WO2016009581A1

WO2016009581A1 - 業務状態分析システム

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Publication number: WO2016009581A1
Application number: PCT/JP2015/002517
Authority: WO
Inventors: 理恵岩崎; 中村　新; 園駱; 裕子太田
Original assignee: 日本電気株式会社
Priority date: 2014-07-15
Filing date: 2015-05-19
Publication date: 2016-01-21
Also published as: JPWO2016009581A1; JP6540702B2; US20170206479A1

Abstract

エリアに存在する人の活動を計測する活動計測器と、人の活動により生じるアウトプットを計測するアウトプット計測器と、活動計測器の計測結果に基づいて、人の現在の活動状態を検出する活動現実状態検出部と、活動計測器およびアウトプット計測器の過去の計測結果に基づいて、アウトプットを生じせしめた人の複数の過去の活動状態の中から最適な活動状態を検出する活動最適状態検出部と、検出された人の現在の活動状態を最適な活動状態と対応付けた分析結果を生成する活動状態マッピング部とを有する。

Description

業務状態分析システム

　本発明は、業務状態分析システム、分析装置、分析方法、およびプログラムに関する。

　オフィスビルのオフィスフロアや工場内の作業場等のエリアを対象として、エリアに存在する個人の活動を機械的に計測することが本発明に関連する第1の関連技術として提案されている（例えば特許文献1参照）。この第１の関連技術では、業務で使用するPC（パーソナルコンピュータ）の操作ログを解析して、各個人がPC作業中か否か、PC作業中の場合は操作アプリケーションの種別により業務内容を特定している。また第1の関連技術では、エリアに取り付けた温度センサにより、個人が活動しているエリアの温度を計測したり、PMV（Predicted Mean Vote）を算出している。

　他方、空調機器などの設備機器を使用して、建物等のエリアの環境を制御するシステムが本発明に関連する第2の関連技術として提案されている（例えば特許文献2参照）。この第2の関連技術は、エリア内における使用者の使用するエネルギー量を算出するエネルギー量加算手段と、使用者の快適度や活動度を解析する快適度解析手段と、算出されたエネルギー量と解析された使用者の快適度や活動度とに基づき使用者の生産性を解析する生産性解析手段とを有し、生産性解析手段が、エリア内の目標エネルギー量に対して、生産性が極力大きくなるよう空調機器などの使用機器の消費エネルギー量を制御している。また第2の関連技術では、エリア内における使用者が使用する情報処理装置のキー入力の速度、入力誤りを示すDeleteキーやBackSpaceキーの入力頻度、実行中のアプリケーションの種類等の情報を、生産性の指標としている。

特許第5514507号公報特許第5171885号公報

　ところで、生産性や作業効率を高めるためには、個人の活動をより一層良い状態に改善していく必要がある。しかし、そのためには個人の活動を機械的に計測し、その計測結果を当該個人や管理者に提示するだけでは不十分である。その理由は、その個人の活動状態がどの程度改善の余地があるかを客観的に確認することができないためである。

　本発明の目的は、上述した課題、すなわち、個人の活動状態がどの程度改善の余地があるかを客観的に確認するのは困難である、という課題を解決する業務状態分析システムを提供することにある。

　本発明の実施形態に係る業務状態分析システムは、
　エリアに存在する人の活動を計測する活動計測器と、
　上記人の活動により生じるアウトプットを計測するアウトプット計測器と、
　上記活動計測器の計測結果に基づいて、上記人の現在の活動状態を検出する活動現実状態検出部と、
　上記活動計測器および上記アウトプット計測器の過去の計測結果に基づいて、上記アウトプットを生じせしめた上記人の複数の過去の活動状態の中から最適な活動状態を検出する活動最適状態検出部と、
　上記検出された上記人の上記現在の活動状態を上記最適な活動状態と対応付けた分析結果を生成する活動状態マッピング部と
を有する。

　本発明の他の実施形態に係る分析装置は、
　エリアに存在する人の活動を計測する活動計測器と上記人の活動により生じるアウトプットを計測するアウトプット計測器とに接続され、
　上記活動計測器の計測結果に基づいて、上記人の現在の活動状態を検出する活動現実状態検出部と、
　上記活動計測器および上記アウトプット計測器の過去の計測結果に基づいて、上記アウトプットを生じせしめた上記人の複数の過去の活動状態の中から最適な活動状態を検出する活動最適状態検出部と、
　上記検出された上記人の上記現在の活動状態を上記最適な活動状態と対応付けた分析結果を生成する活動状態マッピング部と
を有する。

　本発明の他の実施形態に係る分析方法は、
　エリアに存在する人の活動を計測する活動計測器と上記人の活動により生じるアウトプットを計測するアウトプット計測器とに接続され、活動現実状態検出部と活動最適状態検出部と活動状態マッピング部とを有する分析装置が実行する分析方法であって、
　上記活動現実状態検出部が、上記活動計測器の計測結果に基づいて、上記人の現在の活動状態を検出し、
　上記活動最適状態検出部が、上記活動計測器および上記アウトプット計測器の過去の計測結果に基づいて、上記アウトプットを生じせしめた上記人の複数の過去の活動状態の中から最適な活動状態を検出し、
　上記活動状態マッピング部が、上記検出された上記人の上記現在の活動状態を上記最適な活動状態と対応付けた分析結果を生成する。

　本発明の他の実施形態に係るプログラムは、
　エリアに存在する人の活動を計測する活動計測器と上記人の活動により生じるアウトプットを計測するアウトプット計測器とに接続されたコンピュータを、
　上記活動計測器の計測結果に基づいて、上記人の現在の活動状態を検出する活動現実状態検出部と、
　上記活動計測器および上記アウトプット計測器の過去の計測結果に基づいて、上記アウトプットを生じせしめた上記人の複数の過去の活動状態の中から最適な活動状態を検出する活動最適状態検出部と、
　上記検出された上記人の上記現在の活動状態を上記最適な活動状態と対応付けた分析結果を生成する活動状態マッピング部と
して機能させる。

　本発明は上述した構成を有するため、個人の活動状態がどの程度改善の余地があるかを客観的に確認することができる。

本発明の第1の実施形態に係るシステムの構成を示すブロック図である。本発明の第2実施形態に係るシステムの構成を示すブロック図である。本発明の第2実施形態に係るシステムにおける分析装置の詳細を示すブロック図である。本発明の第2実施形態に係るシステムにおける分析装置の活動最適状態検出装置の詳細を示すブロック図である。本発明の第2実施形態に係るシステムの処理の流れを説明するためのフローチャートである。本発明の第3実施形態に係るシステムにおける分析装置の詳細を示すブロック図である。本発明の第4実施形態に係るシステムにおける分析装置の詳細を示すブロック図である。本発明の第5実施形態で使用する、業務目標と活動と活動のアウトプットの対応表である。本発明の第5実施形態で使用する、アウトプットとマッピング軸とマッピングに使う二次情報とマッピング方法の対応表である。本発明の第5実施形態のマッピング結果の一例である。本発明の第6実施形態のマッピング結果の一例である。本発明の第7実施形態のマッピング結果の一例である。本発明の第8実施形態のマッピング結果の一例である。本発明の第9実施形態で使用する、業務目標と活動と活動のアウトプットの対応表である。本発明の第9実施形態で使用する、アウトプットとマッピング軸とマッピングに使う二次情報とマッピング方法の対応表である。本発明の第9実施形態のマッピング結果の一例である。本発明の第10実施形態のマッピング結果の一例である。本発明の第11実施形態のマッピング結果の一例である。

　次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。

[第1の実施形態]
　図1を参照すると、本発明の第1の実施形態に係る業務状態分析システムは、活動計測器１とアウトプット計測器2と分析装置3とを有する。

　活動計測器1は、図示しないエリアに存在する人の活動を計測する機能を有する。エリアは、オフィスビル、工場、キャンパスのような建物のエリアであってもよいし、広場、グラウンド等のエリアであってもよい。アウトプット計測器2は、上記人の活動により生じるアウトプットを計測する機能を有する。分析装置3は、活動計測器1とアウトプット計測器2とに接続され、それらの計測結果を分析する機能を有する。

　分析装置3は、活動現実状態検出部4と活動最適状態検出部5と活動状態マッピング部6とを有する。

　活動現実状態検出部4は、活動計測器1の計測結果に基づいて、人の現在の活動状態を検出する機能を有する。活動最適状態検出部5は、活動計測器1およびアウトプット計測器2の過去の計測結果に基づいて、アウトプットを生じせしめた人の複数の過去の活動状態の中から最適な活動状態を検出する機能を有する。活動状態マッピング部6は、活動現実状態検出部4によって検出された人の現在の活動状態を、活動最適状態検出部5によって検出された最適な活動状態と対応付けた分析結果を生成する機能を有する。

　上記のように構成された本実施形態に係る業務状態分析システムは、以下のように動作する。まず、活動計測器1は、エリアに存在する人の活動を計測し、アウトプット計測器2は、上記人の活動により生じるアウトプットを計測する。次に、分析装置3は、活動計測器1とアウトプット計測器2との計測結果を分析して分析結果を生成する。具体的には、活動現実状態検出部4は、活動計測器1の計測結果に基づいて、人の現在の活動状態を検出する。また活動最適状態検出部5は、活動計測器1およびアウトプット計測器2の過去の計測結果に基づいて、アウトプットを生じせしめた人の複数の過去の活動状態の中から最適な活動状態を検出する。そして、活動状態マッピング部6は、活動現実状態検出部4によって検出された人の現在の活動状態を、活動最適状態検出部5によって検出された最適な活動状態と対応付けた分析結果を生成する。

　本実施形態に係る業務状態分析システムによれば、個人の活動状態がどの程度改善の余地があるかを客観的に確認することができる。その理由は、人の現在の活動状態を、過去の活動状態の中の最適な活動状態と対応付けた分析結果を生成するためである。

