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JP2003151948A - 表面処理装置および表面処理方法 - Google Patents

表面処理装置および表面処理方法

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JP2003151948A
JP2003151948A JP2001343477A JP2001343477A JP2003151948A JP 2003151948 A JP2003151948 A JP 2003151948A JP 2001343477 A JP2001343477 A JP 2001343477A JP 2001343477 A JP2001343477 A JP 2001343477A JP 2003151948 A JP2003151948 A JP 2003151948A
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Japan
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cleaning liquid
scanning head
plate
processed
liquid
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JP2001343477A
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Hirobumi Kasuga
博文 春日
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】被処理板の洗浄と乾燥とを簡易な構成の一つの
装置で行うことができる表面処理装置および表面処理方
法を提供すること。 【解決手段】本発明の表面処理装置1Bは、被処理板1
00を装置本体11により支持し、被処理板100の処
理面101に走査ヘッド2の先端部21を近接させた状
態で、処理面101と先端部21との隙間20に走査ヘ
ッド2に形成された液流出口42より洗浄液Rを供給し
つつ走査ヘッド2を被処理板100に沿って走査して洗
浄処理する。また、走査ヘッド2の走査方向後方側に形
成された洗浄液RのメニスカスM付近に走査ヘッド2に
形成されたガス流出口192より界面活性ガスを供給し
つつ、走査ヘッド2を被処理板100に沿って走査し
て、メニスカスMを処理面101に沿って移動させ、こ
れにより、処理面101を乾燥処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面処理装置およ
び表面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】基板に付着した水を乾燥して除去する方
法として、水の表面張力によるメニスカスと溶剤ガス+
不活性ガスによるマランゴニ効果を利用して基板表面に
水滴痕を生じさせることなく乾燥させる基板の乾燥方法
が知られている(特開平10−321587号公報)。
【0003】この公報には、当該乾燥方法とともに、そ
れを実施するための乾燥装置(以下、従来の「乾燥装
置」と言う)が開示されているが、この従来の乾燥装置
には、次のような種々の欠点がある。
【0004】1. 従来の乾燥装置は、基板(被処理
板)に付着した水を乾燥するだけの機能を有し、その前
工程である例えば洗浄処理については、別途用意された
洗浄槽などの洗浄装置を用いて行わねばならない。
【0005】従って、例えば基板の洗浄と乾燥を連続的
に行うようなラインでは、洗浄装置と乾燥装置とを並設
し、基板をそれぞれの装置間で移動させて処理を行う必
要があり、そのため、設備コストがかかるとともに広い
設置スペースを要する。
【0006】特に、洗浄装置で洗浄した後の基板を乾燥
装置へ移行する際に、ゴミ(異物)が侵入して基板に付
着することを防止しなければならないため、洗浄装置か
ら乾燥装置への移送経路に防塵等の機能を持つ機構や手
段を設置しなければならない場合もある。
【0007】2. 基板の表面には、何らかの方法で水
が付着したものであるが、水の付着量は、人為的にコン
トロールされているものではないため、変動することが
想定される。
【0008】この場合、前述したように、水切りブロッ
ク間の間隙距離が固定されているため、基板の搬送速度
が速くなったり、基板の厚さが設計値のものよりも薄い
もの(基板表面と水切りブロックの内面との間に形成さ
れる水膜(以下単に「水膜」と言う)の厚さが厚くな
る)であったりした場合には、乾燥室(カバーで囲まれ
る混合ガス充填空間)内に流入する水の量が過剰となる
ことがある。この場合には、乾燥に長時間を要すること
となり、あるいはメニスカスが適正サイズを超えて増大
し、乾燥効率の低下や乾燥不良(水滴痕、その他パーテ
ィクルの残存等)を生じるおそれがある。
【0009】逆に、基板に付着する水の付着量が過小と
なった場合には、基板表面と水切りブロックの内面との
間に、毛細管現象により水が十分に拡散し充填されない
こととなり、やはり乾燥不良の原因となる。
【0010】3. 従来の乾燥装置においては、基板の
搬送速度が変化するとメニスカスのサイズ(メニスカス
を構成する部分の水の量)も変動するが、メニスカスの
サイズの変動は、それ以外の要因でも生じる。
【0011】例えば、固定状態にある一対の水切りブロ
ックに対し、搬送中の基板がその厚さ方向に揺動した場
合、水切りブロック間の間隙において、基板の両面にそ
れぞれ形成された前記水膜の厚さは経時的に変動する。
その結果、メニスカスに補充される水の量が変動し、メ
ニスカスのサイズが変動する。特に、その変動速度が速
い場合には、メニスカス表面(湾曲面)が振動する。こ
の場合、前記基板の揺動が僅かであっても、水膜は、毛
細管現象が生じる程度の非常に薄いものであるから、メ
ニスカスのサイズの変動は避けられない。また、このよ
うな変動はクリーンルームの環境下でも容易に生じる現
象である。特に、水膜が薄い場合にはメニスカスのサイ
ズの経時的な変動はかなり速いものであり、その影響は
大きくウォーターマークやシミなど、乾燥不良の原因と
なる。
【0012】このように、種々の原因でメニスカスのサ
イズが変動すると、乾燥速度との間にアンバランスが生
じ、乾燥を一定の条件で安定的に良好に行うことができ
ない。特に、基板表面全体にわたり均一で良好な乾燥を
行うことができない。
【0013】4. 従来の乾燥装置では、水切りブロッ
ク間の間隙に進入する水に汚れ(異物等)が混入した
り、水切りブロック間の間隙に存在する水(すなわち前
記水膜)において汚れが発生した場合でも、その水を除
去または交換することができずに乾燥室に持ち込まれる
ので、このような水の汚れが原因で乾燥不良を生じるお
それがある。
【0014】5. 従来の乾燥装置は、基板が一対の水
切りブロック間の間隙を通過する構成となっているが、
水切りブロック間の間隙距離が固定されているため、基
板の厚さの変化に対応することができず、一定の厚さの
