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JP2004327773A - 故障解析装置 - Google Patents

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JP2004327773A JP2003121282A JP2003121282A JP2004327773A JP 2004327773 A JP2004327773 A JP 2004327773A JP 2003121282 A JP2003121282 A JP 2003121282A JP 2003121282 A JP2003121282 A JP 2003121282A JP 2004327773 A JP2004327773 A JP 2004327773A
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Abstract

【課題】ステージ上に安定して試料を搭載でき、かつ解析視野を移動させることが可能な故障解析技術を提供する。
【解決手段】ステージ11上に解析用プレート2を介して試料1を載置する。解析用プレート2の主面2bには凹部2cが設けられており、その凹部2cの底面2caには固浸レンズとして機能する凸部2dが設けらている。そして、凸部2dは解析用プレート2の主面2bよりも突出していない。試料1とは別に、固浸レンズを有する解析用プレート2を備えているため、解析視野を移動させることができる。更に、凸部2dが解析用プレート2の主面2bよりも突出していないため、解析用プレート2を間に挟んで試料1をステージ11上に安定して搭載できる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、固浸レンズを利用した故障解析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
LSI等の半導体装置の多層配線化に伴い、半導体基板の上面からの評価・解析は困難になり、半導体基板の裏面からのアプローチが必須となっている。裏面からの主な故障解析方法としては、電流リーク箇所から発生する微弱な光を検出することによって故障解析を行う発光解析(「エミッション解析」とも呼ばれる)や、レーザービームの照射によって発生する起電流または電源電流の変化を像に変換することにより故障箇所を特定するOBIC(光起電流)解析及びOBRCH(Optical Beam Induced Resistance CHange)解析、さらにレーザービームを照射してその反射光の強度または位相変化を捉えることにより任意箇所での電位波形を観測するレーザーボルテージプローブ(LVP)解析等がある。これらの半導体基板の裏面からの故障解析(以後、単に「裏面解析」と呼ぶ)では、厚さ数100μmの半導体基板を介して、その上面に形成されている半導体素子にアクセスする必要があるために、通常、シリコンを透過する赤外光が利用される。しかしながら、使用する赤外光の波長は1μm以上であるため、空間分解能は実効的に0.7μm以上となり、裏面解析の適用により像分解能が犠牲にならざるを得なかった。
【0003】
そこで、空間分解能を改善する技術として、非特許文献1に、シリコンから成る固浸レンズ(Solid Immersion Lens、以後「SIL」と呼ぶ場合がある)を用いた技術が提案されている。この技術は、光の媒質の屈折率を増加させることにより、光の波長で制限される回析限界を超越する解像度を得るものである。
【0004】
非特許文献1に記載の技術によれば、略半球状のSILを半導体基板の裏面に密着させて、シリコンを透過する光をかかるSILを介して半導体基板に入射することによって、SILが無い場合よりも集光角を飛躍的に大きくすることができる。分解能dは、d=λ/(2・n・sinθ)で表現され、n・sinθで表される開口数NAは、SILの適用により理想的には屈折率nの二乗倍にまで向上させることが可能である。なお、上記θ及びλはそれぞれ集光角の半角及び光の波長を表している。
【0005】
しかしながら、非特許文献1に記載の技術では、半導体基板とSILとの間に隙間が生じると、大幅に分解能が劣化することがあった。そこで、半導体基板を加工して、その表面に略半球状の凸部を形成し、この凸部をSILとして使用することによって、SILと半導体基板とを一体的に形成する技術が、特許文献1に記載されている。
【0006】
特許文献1に記載の技術では、SILとして機能する凸部と半導体基板とが一体的に形成されているため、SILと半導体基板との間に隙間が生じることが無く、非特許文献1に記載の技術よりも分解能が向上する。
【0007】
なお、半導体装置の裏面解析にSILを用いる技術が非特許文献2,3にも記載されている。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−189000号公報
【非特許文献1】
S.B.Ippolito et al.,“High spatial resolution subsurface
microscopy”,Applied Physics Letters,Vol.78,No.26,June
2001,pp.4071−4073
【非特許文献2】
寺田,「固浸レンズの有効性」,浜松ホトニクス主催 第14回半導体ワークショップ講演資料
【非特許文献3】
吉田、外3名,「レーザーボルテージプローブ(LVP)解析の高品位化」,LSIテスティングシンポジウム/2002,平成14年,予稿集,pp.143−148
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
通常、半導体ウェハ、または半導体ウェハから切り出された、パッケージに入っていない半導体チップに対して裏面解析を行う場合には、光を透過するステージ上に試料をその裏面側を下にして載置する。そして、試料の上面に設けられた電極パッドにプローブを当てて当該試料を通電状態にして、ステージを介して裏面からの光検出や光照射を行う。
【0010】
しなしながら、非特許文献1に記載の技術では、半導体基板の裏面上に略半球状のSILを載置するため、半導体基板の裏面から当該SILが突出し、ステージ上に安定して試料を載置することが困難であった。
【0011】
一方、特許文献1に記載の技術では、半導体基板を掘り込んでその裏面を局所的に部分球面状に加工しているため、非特許文献1に記載の技術とは異なり、半導体基板の裏面からSILが突出していない。従って、ステージ上に試料を安定して載置することができる。しかしながら、特許文献1に記載の技術では、半導体基板自体を加工することから、SILとして機能する凸部を移動させることができない。すなわち解析視野を移動させることができない。
【0012】
そこで、本発明は上述の問題に鑑みて成されたものであり、ステージ上に安定して試料を搭載でき、かつ解析視野を移動させることが可能な故障解析技術を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明の第1の故障解析装置は、試料が載置される第1の主面と、それとは反対側に第2の主面とを有する解析用プレートと、光学系を有し、前記試料内で発生した故障を前記光学系を用いて検出する故障検出部とを備え、前記解析用プレートの前記第2の主面には凹部が設けられており、前記凹部の底面には、前記第2の主面よりも突出しておらず、固浸レンズとして機能する凸部が設けられており、前記故障検出部は、前記解析用プレートの前記第2の主面側から、前記凸部を通して前記試料に対して光の照射を行い、あるいは前記凸部を通して前記試料からの光の検出を行う。
【0014】
また、この発明の第2の故障解析装置は、固浸レンズと、第1の主面と、それとは反対側に第2の主面とを有し、前記固浸レンズが埋め込まれたステージと、光学系を有し、試料内で発生した故障を前記光学系を用いて検出する故障検出部とを備え、前記固浸レンズの表面の一部は、前記ステージの前記第1の主面とともに平坦となって前記第1の主面から露出しており、前記試料は、前記ステージの前記第1の主面及び前記固浸レンズの前記表面の一部の上に載置され、前記故障検出部は、前記ステージの前記第2の主面側から、前記ステージ及び前記固浸レンズを通して前記試料に対して光の照射を行い、あるいは前記固浸レンズ及び前記ステージを通して前記試料からの光の検出を行う。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る故障解析装置100の構成を示す図であり、図2は図1に示される構成を部分的に拡大して示す図である。図1,2に示されるように、本実施の形態1に係る故障解析装置100は、試料1に対して発光解析を行うことができる故障解析装置であって、SILを有する解析用プレート2と、SIL駆動部10と、故障検出部20と、顕微鏡駆動部23と、試料支持治具30と、プローバー40と、テスター50とを備えている。図1,2では、試料1と、解析用プレート2と、試料支持治具30と、後述するステージ11、チャック12及びプローブカード41とに関しては、それらの断面構造を示している。