　本発明は上記の構成を基本としつつ、以下のような各種の付加変更が可能である。

　人の活動の好みを計測する活動傾向計測器を増設し、活動状態マッピング部6は、活動現実状態検出部4によって検出した人の現在の活動状態を、活動最適状態検出部5によって検出した最適な活動状態、および上記活動傾向計測器によって計測した人の活動の好みと対応付けた分析結果を生成してよい。

　人の業務目標から、活動計測器1によって計測する人の活動の種類とアウトプット計測器2によって計測するアウトプットの種類とを決定する活動種類決定部を増設してよい。この活動種類決定部は、例えば、人の業務目標と人の活動の種類とアウトプットの種類との対応関係を保持するテーブルを有し、外部から入力される人の業務目標に対応して上記テーブルに保持されている人の活動の種類とアウトプットの種類とを決定するように構成されてよい。

　分析する観点であるマッピング軸（分析軸とも呼ばれる）を決定するマッピング軸決定部を増設し、活動状態マッピング部6は、活動現実状態検出部4で検出された人の現在の活動状態のうち上記決定されたマッピング軸に係る活動状態と、活動最適状態検出部5で検出された人の最適な活動状態のうち上記決定されたマッピング軸に係る最適な活動状態とを対応付けた分析結果を生成してよい。上記マッピング軸決定部は、例えば、アウトプットの種類とマッピング軸との対応関係を保持するテーブルを有し、上記活動種類決定部により決定されたアウトプットの種類に対応するマッピング軸を決定するように構成されてよい。

　アウトプットを所定の観点で分析するアウトプット分析部を増設し、活動現実状態検出部4は、アウトプット計測器2で計測されたアウトプットを上記アウトプット分析部によって分析した結果を、人の現在の活動状態として検出し、活動最適状態検出部5は、人の複数の過去のアウトプットを上記アウトプット分析部によって分析した複数の分析結果のうち評価の最も高いアウトプットに対応する分析結果を、人の最適な活動状態として検出するように構成されてよい。

　アウトプットを提供する提供先の情報を所定の観点で分析するアウトプット先分析部を増設し、活動現実状態検出部4は、アウトプット計測器2で計測されたアウトプットを上記アウトプット先分析部によって分析した結果を、人の現在の活動状態として検出し、活動最適状態検出部5は、人の複数の過去のアウトプットを上記アウトプット先分析部によって分析した複数の分析結果のうち評価の最も高いアウトプットに対応する分析結果を、人の最適な活動状態として検出するように構成されてよい。

　活動状態マッピング部6が生成した分析結果を出力する分析結果提示部を増設するように構成されてよい。

　分析装置３は、RAMやハードディスク装置などの記憶部と、活動計測器1やアウトプット計測器2とデータの通信を行う通信インターフェイス部と、キーボードやマウス等の操作入力部と、液晶ディスプレイ等の画面表示部と、上記記憶部と通信インターフェイス部と操作入力部と画面表示部とに接続された例えばマイクロプロセッサ等の演算処理部とから構成されるコンピュータと、上記記憶部に記憶されるプログラムとで実現することができる。上記記憶部に記憶されたプログラムは、コンピュータの立ち上げ時等にコンピュータに読み込まれ、コンピュータの動作を制御することにより、コンピュータ上に活動現実状態検出部4、活動最適状態検出部5、活動状態マッピング部6を実現する。同様にして、上記活動種類決定部、マッピング軸決定部、アウトプット分析部、アウトプット先分析部、分析結果提示部をコンピュータ上に実現してよい。

[第2の実施形態]
［構成の説明］
　図2を参照すると、本発明の第2の実施形態に係る業務状態分析システムは、管理者から業務目標を受け取り、計測する活動の種類とアウトプットを決定する活動種類決定部11と、エリアに存在する作業者の活動を計測する、活動の種類ごとの活動計測器12と、アウトプットを計測するアウトプット計測器13と、作業者の作業に関する好みを計測する活動傾向計測器14と、活動種類決定部11が決定した計測対象の活動をマッピングする際の軸を決定するマッピング軸決定部15と、決定した軸を用いて計測結果を分析する分析装置16と、分析結果を図示しない表示装置に出力し或いはプリンタから出力することによって管理者または作業者に提示する分析結果提示装置17とを有する。

　活動種類決定部11は、実施される業務に応じた活動の種類と、その活動から生み出されるアウトプットを決定する。具体的には、活動種類決定部11は、管理者から業務目標を受け取り、計測すべき活動の種類とアウトプットを決定する。

　活動計測器12は、活動種類決定部11で決定された活動を計測する機能を有する。例えば、PCキーボードのタイピング作業という活動を計測する場合は、活動計測器12は、タイピングのログを取るPCのプログラムにより実現され、プログラム作成作業という活動の進捗状況を計測する場合は、活動計測器12は、プログラムソースファイルの内容の変化や打ち込んだ行数を読み取るプログラムにより実現される。また、ミーティングの回数を計測する場合は、活動計測器12は、スケジューラーからミーティングの予定データを抜き出すプログラムにより実現され、1日のうち誰かと話す回数を計測する場合は、活動計測器12は、位置センサで作業者の位置を継続的に取得し、対象となる作業者と別の作業者が同じ位置にいるかどうかを計測するセンサおよび位置解析システムにより実現される。

　アウトプット計測器13は、活動種類決定部11で決定されたアウトプットを作成するためにかかった時間、作成したアウトプットの形態、アウトプットの作成に使用した装置、アウトプットを作成した相手など、アウトプットが生まれるまでに関わる要素を計測する。アウトプット計測器13は、アウトプットが提案資料である場合は、資料ファイル作成にかけた総時間、作成に用いた文書作成プログラム、共同編集相手がいる場合はその相手などを、PC内のプログラム等により取得する。アウトプット計測器13は、スケジュール情報が利用可能な場合は、アウトプットそのものの作成にかけた時間や方法に加えて、アウトプットを作成するまでに行ったミーティングの時間、相手などを取得してもよい。

　活動傾向計測器14は、作業者の活動に対する好みに関する主観を取得する。例えば、活動傾向計測器14は、SPI適性検査(Synthetic Personality Inventory）の中で用いられる、性格検査の項目を利用してもよい。現在運用されているSPI3の性格検査では、社会的内向性、慎重性、社会関係的側面、組織適応性などを計測する設問が用意されており、その設問を用いることにより、活動傾向計測器14は、作業者が自分で感じている業務活動の特性を知ることができる。

　マッピング軸決定部15は、活動種類決定部11で決定された活動の種類とアウトプットから、作業者をマッピングする軸を決定する。マッピング軸は、分析軸とも呼ばれる。例えば、マッピング軸決定部15は、活動の種類がお客様への提案資料作成で、アウトプットが作成された提案資料の場合は、資料作成にかけた時間、場所、使用していた設備、協力相手などをマッピングの軸として利用する。軸は1つでもよいし、複数でもよい。

　次に、図3を参照しながら、分析装置16の詳細を説明する。分析装置16は、活動現実状態検出装置161と活動最適状態検出装置162と活動状態マッピング装置163とを有する。

　活動計測器12で計測した活動から、活動現実状態検出装置161は、現在の活動の状態を検出する。例えば、活動現実状態検出装置161は、計測対象の活動がお客様への提案資料作成であり、アウトプットが提案資料である場合は、現在の作業の中で、提案資料作成にかけている時間や場所などを検出する。

　次に、活動最適状態検出装置162は、活動計測器12の計測結果と、アウトプット計測器13の計測結果から、アウトプットを出すための最適な状態を検出する。活動計測器12または活動最適状態検出装置162の中には過去に計測した活動のデータが蓄積されている。また、アウトプット計測器13または活動最適状態検出装置162の中には過去のアウトプットデータが蓄積されている。活動最適状態検出装置162は、過去に同じ作業者がお客様向けの提案資料を作成した際のデータを取り出し、最も早く提案資料が作成できた際の作業時間や場所などを検出する。活動最適状態検出装置162は、検出した状態が最適かどうかはアウトプットによって決定する。活動最適状態検出装置162は、最も早くアウトプットが生まれたことを最適とみなしてもよいし、アウトプットごとに評価指標を設けておき、管理者がよいアウトプットであるかどうかを評価したものを取得して利用してもよい。対象となる作業者がその職場に来たばかりの場合や、業務内容が変わって計測すべきアウトプットが変わった場合は、過去のアウトプットデータがないため、活動最適状態検出装置162は、最適状態の検出は行わず、現在の状態のみを検出してもよい。活動最適状態検出装置162は、異動元の業務に関するデータがある場合には、それを過去のアウトプットとして活用してもよい。たとえば、活動最適状態検出装置162は、異動元でお客様向け提案資料を作成していた時のデータと、現在の職場での提案資料作成中のデータとを比較して、異動前の職場ではその作業者にとって最適な状態になっていたが、現在はそうなっていないことなどを検出してもよい。また、活動最適状態検出装置162は、異動前の職場で、お客様向けの提案資料の作成経験はなかったが、事業部向けの提案資料を作成した経験はあった、もしくは、お客様向けにデモを行った経験があった、などのデータを利用することができる場合には、それも作業者の最適な状態や業務活動の特性をマッピングする際に利用してもよい。

　次に、図4を参照しながら、活動最適状態検出装置162の一例について詳細に説明する。この例の活動最適状態検出装置162は、活動状態蓄積装置1621とアウトプット蓄積装置1622と活動状態およびアウトプットマッピング手段1623と活動最適状態蓄積装置1624と活動最適状態更新手段1625とを有する。

　例として、活動最適状態を検出する対象者が作業者Aであり、計測対象の活動がお客様への提案資料作成であり、アウトプットが提案資料である場合を想定する。この場合、活動計測器12は、作業者Aの現在の作業の中で、提案資料作成にかけている時間や場所などを検出する。またアウトプット計測器13は、作業者Aが提案資料を作成したタイミングを検出する。それら検出結果はそれぞれ、活動状態蓄積装置1621とアウトプット蓄積装置1622の中に蓄積される。

