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JP2004245703A - 回転角検出装置 - Google Patents

回転角検出装置 Download PDF

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JP2004245703A
JP2004245703A JP2003036053A JP2003036053A JP2004245703A JP 2004245703 A JP2004245703 A JP 2004245703A JP 2003036053 A JP2003036053 A JP 2003036053A JP 2003036053 A JP2003036053 A JP 2003036053A JP 2004245703 A JP2004245703 A JP 2004245703A
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rotation angle
magnet
shaft
stator core
magnetic
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JP2003036053A
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Satoru Negishi
覚 根岸
Ryuichi Takakusaki
竜一 高草木
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Mitsuba Corp
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Mitsuba Corp
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Publication date
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  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
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Abstract

【課題】廉価で体格が小さく信頼性の高い回転角度検出精度を提供する。
【解決手段】エンジンのスロットル弁が固定されたシャフト2の端部に軸方向に沿って作動部21を形成する。作動部21には切欠部22とD形断面の残存部23を形成する。作動部21の周囲にステータコア24とマグネット26を配置する。ステータコア24は残存部23との間のエアギャップG1が連続的に変化する対向面24cを備える。マグネット26はパラレル着磁された平板状のものを使用する。ステータコア24にはマグネット26から残存部23とステータコア24を介してマグネット26に至る磁路A,B中にホールIC27a,27bを配置する。シャフト2の回転に伴い磁路A,Bを流れる磁束の密度が変化し、その変化をホールIC27a,27bにて捉え、シャフト2の回転角を検出する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検出物の回転角度を検出する回転角検出装置に関し、特に、エンジンのスロットル弁開度の検出装置に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、非接触型の回転角検出装置として、例えば特開平8−35809号公報や特開2001−4315号公報、特開2001−289609号公報等のように、被検出物に磁石を取り付け、その磁束変化によって被検出物の回転角度を検出するものが知られている。図6は、このような従来の回転角検出装置の構成を示す分解斜視図、図7(a)は図6の回転角検出装置の平面図、図7(b)は図7(a)のB−B線に沿った断面図である。
【0003】
図6,7の回転角検出装置では、回転角度の検出が求められるシャフト51にはロータハウジング52が取り付けられている。ロータハウジング52の内周には鉄製のロータコア53が取り付けられている。ロータコア53の内周側にはさらにリングマグネット54が固定されている。リングマグネット54の内側にはロータハウジング52と同軸状にステータコア55が配置される。ステータコア55の中央部にはスリット56が設けられており、そこに2個のホールIC57a,57bが配置されている。
【0004】
