JP2001072452A - 水中コンクリート用セメント混和材及びそれを用いたコンクリートの製造方法 - Google Patents
水中コンクリート用セメント混和材及びそれを用いたコンクリートの製造方法Info
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Abstract
間から流れ出すことがなく、水中や地下の空隙等水が存
在する場所に施工する場合でも、材料分離することなく
安定した品質のものができる、水中コンクリート用セメ
ント混和材及びそれを用いたコンクリートの製造方法を
提供すること。 【解決手段】 ポリアルキルアリルスルホン酸塩とポリ
エチレンオキサイドを含有してなる水中コンクリート用
セメント混和材であり、コンクリートを製造するに当た
り、該セメント混和材の2成分の内、どちらか一方の成
分をセメントに添加して圧送し、もう一方を別の経路で
圧送し、それぞれを先端で合流混合することを特徴とす
るコンクリートの製造方法であり、更には、セメントと
は別の経路で圧送する成分に、急結材を添加することを
特徴とする該コンクリートの製造方法を構成とする。
Description
使用される水中コンクリート用セメント混和材及びそれ
を用いたコンクリートの製造方法に関する。尚、本発明
において、コンクリートとは、セメントペースト、モル
タル及びコンクリートを総称するものである。
カゲル、ベントナイト等の無機質混和剤や減水剤、AE
減水剤等が用いられ、施工性の改善や材料分離の防止が
行われていた。
施工時に流し込みが容易である反面、材料分離を起こし
易く、型枠の隙間やひび割れ等の隙間からコンクリート
が流れ出したり、水中や地下の空隙等水が存在する場所
に施工する場合は、コンクリートが材料分離して安定し
た品質のものが出来なかった。
る方法として、水中不分離混和剤の品質規格が土木学会
基準として定められた。また、無機塩とカルシウムアル
ミネート、増粘剤、減水剤からなるセメント混和材が開
発されている(特開平5−9049号公報)。しかしな
がら、材料の粘性が大き過ぎて、コンクリートの施工性
が低下するといった問題が有った。
課題を解決すべく種々検討を重ねた結果、特定の水中コ
ンクリート用セメント混和材及びそれを用いたコンクリ
ートの製造方法により、前記課題を解決できる知見を得
て本発明を完成するに至った。
キルアリルスルホン酸塩とポリエチレンオキサイドを含
有してなる水中コンクリート用セメント混和材及びそれ
を用いたコンクリートの製造方法であり、コンクリート
を製造するに当たり、該セメント混和材の2成分の内、
どちらか一方の成分をセメントに添加して圧送し、もう
一方を別の経路で圧送し、それぞれを先端で合流混合す
ることを特徴とするコンクリートの製造方法であり、更
に、セメントとは別の経路で圧送する成分に、急結材を
添加することを特徴とする該コンクリートの製造方法で
ある。
る。
材に使用されるポリアルキルアリルスルホン酸塩は、特
に限定されるものではないが、ナトリウムやカリウムの
金属塩が一般的である。これらは液体、粉体何れの形態
のものも使用可能である。ポリアルキルアリルスルホン
酸塩の配合量は、特に限定されるものではないが、通
常、セメント100重量部に対して、0.1〜3重量部
が好ましく、0.2〜2重量部がより好ましい。0.1
重量部未満では増粘効果が少なく、3重量部を超えると
コンクリートの強度発現を阻害する場合がある。
材に使用されるポリエチレンオキサイドは、特に限定さ
れるものではないが、その分子量により増粘効果が異な
り、通常、分子量が100万〜500万のものが好まし
い。分子量が100万未満では増粘効果が小さく、50
0万を超えると増粘効果が大きく、コンクリートの圧送
性が低下する場合がある。ポリエチレンオキサイドの配
合量は、特に限定されるものではないが、通常、セメン
ト100重量部に対して0.001〜0.5重量部が好
ましく、0.005〜0.3重量部がより好ましい。
0.001重量部未満では増粘効果が少なく、コンクリ
ートが流れ易くなり過ぎる場合があり、0.5重量部を
超えると粘性が大きくなり過ぎて、コンクリートの圧送
に支障を来す場合がある。
とポリエチレンオキサイドを含有してなる水中コンクリ
