Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP2003215793A - 回路形成用感光性フィルム及びプリント配線板の製造法 - Google Patents

回路形成用感光性フィルム及びプリント配線板の製造法

Info

Publication number
JP2003215793A
JP2003215793A JP2002014105A JP2002014105A JP2003215793A JP 2003215793 A JP2003215793 A JP 2003215793A JP 2002014105 A JP2002014105 A JP 2002014105A JP 2002014105 A JP2002014105 A JP 2002014105A JP 2003215793 A JP2003215793 A JP 2003215793A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photosensitive film
photosensitive
film
meth
forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002014105A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Ohashi
武志 大橋
Masao Kubota
雅夫 久保田
Tatsuya Ichikawa
立也 市川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP2002014105A priority Critical patent/JP2003215793A/ja
Publication of JP2003215793A publication Critical patent/JP2003215793A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Circuit Boards (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント配線板の配線の高密度化及び高解像
度化に対応した回路形成用感光性フィルムを提供するも
のであって、ラミネートすべき基板の表面の凹凸に対し
て追従性が良く、且つパターンマスクと密着する面の感
光層の粘着性が極めて小さいため、マスクを汚染しない
回路形成用感光性フィルムを提供する。 【解決手段】 ベースフィルムの上に逐次クッション
層、厚みが0.1〜50μmの感光層、カバーフィルム
を有し、パターンマスクと密着する面がマスク汚染性の
ない回路形成用感光性フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回路形成用感光性
フィルム及びプリント配線板の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板を製造する際にめっき又
はエッチング用のレジスト膜を形成するために用いられ
る回路形成用感光性フィルムは、ベースフィルム(第1
のフィルム)の上に、感光性樹脂組成物を塗布乾燥して
感光層とし、次いで、感光層上にカバーフィルム(第2
のフィルム)を積層して構成されている。そして、従来
は、ベースフィルムと感光層とが転移層となって、ラミ
ネートすべきプリント配線板の基板上にラミネートされ
るようになっていた。
【0003】この従来の回路形成用感光性フィルムをラ
ミネートする際には、カバーフィルムを剥離してから、
感光層を基板側に向けて転移層を基板上に載せ、その
後、ベースフィルム側から加熱ロールにより転移層を加
圧して圧着させる。次に、ベースフィルム上にパターン
マスクを置き、そのネガマスクを介して露光用の光線を
照射して感光層を露光する。その後、パターンマスクを
取外し、さらにベースフィルムを剥離してから現像する
と、前記パターンマスクと同じパターンを持つ感光層が
得られる。基板上に残された感光層をレジスト膜とし
て、次のめっき又はエッチング工程を行う。
【0004】ベースフィルムとしては、80℃における
単位幅あたりの5%伸び荷重(フィルム長手方向の値と
する)が100g/mm以上のフィルム(例えば、ポリ
エチレンテレフタレート(PET)のフィルム)が用い
られ、その厚みは、通常20μm程度である。この第1
のフィルムは、回路形成用感光性フィルムの引張り強度
を上げるために、この程度の厚みが必要であり、また、
その硬さもある程度大きくする必要がある。
【0005】感光層は、紫外線等を照射すると照射箇所
の物性が変化する感光物により形成され、使用目的に応
じて好適な組成物が選択される。感光層の厚みは、目的
に応じて、例えば、25μm、33μm、40μmある
いは50μmに設定される。カバーフィルムはポリエチ
レンなどのフィルムが用いられ、その厚みは、例えば、
30μmである。
【0006】転移層は、ラミネートするとき、基材の凹
凸に対して追従し、感光層と基材間の未接着部分がない
ようにしなければならない。
【0007】近年、プリント配線板の配線の高密度化が
進んでおり、高い解像性が要求されている。回路形成用
感光性フィルムの高解像度化のためには、感光層の薄膜
化が効果的であるが、基材の表面凹凸へ追従する感光層
量が減少するため、従来の回路形成用感光性フィルムで
は、基板と転移層との未接着部分が多くなり、充分な製
造歩留まりが得られないという問題がある。
【0008】また、従来の回路形成用感光性フィルムで
は、ベースフィルムが必要とする前述の厚み及び硬さに
より転移層全体の柔軟性が不充分となり、ラミネートす
べき基材の表面の凹凸に転移層が追従し難く、その結
果、基板と転移層との未接着部分が多くなり、充分な製
造歩留まりが得られないという問題がある。
【0009】このような課題に対処して様々な手法が提
案されている。例えば、基材に水を塗布したのち、回路
形成用感光性フィルムを積層する方法が記載されている
(特開昭57−21890号公報及び特開昭57−21
891号公報参照)。この方法では、水の薄い層を均一
に付着させるため、基質表面を清浄にしなければならな
い。また小径スルーホール等が存在する場合は、スルー
ホール中に溜まった水分と感光層とが反応を起こしやす
く、現像性を低下させるなどの欠点が生じる。
【0010】また、基材に液状の樹脂を積層して接着中
間層を形成した後、回路形成用感光性フィルムを積層す
る方法も提案されている(特開昭52−154363号
公報参照)。但しこの方法では、小径スルーホールの現
像性、剥離性等が低下し、液状樹脂塗布によるコスト増
加等の欠点がある。
【0011】また、真空ラミネーターを用いて減圧下に
積層する方法も知られている(特公昭53−31670
号公報及び特開昭51−63702号公報参照)。この
方法では、装置が高価であり、真空引きに時間がかかる
ために、通常の回路形成には使用されることは少なく、
導体形成後に用いる永久マスクのラミネートとして利用
されているにすぎない。この永久マスクのラミネートの
時も、さらに導体への追従性向上が望まれている。
【0012】高い解像性の要求に対しては、感光層に直
接パターンマスクを密着させて露光する事が出来れば解
像度が大幅に改良されるが、通常の感光層はかなりの粘
着性を有しており、パターンマスクを密着させるとその
粘着性のため剥がれにくくなり、また、パターンマスク
を汚染するという問題があるためにその実用化が難し
い。
【0013】これらの課題に対しては、ベースフィルム
の上に順次粘着性を有しない感光性樹脂層、粘着性を有
する感光性樹脂組成物、カバーフィルムを積層する感光
性樹脂組成物が報告されている(特開平2−23014
9号公報、特開平3−17650号公報参照)。この手
法ではパターンマスクを汚染する問題は解決されるが、
膜厚を薄くする手法を組み合わせた場合追従性不足の問
題が発生するため、プリント配線板の配線の高密度化に
十分対応できない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、プリント配
線板の配線の高密度化に対応した回路形成用感光性フィ
ルムを提供するものであって、ラミネートすべき基板の
表面の凹凸に対して追従性が良く、プリント配線の高密
度化及び高解像度化に有用である。且つパターンマスク
と密着する面の感光層の粘着性が極めて小さいため、マ
スクを汚染しない。また、解像度が高く、しかも、耐エ
ッチング性、ラミネート性、現像性、機械強度、柔軟性
等の特性及び操作性に優れる回路形成用感光性フィルム
を提供することを目的とする。さらに、本発明はこのよ
うな回路形成用感光性フィルムを用いて歩留まり良く、
高密度のプリント配線板を製造する方法も提供すること
を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するためのものであり、本発明の回路形成用感光性
フィルムは、ベースフィルム(第1のフィルム)の上に
逐次クッション層、厚みが0.1〜50μmの感光層、
カバーフィルム(第2のフィルム)を有し、パターンマ
スクと密着する面がマスク汚染政のないことを特徴とす
るものであり、好ましくは、クッション層と感光層との
層間接着力が、ベースフィルムとクッション層との層間
接着力より小さくかつ感光層とカバーフィルムとの層間
接着力より大きい。
【0016】特に、感光層の厚みが0.1〜14μmで
あること、感光層が2,2−ビス(4−((メタ)アク
リロキシポリアルコキシ)フェニル)プロパンを含むこ
とが好ましい。
【0017】上記感光層は、(A)バインダーポリマ
ー、(B)少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽
和結合を有する光重合性化合物、及び、(C)光重合開
始剤を含有して構成されること、さらに、これら(A)
〜(C)の構成成分のうち(B)の少なくとも1つの重
合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物
が、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリア
ルコキシ)フェニル)プロパンであるのが好ましい。
【0018】また、本発明の回路形成用感光性フィルム
は、感光層の構成成分である(A)のバインダーポリマ
ーが、メタクリル酸を必須の共重合成分とするポリマー
であること、バインダーポリマーの酸価が100〜50
