JP2004263916A - 冷凍機 - Google Patents
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- F25B2400/02—Centrifugal separation of gas, liquid or oil
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Abstract
【課題】占有スペースの増大を招くことなく、循環する冷媒ガスの流量を増大させ、かつ回収冷媒ガスからの水分固化成分、粉塵の除去を可能とした冷凍機を提供する。
【解決手段】圧縮機11、冷却器12、熱交換器13、膨張器14及び冷凍処理室15を含み、圧縮機11から冷却器12を経た後、熱交換器14に至り、ここを通過した後、膨張器14、さらに冷凍処理室15を経て、熱交換器13を再度通過した後、圧縮機11に戻る冷媒ガスの循環流路Iを備えた冷凍機1において、冷凍処理室15の二次側に位置し、かつこの冷凍処理室15と熱交換器13との間に位置する循環流路Iの部分に気体成分とその他の成分とを遠心分離するサイクロン分離器16を介在させた構成としてある。
【選択図】 図1
【解決手段】圧縮機11、冷却器12、熱交換器13、膨張器14及び冷凍処理室15を含み、圧縮機11から冷却器12を経た後、熱交換器14に至り、ここを通過した後、膨張器14、さらに冷凍処理室15を経て、熱交換器13を再度通過した後、圧縮機11に戻る冷媒ガスの循環流路Iを備えた冷凍機1において、冷凍処理室15の二次側に位置し、かつこの冷凍処理室15と熱交換器13との間に位置する循環流路Iの部分に気体成分とその他の成分とを遠心分離するサイクロン分離器16を介在させた構成としてある。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被処理物を冷凍処理するための冷凍機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、低温ガスを被処理物に直接触れさせて、この被処理物を冷凍処理する冷凍機は公知である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許第3111065号公報(段落[0010]、[0015]、図1)
【0004】
上記特許文献1に記載の冷凍機では、冷凍処理室(冷熱消費設備20)での被処理物の冷凍処理の際に生じる水分固化成分が回収冷媒ガス中に混在し、そのまま熱交換器内に流入すると、この水分固化成分による上記熱交換器の閉塞が生じ、冷凍機の正常な運転ができなくなる。このため、この水分固化成分を除去する除湿手段としてフィルタが冷凍処理室の二次側に設けられている。そして、熱交換器に向かう冷媒ガスから上記水分固化成分を上記フィルタにより除去し、上記水分固化成分による上記熱交換器の閉塞が防止されるようになっている。また、このフィルタにより、回収冷媒ガス中の粉塵も捕集され、清浄な冷媒ガスが上記熱交換器を経て、圧縮機に導かれるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の冷凍機の場合、冷凍能力の増大等のために、循環する冷媒ガスの流量を増大させようとすると、上記フィルタも上記流量の増大に対応して大きくする必要があり、冷凍機全体の占有スペースが過大になり、また圧力損失も増大するという問題がある。
本発明は、斯る従来の問題をなくすことを課題としてなされたもので、占有スペースの増大を招くことなく、循環する冷媒ガスの流量を増大させ、かつ回収冷媒ガスからの水分固化成分、粉塵の除去を可能とした冷凍機を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、第1発明は、少なくとも圧縮機、冷却器、熱交換器、膨張器及び冷凍処理室を含み、上記圧縮機から上記冷却器を経た後、上記熱交換器に至り、ここを通過した後、上記膨張器、さらに上記冷凍処理室を経て、上記熱交換器を再度通過した後、上記圧縮機に戻る冷媒ガスの循環流路を備えた冷凍機において、上記冷凍処理室の二次側に位置し、かつこの冷凍処理室と上記熱交換器との間に位置する上記循環流路の部分に気体成分とその他の成分とを遠心分離するサイクロン分離器を介在させた構成とした。
【0007】
