JP2003000033A - コンバインの株元移送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】中穀稈移送経路部に設けた中株元移送装置と、
中株元センタ挟持杆とから穀稈を中挟持ガイド、及び中
上・下ガイド杆と、中株元移送装置とで確実に引継ぎし
て、後方上部の合流部へ挟持移送させようとするもので
ある。 【解決手段】中穀稈移送経路２５部に設けた中株元移送
装置８と、前端部を回動中心イとして、回動自在に中挟
持ガイド杆１０を設けると共に、この中挟持ガイド杆１
０の上下両側には、中上・下ガイド杆１１，１２を設け
た構成である。又、中央部の掻込装置４、及び中株元移
送装置８と、前端部を回動中心として、回動自在に設け
た中株元センタ挟持杆とで挟持移送する穀稈を、中挟持
ガイド杆１０、及び中上・下ガイド杆１１，１２と、中
株元移送装置８とで引継ぎする構成である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、刈取機で刈取り
した刈取り穀稈を後方の合流部へ挟持移送する左・右・
中株元移送装置と、挟持、及び案内する中挟持ガイド杆
と、該中挟持ガイド杆の上下両側に設けた中上・下ガイ
ド杆と、中株元センタ挟持杆等を設けた技術であり、コ
ンバインの株元移送装置として利用できる。

【０００２】

【従来の技術】コンバインで立毛穀稈の収穫作業は、走
行車台の前部に設けた刈取機の前端部の各分草体で立毛
穀稈は分離され、各引起装置で引起され、各掻込装置で
掻込されながら刈刃装置で刈取りされる。この刈取り穀
稈は、右側部は、右株元移送装置と、右挟持ガイド杆と
で挟持移送されて、後方上部の合流部へ移送される。
又、中央部は、中株元移送装置と、移送終端部近傍に左
右方向への摺動移動を支持する支持軸で支持すると共
に、移送始端を回動中心とした中株元センタ挟持杆とで
挟持移送され、途中からは中央部の掻込装置の後方部
に、移送始端部を固定して設けた中挟持ガイド杆と、こ
の中挟持ガイド杆の上側に設けた中上ガイド杆とへ穀稈
は引継ぎされて、後方上部の合流部へ移送される。更
に、左側部は、左株元移送装置と、左挟持ガイド杆とで
挟持移送されて、後方上部の合流部へ移送される。

【０００３】前記合流部へ左・右・中部から挟持移送さ
れた穀稈は、更に前記刈取機の後処理工程を行う各装置
へ引継ぎされて、後方上部へ移送され、脱穀機へ供給さ
れて脱穀され、脱穀済み穀粒は穀粒貯留タンク内へ供給
されて一時貯留される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】中株元移送装置と、中
株元センタ挟持杆とで穀稈を挟持移送するこの中株元セ
ンタ挟持杆は、刈取り移送する穀稈の移送量により、左
右へ摺動移動すべく支持軸を設けているが、この支持軸
の装着位置が移送終端近傍に設けられていることによ
り、引継ぎ部での左右移動が悪く、このために、中挟持
ガイド杆と、中上ガイド杆とへ確実に穀稈が引継ぎされ
ないことがあったり、移送量が多いときには、引継ぎ部
で詰りが発生したりすることがあった。又、中挟持杆ガ
イド杆は移送始端部が固定されていたり、更にこの中挟
持ガイド杆の上側にのみ中上ガイド杆が設けられている
が、下側に中下ガイド杆が設けられてないことにより、
穀稈の移送量により、中株元移送装置と、中株元センタ
挟持杆とからの穀稈の引継ぎが、これら中挟持ガイド杆
と、中上ガイド杆とで確実に引継ぎが行われてなかった
り、引継ぎ部で詰りが発生したり、更に穀稈のこぼれが
発生することがあったが、この発明により、これらの問
題点を解決しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】このために、この発明
は、請求項１に記載の発明においては、走行台車２前側
に設けた刈取機３前部に立毛穀稈を掻込する複数の掻込
装置４と、穀稈を刈取る刈刃装置５と、刈取り穀稈を後
方の合流部Ａへ挟持移送する左・右・中株元移送装置
６，７，８等を設けたコンバインにおいて、前記右株元
移送装置７と、中株元移送装置８とで形成した中穀稈送
経路２５には、中央部の掻込装置４の後方部に前端部を
回動中心イとして回動自在で穀稈を右株元移送装置７へ
案内して挟持移送する中挟持ガイド杆１０を設けると共
に、該中挟持ガイド杆１０の上下両側には、穀稈を右株
元移送装置７へ案内する中上ガイド杆１１と、移送終端
部を該中上ガイド杆より所定長さ短くした中下ガイド杆
１２とを設けたことを特徴とするコンバインの株元移送
装置としたものである。

