JP2001115813A - エンジンのオイル循環装置 - Google Patents
エンジンのオイル循環装置Info
- Publication number
- JP2001115813A JP2001115813A JP29697299A JP29697299A JP2001115813A JP 2001115813 A JP2001115813 A JP 2001115813A JP 29697299 A JP29697299 A JP 29697299A JP 29697299 A JP29697299 A JP 29697299A JP 2001115813 A JP2001115813 A JP 2001115813A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oil
- chamber
- chain
- valve
- engine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】タイミングチェーンを収容するチェーン室を、
動弁室のオイルをオイル溜室へ戻すオイル戻し通路とし
て利用するに際し、オイル戻りを向上する。 【解決手段】各バンクLH,RHにおけるシリンダヘッ
ド5,6の動弁室5a,6aを、それぞれ各シリンダヘ
ッド5,6及び各シリンダブロック2a,2bに形成し
たオイル戻し通路2c,2dを介してシリンダブロック
2の底部に備えたオイル溜室4aに連通する。そして、
動弁室と、シリンダブロック2の底部に備えたオイル溜
室4aとを、タイミングチェーン18,23を収容する
チェーン室11を介して連通する場合に、各バンクの動
弁室5a,6aのうち、エンジン運転時のタイミングチ
ェーン18,23の回転方向により、動弁室の圧力がオ
イル溜室4aの圧力よりも高くなるLHシリンダヘッド
5の動弁室5aのみをオイル戻り通路25によりチェー
ン室11に連通する。
動弁室のオイルをオイル溜室へ戻すオイル戻し通路とし
て利用するに際し、オイル戻りを向上する。 【解決手段】各バンクLH,RHにおけるシリンダヘッ
ド5,6の動弁室5a,6aを、それぞれ各シリンダヘ
ッド5,6及び各シリンダブロック2a,2bに形成し
たオイル戻し通路2c,2dを介してシリンダブロック
2の底部に備えたオイル溜室4aに連通する。そして、
動弁室と、シリンダブロック2の底部に備えたオイル溜
室4aとを、タイミングチェーン18,23を収容する
チェーン室11を介して連通する場合に、各バンクの動
弁室5a,6aのうち、エンジン運転時のタイミングチ
ェーン18,23の回転方向により、動弁室の圧力がオ
イル溜室4aの圧力よりも高くなるLHシリンダヘッド
5の動弁室5aのみをオイル戻り通路25によりチェー
ン室11に連通する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動弁室へ供給した
オイルの一部をチェーン室を経てオイル溜室へ戻るよう
にしたエンジンのオイル循環装置に関する。
オイルの一部をチェーン室を経てオイル溜室へ戻るよう
にしたエンジンのオイル循環装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えは特開平8−218941号
公報に開示されているように、クランク軸とカム軸とを
連動させるタイミング伝達部材としてタイミングチェー
ンを採用するエンジンは、タイミングチェーンを収容す
るチェーン室を、動弁室とオイル溜室とを連通するオイ
ル戻し通路として利用することができるため、オイルの
循環効率が向上し、その分オイルの定格容量を低減させ
ることが可能となる。
公報に開示されているように、クランク軸とカム軸とを
連動させるタイミング伝達部材としてタイミングチェー
ンを採用するエンジンは、タイミングチェーンを収容す
るチェーン室を、動弁室とオイル溜室とを連通するオイ
ル戻し通路として利用することができるため、オイルの
循環効率が向上し、その分オイルの定格容量を低減させ
ることが可能となる。
【0003】又、チェーン室をオイル戻し通路として利
用することで、チェーン室内の必要潤滑部位が同時に潤
滑されるため構造の簡略化を図ることができる。
用することで、チェーン室内の必要潤滑部位が同時に潤
滑されるため構造の簡略化を図ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、水平対向エン
ジンやV型エンジン等の複数のバンクを有するエンジン
は、各バンクの動弁室とオイル溜室とをチェーン室を介
