JP2004253313A - 電磁誘導加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】入力電力を演算する電力演算回路と、電力演算値と電力設定値とを比較演算する電力制御用差動増幅回路と、出力電流が過電流設定値より大きいときインバータ回路を停止する過電流検出回路と、電力制御用差動増幅信号に応じてインバータ回路の出力周波数を制御する電磁誘導加熱調理器において、出力電流検出値と電流制限設定値とを比較演算する電流制御用差動増幅回路と、出力電流検出値が電流制限設定値未満のとき電力制御用差動増幅信号に応じてインバータ回路の出力周波数を制御し、出力電流検出値が電流制限設定値以上のとき電流制御用差動増幅信号に応じてインバータ回路の出力周波数を制御する電流制限制御回路とを備えたことを特徴とする電磁誘導加熱調理器である。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インバータ回路を使用して誘導加熱コイルに高周波電流を供給し電磁誘導で調理鍋を加熱する電磁誘導加熱調理器に係り、特に、過電流保護の技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来技術1の誘導加熱用インバータの制御方法は、誘導加熱コイルの電流icを監視しつつ、共振コンデンサと誘導加熱コイルとに基づく共振周波数frより十分高い周波数fsの駆動周波数でインバータを起動させた後、該駆動周波数を上記frより若干高い周波数fc(fr<fc<fs)まで所定の減少勾配で低下させる際に、上記駆動周波数が上記fcで、且つ上記誘導加熱コイル電流icが制限値il以内(ic≦il)のときには、この駆動周波数fcで上記インバータの運転を継続させ、上記誘導加熱コイル電流icが制限値ilを越えた(ic>il)のときには、上記インバータを一旦停止させ、再度、上記誘導加熱コイルの電流icを監視しつつ上記fsの駆動周波数で該インバータを起動させた後に、上記誘導加熱コイル電流icが制限値ilを越えたときの駆動周波数fcoより所定の比率αだけ高い周波数fclまで上記勾配で低下させる動作を繰り返し、上記動作の繰り返しにより、上記駆動周波数が上記周波数fclで、且つ上記誘導加熱コイル電流ic上記制限値il以下になったときに、この駆動周波数fclで上記インバータの運転を継続するものである。しかし、電流が制限値を越えると誘導加熱調理器が度々停止する。
(特許文献1参照)。
【0003】
従来技術2の誘導加熱用調理器は、交流電源、該交流電源電流を整流する整流回路、該整流回路にて直流に変換された電源の高電位側に第1のスイッチング素子がまたは低電位側に第2のスイッチング素子が直列に接続されてなるスイッチング素子回路、上記第1のスイッチング素子に並列に接続された誘導加熱コイル及び共振コンデンサよりなる共振回路、上記第1、第2のスイッチング素子を交互に導通させる駆動回路、上記誘導加熱コイルに流れる電流が上記第1、第2のスイッチング素子の定格電流によって決定された所定電流値を越えたときこれを検知する負荷電流検知回路、該負荷電流検知回路の出力信号により上記第2スイッチング素子の導通期間を短縮させる入力低減回路、該入力低減回路の動作状態にあって上記負荷電流検知回路にて検知された電流が上記所定電流値以上であるときにインバータの発振を停止させるものであるから、第1、第2のスイッチング素子の保護がはかれる。しかし、過電流によって誘導加熱調理器が度々停止し調理中の料理が無駄になってしまう。
(特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−54250号公報
【特許文献2】
