JPWO2016052175A1 - 携帯型内視鏡システム及びプロセッサ - Google Patents
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Abstract
プロセッサにおける画像処理部33は、プロセッサに対して撮像画像を無線により伝送するワイヤレス内視鏡における挿入部が被検体の体腔内に挿入された状態において、被検体の体腔内における前記挿入部の動き量を検出する動き量情報取得部52と、動き量情報取得部52において取得した前記動き量に基づいて手技シーンの種別を判定する手技シーン判定部53と、判定部53の判定結果に基づいてワイヤレス内視鏡側における画像圧縮処理に適用する圧縮率を算出する圧縮率算出部54と、この圧縮率の情報をワイヤレス内視鏡側に無線で伝送する伝送部を備える。
Description
本発明の実施形態は、内視鏡システムに関し、特に、バッテリを搭載した携帯型電子内視鏡を有する内視鏡システムに関する。
従来、半導体技術の進歩によって、通信手段としての携帯型電話または多機能型の通信端末が小型化、低消費電力化され、容易に携帯可能に構成されるようになってきた。この種の携帯型機器は二次バッテリを搭載し、当該バッテリを充電することで、携帯しながら継続的に使用可能に構成されることが多い。
一方、医療分野においても、装置の小型化が促進されており、たとえば、消費電力が比較的大きい内視鏡においても、充電式のバッテリを搭載したバッテリ駆動型の携帯型内視鏡が提案されるに至っている(特開2006−280542号公報)。
なお、内視鏡装置は、たとえば医療分野、工業分野等、様々な分野において用いられ、このうち医療分野における内視鏡装置は、体腔内の臓器の観察、処置具を用いての治療処置、内視鏡観察下における外科手術等に用いられる。
また、この種の内視鏡装置は、電子内視鏡によって得た撮像画像を画像処理するプロセッサを有しており、プロセッサによって医療画像のモニタへの表示および記録媒体への記録等が行われるようになっている。
さらに上述したバッテリ駆動型の携帯型電子内視鏡は、撮像素子によって得た内視鏡画像を上記プロセッサに伝送する無線通信部および被写体を照明するための光源装置等を内蔵して構成することで、携帯型電子内視鏡とプロセッサとの間をワイヤレス化することができ、これにより携帯性および作業性に優れたものとなっている。
一方、近年、通常のスコープケーブルを備える内視鏡では、このスコープケーブルがエナジーケーブルと絡まる、または、当該スコープケーブルの断線等により医療従事者にストレスをかけていることが指摘されている。
上述したバッテリ駆動型の携帯型電子内視鏡は上述した課題にも貢献するものであり、係る観点からもワイヤレス化した内視鏡は望まれるところにある。
しかしながら、上記ワイヤレス化されたバッテリ駆動型の携帯型電子内視鏡は、携帯性を考慮すると搭載するバッテリの重量には制限があり、また、バッテリ容量も制限される。したがって、当該電子内視鏡に搭載されたバッテリのみで長時間に亘る手技を完遂可能なバッテリ運用を実現するためには各回路の一層の低消費電力化が求められることとなる。
一方、この種のバッテリ駆動型の携帯型電子内視鏡において低消費電力化を実現する手法の一つとして、無線伝送において伝送するデータ量そのものを低減することが挙げられる。特に、画像データはそのデータ量も膨大になることから画像データを圧縮して伝送するとその低減効果も大きい。
このように無線伝送においては、画像圧縮技術により伝送するデータ量を減らすことで低消費電力化を実現することができる。しかしながら、画像を圧縮するとこの圧縮に伴って画質も劣化することとなり、たとえば患部を精査して観察する手技シーンにおいては高画質の画像が望まれるため圧縮しての画像伝送は望ましいことではない。
一方で、手技としてはいくつかの手技シーンがあり、シーンによっては必ずしも高品質な画像が求められるとは限らない場合も存在する。
本発明は係る事情に鑑みてなされたものであり、手技における総合的なデータ伝送量を減らすことで無線伝送における低消費電力化を実現し、長時間に亘る手技を完遂可能な内視鏡システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様の内視鏡システムは、被検体の体腔内に挿入する挿入部と、前記挿入部の先端部に配設された撮像部と、前記撮像部において撮像した被検体に係る画像信号に対して所定の圧縮処理を施し圧縮画像信号として出力する画像圧縮部と、前記画像圧縮部から出力された前記圧縮画像信号を無線により外部に伝送するための第1の無線伝送部と、を備えた内視鏡と、
前記第1の無線伝送部から伝送された前記圧縮画像信号を受信する第2の無線伝送部と、前記第2の無線伝送部において受信した前記圧縮画像信号に対して所定の画像処理を施す画像処理部と、前記内視鏡を用いた手技シーンの種別を判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて前記画像圧縮部における圧縮処理に適用する圧縮率を算出する圧縮率算出部と、を備えたプロセッサと、
を具備する。
前記第1の無線伝送部から伝送された前記圧縮画像信号を受信する第2の無線伝送部と、前記第2の無線伝送部において受信した前記圧縮画像信号に対して所定の画像処理を施す画像処理部と、前記内視鏡を用いた手技シーンの種別を判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて前記画像圧縮部における圧縮処理に適用する圧縮率を算出する圧縮率算出部と、を備えたプロセッサと、
を具備する。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の内視鏡システムの全体構成を示した図である。
図1は、本発明の第1の実施形態の内視鏡システムの全体構成を示した図である。
図1に示すように、内視鏡システム1は、バッテリ駆動型の携帯型内視鏡であるワイヤレス内視鏡2、ワイヤレス内視鏡2と無線により接続され所定の画像処理を行うプロセッサ3、および、プロセッサ3に接続され内視鏡画像等を表示するモニタ7等によって主要部が構成される。
なお、本実施形態の内視鏡システムは、手術室においては、カート6上に前記プロセッサ3をはじめとする各種医療機器、たとえば電気メス装置、気腹装置、ビデオレコーダ等の装置類および二酸化炭素を充填したガスボンベ等が載置されるようになっている。
図2は、当該第1の実施形態の内視鏡システムにおけるワイヤレス内視鏡およびプロセッサの構成を示したブロック図であり、図3は、当該第1の実施形態の内視鏡システムにおけるプロセッサ側の画像処理部の構成を示したブロック図である。
図2に示すように、本実施形態におけるワイヤレス内視鏡2は、プロセッサ3とは無線にて接続される、ワイヤレス構成を採るバッテリ駆動型の携帯型内視鏡であって、ワイヤレス内視鏡2内の各回路部を制御する内視鏡側制御部21と、被検体の画像を取得する撮像部22と、撮像部22からの撮像信号に所定の処理を施す内視鏡側画像処理部23と、プロセッサ3との間で所定の信号を無線により伝送するための内視鏡側無線伝送部24と、ワイヤレス内視鏡2の各部に電源を供給するバッテリ25と、体腔内を照射するための光源部26と、プロセッサ3との無線送受信のためのアンテナ27とで、主要部が構成されている。
また、ワイヤレス内視鏡2は先端側に挿入部41を有し、基端側に操作部42を有する。光源部26は、前記操作部42に配設され、内視鏡側制御部21に制御されて体腔内を照明する照明光を発生する。この照明光は図示しないライトガイドによって挿入部41の先端に導かれてレンズを介して被写体に照射される。
撮像部22は、前記挿入部41の先端部に配設され、CCDまたはCMOSセンサ等によって構成される撮像素子を有する。そして撮像部22の撮像面には、前記光源部26からの照明光による被写体からの戻り光が結像し、撮像部22は光電変換によって被写体光学像に基づく撮像画像を得る。この後、撮像部22は撮像画像を内視鏡側画像処理部23に供給する。
バッテリ25は、操作部42に装着することができるようになっている。また、バッテリ25は、ワイヤレス内視鏡2に装着された後、電源部として内視鏡側制御部21の他、撮像部22、内視鏡側画像処理部23、光源部26および内視鏡側無線伝送部24に対して電力を供給することができるようになっている。