0mgKOH/gであること、重量平均分子量は20,
000〜300,000であることが好ましい。
【0019】さらに、バインダーポリマーは、スチレン
又はスチレン誘導体を共重合成分とすること、これらの
スチレン又はスチレン誘導体の全共重合成分に対する配
合割合は、0.1〜30重量%であることが好ましい。
【0020】さらにまた、本発明の回路形成用感光性フ
ィルムは、感光層の構成成分である2,2−ビス(4−
((メタ)アクリロキシポリアルコキシ)フェニル)プ
ロパンは、次の一般式(I)
【化4】 (式中R及びRは各々独立に水素原子又はメチル基
を示し、X及びXは各々独立に炭素数2〜6のアル
キレン基を示し、p及びqはp+q=4〜40となるよ
うに選ばれる正の整数である)で表される化合物である
のが好ましく、このなかでもX及びXがエチレン
基、プロピレン基、特にエチレン基であるのが好まし
い。
【0021】また、本発明の回路形成用感光性フィルム
は、クッション層の主成分がエチレンを必須の共重合成
分とする共重合体であること、このエチレンを必須の共
重合成分とする共重合体が、エチレンの共重合比が60
〜90重量%であるEVA(エチレン−酢酸ビニル共重
合体)あるいはエチレンの共重合比が60〜90重量%
であるEEA(エチレン−エチルアクリレート共重合
体)であること、クッション層の厚みが10〜50μ
m、カバーフィルムの厚みが10〜30μmであること
が好ましい。
【0022】本発明のプリント配線板の製造法は、上記
の回路形成用感光性フィルムを用いてプリント配線板を
製造するものであり、上記の回路形成用感光性フィルム
をカバーフィルムをはがしながら感光層が基板に接触す
るように積層し、次いで、露光した後、感光層に密着さ
れたベースフィルムおよびクッション層を感光層から剥
離し、その後、現像する工程を含むものであり、また、
別法として、上記の回路形成用感光性フィルムを、カバ
ーフィルムをはがしながら感光層が基板に接触するよう
に積層し、次いで、感光層に密着されたベースフィルム
およびクッション層を感光層から剥離した後、露光し、
その後、現像する工程を含むことを特徴とするものであ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。なお、本発明における(メタ)アクリル酸とはア
クリル酸及びそれに対応するメタクリル酸を意味し、
(メタ)アクリレートとはアクリレート及びそれに対応
するメタクリレートを意味し、(メタ)アクリロイル基
とはアクリロイル基及びそれに対応するメタクリロイル
基を意味する。
【0024】本発明の回路形成用感光性フィルムは、ベ
ースフィルム(第1のフィルム)にクッション層と、次
いで感光層とを設け、さらに、感光層の上にカバーフィ
ルム(第2のフィルム)を設けた積層構造を有するもの
である。本発明におけるベースフィルムは、回路形成用
感光性フィルムのベースとして使用するもので、フィル
ムに特に制限はないが、好ましくはフィルム厚は2〜1
00μmであることが好ましく、5〜20μmであるこ
とがより好ましく、8〜16μmであることが特に好ま
しい。この厚みが2μm未満ではベースフィルム及びク
ッション層のはく離の際に破ける傾向があり、100μ
mを超えるとラミネートすべき対象の表面の凹凸への追
従性が低下する傾向がある。
【0025】上記ベースフィルムとしては、例えば、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチ
レン、ポリエステル等の耐熱性及び耐溶剤性を有する重
合体樹脂組成物などが挙げられる。また、これらのフィ
ルムは多層構造を有していても良い。更に片面にエンボ
ス等の処理を施してあっても良い。
【0026】次に、本発明における回路形成用感光性フ
ィルムの感光層は、プリント配線の高密度化及び高解像
度化の見地より、厚みが0.1〜50μmであり、好ま
しくは0.1〜10μmであり、より好ましくは0.1
〜14μmであり、さらに好ましくは1〜8μmであ
り、極めて好ましくは3〜7μmである。
【0027】ここで、上記感光層は2,2−ビス(4−
((メタ)アクリロキシポリアルコキシ)フェニル)プ
ロパンを含有してもよく、特に感光層の厚みが0.1〜
14μmである場合、2,2−ビス(4−((メタ)ア
クリロキシポリアルコキシ)フェニル)プロパンを含有
するのが好ましい。2,2−ビス(4−((メタ)アク
リロキシポリアルコキシ)フェニル)プロパンを含有す
る感光層の厚みは、回路形成用感光性フィルムの、プリ
ント配線の高密度化及び高解像化の見地より、より好ま
しくは2〜10μmであり、さらに好ましくは3〜7μ
mである。
【0028】上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリ
ロキシポリアルコキシ)フェニル)プロパンは、単独
で、あるいは、他の光重合性化合物と併用して用いられ
る。2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリア
ルコキシ)フェニル)プロパンとしては、特に制限はな
いが、例えば、以下の一般式(I)で表される化合物で
あることが好ましい。
【化5】
【0029】前記一般式(I)中、R及びRは、各
々独立に水素原子又はメチル基を示し、メチル基である
ことが好ましい。前記一般式(I)中、X及びX
各々独立に炭素数2〜6のアルキレン基を示し、エチレ
ン基又はプロピレン基であることが好ましく、エチレン
基であることが特に好ましい。前記一般式(I)中、p
及びqはp+q=4〜40となるように選ばれる正の整
数であり、6〜34であることが好ましく、8〜30で
あることがより好ましく、8〜28であることが特に好
ましく、8〜20であることが非常に好ましく、8〜1
6であることが極めて好ましく、8〜12であることが
さらに好ましい。p+qが4未満では、感光層の成分の
一つである(A)バインダーポリマーとの相溶性が低下
し、回路形成用基板に感光性エレメントをラミネートし
た際にはがれ易い傾向があり、p+qが40を超えると
親水性が増加し、現像時にレジスト像がはがれやすく、
半田めっき等に対する耐めっき性も低下する傾向があ
る。
【0030】前記炭素数2〜6のアルキレン基として
は、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブ
チレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基等が挙げられる
が、解像度、耐めっき性の点からエチレン基、イソプロ
ピレン基が好ましい。
【0031】また、前記一般式(I)中の芳香環は置換
基を有していてもよく、それら置換基としては、例え
ば、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素
数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜18のアリ
ール基、フェナシル基、アミノ基、炭素数1〜10のア
ルキルアミノ基、炭素数2〜20のジアルキルアミノ
基、ニトロ基、シアノ基、カルボニル基、メルカプト
基、炭素数1〜10のアルキルメルカプト基、アリル
基、水酸基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、
カルボキシル基、アルキル基の炭素数が1〜10のカル
ボキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜10のア
シル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜2
0のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜10のアルキ
ルカルボニル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素
数2〜10のN−アルキルカルバモイル基又は複素環を
含む基、これらの置換基で置換されたアリール基等が挙
げられる。上記置換基は、縮合環を形成していてもよ
い。また、これらの置換基中の水素原子がハロゲン原子
等の上記置換基などに置換されていてもよい。また、置
換基の数がそれぞれ2以上の場合、2以上の置換基は各
々同一でも相違していてもよい。
【0032】前記一般式(I)で表される化合物として
は、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキ
シポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロ
キシポリブトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポ
キシ)フェニル)プロパン等のビスフェノールA系(メ
タ)アクリレート化合物等が挙げられる。
【0033】上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリ
ロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例
えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエ
トキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−
((メタ)アクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロ
パン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテト
ラエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−
((メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘ
キサエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4
−((メタ)アクリロキシヘプタエトキシ)フェニル)
プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシ
オクタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−((メタ)アクリロキシノナエトキシ)フェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロ
