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JP2003050459A - 感光性樹脂組成物、感光性エレメント、レジストパターンの製造法およびプリント配線板の製造法 - Google Patents

感光性樹脂組成物、感光性エレメント、レジストパターンの製造法およびプリント配線板の製造法

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Publication number
JP2003050459A
JP2003050459A JP2001239622A JP2001239622A JP2003050459A JP 2003050459 A JP2003050459 A JP 2003050459A JP 2001239622 A JP2001239622 A JP 2001239622A JP 2001239622 A JP2001239622 A JP 2001239622A JP 2003050459 A JP2003050459 A JP 2003050459A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
photosensitive resin
resist layer
layer
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001239622A
Other languages
English (en)
Inventor
Takuji Abe
卓治 阿部
Satoshi Otomo
聡 大友
Katsutoshi Itagaki
勝俊 板垣
Tatsuya Ichikawa
立也 市川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP2001239622A priority Critical patent/JP2003050459A/ja
Publication of JP2003050459A publication Critical patent/JP2003050459A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光感度、解像度、密着性および現像液に対す
る溶解性に優れた感光性樹脂組成物およびそれを用いた
感光性エレメントを提供すること。 【解決手段】 (A)バインダーポリマー、(B)エチ
レン性不飽和基含有光重合性モノマー、(C)多環式芳
香族炭化水素、(D)光重合開始剤、および(E)水素
供与体を含有する感光性樹脂組成物、および、この感光
性樹脂組成物層からなるレジスト層が支持体上に形成さ
れてなる感光性エレメント。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性樹脂組成
物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターン
の製造法およびプリント配線板の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント配線板の製造分野におい
て、エッチングおよびめっき等に用いられるレジスト材
料としては、感光性樹脂組成物およびそれに支持体と必
要に応じて保護フィルムを用いて得られる感光性エレメ
ントが広く用いられている。プリント配線板は、一般
に、感光性エレメントを銅基板上にラミネートし、パタ
ーン露光した後、未露光部分を現像液で除去し、エッチ
ングまたはめっき処理を施してパターンを形成させた
後、硬化部分を基板上から剥離除去する方法によって製
造されている。
【0003】近年のプリント配線板の高密度化および需
要増大に伴い、今日、感光性エレメントには、従来のも
のに比べ、高解像度・高密着性および高作業性、高歩留
化が要求されている。これまで、高解像度・高密着性を
実現するために、光重合開始剤として、ヘキサアリール
ビスイミダゾール(HABI)またはその誘導体やビス
(p−アミノフェニル)ケトンを使用してきたが、現状で
はまだ充分とは言えない。また、この系においては高感
度化に難があり、さらに、HABIまたはその誘導体は
凝集しやすいため、現像液においてスカムを発生しやす
く、その結果、スラッジが堆積するという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑み
てなされたものであり、感度、解像度、密着性に優れ、
現像液に対する溶解性(スカム発生の低減化)にも優れ
た感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0005】別の本発明は、感度、解像度、密着性、現
像液に対する溶解性に優れた感光性エレメントを提供す
ることを目的とする。
【0006】別の本発明は、感度、解像度、密着性、現
像液に対する溶解性に優れ、作業性および生産性にも優
れたレジストパターンの製造法を提供することを目的と
する。
【0007】別の本発明は、感度、解像度、密着性、現
像液に対する溶解性に優れ、作業性および生産性にも優
れたプリント配線板の製造法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の側面によ
れば、(A)バインダーポリマー、(B)エチレン性不
飽和基含有光重合性モノマー、(C)多環式芳香族炭化
水素、(D)光重合開始剤、および(E)水素供与体を
含有する感光性樹脂組成物が提供される。
【0009】本発明の第二の側面によれば、上記本発明
に係る感光性樹脂組成物からなるレジスト層が支持体上
に形成されてなる感光性エレメントが提供される。
【0010】本発明の第三の側面によれば、以下の工程
を含むレジストパターンの製造法が提供される:i)上
記本発明に係る感光性樹脂組成物からなるレジスト層を
基板上に積層する工程;ii)画像状に活性光線を照射
して、露光部の前記レジスト層を光硬化させる工程;i
ii)未露光部の前記レジスト層を現像により選択的に
除去してレジストパターンを形成する工程。
【0011】本発明の第四の側面によれば、以下の工程
