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JP2001285631A - 領域判別方法および装置 - Google Patents

領域判別方法および装置

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JP2001285631A
JP2001285631A JP2000097226A JP2000097226A JP2001285631A JP 2001285631 A JP2001285631 A JP 2001285631A JP 2000097226 A JP2000097226 A JP 2000097226A JP 2000097226 A JP2000097226 A JP 2000097226A JP 2001285631 A JP2001285631 A JP 2001285631A
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dot
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JP2000097226A
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Tsutomu Kurose
勉 黒瀬
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Riso Kagaku Corp
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Riso Kagaku Corp
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/40Picture signal circuits
    • H04N1/40062Discrimination between different image types, e.g. two-tone, continuous tone

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  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Image Analysis (AREA)
  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 原稿の領域判別を行ない、その結果に応じて
濃度変換処理を行なう場合において、網点で表された中
間調部分に連続してベタ部分に滑らかに移り行くような
部分が存在する網点写真の原稿を使用したとき、網点部
分とベタ部分との境界部分に濃度段差が生じないように
する。 【解決手段】 注目画素P(i,j)を中心とする主走査方向
2m+1画素分、副走査方向1画素分の大きさの参照領域内
に存する、網点領域の画素であると判別された画素の数
Sを求め(S11)、 画素数Sが閾値th7 よりも大きく且つ
濃度D(i,j)が閾値th8 以上であるときには、注目画素P
(i,j)についての判定結果V(i,j),LR(i,j)を「1」(網
点領域の画素)に修正する(S12-YES〜S14)。そして、修
正済網点判定結果LR(i,j)に応じて濃度変換処理を行な
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、領域判別方法およ
び装置に関し、より詳細には、例えば、感熱孔版原紙に
穿孔を施して印刷を行なう製版印刷装置、電子写真技術
により感光体に潜像を形成し用紙に転写する装置(複写
機)、或いは感熱紙などに複写する装置(プリンタ)な
どに利用される領域判別方法および装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、製版や印刷(複写印刷を含
む)の分野では、文字や線画などの2値画像と写真や網
点などの階調画像とが混在した原稿をスキャナを用いて
読み取って、主走査方向と副走査方向に画素単位で標本
化された多階調画像信号を得、この多階調画像信号を2
値化し、2値化された2値化データに基づいて製版や印
刷を行なっている。
【0003】2値画像と階調画像とが混在する原稿を画
像処理装置を用いて出力する場合に好ましい出力結果を
得るためには、2値画像領域は適当な単一閾値により最
大濃度か最小濃度のどちらかに濃度変換(2値画像用濃
度変換)し、階調画像領域は入出力装置の特性を考慮し
て原画像の階調特性が保存されるように濃度変換(階調
画像用濃度変換)を施し、その後、2値画像領域につい
ては単一閾値を基準に2値化する単純2値化法により2
値化し、階調画像領域についてはディザ法や誤差拡散法
などの擬似中間調表現法を用いて2値化するのが一般的
である。また、網点写真にディザ法を用いた2値化を施
すとモアレが発生しやすいなどの問題があるので、写真
領域と網点領域の両者について、単純に同じ特性の濃度
変換処理を行ない、また同じ方法による2値化処理を行
なうことは好ましくない。
【0004】このためには画像の各部が文字領域などの
2値画像領域であるのか写真領域や網点領域などの階調
画像領域であるかを判別して、判別された領域に適した
画像処理、例えば上述のように、2値画像である領域に
ついては文字部分がより濃く出力されるようにする2値
画像用の濃度変換処理を行ない、階調画像である領域に
ついては出力画像においても階調性が保存されるように
写真画像用または網点画像用の濃度変換処理を行なう必
要がある。