基板に対してしか乾燥を行うことができない。また、基
板にパターンがある場合には、ブロックと基板間の間隙
が変動するためメニスカスが変動し、毛細管現象が生じ
ない個所が発生し水滴残りを生じるおそれがある。
【0015】6. 従来の乾燥装置においては、基板の
両面が水で濡れており、基板の両面を同時に乾燥する構
成となっている。従って、基板の片面のみを乾燥したい
場合には、対応が困難である。特に、基板の水で塗れた
片面は乾燥し、もう一方の面は水で濡らしたくない場合
には、対応できない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、被処
理板の洗浄と乾燥とを簡易な構成の一つの装置で行うこ
とができる表面処理装置および表面処理方法を提供する
ことにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(15)の本発明により達成される。
【0018】(1) 被処理板を支持する装置本体と、
前記装置本体に対し移動可能に設けられた走査ヘッド
と、前記走査ヘッドを前記装置本体に対し移動させる駆
動手段と、前記走査ヘッドに形成された洗浄液流出口よ
り前記被処理板の表面と前記走査ヘッドの先端部との隙
間に洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、前記走査ヘッ
ドに形成されたガス流出口より前記先端部付近に界面活
性剤を含む界面活性ガスを供給する界面活性ガス供給手
段とを備え、前記被処理板の表面に前記走査ヘッドの先
端部を近接させた状態で、前記表面と前記先端部との隙
間に前記洗浄液流出口より洗浄液を供給して前記表面を
洗浄処理し、前記走査ヘッドの走査方向後方側に形成さ
れた前記洗浄液のメニスカス付近に前記ガス流出口より
前記界面活性ガスを供給しつつ、前記駆動手段によって
前記走査ヘッドを前記被処理板に沿って走査することに
より、前記メニスカスを前記表面に沿って移動させ、こ
れにより、前記表面を乾燥処理するよう作動することを
特徴とする表面処理装置。
【0019】(2) 前記被処理板を搬送する搬送手段
を有する上記(1)に記載の表面処理装置。
【0020】(3) 前記被処理板の搬送停止位置を位
置決めする位置決め手段を有する上記(2)に記載の表
面処理装置。
【0021】(4) 前記搬送手段の搬送方向は、前記
走査ヘッドの走査方向とほぼ直交する方向である上記
(2)または(3)に記載の表面処理装置。
【0022】(5) 前記駆動手段によって前記走査ヘ
ッドを前記被処理板に沿って走査しつつ前記洗浄処理を
行う上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の表面処
理装置。
【0023】(6) 前記ガス流出口より供給された界
面活性ガスを前記走査ヘッドに形成されたガス流入口よ
り吸入して排出する排気手段を有する上記(1)ないし
(5)のいずれかに記載の表面処理装置。
【0024】(7) 前記被処理板の表面と前記対向面
との隙間に供給された洗浄液を除去する除去手段を有す
る上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の表面処理
装置。
【0025】(8) 前記除去手段は、前記走査ヘッド
に形成された液流入口より洗浄液を吸入して排出する排
液手段で構成されている上記(7)に記載の表面処理装
置。
【0026】(9) 前記除去手段により洗浄液を除去
するとともに、前記洗浄液流出口より洗浄液を供給する
ことにより、前記被処理板の表面と前記走査ヘッドの先
端部との隙間の洗浄液を交換しつつ前記表面を洗浄処理
可能とする上記(7)または(8)に記載の表面処理装
置。
【0027】(10) 前記洗浄液流出口は、1または
2列以上に配置された複数の小孔で構成されている上記
(1)ないし(9)のいずれかに記載の表面処理装置。
【0028】(11) 被処理板の表面と走査ヘッドの
先端部とを近接させた状態で、前記走査ヘッドに形成さ
れた洗浄液流出口より前記表面と前記先端部との隙間に
洗浄液を供給して前記表面を洗浄処理し、前記走査ヘッ
ドの走査方向後方側に形成された前記洗浄液のメニスカ
ス付近に、前記走査ヘッドに形成されたガス流出口より
界面活性剤を含む界面活性ガスを供給しつつ、前記走査
ヘッドを前記被処理板に沿って走査することにより、前
記メニスカスを前記表面に沿って移動させ、これによ
り、前記表面を乾燥処理することを特徴とする表面処理
方法。
【0029】(12) 前記走査ヘッドを前記被処理板
に沿って走査しつつ前記洗浄処理を行う上記(11)に
記載の表面処理方法。
【0030】(13) 前記洗浄処理は、前記被処理板
の表面と前記走査ヘッドの先端部との隙間の洗浄液を除
去するとともに前記洗浄液流出口より洗浄液を供給する
ことにより、洗浄液を交換しつつ行う上記(11)また
は(12)に記載の表面処理方法。
【0031】(14) 前記乾燥処理は、前記ガス流出
口より供給された界面活性ガスを前記走査ヘッドに形成
されたガス流入口より吸入して排出しつつ行う上記(1
1)ないし(13)のいずれかに記載の表面処理方法。
【0032】(15) 前記洗浄液は、純水またはオゾ
ン水である上記(11)ないし(14)のいずれかに記
載の表面処理方法。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の表面処理装置およ
び表面処理方法を添付図面に示す好適な実施形態に基づ
いて詳細に説明する。
【0034】図1は、本発明の表面処理装置の実施形態
を模式的に示す図(ブロック図)、図2は、図1に示す
表面処理装置における走査ヘッドの底面図、図3は、図
1に示す表面処理装置における乾燥処理中の走査ヘッド
の先端部を拡大して示す部分断面側面図である。
【0035】これらの図に示す表面処理装置1Bは、被
処理板100の表面(処理面101)に対し、処理液T
による処理と、洗浄液Rによる洗浄処理と、乾燥処理と
を行う(施す)装置である。
【0036】この表面処理装置1Bは、被処理板100
を支持する装置本体11と、装置本体11に対し移動
(変位)可能に設けられた走査ヘッド2と、走査ヘッド
2を装置本体11に対し移動する(変位させる)駆動手
段5と、被処理板100の処理面101と走査ヘッド2
の先端部21との隙間20に処理液Tを供給する処理液
供給手段9と、隙間20に洗浄液Rを供給する洗浄液供
給手段4と、先端部21付近に界面活性ガスを供給する
界面活性ガス供給手段19と、被処理板100を搬送す
る搬送手段18と、被処理板100の搬送停止位置を位
置決めする位置決め手段13と、隙間20の処理液Tや
洗浄液Rを吸入して排出する排液手段16と、先端部2
1付近に供給された界面活性ガスを排気する排気手段1
7とを備えている。
【0037】本実施形態では、長方形の平板状をなす被
処理板100を対象とする場合について説明する。この
被処理板100は、図1中の左右方向が長辺方向であ
り、図1の紙面に垂直な方向が短辺方向になっている。
【0038】本発明における被処理板100の種類、材
質等は、特に限定されず、例えば、半導体基板、LCD