第2発明は、第1発明の構成に加えて、上記膨張器の一次側に位置し、かつ上記熱交換器と上記膨張器との間に位置する上記循環流路の部分から分岐し、上記サイクロン分離器内まで延び、このサイクロン分離器の内壁面に沿って、かつ下方に向けて冷媒ガスを流出させるノズルを先端部に有する凍結付着物除去用流路を備えた構成とした。
【0008】
第3発明は、第2発明の構成に加えて、上記凍結付着物除去用流路に開閉弁を介設した構成とした。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
図1及び2は、本発明に係る冷凍機1を示し、この冷凍機1は、圧縮機11、冷却器12、熱交換器13、膨張器14、冷凍処理室15及びサイクロン分離器16を含み、圧縮機11から冷却器12を経た後、熱交換器13に至り、ここを通過した後、膨張器14、さらに冷凍処理室15を経て、熱交換器13を再度通過した後、圧縮機11に戻る冷媒ガスの循環流路Iを備えている。なお、サイクロン分離器16は、分離器本体をなす漏斗形状の上部容器16aとこの下端部に結合された漏斗形状の下部容器16bと、この下部容器16bの下端開口部を開閉する開閉弁16cとからなっている。
【0010】
また、膨張器14の一次側に位置し、かつ熱交換器13と膨張器14との間に位置する循環流路Iの部分からは、開閉弁17を介在させた凍結付着物除去用流路IIが分岐し、この凍結付着物除去用流路IIは開閉弁17の二次側においてさらに分岐して複数の上部分岐流路IIaと複数の下部分岐流路IIbとに分かれている。上部分岐流路IIaは上部容器16aの複数の箇所からその内部に突出するとともに、下部分岐流路IIbは下部容器16bの複数の箇所からその内部に突出し、上部分岐流路IIa、下部分岐流路IIbのそれぞれの先端部には、冷媒ガスを上部容器16a或いは下部容器16bの内壁面に沿って、かつ下方に向けて冷媒ガスを流出させるノズル18a、18bが設けられている。
【0011】
そして、上記構成からなる冷凍機1において、冷媒ガスは圧縮機11を出て、冷却器12、熱交換器13を経て、一部を除き、膨張器14から冷凍処理室15に至った後、この冷凍処理室15から回収され、サイクロン分離器16の上部容器16a内の上部空間に導かれる。一方、熱交換器13を得た冷媒ガスの内の上記一部は凍結付着物除去用流路IIに分流し、開閉弁17を経て、上部容器16a内及び下部容器16b内のそれぞれの下部空間に導かれる。サイクロン分離器16内では、遠心力及び重力の作用により気体成分とその他の成分とが分離され、その他の成分は下方に落下して開閉弁16cを介して分離器外に放出される一方、上記その他の成分が分離・除去された清浄な冷媒ガスはサイクロン分離器16の上部から熱交換器13へと送り出される。さらに、熱交換器13では、圧縮機11から吐出され、冷却器12を通過してきた冷媒ガスとサイクロン分離器16からの清浄な冷媒ガスとの間で熱交換が行われ、その後この清浄な冷媒ガスは圧縮機11に戻り、その吸込みガスとなり、圧縮され、上述した冷媒ガスの循環が繰返される。
【0012】
冷凍処理室15内で食品のような被処理物を冷却すると、被処理物から水蒸気が発生したり、冷凍処理室15での人の出入りの際に外部から水蒸気や粉塵が進入し、この水蒸気が冷凍処理室15内で氷結して氷の粒子が発生し、粉塵とともに冷媒ガス中に混在することになる。もしも、この氷の粒子や粉塵が熱交換器13内に流入すれば、熱交換器13の閉塞を招来し、冷凍機1の正常な運転が阻害されることになる。そこで、この冷凍機1では、サイクロン分離器16が設けられており、ここで気体成分である冷媒ガスとその他の成分である氷の粒子、粉塵とが分離され、この氷の粒子、粉塵が除去された清浄な冷媒ガスのみが熱交換器13へと送り出され、分離された氷の粒子、粉塵は、溜まって再度飛散することがないように、上部容器16aの下部の小径部を経て下方容器16bへと落下するようになっている。
【0013】
また、氷の粒子の一部は図2において符号Fで示すように、上部容器16a、下方容器16bそれぞれの下部内壁面に付着して水分固化成分となってゆくが、開閉弁17を開き、ノズル18a,18bから膨張器14の一次側の圧縮された状態にある冷媒ガスを流出させることにより、この付着した水分固化成分Fを除去する。
上記内壁面に付着した水分固化成分Fに向けて比較的高温の圧縮状態の冷媒ガスを流出させて水分固化成分Fの一部を融解させてしまうと、発生した水の表面張力により上記内壁面から水分固化成分Fが剥離し難くなるという問題が生じる。しかし、冷凍機1のノズル18a,18bからの冷媒ガスは、低温、高圧であるため、上記内壁面に付着した水分固化成分Fを溶かすことなく、剥離させることができる。