して連通すると、エンジン運転時のタイミングチェーン
の回転方向により、あるバンクの動弁室は、その動弁室
の圧力がオイル溜室の圧力よりも低くなってしまう場合
がある。
ジンやV型エンジン等の複数のバンクを有するエンジン
は、各バンクの動弁室とオイル溜室とをチェーン室を介
して連通すると、エンジン運転時のタイミングチェーン
の回転方向により、あるバンクの動弁室は、その動弁室
の圧力がオイル溜室の圧力よりも低くなってしまう場合
がある。
【0005】そして、動弁室の圧力がオイル溜室の圧力
よりも低くなると、その動弁室に供給されたオイルが該
動弁室に滞留し、オイル溜室に戻り難くなるため、相対
的にオイルの定格容量を増加せざるを得ず、また、オイ
ル戻りの悪化により潤滑性が悪化する課題がある。
よりも低くなると、その動弁室に供給されたオイルが該
動弁室に滞留し、オイル溜室に戻り難くなるため、相対
的にオイルの定格容量を増加せざるを得ず、また、オイ
ル戻りの悪化により潤滑性が悪化する課題がある。
【0006】本発明は、上記事情に鑑み、チェーン室を
オイル戻し通路の一部として利用した場合でも、オイル
を効率よく循環させ、オイル戻りの悪化を防止して潤滑
性を向上することが可能なエンジンのオイル循環装置を
提供することを目的とする。
オイル戻し通路の一部として利用した場合でも、オイル
を効率よく循環させ、オイル戻りの悪化を防止して潤滑
性を向上することが可能なエンジンのオイル循環装置を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、複数のバンクを有し、各バ
ンクにそれぞれ設けた動弁室に配設されているカム軸を
クランク軸に同期させて回転駆動させるタイミングチェ
ーンを収容するチェーン室と、シリンダブロックの底部
に設けたオイル溜室とを備えるエンジンにおいて、上記
各バンクの動弁室をそれぞれ各バンクのシリンダヘッド
及びシリンダブロックに形成したオイル戻し通路を介し
て上記オイル溜室に連通し、更に上記チェーン室と上記
オイル溜室とを連通すると共に、各バンクの動弁室のう
ち、エンジン運転時のタイミングチェーンの回転方向に
より、動弁室の圧力が上記オイル溜室の圧力よりも高く
なる動弁室のみを上記チェーン室に連通したことを特徴
とする。
め、請求項1記載の発明は、複数のバンクを有し、各バ
ンクにそれぞれ設けた動弁室に配設されているカム軸を
クランク軸に同期させて回転駆動させるタイミングチェ
ーンを収容するチェーン室と、シリンダブロックの底部
に設けたオイル溜室とを備えるエンジンにおいて、上記
各バンクの動弁室をそれぞれ各バンクのシリンダヘッド
及びシリンダブロックに形成したオイル戻し通路を介し
て上記オイル溜室に連通し、更に上記チェーン室と上記
オイル溜室とを連通すると共に、各バンクの動弁室のう
ち、エンジン運転時のタイミングチェーンの回転方向に
より、動弁室の圧力が上記オイル溜室の圧力よりも高く
なる動弁室のみを上記チェーン室に連通したことを特徴
とする。
【0008】すなわち、請求項1記載の発明は、各バン
クの動弁室をそれぞれ各バンクのシリンダヘッド及びシ
リンダブロックに形成したオイル戻し通路を介してシリ
ンダブロックの底部に備えたオイル溜室に連通する。そ
して、動弁室と、シリンダブロックの底部に備えたオイ
ル溜室とを、タイミングチェーンを収容するチェーン室
を介して連通する場合に、各バンクの動弁室のうち、エ
ンジン運転時のタイミングチェーンの回転方向により、
動弁室の圧力がオイル溜室の圧力よりも高くなる動弁室
のみをチェーン室に連通する。これにより、各バンクの
動弁室からオイル溜室へのオイル戻りを向上すると共
に、潤滑各部における潤滑性を向上する。
クの動弁室をそれぞれ各バンクのシリンダヘッド及びシ
リンダブロックに形成したオイル戻し通路を介してシリ
ンダブロックの底部に備えたオイル溜室に連通する。そ
して、動弁室と、シリンダブロックの底部に備えたオイ
ル溜室とを、タイミングチェーンを収容するチェーン室
を介して連通する場合に、各バンクの動弁室のうち、エ
ンジン運転時のタイミングチェーンの回転方向により、
動弁室の圧力がオイル溜室の圧力よりも高くなる動弁室
のみをチェーン室に連通する。これにより、各バンクの
動弁室からオイル溜室へのオイル戻りを向上すると共
に、潤滑各部における潤滑性を向上する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の一形態を説明する。ここで、図1は前カバーを外し
たエンジンの正面図、図2は図1のII−II概略断面図で