ート用セメント混和材をセメントに添加したコンクリー
トは、型枠の隙間やひび割れ等の隙間から流れ出たり、
材料分離を生じることはない。又、本発明の水中コンク
リート用セメント混和材は、水と混練りすると同時に増
粘するため、混練りを短時間で行う必要があり、例え
ば、昆練り時間の短い連続練りミキサを用いることが好
ましい。しかしながら、圧送距離が長くなるとコンクリ
ートの粘性が高くなり、施工性が損なわれ、充填不良の
原因となる。そこで、ポリアルキルアリルスルホン酸塩
とポリエチレンオキサイドを別々に圧送して、先端で合
流混合することにより、この問題点が解消されることを
見出し、本発明のコンクリートの製造方法を完成するに
至った。即ち、セメント混和材の2成分の内、どちらか
一方の成分をセメントに添加して圧送し、もう一方を別
の経路で圧送し、それぞれを先端で合流混合させるコン
クリートの製造方法である。特に限定されるものではな
いが、コンクリートの圧送性や合流混合性等からセメン
トにポリエチレンオキサイドを添加する方法が好まし
い。
管を使用する方法、二重管を使用する方法、及び液をシ
ャワー状に合流混合させるインレットピースを使用する
方法等がある。又、合流混合後の管中にスパイラル状の
ミキサをセットした静止型混合器で、更に混合する方法
もある。
て先端で合流混合する成分に、急結材を添加することが
可能である。急結材としては、アルミン酸塩、硫酸塩、
炭酸塩及びケイ酸塩等のアルカリ金属塩、並びにカルシ
ウムアルミネート等がある。これらの内、凝結性や強度
発現性の点から、カルシウムアルミネートが好ましい。
カルシウムアルミネートは、単独でも急結材として使用
できるが、通常、石膏やアルミン酸塩、硫酸塩及び炭酸
塩等のアルカリ金属の無機塩と併用される。これらの
内、石膏が好ましい。石膏には二水石膏、半水石膏及び
無水石膏があるが、無水石膏がより好ましい。石膏の配
合量は、カルシウムアルミネート100重量部に対し
て、20〜250重量部が好ましく、より好ましくは7
5〜150重量部である。20重量部未満では強度発現
が悪く、250重量部を超えてもその効果は変わらな
い。
に対して4〜30重量部が好ましく、5〜20重量部が
より好ましい。4重量部未満では凝結が十分に得られな
い場合あり、30重量部を超えてもその効果は変わらな
い。
易さから、水と混合した懸濁液や水溶液にして用いるこ
とが好ましい。混合する水の量は、特に限定されるもの
ではないが、通常、急結材100重量部に対して、10
0〜200重量部が好ましい。100重量部未満では、
流動性が悪く輸送が困難になる場合があり、200重量
部を超えると懸濁液が材料分離する場合がある。急結材
を使用することにより、減水剤や水溶性ポリマーによる
セメントの水和遅延効果を抑制し、型枠の隙間やひび割
れ等の隙間からコンクリートが流れ出したりすることを
防止し、充填性を更に改善することが出来る。
れるものではなく、通常のセメントが使用される。具体
的には普通、早強及び超早強等の各種ポルトランドセメ
ント、これらにシリカ、スラグ及びフライアッシュ等を
混合した各種混合セメントが挙げられる。
ものではないが、通常、清水が用いられる。水の配合量
は、特に限定されるものではないが、通常、セメント1
00重量部に対して、40〜100重量部が好ましい。
40重量部未満ではコンクリートの流動性が悪くなる場
合があり、100重量部を超えるとコンクリートの強度
発現が遅れる場合がある。
ートを作製するため、砂や砂利等の骨材が使用される
が、これらは特に限定されるものではなく、一般に使用
されているものが使われる。更に、市販されている各種
セメント混和材やセメント混和剤を、本発明の効果を阻
害しない範囲で併用することが可能である。
る。
ン酸塩とポリエチレンオキサイドを含有してなる水中コ
ンクリート用セメント混和材について、セメント100
重量部に対して水70重量部を加えて作製したセメント
ペーストで性能を評価した。セメントペーストは、セメ
ント混和材中の2成分のどちらか一方の成分をセメント
に混合して、先端に設けたY字管の主管にポンプ圧送す
ると同時に、もう一方の成分を水に分散して、別経路で
ポンプ圧送し先端に設けたY字管の一方に供給した。そ
の後、連続ミキサ(ノリタケカンパニーリミテト゛社製ス
