といった問題が生じるため、良好な酸化膜を形成することが要求される。シリコン基板を用いる場合、熱酸化によって膜質の良好なシリコン酸化膜を容易に形成することができるので、この膜をゲート絶縁膜として用いることができる。これに対し、炭化珪素基板を用いる場合、基板材料にはシリコンの他に炭素が存在することから、通常の熱酸化を行って良好な酸化膜を形成することが非常に困難である。
炭化珪素基板を用いたMOSFETにおけるゲート絶縁膜の不具合の1つとして、界面準位の発生が挙げられる。すなわち、炭化珪素基板の上に酸化膜を形成した場合、該酸化膜と基板との界面において固定電荷が生じるとともに、電子をトラップする準位が形成される。このため、動作時にチャネル層となる反転層において、非常に低い電子のチャネル移動度しか実現せず、炭化珪素のMOSFETに大電流を流すことは困難であった。この課題を解決するために、炭化珪素を用いたパワーFETでは、ゲート酸化膜とp型不純物ドープ層(p型ウェル領域)との間に蓄積型のチャネル層となるn型不純物ドープ層を形成し、蓄積型(アキミュレーション型)のMOSFET(ACCUFET)とすることが広く行われている。
図7は、炭化珪素を用いた従来のMOSFETのうち、一般的な蓄積型MOSFETの構造を示す断面図である。
同図に示すように、炭化珪素を用いた一般的な蓄積型MOSFETは、炭化珪素基板100と、炭化珪素基板100の主面上に形成された第1導電型(n型)の不純物を含むn型ドリフト層101と、n型ドリフト層101内に形成された第2導電型(p型)の不純物を含むp型ウェル領域102と、p型ウェル層102内に形成された第1導電型(n型)の不純物を含むソース用コンタクト領域103と、p型ウェル領域102及びn型ドリフト層101の上に設けられ、第1導電型の不純物を含む蓄積チャネル層105と、蓄積チャネル層105の上に設けられたゲート絶縁膜104と、上記ゲート絶縁膜104の上に設けられたゲート電極106と、ソース用コンタクト領域103に接して設けられた第1のオーミック電極であるソース電極107と、炭化珪素基板100の主面と対向する面の上に設けられた第2のオーミック電極であるドレイン電極108とを備えている(例えば、特許文献1参照)。図7に示す蓄積型MOSFETでは、ソース用コンタクト領域103は、ゲート絶縁膜104の両端部の下に設けられており、且つ、蓄積チャネル層を挟むように設けられている。
この蓄積型MOSFETの駆動時には、ソース電極107から順にソース用コンタクト領域103、蓄積チャネル層105、n型ドリフト層101、炭化珪素基板100を経由してドレイン電極108へと電流が流れる。
特開2001−144292号公報
しかしながら、上記従来の蓄積型MOSFETには、以下のような不具合があった。
図7に示すような一般的な蓄積型MOSFETでは、ゲートに電圧を印加していない状態において、ソース・ドレイン間に電流が流れる、いわゆるノーマリーオンの状態となる場合があった。この問題は、ゲート電極106とp型ウェル領域102との間に印加される電圧が0Vの状態において、n型のソース用コンタクト領域103とn型ドリフト層101とが、互いに同じ導電型であるn型の蓄積チャネル層105でつながってしまうことに起因している。このような、ノーマリーオン型の蓄積型MOSFETでは、ドレイン電流の流れないオフ状態にするためにゲートに負のバイアス電圧を印加して、蓄積チャネル層中の空乏層がゲート絶縁膜に到達し、ピンチオフ状態となるようにすることが必要である。
そこで、蓄積チャネル層105内に生じる空乏層が、蓄積チャネル層105とp型ウェル領域102との界面付近からゲート絶縁膜にまで到達するように、蓄積チャネル層105の不純物濃度を低くすることや、逆にp型ウェル領域102の不純物濃度を高くすることが行われる。しかしながら、前者の対策では、蓄積チャネル層におけるキャリアの濃度が低下するために、ゲートに正電圧を印加したオン状態において小さい電流密度のドレイン電流しか実現することができない。また、後者の対策では、p型ウェル領域の不純物濃度が高いことにより不純物散乱の影響が増大してしまう。このため、電子のチャネル移動度が低下してオン抵抗が大きくなり、結果的に電流密度の高いドレイン電流を実現することが困難となる。すなわち、前後者いずれの対策によってノーマリーオフ状態を実現しても、電流密度の高いドレイン電流を流すことは非常に困難である。このように、電流密度の高いドレイン電流を実現することとノーマリーオフ状態となることとはトレードオフの関係があり、これらを両立させるのは非常に困難である。したがって、ゲート電圧を印加していない状態ではソース・ドレイン間に電流が流れないノーマリーオフ状態であり、ゲートに正の電圧が印加されたオン状態では高い電流密度のドレイン電流を流すことが可能な蓄積型MOSFETの実現が望まれている。
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、電流密度の高いドレイン電流を流すことが可能で、且つノーマリーオフの炭化珪素半導体素子を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために、本願発明者らは、動作時にキャリア走行領域(チャネル層)として機能し、第1導電型の炭化珪素からなる蓄積チャネル層内に、第2導電型の不純物を含む第1の不純物ドープ層を設けることに想到した。第1の不純物ドープ層と蓄積チャネル層との界面から空乏層が延びるので、ゲート絶縁膜及びゲート電極を有する半導体素子においては、ゲート電圧を印加しない状態で蓄積チャネル層内に空乏層が広がることになり、リーク電流を防ぐことができる。
従って、本発明の第1の半導体素子は、炭化珪素からなる基板と、上記基板の主面上に設けられ、第1導電型の不純物を含む炭化珪素からなるドリフト層と、上記ドリフト層内に設けられ、第2導電型の不純物を含むウェル領域と、少なくとも上記ウェル領域の上に設けられ、第1導電型の不純物を含む炭化珪素からなり、且つ動作時にキャリアが走行する蓄積チャネル層と、上記蓄積チャネル層の上に設けられたゲート絶縁膜と、上記ゲート絶縁膜の上に設けられたゲート電極と、上記ウェル領域及び上記蓄積チャネル層に接し、且つ上記ゲート電極の側下方に設けられた第1導電型の炭化珪素からなる第1のコンタクト層と、上記第1のコンタクト層の上にオーミック接触するように設けられた第1の電極と、上記蓄積チャネル層の一部に形成され、上記ウェル領域よりも高濃度で第2導電型の不純物を含む第1の不純物ドープ層とを備えている。
