JP2004125962A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】2重像の発生が少なく、且つ外光及びバックライト部の光利用効率を向上させた液晶表示装置を提供することを課題とする。
【解決手段】液晶表示装置は、液晶パネル部A及びバックライト部Bとの間にポリマーネットワーク液晶部Cが設けられている。ポリマーネットワーク液晶部Cには、一対のガラス基板11に液晶・高分子複合材料であるポリマーネットワーク液晶を封じ込めたポリマーネットワーク液晶層12が形成されている。一対のガラス基板11は、電源13及びスイッチ14を介して互いに接続されている。ガラス基板11に電圧を印加すると、液晶分子部12aの液晶分子が電界方向に配向して、入射された光を透過する。電圧を印加しないと、液晶分子部12aの液晶分子がポリマーネットワーク部12bのポリマーネットワーク表面に沿って向きを変えて、入射された外光L1を散乱させて反射し、後方散乱光L2が形成される。
【選択図】 図1
【解決手段】液晶表示装置は、液晶パネル部A及びバックライト部Bとの間にポリマーネットワーク液晶部Cが設けられている。ポリマーネットワーク液晶部Cには、一対のガラス基板11に液晶・高分子複合材料であるポリマーネットワーク液晶を封じ込めたポリマーネットワーク液晶層12が形成されている。一対のガラス基板11は、電源13及びスイッチ14を介して互いに接続されている。ガラス基板11に電圧を印加すると、液晶分子部12aの液晶分子が電界方向に配向して、入射された光を透過する。電圧を印加しないと、液晶分子部12aの液晶分子がポリマーネットワーク部12bのポリマーネットワーク表面に沿って向きを変えて、入射された外光L1を散乱させて反射し、後方散乱光L2が形成される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、液晶表示装置に関し、とくに、外光を利用しつつ、適宜、内部のバックライト部からの光を利用する液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から液晶表示装置には、外光を利用しつつ、適宜、内部のバックライト部からの光を利用して、視認性を確保しつつ省電力化を図ったものがある
図3にこの種の液晶表示装置の縦断面を示す。
この液晶表示装置は、液晶パネル部Aと、その背後に設けられたバックライト部Bとを備えている。
液晶パネル部Aは、一対のガラス基板1上にそれぞれ形成された透明電極2により液晶を封じ込めて液晶層3を形成し、ガラス基板1の外側に偏光板4を貼り付けて構成される。
バックライト部Bは、透明基板5上に、透明性電極6、有機発光層7及び反射性電極8が順次積層された有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子で構成される。有機発光層7は、透明性電極6と反射性電極8との間に電圧を印加することにより発光し、その光がバックライトとして利用される。また、反射性電極8は液晶パネル部Aに入射した外光または有機発光層7で発光した光を反射して液晶パネル部Aに出射する。
【0003】
このような液晶表示装置において、外光の光量が多い明るい場所では、外光のみの光を利用した液晶表示を行う。すなわち、バックライト部Bでの発光を行わず、液晶パネル部Aに入射した外光が、バックライト部Bの最後方にある反射性電極8で反射し、この反射光が有機発光層7、透明性電極6、透明基板5を透過した後、液晶パネル部Aに再度入って、液晶層3の配向状態に応じた表示光が液晶パネル部Aから出射され液晶表示が行われる。
一方、外光の光量が少ない暗い場所では、バックライト部Bでの発光をも利用して液晶表示を行う。すなわち、透明性電極6と反射性電極8との間に電圧を印加して有機発光層8を発光させ、その光が直接または反射性電極8で反射して、液晶パネル部Aに入り液晶層3の配向状態に応じた液晶表示が行われる。
このように、外光が弱い場合のみバックライト部Bでの発光を利用して液晶表示の視認性を確保し、外光が強い場合はバックライト部Bを発光させず電力消費を抑えている。
【0004】