【0014】
また、このノズル18a,18bからの冷媒ガスを常時流出させておく必要はなく、経験則に基づいてこの水分固化成分Fを剥離させる時間間隔を把握しておき、この時間間隔で開閉弁17を開き、間欠的に水分固化成分Fの剥離を行えばよい。このようにして、上記内壁面から剥離させた水分固化成分Fは、下方容器16bの底部に溜まってゆくので、開閉弁17を開くタイミングに合わせて開閉弁16cを開き、下方容器16bの底部を開放して溜まった水分固化成分をサイクロン分離器16の外へ排出すればよい。
【0015】
次に、上記冷媒ガスとして空気を例にとって、循環流路Iにおける冷媒ガスの状態変化の一例を説明すると、以下の様になる。
圧縮機11は、約30℃、略大気圧の冷媒ガスを吸い込み、圧縮し、約160℃、約2atgの冷媒ガスを吐出する。
この圧縮され、温度上昇した冷媒ガスは、例えば水冷空気冷却器のような冷却器12により冷却され、ここを通過して約40℃、約2atgの状態となる。
この冷媒ガスはさらに熱交換器13における熱交換により冷却され、圧力降下し、ここを通過して、約−30℃、約2atgの状態となる。
【0016】
この冷媒ガスは、一部を除き、膨張器14により膨張させられて約−80℃、略大気圧の状態となって、大気圧状態の冷凍処理室15内に供給される。即ち、この極低温状態の冷媒ガスが例えば食品のような被処理物が収容された冷凍処理室15内に送られ、被処理物を冷凍させ、冷媒ガス自身は約−40℃、略大気圧となって、冷凍処理室15の二次側における循環流路Iの部分に回収されて、サイクロン分離器16の上部容器16a内に導かれる。
一方、熱交換器13を出て約30℃、約2atgとなった冷媒ガスの内の一部は、凍結付着物除去用流路IIに分流し、開閉弁17を介して上部分岐流路IIa、下部分岐流路IIbより上部容器16a内及び下部容器16b内に導かれる。
【0017】
サイクロン分離器16から回収された清浄な冷媒ガスは約−40℃、略大気圧の状態で熱交換器13に至り、ここで上述したように冷却器12からの冷媒ガスを冷却し、自身は加熱されて約30℃、略大気圧の状態となって、圧縮機11に戻り、圧縮機11に吸込まれ、圧縮され、上述した状態変化を繰返す。
【0018】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、第1発明によれば、少なくとも圧縮機、冷却器、熱交換器、膨張器及び冷凍処理室を含み、上記圧縮機から上記冷却器を経た後、上記熱交換器に至り、ここを通過した後、上記膨張器、さらに上記冷凍処理室を経て、上記熱交換器を再度通過した後、上記圧縮機に戻る冷媒ガスの循環流路を備えた冷凍機において、上記冷凍処理室の二次側に位置し、かつこの冷凍処理室と上記熱交換器との間に位置する上記循環流路の部分に気体成分とその他の成分とを遠心分離するサイクロン分離器を介在させた構成としてある。
このようにサイクロン分離器を用いているため、占有スペースの増大、圧力損失の増大を招くことなく、循環する冷媒ガスの流量を増大させ、かつ回収冷媒ガスからの水分固化成分、粉塵の除去が可能になるという効果を奏する。
【0019】
第2発明によれば、第1発明の構成に加えて、上記膨張器の一次側に位置し、かつ上記熱交換器と上記膨張器との間に位置する上記循環流路の部分から分岐し、上記サイクロン分離器内まで延び、このサイクロン分離器の内壁面に沿って、かつ下方に向けて冷媒ガスを流出させるノズルを先端部に有する凍結付着物除去用流路を備えた構成としてある。
このため、上記第1発明による効果に加えて、サイクロン分離器の内壁面に付着した水分固化成分を溶かすことなく、内壁面から剥離させて外部に排出することができ、サイクロン分離器の正常な機能を維持し続けることが可能になるという効果を奏する。
【0020】
第3発明によれば、第2発明の構成に加えて、上記凍結付着物除去用流路に開閉弁を介設した構成としてある。
このため、上記第2発明による効果に加えて、必要なときだけ、上記水分固化成分の剥離、除去作業をすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷凍機の全体構成を示す図である。
【図2】図1に示す冷凍機におけるサイクロン分離器を拡大した概略断面図である。
