WO2010035574A1 - 入力装置、入力方法、プログラム、および記録媒体 - Google Patents

Abstract

　本発明に係る入力装置は、画像表示による仮想キーボードにより情報を入力する入力装置であって、上記仮想キーボードにおいて押下されたキーを特定するキー特定手段と、上記キー特定手段によって特定されたキーの次に押下される候補キーを予測するキー予測手段と、上記候補キーの表示状態を変更する表示処理手段とを備えている。これにより、画像表示による仮想キーボードを利用したキー入力をより容易にすることができる。

Description

入力装置、入力方法、プログラム、および記録媒体

　本発明は、タッチパネル上の仮想キーボードを利用したキー入力をより容易にする入力装置、入力方法、プログラム、および記録媒体に関する。

　従来のハードウェア型のキーボードは、入力可能なキーの数および配置が決まっており、さらに、各キーに表示されている記号（文字）は固定的で、その表示を変更することはできなかった。しかし近年、表示装置がより進化したことによって、フラットパネルディスプレイ上にタッチパネルを設けた構成の装置が開発されるようになった。この種の表示装置を利用することにより、画面上に仮想キーボードを表示して、多様な入力を行えることが一般的になってきている。

　特許文献１には、第１の代表キーに関連する所定の従属キーから隣り合う第２の代表キーへ移動可能に制御する制御部を備えた文字入力装置が開示されている。この装置によれば、文字キー配列の距離が遠い文字を入力する場合に、直感的操作性を低下させずに操作を少なくさせる文字選択が可能になる。

日本国公開特許公報「特開２００８－１０２８３３（２００８年５月１日公開）」

　また、近年では、タッチパネル型の表示画面にフルキーボードの仮想キーボードを画像表示することによって、英文や日本文の入力を可能にした各種の携帯端末装置も開発されている。しかし、携帯端末装置の小さな表示画面にフルキーボードを表示すると、多数のキーが所狭しと並ぶために、隣接するキーの弁別がしづらく、キー入力操作が必ずしも容易ではなく、打ち間違えやすいという課題がある。この課題は、長文の英文を入力する場合、または、フロントエンドプロセッサを用いて日本文を入力する場合に、特に顕著になる。

　また従来、一般的なキー入力方式では、文字を入力したカーソル位置の近傍に入力候補の単語を表示するという工夫はなされているものの、この工夫によってはキー入力そのものの利便性は特に向上しないという課題がある。

　本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、タッチパネル上の仮想キーボードを利用したキー入力をより容易に行える入力装置、入力方法、プログラム、および記録媒体を提供することにある。

　本発明に係る入力装置は、上記の課題を解決するために、
　画像表示による仮想キーボードにより情報を入力する入力装置であって、
　上記仮想キーボードにおいて押下されたキーを特定するキー特定手段と、
　上記キー特定手段によって特定されたキーの次に押下される候補キーを予測するキー予測手段と、
　上記候補キーの表示状態を変更する表示処理手段とを備えていることを特徴としている。

　上記の構成によれば、入力装置は、画像表示による仮想キーボードにより情報を入力する。すなわち、入力装置のユーザは仮想キーボードのキーを押下することによって、当該キーに対応する記号（文字）を入力装置に入力する。

　入力装置は、入力されたキーを特定し、さらに、当該特定されたキーの次に入力される候補キーを予測する。このとき、従来から知られる各種の入力予測技術、たとえば、キー間の遷移確率に基づく予測技術などを用いる。予測する候補キーは一つに限らず、たとえば、一定の基準確率を超える確率で入力される可能性がある複数のキーを、候補キーとして予測してもよい。

　入力装置は、予測した候補キーの表示状態を変更する。具体的には、仮想キーボードを構成する複数のキーのうち、候補キーの表示状態を候補キー以外のキーの表示状態と異ならせる。たとえば、候補キーの色を他のキーよりも目立つ色に変更したり、あるいは、候補キーの大きさを他のキーよりも大きくしたりする。これらの処理によって、ユーザは、次に入力する可能性が高い候補キーを、他のキーと容易に識別できる。この結果、候補キーをより容易に入力できる。

　以上のように、本発明に係る入力装置では、画像表示による仮想キーボードを利用したキー入力をより容易にする効果を奏する。

　本発明に係る入力方法は、上記の課題を解決するために、
　画像表示による仮想キーボードにより情報を入力する入力装置における入力方法であって、
　上記仮想キーボードにおいて押下されたキーを特定するキー特定ステップと、
　上記キー特定ステップにおいて特定されたキーの次に押下される候補キーを予測するキー予測ステップと、
　上記キー予測ステップにおいて予測された候補キーの表示状態を変更する表示制御ステップとを備えていることを特徴としている。

　上記の構成によれば、本発明に係る入力装置と同様の作用および効果を奏する。

　本発明に係る入力装置では、さらに、
　上記表示処理手段は、上記候補キーを当該候補キー以外のキーよりも大きく表示することが好ましい。

　上記の構成によれば、候補キーが他のキーよりも大きく目立つので、ユーザは、次に入力する候補キーを容易に見つけ出すことができる。

　本発明に係る入力装置では、さらに、
　上記表示処理手段は、上記候補キーの色を、当該候補キー以外のキーの色と異ならせることが好ましい。

　上記の構成によれば、候補キーが他のキーよりも目立つので、ユーザは、次に入力する候補キーを容易に見つけ出すことができる。

　本発明に係る入力装置では、さらに、
　上記キー予測手段によって、複数の上記候補キーが予測された場合、上記表示処理手段は、各候補キーが上記キーの次の押下される確率に応じて、各候補キーの表示状態を変更することが好ましい。

