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JP2002277590A - 放射線像変換パネルおよびその製造方法 - Google Patents

放射線像変換パネルおよびその製造方法

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JP2002277590A
JP2002277590A JP2001075924A JP2001075924A JP2002277590A JP 2002277590 A JP2002277590 A JP 2002277590A JP 2001075924 A JP2001075924 A JP 2001075924A JP 2001075924 A JP2001075924 A JP 2001075924A JP 2002277590 A JP2002277590 A JP 2002277590A
Authority
JP
Japan
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radiation image
image conversion
phosphor
conversion panel
undercoat layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001075924A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuya Kishinami
勝也 岸波
Takafumi Yanagida
貴文 柳多
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2001075924A priority Critical patent/JP2002277590A/ja
Publication of JP2002277590A publication Critical patent/JP2002277590A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Conversion Of X-Rays Into Visible Images (AREA)
  • Luminescent Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 感度、鮮鋭性が共に優れた放射線像変換パネ
ルおよびその製造方法を提供する。 【解決手段】 支持体、下引き層、蛍光体層がこの順に
積層されてなる放射線像変換パネルで、該下引き層の長
さ5cm、幅1cm、乾燥膜厚100μmの単膜を10
分間シクロヘキサノン中で浸せきしたときの伸び率が
1.8倍(180%)以下であり、該下引き層を乾燥膜
厚100μmになるよう25μm厚の透明PETに塗設
し、長さ5cm、幅2mmに断裁して、シクロヘキサノ
ン中に浸せきした時のカール度1/rのrが5(cm)
≦r≦1000(cm)であることを特徴とする放射線
像変換パネル及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射線像変換パネ
ル及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の放射線写真法に代わる方法とし
て、例えば特開昭55−12145号公報に記載されて
いるような輝尽性蛍光体を用いる放射線像記録再生方法
が知られている。
【0003】この方法は、輝尽性蛍光体を含有する放射
線像変換パネル(蓄積性蛍光体シート)を利用するもの
で、被写体を透過した、あるいは被検体から発せられた
放射線を該パネルの輝尽性蛍光体に吸収させ、その後に
輝尽性蛍光体を可視光線、紫外線などの電磁波(励起
光)で時系列的に励起することにより、該輝尽性蛍光体
中に蓄積されている放射線エネルギーを蛍光(輝尽発光
光)として放出させ、この蛍光を光電的に読み取って電
気信号を得、次いで得られた電気信号に基づいて被写体
あるいは被検体の放射線画像を可視像として再生するも
のである。読取を終えた該パネルは、残存する画像の消
去が行われた後、次の撮影のために備えられる。すなわ
ち、放射線像変換パネルは繰り返し使用することができ
る。上記の放射線像記録再生方法によれば、従来の放射
線写真フィルムと増感紙との組み合わせを用いる放射線
写真法による場合に比較して、はるかに少ない被爆線量
で情報量の豊富な放射線画像を得ることができるという
利点がある。
【0004】さらに、従来の放射線写真法では1回の撮
影毎に放射線写真フィルムを消費するのに対して、この
放射線像変換方法では放射線像変換パネルを繰り返し使
用するので、資源保護、経済効率の面からも有利であ
る。
【0005】輝尽性蛍光体は放射線を照射した後、励起
光を照射すると輝尽発光を示す蛍光体であるが実用上で
は、波長が400〜900nmの範囲にある励起光によ
って300〜500nmの波長範囲の輝尽発光を示す蛍
光体が一般的に利用される。
【0006】従来、放射線像変換パネルに用いられてき
た輝尽性蛍光体の例としては下記のものが一例として挙
げられる。
【0007】(1)特開昭55−12145号公報に記
載されている(Ba1-x、M2+ x)FX:yA(但し、M
2+はMg、Ca、Sr、Zn及びCdのうちの少なくと
も一種、XはCl、Br及びIのうちの少なくとも一
種、AはEu、Tb、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、
Nd、Yb及びErのうち少なくとも一種、そしてxは
0≦x≦0.6、yは0≦y≦0.2である)の組成式
で表わされる希土類元素付活アルカリ土類金属弗化ハロ
ゲン化物蛍光体;また、この蛍光体には以下のような添
加物が含まれていてもよい;特開昭56−74175号
公報に記載されている、X′、BeX″、M3X″′
3(ただし、X′、X″、およびX″′はそれぞれC
l、BrおよびIのうち少なくとも一種であり、M3
三価金属である);特開昭55−160078号公報に
記載されているBeO、MgO、CaO、SrO、Ba
O、ZnO、Al23、Y23、La23、In23
SiO2、TlO2、ZrO2、GeO2、SnO2、Nb2
5、Ta25及びThO2などの金属酸化物;特開昭5
6−116777号公報に記載されているZr、Sc;
特開昭57−23673号公報に記載されているB;特
開昭57−23675号公報に記載されているAs、S
i;特開昭58−206678号公報に記載されている
M・L(ただし、MはLi、Na、K、Rb、およびC
sからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金
属であり;LはSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、P
m、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Y
b、Lu、Al、Ga、In、およびTlからなる群よ
り選ばれる少なくとも一種の三価金属である);特開昭
59−27980号公報に記載されているテトラフルオ
ロホウ酸化合物の焼成物;特開昭59−27289号公
報に記載されているヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフル
オロチタン酸およびヘキサフルオロジルコニム酸の一価
もしくは二価金属の塩の焼成物;特開昭59−5647
9号公報に記載されているNaX′(ただし、X′はC
l、BrおよびIのうちの少なくとも一種である);特
開昭59−56480号公報に記載されているV、C
r、Mn、Fe、CoおよびNiなどの遷移金属;特開
昭59−75200号公報に記載されているM1X′、
2X′′、M3X′′′、A(ただし、M1はLi、N
a、K、Rb、およびCsからなる群より選ばれる少な
くとも一種のアルカリ金属であり、M2はBeおよびM
gからなる群より選ばれる少なくとも一種の二価金属で
あり;M3はAl、Ga、In、およびTlからなる群
より選ばれる少なくとも一種の三価金属であり;Aは金
属酸化物であり;X′、X′′およびX′′′はそれぞ
れF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少な
くとも一種のハロゲンである);特開昭60−1011
73号公報に記載されているM1X′(ただし、M1はR
bおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種の
アルカリ金属であり;X′はF、Cl、BrおよびIか
らなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであ
る);特開昭61−23679号公報に記載されている
2′X′2・M2′X″2(ただし、M2′は、Ba、S
rおよびCaからなる群より選ばれる少なくとも一種の
アルカリ土類金属であり、X′およびX″はそれぞれC
l、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一
種のハロゲンであって、かつX′≠X″である);およ
び特開昭61−264084号公報に記載されているL
nX″3(ただし、LnはSc、Y、La、Ce、P
r、Nd、Pm、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、E
r、Tm、YbおよびLuからなる群より選ばれる少な
くとも一種の希土類元素であり;X″はF、Cl、Br
およびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロ
ゲンである)。
【0008】(2)特開昭60−84381号公報に記
載されているM22・aM22:xEu2+(ただし、M
2およびM2′はBa、SrおよびCaからなる群より選
ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;Xは
Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも
一種のハロゲンであり;そしてaは0.1≦a≦0.