【０００６】請求項２に記載の発明においては、前記中
穀稈移送経路２５には、前端部を回動中心ロとして回動
自在で穀稈を右株元移送装置７へ案内する移送終端部が
移送方向へ傾斜した傾斜部９ａを有する中株元センタ挟
持杆９を設けると共に、該中株元センタ挟持杆９の前後
方向略中央部には、左右方向への移動を支持する支持軸
９ｂを設けたことを特徴とする請求項１に記載のコンバ
インの株元移送装置としたものである。

【０００７】

【発明の作用】請求項１、及び請求項２に記載の発明に
おいては、コンバインで立毛穀稈の収穫作業は、走行車
台２の前部に設けた刈取機３の前端部の各分草体で立毛
穀稈は分離され、各引起装置で引起され、各掻込装置４
で掻込されながら刈刃装置５で刈取りされる。刈取り穀
稈は、右側部は、右株元移送装置７と、右挟持ガイド杆
とにより、挟持移送されて、後方上部の合流部Ａへ移送
される。

【０００８】中央部は、右株元移送装置７と中株元移送
装置８とで形成された中穀稈移送経路２５の一方側の中
株元移送装置８と、請求項２に記載の発明の左右方向へ
摺動移動する中株元センタ挟持杆９の前後方向略中央部
に摺動移動を支持する支持軸９ｂを設けると共に、前端
部を回動中心ロとして、移送終端部を移送方向へ傾斜し
た傾斜部９ａを設けた、この中株元センタ挟持杆９とに
より、挟持移送され、途中からは中央部の掻込装置４の
後方部に、請求項１に記載の発明の前端部を回動中心イ
として、回動自在で穀稈を右株元移送装置７へ案内して
挟持移送する中挟持ガイド杆１０と、この中挟持ガイド
杆１０の上下両側に設けて右株元移送装置７へ案内する
中上ガイド杆１１、及び移送終端部をこの中上ガイド杆
１１より、長所長さ短かくした中下ガイド杆１２との３
者と、中株元移送装置８とで引継ぎ挟持移送されて、後
上部の合流部Ａへ移送される。

【０００９】左側部は、左株元移送装置６と、左挟持ガ
イド杆とで挟持移送されて、後方上部の合流部Ａへ移送
される。前記合流部Ａへ左右両側部、及び中央部から挟
持移送された穀稈は、更に前記刈取機３の後処理工程を
行う各装置へ引継ぎされて、後方上部へ移送され、脱穀
機へ供給されて脱穀され、脱穀済み穀粒は穀粒貯留タン
ク内へ供給されて一時貯留される。

【００１０】

【発明の効果】請求項１に記載の発明においては、中央
部を移送される穀稈は、中央部の掻込装置４の後方部に
前端部を回動中心イとして、回動自在で穀稈を右株元移
送装置７へ案内して、挟持移送する中挟持ガイド杆１０
を設けると共に、該中挟持ガイド杆１０の上下両側に
は、穀稈を右株元移送装置７へ案内する中上・下ガイド
杆１１，１２を設け、更にこの中下ガイド杆１２の移送
終端部は、中上ガイド杆１１より短くして設けたことに
より、穀稈の移送量が変動したときであっても、中挟持
ガイド杆１０は回動することにより、穀稈は確実に引継
ぎされる。又、引継ぎ部での穀稈の停滞が防止されて、
詰りが発生することがなくなり、更に穀稈のこぼれを防
止することができる。