(液晶表示画面)基板等の基板、水晶板、ガラス板、ス
テンレス鋼板等の金属板等が挙げられる。また、被処理
板100の形状も、長方形に限らず、例えば円形、楕円
形等であってもよく、大きさについても、いかなる大き
さのものにも適用することができる。すなわち、本発明
は、いかなる板物(板状部材)に対する処理にも適用す
ることができる。
【0039】装置本体11は、被処理板100をほぼ水
平な状態で支持することができる。表面処理装置1B
は、装置本体11に支持された被処理板100の上側の
表面である処理面101に対し、後述するような処理を
行う。
【0040】装置本体11には、被処理板100を搬送
する搬送手段18が設置されている。搬送手段18は、
並設された複数のローラ181を有しており、これらの
ローラ181の上に載置された被処理板100をほぼ水
平状態で図1の紙面の奥側から手前側に向かって(図1
の紙面にほぼ垂直な方向に)搬送する。
【0041】被処理板100は、この搬送手段18によ
り、1枚ずつ、図1の紙面奥側に位置する図示しない前
工程から表面処理装置1Bに搬入され、表面処理装置1
Bでの処理を終えた後、図1の紙面手前側に位置する図
示しない後工程へと搬出される。
【0042】装置本体11には、搬送手段18により搬
入された被処理板100の搬送停止位置を位置決めする
位置決め手段13が設けられている。この位置決め手段
13は、ストッパ131を有しており、このストッパ1
31は、被処理板100の搬送経路上に突出した状態
(図1に示す状態)と、搬送経路から退避した状態(図
示せず)とに変位可能になっている。
【0043】ストッパ131を昇降(変位)させる機構
としては、例えば、ラックギアとピニオンギアとこのピ
ニオンギアを回転するモータとを有する機構で構成する
ことにより実現できる。なお、本実施形態においては、
前記機構を複数(2つ)配置することにより実現してい
る。
【0044】搬送手段18より表面処理装置1Bに搬入
された被処理板100は、図1中の手前側の縁部が突出
状態にあるストッパ131に当接することにより、装置
本体11に対し停止する。この搬送停止状態で、表面処
理装置1Bによる処理が行われる。
【0045】被処理板100に対する処理が終了する
と、位置決め手段13は、ストッパ131を退避状態と
し、被処理板100に対する位置決め状態(停止状態)
を解除する。これにより、処理の終了した被処理板10
0は、搬送手段18により、後工程へ搬出される。次い
で、位置決め手段13は、ストッパ131を突出状態と
し、搬送手段18は、次の被処理板100を前記搬送停
止位置に搬入する。そして、表面処理装置1Bは、この
被処理板100に対し、処理を行う。
【0046】このように、表面処理装置1Bは、枚葉処
理型の装置であり、被処理板100を一枚ずつ処理す
る。
【0047】なお、搬送手段18および位置決め手段1
3は、それぞれ、図示のような構成に限らず、同様の機
能を発揮し得るものであればいかなる構成のものでもよ
い。
【0048】走査ヘッド2は、このような装置本体11
に対し移動可能に設けられている。この走査ヘッド2
は、駆動手段5によって駆動(移動)される。駆動手段
5は、少なくとも、走査ヘッド2の先端部21(図1中
の下端部)が処理面101に近接した状態で、走査ヘッ
ド2を処理面101にほぼ平行な方向に移動可能になっ
ている。すなわち、走査ヘッド2は、駆動手段5によ
り、被処理板100に沿って走査可能に設けられてい
る。
【0049】図示の構成では、走査ヘッド2は、図1中
の左右方向に走査される。すなわち、走査ヘッド2の走
査方向と、搬送手段18による被処理板100の搬送方
向とは、ほぼ直交するようになっている。
【0050】また、駆動手段5は、走査ヘッド2を図1
中の上下方向にも移動可能になっている。すなわち、駆
動手段5は、走査ヘッド2を図中の上側に退避させた状
態と、被処理板100に近接させた状態とに移動可能に
なっている。
【0051】駆動手段5としては、例えばサーボモー
タ、流体圧シリンダ、送りネジ、カム機構、歯車機構、
リンク機構等を適宜組み合わせて用いた公知の各種の駆
動機構を利用することができる。
【0052】また、駆動手段5は、走査ヘッド2の走査
方向に沿って設けられたレール部材(図示せず)を有し
ており、このレール部材に沿って走査ヘッド2を移動す
ることにより、走査ヘッド2の先端部21と処理面10
1との間隙距離(隙間20の距離)を一定に保った状態
で、走査ヘッド2を走査可能になっている。
【0053】走査ヘッド2の幅(図2中の上下方向の長
さ)は、被処理板100の幅(図1の紙面に垂直な方向
の長さ)とほぼ同じかまたはやや大きくなっている。
【0054】表面処理装置1Bは、走査ヘッド2の先端
部21を処理面101に近接させた状態で、先端部21
と処理面101との間に形成された隙間20に処理液T
や洗浄液Rを供給し、処理液Tによる処理や洗浄処理を
行う。この処理を行う際の処理面101と先端部21と
の間隔(隙間20の間隙距離)は、処理液Tや洗浄液R
が隙間20に十分に行き渡るとともに、処理液Tや洗浄
液Rが表面張力により隙間20(または隙間20の付近
一帯、以下、単に「隙間20」と言う)に滞留し得るよ
うな大きさとされ、1〜5mm程度であるのが好まし
い。
【0055】本発明では、このように隙間20に処理液
Tや洗浄液Rを供給して処理を行うことにより、処理液
Tや洗浄液Rを貯留した槽に被処理板100を浸漬して
処理するような場合と比べ、処理液Tや洗浄液Rの使用
量を大幅に低減することができる。
【0056】また、本発明では、処理液Tや洗浄液Rが
隙間20に表面張力により滞留する(保持される)の
で、図示と異なり、被処理板100が水平面に対し傾斜
した状態や垂直な状態でも処理を行うことができる。
【0057】本実施形態では、前述のように走査ヘッド
2の走査方向と被処理板100の搬送方向とをほぼ直交
する方向としたことにより、走査ヘッド2の走査方向
は、被処理板100の長辺方向であり、被処理板100
の搬送方向は、被処理板100の短辺方向になってい
る。これにより、走査ヘッド2の幅を比較的小さくする
ことができ、よって、液やガスの供給、排出を被処理板
100の幅方向により均一に行うことができるととも
に、搬送手段18による被処理板100の搬送距離を短
縮することができる利点がある。また、その他、走査
ヘッド2待機時の待機位置として、被処理板100搬送
経路上にないことから、走査ヘッド2による被処理板1
00の汚染、例えば走査ヘッド2のクリーニング時の飛
散や液ダレによる汚染などを防止することができる、
走査ヘッド2の走査方向を限定することにより、装置機
構が非常に簡素化できる、という利点もある。
【0058】図2に示すように、走査ヘッド2には、処
理液Tや洗浄液Rが流出する複数の液流出口42と、処
理液Tや洗浄液Rが流入する複数の液流入口161と、
界面活性ガスが流出する複数のガス流出口192と、界
面活性ガスが流入する複数のガス流入口171とがそれ
ぞれ形成されている。これらの液流出口42、液流入口
161、ガス流出口192およびガス流入口171は、
