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JP2003109765A - 有機発光素子 - Google Patents

有機発光素子

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Publication number
JP2003109765A
JP2003109765A JP2001300548A JP2001300548A JP2003109765A JP 2003109765 A JP2003109765 A JP 2003109765A JP 2001300548 A JP2001300548 A JP 2001300548A JP 2001300548 A JP2001300548 A JP 2001300548A JP 2003109765 A JP2003109765 A JP 2003109765A
Authority
JP
Japan
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substituted
group
unsubstituted
polycyclic aromatic
general formula
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2001300548A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Suzuki
幸一 鈴木
Kazunori Ueno
和則 上野
Akihiro Senoo
章弘 妹尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2001300548A priority Critical patent/JP2003109765A/ja
Publication of JP2003109765A publication Critical patent/JP2003109765A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 種々の発光色相を呈し、低い印加電圧で高輝
度な発光が得られ、耐久性にも優れている有機発光素子
を提供する。 【解決手段】 有機化合物からなる層のうち少なくとも
一層が、下記式(I)で示されるピラゾール化合物ある
いはピラゾリン化合物を少なくとも一種類含有する 式中,RはH,アルキル基,アリール基,複素環基等
を,Ar〜Arはアリール基,複素環基等を表わ
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な有機化合物
およびそれを用いた有機発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】有機発光素子は、陽極と陰極間に蛍光性
有機化合物を含む薄膜を挟持させて、各電極から電子お
よびホール(正孔)を注入することにより、蛍光性化合
物の励起子を生成させ、この励起子が基底状態にもどる
際に放射される光を利用する素子である。
【0003】1987年コダック社の研究(Appl.
Phys.Lett.51,913(1987))で
は、陽極にITO、陰極にマグネシウム銀の合金をそれ
ぞれ用い、電子輸送材料および発光材料としてアルミニ
ウムキノリノール錯体を用いホール輸送材料にトリフェ
ニルアミン誘導体を用いた機能分離型2層構成の素子
で、10V程度の印加電圧において1000cd/m
程度の発光が報告されている。関連の特許としては,米
国特許4、539、507号,米国特許4,720,4
32,米国特許4,885,211号等が挙げられる。
【0004】また、蛍光性有機化合物の種類を変えるこ
とにより、紫外から赤外までの発光が可能であり、最近
では様々な化合物の研究が活発に行われている。例え
ば、米国特許5,151,629号,米国特許5,40
9,783号,米国特許5,382,477号,特開平
2−247278号公報,特開平3−255190号公
報,特開平5−202356号公報,特開平9−202
878号公報,特開平9−227576号公報等に記載
されている。
【0005】さらに、上記のような低分子材料を用いた
有機発光素子の他にも、共役系高分子を用いた有機発光
素子が、ケンブリッジ大学のグループ(Nature,
347,539(1990))により報告されている。
この報告ではポリフェニレンビニレン(PPV)を塗工
系で成膜することにより、単層で発光を確認している。
【0006】共役系高分子を用いた有機発光素子の関連
特許としては、米国特許5,247,190号、米国特
許5,514,878号、米国特許5,672,678
号、特開平4−145192号公報、特開平5−247
460号公報等が挙げられる。
【0007】このように有機発光素子における最近の進
歩は著しく、その特徴は低印加電圧で高輝度、発光波長
の多様性、高速応答性、薄型、軽量の発光デバイス化が
可能であることから、広汎な用途への可能性を示唆して
いる。
【0008】しかしながら、現状では更なる高輝度の光
出力あるいは高変換効率が必要である。また、長時間の
使用による経時変化や酸素を含む雰囲気気体や湿気など
による劣化等の耐久性の面で未だ多くの問題がある。さ
らにはフルカラーディスプレイ等への応用を考えた場合
の色純度の良い青、緑、赤の発光が必要となるが、これ
らの問題に関してもまだ十分でない。
【0009】電子輸送層や発光層などに用いる蛍光性有
機化合物として、芳香族化合物や縮合多環芳香族化合物
が数多く研究されている。例えば、特開平4−6807
6号公報、特開平5−32966号公報、特開平6−2
28552号公報、特開平6−240244号公報、特
開平7−109454号公報、特開平8−311442
号公報、特開平9−241629号公報、特開2000
−26334号公報、特開2000−268964号公
報などが挙げられるが、発光輝度や耐久性が十分に満足
できるものは得られていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特定なピラ