【００１１】請求項２に記載の発明においては、中央部
を移送される穀稈は、右株元移送装置７へ案内する移送
終端部が移送方向へ傾斜した傾斜部９ａを有し、前端部
を回動中心ロとして、回動自在な中株元センタ挟持杆９
を設け、この中株元センタ挟持杆９の前後方向中央部に
は、左右方向へ摺動移動を支持する支持軸９ｂを設けた
ことにより、穀稈の移送量が変動したときであっても、
中株元センタ挟持杆９の左右移動が敏感に移動すること
により、穀稈は引継ぎ部での左右移動が良好であり、確
実に穀稈の引継ぎが行われると共に、引継ぎ部での穀稈
の詰りを防止することができる。又、傾斜部９ａを設け
たことにより、右株元移送装置７と移送終端部の傾斜部
９ａとは、略平行形状であり、この右株元移送装置７へ
の引継ぎが良好に行われる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて説明する。コンバイン１の走行車台２の前側に
は、刈取機３を設け、この刈取機３の前部には、立毛穀
稈を掻込する複数個の掻込装置４と、穀稈を刈取る刈刃
装置５と、刈取り穀稈を後方上部の合流部Ａへ挟持移送
する左・右・中株元移送装置６，７，８等を設けると共
に、中株元センタ挟持杆９、中挟持ガイド杆１０、及び
中上・下ガイド杆１１，１２等を設けた構成である。こ
れら左・右・中株元移送装置６，７，８と、中株元セン
タ挟持杆９と、中挟持ガイド杆１０と、中上・下ガイド
杆１１，１２等を主に図示して説明する。

【００１３】前記コンバイン１の走行車台２の下側に
は、図８で示す如く土壌面を走行する左右一対の走行ク
ローラ１３ａを張設した走行装置１３を配設し、走行車
台２の上側には、脱穀機１４を載置した構成である。走
行車台２の前側の刈取機３で立毛穀稈を刈取りし、この
刈取り穀稈は、この刈取機３で後方上部へ移送され、脱
穀機１４のフィードチエン１５ａと挟持杆１５ｂとで引
継ぎされて、挟持移送されながら脱穀される。脱穀済み
で選別済み穀粒は、脱穀機１４の右横側に配設した穀粒
貯留タンク１６内に一時貯留される。

【００１４】前記走行車台２の前側には、図８で示す如
く前端位置から立毛穀稈を分離するナローガイド１７
ａ、及び刈取る穀稈の条数によって、複数個の分草体１
７ｂと、立毛穀稈を引起す引起装置５ａと、引起された
穀稈を掻込みする穀稈掻込移送装置１８の刈取る穀稈の
条数によって、複数個の掻込装置４と、掻込された穀稈
を刈取りする刈刃装置５と、刈取りされた穀稈を挟持移
送して脱穀機１４のフィードチエン１５ａと、挟持杆１
５ｂとへ受渡しする穀稈掻込移送装置１８の株元側を挟
持移送する左・右・中株元移送装置６，７，８、及び穂
先側を挟持移送する穂先移送装置１９等からなる刈取機
３を設けている。該刈取機３は、油圧駆動による伸縮シ
リンダ２０により、土壌面に対して、昇降自在に移動す
る構成である。

【００１５】前記刈取機３の前方下部から後方上部へ傾
斜する支持杆２１ａの上端部には、左右方向の支持パイ
プ杆２１ｂを設け、この支持パイプ杆２１ｂを走行車台
２の上側面に設けた支持装置２１ｃで回動自在に支持さ
せて、伸縮シリンダ２０の作動により、刈取機３は支持
パイプ杆２１ｂを回動中心として、上下に回動する構成
である。