それぞれ、小孔(オリフィス)で構成されている。
【0059】複数の液流出口42、液流入口161、ガ
ス流出口192およびガス流入口171は、それぞれ、
走査ヘッド2の走査方向と垂直な方向に、好ましくはほ
ぼ等間隔で、一列に配設されている。これにより、液や
ガスの供給、排出を処理面101の幅方向に均一に行う
ことができる。
【0060】図1に示すように、液流出口42および液
流入口161は、それぞれ、走査ヘッド2の先端部21
(先端面)に開口している。また、ガス流出口192お
よびガス流入口171は、それぞれ、液流出口42およ
び液流入口161の図中右側に形成されており、液流出
口42および液流入口161よりやや基端側に開口して
いる。
【0061】このように、本実施形態では、液流出口4
2とガス流出口192が、さらには液流入口161とガ
ス流入口171を含む4種が一つの走査ヘッド2にまと
めて形成されていることにより、装置の構成のさらなる
簡素化、小型化を図ることができる。なお、走査ヘッド
2は、このような構成に限らず、これらの開口が形成さ
れた部位が2以上に別体になっているようなものであっ
てもよい。
【0062】また、液流出口42、液流入口161、ガ
ス流出口192およびガス流入口171の数は、それぞ
れ、図示の構成に限らず、被処理板100の大きさ等に
合わせて適宜設定される。また、液流出口42、液流入
口161、ガス流出口192およびガス流入口171
は、それぞれ、2列以上に配置されていてもよい。ま
た、液流出口42、液流入口161、ガス流出口192
およびガス流入口171は、それぞれ、少なくとも1つ
設けられていればよい。また、図示の構成では、液流出
口42、液流入口161、ガス流出口192およびガス
流入口171の形状は、それぞれ、円形になっている
が、これに限らず、例えば楕円形、長方形等であっても
よい。
【0063】図示の構成では、液流出口42を形成する
孔46、液流入口161を形成する孔163、ガス流出
口192を形成する孔195およびガス流入口171を
形成する孔174は、それぞれ、走査ヘッド2の基端部
23まで貫通して形成されている。そして、孔46、孔
163、孔195および孔174の基端開口部には、流
路を形成する細長いケーシング47、164、196お
よび175がそれぞれ固着されている。これにより、複
数の液流出口42、液流入口161、ガス流出口192
およびガス流入口171への流路は、それぞれ、ケーシ
ング47、164、196および175内において互い
に連通している。
【0064】また、図示の構成では、走査ヘッド2に
は、ガス流出口192より供給された界面活性ガスが逃
げる(拡散する)のを防止するフード(風防)22が設
けられている。これにより、界面活性ガスの供給効率の
向上や、環境への拡散防止が図れる。
【0065】隙間20に処理液Tを供給する処理液供給
手段9は、処理液Tを貯留する処理液タンク91と、走
査ヘッド2に形成された液流出口42および孔46と、
ケーシング47と、処理液タンク91と切替えバルブ4
0とを接続する供給ライン(流路)93と、供給ライン
93の途中に設置されたポンプ94と、切替えバルブ4
0とケーシング47とを接続する供給ライン(流路)4
5とで構成されている。
【0066】処理液Tは、処理面101に対し、各種の
処理を行うものであり、切替えバルブ40が後述する第
2の状態のとき、ポンプ94の作動により、処理液タン
ク91から供給ライン93、供給ライン45、ケーシン
グ47内、孔46を順次通って液流出口42から流出
し、隙間20に供給される。
【0067】処理液Tによる処理としては、いかなる処
理でもよく、例えば、レジスト等を塗布する(レジス
ト)塗布処理、レジスト等を剥離する剥離処理、エッチ
ング処理、洗浄処理、マスキング被膜等の除去処理、メ
ッキ処理等が挙げられる。
【0068】レジストの剥離処理を行う場合の処理液T
としては、オゾン水(オゾン水溶液)または希弗酸であ
るのが好ましい。これにより、レジスト残渣、ポリマー
等を除去する効果をより高めることができる。
【0069】なお、処理液供給手段9は、複数種の処理
液T(例えば、オゾン水とSC1(アンモニア水+過
水)、または、オゾン水と希弗酸)をそれぞれ供給可能
なものであってもよい。すなわち、処理液供給手段9
は、処理面101に対し複数種の処理を行うものであっ
てもよい。
【0070】隙間20に洗浄液(すすぎ液)Rを供給す
る洗浄液供給手段4は、洗浄液Rを貯留する洗浄液タン
ク41と、走査ヘッド2に形成された液流出口42およ
び孔46と、ケーシング47と、洗浄液タンク41と切
替えバルブ40とを接続する供給ライン(流路)43
と、供給ライン43の途中に設置されたポンプ44と、
切替えバルブ40とケーシング47とを接続する供給ラ
イン(流路)45とで構成されている。
【0071】切替えバルブ40は、供給ライン43と供
給ライン45とを連通し、供給ライン93を閉塞(遮
断)する第1の状態と、供給ライン93と供給ライン4
5とを連通し、供給ライン43を閉塞(遮断)する第2
の状態とに切り換えることができるようになっている。
【0072】洗浄液Rは、処理面101の洗浄処理(す
すぎ処理)を行うものであり、切替えバルブ40が前記
第1の状態のとき、ポンプ44の作動により、洗浄液タ
ンク41から供給ライン43、供給ライン45、ケーシ
ング47内、孔46を順次通って液流出口42から流出
し、隙間20に供給される。
【0073】このように、本実施形態では、洗浄液供給
手段4と処理液供給手段9とが、液流出口42、孔4
6、供給ライン45およびケーシング47を共有(共
用)するものとなっている。すなわち、液流出口42
は、洗浄液Rが流出する洗浄液流出口と処理液Tが流出
する処理液流出口とに兼用されるものとなっている。こ
のように、本実施形態では、処理液Tの供給ラインと洗
浄液Rの供給ラインにおいて流路の一部を共有(共用)
することにより、装置の構成のさらなる簡素化、小型化
を図ることができる。
【0074】本発明では、このような構成と異なり、洗
浄液流出口と処理液流出口とが別個に設けられているよ
うなものであってもよい。
【0075】洗浄液Rとしては、洗浄処理を行うもので
あれば特に限定されないが、純水またはオゾン水である
のが好ましい。これにより、洗浄効果をさらに向上する
ことができる。
【0076】洗浄液Rとして純水を用いる場合には、例
えば、蒸留水、イオン交換水、超純水、RO水等を用い
ることができる。また、洗浄液Rとしてオゾン水を用い
る場合には、前記処理液Tとして用いるオゾン水よりも
濃度の低いものであるのが好ましい。
【0077】走査ヘッド2の先端部21付近に界面活性
ガスを供給する界面活性ガス供給手段19は、界面活性
ガスを貯留する界面活性ガスタンク191と、走査ヘッ
ド2に形成されたガス流出口192および孔195と、
ケーシング196と、界面活性ガスタンク191とケー
シング196とを接続する供給ライン(流路)193
と、供給ライン193の途中に設けられたポンプ194
とを有している。
【0078】界面活性ガスは、界面活性剤を含むガスで
