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JP2003152762A - 車両ネットワークシステム及び当該システムに用いられる分配装置 - Google Patents

車両ネットワークシステム及び当該システムに用いられる分配装置

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Publication number
JP2003152762A
JP2003152762A JP2001350355A JP2001350355A JP2003152762A JP 2003152762 A JP2003152762 A JP 2003152762A JP 2001350355 A JP2001350355 A JP 2001350355A JP 2001350355 A JP2001350355 A JP 2001350355A JP 2003152762 A JP2003152762 A JP 2003152762A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
communication
vehicle network
network system
gateway device
line
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001350355A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Totani
隆之 戸谷
Susumu Akiyama
進 秋山
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2001350355A priority Critical patent/JP2003152762A/ja
Publication of JP2003152762A publication Critical patent/JP2003152762A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両に搭載されるネットワークシステムにお
いて、ゲートウェイ機能を実現しつつ、しかも、ワイヤ
ハーネスの削減を図る。 【解決手段】 バッテリ60からの電源線30がJB4
0にて2つの電源線31,32に分配し、この電源線3
1,32を通信線として利用する。このとき、これら
A,Bの2系統の電源線31,32のそれぞれに対し、
JB40がA及びBの通信モジュール41,42を備え
る構成とし、制御系ネットワーク71及びボディ系ネッ
トワーク72を形成する。そして、2つのネットワーク
71,72の間でデータの受け渡しを行うためのゲート
ウェイ装置43を、JB40に組み込むことにより、通
信モジュール41,42を介して電源線31,32の間
に介在させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に搭載された
複数の電子制御装置が相互にデータ通信を行い、車両各
部を制御する車両ネットワークシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高性能マイクロプロセッサの出現
などエレクトロニクス技術の進歩を背景として、機械技
術と電子技術とが結びついたメカトロニクス技術の進歩
が著しい。メカトロニクスの進歩の一部として、自動車
等の車両にも多くのコンピュータシステムが採用されて
きている。このような車載用のコンピュータシステム
は、省資源、省エネルギー、走行性能、安全性、快適性
等を追求するものであり、車両内のエンジン・駆動系、
走行・安全系、エンターテイメント系、及びその他の随
所に搭載されている。
【0003】このようなコンピュータシステムは電子制
御装置の単位で車両に搭載されているが、車両の各部を
適切に制御するために、これら電子制御装置間の通信が
必要不可欠となっている。ところが、電子制御装置が車
両の随所に搭載されるに至った今日では、電子制御装置
間の通信線を含む信号線として用いられるいわゆるワイ
ヤハーネス(組み電線)の肥大化を招き、車両への搭載
性は、悪化の一途を辿っている。特にコンピュータシス
テムによる制御が至るところに用いられた高級車にあっ
ては、ワイヤハーネスの肥大化によってこれ以上のコン
ピュータシステムが搭載できないという限界まで来てお
り、現状以上のコンピュータシステムを、今後如何にし