ゾール化合物またはピラゾリン化合物を用い、極めて高
効率で高輝度な光出力を有する有機発光素子を提供する
ことにある。また、極めて耐久性のある有機発光素子を
提供する事にある。さらには製造が容易でかつ比較的安
価に作成可能な有機発光素子を提供する事にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】よって本発明は。
【0012】陽極及び陰極からなる一対の電極と、該一
対の電極間に挟持された一または複数の有機化合物から
なる層を少なくとも有する有機発光素子において、前記
有機化合物を含む層の少なくとも一層が下記一般式
[I]で示されるピラゾール化合物の少なくとも一種を
含有することを特徴とする有機発光素子を提供する。
【0013】一般式[I]
【外10】
【0014】(式中、Rは、水素原子、アルキル基、
置換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置
換のアリール基,置換あるいは無置換の複素環基、置換
あるいは無置換の縮合多環芳香族基または置換あるいは
無置換の縮合多環複素環基を表わす。Ar、Ar
よびArは、置換あるいは無置換のアリール基,置換
あるいは無置換の複素環基、置換あるいは無置換の縮合
多環芳香族基または置換あるいは無置換の縮合多環複素
環基を表わす。Ar、ArおよびArは、同じで
あっても異なっていてもよい。
【0015】R、Ar、ArおよびArの少な
くとも2つは、置換あるいは無置換の縮合多環芳香族基
または置換あるいは無置換の縮合多環複素環基を表わ
す。)また本発明は陽極及び陰極からなる一対の電極
と、該一対の電極間に挟持された一または複数の有機化
合物からなる層を少なくとも有する有機発光素子におい
て、前記有機化合物を含む層の少なくとも一層が下記一
般式[II]で示されるピラゾリン化合物の少なくとも
一種を含有することを特徴とする有機発光素子を提供す
る。
【0016】一般式[II]
【外11】
【0017】(式中、Rは、水素原子、アルキル基、
置換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置
換のアリール基,置換あるいは無置換の複素環基、置換
あるいは無置換の縮合多環芳香族基または置換あるいは
無置換の縮合多環複素環基を表わす。Ar、Ar
よびArは、置換あるいは無置換のアリール基,置換
あるいは無置換の複素環基、置換あるいは無置換の縮合
多環芳香族基または置換あるいは無置換の縮合多環複素
環基を表わす。Ar、ArおよびArは、同じで
あっても異なっていてもよい。
【0018】R、Ar、ArおよびArの少な
くとも2つは、置換あるいは無置換の縮合多環芳香族基
または置換あるいは無置換の縮合多環複素環基を表わ
す。)
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の有機発光素子は、陽極及
び陰極からなる一対の電極と、該一対の電極間に挟持さ
れた一または複数の有機化合物からなる層を少なくとも
有する有機発光素子において、前記有機化合物を含む層
の少なくとも一層が下記一般式[I]で示されるピラゾ
ール化合物の少なくとも一種を含有することを特徴とす
る。
【0020】一般式[I]
【外12】
【0021】(式中、Rは、水素原子、アルキル基、
置換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置
換のアリール基,置換あるいは無置換の複素環基、置換
あるいは無置換の縮合多環芳香族基または置換あるいは
無置換の縮合多環複素環基を表わす。Ar、Ar
よびArは、置換あるいは無置換のアリール基,置換
あるいは無置換の複素環基、置換あるいは無置換の縮合
多環芳香族基または置換あるいは無置換の縮合多環複素
環基を表わす。Ar、ArおよびArは、同じで
あっても異なっていてもよい。
【0022】R、Ar、ArおよびArの少な
くとも2つは、置換あるいは無置換の縮合多環芳香族基
または置換あるいは無置換の縮合多環複素環基を表わ
す。) また本発明の有機発光素子は、陽極及び陰極からなる一
対の電極と、該一対の電極間に挟持された一または複数
の有機化合物からなる層を少なくとも有する有機発光素
子において、前記有機化合物を含む層の少なくとも一層
が下記一般式[II]で示されるピラゾリン化合物の少
なくとも一種を含有することを特徴とする。
【0023】一般式[II]
【外13】
【0024】(式中、Rは、水素原子、アルキル基、
置換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置
換のアリール基,置換あるいは無置換の複素環基、置換
あるいは無置換の縮合多環芳香族基または置換あるいは
無置換の縮合多環複素環基を表わす。Ar、Ar
よびArは、置換あるいは無置換のアリール基,置換
あるいは無置換の複素環基、置換あるいは無置換の縮合
多環芳香族基または置換あるいは無置換の縮合多環複素
環基を表わす。Ar、ArおよびArは、同じで
あっても異なっていてもよい。
【0025】R、Ar、ArおよびArの少な
くとも2つは、置換あるいは無置換の縮合多環芳香族基
または置換あるいは無置換の縮合多環複素環基を表わ
す。) 本発明の有機発光素子は、一般式[I]のR、A
、ArおよびArの少なくとも3つが、置換あ
るいは無置換の縮合多環芳香族基または置換あるいは無
置換の縮合多環複素環基であることが好ましい。
【0026】本発明の有機発光素子は、一般式[II]
のR、Ar、ArおよびAr の少なくとも3つ
が、置換あるいは無置換の縮合多環芳香族基または置換
あるいは無置換の縮合多環複素環基であることが好まし
い。
【0027】本発明の有機発光素子は、前記置換あるい
は無置換の縮合多環芳香族基が、ベンゼン環3個以上が
縮合した縮合多環芳香族基であることが好ましい。
【0028】本発明の有機発光素子は、前記置換あるい
は無置換の縮合多環芳香族基が、ベンゼン環4個以上が
縮合した縮合多環芳香族基であることがより好ましい。