あり、洗浄液Rに溶解する(吸収される)と、洗浄液R
の表面張力を小さくする性質を有するものである。
【0079】この界面活性ガスに含まれる界面活性剤と
しては、例えば、イソプロピルアルコール(IPA)、
メチルアルコール、エチルアルコール等の各種アルコー
ル類等を用いることができる。
【0080】界面活性ガスは、このような界面活性剤の
ガスそのものであってもよいが、例えば窒素(N)ガ
ス等の不活性ガス(反応性に乏しいガス)に、界面活性
剤のガスを0.1〜10%程度混合したものであるのが
好ましい。このように希釈されたものであっても、本発
明における界面活性ガスとしての機能を十分に発揮する
ことができるため、揮発性有機化合物(VOC)の放出
量(使用量)をより低減する観点で好ましいからであ
る。
【0081】界面活性ガスは、ポンプ194の作動によ
り、界面活性ガスタンク191から供給ライン193、
ケーシング196内、孔195を順次通って、ガス流出
口192から流出し、走査ヘッド2の先端部21付近
(先端部21の図中の右側)に供給される。
【0082】隙間20の処理液Tや洗浄液Rを吸入して
排出する排液手段16は、走査ヘッド2に形成された液
流入口161および孔163と、ケーシング164と、
ケーシング164から延びる排液ライン162と、排液
ライン162の途中に設けられたポンプ165とで構成
されている。
【0083】ポンプ165が作動すると、隙間20の処
理液Tや洗浄液Rは、液流入口161から吸入されて排
出(除去)される。すなわち、排液手段16は、隙間2
0に供給された処理液Tや洗浄液Rを除去する除去手段
となるものである。
【0084】本実施形態では、このような排液手段16
が設けられていることにより、液流出口42より処理液
Tや洗浄液Rを供給しつつ、液流入口161より処理液
Tや洗浄液Rを吸入、排出した状態で処理を行うことが
できる。これにより、隙間20の処理液Tや洗浄液Rを
徐々に交換しながら処理を行うことができ、よって、処
理液Tや洗浄液Rに変質、劣化、汚れ等のない新鮮な状
態を維持することができ、処理効率をより向上すること
ができ、乾燥後の処理面101の清浄度合いもより向上
する。
【0085】また、排液手段16を作動することによ
り、隙間20にある処理液Tや洗浄液Rの量(処理面1
01に対する処理液Tや洗浄液Rの付着量)を調節する
こともできる。これにより、隙間20に入りきらない
(保持しきれない)処理液Tや洗浄液Rが処理面101
上に液滴として残存するのを防止することができる。
【0086】なお、走査ヘッド2の先端部21付近に、
水分を検知する液滴センサ(図示せず)を設置し、隙間
20にある処理液Tや洗浄液Rの量を検出して自動的に
適量に調節するような構成になっていてもよい。
【0087】先端部21付近に供給された界面活性ガス
を排気する排気手段17は、走査ヘッド2に形成された
ガス流入口171および孔174と、ケーシング175
と、ケーシング175から延びる排気ライン172と、
排気ライン172の途中に設けられたポンプ173とで
構成されている。
【0088】ポンプ173が作動すると、ガス流出口1
92より供給された界面活性ガスは、ガス流入口171
から吸入されて排出される。
【0089】本実施形態では、このような排気手段17
が設けられていることにより、先端部21付近に供給さ
れた界面活性ガスが環境中に拡散するのを防止すること
ができ、環境への負担をより低減することができる。
【0090】また、図3に示すように、ガス流出口19
2より供給された界面活性ガスがガス流入口171より
吸入されることにより、洗浄液RのメニスカスM付近に
気流Fが生じ、これにより、パーティクルPの除去効率
およびメニスカスMの端部M1付近の乾燥効率をより向
上することができる。
【0091】この排気手段17は、処理液Tによる処理
を行っているときにも作動することとしてもよい。これ
により、隙間20の処理液Tから発生するガスが環境中
に拡散するのを防止することができ、環境への負担をよ
り低減することができる。
【0092】駆動手段5、処理液供給手段9のポンプ9
4、洗浄液供給手段4のポンプ44、界面活性ガス供給
手段19のポンプ194、排液手段16のポンプ16
5、排気手段17のポンプ173、搬送手段18、位置
決め手段13および切替えバルブ40は、それぞれ、制
御手段50に対し電気的に接続されており、この制御手
段50からの信号(制御信号)に基づいて作動する。
【0093】このような表面処理装置1Bには、処理面
101上からこぼれた処理液Tや洗浄液Rを除去または
回収する回収手段が設けられていてもよい。この回収手
段としては、例えば、処理液Tや洗浄液Rを受ける受け
皿(液溜め)や、処理液Tや洗浄液Rを吸収する吸収材
のようなものが挙げられる。
【0094】また、表面処理装置1Bでは、搬送手段1
8、位置決め手段13、排液手段16および排気手段1
7は、それぞれ、なくてもよい。
【0095】次に、表面処理装置1Bを用いた本発明の
表面処理方法の実施形態(表面処理装置1Bの作用)に
ついて説明する。
【0096】[1] 駆動手段5により走査ヘッド2を
上側に退避させた状態で、搬送手段18により被処理板
100を搬入する。被処理板100は、ストッパ131
により所定位置に位置決めされて停止する。
【0097】[2] 次いで、駆動手段5により走査ヘ
ッド2を下降させ、先端部21を処理面101に近接さ
せる。このとき、先端部21と処理面101との隙間2
0の間隙距離は、前述したような大きさになるようにす
る。
【0098】本発明では、このときの走査ヘッド2の下
降停止位置を調整することにより、隙間20の間隙距離
を調整することができる。この間隙距離の調整により、
処理面101に対する処理液Tや洗浄液Rの付着量をコ
ントロールすることができる。また、被処理板100の
板厚が異なるものにも対応することができる。
【0099】なお、表面処理装置1Bは、搬入された被
処理板100の処理面101の位置をセンサにより検出
し、隙間20の間隙距離を設定した値に自動的に調整す
るような構成になっていてもよい。これにより、複数の
被処理板100に対し連続して処理を行う際、板厚が途
中から変わるような場合にも対応することができる。
【0100】また、前記[1]と異なり、走査ヘッド2
が所定の下降停止位置にある状態で、被処理板100を
搬入することとしてもよい。
【0101】[3] 次いで、駆動手段5により走査ヘ
ッド2を被処理板100の図中左側または右側の縁部に
移動し、切替えバルブ40を供給ライン93と供給ライ
ン45とを連通する状態として、ポンプ94を作動す
る。これにより、隙間20に液流出口42より処理液T
が供給される。隙間20が処理液Tで充填されたら、ポ
ンプ94を停止し、駆動手段5により走査ヘッド2を被
処理板100に沿って反対側の縁部まで徐々に走査す
る。このようにして、処理面101に対し処理液Tによ
る所定の処理を行う。必要に応じ、走査ヘッド2を被処
理板100に沿って1または2回以上往復させてもよ
い。
【0102】また、処理液Tによる処理を行う間、ポン
プ94の作動を続けるとともに排液手段16を作動させ
