JP2004181122A - システムキッチン - Google Patents
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Abstract
【課題】システムキッチンにおいて、シンク下方に収納庫を設けると通気性が悪くなり、収納物および給排水管等の腐食が促進される。一方、シンク下方の空間に何も設けないと給排水管が露出して見栄えが悪くなるとともに、同空間を収納スペースとして活用することができない。
【解決手段】シンク下方の前方に設けられた一対の脚部40a,40bに収納カゴ20a〜20cを回転可能に取り付けることにより、シンク下部を区画することなく収納部を設けることができるとともに、シンク下方の通気性がよい。一方、給排水管14,15は目隠し板30により覆われているため正面から見ても見栄えがよい。従って、シンク下方の空間の通気性を損なうことなく、同空間に収納部を具備させるとともに、見栄えの良いシステムキッチンを提供することができる。
【選択図】 図3
【解決手段】シンク下方の前方に設けられた一対の脚部40a,40bに収納カゴ20a〜20cを回転可能に取り付けることにより、シンク下部を区画することなく収納部を設けることができるとともに、シンク下方の通気性がよい。一方、給排水管14,15は目隠し板30により覆われているため正面から見ても見栄えがよい。従って、シンク下方の空間の通気性を損なうことなく、同空間に収納部を具備させるとともに、見栄えの良いシステムキッチンを提供することができる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、システムキッチンに関し、特にシンクを備えたカウンターを具備するシステムキッチンに関する。
【従来の技術】
従来、この種のシステムキッチンとして、給排水管がシンクの奥側や下方に設けられ、側面板、前面板および扉板等により外部から区画されているものが知られている(例えば特許文献1参照。)。かかる構成によれば、システムキッチンを前方から見て給排水管が露出することなく外観を損ねることがない。
【特許文献1】
特開平9−262143号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したシステムキッチンには次のような課題があった。シンクの下方等に配設された給排水管は、湿気を帯びやすいにもかかわらず、この給排水管が配設されるシンク下方の空間は外気から区画されているため通気性が悪い。従って、給排水管の周辺は湿気がこもりやすく、周辺の部材の腐食を促進させてしまう課題があった。また、シンク下方の空間は、扉等によって通常は外部から視認されないようにしているため、給排水管の漏水等の不具合を早期に発見することが難しいという問題点もあった。更に、前述のとおりシンク下方の空間は、通気性が悪く湿気がこもりやすので収納できるものが制限されてデッドスペースとなり易く、この空間の有効活用が望まれていた。
【0002】
本発明は上記課題にかんがみてなされたもので、給排水管の通気性を確保しつつ、見栄えが良く、シンク下方の空間の有効活用を図ることができるシステムキッチンの提供を目的とする。
【課題を解決する手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、略箱体のキャビネットと、上記キャビネット上に設置されるシンクを備えたカウンターとを具備するシステムキッチンであって、上記シンク下方には前方側に開放的となった開放空間が形成されている構成としてある。
上記のように構成した請求項1にかかる発明は、上記シンクを備える上記カウンターが略箱体のキャビネットの上に設置される。そして、上記カウンターのシンク下方に形成される空間は前面側に開放的にしている。すなわち、上記シンク下方には通気性の良い開放空間が形成される。
【0003】
請求項2にかかる発明は、上記開放空間の手前側には、所定の間隔を隔てて配置されて上記カウンターを支持する一対の脚部が設けられ、同一対の脚部の少なくとも一方には、収納カゴが上記開放空間に収容される収容状態と上記開放空間外に位置する開放状態とに回転可能に支持されている構成としてある。
上記のように構成した請求項2にかかる発明は、上記収納カゴは、上記カウンターを支持する一対の脚部の少なくとも一方に回転可能に連結支持されている。また、上記収納カゴを所定の角度に回転させることにより、収納カゴが上記開放空間に収容される収容状態と、上記開放空間外に位置する開放状態とをそれぞれ形成することができる。
すなわち、上記一対の脚部に上記収納カゴが取り付けられるため上記シンクの下を収納部として活用することができる。さらに、上記収納カゴを回転させることにより、シンクを使用する場合には上記収容状態とすればよいし、収納物の出し入れ等をする場合には上記開放状態とすればよい。
【0004】
請求項3にかかる発明は、上記収納カゴは、略扇形断面を有するとともに、該断面の中心角部分で回転可能に上記脚部に支持されている構成としてある。
上記のように構成した請求項3にかかる発明は、略扇形断面を有する上記収納カゴが、その中心角部分で回転可能に上記脚部に支持される。従って、上記略扇形断面の弧を形成する面が、常に上記収納カゴを回転させたときの軌道を描くこととなる。すなわち、常に軌道を一定とすることができる。
【0005】
請求項4にかかる発明は、上記カウンターを背面側にて支持する背面板を備えるとともに、同背面板には給排水管を目隠しする目隠し部材が取付られている構成としてある。
上記のように構成した請求項4にかかる発明は、上記カウンターは背面板によっても支持される。さらに、同背面板には、シンク下方に配設された上記給排水管を目隠しする目隠し部材が取り付けられている。すなわち、シンク下方に配設された上記給排水管は上記目隠し部材により目隠しされる。
【0006】
請求項5にかかる発明は、上記目隠し部材は、上記収納カゴが上記開放空間に収容される状態において生じる隙間に、当該収納カゴと干渉しない大きさで前面側に凸形に屈曲して上記給排水管を前面側から覆い隠す形状となっている構成としてある。
上記のように構成した請求項5にかかる発明は、上記目隠し部材は、上記収納カゴと干渉することがなく上記給排水管を隠すことができる。また、上記給排水管は、当該目隠し板の前面側に凸形に屈曲した部分に前面側から覆い隠されたのみで、水平方向に覆うものがないため通気性がよい。