　上記の構成によれば、入力装置は、複数の候補キーの表示状態を、各候補キーが一つ前に押下されたキーの次に押下される確率（キー間遷移確率）に応じて変更する。たとえば、次に押下される確率が高い候補キーほど、より大きく表示したり、より濃い色で表示したりする。これによりユーザは、仮想キーボードにおいて目立つ順に候補キーを探していくことによって、次に入力する候補キーをより効率的に見つけ出すことができる。したがって、キー入力をより一層容易にできる効果を奏する。

　なお、上記入力装置は、コンピュータによって実現してもよい。この場合、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記入力装置をコンピュータにおいて実現するプログラム、およびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。

　本発明に係る入力装置は、画像表示による仮想キーボードを利用したキー入力をより容易にする効果を奏する。

本実施形態に係る入力装置の要部構成を示すブロック図である。 入力装置の外観の一例を示す図である。 表示部に表示される仮想キーボードを示す図である。 入力装置おける処理の流れを示すフローチャート図である。 仮想キーボードにおいてユーザが一つのキーを入力した状態を示す図である。 「Ａ」キーの次に入力される可能性が高い候補キーの表示を変更した仮想キーボードを示す図である。 予測されたキーの表示サイズを変更した仮想キーボードを表す図である。 入力候補キーの背景色を変更した仮想キーボードを表す図である。 入力候補キーの表示状態を遷移確率に応じて異ならせた仮想キーボードを表す図である。 入力候補の単語を任意のキーに割り当てた状仮想キーボードを示す図である。 入力候補の単語を任意のキーに割り当てた仮想キーボードを示す図である。 入力された候補キーに応じて、さらに次に入力される可能性の高い新たな候補キーの表示状態を変更した仮想キーボードを示す図である。 候補キーに対応する候補単語を当該候補キーにメニュー表示した仮想キーボードを表す図である。 候補キーにメニュー表示された候補単語の一つが選択された仮想キーボードを表す図である。 各種の命令を表す文字列を任意のキーに割り当てた仮想キーボードを表す図である。

　本発明に係る実施形態について、マルチタッチパネルディスプレイを用いた例を以下に説明する。

　＜入力装置１の概要＞
　本発明の入力装置１は、文章の入力予測時に利用される遷移確率情報を用いて、先の入力に続けて入力される可能性の高いキー（候補キー）の表示状態を、ユーザが当該候補キーを容易に入力できるように仮想キーボード上において変更する。その際、続けて入力される可能性の高い文字、音節、または候補単語を、任意のキー（数字キー、ファンクションキーなど）に割り当てる。これにより、ユーザによる入力の利便性を向上させる。

　ここで遷移確率とは、入力されたある文字（キー）の次に入力される候補文字（候補キー）の入力確率のことである。すなわち、一文字目の入力の次に二文字目を入力する際（あるいは一回目のキーを入力してから二回目のキーを入力する際）、ある文字からある文字に遷移する確率のことである。また、広義には、二文字目から三文字目への入力遷移、三文字目から四文字目への入力遷移、さらには、ある文字から単語の切れ目または文章の切れ目に至るまで、文字から次の文字（またはキーから次のキー）へと入力が遷移する際の確率のことでもある。

　入力装置１は、キー間遷移確率、文字間遷移確率、単語間遷移確率、記号間遷移確率、操作履歴に基づく遷移確率など、各種の遷移確率を用いることができる。

　入力装置１は、遷移確率または出現頻度などに基づく入力予測機能と、仮想キーボード３０におけるキーの表示状態の変化とを連携させるので、利便性の高い入力インターフェースを提供する。

　＜入力装置１の基本構成＞
　図１は、本実施形態に係る入力装置１の要部構成を示すブロック図である。この図に示すように、入力装置１は、タッチセンサ部４および表示部６からなるタッチパネルディスプレイ部２、表示処理部８、入力検出部１０、キー特定部１２、キー予測部１４、および記憶部１６を備えている。

　タッチパネルディスプレイ部２は、透過型の構成である。しかしこれに限らず透過型以外の構成であってもよく、またはマルチタッチディスプレイであってもよい。タッチセンサ部４はいわゆるタッチパネルであり、表示部６の上に設けられている。表示部６は、液晶パネルなどの表示パネルである。表示処理部８は表示部６に各種の情報を表示する。入力検出部１０は、タッチセンサ部４における入力（押下）操作を検出する。キー特定部１２およびキー予測部１４については後述する。記憶部１６は、上述した遷移確率に関する辞書、および入力装置１を構成する各部材を実現するプログラムなどを記憶する。

　入力装置１は図１の構成に限らず、パーソナルコンピュータ、ＰＤＡ、携帯電話、スマートホン、ナビゲーションシステム、または各種情報端末に付随する機能（部材）をさらに備えていても良い。たとえば、通信部、表示能力強化のための描画部、および音声入出力部をさらに備えることができる。