【００１６】前記刈取機３の穀稈掻込移送装置１８によ
って形成される穀稈移送経路中には、刈取られて移送さ
れる穀稈に接触作用することにより、脱穀機１４へ穀稈
の供給の有無を検出する穀稈センサ３ａを設けた構成で
ある。前記刈取機３は、５条刈りを図示して説明する
と、この刈取機３の穀稈掻込移送装置１８の各掻込装置
４は、図１〜図８で示す如く下側に穀稈を掻込するスタ
ーホイル４ａを設けると共に、このスターホイル４ａの
上側には、ラグ付ベルト４ｂを内装した掻込ケース４ｃ
を設けた構成である。左右両側の２条用の掻込装置４
は、平面視略ハ字形状に設け、中央１条用の掻込装置４
は、平面視前部を左側へ傾斜させて設けた構成である。

【００１７】前記穀稈掻込移送装置１８は、図１〜図８
で示す如く左端部の掻込装置４の掻込ケース４ｃの下側
には、後方上部へ傾斜する左株元移送装置６を設け、右
端部の掻込装置４の掻込ケース４ｃの下側には、後方上
部へ傾斜する右株元移送装置７を設け、中央部の掻込装
置４の掻込ケース４ｃの下側には、後方上部へ傾斜する
中株元移送装置８を設けた構成である。

【００１８】前記左株元移送装置６は、図４〜図７で示
す如く左株元移送チエン６ａを張設すると共に、左挟持
ガイド２２を移動装置２２ａで移動自在に設け、更に弾
性材で形成した左上・下ガイド杆２３ａ，２３ｂ等を設
けてなる構成である。左側２個の掻込装置４，４で掻込
され、刈取りされた２条分の刈取り穀稈は、これら掻込
装置４，４から、これら左株元移送チエン６ａと、左挟
持ガイド杆２２、及び左上・下ガイド杆２３ａ，２３ｂ
とにより、引継ぎされて後方上部の合流部Ａへ挟持移送
される構成である。掻込装置４，４から引継ぎする刈取
り穀稈量により、左挟持ガイド２２は左右へ移動する構
成である。

【００１９】前記右株元移送装置７は、図４〜図７で示
す如く右株元移送チエン７ａを張設すると共に、右挟持
ガイド杆２４と、右補助挟持ガイド杆２４ａとを設けて
なる構成であり、この右挟持ガイド杆２４は移動装置２
４ｂで移動自在に設けた構成である。右側２個の掻込装
置４，４で掻込され、刈取りされた２条分の刈取り穀稈
は、これら掻込装置４，４から、これら右株元移送チエ
ン７ａと、右挟持ガイド杆２４、及び右補助挟持ガイド
杆２４ａとにより、引継ぎされて後方上部の合流部Ａへ
挟持移送される構成である。掻込装置４，４から引継ぎ
する刈取り穀稈量により、右挟持ガイド杆２４は左右へ
移動する構成である。

【００２０】前記中央部の掻込装置４と、右横側の掻込
装置４との間には、中穀稈移送経路２５を形成した構成
である。前記中株元移送装置８は、図１〜図７で示す如
く中株元移送チエン８ａを張設すると共に、中株元セン
タ挟持杆９、中挟持ガイド杆１０、中上・下ガイド杆１
１，１２等を設けてなる構成である。

【００２１】前記中挟持ガイド杆１０は、図１、及び図
２で示す如く中穀稈移送経路２５内で中央部の掻込装置
４の後方部には、前端部を回動中心イとして、支持ピン
２６へ回動自在に軸支して設けた構成である。又、中挟
持ガイド杆１０の基部側には、中支持板１０ａを固着し
て設け、この中支持板１０ａと、支持ピン２６へ固着し
て設けた支持板２６ａとには、スプリング２６ｂを掛け
渡した構成であり、この中挟持ガイド杆１０は前部側を
前後方向に形成すると共に、後部側を右株元移送チエン
７ａへ沿わせて左側へ湾曲させて形成し、右株元移送装
置７の右株元移送チエン７ａへ刈取り穀稈を案内すべく
設けた構成である。又、中挟持ガイド杆１０は前端部を
回動中心イとして、後端部側はスプリング２６ｂによ
り、移送される穀稈量により、前後へ移動自在に設けた
構成である。

