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JP2003126916A - 螺旋溝付管の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

螺旋溝付管の製造方法およびその製造装置

Info

Publication number
JP2003126916A
JP2003126916A JP2001320153A JP2001320153A JP2003126916A JP 2003126916 A JP2003126916 A JP 2003126916A JP 2001320153 A JP2001320153 A JP 2001320153A JP 2001320153 A JP2001320153 A JP 2001320153A JP 2003126916 A JP2003126916 A JP 2003126916A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
tube
forming
spiral grooved
pipe material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001320153A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiji Omasa
英治 大政
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sango Co Ltd
Original Assignee
Sango Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sango Co Ltd filed Critical Sango Co Ltd
Priority to JP2001320153A priority Critical patent/JP2003126916A/ja
Publication of JP2003126916A publication Critical patent/JP2003126916A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形ロールを管素材に押し付けてこれらを相
対的に回転させ、管素材に螺旋溝を成形するものにおい
て、成形される螺旋溝付管の角張りや偏平等の変形を防
止する。 【解決手段】 管素材3に螺旋溝を形成する複数の成形
ロールを、管素材3の円周方向に互いに間隙を有して管
素材3の外周に配置する。複数の成形ロール7を管素材
3の求心方向に押し付けるとともに管素材3の外周を相
対的に回転および管軸方向に相対的に移動されることに
より螺旋溝付管を製造する。成形された螺旋溝付部の外
周形状を保持する外周形状保持部材10を、成形ロール
7同士の間隙に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は螺旋溝付管の製造方
法およびその製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用クーラの熱交換器の伝熱
管等に用いられる螺旋溝付管の製造方法として、複数の
成形ロールを、その軸心を管軸に対して傾斜させて管の
外周に配置し、成形ロールを管の求心方向へ押し付ける
とともに相対的に管の外周で回転させることにより、管
を圧延して管に螺旋状の溝を形成する方法が、例えば特
開平10−249445号公報中の従来の技術として開
示されている。
【0003】この製造方法においては、図9に示すよう
に、例えば管101の外周に3個の成形ロール102〜
104を配置して螺旋溝を成形する際において、成形ロ
ール102〜104による圧延中に管101の断面が図
10に示すように変形して角張り部105を有する角張
形状の管製品106になる問題がある。この角張り現象
は管の剛性不足、成形ロール及び圧延機を含めた機械系
の剛性不足、過大な圧下量、過大な圧延速度等により発
生し、その角張りの形状は図10に示すような三角や図
11に示す四角、またはそれ以上の多角形になる。
【0004】この問題を解決するために、特開平10−
249445号公報に記載の発明では、図12に示すよ
うに、1個の成形ロール201に、円周外延工具部20
2,203を所定ピッチで2群に分けて配置し、この両
群の間に非圧延部204を設け、このような成形ロール