【0029】本発明の有機発光素子は、前記置換あるい
は無置換の縮合多環芳香族基が、下記一般式[III]
で示される縮合多環芳香族基であることが好ましい。
【0030】一般式[III]
【外14】
【0031】(式中、Rは水素原子、アルキル基、置
換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換
のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基、置換ア
ミノ基またはシアノ基を表わす。) 本発明の有機発光素子は、前記置換あるいは無置換の縮
合多環芳香族基が、下記一般式[IV]で示される縮合
多環芳香族基であることが好ましい。
【0032】一般式[IV]
【外15】
【0033】(式中、Rは水素原子、アルキル基、置
換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換
のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基、置換ア
ミノ基またはシアノ基を表わす。) 本発明の有機発光素子は、前記置換あるいは無置換の縮
合多環芳香族基が、下記一般式[V]で示される縮合多
環芳香族基であることが好ましい。
【0034】一般式[V]
【外16】
【0035】(式中、Rは水素原子、アルキル基、置
換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換
のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基、置換ア
ミノ基またはシアノ基を表わす。) 本発明の有機発光素子は、前記置換あるいは無置換の縮
合多環芳香族基が、下記一般式[VI]で示される縮合
多環芳香族基であることが好ましい。
【0036】一般式[VI]
【外17】
【0037】(式中、Rは水素原子、アルキル基、置
換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換
のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基、置換ア
ミノ基またはシアノ基を表わす。) 本発明の有機発光素子は、前記置換あるいは無置換の縮
合多環芳香族基が、下記一般式[VII]で示される縮
合多環芳香族基であることが好ましい。
【0038】一般式[VII]
【外18】
【0039】(式中、Rは水素原子、アルキル基、置
換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換
のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基、置換ア
ミノ基またはシアノ基を表わす。) 本発明の有機発光素子は、前記置換あるいは無置換の縮
合多環芳香族基が、下記一般式[VIII]で示される
縮合多環芳香族基であることが好ましい。
【0040】一般式[VIII]
【外19】
【0041】(式中、Rは水素原子、アルキル基、置
換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換
のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基、置換ア
ミノ基またはシアノ基を表わす。) 本発明の有機発光素子は、前記置換あるいは無置換の縮
合多環芳香族基が、下記一般式[IX]で示される縮合
多環芳香族基であることが好ましい。
【0042】一般式[IX]
【外20】
【0043】(式中、Rは水素原子、アルキル基、置
換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換
のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基、置換ア
ミノ基またはシアノ基を表わす。R10、R11はアル
キル基、置換あるいは無置換のアラルキル基、置換ある
いは無置換のアリール基、置換あるいは無置換の複素環
基を表わす。) 本発明の有機発光素子は、有機化合物からなる層のうち
少なくとも電子輸送層または発光層が、一般式[I]お
よび一般式[II]で示される化合物の少なくとも一種
を含有することが好ましい。
【0044】上記一般式[I]〜一般式[IX]におけ
る置換基の具体例を以下に示す。
【0045】アルキル基としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル
基、ter−ブチル基、オクチル基などが挙げられる。
【0046】アラルキル基としては、ベンジル基、フェ
ネチル基などが挙げられる。
【0047】アリール基としては、フェニル基、ビフェ
ニル基、ターフェニル基、スチリル基などが挙げられ
る。
【0048】複素環基としては、チエニル基、ピロリル
基、ピリジル基、オキサゾリル基、オキサジアゾリル
基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、ターチエニル
基、ターピロリル基などが挙げられる。
【0049】縮合多環芳香族基としては、ナフチル基、
フルオレニル基、アンスリル基、フェナンスリル基、フ
ルオランテニル基、ピレニル基、テトラセニル基、ペン
タセニル基、ペリレニル基、トリフェニレニル基などが
挙げられる。
【0050】縮合多環複素環基としては、キノリル基、
カルバゾリル基、アクリジリル基、フェナントロリル基
などが挙げられる。
【0051】置換アミノ基としては、ジメチルアミノ
基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニ
ルアミノ基、ジトリルアミノ基、ジアニソリルアミノ
基、ジュロリジル基などが挙げられる。
【0052】上記置換基が有してもよい置換基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル
基、ベンジル基、フェネチル基などのアラルキル基、フ
ェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、スチリル基
などのアリール基、チエニル基、ピロリル基、ピリジル
基、オキサゾリル基、オキサジアゾリル基、チアゾリル
基、チアジアゾリル基、ターチエニル基、ターピロリル
基などの複素環基、ナフチル基、フルオレニル基、アン
スリル基、フェナンスリル基、フルオランテニル基、ピ
レニル基、テトラセニル基、ペンタセニル基、ペリレニ
ル基、トリフェニレニル基などの縮合多環芳香族基、キ
ノリル基、カルバゾリル基、アクリジリル基、フェナン
トロリル基などの縮合多環複素環基、ジメチルアミノ
基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニ
ルアミノ基、ジトリルアミノ基、ジアニソリルアミノ
基、ジュロリジル基などの置換アミノ基、メトキシル
基、エトキシル基、プロポキシル基、フェノキシル基な
どのアルコキシル基、シアノ基などが挙げられる。
【0053】次に、本発明の縮合多環化合物の代表例を
以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0054】[本実施形態の化合物例]
【外21】
【0055】
【外22】
【0056】
【外23】
【0057】
【外24】
【0058】
【外25】
【0059】
【外26】
【0060】
【外27】
【0061】
【外28】
【0062】本発明のピラゾリン化合物は、一般的に知
られている方法で合成でき、例えば、ヒドラジン化合物
とカルコン化合物の環状付加反応(例えばJ.Mate
r.Chem.,1999,9,1077)などの合成
法で得ることができる。
【0063】また本発明のピラゾール化合物は、上記方
法で得られたピラゾリン化合物をパラジウム炭素などで
芳香族化することにより合成できる。
【0064】本発明の一般式[I]および一般式[I
I]で示されるピラゾール化合物およびピラゾリン化合
物は、従来の化合物に比べ電子輸送性、発光性および耐
久性の優れた化合物であり、有機発光素子の有機化合物
を含む層、特に、電子輸送層および発光層として有用で
あり、また真空蒸着法や溶液塗布法などによって形成し
た層は結晶化などが起こりにくく経時安定性に優れてい
る。
【0065】次に、本発明の有機発光素子について詳細
に説明する。
【0066】本発明の有機発光素子は、陽極及び陰極か
らなる一対の電極と、該一対の電極間に狭持された一ま
たは複数の有機化合物を含む層を少なくとも有する有機
発光素子において、前記有機化合物を含む層の少なくと
も一層が一般式[I]および一般式[II]で示される
ピラゾール化合物およびピラゾリン化合物の少なくとも
一種を含有することを特徴とする。
【0067】本発明の有機発光素子は、有機化合物を含
む層のうち少なくとも電子輸送層または発光層が、前記
ピラゾール化合物およびピラゾリン化合物の少なくとも
一種を含有することが好ましい。
【0068】本発明の有機発光素子においては、上記一
般式[I]および一般式[II]で示されるピラゾール
化合物およびピラゾリン化合物を真空蒸着法や溶液塗布
法により陽極及び陰極の間に形成する。その有機層の厚
みは10μmより薄く、好ましくは0.5μm以下、よ
り好ましくは0.01〜0.5μmの厚みに薄膜化する
ことが好ましい。
【0069】図1〜図6に本発明の有機発光素子の好ま
しい例を示す。
【0070】図1は本発明の有機発光素子の一例を示す
断面図である。図1は基板1上に陽極2、発光層3及び
陰極4を順次設けた構成のものである。ここで使用する
発光素子はそれ自体でホール輸送能、エレクトロン輸送
能及び発光性の性能を単一で有している場合や、それぞ
れの特性を有する化合物を混ぜて使う場合に有用であ
る。
【0071】図2は本発明の有機発光素子における他の
例を示す断面図である。図2は基板1上に陽極2、ホー
ル輸送層5、電子輸送層6及び陰極4を順次設けた構成
のものである。この場合は発光物質はホール輸送性かあ
るいは電子輸送性のいづれかあるいは両方の機能を有し
ている材料をそれぞれの層に用い、発光性の無い単なる
ホール輸送物質あるいは電子輸送物質と組み合わせて用
いる場合に有用である。また、この場合発光層3はホー
ル輸送層5あるいは電子輸送層6のいづれかから成る。
【0072】図3は本発明の有機発光素子における他の
例を示す断面図である。図3は基板1上に陽極2、ホー
ル輸送層5、発光層3,電子輸送層6及び陰極4を順次
設けた構成のものである。これはキャリヤ輸送と発光の
機能を分離したものであり、ホール輸送性、電子輸送
性、発光性の各特性を有した化合物と適時組み合わせて
用いられ極めて材料選択の自由度が増すとともに、発光
波長を異にする種々の化合物が使用できるため、発光色
相の多様化が可能になる。
【0073】さらに、中央の発光層に各キャリヤあるい
は励起子を有効に閉じこめて発光効率の向上を図ること
も可能になる。
【0074】図4は本発明の有機発光素子における他の
例を示す断面図である。図4は図3に対してホール注入
層7を陽極側に挿入した構成であり、陽極とホール輸送
層の密着性改善あるいはホールの注入性改善に効果があ
り、低電圧化に効果的である。
【0075】図5および図6は本発明の有機発光素子に
おける他の例を示す断面図である。図5および図6は、
図3および図4に対して ホールあるいは励起子(エキ
シトン)を陰極側に抜けることを阻害する層(ホールブ
ロッキング層8)を、発光層、電子輸送層間に挿入した
構成である。イオン化ポテンシャルの非常に高い化合物
をホールブロッキング層8として用いる事により、発光
効率の向上に効果的な構成である。
【0076】ただし、図1〜図6はあくまでごく基本的
な素子構成であり、本発明の化合物を用いた有機発光素
子の構成はこれらに限定されるものではない。例えば、
電極と有機層界面に絶縁性層を設ける、接着層あるいは
干渉層を設ける。ホール輸送層がイオン化ポテンシャル
の異なる2層から構成される。など多様な層構成をとる
ことができる。
【0077】本発明に用いられる一般式[I]および一
般式[II]で示されるピラゾール化合物およびピラゾ