シャフト51と共にリングマグネット54が回転すると、ホールIC57a,57b周囲の磁束が変化する。ホールIC57a,57bからは鎖交する磁束密度に応じた電圧信号が出力され、磁束密度の変化に伴いホールIC57a,57bからの出力信号も変化する。この信号変化は駆動軸の回転角度と対応しており、シャフト51の回転に伴ってほぼ直線的に変化する。従って、ホールIC57a,57bからの信号に基づきシャフト51の回転角度を算出でき、2つのホールIC57a,57bの出力を互いに比較して異常の有無を確認しつつシャフト51の回転角の検出が行われる。
【0005】
一方、近年、自動車部品の電子化に伴い、エンジンのスロットル弁をモータにて駆動するいわゆる電子制御スロットル装置が広く用いられている。そこでは、従来のアクセルワイヤによる機械的動作に代えて、電気信号によってスロットル弁が制御される。アクセル踏み込み量はポテンショメータ等によって電気的に検出され、その値に応じてモータが駆動されてスロットル弁の開閉が行われる。
【0006】
このような電子制御スロットル装置では、例えば特開2001−208510号公報、特開2001−289610号公報等のように、スロットル弁の開度は図6に示したような回転角検出装置を用いて検出される。この場合、シャフト51にはスロットル弁の弁体が固定され、スロットル弁の開度はシャフト51の回転角度として検出される。シャフト51がモータ駆動されると、ホールIC57a,57bの出力信号によって、シャフト51の回転角度、すなわちスロットル弁の開度が検出される。そして、検出された弁開度に基づいてモータの動作制御が行われ、アクセル踏み込み量やエンジン負荷等に応じた弁開度が設定される。
【0007】
【特許文献1】特開平8−35809号公報
【特許文献2】特開2001−4315号公報
【特許文献3】特開2001−59702号公報
【特許文献4】特開2001−188003号公報
【特許文献5】特開2001−208510号公報
【特許文献6】特開2001−289609号公報
【特許文献7】特開2001−289610号公報
【特許文献8】特開2001−303979号公報
【特許文献9】特開2001−317909号公報
【特許文献10】特願2002−211201号
【特許文献11】特願2002−257723号
【特許文献12】特願2002−258901号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6,7のような回転角検出装置では、ロータ側にロータハウジング52やロータコア53、リングマグネット54を固定する構成のため、部品点数が多く装置構造も複雑となる。すなわち、従来の回転角検出装置では、ロータコア53やリングマグネット54をロータハウジング52に取り付け、さらに、それをシャフト51へ組み付ける作業が必要となる。このため、装置の組み付けに手間を要しコストアップの要因となるという問題があった。
【0009】
また、ロータハウジング52は一般にダイカスト部品が用いられ、図7のような形状に切削加工して使用されるため、その製造コストが嵩むという問題もあった。さらに、従来の装置ではリングマグネット54として、ラジアル異方性を有する永久磁石を使用しなければならず、部品コストが上昇するという問題もあった。
【0010】
一方、図6,7のような回転角検出装置では、部品点数が多いため、組み付け持に位置決め誤差が生じたり、部品寸法誤差が累積したりし易く、製品精度が出しにくいという問題もあった。特に、リングマグネット54の偏芯量が大きくなると、ロータとステータ間のエアギャップ寸法が変動し、ホールIC57a,57bの出力信号の直線性のバラツキが大きくなり、回転角度検出精度が低下する。この場合、偏芯を抑えるべく各部品の精度を上げると、その分、部品価格が上昇しコストアップを招来する。さらに、部品点数増大に伴って締結部も多くなるため、シャフト51の回転振動や衝撃等に対する耐久性が低くなりがちであり、長期信頼性にも問題がある。
【0011】
加えて、シャフト51とロータハウジング52の結合部には、圧入代又は接着代としてある程度の長さが必要とされるため、装置の軸方向長が長くなる。すなわち、装置の体格がその分大きくならざるを得ず、レイアウト性が良くないという問題もあった。さらに、ロータ側に多くの部品が固定されるため、その分シャフト51のイナーシャが大きくなってしまい、モータの制御性が損なわれるという問題もあった。
【0012】
本発明の目的は、廉価で体格が小さく、しかも信頼性の高い回転角度検出精度を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の回転角検出装置は、回転角度の検出が求められる被検出体に設けられ、軸方向に延びる切欠部と、前記切欠部に沿って延在する残存部とを備える磁性体からなる作動部と、前記作動部の周囲に間隙をあけて配置され、前記残存部との間に生じる前記間隙の量が不均一に設定されたステータコアと、前記作動部と間隙をあけて対向配置され、前記ステータコアと磁気的に接続されたマグネットと、前記ステータコアに取り付けられ、前記マグネットから前記残存部と前記ステータコアを介して前記マグネットに至る磁路中に配置された磁気検出素子とを有することを特徴とする。
