JPH1174573A - 超伝導素子回路とその製造方法および超伝導デバイス - Google Patents
超伝導素子回路とその製造方法および超伝導デバイスInfo
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- JPH1174573A JPH1174573A JP9232882A JP23288297A JPH1174573A JP H1174573 A JPH1174573 A JP H1174573A JP 9232882 A JP9232882 A JP 9232882A JP 23288297 A JP23288297 A JP 23288297A JP H1174573 A JPH1174573 A JP H1174573A
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Landscapes
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- Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 基板の表面に予め所定のパターン形状を付与
し、この表面に酸化物超伝導薄膜を形成することによ
り、超伝導体の加工劣化を抑制した超伝導素子回路を提
供する。 【解決手段】 MgO基板11上に、超伝導回路を構成
する素子部および配線部を凸部として形成した後、その
凸部を横断するように断面が左右非対称のV字状溝部を
形成した。さらに、基板上にBi2Sr2CaCu2Ox薄
膜13を成膜した後、高温アニールにより配向結晶化し
た薄膜14とし、V字状溝部の段差部分においてジョセ
フソン特性を示す超伝導素子回路とした。
し、この表面に酸化物超伝導薄膜を形成することによ
り、超伝導体の加工劣化を抑制した超伝導素子回路を提
供する。 【解決手段】 MgO基板11上に、超伝導回路を構成
する素子部および配線部を凸部として形成した後、その
凸部を横断するように断面が左右非対称のV字状溝部を
形成した。さらに、基板上にBi2Sr2CaCu2Ox薄
膜13を成膜した後、高温アニールにより配向結晶化し
た薄膜14とし、V字状溝部の段差部分においてジョセ
フソン特性を示す超伝導素子回路とした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速・高感度の動
作が期待される超伝導デバイスの要素部品となる超伝導
素子回路とその製造方法、および超伝導デバイスに関す
るものである。
作が期待される超伝導デバイスの要素部品となる超伝導
素子回路とその製造方法、および超伝導デバイスに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年発見された酸化物超伝導体の中に
は、その超伝導臨界温度が液体窒素温度を超えるものが
あり、超伝導体の応用分野を大きく広げることとなっ
た。エレクトロニクス分野に応用が期待されている超伝
導デバイスに関しては、基本的要素部品である高周波用
伝送線路やフィルター、高周波ミキサーなど多くの種類
が挙げられる。また、これらのデバイスを構成するため
の超伝導接合としては、超伝導薄膜の面内の粒界を利用
した接合が試作されている(例えば、高田進、応用物
理、Vol.62、p.443(1993))。これら
の超伝導デバイスは、超伝導体固有の特性である、通常
金属よりも低い高周波表面抵抗や高い電流密度、大きな
非線形特性を利用しようとするものである。
は、その超伝導臨界温度が液体窒素温度を超えるものが
あり、超伝導体の応用分野を大きく広げることとなっ
た。エレクトロニクス分野に応用が期待されている超伝
導デバイスに関しては、基本的要素部品である高周波用
伝送線路やフィルター、高周波ミキサーなど多くの種類
が挙げられる。また、これらのデバイスを構成するため