201で管205に螺旋溝を成形する方法が提案されて
いる。
【0005】この方法によれば、前記の問題は解決され
るとしても前記のように成形ロールの形状が非常に複雑
になるという問題がある。
【0006】また、他の従来の技術として、管材の外周
面に嵌合するダイを設け、該ダイの内部に1個の成形ロ
ールを設けるとともに該成形ロールから所定距離離れた
位置に力付加部材を設け、成形ローラで管に螺旋溝を成
形するとともに該成形された直後の螺旋溝に対し力付加
部材により力を付与して、管のゆがみを抑制する方法
が、例えば特開昭59−27740号公報に開示されて
いる。
【0007】
【発明が解決使用とする課題】ところで、一般的に螺旋
溝の精度を高くするためには、前記図9に示すように管
の円周上に複数の成形ロールを略等間隔に配置して、こ
れを管の求心方向に均一に押し付けることが好ましい。
【0008】そのため、前記特開昭59−27740号
公報に記載の前記の方法において、そのロールと力付加
部材を複数配置しようとすると、管軸方向に複数個のダ
イを並べて配置しなければならず、装置自体が複雑かつ
大規模なものになる問題がある。
【0009】そこで本発明は、前記の各問題を解決する
螺旋溝付管の製造方法および製造装置を提供することを
目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の第1の発明は、管素材に螺旋溝を
形成する複数の成形ロールが、管素材の円周方向に互い
に間隙を有して管素材の外周に配置され、かつ、その複
数の成形ロールが管素材の求心方向に押し付けられると
ともに管素材の外周を相対的に回転および管軸方向に相
対的に移動されることにより螺旋溝付管を製造する方法
において、成形ロール同士の間隙で、螺旋溝が成形され
た管における螺旋溝付部の外周形状を保持するようにし
たことを特徴とする螺旋溝付管の製造方法である。
【0011】本発明においては、複数の成形ロールによ
り螺旋溝が精度良く成形されるとともに、隣接する成形
ロールの間隙において、螺旋溝が成形された管における
螺旋溝付部の外周の形状を保持するように、すなわち、
螺旋溝付部の外周面の変形を防止するようにしたので、
螺旋溝付部の角張りや偏平等の変形が防止される。
【0012】請求項2記載の第2の発明は、前記第1の
発明において、成形ロールにおける螺旋溝付部が形成さ
れて出てくる側において、螺旋溝付部の管軸の曲がりや
ねじれを防止するようにした螺旋溝付管の製造方法であ
る。
【0013】本発明においては、前記の成形ロールによ
って成形された螺旋溝付部が、成形ロールから出てくる
ときに、その螺旋溝付部の管軸の曲がりやねじれが防止
される。
【0014】請求項3記載の第3の発明は、前記第1又
は第2の発明において、管素材用回転駆動手段により管
素材を回転し、この管素材が回転されるのに伴い、前記
成形ロールおよび前記螺旋溝付部の外周形状を保持する
外周形状保持部材を有する成形工具が管軸方向に移動す
るようにした螺旋溝付管の製造方法である。なお、ここ
での成形工具の管軸方向の移動とは、ネジ切り作用と同
様な螺旋構成形により、成形工具が管軸方向へ従動する
こと、もしくは、成形工具に前記の従動を補助する駆動
力を付与して成形工具を管軸方向へ駆動させること、の
両者を意味する。
【0015】本発明においては、管素材が回転駆動さ
れ、この管素材の回転により成形工具が管軸方向へ移動
されるため、管素材の全長が短い、または直径が小さ
い、または軽量である場合に、回転駆動力を小さくで
き、駆動装置がコンパクトになる。
【0016】請求項4記載の第4の発明は、前記第3の
発明において、前記成形工具を、前記管素材用回転駆動
手段から遠ざかる方向へ移動するようにした螺旋溝付管
の製造方法である。
【0017】本発明においては、管素材の一端を管素材
用回転駆動手段で保持し、成形工具を管素材用回転駆動
手段より遠ざかる方向へ移動することにより、管素材の
他端を自由端(フリーの状態)にすることができる。し
たがって、螺旋溝の成形時において管に、その全長が縮
む作用が働いた場合に、その作用に追従し管が容易に縮
み、螺旋溝部の減肉が発生しない。
【0018】請求項5記載の第5の発明は、前記第1又
は第2の発明において、成形工具用回転駆動手段によ
り、前記成形ロールおよび前記螺旋溝付部の外周形状を
保持する外周形状保持部材を有する成形工具を回転し、
この回転に伴い、前記管素材が管軸方向に移動するよう