【0007】
請求項6にかかる発明は、上記開放空間の手前側には、上記シンクの前面側を視認されないようにするための幕板が設けられている構成としてある。
上記のように構成した請求項6にかかる発明は、上記幕板が上記シンクの前面側に配設されることにより、上記システムキッチンを前方から見たとき、上記シンクの前面側が視認されない。
【0008】
請求項7にかかる発明は、上記幕板は、上記一対の脚部同士を架け渡すように設けられるとともに、左右両端ないしは一端に隣接する上記キャビネットとの連結機構が設けられている構成としてある。
上記のように構成した請求項7にかかる発明は、上記幕板は、上記一対の脚部同士を架け渡すように設けられる。さらに、上記幕板の左右両端ないしは一端に設けられた連結機構により、上記開放空間に隣接して設置される上記キャビネットと連結固定される。
【0009】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、シンク下方の空間が開放的で通気性のよいシステムキッチンを提供することができる。
【0010】
また、請求項2にかかる発明によれば、シンク下方に回転可能な収納カゴを具備するシステムキッチンを提供することができる。
また、請求項3にかかる発明によれば、シンク下方に収納カゴの回転動作をしやすいシステムキッチンを提供することができる。
【0011】
また、請求項4にかかる発明によれば、シンク下方の見栄えが良いシステムキッチンを提供することができる。
また、請求項5にかかる発明によれば、シンク下方の構成部材が干渉することのないシステムキッチン提供することができる。
また、請求項6にかかる発明によれば、シンクの前面側の見栄えが良いシステムキッチンを提供することができる。
また、請求項7にかかる発明によれば、構成ユニット同士の連結が強固なシステムキッチンを提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施形態について説明する。
(1)第一の実施形態:
(2)第二の実施形態:
【0013】
(1)第一の実施形態:
図1は、本発明の一実施形態にかかるシステムキッチンを台所に設置した状態を斜視図により示している。同図において、人工大理石等により形成されたカウンター3がキャビネット2a,2bの上面に略水平となるように取り付けられている。なお、キャビネット2a,2bには主に調理器具等の台所用品が収納される。また、カウンター3に加熱調理器や食器洗い乾燥機等が組み込まれた場合には、その本体部分が収容される。一方、カウンター3の概略中央部には凹形状のシンク12が形成されており、主に食器や食材の洗浄等に供される。さらに、食器や食材等の洗浄および料理に使用する水や湯は、シンクの奥側上面に立設された蛇口11から注がれる。
【0014】
図2は、システムキッチン1のシンク下方の空間をキャビネット2aを横から透視して示している。同図において、給水、給湯管15が蛇口11の下方から背面板13に沿って鉛直下方向に向かって配管されている。さらに、システムキッチンの半分の高さ程で直角に屈曲し壁60に設けられた図示しない給水、給湯口に繋がっている。これにより、蛇口11に水や湯が供給されている。一方、シンク12の中央部の凹部に供給された水および湯であって、使用されず排水されるものは排水管14を経由して床面に設けられた排水口へと排出される。
【0015】
図3は、本実施形態におけるシステムキッチン1のシンク部分を斜め上方からキャビネット2a,2bを透視して示している。同図において、シンク下方の空間の前面側両端に一対の金属製のパイプ脚部40a,40bと、同シンク下方の空間の背面側には背面板13がカウンター3を支持するように鉛直に配設されている。また、同シンク下方の空間には、収納カゴ20a〜20cが備えられている。収納カゴ20a〜20cは、略扇形断面を有する形状をしているとともに、上面が開口し収納物等の出し入れが可能となっている。すなわち、二面の平面側面、一面の曲面側面および略扇形の底面によって構成されている。また、収納カゴ20a〜20cは、金属製のワイヤーを格子状に組み表面に樹脂を被覆させた面材を上記の側面および底面に使用している。そして、略扇形断面の中心角部において脚部40a,40bに連結部材41a〜41cを介して取り付けられている。
【0016】
連結部材41a〜41cは、脚部40a,40bの外径よりも若干内径が大きい円筒状部材であって、脚部40a,40bを一周取り囲んで配設されている。また、連結部材41a〜41cの接線方向に略板状の接合部が延出し、上記接合部にて収納カゴ20a〜20cとネジ止め固定がされている。さらに、連結部材41a〜41cの内壁には図示しない所定の長さのガイド溝が水平に設けられるとともに、脚部40a,40bの側面には図示しない略円柱状の突出部が設けられている。そして、上記ガイド溝に上記突出部が係合することにより、収納カゴ20a〜20cと脚部40a,40bは、収納カゴ20a〜20cの自重に抗して互いの相対位置を保持している。さらに、相対的に上記略円柱状の突出部は上記ガイド溝内を水平方向に移動することができるため、連結部材41a〜41cは所定の長さに設けられた上記ガイド溝の範囲において、脚部40a,40bの中心を軸心として回転が可能となっている。従って、連結部材41a〜41cに連結固定された収納カゴ20a〜20cも、脚部40a,40bの中心を軸心として所定の回転角の範囲内で回転が可能となっている。
【0017】
かかる構成により、シンク下方の空間に収納カゴ20a〜20cを備えたため、シンク下方の空間に収納部を確保することが可能となる。さらに、シンク下方の空間を構成するものは、収納カゴ20a〜20cのみであって、一切シンク下方の空間を外気から隔てる側面板、前面板および扉板等がないためシンク下方の空間の通気性が良い。さらに、収納カゴ20a〜20cはワイヤーラック状に形成されているため、より通気性を確保することができる。従って、湿気のこもりやすい給水、給湯管15、排水管14周辺にも十分に換気がなされ、湿気による腐食を抑制することが可能となる。むろん、収納カゴ20a〜20cに食品等の湿気を嫌うものを収納する場合においても、通気性がよいため好適である。
【0018】