【0005】このように、前記混在した原稿を使用する
場合には、読み取った原稿1枚分に相当する1フレーム
分の画像信号について、文字、写真、網点の各領域を正
確に判別し、各領域毎に最適な処理を行なう画像処理技
術が必要になっており、文字、写真、網点の各領域を判
別する方法として、従来より、多数の技術が提案されて
いる。
【0006】例えば、ある画素が網点領域の画素である
のか否かを判定する方法としては、一定の大きさの参照
領域内にあるエッジ数により判定する方法(特開平2−
274174号、特開平5−344331号など)、エ
ッジまたは濃度の極値(最大値または極小値)の存在す
る位置の間隔の情報を用いる方法(特開昭60−513
67号、特開昭62−88478号、特開平5−488
91号、特開平6−152944号など)、パターンマ
ッチングにより判定する方法(特開平3−80770
号、特開平5−110831号など)などが提案されて
いる。
【0007】一定の大きさの参照領域内にあるエッジ数
により判定する方法を実現する装置としては、例えば図
11に示すように、エッジ検出手段41、主走査方向網
点判定手段44、および副走査方向網点判定手段45か
ら構成されているものがある。
【0008】この装置における網点領域判別方法のアル
ゴリズムは、文字、銀塩写真、網点写真に関して、エッ
ジ数を特徴量として注目した場合には、網点写真部分と
文字や銀塩写真部分とではエッジ数とその並び方が異な
る性質を持っているという点を利用して、各画素が網点
領域の画素であるか否かを判定するものである。
【0009】具体的には、最初にエッジ検出手段41に
より注目画素と該注目画素周辺の近傍画素の各画素値を
参照してエッジ検出を行なう。次に、主走査方向網点判
定手段44において、エッジ検出手段41により得られ
たエッジ検出結果が、主走査方向1ライン上に、一定の
間隔以内でエッジが連続して所定の個数以上存在してい
る範囲を網点領域の候補点とする。網点写真の場合は文
字や写真の領域に比べて多数のエッジが存在するので、
この処理により網点領域か否かの判定を行なうことがで
きる。最後に、副走査方向網点判定手段45において、
注目画素を中心とした幅1画素の一定の高さの参照領域
内に、主走査方向網点判定手段45の結果が網点領域の
候補点となった画素の数を求め、この数が、所定の閾値
以上のときには注目画素を網点領域の最終候補点とす
る。一方、主走査方向網点判定手段45により網点領域
の候補点と判定された画素でも、上記の条件を満たさな
い画素は非網点領域の画素とする。このように、この処
理アルゴリズムは、エッジ検出結果を網点判定処理に利
用している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】一方、網点写真の中に
は、図3(A)および図4(A)に示すように、網点で
表された中間調部分に連続して、多数の画素に亘ってイ
ンクが連続して印刷されている比較的高濃度の部分(以
下ベタ部分とも言う)に滑らかに移り行くような部分を
有する網点写真もある。このようなベタ部分を有する網
点写真が含まれた原稿について、上述した従来の網点領
域判別のアルゴリズムを用いて領域判別を行なうと、ベ
タ部分においてはエッジ成分が検出されないので、該ベ
タ部分は網点領域(階調画像領域)と判別されず、例え
ば文字領域(2値画像領域)などの非網点領域と判別さ
れる(図3(B)参照)。
【0011】このとき、上述したように、判別された領
域に応じて、文字領域であると判別された部分の画素に
ついては2値画像用の濃度変換処理を行ない、網点写真
領域であると判別された部分の画素については網点画像
用の濃度変換処理を行なって出力すると、ベタ部分が濃
く出力される一方、網点部分がベタ部分よりも薄く出力
されるので、ベタ部分と網点部分との境界部分で濃度の
段差が生じ、観察者に違和感を与えるという問題が生じ
る。
【0012】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、網点写真において、網点部分に連続して比較的高
濃度の部分が存在したとき、網点部分と高濃度部分との
境界において濃度段差が生じないようにすることができ
る領域判別方法および装置を提供することを目的とする
ものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の領域
判別方法は、多数の画素で表現された画像情報の各画素
が網点領域の画素であるか非網点領域の画素であるか
を、各画素がエッジ画素であるか否かの判定結果に基づ
いて判別する画像情報の領域判別方法であって、非網点
領域の画素であると判別された画素の内、網点領域に連
続する所定の閾値以上の高濃度部分の全画素を網点領域
の画素と見做すことを特徴とするものである。
【0014】「網点領域に連続」とあるが、網点領域の
画素と高濃度部分の画素が隣接している場合に限らず、
本願発明においては、網点領域の画素から所定の画素分
だけ離れた位置に前記高濃度部分の画素が存在する場合
にも、網点領域に連続して前記高濃度部分の画素が存在
しているものと見做す。
【0015】本発明による第2の領域判別方法は、上記
第1の領域判別方法を別の観点から具体的に表したもの
であり、多数の画素で表現された画像情報の各画素が網
点領域の画素であるか非網点領域の画素であるかを、各
画素がエッジ画素であるか否かの判定結果に基づいて判
別する画像情報の領域判別方法であって、非網点領域の
画素であると判別された画素について、該画素を含む所
定サイズの参照領域内に存する、前記網点領域の画素で
あると判別された画素の数を求め、該数が所定の数より