にした螺旋溝付管の製造方法である。
【0019】管素材の全長が長い(数メートル)、また
は重い場合には成形工具の方を回転駆動した方が駆動力
を小さくでき、駆動装置のコンパクト化が可能となるた
め、本発明は、このような場合に有効である。
【0020】請求項6記載の第6の発明は、前記第1又
は第2の発明において、管素材の回転を阻止し、前記成
形ロールおよび前記螺旋溝付部の外周形状を保持する外
周形状保持部材を有する成形工具を成形工具用回転駆動
手段により回転し、この回転に伴い、成形工具が成形工
具用回転駆動手段とともに管軸方向へ移動するようにし
た螺旋溝付管の製造方法である。
【0021】なお、ここでの成形工具の管軸方向の移動
とは、ネジ切り作用と同様な螺旋構成形により、成形工
具が管軸方向へ従動すること、もしくは、成形工具側に
前記の従動を補助する駆動力を付与して成形工具を管軸
方向へ駆動させること、の両者を意味する。本発明にお
いても前記第1及び第2の発明と同様の作用、効果が得
られる。
【0022】請求項7記載の第7の発明は、管素材に螺
旋溝を形成する複数の成形ロールが、管素材の円周方向
に互いに間隙を有して管素材の外周に配置され、かつ、
その複数の成形ロールが管素材の求心方向に押し付けら
れるとともに管素材の外周を相対的に回転および管軸方
向に相対的に移動されることにより螺旋溝付管を製造す
る装置において、成形された螺旋溝付部の外周形状を保
持する外周形状保持部材を、成形ロール同士の間隙に配
置したことを特徴とする螺旋溝付管の製造装置である。
【0023】本発明によれば、前記第1の発明の作用と
同様の作用を発揮する。
【0024】請求項8記載の第8の発明は、前記第7の
発明において、成形ロールにおける螺旋溝付部が形成さ
れて出てくる側において、螺旋溝付部の管軸の曲がりや
ねじれを防止するガイドを設けた螺旋溝付管の製造装置
である。
【0025】本発明によれば、前記第2の発明の作用と
同様の作用を発揮する。
【0026】
【発明の実施の形態】図1乃至図8に示す実施例に基づ
いて本発明の実施の形態について説明する。
【0027】図1及び図3は第1実施例を示す。
【0028】図1において、ベース1上には施盤、電気
ドリル等からなる管素材用回転駆動手段2が固定されて
おり、該管素材用回転駆動手段2の先部には管素材3を
取外し可能に保持するチャック4が設けられている。そ
して、管素材3の一端部をチャック4で保持してその管
素材3を管素材用回転駆動手段2により管軸を中心とし
て回転するようになっている。また、前記の管素材3
は、水平方向に配置された状態でチャック4に保持さ
れ、かつ回転させられる。
【0029】前記ベース1上には、前記チャック4に保
持された状態にある管素材3の軸心と平行して移動用の
ガイド5が設けられており、そのガイド5上に螺旋溝を
成形する成形工具6が管軸方向に自由に移動できるよう
に設けられている。
【0030】前記成形工具6は主に、成形ロール7、ロ
ール位置調整部材8、該ロール位置調整部材8を駆動す
る調整用駆動手段9、外周形状保持部材10、円筒状の
入口ガイド11、円筒状の出口ガイド12から構成され
ている。
【0031】次に、前記成形工具6の各構成部品につい
て説明する。
【0032】成形ロール7は、図2に示すように腕13
により水平な支軸14によって回転自在に支持され、か
つ、その支軸14が、装着される管素材3の軸心に対し
て傾斜して配置され、該成形ロール7を管素材3の管壁
に押し付けて、管素材3との相対回転により管素材3に
螺旋溝を成形するようになっている。該成形ロール7
は、図の実施例では管素材3の外周に2個対向して配置
されているが、3個以上設けてもよい。このような複数
の成形ロール7は、成形時のバランスを良くすることか
ら、等間隔に配置することが好ましく、例えば3個の場
合は120°間隔に配置する。
【0033】成形工具6の枠体15には、管素材3の軸
心と直交する方向に案内軸16が架設され、該案内軸1
6に一対の移動部材17が摺動可能に備えられている。
そして、該一対の移動部材17,17に前記の腕13,
13が設けられ、一対の移動部材17,17を図2にお
いて相対的に近づけることにより、腕13,13を介し
て両成形ロール7,7が管素材3の求心方向に移動し、
一対の移動部材17,17を図2において相対的に離間
する方向に移動することにより、腕13,13を介して
両成形ロール7,7が管素材3の反求心方向に移動する
ようになっている。
【0034】前記ロール位置調整部材8は前記2個の成