また、上述したように収納カゴ20a〜20cは、脚部40a,40bを中心に回転が可能であるため、図1に示した収納カゴ20a〜20cのように、シンク使用時は収納カゴ20a〜20cをシンク下方の空間に収容しておくことができるため作業の邪魔とならない。一方、収納カゴ20a〜20cに収納物を出し入れ等する際には、図3に示すように、収納カゴ20a〜20cをシステムキッチン1の前方に引き出した開放状態にしておけば、収納カゴ20a〜20cの上部の開口から収納物等を出し入れすることが可能である。
【0019】
さらに、同開放状態においては、シンク12の下方は前面側に開放的な空間となる。従って、使用者が椅子等に座ってシンク12で作業する場合等には、同空間に膝を入れることができ、シンク12の使い勝手を向上させることができる。さらに、車椅子を利用する使用者でもそのまま作業することが可能となる。一方、本構成はシンク下方の空間に複数の板材を要する箱体の収納部を形成することはなく、部品点数が減少し組み立てのコストや構成材料費等のコストも低減することが可能である。
【0020】
また、図3において、シンク12の前方側には、シンク12の深さより少し幅の広い磁性金属板ないしは磁性金属板に樹脂等の被覆等を施した略板状部材であって、左右両端を直角に屈曲させ略コの字形状に形成された幕板16が、脚部40a,40bを架け渡しつつ、幕板16の左右両方の端面がシステムキッチン1の背面方向に向くように同脚部に固定して取り付けられている。なお、幕板16は、上端がカウンター3の裏面(キャビネット2a,bの上面と接触する面)に接するように取り付けられている。また、幕板16の屈曲されて形成された左右の面には、左右に隣接して配置されるキャビネット2a,2bとの固定用の穴17がそれぞれ設けられている。
【0021】
かかる構成により、シンク12の前面側にシンクの深さより幅広の幕板16が取り付けられるため、システムキッチン1を前方から見たとき、シンク12の下方に突出した部分が露出することがなく景観がよい。また、幕板16は、屈曲されて形成された左右の面に設けられた固定穴17により、隣接するキャビネット2a,bの側面にネジ止め固定することが可能である。従って、システムキッチン1を構成するシンク部分とキャビネット部分との連結をより強固なものとすることができる。一方、幕板16の上端はカウンター3の裏面と接触しているため同カウンター3を下方向から支持することとなる。従って、幕板16を配設したことでカウンター3およびシンク12の下向きの耐荷重性も向上させることができる。さらに、幕板16は磁性金属板で形成されているので、マグネットを利用することでメモ用紙を留めておいたり、小物を掛けておくことができて便利である。
【0022】
さらに、図4において、収納カゴの構成例を斜め上方から見て示している。同図において、ワイヤーラック状の収納カゴ20aの底面にはキャスター26a,26bが取り付けられている。キャスター26a,26bは、接地して収納カゴ20aを底面から支持しているとともに、車輪部が滑動することにより収納カゴ20aの回転運動を滑らかにしている。また、収納カゴ20aの内部には、収納カゴ20aの内部を放射状に区画する内箱21〜23が、隙間無く着脱可能に備えられている。内箱21は、上面にフタ21a,21bを有する。さらに、フタ21aの前方側端部に帯状の開口部が設けられるとともに、同奥側端部にて蝶番を介しフタ21bに連結されている。一方、フタ21bは、内箱20の本体部に固定されている。
【0023】
上記の構成により、帯状の開口部に手を掛け持ち上げることにより、フタ21aは上記蝶番を支点に開くことが可能であるとともに、さらに、上方に持ち上げることにより内箱21を取り出すことも可能である。なお、本図において、内箱21は持ち上げられた状態であり、内箱22は、内箱21と同じものが収納カゴ20aに納められた状態を示している。さらに、内箱23はフタが無いため、収納カゴ20aをシステムキッチン1の前方に引き出せば、常に収納物の出し入れが可能である。また、内箱23も、内箱21,22と同様に取っ手23aを持って上方に取り出すことが可能である。
【0024】
かかる構成により、そのままで使用するには容積が大きすぎる収納カゴ20aの収納空間を区画することにより、容積を使い勝手のよい大きさにするとともに、収納物を分別することが可能となる。さらに、各内箱は個別に着脱可能であって、取っ手を備えているため必要時に取り外して、内部の収納物を運搬することが可能である。特に、不燃物、可燃物等の分類毎にゴミを分別することができるので、分別ゴミ箱として好適である。さらに、内箱21〜23は、全て同一の半径を有する略扇形断面を有する形状となっているため、収納カゴ20aに納められる順序を入れ替えることも可能である。すなわち、内箱21を中心に配置することも可能であるし、端に配置することも可能である。従って、使用者は使いやすい内箱の配置を選択することができ便利である。むろん、容積の大きい収納物を収納したい場合には、内箱を全て取り外して使用することも可能である。
【0025】
また、収納カゴ20aは容積が大きいため収納物を内部に詰め込んだ場合には、非常に重くなる場合がある。従って、上記の場合において収納カゴ20aを回転させる際に大きな力が必要となってしまう。そこで、収納カゴ20aの底面にキャスター26a,26bを備えることで、少ない力でも回転させることが可能となる。また、キャスター26a,26bは接地して収納カゴ20aを支持しているため、連結部41aにかかる荷重を低減させる効果も得ることができる。
【0026】
図5は、別の収納カゴ20bの内部に配設された内箱の実施例を示している。同図において、略扇形断面を有する内箱24は、着脱可能であって、上方に取り外された状態となっている。一方、収納カゴ20bの内部には別の内箱25が納められている。また、内箱24は、内箱25の上に段積みをして収納カゴ20bに納められる。内箱24,25の内部には区画壁が設けられ、同内箱の内部を複数の小部屋に区画している。また、内箱24の内部には、略扇形断面の中心から円弧方向に向かって半径の半分程度までの範囲に略扇形断面となる肉厚部が形成されるとともに、同肉厚部には、放射状のスリット部が5本形成されている。さらに、当該スリット部には、刃先が略扇形断面の中心に向かう方向で包丁が挿入されている。
【0027】