　活動最適状態検出装置162は、まず、活動状態およびアウトプットマッピング手段1623により、作業者Aに関して検出された同じタイムスタンプまたは近いタイムスタンプの活動状態データとアウトプットデータをマッピングする。たとえば、アウトプット計測器13が次のような計測をしたとする。
　　　時刻：2014年5月10日　15：00
　　　アウトプット：X社向け提案資料.doc
　　　作成者:A

　アウトプットが出たことを何で検出するかは、アウトプット計測器13の中に定義されているものとする。たとえば、所定の置き場所に置かれた、承認システムに登録された、既定のメンバーあてにメールで送信されたなどである。次に、活動計測器12が、作業者Aに関して次のような計測をしたとする。
　　　時刻：2014年5月10日　13：00～15：00
　　　場所：201会議室
　　　活動形態：会議
　　　参加者：A、B、C、D

　この場合、活動状態及びアウトプットマッピング手段1623は次のようにマッピングを行う。
　　　マッピング結果(1)
　　　活動時間：2014年5月10日　13：00～15：00
　　　場所：201会議室
　　　活動形態：会議
　　　参加者：A、B、C、D
　　　アウトプット：X社向け提案資料.doc
　　　アウトプット時刻：2014年5月10日　15：00
　　　作成者:A

　活動最適状態蓄積装置1624には、マッピング結果(1)と同じ形式で、作業者Aに関する活動状態とそれによって生成されたアウトプットのペアが蓄積されている。これは、過去に活動最適状態検出装置162が検出を行った際に最適であるとみなされたペアである。活動最適状態更新手段1625は、活動最適状態蓄積装置1624に蓄積された作業者Aに関するデータを抽出し、その中のアウトプットを、今作成した作業者Aに関する上記マッピング結果(1)と比較して何れがより最適であるかを決定する。決定するための基準は様々で、活動最適状態更新手段1625の中に保存されている。たとえば、活動時間が短いアウトプット（すばやく作成されたアウトプット）をよいアウトプットとするなどの基準である。その場合、例えば、過去の最適な状態のデータが下記のようになっていたとする。
　　　マッピング結果(2)（過去の最適な状態）
　　　活動時刻：2014年4月23日　10：00～16：00
　　　場所：オフィス自席エリア5
　　　活動形態：個人作業
　　　参加者：A
　　　アウトプット：X社向け提案資料.doc
　　　アウトプット時刻：2014年4月23日　16：00
　　　作成者:A

　活動最適状態更新手段1625は、マッピング結果(1)と(2)を比較し、活動時間が短いマッピング結果(1)を最適状態とみなし、活動状態マッピング装置163に送るとともに、活動最適状態蓄積装置1624のデータを更新する。この例は、同じアウトプットを作成するのに、作業者Aは個人作業より会議形態のほうが、効率がよかった例となっている。

　なお、活動最適状態検出装置162の処理は、リアルタイムに計測を行う活動計測器12や結果を提示する分析結果提示装置17の処理タイミングと同じでもよいし、別のタイミングでもよい。別のタイミングの場合は、活動最適状態検出装置162は、あらかじめ、その時点までの最適状態を検出して保存しておき、ユーザに分析結果を提示するタイミングでそれを参照する形になる。たとえば、活動最適状態検出装置162は、活動状態とアウトプットの検出のみ常時行う。それとは非同期で定期的に上司がアウトプットの中身をチェックして評価を行う。そして活動最適状態検出装置162は、上司が評価を行った時点で最適状態を判断して活動最適状態蓄積装置1624に蓄積する。さらに、バリエーションとしては、人が最適状態を判断して、活動最適状態蓄積装置1624に結果を直接保存しておく形でもよい。

　活動状態マッピング装置163は、以上のようにして検出された現在の状態と、最適な状態と、活動傾向計測器14が計測した本人の好みの3つを、マッピング軸決定部15で決定した軸に従って同じ基準のもとにマッピングする。活動状態マッピング装置163は、活動傾向計測器14でSPI3の性格検査を用いた場合は、得られる個人の性質を決定した軸に対応させ、変換してからマッピングを行う。

　分析結果提示装置17は、以上の結果を表示装置の画面に表示し或いは印刷装置から出力することにより、管理者および作業者に提示する。分析結果提示装置17は、結果を提示するだけでなく、改善のためのアドバイスを合わせて提示してもよい。

［動作の説明］
　次に、図5のフローチャートを参照して本実施の形態の全体の動作について詳細に説明する。

　まず、活動種類決定部11は管理者から業務目標を取得し（ステップF001）、業務目標に対応する、計測対象となる活動とアウトプットを決定する（ステップF002）。次に、マッピング軸決定部15は、上記決定した活動とアウトプットから、作業者をマッピングするための軸を決定する（ステップF003）。次に、活動傾向計測部14は、活動傾向が計測済みであれば、保存された活動傾向を読み込み、そうでなければ、活動傾向を計測する（ステップF004）。次に、アウトプット計測器13は、上記決定されたアウトプットを計測する（ステップF005）。例えば、アウトプットがお客様の訪問回数である場合は、アウトプット計測器13は、作業者が誰かを訪問するたびにカウントして保存する処理を行う。合わせて、活動計測器12は、上記決定された活動を計測する（ステップF006）。次に、活動最適状態検出装置162は、最適状態を検出する（ステップF007）。なお、計測を始めたばかりでアウトプットが完成に至っていないなど、アウトプットデータがない場合には、最適状態の検出は行えないためスキップする。次に、活動現実状態検出装置161は、ステップF006で計測した活動のデータをもとに、現在の状態を検出する（ステップF008）。次に、活動状態マッピング装置163は、ステップF004で計測した活動傾向を、ステップF003で決定したマッピング軸に合わせて変換し（ステップF009）、変換した活動傾向と、ステップF007で検出した最適状態と、ステップF008で検出した現在の状態を同じ軸上にマッピングして分析結果を生成する（ステップF010）。そして、分析結果提示装置17は、分析結果を管理者および作業者に提示する（ステップF011）。

　このように本実施形態に係る業務状態分析システムは、エリアで実施される業務に応じた活動の種類とアウトプットを決定する活動種類決定部11と、エリアに存在する人の業務活動を計測する、活動の種類ごとの活動計測器12と、エリアに存在する人が活動の結果生み出すアウトプットを計測する、アウトプット計測器13と、エリアに存在する人の活動の好みを計測する、活動傾向計測器14と、活動計測器12とアウトプット計測器13と活動傾向計測器14とに接続された分析装置16と、分析結果を対象者または対象者を管理する管理者に示す、分析結果提示装置17とを有し、分析装置16は、活動計測器12が計測する活動から、現在の活動状態を検出する活動現実状態検出装置161と、活動計測器12が計測する活動とアウトプット計測装置13が計測するアウトプットから、対象者が最適な活動を行える状態を検出する活動最適状態検出装置162と、検出された現在の活動状態と対象者が最適な活動を行える状態と活動の好みとを、比較可能となるようマッピングするための軸を決定する、マッピング軸決定部15と、マッピング軸決定部15が決定した軸に応じて、マッピングを行う活動状態マッピング装置163とを有する。

　そして本実施形態に係る業務状態分析システムは、上記構成を有することにより、作業者本人または管理者が、業務活動の現状と、作業者が最もよいアウトプットを出すことができる最適な活動状態と、作業者自身が望む活動状態を知ることができる。これによって、本実施形態に係る業務状態分析システムは、作業者本人の業務時間の割り振りや、管理者のチーム編成など、業務に関するマネージメントに利用することができ、それによりアウトプットが向上しやすい状態を作り出すことができる。

[第3の実施形態]
　次に、本発明を実施するための第3の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図6を参照すると、第3の実施形態では、図3における分析装置16の内部に、アウトプット分析装置164が加わっている。第2の実施の形態では、アウトプットが出るまでのプロセスを評価してマッピングを行う形態となっていたが、本実施の形態では、アウトプットそのものの内容を評価してマッピングを行う。たとえば、報告書がアウトプットの場合には、説明文が多いか、図が多いか、といった報告書のスタイルに現れる作業者の好みをアウトプット分析装置16において分析し、その結果を活動状態マッピング装置163で利用する。このようなアウトプットそのものを分析する仕組みを加えることで、アウトプットの具体的な中身や形式が定まっている場合に、より効率よい人員配置が行える。

[第4の実施形態]
　次に、本発明を実施するための第4の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図7を参照すると、第4の実施形態では、図3における分析装置16の内部に、アウトプット先分析装置165が加わっている。アウトプット先とは、アウトプットを渡す相手であり、例えばお客様、実装したプログラムの納入先などである。本実施の形態では、アウトプットを提出する先の好みの情報や、求めている情報をマッピングに利用することで、より受け入れてもらいやすいアウトプットを作成する人員配置を行うことができ、効率よくアウトプット作成が行える。

[第5の実施形態]
　次に、本発明の第5の実施形態について説明する。この第5の実施形態は、図2乃至図5を参照して説明した第2の実施形態をより具体的にしたものである。例として、研究を行っている部門の管理者が、研究活動の成果を事業化するという業務目標を持っている場合を想定する。

　図8は、活動種類決定部11が使用する、業務目標と目標を達成するための活動の種類と、活動のアウトプットとの対応表の一例である。例えば、この対応表では、業務目標として研究の事業化があり、その達成のための活動として研究アピールポイントについての打ち合わせ、事業部との打ち合わせ、事業部への提案資料の作成、お客様との打ち合わせ、お客様への提案資料の作成があることを示している。そして、研究アピールポイントについての打ち合わせのアウトプットとしてアピールポイントのアイデアがあり、事業部との打ち合わせのアウトプットとして合意事項、次の展開に向けたＴｏＤｏがあり、事業部への提案資料作成のアウトプットとして提案資料があり、お客様との打ち合わせのアウトプットとして事業に関する合意、ヒアリングシートがあり、お客様への提案資料作成のアウトプットとして提案資料があることを示している。また図8の対応表では、他の業務目標としてプロトタイプ実装があり、その達成のための活動として仕様書作成、プログラミング、テストがあることを示している。そして、仕様書作成のアウトプットとして仕様書があり、プログラミングのアウトプットとしてソース（プログラムソース）があり、テストのアウトプットとしてテスト結果一覧がある。ここにある活動およびアウトプットは、その後の処理にすべて或いは複数を用いてもよいし、一つのみを選んで使用してもよい。ここでは、業務目標として研究の事業化を用い、その目標達成のための活動として事業部への提案資料作成を用い、そのアウトプットとしての提案資料を計測対象とすることとする。