この構成により、蓄積チャネル層とウェル領域により生じる空乏層、及び蓄積チャネル層と第1の不純物ドープ層により生じる空乏層が蓄積チャネル層内に延びることになるので、ゲート電極とウェル領域との間に電圧が印加されない場合にリーク電流を抑えたノーマリオフの半導体素子を実現することができる。
特に、第1の不純物ドープ層に含まれる不純物の濃度がウェル領域に含まれる不純物の濃度が高い場合、第1の不純物ドープ層が蓄積チャネル層の上部のみに設けられる場合(第1の不純物ドープ層がウェル領域に接しない場合)や、第1の不純物ドープ層のゲート長方向の長さが、チャネル長に比べて短い場合でもリーク電流を抑えることが可能になる。第1の不純物ドープ層がウェル領域に接しない場合、あるいは第1の不純物ドープ層のゲート長方向の長さが、少なくともチャネル長の半分以下であれば、第1の不純物ドープ層に含まれる不純物による散乱の影響を許容範囲内に抑えられるので好ましい。
なお、上記の構成は、半導体素子が縦型MOSFET、横型MOSFETあるいはIGBTなどにも適用することができる。これにより、ドレイン電流の電流密度が高く、且つリーク電流の少ない炭化珪素半導体素子を実現する事ができる。
また、上述の半導体素子が、ウェル領域の上で且つ第1の電極の下に設けられ、第2導電型の不純物を含む第2の不純物ドープ層を備えている場合、第1の不純物ドープ層と第2の不純物ドープ層に含まれる不純物は同一のイオン注入工程によって導入される。さらに、第1の不純物ドープ層及び第2の不純物ドープ層は、コンタクト領域と同時に形成する場合もあり、また、コンタクト領域の形成前に両層同時に形成する場合もある。
これにより、第1の不純物ドープ層と第2の不純物ドープ層を別々に形成する場合に比べて工程数を少なくすることができる。
第1の不純物ドープ層と第2の不純物ドープ層に不純物イオンを注入する工程においては、第2の不純物ドープ層となる領域を開口し、第1の不純物ドープ層となる領域上を他の部分よりも薄く形成した注入マスクを用いることもできる。これにより、第1の不純物ドープ層の厚みを第2の不純物ドープ層に比べて薄くできるので、動作時に不純物の散乱による影響が出るのを抑えることができる。
本発明の半導体素子によれば、高い電流密度のドレイン電流を流すことが可能で、ノーマリーオフの炭化珪素半導体素子を提供することができる。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態として、p型ウェル領域よりも高濃度のp型不純物を含むp型不純物ドープ層を、蓄積チャネル層内の一部分に形成する炭化珪素を用いた蓄積型MOSFET及びその製造方法について説明する。
本発明の第1の実施形態として、p型ウェル領域よりも高濃度のp型不純物を含むp型不純物ドープ層を、蓄積チャネル層内の一部分に形成する炭化珪素を用いた蓄積型MOSFET及びその製造方法について説明する。
図1は、本実施形態に係る蓄積型MOSFETの構造を示す断面図である。
同図に示すように、本実施形態の蓄積型MOSFETは、n型の炭化珪素基板1と、炭化珪素基板1の主面上に形成された炭化珪素からなるn型ドリフト層2と、n型ドリフト層2の上部に形成されたp型ウェル領域3と、p型ウェル領域3内に形成されたn型のソース用コンタクト領域(第1のコンタクト領域)4と、p型ウェル領域3及びn型ドリフト層2の上に設けられ、且つ2つのp型ウェル領域3に挟まれた炭化珪素からなるn型の蓄積チャネル層6と、蓄積チャネル層6の上に設けられたゲート絶縁膜5と、ゲート絶縁膜5の上に設けられたゲート電極8と、蓄積チャネル層6のうちゲート電極8の下方に位置する領域に設けられた第1のp型不純物ドープ層7aと、蓄積チャネル層6のうち第1のp型不純物ドープ層7aとソース用コンタクト領域4を挟む位置に形成された第2のp型不純物ドープ層7bと、ソース用コンタクト領域4及び第2のp型不純物ドープ層7bの上に設けられたソース電極(第1の電極)9と、炭化珪素基板1の主面と対向する面の上に設けられたドレイン電極(第2の電極)10とを備えている。
n型ドリフト層2、蓄積チャネル層6、及びゲート絶縁膜5の厚み(または深さ)はそれぞれ約10μm、0.4μm、30nmである。また、ゲート電極8の幅は例えば30μmでゲート長は10μmである。そして、第1のp型不純物ドープ層7aのゲート長方向(図1の左右方向)の長さは約0.5μmで、厚みは例えば0.1μmである。また、第2のp型不純物ドープ層7bの厚みは0.4μmである。また、p型ウェル領域3、ソース用コンタクト領域4、及び蓄積チャネル層6のキャリア濃度はそれぞれ約1×1017cm-3、1×1018cm-3、約5×1017cm-3であり、第1のp型不純物ドープ層7a及び第2のp型不純物ドープ層7bのキャリア濃度は共に2×1018cm-3である。
本実施形態の蓄積型MOSFETが従来のものと異なるのは、p型ウェル領域3よりも不純物濃度が高い第1のp型不純物ドープ層7a及び第2のp型不純物ドープ層7bを備えていることである。この第1のp型不純物ドープ層7a及び第2のp型不純物ドープ層7bは、後述するように同一のマスクを用いたイオン注入により同時に形成することができる。
本実施形態の蓄積型MOSFETにおいては、蓄積チャネル層6内に第1のp型不純物ドープ層7aが形成されていることにより、ゲート電圧を印加しない状態で第1のp型不純物ドープ層7aと蓄積チャネル層6との接触部から周囲に空乏層が延びる。このため、この空乏層が、p型ウェル領域3と蓄積チャネル層6とにより生じる空乏層と接するので、ゲート絶縁膜5にまで達するので、ゲート電圧を印加しない状態ではソース−ドレイン間の電流伝達経路が遮断され、蓄積チャネル層6に電流が流れることがなくなる。この機構は、本実施形態の蓄積型MOSFETと従来の蓄積型MOSFETとの性能比較の結果から推定されたものである。両蓄積型MOSFETの性能比較結果については後述する。
また、本実施形態の蓄積型MOSFETは、ソース−ドレイン間電圧が600V程度で駆動することができ、40V程度までのゲート電圧を印加することができる。
次に、本実施形態の蓄積型MOSFETの作製方法について説明する。
図2(a)〜(c)は、本実施形態の蓄積型MOSFETの製造工程を示す断面図である。
まず、図2(a)に示す工程の前に、炭化珪素基板1を準備する。炭化珪素基板1としては、例えば、(0001)面から[11 -20](112バー0)方向に8度のオフ角度がついた面を主面とする、直径50mmの4H−SiC基板を用いる。この基板はn型で、キャリア濃度は1×1018cm-3程度とする。
