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JPWO2011052037A1 - 中継局、基地局および無線通信方法 - Google Patents

中継局、基地局および無線通信方法 Download PDF

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JPWO2011052037A1 JP2011538138A JP2011538138A JPWO2011052037A1 JP WO2011052037 A1 JPWO2011052037 A1 JP WO2011052037A1 JP 2011538138 A JP2011538138 A JP 2011538138A JP 2011538138 A JP2011538138 A JP 2011538138A JP WO2011052037 A1 JPWO2011052037 A1 JP WO2011052037A1
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Abstract

複数の移動局が送受信するデータを効率的に転送できるようにする。中継局(20)は、各移動局の識別情報とフレーム内で当該移動局からのデータを送るタイミングとについてのそれぞれ異なる対応関係のうち、フレームに応じて選択した何れかの対応関係に基づいて、各移動局からのデータを基地局(10)に転送する。基地局(10)は、フレームに応じて選択した何れかの対応関係に基づいて、中継局(20)から受信したフレーム内の各移動局からのデータを識別する。この無線通信方法は、基地局(10)から中継局(20)への方向のデータ送信にも応用可能である。

Description

本発明は中継局、基地局および無線通信方法に関する。
現在、携帯電話システムや無線LAN(Local Area Network)などの無線通信システムが広く利用されている。無線通信システムには、基地局(BS:Base Station)と複数の加入者局(例えば、移動局(MS:Mobile Station))とが通信可能なPMP(Point-to-MultiPoint)型のシステムがある。PMP型の通信方式の例として、IEEE(the Institute of Electrical and Electronics Engineers)が策定した仕様であるIEEE802.16dやIEEE802.16eで規定されたものがある(例えば、非特許文献1,2参照)。
また、無線通信システムには、基地局と複数の移動局との間で中継局(RS:Relay Station)が無線通信を中継可能なものがある。中継方式の例として、IEEE802.16jの仕様で規定されたものがある(例えば、非特許文献3参照)。中継局を設置することにより、カバーエリアの拡大やスループットの向上が期待できる。すなわち、基地局のカバーするエリア外にいる移動局が、中継局を介して通信できる可能性がある。また、基地局のカバーするエリア内にいる移動局であっても、中継局を介することでスループットが向上する可能性がある。
基地局が中継局経由で移動局にデータを送信する場合、例えば、基地局と中継局との間のリレーリンク上でデータが中継局に送信され、中継局と移動局との間のアクセスリンク上でデータが移動局に転送される。また、移動局が中継局経由で基地局にデータを送信する場合、例えば、アクセスリンク上でデータが中継局に送信され、リレーリンク上でデータが基地局に転送される。
ところで、このような無線通信システムについて、更に通信速度やスループットの向上を図るべく、中継方式の改良が活発に議論されている。例えば、IEEE802.16mの仕様の議論において、複数の移動局のデータを結合して1つのブロックとして、リレーリンク上で転送することが提案されている(例えば、非特許文献4参照)。基地局が複数の移動局にデータを送信する場合、例えば、中継局がブロックに含まれる各データの宛先を識別して該当する移動局に転送する。また、複数の移動局が基地局にデータを送信する場合、例えば、中継局が複数の移動局のデータをブロックに纏めて基地局に転送する。
ここで、リレーリンク上で送信されるブロックに含まれる各データが何れの移動局のデータであるかを識別する方法が問題となる。この問題に対し、リレーリンク上で送信するブロックに拡張ヘッダを含める方法が提案されている。拡張ヘッダに記載する情報に関して、以下の2通りの提案がある(例えば、非特許文献4参照)。1つは、拡張ヘッダに、各データの送信元または転送先である移動局を識別する識別情報を記載する方法である。もう1つは、拡張ヘッダに、中継局に接続している移動局の数に対応する長さのビットマップを記載し、ビットによって各移動局のデータの有無を識別する方法である。
なお、基地局の通信エリア外にいる加入者局が中継局を介して基地局と通信できるようにするためのメディアアクセス制御方法が考えられている(例えば、特許文献1参照)。また、無線端末が中継局に第1レンジング要求メッセージを送信し、中継局が無線端末からのレンジング要求であることを表す識別子を付与した第2レンジング要求メッセージを生成して基地局に送信する無線通信方法が考えられている(例えば、特許文献2参照)。また、制御チャネルに使用される無線リソースの量を示す制御情報を、基地局からユーザ装置に送信する通信制御方法が考えられている(例えば、特許文献3参照)。
特開2007−6199号公報 特開2008−118500号公報 特開2008−278341号公報
The Institute of Electrical and Electronics Engineers (IEEE), "IEEE Standard for Local and Metropolitan Area Networks Part 16: Air Interface for Fixed Broadband Wireless Access Systems", IEEE802.16-2004. The Institute of Electrical and Electronics Engineers (IEEE), "IEEE Standard for Local and Metropolitan Area Networks Part 16: Air Interface for Fixed and Mobile Broadband Wireless Access Systems", IEEE802.16e-2005. The Institute of Electrical and Electronics Engineers (IEEE), "IEEE Standard for Local and Metropolitan Area Networks Part 16: Air Interface for Broadband Wireless Access Systems: Multihop Relay", IEEE802.16j-2009. Doo-hyun Sung, et al., "Relay addressing method in IEEE 802.16m", IEEE C80216m-09/0438r1, 2009-02-27.
しかし、非特許文献4で提案されている中継方式には、データの転送効率の点で改善の余地がある。すなわち、移動局の識別情報をブロックに含めて送信する方法では、識別情報の分だけ無線リソースが圧迫される。例えば、各識別情報が12ビットで表現され、5つの移動局のデータを含むブロックを送信する場合、12×5=60ビット分の無線リソースが拡張ヘッダのために使用されてしまう。
また、中継局に接続している移動局の数に応じた長さのビットマップをブロックに含めて送信する方法でも、中継局に接続する移動局の増大に伴って、無線リソースが圧迫される。例えば、各移動局に1ビットを割り当てても、中継局に60台の移動局が接続している場合、60ビット分の無線リソースが拡張ヘッダのために使用されてしまう。
従って、このような拡張ヘッダを送信することで生じるオーバヘッドが問題となる。特に、VoIP(Voice over Internet Protocol)通信で送信される音声データのように、1回の送信データ量が小さい場合は、拡張ヘッダのために使用される無線リソースの量が相対的に大きな割合を占めるようになり、上記の問題が顕著となる。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、複数の移動局が送受信するデータを効率的に転送できるようにした中継局、基地局および無線通信方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、複数の移動局と基地局との間で送受信されるデータの転送を行う中継局が提供される。この中継局は、記憶部と送信処理部とを有する。記憶部は、各移動局の識別情報とフレーム内で当該移動局からのデータを送るタイミングとについて、それぞれ異なる対応関係を示すテーブルを記憶する。送信処理部は、フレームに応じて選択したテーブルの何れかに示される対応関係に基づいて、各移動局からのデータを基地局に転送する。
また、上記課題を解決するために、複数の移動局と基地局との間で送受信されるデータの転送を行う中継局が提供される。この中継局は、記憶部と送信処理部とを有する。記憶部は、各移動局の識別情報とフレーム内で当該移動局へのデータを送るタイミングとについて、それぞれ異なる対応関係を示すテーブルを記憶する。送信処理部は、フレームに応じて選択したテーブルの何れかに示される対応関係に基づいて、基地局から受信したフレーム内のデータを各移動局に転送する。
また、上記課題を解決するために、中継局を介して複数の移動局とデータの送受信を行う基地局が提供される。この基地局は、記憶部と識別部とを有する。記憶部は、各移動局の識別情報とフレーム内で当該移動局からのデータが送られるタイミングとについて、それぞれ異なる対応関係を示すテーブルを記憶する。識別部は、フレームに応じて選択したテーブルの何れかに示される対応関係に基づいて、中継局から受信したフレーム内の各移動局からのデータを識別する。
また、上記課題を解決するために、中継局を介して複数の移動局とデータの送受信を行う基地局が提供される。この基地局は、記憶部と送信処理部とを有する。記憶部は、各移動局の識別情報とフレーム内で当該移動局へのデータを送るタイミングとについて、それぞれ異なる対応関係を示すテーブルを記憶する。送信処理部は、フレームに応じて選択したテーブルの何れかに示される対応関係に基づいて、各移動局へのデータを中継局に送信する。
また、上記課題を解決するために、基地局と中継局とを備え、複数の移動局とデータの送受信を行う無線通信システムの無線通信方法が提供される。この無線通信方法では、中継局が、各移動局の識別情報とフレーム内で当該移動局からのデータを送るタイミングとについてのそれぞれ異なる対応関係のうち、フレームに応じて選択した何れかの対応関係に基づいて、各移動局からのデータを基地局に転送する。基地局が、フレームに応じて選択した何れかの対応関係に基づいて、中継局から受信したフレーム内の各移動局からのデータを識別する。
また、上記課題を解決するために、基地局と中継局とを備え、複数の移動局とデータの送受信を行う無線通信システムの無線通信方法が提供される。この無線通信方法では、基地局が、各移動局の識別情報とフレーム内で当該移動局へのデータを送るタイミングとについてのそれぞれ異なる対応関係のうち、フレームに応じて選択した何れかの対応関係に基づいて、各移動局へのデータを中継局に送信する。中継局が、フレームに応じて選択した何れかの対応関係に基づいて、基地局から受信したフレーム内のデータを各移動局に転送する。
上記中継局、基地局および無線通信方法によれば、複数の移動局が送受信するデータを効率的に転送できるようになる。
本発明の上記および他の目的、特徴および利点は本発明の例として好ましい実施の形態を表す添付の図面と関連した以下の説明により明らかになる。
第1の実施の形態の無線通信方法を示す第1の図である。 第1の実施の形態の無線通信方法を示す第2の図である。 第2の実施の形態の移動通信システムを示す図である。 無線フレームの構造例を示す図である。 基地局を示すブロック図である。 中継局を示すブロック図である。 スケジュールテーブルの構造例を示す図である。 サービス追加処理を示すフローチャートである。 DSA−REQメッセージ(AL)の構造例を示す図である。 DSA−REQメッセージ(RL)の構造例を示す図である。 DSA−RSPメッセージ(RL)の構造例を示す図である。 DSA−RSPメッセージ(AL)の構造例を示す図である。 DSA−ACKメッセージ(AL)の構造例を示す図である。 サービスフローパラメータの例を示す図である。 DLデータ送信処理を示すフローチャートである。 ULデータ送信処理を示すフローチャートである。 MAP情報の構造例を示す図である。 HARQブロックの第1の構造例を示す図である。 HARQブロックの第2の構造例を示す図である。 HARQブロックの第3の構造例を示す図である。 DL中継の前後のHARQブロックの関係を示す図である。 UL中継の前後のHARQブロックの関係を示す図である。 スケジューリング例を示す図である。 サービス削除処理を示すフローチャートである。 DSD−REQメッセージ(AL)の構造例を示す図である。 DSD−REQメッセージ(RL)の構造例を示す図である。 DSD−RSPメッセージ(RL)の構造例を示す図である。 サービス追加処理の他の例を示すフローチャートである。 DSA−REQメッセージ(RL)の他の構造例を示す図である。