　次に、マッピングの軸を決定する。図9はマッピング軸決定部15と分析装置16が使用する対応表の例である。この対応表は、アウトプットとマッピングの軸とマッピングに使う二次情報とマッピング方法との対応を示している。ここで、二次情報とは、活動計測器12が計測する情報（一次情報）から変換して求められる情報のことである。図9の対応表では、アウトプットとしてアピールポイントのアイデアがあり、それに対応するマッピング軸として議論時間、議論場所、議論形態、相手（議論相手）があることを示している。そして、議論時間をマッピング軸とする場合、ミーティングをしていた時間、回数、頻度をマッピングに使う二次情報とし、この二次情報に基づいて、どういう時間の長さ、回数、頻度のときにアイデアが短時間で出ているかを分析することがマッピング方法として記載されている。また議論場所をマッピング軸とする場合、ミーティングをしていた場所をマッピングに使う二次情報とし、この二次情報に基づいて、どの場所を使うとアイデアが短時間で出ているかを分析することがマッピング方法として記載されている。また議論形態をマッピング軸とする場合、ミーティングで使っていた設備をマッピングに使う二次情報とし、この二次情報に基づいて、どの設備を使うとアイデアが短時間で出ているかを分析することがマッピング方法として記載されている。また、議論相手をマッピング軸とする場合、打ち合わせ参加者をマッピングに使う二次情報とし、この二次情報に基づいて、誰がいるとアイデアが短時間で出ているかを分析することがマッピング方法として記載されている。また図9の対応表では、アウトプットとして提案資料があり、それに対応するマッピング軸として作成時間、資料作成場所、資料作成形態、相手があることを示している。そして、作成時間をマッピング軸とする場合、１日の仕事のタイムテーブルをマッピングに使う二次情報とし、この二次情報に基づいて、どういう時間パターンのときに短時間でアウトプットが出ているかを分析することがマッピング方法として記載されている。また資料作成場所をマッピング軸とする場合、１日の居場所をマッピングに使う二次情報とし、この二次情報に基づいて、どこにいるときに短時間でアウトプットが出ているかを分析することがマッピング方法として記載されている。また資料作成形態をマッピング軸とする場合、１日の仕事で使っていたデバイスをマッピングに使う二次情報とし、この二次情報に基づいて、どのデバイスを使うと短時間でアウトプットが出ているかを分析することがマッピング方法として記載されている。また相手をマッピング軸とする場合、一緒に作業していた人をマッピングに使う二次情報とし、この二次情報に基づいて、一人または複数名、または特定の相手と一緒に作業すると短時間でアウトプットが出ているかを分析することがマッピング方法として記載されている。即ち、図９は、マッピング軸によって何の二次情報を用いてどのようにマッピングを行うかを記述した対応表の例である。ここではたとえば、アウトプットとして提案資料を、そのマッピング軸として作成時間と相手を使用するとする。この例では使用するマッピング軸の個数は1つであるが、複数またはすべてのマッピング軸を使用してもよい。

　活動種類決定部11によって計測する活動の種類が決まると、活動計測器12はその種類の活動の計測を開始する。ここでは事業部への提案資料の作成が計測対象となる活動である。活動計測器12は、資料作成のために使用している文書ソフトのログを利用して、文書を作っていた時間を計測したり、共同編集を行っている相手を計測したりすることが可能である。また、活動計測器12は、スケジューラーのデータと合わせて、文書ソフトの操作時間に加えて、資料作成に必要な情報収集時間、資料作成の方針を決める打ち合わせなどの時間を取得し、それも資料作成にかけた時間として追加してもよい。また、活動計測器12は、図8に記載されている、打ち合わせについて計測する場合には、打ち合わせの長さ、場所、参加者などを計測する。活動計測器12は、これらをスケジューラーから自動抽出してもよいし、打ち合わせのたびに参加者から入力してもよい。また、活動計測器12は、打ち合わせ内の時間配分を計測してもよい。この計測のために、活動計測器12は、マイクにより音声を取得し、話題分析をして話題の遷移を抽出してもよいし、打ち合わせ後に参加者から打ち合わせのタイムテーブルを入力してもよい。

　活動計測器12による活動の計測と同時に、アウトプット計測器13は、アウトプットそのものについて計測を開始する。この場合は作成された提案資料がアウトプットであり、アウトプット計測器13は、どのタイミングで規定されたアウトプットが出たかを計測する。

　活動およびアウトプットの計測と並行して、活動傾向計測器14は対象となる作業者の活動傾向を計測する。ここでは簡単のため、SPI3の項目のうち社会関係的側面のみを利用することとする。活動傾向計測器14による計測は、システムが導入されたタイミングでのみ行ってもよいし、定期的に行ってもよいし、作業者が以前類似の試験を受けたことがあるのであれば、その結果を利用するのでもよい。

　次に、活動現実状態検出装置161は、活動計測器12の計測結果と、マッピング軸決定部15で決定したマッピング軸から、現在の活動の状態を検出する。活動計測器12が計測するのは、1回の文書ソフト起動から終了までの時間や共同編集相手などの一次情報であり、そこから活動の現在の状態や最適状態を抽出してマッピングするためには、何らかの二次情報に変換する必要がある。そのことについては図9の対応表の説明箇所で既に触れた。たとえば、マッピング軸が作成時間である場合、図9を参照すると、マッピングに使う二次情報は1日の仕事のタイムテーブルであるから、活動現実状態検出装置161は、現在の活動のうち、1回の文書作成でかけた平均時間や文書作成にとった時間の回数、頻度などの二次情報を計算する。これにより現在の状態として、長時間の文書作成が1回である、短時間の文書作成を何回かに分割して行っている、といった状態が検出できる。同様に、マッピング軸が相手である場合、図9を参照すると、マッピングに使う二次情報は一緒に作業していた人であるから、活動現実状態検出装置161は、文書ソフトの共同編集者情報、スケジューラーの文書作成にかかわる打ち合わせの相手などの一次情報から、一緒に作業していた人の有無、人数、相手の情報などの二次情報を計算する。これにより、現在の状態として、1人のみでの作成である、誰かとの共同編集が多いなどの状態が検出できる。

　また、活動最適状態検出装置162は、活動計測器12およびアウトプット計測器13の過去の計測結果と、マッピング軸決定部15で決定したマッピング軸から、アウトプットを出すのに最適な状態を検出する。ここでは、最適な状態というのはアウトプットが早い時間で出る（かけた時間の総数が短い）ことであると定義されているとする。この代わりに、アウトプットが出るたびに、管理者が何らかの基準で良い悪いの評価を行ってもよい。活動最適状態検出装置162は、アウトプットを出すのに最適な状態を検出するために、活動現実状態検出装置161が用いたものと同様な二次情報を分析する。そして、活動現実状態検出装置161は、たとえば、長時間の作成1回のほうが、何回かに分けるよりかける時間の合計が短い、などの分析結果を得る。

　以上の活動現実状態検出装置161と活動最適状態検出装置162による検出と活動傾向計測器14による計測が行われると、活動状態マッピング装置163は、現在の状態、最適状態、好みの状態をマッピングする。マッピングの例を図10に示す。図10中の菱形は現在の状態、星形は最適状態、長方形のエリアは好みの状態をそれぞれ表す。まず、現在の状態は、現在行っている提案資料作成に関する一連の作業から検出したものである。作業者Aさんは、現在は個人で提案資料の作成を行っており、連続して時間を取る傾向にあることが示されている。次に、Aさんの最適状態は、Aさんがこれまでに行った提案資料作成活動から抽出したものである。過去の例を見ると、Aさんは誰かと共同で、連続した作業の中で提案資料を作成していた時が、最も短時間で（最も効率よく）資料を完成できており、それが最適状態の点にプロットされている。好みに関しては、この例ではSPI3の社会関係的側面のデータを使用しており、これは共同作業に向いているかどうかに置き換えられるため、縦軸にマッピングされている。横軸に対応するデータがないため、図10では帯の形でマッピングしているが、横軸に対応する好みのデータがアンケート等で取得できる場合は、最適の点と現在の点と同様に点でマッピングが可能となる。

　このようにして作成された図10のマッピング情報を、分析結果提示装置17は、管理者と作業者に提示する。図10では例えば、作業者Aさんは、現在は不得意な個人作業を割り振られており、共同作業を行っているチームにすることでよいアウトプットが出せる可能性が示唆されている。逆に、Bさんは現在の状態と最適の状態が近く、好みの帯の中にも入っているので、このまま進めるのがよいことがわかる。管理者がこれを見ることでチーム編成やマネージメントの変更などに使うことも可能であるし、作業者本人がこれを見ることで、自分でも気づいていなかった効率の良い作業形態に気づき、自分自身で改善をはかることも可能となる。

[第6の実施形態]
　次に、本発明の第6の実施形態について説明する。本実施形態は、図6を参照して説明した第3の実施の形態をより具体化したものである。第5の実施形態と同様に、研究を行っている部門の管理者が、研究活動の成果を事業化するという業務目標を持っている場合を想定する。

　図8の表を引用し、本実施形態では第5の実施形態と同様に、業務目標として研究の事業化、その目標達成のための活動の種類として事業部への提案資料作成、その活動のアウトプットとして提案資料を定める。ここで定めた情報に対し、マッピングの軸を、提案資料の作成時間と相手の2つと（この2つは第5の実施形態と同じである）、それに加えて提案資料の形式の合計3つとする。提案資料の形式とは、文章説明が多い資料であるか、図による説明が多い資料であるか、という意味である。事業部への提案資料には、コンセプト説明もあれば、詳細な仕様の説明書も存在する。コンセプトをまとめるのが得意な作業者、詳細な説明を書くのが得意な作業者、またはイメージ図を作成するのが得意な作業者などの違いをマッピングすることを意味している。