かかる構成により、内箱24に包丁を収納しておくことが可能となる。特に、スリット部は放射状に形成されているため、柄の部分においては隣接した包丁との間隔が広くなる。従って、複数の包丁を挿入した場合でも、柄に手を掛け包丁を取り出す際に、手を隣接する包丁の柄に干渉させることがない。また、包丁の柄は常に収納カゴ20bをシステムキッチン1の手前に回転させ引き出した場合、引き出した使用者の側に位置することとなるため、柄を手に取って出し入れがし易い。一方、内箱の内部を複数の小部屋に区画しているため、内箱24,25は小物を整理収納するのに好適であるし、収納カゴ20bが回転する際に収納物が内箱内で不用意に動いたりしてしまうことを防止できる。
【0028】
図6は、システムキッチン1の水平方向の断面を見て示した図である。同図において、目隠し板30は、左右両端を背面板13に当接しつつ、背面板13および目隠し板30の両端に設けられた固定穴にてネジ止めされ固定されている。また、目隠し板30の中央部は前方に半円弧状に屈曲している。従って、上記屈曲部は、背面板13の中央前方に配設された給水、給湯管15および14より前面に位置することとなる。
【0029】
かかる構成により、目隠し板30は、給水、給湯管15および排水管14を前面から覆い隠しているため、システムキッチン1を正面から見たとき、給水、給湯管15等が露出することなく景観が悪くなることがない。ただし、前面から覆い隠しているのみであるため、上方または下方から通気が可能である。従って、給水、給湯管15および排水管14の周辺に湿気がこもることがなく、各部材の湿気による腐食を抑制することができる。また、目隠し板30の取り外しは両端のネジ止めを解除するだけでよい。一方、シンク下方の空間は収納カゴ20a〜20cを回転させることにより開放状態とすることができる。従って、給水、給湯管15、および排水管14等にメンテナンス作業等をする際には、作業者はシンク下方の空間にもぐり込み、容易に目隠し板30を取り外して作業することができる。さらに、シンク下方の空間は開放的に形成されているため、通常からシンク下方の視認性が良く、給水、給湯管15、および排水管14等に何らかの異常が発生した場合に、使用者等は早期にその異常を発見することができる。
【0030】
ここで、各構成部材の位置関係について以下に説明する。同図において、境界線X1,X2は、収納カゴ20a,20cが回転する際の軌道の範囲の外縁を示しており、本実施形態においては、収納カゴ20a,20cの略扇形断面の半径の和が脚部40a,40bの間隔より小さく設定されているため、境界線X1,X2は交差せずに同収納カゴ同士が干渉することはない。なお、本実施形態では収納カゴ20a,20cともに同じ断面形状のものを例示したが、上記条件を満たせば左右違う大きさの収納カゴを配設することも可能である。
【0031】
また、シンク下方の空間であって、収納カゴ20a,20cが回転する際の軌道外の領域は、背面板13に向かって幅広となる略三角柱状の隙間となっている。この隙間に対応させて目隠し板30も背面板13に向かって幅広となる形状となっているため、上記の隙間に丁度入り込んで干渉を避けることができる。
【0032】
(2)第二の実施形態:
図7は、本発明にかかる第二の実施形態を斜視図により示している。本実施形態にかかるシンク台100においては、キャビネットを具備しない構成となっている。シンク台100の上面にはステンレス製のシンク112が背面板113および前面側に位置する左右一対の中空状パイプ脚部140a,140bにより水平支持されている。また、左右一対の脚部140a,140bには回転可能に収納カゴ120a〜120cが支持連結され、同収納カゴを回動させることによりシンク下方の空間を収容状態と開放状態とにすることができる。さらに、シンク112に給排水を行う給排水管がシンク下方に配設されるとともに、同給排水管は背面板113に取り付けられた目隠し板130により目隠しがされている。また、シンク113の前面側は幕板116により隠されている。
【0033】
本実施形態においても、シンク下方の構成としては、第一の実施形態と同様となっている。従って、シンク下方の通気性、メンテナンス性、収納性および景観はそれぞれ良好となっている。すなわち、本発明の思想は、第一の実施形態のようなシステムキッチンに限定されず、少なくともシンクを有するシンク台においても、同シンク台の前面側にて所定の間隔を隔てて配置されて上記シンクを支持する一対の脚部と、同一対の脚部のそれぞれにて所定角度の範囲で回転可能に支持された収納カゴとを具備する構成とすることにより適用することが可能であって、上述したようなシンク下方の通気性等の良好なシンク台を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態にかかるシステムキッチンを台所に設置した状態を斜め上方から見て示した図
【図2】本発明の第一の実施形態にかかるシステムキッチンのシンク下方の空間をキャビネットを横から透視して示している。
【図3】本発明の第一の実施形態にかかるシステムキッチンを台所に設置した状態を斜め上方からキャビネットを透視して示している。
【図4】本発明の第一の実施形態にかかる収納カゴの構成例を斜め上方から見て示している。
【図5】本発明の第一の実施形態にかかる収納カゴの内部に配設された内箱の構成例を示している。
【図6】本発明の第一の実施形態にかかるシステムキッチン1の水平方向の断面を見て示した図である。
【図7】本発明の第二の実施形態にかかるシンク材を台所に設置した状態を斜め上方から見て示した図
【符号の説明】
1…システムキッチン
100…シンク台
11,111…蛇口
12,112…シンク
13,113…背面板
14…排水管
15…給水、給湯管
16,116…幕板
17…連結穴
20a〜20c…収納カゴ
120a〜120c…収納カゴ
21〜23…内箱
21a,21b…フタ
26a,26b…キャスター
30,130…目隠し板
40a,40b…脚部
140a,140b…脚部
41a〜41c…連結部材
60…壁
X1,X2…境界線
【発明の属する技術分野】
本発明は、システムキッチンに関し、特にシンクを備えたカウンターを具備するシステムキッチンに関する。
【従来の技術】
従来、この種のシステムキッチンとして、給排水管がシンクの奥側や下方に設けられ、側面板、前面板および扉板等により外部から区画されているものが知られている(例えば特許文献1参照。)。かかる構成によれば、システムキッチンを前方から見て給排水管が露出することなく外観を損ねることがない。