も多く且つ該画素の濃度値が所定の閾値以上であるとき
には、該画素を網点領域の画素に修正することを特徴と
するものである。
【0016】ここで「該画素を網点領域の画素に修正す
る」とは、該画素が非網点領域の画素であるとされてい
た領域判別の結果を、網点領域の画素であると修正する
ことを意味する。これにより、該画素は網点領域の画素
と見做されたことになる。
【0017】「所定サイズの参照領域」は、処理対象と
なる画素が網点領域の画素から所定の画素分だけ離れた
範囲内にあるか否か、換言すれば第1の領域判別方法に
おける「網点領域に連続」しているか否かを判定するた
めのものである。該参照領域は少なくとも注目画素(処
理対象となる画素)を含んでいればよく、該注目画素を
中心とした参照領域であってもよいし、該注目画素が中
心からずれた位置に存する参照領域であってもよい。
【0018】「所定の数」は、対象画素に隣接するある
一方向のみに網点領域が含まれるような場合でも対象画
素を正確に網点領域の画素に修正することができるよう
にするために十分な画素数とするのが望ましく、該「所
定の数」は、例えば参照領域を構成する全画素数の1〜
2割程度の画素数とするなど、参照領域の大きさに応じ
て適宜決定するとよい。
【0019】また、前記「参照領域内に存する、前記網
点領域の画素であると判別された画素の数を求め、該数
が所定の数よりも多く且つ該画素の濃度値が所定の閾値
以上である」か否かを判定するに際しては、主走査方
向、副走査方向における初期位置に存在する画素を最初
の注目画素として1回目の判定処理を行ない、以下、該
注目画素を主走査方向或いは副走査方向に1画素ずつ移
動させながら、同様の処理を繰り返し、1走査分が終了
したら移動方向と直交する方向に1画素だけずらした位
置において、再度上述と同様の処理を繰り返すようにす
るとよい。
【0020】この場合、移動方向と直交する方向におけ
る参照領域のサイズは少なくとも1画素分あれば十分で
ある。一方、移動方向における参照領域のサイズは、網
点領域の画素からどの程度離れた位置に存する前記高濃
度部分の画素を網点領域に連続するものと見做すべきか
に応じて決定すればよい。このサイズが3画素分であっ
て注目画素がその中心に位置するときには、網点領域の
画素と高濃度部分の画素が隣接している場合のみが修正
対象画素となる。
【0021】また、上述の繰返し処理に際して、網点領
域の画素として常に修正前のものを使用する場合には、
注目画素の移動量に応じて参照領域のサイズを移動方向
に順次大きくする必要があるが、網点領域の画素に修正
された結果を次の判定処理に用いるようにすれば、参照
領域のサイズを変える必要がない。
【0022】さらに、このような繰返し処理を行なう
と、注目画素の移動方向に修正処理が進行するようにな
るので、例えば原稿の左から右に向かう方向を主走査方
向としたとき、原稿の右側に存する、網点領域に連続す
る前記高濃度部分の画素を網点領域の画素に修正すると
きには、注目画素を主走査方向に移動させながら上述の
処理を行なうようにし、逆に原稿の左側に存する前記高
濃度部分の画素を網点領域の画素に修正するときには、
注目画素を主走査方向とは逆方向に移動させながら上述
と同様の処理を行なうようにするとよい。
【0023】なお、網点領域に連続する前記高濃度部分
の画素が原稿の上部または下部に存在し且つ該高濃度部
分の左右いずれにも網点領域の画素が存在しない場合、
つまり網点写真の上側全部或いは下側全部が前記高濃度
部分であるときには、上記主走査方向若しくはその逆方
向に注目画素を移動させて上述の処理を行なっても、参
照領域内に網点領域の画素が存在し得ないので、該高濃
度部分の画素の判定結果を網点領域の画素であると修正
することができない。
【0024】このような場合には、例えば原稿の上から
下に向かう方向を副走査方向とし、注目画素を副走査方
向に移動させながら上述と同様の処理を行なうことによ
り下部に存する前記高濃度部分の画素の判定結果を網点
領域の画素であると修正することができ、逆に注目画素
を副走査方向とは逆方向に移動させながら上述と同様の
処理を行なうことにより上部に存する前記高濃度部分の
画素の判定結果を網点領域の画素であると修正すること
ができる。
【0025】また、副走査方向の参照領域のサイズを2
画素分以上とすれば、上部または下部の高濃度部分と網
点領域との境界部において、参照領域内に網点領域の画
素を存在させることができるようになるので、注目画素
を主走査方向(或いはその逆方向)に移動させて上述の
処理を行なうだけで、上部または下部の高濃度部分の全
画素についての判定結果を網点領域の画素であると修正
することもできる。
【0026】このように、網点領域に連続する前記高濃
度部分の画素が原稿のどの部分に存在するのかに応じて
注目画素の移動方向を適宜変更したり或いは参照領域の
サイズを変更するようにすれば、網点領域に連続する前
記高濃度部分の全画素についての判定結果を確実に網点
領域の画素であると修正する、換言すれば、網点領域に
連続する所定の閾値以上の高濃度部分の全画素を確実に
網点領域の画素と見做すことができる。
【0027】本発明による第1の領域判別装置は、上記
第1の領域判別方法を実現する装置、即ち多数の画素で
表現された画像情報の各画素が網点領域の画素であるか
否かを、各画素がエッジ画素であるか否かの判定結果に
基づいて判別する網点領域判別手段を備えた画像情報の
領域判別装置であって、網点領域判別手段により非網点
領域の画素であると判別された画素の内、網点領域に連
続する所定の閾値以上の高濃度部分の画素を網点領域の
画素と見做す手段をさらに備えたことを特徴とするもの