特開昭58−142785号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ステンレス製の鍋に比べてアルミ製又は銅製の鍋は、表皮抵抗値が小さいために高周波磁界によって金属内部に渦電流を発生させても、渦電流損失が小さく加熱がしにくい。上記アルミ製又は銅製の鍋をステンレス製の鍋に換えて使用すると誘導加熱コイルに流れる電流が急激に増加して過電流状態となり、過電流保護が働いて電磁誘導加熱調理器の動作を停止させる。再度加熱を開始するには停止状態をリセットし、起動スイッチを再度操作して加熱を開始する必要があった。上記より過電流によって電磁誘導加熱調理器の動作が度々停止すると調理中の料理が無駄になってしまう問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、共振コンデンサC1、C2とで直列共振回路を形成する誘導加熱コイルと、起動信号が入力されると前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ回路と、前記インバータ回路の入力電力を演算する電力演算回路POと、前記電力演算回路POの電力演算値Poと予め定めた電力設定値Waとを比較演算する電力制御用差動増幅回路DA1と、前記インバータ回路の出力電流を検出し、この出力電流検出値Ct2が予め定めた過電流設定値Ioより大きいとき前記インバータ回路の出力を停止する過電流検出回路CPと、前記電力制御用差動増幅回路DA1の出力信号に応じて前記インバータ回路の出力周波数を制御する制御回路とを備えた電磁誘導加熱調理器において、前記過電流設定値Io未満の予め定めた電流制限設定値Icを設定する電流制限設定回路ICと、前記出力電流検出値Ct2と前記電流制限設定値Icとを比較演算する電流制御用差動増幅回路DA2とを具備し、前記電力制御用差動増幅信号Da1と前記電流制御用差動増幅信号Da2とを入力し、前記出力電流検出値Ct2の値が前記電流制限設定値Ic未満のとき前記電力制御用差動増幅信号Da1の値が前記電流制御用差動増幅信号Da2の値より大きくなり前記電力制御用差動増幅信号Da1に応じて前記インバータ回路の出力周波数を制御し、前記出力電流検出値Ct2の値が前記電流制限設定値Ic以上のとき前記電流制御用差動増幅信号da2の値が前記電力制御用差動増幅信号Da1の値より大きくなり前記電流制御用差動増幅信号Da2に応じて前記インバータ回路の出力周波数を制御する電流制限制御回路を前記制御回路に置換したことを特徴とする電磁誘導加熱調理器である。
【0007】
請求項2の発明は、前記過電流設定値Io未満で前記電流制限設定値Ic以上の予め定めた第2の電流制限設定値Is2を設定する第2の電流制限設定回路IS2と、前記出力電流検出値Ct2と前記第2の電流制限設定値Is2とを逐次比較し前記出力電流検出値Ct2が前記第2の電流制限設定値Is2より大きいとき急激な負荷変動が発生したと判断して負荷変動検出信号Cp2を出力する負荷変動検出回路CP2と、前記負荷変動検出信号Cp2が入力されると前記インバータ回路の出力周波数を出力電流の最小値に相当する最高周周波数に一旦し、以後出力周波数を所定の低減率で低減するソフトスタート信号Ssを出力するソフトスタート回路SSとを具備し、第2の電流制限制御回路が前記ソフトスタート信号Ss、前記電力制御用差動増幅信号Da1及び前記電流制御用差動増幅信号Da2を入力し、前記ソフトスタート信号Ss、前記電力制御用差動増幅信号Da1及び前記電流制御用差動増幅信号Da2の最大値に応じて前記インバータ回路の出力周波数を制御する第2の電流制限制御回路を前記電流制限制御回路に置換したことを特徴とする請求項1の電磁誘導加熱調理器である。
【0008】