【符号の説明】
1 冷凍機
11 圧縮機
12 冷却器
13 熱交換器
14 膨張器
15 冷凍処理室
16 サイクロン分離器
16a 上部容器
16b 下部容器
16c 開閉弁
17 開閉弁
18a,18b ノズル
I 循環流路
II 凍結付着物除去用流路
IIa 上部分岐流路
IIb 下部分岐流路
【発明の属する技術分野】
本発明は、被処理物を冷凍処理するための冷凍機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、低温ガスを被処理物に直接触れさせて、この被処理物を冷凍処理する冷凍機は公知である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許第3111065号公報(段落[0010]、[0015]、図1)
【0004】
上記特許文献1に記載の冷凍機では、冷凍処理室(冷熱消費設備20)での被処理物の冷凍処理の際に生じる水分固化成分が回収冷媒ガス中に混在し、そのまま熱交換器内に流入すると、この水分固化成分による上記熱交換器の閉塞が生じ、冷凍機の正常な運転ができなくなる。このため、この水分固化成分を除去する除湿手段としてフィルタが冷凍処理室の二次側に設けられている。そして、熱交換器に向かう冷媒ガスから上記水分固化成分を上記フィルタにより除去し、上記水分固化成分による上記熱交換器の閉塞が防止されるようになっている。また、このフィルタにより、回収冷媒ガス中の粉塵も捕集され、清浄な冷媒ガスが上記熱交換器を経て、圧縮機に導かれるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の冷凍機の場合、冷凍能力の増大等のために、循環する冷媒ガスの流量を増大させようとすると、上記フィルタも上記流量の増大に対応して大きくする必要があり、冷凍機全体の占有スペースが過大になり、また圧力損失も増大するという問題がある。
本発明は、斯る従来の問題をなくすことを課題としてなされたもので、占有スペースの増大を招くことなく、循環する冷媒ガスの流量を増大させ、かつ回収冷媒ガスからの水分固化成分、粉塵の除去を可能とした冷凍機を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、第1発明は、少なくとも圧縮機、冷却器、熱交換器、膨張器及び冷凍処理室を含み、上記圧縮機から上記冷却器を経た後、上記熱交換器に至り、ここを通過した後、上記膨張器、さらに上記冷凍処理室を経て、上記熱交換器を再度通過した後、上記圧縮機に戻る冷媒ガスの循環流路を備えた冷凍機において、上記冷凍処理室の二次側に位置し、かつこの冷凍処理室と上記熱交換器との間に位置する上記循環流路の部分に気体成分とその他の成分とを遠心分離するサイクロン分離器を介在させた構成とした。
【0007】
第2発明は、第1発明の構成に加えて、上記膨張器の一次側に位置し、かつ上記熱交換器と上記膨張器との間に位置する上記循環流路の部分から分岐し、上記サイクロン分離器内まで延び、このサイクロン分離器の内壁面に沿って、かつ下方に向けて冷媒ガスを流出させるノズルを先端部に有する凍結付着物除去用流路を備えた構成とした。
【0008】
第3発明は、第2発明の構成に加えて、上記凍結付着物除去用流路に開閉弁を介設した構成とした。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
図1及び2は、本発明に係る冷凍機1を示し、この冷凍機1は、圧縮機11、冷却器12、熱交換器13、膨張器14、冷凍処理室15及びサイクロン分離器16を含み、圧縮機11から冷却器12を経た後、熱交換器13に至り、ここを通過した後、膨張器14、さらに冷凍処理室15を経て、熱交換器13を再度通過した後、圧縮機11に戻る冷媒ガスの循環流路Iを備えている。なお、サイクロン分離器16は、分離器本体をなす漏斗形状の上部容器16aとこの下端部に結合された漏斗形状の下部容器16bと、この下部容器16bの下端開口部を開閉する開閉弁16cとからなっている。
【0010】