である。
【0028】本発明による第2の領域判別装置は、上記
第2の領域判別方法を実現する装置、即ち多数の画素で
表現された画像情報の各画素が網点領域の画素であるか
否かを、各画素がエッジ画素であるか否かの判定結果に
基づいて判別する網点領域判別手段を備えた画像情報の
領域判別装置であって、網点領域判別手段により非網点
領域の画素であると判別された画素について、該画素を
含む所定サイズの参照領域内に存する、網点領域の画素
であると判別された画素の数を求め、該数が所定の数よ
りも多く且つ該画素の濃度値が所定の閾値以上であると
きには、該画素を網点領域の画素に修正する修正手段を
さらに備えたことを特徴とするものである。
【0029】
【発明の効果】本発明による領域判別方法および装置に
よれば、網点領域に連続して所定の閾値以上の高濃度部
分が存在したときには、この高濃度部分の全画素を、網
点領域の画素と見做す、具体的には非網点領域の画素で
あるとされていた領域判別結果を網点領域の画素である
と修正するようにしたので、該高濃度部分の全画素に対
しても、網点領域に対応する濃度変換処理を施すことが
できるので、網点部分と高濃度部分との境界において濃
度段差が生じることがなく、観察者に違和感を与える心
配がなくなる。
【0030】また、本発明による領域判別方法および装
置によれば、非網点領域の画素であると判別された画素
のみを修正処理の対象としているので、網点領域の画素
であると判別された結果を非網点領域の画素であると修
正することはない、換言すれば網点領域の画素を非網点
領域の画素と見做すことはないので、本発明を適用した
ことによる弊害は殆ど生じない。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。
【0032】図1は本発明による領域判別装置の一実施
の形態を用いた画像処理装置の概略構成を示すブロック
図である。
【0033】図1に示すように、この画像処理装置1
は、画像データD0を取り込むスキャナ部10、取り込
まれた画像データが網点画像部分のデータの場合に含ま
れるモアレ周波数成分を除去するモアレ除去処理部2
0、入力された画像データが担持する画像の各部分が文
字領域などの2値画像領域であるのか写真領域や網点領
域などの階調画像領域であるかを判別する領域判別部3
0、スキャナ部10から出力された画像データD0、モ
アレ除去処理部20から出力されたモアレ除去済画像デ
ータD1および領域判別部30から出力された画素属性
情報J1が入力され、画像データD0またはモアレ除去
済画像データD1に対して画素属性情報J1に応じた濃
度変換処理を行なう濃度変換処理部60、濃度変換処理
部60から出力された画像データD2に対して、誤差拡
散法や網点2値化法などにしたがって2値化処理を行な
う2値化処理部70、および製版処理や印刷処理を行な
う画像出力部80を備えている。
【0034】モアレ除去処理部20は、一般的に知られ
ているローパスフィルタなどを用いてスムージング処理
を行なって、一旦網点情報をボカす処理を行なうもので
ある。
【0035】本発明による領域判別装置の一態様である
領域判別部30は、文字/写真判定処理部31と、本発
明の網点領域判別手段としての網点領域判定処理部40
と、画素属性判定処理部50とから構成されている。
【0036】文字/写真判定処理部31は、エッジ検出
結果や画像の濃度情報に基づいて、スキャナ部10で読
み取った画像データD0の各画素が文字領域の画素であ
るのか銀塩写真領域の画素であるのかを判定するもので
ある。
【0037】本発明の主要部をなす網点領域判定処理部
40は、画像データD0の各画素が網点領域の画素であ
るのか非網点領域の画素であるのか、換言すれば網点領
域の画素であるのか否かを判定するものである。
【0038】画素属性判定処理部50は、文字/写真判
定処理部31と網点領域判定処理部40における判別結
果に基づいて、スキャナ部10で読み取った画像データ
D0の各画素が、文字領域、銀塩写真領域および網点領
域の内のいずれの領域に属するのかを判定し、その判定
結果として画素属性情報J1を濃度変換処理部60に出
力する。
【0039】この画素属性判定処理部50における判定
処理の際には、網点領域判定処理部40における判別結
果を最優先にして画素の属性を決定する。すなわち、網
点領域検出処理部40により網点であると判定された画
素については、文字/写真判定処理部31の判定結果に
拘わらず、その画素の属性を網点であると判定し、網点
であることを示す画素属性情報J1を出力する。一方、
網点領域検出処理部40により網点でないと判定された
画素については、文字/写真判定処理部31の判定結果
をその画素の属性とし、この属性を示す画素属性情報J
1を出力する。
【0040】濃度変換処理部60は、画素属性判定処理
部50から入力された画像属性情報J1が網点であるこ
とを示している場合にはモアレ除去済画像データD1に
対して写真用の濃度変換処理を施す一方、画像属性情報
J1が文字あるいは写真であることを示している場合に
は画像データD0に対して文字用あるいは写真用の濃度
変換処理を施すものである。
【0041】次に網点領域判定処理部40の詳細につい
て説明する。
【0042】網点領域判定処理部40は、その詳細ブロ
ック図を図2に示すように、エッジ検出手段41、主走
査方向網点判定手段44、および副走査方向網点判定手
段45から構成された網点判定処理手段46と、左/右
方向修正手段47および右/左方向修正手段48から構
成された本発明の主要部をなす網点判定結果修正手段4
9とから成る。