ることにより、液流出口42より処理液Tを供給しつつ
液流入口161より処理液Tを吸入する状態としてもよ
い。これにより、隙間20の処理液Tを適正な量に維持
しながら、隙間20の処理液Tを徐々に交換しつつ処理
を行うことができ、よって、処理液Tに変質、劣化、汚
れ等のない新鮮な状態を維持することができ、処理効率
(効果)のさらなる向上、処理時間のさらなる短縮を図
ることができる。
【0103】また、走査ヘッド2を被処理板100の縁
部を超えて外側まで移動することにより、隙間20の処
理液Tを処理面101からこぼして除去した後、処理液
供給手段9によって再度処理液Tを供給することによ
り、処理液Tをほぼ全部交換して処理を続行してもよ
い。これにより、処理効率のさらなる向上が図れる。こ
の処理液Tの交換は、必要に応じ複数回行ってもよい。
なお、処理面101からこぼれた処理液Tは、前記回収
手段により除去または回収される(洗浄液Rについても
同様)。
【0104】また、処理液Tによる処理を行う間、排気
手段17を作動して、隙間20の処理液Tから発生する
ガスを排気することとしてもよい。
【0105】[4] 複数種の処理液Tによる処理を行
う場合(処理液供給手段9が複数種の処理液Tを供給可
能なものである場合)には、処理液Tを異種のものに切
り替えて前記[3]と同様の工程を行う。これにより、
複数種の処理を行うことができる。処理液Tの種類を切
り替える際には、前記と同様に、走査ヘッド2を被処理
板100の縁部を超えて外側まで移動して隙間20の処
理液Tを処理面101からこぼして除去した後、次の処
理液Tを供給する。これにより、隙間20の処理液Tを
迅速に、かつ、液残りなく交換することができる。
【0106】[5] 処理液Tによる処理が終了した
ら、走査ヘッド2を被処理板100の縁部を超えて外側
まで移動して隙間20の処理液Tを処理面101からこ
ぼして除去する。
【0107】[6] 次いで、走査ヘッド2が被処理板
100の図中左側または右側の縁部にある位置で、切替
えバルブ40を供給ライン43と供給ライン45とを連
通する状態として、ポンプ44を作動する。これによ
り、隙間20に液流出口42より洗浄液Rが供給され
る。隙間20が洗浄液Rで充填されたら、ポンプ44を
停止し、駆動手段5により走査ヘッド2を被処理板10
0に沿って反対側の縁部まで徐々に走査する。このよう
にして、処理面101に対し洗浄液Rによる洗浄処理
(すすぎ処理)を行う。必要に応じ、走査ヘッド2を被
処理板100に沿って1または2回以上往復させてもよ
い。
【0108】また、洗浄液Rによる処理を行う間、ポン
プ44の作動を続けるとともに排液手段16を作動させ
ることにより、液流出口42より洗浄液Rを供給しつつ
液流入口161より洗浄液Rを吸入する状態としてもよ
い。これにより、隙間20の洗浄液Rを適正な量に維持
しながら、隙間20の洗浄液Rを徐々に交換しつつ処理
を行うことができ、よって、洗浄液Rに変質、劣化、汚
れ等のない新鮮な状態を維持することができ、洗浄効率
(効果)の向上、洗浄時間の短縮を図ることができる。
また、処理面101をより清浄に洗浄することができ、
乾燥後の処理面101の清浄度合いをより向上すること
ができる。
【0109】また、走査ヘッド2を被処理板100の縁
部を超えて外側まで移動することにより、隙間20の洗
浄液Rを処理面101からこぼして除去した後、洗浄液
供給手段4によって再度洗浄液Rを供給することによ
り、洗浄液Rをほぼ全部交換して洗浄処理を続行しても
よい。これにより、洗浄効率のさらなる向上が図れる。
この洗浄液Rの交換は、必要に応じ複数回行ってもよ
い。
【0110】また、さらに洗浄効果を高める方法とし
て、走査ヘッド2に超音波付与手段(図示せず)を設置
し、超音波洗浄を併用してもよい。
【0111】[7] 次いで、処理面101の乾燥処理
を行う。この乾燥処理は、隙間20に洗浄液Rがある状
態で、駆動手段5により走査ヘッド2を被処理板100
の図中右側の縁部から左側の縁部まで1回徐々に走査し
て行う。すなわち、乾燥処理における走査ヘッド2の走
査方向は、図中の右側から左側に向かう方向になる。
【0112】図3に示すように、この方向に走査ヘッド
2を走査すると、隙間20の洗浄液Rの走査方向後方側
(図中の右側)には、洗浄液RのメニスカスM(曲面)
が形成される。乾燥処理は、界面活性ガス供給手段19
のポンプ194を作動し、このメニスカスMの付近にガ
ス流出口192より界面活性ガスを供給しつつ行う。
【0113】この界面活性ガスが洗浄液Rに溶解するこ
とにより、メニスカスMの付近では、洗浄液Rの表面張
力が小さくなる。これにより、処理面101にパーティ
クル(ほこり等の異物)Pが付着していたような場合、
パーティクルPと処理面101との間に洗浄液Rが入り
込み、パーティクルPが洗浄液Rに浮遊した状態にな
る。
【0114】また、メニスカスMにおいては、端部M1
(処理面101側の端部)の付近から中央部M2に向か
って界面活性剤濃度が小さくなる(漸減する)濃度勾配
を生じ、よって、表面張力は、端部M1付近から中央部
M2に向かって大きくなる(漸増する)。これは、端部
M1の付近では、中央部M2付近よりも洗浄液Rの膜厚
(処理面101とのメニスカスMとの距離)が小さい
(薄い)ので、溶解(吸収)した界面活性ガス(界面活
性剤)が希釈される度合いが小さいからである。
【0115】前記のような表面張力の差(勾配)によ
り、メニスカスM付近の洗浄液Rには、図3中の矢印で
示すように、端部M1から中央部M2に向かう流れが生
じる。このように表面張力(の差)によって生じる効果
をマランゴニ効果と言い、この流れをマランゴニ流と言
う。
【0116】このようなマランゴニ流が生じることによ
り、メニスカスMの端部M1付近では、洗浄液Rの膜厚
がさらに薄くなりつつ、洗浄液Rが蒸発し、処理面10
1が乾燥する。このように、洗浄液Rが薄膜の状態で蒸
発・乾燥することにより、水滴痕(ウォーターマーク)
を残すことなく処理面101を乾燥することができる。
【0117】また、パーティクルPは、このマランゴニ
流により、メニスカスMの端部M1付近から中央部M2
に向かって流される。よって、処理面101上にパーテ
ィクルPを残すことなく乾燥することができる。
【0118】また、本実施形態では、排気手段17を作
動することにより、ガス流出口192より供給された界
面活性ガスがガス流入口171より吸入されることによ
り、気流Fが生じ、パーティクルPはさらに強力にメニ
スカスMの端部M1付近から中央部M2に向かって流さ
れる。よって、処理面101上にパーティクルPが残る
のをより確実に防止することができる。
【0119】走査ヘッド2を被処理板100の図中右側
の縁部から左側の縁部まで走査することにより、メニス
カスMは、被処理板100の図中右側の縁部から左側の
縁部まで移動する。これにより、処理面101のほぼ全
域に対し、前記のような乾燥処理がなされる。
【0120】本発明では、メニスカスMが移動する際、
メニスカスM付近の表面張力が小さくなっていること
や、端部M1から中央部M2に向かうマランゴニ流が生