　図２は、入力装置１の外観をの一例を示す図である。この図に示すように、入力装置１は、２つのタッチパネルディスプレイ部２および２ａを備えた携帯型の情報端末装置として実現することもできる。しかし入力装置１は、図２に示す構成に限定されない。

　＜入力装置１における処理の詳細＞
　以下に、入力装置１における文字入力処理の詳細について説明する。図３は、表示部６に表示される仮想キーボード３０を示す図である。図４は、入力装置１おける処理の流れを示すフローチャート図である。

　入力装置１において、まず、表示処理部８がタッチパネルディスプレイ部２の表示部６に、ＱＷＥＲＴＹ配列の仮想キーボード３０を表示する（ステップＳ４００）。仮想キーボード３０はいわゆるソフトウェアキーボードである。ユーザは、仮想キーボード３０を構成する各キーの表示部６における表示位置を押下することによって、当該押下されたキーに対応する文字を入力装置１に入力する。仮想キーボード３０は必ずしもＱＷＥＲＴＹ配列に限定されるものではない。

　ステップＳ４００の次に、入力検出部１０が、ユーザによるキーの入力を待つ（ステップＳ４０１）。入力検出部１０は、ユーザによるキー入力があったか否かを判定する（ステップＳ４０２）。ステップＳ４０２における判定の結果が「偽」であるとき（ＮＯ）、入力検出部１０は、再び、ユーザによるキーの入力を待つ（ステップＳ４０１）。一方、ステップＳ４０２における判定の結果が「真」であるとき（ＹＥＳ）、入力検出部１０は、タッチセンサ部４から入力された検出信号をキー特定部１２に出力する。キー特定部１２は、入力された検出信号に基づき、タッチセンサ部４における入力位置を特定し、さらに、当該特定した入力位置に応じたキーを特定する（ステップＳ４０３）。

　図５は、仮想キーボード３０においてユーザが一つのキーを入力した状態を示す図である。この図では、ユーザは、「Ａ」キーを指５０によって入力している。したがってキー特定部１２は、「Ａ」キーが入力されたことを特定する。

　ステップＳ４０３の次に、キー特定部１２は、特定したキーの種類が機能キーであるか否かを判定する（ステップＳ４０４）。ここで「機能キー」とは、英文入力時など入力した文字を変換しない場合は単語の切れ目を入力するキー（スペースキーなど）である。一方、日本文入力時などフロントエンドプロセッサを利用して入力文字を変換する場合は、ユーザの指示による文、文節、単語などの切れ目を入力するキー（変換キー入力など）である。

　ステップＳ４０４における判定の結果が「真」であるとき（ＹＥＳ）、入力装置１は、単語および文法規則に従い文、文節、または単語などを確定させる。これによりキー予測部１４が、文法に応じた遷移確率の再計算または設定の変更を行う（ステップＳ４０８）。一方、ステップＳにおける判定の結果が「偽」であるとき（ＮＯ）、キー予測部１４は、入力キーに応じたキー間遷移確率を算出する（ステップＳ４０５）。

　ここでキー特定部１２は、文章における記述変化を生じさせる記号類（句読点または括弧など）の入力があったときに、単語または文字列を特定してもよい。また、それらの特定に応じて、キー予測部１４は、文法上の変化を反映させた文字をはじめとする、入力された記号間の遷移確率を再計算してもよい。また、ここで機能キーとして記載されるスペースキーや変換キーはあくまでも一例にすぎない。実際の利用にあたっては、通常の文字入力における改行および句読点、ウインドウまたはメニューに含まれるクローズボタンなどの、通常の入力以外の特別な機能を与えることが出来るキーが機能キーであってもよい。

　ステップＳ４０３において入力されたキーが特定されると、キー予測部１４は、言語学的統計などの統計的手法に基づいて、当該特定されたキーの次に押される可能性（確率）の高いキーがどのキーであるかを予測するために、仮想キーボード３０を構成するキーごとの遷移確率（遷移頻度または出現頻度）を計算する（ステップＳ４０５）。このとき、従来の単語入力予測および文字入力予測の技術を応用できる。キー予測部１４は、遷移確率が一定の値Ｘ％（基準確率）以上となる記号（文字）を決定し、当該決定した記号の情報を表示処理部８に通知する。

　入力装置１において、この一定の値Ｘは、入力対象となる言語の表記傾向や文法規則などに従った基準に基づいて設定すればよい。たとえば、英文を入力する場合、英語のアルファベットの合計文字数（２６文字）を考慮する。具体的には、あるアルファベットから次のアルファベットに遷移する確率が１／２６以上の値となる文字を入力するためのキーを、表示状態の変更対象に設定する。

　表示処理部８は、仮想キーボード３０を構成する複数のキーのうち、キー予測部１４から通知された記号を入力するためのキー（すなわち次に入力される可能性（確率）の高い入力候補のキー）の表示を変更する（ステップＳ４０６）。表示変更の一例を図６に示す。図６は、「Ａ」キーの次に入力される可能性が高い候補キーの表示状態を変更した仮想キーボード３０を示す図である。図６の例では、表示処理部８は、遷移確率が一定の値Ｘ％よりも高いと判定された候補キー（「Ｅ」、「Ｆ」、「Ｎ」、「Ｐ」の各キー）の縁を、他のキーの縁よりも太くして表示している。ステップＳ４０６の処理の後、入力装置１は通常のキー処理を実行する（ステップＳ４０７）。