の超伝導接合としては、超伝導薄膜の面内の粒界を利用
した接合が試作されている(例えば、高田進、応用物
理、Vol.62、p.443(1993))。これら
の超伝導デバイスは、超伝導体固有の特性である、通常
金属よりも低い高周波表面抵抗や高い電流密度、大きな
非線形特性を利用しようとするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、超伝導
デバイスを作製する際には、酸化物超伝導体のパターン
形成を行う必要があり、パターン形成の工程で超伝導特
性が大きく劣化することが報告されている。特に、超伝
導回路の主要部分となるジョセフソン素子部において
は、特性を保ったままパターン形成することが困難であ
った。
デバイスを作製する際には、酸化物超伝導体のパターン
形成を行う必要があり、パターン形成の工程で超伝導特
性が大きく劣化することが報告されている。特に、超伝
導回路の主要部分となるジョセフソン素子部において
は、特性を保ったままパターン形成することが困難であ
った。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑み、超伝導特性
を大きく劣化させることなく形成し得る超伝導素子回路
とその製造方法、およびこの超伝導素子回路を構成要素
として含む超伝導デバイスを提供することを目的とす
る。
を大きく劣化させることなく形成し得る超伝導素子回路
とその製造方法、およびこの超伝導素子回路を構成要素
として含む超伝導デバイスを提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の超伝導素子回路は、基板上に、回路配線の
少なくとも一部に相当する凸部を形成し、この凸部を横
断するように段差部分を形成し、前記基板上に酸化物超
伝導薄膜を成膜することにより構成されたことを特徴と
する。このような構成とすることにより、酸化物超伝導
薄膜にパターン形成などの加工を施すことなく製造でき
て、加工に伴う超伝導特性の劣化を抑制し得る超伝導特
性に優れた超伝導素子回路とすることができる。
め、本発明の超伝導素子回路は、基板上に、回路配線の
少なくとも一部に相当する凸部を形成し、この凸部を横
断するように段差部分を形成し、前記基板上に酸化物超
伝導薄膜を成膜することにより構成されたことを特徴と
する。このような構成とすることにより、酸化物超伝導
薄膜にパターン形成などの加工を施すことなく製造でき
て、加工に伴う超伝導特性の劣化を抑制し得る超伝導特
性に優れた超伝導素子回路とすることができる。
【0006】また、前記超伝導素子回路にあっては、前
記段差部分において、前記酸化物超伝導薄膜がジョセフ
ソン接合を構成することが好ましい。この好ましい例に
よれば、能動素子であるジョセフソン素子をその特性を
劣化させることなく回路の一部に導入することできる。
記段差部分において、前記酸化物超伝導薄膜がジョセフ
ソン接合を構成することが好ましい。この好ましい例に
よれば、能動素子であるジョセフソン素子をその特性を
劣化させることなく回路の一部に導入することできる。
【0007】また、本発明の超伝導素子回路の別の構成
は、基板上に成膜された酸化物超伝導薄膜を回路配線の
少なくとも一部として含む超伝導素子回路であって、前
記酸化物超伝導薄膜は、前記基板上に形成された凸部
と、この凸部を横断するように形成された段差部分とを
含む領域に成膜され、この段差部分に成膜された酸化物
超伝導薄膜がジョセフソン特性を示すことを特徴とす
る。このような構成とすることにより、前述と同様、加
工に伴う超伝導特性の劣化を抑制し得る超伝導特性に優
れた超伝導素子回路とすることができる。
は、基板上に成膜された酸化物超伝導薄膜を回路配線の
少なくとも一部として含む超伝導素子回路であって、前
記酸化物超伝導薄膜は、前記基板上に形成された凸部
