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JP2001339079A - 光起電力素子およびその製造方法 - Google Patents

光起電力素子およびその製造方法

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JP2001339079A
JP2001339079A JP2000159634A JP2000159634A JP2001339079A JP 2001339079 A JP2001339079 A JP 2001339079A JP 2000159634 A JP2000159634 A JP 2000159634A JP 2000159634 A JP2000159634 A JP 2000159634A JP 2001339079 A JP2001339079 A JP 2001339079A
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transparent conductive
amorphous thin
conductive film
film semiconductor
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英治 丸山
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武 中島
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透明導電膜と一導電型非晶質半導体層との間で
オーミック性を向上させ、良好な光電変換特性を有する
光起電力素子及びその製造方法を提供することが課題で
ある。 【解決手段】透明導電膜2の表面に少なくとも一導電型
の非晶質薄膜半導体層3と他導電型の非晶質薄膜半導体
層5とをこの順に備えた光起電力素子において、前記透
明導電膜2は前記表面の側にその内部よりも結晶性の低
い表面領域2aを備え、前記一導電型の非晶質薄膜半導
体層3は、該表面領域2aに被着形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明導電膜の表面
上に少なくとも一導電型の非晶質薄膜半導体層と他導電
型の非晶質薄膜半導体層とをこの順に備えた光起電力素
子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】非晶質シリコン、非晶質シリコンゲルマ
ニウム、非晶質シリコンカーバイドなどの非晶質薄膜半
導体の光電変換特性を利用した薄膜光起電力素子は、光
吸収に必要な半導体膜厚が単結晶Si、多結晶Si等の
結晶系半導体を利用した光起電力素子に比べて薄くする
ことができ、そのために素子の材料コストを低減するこ
とができる。
【0003】例えば、非晶質シリコンを用いた光起電力
素子の構造を、図4の素子構造断面図を参照して説明す
ると、ガラス、プラスティック等の透光性絶縁物からな
る基板11上に、SnO2、ITO,ZnO等の透光性
導電材料からなる透明導電膜12、p型の非晶質シリコ
ンカーバイド膜からなる第1の非晶質薄膜半導体層1
3、i型の非晶質シリコン膜からなる第2の非晶質薄膜
半導体層14、n型の非晶質シリコン膜からなる第3の
非晶質薄膜半導体層15、Al、Ag等からなる裏面金
属膜16が順次積層されて構成されている。
【0004】この光起電力素子では、基板11側から光
が入射し、i型の非晶質シリコン膜からなる第2の非晶
質薄膜半導体層14での光吸収により生成された電子・
ホール対を、pin接合により形成された電界により分
離し、この電子・ホール対をそれぞれ裏面金属膜16、
透明導電膜12を通じて収集する事で光起電力が生ず
る。従って、光起電力素子の光電変換特性を向上させる
ためには、第2の非晶質薄膜半導体層14に吸収される
光の光量を増加させる必要がある。このために、光を第
3の非晶質薄膜半導体層15/裏面金属膜16界面及
び、第1の非晶質薄膜半導体層13/透明導電膜12界
面で反射させ、光を第2の非晶質薄膜半導体層14を複
数回通過させる多重反射を利用したり、第2の薄膜半導
体層14の光入射側あるいは裏面側あるいは両側に凹凸