タテックミキサ)で混練りしながら、セメントペースト
を作製し、水を高さ15cmまで満たした高さ30c
m、縦45cm、横45cmの角形の型枠に充填した。
セメントペーストが硬化した後、型枠を脱型してセメン
トペーストの充填率を測定し、充填性を評価した。尚、
比較のため、本発明のセメント混和材を使用しないセメ
ントペーストについて、同様な実験を行った。その結果
を表1に示す。
塩) ポリエチレンオキサイド:市販品(分子量200万) 〈測定方法〉 充填率:型枠の容積とセメントペーストの比重から計算
した重量と、実際に充填されたセメントペーストの重量
の比(百分率)である。
るセメントペーストの充填性は、比較例と比べ充填率が
高く良好であることが確認された。
たカルシウムアルミネート系急結材100重量部に対し
て、水100重量部を加えて作製したスラリーにポリア
ルキルアリルスルホン酸塩を添加し、ポリエチレンオキ
サイドをセメントに混合した以外は、実施例1と同様に
行った。尚、充填性を確認するため、セメントペースト
を水を高さ15cmまで満たした高さ30cm、縦45
cm、横45cmの角形の型枠に充填した。
た。充填後1時間経った時点で、型枠を脱型して充填材
の充填状況を観察したところ、セメントペーストが型枠
の隙間から流れ出ること無く、材料分離や空隙が無いこ
とを確認した。
結材:カルシウムアルミネート100重量部に対して無
水石膏100重量部を配合したもの。
単位セメント量=380kg/m3のコンクリート配合
において、分子量170万のポリエチレンオキサイドを
セメント100重量部に対して0.1重量部添加し、パ
ン型強制練りミキサで昆練りしたコンクリートを、先端
に設けたY字管の主管にポンプ圧送すると同時に、50
%水溶液のポリアルキルアリルスルホン酸ナトリウムを
コンクリート中のセメント100重量部に対して2重量
部となるように、別経路でポンプ圧送し、先端に設けた
Y字管の一方に供給して作製したコンクリートを、水中
に浸漬してある直径10cm、高さ20cmの円柱の型
枠に充填した。
め、28日後に圧縮強度を測定したところ、2.3N/
mm2を示した。また、コンクリートが型枠の隙間から
流れ出たり、材料分離したりすることがなく、安定した
品質であることが判った。
和材及びそれを用いたコンクリートの製造方法により、
コンクリートが型枠の隙間やひび割れ等の隙間から流れ
出すことがなく、水中や地下の空隙等水が存在する場所
に施工する場合でも、材料分離することなく安定した品
質のものができる。
8)
め、28日後に圧縮強度を測定したところ、23N/m
m2を示した。また、コンクリートが型枠の隙間から流
れ出たり、材料分離したりすることがなく、安定した品
質であることが判った。
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリアルキルアリルスルホン酸塩とポリ
エチレンオキサイドを含有してなる水中コンクリート用
セメント混和材。 - 【請求項2】 コンクリートを製造するに当たり、ポリ
アルキルアリルスルホン酸塩とポリエチレンオキサイド
の内、どちらか一方の成分をセメントに添加して圧送
し、もう一方を別の経路で圧送し、それぞれを先端で合
流混合することを特徴とするコンクリートの製造方法。 - 【請求項3】 ポリアルキルアリルスルホン酸塩とポリ
エチレンオキサイドの内、セメントとは別の経路で圧送
する成分に、急結材を添加することを特徴とする請求項
2に記載のコンクリートの製造方法。
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JP24441899A JP4493758B2 (ja) | 1999-08-31 | 1999-08-31 | 水中コンクリート用セメント混和材及びそれを用いたコンクリートの製造方法 |
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1999
- 1999-08-31 JP JP24441899A patent/JP4493758B2/ja not_active Expired - Fee Related
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