形ロール7,7を同時に、かつ均等量移動させるもの
で、図の実施例ではパンタグラフ状に形成され、そのリ
ンクの節部18が前記両移動部材17,17に連結され
ている。
【0035】前記調整用駆動手段9は、前記パンタグラ
フの上部の節部19に連結したロッド20と、該ロッド
20を昇降(往復)させるネジ式又は油圧シリンダなど
の駆動部21とからなり、該ロッド20を上動させるこ
とにより、パンタグラフ式のロール位置調整部材8が閉
じて、2個の成形ロール7,7が同時、かつ、均等量、
管素材3の求心方向に移動し、また、ロッド20を下動
させることにより、パンタグラフ式のロール位置調整部
材8が開いて、2個の成形ロール7,7が同時、かつ、
均等量、管素材3に対して反求心方向へ移動するように
なっている。
【0036】前記外周形状保持部材10は、プレート状
に形成されて、図2及び図3に示すように、前記隣接す
る成形ロール7,7の間に位置して配置され、図の例で
は2個対向して配置されている。該外周形状保持部材1
0は管素材3の軸心から放射方向に向って配置され、そ
の外端は成形工具6の枠体15に固着されている。ま
た、内端面は、成形ロール7により成形された螺旋溝部
における管3の外周面に接触または近接する保持面10
aに形成され、該保持面10aは、螺旋溝部における管
3の外周面、すなわち螺旋溝の両側に位置する山部にお
ける頂面の周方向の曲率と略同一の曲率の曲面に形成さ
れている。更に、外周形状保持部材10の保持面10a
は、図1に示すように、管軸方向において、螺旋溝の1
ピッチ以上の長さに形成されている。そして、この保持
面10aの管軸方向における略中間部に前記の成形ロー
ル7が位置するようになっている。前記の外周形状保持
部材10の保持面10aによって、螺旋溝が成形された
管の螺旋溝付部の外周形状を保持、すなわち螺旋溝付部
の外周面の変形を防止するようになっている。また、特
に成形ロール7が2個の場合には、外周形状保持部材1
0によって、管材3が成形ロール7,7間の定位置で位
置決めされるようになっている。
【0037】外周形状保持部材10は、図の例では2個
設けたが、前記のように成形ロール7を3個以上配置す
る場合は、外周形状保持部材10を各成形ロール7間に
位置するように等間隔に3個以上配置することが好まし
い。
【0038】前記入口ガイド11及び出口ガイド12は
円筒状に形成され、その中心部に貫通形成した挿通穴1
1a,12aに管素材3が貫通するように、前記成形ロ
ール7及び外周形状保持部材10の両側、すなわち管素
材3の軸方向の両側に位置して前記枠体15に固着され
ている。該入口ガイド11及び出口ガイド12の挿通穴
11a,12aの内径は、その内面が成形された螺旋溝
部における管3の外周面、すなわち螺旋溝の両側に位置
する山部の頂面に近接又は接触するように、管素材3と
略同径に設定されており、この入口ガイド11及び出口
ガイド12によって、成形された管の螺旋溝付部に、螺
旋溝の成形力による管軸の曲がりやねじれなどが生じる
ことがないようにしている。
【0039】図1において、前記管素材用回転駆動手段
2と反対側に位置して管の受台22がベース1上に固設
されており、管素材3の他端側を回転ロール23上で支
承して、成形時における管の撓みや振れを防止するよう
になっている。
【0040】次に前記第1実施例の構造による螺旋溝付
管の製造方法について説明する。
【0041】先ず、成形工具6における駆動部21によ
りロッド20を下動してパンタグラフ式のロール位置調
整部材8を開き、両成形ロール7,7の対向間隔を管素
材3の外径よりも広くしておく。
【0042】次に、螺旋溝が成形されていない管素材3
を、前記成形工具6における入口ガイド11の挿通穴1
1a、両成形ロール7,7の間、外周形状保持部材1
0,10の間、出口ガイド12の挿通穴12aに挿通す
るとともに、その管素材3の一端部を管素材用回転駆動
手段2のチャック4で保持し、他端側を受台22の回転
ロール23で支承する。
【0043】また、成形工具6内に前記のように管素材
3を挿通した状態において、成形工具6を螺旋溝の成形
開始位置(図1のA位置)まで管素材用回転駆動手段2
側へ移動する。
【0044】次に、駆動部21によりロッド20を上動
してロール位置調整部材8を閉じ方向へ動かし、両成形
ロール7,7を管素材3の求心方向へ移動させ、該両成
形ロール7,7で管素材3の管壁を押し付けて凹ませ
る。
【0045】次に、管素材用回転駆動手段2により管素
