JP2001146987A - 管端防食継手 - Google Patents
管端防食継手Info
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- JP2001146987A JP2001146987A JP32981399A JP32981399A JP2001146987A JP 2001146987 A JP2001146987 A JP 2001146987A JP 32981399 A JP32981399 A JP 32981399A JP 32981399 A JP32981399 A JP 32981399A JP 2001146987 A JP2001146987 A JP 2001146987A
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- core
- joint body
- joint
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- Non-Disconnectible Joints And Screw-Threaded Joints (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ダイオキシンの発生の恐れのないポリエチレ
ン樹脂製コアを使用しつつ、このコアと継手本体とを容
易かつ強力に接着固定して所定の管端防食性能を確実に
達成することができるようにする。 【解決手段】 ポリエチレン樹脂製コア2の鍔部22の
環状端面22aをプラズマジエットの投射により易接着
性の表面に改質加工し、その改質加工した鍔部22の環
状端面22aと継手本体1のねじのない凹部分12に被
覆形成されている樹脂ライニング層3との交差部にエポ
キシ系接着剤9を肉盛り塗布して継手本体1とポリエチ
レン樹脂製コア2とを一体に接着固定することで、コア
2と継手本体1との接続箇所から鋼管41の軸線方向端
面44へ水が侵入することを防止するように構成してい
る。
ン樹脂製コアを使用しつつ、このコアと継手本体とを容
易かつ強力に接着固定して所定の管端防食性能を確実に
達成することができるようにする。 【解決手段】 ポリエチレン樹脂製コア2の鍔部22の
環状端面22aをプラズマジエットの投射により易接着
性の表面に改質加工し、その改質加工した鍔部22の環
状端面22aと継手本体1のねじのない凹部分12に被
覆形成されている樹脂ライニング層3との交差部にエポ
キシ系接着剤9を肉盛り塗布して継手本体1とポリエチ
レン樹脂製コア2とを一体に接着固定することで、コア
2と継手本体1との接続箇所から鋼管41の軸線方向端
面44へ水が侵入することを防止するように構成してい
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、給水用あるいは給
湯用の配管システムに用いられる管端防食継手に関する
ものである。
湯用の配管システムに用いられる管端防食継手に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】この種の一般的な配管システムでは、配
管用管体の内面や接続箇所での発錆に伴う赤水の発生等
の水質低下を防止するために、管体として鋼管の内面を
合成樹脂ライニング層で被覆した内面被覆鋼管が使用さ
れ、また、接続箇所には管端防食継手が使用されてい
る。
管用管体の内面や接続箇所での発錆に伴う赤水の発生等
の水質低下を防止するために、管体として鋼管の内面を
合成樹脂ライニング層で被覆した内面被覆鋼管が使用さ
れ、また、接続箇所には管端防食継手が使用されてい
る。
【0003】従来から用いられている管端防食継手は、
例えば実公平2−1582号公報などにも開示されてい
るとおり、また、図8に示すように、軸線方向の両端部
に内面被覆鋼管4の端部外周に形成された外ねじ部43
が螺合される内ねじ部11,11を有するとともに、こ
れら内ねじ部11,11間のねじのない凹部分12には
エポキシなどの樹脂ライニング層3が被覆形成されてい
る継手本体1と、内面被覆鋼管4の端部内に差込み挿入
される筒状胴部21の端部に環状の鍔部22が連設され
ているとともに、その鍔部22の外周に継手本体1の内
ねじ部11に螺合される外ねじ部23が形成され、か
つ、筒状胴部21に外方へ突出する環状リップ部24a
及びそれに隣接して形成された環状溝部24bからな