ある。
施の一形態を説明する。ここで、図1は前カバーを外し
たエンジンの正面図、図2は図1のII−II概略断面図で
ある。
【0010】図中の符号1は複数のバンクを有するエン
ジンであり、本形態は水平対向エンジンを示す。そし
て、エンジン1のシリンダブロック2は、クランクケー
スを一体に有し、クランク軸3を中心に、左右方向へ延
出する左バンク側(以下「LH」と略記する)シリンダ
ブロック2a及び右バンク側(以下「RH」と略記す
る)シリンダブロック2bから構成されている。
ジンであり、本形態は水平対向エンジンを示す。そし
て、エンジン1のシリンダブロック2は、クランクケー
スを一体に有し、クランク軸3を中心に、左右方向へ延
出する左バンク側(以下「LH」と略記する)シリンダ
ブロック2a及び右バンク側(以下「RH」と略記す
る)シリンダブロック2bから構成されている。
【0011】又、シリンダブロック2の底部にオイルパ
ン4が設けられ、このオイルパン4とシリンダブロック
2におけるクランクケース底部とでオイル溜室4aが形
成されている。一方、LH,RHシリンダブロック2
a,2bにそれぞれLHシリンダヘッド5、RHシリン
ダヘッド6が取付けられており、オイル溜室4aと各シ
リンダヘッド5,6に形成されているLH動弁室5a、
RH動弁室6aとが、それぞれ各シリンダヘッド5,
6、及びLH,RHシリンダブロック2a,2bに形成
されたLHオイル戻し通路2c、RHオイル戻し通路2
dを介して連通されている。
ン4が設けられ、このオイルパン4とシリンダブロック
2におけるクランクケース底部とでオイル溜室4aが形
成されている。一方、LH,RHシリンダブロック2
a,2bにそれぞれLHシリンダヘッド5、RHシリン
ダヘッド6が取付けられており、オイル溜室4aと各シ
リンダヘッド5,6に形成されているLH動弁室5a、
RH動弁室6aとが、それぞれ各シリンダヘッド5,
6、及びLH,RHシリンダブロック2a,2bに形成
されたLHオイル戻し通路2c、RHオイル戻し通路2
dを介して連通されている。
【0012】又、エンジン1の前部にはチェーンケース
10が設けられ、このチェーンケース10の内部にチェ
ーン室11が形成されている。このチェーンケース10
は、シリンダブロック2の壁面側に取付けられ、或いは
壁面と一体に形成した裏カバー10aと、この裏カバー
10aに装着される前カバー10bとで構成されてい
る。
10が設けられ、このチェーンケース10の内部にチェ
ーン室11が形成されている。このチェーンケース10
は、シリンダブロック2の壁面側に取付けられ、或いは
壁面と一体に形成した裏カバー10aと、この裏カバー
10aに装着される前カバー10bとで構成されてい
る。
【0013】チェーンケース10には、シリンダブロッ
ク2の中央に配設されたクランク軸12の軸端部に軸着
されているクランクスプロケット13、各シリンダヘッ
ド5,6の動弁室5a,6aに各々配設されている吸気
カム軸14、排気カム軸15の軸端部に軸着されている
吸気カムスプロケット16、排気カムスプロケット17
等が配設されている。そして、クランクスプロケット1
3とLHシリンダヘッド5に設けた吸気カムスプロケッ
ト16、排気カムスプロケット17とにLHタイミング
チェーン18が巻装されており、クランク軸12に対し
LHシリンダヘッドの各カム軸14,15が同期して回
転駆動される。
ク2の中央に配設されたクランク軸12の軸端部に軸着
されているクランクスプロケット13、各シリンダヘッ
ド5,6の動弁室5a,6aに各々配設されている吸気
カム軸14、排気カム軸15の軸端部に軸着されている
吸気カムスプロケット16、排気カムスプロケット17
等が配設されている。そして、クランクスプロケット1
3とLHシリンダヘッド5に設けた吸気カムスプロケッ
ト16、排気カムスプロケット17とにLHタイミング
チェーン18が巻装されており、クランク軸12に対し
LHシリンダヘッドの各カム軸14,15が同期して回
転駆動される。
【0014】さらに、LHタイミングチェーン18は、
クランクスプロケット13の下方に配設されている第1
のアイドラスプロケット19、クランクスプロケット1
3とLH吸気カムスプロケット16との間に配設されて
いる第2のアイドラスプロケット20、及び、第2のア
イドラスプロケット20の下方に配設されて水ポンプ2
1を駆動させるポンプスプロケット22に巻装される。
クランクスプロケット13の下方に配設されている第1
のアイドラスプロケット19、クランクスプロケット1