内視鏡側制御部21は、ワイヤレス内視鏡2における各部回路を制御するとともに、電源部であるバッテリ25を制御して各部に電力を供給させる。
また、内視鏡側制御部21は、プロセッサ3側から内視鏡側無線伝送部24を介して伝送される画像圧縮率に係る情報を取得し、当該圧縮率に基づいて内視鏡側画像処理部23を制御する。
内視鏡側画像処理部23は、内視鏡側制御部21に制御されて、前記圧縮率に応じて撮像部22からの撮像画像に対して所定の画像処理を施した後、内視鏡側無線伝送部24に出力する。
内視鏡側無線伝送部24は、内視鏡側制御部21に制御され、プロセッサ3との間でアンテナ27を介して無線により画像データおよび所定の通信データの送受信を行う。この内視鏡側無線伝送部24は、本実施形態においては、たとえば60GHz帯による無線通信と5GHz帯による無線通信が可能である。
ここで、本実施形態におけるワイヤレス内視鏡2とプロセッサ3との無線通信は、たとえば画像処理部23からの画像信号については60GHz帯を利用した無線通信を行い、前記圧縮率等の情報に係る通信については5GHz帯を利用した無線通信を行う。
これにより内視鏡側無線伝送部24は、制御部21に制御されて、撮像によって得た画像信号を前記圧縮率に応じて逐次アンテナ27を介して無線送信すると共に、プロセッサ3からの圧縮率の情報を所定の時間間隔でアンテナ27を介して受信する。
一方、本実施形態においてプロセッサ3は、図2に示すように、プロセッサ3内の各回路部を制御するプロセッサ側制御部31と、ワイヤレス内視鏡2と無線により情報の伝達を行うための無線受信機32と、無線受信機32を介して取得した前記撮像部22からの撮像信号に所定の処理を施すプロセッサ側画像処理部33と、プロセッサ側画像処理部33からの出力された撮像画像をモニタ7に表示可能なフォーマットに変換して出力するビデオ出力部35と、所定のユーザー操作を受け付けるインタフェースであるユーザーIF部36と、で主要部が構成されている。
前記無線受信機32は、ワイヤレス内視鏡2との間で所定の信号を無線により伝送するためのプロセッサ側無線伝送部34と、ワイヤレス内視鏡2との無線送受信のためのアンテナ37とで、主要部が構成されている。
なお、本実施形態においては、前記無線受信機32はプロセッサ本体とは別体に構成され、図示しないコネクタによってプロセッサ3本体に接続されるようになっている。なお、図1は、カート6上に、プロセッサ3の本体とは別体に構成された無線受信機32が当該プロセッサ3上に載置される様子を示している。
また、無線受信機32における前記プロセッサ側無線伝送部34は、プロセッサ側制御部31に制御され、ワイヤレス内視鏡2との間でアンテナ37を介して無線により画像データおよび所定の通信データの送受信を行うようになっている。また、このプロセッサ側無線伝送部34は、前記内視鏡側無線伝送部24と同様に本実施形態においては、たとえば60GHz帯による無線通信と5GHz帯による無線通信が可能である。
すなわち、プロセッサ側無線伝送部34は、ワイヤレス内視鏡2から送信される画像処理部23からの画像信号については60GHz帯を利用した無線通信により逐次アンテナ37を介して受信し、プロセッサ3内において判定した圧縮率等の情報に係る通信については、5GHz帯を利用した無線通信により所定の時間間隔でアンテナ37を介してワイヤレス内視鏡2に対して送信する。
ユーザーIF部36は、ユーザー操作を受け付けるインタフェースであり、たとえば、フロントパネルおよび制御系の各種ボタン等によって構成され、ユーザー操作に基づく操作信号をプロセッサ側制御部31に対して出力する。
このユーザーIF部36によって、ワイヤレス内視鏡2の観察モードの指定、および、画像表示に関する設定等の各種ユーザー操作を受け付けることができるようになっており、プロセッサ側制御部31は当該ユーザーIF部36からの操作信号に基づいて、プロセッサ側無線伝送部34を介して、ワイヤレス内視鏡2の内視鏡側制御部21に対して各種指示を与えることが可能である。
次に、前記プロセッサ3におけるプロセッサ側画像処理部33について詳述する。
図3は、当該第1の実施形態の内視鏡システムにおけるプロセッサ側の画像処理部(プロセッサ側画像処理部33)の構成を示したブロック図である。
図3に示すように、プロセッサ側画像処理部33は、プロセッサ側無線伝送部34を介してワイヤレス内視鏡2から無線にて伝送された画像信号を取得する画像取得部51と、この画像取得部51において取得した画像信号に基づいてワイヤレス内視鏡2における挿入部41の体腔内における動き量の情報を取得する動き量情報取得部52と、この動き量情報取得部52において取得した動き量の情報から当該ワイヤレス内視鏡2を用いた手技における手技シーンを判定する手技シーン判定部53と、この手技シーン判定部53において判定した手技シーン、または、前記動き量情報取得部52において取得した動き量の情報から、ワイヤレス内視鏡2における内視鏡側画像処理部23において用いる画像の圧縮率を算出する圧縮率算出部54と、で主要部が構成されている。
また、圧縮率算出部54において算出した前記圧縮率の情報は、プロセッサ側制御部31の制御下にプロセッサ側無線伝送部34に対して出力されるようになっている。そして、当該圧縮率の情報は、プロセッサ側制御部31の制御下に、プロセッサ側無線伝送部34からワイヤレス内視鏡2に対して無線により送信されるようになっている。
<手技シーンの分類>
ここで、上述した「手技シーン」について説明する。
ここで、上述した「手技シーン」について説明する。
本発明の如き内視鏡を用いて手技(診断)を行う場合、複数の手技シーン(観察シーン)が存在する。たとえば、以下に分類される手技シーンが考えられる。
(a)まず、被検体の体腔内に内視鏡挿入部を挿入した後、消化管等の目的部位に到達するまでの間であって、挿入部を比較的早いスピードで移動するシーン(移動シーン)。
(b)挿入部が目的部位に到達した後にスクリーニング観察を行うシーン(スクリーニングシーン)。
なお、このスクリーニング観察では、挿入部を体腔内において移動させながら、異常部(たとえば病変部、出血、炎症等)の有無を体腔内全体にわたって探索する。
(c)このスクリーニング観察において異常部を発見した後、その異常部に挿入部先端を接近させて拡大観察(精査観察)または適宜所定の処置を行うシーン(精査・処置シーン)。
なお、この拡大観察(精査観察)では、内視鏡の視野をできるだけ被写体に対して固定すると共に観察倍率を高くして、異常部を検査・診断(たとえば病名の判断、良性・悪性の判断、または処置の要否判断等)する。
このように内視鏡を用いた手技(診断)には複数の手技シーン(観察シーン)が存在するが、本願出願人は、それぞれの手技シーンにおいて求められる画質も異なることに着目し、ワイヤレス内視鏡2からプロセッサ3に向けて無線により伝送される撮像画像の画像データ量を可変するものとした。
すなわち、上記手技シーンのうち、(a)移動シーンまたは(b)スクリーニングシーンについては、ある程度の画質の劣化は許容されるものと考えられることから、これらシーンにおいてはワイヤレス内視鏡2において撮像した撮像画像の撮像信号に対しては比較的高い圧縮率により圧縮処理を施し、データ量を低減化するものとする。
一方で、上記手技シーンのうち(c)精査・処置シーンについては、高画質の画像が求められると考えられることから、圧縮処理を行わない、あるいは圧縮処理を行う場合でも比較的低い圧縮処理を施すこととする。
このように本実施形態のバッテリを搭載した携帯型電子内視鏡を有する内視鏡システムにおいては、手技シーンに応じて無線により伝送する内視鏡画像の圧縮率を変更し、これにより手技における総合的なデータ伝送量を減らすことで無線伝送における低消費電力化を実現するものとする。
そして、本第1の実施形態においては、この手技シーンの判定を、ワイヤレス内視鏡2における挿入部41の「動き量」の情報に基づいて判定することを特徴とする。なお、本実施形態においては、この「動き量」を取得した画像の変位から算出することから(詳しくは後述する)、挿入部41の動きは画像の動きとして取得できることとなる。