請求項3の発明は、前記起動信号Sw又は前記負荷変動検出信号Cp2の少なくとも一方が入力されたときは、前記インバータ回路の出力周波数を出力電流の最小値に相当する最高周周波数に一旦し、以後出力周波数を所定の低減率で低減する第2のソフトスタート信号Ss2を出力する第2のソフトスタート回路SS2を前記ソフトスタート回路SSに置換したことを特徴とする請求項2の電磁誘導加熱調理器である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の電磁誘導加熱装置の電気接続図である。図2は、図1に示す、電流制御用差動増幅回路、電力制御用差動増幅回路及び電流制限制御回路の詳細接続図である。図1において、DR1は商用交流電源の出力を整流して直流電圧に変換する整流回路であり、C1は整流回路DR1で直流に変換した電圧を平滑する平滑コンデンサである。
【0010】
TR1及びTR2はハーフブリッジ形のインバータ回路を形成するスイッチング素子で、例えば、MOSFETやIGBTが使用されている。Lは共振コンデンサC2、C3とで直列共振回路を形成する誘導加熱コイルで、この誘導加熱コイルの上に調理鍋を置いて電磁誘導により加熱を行う。
【0011】
POは平滑コンデンサC1の電圧(インバータの入力電圧)を検出する電圧検出器PT1からの信号とインバータの入力端の電流を検出する一次電流検出器CT1からの信号とを入力してインバータの入力電力を演算する電力演算回路で、DCはスイッチング素子TR1、TR2を駆動する駆動回路である。
【0012】
DA1は電力制御用差動増幅回路で、非反転入力端子に電力演算回路POからの入力信号Poが、反転入力端子に電力設定回路WAから電力設定信号Waがそれぞれ入力される。従って、電力制御用差動増幅回路DA1は、電力演算信号Poが電力設定信号Waより小さいときは両者の編差分を増幅した負の信号を出力し、電力演算信号Poが電力設定信号Waより大きいときは両者の編差分を増幅した正の信号を出力する。
【0013】
運転指令回路SCは、起動スイッチSW及び過電流検出回路CPの各信号に応じて、駆動回路DCの動作を制御する。過電流検出回路CPは、過電流設定回路IOによって設定する予め定めた過電流設定信号Ioと出力電流検出信号Ct2とを比較して上記出力電流検出信号Ct2が過電流設定信号Ioより大きくなると過電流検出信号Cpを出力し、運転指令回路SCは過電流検出信号Cpが入力されると駆動回路DCの動作を停止し誘導加熱コイルに流れる電流の供給を止める。
【0014】
DA2は電流制御用差動増幅回路で、非反転入力端子に出力電流検出器CT2からの出力電流検出信号Ct2が、反転入力端子に電流制限設定回路ICから電流制限設定信号Icがそれぞれ入力される。従って、電流制御用差動増幅回路DA2は、出力電流検出信号Ct2が電流制限設定信号Icより小さいときは両者の編差分を増幅した負の信号を出力し、出力電流検出信号Ct2が電流制限設定信号Icより大きいときは両者の編差分を増幅した正の信号を出力する。
【0015】
図2に示す電流制限制御回路は、ダイオードDR2、ダイオードDR3、抵抗器R1、V/FコンバータVF及び駆動回路DCによって形成されている。
【0016】
V/FコンバータVFは、ダイオードDR2を介して電力制御用差動増幅回路DA1と、また、ダイオードDR3を介して電流制御用差動増幅回路DA2と接続し、オアー論理を構成し、上記電力制御用差動増幅信号Da1及び電流制御用差動増幅信号Da2の最大値に応じて変化する周波数指令信号Vfを駆動回路DCに入力してインバータの出力周波数を制御する。
【0017】
図2に示すように、V/FコンバータVFの入力端は抵抗器R1を介して接地されている。よって、電力制御用差動増幅回路DA1の出力信号Da1及び電流制御用差動増幅回路DA2の出力信号Da2は正の値とならない限りV/FコンバータVFの入力端の電圧は零電位に保たれ、V/FコンバータVFはその入力電位が零のときインバータを最低周波数で制御するための周波数信号を出力する。ここで、インバータ回路の最低周波数は、載置される調理鍋を含む加熱コイルLと共振コンデンサC2,C3とからなる直列共振回路の共振周波数より若干高い値に設定される。