　以上の情報をもとに、活動計測器12とアウトプット計測器13と活動傾向計測器14は、第5の実施形態と同様に計測を行う。図6に示すアウトプット分析装置164は、アウトプットの中身そのものを解析する。

　活動現実状態検出装置161と、活動最適状態検出装置162は、第5の実施形態に示した情報に加えて、現在作成中および蓄積されたアウトプット（提案資料）の中身をアウトプット分析装置164で解析し、マッピング可能な二次情報に変換する。これはたとえば、提案資料がパワーポイントである場合は、パワーポイント1ページ中の文字数をカウントし、文字数そのものでマッピングするのでもよいし、1ページ中にある画像ファイルの量でマッピングするのでもよい。ここでは、文字数をカウントすることとする。活動最適状態検出装置162の動作では、管理者が事業部への提案のたびに、結果の良し悪しを評価して入力し、それとアウトプットの形式をひもづけるのでもよいし、管理者が次の提案相手に合わせて、文字の多い詳細な説明資料をよしとするか、絵の多い概念的な説明資料をよしとするかをあらかじめ入力しておくのでもよい。何れにしても、活動最適状態検出装置162は、作業者が作成した提案資料の中で評価が最も良い提案資料の形式を、当該作業者の提案資料の形式に関する最適状態として検出する。

　以上の検出結果に基づいて、活動状態マッピング装置163はマッピングを行う。その結果を図11に示す。3軸であるため、見やすさのために表形式で示している。軸1と軸2に対する値は第5の実施形態の図10と同様である。ここに、軸3が加わっている。この例では、Aさんは文字の少ない（イメージの多い）資料を作成するほうが最適であるのに現在は説明文の多い資料を作成し、Bさんはその逆になっている。この情報を用いて、例えばAさんとBさんに割り振る資料を逆にすることで、どちらも得意な形式で資料作成ができ、効率よく作業を行うことができる。

[第7の実施形態]
　次に、第7の実施形態について説明する。本実施形態は、図7を参照して説明した第4の実施の形態をより具体化したものである。本実施形態では、第5の実施形態と同様に、研究を行っている部門の管理者が、研究活動の成果を事業化するという業務目標を持っている場合を想定し、マッピングの軸として、アウトプットを提示する相手の情報を用いる場合の例を示す。

　本実施形態では業務目標として研究の事業化、その目標達成のための活動の種類としてお客様への研究のアピールポイントの説明、その活動のアウトプットとして、説明行為を定める。ここで定めた情報に対し、マッピングの軸を、アウトプットであるアピールポイントの説明行為を事業部やお客様に提示、説明する際に、提示先である事業部およびお客様が好む提示形式もしくは説明形式（以下、単に提示形式と記す）とする。また、もう一つのマッピング軸として、説明する相手に関する情報を使用する。提示形式としては、例えば、人が行う形式と、人が行わない形式がある。人が行う形式とは、対面による1対1の個別説明形式、1対多の説明会形式、多対多のパーティー形式などの提示形式がある。人が行わない形式とは、Webサイトまたはソーシャルネットワークを活用した提示形式や、電話による自動アンケート形式による提示方式、新聞などへの広告の掲載などがある。提示相手としては、説明会参加者や、WEBサイトアクセス者や、ランダムに抽出したアンケート相手などがある。また提示相手に関する情報としては、レスポンス率などがある。

　以上の情報をもとに、活動計測器12とアウトプット計測器13と活動傾向計測器14は、第5の実施形態と同様に計測を行う。図7に示すアウトプット先分析装置165は、アウトプットの提示形式、提示相手に関する情報を解析する。

　活動現実状態検出装置161は、アウトプット先分析装置165を使用して今回のアウトプットの提示形式、提示相手に関する情報を解析することにより、活動現実状態を検出する。また活動最適状態検出装置162は、アウトプット先分析装置165を使用して、過去のアウトプットの提示形式、提示相手に関する情報を解析し、その中で最も評価の良いアウトプットの提示形式、提示相手に関する情報を活動最適状態として検出する。評価の方法としては、アウトプット相手からの問い合わせ数や、アウトプット相手からのレスポンス頻度を利用することができる。活動状態マッピング装置163は、アウトプット先分析装置165の分析結果に対応するアウトプット先マッピング軸を決定し、活動現実状態検出部161で検出された活動状態のうちアウトプット先マッピング軸に係る活動状態と、活動最適状態検出部162で検出された最適な活動状態のうちアウトプット先マッピング軸に係る最適な活動状態とを対応付けた分析結果を生成する。上述のようにして検出した活動現実状態および活動最適状態を、活動状態マッピング装置163がマッピングした結果を図12に示す。縦のマッピング軸には、提示形式として人が行う形式であるかどうかを取り、横のマッピング軸にはレスポンス率が高いか低いかを取っている。ここで、レスポンス率は、サイトアクセス数やアンケートの返却数などをまとめて数値化したものである。例えば、目標アクセス数と目標返却数を定めてその何パーセントを達成したかを計算してプロットしてもよい。図12では、Aさんは対人プレゼンテーションが得意で、レスポンス率も対人プレゼンテーションのほうが高いが、現在はWeb広告作成など適性がない方法を行っていることが示されている。また、Bさんは対人プレゼンテーションが得意だと思っているが、実はそうでない方式のほうがレスポンス率が高いことも示されており、管理者や作業者本人は図12に示されるようなマッピング情報を見ることによりその状況を認識することができる。

[第8の実施形態]
　次に、第8の実施形態について説明する。本実施形態では、プログラムの実装を行っている部門において、作業者の技能というマッピング軸を用いてマッピングを行う場合の例を示す。

　図8の表を引用し、本実施形態では業務目標としてプロトタイプ実装、その目標を達成するための活動の種類としてプログラミング、アウトプットとしてソース（プログラムソース）を定める。マッピング軸決定部15が決定するマッピングの軸は、ソースの作成時間と作業者の技能の2つとする。

　活動計測器12は、作業者がプログラムを打ち込む作業を計測する。第5の実施形態と同様に、活動計測器12は、ソース作成のために使用しているソフトのログを利用して、ソースを打ち込んでいた時間を計測したり、スケジューラーのデータと合わせて、ソース作成に入る前の打ち合わせの時間もソース作成にかけた時間として追加したりしてもよい。アウトプット計測器13は、ソースが完成したタイミングを計測する。ここでの完成とは、1ファイルの編集が終わった時間を計測するのでもよいし、複数のファイル群からなる場合は、それらすべての編集が終わった段階でもよい。

　作業者の技能は活動傾向計測器14により計測する。ここでの作業者の技能としては、扱ったことのあるプログラム言語の種類や、過去に書いたことのあるプログラムの総ライン数などを意味する。これらの技能は、実際にプログラム実装を行っているログを利用して取得してもよいし、作業者本人にアンケート調査を行って取得してもよい。

　活動現実状態検出装置161と活動最適状態検出装置162の検出結果、それによる活動状態マッピング装置163のマッピング結果を図13に示す。プログラム実装技能に関するマッピング軸２は、過去に扱ったことのある言語と総ライン数を合わせたものを表記している。現在の欄には、現在実装を行っている言語と現在までに作成したライン数が記入されている。この結果によると、AさんもBさんも作業時間の取り方は良い状態にあるが、Aさんは過去扱ったことがない言語Cで実装を行っていることが示されている。これを見た管理者は、例えば同じ言語Cの開発経験があるBさんとAさんとを一緒のグループにして開発させたり、Aさんに言語Cの開発セミナーの受講を薦めたりするなどのマネージメントを行うことができる。

[第9の実施形態]
　本発明の第9の実施形態は、製品の生産活動を行っている工場の管理者が、製品を効率よく組み立てるという業務目標を持っている場合を想定する。図14は、活動種類決定部11が使用する、業務目標と目標達成のための活動の種類と活動のアウトプットとの対応表の一例である。この対応表では、業務目標として製品を効率よく組み立てることを、その達成のための活動として製品の組み立て作業を、その活動のアウトプットとして、製品を組み立てた数を、それぞれ設定している。以下では、製品の組み立て作業とそのアウトプットを計測対象とすることとする。

　図15はマッピング軸決定部15と分析装置16が使用する対応表の一例である。この対応表は、アウトプットとマッピングの軸とマッピングに使う二次情報とマッピング方法との対応を示している。図15の対応表では、アウトプットとして製品を組み立てた数があり、それに対応するマッピング軸として連続作業可能時間、作業余裕度、役割への適応性があることを示している。そして、連続作業可能時間をマッピング軸とする場合、組立作業のタイムテーブルをマッピングに使う二次情報とし、この二次情報に基づいて、製品組立ペースが落ち始める時間を抽出することがマッピング方法として記載されている。また作業余裕度をマッピング軸とする場合、隣の作業者をサポートした回数をマッピングに使う二次情報とし、この二次情報は、カメラデータから単位時間あたりの隣の作業者のサポート回数を抽出することによって取得することがマッピング方法として記載されている。また役割への適応性をマッピング軸とする場合、SPI性格診断もしくはアンケートなどをマッピングに使う二次情報とし、この二次情報に基づいて、得意な役割（組立作業と総指揮のどちらが得意か）を抽出することがマッピング方法として記載されている。即ち、図15は、マッピング軸によって何の二次情報を用いてどのようにマッピングを行うかを記述した対応表の例である。ここではたとえば、連続作業可能時間と作業余裕度と役割への適応性をマッピング軸として使用するとする。

　活動計測器12の計測する活動は製品の組み立て作業活動である。活動計測器12は、製品の組み立て作業のタイムテーブルを利用して、作業者の連続作業可能時間を計測することが可能である。また、活動計測器12は、カメラなどで取得できた作業現場の撮影データから、作業者が連続作業可能時間内に、自分の担当分を完成する以外に、隣の作業者をサポートした回数を取得し、作業余裕度として追加してもよい。

