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JP2003061541A - 蚊捕獲器 - Google Patents

蚊捕獲器

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Publication number
JP2003061541A
JP2003061541A JP2001257059A JP2001257059A JP2003061541A JP 2003061541 A JP2003061541 A JP 2003061541A JP 2001257059 A JP2001257059 A JP 2001257059A JP 2001257059 A JP2001257059 A JP 2001257059A JP 2003061541 A JP2003061541 A JP 2003061541A
Authority
JP
Japan
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carbon dioxide
mosquito
container
mosquitoes
adhesive
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001257059A
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English (en)
Inventor
Yoshikazu Shirai
良和 白井
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Individual
Original Assignee
Individual
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/30Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒトや動物を吸血する蚊を効果的に誘引して
捕殺する器具を開発する。 【解決手段】 多孔または網状の空気導通部を有し、且
つ粘着剤2を塗布した側面を備えた多孔体または網状体
1と、その多孔体または網状体1底面上に備えた、炭酸
塩と酸による二酸化炭素発生手段9と、からなり、該多
孔体または網状体1の上面は、開閉口6を備えた板体5
で遮蔽してある蚊捕獲器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蚊を誘引して殺虫
するための蚊捕獲器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】蚊の殺虫方法としては、ピレスロイド系
や有機リン系殺虫剤による方法が広く使われている。し
かし、人体に低毒性とは言っても化学物質であるから、
過敏に反応する人は喉が痛くなったり、頭が痛くなった
りする症状を呈する。殺虫剤は、その有効性の一方でこ
うした問題点が生ずる恐れがある。そこで殺虫剤を使用
せずに、化学物質やUV光により害虫を誘引して捕獲、殺
虫する方法も開発されており、ゴキブリやハエ、ナメク
ジ、走光性昆虫などで誘引を利用した製品が開発されて
いる。
【0003】蚊についても、誘引殺虫する方法について
検討されてきたが、蚊が人を探索して吸血飛来する要因
は完全には解明されておらず、人と同等以上に蚊を誘引
するのは困難であり、家庭用蚊捕獲器は実用化されてい
ない。一方、従来から、二酸化炭素が蚊を誘引すること
が知られており、ドライアイスを蚊帳内に置いて、蚊を
捕集し、調査することが行われている。また、動物を囮
にして蚊を誘引させる方法や、二酸化炭素ボンベにより
二酸化炭素を発生させ、蚊を誘引殺虫する方法(特開平
11-346628)、二酸化炭素と温熱を組み合わせて蚊を誘
引殺虫する方法が知られている(特開平6-46、特開2000
-189030)。一方、これらは研究用や、業務用途に有効
ではあっても、装置が大がかりになったり、高価になっ
てしまったり、取り扱いが難しいドライアイスを必要と
するなど、日常生活において、一般の人が簡便に取り扱
えるものではなく、家庭用に応用できないという問題点
があった。