以下、本実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態の無線通信方法を示す第1の図である。この移動通信システムは、基地局10、中継局20および移動局31,32,33,34を含む。
基地局10と移動局31,32,33,34とは、中継局20を介してデータの送受信が可能である。基地局10と中継局20との間には、無線リンクであるリレーリンクが設定される。中継局20と移動局31,32,33,34それぞれとの間には、無線リンクであるアクセスリンクが設定される。以下、移動局31,32,33,34から基地局10への通信(上りリンク(UL:Up Link)通信)と基地局10から移動局31,32,33,34への通信(下りリンク(DL:Down Link)通信)とに分けて説明する。
基地局10は、記憶部11と識別部12とを有する。記憶部11は、各移動局の識別情報とフレーム内で当該移動局からのデータが送られるタイミングとについて、それぞれ異なる対応関係を示すテーブルを記憶する。識別部12は、フレームに応じて選択したテーブルの何れかに示される対応関係に基づいて、中継局20から受信したフレーム内の移動局31,32,33,34からのデータを識別する。
中継局20は、記憶部21と送信処理部22とを有する。記憶部21は、各移動局の識別情報とフレーム内で当該移動局からのデータを送るタイミングとについて、それぞれ異なる対応関係を示すテーブルを記憶する。送信処理部22は、フレームに応じて選択したテーブルの何れかに示される対応関係に基づいて、移動局31,32,33,34からのデータを基地局10に転送する。
ここで、記憶部11に記憶されたテーブルと、記憶部21に記憶されたテーブルとに、同様の対応関係が登録されるように管理される。テーブルに登録する識別情報としては、例えば、各移動局のSTID(STation IDentification)を使用できる。1つのテーブルに複数の対応関係を登録してもよいし、対応関係毎にテーブルを設けてもよい。
各対応関係には、移動局31,32,33,34の一部または全部に関する送信タイミングが登録される。例えば、ある対応関係に移動局31,33に関する送信タイミングが登録され、別の対応関係に移動局32,34に関する送信タイミングが登録される。1つの移動局が複数の対応関係に現れてもよい。対応関係は、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)などの再送制御の単位毎に設定することもできる。
各対応関係には、その対応関係を適用するフレームの周期を設定できる。これは、設定された周期で、その対応関係が示す移動局のデータを転送できることを意味する。その場合、適用する対応関係の選択は、フレームの周期を参照して行われる。例えば、周期が2フレームの場合、1フレーム置きにその対応関係が適用される。フレームの周期は、例えば、基地局10と移動局31,32,33,34との間でサービスフローを確立する際、すなわち、そのサービスに関するデータ転送を開始する前の接続設定の際に設定できる。ただし、そのサービスに関するデータ転送を開始する際に設定してもよい。
また、各対応関係には、その対応関係を適用するフレームの、基準となるフレームからのオフセットを設定できる。これは、一連のフレームのうち設定されたオフセットの位置のフレームで、その対応関係が示す移動局のデータを転送できることを意味する。その場合、適用する対応関係の選択は、オフセットを参照して行われる。フレームのオフセットは、例えば、基地局10と移動局31,32,33,34との間で確立されたサービスフローに従ってデータ転送を開始する際に設定できる。ただし、サービスフローを確立する際に設定してもよい。
テーブルには、移動局31,32,33,34の全てが登録されるとは限らない。例えば、移動局31,32,33,34のうち、固定周期でのスケジューリング(Persistent Scheduling)が好ましい通信を行う移動局のみを、テーブルに登録することが考えられる。固定周期でのスケジューリングが好ましい通信の例として、VoIPなどの音声通信が挙げられる。テーブルに登録するか否かは、例えば、サービスフローを確立する際に、QoS(Quality of Service)に基づいて判断してもよい。ただし、間欠的ではなく全フレームに適用される対応関係がテーブルに含まれていてもよい。
基地局10および中継局20では、複数の対応関係のうち処理対象のフレームに応じた1またはそれ以上の対応関係が選択される。対応関係の選択は、各対応関係に設定されたフレームの周期やオフセットと現在のフレーム番号とを比較することで行うことも可能である。例えば、周期が2フレームの場合、フレーム番号が偶数か奇数かによってその対応関係を適用するか否か判断できる。なお、第1の実施の形態において、「フレーム」とは無線区間における一定の送信(または受信)単位(例えば、一定の時間幅の送信(または受信)単位)であり、サブフレームなど他の名称で呼ばれる送信(または受信)単位を含んでもよい。
送信処理部22は、選択された対応関係が示す移動局からのデータを、フレーム内のその対応関係が示すタイミングで、基地局10に転送する。同一フレーム内で複数の移動局からのデータを転送する場合、対応関係が示す順序に並べて転送することが考えられる。1つの対応関係が示す複数の移動局からのデータを連結し、1つのHARQブロックに纏めて転送してもよい。その場合、連結された複数のデータ全体が、再送単位となる。
複数の移動局からのデータを並べる順序は、移動局31,32,33,34がテーブルに登録された順序に応じて決定してもよい。例えば、移動局34が移動局32よりも先にテーブルに登録された場合、すなわち、移動局34の方が先にサービスフローを開始した場合、移動局34からのデータを移動局32からのデータより前に配置する。
送信処理部22は、テーブルに登録された移動局からのデータを、対応関係が示すタイミングに従って送信することで、その移動局の識別情報を付加せずに転送してもよい。識別部12は、選択された対応関係に基づいて、同一フレームに含まれるタイミングの異なる複数のデータがそれぞれ、何れの移動局からのデータであるかを識別できる。なお、テーブルに登録されていない移動局からのデータを、その移動局の識別情報など、データが何れの移動局のものかを識別するための情報を付加して転送されることが好ましい。
送信処理部22は、選択された対応関係が示す移動局について、転送するデータが無い場合には、例えば、データサイズが「0」(ゼロ)であることを示すヘッダ情報を、対応関係が示すタイミングで送信することが考えられる。その場合、識別部12は、ヘッダ情報に記載されたデータサイズを確認し、「0」のときはそのヘッダ情報を受信したタイミングに対応する移動局からのデータは無いものと扱うことができる。
また、送信処理部22は、選択された対応関係が示す移動局の数に応じた長さを有し、それら移動局についてのデータの有無を示すビット列を、対応関係毎に基地局10に送信してもよい。例えば、各移動局に1ビットを割り当て、データがある場合には「1」、データが無い場合には「0」を設定する。ビット列は、データを転送するフレームと同一フレームで送信することが考えられる。例えば、複数の移動局からのデータの先頭に連結して、拡張ヘッダとして送信する。その場合、識別部12は、ビット列を確認して、対応関係が示す移動局それぞれのデータの有無を判断できる。なお、上記ビット列は、中継局20に接続している全移動局の数に対応する長さより短くなることが期待できる。
このように、第1の実施の形態に係る上りリンク通信では、中継局20が、各移動局の識別情報とフレーム内で当該移動局からのデータを送るタイミングとについてのそれぞれ異なる対応関係のうち、フレームに応じて選択した何れかの対応関係に基づいて、移動局31,32,33,34からのデータを基地局10に転送する。基地局10が、フレームに応じて選択した何れかの対応関係に基づいて、中継局20から受信したフレーム内の各移動局からのデータを識別する。
これにより、中継局20は、移動局31,32,33,34が送信するデータを、基地局10に効率的に転送することができる。すなわち、テーブルに登録された移動局からのデータについては、中継局20が識別情報を付加しなくても、基地局10は送信元である移動局を識別できる。よって、リレーリンクの無線リソースの消費を抑制できる。また、中継局20がデータの有無を示すビット列を付加する場合でも、その長さを抑制できる。これは、VoIP通信など、少量のデータを継続的に送信する通信の場合に特に有用である。また、上記の制御は、特定の種類の通信に対してのみ適用することもできる。これにより、無線リソースの消費量と制御の複雑さや処理負荷との調整を図ることができる。
図2は、第1の実施の形態の無線通信方法を示す第2の図である。図2は、基地局10から移動局31,32,33,34への通信(下りリンク通信)を示している。
基地局10は、記憶部13と送信処理部14とを有する。記憶部13は、各移動局の識別情報とフレーム内で当該移動局へのデータを送るタイミングとについて、それぞれ異なる対応関係を示すテーブルを記憶する。送信処理部14は、フレームに応じて選択したテーブルの何れかに示される対応関係に基づいて、移動局31,32,33,34へのデータを中継局20に送信する。
中継局20は、記憶部23と送信処理部24とを有する。記憶部23は、各移動局の識別情報とフレーム内で当該移動局へのデータを送るタイミングとについて、それぞれ異なる対応関係を示すテーブルを記憶する。送信処理部24は、フレームに応じて選択したテーブルの何れかに示される対応関係に基づいて、基地局10から受信したフレーム内のデータを移動局31,32,33,34に転送する。
ここで、記憶部13に記憶されたテーブルと、記憶部23に記憶されたテーブルとに、同様の対応関係が登録されるように管理される。テーブルに登録される対応関係のデータ構造は、上りリンク通信で述べたものと同様である。上りリンク通信と下りリンク通信とで、同じ対応関係を適用してもよいし、それぞれ別個に対応関係を管理してもよい。後者の場合、上りリンク通信に適用する対応関係と下りリンク通信に適用する対応関係とは、同一のテーブルに登録してもよいし、異なるテーブルに登録してもよい。
基地局10の記憶部13は記憶部11と同一でもよく、中継局20の記憶部23は記憶部21と同一でもよい。また、中継局20の送信処理部24と送信処理部22とは、同一の回路として実現することもできるし、異なる回路として実現することもできる。
基地局10および中継局20では、複数の対応関係のうち処理対象のフレームに応じた1またはそれ以上の対応関係が選択される。対応関係の選択方法は、上りリンク通信の場合と同じ方法を用いることもできるし、異なった方法を採用してもよい。
送信処理部14は、選択された対応関係が示す移動局へのデータを、フレーム内のその対応関係が示すタイミングで、中継局20に送信する。同一フレーム内で複数の移動局へのデータを送信する場合、対応関係が示す順序に並べて送信することが考えられる。送信処理部24は、選択された対応関係に基づいて、同一フレームに含まれるタイミングの異なる複数のデータがそれぞれ、何れの移動局へのデータであるかを識別して、該当する移動局に転送することができる。
中継局20は、リレーリンクにおいて、複数の移動局へのデータが連結されて含まれているHARQブロックを受信した場合、HARQブロックから各移動局へのデータを抽出する。そして、アクセスリンクでは、例えば、1つの移動局へのデータを1つのHARQブロックに格納して送信する。この場合、各移動局へのデータが再送単位となる。
なお、選択された対応関係の設定方法や適用方法は、上りリンク通信の場合と同様の方法を用いることもできるし、異なった方法を採用してもよい。また、上りリンク通信で説明したように、送信処理部14は、選択された対応関係が示す移動局に送信するデータが無い場合に、データサイズが「0」であることを示すヘッダ情報を、対応関係が示すタイミングで送信してもよい。また、選択された対応関係が示す移動局へのデータの有無を示すビット列を拡張ヘッダとして中継局20に送信してもよい。
このように、第1の実施の形態に係る下りリンク通信では、基地局10が、各移動局の識別情報とフレーム内で当該移動局へのデータを送るタイミングとについてのそれぞれ異なる対応関係のうち、フレームに応じて選択した何れかの対応関係に基づいて、移動局31,32,33,34へのデータを中継局20に送信する。中継局20が、フレームに応じて選択した何れかの対応関係に基づいて、基地局10から受信したフレーム内のデータを移動局31,32,33,34に転送する。
これにより、基地局10が送信したデータを、移動局31,32,33,34に効率的に転送することができる。すなわち、テーブルに登録された移動局宛てのデータについては、基地局10が識別情報を付加しなくても、中継局20は宛先の移動局を識別できる。よって、リレーリンクの無線リソースの消費を抑制できる。また、基地局10がデータの有無を示すビット列を付加する場合でも、その長さを抑制できる。これは、VoIP通信など、少量のデータを継続的に送信する通信の場合に特に有用である。また、上記の制御は、特定の種類の通信に対してのみ適用することもできる。これにより、無線リソースの消費量と制御の複雑さや処理負荷との調整を図ることができる。