0、xは0<x≦0.2である)の組成式で表わされる
二価ユーロピウム付活アルカリ土類金属ハロゲン化物蛍
光体;また、この蛍光体には以下のような添加物が含ま
れていてもよい;特開昭60−166379号公報に記
載されているM1X′′(ただし、M1はRbおよびCs
からなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属
であり;X′′はF、Cl、BrおよびIからなる群よ
り選ばれる少なくとも一種のハロゲンである);特開昭
60−221483号公報に記載されているKX′′、
MgX′′′2、M3X′′′′3(ただし、M3はSc、
Y、La、GdおよびLuからなる群より選ばれる少な
くとも一種の三価金属であり;X′′、X′′′および
X′′′′はいずれもF、Cl、BrおよびIからなる
群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンである);特
開昭60−228592号公報に記載されているB;特
開昭60−228593号公報に記載されているSiO
2、P25等の酸化物;特開昭61−120882号公
報に記載されているLiX″、NaX″(ただし、X″
はF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少な
くとも一種のハロゲンである);特開昭61−1208
83号公報に記載されているSiO2;特開昭61−1
20885号公報に記載されているSnX″2(ただ
し、X″はF、Cl、BrおよびIからなる群より選ば
れる少なくとも一種のハロゲンである);特開昭61−
235486号公報に記載されているCsX″、Sn
X′′′2(ただし、X″およびX′′′はそれぞれ
F、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なく
とも一種のハロゲンである);および、特開昭61−2
35487号公報に記載されているCsX″、Ln
3+(ただし、X″はF、Cl、BrおよびIからなる群
より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;Lnは
Sc、Y、Ce、Pr、Nd、Sm、Gd、Tb、D
y、Ho、Er、Tm、YbおよびLuからなる群より
選ばれる少なくとも一種の希土類元素である)。
【0009】(3)特開昭55−12144号に記載さ
れているLnOX:xA、(式中、LnはLa、Y、G
d、およびLuのうち少なくとも一つ;XはCl、B
r、およびIのうち少なくとも一つ;AはCeおよびT
bのうち少なくとも一つ;xは、0<x<0.1であ
る)の組成式で表される希土類元素付活希土類オキシハ
ライド蛍光体。
【0010】(4)特開昭58−69281号に記載さ
れているM(II)OX:xCe、(式中、M(II)はP
r、Nd、Pm、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、E
r、Tm、Yb、およびBiからなる群より選ばれる少
なくとも一種の酸化金属であり;XはCl、Br、およ
びIのうち少なくとも一つであり;xは0<x<0.1
である)の組成式で表されるセリウム付活三価金属オキ
シハライド蛍光体。
【0011】(5)特開昭62−25189号明細書に
記載されているM(I)X:xBi、(式中、M(I)
はRbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一
種のアルカリ金属であり;XはCl、BrおよびIから
なる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;
そしてxは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成
式で表されるビスマス付活アルカリ金属ハロゲン化物蛍
光体。
【0012】(6)特開昭60−141783号に記載
されているM(II)5(PO43X:xEu2+、(式
中、M(II)はCa、SrおよびBaからなる群より選
ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;Xは
F、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なく
とも一種のハロゲンであり;xは0<x≦0.2の範囲
の数値である)の組成式で表される二価ユーロピウム付
活アルカリ土類金属ハロリン酸塩蛍光体。
【0013】(7)特開昭60−157099号に記載
されているM(II)2BO3X:xEu2+、(式中、M
(II)はCa、SrおよびBaからなる群より選ばれる
少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;XはCl、
BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種の
ハロゲンであり;xは0<x≦0.2の範囲の数値であ
る)の組成式で表される二価ユーロピウム付活アルカリ
土類金属ハロホウ酸塩蛍光体。
【0014】(8)特開昭60−157100号に記載
されているM(II)2(PO43X:xEu2+、(式
中、M(II)はCa、SrおよびBaからなる群より選
ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;Xは
Cl、Br及びIからなる群より選ばれる少なくとも一
種のハロゲンであり;xは0<x≦0.2の範囲の数値
である)の組成式で表される二価ユーロピウム付活アル
カリ土類金属ハロリン酸塩蛍光体。
【0015】(9)特開昭60−217354号に記載
されているM(II)HX:xEu2+、(式中、M(II)
はCa、SrおよびBaからなる群より選ばれる少なく
とも一種のアルカリ土類金属であり;XはCl、Brお
よびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲ
ンであり;xは0<x≦0.2の範囲の数値である)の
組成式で表される二価ユーロピウム付活アルカリ土類金
属水素化ハロゲン化物蛍光体。
【0016】(10)特開昭61−21173号に記載
されているLnX3・aLn′X′3:xCe3+、(式
中、LnおよびLn′はそれぞれY、La、Gdおよび
Luからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元
素であり;XおよびX′はそれぞれF、Cl、Brおよ
びIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲン
であって、かつX≠X′であり;そしてaは0.1<a
≦10.0の範囲の数値であり、xは0<x≦0.2の
範囲の数値である)の組成式で表されるセリウム付活希
土類複合ハロゲン化物蛍光体。
【0017】(11)特開昭61−21182号に記載
されているLnX3・aM(I)X′3:xCe3+
(式中、LnはY、La、GdおよびLuからなる群よ
り選ばれる少なくとも一種の希土類元素であり;M
(I)はLi、Na、K、CsおよびRbからなる群よ
り選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり;Xお
よびX′はそれぞれCl、BrおよびIからなる群より
選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;そしてaは
0<a≦10.0の範囲の数値であり、xは0<x≦
0.2の範囲の数値である)の組成式で表されるセリウ
ム付活希土類複合ハロゲン化物系蛍光体。
【0018】(12)特開昭61−40390号に記載
されているLnPO4・aLnX3:xCe3+、(式中、
LnはY、La、GdおよびLuからなる群より選ばれ
る少なくとも一種の希土類元素であり;XはF、Cl、
BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種の
ハロゲンであり;そしてaは0.1≦a≦10.0の範
囲の数値であり、xは0<x≦0.2の範囲の数値であ
る)の組成式で表されるセリウム付活希土類ハロ燐酸塩
蛍光体。
【0019】(13)特開昭61−236888号明細
書に記載されているCsX:aRbX′:xEu2+
(式中、XおよびX′はそれぞれCl、BrおよびIか
らなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであ
り;そしてaは0<a≦10.0の範囲の数値であり、
xは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式で表
される二価ユーロピウム付活ハロゲン化セシウム・ルビ
ジウム蛍光体。
【0020】(14)特開昭61−236890号に記
載されているM(II)X2・aM(I)X′:xE
2+、(式中、M(II)はBa、SrおよびCaからな
る群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属で
あり;M(I)はLi、RbおよびCsからなる群より
選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり;Xおよ
びX′はそれぞれCl、BrおよびIからなる群より選
ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;そしてaは
0.1≦a≦20.0の範囲の数値であり、xは0<x
≦0.2の範囲の数値である)の組成式で表される二価
ユーロピウム付活複合ハロゲン化物蛍光体。
【0021】上記の輝尽性蛍光体のうちで、ヨウ素を含
有する二価ユーロピウム付活アルカリ土類金属弗化ハロ
ゲン化物系蛍光体、ヨウ素を含有する二価ユーロピウム
付活アルカリ土類金属ハロゲン化物系蛍光体、ヨウ素を
含有する希土類元素付活希土類オキシハロゲン化物系蛍
光体、およびヨウ素を含有するビスマス付活アルカリ金
属ハロゲン化物系蛍光体は高輝度の輝尽発光を示す。
【0022】放射線像記録再生方法に用いられる放射線
像変換パネルは、従来基本構造として、支持体とその表
面に設けられた輝尽性蛍光体層からなるものである。こ
のときの支持体は蛍光体層中の蛍光体が吸収しない余分
な励起光を吸収するよう、励起光を吸収するような黒色
支持体を使用してきた。しかし最近の検討で、輝度、鮮
鋭度両方ともに改良しようとしたところ発泡PETなど
の白色支持体を使用して、輝尽光を反射させる必要があ
ることがわかった。
【0023】ところが、ただ発泡PETに蛍光体層を塗
設するだけでは、鮮鋭度が低下することがわかった。そ
こで蛍光体層と支持体の間に輝尽光は吸収せず、励起光
のみを吸収する下引き層を設けた。しかしこの下引き層
はトルエンなどの溶剤によって膨潤する層であるため、
伸びたり、収縮するという難点があった。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、感
度、鮮鋭性で表される画像特性が共に優れた放射線像変
換パネルおよびその製造方法を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成によって達成された。
【0026】1.支持体、下引き層、蛍光体層がこの順
に積層されてなる放射線像変換パネルで、該下引き層の
長さ5cm、幅1cm、乾燥膜厚100μmの単膜を1
0分間シクロヘキサノン中で浸せきしたときの伸び率が
1.8倍(180%)以下であることを特徴とする放射
線像変換パネル。
【0027】2.支持体、下引き層、蛍光体層がこの順
に積層されてなる放射線像変換パネルで、該下引き層を
乾燥膜厚100μmになるよう25μm厚の透明PET
に塗設し、長さ5cm、幅2mmに断裁して、シクロヘ
キサノン中に浸せきした時のカール度1/rのrが5
(cm)≦r≦1000(cm)であることを特徴とす
る放射線像変換パネル。
【0028】3.蛍光体層の蛍光体層中の樹脂量と蛍光
体の質量比が3:97〜10:90であることを特徴と
する前記1又は2記載の放射線像変換パネル。
【0029】4.下引き層の樹脂が高分子量のポリエス
テル、ポリウレタンであることを特徴とする前記1〜3
のいずれか1項記載の放射線像変換パネル。
【0030】5.下引き層が硬化剤によって硬化された
樹脂からなることを特徴とする前記1〜4のいずれか1
項記載の放射線像変換パネル。
【0031】6.下引き層の硬化剤がイソシアネートお
よびその誘導体であることを特徴とする前記5記載の放
射線像変換パネル。
【0032】7.下引き層に銅−フタロシアニン色素を
含有することを特徴とする前記1〜6のいずれか1項記
載の放射線像変換パネル。
【0033】8.支持体が発泡PETであることを特徴
とする前記1〜7のいずれか1項記載の放放射線像変換
パネル。
【0034】9.蛍光体層の蛍光体が下記一般式(1)
で表されるものであることを特徴とする前記1〜8のい
ずれか1項記載の放放射線像変換パネル。
【0035】一般式(1) Ba(1-x)2(x)FBr(y)(1-y):aM1,bLn,c
O 〔式中、M1はLi,Na,K,Rb及びCsから選ば
れる少なくとも1種のアルカリ金属、M2はBe,M
g,Sr及びCaから選ばれる少なくとも1種のアルカ
リ土類金属、LnはCe,Pr,Sm,Eu,Gd,T
b,Tm,Dy,Ho,Nd,Er及びYbから選ばれ
る少なくとも1種の希土類元素を表し、x,y,a,b
及びcは、それぞれ0≦x≦0.3,0<y≦0.3,
0≦a≦0.05,0<b≦0.2,0≦c≦0.1で
ある。〕 10.蛍光体層の蛍光体が下記一般式(2)で表される
ものであることを特徴とする前記1〜8のいずれか1項
記載の放放射線像変換パネル。
【0036】一般式(2) Ba(1-x)2(x)FI:aM1,bLn,cO 〔式中、M1はLi,Na,K,Rb及びCsから選ば
れる少なくとも1種のアルカリ金属、M2はBe,M
g,Sr及びCaから選ばれる少なくとも1種のアルカ
リ土類金属、LnはCe,Pr,Sm,Eu,Gd,T
b,Tm,Dy,Ho,Nd,Er及びYbから選ばれ
る少なくとも1種の希土類元素を表し、x,a,b及び
cは、それぞれ0≦x≦0.3,0≦a≦0.05,0
<b≦0.2,0≦c≦0.1である。〕 11.前記1〜10のいずれか1項記載の放射線像変換
パネルの製造方法において、乾燥膜厚100μmの下引
き層の長さ5cm、幅1cmの単膜を10分間シクロヘ
キサノン中で浸せきしたときの伸び率が1.8倍(18
0%)以下である下引き層を支持体上に塗設し、その上
に質量で75%以上の高い固形分の蛍光体層を塗設して
製造したことを特徴とする放射線像変換パネルの製造方
法。
【0037】12.前記1〜10のいずれか1項記載の
放射線像変換パネルの製造方法において、下引き層を乾
燥膜厚100μmになるよう25μm厚の透明PETに
塗設し乾燥した後、長さ5cm、幅2mmに断裁して、
シクロヘキサノン中に浸せきした時のカール度1/rの
rが5(cm)≦r≦1000(cm)である下引き層
を支持体上に塗設し、その上に質量で75%以上の高い
固形分の蛍光体層を塗設して製造したことを特徴とする
放射線像変換パネルの製造方法。
【0038】本発明を更に詳しく説明する。上記の問題
は前記記載の方法で解決される。即ち、前記1又は2の
ように下引き層の伸び率と収縮量を制御し、また前記1
1又は12のようにその上に塗設される蛍光体層の固形
分をできるだけ高くし、また前記3のように特性を落と
さない範囲で樹脂量を多くすることで解決された。下引
き層の伸び率と収縮量は樹脂の分子量とTgを選択する
ことで制御可能だが、前記5又は6のように硬化剤を使
用することで制御してもよい。
【0039】本発明において、乾燥膜厚100μmの下
引き層の単膜を長さ5cm、幅1cmに断裁し、10分
間シクロヘキサノン中で浸せきしたときの伸び率は1.