また、膨張器14の一次側に位置し、かつ熱交換器13と膨張器14との間に位置する循環流路Iの部分からは、開閉弁17を介在させた凍結付着物除去用流路IIが分岐し、この凍結付着物除去用流路IIは開閉弁17の二次側においてさらに分岐して複数の上部分岐流路IIaと複数の下部分岐流路IIbとに分かれている。上部分岐流路IIaは上部容器16aの複数の箇所からその内部に突出するとともに、下部分岐流路IIbは下部容器16bの複数の箇所からその内部に突出し、上部分岐流路IIa、下部分岐流路IIbのそれぞれの先端部には、冷媒ガスを上部容器16a或いは下部容器16bの内壁面に沿って、かつ下方に向けて冷媒ガスを流出させるノズル18a、18bが設けられている。
【0011】
そして、上記構成からなる冷凍機1において、冷媒ガスは圧縮機11を出て、冷却器12、熱交換器13を経て、一部を除き、膨張器14から冷凍処理室15に至った後、この冷凍処理室15から回収され、サイクロン分離器16の上部容器16a内の上部空間に導かれる。一方、熱交換器13を得た冷媒ガスの内の上記一部は凍結付着物除去用流路IIに分流し、開閉弁17を経て、上部容器16a内及び下部容器16b内のそれぞれの下部空間に導かれる。サイクロン分離器16内では、遠心力及び重力の作用により気体成分とその他の成分とが分離され、その他の成分は下方に落下して開閉弁16cを介して分離器外に放出される一方、上記その他の成分が分離・除去された清浄な冷媒ガスはサイクロン分離器16の上部から熱交換器13へと送り出される。さらに、熱交換器13では、圧縮機11から吐出され、冷却器12を通過してきた冷媒ガスとサイクロン分離器16からの清浄な冷媒ガスとの間で熱交換が行われ、その後この清浄な冷媒ガスは圧縮機11に戻り、その吸込みガスとなり、圧縮され、上述した冷媒ガスの循環が繰返される。
【0012】
冷凍処理室15内で食品のような被処理物を冷却すると、被処理物から水蒸気が発生したり、冷凍処理室15での人の出入りの際に外部から水蒸気や粉塵が進入し、この水蒸気が冷凍処理室15内で氷結して氷の粒子が発生し、粉塵とともに冷媒ガス中に混在することになる。もしも、この氷の粒子や粉塵が熱交換器13内に流入すれば、熱交換器13の閉塞を招来し、冷凍機1の正常な運転が阻害されることになる。そこで、この冷凍機1では、サイクロン分離器16が設けられており、ここで気体成分である冷媒ガスとその他の成分である氷の粒子、粉塵とが分離され、この氷の粒子、粉塵が除去された清浄な冷媒ガスのみが熱交換器13へと送り出され、分離された氷の粒子、粉塵は、溜まって再度飛散することがないように、上部容器16aの下部の小径部を経て下方容器16bへと落下するようになっている。
【0013】
また、氷の粒子の一部は図2において符号Fで示すように、上部容器16a、下方容器16bそれぞれの下部内壁面に付着して水分固化成分となってゆくが、開閉弁17を開き、ノズル18a,18bから膨張器14の一次側の圧縮された状態にある冷媒ガスを流出させることにより、この付着した水分固化成分Fを除去する。
上記内壁面に付着した水分固化成分Fに向けて比較的高温の圧縮状態の冷媒ガスを流出させて水分固化成分Fの一部を融解させてしまうと、発生した水の表面張力により上記内壁面から水分固化成分Fが剥離し難くなるという問題が生じる。しかし、冷凍機1のノズル18a,18bからの冷媒ガスは、低温、高圧であるため、上記内壁面に付着した水分固化成分Fを溶かすことなく、剥離させることができる。
【0014】
また、このノズル18a,18bからの冷媒ガスを常時流出させておく必要はなく、経験則に基づいてこの水分固化成分Fを剥離させる時間間隔を把握しておき、この時間間隔で開閉弁17を開き、間欠的に水分固化成分Fの剥離を行えばよい。このようにして、上記内壁面から剥離させた水分固化成分Fは、下方容器16bの底部に溜まってゆくので、開閉弁17を開くタイミングに合わせて開閉弁16cを開き、下方容器16bの底部を開放して溜まった水分固化成分をサイクロン分離器16の外へ排出すればよい。
【0015】
次に、上記冷媒ガスとして空気を例にとって、循環流路Iにおける冷媒ガスの状態変化の一例を説明すると、以下の様になる。
圧縮機11は、約30℃、略大気圧の冷媒ガスを吸い込み、圧縮し、約160℃、約2atgの冷媒ガスを吐出する。
この圧縮され、温度上昇した冷媒ガスは、例えば水冷空気冷却器のような冷却器12により冷却され、ここを通過して約40℃、約2atgの状態となる。
この冷媒ガスはさらに熱交換器13における熱交換により冷却され、圧力降下し、ここを通過して、約−30℃、約2atgの状態となる。
【0016】