【0014】
本発明にあっては、従来、被検出体側にあったマグネットをステータコア側に移すと共に、被検出体を利用して回転角検出装置のロータ側を構成することができる。このため、従来の装置のように、ロータ側にロータコアやロータハウジングなどを組み付ける必要がなく、組付工数が大幅に削減され製品コストの低減を図ることが可能となる。
【0015】
さらに、被検出体をそのまま利用して作動部を形成することにより、ロータ側の寸法を軸の寸法公差のみで管理することも可能となる。これにより、寸法誤差の累積を防止でき、ロータ側の偏芯量を低減することが可能となる。従って、作動部とステータコアとの間の間隙寸法の変動を低減させることができ、磁気検出素子からの出力信号の直線性のバラツキを抑え、回転角度の検出精度向上を図ることが可能となる。
【0016】
加えて、シャフトをそのまま作動部にできるため、ロータ側の部品締結部を無くすことができ、回転振動や衝撃への耐久性を高め、製品の信頼性向上を図ることが可能となる。加えて、シャフトを作動部として使用できるため、回転角検出装置の軸方向長を短くすることができ、レイアウト性の向上も図られる。
【0017】
また、残存部とのステータコアとの間に生じる間隙の量を不均一に設定したことにより、被検出体の回転に伴う磁路長の変化や漏れ磁路等の影響による合成磁気抵抗の変化を抑制できる。このため、磁気検出素子位置における磁束密度の変化の直線性が向上し、磁気検出素子から直線的な出力信号を得ることが可能となり、回転角度の検出精度向上が図られる。
【0018】
前記ステータコアを、前記残存部と対向する対向面を備えるコア部と、前記コア部から延設され前記マグネットによる磁路が形成されるヨーク部と、前記コア部から前記ヨーク部とは別体に突出形成され前記対向面と連続する対向面を備えるオーバハング部とを備える構成としても良い。このオーバハング部を設けることにより、対向面24cと残存部23との間の対向角度を確保しつつヨーク部を形成できる。
【0019】
前記回転角検出装置において、前記マグネットとして平板状のものを使用しても良く、これにより、高価なラジアル着磁のリングマグネットに代えて、安価なマグネットが使用できコストダウンが図られる。
【0020】
また、前記回転角検出装置において、前記作動部と前記残存部との間の前記間隙の量を、周方向に沿って連続的に変化させるようにしても良い。この場合、間隙量の変化を一次関数的に変化させるようにしても良い。
【0021】
一方、前記回転角検出装置において、エンジンのスロットル弁が固定された回転軸を前記被検出体としても良い。
【0022】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態1である回転角検出装置を使用した電子制御スロットル弁の構成を示す断面図である。図1の電子制御スロットル弁はエンジンの吸気通路に配置され、スロットル弁1の開度によりエンジンの吸入空気量を制御している。スロットル弁1はシャフト2に固定されており、ギア11〜14からなる減速機構15を介してブラシレスモータ3(以下、モータ3と略記する)によって駆動される。
【0023】
シャフト2は、金属製のハウジング4に固定されたベアリング16a,16bによって回動自在に支持されている。ハウジング4の図1において上部には、合成樹脂製のカバー5が取り付けられている。カバー5の内側には基板30が固定されている。シャフト2に固定されたギア11には、ねじりコイルばね17が取り付けられている。このねじりコイルばね17によってシャフト2は所定の回転方向に付勢され、その付勢力によってスロットル弁1が全閉位置まで自動的に復帰する。
【0024】
シャフト2の端部には、スロットル弁1の開度を検出する回転角検出装置6が設けられている。図2は回転角検出装置6の構成を示す斜視図、図3(a)は回転角検出装置6の平面図、図3(b)は図3(a)のA−A線に沿った断面図である。回転角検出装置6では、スロットル弁1が取り付けられたシャフト2が被検出体となり、その回転角度が検出される。シャフト2は、外周面の一部が切り欠かれ作動部21となっている。作動部21は断面が略半月状(D形)に形成され、切欠部22と残存部23とから構成されている。切欠部22は、シャフト2を軸方向に沿って弦方向に切り欠いて形成される。残存部23は切欠部22に沿って延在し、弦部23aと円弧部23bとから構成される。
【0025】