て車両に搭載するかが問題となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電子制御装
置は、駆動系、ボディ系といった大まかな制御区分にグ
ループ化されて同一系統の通信線に接続されるのが一般
的である。これは、同一の制御区分に属する電子制御装
置のグループ内では頻繁に通信がなされるためである。
【0005】ただし、一本の通信線に同一グループに属
する電子制御装置の全てを接続することが困難な場合も
あるため、ジャンクション・ボックス(以下「JB」と
いう。)と呼ばれる分配装置によって通信線を車両内の
適所で分配することが行われている。
【0006】例えば、図5に示すように、JB400に
て、ある系統の通信線が2本の通信線310,320に
分配され、また、別の系統の通信線が、同様に、2本の
通信線330,340に分配されるという具合である。
なお、これら通信線310〜340を区別するために、
必要に応じX,Y,Z,Wの記号を付して、X通信線3
10、Y通信線320、Z通信線330及びW通信線3
40と記述する。
【0007】このとき、X通信線310には3台のEC
U110,120,130が接続されており、Y通信線
320には2台のECU140,150が接続されてい
る。そして、X及びYの同一系統の通信線310,32
0に接続された計5台のECU110〜150がグルー
プ化されている。したがって、これら5台のECU11
0〜150は、X及びYの通信線310,320を介し
てグループ内の相互通信を行う。
【0008】また、Z通信線330には3台のECU1
60,170,180が接続されており、W通信線34
0には1台のECU190が接続されている。そして、
Z及びWの同一系統の通信線330,340に接続され
た計4台のECU160〜190がグループ化されてい
る。したがって、これら4台のECU160〜190
は、Z及びWの通信線330,340を介してグループ
内の相互通信を行う。
【0009】一方、異なる制御区分に属する電子制御装
置間においても、すなわち、異なる系統の通信線に接続
された電子制御装置間においても、通信を行う必要性が
ある。例えば、駆動系の制御を行う電子制御装置にて把
握される車速に基づいて、ボディ系の制御を行う電子制
御装置が自動的にドアをロックするといった制御を実現
するためである。このとき、異なる系統の通信線に接続
される電子制御装置間の通信は、必要な情報だけを受け
渡すことができるように、通常、ゲートウェイ装置を介
在させて行われる。
【0010】図5で言えば、例えば、一方の系統のX通
信線310と他方の系統のZ通信線330との間にゲー
トウェイ装置200を介在させ、このゲートウェイ装置
200を介して必要なデータのみを、X及びYの通信線
310,320に接続されたECU110〜150と、
Z及びWの通信線330,340に接続されたECU1
60〜190との間で受け渡すのである。
【0011】ゲートウェイ装置を設けることによって、
異なる系統の通信線に接続された電子制御装置間におい
て必要なデータのみが受け渡され、電子制御装置の全体
の通信を適切に管理でき、車両ネットワークの信頼性を
向上させることができる。しかしながら、図5に示した
ような構造を採ると、ゲートウェイ装置200を通信線
310,330の間に介在させるための通信線350が
必要になり、この部分にもワイヤハーネスが用いられる
ことになる。そのため、ワイヤハーネスを削減するとい
う観点から、上述した構成を採ることは好ましくない。
【0012】本発明は、このようなゲートウェイ機能を
実現しつつ、しかも、ワイヤハーネスの削減を図ること
を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】本発明の
車両ネットワークシステムでは、車両に搭載された電子
制御装置が、複数系統の通信線毎にグループ化されて接
続されており、当該通信線を介して相互の通信を行う。
その結果、車両各部の制御が実現される。
【0014】そして本発明では、異なる系統の通信線に
接続された電子制御装置間でデータの受け渡しを行うた
めのゲートウェイ装置を、通信線を分配する分配装置に
組み込むことにより、当該分配装置の構成を利用して、
異なる系統の通信線間に介在させたことを特徴とする。
【0015】つまり、通信線は分配装置内部で例えば基
板などを用いて分配等されているため、分配装置にゲー
トウェイ装置を組み込み、分配装置の構成を利用すれ
ば、ワイヤハーネスを用いずに、異なる系統の通信線間
にゲートウェイ装置を介在させることができるのであ
る。
【0016】例えば上述した図5の構成に対応させて本