8倍(シクロヘキサノンに浸せきする前を100%と
し、1.8倍になった場合を180%の伸び率として算
出する)以下である。また、下引き層を乾燥膜厚100
μmになるよう25μm厚の透明PETに塗設し、長さ
5cm、幅2mmに断裁して、シクロヘキサノン中に浸
せきした時のカール度1/rのrは5(cm)≦r≦1
000(cm)であるが、6(cm)≦r≦100(c
m)が好ましい。尚、カール度1/rのrは上記サンプ
ルのカールしたものの両端をつないで円にしたときの半
径(cm)を言う。
【0040】本発明において、下引き層に用いられる樹
脂の例としては、ゼラチン等の蛋白質、デキストラン等
のポリサッカライド、またはアラビアゴムのような天然
高分子物質;及びポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニ
ル、ニトロセルロース、エチルセルロース、塩化ビニリ
デン、塩化ビニルコポリマー、ポリアクリル(メタ)ア
クリレート、塩化ビニル・酢酸ビニルコポリマー、ポリ
ウレタン、セルロースアセテートブチレート、ポリビニ
ルアルコール、線上ポリエステル等のような合成高分子
物質等により代表される樹脂を挙げることができる。樹
脂で特に好ましいものは、(線状)ポリエステル、ポリ
ウレタンなどで数平均分子量は1万5000以上のもの
が好ましい。
【0041】これらの樹脂は架橋剤によって架橋された
ものであってもよい。架橋剤としてはイソシアネートお
よびその誘導体が好ましい。
【0042】下引き層には余分な励起光を吸収するため
に色素を含むのが好ましいが、そのなかでも輝尽光を殆
ど吸収しない銅−フタロシアニン色素が最も好ましい。
添加量としては樹脂:色素が89.99:0.01〜8
5:5(質量部)が好ましく、89.95:0.03〜
87:3がさらにこのましい。
【0043】下引き層の塗布液の固形分としては75質
量%以上が好ましい。さらに好ましくは77質量%以上
である。
【0044】上記のような素材で調製した塗布液を、支
持体の表面に均一に塗布することにより塗布液の塗膜を
形成する。この塗布操作は通常の塗布手段、例えばドク
ターブレード、ロールコーター、ナイフコーター等を用
いて行うことができる。次いで、形成された塗膜を徐々
に加熱することにより乾燥し、支持体上への下引き層の
形成を完了する。
【0045】下引き層用塗布液の調製は、ボールミル、
サンドミル、アトライター、三本ロールミル、高速イン
ペラー分散機、Kadyミル、及び超音波分散機などの
分散装置を用いて行われる。調製された塗布液をドクタ
ーブレード、ロールコーター、ナイフコーター等の塗布
装置を用いて支持体上に塗布し、乾燥することにより下
引き層が形成される。
【0046】下引き層の層厚としては、1μm〜100
μmが好ましく、最も好ましくは3μm〜50μmであ
る。
【0047】本発明の希土類付活アルカリ土類金属弗化
ハロゲン化物系輝尽性蛍光体の製造方法の代表的な態様
を以下に詳しく説明する。
【0048】液相法による輝尽性蛍光体前駆体製造につ
いては、公知の前駆体製造方法及び装置が好ましく利用
できる。ここで輝尽性蛍光体前駆体とは、前記一般式
(1)の物質が600℃以上の高温を経ていない状態を
示し、輝尽性蛍光体前駆体は、輝尽発光性や瞬時発光性
を殆ど示さない。
【0049】本発明では以下の液相合成法により前駆体
を得ることが好ましい。前記一般式(1)で示される希
土類付活アルカリ土類金属弗化沃化物系輝尽性蛍光体の
製造は、粒子形状の制御が難しい固相法ではなく、粒径
の制御が容易である液相法により行うことが好ましい。
特に、下記の液相合成法により輝尽性蛍光体を得ること
が好ましい。
【0050】(製造法)BaI2とLnのハロゲン化物
を含み、前記一般式(1)のxが0でない場合には、更
にM2のハロゲン化物を、yが0でない場合はBaBr2
を、そしてM1のハロゲン化物を含み、それらが溶解し
た後、BaI2濃度が3.3mol/L以上、好ましく
は3.5mol/L以上の溶液を調製する工程;上記溶
液を50℃以上、好ましくは80℃以上の温度に維持し
ながら、これに濃度5mol/L以上、好ましくは8m
ol/L以上の無機弗化物(弗化アンモニウム又はアル
カリ金属の弗化物)の溶液を添加して、希土類付活アル
カリ土類金属弗化沃化物系輝尽性蛍光体前駆体結晶の沈
澱物を得る工程;上記無機弗化物を添加しつつ、又は添
加終了後、反応液から溶媒を除去する工程;上記前駆体
結晶沈澱物を反応液から分離する工程;そして、分離し
た前駆体結晶沈澱物を焼結を避けながら焼成する工程を
含む製造方法である。
【0051】尚、本発明に係る粒子(結晶)は、平均粒
径が1〜10μmで、かつ単分散性のものが好ましく、
平均粒径が1〜5μm、平均粒径の分布(%)が20%
以下のものがより好ましく、特に平均粒径が1〜3μ
m、平均粒径の分布が15%以下のものが良い。
【0052】本発明における平均粒径とは、粒子(結
晶)の電子顕微鏡写真より無作為に粒子200個を選
び、球換算の体積粒子径で平均を求めたものである。
【0053】以下に輝尽性蛍光体の製造法の詳細につい
て説明する。 (前駆体結晶の沈澱物の作製、輝尽性蛍光体の作製)最
初に、水系媒体中を用いて弗素化合物以外の原料化合物
を溶解させる。即ち、BaI2とLnのハロゲン化物、
そして必要により更にM2のハロゲン化物、そして更に
1のハロゲン化物を水系媒体中に入れ、充分に混合
し、溶解させて、それらが溶解した水溶液を調製する。
ただし、BaI2濃度が3.3mol/L以上、好まし
くは3.5mol/L以上となるように、BaI2濃度
と水系溶媒との量比を調整しておく。この時、バリウム
濃度が低いと、所望の組成の前駆体が得られないか、得
られても粒子が肥大化する。よって、バリウム濃度は適
切に選択する必要があり、本発明者らの検討の結果、
3.3mol/L以上で微細な前駆体粒子を形成するこ
とができることが判った。この時、所望により少量の