【0004】また、特開平7-203821号公報記載の発明
のように、ヤブカ属などの蚊は内部に二酸化炭素と温熱
体を具備した箱に設けた一部の穴を目指し、都合良く穴
から入り込むような行動は示さないため、吸血源までの
障害物は出来るだけ少なく、蚊の進む方向を阻害しない
ようにする必要があった。また、温熱体(発熱体)を設
けた装置では、近接位置では蚊を誘引する要因となるも
のの、蚊は遠方からは、静止した温熱体に誘引されない
ため、現実的な家庭用の蚊捕獲器には必要不可欠なもの
ではない。また、蚊は、吸血対象に近づく際、間違って
別の場所にとまる機会は少ないため、粘着シートを設け
て、その近傍に二酸化炭素などの誘引物質を配置して
も、粘着させたい場所に止まることが少なく、面状の粘
着シート自体に蚊誘引性を持たせることは困難であり、
効果は低かった。そこで、本発明者は一般の人でも非常
に簡便に取り扱え、且つ効果的な蚊捕獲方法を鋭意検討
した結果、遂に本発明に至ったものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、簡易
に取り扱うことができ、効果的で、低コストな蚊捕獲器
を開発することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1記
載の発明によれば、空気導通部を有し、且つ粘着剤を塗
布した側面を備えた容器と、炭酸塩と酸による二酸化炭
素発生手段と、からなる蚊捕獲器とする。このように構
成すれば、蚊は吸血対象に対して側方または下方から近
づくことが多いため、吸血対象と感じさせる二酸化炭素
発生手段から、空気導通部により、側方や下方に放射状
に二酸化炭素を拡散させることができ、周囲から近づく
蚊が、吸血対象と同方向へ向かい、吸血対象への進路を
何ら変更させることなく、二酸化炭素発生手段に近づか
せ、容器外面の粘着剤に接触させ、捕殺することができ
る。また、炭酸塩と酸に水を加えて二酸化炭素を発生さ
せることにより、高価で取り扱いが難しいドライアイス
を使用したり、取り扱いに注意を要し且つ重量が大きい
高圧二酸化炭素ボンベを使用したりすることを要せず、
非常に簡便に取り扱いができ、軽量で済み、広い場所を
要しない。
【0007】容器は、底面と側面があれば、円筒状や、
角柱、皿状、椀状などの形状を問わない。空気導通部
は、蚊の体長、すなわち約5mmよりも小さい径の孔であ
って、容器の形状が維持できる範囲内でできるだけ多く
設けるのが望ましい。上面は二酸化炭素発生手段を出し
入れするための開閉可能な構造であれば、開閉口を備え
た上面のある容器でも良いし、上面がない容器で、別に
板体を置くことによって遮蔽又は開放可能な構造として
も良い。容器の材質は問わないが、例えばプラスティッ
ク製が挙げられる。容器の色についても問わないが、蚊
は黒色によく誘引されるため、黒色が望ましい。
【0008】本発明のうち請求項2記載の発明のよう
に、前記空気導通部は多孔または網状であり、前記容器
は多孔体または網状体であって、二酸化炭素発生手段は
多孔体または網状体内底面上に設けてある蚊捕獲器とす
れば、孔または網の目から、二酸化炭素が放射されて十
分に拡散するので、二酸化炭素に誘引されて近づこうと
する蚊の進路を変更させることなく、近づいてきた蚊が
多孔体または網状体に当たって、粘着剤により粘着さ
れ、捕殺することができる。なお、多孔体の孔または網
状体の網の目の径は、蚊が素通りできないよう、蚊の体
長約5mmよりも小さな径であることが望ましい。
【0009】本発明のうち請求項3記載の発明によれ
ば、該容器の上面は、開閉口を備えた板体で遮蔽可能に
してある蚊捕獲器とする。上面を開放しておくと、上方
から直接二酸化炭素発生手段に到着できて、再び逃げら
れてしまうが、このように上方を遮蔽するよう構成する
ことによって、炭酸塩と酸と水を上面から容器内に出し
入れする際のみ上面を開ける以外、使用時には上面を遮
蔽して、上方から粘着剤に当たることなく容器内に蚊が
侵入することを阻止し、上方から接近した蚊を、側方か
ら再接近させることにより、確実に容器側面の粘着剤塗
布面に捕殺することができる。
【0010】なお、粘着物質は問わないが、例えばポリ
ブテン、ポリイソブテンが挙げられる。さらに粘着剤は
問わないが、スプレー式粘着剤(例えば、株式会社マル