【0018】
図3は、本発明の電磁誘導加熱調理器にアルミ製又は銅製の調理鍋を使用し、電力設定値Waを増加させたときの動作を説明するためのタイミング図である。同図において、図3(A)は、出力電流検出信号Ct2を示し、図3(B)は、電力設定信号Waを示し、図3(C)は、電力演算信号Poを示し、図3(D)は、電流制御用差動増幅信号Da2を示し、図3(E)は、電力制御用差動増幅信号Da1を示し、図3(F)は、V/FコンバータVFの入力信号Viを示す。上記図3を用いて動作を説明する。
【0019】
図3に示す時刻t=t0において、電力設定回路WAによって電力設定信号Waの値を増加させると、上記信号に応じて、図3(C)に示す電力演算信号Poの値が増大していくが、それ以上に図3(A)に示す出力電流検出信号Ct2の値の増加が著しい。
【0020】
また、時刻t=t0において、電力設定信号Waの値が増加すると、図3(E)に示す電力制御用差動増幅信号Da1の値は減少し、逆に、図3(D)に示す電流制御用差動増幅信号Da2の値は増加する。図3(F)に示すV/FコンバータVFの入力信号Viは、ダイオードDR2、DR3及びV/FコンバータVFの入力端の抵抗器R1によって、電力制御用差動増幅信号Da1又は電流制御用差動増幅信号Da2の正の電圧のどちらか大きい信号が入力信号Viとなる。図3(F)に示すV/FコンバータVFの入力電圧Viの減少に応じて、インバータの出力周波数を減少させて誘導加熱コイルに流れる電流を増加させる。
【0021】
時刻t=t1において、電流制御用差動増幅回路DA2は、出力電流検出信号Ct2が電流制限設定信号Icより大きくなると電流制御用差動増幅信号Da2は正の電位となって出力する。このとき、電力制御用差動増幅信号Da1の値より大きくなり、ダイオードDR2及びDR3により、電流制御用差動増幅信号Da2が選択されをV/FコンバータVFに入力する。
【0022】
時刻t=t2以後は、インバータ回路の出力周波数は電流制御用差動増幅信号Da2に応じて制御され、出力電流は電流制限設定信号Icの値を保つことになり、過電流が生じることがなくなりインバータ回路の停止を防止できる。
【0023】
[実施例2]
図4は、実施例2の電磁誘導加熱装置の電気接続図である。同図において、図1に示す本発明の電磁誘導加熱装置の電気接続図と同一符号は、同一動作をおこなうので説明は省略して相違する動作について説明する。
【0024】
負荷変動検出回路CP2は、第2の電流制限設定回路IS2によって設定する第2の電流制限設定信号Is2と出力電流検出信号Ct2とを比較して、上記出力電流検出信号Ct2の値が第2の電流設定信号Is2の値より大きくなると、負荷変動検出回路CP2は負荷変動検出信号Cp2をHighレベルにして、下記に示すソフトスタート回路SSに入力する。
【0025】
図5は、ソフトスタート回路SSの詳細接続図である。同図において、負荷変動検出回路CP2からの負荷変動検出信号Cp2がHighレベルになると、スイッチング素子TR3が導通し、コンデンサC4が基準電源E、抵抗器R2及びR3によって予め定めた電圧に充電される。抵抗器R4の抵抗値は小に設定しているためにコンデンサC4の電圧は急速に立ち上がる。次に、負荷変動検出回路CP2からの負荷変動検出信号Cp2がLowレベルになるとスイッチング素子TR3は遮断し、コンデンサC4の電圧は、C4と抵抗器R5とで決まる時定数で漸減する。
【0026】
第2の電流制限制御回路は、ダイオードDR2、ダイオードDR3、ダイオードDR4、抵抗器R1、V/FコンバータVF及び駆動回路DCによって形成されている。