発明の構成を具体的に示すと、図4に示す如くとなる。
ここではJB440にゲートウェイ装置430を組み込
み、分配装置の構成を利用して2系統の通信線間にゲー
トウェイ装置430を介在させている。このため、図4
の破線部分にワイヤハーネスは必要ない。したがって、
ここに例示する構成では、図5に示した通信線350の
分のワイヤハーネスを削減することができる。
【0017】すなわち、ゲートウェイ機能を実現しつ
つ、しかも、ワイヤハーネスの削減を図ることができ
る。なお、車両には通常、複数台の分配装置が搭載され
る。そこで、車両に搭載された複数台の分配装置の中で
相対的に通信線が集中する分配装置に、ゲートウェイ装
置を組み込むことが考えられる(請求項2)。ゲートウ
ェイ装置を通信線の間に介在させるのであれば、通信線
が集中した分配装置に組み込む方が効率的であり、上述
した効果が際だつ。ゲートウェイ装置を組み込む分配装
置は、「相対的に」通信線が集中するものであればよ
く、1台に限定されることはない。
【0018】ところで、上述した通信線を通信用の専用
線としてワイヤハーネスで構成することが考えられる
が、ワイヤハーネスを削減するという観点からは、通信
線として、電子制御装置への電源供給を行うための電源
線を用いることが望ましい(請求項3)。つまり、複数
系統の電源線毎に電子制御装置をグループ化して接続
し、異なる系統の電源線に接続された電子制御装置間で
データの受け渡しを行うためのゲートウェイ装置を、電
源線の分配を行う分配装置に組み込むことにより、当該
分配装置の構成を利用して、異なる系統の電源線間に介
在させるのである。分配装置から各電子制御装置へは、
当該電子制御装置を動作させるための電源を供給する電
源線が分配されるのが一般的である。したがって、この
電源線を通信線として用いれば、通信用の専用線が不要
となり、ワイヤハーネスを大幅に削減することができ
る。
【0019】具体的な構成として、分配装置が、各系統
の電源線毎に、独立した通信を実現するための通信モジ
ュールを備えるようにすることが考えられる。そしてこ
の場合、ゲートウェイ装置は、通信モジュールを介し
て、データの受け渡しを行う(請求項4)。この通信モ
ジュールは、ネットワークのいわゆる終端として機能
し、各系統の電源線毎に独立したネットワークを形成す
る。そして、当該ネットワーク間で必要なデータのみが
受け渡される。これによって、電源線を利用した場合で
あっても、通信負荷を軽減させることができ、車両ネッ
トワークの信頼性を向上させることができる。
【0020】なお、近年、センサやアクチュエータにも
通信機能を備えたものが開発されている。これらはスマ
ートセンサ、スマートアクチュエータとして知られてい
る。これらの通信機能を有したセンサやアクチュエータ
は、電子制御装置と同様に、上述した通信線に接続する
ことが考えられる(請求項5)。このようにすれば、セ
ンサ、アクチュエータに接続される信号線をも削減で
き、ワイヤハーネスの削減に寄与する。
【0021】一方、通信機能を有していないセンサやア
クチュエータからの信号線は、該当する電子制御装置へ
分配装置にて分配されていた。そこで、通信機能を有し
ていないセンサやアクチュエータの信号線を、ゲートウ
ェイ装置に接続することが考えられる(請求項6)。こ
の場合、センサやアクチュエータは、当該ゲートウェイ
装置を介して電子制御装置との間でデータの受け渡しを
行う。このようにすれば、配電装置から電子制御装置へ
の信号線を削減することができる。すなわち、通信機能
を有していないセンサやアクチュエータに関しても、ワ
イヤハーネスの削減が実現される。
【0022】ところで、センサからの信号が入力される
ことを前提として、ゲートウェイ装置が、センサの信号
に基づき、車両ネットワークシステムを待機状態と動作
状態との何れかに切り替える切替機能を備えるようにし
てもよい(請求項7)。いわゆるスリープとウェイクア
ップとの切り替えをセンサ信号によって可能にするので
ある。この場合、センサ信号によって、車両ネットワー
クシステムを待機状態と動作状態との何れかに切り替え
ることができるため、車両ネットワークの動作が必要な
時には、即座にシステムを動作状態とすることができる
と共に、動作が不要な時には、即座にシステムを待機状
態にすることができる。
【0023】以上は車両ネットワークシステムの発明と
して説明してきたが、車両ネットワークシステムに用い
られる分配装置の発明として実現することもできる。す
なわち、車両に搭載された電子制御装置が、複数系統の
通信線毎にグループ化されて接続されており、当該通信