すなわち、「動き量」に応じて手技シーンの判定、および、圧縮率の算出を行うことが可能となる。換言すれば、手技シーンにより挿入部41の「動き量」が異なるため、動き量により手技シーンを特定することが可能であり、その手技シーンに応じて前記圧縮率を算出することができる。
たとえば、動き量が大きい、または、動き量が特定のパターン(消化管の中を進む等)である場合は上述した(a)移動シーンまたは(b)スクリーニングシーンであると考えられるので、ワイヤレス内視鏡2における内視鏡側画像処理部23においては、比較的高い圧縮率により画像処理を行ってもよいこととなる。
一方、動き量が小さい、または動き量が特定のパターン(被写体に正対している等)である場合は上述した(c)精査・処置シーンであると考えられるので、ワイヤレス内視鏡2における内視鏡側画像処理部23においては、圧縮処理を行わない、あるいは圧縮処理を行う場合でも比較的低い圧縮率により圧縮処理を施してもよいこととなる。
<動き量の説明>
ここで、上記「動き量」とは、ワイヤレス内視鏡2における挿入部41の「動き量」であるとしたが、本実施形態においては、この「動き量」を取得した画像の変位から算出することから、挿入部41の動きは画像(被写体)の動きとして取得できることとなる。
ここで、上記「動き量」とは、ワイヤレス内視鏡2における挿入部41の「動き量」であるとしたが、本実施形態においては、この「動き量」を取得した画像の変位から算出することから、挿入部41の動きは画像(被写体)の動きとして取得できることとなる。
すなわち、この「動き量」は、たとえば被写体の動きの撮像画像上での速さまたは方向として算出される。または、速さまたは方向を動きベクトルとして取得してもよく、さらには動きの速さだけ分かればよい場合には動きベクトルの大きさのみを動き量として取得してもよい。
あるいは、「動き量」は、撮像画像の複数位置における動き量またはそれらのパターンであってもよい。すなわち、撮像画像内で動き量が均一であるとは限らないので、複数位置での動き量を組み合わせることで、位置によって異なる動き量またはそのパターンを表現することができる。
図3に戻って、画像取得部51は、上述した無線伝送機構を経て前記プロセッサ側無線伝送部34において受信した、前記ワイヤレス内視鏡2における撮像部22において撮像された画像信号を取得し、所定の画像処理(たとえばOB処理、ゲイン処理、ガンマ処理等)を施す一方で、処理後の画像信号を図示しない画像記憶部に出力するとともに動き量情報取得部52に出力する。
なお、前記画像記憶部は、前記処理後の画像信号を複数フレーム(時間的に連続した複数フレーム)分を記憶するようになっている。
動き量情報取得部52は、前記画像記憶部に記憶された複数フレームの画像に基づいて、撮像画像における被写体の動き量を算出する。
すなわち、たとえば、前記画像記憶部に記憶された複数フレームの画像における基準フレームの画像とその次のフレームの画像との間でマッチング処理を行って、その2つのフレーム画像の間の動きベクトルを算出する。そして、基準画像を1フレームずつずらしながら複数フレームにわたって順次動きベクトルを算出し、その複数の動きベクトルの平均値を動き量として算出する。
または、動き量として、撮像画像の中央部の動き量及び周辺部(たとえば4隅付近)の動き量等の複数位置での動き量を取得してもよい。内視鏡挿入部の移動時またはスクリーニング観察(スクリーニングシーン)では一般的に消化管に沿って内視鏡挿入部を挿入していくので、画像中央部には管の奥が写り、画像周辺部には管壁が写る。そのため、画像中央部の動き量よりも画像周辺部の動き量の方が大きくなる。
一方、拡大観察(精査・処置シーン)では内視鏡挿入部先端を被写体に正対させるので画像全体で動き量は小さくなる。このような動き量のパターンを検出することにより、シーンを判定してもよい。
次に、このように構成された第1の実施形態の内視鏡システムの動作について図4および図5を参照して説明する。
図4は、第1の実施形態の内視鏡システムにおけるワイヤレス内視鏡側の動作を示したフローチャートであり、図5は、第1の実施形態の内視鏡システムにおけるプロセッサの動作を示したフローチャートである。
図4に示すように、ワイヤレス内視鏡2における内視鏡側制御部21は、プロセッサ3との間において無線通信の接続を確立し(ステップS11)、その後、プロセッサ3側から画像処理に係る圧縮率の情報を入手する(ステップS12)。なお、ワイヤレス内視鏡2が稼働した直後は、この圧縮率は初期値となっている。
この後内視鏡側制御部21は、撮像部22を制御してバッテリ25からの電力を電源として撮像を開始するとともに(ステップS13)、内視鏡側画像処理部23を制御して所定の画像処理を行う(ステップS14)。
ここで内視鏡側制御部21は、内視鏡側画像処理部23を制御し、プロセッサ3側から伝送された圧縮率の情報に基づいて撮像部22において撮像した画像信号に対して適宜圧縮処理を施し(ステップS15)、当該圧縮処理を施した画像データを内視鏡側無線伝送部24からプロセッサ3に向けて無線にて伝送する(ステップS16)。
次に図5に示すようにプロセッサ3におけるプロセッサ側制御部31は、ワイヤレス内視鏡2との間における無線通信の接続を確立した後(ステップS21)、プロセッサ側無線伝送部34においてワイヤレス内視鏡2からの画像データを受信する(ステップS22)。
そして、プロセッサ側制御部31の制御下にプロセッサ側画像処理部33は、ワイヤレス内視鏡2から伝送された画像信号に適宜画像処理を施し(ステップS23)、当該画像信号をビデオ出力部35に出力する。前記プロセッサ側画像処理部33は、一方で、画像取得部51において処理後の画像信号を図示しない画像記憶部に出力するとともに動き量情報取得部52に出力する。
次にプロセッサ側画像処理部33における動き量情報取得部52は、前記画像記憶部に記憶された複数フレームの画像に基づいて、撮像画像における被写体の動き量を算出する(ステップS24)。
具体的には、前記画像記憶部に記憶された複数フレームの画像における基準フレームの画像とその次のフレームの画像との間でマッチング処理を行って、その2つのフレーム画像の間の動きベクトルを算出し、基準画像を1フレームずつずらしながら複数フレームにわたって順次動きベクトルを算出し、その複数の動きベクトルの平均値を動き量として算出する(ステップS24)。
または、動き量情報取得部52において、上述したように、動き量として撮像画像の中央部の動き量及び周辺部の動き量等の複数位置での動き量を取得してもよい。
次にプロセッサ側画像処理部33における手技シーン判定部53は、動き量情報取得部52において取得した「動き量」に応じて、上述の如き分類される手技シーンを判定する(ステップS25)。
たとえば、動き量が大きい、または、動き量が特定のパターン(消化管の中を進む等)である場合は上述した(a)移動シーンまたは(b)スクリーニングシーンであると判定し、一方、動き量が小さい、または動き量が特定のパターン(被写体に正対している等)である場合は上述した(c)精査・処置シーンであると判定する。
そしてプロセッサ側画像処理部33における圧縮率算出部54は、この手技シーン判定部53において判定した手技シーン、または、前記動き量情報取得部52において取得した動き量の情報から、ワイヤレス内視鏡2における内視鏡側画像処理部23において用いる画像の圧縮率を算出する(ステップS26)。
たとえば、手技シーン判定部53が、(a)移動シーンまたは(b)スクリーニングシーンであると判定した場合は、ワイヤレス内視鏡2における画像処理に係る圧縮率を比較的高い圧縮率として設定する。
一方、手技シーン判定部53が、(c)精査・処置シーンであると判定した場合は、ワイヤレス内視鏡2における画像処理に係る圧縮率を比較的低い圧縮率として設定するか、または、圧縮処理を行わないように設定する。
この後、プロセッサ側画像処理部33は、圧縮率算出部54において算出した前記圧縮率の情報を、プロセッサ側制御部31の制御下にプロセッサ側無線伝送部34に対して出力する。そして、当該圧縮率の情報は、プロセッサ側制御部31の制御下に、プロセッサ側無線伝送部34からワイヤレス内視鏡2に対して無線により送信される(ステップS27)。
以上説明したように本第1の実施形態の内視鏡システムによると、バッテリを搭載した携帯型電子内視鏡を有する内視鏡システムにおいて、手技シーンに応じて無線により伝送する内視鏡画像の圧縮率を変更し、これにより手技における総合的なデータ伝送量を減らすことができ、ひいては無線伝送における低消費電力化を実現することができる。