【特許文献1】
特開平9−262143号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したシステムキッチンには次のような課題があった。シンクの下方等に配設された給排水管は、湿気を帯びやすいにもかかわらず、この給排水管が配設されるシンク下方の空間は外気から区画されているため通気性が悪い。従って、給排水管の周辺は湿気がこもりやすく、周辺の部材の腐食を促進させてしまう課題があった。また、シンク下方の空間は、扉等によって通常は外部から視認されないようにしているため、給排水管の漏水等の不具合を早期に発見することが難しいという問題点もあった。更に、前述のとおりシンク下方の空間は、通気性が悪く湿気がこもりやすので収納できるものが制限されてデッドスペースとなり易く、この空間の有効活用が望まれていた。
【0002】
本発明は上記課題にかんがみてなされたもので、給排水管の通気性を確保しつつ、見栄えが良く、シンク下方の空間の有効活用を図ることができるシステムキッチンの提供を目的とする。
【課題を解決する手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、略箱体のキャビネットと、上記キャビネット上に設置されるシンクを備えたカウンターとを具備するシステムキッチンであって、上記シンク下方には前方側に開放的となった開放空間が形成されている構成としてある。
上記のように構成した請求項1にかかる発明は、上記シンクを備える上記カウンターが略箱体のキャビネットの上に設置される。そして、上記カウンターのシンク下方に形成される空間は前面側に開放的にしている。すなわち、上記シンク下方には通気性の良い開放空間が形成される。
【0003】
請求項2にかかる発明は、上記開放空間の手前側には、所定の間隔を隔てて配置されて上記カウンターを支持する一対の脚部が設けられ、同一対の脚部の少なくとも一方には、収納カゴが上記開放空間に収容される収容状態と上記開放空間外に位置する開放状態とに回転可能に支持されている構成としてある。
上記のように構成した請求項2にかかる発明は、上記収納カゴは、上記カウンターを支持する一対の脚部の少なくとも一方に回転可能に連結支持されている。また、上記収納カゴを所定の角度に回転させることにより、収納カゴが上記開放空間に収容される収容状態と、上記開放空間外に位置する開放状態とをそれぞれ形成することができる。
すなわち、上記一対の脚部に上記収納カゴが取り付けられるため上記シンクの下を収納部として活用することができる。さらに、上記収納カゴを回転させることにより、シンクを使用する場合には上記収容状態とすればよいし、収納物の出し入れ等をする場合には上記開放状態とすればよい。
【0004】
請求項3にかかる発明は、上記収納カゴは、略扇形断面を有するとともに、該断面の中心角部分で回転可能に上記脚部に支持されている構成としてある。
上記のように構成した請求項3にかかる発明は、略扇形断面を有する上記収納カゴが、その中心角部分で回転可能に上記脚部に支持される。従って、上記略扇形断面の弧を形成する面が、常に上記収納カゴを回転させたときの軌道を描くこととなる。すなわち、常に軌道を一定とすることができる。
【0005】
請求項4にかかる発明は、上記カウンターを背面側にて支持する背面板を備えるとともに、同背面板には給排水管を目隠しする目隠し部材が取付られている構成としてある。
上記のように構成した請求項4にかかる発明は、上記カウンターは背面板によっても支持される。さらに、同背面板には、シンク下方に配設された上記給排水管を目隠しする目隠し部材が取り付けられている。すなわち、シンク下方に配設された上記給排水管は上記目隠し部材により目隠しされる。
【0006】
請求項5にかかる発明は、上記目隠し部材は、上記収納カゴが上記開放空間に収容される状態において生じる隙間に、当該収納カゴと干渉しない大きさで前面側に凸形に屈曲して上記給排水管を前面側から覆い隠す形状となっている構成としてある。
上記のように構成した請求項5にかかる発明は、上記目隠し部材は、上記収納カゴと干渉することがなく上記給排水管を隠すことができる。また、上記給排水管は、当該目隠し板の前面側に凸形に屈曲した部分に前面側から覆い隠されたのみで、水平方向に覆うものがないため通気性がよい。
【0007】
請求項6にかかる発明は、上記開放空間の手前側には、上記シンクの前面側を視認されないようにするための幕板が設けられている構成としてある。
上記のように構成した請求項6にかかる発明は、上記幕板が上記シンクの前面側に配設されることにより、上記システムキッチンを前方から見たとき、上記シンクの前面側が視認されない。
【0008】
請求項7にかかる発明は、上記幕板は、上記一対の脚部同士を架け渡すように設けられるとともに、左右両端ないしは一端に隣接する上記キャビネットとの連結機構が設けられている構成としてある。
上記のように構成した請求項7にかかる発明は、上記幕板は、上記一対の脚部同士を架け渡すように設けられる。さらに、上記幕板の左右両端ないしは一端に設けられた連結機構により、上記開放空間に隣接して設置される上記キャビネットと連結固定される。
【0009】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、シンク下方の空間が開放的で通気性のよいシステムキッチンを提供することができる。
【0010】
また、請求項2にかかる発明によれば、シンク下方に回転可能な収納カゴを具備するシステムキッチンを提供することができる。
また、請求項3にかかる発明によれば、シンク下方に収納カゴの回転動作をしやすいシステムキッチンを提供することができる。
【0011】
また、請求項4にかかる発明によれば、シンク下方の見栄えが良いシステムキッチンを提供することができる。
また、請求項5にかかる発明によれば、シンク下方の構成部材が干渉することのないシステムキッチン提供することができる。
また、請求項6にかかる発明によれば、シンクの前面側の見栄えが良いシステムキッチンを提供することができる。
また、請求項7にかかる発明によれば、構成ユニット同士の連結が強固なシステムキッチンを提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施形態について説明する。
(1)第一の実施形態:
(2)第二の実施形態:
【0013】