【0043】この網点判定処理手段46は、新聞、雑
誌、ユーザがコンピュータやワードプロセッサ上で作成
した文書など、種々の文書原稿に含まれる網点写真や網
掛けなどの網点領域を自動的に判別するものである。な
お、図2から明らかなように、この網点判定処理手段4
6は、図11に示した従来の構成にかかる網点領域判別
装置と同じ構成であり、網点領域判別のアルゴリズムも
従来のものと同じである。ここでは網点判定処理手段4
6の作用についての詳細な説明は割愛するが、副走査方
向網点判定結果Vの値は、網点領域画素であることを示
すときには「1」であり、非網点領域画素であることを
示すときには「0」である。
【0044】一方、網点判定結果修正手段49における
修正処理の目的は、網点判定処理手段46において非網
点領域の画素であると判別された画素の内、網点領域に
連続する所定の閾値以上の比較的高濃度のベタ部分の全
画素については、その判別結果を網点領域の画素である
と修正し、結果として、この高濃度部分の全画素を網点
領域の画素と見做すことである。
【0045】例えば、図3(A),図4(A)に示すよ
うに、網点で表された中間調部分に連続して、多数の画
素に亘ってインクが連続して印刷されている比較的高濃
度のベタ部分に滑らかに移り行くような部分を有する網
点写真が含まれた原稿について、網点判定処理手段46
において、従来の網点領域判別のアルゴリズムを用いて
領域判別を行なうと、ベタ部分においてはエッジ成分が
検出されないので、該ベタ部分は網点領域と判別され
ず、図3(A)については図3(B)に示すように、例
えば文字領域などの非網点領域と判別される。
【0046】しかしながら、網点写真の中のベタ部分
は、全体としては網点写真を構成するので、理想的に
は、図3(C)に示すように、ベタ部分をも網点領域部
分であるとするのが望ましい。網点判定結果修正手段4
9が、この処理を行なうものとして機能する。以下、網
点判定結果修正手段49の作用について詳細に説明す
る。
【0047】最初に、網点写真の右側にあるベタ部分
(図3(A)参照)についての修正処理を行なう左/右
方向修正手段47の作用について、図5に示すフローチ
ャートを参照して説明する。なお、この図5においては
処理のステップ番号にS印を付けて表す。
【0048】ここでは、原稿上の左上に対応する画素番
号(0,0)の画素から順に右方向(主走査方向)に注
目画素を1画素ずつ移動させて、1ライン分(1主走査
分)の処理の終了後は1画素分下のラインを同様に処理
するものとする。
【0049】先ず、左上の画素番号(0,0)の画素を
注目画素P(i,j)とする(S10)。ここで、iは
主走査方向の画素番号、jは副走査方向の画素番号を示
す。なお、図中点線で示した処理ステップ20について
は後述するので、ステップ10から直接ステップ11に
移行するものとする。
【0050】次に、注目画素P(i,j)を中心とした
主走査方向に幅2m+1画素分、副走査方向に高さ1画
素分(1ライン)の参照領域内に、副走査方向網点判定
結果V(i+k,j)(但しkは−mから+mまで)が
網点領域画素であることを示す画素がいくつあるか、即
ち参照領域内に存する、副走査網点判定手段45により
網点らしいと判定された画素数Sを求める。具体的に
は、副走査方向網点判定結果V(i+k,j)の値は、
網点領域画素であることを示すときには「1」であり、
非網点領域画素であることを示すときには「0」である
ので、K=−mからK=+mまでの副走査方向網点判定
結果V(i+k,j)を加算することにより画素数Sが
求めることができる(S11)。
【0051】次に、該画素数Sが閾値th7より大きく
且つ注目画素P(i,j)の濃度値(画像データ)D
(i,j)が閾値th8より大きいか否かを判定し(S
12)、条件を満たす場合は注目画素P(i,j)の副
走査方向網点判定結果V(i,j)を1にする一方(S
12−YES、S13)、条件を満たさないときにはそ
のままステップ14に移行する(S13−NO)。
【0052】次に、左/右方向修正済網点判定結果LR
(i,j)を副走査方向網点判定結果V(i,j)とす
る(S14)。これにより、副走査網点判定手段45に
よる注目画素P(i,j)の副走査方向網点判定結果V
(i,j)が非網点領域画素であることを示す「0」で
ある場合において、前記画素数Sが閾値th7より大き
く且つ注目画素P(i,j)の濃度値D(i,j)が閾
値th8より大きいときには、注目画素P(i,j)の
副走査方向網点判定結果V(i,j)が「0」から
「1」に修正され、左/右方向修正手段47から左/右
方向修正済網点判定結果LR(i,j)として「1」が
出力され、それ以外は「0」が出力される。なお、ステ
ップ13において副走査方向網点判定結果V(i,j)
を「1」にしたのは、注目画素P(i,j)の位置を移
動させた次ループ以降のステップ11における処理にお
いて、修正された副走査方向網点判定結果Vを利用する
ことができるようにするためである。
【0053】次に、ステップ11から14までの処理が
1ライン分(1主走査分)の全画素について終了するま
で、即ち注目画素P(i,j)が左から右に向かって1
画素ずつ順次移動してiが主走査方向画素数以上となる
まで、i=i+1とした後、繰り返し同様の処理を行な
い(S15,16)、1ライン分の処理終了後に注目画
素の位置を、原稿全体について同様の処理が終了するま
で、即ちjが副走査方向画素数以上になるまで、j=j
+1として1つ下のラインに順次移動させて、「i=
0」から繰り返し同様の処理を行なう(S17〜1
9)。
【0054】なお、上述した処理アルゴリズムは、原稿