材3を、その軸心回りに回転させる。これにより、両成
形ロール7,7の支軸14が管素材3の軸心に対して傾
斜しているため、成形ロール7,7で管素材3に螺旋溝
を成形しながら成形工具6が管素材用回転駆動手段2か
ら遠ざかる方向(図1の矢印B方向)へ移動(従動)し
て螺旋溝付管が製造される。なお、成形ロール7,7の
支軸14の傾斜方向と管素材3の回転方向は、前記のよ
うに、管素材3の回転により成形工具6が管素材用回転
駆動手段2から遠ざかる方向に移動するように設定され
ている。
【0046】前記の成形工具6の移動に際し、成形工具
6が重くて従動しにくく、成形性及び形状精度が悪くな
る場合には、成形工具6を管軸方向へ移動させる駆動源
を設けて、成形工具6に前記移動方向への従動を補助す
る駆動力を付与してもよい。
【0047】前記のような螺旋溝の成形時においては、
成形ロール7,7間に外周形状保持部材10,10が配
置されていることにより、成形された螺旋溝部の管外周
面が変形しようとした場合に、外周形状保持部材10,
10の保持面10aによりその変形が阻止され、螺旋溝
付管の角張り、偏平等の変形が防止される。また、特に
実施例のように、成形ロール7が2個の場合において
は、外周形状保持部材10によって、管材3が成形ロー
ル7,7間の定位置で位置決めされるため、一層前記の
角張りや偏平等の変形が防止される。
【0048】また、成形ロール7,7及び外周形状保持
部材10,10からなる螺旋溝成形部の出口側には出口
ガイド12が設けられているため、螺旋溝が成形された
部分の管の外周面が出口ガイド12により支承され、成
形ロール7,7の成形力が管素材3に作用することによ
って管軸が曲がったり、ねじれ等が生じることを防止で
きる。
【0049】更に、前記のような入口ガイド11を設け
ることにより、一層管軸の曲がりやねじれ等が生じるこ
とを防止できる。
【0050】また、前記のように管素材3側を回転し、
この回転により成形工具6側が管軸方向に移動(又はア
シスト的に駆動)するように構成することにより、管素
材3の全長が短い場合、又は直径が小さい場合、又は軽
量である場合に、管素材3の駆動力を小さくすることが
でき、駆動装置のコンパクト化を図ることができる。
【0051】また、螺旋溝の成形時に成形工具6が管素
材3の固定側である管素材用回転駆動手段2から遠ざか
る方向へ移動するとともに、管素材3の前記固定側と反
対の側がフリーであることにより、成形ロール7により
管素材3の管壁を凹状に曲げた場合、その曲げ量に応じ
て管素材3のフリー側が自由に管軸方向に移動するた
め、螺旋溝部の減肉が発生しない。
【0052】なお、図示しないが、管素材3の内部にマ
ンドレルを挿入配置して成形精度を高めてもよい。ま
た、螺旋溝の成形開始や終了位置などの制御は、エンコ
ーダなどで行ってもよい。
【0053】図4乃至図7は第2実施例を示す。
【0054】本第2実施例は、管素材3側を回転しない
ように固定し、成形工具6側を管軸回りに回転して管素
材3に螺旋溝を成形するようにしたものである。
【0055】図4において、ベース1上には成形工具用
回転駆動手段31が固設され、該成形工具用回転駆動手
段31により回転される回転体32に、成形工具6が連
結して備えられている。成形工具6には、その中央部に
前記第1実施例と同様の複数の成形ロール7と、複数の
外周形状保持部材10と、入口ガイド11と、出口ガイ
ド12が、前記第1実施例と同様に配置されて備えられ
ている。そして、これらの部材の中心部に、前記第1実
施例と同様に管素材3が挿通されるようになっている。
また、このように挿通された管素材3は、回転体32及
び成形工具回転駆動手段31内を移動可能に貫通するよ
うになっている。
【0056】前記の成形工具6は、成形工具用回転駆動
手段31によって回転される回転体32と一体になって
管素材3の管軸回りに回転するようになっている。
【0057】ベース1上には、配置される管素材3に平
行する方向において移動用のガイド5が設けられてお
り、該ガイド5上に管固定部材33が、ガイド5方向に
沿って自由に移動できるように備えられている。該管固
定部材33には、管素材3を固定保持するチャック34
が設けられており、該チャック34は、シリンダ35に
よる上チャック34aの昇降により、管素材3を回転不
能に挟持したり、離したりすることができるようになっ
ている。
【0058】前記管固定部材33を挟んで前記成形工具