3とLH吸気カムスプロケット16との間に配設されて
いる第2のアイドラスプロケット20、及び、第2のア
イドラスプロケット20の下方に配設されて水ポンプ2
1を駆動させるポンプスプロケット22に巻装される。
【0015】又、第1のアイドラスプロケット19と、
RHシリンダヘッド6に設けた吸気カムスプロケット1
6、排気カムスプロケット17とにRHタイミングチェ
ーン23が巻装されている。そして、LHタイミングチ
ェーン18によりクランク軸12に連動される第1のア
イドラスプロケット19の回転が、RHタイミングチェ
ーン23によってRHシリンダヘッド6の各カムスプロ
ケット16,17に伝達される。これにより、クランク
軸12に対しRHシリンダヘッド6の各カム軸14,1
5が同期して回転駆動される。
RHシリンダヘッド6に設けた吸気カムスプロケット1
6、排気カムスプロケット17とにRHタイミングチェ
ーン23が巻装されている。そして、LHタイミングチ
ェーン18によりクランク軸12に連動される第1のア
イドラスプロケット19の回転が、RHタイミングチェ
ーン23によってRHシリンダヘッド6の各カムスプロ
ケット16,17に伝達される。これにより、クランク
軸12に対しRHシリンダヘッド6の各カム軸14,1
5が同期して回転駆動される。
【0016】クランク軸12は、図1の時計回り方向へ
回転するように設定されており、従って、各タイミング
チェーン18,23はクランク軸12に同期して同方向
へ回転する。
回転するように設定されており、従って、各タイミング
チェーン18,23はクランク軸12に同期して同方向
へ回転する。
【0017】又、チェーン室11の下部とオイル溜室4
aとが、シリンダブロック2(RHシリンダブロック2
b)に形成されたオイル戻り通路24を介して連通され
ており、チェーン室11の底部にオイル溜室4aと同レ
ベルのオイルが貯留される。
aとが、シリンダブロック2(RHシリンダブロック2
b)に形成されたオイル戻り通路24を介して連通され
ており、チェーン室11の底部にオイル溜室4aと同レ
ベルのオイルが貯留される。
【0018】この場合、オイル溜室4aに貯留されてい
るオイルを吸引し、必要潤滑部位へオイルギャラリ等を
介してオイルを供給するオイルポンプ(図示せず)は、
クランク軸12に直接連設されている。
るオイルを吸引し、必要潤滑部位へオイルギャラリ等を
介してオイルを供給するオイルポンプ(図示せず)は、
クランク軸12に直接連設されている。
【0019】尚、図1に、エンジン稼働中のオイルレベ
ルを示す。同図に示すように、エンジン1が稼働してい
る際のオイルレベルは、第1のアイドラスプロケット1
9の下部が浸漬する程度に設定されており、チェーン室
11に滞留しているオイルが各タイミングチェーン1
8,23に付着して上方へ運ばれる。
ルを示す。同図に示すように、エンジン1が稼働してい
る際のオイルレベルは、第1のアイドラスプロケット1
9の下部が浸漬する程度に設定されており、チェーン室
11に滞留しているオイルが各タイミングチェーン1
8,23に付着して上方へ運ばれる。
【0020】又、各バンクの動弁室5a,6aのうち、
LHシリンダヘッド5の動弁室5aのみが、LHシリン
ダヘッド5に形成されたオイル戻り通路25を介してチ
ェーン室11に連通されている。尚、符号26は、ブロ
ーバイガス吐出口で、シリンダブロック2内のクランク
ケース上部に連通されている。
LHシリンダヘッド5の動弁室5aのみが、LHシリン
ダヘッド5に形成されたオイル戻り通路25を介してチ
ェーン室11に連通されている。尚、符号26は、ブロ
ーバイガス吐出口で、シリンダブロック2内のクランク
ケース上部に連通されている。
【0021】次に、上記構成による本形態の作用につい
て説明する。エンジンが稼働すると、クランク軸12に
連設するオイルポンプ(図示せず)がオイル溜室4aに
貯留されているオイルを吸引し、エンジン内部の必要潤
滑部位へオイルギャラリ等を介して供給する。
て説明する。エンジンが稼働すると、クランク軸12に
連設するオイルポンプ(図示せず)がオイル溜室4aに
貯留されているオイルを吸引し、エンジン内部の必要潤
滑部位へオイルギャラリ等を介して供給する。
【0022】同時に、クランク軸12に軸着されている
クランクスプロケット13に巻装されているLHタイミ
ングチェーン18が回転する。クランク軸12は、図1
の時計回り方向へ回転しているため、LHタイミングチ
ェーン18も同方向へ回転し、このLHタイミングチェ
ーン18に噛合するLHの各カムスプロケット16,1