(第2の実施形態)
次に本発明の第2の実施形態について説明する。
次に本発明の第2の実施形態について説明する。
上述した第1の実施形態の内視鏡システムは、プロセッサ側画像処理部33において取得した撮像画像から内視鏡挿入部(または被写体)の「動き量」を算出し、この「動き量」の情報に基づいて手技シーン判定部53において手技シーンを判定したが、本第2の実施形態においては、プロセッサ側画像処理部33において取得した撮像画像から内視鏡挿入部先端から被写体までの「距離」を算出し、この「距離」の情報に基づいて手技シーンを判定することを特徴とする。
すなわち、本第2の実施形態の内視鏡システムは、その基本的な構成は第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態に比してプロセッサ側画像処理部における一部の構成を異にするものである。
したがって、ここでは、第1の実施形態と異なる部分の説明にとどめ、第1の実施形態と同様の部分についての説明は省略する。
図6は、本発明の第2の実施形態の内視鏡システムにおけるプロセッサ側の画像処理部(プロセッサ側画像処理部33)の構成を示したブロック図である。
図6に示すように、本第2の実施形態におけるプロセッサ側画像処理部133は、プロセッサ側無線伝送部34を介してワイヤレス内視鏡2から無線にて伝送された画像信号を取得する画像取得部51と、この画像取得部51において取得した画像信号に基づいてワイヤレス内視鏡2における挿入部41の体腔内における「距離情報」を取得する距離情報取得部55と、この距離情報取得部55において取得した「距離情報」から当該ワイヤレス内視鏡2を用いた手技における手技シーンを判定する手技シーン判定部53と、この手技シーン判定部53において判定した手技シーン、または、前記距離情報取得部55において取得した「距離情報」から、ワイヤレス内視鏡2における内視鏡側画像処理部23において用いる画像の圧縮率を算出する圧縮率算出部54と、で主要部が構成されている。
また、圧縮率算出部54において算出した前記圧縮率の情報は、第1の実施形態と同様に、プロセッサ側制御部31の制御下にプロセッサ側無線伝送部34に対して出力されるようになっている。そして、当該圧縮率の情報は、プロセッサ側制御部31の制御下に、プロセッサ側無線伝送部34からワイヤレス内視鏡2に対して無線により送信されるようになっている。
本第2の実施形態においても手技シーンは、第1の実施形態と同様の分類を想定し、手技シーンに応じて無線により伝送する内視鏡画像の圧縮率を変更し、これにより手技における総合的なデータ伝送量を減らすことで無線伝送における低消費電力化を実現するものとすることも第1の実施形態と同様である。
そして、本第2の実施形態においては、この手技シーンの判定を、ワイヤレス内視鏡2における挿入部41先端と患部等の被写体との距離に係る情報に基づいて判定することを特徴とする。
すなわち、上記「距離情報」に応じて手技シーンの判定、および、圧縮率の算出を行うことが可能となる。換言すれば、手技シーンにより挿入部41先端と被写体との距離が異なるため、当該「距離情報」により手技シーンを特定することが可能であり、その手技シーンに応じて前記圧縮率を算出することができる。
たとえば、挿入部41先端と被写体との距離が大きい場合は上述した(a)移動シーンまたは(b)スクリーニングシーンであると考えられるので、ワイヤレス内視鏡2における内視鏡側画像処理部23においては、比較的高い圧縮率により画像処理を行ってもよいこととなる。
一方、挿入部41先端と被写体との距離が短い場合は上述した(c)精査・処置シーンであると考えられるので、ワイヤレス内視鏡2における内視鏡側画像処理部23においては、圧縮処理を行わない、あるいは圧縮処理を行う場合でも比較的低い圧縮率により圧縮処理を施してもよいこととなる。
<距離情報の説明>
ここで、上記「距離情報」とは、ワイヤレス内視鏡2における挿入部41先端と被写体との距離に係る情報であるが、撮像画像での各位置と、その各位置での被写体までの距離とが対応付けられた情報(たとえば距離マップ)である。
ここで、上記「距離情報」とは、ワイヤレス内視鏡2における挿入部41先端と被写体との距離に係る情報であるが、撮像画像での各位置と、その各位置での被写体までの距離とが対応付けられた情報(たとえば距離マップ)である。
なお、上記「距離情報」は挿入部先端から被写体までの距離そのものに限定されず、挿入部先端から被写体までの距離に基づいて取得される種々の情報を用いることが可能である。
図6に戻って、画像取得部51は、第1の実施形態と同様に、上述した無線伝送機構を経て前記プロセッサ側無線伝送部34において受信した、前記ワイヤレス内視鏡2における撮像部22において撮像された画像信号を取得し、所定の画像処理(たとえばOB処理、ゲイン処理、ガンマ処理等)を施す一方で、処理後の画像信号を図示しない画像記憶部に出力するとともに距離情報取得部55に出力する。
距離情報取得部55は、前記画像記憶部に記憶された複数フレームの画像に基づいて、撮像画像における挿入部41先端と被写体との距離を算出する。
次に、このように構成された第2の実施形態の内視鏡システムの動作について図7を参照して説明する。図7は、第2の実施形態の内視鏡システムにおけるプロセッサの動作を示したフローチャートである。
なお、ワイヤレス内視鏡側の動作は第1の実施形態の内視鏡システムと同様であるので、ここで説明は省略する。
図7に示すようにプロセッサ3におけるプロセッサ側制御部31は、第1の実施形態と同様に、ワイヤレス内視鏡2との間における無線通信の接続を確立した後(ステップS21)、プロセッサ側無線伝送部34においてワイヤレス内視鏡2からの画像データを受信する(ステップS22)。
そして、プロセッサ側制御部31の制御下にプロセッサ側画像処理部133は、ワイヤレス内視鏡2から伝送された画像信号に適宜画像処理を施し(ステップS23)、当該画像信号をビデオ出力部35に出力する。前記プロセッサ側画像処理部133は、一方で、画像取得部51において処理後の画像信号を図示しない画像記憶部に出力するとともに距離情報取得部55に出力する。
次にプロセッサ側画像処理部133における距離情報取得部55は、前記画像記憶部に記憶された複数フレームの画像に基づいて、撮像画像における上記「距離情報」を算出する(ステップS34)。
次にプロセッサ側画像処理部133における手技シーン判定部53は、第1の実施形態と同様に、距離情報取得部55において取得した「距離情報」に応じて、上述の如き分類される手技シーンを判定する(ステップS25)。
たとえば、挿入部41先端と被写体との距離が大きい場合は上述した(a)移動シーンまたは(b)スクリーニングシーンであると判定し、一方、挿入部41先端と被写体との距離が短い場合は上述した(c)精査・処置シーンであると判定する。
そしてプロセッサ側画像処理部133における圧縮率算出部54は、この手技シーン判定部53において判定した手技シーン、または、前記距離情報取得部55において取得した挿入部41先端と被写体との距離の情報から、ワイヤレス内視鏡2における内視鏡側画像処理部23において用いる画像の圧縮率を算出する(ステップS26)。
たとえば、手技シーン判定部53が、(a)移動シーンまたは(b)スクリーニングシーンであると判定した場合は、ワイヤレス内視鏡2における画像処理に係る圧縮率を比較的高い圧縮率として設定する。
一方、手技シーン判定部53が、(c)精査・処置シーンであると判定した場合は、ワイヤレス内視鏡2における画像処理に係る圧縮率を比較的低い圧縮率として設定するか、または、圧縮処理を行わないように設定する。
この後、プロセッサ側画像処理部133は、第1の実施形態と同様に、圧縮率算出部54において算出した前記圧縮率の情報を、プロセッサ側制御部31の制御下にプロセッサ側無線伝送部34に対して出力する。そして、当該圧縮率の情報は、プロセッサ側制御部31の制御下に、プロセッサ側無線伝送部34からワイヤレス内視鏡2に対して無線により送信される(ステップS27)。