ところが、上述したような液晶表示装置では、バックライト部Bの反射性電極8の表面が平滑面を有し、入射する外光を鏡面のように反射するため、外光の向きに応じた特定方向の反射光の強度が強くなり、照明が不均一になると共に液晶パネル部Aの視野角が狭くなってしまう。そこで、例えば特許文献1に示される液晶表示装置では、液晶パネル部Aとバックライト部Bとの間に拡散板を配置し、透過する外光の方向を拡散させ、均一な照明を行うと共に液晶パネル部Aの視野角の拡大を図っている。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−50031号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、液晶パネル部Aに入射した外光は、液晶パネル部Aを透過した後、拡散板で様々な方向に散乱して、バックライト部Bの透明基板5、透明性電極6、有機発光層7を透過し、反射性電極8で反射し、さらに、その逆の経路を辿って、液晶パネル部Aに戻されて利用される。このため、外光が通過する上述した各要素において光損失が発生し、外光の光量が減少し光利用効率が低下してしまうという問題があった。
また、バックライト部Bはある程度の厚みを有するため、液晶パネル部Aに入った外光の入射光により形成される像と、液晶パネル部Aに入った外光が反射性電極8により反射して液晶パネル部Aに戻った反射光により形成される像との2重像が液晶パネル部Aから表示されるという問題点もあった。
さらに、バックライト部Bでの発光を利用して液晶表示を行う場合は、発光した光が拡散板を透過することにより光損失が発生し、液晶パネル部Aに届く光量が減少するという問題もあった。
【0007】
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、2重像の発生が少なく、且つ外光及びバックライト部の光利用効率を向上させた液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る液晶表示装置は、液晶パネル部と、液晶パネル部を照明するバックライト部とを備えた液晶表示装置において、液晶パネル部とバックライト部との間に、電圧印加の有無により後方光散乱と光透過とのいずれかが選択されるポリマーネットワーク液晶部を設けたことを特徴とするものである。
【0009】
好ましくは、ポリマーネットワーク液晶部は、電圧除去時に、液晶パネル部からポリマーネットワーク液晶部に入射した外光を散乱させて液晶パネル部に向かって反射し、電圧印加時に、バックライト部からポリマーネットワーク液晶部に入射した光を液晶パネル部に向かって透過するのが望ましい。
バックライト部は、基板上に透明性電極、有機発光層、反射性電極が積層された有機EL素子を備えることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1にこの発明の実施の形態に係る液晶表示装置の全体構造を示す。
この液晶表示装置は、液晶パネル部Aとバックライト部Bと、これらの間に配置されたポリマーネットワーク液晶部Cとを備えている。
液晶パネル部Aは、一対のガラス基板1上にそれぞれ形成された透明電極2により液晶を封じ込めて液晶層3を形成し、ガラス基板1の外側に偏光板4を貼り付けて構成される。
バックライト部Bは、ガラスの透明基板5上に、透明性電極6、有機発光層7及び反射性電極8が順次積層された有機EL素子で構成される。透明性電極6は、外光及び有機発光層で発光される光を透過する例えばITOで形成されている。有機発光層7は、有機EL薄膜からなり、透明性電極6と反射性電極8との間に電圧を印加することにより発光し、その光がバックライトとして利用される。また、反射性電極8は、有機発光層7を駆動するための電極及び光反射板として機能し、光反射性を有する金属、例えばMgInの薄膜からなる鏡面を備える。液晶パネル部Aに入射した外光または有機発光層7で発光した光の一部が、この反射性電極8に反射して液晶パネル部Aに出射する。
【0011】
ポリマーネットワーク液晶部Cには、一対のガラス基板11により液晶・高分子複合材料であるポリマーネットワーク液晶を封じ込めたポリマーネットワーク液晶層12が形成されている。一対のガラス基板11は、電源13及びスイッチ14を介して互いに接続されている。ポリマーネットワーク液晶部Cとしては、例えば、大日本インキ化学工業(株)製のPNLCDを用いることができる。
ポリマーネットワーク液晶層12は、液晶分子部12aとポリマーネットワーク部12bとが混在して構成される。一対のガラス基板11に電圧を印加すると、液晶分子部12aの液晶分子が電界方向に配向し、液晶分子とポリマーネットワークとの屈折率が一致するため、入射された光が透過する。一方、電圧を印加しないと、液晶分子部12aの液晶分子がポリマーネットワーク部12bのポリマーネットワーク表面に沿って向きを変え、それにより液晶分子とポリマーネットワークとの屈折率の不一致を起こし、入射された光は散乱反射され、いわゆる後方光散乱が生じる。