【0027】
図6は、本発明の第2の実施例の電磁誘導加熱調理器で、ステンレス製の鍋からアルミ製又は銅製の調理鍋に置換て負荷が急激に変動したときの動作を説明するためのタイミング図である。同図において、図6(A)は、出力電流検出信号Ct2を示し、図6(B)は、電力演算信号Poを示し、図6(C)は、電流制御用差動増幅信号Da2を示し、図6(D)は、電力制御用差動増幅信号Da1を示し、図6(E)は、V/FコンバータVFの入力信号Viをし、図6(F)は、ソフトスタート信号Ssを示す。上記図6を用いて動作を説明する。
【0028】
図6に示す時刻t=t3において、ステンレス製鍋を加熱動作中にアルミ製又は銅製の鍋に置換たとき、急激な負荷変動が生じ出力電流検出信号Ct2の値が急激に増加する。
【0029】
時刻t=t4において、負荷変動検出回路CP2は、第2の電流制限設定信号Is2と出力電流検出信号Ct2とを比較して、上記出力電流検出信号Ct2の値が第2の電流設定信号Is2の値より大きくなると急激な負荷変動が生じたと判断して、負荷変動検出信号Cp2をHighレベルにし、ソフトスタート回路SSに入力する。
【0030】
図6(F)に示すソフトスタート信号Ssは、負荷変動検出回路CP2からの出力信号Cp2がHighレベルになると、図5に示すスイッチング素子TR3が導通し、コンデンサC4が基準電源E、抵抗器R2及びR3によって予め定めた電圧に充電され、図6(F)に示すソフトスタート信号Ssの出力電圧は急速に立ち上がる。このとき、第2の電流制限制御回路のダイオードDR2、DR3及びDR4によって、V/FコンバータVFの入力信号Viはソフトスタート信号Ssが選択されて、図6(E)に示す入力信号Viとなる。
【0031】
図6(E)に示す時刻t=t5において、V/FコンバータVFの入力信号Viの電位が最大電圧になると、インバータ回路の出力周波数を出力電流の最小値に相当する最高周波数にし、負荷変動による急激な出力電流の増加を抑制でき過電流によるインバータ回路の停止が防止できる。
【0032】
以後、ソフトスタート信号Ssの出力電圧は所定の勾配で漸減し、時刻=t6付近でソフトスタート信号Ssの値が電流制御用差動増幅信号Da2の値より小さくなり、インバータ回路の出力周波数の制御は上記ソフトスタート信号Ssから上記電流制御用差動増幅信号Da2に切換わって制御する。
【0033】
[実施例3]
図7は、実施例3の電磁誘導加熱装置の電気接続図である。同図において、図1及び図4の電磁誘導加熱装置の電気接続図と同一符号は、同一動作をおこなうので説明は省略して相違する動作について説明する。
【0034】
運転指令回路SCは、起動信号Swに応じて運転指令信号Scとソフトスタート指令信号Sc2と出力する。
【0035】
図8は、第2のソフトスタート回路SS2の詳細接続図である。同図において、ソフトスタート指令信号Sc2又は負荷変動検出信号Cp2のどちらかがHighレベルになると、スイッチング素子TR3が導通し、コンデンサC4が予め定めた電圧に充電される。次に、ソフトスタート指令信号Sc2又は負荷変動検出信号Cp2のどちらかがLowレベルになるとスイッチング素子TR3は遮断し、コンデンサC4の電圧は、C4と抵抗器R5とで決まる時定数で漸減する。
【0036】
図9は、本発明の第3の実施例の電磁誘導加熱調理器にアルミ製又は銅製の鍋を用い、起動時において第2のソフトスタート回路SS2が動作をしたときのタイミング図である。同図において、図9(A)は、出力電流検出信号Ct2を示し、図9(B)は、電力演算信号Poを示し、図9(C)は、電流制御用差動増幅信号Da2を示し、図9(D)は、電力制御用差動増幅信号Da1を示し、図9(E)は、ソフトスタート信号Ss2を示し、図9(F)は、V/FコンバータVFの入力信号Viを示し、図9(G)はソフトスタート指令信号Sc2を示す。上記図9を用いて動作を説明する。