作動部21の周囲には、磁性体にて形成されたステータコア24が配置されている。ステータコア24は、図2,3に示すように、断面が略C形に形成されており、合成樹脂製のコアケース25に収容されている。ステータコア24の中央にはシャフト挿通孔24aが形成されている。シャフト挿通孔24aの一部は開口部24bとなっており、その内壁面は作動部21と対向する対向面24cとなっている。ステータコア24は、この対向面24cが形成されたコア部24dと、コア部24dから外方へ延びるヨーク部24eとから構成される。コア部24dからはオーバハング部24fが突出形成されている。オーバハング部24fの内面は、コア部24dの対向面24cと連続した対向面となっている。オーバハング部24fはヨーク部24eとは別体に形成され、ヨーク部24eとの間には間隙24gが形成されている。間隙24gの内部にはコアケース25の合成樹脂が入り込んでいる。
【0026】
シャフト挿通孔24aの対向面24cと残存部23との間には、エアギャップ(間隙)Gが形成されている。エアギャップGの量はシャフト2の回転位置によって変化する。図3に示すように、開口部24bの一端を原点(θ=0°)とし、原点位置におけるエアギャップGの量をδとすると、θ=120°までのエアギャップGの量δは、δ=α×θ[deg]+δのように一次関数的に設定されている。
【0027】
ステータコア24のシャフト挿通孔24a内には、マグネット26が取り付けられている。マグネット26は、ステータコア24と磁気的に接続される一方、作動部21とはエアギャップ(間隙)Gをあけて対向配置されている。エアギャップGは一定に設定されており、シャフト2の回転位置によらず残存部23とマグネット26との間の距離は一定に保持される。マグネット26は平板状(直方体状)に形成され、パラレル着磁が施されている。平板状のマグネット26は、ラジアル着磁のリングマグネットに比して製造も容易であり、価格も安い。従って、部品価格をその分低減することができ、コストダウンを図ることが可能となる。
【0028】
ステータコア24にはさらに、ヨーク部24eの端部にホールIC(磁気検出素子)27a,27bが取り付けられている。ホールIC27a,27bはホール素子と信号増幅回路とを一体化したICであり、リニア出力ホールICが使用されている。ホールIC27aは、図3に示すようにθ=120°の位置に取り付けられ、ホールIC27bは、中心軸CLを挟んでホールIC27aと対称の位置に取り付けられる。
【0029】
ホールIC27a,27bは、マグネット26から残存部23及びステータコア24を介してマグネット26に至る磁路中に配置される。回転角検出装置6では、図3に示すように2つの磁路A,Bが形成される。すなわち、マグネット26→残存部23→ステータコア24(図3において上部)→マグネット26なる経路の磁路Aと、マグネット26→残存部23→ステータコア24(図3において下部)→マグネット26なる経路の磁路Bが形成され、ホールIC27aは磁路A、ホールIC27bは磁路Bにそれぞれ配置される。
【0030】
磁路A,Bでは、マグネット26の磁束はヨーク部24eに集約されてホールIC27a,27bを通過する。従って、ホールIC27a,27bに効率良く磁束を通過させることができ、角度検出精度の向上が図られる。また、ステータコア24には、ヨーク部24eの形成に際し、間隙24gを挟んでオーバーハング部24fが設けられている。このため、ヨーク部24eを設けつつも、対向面24cと残存部23との間の対向角度が確保され、回転角検出範囲を減じることなく磁束集約部を形成することができる。
【0031】
モータ3は、図1に示すように、ステータ31の内側にロータ32を回転自在に配置したいわゆるインナーロータ型のブラシレスモータである。ステータ31は、駆動コイル33と、コイル33が巻装されたステータコア34とから構成され、基板30に固定されている。ステータコア34は、金属板を積層して形成されており、内周側に突設された突極に駆動コイル33が巻回されて巻線が形成されている。基板30には、ロータ32の回転位置を検出するホールIC(図示せず)が設けられている。このホールICからはロータ32に回転に伴って、ロータ位置検出信号が出力される。
【0032】
ロータ32は、ロータシャフト35と、ロータシャフト35に固定されたロータコア36及びロータコア36の外周に固定されたロータマグネット37とから構成される。ロータマグネット37は円筒状に形成され、N,Sの極が等間隔に配置されている。ロータシャフト35はベアリング38a,38bにて回転自在に支持されており、ベアリング38aはカバー5に、ベアリング38bはハウジング4に取り付けられたブラケット39にそれぞれ取り付けられている。
【0033】
ロータコア36には、円柱状のマグネット取付部36aと、ギヤ14が形成されている。ギヤ14は、アイドルギヤ18のギヤ13と噛合している。アイドルギヤ18は、ブラケット39に固定されたギアシャフト19に回転自在に支持されている。アイドルギヤ18にはギヤ13と一体にギヤ12が形成されており、ギヤ12はシャフト2に固定されたギア11と噛合している。これにより、モータ3におけるロータ32の回転が減速されてシャフト2に伝達される。