リン化合物は、従来の化合物に比べ電子輸送性、発光性
および耐久性の優れた化合物であり、図1〜図6のいず
れの形態でも使用することができる。
【0078】特に、本発明のピラゾール化合物およびピ
ラゾリン化合物を用いた有機層は、電子輸送層および発
光層として有用であり、また真空蒸着法や溶液塗布法な
どによって形成した層は結晶化などが起こりにくく経時
安定性に優れている。
【0079】本発明は、電子輸送層および発光層の構成
成分として一般式[I]および一般式[II]で示され
るピラゾール化合物およびピラゾリン化合物を用いるも
のであるが、これまで知られているホール輸送性化合
物、発光性化合物あるいは電子輸送性化合物などを必要
に応じて一緒に使用することもできる。
【0080】以下にこれらの化合物例を挙げる。
【0081】ホール輸送性化合物
【外29】
【0082】電子輸送性発光材料
【外30】
【0083】発光材料
【外31】
【0084】発光層マトリックス材料および電子輸送材
【外32】
【0085】ポリマー系ホール輸送性材料
【外33】
【0086】ポリマー系発光材料および電荷輸送性材料
【外34】
【0087】本発明の有機発光素子において、一般式
[I]および一般式[II]で示されるピラゾール化合
物およびピラゾリン化合物を含有する層および他の有機
化合物を含有する層は、一般には真空蒸着法あるいは、
適当な溶媒に溶解させて塗布法により薄膜を形成する。
特に塗布法で成膜する場合は、適当な結着樹脂と組み合
わせて膜を形成することもできる。
【0088】上記結着樹脂としては広範囲な結着性樹脂
より選択でき、たとえばポリビニルカルバゾール樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレ
ート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリ
ル樹脂、ブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、
ジアリルフタレート樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、シリコーン樹脂、ポリスルホン樹脂、尿素樹脂等が
挙げられるが、これらに限定されるものではない。ま
た、これらは単独または共重合体ポリマーとして1種ま
たは2種以上混合してもよい。
【0089】陽極材料としては仕事関数がなるべく大き
なものがよく、例えば、金、白金、ニッケル、パラジウ
ム、コバルト、セレン、バナジウム等の金属単体あるい
はこれらの合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化錫インジウム
(ITO),酸化亜鉛インジウム等の金属酸化物が使用
できる。また、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオ
フェン、ポリフェニレンスルフィド等の導電性ポリマー
も使用できる。これらの電極物質は単独で用いてもよ
く、複数併用することもできる。
【0090】一方、陰極材料としては仕事関数の小さな
ものがよく、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシ
ウム、マグネシウム、アルミニウム、インジウム、銀、
鉛、錫、クロム等の金属単体あるいは複数の合金として
用いることができる。酸化錫インジウム(ITO)等の
金属酸化の利用も可能である。また、陰極は一層構成で
もよく、多層構成をとることもできる。
【0091】本発明で用いる基板としては、特に限定す
るものではないが、金属製基板、セラミックス製基板等
の不透明性基板、ガラス、石英、プラスチックシート等
の透明性基板が用いられる。また、基板にカラーフィル
ター膜、蛍光色変換フィルター膜、誘電体反射膜などを
用いて発色光をコントロールする事も可能である。
【0092】なお、作成した素子に対して、酸素や水分
等との接触を防止する目的で保護層あるいは封止層を設
けることもできる。保護層としては、ダイヤモンド薄
膜、金属酸化物、金属窒化物等の無機材料膜、フッソ樹
脂、ポリパラキシレン、ポリエチレン、シリコーン樹
脂、ポリスチレン樹脂等の高分子膜さらには、光硬化性
樹脂等が挙げられる。また、ガラス、気体不透過性フィ
ルム、金属などをカバーし、適当な封止樹脂により素子
自体をパッケージングすることもできる。
【0093】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明していくが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0094】[合成例1] 例示化合物No.25の合成 300ml三ツ口フラスコに、1−アセチルピレン7.
8g(31.9mmol)、エタノール50mlおよび
THF50mlを入れ、室温で攪拌下、水酸化カリウム
1.9g(33.8mmol)の水10ml溶液を滴下
した。1時間攪拌後、1−ピレンカルボキシアルデヒド
7.0g(30.4mmol)のTHF30ml溶液を
滴下した。室温で5時間攪拌後、析出した結晶をろ取
し、メタノール洗浄およびヘキサン洗浄後、乾燥しオレ
ンジ色結晶1を8.9g(収率64%)得た。
【0095】200ml三ツ口フラスコに、1 2.0
g(4.4mmol)、エタノール20mlおよびTH
F80ml、次いでフェニルヒドラジン1.4g(1
3.0mmol)を入れた後、8時間還流した。反応液
をトルエンで抽出、乾燥後シリカゲルカラムで精製しオ
レンジ色結晶(例示化合物No.25)を1.4g(収
率46%)得た。
【外35】
【0096】[合成例2] 例示化合物No.1の合成 100ml三ツ口フラスコに、例示化合物No.25
1.0g(1.8mmol)、10%パラジウムカーボ
ン0.2gおよびデカリン30mlを入れ、180℃で
3時間攪拌した。反応液をろ過し、ろ液をシリカゲルカ
ラムで精製し白色結晶(例示化合物No.1)を0.7
g(収率71%)得た。
【外36】
【0097】[実施例1]図2に示す構造の素子を作成
した。