を含むプリント配線板の製造法が提供される:上記本発
明に係る感光性樹脂組成物からなるレジスト層を、表面
に被加工層を有する基板の前記被加工層上に積層する工
程;ii)画像状に活性光線を照射して、露光部の前記
レジスト層を光硬化させる工程;iii)未露光部の前
記レジスト層を現像により選択的に除去してレジストパ
ターンを形成する工程;iv)前記レジストパターンを
マスクとして、前記基板の被加工層をエッチングし、ま
たは、前記基板の被加工層を選択的にめっきする工程。
【0012】本発明の感光性樹脂組成物は、増感剤とし
ての多環式芳香族炭化水素と水素供与体とを含んでいる
ので、感度、解像度、密着性に優れ、かつ、多環式芳香
族炭化水素を用いることによる高感度化(量子収率向
上)のため、HABI等の光重合開始剤の配合量を減ら
すことができ、その結果、現像液に対する溶解性に優
れ、スカムを発生しにくいものとなっている。したがっ
て、本発明の感光性樹脂組成物は、プリント配線の高密
度化および高解像化に非常に有用である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。なお、本発明における(メタ)アクリル酸とは、
アクリル酸およびそれに対応するメタクリル酸を意味
し、(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよびそ
れに対応するメタクリレートを意味し、(メタ)アクリ
ロイル基とはアクリロイル基およびそれに対応するメタ
クリロイル基を意味する。
【0014】本発明の感光性樹脂組成物は、(A)バイ
ンダーポリマー、(B)エチレン性不飽和基含有光重合
性モノマー、(C)多環式芳香族炭化水素、(D)光重
合開始剤、および(E)水素供与体を含有する。
【0015】(A)バインダーポリマーは、たとえば、
ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン系樹脂、エ
ポキシ系樹脂、アミド系樹脂、アミドエポキシ系樹脂、
アルキド系樹脂、フェノール系樹脂、ウレタン樹脂等の
1種以上を用いることができ、特に制限されることはな
い。また、重合性単量体をラジカル重合させることによ
り製造されたものを用いてもよい。
【0016】この重合性単量体としては、たとえば、ス
チレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、p−エチルスチレン、p−メトキシスチ
レン、p−エトキシスチレン、p−クロロスチレン、p
−ブロモスチレン等の重合可能なスチレン誘導体、アク
リルアミド、アクリロニトリル、ビニル−n−ブチルエ
ーテル等のビニルアルコールのエステル類、(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸テトラ
ヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチ
ルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチル
アミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジル
エステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)ア
クリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル
(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、α−ブロ
モ(メタ)アクリル酸、α−クロル(メタ)アクリル
酸、β−フリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メ
タ)アクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレ
イン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸
モノイソプロピル等のマレイン酸モノエステル、フマー
ル酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、ク
ロトン酸、プロピオール酸等が挙げられる。
【0017】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
としては、たとえば、下記一般式(I):
【化1】 CH=C(R)−COOR (I) (式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、R
炭素数1〜12のアルキル基を示す)で表される化合
物、これらの化合物のアルキル基に水酸基、エポキシ
基、ハロゲン基等が置換した化合物等が挙げられる。上
記一般式(I)中のRで示される炭素数1〜12のア
ルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オク
チル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル
基およびこれらの構造異性体が挙げられる。
【0018】上記一般式(I)で表される単量体として
は、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル
酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アク
リル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メ
タ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチ
ルヘキシル等が挙げられる。これらは単独で、または2
種以上を組み合わせて用いることができる。
【0019】上記(A)バインダーポリマーは、アルカ
リ現像性の見地から、カルボキシル基を含有しているこ
とが好ましく、たとえば、カルボキシル基を有する重合
性単量体とその他の重合性単量体をラジカル重合させる
ことにより製造することができる。このカルボキシル基