次に、CVD法により炭化珪素基板1上にn型の不純物ドープ層をエピタキシャル成長させる。これによって、厚みが10μm、キャリア濃度が約5×1015cm-3のn型ドリフト層2が炭化珪素基板1上に形成される。
続いて、蓄積型MOSFETのp型ウェル領域3を形成するために、n型ドリフト層2の上面上に、例えばシリコン酸化膜(SiO2膜)からなる第1の注入マスク(図示せず)を形成する。第1の注入マスクは、n型ドリフト層2のうち、p型ウェル領域3となる領域を開口し、残りの領域を覆うように形成する。次いで、第1の注入マスクの上方から、n型ドリフト層2内に多段階のAlイオンの注入を行って、活性化アニールを行う。これにより、n型ドリフト層2の一部が、キャリア濃度が1×1017cm-3のp型ウェル領域3となる。
続いて、第1の注入マスクを除去した後、CVD法によりp型ウェル領域3及びn型ドリフト層2の上面上にn型の不純物ドープ層をエピタキシャル成長させる。これによって、厚みが0.4μm、キャリア濃度が約5×1017cm-3の蓄積型MOSFETの蓄積チャネル層6が形成される。
次に、図2(a)〜(c)に示す、蓄積チャネル層6中に第1のp型不純物ドープ層7a及び第2のp型不純物ドープ層7bを形成する工程について説明する。
まず、図2(a)に示すように、SiO2からなり、p型ウェル領域3の上方の一部が開口する第2の注入マスク21を蓄積チャネル層6上に形成する。第2の注入マスク21は、n型ドリフト層2上における厚みに比べて、p型ウェル領域上の一部における厚みが薄い構成となっている。続いて、蓄積チャネル層6内に多段階のAlイオンの注入を行った後、活性化アニールを行う。例えば5段階にイオン注入を行なう場合、注入エネルギーはそれぞれ20keV、40keV、80keV、140keV、200keVで、注入量はそれぞれ1.2×1012cm-2、2.4×1012cm-2、3.0×1012cm-2、4.2×1012cm-2、5.0×1012cm-2程度である。
これにより、蓄積チャネル層6内にキャリア濃度が2×1018cm-3のp型不純物ドープ層7が、第2の注入マスク21が開口した領域では0.4μmの厚みで、第2の注入マスク21が薄くなっている領域では0.1μmの厚みで形成される。
なお、本工程において第2の注入マスク21を薄くする部分は、基板の上方から見てp型ウェル領域3とオーバーラップするように形成されることが好ましいが、オーバーラップしていなくてもp型ウェル領域3との距離が近ければよい。
また、第2の注入マスク21が開口する部分は、少なくともp型ウェル領域3の上方領域を含んでいる。
次に、図2(b)に示すように、第2の注入マスク21を除去した後、p型不純物ドープ層7の一部分が露出するように開口させたSiO2からなる第3の注入マスク22を形成する。この開口部を通して、注入エネルギーがそれぞれ20keV、40keV、80keV、140keV、200keV、240keVで注入量がそれぞれ1.0×1012cm-2、2.2×1012cm-2、3.0×1012cm-2、3.8×1012cm-2、4.6×1012cm-2、5.6×1012cm-2の6段階で窒素イオンをp型ウェル領域3に注入し、その後活性化アニールを行う。これにより、p型ウェル領域3の一部が、キャリア濃度が1×1018cm-3のn型のソース用コンタクト領域4となる。この際に、ソース用コンタクト領域4によって分断されるp型不純物ドープ層7のうち他方のp型不純物ドープ層7に対向する側の領域を「第1のp型不純物ドープ層7a」とし、もう一方の領域を第2のp型不純物ドープ層7b」とする。この後、第3の注入マスク22を除去する。
本工程では、これらの処理工程における注入マスクの寸法を調整することによって、p型ウェル領域3上に形成される蓄積チャネル層6の幅(装置形成後のチャネル長)を約10μmとし、蓄積チャネル層6の一部分に形成されるp型不純物ドープ層7の幅を約0.5μm(500nm)とする。
次に、基板を1100℃で熱酸化することで、基板上面に厚さ30nmのシリコン酸化膜を形成後、パターニングを行ってゲート絶縁膜5を形成する。その後、電子ビーム(EB)蒸着装置を用いてソース用コンタクト領域4の一部の上面及び第2のp型不純物ドープ層7bの上面にNiを蒸着する。これと共に、EB蒸着装置を用いて炭化珪素基板1の裏面にNiを蒸着する。続いて、加熱炉内で基板を1000℃に加熱することにより、ソース用コンタクト領域4及び第2のp型不純物ドープ層7bの上面上には第1のオーミック電極となるソース電極9を、炭化珪素基板1の裏面上には第2のオーミック電極となるドレイン電極10をそれぞれ形成する。
次に、図2(c)に示すように、ゲート絶縁膜5上にアルミニウム(Al)を蒸着してからパターニングを行なって、ゲート電極8の形成を行う。以上の工程により、図1に示すような構造の蓄積型MOSFETを形成することができる。
次に、本願発明者らは、本実施形態に係る蓄積型MOSFETの性能を調べるために電流電圧特性を測定した。その結果について以下に説明する。
まず、本実施形態の蓄積型MOSFETと比較するために、図7に示すような従来の蓄積型MOSFETを準備した。ここで準備した従来の蓄積型MOSFETは、蓄積チャネル層中に第1のp型不純物ドープ層7a及び第2のp型不純物ドープ層が存在しない点を除いて、本実施形態の蓄積型MOSFETと同じ構造とした。
次に、本実施形態の蓄積型MOSFET及び従来の蓄積型MOSFETの電流電圧特性を調べた。具体的には、ゲート電極とp型ウェル領域との間に印加される電圧が0Vの状態でのドレイン電流を測定して比較した。
その結果、本実施形態の蓄積型MOSFETでは、従来の蓄積型MOSFETに比べてドレイン電流が3桁近く抑制されていることが分かった。一方で、p型ウェル領域3を基準にしてゲートに正電圧を印加した状態のオン動作時には、両蓄積型MOSFETのドレイン電流量はほぼ等しくなることが明らかとなった。この理由としては、次のことが考えられる。
従来の蓄積型MOSFETでは、ゲート電極とp型ウェル領域との間に印加される電圧が0Vの状態では蓄積チャネル層内で形成される空乏層がゲート絶縁膜まで達していないため、ソース・ドレイン間が導通状態となってしまっている。このため、ノーマリーオン状態となってドレイン電流が流れてしまう。