なお、上記説明では、基地局10および中継局20は、上りリンク通信と下りリンク通信の両方について、テーブルを参照したデータ転送制御を行っている。また、以下に述べる第2の実施の形態でも、上りリンク通信と下りリンク通信の両方について、上記のデータ転送制御を適用している。しかし、上りリンク通信と下りリンク通信の一方のみについて、上記のデータ転送制御を適用することも可能である。
[第2の実施の形態]
図3は、第2の実施の形態の移動通信システムを示す図である。第2の実施の形態の移動通信システムは、基地局100、中継局200および移動局310〜360を含む。中継局200は、基地局100と無線通信が可能な範囲内に位置している。移動局310〜360は、中継局200と無線通信が可能な範囲内に位置している。
基地局100は、中継局200と無線通信が可能であり、中継局200を介して移動局310〜360と通信可能な無線通信装置である。基地局100は、リレーリンク上で、移動局310〜360宛てのユーザデータや中継局200への制御データを送信する。また、リレーリンク上で、移動局310〜360が送信したユーザデータや中継局200からの制御データを受信する。また、基地局100は、自局セル内に位置する他の移動局(図示せず)と直接に無線通信することもできる。なお、基地局100は、上位局や他の基地局(図示せず)と有線で接続されている。
中継局200は、基地局100と移動局310〜360との間を無線でユーザデータを転送する無線通信装置である。中継局200は、基地局100からリレーリンク上で受信したユーザデータの宛先を識別し、アクセスリンク上で宛先の移動局に転送する。また、移動局310〜360からアクセスリンク上でユーザデータを受信し、リレーリンク上で基地局100に転送する。また、リレーリンクおよびアクセスリンク上で適宜、制御データを送受信する。なお、中継局200は、固定型の中継局でも移動型の中継局でもよい。
移動局310〜360は、中継局200に無線で接続し、中継局200を介して基地局100と通信可能な無線端末装置である。移動局310〜360として、例えば、携帯電話機や無線インタフェースを備えた情報端末装置を用いることができる。移動局310〜360は、アクセスリンク上で自局宛てのユーザデータや制御データを受信する。また、基地局100宛てのユーザデータや中継局200への制御データを送信する。
図4は、無線フレームの構造例を示す図である。基地局100および中継局200それぞれで、無線フレームが管理される。基地局100が送受信する無線フレーム(BSフレーム)と、中継局200が送受信する無線フレーム(RSフレーム)とには、それぞれ、8つのサブフレーム#0〜#7が含まれる。
BSフレームでは、サブフレーム#0,#1が、DLアクセスゾーン(DL Access Zone)に割り当てられる。DLアクセスゾーンは、基地局100が自局セル内の移動局に直接、ユーザデータや制御データを送信するために用いられる。また、サブフレーム#2,#3が、DL送信ゾーン(DL Transmit Zone)に割り当てられる。DL送信ゾーンは、基地局100が中継局200にユーザデータや制御データを送信するために用いられる。
また、サブフレーム#4,#5が、ULアクセスゾーン(UL Access Zone)に割り当てられる。ULアクセスゾーンは、基地局100が自局セル内の移動局から直接、ユーザデータや制御データを受信するために用いられる。サブフレーム#3と#4の間には、ギャップが挿入される。また、サブフレーム#6,#7が、UL受信ゾーン(UL Receive Zone)に割り当てられる。UL受信ゾーンは、基地局100が中継局200からユーザデータや制御データを受信するために用いられる。
一方、RSフレームでは、サブフレーム#0,#1が、DLアクセスゾーンに割り当てられる。DLアクセスゾーンは、中継局200が移動局310〜360にユーザデータや制御データを送信するために用いられる。また、サブフレーム#2,#3が、DL受信ゾーン(DL Receive Zone)に割り当てられる。DL受信ゾーンは、BSフレームのDL送信ゾーンに対応しており、中継局200が基地局100からユーザデータや制御データを受信するために用いられる。なお、基地局100が送信してから中継局200が受信するまでの遅延を考慮して、サブフレーム#1と#2の間にギャップが挿入される。
また、サブフレーム#4,#5が、ULアクセスゾーンに割り当てられる。ULアクセスゾーンは、中継局200が移動局310〜360からユーザデータや制御データを受信するために用いられる。また、サブフレーム#6,#7が、UL送信ゾーン(UL Transmit Zone)に割り当てられる。UL送信ゾーンは、BSフレームのUL受信ゾーンに対応しており、中継局200が基地局100にユーザデータや制御データを送信するために用いられる。サブフレーム#5と#6の間には、ギャップが挿入される。
このような無線フレームは、例えば、直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)や直交周波数分割多元接続(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiple Access)を用いて実現できる。その場合、図4の縦方向を周波数軸とし横方向を時間軸として、周波数×時間の領域上の無線リソースを各サブフレームに割り当てる。
なお、図4に示した無線フレームの構造は一例であり、これ以外の無線フレームの構造を採用してもよい。例えば、図4の例では、上りリンク通信と下りリンク通信の両方を行うために、時分割複信(TDD:Time Division Duplex)を用いている。しかし、周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)を用いることもできる。
図5は、基地局を示すブロック図である。基地局100は、アンテナ111、デュプレクサ112、受信処理部120、制御データ抽出部131、パケット生成部132、ネットワークインタフェース141、パケット識別部151、パケットバッファ152、PDU(Protocol Data Unit)生成部153、送信処理部160、スケジューラ171、制御部172および記憶部180を有する。
アンテナ111は、送信・受信共用アンテナである。アンテナ111は、無線信号を受信してデュプレクサ112に出力する。また、デュプレクサ112から取得した送信信号を無線出力する。なお、基地局100に、送信用と受信用のアンテナを別個に設けてもよい。また、ダイバーシティ送信のために複数のアンテナを設けてもよい。
デュプレクサ112は、送信信号と受信信号とを分離する回路であり、アンテナ共用器とも呼ばれる。デュプレクサ112は、アンテナ111から取得した受信信号を、受信処理部120に出力する。また、送信処理部160から取得した送信信号を、アンテナ111に出力する。デュプレクサ112は、送信信号が受信側の回路に流入することを抑制するため、例えば、信号のフィルタリングを行う。
受信処理部120は、制御部172からの指示に基づいて、デュプレクサ112から取得した受信信号を復調および復号し、制御データ抽出部131に出力する。受信処理部120は、受信部121、復調部122および復号部123を有する。
受信部121は、デュプレクサ112から取得した受信信号をベースバンド信号に変換し、変換後の受信信号を復調部122に出力する。受信部121は、ベースバンド信号への変換のために、例えば、低雑音増幅器(LNA:Low Noise Amplifier)、周波数変換器、帯域通過フィルタ(BPF:Band Pass Filter)、A/D(Analog to Digital)変換器などを備える。
復調部122は、受信部121から取得したベースバンド信号を復調し、得られた符号化データを復号部123に出力する。復調は、所定の変調方式または制御部172から指定された変調方式に対応する方法で行う。変調方式の候補には、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)や16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)などのデジタル変調方式が含まれる。
復号部123は、復調部122から取得した符号化データを誤り訂正復号し、得られたデータ(ユーザデータと制御データとを含む)を制御データ抽出部131に出力する。誤り訂正復号は、所定の符号化方式または制御部172から指定された符号化方式に対応する方法で行う。符号化方式の候補には、ターボ符号や低密度パリティ検査(LDPC:Low Density Parity Check)符号が含まれる。なお、受信処理部120は、誤り訂正復号を行っても誤りの無いビット列が得られない場合、制御部172に再送を要求する。
制御データ抽出部131は、受信処理部120より取得したデータから、中継局200が送信した制御データを抽出する。そして、抽出した制御データをスケジューラ171に出力する。抽出される制御データには、後述するDSA−REQ(Dynamic Service Addition REQuest)メッセージやDSD−REQ(Dynamic Service Deletion REQuest)メッセージが含まれる。また、制御データ抽出部131は、中継局200が転送したユーザデータをパケット生成部132に出力する。
パケット生成部132は、制御データ抽出部131から取得したユーザデータを、基地局100と、上位局や他の基地局との間の伝送に用いられるパケット形式に変換する。そして、得られたデータパケットをネットワークインタフェース141に出力する。ここで、パケット生成部132は、記憶部180に格納された情報を参照して、各ユーザデータの送信元の移動局を識別して分離する。なお、パケット生成部132は、第1の実施の形態の識別部12の一例と見ることができる。
ネットワークインタフェース141は、有線ネットワークに接続されており、上位局や他の基地局との間でデータパケットの送受信ができる。ネットワークインタフェース141は、パケット生成部132から取得したデータパケットを、ネットワークに出力する。また、ネットワークから受信したデータパケットを、パケット識別部151に出力する。
パケット識別部151は、ネットワークインタフェース141から取得したデータパケットのヘッダを参照して、データパケットの宛先やデータ種別を識別する。そして、パケット識別部151は、識別結果に応じてパケットバッファ152内の適切な位置にデータパケットを格納する。
パケットバッファ152は、上位局や他の基地局から受信するデータパケットを一時的に格納するバッファメモリである。パケットバッファ152は、複数の記憶領域を備えており、データパケットをその宛先やデータ種別に応じて分類して保持する。そして、PDU生成部153からのアクセスに応じて、保持しているデータパケットを出力する。
PDU生成部153は、スケジューラ171からの指示に応じて、パケットバッファ152に格納されているデータパケットを取得する。また、スケジューラ171が生成した制御データを取得する。そして、PDU生成部153は、データパケットに含まれるユーザデータおよび制御データを、無線区間で用いられるMAC(Medium Access Control)−PDU形式に変換し、送信処理部160に出力する。MAC−PDUは、MACヘッダとデータ本体であるペイロードとを含む。
送信処理部160は、制御部172からの指示に基づいて、PDU生成部153から取得したMAC−PDUを符号化および変調すると共に、制御信号を生成し、無線フレームの送信信号を生成する。そして、生成した送信信号をデュプレクサ112に出力する。送信処理部160は、符号化部161、変調部162および送信部163を有する。
符号化部161は、PDU生成部153から取得したMAC−PDUに誤り検出用パリティを付加し、誤り訂正符号化して、符号化データを変調部162に出力する。誤り訂正符号化は、所定の符号化方式または制御部172から指定された符号化方式に対応する方法で行う。符号化方式の候補には、ターボ符号やLDPC符号が含まれる。
変調部162は、符号化部161から取得した符号化データを変調し、変調後のベースバンド信号を送信部163に出力する。変調は、所定の変調方式または制御部172から指定された変調方式に対応する方法で行う。変調方式の候補には、QPSKや16QAMなどのデジタル変調方式が含まれる。
送信部163は、変調部162から取得したベースバンド信号を無線信号に変換し、変換後の無線信号をデュプレクサ112に出力する。送信部163は、無線信号への変換のために、例えば、D/A(Digital to Analog)変換器、周波数変換器、帯域通過フィルタ、電力増幅器などが含まれる。
スケジューラ171は、パケットバッファ152のデータパケットの格納状況を監視する。そして、データパケットの格納状況と制御データ抽出部131から取得した制御データとに基づいて、データ送信およびデータ受信のスケジューリングを行い、PDU生成部153に送信タイミングを指示する。ここで、基地局100と中継局200との間のデータ送信に、固定周期のスケジューリングを適用するか否かを、各移動局のサービスフロー毎に判断する。適用する場合、記憶部180に送信タイミングを示す情報を登録し、以降はその情報を参照してスケジューリングを行う。