【0037】
図9に示す時刻t=t6において、図示省略の起動信号Swが入力されと運転指令回路SCは、図9(G)に示す予め定めた期間のソフトスタート指令信号Sc2を出力する。図8に示す、第2のソフトスタート回路SS2は、上記ソフトスタート指令信号Sc2が入力されるとスイッチング素子TR3が導通し、コンデンサC4が充電されて、図9(E)に示す第2のソフトスタート信号Ss2の電圧は急速に立ち上がる。このとき、第2の電流制限制御回路のダイオードDR2、DR3及びDR4によって、V/FコンバータVFの入力信号Viは第2のソフトスタート信号Ss2が選択されて図9(F)に示す入力信号Viとなる。
【0038】
図9(E)に示す時刻t=t7において、V/FコンバータVFの入力信号Viの電圧が最大電圧になると、インバータ回路の出力周波数を出力電流の最小値に相当する最高周波数にし、出力電流は最小電流から緩やかに増加する。
【0039】
以後、第2のソフトスタート信号Ss2の出力は所定の勾配で漸減し、時刻=t8付近で第2のソフトスタート信号Ss2の値が電流制御用差動増幅信号Da2の値より小さくなり、インバータ回路の出力周波数の制御は上記第2のソフトスタート信号Ss2から上記電流制御用差動増幅信号Da2に切換わって制御する。
【発明の効果】
本発明の実施例1では、ステンレス製の鍋のかわり渦電流損失が小さく加熱しにくいアルミ製又は銅製の鍋を使用しても、誘導加熱コイルに流れる電流が過電流未満の電流制限設定値の範囲内で出力電流が制御されるために、過電流保護が動作することがなく電磁誘導加熱調理器の停止に至らない。第2の実施例では、調理中のステンレス製の鍋からアルミ製又は銅製の鍋に置換て調理を行ったとき、急激な負荷変動が発生するが上記負荷変動を検出して誘導加熱コイルに流れる電流を一旦最小に、以後所定の値で電流を増加させるために過電流保護が動作することがなく電磁誘導加熱調理器の停止に至らない。第3の実施例では、電磁誘導加熱調理器の起動時に強制的に出力電流を最小に、以後所定の値で電流を増加させるために起動時に過電流保護が動作することがなく電磁誘導加熱調理器の停止に至らない。よって、調理中に過電流によって電磁誘導加熱調理器が度々停止することが防止でき料理が無駄にならなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁誘導加熱装置の電気接続図である。
【図2】図1に示す、電流制限制御回路の詳細接続図である。
【図3】本発明の動作を説明するタイミング図である。
【図4】実施例2の電磁誘導加熱装置の電気接続図である。
【図5】図4に示す、ソフトスタート回路の詳細接続図である。
【図6】実施例2の動作を説明するタイミング図である。
【図7】実施例3の電磁誘導加熱装置の電気接続図である。
【図8】図7に示す、第2のソフトスタート回路の詳細接続図である。
【図9】実施例3の動作を説明するタイミング図である。
【符号の説明】
BF バッフアー回路
CP 過電流検出回路
C1 平滑コンデンサ
C2 共振コンデンサ
C3 共振コンデンサ
C4 コンデンサ
CP2 負荷変動検出回路
CT1 一次電流検出器
CT2 出力電流検出器
DC 駆動回路
DA1 電力制御用差動増幅回路
DA2 電流制御用差動増幅回路
DR1 整流回路
DR2 ダイオード
DR3 ダイオード
DR4 ダイオード
E 基準電圧
IC 電流制限設定回路
IO 過電流設定回路
IS2 第2の電流制限設定回路
L 誘導加熱コイル
PO 電力演算回路
PT1 電圧検出器
R1 抵抗器
R2 抵抗器
R3 抵抗器
R4 抵抗器
R5 抵抗器
SC 運転指令回路
SS ソフトスタート回路