り、そのリップ部24aが鋼管4の内面被覆層42に弾
性的に圧接することでシールを行なうシール部24が設
けられている樹脂製コア2とを具備している。
例えば実公平2−1582号公報などにも開示されてい
るとおり、また、図8に示すように、軸線方向の両端部
に内面被覆鋼管4の端部外周に形成された外ねじ部43
が螺合される内ねじ部11,11を有するとともに、こ
れら内ねじ部11,11間のねじのない凹部分12には
エポキシなどの樹脂ライニング層3が被覆形成されてい
る継手本体1と、内面被覆鋼管4の端部内に差込み挿入
される筒状胴部21の端部に環状の鍔部22が連設され
ているとともに、その鍔部22の外周に継手本体1の内
ねじ部11に螺合される外ねじ部23が形成され、か
つ、筒状胴部21に外方へ突出する環状リップ部24a
及びそれに隣接して形成された環状溝部24bからな
り、そのリップ部24aが鋼管4の内面被覆層42に弾
性的に圧接することでシールを行なうシール部24が設
けられている樹脂製コア2とを具備している。
【0004】そして、継手本体1の両端内ねじ部11,
11に樹脂製コア2の鍔部22の外ねじ部23を螺合さ
せ、該鍔部22の環状端面22aが樹脂ライニング層3
の端部に当接するまでコア2を継手本体1にねじ込み接
続した後、継手本体1の両端内ねじ部11,11に内面
被覆鋼管4の端部の外ねじ部43を螺合させることによ
って、上記コア2の筒状胴部21に設けられているシー
ル部24のリップ部24aを鋼管4の内面被覆層42に
弾性的に圧接させて、その圧接部分で接続箇所のシール
性(水密性)を確保し、これによって、継手本体1の両
端に螺合された内面被覆鋼管4,4の内部流路同士をコ
ア2,2の内部通路を介して連通接続させる構成になっ
ている。
11に樹脂製コア2の鍔部22の外ねじ部23を螺合さ
せ、該鍔部22の環状端面22aが樹脂ライニング層3
の端部に当接するまでコア2を継手本体1にねじ込み接
続した後、継手本体1の両端内ねじ部11,11に内面
被覆鋼管4の端部の外ねじ部43を螺合させることによ
って、上記コア2の筒状胴部21に設けられているシー
ル部24のリップ部24aを鋼管4の内面被覆層42に
弾性的に圧接させて、その圧接部分で接続箇所のシール
性(水密性)を確保し、これによって、継手本体1の両
端に螺合された内面被覆鋼管4,4の内部流路同士をコ
ア2,2の内部通路を介して連通接続させる構成になっ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な構成の従来の管端防食継手において、内面被覆鋼管4
における鋼管41の軸線方向端面44及び外ねじ部43
の防食性能を確実に発揮させるためには、樹脂製コア2
の鍔部22の環状端面22aと継手本体1の樹脂ライニ
ング層3端部との当接箇所に高いシール性が要求され
る。しかし、単に樹脂製コア2の鍔部22の環状端面2
2aと継手本体1の樹脂ライニング層3端部とを当接さ
せるだけの構成では高いシール性の確保が非常に難し
く、その当接箇所から継手本体1の内ねじ部11とコア
2の外ねじ部23との螺合部分に水が侵入し、その水が
螺合部分を通過して鋼管41の軸線方向端面44などに
接触し腐食することになり、所定の管端防食性能を得る
ことができない。
な構成の従来の管端防食継手において、内面被覆鋼管4
における鋼管41の軸線方向端面44及び外ねじ部43
の防食性能を確実に発揮させるためには、樹脂製コア2
の鍔部22の環状端面22aと継手本体1の樹脂ライニ
ング層3端部との当接箇所に高いシール性が要求され
る。しかし、単に樹脂製コア2の鍔部22の環状端面2
2aと継手本体1の樹脂ライニング層3端部とを当接さ
せるだけの構成では高いシール性の確保が非常に難し
く、その当接箇所から継手本体1の内ねじ部11とコア
2の外ねじ部23との螺合部分に水が侵入し、その水が
螺合部分を通過して鋼管41の軸線方向端面44などに
接触し腐食することになり、所定の管端防食性能を得る
ことができない。
【0006】その対策として、樹脂製コア2の鍔部22
の環状端面22aと継手本体1の樹脂ライニング層3端
部との交差部に、例えば二液混合タイプのエポキシ系接
着剤を肉盛り塗布してコア2と継手本体1とを接着固定
することが考えられる。
の環状端面22aと継手本体1の樹脂ライニング層3端
部との交差部に、例えば二液混合タイプのエポキシ系接
着剤を肉盛り塗布してコア2と継手本体1とを接着固定