形状を形成し、光を散乱させることなどによって実質的
な光路長の伸長がはかられている。また、これと同時
に、第2の非晶質薄膜半導体層14以外の層、すなわ
ち、基板11、透明導電膜12、第1の非晶質薄膜半導
体層13、第3の非晶質薄膜半導体層15、裏面金属膜
16での光吸収を低減する事が必要である。特に、第2
の非晶質薄膜半導体層14の光入射側に存在する、基板
11、透明導電膜12、第1の非晶質薄膜半導体層13
での光吸収を抑制することが重要となる。
【0005】このうち基板11は、ガラス等の透光性材
料から構成されるために、非晶質シリコン膜の光感度の
ある波長領域の光を、ほぼ完全に透過させることから、
透明導電膜12、第1の非晶質薄膜半導体層13での光
吸収を低減することが望まれる。このため第1の非晶質
薄膜半導体層13には非晶質シリコンカーバイドが用い
られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、光起
電力素子においては、その光電変換特性を向上させるた
めに、特に透明導電膜12及び第1の非晶質薄膜半導体
層13での光吸収を低減するが必要である。
【0007】このうち透明導電膜12については、この
透明導電膜12を構成するSnO2、ITO、ZnO等
の金属酸化物の結晶性を高めることによりその光吸収を
低減することができるが、一方このように金属酸化物の
結晶性を高めると、この上に被着形成される第1の非晶
質薄膜半導体層13との間でオーミック性が劣化してし
まう。
【0008】特に、光吸収を低減する目的で、第1の非
晶質薄膜半導体層13として非晶質シリコンカーバイト
膜を用いた場合にあっては、該非晶質シリコンカーバイ
ト膜と前記結晶性の高い金属酸化物からなる透明導電膜
12との間でのオーミック性が著しく劣化し、良好な光
電変換特性を得ることができなかった。
【0009】そこで、この結晶性の高い金属酸化物から
なる透明導電膜12との間で良好なオーミック接合を形
成するため、この透明導電膜12上に被着形成される第
1の非晶質薄膜半導体層13の導電性を向上させる試み
が行われている。第1の非晶質薄膜半導体層13には導
電性を高めることを目的として故意に不純物元素が添加
されているが、該不純物元素の濃度を高くすることで、
第1の非晶質薄膜半導体層13の導電性を向上できる。
また、第1の非晶質薄膜半導体層13を微結晶化するな
どの方法も用いられる。しかしながら、第1の非晶質薄
膜半導体層13は、前記不純物元素濃度を高めると、キ
ャリアの再結合中心となる膜中の欠陥密度が増大するた
めに、光電変換特性の低下を招くこととなる。また、第
1の非晶質薄膜半導体層13として微結晶化膜を用いよ
うとすれば、薄膜では微結晶化しないことから膜厚を厚
くしなければならず、結果として第1の非晶質薄膜半導
体層13での光吸収が増大するために、光電変換特性を
向上させることができない。
【0010】また、ジボランプラズマによって透明導電
膜の表面を処理することにより、ZnOからなる透明導
電膜/p型非晶質半導体界面のオーミック性が向上する
ことも知られているが、ジボランプラズマ中にジボラン
ガスの分解によって水素ラジカルが発生し、該水素ラジ
カルがZnO表面を還元し、この還元された表面は光吸
収を増大させることから、光電変換特性の向上はわずか
なものであった。
【0011】従って、本発明は斯かる従来の課題を解決
し、良好な光電変換特性を有する光起電力素子及びその
製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために、本発明の光起電力素子は、透明導電膜の表
面に少なくとも一導電型の非晶質薄膜半導体層と他導電
型の非晶質薄膜半導体層とをこの順に備えた光起電力素
子において、前記透明導電膜は前記表面の側にその内部
よりも結晶性の低い表面領域を備え、前記一導電型の非
晶質薄膜半導体層は、該表面領域に被着形成することを
特徴とする。
【0013】さらに、本発明の光起電力素子は、前記表
面領域の膜厚が5〜150Åであることを特徴とする。
【0014】さらに、本発明の光起電力素子は、前記表
面領域がZnOからなることを特徴とする。
【0015】さらに、本発明の光起電力素子は、前記一
導電型の非晶質薄膜半導体層が非晶質シリコンカーバイ
ドからなることを特徴とする。