を有する重合性単量体としては、メタクリル酸が好まし
い。また、(A)バインダーポリマーは、可とう性の見
地から、スチレンまたはスチレン誘導体を重合性単量体
として含有させることが好ましい。上記スチレンまたは
スチレン誘導体を共重合成分として含有し、密着性およ
び剥離特性を共に良好にするには、共重合体中のスチレ
ンまたはスチレン誘導体の割合は、密着性の観点から2
重量%以上であることが好ましく、剥離片の大きさと剥
離時間の観点から30重量%以下であることが好まし
く、28重量%以下であることがより好ましく、27重
量%以下であることが特に好ましい。
【0020】これらのバインダーポリマーは、単独でま
たは2種類以上を組み合わせて使用される。2種類以上
を組み合わせて使用する場合のバインダーポリマーとし
ては、たとえば、異なる共重合成分からなる2種類以上
のバインダーポリマー、異なる重量平均分子量の2種類
以上のバインダーポリマー、異なる分散度の2種類以上
のバインダーポリマー等が挙げられる。また、特開平1
1−327137号公報記載のマルチモード分子量分布
を有するポリマーを使用することもできる。
【0021】上記(B)エチレン性不飽和基含有光重合
性モノマーとしては、たとえば、多価アルコールにα,
β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、
2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキ
シ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メ
タ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリブ
トキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−
((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)
フェニル)プロパン等のビスフェノールA系(メタ)ア
クリレート化合物、グリシジル基含有化合物にα、β−
不飽和カルボン酸を反応させで得られる化合物、分子内
にウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物等
のウレタンモノマー、ノニルフェノキシポリエチレンオ
キシアクリレート、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピ
ル−β′−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フ
タレート、β−ヒドロキシアルキル−β′−(メタ)ア
クリロイルオキシアルキル−o−フタレート等のフタル
酸系化合物、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙
げられるが、耐めっき性、密着性の観点から、ビスフェ
ノールA系(メタ)アクリレート化合物または分子内に
ウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物を必
須成分とすることが好ましい。これらは単独で、または
2種類以上を組み合わせて使用される。
【0022】上記多価アルコールにα,β−不飽和カル
ボン酸を反応させて得られる化合物としては、たとえ
ば、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2
〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アク
リレート、エチレン基の数が2〜14であり、プロピレ
ン基の数が2〜14であるポリエチレンポリプロピレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロール
プロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO,PO
変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト等が挙げられる。ここで、EOはエチレンオキサイド
を示し、EO変性された化合物はエチレンオキサイド基
のブロック構造を有するものである。また、POはプロ
ピレンオキサイドを示し、PO変性された化合物はプロ
ピレンオキサイド基のブロック構造を有するものであ
る。
【0023】上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリ
ロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、た
とえば、エトキシ基の数が2〜16のもの(ジエトキシ
〜ヘキサデカエトキシ)が挙げられる。2,2−ビス
(4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プ
ロパンは、BPE−500(新中村化学工業(株)製、
製品名)として商業的に入手可能であり、2,2−ビス
(4−(メタクリロキシペンタデカエトキシ)フェニ
ル)プロパンは、BPE−1300(新中村化学工業
(株)製、製品名)として商業的に入手可能である。こ
れらは単独で、または2種類以上を組み合わせて使用さ
れる。
【0024】上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリ
ロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパ
ンとしては、たとえば、2,2−ビス(4−((メタ)
アクリロキシジエトキシオクタプロポキシ)フェニル)
プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシ
テトラエトキシテトラプロポキシ)フェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサ
エトキシヘキサプロポキシ)フェニル)プロパンが挙げ
られる。これらは単独で、または2種類以上を組み合わ
せて使用される。