することが考えられる。
【0007】一方、この種の継手の素材として従来から
多く使用されていた塩化ビニール樹脂は、廃材処理やリ
サイクルのための燃焼時に燃焼条件の僅かな誤差などに
よってダイオキシンなどを発生する可能性があることか
ら、塩化ビニール樹脂の代わりに、樹脂製コアの素材と
してポリエチレン樹脂を使用することが望ましい。
多く使用されていた塩化ビニール樹脂は、廃材処理やリ
サイクルのための燃焼時に燃焼条件の僅かな誤差などに
よってダイオキシンなどを発生する可能性があることか
ら、塩化ビニール樹脂の代わりに、樹脂製コアの素材と
してポリエチレン樹脂を使用することが望ましい。
【0008】しかしながら、ポリエチレン樹脂製コアを
使用する場合は、塩化ビニール樹脂製コアを使用する場
合とは異なり、コアと継手本体との接着が非常に難し
い。すなわち、両者を強力に接着固定することができ
ず、接着不良あるいは接着力不足となって、所定のシー
ル性を確保することができないばかりか、シール部24
のリップ部24aが鋼管4の内面被覆層42に弾性的に
圧接されていることから、鋼管4を継手本体1に螺合接
続する際にコア2が共回りして折角交差部に肉盛り塗布
した接着剤が剥落し、シール性が一段と低下し所定の管
端防食性能を達成することができないという問題があ
る。
使用する場合は、塩化ビニール樹脂製コアを使用する場
合とは異なり、コアと継手本体との接着が非常に難し
い。すなわち、両者を強力に接着固定することができ
ず、接着不良あるいは接着力不足となって、所定のシー
ル性を確保することができないばかりか、シール部24
のリップ部24aが鋼管4の内面被覆層42に弾性的に
圧接されていることから、鋼管4を継手本体1に螺合接
続する際にコア2が共回りして折角交差部に肉盛り塗布
した接着剤が剥落し、シール性が一段と低下し所定の管
端防食性能を達成することができないという問題があ
る。
【0009】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、ダイオキシンなどの発生の恐れのないポリエチレン
樹脂製コアを使用しつつ、このコアと継手本体とを容易
かつ強力に接着固定して所定の管端防食性能を確実に達
成することができる管端防食継手を提供することを目的
としている。
で、ダイオキシンなどの発生の恐れのないポリエチレン
樹脂製コアを使用しつつ、このコアと継手本体とを容易
かつ強力に接着固定して所定の管端防食性能を確実に達
成することができる管端防食継手を提供することを目的
としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る管端防食継手は、内面被覆鋼管の端部
が螺合する内ねじ部を有しているとともに、ねじなし部
分には樹脂ライニング層が被覆形成されている継手本体
と、上記鋼管の端部内に挿入される筒状胴部の端部に環
状の鍔部が連設されているとともに、上記鍔部の外周に
は上記継手本体の内ねじ部に螺合される外ねじ部が設け
られ、かつ、筒状胴部には上記鋼管の内面被覆層に弾性
的に圧接されるシール部が設けられているポリエチレン
樹脂製コアとを具備してなる管端防食継手であって、上
記ポリエチレン樹脂製コアの鍔部の環状端面に向けてプ
ラズマジェットを投射することで該環状端面の表面が改
質加工されており、その改質加工された鍔部の環状端面
と上記継手本体の樹脂ライニング層との交差部に接着剤
を塗布して継手本体とコアとを一体に接着固定している
ことを特徴とするものである。
に、本発明に係る管端防食継手は、内面被覆鋼管の端部
が螺合する内ねじ部を有しているとともに、ねじなし部
分には樹脂ライニング層が被覆形成されている継手本体
と、上記鋼管の端部内に挿入される筒状胴部の端部に環
状の鍔部が連設されているとともに、上記鍔部の外周に
は上記継手本体の内ねじ部に螺合される外ねじ部が設け
られ、かつ、筒状胴部には上記鋼管の内面被覆層に弾性
的に圧接されるシール部が設けられているポリエチレン
樹脂製コアとを具備してなる管端防食継手であって、上
記ポリエチレン樹脂製コアの鍔部の環状端面に向けてプ
ラズマジェットを投射することで該環状端面の表面が改
質加工されており、その改質加工された鍔部の環状端面
と上記継手本体の樹脂ライニング層との交差部に接着剤
を塗布して継手本体とコアとを一体に接着固定している
ことを特徴とするものである。
【0011】上記構成を有する本発明の管端防食継手に