と、この凸部を横断するように形成された段差部分とを
含む領域に成膜され、この段差部分に成膜された酸化物
超伝導薄膜がジョセフソン特性を示すことを特徴とす
る。このような構成とすることにより、前述と同様、加
工に伴う超伝導特性の劣化を抑制し得る超伝導特性に優
れた超伝導素子回路とすることができる。
【0008】前記超伝導素子回路においては、前記段差
部分が、断面が略V字状の凹部に含まれることが好まし
い。この好ましい例によれば、略V字状の凹部(溝部)
を形成することにより、前記段差部分を超伝導回路の一
部に容易に取り込むことができる。
部分が、断面が略V字状の凹部に含まれることが好まし
い。この好ましい例によれば、略V字状の凹部(溝部)
を形成することにより、前記段差部分を超伝導回路の一
部に容易に取り込むことができる。
【0009】また、前記超伝導素子回路においては、前
記略V字状の凹部に含まれる2つの斜面の傾斜角度が異
なることが好ましく、具体的には、前記2つの斜面が、
前記基板の表面を基準として、それぞれ2°以上30°
未満および30°以上90°未満の傾斜角度を有するこ
とが好ましい。この好ましい例によれば、酸化物超伝導
体の結晶の配向方向を制御でき、良好なジョセフソン接
合を確実に形成することができる。すなわち、ジョセフ
ソン結合を構成する前記段差部分の前記基板の表面に対
する傾斜角度は、30°以上90°未満であることが好
ましい。一方、他方の斜面は、酸化物超伝導薄膜の結晶
配向の制御を考慮すると、前述のように2°以上30°
未満であることが好ましい。なお、傾斜角度を定める基
準となる基板の表面は、未加工の基板表面である。
記略V字状の凹部に含まれる2つの斜面の傾斜角度が異
なることが好ましく、具体的には、前記2つの斜面が、
前記基板の表面を基準として、それぞれ2°以上30°
未満および30°以上90°未満の傾斜角度を有するこ
とが好ましい。この好ましい例によれば、酸化物超伝導
体の結晶の配向方向を制御でき、良好なジョセフソン接
合を確実に形成することができる。すなわち、ジョセフ
ソン結合を構成する前記段差部分の前記基板の表面に対
する傾斜角度は、30°以上90°未満であることが好
ましい。一方、他方の斜面は、酸化物超伝導薄膜の結晶
配向の制御を考慮すると、前述のように2°以上30°
未満であることが好ましい。なお、傾斜角度を定める基
準となる基板の表面は、未加工の基板表面である。
【0010】また、前記超伝導素子回路においては、前
記段差部分の高低差が、前記酸化物薄膜の膜厚よりも大
きいことが好ましい。この好ましい例によれば、良好な
ジョセフソン接合を確実に形成することができる。な
お、このとき、段差部分の高低差と超伝導薄膜の膜厚と
の差を制御することにより超伝導素子の特性を制御する
ことができる。
記段差部分の高低差が、前記酸化物薄膜の膜厚よりも大
きいことが好ましい。この好ましい例によれば、良好な
ジョセフソン接合を確実に形成することができる。な
お、このとき、段差部分の高低差と超伝導薄膜の膜厚と
の差を制御することにより超伝導素子の特性を制御する
ことができる。
【0011】また、前記超伝導素子回路においては、前
記段差部分に形成される前記酸化物超伝導体薄膜がブリ
ッジ部を構成し、このブリッジ部の幅が10μm以下で
あることが好ましい。この好ましい例によれば、良好な
ジョセフソン接合を超伝導回路に導入することができ
る。
記段差部分に形成される前記酸化物超伝導体薄膜がブリ
ッジ部を構成し、このブリッジ部の幅が10μm以下で
あることが好ましい。この好ましい例によれば、良好な
ジョセフソン接合を超伝導回路に導入することができ
る。
【0012】本発明の超伝導デバイスは、前記いずれか
の超伝導素子回路を含むことを特徴とするものであっ
て、特に限定されるものではないが、例えば、磁気セン
サー、電磁波センサー、論理回路などであり、具体的に