【0098】基板1としてのガラス基板上に、陽極2と
しての酸化錫インジウム(ITO)をスパッタ法にて1
20nmの膜厚で成膜したものを透明導電性支持基板と
して用いた。これをアセトン、イソプロピルアルコール
(IPA)で順次超音波洗浄し、次いでIPAで煮沸洗
浄後乾燥した。さらに、UV/オゾン洗浄したものを透
明導電性支持基板として使用した。
【0099】透明導電性支持基板上に下記構造式で示さ
れる化合物のクロロホルム溶液をスピンコート法により
30nmの膜厚で成膜しホール輸送層5を形成した。
【外37】
【0100】さらに例示化合物No.1で示されるピラ
ゾール化合物を真空蒸着法により50nmの膜厚で成膜
し電子輸送層6を形成した。蒸着時の真空度は1.0×
10 −4Pa、成膜速度は0.2〜0.3nm/sec
の条件で成膜した。
【0101】次に、陰極4として、アルミニウムとリチ
ウム(リチウム濃度1原子%)からなる蒸着材料を用い
て、上記有機層の上に、真空蒸着法により厚さ150n
mの金属層膜を形成した。蒸着時の真空度は1.0×1
−4Pa、成膜速度は1.0〜1.2nm/secの
条件で成膜した。
【0102】この様にして得られた素子に、ITO電極
(陽極2)を正極、Al−Li電極(陰極4)を負極に
して、10Vの直流電圧を印加すると8.0mA/cm
の電流密度で電流が素子に流れ、3900cd/m
の輝度で青色の発光が観測された。
【0103】さらに、窒素雰囲気下で電流密度を5.0
mA/cmに保ち100時間電圧を印加したところ、
初期輝度1500cd/mから100時間後1300
cd/mと輝度劣化は小さかった。
【0104】[実施例2〜15]例示化合物No.1に
代えて、例示化合物No.3,5,7,12,15,1
7,18,23,27、30,36,41,45,48
を用いた他は実施例1と同様に素子を作成し、同様な評
価を行った。
【0105】結果を表−1に示す。
【0106】[比較例1〜6]例示化合物No.1に代
えて、下記構造式で示される化合物を用いた他は実施例
1と同様に素子を作成し、同様な評価を行った。
【0107】結果を表−1に示す。
【0108】比較化合物No.1
【外38】
【0109】比較化合物No.2
【外39】
【0110】比較化合物No.3
【外40】
【0111】比較化合物No.4
【外41】
【0112】比較化合物No.5
【外42】
【0113】比較化合物No.6
【外43】
【0114】
【表1】
【0115】[実施例16]図3に示す構造の素子を作
成した。
【0116】実施例1と同様に、透明導電性支持基板上
にホール輸送層5を形成した。
【0117】さらに例示化合物No.6で示されるピラ
ゾール化合物を真空蒸着法により20nmの膜厚で成膜
し発光層3を形成した。蒸着時の真空度は1.0×10
−4Pa、成膜速度は0.2〜0.3nm/secの条
件で成膜した。
【0118】さらにアルミニウムトリスキノリノールを
真空蒸着法により40nmの膜厚で成膜し電子輸送層6
を形成した。蒸着時の真空度は1.0×10−4Pa、
成膜速度は0.2〜0.3nm/secの条件で成膜し
た。
【0119】次に、陰極4として、アルミニウムとリチ
ウム(リチウム濃度1原子%)からなる蒸着材料を用い
て、上記有機層の上に、真空蒸着法により厚さ150n
mの金属層膜を形成し、図3に示す構造の素子を作成し
た。蒸着時の真空度は 1.0×10−4Pa、成膜速
度は 1.0〜1.2nm/secの条件で成膜した。
【0120】この様にして得られた素子に、ITO電極
(陽極2)を正極、Al−Li電極(陰極4)を負極に
して、8Vの直流電圧を印加すると9.8mA/cm
の電流密度で電流が素子に流れ、5800cd/m
輝度で青色の発光が観測された。
【0121】さらに、窒素雰囲気下で電流密度を7.0
mA/cmに保ち100時間電圧を印加したところ、
初期輝度2800cd/mから100時間後2400
cd/mと輝度劣化は小さかった。
【0122】[実施例17〜30]例示化合物No.6
に代えて、例示化合物No.8,10,14,19,2
4,26,31,33,35,38,42,43,4
4,47を用いた他は実施例16と同様に素子を作成
し、同様な評価を行った。
【0123】結果を表−2に示す。
【0124】[比較例7〜12]例示化合物No.6に
代えて、比較化合物No.1、2、3、4,5,6を用
いた他は実施例16と同様に素子を作成し、同様な評価
を行った。
【0125】結果を表−2に示す。
【0126】
【表2】
【0127】[実施例31]図3に示す構造の素子を作
成した。
【0128】実施例1と同様な透明導電性支持基板上
に、下記構造式で示される化合物のクロロホルム溶液を
スピンコート法により20nmの膜厚で成膜しホール輸
送層5を形成した。
【外44】
【0129】さらに下記構造式で示される化合物および
例示化合物No.1で示されるピラゾール化合物(重量
比1:50)を真空蒸着法により20nmの膜厚で成膜
し発光層3を形成した。蒸着時の真空度は1.0×10
−4Pa、成膜速度は0.2〜0.3nm/secの条
件で成膜した。
【外45】
【0130】さらにアルミニウムトリスキノリノールを
真空蒸着法により40nmの膜厚で成膜し電子輸送層6
を形成した。蒸着時の真空度は1.0×10−4Pa、
成膜速度は0.2〜0.3nm/secの条件で成膜し
た。
【0131】次に、陰極4として、アルミニウムとリチ
ウム(リチウム濃度1原子%)からなる蒸着材料を用い
て、上記有機層の上に、真空蒸着法により厚さ150n
mの金属層膜を形成し、図3に示す構造の素子を作成し
た。蒸着時の真空度は 1.0×10−4Pa、成膜速
度は 1.0〜1.2nm/secの条件で成膜した。
【0132】この様にして得られた素子に、ITO電極
(陽極2)を正極、Al−Li電極(陰極4)を負極に
して、8Vの直流電圧を印加すると9.3mA/cm
の電流密度で電流が素子に流れ、53000cd/m
の輝度で青色の発光が観測された。
【0133】さらに、窒素雰囲気下で電流密度を5.0
mA/cmに保ち100時間電圧を印加したところ、