【0016】
図3は故障解析装置100における解析対象である試料1の構造を示す平面図である。図1〜3に示されるように、試料1は、複数の半導体チップ1cが設けられた半導体ウェハであって、半導体基板1aと、半導体基板1aの一方の主面1aaに設けられたデバイス形成層1bとを備えている。デバイス形成層1bには、図示しない、MOSトランジスタなどの半導体素子、層間絶縁膜、コンタクトプラグ、配線などが形成されている。そして、半導体基板1aは例えばシリコン基板である。なおここでは、試料1として複数の半導体チップ1cが形成された半導体ウェハを採用しているが、半導体ウェハから切り出された半導体チップ1c単体を試料1としても良い。
【0017】
解析用プレート2は例えばシリコンから成り、主面2aとそれとは反対側に主面2bとを有している。図1,2に示されるように、解析用プレート2の主面2bには凹部2cが設けられている。そして、凹部2cの底面2caにはhemisphere型SILとして機能する球冠状の凸部2dが形成されており、その凸部2dの表面は部分球面2daを成している。この凹部2cと凸部2dとは、解析用プレート2をその主面2bから掘り込むことによって一体的に形成されている。従って、SILとして機能する凸部2dは、半導体基板1aの凹部2cが形成されていない主面2bよりも突出していない。なお、解析用プレート2を主面2b側から見た平面図を図4に示している。
【0018】
試料1は、その半導体基板1aの主面1abが解析用プレート2側に位置するように解析用プレート2の主面2a上に載置される。このとき、試料1は解析用プレート2と密着してそれに載置される。解析用プレート2と試料1の半導体基板1aとはともにシリコンから成るため、hemisphere型SILとして機能する凸部2dの部分球面2daの中心Oの位置は、図2に示されるように、解析用プレート2上に設けられた半導体基板1aの主面1aa上に設定される。そして、解析用プレート2の厚みTplate及び半導体基板1aの厚みTsiは、以下の式を満足するように設定される。ただし、以下の式中のRは凸部2dの部分球面2daの半径を示している。
【0019】
【数1】
Figure 2004327773
【0020】
SIL駆動部10は、ステージ11と、ステージ11をその端部で支持するチャック12と、チャック12を移動させるチャック駆動部13とを備えている。図2に示されるように、ステージ11は主面11aとそれとは反対側に主面11bとを有しており、光が透過する材料、例えば透明の石英ガラスからなる。そして、ステージ11の主面11a上には、解析用プレート2がその主面2bをステージ11側にして載置される。
【0021】
解析用プレート2はその主面2bを下にしてチャック12の上面上にも載置される。チャック12は、ステージ11と同様に光が透過する材料、例えば透明の石英ガラスからなり、真空吸着によって解析用プレート2をステージ11上に固定する。具体的には、チャック12の内部にはその上面に向って開口する排気孔12aが設けられており、かかる排気孔12aを塞ぐようにして解析用プレート2がチャック12上に載置される。そして、排気孔12a内の空気をチャック12の外側に排気することによって解析用プレート2がチャック12上に真空吸着される。その結果、解析用プレート2がステージ11上に固定される。
【0022】
チャック駆動部13は、ステージ11の主面11aに平行にチャック12を移動させることが可能である。更に、チャック駆動部13は、ステージ11の主面11aに垂直な方向に沿ってチャック12を移動させることが可能である。ステージ11はチャック12によって支持されているため、チャック12を移動させることによって、それと一緒にステージ11も移動する。そして、解析用プレート2はステージ11上に固定されているため、チャック12を移動させることによって、解析用プレート2もそれと一緒に移動する。従って、チャック駆動部13がチャック12をステージ11の主面11aに平行に移動させると、解析用プレート2がその主面2aに平行に移動し、チャック12をステージ11の主面11aに垂直な方向に沿って移動させると、解析用プレート2がその主面2aに垂直な方向に沿って移動する。
【0023】
このように、解析用プレート2は、SIL駆動部10の働きによって、その主面2aに平行に移動することができ、更に、その主面2aに垂直な方向に沿って移動することができる。
【0024】
プローバー40は、プローブカード41と、それに接続されているプローブ針42と、プローブ駆動部43とを備えており、プローブカード41とプローブ針42とは解析用プレート2上の試料1の上方に配置されている。プローブ駆動部43は、解析用プレート2の主面2aに平行にプローブカード41を移動させることが可能であり、これによりプローブ針42も解析用プレート2の主面2aに平行に移動可能である。更に、プローブ駆動部43は、解析用プレート2の主面2aに垂直な方向にプローブカード41を移動させることが可能であり、これによりプローブ針42も解析用プレート2の主面2aに垂直な方向に沿って移動可能である。裏面解析時には、プローブ駆動部43がプローブカード41を移動させることにより、試料1のデバイス形成層1bに設けられた電極パッド(図示せす)にプローブ針42が接触する。
【0025】
テスター50は、故障解析時に必要なテストパターンを生成して、それをプローブカード41に送る。プローブカード41はプローブ針42を介して試料1にかかるテストパターンを印加し、所定の電気信号を試料1に与える。
【0026】
故障検出部20は、対物レンズ等を含む光学系21a及び光検出部21bを有する光学顕微鏡21と、表示部22とを備えており、光学顕微鏡21はステージ11の下方に配置される。
【0027】
光学顕微鏡21の光検出部21bは、光子レベルの非常に微弱な光を検出することが可能であって、光電子増倍管や撮像素子などで構成されている。そして、試料1のデバイス形成層1b内での電流リーク箇所から発生する光90が、半導体基板1a、解析用プレート2、ステージ11及び光学系21aを通って光検出部21bに入力される。
【0028】
顕微鏡駆動部23は、解析用プレート2の主面2aに平行に光学顕微鏡21を移動させることが可能であり、更に、解析用プレート2の主面2aに垂直な方向に沿って光学顕微鏡21を移動させることが可能である。
【0029】
試料支持治具30は、解析用プレート2とは独立して真空吸着によって試料1をその上面から支持する。試料支持治具30はその内部に排気孔30aを有しており、その一端が試料1によって塞がれるように試料1の上面の端部の上に置かれる。そして、排気孔30a内の空気を試料支持治具30の外部に排気することによって、試料支持治具30が試料1を真空吸着する。
【0030】
ここで、本実施の形態1に係る故障解析装置100の構成要素のうち、チャック駆動部13、表示部22、顕微鏡駆動部23、プローブ駆動部43及びテスター50以外については、一つの筐体(図示せず)内に収められている。そして、試料支持治具30は、かかる筐体に取り付けられており、かかる筐体内でのその位置は固定されている。従って、解析用プレート2や、プローブ針42が移動した場合であっても、試料支持治具30は移動せず、それよって支持されている試料1も移動しない。
【0031】
なお、チャック駆動部13、顕微鏡駆動部23及びプローブ駆動部43は、同一のXYZ直交座標系に基づいて、チャック12、光学顕微鏡21及びプローブカード41をそれぞれ移動させる。このXYZ直交座標系は、例えば解析用プレート2の主面2aとステージ11の主面11aとに平行なX軸及びY軸と、それらに垂直な方向に沿って延びるZ軸とで定義される。そして、当該XYZ直交座標系におけるX座標、Y座標及びZ座標の値が外部から指定され、チャック駆動部13、顕微鏡駆動部23及びプローブ駆動部43は、その位置に、チャック12、光学顕微鏡21及びプローブカード41をそれぞれ移動させる。以後、当該XYZ直交座標系を「XYZ直交座標系Q」と呼ぶ。