よれば、ポリエチレン樹脂製コアの使用によって廃材処
理やリサイクルのための燃焼時にダイオキシンなどの発
生を防ぐことが可能である。しかも、ポリエチレン樹脂
製コアの鍔部の環状端面へのプラズマジェットの投射に
より該環状端面をその表面分子構造が変換される改質加
工を施しているので、このポリエチレン樹脂製コアと継
手本体の樹脂ライニング層とをエポキシ系接着剤の塗布
により容易かつ強力に接着固定することが可能である。
その結果、コアの鍔部の環状端面と継手本体の樹脂ライ
ニング層端部との当接箇所のシール性が確保されるとと
もに、継手本体に対する内面被覆鋼管の螺合接続時にコ
アが共回りして接着剤が剥がれることもなく、継手の組
付け時にも接着剤によるシール性を維持し、所定の管端
防食性能を確保することが可能となる。
よれば、ポリエチレン樹脂製コアの使用によって廃材処
理やリサイクルのための燃焼時にダイオキシンなどの発
生を防ぐことが可能である。しかも、ポリエチレン樹脂
製コアの鍔部の環状端面へのプラズマジェットの投射に
より該環状端面をその表面分子構造が変換される改質加
工を施しているので、このポリエチレン樹脂製コアと継
手本体の樹脂ライニング層とをエポキシ系接着剤の塗布
により容易かつ強力に接着固定することが可能である。
その結果、コアの鍔部の環状端面と継手本体の樹脂ライ
ニング層端部との当接箇所のシール性が確保されるとと
もに、継手本体に対する内面被覆鋼管の螺合接続時にコ
アが共回りして接着剤が剥がれることもなく、継手の組
付け時にも接着剤によるシール性を維持し、所定の管端
防食性能を確保することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
にもとづいて説明する。図1は本発明の管端防食継手の
組付け状態を示す一部切欠縦断面図であり、同図におい
て、図8に示す従来の管端防食継手と同一の部材には同
一の符号を付して説明する。
にもとづいて説明する。図1は本発明の管端防食継手の
組付け状態を示す一部切欠縦断面図であり、同図におい
て、図8に示す従来の管端防食継手と同一の部材には同
一の符号を付して説明する。
【0013】継手本体1は、ソケット型でその軸線方向
の両端部にテーパ状内ねじ部11,11が刻設されてい
るとともに、これら内ねじ部11,11間にはねじのな
い凹部分12が設けられ、このねじのない凹部分12に
エポキシなどの樹脂ライニング層3が被覆形成されてい
る。このライニング層3は、図2に示すように、ねじの
ない凹部分12のみでなく、ねじのない凹部分12及び
その両側の内ねじ部11,11の奥部ねじ山部分11
a,11aにもかかるように延ばし形成されている。
の両端部にテーパ状内ねじ部11,11が刻設されてい
るとともに、これら内ねじ部11,11間にはねじのな
い凹部分12が設けられ、このねじのない凹部分12に
エポキシなどの樹脂ライニング層3が被覆形成されてい
る。このライニング層3は、図2に示すように、ねじの
ない凹部分12のみでなく、ねじのない凹部分12及び
その両側の内ねじ部11,11の奥部ねじ山部分11
a,11aにもかかるように延ばし形成されている。
【0014】コア2は、ポリエチレン樹脂で製作されて
おり、内面被覆鋼管4の端部内に差込み挿入される筒状
の胴部21の端部に環状の鍔部22が一体連設され、こ
の環状鍔部22の外周には上記継手本体1の内ねじ部1
1に螺合されるテーパ状の外ねじ部23が形成されてい
るとともに、筒状胴部21の軸線方向の中間部には胴部
21の外方へ突出し、かつ、図3に明示するように、鍔
部22側の方向に傾斜して形成された環状リップ部24
a、そのリップ部24aの内側に隣接して形成された環
状溝部24b及びこの環状溝部24b内に嵌合させたO
リング24cからなり、そのリップ部24aが鋼管4の
内面被覆層42に弾性的に圧接することでコア2と内面
被覆鋼管4との間をシールするシール部24が設けられ
ている。
おり、内面被覆鋼管4の端部内に差込み挿入される筒状
の胴部21の端部に環状の鍔部22が一体連設され、こ
の環状鍔部22の外周には上記継手本体1の内ねじ部1
1に螺合されるテーパ状の外ねじ部23が形成されてい
るとともに、筒状胴部21の軸線方向の中間部には胴部
21の外方へ突出し、かつ、図3に明示するように、鍔
部22側の方向に傾斜して形成された環状リップ部24
a、そのリップ部24aの内側に隣接して形成された環