これに対し、本実施形態の蓄積型MOSFETでは、p型ウェル領域3よりも高濃度の不純物を含む第1のp型不純物ドープ層7aとn型不純物を含む蓄積チャネル層6により生じる空乏層が、p型ウェル領域3によって蓄積チャネル層6内で形成される空乏層と接しているために、ソース・ドレイン間が遮断されている。このため、ノーマリーオフ状態となり、ドレイン電流は流れない。ここで、第1のp型不純物ドープ層7aの存在する領域では不純物散乱の影響により、電子のチャネル移動度が低下することが考えられるが、この層のゲート長方向の長さはp型ウェル領域3に比べて1桁以上も小さいことから、オン動作時のドレイン電流への影響も無視できるものと考えられる。なお、第1のp型不純物ドープ層7aがp型ウェル領域3の直上に設けられている場合、第1のp型不純物ドープ層7aのゲート長方向の長さは、チャネル長の約半分以下であれば不純物による散乱の影響は許容できる。
以上のことから、蓄積チャネル層内にp型不純物ドープ層を形成することにより、オン動作におけるドレイン電流を低下させることなく、ゲート電極と第2の不純物ドープ層との間に印加される電圧が0Vの状態ではドレイン電流が流れない、ノーマリーオフ型の蓄積型MOSFETを作製できることが示された。
また、本実施形態の蓄積型MOSFETにおいて、第2のp型不純物ドープ層7bに含まれるキャリア濃度はp型ウェル領域3に含まれるキャリア濃度よりも高くなっているので、ソース電極9が直接p型ウェル領域上に設けられる場合と比べてソース電極9と第2のp型不純物ドープ層7bとの接触抵抗を低減することができる。
なお、上述の蓄積型MOSFETの製造方法によれば、第1のp型不純物ドープ層7aと第2のp型不純物ドープ層7bとを同時に形成することが可能である。特に、第1のp型不純物ドープ層7aと第2のp型不純物ドープ層7bとを形成するためのイオン注入を同一のマスクを用いて行なうことができるので、別々にイオン注入を行なう場合に比べてマスク形成工程を1回分省くことができる。
また、図7に示す従来の蓄積型MOSFETではソース電極107(図7参照)の形成工程の前に、蓄積チャネル層105の一部をエッチングしておく必要があったが、本実施形態ではこの工程が不要となっている。
なお、本実施形態の蓄積型MOSFETにおいて、第1のp型不純物ドープ層7aはp型ウェル領域3と接するように設けられていてもよい。ただし、キャリアの散乱を抑えるためには図1に示すように、第1のp型不純物ドープ層7aとp型ウェル領域3とが接していない方が高い電流密度のドレイン電流を流すことが可能となるので、好ましい。
これと同様の理由で、上方から見た場合に、第1のp型不純物ドープ層7aがp型ウェル領域3とオーバーラップするゲート長方向の長さは、チャネル長の半分以下であることが好ましい。本明細書中で、チャネル長とは、p型ウェル領域3と蓄積チャネル層6とが接する部分のうち、ゲート電極8の直下方に位置する部分のゲート長方向の長さのことである。本実施形態の蓄積型MOSFETにおいて、チャネル長は、約10μmである。
なお、本実施形態の蓄積型MOSFETの例として、nチャネル型MOSFETの説明を行ったが、各層の導電型を逆にしたpチャネル型MOSFETであっても同様の効果を得られる。この際には、p型の蓄積チャネル層内に窒素イオンを注入して第1のn型不純物ドープ層(第1のp型不純物ドープ層7aに相当)と第2のn型不純物ドープ層(第2のp型不純物ドープ層7bに相当)を形成する。これは以下の実施形態にも共通である。
また、第1のp型不純物ドープ層7a及び第2のp型不純物ドープ層7bのキャリア濃度は、p型ウェル領域3のキャリア濃度より高いことが好ましく、蓄積チャネル層6のキャリア濃度よりも高いことも好ましい。特に、第1のp型不純物ドープ層7aのキャリア濃度が蓄積チャネル層6のキャリア濃度よりも1桁(10倍)以上高ければ、空乏層をより大きくすることができ、ゲート電圧が印加されない状態でより確実にリーク電流を抑えることができるのでさらに好ましい。
なお、本実施形態では蓄積型MOSFETについて説明したが、pnpあるいはnpn接合を有し、ゲート絶縁膜及びゲート電極を有している炭化珪素半導体素子であれば本発明を利用することができる。例えば、炭化珪素を用いた蓄積型IGBT(Insulated Gate Bipolar transistor)の蓄積チャネル層にp型不純物ドープ層を形成しても上記と同様の効果が得られる。
また、以上の説明で、蓄積チャネル層6に含まれる不純物は、同層のエピタキシャル成長と同時に導入される例を示したが、イオン注入によって不純物を導入することもできる。ただし、イオン注入では蓄積チャネル層6に欠陥が生じることもあるため、本実施形態で説明した方法の方がより好ましい。
また、本実施形態においては、蓄積チャネル層6として一様な濃度分布のn型ドープ層を用いたが、高濃度ドープ層と低濃度ドープ層からなるデルタドープ構造のドープ層を用いても本発明の効果が得られる。この場合には、蓄積チャネル層6は
また、本実施形態においては、4H−SiCを炭化珪素基板として用いたが、4H−SiC以外のポリタイプからなる基板を用いてもよい。
また、本実施形態においては、4H−SiCを炭化珪素基板として用いたが、4H−SiC以外のポリタイプからなる基板を用いてもよい。
−第1の実施形態の変形例−
図3は、本発明の第1の実施形態の変形例に係る蓄積型MOSFETの構造を示す断面図である。
図3は、本発明の第1の実施形態の変形例に係る蓄積型MOSFETの構造を示す断面図である。
本変形例の蓄積型MOSFETは、第1の実施形態の蓄積型MOSFETにおいて、第1のp型不純物ドープ層の位置を変えたものである。従って、以下の説明では変更点のみ説明する。
本変形例において、第1のp型不純物ドープ層27は、蓄積チャネル層6の上部のうちゲート絶縁膜5の下に位置する領域に設けられている。そして、基板上方から見た場合、この第1のp型不純物ドープ層27は、2つのp型ウェル領域3に挟まれ、各p型ウェル領域の近傍にそれぞれ形成されている。第1のp型不純物ドープ層27を含む各層に含まれるキャリアの濃度は第1の実施形態と同じである。
ここで、ゲート電極8とp型ウェル領域3との間に電圧が印加されない状態で、p型ウェル領域3と蓄積チャネル層6により生じる空乏層と蓄積チャネル層6と第1のp型不純物ドープ層27により生じる空乏層とが接している。また、蓄積チャネル層6に生じる空乏層はp型ウェル領域3と蓄積チャネル層6とにより生じる空乏層と接している。これにより、本変形例の蓄積型MOSFETでは、ゲート電圧が印加されない状態でのリーク電流の発生が抑制される。