【0016】また、本発明の光起電力素子の製造方法
は、前記透明導電膜の表面を希ガスプラズマにより処理
する工程と、該希ガスプラズマにより処理された前記透
明導電膜の表面領域上に一導電型の非晶質薄膜半導体層
を被着形成する工程とを備えることを特徴とする。
【0017】さらに、本発明の光起電力素子の製造方法
は、前記表面領域は、前記希ガスプラズマにより処理す
る工程より形成されてなる、前記透明導電膜の表面側に
その内部よりも結晶性の低い表面領域であることを特徴
とする。
【0018】さらに、本発明の光起電力素子の製造方法
は、前記透明導電膜がZnOからなることを特徴とす
る。
【0019】さらに、本発明光起電力素子の製造方法
は、前記一導電型の非晶質薄膜半導体層が非晶質シリコ
ンカーバイドからなることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態に係わる光起
電力素子の構成を前述の図1を参照して説明する。
【0021】図中、1はガラスや石英などの透光性且つ
絶縁性を有する材料からなる基板、2はSnO2やZn
Oなどの金属酸化物からなる表面凹凸を有する透明導電
膜(膜厚:8000Å)、3は非晶質シリコンカーバイ
ドなどからなるp型の第1の非晶質薄膜半導体層(膜
厚:100Å)、4は非晶質シリコンなどからなるi型
の第2の非晶質薄膜半導体層(膜厚:2500Å)、5
は非晶質シリコンなどからなるn型の第3の非晶質薄膜
半導体層(膜厚:200Å)、6はAl,Agなどから
なる裏面金属膜(10000Å)である。ここで、本発
明の特徴となるのは、透明導電膜2がその表面側、即ち
第1の非晶質薄膜半導体層3が被着形成される面側に、
その内部よりも結晶性の低い表面領域2aを備えている
点である。この表面領域2aは、透明導電膜の表面を例
えば希ガスプラズマによって処理することで形成するこ
とができる。以下ではこの希ガスプラズマ処理によって
形成された厚み50〜150Åの表面領域2aについて
記述する。
【0022】本実施の形態に係る光起電力素子の製造方
法の一例を以下に示す。ここでは、表面領域2aを希ガ
スプラズマ処理によって形成する場合について記述す
る。
【0023】まず、ガラスからなる基板1上にDCスパ
ッタリング法によりZnOから成る透明導電膜を積層す
る。この場合のターゲット材料としてはZnO:Al
(Al2wt%)を使用し、成膜条件は、スパッタガス
としてのアルゴン流量50sccm、スパッタ時の真空
度5mTorr、高周波電力200W、基板温度100
℃の条件である。尚、ZnOのターゲット材料としてA
lを微量添加したものを用いたが、Gaを微量添加した
ものを用いてもよい。
【0024】引き続いて、i型非晶質シリコンからなる
第2の非晶質薄膜半導体層4での吸収を増加させるた
め、前記透明導電膜をHClなどの酸に浸漬し、該膜表
面の凹凸化処理を行う。尚、凹凸化処理にHClを用い
た場合、その濃度は0.5wt%、液温は30℃であ
る。
【0025】次に、前記透明導電膜の表面を希ガスを使
用したプラズマ処理することにより、その前記凹凸化処
理した表面側を改質して、この表面側に該膜内部よりも
結晶性の低い表面領域2aを形成し、結晶性の高い内部
領域と結晶性の低い表面領域2aを有する透明導電膜2
を作製する。ここで、前記希ガス種としてはHe,N
e,Ar,Kr,Xeを用いる事ができ、プラズマ処理
の条件は、真空度0.2Torr、高周波電力密度10
〜100mW/cm2、基板温度180℃である。
【0026】その後、上記表面領域2a上に、第1の非
晶質薄膜半導体層3、第2の非晶質薄膜半導体層4、第
3の非晶質薄膜半導体層5として、それぞれp型非晶質
シリコンカーバイド、i型非晶質シリコン、n型非晶質
シリコンをプラズマCVD法を用い表1に示す代表的な
反応条件によってこの順序で形成した。次に、前記第3
の非晶質薄膜半導体層3上に蒸着法によりAlからなる
裏面金属膜6を形成し、光起電力素子を完成する
【0027】
【表1】
【0028】以下、本実施例の光起電力素子の光電変換
特性と希ガスプラズマ処理時間の関係を調べた。
【0029】図2および図3は、以上の工程で製造した
光起電力素子の光電変換特性と希ガスプラズマ処理時間
との関係を示す特性図であり、図2は曲線因子(F.