状溝部24b及びこの環状溝部24b内に嵌合させたO
リング24cからなり、そのリップ部24aが鋼管4の
内面被覆層42に弾性的に圧接することでコア2と内面
被覆鋼管4との間をシールするシール部24が設けられ
ている。
【0015】上記ポリエチレン樹脂製コア2の鍔部22
の環状端面22aは、継手の組付け時よりも前の時点で
該環状端面22aに向けて投射されるプラズマジェット
により、その表面の分子構造を易接着性に変換する改質
加工が施されている。この改質加工はポリエチレン樹脂
製コア2における環状端面22aのごく表層にとどめ
れ、コア2の性状や強度には変化を及ぼさない。その易
接着性のための表面改質加工手段としては、例えば次の
ような方法が採用される。
の環状端面22aは、継手の組付け時よりも前の時点で
該環状端面22aに向けて投射されるプラズマジェット
により、その表面の分子構造を易接着性に変換する改質
加工が施されている。この改質加工はポリエチレン樹脂
製コア2における環状端面22aのごく表層にとどめ
れ、コア2の性状や強度には変化を及ぼさない。その易
接着性のための表面改質加工手段としては、例えば次の
ような方法が採用される。
【0016】すなわち、図4に示すように、ポリエチレ
ン樹脂製コア2をそれの鍔部22の環状端面22aが上
向きになる姿勢でベルトコンベア6上に載置して矢印X
方向に搬送する一方、その搬送経路の上方部には下向き
にプラズマジェット7を噴射するプラズマ処理装置8が
配備されている。このプラズマ処理装置8は大気中で発
生させたコロナ放電を利用して化学的に活性な励起種を
含むガス流、つまりプラズマジェット7を生成して投射
することで、元来が撥水性を有するポリエチレン樹脂製
コア2の環状端面22aの表面を親水性に改質して濡れ
性を付与すべく表面を改質加工するものである。
ン樹脂製コア2をそれの鍔部22の環状端面22aが上
向きになる姿勢でベルトコンベア6上に載置して矢印X
方向に搬送する一方、その搬送経路の上方部には下向き
にプラズマジェット7を噴射するプラズマ処理装置8が
配備されている。このプラズマ処理装置8は大気中で発
生させたコロナ放電を利用して化学的に活性な励起種を
含むガス流、つまりプラズマジェット7を生成して投射
することで、元来が撥水性を有するポリエチレン樹脂製
コア2の環状端面22aの表面を親水性に改質して濡れ
性を付与すべく表面を改質加工するものである。
【0017】ここで、改質加工対象となるポリエチレン
樹脂製コア2が小径である場合は、プラズマ処理装置8
側に、図5に示すように、コア2の外径D1より少し幅
L1の大きい単一のトーチ8aを装備させ、この単一の
トーチ8aによるプラズマジェット7の投射範囲L(=
L1)を鍔部環状端面22aが通過するようにベルトコ
ンベア6を介してコア2を矢印X方向に搬送移動させる
ことにより環状端面22aの表面を改質加工する。ま
た、ポリエチレン樹脂製コア2が大径である場合は、プ
ラズマ処理装置8側に、図6に示すように、コア2の外
径D2より小さく、環状端面22aの径方向幅W2より
も少し幅L2の大きい複数個(3個)のトーチ8aをコ
ア搬送方向Xに位置をずらせて配備させ、これら複数個
のトーチ8aによるプラズマジェット7の投射範囲Lを
鍔部環状端面22aが通過するようにベルトコンベア6
を介してコア2を矢印X方向に搬送移動させることによ
り環状端面22aの表面を改質加工する。
樹脂製コア2が小径である場合は、プラズマ処理装置8
側に、図5に示すように、コア2の外径D1より少し幅
L1の大きい単一のトーチ8aを装備させ、この単一の
トーチ8aによるプラズマジェット7の投射範囲L(=
L1)を鍔部環状端面22aが通過するようにベルトコ
ンベア6を介してコア2を矢印X方向に搬送移動させる
ことにより環状端面22aの表面を改質加工する。ま
た、ポリエチレン樹脂製コア2が大径である場合は、プ
ラズマ処理装置8側に、図6に示すように、コア2の外
径D2より小さく、環状端面22aの径方向幅W2より
も少し幅L2の大きい複数個(3個)のトーチ8aをコ
ア搬送方向Xに位置をずらせて配備させ、これら複数個
のトーチ8aによるプラズマジェット7の投射範囲Lを
鍔部環状端面22aが通過するようにベルトコンベア6
を介してコア2を矢印X方向に搬送移動させることによ
り環状端面22aの表面を改質加工する。
【0018】また、ベルトコンベア6に代えて、図7に
示すように、回転テーブル(図示省略する)上にポリエ