ゼン化工製の金竜)を用い、容器に噴霧するのが望まし
い。多孔体または網状体も問わないが、例えばプラステ
ィック製ざる、支柱を設けて4側面に網を張った網箱な
どが挙げられる。一つ一つの孔の径は、蚊が通り抜ける
ことが出来ない、5mm未満が望ましく、ざるの目や網の
目は、気体が導通出来る限度内で、細かい方が望まし
い。
【0011】炭酸塩としては、例えば炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸カリウム、炭
酸カルシウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウムが
挙げられ、これらの中から1種又は2種以上を用いるこ
とができるが、炭酸水素ナトリウムが望ましい。酸とし
ては、例えばコハク酸、マレイン酸、酒石酸、シュウ
酸、アジピン酸、ホウ酸、安息香酸、ソルビン酸、グル
タミン酸、フマル酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、クエ
ン酸が挙げられ、これらの中から1種又は2種以上を用
いることができるが、クエン酸が望ましい。炭酸塩と酸
を分けて配置し、使用時に水を加えて混ざるよう構成し
ても良いし、使用時に炭酸塩、酸、水を順に混ぜるよう
にしても良いし、炭酸塩と酸に結合剤を加えて打錠機で
打錠し、錠剤としておき、使用時に錠剤に水を加えるこ
とで二酸化炭素を発生させる発泡錠としてもよい。
【0012】結合剤は問わないが、例えばポリビニルピ
ロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒ
ドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、メチ
ルエチルセルロース、ポリビニルアルコール、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロースなどが挙げられる。
【0013】上面を遮蔽する板体についても、遮蔽でき
れば形状や材質を問わないが、容器内に炭酸塩と酸と水
と、からなる二酸化炭素発生手段を入れて二酸化炭素が
発生し始め、蚊を捕殺しようとする場所に設置した後
に、プラスティックや木、金属製の板体を容器上に置い
ても良いし、容器上に置いた板体に開閉口を設けてお
き、開閉口を開けて二酸化炭素発生手段を容器内に入れ
た後、開閉口を閉じるように構成しても良い。開閉口
は、開閉できればその構造を問わないが、開閉蓋と板体
を掛着できる構造とし、押圧して閉じ、引っ張りにより
開ける構造や、開閉蓋に凸部、板体に凹部を設けて係着
させたり軸支させたりして開閉する構造、ねじ口構造、
蝶番構造などが挙げられる。板体の色についても問わな
いが、蚊を誘引しやすい黒色が望ましい。また上面を遮
蔽する板体には、粘着剤を塗布することも出来るが、塵
や埃がつきやすく、手で触ると貼り付くこと、蚊が水平
面に上から止まることは少なく、垂直面に上向きに止ま
ったり、水平面にぶらさがるように下から止まることの
方が多いために、上面の板体に粘着剤を塗布しても効果
があまり期待できず、取り扱いづらいため、塗布しない
方が良い。
【0014】なお、粘着剤を塗布した容器を持ち運びし
ようとすれば、粘着剤が手に付着してしまうため、容器
の外側に粘着剤を塗布しない持ち手や外枠、支柱を設
け、粘着剤を塗布しない持ち手や外枠、支柱を持って運
ぶようにすれば、粘着剤に直接手で触れないようにする
ことができる。容器の上面または下面の面積より大きな
板体を容器より上面と下面に接して設け、上面の板体と
下面の板体が容器を挟持するようにし、2つの板体の外
周部または外周部よりやや内側に、2つの板体をつなぎ
且つ粘着剤を塗布しない支柱を複数設けることで、粘着
面に触れず、便利に持ち運ぶことができる。支柱の色に
ついても問わないが蚊を誘引しやすい黒色が望ましい。
支柱の形状、材質は問わず、例えば円柱、角柱の形状
や、金属、プラスティック、木製などの材質が挙げられ
る。
【0015】本発明に効果的な蚊としては、例えば、ヒ
トスジシマカ、オオクロヤブカ、アカイエカ、チカイエ
カ、ネッタイイエカ、カラツイエカ、コガタアカイエ
カ、シナハマダラカ、オオハマハマダラカ、オオツルハ