以上説明したように本第2の実施形態の内視鏡システムによると、第1の実施形態と同様に、バッテリを搭載した携帯型電子内視鏡を有する内視鏡システムにおいて、手技シーンに応じて無線により伝送する内視鏡画像の圧縮率を変更し、これにより手技における総合的なデータ伝送量を減らすことができ、ひいては無線伝送における低消費電力化を実現することができる。
(第3の実施形態)
次に本発明の第3の実施形態について説明する。
次に本発明の第3の実施形態について説明する。
上述した第1の実施形態の内視鏡システムは、プロセッサ側画像処理部33において取得した撮像画像から内視鏡挿入部(または被写体)の「動き量」を算出し、この「動き量」の情報に基づいて手技シーン判定部53において手技シーンを判定したが、本第3の実施形態においては、ワイヤレス内視鏡2側の内視鏡側画像処理部において撮像した撮像画像から内視鏡挿入部(または被写体)の「動き量」を算出し、この「動き量」の情報に基づいて手技シーンを判定した後に、内視鏡側画像処理部において圧縮率を算出することを特徴とする。
すなわち、本第3の実施形態の内視鏡システムは、その基本的な構成は第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態に比して内視鏡側画像処理部およびプロセッサ側画像処理部における一部の構成を異にするものである。
したがって、ここでは、第1の実施形態と異なる部分の説明にとどめ、第1の実施形態と同様の部分についての説明は省略する。
図8は、本発明の第3の実施形態の内視鏡システムにおけるワイヤレス内視鏡側の画像処理部の構成を示したブロック図である。
図8に示すように、第3の実施形態においては、内視鏡側画像処理部123は、撮像部22において撮像した画像信号を取得する画像取得部151と、この画像取得部151において取得した画像信号に基づいてワイヤレス内視鏡2における挿入部41の体腔内における動き量の情報を取得する動き量情報取得部152と、この動き量情報取得部152において取得した動き量の情報から当該ワイヤレス内視鏡2を用いた手技における手技シーンを判定する手技シーン判定部153と、この手技シーン判定部153において判定した手技シーン、または、前記動き量情報取得部152において取得した動き量の情報から、当該内視鏡側画像処理部123において用いる画像の圧縮率を算出する圧縮率算出部154と、で主要部が構成されている。
このように本第3の実施形態のバッテリを搭載した携帯型電子内視鏡を有する内視鏡システムにおいても、手技シーンに応じて内視鏡画像の圧縮率を変更し、これにより手技における総合的なデータ伝送量を減らすことで無線伝送における低消費電力化を実現することができる。
また、本第3の実施形態においても、前記手技シーンの判定は、第1の実施形態と同様に、ワイヤレス内視鏡2における挿入部41の「動き量」の情報に基づいて判定する。
図8に戻って、画像取得部151は、撮像部22において撮像された画像信号を取得し、所定の画像処理(たとえばOB処理、ゲイン処理、ガンマ処理等)を施す一方で、処理後の画像信号を図示しない画像記憶部に出力するとともに動き量情報取得部152に出力する。
なお、前記画像記憶部は、前記処理後の画像信号を複数フレーム(時間的に連続した複数フレーム)分記憶するようになっている。動き量情報取得部152は、前記画像記憶部に記憶された複数フレームの画像に基づいて、撮像画像における被写体の動き量を算出する。
すなわち、第3の実施形態においても、たとえば、前記画像記憶部に記憶された複数フレームの画像における基準フレームの画像とその次のフレームの画像との間でマッチング処理を行って、その2つのフレーム画像の間の動きベクトルを算出する。そして、基準画像を1フレームずつずらしながら複数フレームにわたって順次動きベクトルを算出し、その複数の動きベクトルの平均値を動き量として算出する。
次に、このように構成された第3の実施形態の内視鏡システムの動作について図9を参照して説明する。
図9は、第3の実施形態の内視鏡システムにおけるワイヤレス内視鏡側の動作を示したフローチャートである。
図9に示すように、ワイヤレス内視鏡2における内視鏡側制御部21は、プロセッサ3との間において無線通信の接続を確立し(ステップS41)、この後内視鏡側制御部21は、撮像部22を制御してバッテリ25からの電力を電源として撮像を開始するとともに(ステップS42)、内視鏡側画像処理部123を制御して所定の画像処理を行う。
ここで内視鏡側制御部21は、内視鏡側画像処理部123を制御し、撮像部22において撮像した画像信号に対して適宜画像処理を施すとともに(ステップS43)、画像取得部151において処理後の画像信号を図示しない画像記憶部に出力するとともに動き量情報取得部152に出力する。
次に動き量情報取得部152は、前記画像記憶部に記憶された複数フレームの画像に基づいて、撮像画像における被写体の動き量を算出する(ステップS44)。具体的には、前記画像記憶部に記憶された複数フレームの画像における基準フレームの画像とその次のフレームの画像との間でマッチング処理を行って、その2つのフレーム画像の間の動きベクトルを算出し、基準画像を1フレームずつずらしながら複数フレームにわたって順次動きベクトルを算出し、その複数の動きベクトルの平均値を動き量として算出する(ステップS44)。
または、動き量情報取得部152において、上述したように、動き量として撮像画像の中央部の動き量及び周辺部の動き量等の複数位置での動き量を取得してもよい。
次に手技シーン判定部153は、動き量情報取得部152において取得した「動き量」に応じて、上述の如き分類される手技シーンを判定する(ステップS45)。
たとえば、動き量が大きい、または、動き量が特定のパターン(消化管の中を進む等)である場合は上述した(a)移動シーンまたは(b)スクリーニングシーンであると判定し、一方、動き量が小さい、または動き量が特定のパターン(被写体に正対している等)である場合は上述した(c)精査・処置シーンであると判定する。
そして圧縮率算出部154は、この手技シーン判定部153において判定した手技シーン、または、前記動き量情報取得部152において取得した動き量の情報から、当該内視鏡側画像処理部123において用いる画像の圧縮率を算出する(ステップS46)。
たとえば、手技シーン判定部153が、(a)移動シーンまたは(b)スクリーニングシーンであると判定した場合は、ワイヤレス内視鏡2における画像処理に係る圧縮率を比較的高い圧縮率として設定する。
一方、手技シーン判定部153が、(c)精査・処置シーンであると判定した場合は、ワイヤレス内視鏡2における画像処理に係る圧縮率を比較的低い圧縮率として設定するか、または、圧縮処理を行わないように設定する。
次に内視鏡側画像処理部123は、圧縮率算出部154において算出した圧縮率に基づいて適宜圧縮処理を施し(ステップS47)、当該圧縮処理を施した画像データを内視鏡側無線伝送部24からプロセッサ3に向けて無線にて伝送する(ステップS48)。
以上説明したように本第3の実施形態の内視鏡システムにおいても、バッテリを搭載した携帯型電子内視鏡を有する内視鏡システムにおいて、手技シーンに応じて内視鏡画像の圧縮率を変更し、これにより手技における総合的なデータ伝送量を減らすことができ、ひいては無線伝送における低消費電力化を実現することができる。
(第4の実施形態)
次に本発明の第4の実施形態について説明する。
次に本発明の第4の実施形態について説明する。
上述した第2の実施形態の内視鏡システムは、プロセッサ側画像処理部33において取得した撮像画像から内視鏡挿入部先端から被写体までの「距離」を算出し、この「距離」の情報に基づいて手技シーンを判定したが、本第4の実施形態においては、ワイヤレス内視鏡2側の内視鏡側画像処理部において撮像した撮像画像から内視鏡挿入部先端から被写体までの「距離」を算出し、この「距離」の情報に基づいて手技シーンを判定した後に、内視鏡側画像処理部において圧縮率を算出することを特徴とする。
すなわち、本第4の実施形態の内視鏡システムは、その基本的な構成は第2の実施形態と同様であるが、第2の実施形態に比して内視鏡側画像処理部およびプロセッサ側画像処理部における一部の構成を異にするものである。
したがって、ここでは、第2の実施形態と異なる部分の説明にとどめ、第2の実施形態と同様の部分についての説明は省略する。