【0012】
次に、この発明の実施の形態に係る液晶表示装置の作用を図1及び2に基づいて説明する。
外光を利用して液晶表示を行う場合、図1に示されるように、スイッチ14を開きガラス基板11間に電圧が印加されない状態にする。
この場合、液晶パネル部Aに入射した外光L1は、ポリマーネットワーク表面に沿って向きを変えた液晶により光散乱した状態で液晶パネル部Aに向かって反射され、後方散乱光L2として液晶パネル部Aに再度入って、液晶層3の配向状態に応じた表示光が液晶パネル部Aから出射され液晶表示が行われる。
【0013】
このように、液晶パネル部Aに入射した外光L1は、ポリマーネットワーク液晶部Cで反射し、後方散乱光L2として液晶パネル部Aに戻される。したがって、従来のように、バックライト部Bの有機EL素子の透明基板5、透明性電極6、有機発光層7を透過し、反射性電極8で反射して再度、有機発光層7、透明性電極6、透明基板5を透過して液晶パネル部Aに戻されるという経路を経ることがないので、有機EL素子の各要素で光エネルギーが吸収されることがなく、外光の光量が減少しにくく光利用効率が低下しにくい。
また、液晶パネル部Aからポリマーネットワーク液晶部Cまでの距離が、液晶パネル部Aから有機EL素子の反射性電極8までの距離よりも短いため、外光の直接光とポリマーネットワーク液晶部Cでの反射光との光路差が短くなるので、2重像の発生が少なくなる。
さらに、液晶パネル部Aから入射した外光L1は、ポリマーネットワーク液晶部Cで散乱反射されるため、液晶表示装置の視野を広げることができ、反射面の金属光沢を低減することができる。
【0014】
一方、バックライト部Bでの発光を利用して液晶表示を行う場合、図2に示されるように、スイッチ14を閉じガラス基板11間に電圧が印加された状態にする。
この場合、ポリマーネットワーク液晶部Cでは、電界方向に配向した液晶分子により光を透過する状態が形成されている。そのため、透明性電極6と反射性電極8との間に電圧を印加して有機発光層7が発光すると、その光L3は、ポリマーネットワーク液晶部Cを液晶パネル部Aに向かって透過し、液晶層3の配向状態に応じた液晶表示が行われる。
このように、ポリマーネットワーク液晶部Cの液晶は、電界方向に配向しているので、ポリマーネットワーク液晶部Cでの光損失が少ない。
【0015】
上述した実施の形態においてバックライト部Bとして有機EL素子を用いたが、これに限るものではなく、ランプ及び導光板等で構成される照明装置を用いることもできる。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る液晶表示装置は、液晶パネル部とバックライト部との間に、電圧印加の有無により後方光散乱と光透過とのいずれかが選択されるポリマーネットワーク液晶部を設けたので、2重像の発生が少なく、且つ外光及びバックライト部の光利用効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る液晶表示装置の構成及び電圧を印加しない状態を示す縦断面図である。
【図2】この発明の実施の形態に係る液晶表示装置に印加した状態を示す縦断面図である。
【図3】従来の液晶表示装置の構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
5…透明基板、6…透明性電極、7…有機発光層、8…反射性電極、A…液晶パネル部、B…バックライト部、C…ポリマーネットワーク液晶部。
【発明の属する技術分野】
この発明は、液晶表示装置に関し、とくに、外光を利用しつつ、適宜、内部のバックライト部からの光を利用する液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から液晶表示装置には、外光を利用しつつ、適宜、内部のバックライト部からの光を利用して、視認性を確保しつつ省電力化を図ったものがある
図3にこの種の液晶表示装置の縦断面を示す。
この液晶表示装置は、液晶パネル部Aと、その背後に設けられたバックライト部Bとを備えている。
液晶パネル部Aは、一対のガラス基板1上にそれぞれ形成された透明電極2により液晶を封じ込めて液晶層3を形成し、ガラス基板1の外側に偏光板4を貼り付けて構成される。
バックライト部Bは、透明基板5上に、透明性電極6、有機発光層7及び反射性電極8が順次積層された有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子で構成される。有機発光層7は、透明性電極6と反射性電極8との間に電圧を印加することにより発光し、その光がバックライトとして利用される。また、反射性電極8は液晶パネル部Aに入射した外光または有機発光層7で発光した光を反射して液晶パネル部Aに出射する。