(1)第一の実施形態:
図1は、本発明の一実施形態にかかるシステムキッチンを台所に設置した状態を斜視図により示している。同図において、人工大理石等により形成されたカウンター3がキャビネット2a,2bの上面に略水平となるように取り付けられている。なお、キャビネット2a,2bには主に調理器具等の台所用品が収納される。また、カウンター3に加熱調理器や食器洗い乾燥機等が組み込まれた場合には、その本体部分が収容される。一方、カウンター3の概略中央部には凹形状のシンク12が形成されており、主に食器や食材の洗浄等に供される。さらに、食器や食材等の洗浄および料理に使用する水や湯は、シンクの奥側上面に立設された蛇口11から注がれる。
【0014】
図2は、システムキッチン1のシンク下方の空間をキャビネット2aを横から透視して示している。同図において、給水、給湯管15が蛇口11の下方から背面板13に沿って鉛直下方向に向かって配管されている。さらに、システムキッチンの半分の高さ程で直角に屈曲し壁60に設けられた図示しない給水、給湯口に繋がっている。これにより、蛇口11に水や湯が供給されている。一方、シンク12の中央部の凹部に供給された水および湯であって、使用されず排水されるものは排水管14を経由して床面に設けられた排水口へと排出される。
【0015】
図3は、本実施形態におけるシステムキッチン1のシンク部分を斜め上方からキャビネット2a,2bを透視して示している。同図において、シンク下方の空間の前面側両端に一対の金属製のパイプ脚部40a,40bと、同シンク下方の空間の背面側には背面板13がカウンター3を支持するように鉛直に配設されている。また、同シンク下方の空間には、収納カゴ20a〜20cが備えられている。収納カゴ20a〜20cは、略扇形断面を有する形状をしているとともに、上面が開口し収納物等の出し入れが可能となっている。すなわち、二面の平面側面、一面の曲面側面および略扇形の底面によって構成されている。また、収納カゴ20a〜20cは、金属製のワイヤーを格子状に組み表面に樹脂を被覆させた面材を上記の側面および底面に使用している。そして、略扇形断面の中心角部において脚部40a,40bに連結部材41a〜41cを介して取り付けられている。
【0016】
連結部材41a〜41cは、脚部40a,40bの外径よりも若干内径が大きい円筒状部材であって、脚部40a,40bを一周取り囲んで配設されている。また、連結部材41a〜41cの接線方向に略板状の接合部が延出し、上記接合部にて収納カゴ20a〜20cとネジ止め固定がされている。さらに、連結部材41a〜41cの内壁には図示しない所定の長さのガイド溝が水平に設けられるとともに、脚部40a,40bの側面には図示しない略円柱状の突出部が設けられている。そして、上記ガイド溝に上記突出部が係合することにより、収納カゴ20a〜20cと脚部40a,40bは、収納カゴ20a〜20cの自重に抗して互いの相対位置を保持している。さらに、相対的に上記略円柱状の突出部は上記ガイド溝内を水平方向に移動することができるため、連結部材41a〜41cは所定の長さに設けられた上記ガイド溝の範囲において、脚部40a,40bの中心を軸心として回転が可能となっている。従って、連結部材41a〜41cに連結固定された収納カゴ20a〜20cも、脚部40a,40bの中心を軸心として所定の回転角の範囲内で回転が可能となっている。
【0017】
かかる構成により、シンク下方の空間に収納カゴ20a〜20cを備えたため、シンク下方の空間に収納部を確保することが可能となる。さらに、シンク下方の空間を構成するものは、収納カゴ20a〜20cのみであって、一切シンク下方の空間を外気から隔てる側面板、前面板および扉板等がないためシンク下方の空間の通気性が良い。さらに、収納カゴ20a〜20cはワイヤーラック状に形成されているため、より通気性を確保することができる。従って、湿気のこもりやすい給水、給湯管15、排水管14周辺にも十分に換気がなされ、湿気による腐食を抑制することが可能となる。むろん、収納カゴ20a〜20cに食品等の湿気を嫌うものを収納する場合においても、通気性がよいため好適である。
【0018】
また、上述したように収納カゴ20a〜20cは、脚部40a,40bを中心に回転が可能であるため、図1に示した収納カゴ20a〜20cのように、シンク使用時は収納カゴ20a〜20cをシンク下方の空間に収容しておくことができるため作業の邪魔とならない。一方、収納カゴ20a〜20cに収納物を出し入れ等する際には、図3に示すように、収納カゴ20a〜20cをシステムキッチン1の前方に引き出した開放状態にしておけば、収納カゴ20a〜20cの上部の開口から収納物等を出し入れすることが可能である。
【0019】
さらに、同開放状態においては、シンク12の下方は前面側に開放的な空間となる。従って、使用者が椅子等に座ってシンク12で作業する場合等には、同空間に膝を入れることができ、シンク12の使い勝手を向上させることができる。さらに、車椅子を利用する使用者でもそのまま作業することが可能となる。一方、本構成はシンク下方の空間に複数の板材を要する箱体の収納部を形成することはなく、部品点数が減少し組み立てのコストや構成材料費等のコストも低減することが可能である。
【0020】
また、図3において、シンク12の前方側には、シンク12の深さより少し幅の広い磁性金属板ないしは磁性金属板に樹脂等の被覆等を施した略板状部材であって、左右両端を直角に屈曲させ略コの字形状に形成された幕板16が、脚部40a,40bを架け渡しつつ、幕板16の左右両方の端面がシステムキッチン1の背面方向に向くように同脚部に固定して取り付けられている。なお、幕板16は、上端がカウンター3の裏面(キャビネット2a,bの上面と接触する面)に接するように取り付けられている。また、幕板16の屈曲されて形成された左右の面には、左右に隣接して配置されるキャビネット2a,2bとの固定用の穴17がそれぞれ設けられている。
【0021】