キシデカエトキシ)フェニル)、2,2−ビス(4−
((メタ)アクリロキシウンデカエトキシ)フェニ
ル)、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシドデ
カエトキシ)フェニル)、2,2−ビス(4−((メ
タ)アクリロキシトリデカエトキシ)フェニル)、2,
2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラデカエト
キシ)フェニル)、2,2−ビス(4−((メタ)アク
リロキシペンタデカエトキシ)フェニル)、2,2−ビ
ス(4−((メタ)アクリロキシヘキサデカエトキシ)
フェニル)等が挙げられ、これらは単独でまたは2種以
上を組み合わせて使用される。このような化合物のう
ち、例えば、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペン
タエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−500
(新中村化学工業(株)製、製品名)として商業的に入
手可能であり、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペ
ンタデカエトキシ)フェニル)は、BPE−1300
(新中村化学工業(株)製、製品名)として商業的に入
手可能である。
【0034】上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリ
ロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンとしては、
例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジ
プロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−
((メタ)アクリロキシトリプロポキシ)フェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテ
トラプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−((メタ)アクリロキシペンタプロポキシ)フェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリ
ロキシヘキサプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2
−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘプタプロポキ
シ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メ
タ)アクリロキシオクタプロポキシ)フェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシノナプ
ロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−
((メタ)アクリロキシデカプロポキシ)フェニル)、
2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシウンデカプ
ロポキシ)フェニル)、2,2−ビス(4−((メタ)
アクリロキシデカプロポキシ)フェニル)、2,2−ビ
ス(4−((メタ)アクリロキシトリデカプロポキシ)
フェニル)、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキ
シテトラデカプロポキシ)フェニル、2,2−ビス(4
−((メタ)アクリロキシペンタデカプロポキシ)フェ
ニル)、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘ
キサデカプロポキシ)フェニル)等が挙げられる。これ
らは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0035】上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリ
ロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパ
ンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)ア
クリロキシジエトキシオクタプロポキシ)フェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテ
トラエトキシテトラプロポキシ)フェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエト
キシヘキサプロポキシ)フェニル)プロパン等が挙げら
れる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使
用される。
【0036】次に、本発明におけるクッション層は、主
成分がエチレンを必須の共重合成分とする共重合体であ
るのが好ましく、さらに好ましくはEVA(エチレン−
酢酸ビニル共重合体)又はEEA(エチレン−エチルア
クリレート共重合体)を用いる。この時使用するEVA
又はEVAのエチレン共重合比は、60〜90重量%で
あるのが好ましく、より好ましくは60〜80重量%で
あり、さらに好ましくは65〜80重量%である。エチ
レン共重合比が60重量%未満になるとクッション層の
密着性が高くなり、クッション層と感光層の密着性が高
くなり剥離が困難となる。これとは反対にエチレン共重
合比が90重量%を超えると、クッション層と感光層の
密着性が小さくなりクッション層と感光層との間で剥離
しやすく、クッション層を含むフィルムを作成すること
が困難となる。
【0037】上記クッション層の膜厚は1〜100μm
が好ましく、より好ましくは10〜50μmであり、さ
らに好ましく15〜40μmである。膜厚が1μm未満
ではラミネートすべき対象の表面の凹凸への追従性が低
下する傾向がある。これとは反対に膜厚が100μmを
超えるとコストアップとなる傾向がある。また、クッシ
ョン層に本発明の効果を阻害しない範囲で、後述する
(A)、(B)、または(C)成分を含有させることに
よって、感光層からの(B)あるいは(C)成分がクッ
ション層へ移行するのを防止するようにすることもでき
る。
【0038】カバーフィルムと感光層の間の接着力(A
1)は、180°ピール強度において、ベースフィルム
とクッション層との間の接着力(A2)及びクッション
層と感光層との間の接着力(A3)よりも小さいもので
あれば、カバーフィルムが剥離して転移層が容易に形成
できるため好ましい。
【0039】また、クッション層と、ベースフィルムお
よび感光層との間の層間接着力の関係は、ベースフィル
ムとクッション層との層間接着力(A2)が、クッショ
ン層と感光層との層間接着力(A3)より大きいことが
好ましく、これによりクッション層と感光層との間での
剥離が容易となる。
【0040】本発明におけるカバーフィルム(第2のフ
ィルム)は、保護フィルムとして使用され、基板へラミ
ネートする前に剥離されるので、可撓性を有していて前
記感光層に剥離可能に接着でき、乾燥炉の温度で損傷を
受けないものであれば、特に制限されないが、例えば、
紙、離型紙、ポリエチレンテレフタレート等のポリエス
テル、ポリメチルペンテン、ポリプロピレン、ポリエチ
レン等のポリオレフィン、ポリフッ化ビニル、ポリ塩化
ビニル等のハロゲン含有ビニル重合体、ナイロン等のポ
リアミド、セロファン等のセルロース、ポリスチレンな
どのフィルムが挙げられる。これらは、透明であっても
非透明であってもよく、離型処理が施されたものであっ
てもよい。入手可能なカバーフィルムとしては、王子製
紙(株)製、製品名E−200H、タマポリ(株)製、
製品名NF−13等が挙げられる。
【0041】本発明におけるカバーフィルムの厚みは、
特に制限されないが、ロール状に巻いた場合のサイズの
点を考慮すると、5〜200μmとすることが好まし
く、10〜100μmとすることがより好ましく、10
〜50μmとすることが特に好ましい。
【0042】このようにして得られる本発明の感光性フ
ィルムは、ロール状に巻いて保管することができる。ま
た、本発明の回路形成用感光性フィルムは、ベースフィ
ルム、クッション層、感光層、カバーフィルムの他に、
必要に応じて接着層、光吸収層、ガスバリア層等の中間
層や保護層を有していてもよい。
【0043】本発明の回路形成用感光性フィルムの特徴
の一つは、パターンマスクと密着する面がマスク汚染性
がないことである。ここで、マスク汚染性がないとは、
感光層上に密着させたパターンマスクを剥がした後に、
感光性樹脂組成物が付着しているパターンマスク部分の
面積が、パターンマスクの感光層密着面全体の1%以下
であることをいう。
【0044】本発明における感光層は、(A)バインダ
ーポリマーと、(B)少なくとも1つの重合可能なエチ
レン性不飽和結合を有する光重合性化合物と、(C)光
重合開始剤とを含有するのが好ましく、前記(A)、
(B)及び(C)から構成されるのがより好ましい。本発
明における(A)バインダーポリマーの重量平均分子量
は、20,000〜300,000であることが好まし
く、40,000〜150,000であることがより好
ましい。重量平均分子量が、20,000未満では耐現
像液性が低下する傾向があり、300,000を超える
と現像時間が長くなる傾向がある。但し、本発明におけ
る重量平均分子量及び数平均分子量はゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィーにより測定し、標準ポリスチレ
ン換算した値を使用したものである。
【0045】上記(A)バインダーポリマーとしては、
例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ系
樹脂、アミド系樹脂、アミドエポキシ系樹脂、アルキド
系樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。アルカリ現
像性の見地からは、アクリル系樹脂が好ましい。これら
は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ
る。
【0046】上記(A)バインダーポリマーは、例え
ば、重合性単量体をラジカル重合させることにより製造