【0034】
次に、このような電子制御スロットル弁における回転角検出装置6の作用について説明する。当該電子制御スロットル弁では、スロットル弁1が全閉状態のとき回転角検出装置6においてθ=0°となるように設定されている。シャフト2は、スロットル弁1の全閉・全開に合わせて、θ=0°〜90°の間で動作し、シャフト2の回転に伴う磁路A,Bの磁束密度変化によるホールIC27a,27bの出力信号変化に基づき、シャフト2の回転角度、すなわちスロットル弁1の開度を検出する。回転角検出装置6は、シャフト2の回転角が120°センシング可能な仕様となっており、そのセンシング領域の一部を用いてスロットル弁1の開度検出を行う。
【0035】
図4は、シャフト2の回転角度とホールIC27a,27bを通過する磁束の密度との関係を示す説明図である。回転角検出装置6では、シャフト2の回転に伴い、磁路A側の磁気抵抗Raと磁路B側の磁気抵抗Rbが変化する。つまり、シャフト2の回転角が0°(作動部21の弦部23aが原点位置(θ=0°)に対向する状態)のとき、磁気抵抗Raが最小、磁気抵抗Rbが最大となる。シャフト2の回転角が60°のときRa=Rbとなる。そして、磁気抵抗の大小に応じて、マグネット26の磁束が図4のようにA側とB側に振り分けられる。なお、磁気回路全体の合成磁気抵抗R=Ra+Rbは、シャフト2の回転角度によらず一定である。
【0036】
モータ3が作動しシャフト2が回転すると、残存部23がステータコア24内にて回転する。図4に示すように、シャフト2が反時計回りに回転すると、磁路A側における円弧部23bと対向面24cの対向面積が減少し、磁気抵抗Raが増加する。これに対し、磁路B側では円弧部23bと対向面24cとの対向面積が増加し、磁気抵抗Rbが減少する。従って、シャフト2の反時計回りの回転に伴い、磁路A側の磁束密度が減少し、磁路B側の磁束密度が増加する。
【0037】
ここで、円弧部23bと対向面24cのエアギャップGを0°〜120°の間で一定に設定すると、シャフト2の回転に伴う磁路長の変化や漏れ磁路等の影響により、合成磁気抵抗が変化する。すなわち、合成磁気抵抗Rがシャフト回転角60°の位置で最小となり、磁気抵抗Ra,Rbは直線的に変化しなくなる。従って、磁路A,Bの磁束密度も直線的に変化せず、ホールIC27a,27bから直線的な出力を得ることができず、回転角度の検出精度が低下する。
【0038】
そこで、当該回転角検出装置6では、シャフト2の回転に伴う合成磁気抵抗の変化を防止すべく、前述のように、エアギャップGの量をシャフト2の回転位置に対して一次関数的に変化させている。すなわち、θ=120°に近付くほどエアギャップGの量δが大きくなるようステータコア対向面24cの内径を変化させており、これにより、磁路が長くなるところではエアギャップGが小さく、磁路が短くなるところではエアギャップGが大きくなる。従って、θ=60°の位置においても合成磁気抵抗の減少が抑えられ、センシング領域内における合成磁気抵抗の変化を抑制できる。このため、磁気抵抗Ra,Rbがシャフト2の回転と共に直線的に変化し、磁路A,Bの磁束密度も直線的に変化する。従って、ホールIC27a,27bにおける磁束密度も図4に示すように直線的に変化し、ホールIC27a,27bから直線的な出力信号を得ることが可能となり、回転角度の検出精度が向上する。
【0039】
このようにして得られたホールIC27a,27bからの出力信号は制御装置(CPU)に送られており、制御装置には、ホールIC27a,27bの出力変化がシャフト2の回転角度と関係付けてテーブル等の形で格納されている。制御装置は、このようなホールIC27a,27bの出力変化に基づき、テーブル等を参照しつつシャフト2の回転角度、すなわちスロットル弁1の開度を算出する。その際、ホールIC27a,27bの両出力信号から得られた結果を互いに比較し、異常がないか否かを確認しながらスロットル弁1の開度制御が行われる。
【0040】
このように回転角検出装置6では、従来、シャフト側にあったマグネットをステータコア側に移すと共に、被検出体たるシャフト2を利用してロータ側を構成する。このため、従来の装置のように、ロータ側にロータコアやロータハウジングなどを組み付ける必要がなく、組付工数が大幅に削減される。また、切削加工を要するダイカスト部品なども不要となり、その分、部品コストの低減が図られる。さらに、ロータ側の寸法を軸の寸法公差のみで管理でき、その場合、寸法誤差の累積もないため、ロータ側の偏芯量を低減させることができる。従って、ロータとステータ間のエアギャップ寸法の変動が低減し、ホールIC出力信号の直線性のバラツキが抑えられ回転角度の検出精度も向上する。