この冷媒ガスは、一部を除き、膨張器14により膨張させられて約−80℃、略大気圧の状態となって、大気圧状態の冷凍処理室15内に供給される。即ち、この極低温状態の冷媒ガスが例えば食品のような被処理物が収容された冷凍処理室15内に送られ、被処理物を冷凍させ、冷媒ガス自身は約−40℃、略大気圧となって、冷凍処理室15の二次側における循環流路Iの部分に回収されて、サイクロン分離器16の上部容器16a内に導かれる。
一方、熱交換器13を出て約30℃、約2atgとなった冷媒ガスの内の一部は、凍結付着物除去用流路IIに分流し、開閉弁17を介して上部分岐流路IIa、下部分岐流路IIbより上部容器16a内及び下部容器16b内に導かれる。
【0017】
サイクロン分離器16から回収された清浄な冷媒ガスは約−40℃、略大気圧の状態で熱交換器13に至り、ここで上述したように冷却器12からの冷媒ガスを冷却し、自身は加熱されて約30℃、略大気圧の状態となって、圧縮機11に戻り、圧縮機11に吸込まれ、圧縮され、上述した状態変化を繰返す。
【0018】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、第1発明によれば、少なくとも圧縮機、冷却器、熱交換器、膨張器及び冷凍処理室を含み、上記圧縮機から上記冷却器を経た後、上記熱交換器に至り、ここを通過した後、上記膨張器、さらに上記冷凍処理室を経て、上記熱交換器を再度通過した後、上記圧縮機に戻る冷媒ガスの循環流路を備えた冷凍機において、上記冷凍処理室の二次側に位置し、かつこの冷凍処理室と上記熱交換器との間に位置する上記循環流路の部分に気体成分とその他の成分とを遠心分離するサイクロン分離器を介在させた構成としてある。
このようにサイクロン分離器を用いているため、占有スペースの増大、圧力損失の増大を招くことなく、循環する冷媒ガスの流量を増大させ、かつ回収冷媒ガスからの水分固化成分、粉塵の除去が可能になるという効果を奏する。
【0019】
第2発明によれば、第1発明の構成に加えて、上記膨張器の一次側に位置し、かつ上記熱交換器と上記膨張器との間に位置する上記循環流路の部分から分岐し、上記サイクロン分離器内まで延び、このサイクロン分離器の内壁面に沿って、かつ下方に向けて冷媒ガスを流出させるノズルを先端部に有する凍結付着物除去用流路を備えた構成としてある。
このため、上記第1発明による効果に加えて、サイクロン分離器の内壁面に付着した水分固化成分を溶かすことなく、内壁面から剥離させて外部に排出することができ、サイクロン分離器の正常な機能を維持し続けることが可能になるという効果を奏する。
【0020】
第3発明によれば、第2発明の構成に加えて、上記凍結付着物除去用流路に開閉弁を介設した構成としてある。
このため、上記第2発明による効果に加えて、必要なときだけ、上記水分固化成分の剥離、除去作業をすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷凍機の全体構成を示す図である。
【図2】図1に示す冷凍機におけるサイクロン分離器を拡大した概略断面図である。
【符号の説明】
1 冷凍機
11 圧縮機
12 冷却器
13 熱交換器
14 膨張器
15 冷凍処理室
16 サイクロン分離器
16a 上部容器
16b 下部容器
16c 開閉弁
17 開閉弁
18a,18b ノズル
I 循環流路
II 凍結付着物除去用流路
IIa 上部分岐流路
IIb 下部分岐流路
Claims (3)
- 少なくとも圧縮機、冷却器、熱交換器、膨張器及び冷凍処理室を含み、上記圧縮機から上記冷却器を経た後、上記熱交換器に至り、ここを通過した後、上記膨張器、さらに上記冷凍処理室を経て、上記熱交換器を再度通過した後、上記圧縮機に戻る冷媒ガスの循環流路を備えた冷凍機において、上記冷凍処理室の二次側に位置し、かつこの冷凍処理室と上記熱交換器との間に位置する上記循環流路の部分に気体成分とその他の成分とを遠心分離するサイクロン分離器を介在させたことを特徴とする冷凍機。
- 上記膨張器の一次側に位置し、かつ上記熱交換器と上記膨張器との間に位置する上記循環流路の部分から分岐し、上記サイクロン分離器内まで延び、このサイクロン分離器の内壁面に沿って、かつ下方に向けて冷媒ガスを流出させるノズルを先端部に有する凍結付着物除去用流路を備えたことを特徴とする請求項1に記載の冷凍機。
- 上記凍結付着物除去用流路に開閉弁を介設したことを特徴とする請求項2に記載の冷凍機。
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