チレン樹脂製コア2をそれの鍔部22の環状端面22a
が上向き姿勢になるように載置した上、回転テーブルを
介してコア2をその軸心周りで回転させながら、プラズ
マ処理装置8側の単一のトーチ8aからプラズマジェッ
ト7を投射して表面の改質加工を行なってもよい。
示すように、回転テーブル(図示省略する)上にポリエ
チレン樹脂製コア2をそれの鍔部22の環状端面22a
が上向き姿勢になるように載置した上、回転テーブルを
介してコア2をその軸心周りで回転させながら、プラズ
マ処理装置8側の単一のトーチ8aからプラズマジェッ
ト7を投射して表面の改質加工を行なってもよい。
【0019】上記のような方法で表面の分子構造を易接
着性に変換する改質加工が予め施されたポリエチレン樹
脂製コア2の鍔部22の外ねじ部23を継手本体1の両
端内ねじ部11,11に螺合させて、該鍔部22の環状
端面22aが継手本体1側の樹脂ライニング層3の端部
に当接するまでコア2を継手本体1にねじ込み接続した
後、鍔部22の環状端面22aと継手本体1の樹脂ライ
ニング層3との交差部にエポキシ系接着剤9を図2に示
すように肉盛り塗布することにより、コア2がポリエチ
レン樹脂製でありながら、その接着面である環状端面2
2aの表面の分子構造が易接着性に変換されているため
に、コア2と継手本体1とをエポキシ系接着剤9によっ
て容易かつ強力に接着固定でき、接続箇所のシール性を
確保するとともに、両者2,1を一体化することが可能
である。
着性に変換する改質加工が予め施されたポリエチレン樹
脂製コア2の鍔部22の外ねじ部23を継手本体1の両
端内ねじ部11,11に螺合させて、該鍔部22の環状
端面22aが継手本体1側の樹脂ライニング層3の端部
に当接するまでコア2を継手本体1にねじ込み接続した
後、鍔部22の環状端面22aと継手本体1の樹脂ライ
ニング層3との交差部にエポキシ系接着剤9を図2に示
すように肉盛り塗布することにより、コア2がポリエチ
レン樹脂製でありながら、その接着面である環状端面2
2aの表面の分子構造が易接着性に変換されているため
に、コア2と継手本体1とをエポキシ系接着剤9によっ
て容易かつ強力に接着固定でき、接続箇所のシール性を
確保するとともに、両者2,1を一体化することが可能
である。
【0020】その後、継手本体1の両端内ねじ部11,
11に内面被覆鋼管4の端部の外ねじ部43を螺合させ
ることにより、上記コア2の筒状胴部21に設けられて
いるシール部24のリップ部24aが鋼管4の内面被覆
層42に弾性的に圧接され、その圧接部分で内面被覆鋼
管4とコア2との接続箇所のシール性(水密性)も確保
した状態の継手を組付けことが可能であり、かつ、内面
被覆鋼管4の継手本体1に対する螺合接続時にもコア2
と継手本体1とがエポキシ系接着剤9を介して強力に接
着固定されているために、コア2が共回りして接着剤9
が剥落するおそれもなく、コア2と継手本体1との接続
箇所のシール性はそのまま維持することが可能である。
11に内面被覆鋼管4の端部の外ねじ部43を螺合させ
ることにより、上記コア2の筒状胴部21に設けられて
いるシール部24のリップ部24aが鋼管4の内面被覆
層42に弾性的に圧接され、その圧接部分で内面被覆鋼
管4とコア2との接続箇所のシール性(水密性)も確保
した状態の継手を組付けことが可能であり、かつ、内面
被覆鋼管4の継手本体1に対する螺合接続時にもコア2
と継手本体1とがエポキシ系接着剤9を介して強力に接
着固定されているために、コア2が共回りして接着剤9
が剥落するおそれもなく、コア2と継手本体1との接続
箇所のシール性はそのまま維持することが可能である。
【0021】したがって、継手組付け状態において、コ
ア2と継手本体1との接続箇所及び内面被覆鋼管4とコ
ア2との接続箇所のいずれからも、鋼管41の軸線方向
端面44へ水が侵入し錆を発生するというおそれがな
く、所定の管端防食性能を確実に発揮させることがで
き、また、ポリエチレン樹脂製コア2を使用することに
よって廃材処理やリサイクルのための燃焼時にダイオキ
シンなどの発生を防ぐことが可能である。
ア2と継手本体1との接続箇所及び内面被覆鋼管4とコ
ア2との接続箇所のいずれからも、鋼管41の軸線方向
端面44へ水が侵入し錆を発生するというおそれがな
く、所定の管端防食性能を確実に発揮させることがで
き、また、ポリエチレン樹脂製コア2を使用することに
よって廃材処理やリサイクルのための燃焼時にダイオキ