　活動計測器12による活動の計測と同時に、アウトプット計測器13は、アウトプットそのものについて計測を開始する。この場合は組み立てた製品がアウトプットであり、アウトプット計測器13は、どのタイミングで規定されたアウトプットが出たかを計測する。

　活動およびアウトプットの計測と並行して、活動傾向計測器14は対象となる作業者の活動傾向を計測する。ここでは第5の実施形態と同様にSPI性格診断やアンケートなどを利用することとする。

　次に、活動現実状態検出装置161は、活動計測器12の計測結果と、マッピング軸決定部15で決定したマッピング軸から、現在の活動の状態を検出する。連続作業可能時間をマッピング軸とする場合、活動現実状態検出装置161は、タイムテーブルから、製品組立ペースが落ち始める時間を抽出し、現在の活動のうち、連続組み立て作業1回あたりの平均時間を計算する。これにより活動現実状態検出装置161は、現在の状態として、組み立て作業が1回あたり連続長時間の作業であるか、1回あたり短時間の作業を何回かに分割して行っているか、といった状態を検出する。同様に、活動現実状態検出装置161は、カメラデータから単位時間あたりの隣の作業者のサポート回数を抽出する。これにより活動現実状態検出装置161は、作業者が連続作業可能時間内に、自分の担当分を完成する以外に、隣の作業者をサポートした回数を作業余裕度として取得する。

　活動最適状態検出装置162は、活動計測器12およびアウトプット計測器13の過去の計測結果と、マッピング軸決定部15で決定したマッピング軸から、アウトプットを出すのに最適な状態を検出する。ここでは、最適な状態というのはアウトプットが一定の時間に数多く出ることであると定義されているとする。なお、製品不良率などの評価を行ってもよい。

　以上の活動現実状態検出装置161と活動最適状態検出装置162による検出と活動傾向計測器14による計測が行われると、活動状態マッピング装置163は、現在の状態、最適状態、好みの状態をマッピングする。マッピングの例を図16に示す。図16中の菱形は現在の状態、星形は最適状態、長方形のエリアは好みの状態をそれぞれ表す。図16を参照すると、作業者Aさんは、現在は組み立て作業を行っており、連続して時間を取る傾向にあることが示されている。次に、Aさんの最適状態は、Aさんがこれまでに行った組み立て作業から抽出したものである。図16では、Aさんが連続時間作業中で完成した組み立て製品数、及びその中の不良率などの情報から、1回当たり長時間の組立作業において最も効率良く作業できているとの抽出結果に基づいて、そのような状態が最適状態の点にプロットされている。好みに関しては、この例ではSPI性格診断やアンケートのデータを使用しており、長時間連続作業に向いているかどうかを横軸にマッピングされている。なお、他人と共同で組み立て作業に向いているか、もしくは問題発見・指導などの総指揮役に向いているかが、縦軸にマッピングされている。

　このようにして作成された図16のマッピング情報を、分析結果提示装置17は、管理者と作業者に提示する。図16では例えば、作業者Bさんは、現在不得意な長時間連続作業を割り振られており、短時間分割作業を行っているラインにすることでよいアウトプットが出せる可能性が示唆されている。逆に、Aさんは現在の状態と最適の状態が近く、好みの帯の中にも入っているので、このまま進めるのがよいことがわかる。また、管理者がこれを見ることで作業ラインのメンバー編成やマネージメントの変更などに使うことも可能である。図16のマッピング情報では例えば、作業者Bさんは総指揮役に向いているようであるので、現在の組み立て作業から業務変更されると、よいアウトプットが出せる可能性が示唆されている。なお、作業ラインのメンバー編成を行う際、長時間連続の組み立て作業が必要な作業ラインであれば、なるべくAさんと同じ特性を有する作業者を集めると、良い効率を達成することができる。さらに、作業者本人がこれを見ることで、自分でも気づいていなかった効率の良い作業形態に気づき、自分自身で改善をはかることも可能となる。

[第10の実施形態]
　次に、第10の実施形態について説明する。本実施形態は、第9の実施形態と同様の工場での組み立て作業において、マッピング軸に作業者が作業を行う環境を用いる場合の例である。第9の実施形態と同様に、業務目標は製品を効率よく組み立てること、アウトプットは組み立てた製品であるとする。

　マッピング軸決定部15が決定するマッピングの軸は気温であるとする。活動計測器12は、作業者が活動をしている現場の気温を計測する。アウトプット計測器13は、第9の実施形態と同様に、どのタイミングで規定されたアウトプット（この場合は組み立てた製品）が出たかを計測する。活動傾向計測器14は、作業者の気温に対する主観を計測する。これはたとえば、組み立てラインにアンケート用紙を置いておいて、暑い／寒い／快適のどれかを逐次記入してもらい、人が手動でシステムに入力する形でもよいし、タブレット端末を置いておいて、作業者に電子アンケートを入力してもらう形でもよい。活動傾向計測器14は、そのような方法で入力してもらった主観と、活動計測器12が計測している気温とを照合し、作業者が最も快適と思う気温が何度であるかを検出する。

　次に、活動現実状態検出装置161は、計測した現在の気温を抽出する。活動最適状態検出装置162は、アウトプットを出すのに最適な気温を検出する。

　以上の検出結果を用いて、活動状態マッピング装置163がマッピングした結果を図17に示す。この例では簡単のため、気温のみをマッピング軸に用いた1軸の結果を示しているが、これまでの実施形態に用いた、業務に関する別の軸を合わせて表示してもよい。図17の例では、AさんもBさんも27度前後が好みの温度であり、最適温度でもあるが、Aさんは現在暑いと感じる場所で作業しており、Bさんは逆に寒いと感じる場所で作業しており、どちらもアウトプットが効率よく出る状態で作業していないことがわかる。工場の場合、設備の種類によってラインが暑い場合や寒い場合もあり、マネージャーは図17のようなマッピング結果を用いてそれぞれの作業者が作業しやすい気温のラインに作業者を割り振ることで、作業効率の改善を図ることができる。また、作業者を割り振るだけでなく、ラインの温度を作業者に合わせて調整することで、効率改善を図ることもできる。分析結果提示装置17は、図17のような結果を提示してもよいし、それと合わせて、作業者にとって最適な温度を提示してもよいし、そのような温度にするための環境機器（エアコン、ヒーターなど）の制御方法（設定温度など）を提示してもよい。この例では気温をマッピング軸にしたが、たとえば、照明の明るさをマッピング軸にしてもよい。

[第11の実施形態]
　次に、第11の実施形態について説明する。本実施形態では、コンビニエンスストアのような小売業やスーパーマーケットにおいて、キャッシュレジスター（以下、レジと略す）対応でお客様に円滑な対応を行えているかどうかをマッピングする場合の例を示す。

　本実施形態では、業務目標はレジでのお客様への円滑な対応、活動種類としてレジ打ちや支払への対応を設定する。お客様に円滑に対応できる活動とは、効率的で顧客満足を得られる対応のことであるから、アウトプットは、レジ打ちでさばいた客数や、客1人あたりの平均レジ対応時間とする。

　次に、マッピング軸決定部15はマッピングの軸を決定する。作業者をマッピングするために考慮するべき軸としては、レジ業務の能力特性（素早く、かつ正確にレジ対応ができるかどうか）と、客に対する対人サービスに対する作業者の適応性が考えられるため、これら2つを軸として決定することとする。

　活動計測器12は、作業者がレジで行っている作業を計測する。具体的には、活動計測器12は、レジのログからキータイプの速さや、1品目に対する平均入力時間、1人への平均対応時間や、平均入力時間や平均対応時間のむら、単位時間当たりの対応した人数、連続レジ対応時間などを抽出する。また、活動計測器12は、レジでの対応の様子をビデオカメラで撮影してもよい。アウトプット計測器13は、1人の客への対応が終わったことを計測する。たとえば、アウトプット計測器13は、レジのログから支払いの終了を示すキーが押されたことを計測してもよいし、レジ打ちに用いるバスケットにセンサを付けて、新しいバスケットが台に置かれたことを計測してもよい。作業者の適応性は活動傾向計測器14により、SPI性格診断などを用いて計測する。

　活動現実状態検出装置161と活動最適状態検出装置162は、活動計測器12が計測したデータを、マッピングが可能な二次データに変換する。たとえば、活動現実状態検出装置161と活動最適状態検出装置162は、上記計測結果を、レジ作業における作業者の単純作業適応度として数値化することができる。また活動現実状態検出装置161と活動最適状態検出装置162は、レジ作業中における入力訂正回数、およびPOSシステムによる商品の読み込みの間隔からレジ作業に対する正確性を数値化することができる。活動状態マッピング装置163は、単純作業適応度とレジ作業正確性の双方が高いかどうかを、レジ業務の能力特性の軸上にプロットする。活動状態マッピング装置163は、対人サービスに対する作業者の適応性に関しては、SPI性格診断やビデオの表情解析から、人とのコミュニケーションの得意不得意を抽出してもよいし、ビデオ画像から客とのコミュニケーション頻度を抽出してもよい。また活動状態マッピング装置163は、SPI性格診断から社会関係的側面の数値と職務適応度の数値を取り、ビデオからレジにおける顧客とのコミュニケーション回数を取り、ビデオから顧客の表情に現れるコミュニケーション適性（顧客の満足度）を取り、それら3つを複合指標として加算して数値化してもよいし、別々に用いてもよい。

　マッピング結果の例を図18に示す。図18では、作業者Aさんは自分ではコミュニケーション特性は低いと思っており、現在もレジ能力は高いがコミュニケーション特性は低めの値となっている。ただし、過去のアウトプットの傾向から、レジ打ちよりも客への応対に気を使った時のほうが最適（結果的にアウトプットがよくなっている）であったことが示されている。例えばこれをレジ打ちの管理者が見ることで、Aさんに対人コミュニケーションの教育を受けてもらうなどのマネージメントを行い、それによりアウトプットの向上を図るといった活用が可能となる。