酸、アンモニア、アルコール、水溶性高分子ポリマー、
水不溶性金属酸化物微粒子粉体などを添加してもよい。
BaI2の溶解度が著しく低下しない範囲で低級アルコ
ール(メタノール、エタノール等)を適当量添加してお
くのも好ましい態様である。この水溶液(反応母液)は
50℃に維持される。
【0054】次に、この50℃に維持され、撹拌されて
いる水溶液に、無機弗化物(弗化アンモニウム、アルカ
リ金属の弗化物など)の水溶液をポンプ付きのパイプ等
を用いて注入する。この注入は、撹拌が特に激しく実施
されている領域部分に行うのが好ましい。この無機弗化
物水溶液の反応母液への注入によって、前記一般式
(1)に該当する希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロ
ゲン化物系蛍光体前駆体結晶が沈澱する。
【0055】次に反応液から溶媒を除去する。溶媒を除
去する時期は特に問わない。無機弗化物溶液の添加開始
から、固液分離する迄の間であれば何時でもよい。最も
好ましいのは無機弗化物溶液を添加し終えた直後から除
去を始める態様である。
【0056】溶媒の除去量は、除去前と除去後の質量比
で2%以上が好ましい。これ以下では結晶が好ましい組
成に成りきらない場合がある。そのため除去量は2%以
上が好ましく、5%以上がより好ましい。又、除去し過
ぎても、反応溶液の粘度が過剰に上昇するなど、ハンド
リングの面で不都合が生じる場合がある。そのため、溶
媒の除去量は、除去前と除去後の質量比で50%以下が
好ましい。
【0057】溶媒の除去に要する時間は、生産性に大き
く影響するばかりでなく、粒子の形状、粒径分布も溶媒
の除去方法に影響されるので、除去方法は適切に選択す
る必要がある。一般的に、溶媒の除去に際しては、溶液
を加熱し、溶媒を蒸発する方法が選択される。本発明に
おいても、この方法は有用である。溶媒の除去により、
意図した組成の前駆体を得ることができる。
【0058】更に、生産性を上げるため、又、粒子形状
を適切に保つため、他の溶媒除去方法を併用することが
好ましい。併用する溶媒の除去方法は特に問わない。逆
浸透膜などの分離膜を用いる方法を選択することも可能
である。本発明では生産性の面から、以下の除去方法を
選択することが好ましい。
【0059】1.乾燥気体を通気 反応容器を密閉型とし、少なくとも2箇所以上の気体が
通過できる孔を設け、そこから乾燥気体を通気する。気
体の種類は任意に選ぶことができる。安全性の面から、
空気、窒素が好ましい。通気する気体の飽和水蒸気量に
依存して溶媒が気体に同伴、除去される。反応容器の空
隙部分に通気する方法の他、液相中に気体を気泡として
噴出させ、気泡中に溶媒を吸収させる方法も、又、有効
である。
【0060】2.減圧 よく知られるように、減圧にすることで溶媒の蒸気圧は
低下する。蒸気圧降下により効率的に溶媒を除去するこ
とができる。減圧度としては溶媒の種類により適宜選択
することができる。溶媒が水の場合、86,450Pa
以下が好ましい。
【0061】3.液膜 蒸発面積を拡大することにより溶媒の除去を効率的に行
うことができる。本発明のように、一定容積の反応容器
を用いて加熱、攪拌し、反応を行わせる場合、加熱方法
としては、加熱手段を液体中に浸漬するか、容器の外側
に加熱手段を装着する方法が一般的である。該方法によ
ると、伝熱面積は液体と加熱手段が接触する部分に限定
され、溶媒除去に伴い伝熱面積が減少し、よって、溶媒
除去に要する時間が長くなる。これを防ぐため、ポンプ
又は攪拌機を用いて反応容器の壁面に散布し、伝熱面積
を増大させる方法が有効である。
【0062】このように反応容器壁面に液体を散布し、
液膜を形成する方法は“濡れ壁”として知られている。
濡れ壁の形成方法としては、ポンプを用いる方法の他、
特開平6−335627号、同11−235522号に
記載の攪拌機を用いる方法が挙げられる。
【0063】これらの方法は単独のみならず、組み合わ
せて用いても構わない。液膜を形成する方法と容器内を
減圧にする方法の組合せ、液膜を形成する方法と乾燥気
体を通気する方法の組合せ等が有効である。特に前者が
好ましく、特開平6−335627号に記載の方法が好
ましく用いられる。
【0064】次に、上記の蛍光体前駆体結晶を、濾過、
遠心分離などにより溶液から分離し、メタノール等で充
分に洗浄し、乾燥する。この乾燥蛍光体前駆体結晶に、
アルミナ微粉末、シリカ微粉末などの焼結防止剤を添
加、混合し、結晶表面に焼結防止剤微粉末を均一に付着
させる。尚、焼成条件を選ぶことにより焼結防止剤の添
加を省略することも可能である。
【0065】次に、蛍光体前駆体の結晶を、石英ポー
ト、アルミナ坩堝、石英坩堝などの耐熱性容器に充填
し、電気炉の炉心に入れて焼結を避けながら焼成を行
う。焼成温度は400〜1,300℃の範囲が適当であ
り、500〜1,000℃の範囲が好ましい。焼成時間
は、蛍光体原料混合物の充填量、焼成温度及び炉からの
取出し温度などによっても異なるが、一般には0.5〜
12時間が適当である。
【0066】焼成雰囲気としては、窒素ガス雰囲気、ア
ルゴンガス雰囲気等の中性雰囲気、あるいは少量の水素
ガスを含有する窒素ガス雰囲気、一酸化炭素を含有する
二酸化炭素雰囲気などの弱還元性雰囲気、あるいは微量
酸素導入雰囲気が利用される。焼成方法については、特
開2000−8034号に記載の方法が好ましく用いら
れる。
【0067】上記の焼成によって目的の希土類付活アル
カリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体が得られ
る。
【0068】(放射線像変換パネルの作製)本発明の放
射線像変換パネルに用いられる支持体としては、各種高
分子材料、ガラス、金属等が用いられる。特に情報記録
材料としての取扱い上、可撓性のあるシート又はウェブ
に加工できるものが好適であり、この点から言えばセル