【0025】上記分子内にウレタン結合を有する(メ
タ)アクリレート化合物としては、たとえば、β位にO
H基を有する(メタ)アクリルモノマーとイソホロンジ
イソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、
2,4−トルエンジイソシアネート、1,6−ヘキサメ
チレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物と
の付加反応物、トリス((メタ)アクリロキシテトラエ
チレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソ
シアヌレート、EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレー
ト、EO,PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート等
が挙げられる。EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレー
トとしては、たとえば、UA−11(新中村化学工業
(株)製、製品名)が挙げられる。また、EO,PO変
性ウレタンジ(メタ)アクリレートとしては、たとえ
ば、UA−13(新中村化学工業(株)製、製品名)が
挙げられる。
【0026】上記ノニルフェノキシポリエチレンオキシ
アクリレートとしては、たとえば、ノニルフェノキシテ
トラエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシペ
ンタエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシヘ
キサエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシヘ
プタエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシオ
クタエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシノ
ナエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシデカ
エチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシウンデ
カエチレンオキシアクリレートが挙げられる。
【0027】増感剤として用いられる上記(C)多環式
芳香族炭化水素としては、通常の感光性フィルムの露光
に用いられる露光機の主出力波長である365nmの波
長を持つi線に対するモル吸光係数(ε365)が10
0以上の多環式芳香族炭化水素を用いることが好まし
い。具体的には、たとえば、アントラセン、ピレン、ナ
フタレン、フェナントレン、クリセン、フルオランテ
ン、ベンゾ[a]ピレン、ベンゾ[e]ピレン、ペリレ
ン、およびそれらの誘導体として、たとえばそれらのベ
ンゼン環上にアルキル基、ヒドロキシル基、スルホン酸
基およびカルボキシル基等を置換基として有する化合物
を好ましく用いることができる。これらは単独で、また
は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0028】上記(D)光重合開始剤としては、照射光
を吸収してラジカルを発生させる物質が用いられ、たと
えば、アクリジンまたは分子内に少なくとも1つのアク
リジニル基を有するアクリジン系化合物;ベンゾフェノ
ン、N,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベン
ゾフェノン(ミヒラーケトン)等のN,N’−テトラア
ルキル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2−ベン
ジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェ
ニル)ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチル
チオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1等の
芳香族ケトン;アルキルアントラキノン等のキノン類;
ベンゾインアルキルエーテル等のベンゾインエーテル化
合物;ベンゾイン、アルキルベンゾイン等のベンゾイン
化合物;ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導
体;HABI(ヘキサアリールビスイミダゾール)およ
びHABI誘導体;N−フェニルグリシン、N−フェニ
ルグリシン誘導体、クマリン系化合物、オニウム塩など
を好ましく用いることができる。なかでも、HABIお
よびHABI誘導体を好ましく用いることができ、HA
BI誘導体としては、(2−(o−クロロフェニル)−
4,5−ジフェニルイミダゾール二量体(B−CI
M)、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メト
キシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオ
ロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量
体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニ
ルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)
−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,
5−トリアリールイミダゾール二量体等が挙げられる。
これらは単独で、または2種類以上を組み合わせて使用
される。
【0029】上記(E)水素供与体とは、共存する他の
物質に水素を与えることにより、それ自身は脱水素され
る化合物であり、芳香族アミンおよびそれら誘導体を好
ましく用いることができる。具体的には、N−フェニル
グリシン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチ
ルアニリン、N,N−ジプロピルアニリン等のN,N−
ジアルキルアニリン、N,N−ジメチルアミノ安息香酸
メチル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル、N,
N−ジメチルアミノ安息香酸プロピル、N,N−ジメチ
ルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、N,N−ジエチ
ルアミノ安息香酸メチル、 N,N−ジプロピルアミノ
安息香酸メチル等のN,N−ジアルキルアミノ安息香酸
アルキル等、およびそれら芳香族アミンのベンゼン環上
にアルキル基、ヒドロキシル基、スルホン酸基およびカ
ルボキシル基等の置換基を有する化合物等が挙げられ
る。また、水素供与体として、2−メルカプトベンズオ
キサゾール、2−メルカプトベンズチアゾール、2−メ
ルカプトベンズイミダゾール等の芳香族チオールや、メ
タンチオール、エタンチオール、プロパンチオール等の
脂肪族チオールを用いることも好ましい。これらの水素
供与体は単独で、または2種類以上を組み合わせて使用
される。本発明においては、水素供与体が光重合開始剤
に水素原子を与えた後に生じるラジカル、すなわち水素
供与体が脱水素されて生じたラジカルが、光重合を開始
させる役割を果たしているものと考えられる。
【0030】次に、各成分の好ましい配合量について説
明する。(A)バインダーポリマーの配合量は、(A)
成分および(B)成分の総量100重量部に対して、光
硬化物の硬度(脆さ)と感光性エレメントとして用いた
場合の塗膜性の観点から40重量部以上であることが好
ましく、光感度の観点から80重量部以下であることが
好ましく、45〜70重量部であることがより好まし
い。
【0031】(B)エチレン性不飽和基含有光重合性モ
ノマーの配合量は、(A)成分および(B)成分の総量
100重量部に対して、光感度の観点から20重量部以
上であることが好ましく、光硬化物の硬度(脆さ)の観
点から60重量部以下であることが好ましく、30〜5
5重量部であることがより好ましい。
【0032】(C)多環式芳香族炭化水素の配合量は、
(A)成分および(B)成分の総量100重量部に対し
て、光感度の観点から0.01重量部以上であることが
好ましく、光硬化性の観点から10重量部以下であるこ
とが好ましく、0.1〜5重量部であることがより好ま
しい。この配合量が10重量部を超えると、露光の際に
組成物の表面での吸収が増大して内部の光硬化が不充分
となる傾向がある。
【0033】(D)光重合開始剤の配合量は、(A)成
分および(B)成分の総量100重量部に対して、光感
度の観点から0.01重量部以上であることが好まし
く、光硬化性の観点から10重量部以下であることが好
ましく、0.1〜5重量部であることがより好ましい。
【0034】(E)水素供与体の配合量は、(A)成分
および(B)成分の総量100重量部に対して、光感度
の観点から0.001重量部以上であることが好まし
く、耐現像液性の観点から10重量部以下であることが
好ましく、0.01〜5重量部であることがより好まし
い。この配合量が10重量部を超えると、ラジカルの発
生量が増大し、光重合体の分子鎖が短くなり、その結果
耐現像液性が低下する傾向がある。
【0035】以上の必須成分に加え、本発明の感光性樹
脂組成物には、必要に応じて、分子内に少なくとも1つ
のカチオン重合可能な環状エーテル基を有する光重合性
化合物、カチオン重合開始剤、マラカイトグリーン等の
染料、トリブロモフェニルスルホン、ロイコクリスタル
バイオレット等の光発色剤、熱発色防止剤、p−トルエ
ンスルホンアミド等の可塑剤、顔料、充填剤、消泡剤、
難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促
進剤、酸化防止剤、香料、イメージング剤、熱架橋剤等
を、(A)成分および(B)成分の総量100重量部に
対して、各々0.01〜20重量部程度含有することが
できる。これらは単独で、または2種類以上を組み合わ
せて使用される。
【0036】本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じ
て、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエ
ン、N,N−ジメチルホルムアミド、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル等の溶剤またはこれらの混合溶
剤に溶解して、固形分30〜60重量%程度の溶液とし
て塗布することができる。その用途は、特に制限はない
が、銅、銅系合金、鉄、鉄系合金等の金属面上に、液状
レジストとして塗布して乾燥後、必要に応じて保護フィ
ルムを被覆して用いるか、感光性エレメントの形態で用
いられることが好ましい。
【0037】次に、本発明に係る感光性エレメント、す
なわち、上述した本発明に係る感光性樹脂組成物からな
るレジスト層が支持体上に形成されてなる感光性エレメ
ントについて、図面を参照しながら説明する。
【0038】図1は、感光性エレメントの一実施形態を
模式的に示したものであり、感光性エレメント1は、支
持体11と、その上に形成されたレジスト層(感光性樹
脂組成物層)12とを含んでいる。支持体11として
は、たとえば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン、ポリエステル等の耐熱性および
耐溶剤性を有する重合体フィルムを好ましく用いること
ができる。支持体となる重合体フィルムの厚みは、1〜
100μmであることが好ましい。
【0039】支持体11上へのレジスト層12の形成方
法は、特に限定されないが、感光性樹脂組成物の溶液を
塗布、乾燥することにより好ましく得ることができる。
塗布されるレジスト層の厚みは、用途により異なるが、
乾燥後の厚みで1〜100μm程度であることが好まし
い。塗布は、たとえば、ロールコータ、コンマコータ、
グラビアコータ、エアーナイフコータ、ダイコータ、バ
ーコータ等の公知の方法で行うことができる。乾燥は、