用回転駆動手段31と反対側のベース1上には受台36
が固定配置されており、該受台36に回転ロール37を
設けてその回転ロール37上に管素材3を移動可能に支
承するようになっている。
【0059】本第2実施例による螺旋溝付管の製造方法
について説明する。
【0060】先ず、管固定部材33を図4に示す螺旋溝
成形開始位置Aに移動配置し、管素材3を、成形工具用
回転駆動手段31、回転体32、成形工具6、管固定部
材33のチャック34内に挿通し、前記管固定部材33
に、そのチャック34により管素材3を回転不能に固定
する。
【0061】次で、成形工具6における成形ロール7を
前記第1実施例と同様に管素材3の求心方向に移動させ
て、該成形ロール7で管素材3の管壁を押し付けて凹ま
せる。
【0062】次に、成形工具用回転駆動手段31により
回転体32とともに成形工具6を管軸回りに回転させ
る。これにより、前記第1実施例と同様の作用によって
管素材3の外周に螺旋溝が成形される。また、この成形
により管素材3は図4の矢印B方向へ押し移動され、管
素材3を固持した管固定部材33は図4の矢印B方向に
従動する。
【0063】このように、管素材3側の回転を阻止し、
成形工具6側を回転しても前記第1実施例と同様の成形
作用により管素材3に螺旋溝を成形することができ、前
記第1実施例の成形と同様の効果を発揮することができ
る。
【0064】図8は第3実施例を示す。
【0065】本第3実施例は、前記第2実施例における
回転体32及び成形工具6を備えた成形工具用回転駆動
手段31を、ベース1上に設けた前記ガイド5に移動可
能に備え、前記第2実施例の管固定部材33をベース1
上に固定したものである。その他の構造は前記第2実施
例と同様であるため、前記と同一部材には前記と同一の
符号を付してその説明は省略する。
【0066】本第3実施例において、管素材3を前記第
2実施例と同様に管固定部材33、成形工具6、回転体
32、成形工具用回転駆動手段31内に挿通し、管素材
3を管固定部材33のチャック34に回転不能に固定し
た後、成形工具用回転駆動手段31により成形工具6を
管軸回りに回転すると、成形工具6により前記実施例と
同様に管素材3に螺旋溝が成形される。
【0067】この第3実施例では管素材3側が固定さ
れ、成形工具6側が管軸方向に移動可能であるため、螺
旋溝の成形時に成形工具6、回転体32、成形工具用回
転駆動手段31が、ベース1上のガイド5に沿って、す
なわち管軸方向に沿って矢印C方向に移動(従動)す
る。
【0068】本第3実施例においても、螺旋溝の成形は
前記第1実施例と同様の作用により行われ、前記第1実
施例と同様の効果を発揮する。
【0069】なお、本第3実施例においては、重い成形
工具用回転駆動手段31、回転体32を有する成形工具
6側が移動するため、成形工具6側、すなわち成形工具
用回転駆動手段31を図8の矢印C方向への移動させる
駆動源を設けて、成形工具用回転駆動手段31に前記矢
印C方向への従動を補助する駆動力を付与するとよい。
【0070】前記第2及び第3実施例においては、長尺
の管素材3を間欠的に送給しながらその管素材3に螺旋
溝を成形することができる。したがって、図8に示した
ように、コイル状に巻かれた管素材3を間欠的に送給し
て、所定箇所に螺旋溝を成形し、かつ、所定の長さに順
次切断することにより、歩留りの向上を図ることができ
る。
【0071】なお、前記のようにコイル状に巻かれた管
素材3を使用する場合には、その送給途中に直伸機38
を設ける。また、板材をロール造管して送給してもよ
い。このような直伸機やロール造管機は前記螺旋溝製造
機に、一体ラインとして並べることができる。
【0072】
【発明の効果】以上のようであるから、請求項1記載の
発明によれば、螺旋溝管の角張りや偏平等の変形を防止
できる。
【0073】請求項2記載の発明によれば、更に、螺旋
溝付管の管軸の曲がりやねじれ等を防止できる。
【0074】請求項3記載の発明によれば、回転駆動力
を小さくできて駆動装置のコンパクト化が可能になる。
【0075】請求項4記載の発明によれば、螺旋溝成形
時において溝部の減肉の発生を防止できる。
【0076】請求項5記載の発明によれば、管素材が長
い場合や重い場合において、駆動装置のコンパクト化が
可能になる。
【0077】請求項6記載の発明においても前記請求項
1及び請求項2の発明と同様の効果を発揮できる。
【0078】請求項7記載の発明によれば、前記請求項
1の発明の効果と同様の効果を発揮する製造装置を提供