ロースアセテート、ポリエステル、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリアミド、ポリイミド、トリアセテート、
ポリカーボネートフィルム等のプラスチックフィルム;
アルミニウム、鉄、銅、クロム等の金属シート又は該金
属酸化物の被覆層を有する金属シート等が好ましい。
【0069】これら支持体の層厚は、用いる支持体の材
質等によって異なるが、一般的には80〜1000μm
であり、取扱い上の点から、更に好ましくは80〜50
0μmである。
【0070】これら支持体は、蛍光体層との接着性を向
上させる目的で、蛍光体層が設けられる面に上述した下
引層を設ける。
【0071】蛍光体層に用いられる結合剤の例として
は、ゼラチン等の蛋白質、デキストラン等のポリサッカ
ライド、又はアラビアゴムのような天然高分子物質;ポ
リビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ニトロセルロー
ス、エチルセルロース、塩化ビニリデン・塩化ビニルコ
ポリマー、ポリアルキル(メタ)アクリレート、塩化ビ
ニル・酢酸ビニルコポリマー、ポリウレタン、セルロー
スアセテートブチレート、ポリビニルアルコール、線状
ポリエステル等のような合成高分子物質などにより代表
される結合剤を挙げることができる。これらの中で特に
好ましいものは、ニトロセルロース、線状ポリエステ
ル、ポリアルキル(メタ)アクリレート、ニトロセルロ
ースと線状ポリエステルとの混合物、ニトロセルロース
とポリアルキル(メタ)アクリレートとの混合物及びポ
リウレタンとポリビニルブチラールとの混合物である。
尚、これらの結合剤は、架橋剤によって架橋されたもの
でもよい。
【0072】蛍光体層は、例えば次のような方法により
下引き層上に形成することができる。
【0073】まず、沃素含有輝尽性蛍光体、黄変防止の
ための亜燐酸エステル等の化合物及び結合剤を適当な溶
剤に添加し、これらを充分に混合して結合剤溶液中に蛍
光体粒子及び該化合物の粒子が均一に分散した塗布液を
調製する。
【0074】本発明に用いられる結着剤としては、例え
ばゼラチンの如き蛋白質、デキストランの如きポリサッ
カライド又はアラビアゴム、ポリビニルブチラール、ポ
リ酢酸ビニル、ニトロセルロース、エチルセルロース、
塩化ビニルデン・塩化ビニルコポリマー、ポリメチルメ
タクリレート、塩化ビニル・酢酸ビニルコポリマー、ポ
リウレタン、セルロースアセテートブチレート、ポリビ
ニルアルコール等のような、通常、層構成に用いられる
造膜性の結着剤が使用される。
【0075】一般に、結着剤は輝尽性蛍光体99質量部
に対して1乃至99質量部の範囲で使用される。しかし
ながら得られる放射線変換パネルの感度、鮮鋭性と下引
き層との相性から輝尽性蛍光体と結合剤の比は97:3
〜90:10(質量部)の範囲が好ましい。
【0076】蛍光体層用塗布液の調製に用いられる溶剤
の例としては、メタノール、エノタール、1−プロパノ
ール、2−プロパノール、ブタノール等の低級アルコー
ル;メチレンクロライド、エチレンクロライド等の塩素
原子含有炭化水素;アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン等のケトン;酢酸メチル、酢酸エ
チル、酢酸ブチル等の低級脂肪酸と低級アルコールとの
エステル;ジオキサン、エチレングリコールエチルエー
テル、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエー
テル;トルエン;そして、それらの混合物を挙げること
ができる。
【0077】尚、塗布液には、該塗布液中における蛍光
体の分散性を向上させるための分散剤、又、形成後の蛍
光体層中における結合剤と蛍光体との結合力を向上させ
るための可塑剤など、種々の添加剤が混合されてもよ
い。そのような目的に用いられる分散剤の例としては、
フタル酸、ステアリン酸、カプロン酸、親油性界面活性
剤などを挙げることができる。又、可塑剤の例として
は、燐酸トリフェニル、燐酸トリクレジル、燐酸ジフェ
ニルなどの燐酸エステル;フタル酸ジエチル、フタル酸
ジメトキシエチル等のフタル酸エステル;グリコール酸
エチルフタリルエチル、グリコール酸ブチルフタリルブ
チルなどのグリコール酸エステル;トリエチレングリコ
ールとアジピン酸とのポリエステル、ジエチレングリコ
ールとコハク酸とのポリエステル等のポリエチレングリ
コールと脂肪族二塩基酸とのポリエステル等を挙げるこ
とができる。
【0078】蛍光体層の塗布液の固形分としては75質
量%以上が好ましい。さらに好ましくは77質量%以上
である。
【0079】上記のような素材で調製した塗布液を、下
引き層の表面に均一に塗布することにより塗布液の塗膜
を形成する。この塗布操作は通常の塗布手段、例えばド
クターブレード、ロールコーター、ナイフコーター等を
用いて行うことができる。次いで、形成された塗膜を徐
々に加熱することにより乾燥し、下引き層上への蛍光体
層の形成を完了する。
【0080】蛍光体層用塗布液の調製は、ボールミル、
サンドミル、アトライター、三本ロールミル、高速イン
ペラー分散機、Kadyミル、及び超音波分散機などの
分散装置を用いて行われる。調製された塗布液をドクタ
ーブレード、ロールコーター、ナイフコーター等の塗布
装置を用いて下引き層上に塗布し、乾燥することにより
蛍光体層が形成される。
【0081】放射線像変換パネルの蛍光体層の膜厚は、
目的とする放射線像変換パネルの特性、輝尽性蛍光体の
種類、結着剤と輝尽性蛍光体との混合比等によって異な
るが、10〜1,000μmの範囲から選ばれるのが好
ましく、10〜500μmの範囲から選ばれるのがより
好ましい。
【0082】
【実施例】実施例1 まず下引き層塗布液を次のようにして調製した。ポリエ
ステル樹脂溶解品(東洋紡バイロン30SS:固形分3
0%)299.8gにβ−銅フタロシアニン分散品0.
