JPS6342985A - 金属コ−ド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ゴム物品、特に空気入シタイヤのベルト補強
材として使用されている一金属コードの耐コード折れ性
と軽量化、低転がり抵抗性を両立させる金属コードの改
良技術に関する。

従来の技術 ゴム物品、特に空気入シラシアルタイヤに於いて、その
補強層として金属コードが従来よシ広く使用されている
。例えば、乗用車用ラジアルタイヤのベルト補強層とし
ては４本乃至５本この金属コードが補強材として使用さ
れる場合の重要な要件として、金属コードが被覆ゴム中
に適切に埋設され、充分に両者が接着していなければな
らない。被覆ゴムが金属コード内に充分浸透していなか
ったシ、接着状態が悪かったシすると、ゴム中の水分や
外気よシ浸入した水分等によシ金属コードのフィラメン
トに腐食が発生し、金属コードのフィラメントが折れた
す、コードとゴム間におけるセパレーション現象を起こ
すといった欠点がめった。

この問題を解決すべく、従来よ）種々の方策が検討され
ている。特公昭６０−４９４２　ｒ号公報においては各
フィラメントの相互間で不等間隔をなす離散域のほか、
少なくとも１つの隣接相互間で離隔し、残シの隣接相互
間では接触する、部分的な接触域を含んで、長手方向に
不規則な断面分布をなす金属コードが開示され、実公昭
５８−４８５９２号公報には、撚りのあまい部分と締っ
た部分とを交互に構成する撚り構造を有するスチールコ
ードが開示されている。

一方、空気入９タイヤの転がり抵抗性の改善や省資源の
見地から、空気入シタイヤの軽量化が望まれており、空
気入シタイヤの補強層の厚さを薄くするため補強用金属
コードの撚構成の簡素化が試みられている。例えば特開
昭５９−１６８１９８号公報においては、空気入シタイ
ヤのような弾性製品補強用金属コードとして、第１の方
向へ一緒にねじれた２本のフィラメントからなる１本の
ストランドと、このストランドの撚方向と反対の方向に
さらに１本のフィラメントをらせん状に配置するという
、３本の金属フィラメントよりなる金属コードが開示さ
れている。

発明が解決しようとする問題点 前記特開昭５９−５９−１６ｌ１号公報に開示された３
本撚金属コードは２本のフィラメントでなる１本のスト
ランドと１本の撚フィラメントとの間に被覆ゴムが浸透
することをめざしたものであるが、２本のフィラメント
を撚り合わせてから、さらにもう１回他のフィラメント
と撚り合わさなければならず、製造コストがかさむばか
りでなく、圧縮疲労性が悪いという問題があった。

また、撚本数が５本の場合では、撚本数が少構成するよ
うに撚るのは　　　　　。

コードに張力が加わると撚りのあまい部分が締ってしま
うため、空気入シタイヤの補強用として用いた場合、被
覆ゴムのコードへの浸透が困難となる問題があった。

以上の問題点を克服し、被覆ゴムがコード内に浸透し易
い撚本数が５本である金属コードを得るためには、結局
、特公昭６０−４９４２１号公報に開示された金属コー
ドを被覆ゴムがさらに浸透しやすいように改良すること
が有効であると考えられた。

本発明の目的は金属コードを構成するフィラメント本数
を５本に簡素化し、空気入りタイヤ等の弾性製品の軽量
化を図ると共に、被覆ゴムの金緘コード内への浸透を改
善し、腐食しにくくすることによりコード折れ性および
セパレーション性を改良した金属コードを提供すること
にある。