70〜150℃、5〜30分間程度で行うことができ
る。また、レジスト層12中の残存有機溶剤量は、後の
工程での有機溶剤の拡散を防止する点から、2重量%以
下とすることが好ましい。
【0040】感光性エレメント1のレジスト層表面は、
ポリエチレン、ポリプロピレン等の重合体フィルムから
なる保護フィルム(図示せず)で被覆することが好まし
い。保護フィルムの厚みは、強度の観点から5μm以上
であることが好ましく、廉価性の観点から30μm以下
であることが好ましく、10〜28μmであることがよ
り好ましく、15〜25であることが特に好ましい。保
護フィルムとしては、レジスト層と支持体との接着力よ
りも、レジスト層と保護フィルムとの接着力のほうが小
さいものを選択することが好ましいが、同じ重合体フィ
ルムの一つを支持体として、他の一つを保護フィルムと
して、レジスト層の両面に積層するようにしてもよい。
また、保護フィルムは低フィッシュアイのものを用いる
ことが好ましい。
【0041】これら支持体および保護フィルムは、後に
レジスト層から除去可能でなくてはならないため、除去
が不可能となるような表面処理が施されたものであって
はならないが、必要に応じて表面処理が施されていても
よい。たとえば、これらの支持体、保護フィルムは、必
要に応じて帯電防止処理が施されていてもよい。
【0042】支持体とレジスト層と、必要に応じて保護
フィルムとからなる2層または3層構造の感光性エレメ
ントは、さらに、図には示されていないが、クッション
層、接着層、光吸収層、ガスバリア層等の中間層や保護
層を有していてもよい。
【0043】このようにして得られる感光性エレメント
は、たとえば、そのまま、またはレジスト層の表面にさ
らに保護フィルムを積層して、円筒状の巻芯にロール状
に巻きとって貯蔵される。その際、支持体が1番外側に
なるように巻き取られることが好ましい。巻き取られた
感光性エレメントロールの端面には、端面保護の見地か
ら端面セパレータを設置することが好ましく、耐エッジ
フュージョンの見地から防湿端面セパレータを設置する
ことが好ましい。また、梱包方法として、透湿性の小さ
いブラックシートに包んで包装することが好ましい。巻
芯としては、たとえば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピ
レン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、A
BS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共
重合体)等のプラスチック等が挙げられる。
【0044】次に、本発明に係るレジストパターンの製
造法について、その工程の一例を模式的に示した図2を
参照しながら説明する。まず、工程(i)として、上述
した本発明の感光性樹脂組成物からなるレジスト層を基
板(回路形成用基板)2上に積層する。積層方法は任意
であるが、たとえば、図2(A)にみるように、基板2
上に、上述した感光性エレメント1を、レジスト層12
が基板2の表面に密着するようにして積層する。積層に
先立ち、感光性エレメント1のレジスト層12上に保護
フィルム(図示せず)が存在している場合には、保護フ
ィルムを除去する。この積層方法としては、たとえば、
レジスト層12を70〜130℃程度に加熱しながら、
基板2に0.1〜1MPa程度(1〜10kgf/cm
程度)の圧力で圧着することにより積層する方法が挙
げられる。減圧下で積層することも可能である。なお、
積層される基板2の表面は通常金属面であるが、特に制
限はない。また、レジスト層を前記のように70〜13
0℃に加熱すれば、予め基板を予熱処理することは必要
ではないが、積層性をさらに向上させるために、基板の
予熱処理を行うこともできる。
【0045】レジスト層の積層が完了した後、工程(i
i)として、画像状に活性光線を照射して、露光部の前
記レジスト層を光硬化させる。画像状に活性光線を照射
させる方法として、たとえば、図2(B)にみるよう
に、アートワークと呼ばれるネガ型またはポジ型マスク
パターン3を通してレジスト層12上に画像状に活性光
線を照射し、露光部のレジスト層12を光硬化させるこ
とができる。活性光線の光源としては、公知の光源、た
とえば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、超高圧
水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線、可視
光線等を有効に放射するものが用いられる。また、マス
クパターンを用いずにレーザー直接描画露光を行うこと
もできる。なお、工程(ii)の露光は、レジスト層12
への光照射が妨げられない限り(支持体が透明である場
合等)、支持体11が存在した状態で行うことができ
る。
【0046】露光後、感光性樹脂組成物層上に支持体が
存在している場合には、支持体を除去した後、工程(ii
i)として、未露光部のレジスト層を現像により選択的
に除去することにより、図2(C)に示すようにレジス
トパターン121が形成される。現像は、ウエット現
像、ドライ現像等で行われ、ウエット現像の場合は、ア
ルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤等のレジスト層
の組成に対応した現像液にを用いて、ディップ方式、ス
プレー方式、ブラッシング、スラッピング等の公知の方
法により行われる。必要に応じて2種以上の現像方法を
併用してもよい。
【0047】現像後の処理として、必要に応じて60〜
250℃程度の加熱又は0.2〜10J/cm程度の
露光を行うことにより、形成されたレジストパターンを
さらに硬化するようにしてもよい。
【0048】次に、本発明に係るプリント配線板の製造
法について、その工程の一例を模式的に示した図3およ
び図4を参照しながら説明する。レジストパターンを形
成するまでの工程は、(i)積層工程、(ii)露光工
程、および(iii)現像工程を含む上述のレジストパ
ターン製造法において説明したものと同様である。その
後の回路形成工程(iv)に関し、図3にはエッチング
を用いたサブストラクティブ法を示し、図4にはめっき