かかる構成により、シンク12の前面側にシンクの深さより幅広の幕板16が取り付けられるため、システムキッチン1を前方から見たとき、シンク12の下方に突出した部分が露出することがなく景観がよい。また、幕板16は、屈曲されて形成された左右の面に設けられた固定穴17により、隣接するキャビネット2a,bの側面にネジ止め固定することが可能である。従って、システムキッチン1を構成するシンク部分とキャビネット部分との連結をより強固なものとすることができる。一方、幕板16の上端はカウンター3の裏面と接触しているため同カウンター3を下方向から支持することとなる。従って、幕板16を配設したことでカウンター3およびシンク12の下向きの耐荷重性も向上させることができる。さらに、幕板16は磁性金属板で形成されているので、マグネットを利用することでメモ用紙を留めておいたり、小物を掛けておくことができて便利である。
【0022】
さらに、図4において、収納カゴの構成例を斜め上方から見て示している。同図において、ワイヤーラック状の収納カゴ20aの底面にはキャスター26a,26bが取り付けられている。キャスター26a,26bは、接地して収納カゴ20aを底面から支持しているとともに、車輪部が滑動することにより収納カゴ20aの回転運動を滑らかにしている。また、収納カゴ20aの内部には、収納カゴ20aの内部を放射状に区画する内箱21〜23が、隙間無く着脱可能に備えられている。内箱21は、上面にフタ21a,21bを有する。さらに、フタ21aの前方側端部に帯状の開口部が設けられるとともに、同奥側端部にて蝶番を介しフタ21bに連結されている。一方、フタ21bは、内箱20の本体部に固定されている。
【0023】
上記の構成により、帯状の開口部に手を掛け持ち上げることにより、フタ21aは上記蝶番を支点に開くことが可能であるとともに、さらに、上方に持ち上げることにより内箱21を取り出すことも可能である。なお、本図において、内箱21は持ち上げられた状態であり、内箱22は、内箱21と同じものが収納カゴ20aに納められた状態を示している。さらに、内箱23はフタが無いため、収納カゴ20aをシステムキッチン1の前方に引き出せば、常に収納物の出し入れが可能である。また、内箱23も、内箱21,22と同様に取っ手23aを持って上方に取り出すことが可能である。
【0024】
かかる構成により、そのままで使用するには容積が大きすぎる収納カゴ20aの収納空間を区画することにより、容積を使い勝手のよい大きさにするとともに、収納物を分別することが可能となる。さらに、各内箱は個別に着脱可能であって、取っ手を備えているため必要時に取り外して、内部の収納物を運搬することが可能である。特に、不燃物、可燃物等の分類毎にゴミを分別することができるので、分別ゴミ箱として好適である。さらに、内箱21〜23は、全て同一の半径を有する略扇形断面を有する形状となっているため、収納カゴ20aに納められる順序を入れ替えることも可能である。すなわち、内箱21を中心に配置することも可能であるし、端に配置することも可能である。従って、使用者は使いやすい内箱の配置を選択することができ便利である。むろん、容積の大きい収納物を収納したい場合には、内箱を全て取り外して使用することも可能である。
【0025】
また、収納カゴ20aは容積が大きいため収納物を内部に詰め込んだ場合には、非常に重くなる場合がある。従って、上記の場合において収納カゴ20aを回転させる際に大きな力が必要となってしまう。そこで、収納カゴ20aの底面にキャスター26a,26bを備えることで、少ない力でも回転させることが可能となる。また、キャスター26a,26bは接地して収納カゴ20aを支持しているため、連結部41aにかかる荷重を低減させる効果も得ることができる。
【0026】
図5は、別の収納カゴ20bの内部に配設された内箱の実施例を示している。同図において、略扇形断面を有する内箱24は、着脱可能であって、上方に取り外された状態となっている。一方、収納カゴ20bの内部には別の内箱25が納められている。また、内箱24は、内箱25の上に段積みをして収納カゴ20bに納められる。内箱24,25の内部には区画壁が設けられ、同内箱の内部を複数の小部屋に区画している。また、内箱24の内部には、略扇形断面の中心から円弧方向に向かって半径の半分程度までの範囲に略扇形断面となる肉厚部が形成されるとともに、同肉厚部には、放射状のスリット部が5本形成されている。さらに、当該スリット部には、刃先が略扇形断面の中心に向かう方向で包丁が挿入されている。
【0027】
かかる構成により、内箱24に包丁を収納しておくことが可能となる。特に、スリット部は放射状に形成されているため、柄の部分においては隣接した包丁との間隔が広くなる。従って、複数の包丁を挿入した場合でも、柄に手を掛け包丁を取り出す際に、手を隣接する包丁の柄に干渉させることがない。また、包丁の柄は常に収納カゴ20bをシステムキッチン1の手前に回転させ引き出した場合、引き出した使用者の側に位置することとなるため、柄を手に取って出し入れがし易い。一方、内箱の内部を複数の小部屋に区画しているため、内箱24,25は小物を整理収納するのに好適であるし、収納カゴ20bが回転する際に収納物が内箱内で不用意に動いたりしてしまうことを防止できる。
【0028】
図6は、システムキッチン1の水平方向の断面を見て示した図である。同図において、目隠し板30は、左右両端を背面板13に当接しつつ、背面板13および目隠し板30の両端に設けられた固定穴にてネジ止めされ固定されている。また、目隠し板30の中央部は前方に半円弧状に屈曲している。従って、上記屈曲部は、背面板13の中央前方に配設された給水、給湯管15および14より前面に位置することとなる。
【0029】
かかる構成により、目隠し板30は、給水、給湯管15および排水管14を前面から覆い隠しているため、システムキッチン1を正面から見たとき、給水、給湯管15等が露出することなく景観が悪くなることがない。ただし、前面から覆い隠しているのみであるため、上方または下方から通気が可能である。従って、給水、給湯管15および排水管14の周辺に湿気がこもることがなく、各部材の湿気による腐食を抑制することができる。また、目隠し板30の取り外しは両端のネジ止めを解除するだけでよい。一方、シンク下方の空間は収納カゴ20a〜20cを回転させることにより開放状態とすることができる。従って、給水、給湯管15、および排水管14等にメンテナンス作業等をする際には、作業者はシンク下方の空間にもぐり込み、容易に目隠し板30を取り外して作業することができる。さらに、シンク下方の空間は開放的に形成されているため、通常からシンク下方の視認性が良く、給水、給湯管15、および排水管14等に何らかの異常が発生した場合に、使用者等は早期にその異常を発見することができる。
【0030】