【0032】
次に、本実施の形態1に係る故障解析装置100を用いて、試料1に対して発光解析を行う方法について説明する。
【0033】
まず、上述のようにしてステージ11上に固定された解析用プレート2の上に試料1を載置する。そして、チャック駆動部13によって、ステージ11の主面11aに垂直な方向に沿ってチャック12を移動させて、試料1と試料支持治具30とを接触させる。これにより、試料1の上面上に試料支持治具30が配置されて、試料支持治具30の排気孔30aの一端が試料1によって塞がれる。
【0034】
次に、排気孔30a内の空気をその他端から排気して試料支持治具30に試料1を吸着させる。これにより、試料1は解析用プレート2に密着した状態で試料支持治具30に支持され、試料1の位置が固定される。
【0035】
次に、チャック駆動部13によって、ステージ11の主面11aに平行にチャック12を移動させて、解析用プレート2をその主面2aに平行に移動させる。そして、SILとして機能する凸部2dが、故障解析を行う半導体チップ1cの所定領域の直下にくると、チャック12の移動を停止させる。
【0036】
次に、顕微鏡駆動部23によって光学顕微鏡21を解析用プレート2の主面2aに平行に移動させて、解析用プレート2の凸部2dの直下に位置するように光学系21a及び光検出部21bを配置する。そして、光学系21aが解析用プレート2の凸部2dと所定の距離を成すように、顕微鏡駆動部23により解析用プレート2の主面2aに垂直な方向に沿って光学顕微鏡21を移動させる。
【0037】
次に、プローブ駆動部43により、半導体チップ1cに設けられた電極パッド(図示せず)にプローブ針42を接触させる。そして、所定のテストパターンをテスター50で生成してプローブカード41に送り、プローブカード41が当該テストパターンをプローブ針42を介して試料1に印加する。これにより、試料1に所定の電気信号が印加されて試料1が動作状態となる。
【0038】
次に、半導体チップ1cのデバイス形成層1b内での電流リーク箇所から発生する光90を、解析用プレート2の凸部2dとステージ11とを通して光学顕微鏡21で検出する。光学顕微鏡21では、入力された光90が光学系21aで集光されて、光検出部21bの電子増倍管で光電子に変換される。そして、かかる光電子は光増倍管で電子増倍されて、再び光に変換され、撮像素子に入力される。撮像素子は光90の発光位置及び発光強度を検出データとして表示部22に出力する。そして表示部22が、光検出部21bから受け取った検出データをもとに、電流リーク箇所から発生した光90の発光位置及び発光強度を発光像としてモニタ(図示せず)に表示する。なおこのとき、表示部22では、予めデータとして記憶しておいた試料1のパターン像もモニタに表示される。これによって、パターン像と発光像とが重ね合わされて表示される。
【0039】
このようにして、故障検出部20ではデバイス形成層1b内で発生した故障が光学系21aを用いて検出される。なお本実施の形態1では、図2に示されるように、凸部2dの部分球面2daの中心Oの位置と、光90に対する試料1内での焦点位置(aplanatic point)とは同じ位置に設定されている。つまり、本実施の形態1では、焦点位置が半導体基板1aの主面1aa上に位置している。そして、凸部2dはhemisphere型SILとして機能するため、図2に示されるように、電流リーク箇所から発生した光90は凸部2dの表面で屈折せずに光学系21aに向って直進する。
【0040】
次に、表示部22のモニタに表示された発光像及びパターン像をもとに、試料1の故障解析を行う。具体的には、モニタに表示されている発光像の位置や、その明るさなどによって、故障箇所の特定や、故障モードの特定などを行う。これによって、試料1が有する酸化膜の欠陥や配線の断線などが検出できる。また、電流リークに伴う試料1のファンクション故障なども検出できる。
【0041】
半導体チップ1cの所定の領域の故障解析が終了すると、プローブ駆動部43によりプローブカード41を移動させて、プローブ針42と試料1とが接触しないようにする。そして、解析用プレート2をその主面2aに平行に移動させて、凸部2dを同じ半導体チップ1cの別の領域の直下に位置するように配置する。そして、上述の方法にて、かかる領域に対して故障解析を行う。そして、一つの半導体チップ1cに対しての故障解析が完了すると、解析用プレート2を移動させて、今度は別の半導体チップ1cに対して故障解析を行う。
【0042】
このように、本実施の形態1に係る故障解析装置100によれば、試料1とは別にSILとして機能する凸部2dを有する解析用プレート2を備えているため、試料1のデバイス形成層1b内の解析箇所に対する凸部2dの位置を移動させることができる。従って、解析視野を移動させることができ、任意の箇所の故障解析を簡単に行うことができる。
【0043】
更に、SILとして機能する凸部2dが解析用プレート2の主面2bよりも突出していないため、本実施の形態1のように、解析用プレート2を間に挟んで試料1をステージ11上に安定して搭載できる。
【0044】
また本実施の形態1では、試料支持治具30によって、解析用プレート2とは独立して試料1が支持されているため、解析用プレート2を移動させた場合であっても試料1が移動することがない。従って、SILとして機能する凸部2dの解析箇所に対する位置合わせが容易にできる。
【0045】
なお本実施の形態1では、解析用プレート2にhemisphere型SILとして機能する凸部2dを設けていたが、その替わりに、図5に示されるように、super−sphere型SILとして機能する凸部2dを設けても良い。この場合には、凸部2dの部分球面2daの中心Oは、試料1内での焦点位置とは異なった位置に設定される。すなわち、半導体基板1aの屈折率をnとすると、凸部2dの部分球面2daの中心Oの位置は、半導体基板1aの主面1aaからその内部に向って厚さ方向に距離R/nのところに設定され、焦点位置は半導体基板1aの主面1aa上に設定される。そして、凸部2dはsuper−sphere型SILとして機能するため、図5に示されるように、電流リーク箇所から発生した光90は凸部2dの表面で屈折する。なお、凸部2dがsuper−sphere型SILとして機能する場合には、解析用プレート2の厚みTplate及び半導体基板1aの厚みTsiは、以下の式を満足するように設定される。
【0046】
【数2】
Figure 2004327773
【0047】
また本実施の形態1では、発光解析を行う故障解析装置100について説明したが、OBIC解析やOBRCH解析を行う故障解析装置、さらにはレーザーボルテージプローブ解析を行う故障解析装置にも本発明を適用することができる。つまり、解析用プレート2の凸部2dを通してレーザーを試料1に照射することによってOBIC解析やOBRCH解析を行うことが可能になるし、解析用プレート2の凸部2dを通してレーザーを試料1に照射し、試料1での反射光を凸部2dを通して検出することによってレーザーボルテージプローブ解析を行うことが可能になる。以下に、解析用プレート2の凸部2dを通して試料1に光を照射し故障解析を行う装置に本発明を適用する場合の代表例として、OBIC解析を行う故障解析装置に本発明を適用した場合ついて説明する。
【0048】
図6は本実施の形態1の変形例に係る故障解析装置101の構成を示す図である。故障解析装置101は、試料1に対してOBIC解析を行う故障解析装置であって、図1に示される故障解析装置100において、故障検出部20の替わりに故障検出部25を備えるものである。
【0049】
故障検出部25は、対物レンズ等を含む光学系26aとレーザー光源26bとを有する光学顕微鏡26と、プローブ針42に接続されている電流検出器27と、表示部28とを備えており、光学顕微鏡26はステージ11の下方に配置される。そして、顕微鏡駆動部23は、解析用プレート2の主面2aに平行に光学顕微鏡26を移動させることが可能であり、更に、解析用プレート2の主面2aに垂直な方向に沿って光学顕微鏡26を移動させることが可能である。その他の構成については図1に示される故障解析装置100と同じであるためその説明は省略する。
【0050】
次に故障解析装置101を用いて、試料1に対してOBIC解析を行う方法について説明する。
【0051】