16g(固形分30%)を混ぜ、プロペラミキサーで分
散して用意した。
【0083】この下引き層塗布液を発泡PET、188
E60L(東レ)に塗布、100℃で5分乾燥し、30
μm厚の下引き層を形成した。
【0084】次にユウロピウム付活弗化沃化バリウムの
輝尽性蛍光体前駆体を合成するために、BaI2水溶液
(4.0mol/l)2500mlとEuBr3水溶液
(0.2mol/l)125mlを反応器に入れた。こ
の反応器中の反応母液を撹拌しながら70度で保温し
た。弗化アンモニウム水溶液(8mol/l)250m
lを反応母液中にローラーポンプを用いて注入し、沈殿
物を生成させた。注入終了後も保温と撹拌を2時間続け
て沈殿物の熟成を行った。
【0085】次に沈殿物を濾別後、エタノールにより洗
浄した後、真空乾燥させてユーロピウム付活弗化沃化バ
リウムの結晶を得た。
【0086】焼成時の焼結により粒子形状の変化、粒子
間融着による粒子サイズ分布の変化を防止するためにア
ルミナの超微粒子粉体を0.1質量%添加し、ミキサー
で充分撹拌して結晶表面にアルミナの超微粒子粉体を均
一に付着させた。
【0087】これを石英ボートに充填してチューブ炉を
用いて水素ガス雰囲気中、850℃で2時間焼成してユ
ーロピウム付活弗化沃化バリウム蛍光体粒子を得た。
【0088】次に上記蛍光体粒子を分級することにより
平均粒径3μmの粒子を得た。蛍光体層形成材料として
上記で得たユウロピウム付活弗化沃化バリウム蛍光体4
27g、ポリエステル樹脂(東洋紡バイロン530)1
8gをメチルエチルケトンとトルエン、シクロヘキサノ
ンの混合溶媒に添加、プロペラミキサーによって分散
し、固形分80%の塗布液を調製した。
【0089】この塗布液をドクターブレードを用いて、
上記下引き層上に塗布した後、100℃で15分間乾燥
させて、240μmの蛍光体層を形成させた。蛍光体層
は下引き層上にむらなく塗布され、膜厚分布は良好であ
った。
【0090】次に保護膜形成材料としてフッ素樹脂:フ
ルオロオレフィン−ビニルエーテル共重合体(旭硝子社
製ルミフロンF100)70g架橋剤:イソシアネート
(日本ポリウレタンc−3041)25gをトルエン−
イソプロピルアルコール(1:1)混合溶媒に添加し、
塗布液を作った。
【0091】この塗布液を上記のようにして予め形成し
ておいた蛍光体層上にドクターブレードを用いて塗布
し、次に120℃で30分間熱処理をして熱硬化させる
と共に乾燥し、厚さ10μmの保護膜を設けた。以上の
方法により輝尽性蛍光体層を有する放射線像変換パネル
を得た。
【0092】上記特放射線像変換パネルの特性評価(感
度、鮮鋭性)の結果は表1に示す。このときの下引き層
の長さ5cm、幅1cm、乾燥膜厚100μmの単膜を
10分間シクロヘキサノン中で浸せきしたときの伸び率
は178%であった。
【0093】また乾燥膜厚100μmになるよう25μ
m厚の透明PETに塗設し、長さ5cm、幅2mmに断
裁して、シクロヘキサノン中に浸せきした時のカール量
は下引き層100μm厚で半径r=7cmであった。
【0094】実施例2 実施例1の下引き層塗布液を以下のように調製した以外
は、実施例1と同様に放射線像変換パネルを作製した。
【0095】ポリエステル樹脂溶解品(東洋紡バイロン
30SS:Mn23,000,固形分30%)287g
にイソシアネート9.6g(日本ポリウレタン社製コロ
ネートHX)、β−銅フタロシアニン分散品0.167
g(固形分30%)、メチルエチルケトン、トルエンを
混ぜ、プロペラミキサーで分散して下引き層塗布液を用
意した。
【0096】作製した放射線像変換パネルの特性評価
(感度、鮮鋭性)の結果は表1に示す。このときの下引
き層の長さ5cm、幅1cm、乾燥膜厚100μmの単
膜を10分間シクロヘキサノン中で浸せきしたときの伸
び率および乾燥膜厚100μmになるよう25μm厚の
透明PETに塗設し、長さ5cm、幅2mmに断裁し
て、シクロヘキサノン中に浸せきした時のカール量も表
1に示す。
【0097】比較例1 実施例1の下引き層塗布液を以下のように調製した以外
は、実施例1と同様に放射線像変換パネルを作製した。
【0098】ポリエステル樹脂溶解品(東洋紡バイロン
96CS:Mn11,000,固形分40%)292g
にβ−銅フタロシアニン分散品0.21g(固形分30
%)、メチルエチルケトン、トルエンを混ぜ、プロペラ
ミキサーで分散して下引き層塗布液を用意した。
【0099】作製した放射線像変換パネルの特性評価
(感度、鮮鋭性)の結果は表1に示す。このときの下引
き層の長さ5cm、幅1cm、乾燥膜厚100μmの単
膜を10分間シクロヘキサノン中で浸せきしたときの伸
び率および乾燥膜厚100μmになるよう25μm厚の
透明PETに塗設し、長さ5cm、幅2mmに断裁し
て、シクロヘキサノン中に浸せきした時のカール量も表
1に示す。
【0100】比較例2 実施例1の蛍光体層塗布液を以下のように調製した以外
は、実施例1と同様に放射線像変換パネルを作製した。
【0101】蛍光体層形成材料として実施例1と同じユ
ウロピウム付活弗化沃化バリウム蛍光体427g、ポリ
エステル樹脂(東洋紡バイロン30SS)18gをメチ
ルエチルケトンとトルエン、シクロヘキサノンの混合溶
媒に添加、プロペラミキサーによって分散し、固形分7
0%の塗布液を調製した。
【0102】作製した放射線像変換パネルの特性評価
(感度、鮮鋭性)の結果は表1に示す。このときの下引
き層の長さ5cm、幅1cm、乾燥膜厚100μmの単
膜を10分間シクロヘキサノン中で浸せきしたときの伸
び率および乾燥膜厚100μmになるよう25μm厚の
透明PETに塗設し、長さ5cm、幅2mmに断裁し
て、シクロヘキサノン中に浸せきした時のカール量も表
1に示す。
【0103】比較例3 実施例1の蛍光体層塗布液を以下のように調製した以外
は、実施例1と同様に放射線像変換パネルを作製した。
【0104】蛍光体層形成材料として実施例1と同じユ
ウロピウム付活弗化沃化バリウム蛍光体200g、ポリ
エステル樹脂(東洋紡バイロン530)25gをメチル
エチルケトンとトルエン、シクロヘキサノンの混合溶媒
に添加、プロペラミキサーによって分散し、固形分75
%の塗布液を調製した。
【0105】作製した放射線像変換パネルの特性評価
(感度、鮮鋭性)の結果は表1に示す。このときの下引
き層の長さ5cm、幅1cm、乾燥膜厚100μmの単
膜を10分間シクロヘキサノン中で浸せきしたときの伸
び率および乾燥膜厚100μmになるよう25μm厚の
透明PETに塗設し、長さ5cm、幅2mmに断裁し
て、シクロヘキサノン中に浸せきした時のカール量も表
1に示す。
【0106】比較例4 実施例1の下引き層塗布液を以下のように調製した以外
は、実施例1と同様に放射線像変換パネルを作製した。
【0107】ポリエステル樹脂溶解品(東洋紡バイロン
30SS:固形分30%)300gにメチルエチルケト
ン、トルエンを混ぜ、プロペラミキサーで分散して用意
した。この下引き層塗布液を発泡PET、188E60
L(東レ)に塗布、100℃で5分乾燥し、30μm厚
の下引き層を形成した。
【0108】作製した放射線像変換パネルの特性評価
(感度、鮮鋭性)の結果は表1に示す。このときの下引
き層の長さ5cm、幅1cm、乾燥膜厚100μmの単
膜を10分間シクロヘキサノン中で浸せきしたときの伸
び率および乾燥膜厚100μmになるよう25μm厚の
透明PETに塗設し、長さ5cm、幅2mmに断裁し
て、シクロヘキサノン中に浸せきした時のカール量も表
1に示す。
【0109】比較例5 実施例1の支持体に188X30(東レ)を用いた以外
は、実施例1と同様に放射線像変換パネルを作製した。
【0110】ポリエステル樹脂溶解品(東洋紡バイロン
30SS:固形分30%)300gにメチルエチルケト