　以上、上記各実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。

　なお、本発明は、日本国にて２０１４年７月１５日に特許出願された特願２０１４－１４４８２７の特許出願に基づく優先権主張の利益を享受するものであり、当該特許出願に記載された内容は、全て本明細書に含まれるものとする。

　本発明は、オフィス、工場、店舗など、人々が労働や作業を行う場および組織に広く適用できる。

　上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
（付記1）
　エリアに存在する人の活動を計測する活動計測器と、
　前記人の活動により生じるアウトプットを計測するアウトプット計測器と、
　前記活動計測器の計測結果に基づいて、前記人の現在の活動状態を検出する活動現実状態検出部と、
　前記活動計測器および前記アウトプット計測器の過去の計測結果に基づいて、前記アウトプットを生じせしめた前記人の複数の過去の活動状態の中から最適な活動状態を検出する活動最適状態検出部と、
　前記検出された前記人の前記現在の活動状態を前記最適な活動状態と対応付けた分析結果を生成する活動状態マッピング部と
を有する業務状態分析システム。
（付記2）
　前記人の活動の好みを計測する活動傾向計測器を有し、
　前記活動状態マッピング部は、前記人の前記現在の活動状態を前記最適な活動状態および前記人の活動の好みと対応付けた分析結果を生成する
付記1に記載の業務状態分析システム。
（付記3）
　前記人の業務目標から、前記活動計測器によって計測する前記人の活動の種類と前記アウトプット計測器によって計測する前記アウトプットの種類とを決定する活動種類決定部を有する
付記1または2に記載の業務状態分析システム。
（付記4）
　前記活動種類決定部は、前記人の業務目標と前記人の活動の種類と前記アウトプットの種類との対応関係を保持するテーブルを有し、外部から入力される前記人の業務目標に対応して前記テーブルに保持されている前記人の活動の種類と前記アウトプットの種類とを決定する
付記3に記載の業務状態分析システム。
（付記5）
　分析する観点であるマッピング軸を決定するマッピング軸決定部を有し、
　前記活動状態マッピング部は、前記活動現実状態検出部で検出された前記人の現在の活動状態のうち前記決定された前記マッピング軸に係る活動状態と、前記活動最適状態検出部で検出された前記人の最適な活動状態のうち前記決定された前記マッピング軸に係る最適な活動状態とを対応付けた分析結果を生成する
付記1乃至4の何れかに記載の業務状態分析システム。
（付記6）
　前記アウトプットを所定の観点で分析するアウトプット分析部を有し、
　前記活動現実状態検出部は、前記アウトプット計測器で計測された前記アウトプットを前記アウトプット分析部によって分析した結果を、前記人の現在の活動状態として検出し、
　前記活動最適状態検出部は、前記人の複数の過去の前記アウトプットを前記アウトプット分析部によって分析した複数の分析結果のうち評価の最も高い前記アウトプットに対応する分析結果を、前記人の最適な活動状態として検出する
付記1に記載の業務状態分析システム。
（付記7）
　前記アウトプットを提供する提供先の情報を所定の観点で分析するアウトプット先分析部を有し、
　前記活動現実状態検出部は、前記アウトプット計測器で計測された前記アウトプットを前記アウトプット先分析部によって分析した結果を、前記人の現在の活動状態として検出し、
　前記活動最適状態検出部は、前記人の複数の過去の前記アウトプットを前記アウトプット先分析部によって分析した複数の分析結果のうち評価の最も高い前記アウトプットに対応する分析結果を、前記人の最適な活動状態として検出する
付記1に記載の業務状態分析システム。
（付記8）
　前記アウトプットを提供する提供先の情報を分析するアウトプット先分析部を有し、
　前記活動状態マッピング部は、前記アウトプット先分析部の分析結果に対応するアウトプット先マッピング軸を決定し、前記活動現実状態検出部で検出された前記人の現在の活動状態のうち前記アウトプット先マッピング軸に係る活動状態と、前記活動最適状態検出部で検出された前記人の最適な活動状態のうち前記アウトプット先マッピング軸に係る最適な活動状態とを対応付けた前記分析結果を生成する
付記1に記載の業務状態分析システム。
（付記9）
　前記分析結果を出力する分析結果提示部を有する
付記1乃至8の何れかに記載の業務状態分析システム。
（付記10）
　エリアに存在する人の活動を計測する活動計測器と前記人の活動により生じるアウトプットを計測するアウトプット計測器とに接続され、
　前記活動計測器の計測結果に基づいて、前記人の現在の活動状態を検出する活動現実状態検出部と、
　前記活動計測器および前記アウトプット計測器の過去の計測結果に基づいて、前記アウトプットを生じせしめた前記人の複数の過去の活動状態の中から最適な活動状態を検出する活動最適状態検出部と、
　前記検出された前記人の前記現在の活動状態を前記最適な活動状態と対応付けた分析結果を生成する活動状態マッピング部と
を有する
分析装置。
（付記11）
　前記人の活動の好みを計測する活動傾向計測器に接続され、
　前記活動状態マッピング部は、前記人の前記現在の活動状態を前記最適な活動状態および前記人の活動の好みと対応付けた分析結果を生成する
付記10に記載の分析装置。
（付記12）
　分析する観点であるマッピング軸を決定するマッピング軸決定部に接続され、
　前記活動状態マッピング部は、前記活動現実状態検出部で検出された前記人の現在の活動状態のうち前記決定された前記マッピング軸に係る活動状態と、前記活動最適状態検出部で検出された前記人の最適な活動状態のうち前記決定された前記マッピング軸に係る最適な活動状態とを対応付けた分析結果を生成する
付記10または11に記載の分析装置。
（付記13）
　前記アウトプットを所定の観点で分析するアウトプット分析部を有し、
　前記活動現実状態検出部は、前記アウトプット計測器で計測された前記アウトプットを前記アウトプット分析部によって分析した結果を、前記人の現在の活動状態として検出し、
　前記活動最適状態検出部は、前記人の複数の過去の前記アウトプットを前記アウトプット分析部によって分析した複数の分析結果のうち評価の最も高い前記アウトプットに対応する分析結果を、前記人の最適な活動状態として検出する
付記10に記載の分析装置。
（付記14）
　前記アウトプットを提供する提供先の情報を所定の観点で分析するアウトプット先分析部を有し、
　前記活動現実状態検出部は、前記アウトプット計測器で計測された前記アウトプットを前記アウトプット先分析部によって分析した結果を、前記人の現在の活動状態として検出し、
　前記活動最適状態検出部は、前記人の複数の過去の前記アウトプットを前記アウトプット先分析部によって分析した複数の分析結果のうち評価の最も高い前記アウトプットに対応する分析結果を、前記人の最適な活動状態として検出する
付記10に記載の分析装置。
（付記15）
　前記アウトプットを提供する提供先の情報を分析するアウトプット先分析部を有し、
　前記活動状態マッピング部は、前記アウトプット先分析部の分析結果に対応するアウトプット先マッピング軸を決定し、前記活動現実状態検出部で検出された前記人の現在の活動状態のうち前記アウトプット先マッピング軸に係る活動状態と、前記活動最適状態検出部で検出された前記人の最適な活動状態のうち前記アウトプット先マッピング軸に係る最適な活動状態とを対応付けた前記分析結果を生成する
付記10に記載の分析装置。
（付記16）
　前記活動状態マッピング装置は、前記分析結果を分析結果提示部に出力する
付記10乃至15の何れかに記載の分析装置。
（付記17）
　エリアに存在する人の活動を計測する活動計測器と前記人の活動により生じるアウトプットを計測するアウトプット計測器とに接続され、活動現実状態検出部と活動最適状態検出部と活動状態マッピング部とを有する分析装置が実行する分析方法であって、
　前記活動現実状態検出部が、前記活動計測器の計測結果に基づいて、前記人の現在の活動状態を検出し、
　前記活動最適状態検出部が、前記活動計測器および前記アウトプット計測器の過去の計測結果に基づいて、前記アウトプットを生じせしめた前記人の複数の過去の活動状態の中から最適な活動状態を検出し、
　前記活動状態マッピング部が、前記検出された前記人の前記現在の活動状態を前記最適な活動状態と対応付けた分析結果を生成する
業務状態分析方法。
（付記18）
　前記分析装置は、前記人の活動の好みを計測する活動傾向計測器に接続され、
　前記活動状態マッピング部が、前記人の前記現在の活動状態を前記最適な活動状態および前記人の活動の好みと対応付けた分析結果を生成する
付記17に記載の業務状態分析方法。
（付記19）
　前記分析装置は、分析する観点であるマッピング軸を決定するマッピング軸決定部に接続され、
　前記活動状態マッピング部が、前記活動現実状態検出部で検出された前記人の現在の活動状態のうち前記決定された前記マッピング軸に係る活動状態と、前記活動最適状態検出部で検出された前記人の最適な活動状態のうち前記決定された前記マッピング軸に係る最適な活動状態とを対応付けた分析結果を生成する
付記17または18に記載の業務状態分析方法。
（付記20）
　前記分析装置は、アウトプット分析部を有し、
　前記アウトプット分析部が、前記アウトプットを所定の観点で分析し、
　前記活動現実状態検出部が、前記アウトプット計測器で計測された前記アウトプットを前記アウトプット分析部によって分析した結果を、前記人の現在の活動状態として検出し、
　前記活動最適状態検出部は、前記人の複数の過去の前記アウトプットを前記アウトプット分析部によって分析した複数の分析結果のうち評価の最も高い前記アウトプットに対応する分析結果を、前記人の最適な活動状態として検出する
付記17に記載の業務状態分析方法。
（付記21）
　前記分析装置は、アウトプット先分析部を有し、
　前記アウトプット先分析部が、前記アウトプットを提供する提供先の情報を所定の観点で分析し、
　前記活動現実状態検出部が、前記アウトプット計測器で計測された前記アウトプットを前記アウトプット先分析部によって分析した結果を、前記人の現在の活動状態として検出し、
　前記活動最適状態検出部が、前記人の複数の過去の前記アウトプットを前記アウトプット先分析部によって分析した複数の分析結果のうち評価の最も高い前記アウトプットに対応する分析結果を、前記人の最適な活動状態として検出する
付記17に記載の業務状態分析方法。
（付記22）
　前記分析装置は、アウトプット先分析部を有し、
　前記アウトプット先分析部が、前記アウトプットを提供する提供先の情報を分析し、
　前記活動状態マッピング部が、前記アウトプット先分析部の分析結果に対応するアウトプット先マッピング軸を決定し、前記活動現実状態検出部で検出された前記人の現在の活動状態のうち前記アウトプット先マッピング軸に係る活動状態と、前記活動最適状態検出部で検出された前記人の最適な活動状態のうち前記アウトプット先マッピング軸に係る最適な活動状態とを対応付けた前記分析結果を生成する
付記17に記載の業務状態分析方法。
（付記23）
　前記活動状態マッピング装置が、前記分析結果を分析結果提示部に出力する
付記17乃至22の何れかに記載の業務状態分析方法。
（付記24）
　エリアに存在する人の活動を計測する活動計測器と前記人の活動により生じるアウトプットを計測するアウトプット計測器とに接続されたコンピュータを、
　前記活動計測器の計測結果に基づいて、前記人の現在の活動状態を検出する活動現実状態検出部と、
　前記活動計測器および前記アウトプット計測器の過去の計測結果に基づいて、前記アウトプットを生じせしめた前記人の複数の過去の活動状態の中から最適な活動状態を検出する活動最適状態検出部と、
　前記検出された前記人の前記現在の活動状態を前記最適な活動状態と対応付けた分析結果を生成する活動状態マッピング部と
して機能させるためのプログラム。
（付記25）
　前記コンピュータは、前記人の活動の好みを計測する活動傾向計測器に接続され、
　前記活動状態マッピング部は、前記人の前記現在の活動状態を前記最適な活動状態および前記人の活動の好みと対応付けた分析結果を生成する
付記24に記載のプログラム。
（付記26）
　前記コンピュータは、分析する観点であるマッピング軸を決定するマッピング軸決定部に接続され、
　前記活動状態マッピング部は、前記活動現実状態検出部で検出された前記人の現在の活動状態のうち前記決定された前記マッピング軸に係る活動状態と、前記活動最適状態検出部で検出された前記人の最適な活動状態のうち前記決定された前記マッピング軸に係る最適な活動状態とを対応付けた分析結果を生成する
付記24または25に記載のプログラム。
（付記27）
　前記コンピュータを、前記アウトプットを所定の観点で分析するアウトプット分析部として機能させ、
　前記活動現実状態検出部は、前記アウトプット計測器で計測された前記アウトプットを前記アウトプット分析部によって分析した結果を、前記人の現在の活動状態として検出し、
　前記活動最適状態検出部は、前記人の複数の過去の前記アウトプットを前記アウトプット分析部によって分析した複数の分析結果のうち評価の最も高い前記アウトプットに対応する分析結果を、前記人の最適な活動状態として検出する
付記24に記載のプログラム。
（付記28）
　前記コンピュータを、前記アウトプットを提供する提供先の情報を所定の観点で分析するアウトプット先分析部として機能させ、
　前記活動現実状態検出部は、前記アウトプット計測器で計測された前記アウトプットを前記アウトプット先分析部によって分析した結果を、前記人の現在の活動状態として検出し、
　前記活動最適状態検出部は、前記人の複数の過去の前記アウトプットを前記アウトプット先分析部によって分析した複数の分析結果のうち評価の最も高い前記アウトプットに対応する分析結果を、前記人の最適な活動状態として検出する
付記24に記載のプログラム。
（付記29）
　前記コンピュータを、前記アウトプットを提供する提供先の情報を分析するアウトプット先分析部として機能させ、
　前記活動状態マッピング部は、前記アウトプット先分析部の分析結果に対応するアウトプット先マッピング軸を決定し、前記活動現実状態検出部で検出された前記人の現在の活動状態のうち前記アウトプット先マッピング軸に係る活動状態と、前記活動最適状態検出部で検出された前記人の最適な活動状態のうち前記アウトプット先マッピング軸に係る最適な活動状態とを対応付けた前記分析結果を生成する
付記24に記載のプログラム。
（付記30）
　前記活動状態マッピング装置は、前記分析結果を分析結果提示部に出力する
付記24乃至29の何れかに記載のプログラム。