を用いたセミアディティブ法を示す。
【0049】レジストパターン121が形成された後、
工程(iv)として、図3(B)にみるように、形成さ
れたレジストパターン121をマスクとして、表面に被
加工層21を有する基板(回路形成用基板)2の被加工
層21をエッチングするか、または、図4(B)にみる
ように、被加工層21上に選択的にめっきを施して、銅
等からなるめっき層22を形成する。図3(B)におけ
る金属面からなる被加工層21のエッチングには、たと
えば、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッ
チング溶液、過酸化水素系エッチング液を用いることが
できるが、エッチファクタが良好な点から塩化第二鉄溶
液を用いることが望ましい。また、図4(B)における
めっき法としては、たとえば、銅めっき、はんだめっ
き、ニッケルめっき、金めっきなどがある。
【0050】最後に、図3(C)および図4(C)にみ
るように、基板2上に残っているレジストパターン12
1を、たとえば、現像に用いたアルカリ性水溶液よりさ
らに強アルカリ性の水溶液で剥離して、回路211が形
成されたプリント配線板4を得ることができる。また、
セミアディティブ法の場合は、図4(D)に示すよう
に、レジストパターン121を剥離した後、たとえばク
イックエッチング法等により、その下の被加工層21も
除去される。上記強アルカリ性の水溶液としては、たと
えば、1〜10重量%水酸化ナトリウム水溶液、1〜1
0重量%水酸化カリウム水溶液等が用いられる。剥離方
式としては、たとえば、浸漬方式、スプレイ方式等が挙
げられる。また、レジストパターンが形成されたプリン
ト配線板は、多層プリント配線板でもよいし、小径スル
ーホールを有していてもよい。
【0051】
【実施例】以下に、実施例により本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明の技術思想を逸脱しない限り、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。 [実施例1〜3および比較例1〜5]表1に示す各成分
を配合し、溶液Aを得た。
【0052】
【表1】
【0053】表1において使用した材料を下記に示す。
BPE−500:下記式において、m+n=10(平均
値)である化合物(新中村化学工業(株)製商品名)
【化2】 M−113:下記式で示されるノニルフェニルポリエチ
レン変性アクリレート(東亜合成化学(株)製商品名)
【化3】
【0054】得られた溶液Aに、表2に示す各成分を溶
解させて、実施例1〜3および比較例1〜5の感光性樹
脂組成物溶液を得た。
【0055】
【表2】
【0056】次いで、得られた各感光性樹脂組成物溶液
を、16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム
(帝人(株)製商品名G2−16)上に均一に塗布し、
100℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥した後、ポ
リエチレン製保護フィルム(タマポリ(株)製商品名N
F−13)で保護し、感光性エレメントを得た。感光性
樹脂組成物層の乾燥後の膜厚は40μmであった。次い
で、銅箔(厚み35μm)を両面に積層したガラスエポ
キシ材である銅張積層板(日立化成工業(株)製商品名
MCL−E−61)の銅表面を#600相当のブラシを
持つ研磨機(三啓(株)製)を用いて研磨し、水洗後、
空気流で乾燥し、得られた銅張積層板を80℃に加温
し、その銅表面上に、上記得られた観光性エレメント
を、その保護フィルムを剥がしながら、120℃のヒー
トロールを用い15m/分の速度でラミネートした。次
に、高圧水銀灯ランプを有する露光機(オーク(株)製
商品名HMW−201B)を用いて、ネガとしてストー
ファー21段ステップタブレットを試験片の上に置い
て、45mJ/cmで露光した。
【0057】<感度>試験片のポリエチレンテレフタレ
ートフィルムを剥離し、1重量%炭酸ナトリウム水溶液
を30℃で60秒間スプレーし、未露光部分を除去した
後、銅張積層板上に形成された光硬化膜のステップタブ
レットの段数を測定することにより、感光性樹脂組成物
の光感度を評価した。光感度は、ステップタブレットの
段数で示され、このステップタブレットの段数が高いほ
ど、光感度が高いことを示す。
【0058】<解像度>ストーファーの21段ステップ
タブレットを有するフォトツールと解像度評価用ネガと
してライン幅/スペース幅が400/30〜400/2
00(単位:μm)の配線パターンを有するフォトツー
ルを密着させ、ストーファーの21段ステップタブレッ
トの現像後における残存ステップ段数が8.0となるエ
ネルギー量で露光を行った。現像処理によって未露光部
をきれいに除去することができたスペース幅の最も小さ
い値により、解像度を評価した。解像度の評価は、数値
が小さいほど良好な値である。
【0059】<密着性>ストーファーの21段ステップ
タブレットを有するフォトツールと密着性評価用ネガと
してライン幅/スペース幅が8/400〜47/400
(単位:μm)の配線パターンを有するフォトツールを
密着させ、ストーファーの21段ステップタブレットの
現像後における残存ステップ段数が8.0となるエネル
ギー量で露光を行った。現像後、ラインを形成している
レジストが基板にしっかりと密着していて剥がれている
箇所が無く、また、ラインが蛇行していたり、曲がった
りしていないライン幅の最も小さい値により、密着性を
評価した。密着性の評価は数値が小さいほど良好な値で
ある。
【0060】<現像液溶解性>現像液(1重量%Na
CO水溶液)1リットル中に各試験片のレジスト15
cmを浸漬し、1週間放置後、容器底部における沈殿
物の量から下記の基準に従って評価した。 4:沈殿物が全くない 3:沈殿物が容器底部面積を占める割合が30%未満で
ある 2:沈殿物が容器底部面積を占める割合が30%以上6
0%未満である 1:沈殿物が容器底部面積を占める割合が60%以上で
ある 以上の結果を表3に示す。
【0061】