本発明の構成は同じフィラメント直径ｄを有する３本の
金属フィラメントを同一方向に撚合せてなる金属コード
において、最も長いフィラメント中心間距離Ｌｍａｘ　
　と最も短かいフィラメント中心間距離Ｌｍ１ｎとが、
それぞれＬｍａｘ≧ｔ、ｏ　ｓ　ａおよびＬｍ１ｎ≧ｄ
ならびに、Ｌｍａｘ　７５ｍ１ｎ　　≧１．０５を満足
し、撚ピンチが６．５乃至２ｏｍで、かつコード１本当
シ５．Ｏｋｇの荷重を掛けた場合０．２乃至１．２％の
伸度Ｐを有することを特徴とする金属コードである。Ｌ
ｍａｘがｔＯＳｄ未満であったシ、Ｌｍａｘ　／　Ｌｍ
ｉｎが１．０５未満であると被覆ゴムの浸透が急激に低
下してしまう。ＬｍａｘとＬｍｉｎとの関係は第１図に
示す通シである。　　　　　・ Ｌｍａｘ　は太きければ大きい程、被覆ゴムの浸透性と
いう点では有利ではあるが、Ｌｍａｘが３．Ｏｄを越え
るとコードの撚り乱れが起こ９易くな）、フィラメント
の引き揃えが悪くなり、コードの強力が低下してしまう
。

またＬｍａｘ　　が１．５ｄ以上である領域が金°属コ
ードの任意の長手方向５０．の長さにおいて５０％以上
好ましくは５０％以上、実用上特に好ましくは５０〜９
５％存在していると、被覆ゴムの浸透性の点でさらに好
ましく、コードのフィラメント折れ性やコード・ゴム間
セパレーション性も著しく改善される。

コード１本当ｐ５．０ｋＰ荷重を掛けた場合の伸度Ｐを
０．２乃至１．２％と限定したのは０．２％未満では被
覆ゴムの浸透性が低く、１．２％を越えると裁断コード
の端部が撚９乱れを生じ易く、金属コードとゴムとのカ
レンダ一時にコード張力をコントロールしにくくなると
いう、作業性上の問題が起こるからである。この伸［Ｐ
が０．４乃至０．８％であれば上記のゴム浸透性及び作
業性の点でさらに好ましい。

本発明金属コードの撚ピッチを６．５乃至２０關と限定
したのは、６．５層未満であると、コード製造時の生産
性が低下するばかりでなく、製造された金属コードの被
覆ゴム浸透性も低下するからであシ、また２０ｍを越え
ると金属コードの座曲疲労による耐コード折れ性が大き
く低下してしまうからである。

本発明において、金属コードを構成するフィラメントの
直径は、用途により適宜選定されるべきものであるが、
乗用車用ラジアルタイヤのベルト補強材として用いる場
合は、フィラメント直径ｄが０．１２乃至０．４０ｍで
あることが好ましく、重車両用扁平ラジアルタイヤのカ
ーカスプライとして用いる場合はｏ、＋ｓｙ１ｇ乃至０
５０正であることが好ましい。結局、空気入りラジアル
タイヤ用としては０．１５乃至０．４０龍が好ましい。

乗用車用ラジアルタイ−Ｙのベルト補強材としてフィラ
メント直径ｄが０１２ｍｍ未満であるとコード強力が小
さ過ぎ、重車両用扁平ラジアルタイヤのカーカスプライ
としてフィラメント直径ｄが０．１５關未満であるとカ
ーカスプライを１層にすることが難しくなる。

また、乗用車用ラジアルタイヤのベルト補強材としてフ
ィラメント直径が０．４０朋を超えたシ、重車両用扁平
ラジアルタイヤのカーカス１ライとしてフィラメント直
径が０．５０ｙを超えるとコードの疲労性が低下するば
かりでなく、タイヤ重量が重くなり又製造時の生産性が
著しく低下するので好ましくない。

本発明の金属コードとしては、その種類は限定されない
が、入手し易く安価である点からスチールコードが好ま
しく、この場合フィラメントは、その表面がゴムとの接
着を良好にするため、Ｃｕ　、　Ｓｎ　、　ｚｎ　　等
あるいはこれらにＮ１やＣＯを含んだ合金によって被覆
されていてもかまわない。

更に本発明において使用する金属コードは以下のように
して製造することができる。即ちあらかじめブリフォー
マ−にて過大に型づけしたフィラメント３本を撚り合せ
てコードにする。