まず、上述の発光解析のときと同様に、ステージ11上に固定された解析用プレート2の上に試料1を載置し、SIL駆動部10によって解析用プレート2を移動して、試料1と試料支持治具30とを接触させる。そして、試料支持治具30によって試料1を支持して試料1の位置を固定させる。
【0052】
次に、解析用プレート2を移動させて、故障解析を行う半導体チップ1cの所定領域の直下に位置するように凸部2dを配置する。そして、顕微鏡駆動部23によって光学顕微鏡26を移動させて、凸部2dの直下に位置するように光学系26a及びレーザー光源26bを配置する。また、光学系26aが凸部2dと所定距離を成すように、顕微鏡駆動部26により解析用プレート2の主面2aに垂直な方向に沿って光学顕微鏡21を移動させる。
【0053】
次に、半導体チップ1cに設けられた電極パッドにプローブ針42を接触さて、テスター50で生成したテストパターンをプローブ針42を介して試料1に印加する。
【0054】
次に、レーザー光源26bによりレーザー91を発生させて、かかるレーザー91を光学系26aに入力する。レーザー91は光学系26aで集光されて、ステージ11及び解析用プレート2の凸部2dを通して試料1のデバイス形成層1bに照射される。レーザー91が試料1に照射されるとデバイス形成層1b内で光起電流が発生し、かかる光起電流がプローブ針42を介して電流検出器27に入力される。電流検出器27は、入力された光起電流を増幅して輝度情報に変換して表示部28に入力する。表示部28は受け取った輝度情報に基づいてOBIC像をモニタ(図示せず)に表示する。なおこのとき、表示部28では、予めデータとして記憶しておいた試料1のパターン像もモニタに表示される。これによって、パターン像とOBIC像とが重ね合わされて表示され、故障検出部25でデバイス形成層1b内で発生した故障が検出される。
【0055】
このように、発光解析のように凸部2dを通してデバイス形成層1bからの光を検出する場合のみならず、OBIC解析のように凸部2dを通してデバイス形成層1bに光を照射する場合であっても、本発明を適用することができる。なお以後、発光解析で扱われるデバイス形成層1bで発生する光や、レーザーボルテージプローブ解析で扱われるデバイス形成層1bでの反射光などのデバイス形成層1bからの光と、OBIC解析、OBRCH解析及びレーザーボルテージプローブ解析で扱われるデバイス形成層1bに照射する光とをまとめて「解析光」と呼ぶことがある。
【0056】
実施の形態2.
図7は本発明の実施の形態2に係る故障解析装置200の構成を示す図である。本実施の形態2に係る故障解析装置200は、実施の形態1に係る故障解析装置100において、ステージ11が用いられる替わりに、解析用プレート2が試料1を搭載するステージとして用いられるものであって、更にSIL駆動部10の替わりにSIL駆動部210を備えるものである。図7では、試料1と、解析用プレート2と、試料支持治具30と、プローブカード41と、後述するチャック212とに関しては、それらの断面構造を示している。
【0057】
本実施の形態2に係る解析用プレート2は、SILにより分解能を高める機能を有するだけでなく、試料1を搭載するステージとしても用いられるため、上述の実施の形態1に係る解析用プレート2よりも強度を高めるために厚く形成されている。SIL駆動部210は、解析用プレート2をその端部で支持するチャック212と、チャック212の位置を移動させるチャック駆動部213とを備えている。試料1は解析用プレート2上に載置されるだけでなく、チャック212上にも載置される。
【0058】
チャック駆動部213は、XYZ直交座標系Qに基づいて、解析用プレート2の主面2aに平行に、あるいはその主面2aに垂直な方向にチャック212を移動させることが可能である。これにより、解析用プレート2は、SIL駆動部210の働きによって、その主面2aに平行に移動することができ、更に、その主面2aに垂直な方向に沿って移動することができる。その他の構成については実施の形態1に係る故障解析装置100と同じであるためその説明は省略する。
【0059】
次に、本実施の形態2に係る故障解析装置200を用いて、試料1に対して発光解析を行う方法について説明する。
【0060】
まず、チャック212によって支持された解析用プレート2の主面2a上とチャック212上とに試料1を載置する。このとき、試料1と解析用プレート2とを互いに密着させる。そして、チャック駆動部213によって、解析用プレート2の主面2aに垂直な方向に沿ってチャック212を移動させて、試料1と試料支持治具30とを接触させる。そして、真空排気により試料支持治具30に試料1を吸着させる。これにより、試料1は解析用プレート2に密着した状態で試料支持治具30に支持され、試料1の位置が固定される。
【0061】
次に、チャック駆動部213によってチャック212を移動させて、解析用プレート2をその主面2aに平行に移動させる。そして、SILとして機能する凸部2dが、故障解析を行う半導体チップ1cの所定領域の直下にくると、チャック212の移動を停止させる。その後、実施の形態1で説明した解析方法と同様に、顕微鏡駆動部23によって光学顕微鏡21を所定の位置に移動させて、テスター50で生成されたテストパターンを試料1に印加する。
【0062】
次に、半導体チップ1cのデバイス形成層1b内での電流リーク箇所から発生する光90を、解析用プレート2の凸部2dを通して光学顕微鏡21で検出する。そして、光学顕微鏡21で検出された結果を表示部22が受け取って、表示部22はそれをもとに、電流リーク箇所から発生した光90の発光位置及び発光強度を発光像としてモニタ(図示せず)に表示する。なおこのとき、表示部22では、予めデータとして記憶しておいた試料1のパターン像もモニタに表示される。これによって、パターン像と発光像とが重ね合わされて表示され、故障検出部20ではデバイス形成層1b内で発生した故障が検出される。そして、表示部22のモニタに表示された発光像及びパターン像をもとに試料1の故障解析を行う。
【0063】
このように本実施の形態2に係る故障解析装置200では、SILを有する解析用プレート2が試料1を搭載するステージとして用いられているため、実施の形態1とは異なり、解析用プレート2とは別にステージ11を設ける必要がない。従って、試料1を安定してステージ上に搭載できつつ、故障解析装置200の材料コストを低減することができる。また、ステージ11の主面11a,11bでの解析光の反射が生じることがないため、裏面解析時の光の利用効率が向上する。
【0064】
なお、本実施の形態2に係る解析用プレート2としてはシリコンからな成るプレートを採用していたが、例えば透明な石英ガラスから成るプレートを採用してもよい。この場合には、実施の形態1で使用した石英ガラス製のステージ11の主面11bにSILとして機能する凸部を形成し、かかるステージ11を本実施の形態2に係る解析用プレート2の替わりに使用した場合と等価になる。
【0065】
図8は本実施の形態2に係る解析用プレート2が石英ガラスから成る場合の故障解析装置200の構成を部分的に拡大して示す図である。なお図8では、解析用プレート2及び試料1については、それらの断面構造を示している。
【0066】
解析用プレート2が石英ガラスから成る場合、解析用プレート2と試料1の半導体基板1aとが互いに異なる材料から成るため、デバイス形成層1bからの光90は、半導体基板1aと解析用プレート2との界面で屈折する。従って、解析用プレート2と半導体基板1aとが互いに同一の材料から成る場合と異なり、hemisphere型SILとして機能する凸部2dの部分球面2daの中心Oの位置を焦点位置とは異なる位置に配置する必要がある。例えば、解析用プレート2の厚みTplateが2000μm、半導体基板1aの厚みTsiが300μm、石英ガラスから成る解析用プレート2での屈折率が1.52、シリコンから成る半導体基板1aでの屈折率が3.5のとき、凸部2dの部分球面2daの半径Rは1675μmに設定され、その中心Oの位置は半導体基板1aの主面1aaからその内部に向って厚さ方向に距離185μmのところに設定される。
【0067】
また、石英ガラスから成る解析用プレート2にsuper−sphere型SILとして機能する凸部2dを設ける場合も同様に、図9に示されるように、デバイス形成層1bからの光90は、半導体基板1aと解析用プレート2との界面で屈折する。従って、解析用プレート2と半導体基板1aとが互いに同一の材料から成る場合と異なり、super−sphere型SILとして機能する凸部2dの部分球面2daの中心Oの位置は、半導体基板1aの主面1aaからその内部に向って厚さ方向に距離R/nのところには設定されない。