ン、トルエンを混ぜ、プロペラミキサーで分散して用意
した。この下引き層塗布液を発泡PET、188E60
L(東レ)に塗布、100℃で5分乾燥し、30μm厚
の下引き層を形成した。
【0111】作製した放射線像変換パネルの特性評価
(感度、鮮鋭性)の結果は表1に示す。このときの下引
き層の長さ5cm、幅1cm、乾燥膜厚100μmの単
膜を10分間シクロヘキサノン中で浸せきしたときの伸
び率および乾燥膜厚100μmになるよう25μm厚の
透明PETに塗設し、長さ5cm、幅2mmに断裁し
て、シクロヘキサノン中に浸せきした時のカール量も表
1に示す。
【0112】(放射線像変換パネルの特性評価) 感度の評価 感度の測定は放射線像変換パネルに管電圧80kVpの
X線を照射した後、パネルをHe−Neレーザー光(6
33nm)で操作して励起し、蛍光体層から放射される
輝尽発光を受光器(分光感度S−5の光電子像倍管)で
受光してその強度を測定することで行った。表中の感度
は蛍光体面全体の平均値であり、試料1の感度を1とし
た場合の相対感度である。
【0113】鮮鋭性の評価 鮮鋭性については、放射線像変換パネルに鉛製のMTF
チャートを通して管電圧80kVpのX線を照射した後
パネルHe−Neレーザー光で操作して励起し、蛍光体
層から放射される輝尽発光を上記と同じ受光器で受光し
て電気信号に変換し、これをアナログ/デジタル変換し
て磁気テープに記録し、磁気テープをコンピューターで
分析して磁気テープに記録されているX線像の変調伝達
関数(MTF)を調べた。下記の表1には空間周波数2
サイクル/mmにおけるMTF値(%)が示されてい
る。この場合MTF値が高いほど鮮鋭性がよい。
【0114】
【表1】
【0115】表1から、本発明の放射線像変換パネル
は、感度、鮮鋭性が優れていることが判る。
【0116】
【発明の効果】本発明により、感度、鮮鋭性が共に優れ
た放射線像変換パネルおよびその製造方法を提供するこ
とができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G083 AA03 BB01 CC02 CC04 CC06 CC08 DD01 DD02 DD06 DD11 DD12 EE02 EE03 4H001 CA08 XA04 XA09 XA12 XA20 XA35 XA38 XA53 XA56 YA03 YA08 YA11 YA19 YA37 YA55 YA58 YA59 YA60 YA62 YA63 YA64 YA65 YA66 YA67 YA68 YA69 YA70

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体、下引き層、蛍光体層がこの順に
    積層されてなる放射線像変換パネルで、該下引き層の長
    さ5cm、幅1cm、乾燥膜厚100μmの単膜を10
    分間シクロヘキサノン中で浸せきしたときの伸び率が
    1.8倍(180%)以下であることを特徴とする放射
    線像変換パネル。
  2. 【請求項2】 支持体、下引き層、蛍光体層がこの順に
    積層されてなる放射線像変換パネルで、該下引き層を乾
    燥膜厚100μmになるよう25μm厚の透明PETに
    塗設し、長さ5cm、幅2mmに断裁して、シクロヘキ
    サノン中に浸せきした時のカール度1/rのrが5(c
    m)≦r≦1000(cm)であることを特徴とする放
    射線像変換パネル。
  3. 【請求項3】 蛍光体層の蛍光体層中の樹脂量と蛍光体
    の質量比が3:97〜10:90であることを特徴とす
    る請求項1又は2記載の放射線像変換パネル。
  4. 【請求項4】 下引き層の樹脂が高分子量のポリエステ
    ル、ポリウレタンであることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれか1項記載の放射線像変換パネル。
  5. 【請求項5】 下引き層が硬化剤によって硬化された樹
    脂からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1
    項記載の放射線像変換パネル。
  6. 【請求項6】 下引き層の硬化剤がイソシアネートおよ
    びその誘導体であることを特徴とする請求項5記載の放
    射線像変換パネル。
  7. 【請求項7】 下引き層に銅−フタロシアニン色素を含
    有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記
    載の放射線像変換パネル。
  8. 【請求項8】 支持体が発泡PETであることを特徴と
    する請求項1〜7のいずれか1項記載の放放射線像変換
    パネル。
  9. 【請求項9】 蛍光体層の蛍光体が下記一般式(1)で
    表されるものであることを特徴とする請求項1〜8のい
    ずれか1項記載の放放射線像変換パネル。 一般式(1) Ba(1-x)2(x)FBr(y)(1-y):aM1,bLn,c
    O 〔式中、M1はLi,Na,K,Rb及びCsから選ば
    れる少なくとも1種のアルカリ金属、M2はBe,M
    g,Sr及びCaから選ばれる少なくとも1種のアルカ
    リ土類金属、LnはCe,Pr,Sm,Eu,Gd,T
    b,Tm,Dy,Ho,Nd,Er及びYbから選ばれ
    る少なくとも1種の希土類元素を表し、x,y,a,b
    及びcは、それぞれ0≦x≦0.3,0<y≦0.3,
    0≦a≦0.05,0<b≦0.2,0≦c≦0.1で
    ある。〕
  10. 【請求項10】 蛍光体層の蛍光体が下記一般式(2)
    で表されるものであることを特徴とする請求項1〜8の
    いずれか1項記載の放放射線像変換パネル。 一般式(2) Ba(1-x)2(x)FI:aM1,bLn,cO 〔式中、M1はLi,Na,K,Rb及びCsから選ば
    れる少なくとも1種のアルカリ金属、M2はBe,M
    g,Sr及びCaから選ばれる少なくとも1種のアルカ
    リ土類金属、LnはCe,Pr,Sm,Eu,Gd,T
    b,Tm,Dy,Ho,Nd,Er及びYbから選ばれ
    る少なくとも1種の希土類元素を表し、x,a,b及び
    cは、それぞれ0≦x≦0.3,0≦a≦0.05,0
    <b≦0.2,0≦c≦0.1である。〕
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか1項記載の
    放射線像変換パネルを、乾燥膜厚100μmの下引き層
    の長さ5cm、幅1cmの単膜を10分間シクロヘキサ
    ノン中で浸せきしたときの伸び率が1.8倍(180
    %)以下である下引き層を支持体上に塗設し、その上に
    質量で75%以上の高い固形分の蛍光体層を塗設して製
    造したことを特徴とする放射線像変換パネルの製造方
    法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜10のいずれか1項記載の
    放射線像変換パネルを、下引き層を乾燥膜厚100μm
    になるよう25μm厚の透明PETに塗設し乾燥した
    後、長さ5cm、幅2mmに断裁して、シクロヘキサノ
    ン中に浸せきした時のカール度1/rのrが5(cm)
    ≦r≦1000(cm)である下引き層を支持体上に塗
    設し、その上に質量で75%以上の高い固形分の蛍光体
    層を塗設して製造したことを特徴とする放射線像変換パ
    ネルの製造方法。
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