必要に応じ撚った後に、所定の５に）荷重時伸度Ｐを持
つようにローラ等でコード径方向に圧縮コード状態での
最大径をＡ１及びフィラメント　″をほぐした時の最大
振幅をＢとした時、型づけの程度である型づけ率は譬Ｘ
　Ｉ　ＯＯ（７）で表わされる。過大に型づけするとは
前記型づけ率が１００％を超えることを表わす。型づけ
率を１００％以上に大きくするほどコードはいわゆるオ
ープン構造となりゴムが浸透しやすくなる。

ゴムの浸透性、コード強力、及びタイヤ製造時の作業性
上から型づけ率は好ましくは１２０〜２００Ｘが好まし
い。実際にゴム浸透性１００％を得るためには型づけ率
を１５０％程度とすることが好ましい。

ただし、型づけ率が５００％を越えると製造時コードの
撚り乱れが起き易くなり被覆するゴムゲージが厚くなっ
てタイヤ重量増加を招くので注意を要する。

従って、フィラメントの型づけ率が１００％を超え、２
００％以下であることが好ましい。

コードを構成する各フィラメントの型づけ率は必ずしも
同じである必要はないが、各フィラメント間の型づけ率
が大きく異なるとコードのフィラメント強力利用率が低
下し好ましくない。

１００％未満ではクローズド構造となりゴムが浸透しな
い。

Ｌｍ　ａｘ　　を大きくするためには、各フィラメント
型づけ率を大きくするばかりでなく、１本のフィラメン
トのみ型づけ率を変えたり、型づけの位相を変えてもよ
い。

本発明の金漠コードは被覆ゴムがコード内部によく浸透
し、耐腐食性が大幅に改良されるので、従来、耐腐食疲
労性がやや劣るとされていた高抗張カスチール線材が好
適に用いられ、この適用により、フィラメント直径を小
さくできるので、空気入りラジアルタイヤの補強材とし
て用いた時、さらにタイヤの軽量化及び転が９抵抗の低
減に効果を奏し得る。高抗張カスチール線材を得るため
にはスチール線材の炭素含有量を多くしたり、スチール
線材の引き抜き時に減面率を大きくしたりする。本発明
の金属コードに用いるスチールフィラメントとしては炭
素含有率が０．７５〜０．８５重量％で、抗張力が２８
０　ｋｙ　／　朋２以上であることが好ましい。

炭素含有率が０．７５重量％未満、又は抗張力が２ｓｏ
ｋｇ／龍２未満ではスチールフィラメント直径を小さく
する効果が実質的に得られず、炭素含有率が０．８５重
量％を超えるとコード製造時にフィラメント破断が発生
し易くなる。

以下本発明の一具体例を図面に基づいて説明する。

第３函及び第４図において、Ａ、Ｂ、Ｃはそれぞれフィ
ラメントであり、本発明金属コードの長手方向の形状と
、各切断面での断面図を表わす。第５図の金属コードは
型づけ率が２本のフィラメントに、Ｂは１１０％である
が、他の１本のフィラメントＣは１５０％とし、フィラ
メントＡの位相をずらした。第４図の金属コードは、各
フィラメントの型づけ軍は１５０％であるが、２本のタ
イプメン）Ａ、Ｂの型づけの位相をずらした。第５図、
第４図いづれもわかりやすいように長手方向を圧縮して
図示した。

本発明の金属コードはチューブラ−タイプの撚機、バン
チャータイプの撚機のいづれの撚機でも製造できる。

実施例 真ちゅうメツキを施した炭素含有ｉ０．８２％で抗張力
が２９５ｋＰ／Ｉ！ｌＩ２であるスチールフイラメン）
　（０，５ｍ直径）を５本撚９合せた１×５構造のもの
１１種類の金属コードを作成した。

