2024年11月14日、ニュージーランド議会で議員が文書を破り捨て、ハカを踊り始めた。同国先住民であるマオリ党の議員が、マオリ族の権利を定めた「ワイタンギ条約」を再解釈しようとする法案に対し、反対の姿勢を示したのだ。 その抗議がありながらも、法案は第一読会(※)を通過。これに反対し、翌日の15日には、国内で1万人規模のデモ行進が行われた。その後各地を通過して、9日間にわたるhīkoi(平和的抗議)は計4万人近くを動員して幕を閉じた。史上最大規模のデモとなったという。 第二読会は2025年5月頃に予定され、引き続き高い注目を集めると予想される。この一連の出来事で議論の的となったのが「ワイタンギ条約」だ。これは、1840年2月6日にイギリス王室とマオリ族がワイタンギで調印した条約であり、これによってニュージーランドがイギリス領となる代わりに、マオリの土地と文化の継承が約束された。しかしマオリ語