本変形例の場合、上述の2つの空乏層が蓄積チャネル層6内で接するように設計されていれば、基板上方から見て、必ずしもp型ウェル領域3と第1のp型不純物ドープ層27とはオーバーラップしていなくともよい。
なお、本変形例及び第1の実施形態に係る蓄積型MOSFETにおいて、第1のp型不純物ドープ層27,7aは共に蓄積チャネル層6の上部に設けられているが、下部のみに設けられていてもよいし、厚み方向で見て中央部に設けられていてもよい。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る蓄積型MOSFETについて説明する。本実施形態の蓄積型MOSFETは、第1の実施形態に係る蓄積型MOSFETにおいて第1のp型不純物ドープ層の形状を変えたものである。
次に、本発明の第2の実施形態に係る蓄積型MOSFETについて説明する。本実施形態の蓄積型MOSFETは、第1の実施形態に係る蓄積型MOSFETにおいて第1のp型不純物ドープ層の形状を変えたものである。
図4は、本実施形態に係る炭化珪素を用いた蓄積型MOSFETの構造を示す断面図である。同図に示すように、本実施形態の蓄積型MOSFETは、n型の炭化珪素基板31と、炭化珪素基板31の主面上に形成された炭化珪素からなるn型ドリフト層32と、n型ドリフト層32の上部に設けられたp型ウェル領域33と、p型ウェル領域33内に設けられたn型のソース用コンタクト領域34と、p型ウェル領域33及びn型ドリフト層32の上に設けられ、且つ2つのp型ウェル領域33に挟まれ、炭化珪素からなるn型の蓄積チャネル層36と、蓄積チャネル層36の上に設けられたゲート絶縁膜35と、ゲート絶縁膜35の上に設けられたゲート電極38と、蓄積チャネル層36のうちゲート電極38の下方に位置する領域に設けられた第1のp型不純物ドープ層37と、蓄積チャネル層36のうち第1のp型不純物ドープ層37とソース用コンタクト領域34を挟む位置に形成された第2のp型不純物ドープ層45と、ソース用コンタクト領域34及び第2のp型不純物ドープ層45の上に設けられたソース電極39と、炭化珪素基板31の主面と対向する面の上に設けられたドレイン電極40とを備えている。そして、第1の実施形態の蓄積型MOSFETとは異なり、第1のp型不純物ドープ層37は、蓄積チャネル層36のうち2つのp型ウェル領域33に挟まれた領域の上方に設けられている。
第1のp型不純物ドープ層37がこのような形状であっても、ゲート絶縁膜35の界面準位の影響を抑えるとともに、第1の実施形態と同様に、ゲート電圧が0Vである状態でのリーク電流を抑えることができる。この効果については後述する。
次に、本実施形態の蓄積型MOSFETの作製方法について説明する。
図5(a)〜(c)は、本実施形態の蓄積型MOSFETの製造工程を示す断面図である。
まず、図5(a)に示す工程の前に、炭化珪素基板31を準備する。炭化珪素基板31としては、例えば、(0001)面から[11 -20](112バー0)方向に8度のオフ角度がついた面を主面とする、直径50mmの4H−SiC基板を用いる。この基板はn型で、キャリア濃度は1×1018cm-3である。
次に、CVD法により炭化珪素基板31上にn型の不純物ドープ層をエピタキシャル成長させる。これによって、厚みが10μm、キャリア濃度が約5×1015cm-3の蓄積型MOSFETのn型ドリフト層32が炭化珪素基板31上に形成される。
続いて、蓄積型MOSFETのp型ウェル領域33を形成するために、n型ドリフト層32の上面上に、例えばシリコン酸化膜からなる第1の注入マスクを形成する。第1の注入マスクは、n型ドリフト層32のうち、p型ウェル領域33となる領域を開口し、残りの領域を覆うように形成する。次いで、第1の注入マスクの上方から、n型ドリフト層32内に多段階のAlイオン注入を行って、活性化アニールを行う。これにより、n型ドリフト層32の一部が、キャリア濃度が1×1017cm-3のp型ウェル領域33となる。
続いて、第1の注入マスクを除去した後、CVD法によりp型ウェル領域33及びn型ドリフト層32の上面上にn型の不純物ドープ層をエピタキシャル成長させる。これによって、厚みが0.4μm、キャリア濃度が約5×1017cm-3の蓄積チャネル層36が形成される。
次に、図5(a)〜(c)に示す、蓄積チャネル層36中に第1のp型不純物ドープ層37及び第2のp型不純物ドープ層45を形成する工程について説明する。
まず、図5(a)に示すように、SiO2からなり、p型ウェル領域33の上方の一部が開口する第2の注入マスク41を蓄積チャネル層36上に形成する。第2の注入マスク41は、p型ウェル領域33上における厚みに比べて、n型ドリフト層32と蓄積チャネル層36とが接している領域の直上方における厚みが薄い構成となっている。続いて、蓄積チャネル層36内に多段階のAlイオンの注入を行った後、活性化アニールを行う。例えば5段階にイオン注入を行なう場合、注入エネルギーはそれぞれ20keV、40keV、80keV、140keV、200keVで、注入量はそれぞれ1.2×1012cm-2、2.4×1012cm-2、3.0×1012cm-2、4.2×1012cm-2、5.0×1012cm-2程度である。
これにより、蓄積チャネル層36内にキャリア濃度が2×1018cm-3の第1のp型不純物ドープ層37が、第2の注入マスク41が開口した領域では0.4μmの厚みで、第2の注入マスク41が薄くなっている領域では0.1μmの厚みで形成される。
次に、図5(b)に示すように、第2の注入マスク41を除去した後、蓄積チャネル層36の一部分を開口するようにしてSiO2からなる第3の注入マスク42を形成する。この開口部を通して、それぞれの注入エネルギーが20keV、40keV、80keV、140keV、200keV、240keVで、注入量が1.0×1012cm-2、2.2×1012cm-2、3.0×1012cm-2、3.8×1012cm-2、4.6×1012cm-2、5.6×1012cm-2で窒素イオンをp型ウェル領域3に注入し、その後活性化アニールを行う。これにより、p型ウェル領域33及び蓄積チャネル層36の一部が、キャリア濃度が1×1018cm-3のn型のソース用コンタクト領域34となる。この後、第3の注入マスク42を除去する。
本工程では、これらの処理工程における注入マスクの寸法を調整することによって、p型ウェル領域33上に形成される蓄積チャネル層36の幅(装置形成後のチャネル長)を約10μmとし、蓄積チャネル層36の一部分に形成される第1のp型不純物ドープ層37のゲート長方向の長さを約0.5μmとする。