また、スケジューラ171は、制御データを生成し、PDU生成部153に出力する。生成する制御データには、後述するDSA−RSP(DSA ReSPonse)メッセージが含まれる。また、後述するMAP情報を生成し、PDU生成部153に出力する。また、スケジューラ171は、スケジューリング結果を制御部172に通知する。なお、送信処理部160およびスケジューラ171は、第1の実施の形態の送信処理部14の一例と見ることができる。
制御部172は、受信処理部120の受信処理および送信処理部160の送信処理を制御する。制御部172は、スケジューラ171から通知されたスケジューリング結果に応じて、受信処理部120および送信処理部160は、変調符号化方式(MCS:Modulation and Coding Scheme)を指定する。また、制御部172は、受信処理部120から再送要求があると、送信処理部160に再送要求を示す制御信号を生成するよう指示する。
記憶部180は、固定周期のスケジューリングについてのスケジュール情報を記憶する。記憶部180として、例えば、不揮発性メモリを使用できる。記憶部180に格納された情報は、スケジューラ171によって適宜更新される。また、パケット生成部132とスケジューラ171とから参照される。スケジュール情報の詳細は後述する。なお、記憶部180は、第1の実施の形態の記憶部11,13の一例と見ることができる。
図6は、中継局を示すブロック図である。中継局200は、アンテナ211、デュプレクサ212、受信処理部220、制御データ抽出部231、PDUバッファ241、PDU生成部242、送信処理部250、スケジューラ261、制御部262および記憶部270を有する。アンテナ211、デュプレクサ212、受信処理部220、送信処理部250および制御部262の動作は、それぞれ、基地局100の同名の要素と同様であり、説明を省略する。
制御データ抽出部231は、受信処理部220から、基地局100および移動局310〜360が送信した制御データを抽出する。そして、抽出した制御データをスケジューラ261に出力する。抽出される制御データには、後述するDSA−REQメッセージ、DSA−RSPメッセージ、DSD−REQメッセージ、DSD−RSPメッセージが含まれる。また、制御データ抽出部231は、基地局100および移動局310〜360が送信した、MAC−PDU形式のユーザデータを、PDUバッファ241に出力する。
PDUバッファ241は、制御データ抽出部231から取得した、基地局100および移動局310〜360に転送するMAC−PDUを一時的に格納する。PDUバッファ241は、複数の記憶領域を備えており、MAC−PDUをその宛先やデータ種別に応じて分類して保持する。その際、記憶部270に格納された情報を参照して、各MAC−PDUの宛先の移動局を識別して分離する。そして、PDU生成部242からのアクセスに応じて、保持しているMAC−PDUを出力する。なお、PDUバッファ241および送信処理部250は、第1の実施の形態の送信処理部22,24の一例と見ることができる。
PDU生成部242は、スケジューラ261からの指示に応じて、PDUバッファ241に格納されているMAC−PDUを取得する。また、スケジューラ261が生成した制御データを取得する。そして、PDU生成部242は、取得したMAC−PDUおよび制御データを、出力する側の無線区間に適した形式のMAC−PDUに変換し、送信処理部250に出力する。
スケジューラ261は、PDUバッファ241におけるMAC−PDUの格納状況を監視する。そして、MAC−PDUの格納状況と制御データ抽出部231から取得した制御データとに基づいて、データ転送のスケジューリングを行い、PDU生成部242に送信タイミングを指示する。ここで、基地局100と中継局200との間のデータ送信に、固定周期のスケジューリングを適用するか否かが、基地局100からの制御データによって指示される。適用する場合、記憶部270に送信タイミングを示す情報を登録し、以降はその情報を参照してスケジューリングを行う。
また、スケジューラ261は、制御データを生成し、PDU生成部242に出力する。生成する制御データには、後述するDSA−REQメッセージ、DSA−RSPメッセージ、DSD−REQメッセージ、DSD−RSPメッセージが含まれる。また、後述するMAP情報を生成し、PDU生成部242に出力する。また、スケジューラ261は、スケジューリング結果を制御部262に通知する。
記憶部270は、固定周期のスケジューリングについてのスケジュール情報を記憶する。記憶部270として、例えば、不揮発性メモリを使用できる。記憶部270に格納された情報は、基地局100の記憶部180に記憶されている情報と同期するように、スケジューラ261によって適宜更新される。また、PDUバッファ241とスケジューラ261とから参照される。なお、記憶部270は、第1の実施の形態の記憶部21,23の一例と見ることができる。
図7は、スケジュールテーブルの構造例を示す図である。スケジュールテーブル181は、基地局100の記憶部180に格納されている。また、中継局200の記憶部270にも、同様のテーブルが格納されている。スケジュールテーブル181には、STID、DLインターバル、ULインターバル、ULオフセット、DLオフセットおよびグループIDの項目が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が関連付けられて、スケジュール情報を構成する。
STIDの項目には、固定周期のスケジューリング(Persistent Scheduling)を適用する移動局の識別情報が設定される。DLインターバルの項目には、リレーリンクのDLリソースを割り当てる周期が設定される。ULインターバルの項目には、リレーリンクのULリソースを割り当てる周期が設定される。DLインターバルおよびULインターバルの単位は、例えば、サブフレーム数である。
ULオフセットの項目には、DLリソースを割り当てるサブフレームの、基準となるサブフレームからのオフセットが設定される。ULリソースを割り当てるサブフレームの、基準となるサブフレームからのオフセットが設定される。オフセットの単位は、例えば、サブフレーム数である。基準のサブフレームは、間欠的に現れるサブフレームであればよく、選択方法は様々なものが考えられる。例えば、フレーム番号とサブフレーム番号とに基づいて選択する方法が考えられる。
一例として、基準のサブフレームを、(インターバル÷1無線フレームに含まれるサブフレーム数)で割り切れるフレーム番号をもつ無線フレームの先頭サブフレームと定義する。インターバルが16サブフレームで、1無線フレームに8サブフレームが含まれる場合、フレーム番号が偶数の無線フレームの先頭サブフレーム(サブフレーム#0)が基準となる。そして、オフセットが2サブフレームの場合、サブフレーム#0から2つ後ろ(サブフレーム#2)が、無線リソースを割り当てるサブフレームとなる。
グループIDの項目には、ユーザデータを1つのHARQブロックに纏めて送信するグループを識別するための識別情報が設定される。再送制御はグループ単位で行われることになる。例えば、移動局310〜340(MS#1〜#4)をグループ1とし、移動局350,360(MS#5,#6)をグループ2とする。この場合、移動局310〜340のユーザデータが1つのHARQブロックに纏められ、移動局350,360のユーザデータが別のHARQブロックに纏められる。
なお、スケジュールテーブル181では、少なくとも同一のグループ内では、スケジュール情報の登録された順序が保持される。例えば、新しいレコードは、テーブルの末尾(最下行)に登録される。また、レコードを削除すると、それより後ろのレコードの位置が繰り上がる。ただし、登録順序を判定するための項目(例えば、タイムスタンプの項目)を設けてもよい。
また、スケジュールテーブル181は、複数のテーブルに分割してもよい。例えば、グループ毎にテーブルを設けてもよい。また、上りリンク通信と下りリンク通信とで別個のテーブルを設けてもよい。また、図7のデータ構造例では、グループ内の各移動局に対して、上りリンク通信と下りリンク通信の両方について、同一インターバルとオフセットが設定されることになる。しかし、上りリンク通信と下りリンク通信とで、別個のグループを設定できるようにしてもよい。また、上りリンク通信と下りリンク通信の何れか一方のみ、インターバルおよびオフセットを設定してもよい。なお、同一のグループに属するスケジュール情報の集合を、第1の実施の形態の対応関係の一例と見ることもできる。
図8は、サービス追加処理を示すフローチャートである。サービスフローの確立は、例えば、VoIP通信などの通信サービスを開始する際であって、ユーザデータの送受信を始める前に実行される。ここでは、移動局340からの要求によって、サービスフローを確立する場合を考える。以下、図8に示す処理をステップ番号に説明する。
(ステップS11)移動局340は、サービスの追加を要求するメッセージ(DSA−REQメッセージ)を、アクセスリンク上で中継局200に送信する。移動局340が送信するDSA−REQメッセージには、必要帯域など、サービスフローの確立の際に参照される各種のパラメータが含まれる。
(ステップS12)中継局200の受信処理部220は、移動局340からDSA−REQメッセージを受信する。スケジューラ261は、取得したDSA−REQメッセージを基に、リレーリンク上で送信するDSA−REQメッセージを生成する。送信処理部250は、生成されたDSA−REQメッセージを基地局100に送信する。送信するメッセージには、移動局340からのメッセージに含まれないパラメータが追加されている。
(ステップS13)基地局100の受信処理部120は、中継局200からDSA−REQメッセージを受信する。スケジューラ171は、取得したDSA−REQメッセージに含まれるパラメータに基づいて、固定周期の無線リソースを割り当てる方が好ましい通信であるか否か判断する。固定周期とするのが好ましい場合、処理をステップS14に進める。それ以外の場合、処理をステップS15に進める。
(ステップS14)基地局100のスケジューラ171は、移動局340が開始するサービスフローに対して、DLインターバルおよびULインターバルを設定する。インターバルは、DSA−REQメッセージに含まれるパラメータを参照して決定してもよい。そして、記憶部180に格納されたスケジュールテーブル181に、移動局340のSTIDと設定したDLインターバルおよびULインターバルとを登録する。なお、これら情報は、スケジュールテーブル181の最下行に追加する。
(ステップS15)スケジューラ171は、サービスの追加の要求に対する応答のメッセージ(DSA−RSPメッセージ)を生成する。送信処理部160は、生成されたDSA−RSPメッセージを、リレーリンク上で中継局200に送信する。ステップS14でインターバルを設定した場合、送信するDSA−RSPメッセージには、設定したインターバルを示すパラメータが含まれる。
なお、リレーリンクの無線リソースが不足しているなどの理由でサービスフローを確立できない場合、サービスの追加の拒否を示すパラメータを含むDSA−RSPメッセージを、中継局200に送信することもできる。
(ステップS16)中継局200の受信処理部220は、基地局100からDSA−RSPメッセージを受信する。スケジューラ261は、取得したDSA−RSPメッセージに、0より大きいDLインターバルまたはULインターバルを示すパラメータが含まれているか否か判断する。含まれている場合、処理をステップS17に進める。含まれていない場合、処理をステップS18に進める。
(ステップS17)中継局200のスケジューラ261は、記憶部270に格納されたスケジュールテーブルに、移動局340のSTIDと基地局100から通知されたDLインターバルおよびULインターバルとを登録する。なお、これら情報は、スケジュールテーブルの最下行に追加する。
(ステップS18)中継局200のスケジューラ261は、サービスの追加の要求に対する応答のメッセージ(DSA−RSPメッセージ)を生成する。送信処理部250は、生成されたDSA−RSPメッセージを、アクセスリンク上で移動局340に送信する。送信するメッセージには、基地局100からのメッセージに含まれていたパラメータの一部が含まれる。
なお、基地局100にサービスの追加を拒否された場合やアクセスリンクの無線リソースが不足している場合など、サービスフローを確立できない場合、サービスの追加の拒否を示すパラメータを含むDSA−RSPメッセージを、移動局340に送信してもよい。
(ステップS19)移動局340は、中継局200からDSA−RSPメッセージを受信する。そして、移動局340は、応答メッセージを受け取った旨の確認メッセージ(DSA−ACK)を、アクセスリンク上で中継局200に送信する。
(ステップS20)中継局200の受信処理部220は、移動局340からDSA−ACKメッセージを受信する。スケジューラ261は、リレーリンク上のDSA−ACKメッセージを生成する。送信処理部250は、生成されたDSA−ACKメッセージを基地局100に送信する。
基地局100の受信処理部120は、中継局200からDSA−ACKメッセージを受信する。これにより、サービスフローの確立が完了する。スケジューラ171は、固定周期のスケジューリングを適用して、移動局340とユーザデータの送受信を開始する。