【0068】
例えば、解析用プレート2の厚みTplateが2000μm、半導体基板1aの厚みTsiが300μm、石英ガラスから成る解析用プレート2での屈折率が1.52、シリコンから成る半導体基板1aでの屈折率が3.5のとき、凸部2dの部分球面2daの半径Rは1145μmに設定され、その中心Oの位置は半導体基板1aの主面1aaからその内部に向って厚さ方向に距離930μmのところに設定される。なお、この条件において解析用プレート2と半導体基板1aとがともにシリコンから成る場合には、凸部2dの部分球面2daの中心Oの位置は、半導体基板1aの主面1aaからその内部に向って厚さ方向に距離327μm(≒1145μm÷3.5)のところに設定される。
【0069】
このように解析用プレート2が石英ガラスから成る場合には、シリコンから成る場合と比べて解析用プレート2での屈折率が小さいため、SILによる分解能の改善効果は低減されるが、石英ガラスはシリコンよりも透過率が高いため、裏面解析時の解析光の利用効率は向上する。
【0070】
実施の形態3.
図10は本発明の実施の形態3に係る故障解析装置300の構成を示す図であって、図11は図10に示される構成を部分的に拡大して示す図である。本実施の形態3に係る故障解析装置300は、上述の実施の形態1に係る故障解析装置100において、基本的には、解析用プレート2の替わりにhemisphere型のSIL60を備え、SIL駆動部10の替わりにステージ11とSIL駆動部310とを備えるものである。なお、図10,11では、試料1と、SIL60と、試料支持治具30と、ステージ11と、プローブカード41と、後述するチャック312とに関しては、それらの断面構造を示している。
【0071】
SIL60は球冠状であり、例えばシリコンから成る。SIL60の表面は平面部分60aとそれに連続する部分球面部分60bとから成る。SIL60はその部分球面部分60bをステージ11の主面11b側に向けてステージ11に埋め込まれており、その平面部分60aはステージ11の主面11aとともに平坦となって当該主面11aから露出している。
【0072】
試料1は、その半導体基板1aの主面1abがステージ11側に位置するようにステージ11の主面11a上とSIL60の平面部分60a上とに載置される。このとき、SIL60と試料1とを互いに密着させる。そして、SIL60の部分球面部分60bの中心Oの位置は、図11に示されるように、ステージ11上の半導体基板1aの主面1aa上に設定される。
【0073】
SIL駆動部310は、SIL60が埋め込まれたステージ11をその端部で支持するチャック312と、チャック312の位置を移動させるチャック駆動部313とを備えている。そして、試料1はステージ11上及びSIL60上のみならず、チャック312上にも載置される。
【0074】
チャック駆動部313は、XYZ直交座標系Qに基づいて、ステージ11の主面11aに平行に、あるいはその主面11aに垂直な方向にチャック312を移動させることが可能である。これにより、ステージ11及びSIL60は、SIL駆動部310の働きによって、ステージ11の主面11aに平行に移動することができ、更にその主面11aに垂直な方向に沿って移動することができる。なお、本実施の形態3に係る試料支持治具30は、ステージ11及びチャック312とは独立して真空吸着によって試料1をその上面から支持する。その他の構成については実施の形態1に係る故障解析装置100と同じであるため、その説明は省略する。
【0075】
次に、本実施の形態3に係る故障解析装置300を用いて、試料1に対して発光解析を行う方法について説明する。
【0076】
まず、ステージ11の主面11a、それに埋め込まれたSIL60の平面部分60a及びチャック312の上に試料1を載置する。このとき、試料1とSIL60とは互いに密着させる。そして、チャック駆動部313によって、ステージ11の主面11aに垂直な方向に沿ってチャック312を移動させて、試料1と試料支持治具30とを接触させる。そして、真空排気により試料支持治具30に試料1を吸着させる。これにより、試料1はSIL60に密着した状態で試料支持治具30に支持され、試料1の位置が固定される。
【0077】
次に、チャック駆動部313によってチャック312を移動させて、ステージ11をその主面11aに平行に移動させる。そしてSIL60が、故障解析を行う半導体チップ1cの所定領域の直下にくると、チャック312の移動を停止させる。その後、実施の形態1で説明した解析方法と同様に、顕微鏡駆動部23によって光学顕微鏡21を所定の位置に移動させて、テスター50で生成されたテストパターンを試料1に印加する。
【0078】
次に、半導体チップ1cのデバイス形成層1b内での電流リーク箇所から発生する光90を、SIL60及びステージ11を通して光学顕微鏡21で検出する。そして、光学顕微鏡21で検出された結果を表示部22が受け取って、表示部22はそれをもとに、電流リーク箇所から発生した光90の発光位置及び発光強度を発光像としてモニタ(図示せず)に表示する。なおこのとき、表示部22では、予めデータとして記憶しておいた試料1のパターン像もモニタに表示される。これによって、パターン像と発光像とが重ね合わされて表示され、故障検出部20ではデバイス形成層1b内で発生した故障が検出される。そして、表示部22のモニタに表示された発光像及びパターン像をもとに試料1の故障解析を行う。
【0079】
半導体チップ1cの所定領域の故障解析が終了すると、プローブ駆動部43によりプローブカード41を移動させて、プローブ針42と試料1とが接触しないようにする。そして、ステージ11をその主面2aに平行に移動させて、SIL60を同じ半導体チップ1cの別の領域の直下に位置するように配置する。そして、上述の方法にて、かかる領域に対して故障解析を行う。一つの半導体チップ1cに対しての故障解析が完了すると、ステージ11を移動させて、今度は別の半導体チップ1cに対して故障解析を行う。
【0080】
このように本実施の形態3に係る故障解析装置300では、SIL60がステージ11に埋め込まれているため、デバイス形成層1b内の解析箇所に対するSIL60の位置を移動させることができる。従って、解析視野を移動させることができ、任意の箇所の故障解析を簡単に行うことができる。
【0081】
更に、SIL60のステージ11からの露出面、つまりその平面部分60aは、ステージ11の主面11aとともに平坦となっているため、試料1をステージ11上及びSIL60上に安定して搭載できる。
【0082】
また本実施の形態3では、試料支持治具30によって、ステージ11及びSIL60とは独立して試料1が支持されているため、ステージ11を移動させた場合であっても試料1が移動することがない。従って、解析箇所に対するSIL60の位置合わせが容易にできる。
【0083】
また本実施の形態3では、ステージ11が石英ガラスから成るため、SIL60がステージ11に埋め込まれていても、SIL60での解析視野の探索が効率的に行える。
【0084】
なお、SIL60はhemisphere型のSILであったが、SIL60に図12に示されるようなsuper−sphere型のSILを採用してもよい。この場合には、SIL60の部分球面部分60bの中心Oの位置は、その半径をRとすると、ステージ11上の半導体基板1aの主面1aaからその内部に向って厚さ方向に距離R/nのところに設定され、焦点位置は半導体基板1aの主面1aa上に設定される。
【0085】
また、図10に示されるステージ11の主面11bは平面状であったが、図13に示されるように、その一部を凸面状に加工することによって、凸レンズとして機能する凸部11cを、ステージ11の厚み方向にSIL60と並べて、ステージ11の主面11bに設けても良い。
【0086】
この場合には、凸部11c、ステージ11及びSIL60を通してデバイス形成層1bに対して光の照射を行ったり、あるいはSIL60、ステージ11及び凸部11cを通してデバイス形成層1bからの光の検出を行うことによって、裏面解析を行う。
【0087】
このようにステージ11の主面11bに凸レンズとして機能する凸部11cを設けることによって、より大きな集光半角θを得ることができ、より大きな分解能の改善効果が得られる。
【0088】
実施の形態4.