シンなどの発生を防ぐことが可能である。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、樹脂製
コアの素材としてポリエチレン樹脂を使用することによ
って塩化ビニール樹脂を使用する場合のように、廃材処
理やリサイクルのための燃焼時にダイオキシンなどの発
生を防ぐことができる。しかも、ポリエチレン樹脂製コ
アの鍔部の環状端面をプラズマジェットの投射によりそ
の表面分子構造が易接着性に変換されるように改質加工
しているので、このポリエチレン樹脂製コアと継手本体
の樹脂ライニング層とを汎用のエポキシ系接着剤を用い
ても容易かつ強力に接着固定することができ、したがっ
て、コアの鍔部の環状端面と継手本体の樹脂ライニング
層端部との当接箇所のシール性を確保するとともに、継
手本体に対する内面被覆鋼管の螺合接続時のコアの共回
りに伴う接着剤の剥落もなくなり、継手の組付け時にも
接着剤によるシール性を維持し、所定の管端防食性能を
確実に達成することができるという効果を奏する。
コアの素材としてポリエチレン樹脂を使用することによ
って塩化ビニール樹脂を使用する場合のように、廃材処
理やリサイクルのための燃焼時にダイオキシンなどの発
生を防ぐことができる。しかも、ポリエチレン樹脂製コ
アの鍔部の環状端面をプラズマジェットの投射によりそ
の表面分子構造が易接着性に変換されるように改質加工
しているので、このポリエチレン樹脂製コアと継手本体
の樹脂ライニング層とを汎用のエポキシ系接着剤を用い
ても容易かつ強力に接着固定することができ、したがっ
て、コアの鍔部の環状端面と継手本体の樹脂ライニング
層端部との当接箇所のシール性を確保するとともに、継
手本体に対する内面被覆鋼管の螺合接続時のコアの共回
りに伴う接着剤の剥落もなくなり、継手の組付け時にも
接着剤によるシール性を維持し、所定の管端防食性能を
確実に達成することができるという効果を奏する。
【図1】本発明の実施の形態による管端防食継手の組付
け状態を示す一部切欠縦断面図である。
け状態を示す一部切欠縦断面図である。
【図2】図1の要部の拡大縦断面図である。
【図3】図2の要部の拡大縦断面図である。
【図4】同上管端防食継手におけるポリエチレン樹脂製
コアの鍔部の環状端面に対する表面改質加工手段の一例
を説明するための側面図である。
コアの鍔部の環状端面に対する表面改質加工手段の一例
を説明するための側面図である。
【図5】同上表面改質手段で、ポリエチレン樹脂製コア
が小径の場合の表面改質用プラズマジェットの投射要領
を説明する概略平面図である。
が小径の場合の表面改質用プラズマジェットの投射要領
を説明する概略平面図である。
【図6】同上表面改質手段で、ポリエチレン樹脂製コア
が大径の場合の表面改質用プラズマジェットの投射要領
を説明する概略平面図である。
が大径の場合の表面改質用プラズマジェットの投射要領
を説明する概略平面図である。
【図7】ポリエチレン樹脂製コアの鍔部の環状端面に対
する表面改質加工手段の他の例を説明するための概略平
面図である。
する表面改質加工手段の他の例を説明するための概略平
面図である。
【図8】従来の管端防食継手の組付け状態を示す要部の
拡大縦断面図である。
拡大縦断面図である。
1 継手本体 11 内ねじ部 12 ねじのない凹部分 2 ポリエチレン樹脂製コア 21 筒状胴部 22 鍔部 22a 環状端面 23 外ねじ部 24 シール部 3 樹脂ライニング層 4 内面被覆鋼管 41 鋼管 42 内面被覆層 7 プラズマジェット 8 プラズマ処理装置 9 エポキシ系接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡村 弘二 富山県高岡市守護町2丁目12番1号 シー ケー金属株式会社内 Fターム(参考) 3H013 JA04
Claims (1)
- 【請求項1】 内面被覆鋼管の端部が螺合する内ねじ部
を有しているとともに、ねじなし部分には樹脂ライニン
グ層が被覆形成されている継手本体と、 上記鋼管の端部内に挿入される筒状胴部の端部に環状の
鍔部が連設されているとともに、上記鍔部の外周には上
記継手本体の内ねじ部に螺合される外ねじ部が設けら
れ、かつ、筒状胴部には上記鋼管の内面被覆層に弾性的
に圧接されるシール部が設けられているポリエチレン樹
脂製コアとを具備してなる管端防食継手であって、 上記ポリエチレン樹脂製コアの鍔部の環状端面に向けて