線を介して相互の通信を行う車両ネットワークシステム
において、異なる系統の通信線間に介在させ、通信線の
分配を行う分配装置であって、異なる系統の通信線に接
続された電子制御装置間でデータの受け渡しを行うため
のゲートウェイ装置を備えることを特徴とする分配装置
である(請求項8)。
【0024】この分配装置の作用及び効果は、上記車両
ネットワークシステムの備える分配装置の作用及び効果
と同様であるため説明は省略する。このような分配装置
を用いれば、請求項1に記載の車両ネットワークシステ
ムと同様の作用効果が得られることは言うまでもない。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
例を図面を参照して説明する。図1は、実施例の車両ネ
ットワークシステムの概略構成を示す説明図である。本
車両ネットワークシステムにおいては、まずバッテリ6
0からの電源線30が、JB40にて2系統の電源線3
1,32に分配されている。これら2系統の電源線3
1,32を区別するため、それぞれをA系統の電源線3
1、B系統の電源線32と記述する。
【0026】A系統の電源線31には、3台の電子制御
装置(以下「ECU」という)11,12,13がグル
ープ化されて接続されている。これら3台のECU11
〜13は、A系統の電源線31より供給される電源で動
作する。エンジンECU11は、車両に搭載されたエン
ジンを制御対象とし、燃料噴射や点火制御を行うもので
ある。このためエンジンECU11は、エンジン回転数
やエンジントルクを示すデータなどを演算する。AT−
ECU12は、オートマティック・トランスミッション
を制御対象とし、主として変速制御を行う。また、ブレ
ーキECU13は、ブレーキを制御対象とし、ブレーキ
の油圧などを制御する。
【0027】一方、B系統の電源線32には、2台のE
CU14,15と、ワイパモータ16と、レインセンサ
17とがグループ化されて接続されている。これら2台
のECU14,15、ワイパモータ16、及びレインセ
ンサ17は、B系統の電源線32より供給される電源で
動作する。
【0028】メータECU14は、車室内のメータパネ
ルを制御対象とし、各種の情報表示などを行う。ボディ
ECU15は、例えばフロントランプやリヤランプをは
じめ、ドアやウィンドウなどを制御対象とする。ワイパ
モータ16は、ワイパを動作させるためのモータ駆動を
行うアクチュエータであり、レインセンサ17は、車両
前面フロントガラスに付着した雨滴を検知するためのセ
ンサである。
【0029】また、JB40は2つの通信モジュール4
1,42を備えており、A系統の電源線31に対してA
通信モジュール41が接続されており、一方、B系統の
電源線32に対してB通信モジュール42が接続されて
いる。さらに、JB40には、ゲートウェイ装置43が
組み込まれ、A通信モジュール41とB通信モジュール
42とを介して、A,Bの2系統の電源線31,32間
に介在している。ゲートウェイ装置43は、いわゆるマ
イクロコンピュータを用いて構成することができる。な
お、ゲートウェイ装置43の構成については、当業者の
間でよく知られたものであるため、詳細な説明は省略す
る。
【0030】また、本実施例の車両ネットワークシステ
ムには、排気温度を検知する排気温度センサ51、フロ
ントランプ52、リヤランプ53が接続されている。こ
こで、排気温度センサ51からの信号線33は、JB4
0に組み込まれたゲートウェイ装置43に接続されてい
る。一方、フロントランプ52及びリヤランプ53への
信号線34、35も、ゲートウェイ装置43に接続され
ている。
【0031】次に、本車両ネットワークシステムにおけ
る通信機能について説明する。エンジンECU11、A
T−ECU12、及びブレーキECU13は、それぞれ
が通信機能を有している。そして、A系統の電源線31
を通信線として利用した電源線通信を行う。つまり、エ
ンジンECU11、AT−ECU12、及びブレーキE
CU13のグループは、A系統の電源線31に接続され
て制御系ネットワーク71を形成し、相互の通信により
連携動作するのである。
【0032】一方、メータECU14、ボディECU1
5、ワイパモータ16、及びレインセンサ17も通信機
能を有している。このようなワイパモータ16はスマー
トアクチュエータとして、また、レインセンサ17はス
マートセンサとして知られている。そして、B系統の電
源線32を通信線として利用した電源線通信を行う。つ
まり、メータECU14、ボディECU15、ワイパモ
ータ16、及びレインセンサ17のグループは、B系統