　その後、入力装置１は、ステップＳ４０１からＳ４０６の処理を繰り返し、継続するｎ番目（ｎは２以上の整数）のキー入力に応じて、次に入力される可能性が高いキーをそれまでに入力されたキーに基づき予測しながら、当該予測されたキーの表示する状態を変更していく。さらに、単語の切れ目、文字以外の記号による文の切れ目、または変換キー入力するによる表記の切れ目に応じて、記号間の遷移確率を反映させた形で、仮想キーボード３０の表示状態を動的に変更する。

　また、入力装置１は、ステップＳ４０４の次にステップＳ４０８へ移った後、遷移確率の算出および設定を変更する処理を行っても良い。たとえば、文法に応じて算出した遷移確率に基づき、文法上の制約に応じて対象となる品詞を切り換えることによって、遷移確率が登録された遷移確率辞書を切り換えてもよい。または、利用者が入力した単語の出現頻度に応じて遷移確率を初期化したり変更したりしてもよい。

　ステップＳ４０９の処理後、入力装置１は、ユーザによるキー入力が終了したか否かを判定する（ステップＳ４１０）。ステップＳ４１０における判定の結果が「真」であるとき（ＹＥＳ）、入力装置１は図４に示す一連の処理を完了する。一方、ステップＳ４１０における判定の結果が「偽」であるとき（ＮＯ）、ステップＳ４０１に戻って処理を繰り返す。

　＜作用・効果＞
　以上のように、本発明の入力装置１では、キー入力の遷移確率に基づき予測した候補キーの表示状態を変更する。この結果、ユーザは、次に押下する可能性が高いキーが仮想キーボード３０におけるどの位置にあるかを明確に判別できる。したがって、仮想キーボード３０を使った入力時の操作性が向上すると共に、キーの押し間違いを減らすことができる。

　入力装置１は、表示状態が明示的に変更された候補キーをユーザが押下すると、先に押したキーと次に押されたキーから確率的に予測される、さらに次の入力候補となるキーの表示状態を変更する。すなわち入力装置１は、動的予測に基づき候補キーの表示状態を次々と変更するので、ユーザが入力したい文字列の入力をより容易に実現することができる。

　入力装置１は、タッチ操作によるタイピングにより、先にタッチ（フォーカス）した箇所から次にタッチ（フォーカス）する箇所を、単語辞書、文法、または操作履歴などに基づく遷移確率により予測する。そして、入力される可能性の高い候補キーの表示状態を変更することによって、仮想キーボード３０（タッチパネル式キーボード）の利便性を向上させる。

　入力装置１は、前述の遷移確率により推測されたキーが続けて押下されなかった場合、入力されたキーの組み合わせに応じて新しく次に押されるキーや記号の推測をやり直したり、表示する単語候補の推測をやり直したりしてもよい。さらに、一文字目の入力に続いて行われる二文字目および三文字目のキー入力に対してのキー間遷移確率を再計算してもよいし、あるいは、遷移確率が記録された辞書上の遷移確率を更新してもよい。

　入力装置１は、３つ以下のキーに限らず、４つ以上の連続した任意の数のキー入力があった場合も、入力された複数の文字に応じた、次に入力される文字の遷移確率を計算できる。

　入力装置１は、入力されたキーの遷移状態に応じて数字キーおよびファンクションキーなどに候補の単語を表示することによって、ユーザが操作するキーの入力数（ストローク数）を減らしてもよい。これにより、入力装置１の操作性をより向上できる。

　＜応用例１＞
　本発明の第１の応用例を図７に示す。図７は、予測されたキーの表示サイズを変更した仮想キーボード３０を表す図である。この図の例では、ステップＳ４０６において、表示処理部８は、ユーザが入力した「Ａ」キーの次に押下される可能性の高い候補キー（「Ｅ」、「Ｆ」、「Ｎ」、「Ｐ」の各キー）の表示サイズを、他のキーよりも大きく変更している。なお、候補キーの表示幅の変化に応じて、他のキーの表示幅および表示間隔を調節してもよい。または、候補キーの大きさをあたかもレンズで拡大したかのような演出によって変更してもよい。また、遷移確率がより低いキーの表示を他のキーよりも小さくすることによって、結果的に、遷移確率がより高いキーの表示をより大きくしてもよい。

　また、入力装置１では、候補キーの表示サイズを大きくすると共に、タッチセンサ部４における検出範囲を、変更された表示サイズに合わせた大きさに拡大する。これにより、キーのピッチが小さいキー配列に悩まされることなく入力でき、かつ、タイプミスを減らせるので、キー入力時の利便性を向上させることができる。この場合、キー表示を変更するステップ（Ｓ４０６）の次に、タッチセンサ部４上の検出範囲を変更するステップをさら実行することによって、検出範囲を動的に変更できる。

　＜応用例２＞
　本発明の第２の応用例を図８に示す。図８は、入力候補キーの背景色を変更した仮想キーボード３０を表す図である。この図の例では、ステップＳ４０６において、表示処理部８は、候補キー（「Ｅ」、「Ｆ」、「Ｎ」、「Ｐ」の各キー）の背景色を、他のキーとは異ならせている。このように候補キーの色を他のキーと異ならせることによって、ユーザは、候補キーを容易に識別できる。したがって、候補キーの入力をより容易にできる。なお、表示処理部８は、候補キーの背景色の他に、輝度、フォント、または縁の色を変更してもよい。