プラズマジェットを投射することで該環状端面の表面が
改質加工されており、その改質加工された鍔部の環状端
面と上記継手本体の樹脂ライニング層との交差部に接着
剤を塗布して継手本体とコアとを一体に接着固定してい
ることを特徴とする管端防食継手。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32981399A JP2001146987A (ja) | 1999-11-19 | 1999-11-19 | 管端防食継手 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32981399A JP2001146987A (ja) | 1999-11-19 | 1999-11-19 | 管端防食継手 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001146987A true JP2001146987A (ja) | 2001-05-29 |
Family
ID=18225532
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32981399A Pending JP2001146987A (ja) | 1999-11-19 | 1999-11-19 | 管端防食継手 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001146987A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011102644A (ja) * | 2011-01-06 | 2011-05-26 | Waters Technologies Corp | 管継手および管を結合する方法 |
JP2013036585A (ja) * | 2011-08-10 | 2013-02-21 | Jfe Pipe Fitting Mfg Co Ltd | 管端防食継手、及びその製造方法 |
JP2014238162A (ja) * | 2013-05-10 | 2014-12-18 | シーケー金属株式会社 | 防食管継手 |
US8951374B2 (en) | 2003-07-15 | 2015-02-10 | Waters Technologies Corporation | Tube joint and a method of bonding tubes |
JP7577529B2 (ja) | 2020-12-17 | 2024-11-05 | 日本継手株式会社 | 管継手 |
-
1999
- 1999-11-19 JP JP32981399A patent/JP2001146987A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8951374B2 (en) | 2003-07-15 | 2015-02-10 | Waters Technologies Corporation | Tube joint and a method of bonding tubes |
JP2011102644A (ja) * | 2011-01-06 | 2011-05-26 | Waters Technologies Corp | 管継手および管を結合する方法 |
JP2013036585A (ja) * | 2011-08-10 | 2013-02-21 | Jfe Pipe Fitting Mfg Co Ltd | 管端防食継手、及びその製造方法 |
JP2014238162A (ja) * | 2013-05-10 | 2014-12-18 | シーケー金属株式会社 | 防食管継手 |
JP7577529B2 (ja) | 2020-12-17 | 2024-11-05 | 日本継手株式会社 | 管継手 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20061012 |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090616 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090721 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20091124 |