次に、基板を1100℃で熱酸化することで、基板上面に厚さ30nmのシリコン酸化膜を形成後、パターニングを行ってゲート絶縁膜35を形成する。その後、電子ビーム(EB)蒸着装置を用いてソース用コンタクト領域34の一部の上面及び第2のp型不純物ドープ層45の上面にNiを蒸着する。これと共に、EB蒸着装置を用いて炭化珪素基板31の裏面にNiを蒸着する。続いて、加熱内で基板を1000℃に加熱することにより、ソース用コンタクト領域34及び第2のp型不純物ドープ層45の上面上には第1のオーミック電極となるソース電極39を、炭化珪素基板31の裏面上には第2のオーミック電極となるドレイン電極40をそれぞれ形成する。
次に、図5(c)に示すように、ゲート絶縁膜35上にAlを蒸着してからパターニングを行なって、ゲート電極38の形成を行う。以上の工程により、図4に示すような構造の蓄積型MOSFETを形成することができる。
次に、本願発明者らは、本実施形態に係る蓄積型MOSFETの性能を調べるために電流電圧特性を測定した。その結果について以下に説明する。
まず、本実施形態の蓄積型MOSFETと比較するために、図7に示すような従来の蓄積型MOSFETを準備した。ここで準備した従来の蓄積型MOSFETは、第1のp型不純物ドープ層37及び第2のp型不純物ドープ層45が存在しない点を除いて、本実施形態の蓄積型MOSFETと同じ構造とした。
次に、本実施形態の蓄積型MOSFET及び従来の蓄積型MOSFETの電流電圧特性を調べた。具体的には、ゲート電極とp型ウェル領域との間に印加される電圧が0Vの状態でのドレイン電流を測定して比較した。
その結果、本実施形態の蓄積型MOSFETでは、第1の実施形態の場合と同様に、従来の蓄積型MOSFETに比べてドレイン電流が3桁近く抑制されていることが分かった。一方で、p型ウェル領域を基準にしてゲートに正電圧を印加した状態のオン動作時には、両蓄積型MOSFETのドレイン電流量はほぼ等しくなることが明らかとなった。この理由としては、第1の実施形態の場合と同様の理由が考えられる。すなわち、ゲート電圧が印加されない状態の本実施形態の蓄積型MOSFETでは蓄積チャネル層36内の電流伝達経路が空乏層で遮断されている。さらに、第1のp型不純物ドープ層37がp型ウェル領域33とオーバーラップしていないことから、オン動作時のドレイン電流への影響が無視できると考えられる。
また、本実施形態の蓄積型MOSFETでは、高濃度で不純物を含む第1のp型不純物ドープ層37がn型ドリフト層32と蓄積チャネル層6との接触部の直上方に形成されているので、該接触部付近に空乏層が形成される。そのため、ドレイン電圧がゲート絶縁膜35に直接印加されにくくなり、ゲート絶縁膜35の絶縁破壊を抑制することができる。
なお、従来の蓄積型MOSFETでは、ドレイン電圧がゲート絶縁膜104(図7参照)に直接印加されるのを防ぐために、p型ウェル領域102で挟まれるn型ドリフト層101のキャリア濃度を低く設定する必要があった。この設定により、p型ウェル領域102によって形成される空乏層は互いに接することとなる。しかしながら、本実施形態では、n型ドリフト層において空乏層を形成する必要がないために、従来の蓄積型MOSFETに比べてn型ドリフト層のキャリア濃度を高めることが可能となるので、更なるオン抵抗の低減を図ることが可能となる。
以上のことから、蓄積チャネル層の一部分にp型不純物ドープ層を形成することにより、オン動作におけるドレイン電流を低下させることなく、ゲート電極とp型ウェル領域との間に印加される電圧が0Vの状態ではドレイン電流が流れない、ノーマリーオフ型の蓄積型MOSFETを実現することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る横型の蓄積型MOSFETについて説明する。ここで「横型の半導体装置」とは、電流が、ソース−ドレイン間を基板面に対して平行な方向に流れるタイプの半導体装置のことを指すものとする。
次に、本発明の第3の実施形態に係る横型の蓄積型MOSFETについて説明する。ここで「横型の半導体装置」とは、電流が、ソース−ドレイン間を基板面に対して平行な方向に流れるタイプの半導体装置のことを指すものとする。
図6は、本実施形態に係る炭化珪素を用いた横型MOSFETの構造を示す断面図である。
同図に示すように、本実施形態に係る横型MOSFETは、炭化珪素基板61と、炭化珪素基板61の主面上に形成されたn型の炭化珪素からなるドリフト層62とを備えている。さらに、本実施形態の横型MOSFETは、ドリフト層62の表層部付近に形成されたn型のドレイン層63と、ドリフト層62の上部に形成されたp型ウェル領域64と、p型ウェル領域64内に形成されたn型コンタクト領域65と、p型ウェル領域64上に形成されたn型の炭化珪素からなる蓄積チャネル層66と、蓄積チャネル層66内に設けられたp型のチャネル空乏化層(第1のp型不純物ドープ層に相当)67aと、チャネル空乏化層67aに対してn型コンタクト領域65を挟むようにp型ウェル領域64上に設けられたp型不純物ドープ層67bと、蓄積チャネル層66の上に形成されたゲート絶縁膜68と、ゲート絶縁膜68の上に形成されたゲート電極69と、n型コンタクト領域65及びp型不純物ドープ層67bの上に形成されたソース電極(第1の電極)70と、ドレイン層(第2のコンタクト層)63の上に形成されたドレイン電極(第2の電極)71とを備えている。図6に示す例では、p型のチャネル空乏化層67aの底部はp型ウェル領域64に接していないが、接していてもよい(注)。
また、ドリフト層62、蓄積チャネル層66、チャネル空乏化層67a、及びp型不純物ドープ層67bの厚みは、それぞれ3μm、200nm、100nm及び400nmである。そして、本実施形態の横型MOSFETにおいては、チャネル長は10μm、チャネル空乏化層67aのゲート長方向の長さは約0.5μmである。
次に、本実施形態における横型MOSFETの作製方法について簡単に説明する。
まず、炭化珪素基板1を準備する。炭化珪素基板1としては、例えば、(0001)面から[11 -20](112バー0)方向に8度のオフ角度がついた面を主面とする、直径50mmの4H−SiC基板を用いる。この基板はn型で、キャリア濃度は1×1018cm-3である。
次に、CVD法により炭化珪素基板61上にn型のドリフト層62をエピタキシャル成長させる。これによって、厚みが3μm、キャリア濃度が約5×1015cm-3のドリフト層62が形成される。