F.)、図3は短絡電流(ISC)について夫々示してい
る。これらの図において、希ガスプラズマ処理時間がゼ
ロの状態とは、透明導電膜2においてその内部より結晶
性の低い表面領域2aを具備せず、透明導電膜2と第1
の非晶質薄膜半導体層3とを直接被着形成させた従来の
ものである。
【0030】まず、図2について言及する。ここで、曲
線因子(F.F.)は、光起電力素子の直列抵抗成分が
小さくなるにつれて曲線因子(F.F.)が増加し、1
の値に近づくほどオーミック特性が高くなることを示す
ことになる。図2によれば、透明導電膜2の内部より結
晶性の低い表面領域2aを具備しない従来の光起電力素
子、即ち図中の処理時間がゼロの状態では、曲線因子
(F.F.)が極端に低下することがわかる。これは透
明導電膜2と第1の非晶質薄膜半導体層3との接触界面
におけるオーミック特性が優れず、この光起電力特性と
しての直列抵抗成分が増加してしまうためである。一
方、本発明の光起電力素子は、希ガスプラズマ処理時間
の増加とともに、曲線因子(F.F.)が増加する。こ
のことから本発明の光起電力素子においては、素子直列
抵抗成分の低減が図られていることがわかる。
【0031】また、図2から、He,Ne,Ar,K
r,Xeと希ガス種が変われば曲線因子(F.F.)が
良好なものとなるのに要するプラズマ処理時間が変化し
ている事がわかる。ここで、それぞれの希ガス種におい
て、F.F.が0.7以上となる試料の断面を走査トン
ネル顕微鏡(TEM)により観察したところ、いずれの
希ガス種においても透明導電膜2と第1の非晶質薄膜半
導体層3との界面に、透明導電膜の内部領域よりも結晶
化率の低い表面領域2aが5Å以上存在し、さらに、透
明導電膜2の構成元素と第1の非晶質薄膜半導体層3の
構成元素とが数原子層レベルで合金化された合金化層
が、表面領域2aと第1の非晶質薄膜半導体層3との間
に介在していることがわかった。希ガスプラズマ処理を
行わないサンプルでは、結晶化率の低い表面領域と合金
化層がみられなかったことから、透明導電膜2の表面を
希ガスプラズマにさらす事により、透明導電膜の内部領
域よりも結晶化率の低い表面領域2aが5Å以上形成さ
れ、それに続く、第1の非晶質薄膜半導体層3の形成時
に、この結晶化率の低い表面領域2bの極表面の数原子
層が合金化するものと考えられる。
【0032】次に図3について言及する。短絡電流(I
SC)は、ゼロ・バイアス状態で光起電力素子から外部に
取り出せる電流密度であるが、この場合透明導電膜2以
外の構成要素の形成条件、寸法等が同一であることか
ら、短絡電流が減少することは透明導電膜2での光吸収
が増加していることを意味する。図3では、いずれの希
ガス種においても、希ガスプラズマ処理時間が、ある一
定の時間(希ガス種によって異なる)までは短絡電流
(ISC)は増加するが、その時間を超えると短絡電流
(ISC)は単調に減少する、すなわち、希ガスプラズマ
処理時間にはそれぞれ最適値があることがわかる。これ
は、曲線因子(F.F.)が改善されたことにより一旦
短絡電流(ISC)が増加するが、長時間プラズマにさら
されることによる下地である透明導電膜2のダメージに
起因した光透過損失により短絡電流(I SC)が減少する
ものと考えられる。また、希ガス種により短絡電流(I
SC)が最大となるプラズマ処理時間は異なるが、断面T
EM観察によれば、いずれの希ガス種においても短絡電
流(ISC)が最大となる透明導電膜の内部領域よりも結
晶化率の低い表面領域2aの膜厚は150Å程度であ
る。また、Arでは処理時間180秒、Krでは100
秒、Xeでは40秒程度で、希ガスプラズマ処理による
短絡電流(ISC)の利得はなくなる。ここで、希ガスプ
ラズマ処理による短絡電流(ISC)の利得はなくなるプ
ラズマ処理時間をtEとする。tEにおける、表面領域2
aの膜厚は、いずれの希ガス種においても約300Å程
度であった。一方、tEにおいては、曲線因子(F.