各コードは、各フィラメントの型づけ率を表のようにか
えた。

実験Ｉ＆８．９のコードはそれぞれ＠３図第４Ｌ′？１
に示すコードである。いづれのコードもチューブラ−タ
イプの通常の撚機により撚り合わせた。燃った後、実験
Ａｌｌ以外のコードはローラーにて撚り上ったコードの
伸度Ｐｔ−調整し九これら金属コードをサイズ＋７ｓｓ
Ｒ＋４の乗用車用ラジアルタイヤの２層のベルト補強層
のうちタイヤ接地部に近い外側のベルト層に用い、被覆
ゴム５０％モジュラス２５１ｔ、ｑ／ｃｎｒ’により埋
設した。タイヤは１０種類の金属コードを全て言本のタ
イヤ中に埋設する、−わゆるウェイタイヤにより実験条
件が同一になるようにした。

上記試作タイヤから、金属コードを採取してコード中央
部にゴムがほぼ完全に浸透している部分の長さを測定し
、ゴム浸透反をコード全長に対する完全にゴムが浸透し
ている畏さの比率（％）で表わした。ざらに上記試作タ
イヤ５本の接地部にそれぞれ、１１種類の金属コードに
達するような直径５ｆｌの穴を１１本あけ、屋外ドラム
試験機にて、ＪＩＳ正規内圧、Ｊ工ｓ正規荷重で水を散
布しながら時速９０−／Ｈで５万一連続走行させた後、
前記穴の位置に相当する金属コー、ドを採取し、埋設ゴ
ムとの接着界面がどの位の長さにわたって接着低下して
いるかをコードの腐食長さく０）として評価した。

ここで伸度Ｐは全長２ｏｃｒｎの金属コードに５、Ｏｋ
ｐの荷重を掛けた場合の伸度（％）であり、Ｓ（％）と
は金属コードの任意の長手方向５０寵の長さにおいて、
Ｌｍａｘ　　が１．５ｄ以上で゛ある領域の割合（％）
である。

実験ノに２〜１０の金属コードは耐腐食性が著しく改善
され、特に実験屋２〜６．８〜１０はカレンダ一作業性
も良好であった。実験Ａｌｌはカレンダー後裁断したコ
ード埋設ゴムシートの端部でコードの撚り乱れが大きく
、作業性が低下した。

発明の効果 以上のような構成からなる本発明の金属コードをゴム製
品の補強材として用いれば、被覆ゴムがコードの長手方
向及び断面方向に十分に浸透しているため、外傷による
水分の浸入に起因する金属コード表面の錆の拡散が防止
される。

そのため金属コードの腐食によるコードとゴムとの接着
力低下によるコード折れ性やセパレーション現象が大幅
に改善され、本発明の金属コードを用いたゴムとの複合
体は使用寿命が著しく改善される。このため本発明の複
合体の空気入クラシアルタイヤに用いられて優れた効果
を奏するばかりでなく、ベルトコンベア、ゴムクローラ
、ホース等の工業用品に広範囲に用いることかできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の金属コードにおけるＬｍａｘとＬｍＬ
ｎ　　との関係を示す模式図、第２図（イ）、（ロ）は
夫々フィラメントのコード状態での最大径Ａとフィラメ
ントをほぐしたときの最犬襲巾Ｂを示す概念図第５（２
）および第４図は本発明の金属コードの各種実施態様の
長手方向の形状と各切断面での断面図を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 同じフィラメント直径ｄを有する３本の金属フィラメン
   トを同一方向に撚合せてなる金属コードにおいて、最も
   長いフィラメント中心間距離Ｌｍａｘと最も短かいフィ
   ラメント中心間距離Ｌｍｉｎとが、それぞれＬｍａｘ≧
   １．０５ｄおよびＬｍｉｎ≧ｄならびに、Ｌｍａｘ／Ｌ
   ｍｉｎ≧１．０５を満足し、撚ピッチが６．５乃至２０
   ｍｍで、かつコード１本当り５．０ｋｇの荷重を掛けた
   場合０．２乃至１．２％の伸度を有することを特徴とす
   る金属コード。