できる。上記重合性単量体としては、例えば、スチレ
ン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のα−位若
しくは芳香族環において置換されている重合可能なスチ
レン誘導体、ジアセトンアクリルアミド等のアクリルア
ミド、アクリロニトリル、ビニル−n−ブチルエーテル
等のビニルアルコールのエステル類、(メタ)アクリル
酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロ
フルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミ
ノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノ
エチルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステ
ル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレ
ート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、α−ブロモ
(メタ)アクリル酸、α−クロル(メタ)アクリル酸、
β−フリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メタ)
アクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン
酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノ
イソプロピル等のマレイン酸モノエステル、フマール
酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロ
トン酸、プロピオール酸などが挙げられる。
【0047】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
としては、例えば、一般式(II)
【化6】CH=C(R)−COOR (I
I)(式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、R
は炭素数1〜12のアルキル基を示す。)で表される化
合物、これらの化合物のアルキル基に水酸基、エポキシ
基、ハロゲン基等が置換した化合物などが挙げられる。
【0048】上記一般式(II)中のRで示される炭
素数1〜12のアルキル基としては、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル
基、ウンデシル基、ドデシル基及びこれらの構造異性体
が挙げられる。上記一般式(II)で表される単量体と
しては、例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステル、
(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル
酸プロピルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステ
ル、(メタ)アクリル酸ペンチルエステル、(メタ)ア
クリル酸ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ヘプチ
ルエステル、(メタ)アクリル酸オクチルエステル、
(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、(メ
タ)アクリル酸ノニルエステル、(メタ)アクリル酸デ
シルエステル、(メタ)アクリル酸ウンデシルエステ
ル、(メタ)アクリル酸ドデシルエステル、等が挙げら
れる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用い
ることができる。
【0049】また、本発明における(A)成分であるバ
インダーポリマーは、アルカリ現像性の見地から、カル
ボキシル基を含有させることが好ましく、例えば、カル
ボキシル基を有する重合性単量体とその他重合性単量体
をラジカル重合させることにより製造することができ
る。カルボキシル基を有する重合性単量体としては、メ
タクリル酸、アクリル酸、マレイン酸等が好ましい。
【0050】また、本発明における(A)成分であるバ
インダーポリマーは、可とう性の見地からスチレン又は
スチレン誘導体を重合性単量体として含有させることが
好ましい。スチレン誘導体としては、α−メチルスチレ
ン等が挙げられる。上記スチレン又はスチレン誘導体を
共重合成分として、密着性及び剥離特性を共に良好にす
るには、0.1〜30重量%含むことが好ましく、1〜
28重量%含むことがより好ましく、1.5〜27重量
%含むことが特に好ましい。この含有量が0.1重量%
未満では、密着性が劣る傾向があり、30重量%を超え
ると、剥離片が大きくなり、剥離時間が長くなる傾向が
ある。
【0051】これらの(A)バインダーポリマーは、単
独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。2種類
以上を組み合わせて使用する場合のバインダーポリマー
としては、例えば、異なる共重合成分からなる2種類以
上のバインダーポリマー、異なる重量平均分子量の2種
類以上のバインダーポリマー、異なる分散度の2種類以
上のバインダーポリマーなどが挙げられる。前記(A)
バインダーポリマーの酸価は、100〜500mgKO
H/gであることが好ましく、100〜300mgKO
H/gであることがより好ましい。この酸価が100m
gKOH/g未満では現像時間が遅くなる傾向があり、
500mgKOH/gを超えると光硬化したレジストの
耐現像液性が低下する傾向がある。
【0052】また、本発明における(A)成分であるバ
インダーポリマーには、(無水)フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、(無
水)マレイン酸、フマール酸、アジピン酸、無水トリメ
リット酸、無水ピロメリット酸等の2価以上のカルボン
酸とエチレングリコール、プロピレングリコール、1,
3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピ
レングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、水素化ビスフェノールA、グリセリン、
トリメチロールプロパン等の2価以上のアルコールとの
エステル化反応により得られるポリエステル樹脂等も使
用できる。エポキシ樹脂として、ビスフェノールエポキ
シ樹脂、ノボラックエポキシ樹脂等が挙げられ、またこ
れらに酢酸、シュウ酸、(メタ)アクリル酸等の1価の
カルボン酸と付加したものが挙げられる。
【0053】本発明の感光層中に含まれる成分である
(B)少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和結
合を有する光重合性化合物には、例えば前述の2,2−
ビス(4−((メタ)アクリロキシポリアルコキシ)フ
ェニル)プロパンが該当するが、これ以外にも種々の光
重合性化合物を使用することができる。(B)少なくと
も1つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重
合性化合物としては、例えば、多価アルコールにα,β
−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、グリ
シジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を反応
させて得られる化合物、ウレタンモノマー、ノニルフェ
ニルジオキシレン(メタ)アクリレート、γ―クロロ−
β−ヒドロキシプロピル−β′−(メタ)アクリロイル
オキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシエチル
−β′−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタ
レート、β−ヒドロキシプロピル−β′−(メタ)アク
リロイルオキシエチル−o−フタレート、(メタ)アク
リル酸アルキルエステル等が挙げられる。
【0054】上記多価アルコールにα,β−不飽和カル
ボン酸を反応させて得られる化合物としては、例えば、
エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜1
4であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパンジエトキシトリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリエトキ
シトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
テトラエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパンペンタエトキシトリ(メタ)アクリレー
ト、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレー
ト、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0055】上記α,β−不飽和カルボン酸としては、
例えば、(メタ)アクリル酸等が挙げられる。上記グリ
シジル基含有化合物としては、例えば、トリメチロール
プロパントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレ
ート、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシ−2
−ヒドロキシ−プロピルオキシ)フェニル等が挙げられ
る。
【0056】上記ウレタンモノマーとしては、例えば、
β位にOH基を有する(メタ)アクリルモノマーとイソ
ホロンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシア
ネート、2,4−トルエンジイソシアネート、1,6−
ヘキサメチレンジイソシアネート等との付加反応物、ト
リス((メタ)アクリロキシテトラエチレングリコール
イソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレート、E
O変性ウレタンジ(メタ)アクリレート、EO,PO変
性ウレタンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。な
お、EOはエチレンオキサイドを示し、EO変性された
化合物はエチレンオキサイド基のブロック構造を有す
る。また、POはプロピレンオキサイドを示し、PO変
性された化合物はプロピレンオキサイド基のブロック構
造を有する。
【0057】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステ
ル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アク
リル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチル
ヘキシルエステル等が挙げられる。
【0058】これら(B)少なくとも1つの重合可能な
エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物は、2,
2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリアルコキ
シ)フェニル)プロパンを含め、単独で又は2種類以上
を組み合わせて使用される。
【0059】本発明における(C)成分の光重合開始剤
としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N′−テトラ
メチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラー
ケトン)、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミ
ノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミ
ノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ
−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2
−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−
モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン、2−
エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−t
ert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラ
キノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベン
ズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,
3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキ
ノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノ
ン、9,10−フェナンタラキノン、2−メチル1,4
−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン等の
キノン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチ
ルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾイ
ンエーテル化合物、ベンゾイン、メチルベンゾイン、エ
チルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチ
ルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェ
ニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−
(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニ
ル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニ
ル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−
(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダ
ゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5
−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリ
アリールイミダゾール二量体、9−フェニルアクリジ
ン、1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン
等のアクリジン誘導体、N−フェニルグリシジル、N−
フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物などが挙げ
られる。
【0060】なお、2つの2,4,5−トリアリールイ
ミダゾールのアリール基の置換基は同一で対象な化合物
を与えてもよいし、相違して非対称な化合物を与えても
よい。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ
安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合
物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。また、
密着性及び感度の見地からは、2,4,5−トリアリー
ルイミダゾール二量体がより好ましい。これらは、単独
で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0061】前記(A)バインダーポリマーの配合量
は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対
して、30〜80重量部とすることが好ましく、40〜
70重量部とすることがより好ましい。この配合量が4
0重量部未満では光硬化物が脆くなり易く、感光性エレ
メントとして用いた場合に、塗膜性が劣る傾向があり、
80重量部を超えると光感度が不充分となる傾向があ
る。
【0062】前記(B)光重合性化合物の配合量は、
(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対し
て、20〜60重量部とすることが好ましく、30〜5
5重量部とすることがより好ましい。この配合量が20
重量部未満では光感度が不充分となる傾向があり、60
重量部を超えると光硬化物が脆くなる傾向がある。
【0063】前記(C)光重合開始剤の配合量は、
(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対し
て、0.1〜20重量部であることが好ましく、0.2
〜10重量部であることがより好ましい。この配合量が
0.1重量部未満では光感度が不充分となる傾向があ
り、20重量部を超えると露光の際に組成物の表面での
吸収が増大して内部の光硬化が不充分となる傾向があ
る。
【0064】また、本発明における感光層には、必要に
応じて、マラカイトグリーン等の染料、トリブロモフェ
ニルスルホン、ロイコクリスタルバイオレット等の光発
色剤、熱発色防止剤、p−トルエンスルホンアミド等の
可塑剤、顔料、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着
性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香
料、イメージング剤、熱架橋剤などを(A)成分及び
(B)成分の総量100重量部に対して各々0.01〜
20重量部程度含有することができる。これらは、単独
で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0065】本発明における感光層をクッション層上に
設けるには、例えば(A)、(B)、(C)の各成分お
よび必要により前記の添加剤を混合した感光性樹脂組成
物を塗工すればよいが、塗工に際して、必要に応じて、
メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、
N,N−ジメチルホルムアミド、プロピレングリコール
モノメチルエーテル等の溶剤又はこれらの混合溶剤に溶
解して固形分30〜60重量%程度の溶液として塗布す
ることができる。
【0066】前記感光層の波長365nmの紫外線に対
する透過率は5〜75%であることが好ましく、7〜6
0%であることがより好ましく、10〜40%であるこ
とが特に好ましい。この透過率が5%未満では密着性が
劣る傾向があり、75%を超えると解像度が劣る傾向が
ある。上記透過率は、UV分光計により測定することが
でき、上記UV分光計としては、(株)日立製作所製2
28A型Wビーム分光光度計等が挙げられる。
【0067】本発明のプリント配線板の製造法では、カ
バーフィルムをはがしながら感光層が基板に接触するよ
うに積層する。積層には回路形成用感光性フィルムから
カバーフィルムを除去後、感光層を加熱しながら、感光
層が回路形成用基板に接触するようにして圧着すること
により積層する方法等が挙げられ、密着性及び追従性の
見地から減圧下で積層することが好ましい。積層される
表面は、通常金属面であるが、特に制限はない。感光層
の加熱温度は70〜130℃とすることが好ましく、圧
着圧力は、0.1〜1.0MPa程度(1〜10kgf
/cm程度)とすることが好ましいが、これらの条件
には特に制限はない。また、感光層を前記のように70
〜130℃に加熱すれば、予め回路形成用基板を予熱処
理することは必要ではないが、積層性をさらに向上させ
るために、回路形成用基板の予熱処理を行うこともでき
る。
【0068】このようにして積層が完了した感光層は、
アートワークと呼ばれるネガ又はポジマスクパターンを
通して活性光線が画像状に照射される。この際、感光層
上に存在するベースフィルム(第1のフィルム)および
クッション層が透明の場合には、そのまま、活性光線を
照射してもよく、また、不透明の場合には、当然除去し
てから照射する必要がある。活性光線の光源としては、