図14は本発明の実施の形態4に係る解析用プレート2をその主面2b側から見た場合の平面図を示している。図14に示されるように、本実施の形態4に係る解析用プレート2では、その主面2bに複数の凹部2cが設けられており、各凹部2cの底面2ca上にはSILとして機能する凸部2dが設けられている。そして、凹部2c及び凸部2dは試料1の半導体チップ1cごとに設けられており、かつ半導体チップ1cの配置に対応した位置に設けられている。従って、解析用プレート2の主面2a上に試料1を載置した場合には、試料1の各半導体チップ1cの下方には凹部2c及び凸部2dが位置している。
【0089】
このように本実施の形態4に係る解析用プレート2では、複数の凹部2c及び凸部2dが設けられているため、上述の実施の形態1,2に係る解析用プレート2の替わりに本実施の形態4に係る解析用プレート2を使用することによって、解析対象の半導体チップ1cの直下に凸部2dを移動させる際の試料1と凸部2dとの間の相対的な移動距離を縮めることができる。その結果、故障解析の効率化が図れる。
【0090】
また、本実施の形態4に係る解析用プレート2では、凹部2c及び凸部2dが試料1の半導体チップ1cごとに設けられており、かつ半導体チップ1cの配置に対応した位置に設けられているため、実施の形態1,2に係る解析用プレート2の替わりに本実施の形態4に係る解析用プレート2を使用することによって、試料1と凸部2dとの間の相対的な移動距離を1チップのエリア内に抑えることができ、更に解析の効率化が図れる。
【0091】
なお本実施の形態4では、実施の形態1,2に係る解析用プレート2に複数の凸部2dを設ける場合について説明したが、実施の形態3に係るステージ11に複数のSIL60を埋め込んでも良い。図15は、複数のSIL60が埋め込まれたステージ11をその主面11a側から見た場合の平面図を示している。図15に示されるように、ステージ11に埋め込まれているSIL60は半導体チップ1cごとに設けられており、かつ半導体チップ1cの配置に対応した位置に設けられている。
【0092】
このような、複数のSIL60が埋め込まれたステージ11を、上述の実施の形態3に係るステージ11の替わりに使用することによって、解析対象の半導体チップ1cの直下にSIL60を移動させる際の試料1とSIL60との間の相対的な移動距離を縮めることができる。その結果、故障解析の効率化が図れる。
【0093】
また、SIL60が試料1の半導体チップ1cごとに設けられており、かつ半導体チップ1cの配置に対応した位置に設けられているステージ11を、上述の実施の形態3に係るステージ11の替わりに使用することによって、試料1とSIL60との間の相対的な移動距離を1チップのエリア内に抑えることができ、更に解析の効率化が図れる。
【0094】
実施の形態5.
図16,17は本発明の実施の形態5に係る故障解析装置の構成を部分的に拡大して示す図である。本実施の形態5に係る故障解析装置は、上述の実施の形態1に係る故障解析装置100において、解析用プレート2の主面2bに複数の凹部2cを設け、そして各凹部2cの底面2caに凸部2dを設け、更に凸部2dの部分球面2daの半径を互いに異ならせたものである。図16,17では、試料1、解析用プレート2及びステージ11に関しては、それらの断面構造を示してる。
【0095】
図16に示されるように、例えば半径R1の部分球面2daを有する凸部2dと、半径R1よりも小さい半径R2の部分球面2daを有する凸部2dとを解析用プレート2の凹部2cの底面2caにそれぞれ設ける。
【0096】
上述のように、凸部2dがhemisphere型SILとして機能する場合、試料1内における焦点位置は凸部2dの部分球面2daの中心Oの位置に一致する。また、凸部2dがsuper−sphere型SILとして機能する場合、焦点位置は凸部2dの部分球面2daの中心Oから距離R/nだけ離れたところになる。そのため、半径R1の部分球面2daを有する凸部2dを利用して解析を行った場合と、半径R2の部分球面2daを有する凸部2dを利用して解析を行った場合とでは、焦点位置が互いに異なるようになる。
【0097】
従って、図16に示されるように、半径R1の部分球面2daを有する凸部2dを利用して、半導体基板1aの厚みが大きい試料1の故障解析を行うことができ、図17に示されるように、半径R2の部分球面2daを有する凸部2dを利用して、半導体基板1aの厚みが小さい試料1の故障解析を行うことができる。
【0098】
このように、本実施の形態5に係る故障解析装置では、部分球面2daの半径Rが互いに異なる複数の凸部2dを解析用プレート2に設けているため、一つの解析用プレート2でもって、互いに厚みの異なる複数の試料1を解析することができる。従って解析効率が向上する。
【0099】
なお本実施の形態5では、実施の形態1に係る解析用プレート2に、部分球面2daの半径Rが互いに異なる複数の凸部2dを設けていたが、実施の形態2に係る解析用プレート2に、部分球面2daの半径Rが互いに異なる複数の凸部2dを設けてもよい。この場合にも上述の効果が得られる。
【0100】
また、図18に示されるように、実施の形態3に係るステージ11に部分球面部分60bの半径Rが互いに異なる複数のSIL60を埋め込んでも良い。この場合には、一つのステージ11でもって、互いに厚みの異なる複数の試料1を解析することができるようになり、解析効率が向上する。
【0101】
実施の形態6.