7により、LHシリンダヘッド5の各カム軸14,15
がクランク軸12と同期回転される。
クランクスプロケット13に巻装されているLHタイミ
ングチェーン18が回転する。クランク軸12は、図1
の時計回り方向へ回転しているため、LHタイミングチ
ェーン18も同方向へ回転し、このLHタイミングチェ
ーン18に噛合するLHの各カムスプロケット16,1
7により、LHシリンダヘッド5の各カム軸14,15
がクランク軸12と同期回転される。
【0023】又、LHタイミングチェーン18によって
回転される第1のアイドラスプロケット19に巻装され
ているRHタイミングチェーン23により、RHの各カ
ムスプロケット16,17が回転されて、RHシリンダ
ヘッド6の各カム軸14,15がクランク軸12と同期
回転される。
回転される第1のアイドラスプロケット19に巻装され
ているRHタイミングチェーン23により、RHの各カ
ムスプロケット16,17が回転されて、RHシリンダ
ヘッド6の各カム軸14,15がクランク軸12と同期
回転される。
【0024】そして、両タイミングチェーン18,23
が、クランク軸12と同様に、図1の時計回り方向へ共
に回転し、チェーン室11の底部に滞留しているオイル
を通過する際に、オイルを付着させて上方へ運ぶ。その
結果、チェーン室11内には時計回り方向へのオイルの
流れが発生する。
が、クランク軸12と同様に、図1の時計回り方向へ共
に回転し、チェーン室11の底部に滞留しているオイル
を通過する際に、オイルを付着させて上方へ運ぶ。その
結果、チェーン室11内には時計回り方向へのオイルの
流れが発生する。
【0025】実験によれば、エンジン運転時のタイミン
グチェーン18,23の回転方向によるオイルの流動に
よって、チェーン室11には、RHシリンダヘッド6側
がLHシリンダヘッド5側よりも低圧になる圧力差が発
生することが判明している。
グチェーン18,23の回転方向によるオイルの流動に
よって、チェーン室11には、RHシリンダヘッド6側
がLHシリンダヘッド5側よりも低圧になる圧力差が発
生することが判明している。
【0026】そして、各バンクの動弁室5a,6aをチ
ェーン室11に連通させた場合、上述の圧力差に起因す
る吸出し作用により、RHシリンダヘッド6の動弁室6
a内の圧力が低下し、オイル溜室4aの圧力P1よりも
RHシリンダヘッド6の動弁室6a内の圧力P2が低圧
となり、特に、本形態に示すような、シリンダが略水平
にレイアウトされている水平対向エンジンでは、RHシ
リンダヘッド6の動弁室6aに供給されたオイルがオイ
ル溜室4aへ戻り難くなってしまう。
ェーン室11に連通させた場合、上述の圧力差に起因す
る吸出し作用により、RHシリンダヘッド6の動弁室6
a内の圧力が低下し、オイル溜室4aの圧力P1よりも
RHシリンダヘッド6の動弁室6a内の圧力P2が低圧
となり、特に、本形態に示すような、シリンダが略水平
にレイアウトされている水平対向エンジンでは、RHシ
リンダヘッド6の動弁室6aに供給されたオイルがオイ
ル溜室4aへ戻り難くなってしまう。
【0027】そのため、RHシリンダヘッド6の動弁室
6aとチェーン室11とは連通させず、RHシリンダヘ
ッド6の動弁室6aに供給されたオイルは、RHオイル
戻し通路2dのみからオイル溜室4aへ戻す。
6aとチェーン室11とは連通させず、RHシリンダヘ
ッド6の動弁室6aに供給されたオイルは、RHオイル
戻し通路2dのみからオイル溜室4aへ戻す。
【0028】一方、LHシリンダヘッド5の動弁室5a
と、その前方に位置するチェーン室11とを連通させた
場合、チェーン室11の圧力がLHシリンダヘッド5の
動弁室5aに流入して、LHシリンダヘッド5の動弁室
5a内の圧力P3が、オイル溜室4aの圧力P1よりも
高くなる。そのため、LHシリンダヘッド5の動弁室5
aのみをオイル戻り通路25を介してチェーン室11と
連通し、チェーン室11をオイル戻し通路として利用す
る。
と、その前方に位置するチェーン室11とを連通させた
場合、チェーン室11の圧力がLHシリンダヘッド5の
動弁室5aに流入して、LHシリンダヘッド5の動弁室
5a内の圧力P3が、オイル溜室4aの圧力P1よりも
高くなる。そのため、LHシリンダヘッド5の動弁室5
aのみをオイル戻り通路25を介してチェーン室11と
連通し、チェーン室11をオイル戻し通路として利用す
る。
【0029】その結果、LHシリンダヘッド5の動弁室
5aに供給されたオイルの一部はLHオイル戻し通路2
cを経てオイル溜室4aへ戻され、残りのオイルは、オ