このようにして、基地局100は、サービスフローを確立する際、すなわち、ユーザデータの送受信を開始する前に、移動局340に固定周期で無線リソースを割り当てるか否かを判断する。固定周期で無線リソースを割り当てる場合、インターバルをDSA−RSPメッセージのパラメータとして中継局200に通知する。これにより、基地局100および中継局200が保持するスケジュールテーブルには、共にSTID,DLインターバル,ULインターバルが登録される。
図9は、DSA−REQメッセージ(AL)の構造例を示す図である。図9に示す構造のMAC−PDUが、上記ステップS11で、移動局340から中継局200に送信される。このMAC−PDUは、MACヘッダとペイロードとを含む。ペイロード部分に、DSA−REQメッセージ(AL)の内容が挿入されている。
ペイロードは、管理メッセージ型(Management Message Type)、トランザクションID(Transaction ID)、サービスフローパラメータ(Service Flow Parameters)およびTLVエンコーディング情報(TLV Encoding Information)を含む。
管理メッセージ型は、制御メッセージの型を示すパラメータであり、8ビットで表現される。DSA−REQメッセージの場合は「11」に固定される。トランザクションIDは、サービスフローを確立する処理のトランザクションを識別する識別情報であり、16ビットで表現される。トランザクションIDは、移動局310〜360が値を決定する。
サービスフローパラメータは、サービスフローの確立のために参照されるパラメータであり、可変長である。例えば、必要帯域や許容遅延量が含まれる。サービスフローパラメータの詳細は後述する。TLVエンコーディング情報は、サービスフローに関するその他の情報であり、可変長である。例えば、用いるIPプロトコルのバージョンが含まれる。
図10は、DSA−REQメッセージ(RL)の構造例を示す図である。図10に示す構造のMAC−PDUが、上記ステップS12で、中継局200から基地局100に送信される。このMAC−PDUは、MACヘッダとペイロードとを含む。ペイロード部分には、DSA−REQメッセージ(RL)の内容が挿入されている。
ペイロードは、管理メッセージ型(Management Message Type)、トランザクションID(Transaction ID)、移動局のSTID(MS STID)、サービスフローパラメータ(Service Flow Parameters)およびTLVエンコーディング情報(TLV Encoding Information)を含む。移動局のSTID以外のパラメータは、DSA−REQメッセージ(AL)の場合と同様である。
移動局のSTIDは、DSA−REQメッセージ(AL)を送信した移動局に割り当てられているSTIDであり、12ビットで表現される。中継局200は、何れかの移動局からDSA−REQメッセージを受信すると、同一無線フレーム内のMAP情報から送信元の移動局を特定し、特定した移動局のSTIDを、DSA−REQメッセージ(RL)に挿入する。基地局100は、受信したDSA−REQメッセージ(RL)に含まれるSTIDに基づいて、送信元の移動局を識別することができる。
図11は、DSA−RSPメッセージ(RL)の構造例を示す図である。図11に示す構造のMAC−PDUが、上記ステップS15で、基地局100から中継局200に送信される。このMAC−PDUは、MACヘッダとペイロードとを含む。ペイロード部分には、DSA−RSPメッセージ(RL)の内容が挿入されている。
ペイロードは、管理メッセージ型(Management Message Type)、トランザクションID(Transaction ID)、確認コード(Confirmation Code)、サービスフローパラメータ(Service Flow Parameters)、リレースケジューリングパラメータ(Relay Scheduling Parameters)およびTLVエンコーディング情報(TLV Encoding Information)を含む。
管理メッセージ型は、前述の通り、制御メッセージの型を示すパラメータであり、8ビットで表現される。DSA−RSPメッセージの場合は「12」に固定される。トランザクションIDは、DSA−REQメッセージ(RL)に含まれるものと同じ値が設定される。確認コードは、サービスフローの受け付け可否を示すパラメータであり、8ビットで表現される。受け付ける場合は「0」、拒否する場合は「0」以外の値が設定される。
サービスフローパラメータは、前述の通り、サービスフローの確立のために参照されるパラメータであり、可変長である。ただし、確認コードが「0」の場合のみ挿入される。また、このサービスフローパラメータには、DSA−REQメッセージ(RL)に含まれるものに加え、他のパラメータが基地局100によって追加される場合がある。例えば、ジッタ情報など、サービスの要求元の移動局が明確に指定しなかったパラメータであって基地局100が補完したパラメータが挿入され得る。
リレースケジューリングパラメータは、リレーリンク上の無線リソースを割り当てるインターバルを示すパラメータであり、8ビットで表現される。リレースケジューリングパラメータには、それぞれ4ビットで表現されるDLインターバルとULインターバルとが含まれる。固定周期のスケジューリングを行わない場合は、「0」に設定される。なお、リレースケジューリングパラメータは、確認コードが「0」の場合のみ挿入される。TLVエンコーディング情報は、DSA−REQメッセージ(AL)の場合と同様である。
図12は、DSA−RSPメッセージ(AL)の構造例を示す図である。図12に示す構造のMAC−PDUが、上記ステップS18で、中継局200から移動局340に送信される。このMAC−PDUは、MACヘッダとペイロードとを含む。ペイロード部分には、DSA−RSPメッセージ(AL)の内容が挿入されている。
ペイロードは、管理メッセージ型(Management Message Type)、トランザクションID(Transaction ID)、確認コード(Confirmation Code)、サービスフローパラメータ(Service Flow Parameters)およびTLVエンコーディング情報(TLV Encoding Information)を含む。これらパラメータは、DSA−RSP(RL)メッセージに含まれるものと同じ値が設定される。ただし、DSA−RSP(RL)メッセージと異なり、リレースケジューリングパラメータはDSA−RSP(AL)メッセージに含まれない。
図13は、DSA−ACKメッセージ(AL)の構造例を示す図である。図13に示す構造のMAC−PDUが、上記ステップS19で、移動局340から中継局200に送信される。このMAC−PDUは、MACヘッダとペイロードとを含む。ペイロード部分には、DSA−ACKメッセージ(AL)の内容が挿入されている。
ペイロードは、管理メッセージ型(Management Message Type)、トランザクションID(Transaction ID)、確認コード(Confirmation Code)およびTLVエンコーディング情報(TLV Encoding Information)を含む。なお、上記ステップS20で、中継局200から基地局100に送信されるMAC−PDUも、図13と同様の構造で実現できる。
管理メッセージ型は、前述の通り、制御メッセージの型を示すパラメータであり、8ビットで表現される。DSA−ACKメッセージの場合は「13」に固定される。トランザクションIDは、DSA−RSPメッセージ(AL)に含まれるものと同じ値が設定される。確認コードは、DSA−RSPメッセージの内容の受け入れ可否を示すパラメータであり、8ビットで表現される。受け入れる場合は「0」、拒否する場合は「0」以外の値が設定される。TLVエンコーディング情報は、DSA−REQメッセージ(AL)の場合と同様である。
図14は、サービスフローパラメータの例を示す図である。図9〜12に示したDSA−REQメッセージおよびDSA−RSPメッセージには、サービスフローパラメータとして、タイプ番号とパラメータ値との組が1つ以上設定される。タイプ番号とパラメータ値の意味との対応関係は、予め決められている。図14は、パラメータ値の意味の一例を示している。
タイプ番号「1」は、サービスフローID、すなわち、各サービスフローを識別するための識別情報を意味する。サービスフローIDは、サービスフローを確立する際に基地局100が付与する。タイプ番号「9」は、保証帯域、すなわち、サービスフローに対して保証する最低の帯域を意味する。タイプ番号「14」は、許容遅延量、すなわち、サービスフローで許容できる伝送遅延時間の上限を意味する。保証帯域および許容遅延量は、サービスフローを確立する際に移動局310〜360が指定できる。
タイプ番号「11」は、ULスケジューリング型、すなわち、移動局310〜360から基地局100の方向のスケジューリング方法のタイプを意味する。タイプ番号「29」は、DLスケジューリング型、すなわち、基地局100から移動局310〜360の方向のスケジューリング方法のタイプを意味する。ULスケジューリング型およびDLスケジューリング型は、サービスフローを確立する際に移動局310〜360が指定できる。
スケジューリング型の候補には、例えば、UGS(Unsolicited Grant Service)とrtPS(real time Polling Service)とが含まれる。UGSは、周期的にデータ送受信を行うサービスに好適なスケジューリング方法を意味する。rtPSは、リアルタイムにデータ送受信を行うサービスに好適なスケジューリング方法を意味する。
移動局310〜360は、サービスフローを確立する際に、サービスの種類に応じて、ULスケジューリング型およびDLスケジューリング型として、例えば、UGSまたはrtPSを指定する。VoIP通話サービスの場合、上りリンクと下りリンクの両方をUGSに指定することが考えられる。また、動画ダウンロードサービスの場合、下りリンクのみをUGSに指定することが考えられる。
基地局100のスケジューラ171は、スケジューリング型に基づいて、上りリンクおよび下りリンクそれぞれについて、リレーリンク上で固定周期のスケジューリングを行うか否かを決定する。例えば、UGSが指定されている場合、固定周期のスケジューリングを行う。なお、基地局100は、固定周期のスケジューリングを行う場合、移動局310〜360が指定した保証帯域や許容遅延量を参照して、インターバルを決定してもよい。
図15は、DLデータ送信処理を示すフローチャートである。以下、図15に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
(ステップS21)基地局100のスケジューラ171は、中継局200に送信するユーザデータ、すなわち、中継局200に接続してサービスフローを確立した移動局宛てのユーザデータが、パケットバッファ152に格納されていることを検知する。
(ステップS22)基地局100のスケジューラ171は、記憶部180に記憶されたスケジュールテーブル181を参照して、ユーザデータの宛先の移動局のうち、インターバルを設定済みでオフセットが未設定の移動局があるか判断する。オフセットが未設定の場合としては、サービスフローの確立後でデータ転送の開始前が考えられる。オフセットが未設定の場合、処理をステップS23に進める。オフセットを設定済みの場合、処理をステップS24に進める。
(ステップS23)基地局100のスケジューラ171は、オフセットが未設定の移動局に対して割り当てたDL無線リソースの属するサブフレームを特定する。そして、特定したサブフレームのオフセットを算出し、DLオフセットとする。また、割り当てたDL無線リソースの属するサブフレームから所定数だけ後のサブフレームのオフセットを算出し、ULオフセットとする。そして、スケジューラ171は、DLオフセットとULオフセットとを、スケジュールテーブル181に登録する。その際、インターバルおよびオフセットが同一のグループが既に存在する場合、当該移動局をそのグループに属させ、存在しない場合、新しいグループに属させる。
(ステップS24)基地局100のスケジューラ171は、スケジュールテーブル181に登録されたDLインターバルおよびDLオフセットと、現在のフレーム番号およびサブフレーム番号とを照合し、適用するスケジュール情報のグループを選択する。そして、選択されたグループのスケジュール情報が示す順序に、同一サブフレーム内で送信されるユーザデータを整列させる。複数の移動局宛てのユーザデータの順序は、例えば、スケジュールテーブル181にそれら移動局が登録された順序、すなわち、スケジュールテーブル181内のレコードの順序に従う。
(ステップS25)基地局100の送信処理部160は、ユーザデータを含む複数のMAC−PDUを、ステップS24の整列結果に基づいて連結し、1つのHARQブロックに含めて送信する。また、ステップS23でオフセットが設定された場合、HARQブロックと同一サブフレーム内で、オフセットを設定した移動局のSTIDを含むMAP情報を送信する。なお、固定周期のスケジューリングを適用しないサービスフローについてのMAC−PDUは、通常のスケジューリングに従って送信する。