は、超伝導量子干渉素子(SQUID)、SQUIDを
含む磁気センサー用デバイス、さらには、GHz帯〜T
Hz帯を対象とした共振器、フィルタ、アンテナなどで
ある。
の超伝導素子回路を含むことを特徴とするものであっ
て、特に限定されるものではないが、例えば、磁気セン
サー、電磁波センサー、論理回路などであり、具体的に
は、超伝導量子干渉素子(SQUID)、SQUIDを
含む磁気センサー用デバイス、さらには、GHz帯〜T
Hz帯を対象とした共振器、フィルタ、アンテナなどで
ある。
【0013】本発明の超伝導素子回路の製造方法は、基
板上に凸部を形成し、この凸部を横断するように段差部
分を形成し、前記基板上に酸化物超伝導薄膜を成膜する
ことにより、前記凸部および前記段差部分に成膜された
酸化物超伝導薄膜を回路配線の少なくとも一部として含
むようにしたことを特徴とする。このような構成とする
ことにより、酸化物超伝導体の加工劣化を抑制した超伝
導素子回路の合理的な製造方法であって、能動素子であ
るジョセフソン素子と受動素子である高周波線路素子と
を同時に形成し得る、加工工程が削減された製造方法と
することができる。前記段差部分は、基板の任意の位置
に、単数または複数を設けることが可能である。
板上に凸部を形成し、この凸部を横断するように段差部
分を形成し、前記基板上に酸化物超伝導薄膜を成膜する
ことにより、前記凸部および前記段差部分に成膜された
酸化物超伝導薄膜を回路配線の少なくとも一部として含
むようにしたことを特徴とする。このような構成とする
ことにより、酸化物超伝導体の加工劣化を抑制した超伝
導素子回路の合理的な製造方法であって、能動素子であ
るジョセフソン素子と受動素子である高周波線路素子と
を同時に形成し得る、加工工程が削減された製造方法と
することができる。前記段差部分は、基板の任意の位置
に、単数または複数を設けることが可能である。
【0014】前記超伝導素子回路の製造方法において
は、前記基板上に酸化物超伝導薄膜をアモルファス状態
または多結晶状態で成膜し、高温アニールにより前記酸
化物超伝導薄膜を結晶化することが好ましい。また、前
記超伝導素子回路の製造方法においては、前記基板上に
液相成長により酸化物超伝導薄膜を成膜することが好ま
しい。これらの好ましい例によれば、酸化物超伝導体の
結晶性を向上させることができ、超伝導特性をさらに向
上させることができる。
は、前記基板上に酸化物超伝導薄膜をアモルファス状態
または多結晶状態で成膜し、高温アニールにより前記酸
化物超伝導薄膜を結晶化することが好ましい。また、前
記超伝導素子回路の製造方法においては、前記基板上に
液相成長により酸化物超伝導薄膜を成膜することが好ま
しい。これらの好ましい例によれば、酸化物超伝導体の
結晶性を向上させることができ、超伝導特性をさらに向
上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。超伝導素子回路を形成する基板としては、
例えば、MgO、SrTiO3、NdGaO3、LaSr
GaO4、Nd:YAlO3などが使用できる。なお、M
gO、SrTiO3、NdGaO3については、(10
0)面を使用することが好ましい。
て説明する。超伝導素子回路を形成する基板としては、
例えば、MgO、SrTiO3、NdGaO3、LaSr
GaO4、Nd:YAlO3などが使用できる。なお、M
gO、SrTiO3、NdGaO3については、(10
0)面を使用することが好ましい。
【0016】凸部および段差部分(具体的には凸部を横
断するように形成されるV字状の溝部など)は、レジス
トを用いたフォトリソグラフィーにより形成することが
できる。すなわち、所定のパターンにレジストを塗布
し、乾式または湿式のエッチングにより基板を加工して
線条回路パターンとなる凸部を形成した後、同様の方法
により、凸部に、V字状またはこれに類する形状を有す