公知の光源、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アー
ク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の
紫外線を有効に放射するものが用いられる。また、写真
用フラッド電球、太陽ランプ等の可視光を有効に放射す
るものも用いられる。
【0069】露光後、感光層上にベースフィルムおよび
クッション層が存在している場合には、ベースフィルム
およびクッション層を除去した後、ウエット現像、ドラ
イ現像等で未露光部を除去して現像し、レジストパター
ンを製造する。ウエット現像の場合は、アルカリ性水溶
液、水系現像液、有機溶剤等の感光性樹脂組成物に対応
した現像液を用いて、例えば、スプレー、揺動浸漬、ブ
ラッシング、スクラッピング等の公知の方法により現像
する。現像液としては、アルカリ性水溶液等の安全かつ
安定であり、操作性が良好なものが用いられる。上記ア
ルカリ性水溶液の塩基としては、例えば、リチウム、ナ
トリウム又はカリウムの水酸化物等の水酸化アルカリ、
リチウム、ナトリウム、カリウム若しくはアンモニウム
の炭酸塩又は重炭酸塩等の炭酸アルカリ、リン酸カリウ
ム、リン酸ナトリウム等のアルカリ金属リン酸塩、ピロ
リン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム等のアルカリ金
属ピロリン酸塩などが用いられる。また、現像に用いる
アルカリ性水溶液としては、0.1〜5重量%炭酸ナト
リウムの希薄溶液、0.1〜5重量%炭酸カリウムの希
薄溶液、0.1〜5重量%水酸化ナトリウムの希薄溶
液、0.1〜5重量%四ホウ酸ナトリウムの希薄溶液等
が好ましい。また、現像に用いるアルカリ性水溶液のp
Hは9〜11の範囲とすることが好ましく、その温度
は、感光層の現像性に合わせて調節され、一般に、25
〜35℃程度で行われる。また、アルカリ性水溶液中に
は、表面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量
の有機溶剤等を混入させてもよい。
【0070】上記水系現像液としては、水又はアルカリ
水溶液と一種以上の有機溶剤とからなる。ここでアルカ
リ物質としては、前記物質以外に、例えば、ホウ砂やメ
タケイ酸ナトリウム、水酸化テトラメチルアンモニウ
ム、エタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレン
トリアミン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,
3−プロパンジオール、1,3−ジアミノプロパノール
−2、モルホリン等が挙げられる。現像液のpHは、レ
ジストの現像が充分にできる範囲でできるだけ小さくす
ることが好ましく、pH8〜12とすることが好まし
く、pH9〜10とすることがより好ましい。上記有機
溶剤としては、例えば、三アセトンアルコール、アセト
ン、酢酸エチル、炭素数1〜4のアルコキシ基をもつア
ルコキシエタノール、エチルアルコール、イソプロピル
アルコール、ブチルアルコール、ジエチレングリコール
モノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチル
エーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等
が挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上を組み
合わせて使用される。有機溶剤の濃度は、通常、2〜9
0重量%とすることが好ましく、その温度は、現像性に
あわせて調整することができる。また、水系現像液中に
は、界面活性剤、消泡剤等を少量混入することもでき
る。単独で用いる有機溶剤系現像液としては、例えば、
1,1,1−トリクロロエタン、N−メチルピロリド
ン、N,N−ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノ
ン、メチルイソブチルケトン、γ−ブチロラクトン等が
挙げられる。これらの有機溶剤は、引火防止のため、1
〜20重量%の範囲で水を添加することが好ましい。ま
た、必要に応じて2種以上の現像方法を併用してもよ
い。現像の方式には、ディップ方式、バトル方式、スプ
レー方式、ブラッシング、スラッピング等があり、高圧
スプレー方式が解像度向上のためには最も適している。
【0071】現像後の処理として、必要に応じて60〜
250℃程度の加熱又は0.2〜10mJ/cm程度
の露光を行うことによりレジストパターンをさらに硬化
して用いてもよい。
【0072】現像後に行われる金属面のエッチングには
塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング
溶液、過酸化水素系エッチング液を用いることができる
が、エッチファクタが良好な点から塩化第二鉄溶液を用
いることが望ましい。
【0073】現像されたレジストパターンをマスクとし
て、回路形成用基板の表面を、エッチング、めっき等の
公知方法で処理することができる。上記めっき法として
は、例えば、硫酸銅めっき、ピロリン酸銅めっき等の銅
めっき、ハイスローはんだめっき等のはんだめっき、ワ
ット浴(硫酸ニッケル−塩化ニッケル)めっき、スルフ
ァミン酸ニッケルめっき等のニッケルめっき、ハード金
めっき、ソフト金めっき等の金めっきなどがある。次い
で、レジストパターンは、例えば、現像に用いたアルカ
リ性水溶液よりさらに強アルカリ性の水溶液で剥離する
ことができる。この強アルカリ性の水溶液としては、例
えば、1〜10重量%水酸化ナトリウム水溶液、1〜1
0重量%水酸化カリウム水溶液等が用いられる。剥離方
式としては、例えば、浸漬方式、スプレイ方式等が挙げ
られ、浸漬方式及びスプレイ方式を単独で使用してもよ
いし、併用してもよい。また、レジストパターンが形成
されたプリント配線板は、多層プリント配線板でもよ
い。
【0074】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳しく説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。 (実施例1〜9及び比較例1〜6) [感光層材料の作製]表1〜3に示す材料をそれぞれ配
合して感光層材料(I)〜(III)の溶液を作製し
た。
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】
【表3】
【0078】[クッション層材料の作製]表4に示す材
料を配合し、クッション層材料(I)、(II)及び
(III)の溶液を作製した。
【0079】
【表4】
【0080】[解像度評価方法]実施例1として、ベー
スフィルムとして、16μm厚のポリエチレンテレフタ
レートフィルム(商品名G2−16、帝人(株)製)を
用い、その上に、クッション層材料(I)の溶液を、乾
燥後の厚みが20μmになるように均一に塗布し、10
0℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥した。更にその
上に感光層材料(I)の溶液を乾燥後の厚みが5μmに
なるように均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機
で10分間乾燥した。その後、カバーフィルムとして2
0μm厚の二軸延伸ポリプロピレンフィルム(商品名:
E−200H,王子製紙(株)製)で保護し回路形成用
感光性フィルムを得た。得られた感光性フィルムは、ベ
ースフィルムが外側になるように巻き取った。この作業
を表5に示すように、感光層材料(I)〜(III)及
びクッション層材料(I)〜(III)それぞれについ
ても同様に行った(実施例2〜9)。また同時にクッシ
ョン層材料を削除し、表5に示すように、感光層材料
(I)〜(III)のみを5及び20μm塗布した感光
性フィルムを併せて作製した(比較例1〜6)。
【0081】厚み35μmの銅箔を、片面に積層したガ
ラスエポキシ基板(日立化成工業(株)製、商品名MC
L−E67−35S)の銅表面を、#600相当のブラ
シを持つ研磨機(三啓(株)製)を用いて研磨し、水洗
後、空気流で乾燥して銅張積層板を得た。
【0082】次いで、得られた銅張積層板を80℃に加
温した後、高温ラミネーター(日立化成工業(株)製、
HLM−3000)を用いて、上記基板に、実施例1〜
9及び比較例1〜6で作製した、回路形成用感光性フィ
ルム1〜15のカバーフィルムを剥がしながら感光層を
基材に向けて、ベースフィルム側をロールに触れるよう
にしてラミネートした。この際のラミネートロール速度
は1.5m/分、ラミネートロール温度は110℃、ロ
ールのシリンダー圧力は0.4MPa(4kgf/cm
)とした。
【0083】次に、回路形成用感光性フィルムのベース
フィルム及びクッション層を同時にはく離した。次いで
23℃で冷却した後、感光層上にパターンマスク(スト
ーファー21段ステップタブレットとライン幅/スペー
ス幅が400/6〜400/47(解像性、単位:μ
m)の配線パターンを有するネガマスク及びオーク製作
所(株)製露光機(型式EXM−1201、水銀ショー
トアークランプ)を用い、ストーファー21段ステップ
タブレットの現像後の残存ステップ段数が7.0となる
エネルギー量で露光した。
【0084】次いで、1重量%炭酸ナトリウム水溶液
(30℃)で、回路形成用感光性フィルムを10〜20
秒間スプレー現像(スプレー圧力:0.18MPa
(1.8kgf/cm))し、基板上にレジストパタ
ーンを形成した。得られたレジストパターンの現像残り
の無い最小スペース幅の値を解像性として測定し、結果
を表5に示した。なお、この値が小さいほど解像性が優
れる事を示す。
【0085】[凹凸追従性評価方法]ライン幅/スペー
ス幅が1000μm/100μmのパターンマスクを用
いた以外は、解像度評価方法と同様にしてレジストパタ
ーンの形成された銅張積層板を得た。次いで得られた基
板を100g/リットルの過硫酸アンモニウム水溶液
(30℃)に1〜10分間浸漬し、さらに、レジストパ
ターンを剥離液(3重量%NaOH水溶液、45℃、ス
プレー圧力2kgf/cm)で剥離し、凹み深さが1
〜10μm、凹み幅が100μmの銅張積層板を得た。
【0086】次いで、得られた銅張積層板を80℃に加
温した後、高温ラミネーター(日立化成工業(株)製、
HLM−3000)を用いて、上記基板に、回路形成用
感光性フィルムのカバーフィルムを剥がしながら感光層