イル戻り通路25からチェーン室11を介し、オイル戻
り通路24を経てオイル溜室4aへ戻される。
5aに供給されたオイルの一部はLHオイル戻し通路2
cを経てオイル溜室4aへ戻され、残りのオイルは、オ
イル戻り通路25からチェーン室11を介し、オイル戻
り通路24を経てオイル溜室4aへ戻される。
【0030】本形態は、各シリンダヘッド5,6の動弁
室5a,6aに供給されたオイルをオイル溜室4aへ戻
す場合に、チェーン室11をオイル戻し通路として利用
するに際し、オイル溜室4aの圧力P1よりも低くなる
RHシリンダヘッド6の動弁室6aとチェーン室11と
は連通させず、オイル溜室4aの圧力P1よりも高くな
るLHシリンダヘッド5の動弁室5aのみをチェーン室
11と連通させるので、各シリンダヘッド5,6の動弁
室5a,6a内の圧力P3,P2がオイル溜室4aの圧
力P1よりも低くなることがなく、両動弁室5a,6a
にオイルが必要以上に滞留せず、オイル溜室4aへ効率
よく戻すことが可能となる。
室5a,6aに供給されたオイルをオイル溜室4aへ戻
す場合に、チェーン室11をオイル戻し通路として利用
するに際し、オイル溜室4aの圧力P1よりも低くなる
RHシリンダヘッド6の動弁室6aとチェーン室11と
は連通させず、オイル溜室4aの圧力P1よりも高くな
るLHシリンダヘッド5の動弁室5aのみをチェーン室
11と連通させるので、各シリンダヘッド5,6の動弁
室5a,6a内の圧力P3,P2がオイル溜室4aの圧
力P1よりも低くなることがなく、両動弁室5a,6a
にオイルが必要以上に滞留せず、オイル溜室4aへ効率
よく戻すことが可能となる。
【0031】この場合、LHシリンダヘッド5の動弁室
5aに供給されたオイルは、LHオイル戻し通路2cと
チェーン室11との双方からオイル溜室4aへ戻される
ため、オイルの循環効率がよくなり、その分、オイルの
定格容量を低減することが可能となる。
5aに供給されたオイルは、LHオイル戻し通路2cと
チェーン室11との双方からオイル溜室4aへ戻される
ため、オイルの循環効率がよくなり、その分、オイルの
定格容量を低減することが可能となる。
【0032】尚、エンジン1が稼働するとシリンダブロ
ック2におけるクランクケース内にブローバイガスが発
生するが、ブローバイガスは、クランクケース上部に開
口するブローバイガス吐出口26からチェーン室11へ
流入し、このチェーン室11に開口するオイル戻り通路
25を通り、LHシリンダヘッド5の動弁室5aへ流れ
込み、図示しないブリーザ装置を通過する際に、所定に
気液分離された後、吸気系へ送られて再燃される。ま
た、チェーン室11をブローバイガス通路として利用す
るため、ブローバイガスを吸気系へ効率よく送り込むこ
とが可能となる。
ック2におけるクランクケース内にブローバイガスが発
生するが、ブローバイガスは、クランクケース上部に開
口するブローバイガス吐出口26からチェーン室11へ
流入し、このチェーン室11に開口するオイル戻り通路
25を通り、LHシリンダヘッド5の動弁室5aへ流れ
込み、図示しないブリーザ装置を通過する際に、所定に
気液分離された後、吸気系へ送られて再燃される。ま
た、チェーン室11をブローバイガス通路として利用す
るため、ブローバイガスを吸気系へ効率よく送り込むこ
とが可能となる。
【0033】尚、本発明は、上述の実施の形態に限定さ
れるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変
更可能であることはいうまでもない。例えば、本実施の
形態においては、水平対向エンジンに適用した例につき
説明したが、複数バンクを備えるエンジンであればよ
く、V型エンジン等にも適用が可能である。
れるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変
更可能であることはいうまでもない。例えば、本実施の
形態においては、水平対向エンジンに適用した例につき
説明したが、複数バンクを備えるエンジンであればよ
く、V型エンジン等にも適用が可能である。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、各バンクの動弁室をそれぞれ各バンクのシ
リンダヘッド及びシリンダブロックに形成したオイル戻
し通路を介してシリンダブロックの底部に備えたオイル
溜室に連通する。そして、動弁室と、シリンダブロック
の底部に備えたオイル溜室とを、タイミングチェーンを
収容するチェーン室を介して連通する場合に、各バンク