　＜応用例３＞
　本発明の第３の応用例を図９に示す。図９は、入力候補キーの表示状態を遷移確率に応じて異ならせた仮想キーボード３０を表す図である。この図の例では、ステップＳ４０６において、表示処理部８は、候補キー（「Ｅ」、「Ｆ」、「Ｎ」、「Ｐ」の各キー）の縁の濃さを、遷移確率が高い候補キーほどより太くして表示している。なお、キー表示の大きさ、色、輝度、背景色、縁の太さ、またはフォントの種類などを、遷移確率に応じて変更してもよい。

　＜応用例４＞
　本発明の第４の応用例を図１０に示す。図１０は、入力候補の単語を任意のキーに割り当てた仮想キーボード３０を示す図である。この図の例では、ステップＳ４０６において、表示処理部８は、ユーザが入力した「Ａ」キーによって予測された、入力可能性が高い４つ候補キーの枠を太枠にすると共に、４つの候補単語を４つの数字キーに個別に割り当てている。具体的には、Ａｐｐｌｅを「１」キーに、Ａｆｔｅｒを「２」キーに、Ａｅｒｏを「３」キーに、そしてＡｎｄを「４」キーに、それぞれ割り当てている。これによりユーザは、各数字キーを押下すれば、当該キーに割り当てられた単語を直接入力できる。

　なお、割り当てる対象のキーは、数字キーに限らず、ファンクションキーなどの任意のキーであればよい。また、入力候補の単語に限らず入力候補の音節をも、任意のキーに割り当ててよい。また、入力候補の単語または音節は、数字キーに限らずその周囲（上、左端、または右端）、あるいはスペースキーの真横（画面上におけるスペースキーと同じ高さの位置）などの別の場所に一覧にして表示してもよい。

　＜応用例５＞
　本発明の第５の応用例を図１１に示す。図１１は、入力候補の単語を任意のキーに割り当てた仮想キーボード３０を示す図である。この図の例では、ステップＳ４０６において、表示処理部８は、ユーザが入力した「Ａ」キーの次に入力される確率の高い候補キーに加えて、当該候補キーの次に押下される確率の高い候補キー（すなわちユーザが入力したキーの次の次に入力される確率が高いキー）の表示状態を、他のキーと異ならせる。

　図１１の例では、次に押される可能性の高い候補キー（「Ｅ」、「Ｆ」、「Ｎ」、「Ｐ」の各キー）を太枠で表示すると共に、当該候補キーの次に押下される可能性の高いキー（「Ｄ」、「Ｒ」、「Ｔ」の各キー）の枠を二重線で表示している。さらに、図１０と同様に、４つの候補単語を４つの数字キーに個別に割り当てている。このとき、候補の単語または音節を、あいだのキーを飛ばして入力できるようにしてもよい。また、二つ先のキーに限らず、三つまたは四つ先など、任意の押下回数後に入力される可能性が高いキーを予測し、当該キーの表示状態を適宜変更してもよい。

　＜応用例６＞
　本発明の第６の応用例を図１２に示す。図１２は、入力された候補キーに応じて、さらに次に入力される可能性の高い新たな候補キーの表示状態を変更した仮想キーボード３０を示す図である。この図の例では、ステップＳ４０６において、表示処理部８は、ユーザによって入力された候補キーの次に入力される可能性の高い新たな候補キーの表示状態を、他のキーと異ならせる。

　具体的には、入力装置は、候補キーが入力された場合、入力された候補キーに応じて再度遷移確率を計算し、候補キーの次に入力される可能性が高い新たな候補キーを予測し、当該新たな候補キーの表示状態を変更する。図１２の例では、ユーザが「Ａ」のキーを押下した後に「Ｆ」キーを押した結果、さらに次の候補キーである「Ｔ」キーと「Ｌ」キーが太枠になる。さらに、「Ａ」キーと「Ｆ」キーとを続けて押下した場合の候補単語である「Ａｆｔｅｒ」と「Ａｆｌｏａｔ」を、それぞれ数字キーに表示する。このとき、これらの候補単語の３文字目となる「ｔ」および「ｌ」を、各候補単語中において強調表示（図１２では斜体かつ下線付き）すると共に、これらの文字を入力するためのキーを、他のキーとは異なる表示状態に変更する。

　なお入力装置は、このとき入力候補の単語、音節、および入力キーについても、遷移確率を再計算することによって更新してもよい。

　＜応用例７＞
　本発明の第７の応用例を図１３および図１４に示す。図１３は、候補キーに対応する候補単語を当該候補キーにメニュー表示した仮想キーボード３０を表す図である。図１４は、候補キーにメニュー表示された候補単語の一つが選択された仮想キーボード３０を表す図である。

　図１３の例では、入力装置１は、候補キーを太枠で表示すると共に、各候補キーに候補単語をメニュー表示する。一方、図１４の例では、ユーザは、候補キーの一つである「Ｆ」キーに付随してメニュー表示された２つの単語候補から、「Ａｆｌｏａｔ」を選択している。