【0003】
このような液晶表示装置において、外光の光量が多い明るい場所では、外光のみの光を利用した液晶表示を行う。すなわち、バックライト部Bでの発光を行わず、液晶パネル部Aに入射した外光が、バックライト部Bの最後方にある反射性電極8で反射し、この反射光が有機発光層7、透明性電極6、透明基板5を透過した後、液晶パネル部Aに再度入って、液晶層3の配向状態に応じた表示光が液晶パネル部Aから出射され液晶表示が行われる。
一方、外光の光量が少ない暗い場所では、バックライト部Bでの発光をも利用して液晶表示を行う。すなわち、透明性電極6と反射性電極8との間に電圧を印加して有機発光層8を発光させ、その光が直接または反射性電極8で反射して、液晶パネル部Aに入り液晶層3の配向状態に応じた液晶表示が行われる。
このように、外光が弱い場合のみバックライト部Bでの発光を利用して液晶表示の視認性を確保し、外光が強い場合はバックライト部Bを発光させず電力消費を抑えている。
【0004】
ところが、上述したような液晶表示装置では、バックライト部Bの反射性電極8の表面が平滑面を有し、入射する外光を鏡面のように反射するため、外光の向きに応じた特定方向の反射光の強度が強くなり、照明が不均一になると共に液晶パネル部Aの視野角が狭くなってしまう。そこで、例えば特許文献1に示される液晶表示装置では、液晶パネル部Aとバックライト部Bとの間に拡散板を配置し、透過する外光の方向を拡散させ、均一な照明を行うと共に液晶パネル部Aの視野角の拡大を図っている。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−50031号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、液晶パネル部Aに入射した外光は、液晶パネル部Aを透過した後、拡散板で様々な方向に散乱して、バックライト部Bの透明基板5、透明性電極6、有機発光層7を透過し、反射性電極8で反射し、さらに、その逆の経路を辿って、液晶パネル部Aに戻されて利用される。このため、外光が通過する上述した各要素において光損失が発生し、外光の光量が減少し光利用効率が低下してしまうという問題があった。
また、バックライト部Bはある程度の厚みを有するため、液晶パネル部Aに入った外光の入射光により形成される像と、液晶パネル部Aに入った外光が反射性電極8により反射して液晶パネル部Aに戻った反射光により形成される像との2重像が液晶パネル部Aから表示されるという問題点もあった。
さらに、バックライト部Bでの発光を利用して液晶表示を行う場合は、発光した光が拡散板を透過することにより光損失が発生し、液晶パネル部Aに届く光量が減少するという問題もあった。
【0007】
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、2重像の発生が少なく、且つ外光及びバックライト部の光利用効率を向上させた液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る液晶表示装置は、液晶パネル部と、液晶パネル部を照明するバックライト部とを備えた液晶表示装置において、液晶パネル部とバックライト部との間に、電圧印加の有無により後方光散乱と光透過とのいずれかが選択されるポリマーネットワーク液晶部を設けたことを特徴とするものである。
【0009】
好ましくは、ポリマーネットワーク液晶部は、電圧除去時に、液晶パネル部からポリマーネットワーク液晶部に入射した外光を散乱させて液晶パネル部に向かって反射し、電圧印加時に、バックライト部からポリマーネットワーク液晶部に入射した光を液晶パネル部に向かって透過するのが望ましい。
バックライト部は、基板上に透明性電極、有機発光層、反射性電極が積層された有機EL素子を備えることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1にこの発明の実施の形態に係る液晶表示装置の全体構造を示す。
この液晶表示装置は、液晶パネル部Aとバックライト部Bと、これらの間に配置されたポリマーネットワーク液晶部Cとを備えている。
液晶パネル部Aは、一対のガラス基板1上にそれぞれ形成された透明電極2により液晶を封じ込めて液晶層3を形成し、ガラス基板1の外側に偏光板4を貼り付けて構成される。