る溝部を形成すればよい。V字状溝部は、例えば、イオ
ン照射による乾式エッチングを基板斜め上方から実施す
ることにより形成することができる。
断するように形成されるV字状の溝部など)は、レジス
トを用いたフォトリソグラフィーにより形成することが
できる。すなわち、所定のパターンにレジストを塗布
し、乾式または湿式のエッチングにより基板を加工して
線条回路パターンとなる凸部を形成した後、同様の方法
により、凸部に、V字状またはこれに類する形状を有す
る溝部を形成すればよい。V字状溝部は、例えば、イオ
ン照射による乾式エッチングを基板斜め上方から実施す
ることにより形成することができる。
【0017】このように加工した基板に成膜する酸化物
超伝導薄膜としては、特に制限されるものではなく、従
来知られているものを用いることができる。また、成膜
の方法も、従来公知の蒸着法、スパッタリング法などを
使用することができる。酸化物超伝導薄膜は、前述のよ
うに、アモルファス状態または多結晶状態として成膜
し、その後に高温アニールを施して配向性を付与するこ
とが好ましい。最初から配向結晶薄膜を形成するよりも
大きく、しかも臨界電流密度が大きい薄膜とすることが
できるからである。
超伝導薄膜としては、特に制限されるものではなく、従
来知られているものを用いることができる。また、成膜
の方法も、従来公知の蒸着法、スパッタリング法などを
使用することができる。酸化物超伝導薄膜は、前述のよ
うに、アモルファス状態または多結晶状態として成膜
し、その後に高温アニールを施して配向性を付与するこ
とが好ましい。最初から配向結晶薄膜を形成するよりも
大きく、しかも臨界電流密度が大きい薄膜とすることが
できるからである。
【0018】また、V字状溝部の深さ(D)と酸化物超
伝導薄膜の膜厚(d)とは、D>dの関係を満たすこと
が好ましい。さらに、基板に設けた凸部(突起部分)の
高さ(H)は、V字状溝部の深さ(D)よりも大きい
(H>D)ことが好ましい。すなわち、H>D>dであ
ることが最も好ましい。
伝導薄膜の膜厚(d)とは、D>dの関係を満たすこと
が好ましい。さらに、基板に設けた凸部(突起部分)の
高さ(H)は、V字状溝部の深さ(D)よりも大きい
(H>D)ことが好ましい。すなわち、H>D>dであ
ることが最も好ましい。
【0019】また、V字状溝部は、左右非対称であっ
て、両斜面の傾斜が異なることが好ましい。両斜面の好
ましい傾斜角度は、前述のように、それぞれ2°以上3
0°未満および30°以上90°未満である。この範囲
の角度にあるV字状溝部に酸化物超伝導薄膜を形成した
場合には、図1に示すような配向性を有する薄膜とする
ことができる。図1において、傾きの大きい斜面(傾斜
角度22)に形成された薄膜の膜厚は、傾きの小さい斜
面(傾斜角度21)に形成された薄膜の膜厚よりも小さ
くなっている。
て、両斜面の傾斜が異なることが好ましい。両斜面の好
ましい傾斜角度は、前述のように、それぞれ2°以上3
0°未満および30°以上90°未満である。この範囲
の角度にあるV字状溝部に酸化物超伝導薄膜を形成した
場合には、図1に示すような配向性を有する薄膜とする
ことができる。図1において、傾きの大きい斜面(傾斜
角度22)に形成された薄膜の膜厚は、傾きの小さい斜
面(傾斜角度21)に形成された薄膜の膜厚よりも小さ
くなっている。
【0020】
(実施例1)図2は、本発明の超伝導素子を含む超伝導
回路の製造工程の一例を説明する概略断面図である。以
下、図2に基いて説明する。
回路の製造工程の一例を説明する概略断面図である。以
下、図2に基いて説明する。
【0021】まず、基板11表面にポジレジスト12を
塗布し(図2(a))、フォトリソグラフィー法により
基板11上にレジストパターンを形成した後、乾式また
は湿式エッチング技術により、所望の回路図に基いて伝