の全画素についてステップ11から13までの処理がな
されるようにしているが、本処理の目的は、副走査方向
網点判定手段45による判定結果において、非網点領域
の画素であると判定された画素の内、網点領域に連続す
る所定の閾値th8以上の比較的高濃度のベタ部分の画
素の判定結果を網点領域の画素であると修正し、これに
より、網点写真の右側にあるベタ部分の全画素を網点領
域の画素と見做すことにある。したがって、副走査方向
網点判定手段45による判定結果において、非網点領域
の画素であると判定された画素のみを修正処理の対象と
すればよいので、図中点線で示すように、副走査方向網
点判定結果V(i,j)が「0」であるか否かを判定す
るステップ20をステップ10と11との間に設け、注
目画素P(i,j)の副走査方向網点判定結果V(i,
j)が「0」である画素についてのみステップ11から
13までの処理がなされるようにし、副走査方向網点判
定結果V(i,j)が「1」である場合にはステップ1
4に直ちに移行させるようにしてもよい。この場合の繰
り返し処理においては、ステップ11から14までおよ
び20の処理が1ライン分の全画素について終了するま
で注目画素の位置を左から右に向かって1画素ずつ順次
移動させ(S15,16)、原稿全体について終了する
まで1ライン分の処理終了後に注目画素の位置を1つ下
のラインに順次移動させるようにする(S17〜1
9)。
【0055】なお、この処理アルゴリズムにおいては、
ステップ20を設けるか否かに拘わらず、網点領域の画
素であると判定された結果を非網点領域の画素であると
修正することはない。
【0056】図6は、上述した処理アルゴリズムの具体
例を示す図である。ここでは参照領域の幅2m+1を5
画素分、閾値th7を1、閾値th8を100としてい
る。
【0057】(A)は、あるラインについての画素の濃
度値Dを示したものであり、ベタ部分の画素である画素
番号21から25までは濃度値Dがいずれも100以上
であり、ベタ部分でない画素番号26から28までは濃
度値Dが100以下である。なお、画素番号15以下の
画素については本処理には関係ないので省略して示して
いる。
【0058】(B)は、該ラインについての副走査方向
網点判定結果Vを示しており、画素番号6から20まで
が斜線で示す「1」、それ以外は空欄で示す「0」であ
る。
【0059】(C)は、網点領域画素(画素番号6〜2
0)に隣接する画素番号21を注目画素Pに設定した場
合における左/右方向修正済網点判定結果LRを示して
おり、(B)に示すように、参照領域内に2つの「1」
が含まれ、且つ(A)に示すように濃度値Dが100以
上であるので、その判定結果は「0」から「1」に修正
される。
【0060】この修正結果を利用して、同様の処理を画
素番号22以降についても繰り返し行なうことにより、
画素番号22から25までの画素についての判定結果が
「0」から「1」に順次修正される((D)〜(G)参
照)。一方、画素番号26以降では、(A)に示すよう
に濃度値Dが100未満であるので、その判定結果は
「0」のままである。これにより、1ライン分の最終的
な左/右方向修正済網点判定結果LRは、(G)に示し
たものと同じになる。
【0061】したがって、本発明を適用することによ
り、副走査方向網点判定手段45による判定結果におい
て、非網点領域の画素であると判定された画素の内、網
点写真の右側において網点部分に連続する閾値th8以
上のベタ部分の全画素の判定結果が網点領域の画素であ
ると修正され、結果的に、網点写真の右側にあるベタ部
分の全画素を網点領域の画素と見做すことができるよう
になる。
【0062】そして、画素属性判定処理部50における
判定処理の際には、左/右方向修正済網点判定結果LR
(i,j)に応じて画素の属性を決定するので、修正済
網点判定結果LR(i,j)が「1」の画素については
画素の属性が網点であると判定され、判定結果が修正さ
れたベタ部分についても網点であることを示す画素属性
情報J1が出力されるようになる。したがって、濃度変
換処理部60は、ベタ部分についても、モアレ除去済画
像データD1に対して写真用の濃度変換処理を施すよう
になるので、網点部分とベタ部分との境界において濃度
段差が生じることがなく、観察者に違和感を与える心配
がなくなる。
【0063】なお、上述した処理アルゴリズムにおいて
は、注目画素の移動方向に修正処理が進行するようにな
るので、上述のように注目画素を主走査方向(左から
右)に移動させたときには、図3に示すように、原稿の
右側に存するベタ部分の全画素を網点領域の画素に修正
することができるが、このままでは、図4(A)に示す
ように、原稿の左側に存するベタ部分の全画素を網点領
域の画素に修正することはできない。
【0064】図5に示した処理アルゴリズムにおいて生
じ得る不具合の具体例を図7に示す。なお、図6と同様
に、参照領域の幅2m+1を5画素分、閾値th7を
1、閾値th8を100とする。
【0065】(A)はあるラインについての画素の濃度
値Dを示したものであり、ベタ部分でない画素番号0か
ら2までは濃度値Dが100以下であり、ベタ部分の画
素である画素番号3から7までは濃度値Dがいずれも1
00以上である。なお、画素番号12以上の画素につい
ては本説明には関係ないので省略して示している。
【0066】(B)は、該ラインについての副走査方向
網点判定結果Vを示しており、画素番号8から21まで
が斜線で示す「1」、それ以外は空欄で示す「0」であ
る。
【0067】(C)は、画素番号3を注目画素Pに設定
した場合における左/右方向修正済網点判定結果LRを