マダラカ、チョウセンハマダラカ、オオモリハマダラ
カ、コガタハマダラカ、エセシナハマダラカ、ステフェ
ンシーハマダラカ、ガンビアハマダラカ、アノフェレス
クアドリマカラータス、アノフェレスファラウティ、ア
ノフェレスアトロパルバス、アノフェレスアルビマヌ
ス、アノフェレスフネスタス、キンパラナガハシカ、ア
シマダラヌマカ、イナトミシオカ、ヤマトハボシカ、ミ
スジハボシカ、トウゴウヤブカ、ヤマトヤブカ、ブナノ
キヤブカ、シロカタヤブカ、ハトリヤブカ、セスジヤブ
カ、コバヤシヤブカ、エセチョウセンヤブカ、オキナワ
ヤブカ、ムネシロヤブカ、セボリヤブカ、ワタセヤブ
カ、チシマヤブカ、カラフトヤブカ、ハマベヤブカ、サ
ッポロヤブカ、ダイセツヤブカ、キタヤブカ、ハクサン
ヤブカ、アカンヤブカ、トカチヤブカ、ヒサゴヌマヤブ
カ、キンイロヤブカ、オオムラヤブカ、コガタキンイロ
ヤブカ、エゾヤブカ、ホッコクヤブカ、アカエゾヤブ
カ、アカフトオヤブカ、クロフトオヤブカ、エーデスタ
エニオリンクス、エーデスソリシタンス、エーデスキャ
ンテーター、エーデストリセリエイタス、ネッタイシマ
カ、ミスジシマカ、ダウンスシマカ、リバーズシマカ、
ヤマダシマカ、タカハシシマカ、エーデススカテラリス
などが挙げられる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明を詳
細に説明する。なお、本発明はこれに限定されるもので
はない。
【0017】図1に、本発明による蚊捕獲器の全体図を
示す。粘着剤2(株式会社マルゼン化工製金竜)を側面
に十分に噴霧した黒色プラスティック製網状体1の底面
に、黒色プラスティック製の下面板体4が接着して設け
られ、網状体1の上面には、二酸化炭素発生手段を出し
入れするための開閉口6を設けた、黒色プラスティック
製の板体5が接着して設けてあり、網状体1の周囲には
上面の板体5と、下面板体4との間に12本の黒色支柱3
が接着して設けてある。また、開閉口6には、開閉の際
に便利な持ち手7が備えてある。開閉口6は蝶番構造に
より、開閉可能な構造となっている。なお、本実施形態
では黒色支柱を12本としたが、板体5と、下面板体4、
網状体1を支持できれば、本数は問わない。
【0018】図2に、本発明による蚊捕獲器の使用手順
を示す。蚊捕獲器を使用する際には、持ち手7を持って
開閉口6を開ける。プラスティックカップ8内に、二酸
化炭素発生手段9として、炭酸水素ナトリウムとクエン
酸と水を、重量比で炭酸水素ナトリウム:クエン酸:水
=1.3:1:3となるように入れ、二酸化炭素が発生し
ている状態でプラスティックカップ8を網状体1内の底
面10上に置く。図3は、本発明による蚊捕獲器を一部切
欠した図であり、本発明の使用形態である。二酸化炭素
発生中のプラスティックカップ8を網状体1内の底面10
上に置いた後は、持ち手7を持って開閉口6を閉じる。
発生した二酸化炭素は、網状体1の側面からのみ、四方
八方に放射され、拡散される。そして、誘引された蚊
が、網状体1に周囲から近づき、網状体1に降り着いた
蚊の脚や羽根が、粘着剤2によって捕捉され、捕殺され
る。なお、本実施形態では重量比で炭酸水素ナトリウ
ム:クエン酸:水=1.3:1:3としたが、持続時間
や、二酸化炭素発生速度を調節するために、適宜変更可
能である。
【0019】試験例1 横175×高さ130×奥行き210cmの蚊帳内に、ヒトスジシ
マカ雌120頭を放し、1時間静置した後、300mL容のプラ
スティック製カップに、炭酸水素ナトリウム26.0gとク
エン酸20.0g、水60mLを入れて、二酸化炭素を発生さ
せ、そのプラスティック製カップを、本発明の蚊捕獲器
である粘着剤を噴霧したざる上面の板体に備えた開閉口
から、ざる内に入れて底面上に置いた。なお、対照区と
して、二酸化炭素を発生させるプラスティック製カップ
を置かないざるを、50cm離して併置した。そして、15分
後に、二酸化炭素を発生させたざると、対照区のざるの
側面に付着した蚊数を数えた。試験は日中に行い、5反
復行った。結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】蚊の雌の中でも、摂取した水の時期等によ
り、吸血意欲のある個体とない個体の場合があって、供
試した蚊全てが吸血に飛来するわけではない、このこと