11…活動種類決定部
12…活動計測器
13…アウトプット計測器
14…活動傾向計測器
15…マッピング軸決定部
16…分析装置
161…活動現実状態検出装置
　162…活動最適状態検出装置
　163…活動状態マッピング装置
　164…アウトプット分析装置
　165…アウトプット先分析装置
17…分析結果提示装置

Claims

　エリアに存在する人の活動を計測する活動計測器と、
　前記人の活動により生じるアウトプットを計測するアウトプット計測器と、
　前記活動計測器の計測結果に基づいて、前記人の現在の活動状態を検出する活動現実状態検出部と、
　前記活動計測器および前記アウトプット計測器の過去の計測結果に基づいて、前記アウトプットを生じせしめた前記人の複数の過去の活動状態の中から最適な活動状態を検出する活動最適状態検出部と、
　前記検出された前記人の前記現在の活動状態を前記最適な活動状態と対応付けた分析結果を生成する活動状態マッピング部と
を有する業務状態分析システム。
　前記人の活動の好みを計測する活動傾向計測器を有し、
　前記活動状態マッピング部は、前記人の前記現在の活動状態を前記最適な活動状態および前記人の活動の好みと対応付けた分析結果を生成する
請求項1に記載の業務状態分析システム。
　前記人の業務目標から、前記活動計測器によって計測する前記人の活動の種類と前記アウトプット計測器によって計測する前記アウトプットの種類とを決定する活動種類決定部を有する
請求項1または2に記載の業務状態分析システム。
　前記活動種類決定部は、前記人の業務目標と前記人の活動の種類と前記アウトプットの種類との対応関係を保持するテーブルを有し、外部から入力される前記人の業務目標に対応して前記テーブルに保持されている前記人の活動の種類と前記アウトプットの種類とを決定する
請求項3に記載の業務状態分析システム。
　分析する観点であるマッピング軸を決定するマッピング軸決定部を有し、
　前記活動状態マッピング部は、前記活動現実状態検出部で検出された前記人の現在の活動状態のうち前記決定された前記マッピング軸に係る活動状態と、前記活動最適状態検出部で検出された前記人の最適な活動状態のうち前記決定された前記マッピング軸に係る最適な活動状態とを対応付けた分析結果を生成する
請求項1乃至4の何れかに記載の業務状態分析システム。
　前記アウトプットを所定の観点で分析するアウトプット分析部を有し、
　前記活動現実状態検出部は、前記アウトプット計測器で計測された前記アウトプットを前記アウトプット分析部によって分析した結果を、前記人の現在の活動状態として検出し、
　前記活動最適状態検出部は、前記人の複数の過去の前記アウトプットを前記アウトプット分析部によって分析した複数の分析結果のうち評価の最も高い前記アウトプットに対応する分析結果を、前記人の最適な活動状態として検出する
請求項1に記載の業務状態分析システム。
　前記アウトプットを提供する提供先の情報を所定の観点で分析するアウトプット先分析部を有し、
　前記活動現実状態検出部は、前記アウトプット計測器で計測された前記アウトプットを前記アウトプット先分析部によって分析した結果を、前記人の現在の活動状態として検出し、
　前記活動最適状態検出部は、前記人の複数の過去の前記アウトプットを前記アウトプット先分析部によって分析した複数の分析結果のうち評価の最も高い前記アウトプットに対応する分析結果を、前記人の最適な活動状態として検出する
請求項1に記載の業務状態分析システム。
　エリアに存在する人の活動を計測する活動計測器と前記人の活動により生じるアウトプットを計測するアウトプット計測器とに接続され、
　前記活動計測器の計測結果に基づいて、前記人の現在の活動状態を検出する活動現実状態検出部と、
　前記活動計測器および前記アウトプット計測器の過去の計測結果に基づいて、前記アウトプットを生じせしめた前記人の複数の過去の活動状態の中から最適な活動状態を検出する活動最適状態検出部と、
　前記検出された前記人の前記現在の活動状態を前記最適な活動状態と対応付けた分析結果を生成する活動状態マッピング部と
を有する
分析装置。
　エリアに存在する人の活動を計測する活動計測器と前記人の活動により生じるアウトプットを計測するアウトプット計測器とに接続され、活動現実状態検出部と活動最適状態検出部と活動状態マッピング部とを有する分析装置が実行する分析方法であって、
　前記活動現実状態検出部が、前記活動計測器の計測結果に基づいて、前記人の現在の活動状態を検出し、
　前記活動最適状態検出部が、前記活動計測器および前記アウトプット計測器の過去の計測結果に基づいて、前記アウトプットを生じせしめた前記人の複数の過去の活動状態の中から最適な活動状態を検出し、
　前記活動状態マッピング部が、前記検出された前記人の前記現在の活動状態を前記最適な活動状態と対応付けた分析結果を生成する
業務状態分析方法。
　エリアに存在する人の活動を計測する活動計測器と前記人の活動により生じるアウトプットを計測するアウトプット計測器とに接続されたコンピュータを、
　前記活動計測器の計測結果に基づいて、前記人の現在の活動状態を検出する活動現実状態検出部と、
　前記活動計測器および前記アウトプット計測器の過去の計測結果に基づいて、前記アウトプットを生じせしめた前記人の複数の過去の活動状態の中から最適な活動状態を検出する活動最適状態検出部と、
　前記検出された前記人の前記現在の活動状態を前記最適な活動状態と対応付けた分析結果を生成する活動状態マッピング部と
して機能させるためのプログラム。