の動弁室のうち、エンジン運転時のタイミングチェーン
の回転方向により、動弁室の圧力がオイル溜室の圧力よ
りも高くなる動弁室のみをチェーン室に連通するので、
エンジン運転時における動弁室内の圧力は、オイル溜室
の圧力よりも常に高い状態に維持され、各バンクの動弁
室に供給されたオイルをオイル溜室へ効率よく戻すこと
ができ、各バンクの動弁室からオイル溜室へのオイル戻
りを向上することができる。その結果、潤滑各部におけ
る潤滑性が向上すると共に、オイルの循環効率が向上
し、その分オイルの定格容量を減少させることができ
る。
明によれば、各バンクの動弁室をそれぞれ各バンクのシ
リンダヘッド及びシリンダブロックに形成したオイル戻
し通路を介してシリンダブロックの底部に備えたオイル
溜室に連通する。そして、動弁室と、シリンダブロック
の底部に備えたオイル溜室とを、タイミングチェーンを
収容するチェーン室を介して連通する場合に、各バンク
の動弁室のうち、エンジン運転時のタイミングチェーン
の回転方向により、動弁室の圧力がオイル溜室の圧力よ
りも高くなる動弁室のみをチェーン室に連通するので、
エンジン運転時における動弁室内の圧力は、オイル溜室
の圧力よりも常に高い状態に維持され、各バンクの動弁
室に供給されたオイルをオイル溜室へ効率よく戻すこと
ができ、各バンクの動弁室からオイル溜室へのオイル戻
りを向上することができる。その結果、潤滑各部におけ
る潤滑性が向上すると共に、オイルの循環効率が向上
し、その分オイルの定格容量を減少させることができ
る。
【図1】前カバーを外したエンジンの正面図
【図2】図1のII−II概略断面図
1 エンジン 2 シリンダブロック 2a,2b 左バンク側シリンダブロック,右バンク側
シリンダブロック 2c,2d オイル戻し通路 4a オイル溜室 5,6 左バンク側シリンダヘッド,右バンク側シリン
ダヘッド 5a,6a 動弁室 11 チェーン室 12 クランク軸 14,15 カム軸 18,23 タイミングチェーン
シリンダブロック 2c,2d オイル戻し通路 4a オイル溜室 5,6 左バンク側シリンダヘッド,右バンク側シリン
ダヘッド 5a,6a 動弁室 11 チェーン室 12 クランク軸 14,15 カム軸 18,23 タイミングチェーン
Claims (1)
- 【請求項1】複数のバンクを有し、各バンクにそれぞれ
設けた動弁室に配設されているカム軸をクランク軸に同
期させて回転駆動させるタイミングチェーンを収容する
チェーン室と、シリンダブロックの底部に設けたオイル
溜室とを備えるエンジンにおいて、 上記各バンクの動弁室をそれぞれ各バンクのシリンダヘ
ッド及びシリンダブロックに形成したオイル戻し通路を
介して上記オイル溜室に連通し、 更に上記チェーン室と上記オイル溜室とを連通すると共
に、 各バンクの動弁室のうち、エンジン運転時のタイミング
チェーンの回転方向により、動弁室の圧力が上記オイル
溜室の圧力よりも高くなる動弁室のみを上記チェーン室
に連通したことを特徴とするエンジンのオイル循環装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29697299A JP2001115813A (ja) | 1999-10-19 | 1999-10-19 | エンジンのオイル循環装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29697299A JP2001115813A (ja) | 1999-10-19 | 1999-10-19 | エンジンのオイル循環装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001115813A true JP2001115813A (ja) | 2001-04-24 |
Family
ID=17840595
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29697299A Pending JP2001115813A (ja) | 1999-10-19 | 1999-10-19 | エンジンのオイル循環装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001115813A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009097398A (ja) * | 2007-10-16 | 2009-05-07 | Fuji Heavy Ind Ltd | エンジンのオイル循環構造 |