と、表1の結果から、二酸化炭素発生区の捕殺数が平均
35.6頭であり、対照区に捕殺された蚊数が平均3頭と非
常に少ないことを考慮すると、対照区には偶然休息のた
めに止まった蚊が捕捉されたと考えられ、二酸化炭素発
生手段を備えた本発明による蚊捕獲器により、吸血意欲
のある、昼間吸血性の代表的なヤブカの一種であるヒト
スジシマカ雌が効果的に捕殺されたと考えられる。
【0022】試験例2 横175×高さ130×奥行き210cmの蚊帳内に、アカイエカ
雌10頭を放し、1時間静置した後、300mL容のプラステ
ィック製カップに、炭酸水素ナトリウム26.0gとクエン
酸20.0g、水60mLを入れて、二酸化炭素を発生させ、そ
のプラスティック製カップを、本発明の蚊捕獲器である
粘着剤を噴霧したざる上面に設けた板体の開閉口から、
ざる内に入れて底面上に置いた。なお、対照区として、
二酸化炭素を発生させるプラスティック製カップを置か
ないざるを、50cm離して併置した。そして、一晩(8時
間)後に、二酸化炭素を発生させたざると、対照区のざ
るの側面に付着した蚊数を数えた。試験は5反復行っ
た。結果を表2に示す。
【0023】
【表2】
【0024】蚊の雌の中でも、摂取した水の時期等によ
り、吸血意欲のある個体とない個体の場合があって、供
試した蚊全てが吸血に飛来するわけではない、このこと
と、表2の結果から二酸化炭素発生区の捕殺数が平均2.
6頭、対照区に捕殺された蚊が0頭であったことを考慮
すると、本発明による蚊捕獲器により、吸血意欲のあ
る、夜間吸血性の代表的なイエカの一種であるアカイエ
カ雌が捕殺されたと考えられ、本発明の蚊捕獲器によ
り、蚊に吸血される機会を減らし、吸血被害が軽減され
ると考えられる。
【0025】試験例1及び試験例2より、日中に人を吸
血する代表的なヤブカであるヒトスジシマカと、夜間に
人を吸血する代表的なイエカであるアカイエカの両方に
効果があることが確認され、日常生活における蚊の吸血
による被害を軽減できるものと考えられた。
【0026】
【発明の効果】本発明のうち請求項1記載の発明のよう
に、簡便且つ安価な炭酸塩と酸による二酸化炭素発生手
段により、空気導通部から二酸化炭素が拡散し、これに
誘引された蚊を、粘着剤を噴霧した容器側面に効果的に
捕殺することができる。
【0027】本発明のうち請求項2記載の発明のよう
に、空気導通部を多孔または網状とし、二酸化炭素発生
手段を多孔体または網状体内底面上に設けることで、二
酸化炭素の拡散が極めてスムーズに行われ、蚊を効果的
に誘引して捕殺することができる。
【0028】本発明のうち請求項3記載の発明のよう
に、容器の上面は、開閉口を備えた板体で遮蔽すること
で、蚊が粘着剤に触れずに直接上方から二酸化炭素発生
手段に近づいて再び逃げてしまうことなく、側方から二
酸化炭素発生手段に再度近づけさせ、側面の粘着剤で効
果的に捕殺することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による蚊捕獲器の外観を示す斜視図であ
る。
【図2】本発明による蚊捕獲器の使用手順を示す斜視図
である。
【図3】本発明による蚊捕獲器を一部切欠して示す斜視
図である。
【符号の説明】
1 網状体 2 粘着剤 5 板体 6 開閉口 9 二酸化炭素発生手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気導通部を有し、且つ粘着剤(2)を
    塗布した側面を備えた容器と、炭酸塩と酸による二酸化
    炭素発生手段(9)と、からなることを特徴とする蚊捕
    獲器。
  2. 【請求項2】 前記空気導通部は多孔または網状であ
    り、前記容器は多孔体または網状体(1)であって、前
    記二酸化炭素発生手段(9)は多孔体または網状体
    (1)内底面上に設けてあることを特徴とする請求項1
    記載の蚊捕獲器。
  3. 【請求項3】 該容器の上面は、開閉口(6)を備えた
    板体(5)で遮蔽してあることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の蚊捕獲器。
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