【表3】 表3から明らかなように、多環式芳香族炭化水素と水素
供与体とを用いた実施例1〜3では、光感度、解像度、
密着性および現像液溶解性がいずれも良好であった。
【0062】
【発明の効果】本発明の感光性樹脂組成物は、光感度、
解像度および密着性に優れ、現像液に対する溶解性も良
好であって、感光性エレメント、レジストパターン、プ
リント配線板の製造等に好適に用いられ、プリント配線
の高密度化および高解像化に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る感光性エレメントの一実
施形態を示す模式図である。
【図2】図2は、本発明に係るレジストパターンの製造
法の一工程例を示す模式図である。
【図3】図3は、本発明に係るプリント配線板の製造法
の一工程例を示す模式図である。
【図4】図4は、本発明に係るプリント配線板の製造法
の一工程例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 感光性エレメント 11 支持体 12 レジスト層(感光性樹脂組成物層) 2 基板(回路形成用基板) 121 レジストパターン 21 被加工層 211 回路 4 プリント配線板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 板垣 勝俊 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎事業所内 (72)発明者 市川 立也 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎事業所内 Fターム(参考) 2H025 AA02 AA04 AA14 AB11 AB15 AC01 AD01 BC13 BC42 CA27 CA28 CC02 CC20 5E339 AB02 BC02 CC01 CC02 CD01 CE11 CE16 CF16 CF17 DD02 5E343 AA15 AA17 BB24 BB67 CC63 DD32 ER16 ER18 GG08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)バインダーポリマー、(B)エチ
    レン性不飽和基含有光重合性モノマー、(C)多環式芳
    香族炭化水素、(D)光重合開始剤、および(E)水素
    供与体を含有する感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記(A)成分および前記(B)成分の
    総量100重量部に対し、それぞれ、前記(A)成分の
    配合量が40〜80重量部、前記(B)成分の配合量が
    20〜60重量部、前記(C)成分の配合量が0.01
    〜10重量部、前記(D)成分の配合量が0.01〜1
    0重量部、前記(E)成分の配合量が0.001〜10
    重量部である請求項1記載の感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記(C)成分として、i線(λ=36
    5nm)に対するモル吸光係数(ε365)が100以
    上の多環式芳香族炭化水素を含む請求項1または2記載
    の感光性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記(C)成分として、アントラセン、
    ピレン、ナフタレン、フェナントレン、クリセン、フル
    オランテン、ベンゾ[a]ピレン、ベンゾ[e]ピレ
    ン、ペリレン、およびそれらの誘導体からなる群から選
    ばれた1種以上の化合物を含む請求項1〜3のいずれか
    1項記載の感光性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 前記(D)成分として、ヘキサアリール
    ビスイミダゾールまたはその誘導体を含む請求項1〜4
    のいずれか1項記載の感光性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項記載の感光
    性樹脂組成物からなるレジスト層が支持体上に形成され
    てなる感光性エレメント。
  7. 【請求項7】 以下の工程を含むレジストパターンの製
    造法: i)請求項1〜5のいずれか1項記載の感光性樹脂組成
    物からなるレジスト層を基板上に積層する工程; ii)画像状に活性光線を照射して、露光部の前記レジ
    スト層を光硬化させる工程; iii)未露光部の前記レジスト層を現像により選択的
    に除去してレジストパターンを形成する工程。
  8. 【請求項8】 前記工程i)が、請求項1〜5のいずれ
    か1項記載の感光性樹脂組成物からなるレジスト層が支
    持体上に形成されてなる感光性エレメントを、基板上
    に、前記レジスト層が前記基板表面に密着するように積
    層することにより行われる請求項7記載のレジストパタ
    ーンの製造法。
  9. 【請求項9】 以下の工程を含むプリント配線板の製造
    法: i)請求項1〜5のいずれか1項記載の感光性樹脂組成
    物からなるレジスト層を、表面に被加工層を有する基板
    の前記被加工層上に積層する工程; ii)画像状に活性光線を照射して、露光部の前記レジ
    スト層を光硬化させる工程; iii)未露光部の前記レジスト層を現像により選択的
    に除去してレジストパターンを形成する工程; iv)前記レジストパターンをマスクとして、前記基板
    の被加工層をエッチングし、または、前記基板の被加工
    層を選択的にめっきする工程。
  10. 【請求項10】 前記工程i)が、請求項1〜5のいず
    れか1項記載の感光性樹脂組成物からなるレジスト層が
    支持体上に形成されてなる感光性エレメントを、表面に
    被加工層を有する基板上に、前記レジスト層が前記基板
    の被加工層の表面に密着するように積層することにより
    行われる請求項9記載のプリント配線板の製造法。
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