(ステップS26)中継局200の受信処理部220は、基地局100が送信したMAP情報およびHARQブロックを受信する。スケジューラ261は、MAP情報に、オフセットが設定された移動局のSTIDが含まれているか判断する。STIDが含まれている場合、処理をステップS27に進める。STIDが含まれていない場合、処理をステップS28に進める。
(ステップS27)中継局200のスケジューラ261は、MAP情報を受信した際のフレーム番号およびサブフレーム番号から、DLオフセットおよびULオフセットを算出する。そして、記憶部270に記憶されたスケジュールテーブルに、MAP情報に含まれるSTIDと対応付けて、算出したDLオフセットおよびULオフセットを登録する。その際、インターバルおよびオフセットが同一のグループが既に存在する場合、当該移動局をそのグループに属させ、存在しない場合は新しいグループに属させる。
(ステップS28)中継局200のPDUバッファ241は、記憶部270に記憶されたスケジュールテーブルに登録されたDLインターバルおよびDLオフセットと、HARQブロックを受信した際のフレーム番号およびサブフレーム番号とを照合し、適用するスケジュール情報のグループを選択する。そして、選択されたグループのスケジュール情報が示す複数の移動局の順序に基づいて、HARQブロックに含まれるMAC−PDUそれぞれの宛先の移動局を識別する。
(ステップS29)中継局200のPDUバッファ241は、HARQブロックに含まれる各移動局宛てのMAC−PDUを分離する。送信処理部250は、宛先の移動局毎にHARQブロックにMAC−PDUを含めて、該当する移動局に転送する。
このようにして、サービスフローを確立した後、最初に下りリンク通信を行う際に、基地局100は、DLオフセットおよびULオフセットを設定する。そして、MAP情報を送信することで、DLオフセットのタイミングを中継局200に通知する。これにより、基地局100および中継局200が保持するスケジュールテーブルには、DLオフセット,ULオフセットが登録されると共に、所属グループが決定される。以降は、DLインターバルおよびDLオフセットに基づいて、下りリンク通信におけるMAC−PDUの転送タイミングが制御される。また、ULインターバルおよびULオフセットに基づいて、上りリンク通信におけるMAC−PDUの転送タイミングが制御される。
なお、MAP情報には、DL−MAP情報とUL−MAP情報とが含まれる。DL−MAP情報に含まれるSTIDによって、下りリンクで固定周期のデータ転送を行う移動局が特定される。UL−MAP情報に含まれるSTIDによって、上りリンクで固定周期のデータ転送を行う移動局が特定される。
下りリンク通信と上りリンク通信の両方を行うサービスでは、移動局のSTIDを含むDL−MAP情報とUL−MAP情報とを、同一サブフレームで送信することができる。ただし、異なるサブフレームで送信することも可能である。下りリンク通信のみ行うサービスでは、STIDを含むDL−MAP情報のみを送信してもよい。上りリンク通信のみ行うサービスでは、リレーリンク上の割り当て無線リソースを中継局200に通知する際に、STIDを含むUL−MAP情報のみを送信してもよい。
また、第2の実施の形態では、インターバルはサービスフローを確立する際に設定する一方、オフセットは基地局100と中継局200との間でデータ転送を開始する際に設定している。前者には、制御メッセージに含めてインターバルを通知することが容易であるという利点があり、後者には、データ転送時の無線リソースの利用状況を反映した効率的なスケジューリングができるという利点がある。ただし、インターバルとオフセットを、共にサービスフローの確立の際に設定するようにしてもよいし、共にサービスフローに従ったデータ転送の開始の際に設定するようにしても構わない。
図16は、ULデータ送信処理を示すフローチャートである。ここでは、基地局100から中継局200に、上りリンクの割り当て無線リソースが既に通知されているとする。以下、図16に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
(ステップS31)中継局200のスケジューラ261は、基地局100に転送するMAC−PDU、すなわち、中継局200に接続してサービスフローを確立した移動局から受信したMAC−PDUが、PDUバッファ241に格納されていることを検知する。
(ステップS32)中継局200のスケジューラ261は、記憶部270に記憶されたスケジュールテーブルに登録されたULインターバルおよびULオフセットと、現在のフレーム番号およびサブフレーム番号とを照合して、適用するスケジュール情報のグループを選択する。そして、選択されたグループのスケジュール情報が示す順序に、同一サブフレーム内で送信されるMAC−PDUを整列させる。複数の移動局からのMAC−PDUの順序は、例えば、スケジュールテーブルにそれら移動局が登録された順序に従う。
(ステップS33)中継局200の送信処理部250は、リレーリンクで転送する複数のMAC−PDUを、ステップS32の整列結果に基づいて連結し、1つのHARQブロックに含めて送信する。なお、固定周期のスケジューリングを適用しないサービスフローについてのMAC−PDUは、通常のスケジューリングに従って転送する。
(ステップS34)基地局100の受信処理部120は、中継局200が送信したHARQブロックを受信する。パケット生成部132は、記憶部180に記憶されたスケジュールテーブル181に登録されたULインターバルおよびULオフセットと、HARQブロックを受信した際のフレーム番号およびサブフレーム番号とを照合し、適用するスケジュール情報のグループを選択する。そして、選択されたグループのスケジュール情報が示す複数の移動局の順序に基づいて、HARQブロックに含まれるMAC−PDUそれぞれの送信元の移動局を識別する。
(ステップS35)基地局100のパケット生成部132は、HARQブロックに含まれる各移動局からのMAC−PDUを分離する。ネットワークインタフェース141は、各移動局からのMAC−PDUを適切なパケット形式に変換したものを、有線ネットワーク側に出力する。
このようにして、基地局100および中継局200が保持するスケジュールテーブルに登録されているULインターバルおよびULオフセットに基づいて、上りリンク通信におけるMAC−PDUの転送タイミングが制御される。
図17は、MAP情報の構造例を示す図である。図17に示す構造のDL−MAP情報が、上記ステップS25で、基地局100から中継局200に送信される。DL−MAP情報は、中継局のSTID、データ長(Length)、グループID、変調符号化方式、固定周期のデータ転送を新たに開始する移動局(Allocated MS)の数、開始する各移動局のSTID、固定周期のデータ転送を終了する移動局(De-allocated MS)の数、終了する各移動局のSTID、サブチャネルオフセットおよびサブチャネル数を含む。
中継局のSTIDは、DL−MAP情報の送信先である中継局200を識別する識別情報であり、可変長である。データ長は、DL−MAP情報の長さであり、可変長である。グループIDは、スケジュールテーブル181に含まれる何れかのグループIDであり、5ビットで表現される。同一グループに属する移動局宛てMAC−PDUは、同一のHARQブロックに含まれる一方、異なるグループに属する移動局宛てMAC−PDUは、同一のHARQブロックには格納されない。変調符号化方式は、HARQブロックに対して適用される変調符号化方式であり、4ビットで表現される。
固定周期のデータ転送を新たに開始する移動局の数は、グループIDが示すグループに追加される移動局の数であり、3ビットで表現される。開始する各移動局のSTIDは、グループに追加される移動局それぞれを識別する識別情報であり、各移動局が12ビットで表現される。固定周期のデータ転送を終了する移動局の数は、グループIDが示すグループから削除される移動局の数であり、3ビットで表現される。終了する各移動局のSTIDは、グループから削除される移動局それぞれを識別する識別情報であり、各移動局が12ビットで表現される。
サブチャネルオフセットは、サブフレーム内におけるHARQブロックのサブチャネル方向(すなわち、周波数方向)の先頭位置であり、7ビットで表現される。サブチャネル数は、HARQブロックが使用するサブチャネルの数(すなわち、周波数帯域)であり、7ビットで表現される。サブチャネルオフセットとサブチャネル数とによって、HARQブロックが使用する無線リソースの範囲を特定できる。
なお、図17に示すDL−MAP情報は、グループID毎に送信される。UL−MAP情報も、DL−MAP情報と同様のデータ構造によって実現できる。また、サービスフローの削除の詳細については後述する。
図18は、HARQブロックの第1の構造例を示す図である。図7に示すように、移動局310〜360(MS#1〜#4)は同一グループに属するため、リレーリンクで伝送される移動局310〜360のMAC−PDUは、同一HARQグループに纏められる。
ここで、移動局310〜360のMAC−PDUを並べる順序は、基地局100および中継局200が保持するスケジュールテーブルによって決定される。すなわち、図7に示す順序に従って、HARQブロックの先頭に移動局310、2番目に移動局320、3番目に移動局330、最後に移動局340のMAC−PDUが配置される。もし、スケジュールテーブルに移動局310〜340が、移動局310,330,340,320の順に登録されている場合、その順序で移動局310〜340のMAC−PDUが並べられる。MAC−PDUを並べる順序は、サービスフローの開始・終了に伴って変化する。
リレーリンク上でこのようなHARQブロックを受信した基地局100または中継局200は、スケジュールテーブルを参照することで、各MAC−PDUが何れの移動局のMAC−PDUであるかを識別できる。従って、図18に示すように、移動局のSTIDをHARQブロックに含めて送信しなくてもよい。
図19は、HARQブロックの第2の構造例を示す図である。図19は、グループに含まれる移動局の一部または全部について、リレーリンク上で送信するユーザデータが無い場合のHARQブロックの例を2通り示している。
(A)の例では、送信すべきユーザデータが無い移動局に対応する位置で、MACヘッダのみを送信する。MACヘッダには、サービスフローIDとペイロード長が含まれる。送信すべきユーザデータが無い場合のペイロード長は、「0」(ゼロ)に設定する。これにより、HARQブロックを受信した基地局100または中継局200は、ペイロード長とスケジュールテーブルとを確認することで、送受信するユーザデータの無い移動局を識別することができる。
(B)の例では、HARQブロックの先頭に、拡張ヘッダとしてビットマップを含めて送信する。ビットマップでは、グループに含まれる移動局それぞれに1ビットを割り当てており、ビット長はグループに含まれる移動局の数に対応する。例えば、「1」はユーザデータありを意味し、「0」はユーザデータ無しを意味する。
ビットマップのビット順序とMAC−PDUの順序とは、対応している。例えば、ビットマップが「1101」の場合は、移動局330(MS#3)のユーザデータが無いことを意味する。これにより、HARQブロックを受信した基地局100または中継局200は、拡張ヘッダとスケジュールテーブルとを確認することで、送受信するユーザデータの無い移動局を識別することができる。
なお、(B)の方法を用いる場合、送信するユーザデータが無い移動局が存在するHARQブロックのみ拡張ヘッダを付加してもよいし、全てのHARQブロックの拡張ヘッダを付加してもよい。
図20は、HARQブロックの第3の構造例を示す図である。図20は、固定周期のスケジューリングが適用されない移動局のMAC−PDUをリレーリンク上で送信する場合のHARQブロックの例を2通り示している。ここでは、移動局310〜360の何れにも、固定周期のスケジューリングが適用されておらず、移動局310,320,340のMAC−PDUを1つのHARQブロックに含めて送信する場合を考える。
(A)の例では、HARQブロックの先頭に、拡張ヘッダとして、移動局310,320,340のSTIDを含めて送信する。3つのSTIDの順序と3つのMAC−PDUの順序とは対応している。これにより、HARQブロックを受信した基地局100または中継局200は、拡張ヘッダを確認することで、各MAC−PDUの宛先または送信元の移動局を識別することができる。
(B)の例では、HARQブロックの先頭に、拡張ヘッダとしてビットマップを含めて送信する。ビットマップでは、中継局200に接続している移動局それぞれに1ビットを割り当てている。例えば、「1」はMAC−PDUありを意味し、「0」はMAC−PDU無しを意味する。ビットマップのビット順序と移動局との対応関係は、基地局100と中継局200との間で合意しておく。これにより、HARQブロックを受信した基地局100または中継局200は、拡張ヘッダを確認することで、各MAC−PDUの宛先または送信元の移動局を識別することができる。
ただし、(A)の方法では、拡張ヘッダのビット長は、STIDのビット数(例えば、12ビット)×HARQブロックに含まれるMAC−PDUの数となり、ビット長が大きくなりやすい。(B)の方法では、拡張ヘッダのビット長は、中継局200に接続している移動局の数となり、接続する移動局の増加に伴ってビット長が大きくなる。