図19は本発明の実施の形態6に係る故障解析装置600の構成を示す図である。本実施の形態6に係る故障解析装置600は、上述の実施の形態1に係る故障解析装置100において、SIL駆動部10及び顕微鏡駆動部23の替わりに、SIL駆動部610及び顕微鏡駆動部623をそれぞれ備えるものである。
【0102】
図19に示されるように、SIL駆動部610は、実施の形態1に係るステージ11及びチャック12と、チャック駆動部613とを備えている。チャック駆動部613は、実施の形態1に係るチャック駆動部13が有する機能に加えて、チャック12の移動情報mvを顕微鏡駆動部623に通知する機能を備えている。
【0103】
実施の形態1で説明したように、解析視野を移動させる際には、ステージ11の主面11aに平行にチャック12を移動させるが、チャック駆動部613はその際のチャック12の移動情報mvを顕微鏡駆動部623に通知する。上述のように解析用プレート2はステージ11上に固定されており、更にステージ11がチャック12によって支持されているため、チャック駆動部613が通知する移動情報mvは、解析用プレート2の移動情報でもある。なお移動情報mvは、例えば、上述のXYZ直交座標系QにおけるX座標の値とY座標の値とを含んでいる。
【0104】
顕微鏡駆動部623は受け取った移動情報mvに基づいて光学顕微鏡21を解析用プレート2の主面2aに平行に移動させて、光学系21aが凸部2dの直下に位置するようにする。
【0105】
このように本実施の形態6に係る故障解析装置600では、チャック駆動部613が顕微鏡駆動部623に解析用プレート2の移動情報をも示す移動情報mvを通知し、顕微鏡駆動部623は受け取った移動情報mvに基づいて光学顕微鏡21を移動させる。従って、解析用プレート2の移動に連動して自動的に光学系21a及び光検出部21bを適切な位置に移動させることができる。その結果、視野移動の効率化が図れ、解析時間が短縮する。
【0106】
なお本実施の形態6では、実施の形態1に係るチャック駆動部13に、チャック12の移動情報mvを顕微鏡駆動部23に通知する機能を付加し、顕微鏡駆動部23に、受け取った移動情報mvに基づいて光学顕微鏡21を移動させる機能を付加したが、実施の形態5に係るチャック駆動部13及び顕微鏡駆動部23に同様の機能を付加してもよい。また、実施の形態2に係るチャック駆動部213に、チャック212の移動情報mvを顕微鏡駆動部23に通知する機能を付加し、その顕微鏡駆動部23に、受け取った移動情報mvに基づいて光学顕微鏡21を移動させる機能を付加しても良い。これらの場合にも上述の効果が得られる。
【0107】
また、実施の形態3に係るチャック駆動部313に、チャック312の移動情報mvを顕微鏡駆動部23に通知する機能を付加し、その顕微鏡駆動部23に、受け取った移動情報mvに基づいて光学顕微鏡21を移動させる機能を付加しても良い。この場合には、SIL60の移動に連動して自動的に光学系21a及び光検出部21bを適切な位置に移動させることができる。その結果、視野移動の効率化が図れ、解析時間が短縮する。
【0108】
また、図14に示される実施の形態4に係る解析用プレート2を、図19に示される解析用プレート2の替わりに使用することによって、実施の形態4で説明した効果も得られる。
【0109】
実施の形態7.
図20は本発明の実施の形態7に係る故障解析装置700の構成を示す図である。本実施の形態7に係る故障解析装置700は、上述の実施の形態1に係る故障解析装置100において、プローバー40の替わりに、試料支持治具30を有するプローバー740を備えるものである。
【0110】
プローバー740は、実施の形態1に係るプローブカード41及びプローブ針42と、プローブ・試料駆動部745とを備えている。プローブ・試料駆動部745は、支持機構駆動部743と、支持機構744と、実施の形態1に係る試料支持治具30とを備えている。
【0111】
上述の実施の形態1では、試料支持治具30はステージ11等が収納される筐体に取り付けられていたが、本実施の形態7では、支持機構744に取り付けられている。また、支持機構744にはプローブカード41も取り付けられている。
【0112】
支持機構駆動部743は、XYZ直交座標系Qに基づいて、支持機構744を解析用プレート2の主面2aに平行に、あるいはその主面2aに垂直な方向に移動させることができる。
【0113】
ここで、上述のように支持機構744には試料支持治具30及びプローブカード41が取り付けられている。更に、試料1は試料支持治具30によって支持され、プローブカード41にはプローブ針42が取り付けられている。従って、試料支持治具30が試料1を支持した状態で支持機構744を移動させると、プローブ針42及び試料1がそれらの間の位置関係を保持しつつ移動する。
【0114】
このように、プローブ・試料駆動部745の働きによって、試料1及びプローブ針42をそれらの間の位置関係を保持しつつ解析用プレート2の主面2aに平行に移動させることができ、更にその主面2aに垂直な方向に沿って移動させることができる。その他の構成については実施の形態1に係る故障解析装置100と同じであるためその説明は省略する。
【0115】
次に、本実施の形態7に係る故障解析装置700を用いて、試料1に対して発光解析を行う方法について説明する。
【0116】
まず、実施の形態1で説明したように、ステージ11上に固定された解析用プレート2の上に試料1を載置する。そして、チャック駆動部13によって、ステージ11の主面11aに垂直な方向に沿ってチャック12を移動させて、試料1と試料支持治具30とを接触させて、真空吸着により試料支持治具30に試料1を吸着させる。このとき、プローブ針42が試料1のデバイス形成層1bに設けられた電極パッドに接触する。
【0117】
次に、試料1と解析用プレート2とが互いに密着した状態で、支持機構駆動部743によって支持機構744を解析用プレート2の主面2aに平行に移動させて、解析対象の半導体チップ1cの所定領域が凸部2dの上方に位置するようにする。このとき試料1とプローブ針42とは、それらの間の位置関係が保持されたまま移動する。そして、顕微鏡駆動部23により光学顕微鏡21を所定の位置に移動させて、テスター50で生成されたテストパターンをプローブ針42を介して試料1に印加する。
【0118】
次に、半導体チップ1cのデバイス形成層1b内での電流リーク箇所から発生する光90を、解析用プレート2の凸部2dとステージ11とを通して光学顕微鏡21で検出し、故障解析を行う。
【0119】
半導体チップ1cの所定領域の故障解析が終了すると、支持機構駆動部743により、解析用プレート2の主面2aに平行に支持機構744を移動させて、同じ半導体チップ1cの別の領域の下方に凸部2dが位置するように、試料1を移動させる。このとき、試料1との間の位置関係が保持されたままプローブ針42も同時に移動する。そして、上述の方法にて、かかる領域に対して故障解析を行う。
【0120】
このように本実施の形態7に係る故障解析装置700では、プローブ針42及び試料1をそららの間の位置関係を保持したまま移動させることができるため、解析視野を移動させる際に解析用プレート2及び光学系21aを移動させる必要がない。従って解析の効率化が図れる。
【0121】
なお本実施の形態7では、実施の形態1に係るプローバー40の替わりに、試料支持治具30を有するプローバー740を用いる場合について説明したが、実施の形態2,3,5に係るプローバー40の替わりに、試料支持治具30を有するプローバー740を用いても良い。この場合にも上述の効果が得られる。
【0122】
また、図14に示される実施の形態4に係る解析用プレート2を、図20に示される解析用プレート2の替わりに使用することによって、実施の形態4で説明した効果も得られる。
【0123】
【発明の効果】
この発明の第1の故障解析装置によれば、試料とは別に、固浸レンズとして機能する凸部を有する解析用プレートを備えているため、デバイス形成層内の故障箇所に対する凸部の位置を移動させることができる。従って、解析視野を移動させることができ、任意の箇所の故障解析を簡単に行うことができる。
【0124】
更に、固浸レンズとして機能する凸部が解析用プレートの第2の主面よりも突出していないため、解析用プレートを間に挟んで試料をステージ上に安定して搭載できる。
【0125】
また、この発明の第2の故障解析装置によれば、固浸レンズがステージに埋め込まれているため、デバイス形成層に対する当該固浸レンズの位置を移動させることができる。従って、解析視野を移動させることができ、任意の箇所の故障解析を簡単に行うことができる。
【0126】