じることにより、端部M1付近の液膜がちぎれて洗浄液
Rの液滴が処理面101上に残るようなことがなく、よ
って、水滴痕(ウォーターマーク)やパーティクルP等
の残存のない良好な乾燥が可能となる。
【0121】また、本実施形態では、排気手段17を作
動してガス流入口171より界面活性ガスを吸入、排出
しつつ乾燥処理を行うことにより、メニスカスMに沿っ
て界面活性ガスの気流Fが生じ、これにより、端部M1
付近での乾燥効率をより向上することができる。また、
この気流Fがマランゴニ流を助長(円滑化)するように
も作用し、よって、端部M1付近の液膜がちぎれて洗浄
液Rの液滴が処理面101上に残るようなことをより確
実に防止することもできる。
【0122】なお、メニスカスMの移動速度は、走査ヘ
ッド2の走査(走行)速度を調整することにより、良好
な乾燥が行われるような速度に適宜調整することができ
る。本発明では、このメニスカスMの移動速度の調整
と、隙間20の間隙距離の調整との組み合わせにより、
種類の異なる被処理板100や洗浄液R等にも対応する
ことができる。
【0123】また、この乾燥処理においては、前記のよ
うにして隙間20の洗浄液Rを徐々に交換しつつ行って
もよい。
【0124】なお、上記では、洗浄処理(前記[6])
の後に別個に(連続して)乾燥処理(前記[7])を行
う場合について説明したが、本発明では、洗浄処理と乾
燥処理とを平行して(同時に)行ってもよい。すなわ
ち、前記のようにして走査ヘッド2を被処理板100の
図中右側の縁部から左側の縁部まで1回徐々に走査する
間に、洗浄と乾燥とを一度に行うようにしてもよい。
【0125】また、本実施形態の表面処理装置および表
面処理方法は、処理面101の洗浄処理および乾燥処理
に先だって、処理液Tによる処理を行うものであるが、
本発明では、処理液Tによる処理を行わないもの(処理
液供給手段9を有しないもの)であってもよい。
【0126】以上説明したように、本発明では、マラン
ゴニ効果を利用することにより、処理面101に対し、
確実かつ均一な乾燥処理を行うことができるとともに、
乾燥後の処理面101の清浄度合いも高い。
【0127】また、被処理板100の洗浄と乾燥とを一
つの装置で行うこと、特に、洗浄と乾燥とを連続して行
うことができ、またこれらを簡易な構成の装置で達成す
ることができる。そのため、洗浄装置と乾燥装置とを別
個に用意し、被処理板100をそれらの間で移動させて
順次処理を行う必要がなく、よって、設備コストを低減
することができるとともに、装置の設置スペースも小さ
くてよいという利点を有する。
【0128】特に、本発明の表面処理装置1Bは、被処
理板100をその処理面101方向に搬送しつつ洗浄お
よび乾燥を行うものではないため、従来の乾燥装置のよ
うに、被処理板100の乾燥のために搬送経路を確保す
る必要がなく、よって、装置の小型化、省スペース化が
図れる。
【0129】また、洗浄と乾燥とを一つの装置で連続し
て行うことができることから、被処理板100から除去
されたパーティクルP等の異物が再付着するのを確実に
防止することができ、よって、乾燥後の処理面101の
清浄度合いが高い。
【0130】また、前述したように、本発明では、乾燥
に際し、隙間20の間隙距離を調節することにより処理
面101の洗浄液Rの付着量をコントロールすることが
可能で、また、被処理板100を固定した状態で行うこ
とから被処理板100の厚さ方向の揺動もないため、メ
ニスカスMを適正なサイズに維持して乾燥することがで
きる。これにより、さらなる乾燥効率の向上が図れ、処
理面101の全体にわたって均一な乾燥ができ、乾燥後
の処理面101の清浄度合いも向上する。
【0131】なお、本実施形態では、処理面101の洗
浄液Rの付着量のコントロールは、排液手段16を併用
して行ってもよい。
【0132】また、本発明では、従来のエアナイフノズ
ルから噴出させた乾燥用エアを吹き付けて乾燥処理を行
うような場合と異なり、洗浄液Rの液滴の飛散がなく、
よって、乾燥後の処理面101の清浄度合いが格段に高
い。
【0133】また、従来のIPA(イソプロピルアルコ
ール)蒸気乾燥処理を行うような場合と比べ、揮発性有
機化合物の使用量(放出量)が格段に少ない。よって、
装置の防爆仕様が不要となるなど、設備をより簡略化す
ることができ、さらなる設備コスト低減が図れるととも
に、環境への負担も小さい。
【0134】なお、本実施形態では、被処理板100が
水平の状態で処理を行うものであるが、本発明では、被
処理板100が水平面に対し傾斜した状態または垂直な
状態で処理を行うものでもよい。この場合には、被処理
板100が比較的大きいものの場合であっても、場所を
とらず、よって、装置の設置スペースをより小さくする
ことができる。
【0135】以上、本発明の表面処理装置および表面処
理方法を図示の実施形態について説明したが、本発明
は、これに限定されるものではない。また、本発明の表
面処理装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る
任意の構成のものと置換することができる。
【0136】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、被
処理板の洗浄と乾燥とを一つの装置で行うこと、特に、
洗浄と乾燥とを並行して(同時に)または連続して行う
ことができ、またこれらを簡易な構成の装置で達成する
ことができる。そのため、洗浄装置と乾燥装置とを別個
に用意し、被処理板をそれらの間で移動させて順次処理
を行う必要がなく、よって、設備コストを低減すること
ができるとともに、装置の設置スペースも小さくてよい
という利点を有する。
【0137】特に、本発明の装置は、被処理板をその処
理面方向に搬送しつつ洗浄および乾燥を行うものではな
いため、従来の乾燥装置のように、被処理板の乾燥のた
めの搬送経路を確保する必要がなく、よって、装置の小
型化、省スペース化が図れる。
【0138】また、洗浄液流出口とガス流出口が、さら
には洗浄液流入口とガス流入口を含む4種が一つの走査
ヘッドにまとめて形成されている場合には、さらなる装
置の構成の簡素化、小型化が図れる。
【0139】そして、本発明では、洗浄に際し、洗浄液
を除去または交換することが可能なので、汚れた洗浄液
のままで洗浄されることがなく、また、そのような洗浄
を行いつつあるいは洗浄の直後に乾燥を行うことができ
るので、乾燥がなされた表面の清浄度合いが高い。
【0140】特に、洗浄液として、純水またはオゾン水
を用いた場合には、洗浄効果をさらに向上することがで
きる。
【0141】また、本発明によれば、被処理板の板厚が
異なるものに対しても、対応することができる。
【0142】また、本発明では、乾燥効率が高く、水滴
痕やパーティクル等の残存のない良好な乾燥が可能とな
る。特に、乾燥に際し、被処理板表面の洗浄液の付着量
をコントロールすることが可能で、また、被処理板の厚
さ方向の揺動もないため、メニスカスを適正サイズに維
持して乾燥することができ、これにより、さらなる乾燥
効率の向上が図れ、被処理板の乾燥すべき表面の全体に