ここで、各構成部材の位置関係について以下に説明する。同図において、境界線X1,X2は、収納カゴ20a,20cが回転する際の軌道の範囲の外縁を示しており、本実施形態においては、収納カゴ20a,20cの略扇形断面の半径の和が脚部40a,40bの間隔より小さく設定されているため、境界線X1,X2は交差せずに同収納カゴ同士が干渉することはない。なお、本実施形態では収納カゴ20a,20cともに同じ断面形状のものを例示したが、上記条件を満たせば左右違う大きさの収納カゴを配設することも可能である。
【0031】
また、シンク下方の空間であって、収納カゴ20a,20cが回転する際の軌道外の領域は、背面板13に向かって幅広となる略三角柱状の隙間となっている。この隙間に対応させて目隠し板30も背面板13に向かって幅広となる形状となっているため、上記の隙間に丁度入り込んで干渉を避けることができる。
【0032】
(2)第二の実施形態:
図7は、本発明にかかる第二の実施形態を斜視図により示している。本実施形態にかかるシンク台100においては、キャビネットを具備しない構成となっている。シンク台100の上面にはステンレス製のシンク112が背面板113および前面側に位置する左右一対の中空状パイプ脚部140a,140bにより水平支持されている。また、左右一対の脚部140a,140bには回転可能に収納カゴ120a〜120cが支持連結され、同収納カゴを回動させることによりシンク下方の空間を収容状態と開放状態とにすることができる。さらに、シンク112に給排水を行う給排水管がシンク下方に配設されるとともに、同給排水管は背面板113に取り付けられた目隠し板130により目隠しがされている。また、シンク113の前面側は幕板116により隠されている。
【0033】
本実施形態においても、シンク下方の構成としては、第一の実施形態と同様となっている。従って、シンク下方の通気性、メンテナンス性、収納性および景観はそれぞれ良好となっている。すなわち、本発明の思想は、第一の実施形態のようなシステムキッチンに限定されず、少なくともシンクを有するシンク台においても、同シンク台の前面側にて所定の間隔を隔てて配置されて上記シンクを支持する一対の脚部と、同一対の脚部のそれぞれにて所定角度の範囲で回転可能に支持された収納カゴとを具備する構成とすることにより適用することが可能であって、上述したようなシンク下方の通気性等の良好なシンク台を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態にかかるシステムキッチンを台所に設置した状態を斜め上方から見て示した図
【図2】本発明の第一の実施形態にかかるシステムキッチンのシンク下方の空間をキャビネットを横から透視して示している。
【図3】本発明の第一の実施形態にかかるシステムキッチンを台所に設置した状態を斜め上方からキャビネットを透視して示している。
【図4】本発明の第一の実施形態にかかる収納カゴの構成例を斜め上方から見て示している。
【図5】本発明の第一の実施形態にかかる収納カゴの内部に配設された内箱の構成例を示している。
【図6】本発明の第一の実施形態にかかるシステムキッチン1の水平方向の断面を見て示した図である。
【図7】本発明の第二の実施形態にかかるシンク材を台所に設置した状態を斜め上方から見て示した図
【符号の説明】
1…システムキッチン
100…シンク台
11,111…蛇口
12,112…シンク
13,113…背面板
14…排水管
15…給水、給湯管
16,116…幕板
17…連結穴
20a〜20c…収納カゴ
120a〜120c…収納カゴ
21〜23…内箱
21a,21b…フタ
26a,26b…キャスター
30,130…目隠し板
40a,40b…脚部
140a,140b…脚部
41a〜41c…連結部材
60…壁
X1,X2…境界線
Claims (7)
- 略箱体のキャビネットと、上記キャビネット上に設置されるシンクを備えたカウンターとを具備するシステムキッチンであって、
上記シンク下方には前方側に開放的となった開放空間が形成されていることを特徴とするシステムキッチン - 上記開放空間の手前側には、所定の間隔を隔てて配置されて上記カウンターを支持する一対の脚部が設けられ、同一対の脚部の少なくとも一方には、収納カゴが上記開放空間に収容される状態と上記開放空間外に位置する状態とに回転可能に支持されていることを特徴とする請求項1に記載のシステムキッチン
- 上記収納カゴは、略扇形断面を有するとともに、該断面の中心角部分で回転可能に上記脚部に支持されていることを特徴とする請求項2に記載のシステムキッチン
- 上記カウンターを背面側にて支持する背面板を備えるとともに、同背面板には給排水管を目隠しする目隠し部材が取付られていることを特徴とする請求項2または請求項3のいずれかに記載のシステムキッチン
- 上記目隠し部材は、上記収納カゴが上記開放空間に収容される状態において生じる隙間に、当該収納カゴと干渉しない大きさで前面側に凸形に屈曲して上記給排水管を前面側から覆い隠す形状となっていることを特徴とする請求項4に記載のシステムキッチン
- 上記開放空間の手前側には、上記シンクの前面側を視認されないようにするための幕板が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のシステムキッチン
- 上記幕板は、上記一対の脚部同士を架け渡すように設けられるとともに、左右両端ないしは一端に隣接する上記キャビネットとの連結機構が設けられていることを特徴とする請求項6に記載のシステムキッチン
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP6327771B1 (ja) * | 2017-09-27 | 2018-05-23 | 有限会社Pc技術研究所 | 収納ラック及びこれを備えたシステムキッチン |
-
2002
- 2002-12-06 JP JP2002354697A patent/JP2004181122A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP6327771B1 (ja) * | 2017-09-27 | 2018-05-23 | 有限会社Pc技術研究所 | 収納ラック及びこれを備えたシステムキッチン |
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