　ここで入力装置１は、前述の各応用例を本応用例に組み合わせることによって、次に示す各種の処理が可能である。たとえば、遷移確率の高さに応じて候補キーおよび候補単語の表現を変えて表示してもよい。さらに、入力頻度が所定の基準よりも高い単語を数字キーまたはファンクションキーに割り当ててもよい。さらに、ユーザが先に入力したキーを離さずにドラッグ操作やフリック（なぞり）操作をした場合には、候補キーに付随したメニューから単語、音節、または文節などを選択したりしてもよい。さらに、ユーザが先に入力したキーを離さずに反対の手の指でクリック（タッチ）操作やフリック（なぞり）操作をした場合、候補キーに付随したメニューから単語、音節、または文節などを選択したりしてもよい。

　また、入力装置１は、単語入力に直接関係の無いキー（スペースキー、変換キー、記号キー、シフトキーなど）が入力された場合、候補キーに付随した表示したメニューを消去してもよい。さらに、入力モードの切り換えに応じて、候補単語のメニュー表示および選択の機能を有効または無効のいずれかに設定してもよい。

　また、入力装置１は、候補単語を各キー、数字キー、またはファンクションキーなどに表示するか否かを指示するための、候補表示キーを仮想キーボード３０上に表示してもよい。

　＜その他＞
　入力装置１はタッチパネルディスプレイ部２に限らず、その代わりにプロジェクタを備えていても良い。この場合、プロジェクタを用いてスクリーンに仮想キーボードを画像表示する。

　ユーザは、入力装置１を指先によっても操作できるし、ペンを用いた押下によっても操作できる。

　入力装置１は、いわゆる２画面構成の携帯端末などであってもよい。すなわち、操作用の表示部６、および通常の（非操作用の）表示部を兼ね備えていてもよい。

　遷移確率に関する辞書は、ネットワーク経由で入力装置１に供給されうる。また、当該辞書は、マークアップ言語などにより記載されうる。あるいは、ユーザごとに個別の辞書を構成し、ユーザによる入力内容に学習して辞書の内容を強化してもよい。

　入力装置１は、文法依存モデルに応じた品詞による辞書の絞込み、または、単語間遷移確率を利用することによって、ユーザによって入力される次のキーを予測し、当該予測結果に応じて仮想キーボード３０の表示を変更してもよい。

　入力装置１において、入力した文字を他の文字に変換することなくそのままの形で単語として確定させる入力方式によって、英単語などを入力する場合、予め辞書に用意された各種の単語、および、ユーザによる日頃の文字入力状況などから構成される文字の連続確率または連続頻度を用いて、入力された文字に続く文字または記号を推測する。一方、入力した文字を他の文字に変換して単語として確定させる入力方式（フロントエンドプロセッサ）によって、日本語の単語などを入力する場合、各種の単語を格納した辞書内において定義されている音節、音韻、および部首などを表す記号の連続確率、遷移確率、または頻度を用いて、入力された文字に続く記号を推測する。

　入力装置１は、シフトキー、アルトキー、およびコントロールキーを押下する際の組み合わせに応じて、仮想キーボード３０のキートップの表示を変えてもよい。

　図４のステップＳ４０５において、入力装置１は、連続確率に限らず不連続確率を用いて、連続して押されない確率が低いキーを表示変更の対象としてもよい。このとき、ステップＳ４０６において、連続して押されない確率の高いキーをより小さく表示したりしてもよい。

　入力装置１は、どのキーの遷移確率も同等である場合、またはどのキーの遷移確率も平均遷移確率からの偏差値が±１σ以内である場合は、仮想キーボード３０の表示を変更しなくてもよい。または、偏差値が＋１σ以上なら候補キーの大きさを大きくし、－１σ以下なら候補キーの大きさを小さくし、あるいは、±１σなら候補キーの大きさは変えずに色を変える、などのように複数の表現形式を組み合わせることによって、遷移確率に応じた候補キーの表示状態変更をより充実させてもよい。

　入力装置１は、候補の単語または音節を表示する際、従来から知られる単語補完技術およびタイプミス訂正技術などを用いてもよい。

　入力装置１は、文法モデルを用いる場合は、ステップＳ４０４の次にステップＳ４０８を実行したあとステップＳ４０１に戻って、キー入力待ち状態になってもよい。

　入力装置１は、ユーザが左右のシフトキーおよびコントロールキーなどの制御キーを同時に押下したときに、操作モードを切り換えてもよい。

　入力装置１は、入力候補の単語を表示部６に表示する際、次に入力される可能性の高い文字を、斜字体、ボルドー体、または下線付きとして明示してもよい。

　入力装置１は、熟語などの規則的に使われる言い回しを、候補として表示してもよい。

　入力装置１は、単語に限らず当該単語の接尾辞（接尾語、接尾句）を候補として表示してもよい。具体的には、ユーザがが「ｃｏｍｅ」とキー入力した場合、入力候補の単語として「ｃｏｍｅｓｔｉｂｌｅ」、「ｃｏｍｅｂａｃｋ」、および「ｃｏｍｅｄｉａｎ」がある場合、これらの単語を構成する文字列のすべてを表示するのではなく、「－ｓｔｉｂｌｅ」、「－ｂａｃｋ」、および「－ｄｉａｎ」のように入力済みの箇所を除外して表示する。これにより、タッチパネルディスプレイ部２における仮想キーボード３０の表示効率を改善する。