できる。
【0079】請求項8記載の発明によれば、前記請求項
2の発明の効果と同様の効果を発揮する製造装置を提供
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す螺旋溝付管の製造装
置を示す側断面図。
【図2】図1の成形工具6を図の右側から見た図。
【図3】図2における成形ロールと外周形状保持部材を
示す拡大正面図。
【図4】本発明の第2実施例を示す螺旋溝付管の製造装
置を示す側面図。
【図5】図4における成形工具の成形ロール部を示す
図。
【図6】図5におけるD−D線断面図。
【図7】図5における管固定部材を示す正面図。
【図8】本発明の第3実施例を示す螺旋溝付管の製造装
置を示す側面図。
【図9】従来の成形ロールによる螺旋溝付管の成形を説
明する図。
【図10】図9の成形ロールによる成形時に生じる管の
変形状態を示す図。
【図11】図9の成形ロールによる成形によって生じる
管の他の変形例を示す図。
【図12】従来の他の成形ロールを示す図。
【符号の説明】
2 管素材用回転駆動手段 3 管素材 6 成形工具 7 成形ロール 10 外周形状保持部材 12 出口ガイド 31 成形工具用回転駆動手段 32 回転体 33 管固定部材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管素材に螺旋溝を形成する複数の成形ロ
    ールが、管素材の円周方向に互いに間隙を有して管素材
    の外周に配置され、かつ、その複数の成形ロールが管素
    材の求心方向に押し付けられるとともに管素材の外周を
    相対的に回転および管軸方向に相対的に移動されること
    により螺旋溝付管を製造する方法において、成形ロール
    同士の間隙で、螺旋溝が成形された管における螺旋溝付
    部の外周形状を保持するようにしたことを特徴とする螺
    旋溝付管の製造方法。
  2. 【請求項2】 成形ロールにおける螺旋溝付部が形成さ
    れて出てくる側において、螺旋溝付部の管軸の曲がりや
    ねじれを防止するようにした請求項1記載の螺旋溝付管
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 管素材用回転駆動手段により管素材を回
    転し、この管素材が回転されるのに伴い、前記成形ロー
    ルおよび前記螺旋溝付部の外周形状を保持する外周形状
    保持部材を有する成形工具が管軸方向に移動するように
    した請求項1又は2記載の螺旋溝付管の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記成形工具を、前記管素材用回転駆動
    手段から遠ざかる方向へ移動するようにした請求項3記
    載の螺旋溝付管の製造方法。
  5. 【請求項5】 成形工具用回転駆動手段により、前記成
    形ロールおよび前記螺旋溝付部の外周形状を保持する外
    周形状保持部材を有する成形工具を回転し、この回転に
    伴い、前記管素材が管軸方向に移動するようにした請求
    項1又は2記載の螺旋溝付管の製造方法。
  6. 【請求項6】 管素材の回転を阻止し、前記成形ロール
    および前記螺旋溝付部の外周形状を保持する外周形状保
    持部材を有する成形工具を成形工具用回転駆動手段によ
    り回転し、この回転に伴い、成形工具が成形工具用回転
    駆動手段とともに管軸方向へ移動するようにした請求項
    1又は2記載の螺旋溝付管の製造方法。
  7. 【請求項7】 管素材に螺旋溝を形成する複数の成形ロ
    ールが、管素材の円周方向に互いに間隙を有して管素材
    の外周に配置され、かつ、その複数の成形ロールが管素
    材の求心方向に押し付けられるとともに管素材の外周を
    相対的に回転および管軸方向に相対的に移動されること
    により螺旋溝付管を製造する装置において、成形された
    螺旋溝付部の外周形状を保持する外周形状保持部材を、
    成形ロール同士の間隙に配置したことを特徴とする螺旋
    溝付管の製造装置。
  8. 【請求項8】 成形ロールにおける螺旋溝付部が形成さ
    れて出てくる側において、螺旋溝付部の管軸の曲がりや
    ねじれを防止するガイドを設けた請求項7記載の螺旋溝
    付管の製造装置。
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