なお、リレーリンク上では、固定周期のスケジューリングが適用されない移動局のMAC−PDUも、できる限り少ない数のHARQブロックに纏めて送信する方が、送信効率の点で有利である。これは、HARQブロック数が少ない方が、MAC情報のデータ量を低減できるためである。特に、VoIP通信のように、1つのMAC−PDUのデータ量が小さい通信の場合には、多くのMAC−PDUを纏めた方が伝送効率が向上する。
図21は、DL中継の前後のHARQブロックの関係を示す図である。ここでは、基地局100が、移動局310,320,340にユーザデータを送信する場合を考える。
中継局200は、移動局310,320,340宛てMAC−PDUを含むHARQブロックを、リレーリンク上で基地局100から受信する。中継局200は、スケジュールテーブルを参照して、各MAC−PDUの宛先の移動局を識別して分離する。
そして、中継局200は、移動局310宛てのMAC−PDUを1つのHARQブロックに含めて、アクセスリンク上で移動局310に送信する。移動局320宛てのMAC−PDUを1つのHARQブロックに含めて、移動局320に送信する。移動局340宛てのMAC−PDUを1つのHARQブロックに含めて、移動局340に送信する。
図22は、UL中継の前後のHARQブロックの関係を示す図である。ここでは、移動局310,320,340が、基地局100にユーザデータを送信する場合を考える。
中継局200は、移動局310から、MAC−PDUを含むHARQブロックを、アクセスリンク上で受信する。移動局340から、MAC−PDUを含むHARQブロックを、アクセスリンク上で受信する。移動局320から、MAC−PDUを含むHARQブロックを、アクセスリンク上で受信する。
そして、中継局200は、スケジュールテーブルを参照して、3つのMAC−PDUの順序を並べ替えて連結する。例えば、移動局310からのMAC−PDU、移動局320からのMAC−PDU、移動局340からのMAC−PDUの順に並べる。その後、中継局200は、3つのMAC−PDUを含むHARQブロックを、リレーリンク上で基地局100に送信する。
図23は、スケジューリング例を示す図である。ここでは、移動局310〜330が、DLインターバル=ULインターバル=16サブフレーム,ULオフセット=2,DLオフセット=15で通信を行っており、移動局340が移動局310〜330と同じグループに追加される場合を考える。
この例では、インターバルが16サブフレーム(すなわち、2フレーム)であるため、Nを偶数として、フレーム#N,#N+2,#N+4,・・・のサブフレーム#0を基準のサブフレームと定義している。そのため、フレーム#Nのサブフレーム#2内で、移動局310〜330宛てのMAC−PDUを含むHARQブロックが、基地局100から中継局200に送信される。また、フレーム#N+1のサブフレーム#7内で、移動局310〜330からのMAC−PDUを含むHARQブロックが、中継局200から基地局100に送信される。
ここで、移動局340がグループに追加され、フレーム#N+2のサブフレーム#2内で、移動局340がグループに追加されたことを示すDL−MAP情報およびUL−MAP情報が送信される。すると、DL−MAP情報が送信されたフレーム#N+2のサブフレーム#2以後、下りリンク通信について更新後のスケジュール情報が適用される。すなわち、フレーム#N+2のサブフレーム#2内で、移動局310〜340宛てのMAC−PDUを含むHARQブロックが、基地局100から中継局200に送信される。
また、UL−MAP情報が送信された、フレーム#N+2のサブフレーム#2から所定数後ろのサブフレーム以後、上りリンク通信について更新後のスケジュール情報が適用される。ここでは、フレーム#N+3のサブフレーム#7内で、移動局310〜340からのMAC−PDUを含むHARQブロックが、中継局200から基地局100に送信される。その後、フレーム#N+4のサブフレーム#2内で、移動局310〜340宛てのMAC−PDUを含むHARQブロックが、基地局100から中継局200に送信される。以降、移動局310〜340のMAC−PDUが周期的に送受信される。
図24は、サービス削除処理を示すフローチャートである。ここでは、移動局330からの要求によって、サービスフローを削除する場合を考える。以下、図24に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
(ステップS41)移動局330は、サービスの削除を要求するメッセージ(DSD−REQメッセージ)を、アクセスリンク上で中継局200に送信する。移動局330が送信するDSD−REQメッセージにはサービスフローIDなどのパラメータが含まれる。
(ステップS42)中継局200の受信処理部220は、移動局330からDSD−REQメッセージを受信する。スケジューラ261は、取得したDSD−REQメッセージを基に、リレーリンク上で送信するDSD−REQメッセージを生成する。送信処理部250は、生成されたDSD−REQメッセージを基地局100に送信する。送信するメッセージには、移動局330からのメッセージに含まれないパラメータが追加されている。
(ステップS43)基地局100の受信処理部120は、中継局200からDSD−REQメッセージを受信する。スケジューラ171は、取得したDSD−REQメッセージを基に、サービスの削除の要求に対する応答のメッセージ(DSD−RSPメッセージ)を生成する。送信処理部160は、生成されたDSD−RSPメッセージを、リレーリンク上で中継局200に送信する。
(ステップS44)中継局200の受信処理部220は、基地局100からDSD−RSPメッセージを受信する。スケジューラ261は、取得したDSD−RSPメッセージを基に、アクセスリンク上で送信するDSD−RSPメッセージを生成する。送信処理部250は、生成されたDSD−RSPメッセージを、移動局330に送信する。
移動局330は、中継局200からDSD−RSPメッセージを受信する。なお、サービスフローの削除の場合、移動局330は、DSD−RSPメッセージを受け取った旨の確認メッセージを、中継局200に送信しなくてもよい。
(ステップS45)基地局100のスケジューラ171は、情報が登録されているか、移動局330のSTIDを用いて検索する。登録されている場合、スケジュールテーブル181から、移動局330のスケジュール情報を削除する。なお、削除されたスケジュール情報より下の行に登録されているスケジュール情報は行位置が繰り上がる。
(ステップS46)基地局100のスケジューラ171は、固定周期のデータ転送を終了する移動局のSTIDとして、移動局330のSTIDを含むDL−MAP情報およびUL−MAP情報を生成する。送信処理部160は、DL−MAP情報およびUL−MAP情報を中継局200に送信する。ただし、下りリンクのみ固定周期のデータ転送を行っていた場合は、DL−MAP情報のみ送信してもよい。上りリンクのみ固定周期のデータ転送を行っていた場合は、UL−MAP情報のみ送信してもよい。
(ステップS47)中継局200の受信処理部220は、基地局100からDL−MAP情報およびUL−MAP情報(または、何れか一方)を受信する。スケジューラ261は、DL−MAP情報またはUL−MAP情報に、固定周期のデータ転送を終了する移動局のSTIDが含まれているか確認する。含まれている場合、スケジューラ261は、記憶部270に記憶されたスケジュールテーブルから、その移動局(移動局330)のスケジュール情報を削除する。なお、削除されたスケジュール情報より下の行に登録されているスケジュール情報は行位置が繰り上がる。
このようにして、基地局100および中継局200は、サービスフローの削除を行った後、移動局330のスケジュール情報を、スケジュールテーブルから削除する。これにより、以降は、基地局100と中継局200との間で、移動局330が送受信するMAC−PDUについて固定周期のデータ転送が行われなくなる。なお、図24の例では、サービスフローの削除の後にスケジュール情報の削除を行っているが、サービスフローの削除処理中に行ってもよい。例えば、基地局100から中継局200に送信するDSD−RSPメッセージに、スケジュール情報の削除を指示するパラメータを含めてもよい。
図25は、DSD−REQメッセージ(AL)の構造例を示す図である。図25に示す構造のMAC−PDUが、上記ステップS41で、移動局330から中継局200に送信される。このMAC−PDUは、MACヘッダとペイロードとを含む。ペイロード部分には、DSD−REQメッセージ(AL)の内容が挿入されている。
ペイロードは、管理メッセージ型(Management Message Type)、トランザクションID(Transaction ID)、サービスフローID(Service Flow ID)およびTLVエンコーディング情報(TLV Encoding Information)を含む。
管理メッセージ型は、制御メッセージの型を示すパラメータであり、8ビットで表現される。DSD−REQメッセージの場合は「17」に固定される。トランザクションIDは、サービスフローを削除する処理のトランザクションを識別する識別情報であり、16ビットで表現される。トランザクションIDは、移動局310〜360が値を決定する。サービスフローIDは、サービスフローの確立の際に、基地局100がサービスフローに対して付与した識別情報であり、32ビットで表現される。TLVエンコーディング情報は、サービスフローに関するその他の情報であり、可変長である。
図26は、DSD−REQメッセージ(RL)の構造例を示す図である。図26に示す構造のMAC−PDUが、上記ステップS42で、中継局200から基地局100に送信される。このMAC−PDUは、MACヘッダとペイロードとを含む。ペイロード部分には、DSD−RSPメッセージ(RL)の内容が挿入されている。
ペイロードは、管理メッセージ型(Management Message Type)、トランザクションID(Transaction ID)、移動局のSTID(MS STID)、サービスフローID(Service Flow ID)およびTLVエンコーディング情報(TLV Encoding Information)を含む。移動局のSTID以外のパラメータは、DSD−REQメッセージ(AL)に含まれるものと同様である。
移動局のSTIDは、DSD−REQメッセージ(AL)を送信した移動局に割り当てられているSTIDであり、12ビットで表現される。中継局200は、何れかの移動局からDSD−REQメッセージを受信すると、同一無線フレーム内のMAP情報から送信元の移動局を特定し、特定した移動局のSTIDを、DSD−REQメッセージ(RL)に挿入する。基地局100は、受信したDSD−REQメッセージ(RL)に含まれるSTIDに基づいて、送信元の移動局を識別することができる。
図27は、DSD−RSPメッセージ(RL)の構造例を示す図である。図27に示す構造のMAC−PDUが、上記ステップS43で、基地局100から中継局200に送信される。このMAC−PDUは、MACヘッダとペイロードとを含む。ペイロード部分には、DSD−RSPメッセージ(RL)の内容が挿入されている。
ペイロードは、管理メッセージ型(Management Message Type)、トランザクションID(Transaction ID)、確認コード(Confirmation Code)、サービスフローID(Service Flow ID)およびTLVエンコーディング情報(TLV Encoding Information)を含む。なお、上記ステップS44で中継局200から移動局330に送信されるDSD−RSPメッセージ(AL)も、DSD−RSPメッセージ(RL)と同様のパラメータを含む。
管理メッセージ型は、前述の通り、制御メッセージの型を示すパラメータであり、8ビットで表現される。DSD−RSPメッセージの場合は「18」に固定される。トランザクションIDは、DSD−REQメッセージ(RL)に含まれるものと同じ値が設定される。確認コードは、サービスフローの削除の可否を示すパラメータであり、8ビットで表現される。サービスフローIDは、前述の通り、サービスフローの識別情報であり、可変長である。TLVエンコーディング情報は、DSD−REQメッセージ(AL)に含まれるものと同様である。
これまでの説明では、移動局310〜360側からサービスフローの開始または削除を要求する場合について説明したが、基地局100側からサービスフローの開始または削除を要求する場合も考えられる。例えば、移動局310〜360が、他の移動局の発呼を受けて着信する場合などが考えられる。
図28は、サービス追加処理の他の例を示すフローチャートである。ここでは、基地局100が移動局340に対してサービスフローの開始を要求する場合を考える。以下、図28に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
(ステップS51)基地局100のスケジューラ171は、移動局340が開始するサービスフローが、固定周期の無線リソースを割り当てる方が好ましい通信であるか否か判断する。固定周期とするのが好ましいか否かは、例えば、有線ネットワークから受信する制御データに基づいて判断できる。固定周期とするのが好ましい場合、処理をステップS52に進める。それ以外の場合、処理をステップS53に進める。