の電源線32に接続されてボディ系ネットワーク72を
形成し、相互の通信により連携動作するのである。
【0033】このとき、JB40のA通信モジュール4
1は制御系ネットワーク71の終端として機能し、B通
信モジュール42はボディ系ネットワーク72の終端と
して機能する。したがって、各ネットワーク71,72
においては、独立した電源線通信が可能となっている。
【0034】このような構成の下、具体的なデータの送
信について説明すると、例えば、エンジンECU11
は、エンジン回転数センサ(不図示)からの信号に基づ
き、エンジン回転数を演算する。そして、制御系ネット
ワーク71のAT−ECU12及びブレーキECU13
へ送信するという具合である。
【0035】ただし、エンジンECU11にて演算され
るエンジン回転数は、ボディ系ネットワーク72のメー
タECU14にて必要とされるデータである。これは、
エンジン回転数をメータパネルに表示するためである。
このようなネットワーク71,72間でのデータの受け
渡しを実現するのが、上述したゲートウェイ装置43で
ある。
【0036】ここで、エンジンECU11から送信され
たデータが如何にしてボディ系ネットワーク72へ送信
されるかを説明する。まず、エンジンECU11から送
信され、A系統の電源線31上を流れるデータを、A通
信モジュール41が受信してゲートウェイ装置43へ出
力する。具体的に、A通信モジュール41は、電源線3
1上に流れるシリアルデータを受信し、ゲートウェイ装
置43で処理可能なパラレルデータに変換して出力す
る。パラレルデータは例えば、バイト、ワード、又は、
ロングワードなどの単位で出力することが考えられる。
【0037】これに対して、ゲートウェイ装置43で
は、A通信モジュール41からのデータに付随するID
番号などによってデータ種別を判断する。そして、ボデ
ィ系ネットワーク72において必要となるデータか否か
を判断する。ここでボディ系ネットワーク72において
必要なデータであると判断した場合、データ種別を特定
可能なID番号を付加し、B通信モジュール42にパラ
レルデータとして出力する。一方、ボディ系ネットワー
ク72において不必要なデータであると判断した場合に
は、B通信モジュール42に対するデータ出力は行わな
い。
【0038】B通信モジュール42では、ゲートウェイ
装置43から出力されたパラレルデータをシリアルデー
タに変換し、B系統の電源線32上へ送出する。これに
よって、上述したエンジン回転数のデータであれば、ゲ
ートウェイ装置43からB通信モジュール42へ出力さ
れ、B系統の電源線32を介して、メータECU14に
て受信される。一方、エンジンECU11は、エンジン
トルクのデータもA系統の電源線31上へ送出するが、
ゲートウェイ装置43は、ボディ系ネットワーク72に
おいて不必要なデータであると判断し、B通信モジュー
ル42へ出力しない。すなわち、ゲートウェイ装置43
によって必要なデータのみが制御系ネットワーク71か
らボディ系ネットワーク72へ受け渡される。なお、こ
こでは制御系ネットワーク71からボディ系ネットワー
ク72へのデータの送信について説明したが、ボディ系
ネットワーク72から制御系ネットワーク71へのデー
タの送信も同様である。また、データ種別の判断にID
番号を用いているが、フラグ情報などを用いたデータ種
別の判断も可能である。
【0039】また、本実施例の車両ネットワークシステ
ムでは、上述したように、排気温度センサ51の信号線
33がゲートウェイ装置43に接続されている。排気温
度センサ51からの信号は、エンジンECU11及びメ
ータECU14で必要とされる。したがって、ゲートウ
ェイ装置43は、A通信モジュール41を介してA系統
の電源線31上に、この信号を送出する。また、B通信
モジュール42を介してB系統の電源線31上に、この
信号を送出する。これによって、エンジンECU11及
びメータECU14によって、排気温度センサ51から
の信号が受信される。すなわち、ネットワーク71,7
2間だけでなく、通信機能を有していないセンサとの間
でも、ゲートウェイ装置43を介したデータの受け渡し
が実現される。
【0040】同様に、フロントランプ52及びリヤラン
プ53は、ボディECU15によって制御される。その
ため、ボディECU15からB系統の電源線32へ送出
される制御信号が、B通信モジュール42を介してゲー
トウェイ装置43へ入力される。これによって、ゲート
ウェイ装置43は、フロントランプ52及びリヤランプ
53に対し、制御信号を出力する。
【0041】次に、本実施例の車両ネットワークシステ