わたって均一な乾燥ができ、乾燥がなされた表面の清浄
度合いも向上する。
【0143】また、本発明では、被処理板の片面のみを
洗浄、乾燥することもでき、片面洗浄・乾燥、両面洗浄
・乾燥など、種々のパターンに対応することができる。
【0144】また、被処理板の搬送手段を有する場合や
さらに位置決め手段を有する場合には、複数の被処理板
を処理する場合、特にこれらを連続的に処理する場合な
ど、処理の自動化に有利であり、量産性の向上に寄与す
る。
【0145】また、界面活性ガスの排気手段を有する場
合には、メニスカス付近の界面活性ガスの流れを良好に
し、乾燥効率をさらに向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の表面処理装置の実施形態を模式的に
示す図(ブロック図)である。
【図2】 図1に示す表面処理装置における走査ヘッド
の底面図である。
【図3】 図1に示す表面処理装置における乾燥処理中
の走査ヘッドの先端部を拡大して示す部分断面側面図で
ある。
【符号の説明】
1B……表面処理装置 2……走査ヘッド 21……先
端部 22……フード 23……基端部 4……洗浄液供給手段 41……洗浄
液タンク 42……液流出口 43……供給ライン 4
4……ポンプ 45……供給ライン 46……孔 47
……ケーシング 5……駆動手段 9……処理液供給手
段 91……処理液タンク 93……供給ライン 94
……ポンプ 11……装置本体 13……位置決め手段
131……ストッパ 16……排液手段 161……
液流入口 162……排液ライン 163……孔 164……ケー
シング 165……ポンプ 17……排気手段 171
……ガス流入口 172……排気ライン 173……ポ
ンプ 174……孔 175……ケーシング 18……
搬送手段 181……ローラ 19……界面活性ガス供
給手段 191……界面活性ガスタンク 192……ガス流出口 193……供給ライン 194
……ポンプ 195……孔 196……ケーシング 2
0……隙間 50……制御手段 40……切替えバルブ
100……被処理板 101……処理面 T……処理
液 R……洗浄液 M……メニスカス M1……端部
M2……中央部 F……気流 P……パーティクル

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理板を支持する装置本体と、 前記装置本体に対し移動可能に設けられた走査ヘッド
    と、 前記走査ヘッドを前記装置本体に対し移動させる駆動手
    段と、 前記走査ヘッドに形成された洗浄液流出口より前記被処
    理板の表面と前記走査ヘッドの先端部との隙間に洗浄液
    を供給する洗浄液供給手段と、 前記走査ヘッドに形成されたガス流出口より前記先端部
    付近に界面活性剤を含む界面活性ガスを供給する界面活
    性ガス供給手段とを備え、 前記被処理板の表面に前記走査ヘッドの先端部を近接さ
    せた状態で、前記表面と前記先端部との隙間に前記洗浄
    液流出口より洗浄液を供給して前記表面を洗浄処理し、 前記走査ヘッドの走査方向後方側に形成された前記洗浄
    液のメニスカス付近に前記ガス流出口より前記界面活性
    ガスを供給しつつ、前記駆動手段によって前記走査ヘッ
    ドを前記被処理板に沿って走査することにより、前記メ
    ニスカスを前記表面に沿って移動させ、これにより、前
    記表面を乾燥処理するよう作動することを特徴とする表
    面処理装置。
  2. 【請求項2】 前記被処理板を搬送する搬送手段を有す
    る請求項1に記載の表面処理装置。
  3. 【請求項3】 前記被処理板の搬送停止位置を位置決め
    する位置決め手段を有する請求項2に記載の表面処理装
    置。
  4. 【請求項4】 前記搬送手段の搬送方向は、前記走査ヘ
    ッドの走査方向とほぼ直交する方向である請求項2また
    は3に記載の表面処理装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動手段によって前記走査ヘッドを
    前記被処理板に沿って走査しつつ前記洗浄処理を行う請
    求項1ないし4のいずれかに記載の表面処理装置。
  6. 【請求項6】 前記ガス流出口より供給された界面活性
    ガスを前記走査ヘッドに形成されたガス流入口より吸入
    して排出する排気手段を有する請求項1ないし5のいず
    れかに記載の表面処理装置。
  7. 【請求項7】 前記被処理板の表面と前記対向面との隙
    間に供給された洗浄液を除去する除去手段を有する請求
    項1ないし6のいずれかに記載の表面処理装置。
  8. 【請求項8】 前記除去手段は、前記走査ヘッドに形成
    された液流入口より洗浄液を吸入して排出する排液手段
    で構成されている請求項7に記載の表面処理装置。
  9. 【請求項9】 前記除去手段により洗浄液を除去すると
    ともに、前記洗浄液流出口より洗浄液を供給することに
    より、前記被処理板の表面と前記走査ヘッドの先端部と
    の隙間の洗浄液を交換しつつ前記表面を洗浄処理可能と
    する請求項7または8に記載の表面処理装置。
  10. 【請求項10】 前記洗浄液流出口は、1または2列以
    上に配置された複数の小孔で構成されている請求項1な
    いし9のいずれかに記載の表面処理装置。
  11. 【請求項11】 被処理板の表面と走査ヘッドの先端部
    とを近接させた状態で、前記走査ヘッドに形成された洗
    浄液流出口より前記表面と前記先端部との隙間に洗浄液
    を供給して前記表面を洗浄処理し、 前記走査ヘッドの走査方向後方側に形成された前記洗浄
    液のメニスカス付近に、前記走査ヘッドに形成されたガ
    ス流出口より界面活性剤を含む界面活性ガスを供給しつ
    つ、前記走査ヘッドを前記被処理板に沿って走査するこ
    とにより、前記メニスカスを前記表面に沿って移動さ
    せ、これにより、前記表面を乾燥処理することを特徴と
    する表面処理方法。
  12. 【請求項12】 前記走査ヘッドを前記被処理板に沿っ
    て走査しつつ前記洗浄処理を行う請求項11に記載の表
    面処理方法。
  13. 【請求項13】 前記洗浄処理は、前記被処理板の表面
    と前記走査ヘッドの先端部との隙間の洗浄液を除去する
    とともに前記洗浄液流出口より洗浄液を供給することに
    より、洗浄液を交換しつつ行う請求項11または12に
    記載の表面処理方法。
  14. 【請求項14】 前記乾燥処理は、前記ガス流出口より
    供給された界面活性ガスを前記走査ヘッドに形成された
    ガス流入口より吸入して排出しつつ行う請求項11ない
    し13のいずれかに記載の表面処理方法。
  15. 【請求項15】 前記洗浄液は、純水またはオゾン水で
    ある請求項11ないし14のいずれかに記載の表面処理
    方法。
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