送線路部、フィルター部などの超伝導素子部に対応する
部分を線状の凸部パターンとして形成した(図2
(b))。凸部の高さは約1.5μmとした。基板11
としては厚さ0.5mmのMgO(100)を用いた。
塗布し(図2(a))、フォトリソグラフィー法により
基板11上にレジストパターンを形成した後、乾式また
は湿式エッチング技術により、所望の回路図に基いて伝
送線路部、フィルター部などの超伝導素子部に対応する
部分を線状の凸部パターンとして形成した(図2
(b))。凸部の高さは約1.5μmとした。基板11
としては厚さ0.5mmのMgO(100)を用いた。
【0022】次に、凸部の任意の位置、すなわちジョセ
フソン接合を形成したい位置に断面が非対称V字状であ
る溝部を形成した。溝部の形成方法としては、フォトリ
ソグラフィー法およびイオンエッチングを採用した。ま
ず、凸部を形成した基板表面に再びポジレジスト12を
塗布し(図2(c))、フォトリソグラフィー法により
溝部を形成する箇所のレジストを除去した後、アルゴン
イオンを基板面に対して斜めに照射してエッチングした
(図2(d))。この方法によれば、アルゴンイオンの
照射角度を調整することで、形成するV字状溝部の2つ
の斜面の傾斜角度を、前述の好ましい角度に容易に調整
することができた。この溝部の深さは、前記凸部の高さ
より小さい値である約250nmとした。この後、レジ
ストを除去して基板表面を清浄に洗浄した(図2
(e))。以下、ここまでの工程を経て得られた基板を
「加工基板」という。なお、溝部を形成した凸部部分
は、前述の凸部形成の段階で予めブリッジ形状となるよ
うに加工しておき、溝部はこのブリッジ部を横断するよ
うに形成した。ブリッジ部は幅を10μm以下とし、溝
部の斜面が基板面と滑らかにつながる長さに加工した。
フソン接合を形成したい位置に断面が非対称V字状であ
る溝部を形成した。溝部の形成方法としては、フォトリ
ソグラフィー法およびイオンエッチングを採用した。ま
ず、凸部を形成した基板表面に再びポジレジスト12を
塗布し(図2(c))、フォトリソグラフィー法により
溝部を形成する箇所のレジストを除去した後、アルゴン
イオンを基板面に対して斜めに照射してエッチングした
(図2(d))。この方法によれば、アルゴンイオンの
照射角度を調整することで、形成するV字状溝部の2つ
の斜面の傾斜角度を、前述の好ましい角度に容易に調整
することができた。この溝部の深さは、前記凸部の高さ
より小さい値である約250nmとした。この後、レジ
ストを除去して基板表面を清浄に洗浄した(図2
(e))。以下、ここまでの工程を経て得られた基板を
「加工基板」という。なお、溝部を形成した凸部部分
は、前述の凸部形成の段階で予めブリッジ形状となるよ
うに加工しておき、溝部はこのブリッジ部を横断するよ
うに形成した。ブリッジ部は幅を10μm以下とし、溝
部の斜面が基板面と滑らかにつながる長さに加工した。
【0023】さらに、加工基板上に、酸化物超伝導薄膜
として、ホモロガス系の一連の銅酸化物の層状物質の一
つであるBi2Sr2CaCu2Oxを、スパッタリング法
によりアモルファス状態で約200nm堆積させた(図
2(f))。なお、酸化物超伝導体としては、前記ホモ
ロガス系を形成するいずれかの複合銅酸化物超伝導体で
あっても構わない。その後、高温アニールを、800〜
850℃で、酸素と窒素の混合雰囲気(内、酸素2〜1
5%)で行うことにより、前記酸化物超伝導体を配向結
晶化させた(図2(g))。
として、ホモロガス系の一連の銅酸化物の層状物質の一
つであるBi2Sr2CaCu2Oxを、スパッタリング法
によりアモルファス状態で約200nm堆積させた(図
2(f))。なお、酸化物超伝導体としては、前記ホモ
ロガス系を形成するいずれかの複合銅酸化物超伝導体で
あっても構わない。その後、高温アニールを、800〜
850℃で、酸素と窒素の混合雰囲気(内、酸素2〜1