バックライト部Bは、ガラスの透明基板5上に、透明性電極6、有機発光層7及び反射性電極8が順次積層された有機EL素子で構成される。透明性電極6は、外光及び有機発光層で発光される光を透過する例えばITOで形成されている。有機発光層7は、有機EL薄膜からなり、透明性電極6と反射性電極8との間に電圧を印加することにより発光し、その光がバックライトとして利用される。また、反射性電極8は、有機発光層7を駆動するための電極及び光反射板として機能し、光反射性を有する金属、例えばMgInの薄膜からなる鏡面を備える。液晶パネル部Aに入射した外光または有機発光層7で発光した光の一部が、この反射性電極8に反射して液晶パネル部Aに出射する。
【0011】
ポリマーネットワーク液晶部Cには、一対のガラス基板11により液晶・高分子複合材料であるポリマーネットワーク液晶を封じ込めたポリマーネットワーク液晶層12が形成されている。一対のガラス基板11は、電源13及びスイッチ14を介して互いに接続されている。ポリマーネットワーク液晶部Cとしては、例えば、大日本インキ化学工業(株)製のPNLCDを用いることができる。
ポリマーネットワーク液晶層12は、液晶分子部12aとポリマーネットワーク部12bとが混在して構成される。一対のガラス基板11に電圧を印加すると、液晶分子部12aの液晶分子が電界方向に配向し、液晶分子とポリマーネットワークとの屈折率が一致するため、入射された光が透過する。一方、電圧を印加しないと、液晶分子部12aの液晶分子がポリマーネットワーク部12bのポリマーネットワーク表面に沿って向きを変え、それにより液晶分子とポリマーネットワークとの屈折率の不一致を起こし、入射された光は散乱反射され、いわゆる後方光散乱が生じる。
【0012】
次に、この発明の実施の形態に係る液晶表示装置の作用を図1及び2に基づいて説明する。
外光を利用して液晶表示を行う場合、図1に示されるように、スイッチ14を開きガラス基板11間に電圧が印加されない状態にする。
この場合、液晶パネル部Aに入射した外光L1は、ポリマーネットワーク表面に沿って向きを変えた液晶により光散乱した状態で液晶パネル部Aに向かって反射され、後方散乱光L2として液晶パネル部Aに再度入って、液晶層3の配向状態に応じた表示光が液晶パネル部Aから出射され液晶表示が行われる。
【0013】
このように、液晶パネル部Aに入射した外光L1は、ポリマーネットワーク液晶部Cで反射し、後方散乱光L2として液晶パネル部Aに戻される。したがって、従来のように、バックライト部Bの有機EL素子の透明基板5、透明性電極6、有機発光層7を透過し、反射性電極8で反射して再度、有機発光層7、透明性電極6、透明基板5を透過して液晶パネル部Aに戻されるという経路を経ることがないので、有機EL素子の各要素で光エネルギーが吸収されることがなく、外光の光量が減少しにくく光利用効率が低下しにくい。
また、液晶パネル部Aからポリマーネットワーク液晶部Cまでの距離が、液晶パネル部Aから有機EL素子の反射性電極8までの距離よりも短いため、外光の直接光とポリマーネットワーク液晶部Cでの反射光との光路差が短くなるので、2重像の発生が少なくなる。
さらに、液晶パネル部Aから入射した外光L1は、ポリマーネットワーク液晶部Cで散乱反射されるため、液晶表示装置の視野を広げることができ、反射面の金属光沢を低減することができる。
【0014】
一方、バックライト部Bでの発光を利用して液晶表示を行う場合、図2に示されるように、スイッチ14を閉じガラス基板11間に電圧が印加された状態にする。
この場合、ポリマーネットワーク液晶部Cでは、電界方向に配向した液晶分子により光を透過する状態が形成されている。そのため、透明性電極6と反射性電極8との間に電圧を印加して有機発光層7が発光すると、その光L3は、ポリマーネットワーク液晶部Cを液晶パネル部Aに向かって透過し、液晶層3の配向状態に応じた液晶表示が行われる。
このように、ポリマーネットワーク液晶部Cの液晶は、電界方向に配向しているので、ポリマーネットワーク液晶部Cでの光損失が少ない。
【0015】
上述した実施の形態においてバックライト部Bとして有機EL素子を用いたが、これに限るものではなく、ランプ及び導光板等で構成される照明装置を用いることもできる。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る液晶表示装置は、液晶パネル部とバックライト部との間に、電圧印加の有無により後方光散乱と光透過とのいずれかが選択されるポリマーネットワーク液晶部を設けたので、2重像の発生が少なく、且つ外光及びバックライト部の光利用効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る液晶表示装置の構成及び電圧を印加しない状態を示す縦断面図である。