続いて、横型MOSFETのp型ウェル領域64を形成するために、ドリフト層62の上面上に、例えばSiO2からなる第1の注入マスクを形成する。第1の注入マスクは、ドリフト層62の一部分を覆い、p型ウェル領域64となる領域を開口している。そして、第1の注入マスクの上方から、ドリフト層62内に多段階のAlイオン注入を行って、活性化アニールを行う。これにより、ドリフト層62の一部が、キャリア濃度が1×1017cm-3であるp型ウェル領域64となる。
次に、p型ウェル領域64の表層部分に窒素イオンを注入した後、活性化アニールを行う。これによって、キャリア濃度が2×1017cm-3で厚みが200nmの蓄積チャネル層66が形成される。
続いて、チャネル空乏化層67を形成するためにp型ウェル領域64の一部が開口するように、SiO2からなる第2の注入マスクを蓄積チャネル層66上に形成する。この注入マスクは、ドリフト層62上における厚みに比べて、p型ウェル領域上の一部における厚みが薄い構成となっている。そして、蓄積チャネル層66内に多段階のAlイオン注入を行って、活性化アニールを行う。これにより、蓄積チャネル層66内の第2のマスクが開口した領域では、キャリア濃度が2×1018cm-3で厚みが0.4μmのp型のチャネル空乏化層67aが形成され、第2のマスクが薄くなっている領域では、キャリア濃度が2×1018cm-3で厚みが0.1μmのp型不純物ドープ層67bが形成される。
次に、n型コンタクト領域65及びドレイン層63を形成するために窒素イオンをそれぞれp型ウェル領域64の一部分、及びドリフト層62の一部分に注入し、活性化アニールを行う。これにより、p型ウェル領域64の一部分が、キャリア濃度が1×1018cm-3のn型コンタクト領域65となり、ドリフト層62の一部分が、キャリア濃度が1×1018cm-3のn型のドレイン層63となる。
次に、基板を1100℃で熱酸化することで基板上面に厚さ30nmのシリコン酸化膜を形成し、その後パターニングを行ってp型ウェル領域64上にゲート絶縁膜68を形成する。
その後、電子ビーム(EB)蒸着装置を用いてn型コンタクト領域65及びドレイン層63の上面にNiを蒸着する。続いて、加熱炉を用いて基板を1000℃で加熱することにより、n型コンタクト領域65上にソース電極70を、ドレイン層63上にドレイン電極71を、それぞれ形成する。
続いて、ゲート絶縁膜68上にAlを蒸着して、ゲート電極69の形成を行う。以上のようにして図6に示す本実施形態の横型MOSFETを作成することができる。
次に、本願発明者らは、本実施形態に係る蓄積型の横型MOSFETの性能を調べるために、電流電圧特性を測定した。その結果について以下に説明する。
まず、本実施形態の蓄積型MOSFETと比較するために、従来の炭化珪素を用いた横型MOSFETを比較例として準備した。この従来の横型MOSFETは、チャネル空乏化層67a及びp型不純物ドープ層67b以外の構造は全て本実施の形態の横型MOSFETと同一とした。
次に、本実施形態の横型MOSFET及び従来の横型MOSFETの電流電圧特性を調べた。具体的には、ゲート電極とp型ウェル領域との間に印加される電圧が0Vの状態でのドレイン電流を測定して比較した。
その結果、本実施形態の横型MOSFETでは、従来の横型MOSFETに比べてドレイン電流が3桁近く抑制されていることが判明した。一方で、p型ウェル領域を基準にしてゲートに正電圧を印加した状態のオン動作時には、両横型MOSFETのドレイン電流量はほぼ等しくなることが明らかとなった。この理由としては、次のことが考えられる。
従来の横型MOSFETでは、ゲート電極とp型ウェル領域との間に印加される電圧が0Vの状態では蓄積チャネル層内で形成される空乏層がゲート絶縁膜まで達していないため、ソース・ドレイン間が導通状態となってしまっている。このため、ノーマリーオン状態となるためにドレイン電流が流れてしまう。
これに対し、本実施形態に係る蓄積型の横型MOSFETでは、蓄積チャネル層66中に形成されたp型ウェル領域64よりも高濃度の不純物を含むチャネル空乏化層67a(第1の実施形態での第1のp型不純物ドープ層に相当)とp型ウェル領域64によって蓄積チャネル層内で形成される空乏層が接しているために、ソース・ドレイン間が遮断されている。このため、ノーマリーオフ状態となり、ドレイン電流は流れない。ここで、チャネル空乏化層67aの存在する領域では不純物散乱の影響により、電子のチャネル移動度が低下することが考えられるが、同層のゲート長方向の長さはp型ウェル領域64に比べて一桁以上も小さいことから、オン動作時のドレイン電流への影響も無視できるものと考えられる。
以上のことから、蓄積チャネル層66内にp型不純物を含むチャネル空乏化層67aを形成することにより、オン動作におけるドレイン電流を低下させることなく、ゲート電極と第2の不純物ドープ層との間に印加される電圧が0Vの状態ではドレイン電流が流れない、ノーマリーオフ型の蓄積型の横型MOSFETを実現することができる。
なお、本実施形態の横型MOSFETにおいて、チャネル空乏化層67aは蓄積チャネル層66の上端領域に設けられていることが好ましいが、いずれの位置に設けられていてもよい。
以上説明したように、本発明の炭化珪素半導体装置は、動作速度の低下が抑制され、且つリーク電流も低減されているので、例えば発電所で用いられる装置やプラズマディスプレイなど、大電流が流れたり、高耐圧性が要求される種々の用途に特に有用である。
1、31、61 炭化珪素基板
2、32 n型ドリフト層
3、33、64 p型ウェル領域
4、34 ソース用コンタクト領域
5、35、68 ゲート絶縁膜
6、36、66 蓄積チャネル層
7 p型不純物ドープ層
7a、27、37 第1のp型不純物ドープ層
7b、45 第2のp型不純物ドープ層
8、38、69 ゲート電極
9、39、70 ソース電極
10、40、71 ドレイン電極
21、41 第2の注入マスク
22、42 第3の注入マスク
62 ドリフト層
63 ドレイン層
65 n型コンタクト領域
67 チャネル空乏化層
67a チャネル空乏化層
67b p型不純物ドープ層
2、32 n型ドリフト層
3、33、64 p型ウェル領域
4、34 ソース用コンタクト領域
5、35、68 ゲート絶縁膜
6、36、66 蓄積チャネル層
7 p型不純物ドープ層
7a、27、37 第1のp型不純物ドープ層
7b、45 第2のp型不純物ドープ層
8、38、69 ゲート電極