　入力装置１は、ユーザによる先の入力に続けて入力されたキーの遷移確率が、他のキーよりも低い場合、遷移確率を計算し直して、予測対象の単語または音節の候補を変更したり、誤入力ではないかどうかを確認するためのメッセージを表示したり、あるいは、誤入力を前提として修正候補を表示したりしてもよい。

　入力装置１は、キー入力に応じて入力候補または単語候補を選択してある状態で予測される入力候補単語の文字列と、キーボード配列上の位置とが一字ずれた入力がなされた場合に、他の入力を合わせて評価し、辞書に登録された単語が見つからない場合において、一字ずれた文字を含む他の単語を修正候補として表示してもよい。または、従来の変換方式である文節変換または連文節変換などと組み合わせるために、文節または単語の位置を操作できるようにキーを追加したり、変換操作時に文節または単語の位置を表示したりしてもよい。

　入力装置１は、キーの入力状況に応じて、「？」キー、「！」キー、および「：」キーなどの各種の記号キーに対して何らかの機能キーを割り当てることによって、特殊な選択を動的に行えるようにしてもよい。

　入力装置１に対して、各種遷移確率がリストアップされた辞書データを、ネットワーク経由で配信してもよい。あるいは、入力装置１は、当該辞書データを、Ｐ２Ｐ（Ｐｅａｒ　ｔｏ　Ｐｅａｒ）技術を利用して他の入力装置１と共有したりしてもよい。

　入力装置１が入力予測の完了後に仮想キーボード３０のキーに表示する入力候補は、テキスト入力のための単純な文字や単語に限らない。他に、情報処理装置（コンピュータまたはＰＤＡなど）を操作するための命令を表す情報（文字列または画像など）を、候補として表示してもよい。この場合、当該候補を利用者が選択し入力することによって、各種の機能を実施する。

　具体例を以下に説明する。図１５は、各種の命令を表す文字列を任意のキーに割り当てた仮想キーボード３０を表す図である。この図に示すように、ユーザが「ｃ」のキーを押すと、入力装置１は、数字キーまたはファンクションキーに、「Ｃｏｐｙ」「Ｃｕｔ」などの操作の候補を示す文字列を表示する。当該候補が表示される各候補キーをユーザが押下することによって、入力装置１は、選択されたキーに対応した機能を実行する。またユーザが、選択した候補キーと、「Ｓｈｉｆｔ」キーおよび「Ａｌｔ」キーとを組み合わせて押下した場合、入力装置１は、数字キーまたはファンクションキーに表示しきれない他のコマンドを、当該候補キーまたは他のキーに表示してもよい。

　ユーザがこのような命令を入力する際、入力装置１は、キーに表示する候補を、操作頻度または操作履歴に応じて動的に切り換えてもよい。または、キーバインド設定を利用者の好みに応じて適宜変更できるようにしてもよい。さらに、命令を連想させる画像またはアニメーションを、仮想キーボード３０のキートップに表示してもよい。

　入力装置１は、表示する仮想キーボードのキー配列を、「ＱＷＥＲＴＹ」配列から他の配列（たとえば「Ｄｖｏｒａｋ」配列）に切り換えることができる。このとき入力装置１は、仮想キーボードのキートップの表示を、切り換えた後のキー配列に応じて切り換えてもよいし、各言語に応じた文字の部首などや発音記号、声調記号などをキートップに割り当てて表示してもよい。

　より具体的に、入力装置１においてユーザが漢字を入力する例を説明する。入力装置１は、まず部首の一部を各キーに表示し、ユーザに一回目のキー入力を促す。次に別の部首を表示し、二回目のキー入力をユーザに促す。最後に、候補の漢字を少なくとも１つキートップに表示し、三回目のキー入力によって、入力される漢字を確定する。この際、利用者の操作履歴または操作傾向によって文字（部首、漢字）の表示位置が変化してしまうと、異なるユーザ間において混乱が生じやすくなるため、文字の表示位置を固定することが好ましい。

　また、本発明を以下の構成としても実現できる。

　１．タッチパネル式情報表示入力装置であって、
　キーボード配列表示を行うステップと、
　利用者の第一のキー操作を受け付けるステップと、
　入力された第一のキー操作に基づいて第二のキー操作を予測するステップと、
　前記予測に基づいて決定された第二のキー操作対象となるキーの表示状態を変更するステップと、
　を実施する情報処理部を備えることを特徴とするタッチパネル式情報表示入力装置。

　２．タッチパネル式情報表示入力装置で実施されるプログラムであって、
　キーボード配列表示を行うステップと、
　利用者の第一のキー操作を受け付けるステップと、
　入力された第一のキー操作に基づいて第二のキー操作を予測するステップと、
　前記予測に基づいて決定された第二のキー操作対象となるキーの表示状態を変更するステップとを実施することを特徴とするプログラム。

　なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではない。当業者は、請求項に示した範囲内において、本発明をいろいろと変更できる。すなわち、請求項に示した範囲内において、適宜変更された技術的手段を組み合わせれば、新たな実施形態が得られる。