図10は、本発明の第4の実施形態の内視鏡システムにおけるワイヤレス内視鏡側の画像処理部の構成を示したブロック図である。
図10に示すように、第4の実施形態においては、内視鏡側画像処理部223は、撮像部22において撮像した画像信号を取得する画像取得部151と、この画像取得部151において取得した画像信号に基づいてワイヤレス内視鏡2における挿入部41の体腔内における距離情報を取得する距離情報取得部155と、この距離情報取得部155において取得した距離情報から当該ワイヤレス内視鏡2を用いた手技における手技シーンを判定する手技シーン判定部153と、この手技シーン判定部153において判定した手技シーン、または、前記距離情報取得部155において取得した距離情報から、当該内視鏡側画像処理部223において用いる画像の圧縮率を算出する圧縮率算出部154と、で主要部が構成されている。
このように本第4の実施形態のバッテリを搭載した携帯型電子内視鏡を有する内視鏡システムにおいても、手技シーンに応じて内視鏡画像の圧縮率を変更し、これにより手技における総合的なデータ伝送量を減らすことで無線伝送における低消費電力化を実現することができる。
また、本第4の実施形態においても、前記手技シーンの判定は、第2の実施形態と同様に、ワイヤレス内視鏡2における挿入部41の先端から被写体までの「距離」の情報に基づいて判定する。
図10に戻って、画像取得部151は、撮像部22において撮像された画像信号を取得し、所定の画像処理(たとえばOB処理、ゲイン処理、ガンマ処理等)を施す一方で、処理後の画像信号を図示しない画像記憶部に出力するとともに距離情報取得部155に出力する。
距離情報取得部155は、前記画像記憶部に記憶された複数フレームの画像に基づいて、撮像画像における挿入部41の先端から被写体までの距離を算出する。
次に、このように構成された第4の実施形態の内視鏡システムの動作について図11を参照して説明する。
図11は、第4の実施形態の内視鏡システムにおけるワイヤレス内視鏡側の動作を示したフローチャートである。
図11に示すように、ワイヤレス内視鏡2における内視鏡側制御部21は、プロセッサ3との間において無線通信の接続を確立し(ステップS41)、この後内視鏡側制御部21は、撮像部22を制御してバッテリ25からの電力を電源として撮像を開始するとともに(ステップS42)、内視鏡側画像処理部223を制御して所定の画像処理を行う。
ここで内視鏡側制御部21は、内視鏡側画像処理部223を制御し、撮像部22において撮像した画像信号に対して適宜画像処理を施すとともに(ステップS43)、画像取得部151において処理後の画像信号を図示しない画像記憶部に出力するとともに距離情報取得部155に出力する。
次に距離情報取得部155は、前記画像記憶部に記憶された複数フレームの画像に基づいて、撮像画像における挿入部先端から被写体までの距離を算出する(ステップS54)。
次に手技シーン判定部153は、距離情報取得部155において取得した「距離情報」に応じて、上述の如き分類される手技シーンを判定する(ステップS45)。
そして圧縮率算出部154は、この手技シーン判定部153において判定した手技シーン、または、前記距離情報取得部155において取得した挿入部先端から被写体までの距離情報から、当該内視鏡側画像処理部223において用いる画像の圧縮率を算出する(ステップS46)。
たとえば、手技シーン判定部153が、(a)移動シーンまたは(b)スクリーニングシーンであると判定した場合は、ワイヤレス内視鏡2における画像処理に係る圧縮率を比較的高い圧縮率として設定する。
一方、手技シーン判定部153が、(c)精査・処置シーンであると判定した場合は、ワイヤレス内視鏡2における画像処理に係る圧縮率を比較的低い圧縮率として設定するか、または、圧縮処理を行わないように設定する。
次に内視鏡側画像処理部223は、圧縮率算出部154において算出した圧縮率に基づいて適宜圧縮処理を施し(ステップS47)、当該圧縮処理を施した画像データを内視鏡側無線伝送部24からプロセッサ3に向けて無線にて伝送する(ステップS48)。
以上説明したように本第4の実施形態の内視鏡システムにおいても、バッテリを搭載した携帯型電子内視鏡を有する内視鏡システムにおいて、手技シーンに応じて内視鏡画像の圧縮率を変更し、これにより手技における総合的なデータ伝送量を減らすことができ、ひいては無線伝送における低消費電力化を実現することができる。
なお、上述した第1および第3の実施形態においては、挿入部41に係る前記「動き量」を撮像部22において撮像した画像信号に基づいて算出するものとしたが、当該「動き量」の情報の取得はこれに限らず、たとえば、挿入部41等に設けた加速度センサ等により当該挿入部の「動き量」を直接的に検出するようにしてもよい。
また、上述した第2および第4の実施形態においては、挿入部41先端と被写体との前記「距離情報」を撮像部22において撮像した画像信号に基づいて算出するものとしたが、当該「距離情報」の取得はこれに限らず、たとえば、挿入部41等に設けた距離計測手段等により当該挿入部41先端と被写体との「距離」を直接的に検出するようにしてもよい。
また、上述した実施形態においては、圧縮率の設定を、前記(a)移動シーンおよび(b)スクリーニングシーンと、(c)精査・処置シーンとの2段階の設定としたがこれに限らず、たとえば、(a)移動シーン、(b)スクリーニングシーンまたは(c)精査・処置シーンの各シーンに応じた3段階に設定してもよい。
さらには、前記圧縮率の設定を、上述した各手技シーン毎に「動き量」または「距離情報」に応じてさらに複数の段階的もしくは連続的に可変するように設定してもよい。
本明細書における各「部」は、実施の形態の各機能に対応する概念的なもので、必ずしも特定のハードウェアやソフトウエア・ルーチンに1対1には対応しない。従って、本明細書では、実施の形態の各機能を有する仮想的回路ブロック(部)を想定して実施の形態を説明した。
また、本実施の形態における各手順の各ステップは、その性質に反しない限り、実行順序を変更し、複数同時に実行し、あるいは実行毎に異なった順序で実行してもよい。さらに、本実施の形態における各手順の各ステップの全てあるいは一部をハードウェアにより実現してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として例示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
本出願は、2014年10月3日に日本国に出願された特願2014−205137号公報を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲、図面に引用されたものとする。
本発明の実施形態は、内視鏡システム及びプロセッサに関し、特に、バッテリを搭載した携帯型電子内視鏡を有する内視鏡システム及び携帯型電子内視鏡と無線により接続されたプロセッサに関する。
本発明は係る事情に鑑みてなされたものであり、手技における総合的なデータ伝送量を減らすことで無線伝送における低消費電力化を実現し、長時間に亘る手技を完遂可能な内視鏡システム及びプロセッサを提供することを目的とする。
本発明の一態様の内視鏡システムは、被検体の体腔内に挿入する挿入部と、前記挿入部の先端部に配設された撮像部と、前記撮像部において撮像した被検体に係る画像信号に対して所定の圧縮処理を施し圧縮画像信号として出力する画像圧縮部と、前記画像圧縮部から出力された前記圧縮画像信号を無線により外部に伝送するための第1の無線伝送部と、を備えた内視鏡と、
前記第1の無線伝送部から伝送された前記圧縮画像信号を受信する第2の無線伝送部と、前記第2の無線伝送部において受信した前記圧縮画像信号に対して所定の画像処理を施す画像処理部と、前記内視鏡における前記挿入部が被検体の体腔内に挿入された状態において、当該挿入部からの複数の位置の距離の差に基づく物理量のパターンを検出する物理量検出部と、前記物理量検出部において検出した物理量に基づいて前記内視鏡を用いた手技シーンの種別を判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて前記画像圧縮部における圧縮処理に適用する圧縮率を算出する圧縮率算出部と、を備えたプロセッサと、
を具備する。