(ステップS52)基地局100のスケジューラ171は、移動局340が開始するサービスフローに対して、DLインターバルおよびULインターバルを設定する。インターバルは、有線ネットワークから受信する制御データを参照して決定してもよい。そして、記憶部180に格納されたスケジュールテーブル181に、移動局340のSTIDと設定したDLインターバルおよびULインターバルとを登録する。
(ステップS53)基地局100のスケジューラ171は、サービスの追加を要求するメッセージ(DSA−REQメッセージ)を生成する。送信処理部160は、生成されたDSA−REQメッセージを、リレーリンク上で中継局200に送信する。ステップS52でインターバルを設定した場合、送信するDSA−REQメッセージには、設定したインターバルを示すパラメータが含まれる。
(ステップS54)中継局200の受信処理部220は、基地局100からDSA−REQメッセージを受信する。スケジューラ261は、取得したDSA−REQメッセージに、0より大きいDLインターバルまたはULインターバルを示すパラメータが含まれているか否か判断する。含まれている場合、処理をステップS55に進める。含まれていない場合、処理をステップS56に進める。
(ステップS55)中継局200のスケジューラ261は、記憶部270に格納されたスケジュールテーブルに、移動局340のSTIDと基地局100から通知されたDLインターバルおよびULインターバルとを登録する。
(ステップS56)中継局200のスケジューラ261は、基地局100から受信したDSA−REQメッセージを基に、アクセスリンク上で送信するDSA−REQメッセージを生成する。送信処理部250は、生成されたDSA−REQメッセージを移動局340に送信する。
(ステップS57)移動局340は、中継局200からDSA−REQメッセージを受信する。そして、移動局340は、サービスの追加の要求に対する応答のメッセージ(DSA−RSPメッセージ)を生成し、アクセスリンク上で中継局200に送信する。
(ステップS58)中継局200の受信処理部220は、移動局340からDSA−RSPメッセージを受信する。スケジューラ261は、受信したDSA−RSPメッセージを基に、リレーリンク上のDSA−RSPメッセージを生成する。送信処理部250は、生成されたDSA−RSPメッセージを基地局100に送信する。
(ステップS59)基地局100の受信処理部120は、中継局200からDSA−RSPメッセージを受信する。スケジューラ171は、DSA−RSPメッセージに対する応答メッセージ(DSA−ACKメッセージ)を生成する。送信処理部160は、生成されたDSA−ACKメッセージを、中継局200に送信する。
(ステップS60)中継局200の受信処理部220は、基地局100からDSA−ACKメッセージを受信する。スケジューラ261は、受信したDSA−ACKメッセージを基に、アクセスリンク上で送信するDSA−ACKメッセージを生成する。送信処理部250は、生成されたDSA−ACKメッセージを、移動局340に送信する。これにより、サービスフローの確立が完了する。基地局100および中継局200は、固定周期のスケジューリングを適用して、移動局340のユーザデータの送受信を開始する。
このようにして、基地局100側からサービスフローの開始を要求する場合も、基地局100および中継局200が保持するスケジュールテーブルに、移動局340のSTID,DLインターバル,ULインターバルが登録される。ただし、基地局100は、DLインターバルおよびULインターバルを、DSA−REQメッセージのパラメータとして、中継局200に通知する。
図29は、DSA−REQメッセージ(RL)の他の構造例を示す図である。図29に示す構造のMAC−PDUが、上記ステップS53で、基地局100から中継局200に送信される。このMAC−PDUは、MACヘッダとペイロードとを含む。ペイロード部分に、DSA−REQメッセージ(RL)の内容が挿入されている。
ペイロードは、管理メッセージ型(Management Message Type)、トランザクションID(Transaction ID)、移動局のSTID(MS STID)、サービスフローパラメータ(Service Flow Parameters)、リレースケジューリングパラメータ(Relay Scheduling Parameters)およびTLVエンコーディング情報(TLV Encoding Information)を含む。
管理メッセージ型は、制御メッセージの型を示すパラメータであり、8ビットで表現される。DSA−REQメッセージの場合は「11」に固定される。トランザクションIDは、サービスフローを確立する処理のトランザクションを識別する識別情報であり、16ビットで表現される。トランザクションIDは、基地局100が値を決定する。移動局のSTIDは、サービスフローを開始する移動局を識別する識別情報であり、12ビットで表現される。
サービスフローパラメータは、サービスフローの確立のために参照されるパラメータであり、可変長である。サービスパラメータの一部または全部は、通信相手の移動局が指定したものである場合がある。リレースケジューリングパラメータは、リレーリンク上の無線リソースを割り当てるインターバルを示すパラメータであり、8ビットで表現される。リレースケジューリングパラメータには、それぞれ4ビットで表現されるDLインターバルとULインターバルとが含まれる。固定周期のスケジューリングを行わない場合「0」に設定される。TLVエンコーディング情報は、サービスフローに関するその他の情報であり、可変長である。
以降の制御メッセージに含まれるパラメータは、移動局340側からサービスフローを開始する場合と同様である。このようにして、基地局100側からサービスフローを開始する処理を実現できる。
このような第2の実施の形態に係る移動通信システムによれば、基地局100と中継局200との間のデータ転送を、効率的に行うことができる。すなわち、固定周期のスケジューリングを行うと判断されたサービスフローについては、MAC−PDUを送信するサブフレームのインターバルおよびオフセットとサブフレーム内での送信順序とが、基地局100と中継局200との間で合意される。よって、基地局100が宛先の移動局のSTIDをHARQブロック内に記載しなくても、中継局200は各MAC−PDUの宛先を識別できる。また、中継局200が送信元の移動局のSTIDをHARQブロック内に記載しなくても、基地局100は各MAC−PDUの送信元を識別できる。
従って、リレーリンクの無線リソースの消費を抑制できる。また、基地局100および中継局200がユーザデータの有無を示すビットマップを、HARQブロック内に記載する場合でも、その長さを抑制できる。これは、VoIP通信など、少量のデータを継続的に送信する通信の場合に特に有用である。また、固定周期のスケジューリングが好ましい種類の通信のみを対象として、上記制御を適用することができる。これにより、無線リソースの消費量と制御の複雑さや処理負荷との調整を図ることができる。
上記については単に本発明の原理を示すものである。更に、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、本発明は上記に示し、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではなく、対応する全ての変形例および均等物は、添付の請求項およびその均等物による本発明の範囲とみなされる。
10 基地局
11,13,21,23 記憶部
12 識別部
14,22,24 送信処理部
20 中継局
31,32,33,34 移動局

Claims (17)

  1. 複数の移動局と基地局との間で送受信されるデータの転送を行う中継局であって、
    各移動局の識別情報とフレーム内で当該移動局からのデータを送るタイミングとについて、それぞれ異なる対応関係を示すテーブルを記憶する記憶部と、
    フレームに応じて選択した前記テーブルの何れかに示される前記対応関係に基づいて、各移動局からのデータを前記基地局に転送する送信処理部と、
    を有することを特徴とする中継局。
  2. 前記送信処理部は、同一フレーム内で送る2以上の移動局からのデータを、選択された前記対応関係が示す順序で転送することを特徴とする請求の範囲第1項記載の中継局。
  3. 前記2以上の移動局からのデータを転送する順序は、当該2以上の移動局が前記テーブルに登録された順序に応じて決まることを特徴とする請求の範囲第2項記載の中継局。
  4. 前記対応関係は、前記中継局と前記基地局との間の再送制御の単位毎に設定されることを特徴とする請求の範囲第1乃至3項の何れか一項に記載の中継局。
  5. 前記送信処理部は、選択された前記対応関係が示す何れかの移動局について、転送するデータが無い場合、データサイズがゼロであることを示すヘッダ情報を、当該移動局に対応するタイミングで前記基地局に送信することを特徴とする請求の範囲第1乃至4項の何れか一項に記載の中継局。
  6. 前記送信処理部は、選択された前記対応関係が示す移動局の数に応じた長さであって、当該移動局それぞれについての転送するデータの有無を示すビット列を、前記基地局に送信することを特徴とする請求の範囲第1乃至4項の何れか一項に記載の中継局。
  7. 各対応関係には、当該対応関係を適用するフレームの周期が設定されており、前記フレームの周期に基づいて前記対応関係の選択が行われることを特徴とする請求の範囲第1乃至6項の何れか一項に記載の中継局。
  8. 前記フレームの周期は、各移動局と前記基地局との間でサービスフローを確立する際に設定されることを特徴とする請求の範囲第7項記載の中継局。
  9. 各対応関係には、当該対応関係を適用するフレームの、基準となるフレームからのオフセットが設定されており、前記オフセットに基づいて前記対応関係の選択が行われることを特徴とする請求の範囲第1乃至8項の何れか一項に記載の中継局。
  10. 前記オフセットは、各移動局と前記基地局との間で確立されたサービスフローに従ってデータの送受信を開始する際に設定されることを特徴とする請求の範囲第9項記載の中継局。
  11. 各移動局と前記基地局との間でサービスフローを確立する際に、サービスの種類に応じて、当該移動局を前記テーブルに登録するか否か判断されることを特徴とする請求の範囲第1乃至10項の何れか一項に記載の中継局。
  12. 前記送信処理部は、前記テーブルに登録されている移動局からのデータを、当該移動局を示す前記識別情報を付加せずに前記基地局に転送することを特徴とする請求の範囲第1乃至11項の何れか一項に記載の中継局。
  13. 複数の移動局と基地局との間で送受信されるデータの転送を行う中継局であって、
    各移動局の識別情報とフレーム内で当該移動局へのデータを送るタイミングとについて、それぞれ異なる対応関係を示すテーブルを記憶する記憶部と、
    フレームに応じて選択した前記テーブルの何れかに示される前記対応関係に基づいて、前記基地局から受信したフレーム内のデータを各移動局に転送する送信処理部と、
    を有することを特徴とする中継局。
  14. 中継局を介して複数の移動局とデータの送受信を行う基地局であって、
    各移動局の識別情報とフレーム内で当該移動局からのデータが送られるタイミングとについて、それぞれ異なる対応関係を示すテーブルを記憶する記憶部と、
    フレームに応じて選択した前記テーブルの何れかに示される前記対応関係に基づいて、前記中継局から受信したフレーム内の各移動局からのデータを識別する識別部と、
    を有することを特徴とする基地局。
  15. 中継局を介して複数の移動局とデータの送受信を行う基地局であって、
    各移動局の識別情報とフレーム内で当該移動局へのデータを送るタイミングとについて、それぞれ異なる対応関係を示すテーブルを記憶する記憶部と、
    フレームに応じて選択した前記テーブルの何れかに示される前記対応関係に基づいて、各移動局へのデータを前記中継局に送信する送信処理部と、
    を有することを特徴とする基地局。
  16. 基地局と中継局とを備え、複数の移動局とデータの送受信を行う無線通信システムの無線通信方法であって、
    前記中継局が、各移動局の識別情報とフレーム内で当該移動局からのデータを送るタイミングとについてのそれぞれ異なる対応関係のうち、フレームに応じて選択した何れかの前記対応関係に基づいて、各移動局からのデータを前記基地局に転送し、
    前記基地局が、フレームに応じて選択した何れかの前記対応関係に基づいて、前記中継局から受信したフレーム内の各移動局からのデータを識別する、
    ことを特徴とする無線通信方法。
  17. 基地局と中継局とを備え、複数の移動局とデータの送受信を行う無線通信システムの無線通信方法であって、
    前記基地局が、各移動局の識別情報とフレーム内で当該移動局へのデータを送るタイミングとについてのそれぞれ異なる対応関係のうち、フレームに応じて選択した何れかの前記対応関係に基づいて、各移動局へのデータを前記中継局に送信し、
    前記中継局が、フレームに応じて選択した何れかの前記対応関係に基づいて、前記基地局から受信したフレーム内のデータを各移動局に転送する、
    ことを特徴とする無線通信方法。
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