ムが発揮する効果を説明する。本実施例の車両ネットワ
ークシステムでは、制御系ネットワーク71とボディ系
ネットワーク72との間でデータの受け渡しを行うため
のゲートウェイ装置43を、JB40に組み込むことに
より、A系統の電源線31とB系統の電源線32との間
に介在させた。つまり、JB40における構成を利用す
ることにより、ワイヤハーネスを用いずに、ゲートウェ
イ装置43を電源線31,32の間に介在させたのであ
る。
【0042】これによって、JB40とは別にゲートウ
ェイ装置を設けた場合に必要となる通信線を削減でき
る。つまり、図5に例示するところの通信線350が不
要になるのである。また、本実施例の車両ネットワーク
システムでは、電源線31,32を通信線として利用し
た。これによって、図5に示すような通信用の専用線で
ある通信線310,320が不要となり、ワイヤハーネ
スを大幅に削減できる。
【0043】すなわち、本実施例によれば、ゲートウェ
イ機能を実現しつつ、しかも、ワイヤハーネスの削減を
図ることができる。さらにまた、本実施例の車両ネット
ワークシステムでは、JB40が、A系統の電源線31
に対し、制御系ネットワーク71の終端となるA通信モ
ジュール41を備える。また、JB40は、B系統の電
源線32に対し、ボディ系ネットワーク72の終端とな
るB通信モジュール42を備える。そして、ゲートウェ
イ装置43は、A、Bの通信モジュール41,42を介
して、データの受け渡しを行う。
【0044】これによって、各ネットワーク71,72
においてそれぞれ独立した電源線通信が可能となり、ま
た、当該ネットワーク71,72間で、必要なデータの
みが受け渡される。その結果、通信負荷を軽減させるこ
とができ、車両ネットワークの信頼性を向上させること
ができる。
【0045】また、本実施例の車両ネットワークシステ
ムでは、スマートアクチュエータであるワイパモータ1
6やスマートセンサであるレインセンサ17も、他のE
CU14,15と同様に、電源線32に接続されて通信
を行う。したがって、このようなアクチュエータやセン
サへのワイヤハーネスも削減される。
【0046】さらに、通信機能を有していないセンサで
ある排気温度センサ51の信号線33や、通信機能を有
していないアクチュエータであるフロントランプ52及
びリヤランプ53の信号線34,35はゲートウェイ装
置43に接続されており、ゲートウェイ装置43を介し
てデータの受け渡しが行われる。これによって、ワイヤ
ハーネスのさらなる削減が実現できる。
【0047】具体的に説明すれば、本実施例のような構
成を採用しない場合、図3に示す如く、排気温度センサ
51の信号線33は、JB46にて、エンジンECU1
1への信号線37と、メータECU14への信号線38
に分配されることが考えられる。また、ボディECU1
5からの信号線39が、JB46にて、フロントランプ
52への信号線34と、リヤランプ53への信号線35
に分配されることが考えられる。
【0048】これに対し本実施例の構成を採用すること
により、図3に示したエンジンECU11、メータEC
U14及びボディECU15に接続される信号線37〜
39が不要になるのである。以上、本発明はこのような
実施例に何等限定されるものではなく、本発明の主旨を
逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得る。
【0049】上記実施例では、通信機能を有していない
排気温度センサ51、フロントランプ52、及びリヤラ
ンプ53を用いて車両ネットワークを構成していたが、
コンピュータ技術の発達により、通信機能を有するいわ
ゆるスマートセンサやスマートアクチュエータが主流に
なってくることが予想される。その場合には、図2に示
すJB44のように例えばC通信モジュール45を備え
る構成とし、JB44にて分配されるC系統の電源線3
6に、排気温度センサ51、フロントランプ52、及び
リヤランプ53を接続するように構成することが考えら
れる。このようにすれば、排気温度センサ51、フロン
トランプ52及びリヤランプ53に接続される信号線3
3〜35が不要となり、さらなるワイヤハーネスの削減
が実現される。
【0050】なお、C系統の電源線36と信号線33〜
35を併用して、車両ネットワークシステムの信頼性を
向上させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の車両ネットワークシステムの構成を示
す説明図である。
【図2】別実施例の車両ネットワークシステムの構成を
示す説明図である。