示しており、(B)に示すように、参照領域内には判定
結果「1」の画素が1つも含まれないので、その判定結
果は「0」のままである。
【0068】この修正結果を利用して、同様の処理を画
素番号5まで繰り返しても、参照領域内には判定結果
「1」の画素が1つも含まれないので、その判定結果は
「0」のままである((C)〜(E)参照)。
【0069】次に、(E)において、画素番号6を注目
画素Pに設定した場合には、判定結果が「1」である画
素番号8の画素が参照領域内に含まれるようになり、且
つ(A)に示すように濃度値Dが100以上であるの
で、その判定結果は「0」から「1」に修正される
((F)参照)。この修正結果を利用して、(F)にお
いて、同様の処理を画素番号7についても繰り返し行な
うと、画素番号7についての判定結果も「0」から
「1」に修正される((G)参照)。
【0070】つまり、図5に示した処理アルゴリズムの
ように、注目画素を左から右に移動させたときには、図
4(B)に示すように、原稿の左側に存するベタ部分の
うち、網点領域の画素に隣接する一部の画素(図7の例
では画素番号6,7の2画素)についての判定結果のみ
を網点領域の画素であると修正することができるに留ま
る。
【0071】しかしながら、このように網点領域に連続
してその左側にベタ部分が存在するときには、注目画素
を右から左(主走査方向とは逆方向)に移動させながら
図5に示したアルゴリズムと同様の処理を行なうことに
より、上述の不具合を解決することができる。右/左方
向修正手段48がこの処理を行なうものとして機能す
る。
【0072】右/左方向修正手段48の作用を説明する
フローチャートを図8に示す。なお、この図8において
も、処理のステップ番号にS印を付けて表す。
【0073】この処理アルゴリズムにおいては、主走査
方向についての注目画素の初期値を「0」ではなく「主
走査方向の画素数−1」としていること(S30)、修
正処理の際の対象とする判定結果を副走査方向網点判定
結果Vではなく左/右方向修正済網点判定結果LRとし
ていること(S31,33)、繰返し処理に際しては、
ステップ31から34までの処理が1ライン分(1主走
査分)の全画素について終了するまで、即ち注目画素P
(i,j)が右から左に向かって1画素ずつ順次移動し
てiが0以下となるまで、i=i−1とした後、繰り返
し同様の処理を行ない(S35,36)、原稿全体につ
いて同様の処理が終了するまで、即ちjが副走査方向画
素数以上になるまで、1つ下のラインに順次移動させ
て、「i=主走査方向の画素数−1」から繰り返し同様
の処理を行なう(S37〜39)ようにしている点が図
5に示したフローチャートと異なる。
【0074】一方、修正処理に関しては、注目画素を右
から左に移動させながら処理している点を除いて、図5
に示したアルゴリズムと同様に行なわれるので、網点写
真の左側において網点部分に連続する閾値th8以上の
ベタ部分の全画素の判定結果が網点領域の画素であると
修正される。
【0075】また、図2に示したブロック図および図8
に示したフローチャートから判るように、この実施の形
態においては、網点判定処理手段46による判定結果に
対して、左/右方向修正手段47により左から右に向か
って修正処理を行ない、その後、この左/右方向修正手
段47の修正結果に対して、右/左方向修正手段48に
より右から左に向かって修正処理を行なうように構成し
ているので、網点領域に連続して存在する左右両側のベ
タ部分の判定結果を網点領域の画素であると修正するこ
とができる。なお、図2において、左/右方向修正手段
47と右/左方向修正手段48の配置を逆にした接続構
成とした場合には、前述の処理の順番が異なるが、同様
に、網点領域に連続して存在する左右両側のベタ部分の
判定結果を網点領域の画素であると修正することができ
る。
【0076】なお、上述のように、注目画素を、左から
右或いは右から左に向かって移動させたとしても、網点
領域に連続するベタ部分の画素が原稿の上部または下部
に存在し且つ該ベタ部分の左右いずれにも網点領域の画
素が存在しない場合、具体的には、網点写真の上側全部
がベタ部分であるとき、または下側全部がベタ部分であ
るときには、参照領域内に網点領域の画素が存在し得な
いので、該ベタ部分の画素の判定結果を網点領域の画素
であると修正することができない。
【0077】このような場合には、例えば原稿の上から
下に向かう副走査方向に注目画素を移動させながら上述
と同様の処理を行なうようにすれば、下部に存するベタ
部分の画素の判定結果を網点領域の画素であると修正す
ることができ、逆に原稿の下から上に向かう副走査方向
とは逆方向に注目画素を移動させながら上述と同様の処
理を行なうようにすれば、上部に存するベタ部分の画素
の判定結果を網点領域の画素であると修正することがで
きる。
【0078】また、副走査方向における参照領域のサイ
ズを2画素分以上、例えば図9に示すように、注目画素
の上にさらに1ライン分を追加した2画素分とすると共
に、1ライン分の処理終了後に注目画素の位置を原稿の
上から下の方向(副走査方向)に対象ラインを順次移動
させるようにすれば、図中「2」で示した下部のベタ部
分における、「1」で示した網点部分との境界部に注目
画素Pを設定したとき、参照領域内に網点部分の画素を
存在させることができるようになるので、注目画素Pを
左から右に向かう主走査方向(或いはその逆方向)に移
動させて図5或いは図8に示したアルゴリズムと同様の
処理を行なうだけで、下部のベタ部分の全画素について
の判定結果を網点領域の画素であると修正することがで
きるようになる。
【0079】また、図10に示すように、注目画素の下