SS2 第2のソフトスタート回路
SW 起動スイッチ
TR1 スイッチング素子
TR2 スイッチング素子
TR3 スイッチング素子
TR4 スイッチング素子
VF V/Fコンバータ
WA 電力設定回路
Cp 過電流検出信号
Cp2 負荷変動検出信号
Ct1 一次電流検出信号
Ct2 出力電流検出信号
Da1 電力制御用差動増幅信号
Da2 電流制御用差動増幅信号
Ic 電流制限設定信号
Io 過電流設定信号
Is 電流設定信号
Is2 第2の電流設定信号
Po 電力演算信号
Pt1 電圧検出信号
Sc 運転指令信号
Sc2 ソフトスタート指令信号
Ss ソフトスタート信号
Ss2 第2のソフトスタート信号
Sw 起動信号
Vf V/Fコンバータ信号
Wa 電力設定信号
Claims (3)
- 共振コンデンサとで直列共振回路を形成する誘導加熱コイルと、起動信号が入力されると前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ回路と、前記インバータ回路の入力電力を演算する電力演算回路と、前記電力演算回路の電力演算値と予め定めた電力設定値とを比較演算する電力制御用差動増幅回路と、前記インバータ回路の出力電流を検出し、この出力電流検出値が予め定めた過電流設定値より大きいとき前記インバータ回路の出力を停止する過電流検出回路と、前記電力制御用差動増幅回路の出力信号に応じて前記インバータ回路の出力周波数を制御する制御回路とを備えた電磁誘導加熱調理器において、前記過電流設定値未満の予め定めた電流制限設定値を設定する電流制限設定回路と、前記出力電流検出値と前記電流制限設定値とを比較演算する電流制御用差動増幅回路とを具備し、前記電力制御用差動増幅信号と前記電流制御用差動増幅信号とを入力し、前記出力電流検出値の値が前記電流制限設定値未満のとき前記電力制御用差動増幅信号の値が前記電流制御用差動増幅信号の値より大きくなり前記電力制御用差動増幅信号に応じて前記インバータ回路の出力周波数を制御し、前記出力電流検出値の値が前記電流制限設定値以上のとき前記電流制御用差動増幅信号の値が前記電力制御用差動増幅信号の値より大きくなり前記電流制御用差動増幅信号に応じて前記インバータ回路の出力周波数を制御する電流制限制御回路を前記制御回路に置換したことを特徴とする電磁誘導加熱調理器。
- 前記過電流設定値未満で前記電流制限設定値を越えると予め定めた第2の電流制限設定値を設定する第2の電流制限設定回路と、前記出力電流検出値と前記第2の電流制限設定値とを逐次比較し前記出力電流検出値が前記第2の電流制限設定値より大きいとき急激な負荷変動が発生したと判断して負荷変動検出信号を出力する負荷変動検出回路と、前記負荷変動検出信号が入力されると前記インバータ回路の出力周波数を出力電流の最小値に相当する最高周周波数に一旦し、以後出力周波数を所定の低減率で低減するソフトスタート信号を出力するソフトスタート回路とを具備し、前記ソフトスタート信号、前記電力制御用差動増幅信号及び前記電流制御用差動増幅信号を入力し、前記ソフトスタート信号、前記電力制御用差動増幅信号及び前記電流制御用差動増幅信号の最大値に応じて前記インバータ回路の出力周波数を制御する第2の電流制限制御回路を前記電流制限制御回路に置換したことを特徴とする請求項1の電磁誘導加熱調理器。
- 前記起動信号又は前記負荷変動検出信号の少なくとも一方が入力されたときは、前記インバータ回路の出力周波数を出力電流の最小値に相当する最高周波数に一旦し、以後出力周波数を所定の低減率で低減する第2のソフトスタート信号を出力する第2のソフトスタート回路を前記ソフトスタート回路に置換したことを特徴とする請求項2の電磁誘導加熱調理器。
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