F.)では希ガスプラズマ処理による利得があるため、
トータルとして光電変換特性の向上が確認された。
【0033】上述の図2、図3の結果より、本発明起電
力素子の特徴である、希ガスプラズマ処理により形成さ
れる、内部の透明導電膜よりも結晶化率の低い表面領域
2aの膜厚は5〜300Å、好ましくは10〜150Å
が望ましいことがわかった。
【0034】また、ガスコストのことを勘案すればAr
が最も望ましい。
【0035】また、処理時間の観点からは、最も短いX
eが最も望ましくなる。
【0036】また、実施例1の光起電力素子において
は、ガラス基板上に透明導電膜、p型の非晶質薄膜半導
体、i型の非晶質薄膜半導体、n型の非晶質薄膜半導体
の順に形成したpin型光起電力素子を説明したが、本
発明の効果は、pin型光起電力素子にのみ限定される
ものではなく、ガラス基板上に透明導電膜、n型の非晶
質薄膜半導体、i型の非晶質薄膜半導体、p型の非晶質
薄膜半導体の順に形成したnip型光起電力素子におい
ても、その効果を有することが確認されている。
【0037】また、実施例1の光起電力素子において
は、単膜からなる透明導電膜について記述したが、組成
の異なる透明導電膜を2層以上積層した積層透明導電膜
の最表面層の表面領域を希ガスプラズマ処理により改質
しても、実施例1と同様の効果が見られる。
【0038】また、i型の非晶質薄膜半導体を備えない
ものについても適用することができる。
【0039】
【発明の効果】本発明の光起電力素子及び本発明の製造
方法によれば、透明導電膜と一導電型の薄膜半導体層と
のオーミック特性が向上し得、良好な光起電力特性を得
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に依る実施例の光起電力素子の断面構成
図である。
【図2】前記光起電力素子の光電変換特性図(曲線因子
と希ガスプラズマ処理時間の関係)である。
【図3】前記光起電力素子の光電変換特性図(電流と希
ガスプラズマ処理時間の関係)である。
【図4】従来のpin型光起電力素子の断面構成図であ
る。
【符号の説明】
1 基板 2 透明導電膜 2a 表面領域 3 第1の非晶質薄膜半導体層 4 第2の非晶質薄膜半導体層 5 第3の非晶質薄膜半導体層 6 裏面金属膜

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明導電膜の表面上に少なくとも一導電
    型の非晶質薄膜半導体層と他導電型の非晶質薄膜半導体
    層とをこの順に備えた光起電力素子であって、前記透明
    導電膜は前記表面側にその内部よりも結晶性の低い表面
    領域を備え、前記一導電型の非晶質薄膜半導体層は、該
    表面領域に被着形成されていることを特徴とする光起電
    力素子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光起電力素子におい
    て、前記表面領域の厚みが5〜300Åであることを特
    徴とする光起電力素子。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の光起電力素子に
    おいて、前記表面領域がZnOからなることを特徴とす
    る光起電力素子。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の光起
    電力素子において、前記一導電型の非晶質薄膜半導体層
    が非晶質シリコンカーバイドからなることを特徴とする
    光起電力素子。
  5. 【請求項5】 透明導電膜の表面を希ガスプラズマによ
    り処理する工程と、該希ガスプラズマにより処理された
    前記透明導電膜の表面領域上に一導電型の非晶質薄膜半
    導体層を被着形成する工程とを備えることを特徴とする
    光起電力素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の光起電力素子の製造方
    法において、前記表面領域は、前記希ガスプラズマによ
    り処理する工程より形成されてなる、前記透明導電膜の
    表面側がその内部よりも結晶性の低い表面領域であるこ
    とを特徴とする光起電力素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6のいずれかに記載の光起
    電力素子の製造方法において、前記透明導電膜がZnO
    からなることを特徴とする光起電力素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項5乃至7のいずれかに記載の光起
    電力素子の製造方法において、前記一導電型の非晶質薄
    膜半導体層が非晶質シリコンカーバイドからなることを
    特徴とする光起電力素子の製造方法。
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