JP2009222061A (ja) * | 2008-03-18 | 2009-10-01 | Dr Ing Hcf Porsche Ag | 内燃機関 |
CN111120035A (zh) * | 2019-12-31 | 2020-05-08 | 重庆隆鑫机车有限公司 | 跨越式润滑油道结构及发动机 |
JP2020165388A (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | ダイハツ工業株式会社 | 自動車用スラント型内燃機関 |
-
1999
- 1999-10-19 JP JP29697299A patent/JP2001115813A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009097398A (ja) * | 2007-10-16 | 2009-05-07 | Fuji Heavy Ind Ltd | エンジンのオイル循環構造 |
JP2009222061A (ja) * | 2008-03-18 | 2009-10-01 | Dr Ing Hcf Porsche Ag | 内燃機関 |
JP2020165388A (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | ダイハツ工業株式会社 | 自動車用スラント型内燃機関 |
JP7255959B2 (ja) | 2019-03-29 | 2023-04-11 | ダイハツ工業株式会社 | 自動車用内燃機関 |
CN111120035A (zh) * | 2019-12-31 | 2020-05-08 | 重庆隆鑫机车有限公司 | 跨越式润滑油道结构及发动机 |
CN111120035B (zh) * | 2019-12-31 | 2022-03-11 | 重庆隆鑫机车有限公司 | 跨越式润滑油道结构及发动机 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7637236B2 (en) | Cylinder head for an overhead-cam internal combustion engine, engine incorporating same, and vehicle incorporating the engine | |
CN107524538B (zh) | 内燃机 | |
JP2009236053A (ja) | 内燃機関の冷却装置 | |
JP3104497B2 (ja) | シリンダヘッドの構造 | |
JP2015094240A (ja) | ドライサンプエンジンの油路構造、及び、v型ドライサンプエンジンの油路構造 | |
JP3975150B2 (ja) | 頭上弁式内燃機関のブリーザ構造 | |
JPH10148156A (ja) | 内燃機関 | |
JP4953901B2 (ja) | 水冷式内燃機関のオイル冷却装置 | |
JP2001115813A (ja) | エンジンのオイル循環装置 | |
MX2009001363A (es) | Carter para un motor de combustion interna. | |
JP2000045741A (ja) | 内燃機関のシリンダヘッド | |
WO2009004475A2 (en) | Engine lubrication apparatus | |
JP3331763B2 (ja) | 内燃機関のブローバイガス換気装置 | |
JP3146535B2 (ja) | 4ストロークエンジンの潤滑オイル通路 | |
JP2000220433A (ja) | V型エンジンのクランクケース換気通路 | |
JP5019065B2 (ja) | 内燃機関の冷却装置 | |
JP4549871B2 (ja) | ドライサンプ式潤滑装置を備える内燃機関 | |
JP4219087B2 (ja) | 内燃機関のクランクケース | |
JP2000220434A (ja) | クランクケース換気通路 | |
JP3892948B2 (ja) | 船外機用dohc型エンジンの潤滑装置 | |
JP4007875B2 (ja) | 内燃機関の潤滑装置 | |
JP3870737B2 (ja) | 船外機のオイル戻し構造 | |
JPS6244085Y2 (ja) | ||
JP2016173086A (ja) | 潤滑油の排出装置 | |
JP2000220431A (ja) | クランクケース換気通路 |