9、39、70 ソース電極
10、40、71 ドレイン電極
21、41 第2の注入マスク
22、42 第3の注入マスク
62 ドリフト層
63 ドレイン層
65 n型コンタクト領域
67 チャネル空乏化層
67a チャネル空乏化層
67b p型不純物ドープ層
Claims (13)
- 炭化珪素からなる基板と、
上記基板の主面上に設けられ、第1導電型の不純物を含む炭化珪素からなるドリフト層と、
上記ドリフト層内に設けられ、第2導電型の不純物を含むウェル領域と、
少なくとも上記ウェル領域の上に設けられ、第1導電型の不純物を含む炭化珪素からなり、且つ動作時にキャリアが走行する蓄積チャネル層と、
上記蓄積チャネル層の上に設けられたゲート絶縁膜と、
上記ゲート絶縁膜の上に設けられたゲート電極と、
上記ウェル領域及び上記蓄積チャネル層に接し、且つ上記ゲート電極の側下方に設けられた第1導電型の炭化珪素からなる第1のコンタクト層と、
上記第1のコンタクト層にオーミック接触するように設けられた第1の電極と、
上記蓄積チャネル層の一部に形成され、上記ウェル領域よりも高濃度で第2導電型の不純物を含む第1の不純物ドープ層と
を備えている半導体素子。 - 請求項1に記載の半導体素子において、
上記第1の不純物ドープ層は、上記ウェル領域を含む上記ドリフト層に接していない、半導体素子。 - 請求項1または2に記載の半導体素子において、
上記ゲート電極と上記ウェル領域との間に印加される電圧が0Vの状態で、上記蓄積チャネル層内で上記第1の不純物ドープ層によって形成される空乏層と上記ウェル領域によって形成される空乏層とが互いに接している、半導体素子。 - 請求項1〜3のうちいずれか1つに記載の半導体素子において、
上記第1の不純物ドープ層のうち、上記基板の上方から見て上記ウェル領域とオーバーラップしている部分のゲート長方向の長さは、上記ウェル領域のうち上記蓄積チャネル層と接し、且つ上記ゲート電極の直下方に位置する領域のゲート長方向の長さの半分以下である、半導体素子。 - 請求項1〜4のうちいずれか1つに記載の半導体素子において、
上記第1の不純物ドープ層に含まれる不純物の濃度は、上記ウェル領域に含まれる不純物の濃度に比べて10倍以上高い、半導体素子。 - 請求項1〜5のうちいずれか1つに記載の半導体素子において、
上記ウェル領域は上記ゲート電極の両側下方に設けられており、
上記基板の裏面にオーミック接触するように設けられた第2の電極をさらに備えている、半導体素子。 - 請求項6に記載の半導体素子において、
上記第1の不純物ドープ層は、上記蓄積チャネル層のうち、2つの上記ウェル領域に挟まれた上記ドリフト層の直上の領域に設けられている、半導体素子。 - 請求項1〜5のうちいずれか1つに記載の半導体素子において、
上記ドリフト層のうち、上記第1のコンタクト層と上記ゲート電極を挟む位置に設けられた第1導電型の不純物を含む第2のコンタクト層と、
上記第2のコンタクト層の上にオーミック接触するように設けられた第2の電極と
をさらに備えている半導体素子。 - 請求項1〜8のうちいずれか1つに記載の半導体素子において、
上記ウェル領域の上で、且つ上記第1の電極の下に第2導電型の不純物を含む第2の不純物ドープ層がさらに設けられている、半導体素子。 - キャリアが走行するための蓄積チャネル層と、上記蓄積チャネル層上に設けられたゲート絶縁膜及びゲート電極とを備えている半導体素子の製造方法であって、
半導体基板の主面上に第1導電型の炭化珪素からなるドリフト層を形成する工程(a)と、
上記ドリフト層の一部に第2導電型の不純物イオンを注入してウェル領域を形成する工程(b)と、
少なくとも上記ウェル領域上に、第1導電型の蓄積チャネル層を形成する工程(c)と、
上記蓄積チャネル層に第2導電型の不純物イオンを注入して上記ウェル領域よりも高濃度で不純物を含む不純物ドープ層を形成する工程(d)と、
上記不純物ドープ層の一部に第1導電型の不純物イオンを注入してコンタクト領域を形成する工程(e)と、
上記蓄積チャネル層内に、上記不純物ドープ層の一部である第1の不純物ドープ層を形成する工程(f)と、
上記蓄積チャネル層内に、上記不純物ドープ層の一部である第2の不純物ドープ層を形成する工程(g)と
を含んでいる、半導体素子の製造方法。 - 請求項10に記載の半導体素子の製造方法において、
上記コンタクト領域及び上記第2の不純物ドープ層とオーミック接触する電極を形成する工程をさらに含み、
上記工程(f)及び上記工程(g)は、上記工程(e)で上記コンタクト領域を形成すると同時に行われる、半導体素子の製造方法。 - 請求項10に記載の半導体素子の製造方法において、
上記コンタクト領域及び上記第2の不純物ドープ層とオーミック接触する電極を形成する工程をさらに含み、
上記工程(f)及び上記工程(g)は、上記工程(d)で上記不純物ドープ層が形成されると同時に行われる、半導体素子の製造方法。 - 請求項10〜12のうちいずれか1つに記載の半導体素子の製造方法において、
上記第1の不純物ドープ層は、上記ウェル領域を含む上記ドリフト層に接しておらず、
上記工程(d)でのイオン注入の際には、上記ウェル領域の一部を開口し、上記第1の不純物ドープ層を形成するための領域上では残りの部分よりも薄くなっている注入マスクを用いる、半導体素子の製造方法。
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JP2008541480A (ja) * | 2005-05-18 | 2008-11-20 | クリー インコーポレイテッド | 双方向遮断能力を有する高電圧炭化ケイ素mosバイポーラデバイスおよびその製造方法 |
JP2009188106A (ja) * | 2008-02-05 | 2009-08-20 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 半導体装置の製造方法 |
CN113544858A (zh) * | 2019-03-18 | 2021-10-22 | 三菱电机株式会社 | 碳化硅半导体装置及其制造方法、电力变换装置 |
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2003
- 2003-09-05 JP JP2003313966A patent/JP2005085872A/ja active Pending
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