【００２２】前記中上・下ガイド杆１１，１２は、図
１、及び図２で示す如く側面視は、中挟持ガイド１０の
上下に位置させると共に、平面視は中挟持ガイド１０の
右側から、この中挟持ガイド１０を越えて左側へ位置さ
せて、支持板２７へ固着して設け、この支持板２７を受
板２７ａへボルト、及びナット等により、装着した構成
であり、中下ガイド杆１２の移送終端部（先端部）は、
中上ガイド杆１１より、所定長さ短くして、右株元移送
装置７の右株元移送チエン７ａへ刈取り穀稈を案内すべ
く設けた構成である。中挟持ガイド杆１０、中上・下ガ
イド杆１１，１２、及び中株元移送チエン７ａ等によ
り、中央部の掻込装置４と、後述する中株元センタ挟持
杆９とから穀稈を引継ぎして、後方上部の合流部Ａへ挟
持移送する構成である。

【００２３】前記中挟持ガイド杆１０の前端部を回動中
心イとして、回動自在に設けると共に、この中挟持ガイ
ド１０の上下両側には、中上・下ガイド杆１１，１２を
設けたことにより、刈取り穀稈の移送量が変動したとき
であっても、中挟持ガイド杆１０は回動することによ
り、穀稈は確実に引継ぎされる。又、引継ぎ部での穀稈
の停滞が防止されて、詰りが発生することがなくなり、
更に穀稈のこぼれを防止することができる。

【００２４】前記中穀稈移送経路２５内の前方部には、
図３〜図５で示す如く前端部を回動中心ロとして、支持
受杆２８に固着して設けた支持ピン２８ａへ回動自在に
中株元センタ挟持杆９を軸支して設けた構成である。こ
の中株元センタ挟持杆９を左右へ移動させる前後方向の
略中央部には、移動を支持する移動装置９ｃの支持軸９
ｂを設け、中央部の一条の刈取りされて移送される穀稈
の移送量により、中株元センタ挟持杆９は左右へ移動自
在に設けた構成である。又この中株元センタ挟持杆９の
移送終端部（後端部）は、移送方向へ傾斜した傾斜部９
ａを設けた構成であり、この傾斜部９ａと、右株元移送
装置７の右株元移送チエン７ａとは、略平行状態に形成
した構成である。

【００２５】前記中央部の掻込装置４と、中株元センタ
挟持杆９との間に挟持されて、後方上部へ挟持移送され
る穀稈は、更にこの中株元センタ挟持杆９、及び中挟持
ガイド杆１０、中上・下ガイド杆１１，１２と、中株元
移送装置８の中株元移送チエン８ａとへ引継ぎされ、後
方上部の合流部Ａへ挟持移送する構成である。

【００２６】前記中株元センタ挟持杆９の前端部を回動
中心ロとして、移動自在に設け、移送終端部に傾斜部９
ａを設けると共に、中株元センタ挟持杆９の前後方向略
中央部には、左右方向へ移動を支持する支持装置９ｃの
支持軸９ｂを設けたことにより、刈取り穀稈の移送量が
変動したときあっても、中株元センタ挟持杆９は左右移
動が敏感に移動することにより、穀稈を引継ぎする後部
の引継ぎ部での左右移動が良好であり、確実に穀稈の引
継ぎが行われると共に、引継ぎ部での穀稈の詰りを防止
することができる。又、傾斜部９ａを設けたことによ
り、右株元移送装置７の右株元移送チエン７ａと、移送
終端部の傾斜部９ａとは、略平行状態であり、この右株
元移送チエン７ａへの引継ぎが良好に行われる。

【００２７】前記左・右株元移送装置６，７の上側に
は、図７で示す如く株元調節移送装置２９を設けて、扱
き深さを調節できる構成である。前記左・右株元移送装
置６，７、及び株元調節移送装置２９の所定距離上方部
位置の左右両側には、穂先移送装置１９を設けた構成で
ある。この穂先移送装置１９の移送終端部には、平面視
略三角形状の供給移送装置３０を設け、この供給移送装
置３０から脱穀機１４へ酷寒を供給し、この脱穀機１４
のフィードチエン１５ａと、挟持杆１５ｂとで穀稈を引
継ぎする構成である。