【0041】
加えて、シャフト2をそのまま作動部21にできるため、ロータ側の部品締結部を無くすことができ、回転振動や衝撃への耐久性を高め製品の信頼性向上を図ることが可能となる。また、シャフト2を作動部21として使用できるため、回転角検出装置の軸方向長を短くすることができ、レイアウト性の向上も図られる。さらに、シャフト2に固定される部品がないため、その分、シャフト2のイナーシャが軽減され、モータの制御性が向上する。
【0042】
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2である回転角検出装置28におけるシャフト2の回転角度とホールIC27a,27bを通過する磁束の密度との関係を示す説明図である。なお、以下の実施の形態では、回転角検出装置以外の部分は実施の形態1の電子制御スロットル弁と同様であるためその説明は省略する。また、実施の形態1と同様の部分、部材には同一の符号を使用する。
【0043】
この回転角検出装置28では、ステータコア24に2個のマグネット26a,26bが取り付けられている。ここでは、回転検出装置6と異なりヨーク部24eの基部にマグネット26a,26bが配置され、オーバーハング部24fはマグネット26a,26b取付位置から突出する。オーバーハング部24fは、マグネット26a,26bと間隙24gを挟んで対向する。
【0044】
ステータコア24のシャフト挿通孔24a内には、ティース29が設けられている。ティース29は作動部21とエアギャップGをあけて対向配置されている。ホールIC27a,27bはティース29の基部に配置されており、実施の形態1の場合と異なり、図5に示すように共に同方向の磁束を受ける。
【0045】
図5に示すように、ここではホールIC27a,27bを通る磁路Pと、ステータコア24と作動部21とを通りホールIC27a,27bを通らない磁路Qが形成される。磁路Pを通る磁束密度はθ=0°と120°で最大となり(方向は逆)、θ=60°のとき0となる。磁束密度は、図5に示すように、θ=0°〜120°の間で直線的に変化し、ホールIC27a,27bからはこれに基づいて直線的な出力が得られる。なお、ここでもエアギャップGの量はシャフト2の回転位置に対して一次関数的に変化させている。
【0046】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施の形態では、ホールICを2個用いた構成を示したが、これはいわゆる冗長設計によるものであり、ホールICは1個でもシャフト2の回転角度は検出可能である。また、前述の実施の形態に示したシャフト2の回転角度やセンシング可能角度、ホールIC27a,27bの設置位置等はあくまでも一例であり、前述の数値、位置には限定されない。さらに、回転角検出装置6では、スロットル弁1が全閉状態のときθ=0°となる設定としたが、θ=30°の位置を全閉位置とするなど、開度検出に使用する領域を120°のセンシング領域のどの位置に設定しても良い。
【0047】
さらに、前述の実施の形態では作動部21をシャフト2の端部に設ける構成を示したが、シャフト2の中程に設けることもできる。また、作動部21をシャフト2の端部に直接形成する構成を示したが、断面D形の別部品をシャフト2に取り付ける形でも良い。
【0048】
加えて、前述の実施の形態では本発明による回転角検出装置を電子制御スロットル弁の開度検出に用いた例を示したが、その適用対象はこれには限定されず、モータ回転軸等、回転体の回転角度検出に広く適応可能である。
【0049】
【発明の効果】
本発明の回転角検出装置によれば、被検出体に切欠部と残存部とを備える作動部を設けると共に、作動部の周囲に、残存部との間の間隙の量が不均一に設定されたステータコアと、ステータコアと磁気的に接続されたマグネットとを設けることにより、従来、被検出体側にあったマグネットをステータコア側に移すと共に、被検出体を利用して装置のロータ側を構成することができる。このため、従来の装置のように、ロータ側にロータコアやロータハウジングなどを組み付ける必要がなく、組付工数が大幅に削減され製品コストの低減を図ることが可能となる。また、高価なラジアル着磁のリングマグネットに代えて、安価な平板状のマグネットを使用できるため、この点においてもコストダウンが図られる。
【0050】
さらに、被検出体をそのまま利用して作動部を形成することにより、ロータ側の寸法を軸の寸法公差のみで管理することも可能となる。これにより、寸法誤差の累積を防止でき、ロータ側の偏芯量を低減することが可能となる。従って、作動部とステータコアとの間の間隙寸法の変動を低減させることができ、磁気検出素子からの出力信号の直線性のバラツキを抑え、回転角度の検出精度向上を図ることが可能となる。