5%)で行うことにより、前記酸化物超伝導体を配向結
晶化させた(図2(g))。
【0024】高温アニールを行った酸化物超伝導薄膜は
結晶性が向上しており、その結晶粒は5μm角ほどの大
きさの四角状であった。回路の線状部分(V字状溝部を
設けていない部分)で臨界電流密度を評価したところ、
約106A/cm2であった。この値は、高温アニールを
行う前に比べ10倍以上大きな値であり、高温アニール
により超伝導特性が向上していることが確認できた。
結晶性が向上しており、その結晶粒は5μm角ほどの大
きさの四角状であった。回路の線状部分(V字状溝部を
設けていない部分)で臨界電流密度を評価したところ、
約106A/cm2であった。この値は、高温アニールを
行う前に比べ10倍以上大きな値であり、高温アニール
により超伝導特性が向上していることが確認できた。
【0025】また、V字状溝部の両斜面上に堆積した超
伝導薄膜の断面を観察し、結晶の配向方向を評価したと
ころ、図1に示したような配向が確認でき、傾斜角度の
大きい斜面上の膜厚が他の領域に比べて薄いことが確認
できた。このV字状溝部を形成した部分に電流を印加し
て電流−電圧特性を評価したところ、図3のようにトン
ネル型の非線形性が確認でき、この部分に非線形性の超
伝導素子(ジョセフソン素子)が形成されていることが
確認できた。
伝導薄膜の断面を観察し、結晶の配向方向を評価したと
ころ、図1に示したような配向が確認でき、傾斜角度の
大きい斜面上の膜厚が他の領域に比べて薄いことが確認
できた。このV字状溝部を形成した部分に電流を印加し
て電流−電圧特性を評価したところ、図3のようにトン
ネル型の非線形性が確認でき、この部分に非線形性の超
伝導素子(ジョセフソン素子)が形成されていることが
確認できた。
【0026】この超伝導素子のトンネル特性は、使用し
た銅酸化物超伝導体が超伝導相である銅酸化物層と絶縁
層との超格子構造により、その結晶単位胞を構成してい
るため、前記単位胞がそのままトンネル接合となってい
ると考えられる。このことは、溝部深さと酸化物超伝導
体膜の膜厚との差を調整することにより、このトンネル
特性が容易に制御できることが確認できたことからも判
断できる。さらに、この超伝導素子は、臨界電流値と全
体の素子抵抗の積であるIcRn値が約520mV以上で
あった。この時、V字状溝部の高さと酸化物超伝導体膜
厚との差が約50nmで、前記酸化物超伝導体の単位胞
の長さが1.5nmであることから見積もると、得られ
たトンネル特性は約33個のトンネル接合が直列に連な
ったアレイ素子のものであると考えられる。この時、1
接合当たりのIcRn値は約16mVである。この高いI
cRn値は、この接合素子がミリ波やサブミリ波領域まで
応答することを示している。
た銅酸化物超伝導体が超伝導相である銅酸化物層と絶縁
層との超格子構造により、その結晶単位胞を構成してい
るため、前記単位胞がそのままトンネル接合となってい
ると考えられる。このことは、溝部深さと酸化物超伝導
体膜の膜厚との差を調整することにより、このトンネル
特性が容易に制御できることが確認できたことからも判
断できる。さらに、この超伝導素子は、臨界電流値と全
体の素子抵抗の積であるIcRn値が約520mV以上で
あった。この時、V字状溝部の高さと酸化物超伝導体膜
厚との差が約50nmで、前記酸化物超伝導体の単位胞
の長さが1.5nmであることから見積もると、得られ
たトンネル特性は約33個のトンネル接合が直列に連な
ったアレイ素子のものであると考えられる。この時、1
接合当たりのIcRn値は約16mVである。この高いI
cRn値は、この接合素子がミリ波やサブミリ波領域まで
応答することを示している。
【0027】また、本発明の超伝導素子を含む回路が機
能することを確認するため、上記の製造方法によりジョ
セフソン接合を特定の部分に形成した超伝導素子回路を