初期輝度26000cd/mから100時間後210
00cd/mと輝度劣化は小さかった。
【0134】[実施例32〜45]例示化合物No.1
に代えて、例示化合物No.4,9,11,16,2
0,21,22,28,29,32,34,39,4
0,46を用いた他は実施例31と同様に素子を作成
し、同様な評価を行った。結果を表−3に示す。
【0135】[比較例13〜18]例示化合物No.1
に代えて、比較化合物No.1、2、3、4,5,6を
用いた他は実施例31と同様に素子を作成し、同様な評
価を行った。
【0136】結果を表−3に示す。
【0137】
【表3】
【0138】[実施例46]図1に示す構造の素子を作
成した。
【0139】実施例1と同様な透明導電性支持基板上
に、例示化合物No.2で示されるピラゾール化合物を
0.050gおよびポリ−N−ビニルカルバゾール(重
量平均分子量=63、000)1.00gをクロロホル
ム80mlに溶解した溶液をスピンコート法(回転数=
2000rpm)により120nmの膜厚に成膜し有機
層(発光層3)を形成した。
【0140】次に、陰極4として、アルミニウムとリチ
ウム(リチウム濃度1原子%)からなる蒸着材料を用い
て、上記有機層の上に、真空蒸着法により厚さ150n
mの金属層膜を形成し、図5に示す構造の素子を作成し
た。蒸着時の真空度は1.0×10−4Pa、成膜速度
は1.0〜1.2nm/secの条件で成膜した。
【0141】この様にして得られた素子に、ITO電極
(陽極2)を正極、Al−Li電極(陰極4)を負極に
して、10Vの直流電圧を印加すると7.5mA/cm
の電流密度で電流が素子に流れ、2500cd/m
の輝度で青色の発光が観測された。
【0142】さらに、窒素雰囲気下で電流密度を5.0
mA/cmに保ち100時間電圧を印加したところ、
初期輝度1400cd/mから100時間後1200
cd/mと輝度劣化は小さかった。
【0143】[実施例47〜50]例示化合物No.2
に代えて、例示化合物No.13,20,25,37を
用いた他は実施例46と同様に素子を作成し、同様な評
価を行った。結果を表−4に示す。
【0144】[比較例19〜24]例示化合物No.2
に代えて、比較化合物No.1、2、3、4,5,6を
用いた他は実施例46と同様に素子を作成し、同様な評
価を行った。
【0145】結果を表−4に示す。
【0146】
【表4】
【0147】
【発明の効果】以上説明のように、一般式[I]または
一般式[II]で示されるピラゾール化合物またはピラ
ゾリン化合物を用いた有機発光素子は、低い印加電圧で
高輝度な発光が得られ、耐久性にも優れている。特に本
発明の縮合多環化合物を含有する有機層は、電子輸送層
として優れ、かつ発光層としても優れている。
【0148】さらに、素子の作成も真空蒸着あるいはキ
ャステイング法等を用いて作成可能であり、比較的安価
で大面積の素子を容易に作成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における有機発光素子の一例を示す断面
図である。
【図2】本発明における有機発光素子の他の例を示す断
面図である。
【図3】本発明における有機発光素子の他の例を示す断
面図である。
【図4】本発明における有機発光素子の他の例を示す断
面図である。
【図5】本発明における有機発光素子の他の例を示す断
面図である。
【図6】本発明における有機発光素子の他の例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 陽極 3 発光層 4 陰極 5 ホール輸送層 6 電子輸送層 7 ホール注入層 8 ホール/エキシトンブロッキング層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/22 H05B 33/22 B (72)発明者 妹尾 章弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 3K007 AB02 AB03 AB11 DB03

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極及び陰極からなる一対の電極と、該
    一対の電極間に挟持された一または複数の有機化合物か
    らなる層を少なくとも有する有機発光素子において、前
    記有機化合物を含む層の少なくとも一層が下記一般式
    [I]で示されるピラゾール化合物の少なくとも一種を
    含有することを特徴とする有機発光素子。 一般式[I] 【外1】 (式中、Rは、水素原子、アルキル基、置換あるいは
    無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のアリール
    基,置換あるいは無置換の複素環基、置換あるいは無置
    換の縮合多環芳香族基または置換あるいは無置換の縮合
    多環複素環基を表わす。Ar、ArおよびAr
    は、置換あるいは無置換のアリール基,置換あるいは
    無置換の複素環基、置換あるいは無置換の縮合多環芳香
    族基または置換あるいは無置換の縮合多環複素環基を表
    わす。Ar、ArおよびArは、同じであっても
    異なっていてもよい。R、Ar、ArおよびAr
    の少なくとも2つは、置換あるいは無置換の縮合多環
    芳香族基または置換あるいは無置換の縮合多環複素環基
    を表わす。)
  2. 【請求項2】 陽極及び陰極からなる一対の電極と、該
    一対の電極間に挟持された一または複数の有機化合物か
    らなる層を少なくとも有する有機発光素子において、前
    記有機化合物を含む層の少なくとも一層が下記一般式
    [II]で示されるピラゾリン化合物の少なくとも一種
    を含有することを特徴とする有機発光素子。 一般式[II] 【外2】 (式中、Rは、水素原子、アルキル基、置換あるいは
    無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のアリール
    基,置換あるいは無置換の複素環基、置換あるいは無置