【図2】この発明の実施の形態に係る液晶表示装置に印加した状態を示す縦断面図である。
【図3】従来の液晶表示装置の構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
5…透明基板、6…透明性電極、7…有機発光層、8…反射性電極、A…液晶パネル部、B…バックライト部、C…ポリマーネットワーク液晶部。
Claims (3)
- 液晶パネル部と、液晶パネル部を照明するバックライト部とを備えた液晶表示装置において、
液晶パネル部とバックライト部との間に、電圧印加の有無により後方光散乱と光透過とのいずれかが選択されるポリマーネットワーク液晶部を設けたことを特徴とする液晶表示装置。 - ポリマーネットワーク液晶部は、
電圧除去時に、液晶パネル部からポリマーネットワーク液晶部に入射した外光を散乱させて液晶パネル部に向かって反射し、
電圧印加時に、バックライト部からポリマーネットワーク液晶部に入射した光を液晶パネル部に向かって透過する請求項1に記載の液晶表示装置。 - バックライト部は、基板上に透明性電極、有機発光層、反射性電極が積層された有機EL素子を備えた請求項1または2に記載の液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002286976A JP2004125962A (ja) | 2002-09-30 | 2002-09-30 | 液晶表示装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002286976A JP2004125962A (ja) | 2002-09-30 | 2002-09-30 | 液晶表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004125962A true JP2004125962A (ja) | 2004-04-22 |
Family
ID=32279917
Family Applications (1)
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JP2002286976A Pending JP2004125962A (ja) | 2002-09-30 | 2002-09-30 | 液晶表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004125962A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009175173A (ja) * | 2008-01-21 | 2009-08-06 | Hitachi Displays Ltd | 液晶表示装置 |
US8106852B2 (en) | 2004-11-04 | 2012-01-31 | Nikon Corporation | Display device and electronic device |
KR101422441B1 (ko) | 2013-01-25 | 2014-07-22 | 주식회사 엘지화학 | 액정 소자 |
CN104536188A (zh) * | 2015-01-27 | 2015-04-22 | 京东方科技集团股份有限公司 | 透明显示装置及其制作方法 |
-
2002
- 2002-09-30 JP JP2002286976A patent/JP2004125962A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8106852B2 (en) | 2004-11-04 | 2012-01-31 | Nikon Corporation | Display device and electronic device |
JP2009175173A (ja) * | 2008-01-21 | 2009-08-06 | Hitachi Displays Ltd | 液晶表示装置 |
KR101422441B1 (ko) | 2013-01-25 | 2014-07-22 | 주식회사 엘지화학 | 액정 소자 |
CN104536188A (zh) * | 2015-01-27 | 2015-04-22 | 京东方科技集团股份有限公司 | 透明显示装置及其制作方法 |
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