を基材に向けて、ベースフィルム側をロールに触れるよ
うにしてラミネート(ラミネートロールの軸と基板の傷
の長さ方向は平行とした)した。この際のラミネートロ
ール速度は1.5m/分、ラミネートロール温度は11
0℃、ロールのシリンダー圧力は0.4MPa(4kg
f/cm)とした。
【0087】次いで23℃まで冷却した後、感光層上に
パターンマスク(ストーファー21段ステップタブレッ
トとライン幅/スペース幅が100/100(単位:μ
m)の配線パターンを有するネガマスクを基板の傷の長
さ方向と直角に交差する方向に置き密着させ、オーク製
作所(株)製露光機(型式EXM−1201、水銀ショ
ートアークランプ)を用い、ストーファー21段ステッ
プタブレットの現像後の残存ステップ段数が6.0とな
るエネルギー量で露光した。
【0088】次いで、1重量%炭酸ナトリウム水溶液
(30℃)で、回路形成用感光性フィルムを10〜20
秒間スプレー現像(スプレー圧力:0.18MPa(約
1.8kgf/cm))し、基板上にレジストパター
ンを形成した。
【0089】次いで、塩化第2銅エッチング液(2モル
/リットル CuCl、2N−HCl水溶液、50
℃、スプレー圧力 0.2MPa(約2kgf/c
))を100秒間スプレーし、レジストで保護され
ていない部分の銅を溶解し、さらに、レジストパターン
をはく離液(3重量%NaOH水溶液、45℃、スプレ
ー圧力 0.2MPa(約2kgf/cm))ではく
離し、基板上に銅のラインが形成されたプリント配線板
を作製した。基板上の凹みに感光性フィルムが追従して
いない場合は、レジストと基板間に空隙があるため、銅
のラインはレジストと凹みの交点部分でエッチング液が
浸み込み、銅が溶解し、銅ラインが接続しないこととな
り、断線不良となる。この断線が開始する凹みの深さ
(μm)を凹凸追従性(この値が大きい程、追従性は優
れる)として結果を表5に示した。なお、実用使用可能
な凹凸追従性範囲は、一般に、3μm以上と考えられ
る。
【0090】〔パターンマスク汚染性の測定〕前記解像
度評価で使用したパターンマスクの、感光層上に密着さ
せた面を目視で観察した。ここで、感光性樹脂組成物が
付着しているパターンマスク部分の面積が、パターンマ
スクの感光層密着面全体の1%以下の場合はマスク汚染
性無しとした。一方、感光性樹脂組成物が付着している
パターンマスク部分の面積が、パターンマスクの感光層
密着面全体の1%を超える場合はマスク汚染性有りとし
た。
【0091】
【表5】
【0092】比較例2、4及び6は実施例と比較し、凹
凸追従性が同等であるが解像度が劣る事が分かる。ま
た、比較例1、3、5は実施例と比較し解像度は同等で
あるが追従性が劣る。また、比較例のいずれにおいても
パターンマスク汚染性が有る事が分かる。一方、実施例
1〜9は高解像度と良好な凹凸追従性を有し、且つパタ
ーンマスク汚染性が優れる事が分かる。
【0093】
【発明の効果】本発明の回路形成用感光性フィルムおよ
びプリント配線の製造法によれば、生産コストを向上さ
せずにプリント配線の解像度及びパターン精度を向上で
き、プリント配線の高密度化及び高解像度化に有用であ
る。且つパターンマスクと密着する面の感光性樹脂層の
粘着性が極めて小さく、マスクを汚染しない利点を有す
る。基板とのラミネートにおいても感光性フィルムは柔
軟であり、基板表面の凹凸に転移層が良好に追従し、従
来のラミネート装置を用いてそのままラミネートでき、
装置の変更や工程の変更等による生産コストのアップの
問題も生じないものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/032 G03F 7/032 5E343 7/11 501 7/11 501 503 503 H05K 3/06 H05K 3/06 J 3/18 3/18 D (72)発明者 市川 立也 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎事業所内 Fターム(参考) 2H025 AA02 AB15 AC01 AD01 BC14 BC31 BC42 BC43 CA01 CA20 CA28 CB13 CB14 CB16 CB43 CB51 CB52 CB55 DA01 DA40 EA08 FA03 FA17 FA40 4J011 PA65 PA69 PC02 PC08 4J026 AA16 AA17 AA43 BA30 BA50 DB24 DB36 FA05 GA08 4J027 AC02 CA02 CA03 CB10 CC05 CD10 5E339 CD01 CE16 CF15 GG02 5E343 AA02 CC62 ER11 ER16 ER18 GG06 GG11

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースフィルムの上に逐次クッション
    層、厚みが0.1〜50μmの感光層、カバーフィルム
    を有し、パターンマスクと密着する面がマスク汚染性の
    ない回路形成用感光性フィルム。
  2. 【請求項2】 クッション層と感光層との層間接着力
    が、ベースフィルムとクッション層との層間接着力より
    小さく、感光層とカバーフィルムとの層間接着力より大
    きい請求項1記載の回路形成用感光性フィルム。
  3. 【請求項3】 感光層に(A)バインダーポリマー、
    (B)少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和結
    合を有する光重合性化合物及び(C)光重合開始剤を含
    有してなる請求項1または2記載の回路形成用感光性フ
    ィルム。
  4. 【請求項4】 感光層の厚みが0.1〜14μmである
    請求項3記載の回路形成用感光性フィルム。
  5. 【請求項5】 (B)少なくとも1つの重合可能なエチ
    レン性不飽和結合を有する光重合性化合物が、2,2−
    ビス(4−((メタ)アクリロキシポリアルコキシ)フ
    ェニル)プロパンである請求項3または4記載の回路形
    成用感光性フィルム。
  6. 【請求項6】 感光層の厚みが0.1〜14μmである
    請求項1または2記載の回路形成用感光性フィルム。
  7. 【請求項7】 感光層は、2,2−ビス(4−((メ
    タ)アクリロキシポリアルコキシ)フェニル)プロパン
    を含有する請求項1、2または6記載の回路形成用感光
    性フィルム。
  8. 【請求項8】 感光層に、(A)バインダーポリマー、
    (B)少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和結
    合を有する光重合性化合物、及び、(C)光重合開始剤
    を含有し、(B)少なくとも1つの重合可能なエチレン
    性不飽和結合を有する光重合性化合物として、2,2−
    ビス(4−((メタ)アクリロキシポリアルコキシ)フ
    ェニル)プロパンが配合されている請求項6または7記
    載の回路形成用感光性フィルム。
  9. 【請求項9】 (A)バインダーポリマーが、メタクリ
    ル酸を必須の共重合成分とする請求項4、5または8の
    いずれか記載の回路形成用感光性フィルム。
  10. 【請求項10】 (A)バインダーポリマーの酸価が1
    00〜500mgKOH/gである請求項4、5、8ま
    たは9のいずれか記載の回路形成用感光性フィルム。
  11. 【請求項11】 (A)バインダーポリマーの重量平均
    分子量が20,000〜300,000である請求項
    4、5、8〜10のいずれか記載の回路形成用感光性フ
    ィルム。
  12. 【請求項12】 (A)バインダーポリマーが、スチレ
    ン又はスチレン誘導体を必須の共重合成分とする請求項
    4、5、8〜11のいずれか記載の回路形成用感光性フ
    ィルム。
  13. 【請求項13】 (A)バインダーポリマーがスチレン
    又はスチレン誘導体を全共重合成分に対して、0.1〜
    30重量%含有する請求項12記載の回路形成用感光性
    フィルム。
  14. 【請求項14】 2,2−ビス(4−((メタ)アクリ
    ロキシポリアルコキシ)フェニル)プロパンが、一般式
    (I) 【化1】 (式中R及びRは各々独立に水素原子又はメチル基
    を示し、X及びXは各々独立に炭素数2〜6のアル
    キレン基を示し、p及びqはp+q=4〜40となるよ
    うに選ばれる正の整数である)で表される化合物である
    請求項4、5、8〜13のいずれか記載の回路形成用感
    光性フィルム。
  15. 【請求項15】 X及びXがエチレン基である請求
    項14記載の回路形成用感光性フィルム。
  16. 【請求項16】 (A)バインダーポリマーが、メタク
    リル酸を必須の共重合成分とする請求項3記載の回路形
    成用感光性フィルム。
  17. 【請求項17】 (A)バインダーポリマーの酸価が1
    00〜500mgKOH/gである請求項3または請求
    項16記載の回路形成用感光性フィルム。
  18. 【請求項18】 (A)バインダーポリマーの重量平均
    分子量が20,000〜300,000である請求項
    3、請求項16または請求項17のいずれかに記載の回
    路形成用感光性フィルム。
  19. 【請求項19】 (A)バインダーポリマーが、スチレ
    ン又はスチレン誘導体を必須の共重合成分とする請求項
    3、16〜18のいずれかに記載の回路形成用感光性フ
    ィルム。
  20. 【請求項20】 (A)バインダーポリマーがスチレン
    又はスチレン誘導体を全共重合成分に対して、0.1〜
    30重量%含有する請求項19記載の回路形成用感光性
    フィルム。
  21. 【請求項21】 (B)少なくとも1つの重合可能なエ
    チレン性不飽和結合を有する光重合性化合物として、
    2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリアルコ
    キシ)フェニル)プロパンを含み、当該2,2−ビス
    (4−((メタ)アクリロキシポリアルコキシ)フェニ
    ル)プロパンが、一般式(I) 【化2】 (式中R及びRは各々独立に水素原子又はメチル基
    を示し、X及びXは各々独立に炭素数2〜6のアル
    キレン基を示し、p及びqはp+q=4〜40となるよ