    換の縮合多環芳香族基または置換あるいは無置換の縮合
    多環複素環基を表わす。Ar、ArおよびAr
    は、置換あるいは無置換のアリール基,置換あるいは
    無置換の複素環基、置換あるいは無置換の縮合多環芳香
    族基または置換あるいは無置換の縮合多環複素環基を表
    わす。Ar、ArおよびArは、同じであっても
    異なっていてもよい。R、Ar、ArおよびAr
    の少なくとも2つは、置換あるいは無置換の縮合多環
    芳香族基または置換あるいは無置換の縮合多環複素環基
    を表わす。)
  3. 【請求項3】 一般式[I]のR、Ar、Ar
    よびArの少なくとも3つが、置換あるいは無置換の
    縮合多環芳香族基または置換あるいは無置換の縮合多環
    複素環基である請求項1に記載の有機発光素子。
  4. 【請求項4】 一般式[II]のR、Ar、Ar
    およびArの少なくとも3つが、置換あるいは無置換
    の縮合多環芳香族基または置換あるいは無置換の縮合多
    環複素環基である請求項2に記載の有機発光素子。
  5. 【請求項5】 前記、置換あるいは無置換の縮合多環芳
    香族基が、ベンゼン環3個以上が縮合した縮合多環芳香
    族基である請求項1乃至4のいずれかの項に記載の有機
    発光素子。
  6. 【請求項6】 前記、置換あるいは無置換の縮合多環芳
    香族基が、ベンゼン環4個以上が縮合した縮合多環芳香
    族基である請求項1乃至4のいずれかの項に記載の有機
    発光素子。
  7. 【請求項7】 前記、置換あるいは無置換の縮合多環芳
    香族基が、下記一般式[III]で示される縮合多環芳
    香族基である請求項5に記載の有機発光素子。 一般式[III] 【外3】 (式中、Rは水素原子、アルキル基、置換あるいは無
    置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のアリール
    基、置換あるいは無置換の複素環基、置換アミノ基また
    はシアノ基を表わす。)
  8. 【請求項8】 前記、置換あるいは無置換の縮合多環芳
    香族基が、下記一般式[IV]で示される縮合多環芳香
    族基である請求項5に記載の有機発光素子。 一般式[IV] 【外4】 (式中、Rは水素原子、アルキル基、置換あるいは無
    置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のアリール
    基、置換あるいは無置換の複素環基、置換アミノ基また
    はシアノ基を表わす。)
  9. 【請求項9】 前記、置換あるいは無置換の縮合多環芳
    香族基が、下記一般式[V]で示される縮合多環芳香族
    基である請求項5に記載の有機発光素子。 一般式[V] 【外5】 (式中、Rは水素原子、アルキル基、置換あるいは無
    置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のアリール
    基、置換あるいは無置換の複素環基、置換アミノ基また
    はシアノ基を表わす。)
  10. 【請求項10】 前記、置換あるいは無置換の縮合多環
    芳香族基が、下記一般式[VI]で示される縮合多環芳
    香族基である請求項6に記載の有機発光素子。 一般式[VI] 【外6】 (式中、Rは水素原子、アルキル基、置換あるいは無
    置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のアリール
    基、置換あるいは無置換の複素環基、置換アミノ基また
    はシアノ基を表わす。)
  11. 【請求項11】 前記、置換あるいは無置換の縮合多環
    芳香族基が、下記一般式[VII]で示される縮合多環
    芳香族基である請求項6に記載の有機発光素子。 一般式[VII] 【外7】 (式中、Rは水素原子、アルキル基、置換あるいは無
    置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のアリール
    基、置換あるいは無置換の複素環基、置換アミノ基また
    はシアノ基を表わす。)
  12. 【請求項12】 前記、置換あるいは無置換の縮合多環
    芳香族基が、下記一般式[VIII]で示される縮合多
    環芳香族基である請求項6に記載の有機発光素子。 一般式[VIII] 【外8】 (式中、Rは水素原子、アルキル基、置換あるいは無
    置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のアリール
    基、置換あるいは無置換の複素環基、置換アミノ基また
    はシアノ基を表わす。)
  13. 【請求項13】 前記、置換あるいは無置換の縮合多環
    芳香族基が、下記一般式[IX]で示される縮合多環芳
    香族基である請求項1乃至4のいずれかの項に記載の有
    機発光素子。 一般式[IX] 【外9】 (式中、Rは水素原子、アルキル基、置換あるいは無
    置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のアリール
    基、置換あるいは無置換の複素環基、置換アミノ基また
    はシアノ基を表わす。R10、R11はアルキル基、置
    換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換
    のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基を表わ
    す。)
  14. 【請求項14】 有機化合物からなる層のうち少なくと
    も電子輸送層または発光層が、一般式[I]および一般
    式[II]で示される化合物の少なくとも一種を含有す
    ることを特徴とする請求項1および2に記載の有機発光
    素子。
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