【００２８】前記脱穀機１４側の前部には、図８で示す
如くコンバイン１を始動、停止、及び各部を調節等の操
作を行う操作装置３１ａと、これらの操作を行う作業者
が搭乗する操縦席３１ｂとは、操作室フレーム３２ａで
形成した操作室３２ｂ内に設け、この操縦席３１ｂの下
側で、走行車台２の上側面には、エンジン３３を載置す
ると共に、後方部には、穀粒貯留タンク１６を配設す
る。これら走行装置１３と、刈取機３と、脱穀機１４
と、エンジン３３等により、コンバイン１の機体１ａを
形成した構成である。

【００２９】前記走行車台２の前端部に装架された走行
用のミッションケース３４内の伝動機構の伝動経路中に
は、その出力に基づいて、走行車速を検出するポテンシ
ョンメータ方式の車速センサ３４ａを設けた構成であ
る。前記穀粒貯留タンク１６内に貯留した穀粒を機外へ
排出するこの穀粒貯留タンク１６の後側には、縦移送螺
旋３５ａを内装した排出支持筒３５を略垂直姿勢で回動
自在に装着して設け、この排出支持筒３５の上端部に
は、その全長がコンバイン１の前後長に亘る機外へ穀粒
を排出する排出螺旋３６ａを伸縮自在に内装した排出オ
ーガ３６を伸縮自在、上下回動自在、及び左右旋回自在
に横方向へ配設した構成である。

【００３０】５条刈取り用の前記刈取機３の中央部で１
条のみの穀稈を引起しする右側から２番目の引起装置５
ａの引起ラグ付チエン５ｂを内装した上・下引起ケース
５ｃ，５ｃの上側の該引起ケース５ｃの上側面、及び側
面で、引起ラグ付チエン５ｂの引起ラグが、上・下引起
ケース５ｃ，５ｃから突出しない非作用側には、図９、
及び図１０で示す如く引起し穀稈を上方へ案内する上装
着部３７ａと、横装着部３７ｂとを複数個に分割して有
する案内板３７の、これら上・横装着部３７ａ，３７ｂ
を固着して設けた構成である。

【００３１】これにより、前記上引起ケース５ｃの上側
面と、横側面との両者に、案内板３７の上・横装着部３
７ａ，３７ｂを固着して設けたことにより、穀稈を引起
し時に掛る前後方向の荷重を十分に受けることができ
て、強度を確保することができる。又、ラグ付チエン５
ｂのラグ先端部と案内板３７との間の隙間をなくするこ
とができることにより、藁、及び藁屑等がはさまること
を防止できる。

【００３２】前記掻込装置４のスターホイル４ａ、及び
ラグ付ベルト４ｂにより、掻込移送される刈取り穀稈を
引継ぎして、後方上部へ挟持移送する左・右挟持ガイド
杆３８，３９の装着は、図１１、及び図１２で示す如く
この左挟持ガイド３８の前端部に固着して設けた前取付
板３８ａは、引起装置５ａの下引起ケース５ｃの下側面
へボルト、及びナット等によって装着すると共に、上端
近傍部に固着して設けた後取付板３８ｂは、左搬送フレ
ーム４０ａへボルト、及びナット等によって装着した構
成である。この左挟持ガイド３８は側面視前部は、前端
部から後方へ下り傾斜すると共に、後部は、掻込用のラ
グ付ベルト４ｂの所定位置上方部へ略平行状態に設けた
構成である。

【００３３】前記右挟持ガイド杆３９は、図１１、及び
図１２で示す如く前端部に固着して設けた前取付板３９
ａは、引起装置５ａの下引起ケース５ｃの下側面へボル
ト、及びナット等によって装着すると共に、上端近傍部
に固着して設けた後取付板３９ｂは、右搬送フレーム４
０ｂへボルト、及びナット等により装着した構成であ
る。この左挟持ガイド３９は側面視前部は、前端部から
後方へ下り傾斜すると共に、後部は、掻込用のラグ付ベ
ルト４ｂの所定位置上方部へ略平行状態に設けた構成で
ある。