    うに選ばれる正の整数である)で表される化合物である
    請求項3、請求項16〜20のいずれかに記載の回路形
    成用感光性フィルム。
  22. 【請求項22】 X及びXがエチレン基である請求
    項21記載の回路形成用感光性フィルム。
  23. 【請求項23】 2,2−ビス(4−((メタ)アクリ
    ロキシポリアルコキシ)フェニル)プロパンが、一般式
    (I) 【化3】 (式中R及びRは各々独立に水素原子又はメチル基
    を示し、X及びXは各々独立に炭素数2〜6のアル
    キレン基を示し、p及びqはp+q=4〜40となるよ
    うに選ばれる正の整数である)で表される化合物である
    請求項6または7記載の回路形成用感光性フィルム。
  24. 【請求項24】 X及びXがエチレン基である請求
    項23記載の回路形成用感光性フィルム。
  25. 【請求項25】 クッション層の主成分がエチレンを必
    須の共重合成分とする共重合体である請求項1〜請求項
    24のいずれか記載の回路形成用感光性フィルム。
  26. 【請求項26】 エチレンを必須の共重合成分とする共
    重合体が、エチレンの共重合比が60〜90重量%であ
    るEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)又はエチレ
    ンの共重合比が60〜90重量%であるEEA(エチレ
    ン−エチルアクリレート共重合体)である請求項25記
    載の回路形成用感光性フィルム。
  27. 【請求項27】 クッション層の厚みが10〜100μ
    mである請求項1〜請求項26のいずれか記載の回路形
    成用感光性フィルム。
  28. 【請求項28】 請求項1〜請求項27のいずれか記載
    の回路形成用感光性フィルムを、カバーフィルムをはが
    しながら感光層が基板に接触するように積層し、露光
    後、ベースフィルム及びクッション層を感光層から剥離
    し、次いで、現像する工程を含むプリント配線板の製造
    法。
  29. 【請求項29】 請求項1〜請求項27のいずれか記載
    の回路形成用感光性フィルムを、カバーフィルムをはが
    しながら感光層が基板に接触するように積層し、ベース
    フィルム及びクッション層を感光層から剥離した後、露
    光し、次いで、現像する工程を含むプリント配線板の製
    造法。
JP2002014105A 2002-01-23 2002-01-23 回路形成用感光性フィルム及びプリント配線板の製造法 Pending JP2003215793A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002014105A JP2003215793A (ja) 2002-01-23 2002-01-23 回路形成用感光性フィルム及びプリント配線板の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002014105A JP2003215793A (ja) 2002-01-23 2002-01-23 回路形成用感光性フィルム及びプリント配線板の製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003215793A true JP2003215793A (ja) 2003-07-30

Family

ID=27650877

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002014105A Pending JP2003215793A (ja) 2002-01-23 2002-01-23 回路形成用感光性フィルム及びプリント配線板の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003215793A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005071487A1 (ja) * 2004-01-26 2005-08-04 Hitachi Chemical Co., Ltd. 感光性フィルム及びそれを用いたプリント配線板の製造方法
WO2005083522A1 (en) * 2004-03-02 2005-09-09 Fuji Photo Film Co., Ltd. Pattern forming process
WO2006004171A1 (en) * 2004-07-06 2006-01-12 Fuji Photo Film Co., Ltd. Photosensitive film, process for producing the same, process for forming permanent pattern
WO2007080698A1 (ja) * 2006-01-13 2007-07-19 Fujifilm Corporation 感光性樹脂組成物及び感光性転写フィルム並びにパターン形成方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005071487A1 (ja) * 2004-01-26 2005-08-04 Hitachi Chemical Co., Ltd. 感光性フィルム及びそれを用いたプリント配線板の製造方法
WO2005083522A1 (en) * 2004-03-02 2005-09-09 Fuji Photo Film Co., Ltd. Pattern forming process
WO2006004171A1 (en) * 2004-07-06 2006-01-12 Fuji Photo Film Co., Ltd. Photosensitive film, process for producing the same, process for forming permanent pattern
WO2007080698A1 (ja) * 2006-01-13 2007-07-19 Fujifilm Corporation 感光性樹脂組成物及び感光性転写フィルム並びにパターン形成方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4779284B2 (ja) 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法
JP2003307845A (ja) 回路形成用感光性フィルム及びプリント配線板の製造方法
JP3849641B2 (ja) 回路形成用感光性フィルム及びプリント配線板の製造法
JP4175079B2 (ja) 感光性樹脂組成物およびこれを用いた感光性エレメント
JP2003005364A (ja) 回路形成用感光性フィルム及びプリント配線板の製造法
JP2001013681A (ja) 感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法
JP4632117B2 (ja) 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法
JP2003195492A (ja) 回路形成用感光性フィルムおよびこれを用いたプリント配線板の製造方法
JP2001159817A (ja) 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法
JP2003215793A (ja) 回路形成用感光性フィルム及びプリント配線板の製造法
JP2004191648A (ja) 感光性エレメント、これを用いたレジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法
JPH08286372A (ja) 感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント
JP2004004546A (ja) 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法
JP2004341447A (ja) 感光性フィルム
JP4406802B2 (ja) 感光性エレメント、これを用いたレジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法
JP2004294553A (ja) 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法
JP4000839B2 (ja) 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法
JP3944971B2 (ja) 感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント
JP3634216B2 (ja) 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法
JP2001042522A (ja) 感光性樹脂組成物、感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法
JP2004279479A (ja) 感光性エレメント、これを用いたレジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法
JP4406801B2 (ja) 感光性エレメント、これを用いたレジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法
JP4389130B2 (ja) 感光性エレメント、これを用いたレジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法
JP2003107695A (ja) 感光性樹脂組成物、感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法
JP2004341478A (ja) 感光性エレメント、これを用いたレジストパターンの形成方法、プリント配線板の製造方法及び感光性樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071016

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080304