　＜プログラムおよび記録媒体＞
　入力装置１に含まれている各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成すればよい。または、次のように、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ　Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ　Ｕｎｉｔ）を用いてソフトウェアによって実現してもよい。

　すなわち入力装置１は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するＣＰＵ、このプログラムを格納したＲＯＭ（Ｒｅａｄ　Ｏｎｌｙ　Ｍｅｍｏｒｙ）、上記プログラムを実行可能な形式に展開するＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ　Ａｃｃｅｓｓ　Ｍｅｍｏｒｙ）、および、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置（記録媒体）を備えている。この構成により、本発明の目的は、所定の記録媒体によっても、達成できる。

　この記録媒体は、上述した機能を実現するソフトウェアである入力装置１のプログラムのプログラムコード（実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム）をコンピュータで読み取り可能に記録していればよい。入力装置１に、この記録媒体を供給する。これにより、コンピュータとしての入力装置１（またはＣＰＵやＭＰＵ）が、供給された記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し、実行すればよい。

　プログラムコードを入力装置１に供給する記録媒体は、特定の構造または種類のものに限定されない。すなわちこの記録媒体は、たとえば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー（登録商標）ディスク／ハードディスク等の磁気ディスクやＣＤ－ＲＯＭ／ＭＯ／ＭＤ／ＤＶＤ／ＣＤ－Ｒ等の光ディスクを含むディスク系、ＩＣカード（メモリカードを含む）／光カード等のカード系、あるいはマスクＲＯＭ／ＥＰＲＯＭ／ＥＥＰＲＯＭ／フラッシュＲＯＭ等の半導体メモリ系などとすることができる。

　また、入力装置１を通信ネットワークと接続可能に構成しても、本発明の目的を達成できる。この場合、上記のプログラムコードを、通信ネットワークを介して入力装置１に供給する。この通信ネットワークは入力装置１にプログラムコードを供給できるものであればよく、特定の種類または形態に限定されない。たとえばインターネット、イントラネット、エキストラネット、ＬＡＮ、ＩＳＤＮ、ＶＡＮ、ＣＡＴＶ通信網、仮想専用網（Ｖｉｒｔｕａｌ　Ｐｒｉｖａｔｅ　Ｎｅｔｗｏｒｋ）、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等であればよい。

　この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な任意の媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。たとえばＩＥＥＥ１３９４、ＵＳＢ（Ｕｎｉｖｅｒｓａｌ　Ｓｅｒｉａｌ　Ｂｕｓ）、電力線搬送、ケーブルＴＶ回線、電話線、ＡＤＳＬ（Ａｓｙｍｍｅｔｒｉｃ　Ｄｉｇｉｔａｌ　Ｓｕｂｓｃｒｉｂｅｒ　Ｌｉｎｅ）回線等の有線でも、ＩｒＤＡやリモコンのような赤外線、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、８０２．１１無線、ＨＤＲ、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。

　また、距離計測技術とレーザースキャン表示による画像表示を用いた仮想キーボードや画像認識技術とプロジェクタ投影による画像表示を用いた仮想キーボードなどの画像表示を用いたキー入力方法において本発明を適応させてもよい。

　発明の詳細な説明の項においてなされた具体的な実施形態または実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、本発明の精神と次に記載する特許請求事項の範囲内で、いろいろと変更して実施することができるものである。

　本発明は、画像表示による仮想キーボードを用いた入力方式を採用した各種の装置、特にパーソナルコンピュータまたは携帯端末装置として、幅広く利用できる。

　１　　入力装置
　２　　タッチパネルディスプレイ部（タッチパネル）
　４　　タッチセンサ部（タッチパネル）
　６　　表示部
　８　　表示処理部（表示処理手段）
　１０　入力検出部
　１２　キー特定部（キー特定手段）
　１４　キー予測部（キー予測手段）
　１６　記憶部

Claims (7)

1. 　画像表示による仮想キーボードにより情報を入力する入力装置であって、
   　上記仮想キーボードにおいて押下されたキーを特定するキー特定手段と、
   　上記キー特定手段によって特定されたキーの次に押下される候補キーを予測するキー予測手段と、
   　上記候補キーの表示状態を変更する表示処理手段とを備えていることを特徴とする入力装置。
2. 　上記表示処理手段は、上記候補キーを当該候補キー以外のキーよりも大きく表示することを特徴とする請求項１に記載の入力装置。
3. 　上記表示処理手段は、上記候補キーの色を、当該候補キー以外のキーの色と異ならせることを特徴とする請求項１または２に記載の入力装置。
4. 　上記キー予測手段によって、複数の上記候補キーが予測された場合、上記表示処理手段は、各候補キーが上記キーの次の押下される確率に応じて、各候補キーの表示状態を変更することを特徴とする請求項１～３のいずれか１項に記載の入力装置。
5. 　画像表示による仮想キーボードにより情報を入力する入力装置における入力方法であって、
   　上記仮想キーボードにおいて押下されたキーを特定するキー特定ステップと、
   　上記キー特定ステップにおいて特定されたキーの次に押下される候補キーを予測するキー予測ステップと、
   　上記キー予測ステップにおいて予測された候補キーの表示状態を変更する表示制御ステップとを備えていることを特徴とする入力方法。
6. 　請求項１から４のいずれか１項に記載の入力装置を動作させるプログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるためのプログラム。
7. 　請求項６に記載のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

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