【００３４】これにより、前記掻込装置４の掻込ケース
４ｃ上へ堆積する藁、及び藁屑の溜りを防止することが
できると共に、引起装置５ａの上・下引起ケース５ｃ，
５ｃの強度アップを図ることができる。防塵シート４１
は、図１３〜図１５で示す如く操作装置３１ａの前部で
刈取機３の上部と、連結フレーム４２との間に設けた構
成である。この防塵シート４１の内側で、通路上部に
は、防塵シートガイド４３を設けて、防塵シート４１を
ガイドする構成である。この防塵シートガイド４３は弾
性材で形成すると共に、前方（右端部）は刈取機３の上
部の伝動用ケース４４等へボルト等によって装着すると
共に、後方（左端部）は連結フレーム４２に固着して設
けた取付板４２ａの長孔４２ｂ部へ挿入して、抜け止め
を施した構成である。防塵シートガイド４３は、図１３
で示す如く長孔４２ｂ部を前後に移動する構成である。
又、刈取機３を上昇操作したときには、図１３で示す如
く防塵シートガイド４３は、操作室フレーム３２ａへ当
接を防止した構成である。

【００３５】これにより、前記刈取機３を上昇操作した
ときであっても、防塵シート４１を支持する防塵シート
ガイド４３は、操作室３２ａへ当接を防止することがで
き、この防塵シートガイド４３の変形を防止することが
できた。又、ガイドの機能を十分保持することができ
る。

【００３６】前記刈取機３から穀稈を引継ぎして、脱穀
機１４のフィードチエン１５ａと、挟持杆１５ｂへと挟
持移送して、供給する脱穀機１４の前側には、図１６で
示す如く内補助移送装置４５と、外補助移送装置４６と
を設けた構成である。前記外補助移送装置４６の穀稈を
移送する外補助チエン４６ａは、図１６で示す如く移送
始端部から、移送終端部へ向けて所定角度で上り傾斜さ
せて配設すると共に、移送作用面である上側部は、略ス
トレート状に形成した構成である。

【００３７】前記内補助移送装置４５の穀稈を移送する
内補助移送チエン４５ａは、図１６で示す如く移送始端
部から、移送終端部へ向けて所定角度で傾斜させて配設
すると共に、移送作用面である上側部は、前後方向の略
中間部を高くし、前後部を低くした湾曲状に形成した構
成である。

【００３８】これにより、前記外補助移送装置４６の外
補助移送チエン４６ａの移送作用面をストレート状に形
成したことにより、移送する穀稈の姿勢において、株元
側が低くなり、このために、脱穀機１４へなめらかな穀
稈の供給姿勢とすることができる。又、内補助移送装置
４５の内補助移送チエン４５ａの移送作用面の略中間部
を高くした湾曲状に形成したことにより、刈取機３の移
送終端部の供給移送装置３０へ接近して、穀稈を引継
ぎ、その後に脱穀機１４のフィードチエン１５ａと、挟
持杆１５ｂとへ穀稈を引継ぎするまでに、穀稈は略水平
状態になることにより、穀稈のこぼれを防止できる。
又、スムーズに引継ぎすることができる。更に内補助移
送チエン４５ａを受けるチエンレール４７をストレート
状に形成することができ、構成をシンプルにすることが
できる。

【００３９】前記刈取機３の供給移送装置３０、外補助
移送チエン４６ａ、内補助移送チエン４５ａ、フィード
チエン１５ａの順に順次高位に位置させて設けると共
に、外補助移送チエン４６ａの移送作用面の上側には、
刈取機３からガイド杆４８を設けた構成である。このガ
イド杆４８は、図１６で示す如く外補助移送チエン４６
ａに沿わせると共に、この外補助移送チエン４６ａと、
フィードチエン１５ａとの隙間を越えた後は、このフィ
ードチエン１５ａに沿うべく形成すると共に、移送終端
部は屈曲させた構成である。