更に、固浸レンズのステージからの露出面は、ステージの第1の主面とともに平坦となっているため、試料をステージ上及び固浸レンズ上に安定して搭載できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る故障解析装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る故障解析装置の構成を示す図である。
【図3】解析対象である試料1を示す平面図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る解析用プレートを示す平面図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る故障解析装置の構成を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態1に係る故障解析装置の変形例の構成を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態2に係る故障解析装置の構成を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係る故障解析装置の構成を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係る故障解析装置の構成を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態3に係る故障解析装置の構成を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態3に係る故障解析装置の構成を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態3に係る故障解析装置の構成を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態3に係る故障解析装置の構成を示す図である。
【図14】本発明の実施の形態4に係る解析用プレートを示す平面図である。
【図15】本発明の実施の形態4に係るステージを示す平面図である。
【図16】本発明の実施の形態5に係る故障解析装置の構成を示す図である。
【図17】本発明の実施の形態5に係る故障解析装置の構成を示す図である。
【図18】本発明の実施の形態5に係る故障解析装置の構成を示す図である。
【図19】本発明の実施の形態6に係る故障解析装置の構成を示す図である。
【図20】本発明の実施の形態7に係る故障解析装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 試料、1a 半導体基板、1aa,1ab,2a,2b,11a,11b主面、1b デバイス形成層、1c 半導体チップ、2 解析用プレート、2c 凹部、2ca 底面、2d 凸部、2da 部分球面、10,210,310,610 SIL駆動部、11 ステージ、11c 凸部、20,25 故障検出部、21a,26a 光学系、30 試料支持治具、40,740 プローバー、42 プローブ針、60 固浸レンズ、60a 平面部分、60b 部分球面部分、90 光、91 レーザー、100,101,200,300,600,700 故障解析装置、745 プローブ・試料駆動部。

Claims (19)

  1. 試料が載置される第1の主面と、それとは反対側に第2の主面とを有する解析用プレートと、
    光学系を有し、前記試料内で発生した故障を前記光学系を用いて検出する故障検出部と
    を備え、
    前記解析用プレートの前記第2の主面には凹部が設けられており、
    前記凹部の底面には、前記第2の主面よりも突出しておらず、固浸レンズとして機能する凸部が設けられており、
    前記故障検出部は、前記解析用プレートの前記第2の主面側から、前記凸部を通して前記試料に対して光の照射を行い、あるいは前記凸部を通して前記試料からの光の検出を行う、故障解析装置。
  2. 前記解析用プレートは前記試料を搭載するステージとして用いられる、請求項1に記載の故障解析装置。
  3. 前記解析用プレートはシリコンから成る、請求項1及び請求項2のいずれか一つに記載の故障解析装置。
  4. 前記解析用プレートは石英ガラスから成る、請求項2に記載の故障解析装置。
  5. 前記解析用プレートの前記第2の主面には複数の前記凹部が設けられており、
    各前記凹部の底面には前記凸部が設けられている、請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の故障解析装置。
  6. 前記試料は複数の半導体チップが形成された半導体ウェハであって、
    前記凹部及び前記凸部は前記半導体チップごとに設けられており、かつ前記半導体チップの配置に対応した位置に設けられている、請求項5に記載の故障解析装置。
  7. 各前記凸部は球冠状であって、
    前記凸部の表面が有する部分球面の半径は互いに異なる、請求項5に記載の故障解析装置。
  8. 前記解析用プレートとは独立して前記試料を支持する治具と、
    前記解析用プレートを前記第1の主面に平行に移動させる第1の駆動部と
    を更に備える、請求項1乃至請求項7のいずれか一つに記載の故障解析装置。
  9. 前記故障検出部の前記光学系を前記解析用プレートの前記第1の主面に平行に移動させる第2の駆動部を更に備え、
    前記第1の駆動部は、前記解析用プレートの移動情報を前記第2の駆動部に通知し、
    前記第2の駆動部は前記移動情報に基づいて前記光学系を移動させる、請求項8に記載の故障解析装置。
  10. 前記解析用プレート上の前記試料と接触するプローブ針と、
    前記解析用プレートとは独立して前記解析用プレートの前記第1の主面に平行に前記プローブ針及び前記試料をそれらの間の位置関係を保持しつつ移動させる駆動部と
    を更に備える、請求項1乃至請求項7のいずれか一つに記載の故障解析装置。
  11. 固浸レンズと、
    第1の主面と、それとは反対側に第2の主面とを有し、前記固浸レンズが埋め込まれたステージと、
    光学系を有し、試料内で発生した故障を前記光学系を用いて検出する故障検出部と
    を備え、
    前記固浸レンズの表面の一部は、前記ステージの前記第1の主面とともに平坦となって前記第1の主面から露出しており、
    前記試料は、前記ステージの前記第1の主面及び前記固浸レンズの前記表面の一部の上に載置され、
    前記故障検出部は、前記ステージの前記第2の主面側から、前記ステージ及び前記固浸レンズを通して前記試料に対して光の照射を行い、あるいは前記固浸レンズ及び前記ステージを通して前記試料からの光の検出を行う、故障解析装置。
  12. 前記ステージは石英ガラスから成る、請求項11に記載の故障解析装置。
  13. 前記ステージの前記第2の主面には、凸レンズとして機能する凸部が前記固浸レンズと前記ステージの厚み方向に並んで設けられており、
    前記故障検出部は、前記凸部を更に通して前記試料に対して光の照射を行い、あるいは前記凸部を更に通して前記試料からの光の検出を行う、請求項11及び請求項12のいずれか一つに記載の故障解析装置。
  14. 前記ステージには複数の前記固浸レンズが埋め込まれている、請求項11乃至請求項13のいずれか一つに記載の故障解析装置。
  15. 前記試料は、複数の半導体チップが形成された半導体ウェハであって、
    前記固浸レンズは前記半導体チップごとに設けられており、かつ前記半導体チップの配置に対応した位置に設けられている、請求項14に記載の故障解析装置。
  16. 各前記固浸レンズは球冠状であって、
    前記固浸レンズの表面が有する部分球面の半径は互いに異なる、請求項14に記載の故障解析装置。
  17. 前記ステージ及び前記固浸レンズとは独立して前記試料を支持する治具と、
    前記ステージを前記第1の主面に平行に移動させる第1の駆動部と
    を更に備える、請求項11乃至請求項16のいずれか一つに記載の故障解析装置。
  18. 前記故障検出部の前記光学系を前記ステージの前記第1の主面に平行に移動させる第2の駆動部を更に備え、
    前記第1の駆動部は、前記ステージの移動情報を前記第2の駆動部に通知し、
    前記第2の駆動部は前記移動情報に基づいて前記光学系を移動させる、請求項17に記載の故障解析装置。
  19. 前記ステージ及び前記固浸レンズの上の前記試料と接触するプローブ針と、
    前記ステージとは独立して前記ステージの前記第1の主面に平行に前記プローブ針及び前記試料をそれらの間の位置関係を保持しつつ移動させる駆動部と
    を更に備える、請求項11乃至請求項16のいずれか一つに記載の故障解析装置。
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