また、本発明の一態様のプロセッサは、所定の画像信号を圧縮処理した圧縮画像信号を無線により外部に伝送するための内視鏡に設けられた第1の無線伝送部から伝送された前記圧縮画像信号を受信する第2の無線伝送部と、前記第2の無線伝送部において受信した前記圧縮画像信号に対して所定の画像処理を施す画像処理部と、前記内視鏡における挿入部が被検体の体腔内に挿入された状態において、当該挿入部からの複数の位置の距離の差に基づく物理量のパターンを検出する物理量検出部と、前記物理量検出において検出した物理量に基づいて前記内視鏡を用いた手技シーンの種別を判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて前記画像圧縮部における圧縮処理に適用する圧縮率を算出する圧縮率算出部と、を備える。
前記第1の無線伝送部から伝送された前記圧縮画像信号を受信する第2の無線伝送部と、前記第2の無線伝送部において受信した前記圧縮画像信号に対して所定の画像処理を施す画像処理部と、前記内視鏡における前記挿入部が被検体の体腔内に挿入された状態において、当該挿入部からの複数の位置の距離の差に基づく物理量のパターンを検出する物理量検出部と、前記物理量検出部において検出した物理量に基づいて前記内視鏡を用いた手技シーンの種別を判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて前記画像圧縮部における圧縮処理に適用する圧縮率を算出する圧縮率算出部と、を備えたプロセッサと、
を具備する。
また、本発明の一態様のプロセッサは、所定の画像信号を圧縮処理した圧縮画像信号を無線により外部に伝送するための内視鏡に設けられた第1の無線伝送部から伝送された前記圧縮画像信号を受信する第2の無線伝送部と、前記第2の無線伝送部において受信した前記圧縮画像信号に対して所定の画像処理を施す画像処理部と、前記内視鏡における挿入部が被検体の体腔内に挿入された状態において、当該挿入部からの複数の位置の距離の差に基づく物理量のパターンを検出する物理量検出部と、前記物理量検出において検出した物理量に基づいて前記内視鏡を用いた手技シーンの種別を判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて前記画像圧縮部における圧縮処理に適用する圧縮率を算出する圧縮率算出部と、を備える。
本発明の実施形態は、携帯型内視鏡システム及びプロセッサに関し、特に、バッテリを搭載した携帯型電子内視鏡を有する携帯型内視鏡システム及び携帯型電子内視鏡と無線により接続されたプロセッサに関する。
本発明は係る事情に鑑みてなされたものであり、手技における総合的なデータ伝送量を減らすことで無線伝送における低消費電力化を実現し、長時間に亘る手技を完遂可能な携帯型内視鏡システム及びプロセッサを提供することを目的とする。
本発明の一態様の携帯型内視鏡システムは、携帯型内視鏡とプロセッサとを具備する携帯型内視鏡システムであって、前記携帯型内視鏡は、被検体の体腔内に挿入する挿入部と、前記挿入部の先端部に配設された撮像部と、前記撮像部において撮像した被検体に係る画像信号に対して所定の圧縮処理を施し圧縮画像信号として出力する画像圧縮部と、前記画像圧縮部から出力された前記圧縮画像信号を無線により前記プロセッサに向けて送信すると共に、前記プロセッサからの圧縮率の情報に係る信号を受信するための第1の無線伝送部と、前記撮像部、前記画像圧縮部および前記第1の無線伝送部を駆動するためのバッテリと、を備え、前記プロセッサは、前記第1の無線伝送部から伝送された前記圧縮画像信号を受信すると共に、前記圧縮率の情報に係る信号を前記携帯型内視鏡に向けて送信するための第2の無線伝送部と、前記第2の無線伝送部において受信した前記圧縮画像信号を取得する画像取得部と、前記携帯型内視鏡における前記挿入部が被検体の体腔内に挿入された状態において、前記第2の無線伝送部において受信し前記画像取得部が取得した前記圧縮画像信号に基づいて所定の物理量を検出する物理量取得部と、前記物理量取得部において検出した前記物理量に基づいて前記携帯型内視鏡を用いた手技シーンの種別を判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて前記画像圧縮部における圧縮処理に適用する前記圧縮率を算出する圧縮率算出部と、を備え、前記判定部は、前記物理量取得部において検出した前記物理量に基づいて、前記手技シーンが、前記挿入部の先端部を被検体の体腔内に挿入した後、目的部位に到達するまでの間であって当該挿入部の先端部を所定の高速で移動する移動シーン、前記挿入部の先端部が前記目的部位に到達した後においてスクリーニング観察を行うスクリーニングシーン、または、前記挿入部の先端部を被写体に接近させて精査観察もしくは処置を行う精査・処置シーンのいずれかであるかを判定し、前記圧縮率算出部は、前記判定部において判定した前記手技シーンの種別ごとに応じた前記圧縮率を算出すると共に、前記第2の無線伝送部に当該圧縮率の情報を伝達し、前記第2の無線伝送部は、前記圧縮率算出部において算出した前記圧縮率の情報に係る信号を前記携帯型内視鏡における前記第1の無線伝送部に向けて送信する。
また、本発明の一態様のプロセッサは、被検体の体腔内に挿入する挿入部と、前記挿入部の先端部に配設された撮像部と、前記撮像部において撮像した被検体に係る画像信号に対して所定の圧縮処理を施し圧縮画像信号として出力する画像圧縮部と、前記画像圧縮部から出力された前記圧縮画像信号を無線により外部に向けて送信すると共に、所定の圧縮率の情報に係る信号を受信するための第1の無線伝送部と、前記撮像部、前記画像圧縮部および前記第1の無線伝送部を駆動するためのバッテリと、を備えた携帯型内視鏡に接続されるプロセッサであって、前記第1の無線伝送部から伝送された前記圧縮画像信号を受信すると共に、前記圧縮率の情報に係る信号を前記携帯型内視鏡に向けて送信するための第2の無線伝送部と、前記第2の無線伝送部において受信した前記圧縮画像信号を取得する画像取得部と、前記携帯型内視鏡における前記挿入部が被検体の体腔内に挿入された状態において、前記第2の無線伝送部において受信し前記画像取得部が取得した前記圧縮画像信号に基づいて所定の物理量を検出する物理量取得部と、前記物理量取得部において検出した前記物理量に基づいて前記携帯型内視鏡を用いた手技シーンの種別を判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて前記画像圧縮部における圧縮処理に適用する前記圧縮率を算出する圧縮率算出部と、を備え、前記判定部は、前記物理量取得部において検出した前記物理量に基づいて、前記手技シーンが、前記挿入部の先端部を被検体の体腔内に挿入した後、目的部位に到達するまでの間であって当該挿入部の先端部を所定の高速で移動する移動シーン、前記挿入部の先端部が前記目的部位に到達した後においてスクリーニング観察を行うスクリーニングシーン、または、前記挿入部の先端部を被写体に接近させて精査観察もしくは処置を行う精査・処置シーンのいずれかであるかを判定し、前記圧縮率算出部は、前記判定部において判定した前記手技シーンの種別ごとに応じた前記圧縮率を算出すると共に、前記第2の無線伝送部に当該圧縮率の情報を伝達し、前記第2の無線伝送部は、前記圧縮率算出部において算出した前記圧縮率の情報に係る信号を前記携帯型内視鏡における前記第1の無線伝送部に向けて送信する。
また、本発明の他の態様の携帯型内視鏡システムは、被検体の体腔内に挿入する挿入部と、前記挿入部の先端部に配設された撮像部と、前記撮像部において撮像した被検体に係る画像信号に対して所定の圧縮処理を施し圧縮画像信号として出力する画像圧縮部と、前記画像圧縮部から出力された前記圧縮画像信号を無線により外部に伝送するための第1の無線伝送部と、前記撮像部、前記画像圧縮部および前記第1の無線伝送部を駆動するためのバッテリと、前記挿入部と前記撮像部と前記画像圧縮部と前記バッテリと、を備える携帯型内視鏡と、前記第1の無線伝送部から伝送された前記圧縮画像信号を受信する第2の無線伝送部と、前記圧縮画像信号を取得する画像取得部と、前記携帯型内視鏡における前記挿入部が被検体の体腔内に挿入された状態において、前記画像取得部が取得した前記圧縮画像信号に基づいて所定の物理量を検出する物理量取得部と、前記物理量取得部において検出した前記物理量に基づいて前記携帯型内視鏡を用いた手技シーンの種別を判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて前記画像圧縮部における圧縮処理に適用する圧縮率を算出する圧縮率算出部と、を備え、前記判定部は、前記物理量取得部において検出した前記物理量に基づいて、前記手技シーンが、前記挿入部の先端部を被検体の体腔内に挿入した後、目的部位に到達するまでの間であって当該挿入部の先端部を所定の高速で移動する移動シーン、前記挿入部の先端部が前記目的部位に到達した後においてスクリーニング観察を行うスクリーニングシーン、または、前記挿入部の先端部を被写体に接近させて精査観察もしくは処置を行う精査・処置シーンのいずれかであるかを判定し、前記圧縮率算出部は、前記判定部において判定した前記手技シーンの種別ごとに応じた前記圧縮率を算出する。