【００４０】これにより、刈取機３からガイド杆４８を
設けたことにより、外補助移送チエン４６ａと、フィー
ドチエン１５ａとの間に有する隙間に、ガイド杆４８が
連続的で、これらチエン４６ａと、チエン１５ａとに沿
うことにより、安定して穀稈を移送することができる。
又、ガイド杆４８の終端部を屈曲させたことにより、手
扱ぎ作業時に、このガイド杆４８の上方より、穀稈を供
給することができ、引掛りなく手動供給を行うことがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 中挟持ガイド杆部、及び中上・下ガイド杆
部の拡大平面図

【図２】 中挟持ガイド杆部、及び中上・下ガイド杆
部の拡大側面図

【図３】 中株元センタ挟持杆部の拡大平面図

【図４】 穀稈掻込移送装置部の一部の拡大平面図

【図５】 穀稈掻込移送装置部の一部の拡大平面図

【図６】 穀稈掻込移送装置部の一部の全体拡大平面
図

【図７】 刈取機部の拡大側面図

【図８】 コンバインの全体側面図

【図９】 他の実施例を示す図で、引起装置部の拡大
正面図

【図１０】 他の実施例を示す図で、図９のＡ−Ａ拡大
断面図

【図１１】 他の実施例を示す図で、左・右挟持ガイド
杆の取付部の拡大平面図

【図１２】 他の実施例を示す図で、左・右挟持ガイド
杆の取付部の拡大側面図

【図１３】 他の実施例を示す図で、防塵シートガイド
の取付部の拡大平面図

【図１４】 他の実施例を示す図で、防塵シートガイド
の取付部のコンバイン全体側面図

【図１５】 他の実施例を示す図で、防塵シートガイド
の取付部のコンバイン全体平面図

【図１６】 他の実施例を示す図で、内・外補助移送装
置部の拡大側面図

【符号の説明】

２ 走行車台 ３ 刈取機 ４ 掻込装置 ５ 刈刃装置 ６ 左株元移送装置 ７ 右株元移送装置 ８ 中株元移送装置 ９ 中株元センタ挟持杆 ９ａ 傾斜部 ９ｂ 支持軸 １０ 中挟持ガイド杆 １１ 中上ガイド杆 １２ 中下ガイド杆 Ａ 合流部 イ 回動中心 ロ 回動中心

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 2B081 AA01 BB16 CC03 EE03 EE12 EE23 2B084 AA01 AC06 BB14 BF07

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 走行台車２前側に設けた刈取機３前部に
   立毛穀稈を掻込する複数の掻込装置４と、穀稈を刈取る
   刈刃装置５と、刈取り穀稈を後方の合流部Ａへ挟持移送
   する左・右・中株元移送装置６，７，８等を設けたコン
   バインにおいて、前記右株元移送装置７と、中株元移送
   装置８とで形成した中穀稈送経路２５には、中央部の掻
   込装置４の後方部に前端部を回動中心イとして回動自在
   で穀稈を右株元移送装置７へ案内して挟持移送する中挟
   持ガイド杆１０を設けると共に、該中挟持ガイド杆１０
   の上下両側には、穀稈を右株元移送装置７へ案内する中
   上ガイド杆１１と、移送終端部を該中上ガイド杆より所
   定長さ短くした中下ガイド杆１２とを設けたことを特徴
   とするコンバインの株元移送装置。
2. 【請求項２】 前記中穀稈移送経路２５には、前端部を
   回動中心ロとして回動自在で穀稈を右株元移送装置７へ
   案内する移送終端部が移送方向へ傾斜した傾斜部９ａを
   有する中株元センタ挟持杆９を設けると共に、該中株元
   センタ挟持杆９の前後方向略中央部には、左右方向への
   移動を支持する支持軸９ｂを設けたことを特徴とする請
   求項１に記載のコンバインの株元移送装置。