【0051】
加えて、シャフトをそのまま作動部にできるため、ロータ側の部品締結部を無くすことができ、回転振動や衝撃への耐久性を高め、製品の信頼性を向上させることが可能となる。加えて、シャフトを作動部として使用できるため、回転角検出装置の軸方向長を短くすることができ、レイアウト性を向上させることが可能となる。
【0052】
一方、残存部とのステータコアとの間に生じる間隙の量を不均一に設定したことにより、被検出体の回転に伴う磁路長の変化や漏れ磁路等の影響による合成磁気抵抗の変化を抑制できる。このため、磁気検出素子位置における磁束密度の変化の直線性が向上し、磁気検出素子から直線的な出力信号を得ることが可能となり、回転角度の検出精度向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1である回転角検出装置を使用した電子制御スロットル弁の構成を示す断面図である。
【図2】回転角検出装置の構成を示す斜視図である。
【図3】(a)は回転角検出装置の平面図、(b)は(a)のA−A線に沿った断面図である。
【図4】シャフトの回転角度とホールICを通過する磁束の密度との関係を示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態2である回転角検出装置におけるシャフトの回転角度とホールを通過する磁束の密度との関係を示す説明図である。
【図6】従来の回転角検出装置の構成を示す分解斜視図である。
【図7】(a)は図6の回転角検出装置の平面図、(b)は(a)のB−B線に沿った断面図である。
【符号の説明】
1 スロットル弁
2 シャフト
3 ブラシレスモータ
4 ハウジング
5 カバー
6 回転角検出装置
11〜14 ギア
15 減速機構
16a,16b ベアリング
17 ねじりコイルばね
18 アイドルギヤ
19 ギアシャフト
21 作動部
22 切欠部
23 残存部
23a 弦部
23b 円弧部
24 ステータコア
24a シャフト挿通孔
24b 開口部
24c 対向面
24d コア部
24e ヨーク部
24f オーバハング部
24g 間隙
25 コアケース
26 マグネット
26a,26b マグネット
27a,27b ホールIC
28 回転角検出装置
29 ティース
30 基板
31 ステータ
32 ロータ
33 コイル
33 駆動コイル
34 ステータコア
35 ロータシャフト
36 ロータコア
36a マグネット取付部
37 ロータマグネット
38a,38b ベアリング
39 ブラケット
51 シャフト
52 ロータハウジング
53 ロータコア
54 リングマグネット
55 ステータコア
56 スリット
57a,57b ホールIC
A 磁路
B 磁路
CL 中心軸
エアギャップ(間隙)
エアギャップ(間隙)
P 磁路
Q 磁路
δ エアギャップ量

Claims (6)

  1. 回転角度の検出が求められる被検出体に設けられ、軸方向に延びる切欠部と、前記切欠部に沿って延在する残存部とを備える磁性体からなる作動部と、
    前記作動部の周囲に間隙をあけて配置され、前記残存部との間に生じる前記間隙の量が不均一に設定されたステータコアと、
    前記作動部と間隙をあけて対向配置され、前記ステータコアと磁気的に接続されたマグネットと、
    前記ステータコアに取り付けられ、前記マグネットから前記残存部と前記ステータコアを介して前記マグネットに至る磁路中に配置された磁気検出素子とを有することを特徴とする回転角検出装置。
  2. 請求項1記載の回転角検出装置において、前記ステータコアは、前記残存部と対向する対向面を備えるコア部と、前記コア部から延設され前記マグネットによる磁路が形成されるヨーク部と、前記コア部から前記ヨーク部とは別体に突出形成され前記対向面と連続する対向面を備えるオーバハング部とを有することを特徴とする回転角検出装置。
  3. 請求項1又は2記載の回転角検出装置において、前記マグネットが平板状であることを特徴とする回転角検出装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の回転角検出装置において、前記作動部と前記残存部との間の前記間隙の量が周方向に沿って連続的に変化することを特徴とする回転角検出装置。
  5. 請求項4記載の回転角検出装置において、前記作動部と前記残存部との間の前記間隙の量は一次関数的に変化することを特徴とする回転角検出装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の回転角検出装置において、前記被検出体は、エンジンのスロットル弁が固定された回転軸であることを特徴とする回転角検出装置。
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