また、本発明の一態様のプロセッサは、被検体の体腔内に挿入する挿入部と、前記挿入部の先端部に配設された撮像部と、前記撮像部において撮像した被検体に係る画像信号に対して所定の圧縮処理を施し圧縮画像信号として出力する画像圧縮部と、前記画像圧縮部から出力された前記圧縮画像信号を無線により外部に向けて送信すると共に、所定の圧縮率の情報に係る信号を受信するための第1の無線伝送部と、前記撮像部、前記画像圧縮部および前記第1の無線伝送部を駆動するためのバッテリと、を備えた携帯型内視鏡に接続されるプロセッサであって、前記第1の無線伝送部から伝送された前記圧縮画像信号を受信すると共に、前記圧縮率の情報に係る信号を前記携帯型内視鏡に向けて送信するための第2の無線伝送部と、前記第2の無線伝送部において受信した前記圧縮画像信号を取得する画像取得部と、前記携帯型内視鏡における前記挿入部が被検体の体腔内に挿入された状態において、前記第2の無線伝送部において受信し前記画像取得部が取得した前記圧縮画像信号に基づいて所定の物理量を検出する物理量取得部と、前記物理量取得部において検出した前記物理量に基づいて前記携帯型内視鏡を用いた手技シーンの種別を判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて前記画像圧縮部における圧縮処理に適用する前記圧縮率を算出する圧縮率算出部と、を備え、前記判定部は、前記物理量取得部において検出した前記物理量に基づいて、前記手技シーンが、前記挿入部の先端部を被検体の体腔内に挿入した後、目的部位に到達するまでの間であって当該挿入部の先端部を所定の高速で移動する移動シーン、前記挿入部の先端部が前記目的部位に到達した後においてスクリーニング観察を行うスクリーニングシーン、または、前記挿入部の先端部を被写体に接近させて精査観察もしくは処置を行う精査・処置シーンのいずれかであるかを判定し、前記圧縮率算出部は、前記判定部において判定した前記手技シーンの種別ごとに応じた前記圧縮率を算出すると共に、前記第2の無線伝送部に当該圧縮率の情報を伝達し、前記第2の無線伝送部は、前記圧縮率算出部において算出した前記圧縮率の情報に係る信号を前記携帯型内視鏡における前記第1の無線伝送部に向けて送信する。
また、本発明の他の態様の携帯型内視鏡システムは、被検体の体腔内に挿入する挿入部と、前記挿入部の先端部に配設された撮像部と、前記撮像部において撮像した被検体に係る画像信号に対して所定の圧縮処理を施し圧縮画像信号として出力する画像圧縮部と、前記画像圧縮部から出力された前記圧縮画像信号を無線により外部に伝送するための第1の無線伝送部と、前記撮像部、前記画像圧縮部および前記第1の無線伝送部を駆動するためのバッテリと、前記挿入部と前記撮像部と前記画像圧縮部と前記バッテリと、を備える携帯型内視鏡と、前記第1の無線伝送部から伝送された前記圧縮画像信号を受信する第2の無線伝送部と、前記圧縮画像信号を取得する画像取得部と、前記携帯型内視鏡における前記挿入部が被検体の体腔内に挿入された状態において、前記画像取得部が取得した前記圧縮画像信号に基づいて所定の物理量を検出する物理量取得部と、前記物理量取得部において検出した前記物理量に基づいて前記携帯型内視鏡を用いた手技シーンの種別を判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて前記画像圧縮部における圧縮処理に適用する圧縮率を算出する圧縮率算出部と、を備え、前記判定部は、前記物理量取得部において検出した前記物理量に基づいて、前記手技シーンが、前記挿入部の先端部を被検体の体腔内に挿入した後、目的部位に到達するまでの間であって当該挿入部の先端部を所定の高速で移動する移動シーン、前記挿入部の先端部が前記目的部位に到達した後においてスクリーニング観察を行うスクリーニングシーン、または、前記挿入部の先端部を被写体に接近させて精査観察もしくは処置を行う精査・処置シーンのいずれかであるかを判定し、前記圧縮率算出部は、前記判定部において判定した前記手技シーンの種別ごとに応じた前記圧縮率を算出する。
Claims (9)
- 被検体の体腔内に挿入する挿入部と、
前記挿入部の先端部に配設された撮像部と、
前記撮像部において撮像した被検体に係る画像信号に対して所定の圧縮処理を施し圧縮画像信号として出力する画像圧縮部と、
前記画像圧縮部から出力された前記圧縮画像信号を無線により外部に伝送するための第1の無線伝送部と、
を備えた内視鏡と、
前記第1の無線伝送部から伝送された前記圧縮画像信号を受信する第2の無線伝送部と、
前記第2の無線伝送部において受信した前記圧縮画像信号に対して所定の画像処理を施す画像処理部と、
前記内視鏡を用いた手技シーンの種別を判定する判定部と、
前記判定部の判定結果に基づいて前記画像圧縮部における圧縮処理に適用する圧縮率を算出する圧縮率算出部と、
を備えたプロセッサと、
を具備することを特徴とする内視鏡システム。 - 前記内視鏡における前記挿入部が被検体の体腔内に挿入された状態において、当該挿入部に係る所定の物理量を検出する物理量検出部をさらに備え、
前記判定部は、前記物理量検出部において検出した物理量に基づいて前記内視鏡を用いた手技シーンの種別を判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。 - 前記物理量検出部は、前記挿入部の、前記被検体の体腔内における動き量に係る情報を前記物理量として検出する
ことを特徴とする請求項2に記載の内視鏡システム。 - 前記物理量検出部は、前記内視鏡における前記撮像部において撮像した前記画像信号に基づいて、前記挿入部の、前記被検体の体腔内における動き量に係る情報を前記物理量として検出する
ことを特徴とする請求項3に記載の内視鏡システム。 - 前記内視鏡における前記挿入部に設けた加速度検出部をさらに備え、
前記物理量検出部は、前記加速度検出部において検出した、前記挿入部の、前記被検体の体腔内における動き量に係る情報を前記物理量として検出する
ことを特徴とする請求項3に記載の内視鏡システム。 - 前記物理量検出部は、前記挿入部の先端部と前記被検体の体腔内における所定の被写体との距離に係る情報を前記物理量として検出する
ことを特徴とする請求項2に記載の内視鏡システム。 - 前記物理量検出部は、前記内視鏡における前記撮像部において撮像した前記画像信号に基づいて、前記挿入部の先端部と前記被検体の体腔内における所定の被写体との距離に係る情報を前記物理量として検出する
ことを特徴とする請求項6に記載の内視鏡システム。 - 前記内視鏡における前記挿入部に設けた距離計測部をさらに備え、
前記物理量検出部は、前記距離計測部において検出した、前記挿入部の先端部と前記被検体の体腔内における所定の被写体との距離に係る情報を前記物理量として検出する
ことを特徴とする請求項6に記載の内視鏡システム。 - 前記内視鏡を用いた手技シーンは、被検体の体腔内に前記挿入部を挿入した後、手技の目的部位に到達するまでの間において当該挿入部を移動するシーン、前記挿入部が前記目的部位に到達した後にスクリーニング観察を行うシーン、または、前記スクリーニング観察の後に、前記目的部位を精査観察するもしくは所定の処置を行うシーンのいずれかである
ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
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