にさらに1ライン分を追加した2画素分とすると共に、
1ライン分の処理終了後に注目画素の位置を原稿の下か
ら上の方向(副走査方向)に対象ラインを順次移動させ
るようにすると、上部のベタ部分における網点部分との
境界部に注目画素Pを設定したとき、参照領域内に網点
部分の画素を存在させることができるようになるので、
上述と同様に、注目画素Pを主走査方向(或いはその逆
方向)に移動さるだけで、上部のベタ部分の全画素につ
いての判定結果を網点領域の画素であると修正すること
ができるようになる。
【0080】以上、詳細に説明したように、本発明によ
る領域判別方法および装置を適用して、網点領域に連続
する所定の閾値以上の高濃度部分の画素が原稿のどの部
分に存在するのかに応じて、注目画素の移動方向を適宜
変更したり或いは参照領域のサイズを変更するようにす
れば、網点領域に連続する前記高濃度部分の全画素につ
いての判定結果を確実に網点領域の画素であると修正す
る、換言すれば、網点領域に連続する前記高濃度部分の
全画素を確実に網点領域の画素と見做すことができるよ
うになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による領域判別装置を包含した画像処理
装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明による領域判別装置の主要部をなす網点
領域判定処理部の詳細を示したブロック図
【図3】網点写真中の網点部分の右側にベタ部分が存在
する場合について説明する図
【図4】網点写真中の網点部分の左側にベタ部分が存在
する場合について説明する図
【図5】左/右方向修正手段の作用を説明するフローチ
ャート
【図6】図5に示した処理アルゴリズムの具体例を示す
【図7】図5に示した処理アルゴリズムにおいて生じ得
る不具合の具体例を示した図
【図8】右/左方向修正手段の作用を説明するフローチ
ャート
【図9】網点写真の下部のベタ部分の判定結果を修正す
る一方法を示した図
【図10】網点写真の上部のベタ部分の判定結果を修正
する一方法を示した図
【図11】従来の網点領域判別装置の構成を示すブロッ
ク図
【符号の説明】
1 画像処理装置 10 スキャナ部 20 モアレ除去処理部 30 領域判別部 31 文字/写真判定処理部 40 網点領域判定処理部 46 網点判定処理手段 49 網点判定結果修正手段 50 画素属性判定処理部 60 濃度変換処理部 70 2値化処理部 80 画像出力部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H084 AA13 AE01 AE05 AE06 BB12 CC09 5C077 MP02 MP06 MP07 PP27 PP43 PP47 PP51 PP68 PQ17 PQ20 TT04 TT06 5L096 AA06 BA07 BA17 CA14 EA35 FA06 FA43 FA44

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の画素で表現された画像情報の各画
    素が網点領域の画素であるか非網点領域の画素であるか
    を、前記各画素がエッジ画素であるか否かの判定結果に
    基づいて判別する前記画像情報の領域判別方法におい
    て、 前記非網点領域の画素であると判別された画素の内、前
    記網点領域に連続する所定の閾値以上の高濃度部分の全
    画素を網点領域の画素と見做すことを特徴とする領域判
    別方法。
  2. 【請求項2】 多数の画素で表現された画像情報の各画
    素が網点領域の画素であるか非網点領域の画素であるか
    を、前記各画素がエッジ画素であるか否かの判定結果に
    基づいて判別する前記画像情報の領域判別方法におい
    て、 前記非網点領域の画素であると判別された画素につい
    て、該画素を含む所定サイズの参照領域内に存する、前
    記網点領域の画素であると判別された画素の数を求め、
    該数が所定の数よりも多く且つ該画素の濃度値が所定の
    閾値以上であるときには、該画素を網点領域の画素に修
    正することを特徴とする領域判別方法。
  3. 【請求項3】 多数の画素で表現された画像情報の各画
    素が網点領域の画素であるか否かを、前記各画素がエッ
    ジ画素であるか否かの判定結果に基づいて判別する網点
    領域判別手段を備えた前記画像情報の領域判別装置にお
    いて、 前記網点領域判別手段により非網点領域の画素であると
    判別された画素の内、前記網点領域に連続する所定の閾
    値以上の高濃度部分の画素を網点領域の画素と見做す手
    段をさらに備えたことを特徴とする領域判別装置。
  4. 【請求項4】 多数の画素で表現された画像情報の各画
    素が網点領域の画素であるか否かを、前記各画素がエッ
    ジ画素であるか否かの判定結果に基づいて判別する網点
    領域判別手段を備えた前記画像情報の領域判別装置にお
    いて、 前記網点領域判別手段により非網点領域の画素であると
    判別された画素について、該画素を含む所定サイズの参
    照領域内に存する、前記網点領域の画素であると判別さ
    れた画素の数を求め、該数が所定の数よりも多く且つ該
    画素の濃度値が所定の閾値以上であるときには、該画素
    を網点領域の画素に修正する修正手段をさらに備えたこ
    とを特徴とする領域判別装置。
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