【図3】実施例の車両ネットワークシステムの発揮する
効果を示すための説明図である。
【図4】本発明の効果を説明するための具体的構成を示
す説明図である。
【図5】従来の問題点を説明するための具体的構成を示
す説明図である。
【符号の説明】
11…エンジンECU 12…AT−ECU 13…ブレーキECU 14…メータECU 15…ボディECU 16…ワイパモータ 17…レインセンサ 30,31,32,36…電源線 33,34,35,37,38,39…信号線 40,44,46…JB 41,42,45…通信モジュール 43…ゲートウェイ装置 51…排気温度センサ 52…フロントランプ 53…リヤランプ 60…バッテリ 71…制御系ネットワーク 72…ボディ系ネットワーク 400,440…JB 110,120,130,140,150,160,1
70,180,190…ECU 200,430…ゲートウェイ装置 310,320,330,340,350…通信線

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両に搭載された電子制御装置が、複数系
    統の通信線毎にグループ化されて接続されており、当該
    通信線を介して相互の通信を行う車両ネットワークシス
    テムであって、 異なる系統の通信線に接続された前記電子制御装置間で
    データの受け渡しを行うためのゲートウェイ装置を、前
    記通信線の分配を行う分配装置に組み込むことにより、
    当該分配装置の構成を利用して前記異なる系統の通信線
    間に介在させたことを特徴とする車両ネットワークシス
    テム。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の車両ネットワークシステ
    ムにおいて、 前記車両に搭載された複数台の分配装置の中で相対的に
    前記通信線が集中する分配装置に、前記ゲートウェイ装
    置を組み込んだことを特徴とする車両ネットワークシス
    テム。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の車両ネットワーク
    システムにおいて、 前記通信線として、前記電子制御装置への電源供給を行
    うための電源線を用いたことを特徴とする車両ネットワ
    ークシステム。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の車両ネットワークシステ
    ムにおいて、 前記分配装置は、各系統の電源線毎に、独立した通信を
    実現するための通信モジュールを備えており、 前記ゲートウェイ装置は、前記通信モジュールを介し
    て、前記データの受け渡しを行うことを特徴とする車両
    ネットワークシステム。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の車両ネッ
    トワークシステムにおいて、 通信機能を有したセンサやアクチュエータを、前記電子
    制御装置と共に、前記通信線に接続したことを特徴とす
    る車両ネットワークシステム。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の車両ネッ
    トワークシステムにおいて、 通信機能を有していないセンサやアクチュエータの信号
    線を、前記ゲートウェイ装置に接続し、当該ゲートウェ
    イ装置を介して前記電子制御装置との間でデータの受け
    渡しを行うようにしたことを特徴とする車両ネットワー
    クシステム。
  7. 【請求項7】請求項5又は6に記載の車両ネットワーク
    システムにおいて、 前記ゲートウェイ装置は、前記センサの信号に基づき、
    前記車両ネットワークシステムを待機状態と動作状態と
    の何れかに切り替える切替機能を備えていることを特徴
    とする車両ネットワークシステム。
  8. 【請求項8】車両に搭載された電子制御装置が、複数系
    統の通信線毎にグループ化されて接続されており、当該
    通信線を介して相互の通信を行う車両ネットワークシス
    テムにおいて、異なる系統の通信線間に介在させ、前記
    通信線の分配を行う分配装置であって、 異なる系統の通信線に接続された前記電子制御装置間で
    データの受け渡しを行うためのゲートウェイ装置を備え
    ることを特徴とする分配装置。
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