作製し、基板の裏面に導電体として金薄膜を2μm堆積
してグランド面を形成し、RF周波数として約125G
Hzを、局部発振周波数として約120GHzを入力し
たとき、中間周波数約5GHzを出力するミキサーを作
製し、このミキサーが作動することを確認した。また、
同様のトンネル特性は、超伝導相である銅酸化物と絶縁
層との超格子構造を結晶構造にもつTl系超伝導体など
の他の銅酸化物超伝導体を用いても確認された。
能することを確認するため、上記の製造方法によりジョ
セフソン接合を特定の部分に形成した超伝導素子回路を
作製し、基板の裏面に導電体として金薄膜を2μm堆積
してグランド面を形成し、RF周波数として約125G
Hzを、局部発振周波数として約120GHzを入力し
たとき、中間周波数約5GHzを出力するミキサーを作
製し、このミキサーが作動することを確認した。また、
同様のトンネル特性は、超伝導相である銅酸化物と絶縁
層との超格子構造を結晶構造にもつTl系超伝導体など
の他の銅酸化物超伝導体を用いても確認された。
【0028】(実施例2)実施例1と同様の方法によ
り、基板上に形成した凸部の高さが約10μm、凸部に
形成したV字状溝部の深さが約1μmである加工基板を
得た。この加工基板に、酸化物の溶液を用いた液相成長
法により、酸化物超伝導体を約0.8μmの膜厚で堆積
した。堆積した超伝導薄膜の結晶粒は四角状で、大きさ
が10μm角以上であった。V字状溝部を形成した部分
の電流−電圧特性を評価したところ、図4のようなトン
ネル型の非線形性が確認できた。以上の結果から、液相
成長による酸化物超伝導薄膜の形成によっても、実施例
1と同様に、ジョセフソン接合を含む、超伝導特性の良
好な超伝導素子回路を得られることが確認できた。
り、基板上に形成した凸部の高さが約10μm、凸部に
形成したV字状溝部の深さが約1μmである加工基板を
得た。この加工基板に、酸化物の溶液を用いた液相成長
法により、酸化物超伝導体を約0.8μmの膜厚で堆積
した。堆積した超伝導薄膜の結晶粒は四角状で、大きさ
が10μm角以上であった。V字状溝部を形成した部分
の電流−電圧特性を評価したところ、図4のようなトン
ネル型の非線形性が確認できた。以上の結果から、液相
成長による酸化物超伝導薄膜の形成によっても、実施例
1と同様に、ジョセフソン接合を含む、超伝導特性の良
好な超伝導素子回路を得られることが確認できた。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
酸化物超伝導薄膜にパターン形成などの加工を施すこと
なく製造できて、加工に伴う超伝導特性の劣化を抑制し
得る、超伝導特性に優れた超伝導素子回路を提供するこ
とができる。
酸化物超伝導薄膜にパターン形成などの加工を施すこと
なく製造できて、加工に伴う超伝導特性の劣化を抑制し
得る、超伝導特性に優れた超伝導素子回路を提供するこ
とができる。
【0030】また、本発明によれば、この超伝導素子回
路を効率的に製造する方法であって、特に、能動素子で
あるジョセフソン素子と、受動素子としての高周波線路
素子とを同時に形成することができる点に特徴を有し、
回路作製プロセスの合理化を可能とする超伝導素子回路
の製造方法を提供することができる。
路を効率的に製造する方法であって、特に、能動素子で
あるジョセフソン素子と、受動素子としての高周波線路
素子とを同時に形成することができる点に特徴を有し、
回路作製プロセスの合理化を可能とする超伝導素子回路
の製造方法を提供することができる。
【0031】さらに、本発明によれば、前記超伝導素子
回路を構成要素とすることにより、酸化物超伝導体の特
性を活かした優れたデバイスとなる超伝導デバイスを提
供することができる。
回路を構成要素とすることにより、酸化物超伝導体の特
性を活かした優れたデバイスとなる超伝導デバイスを提
供することができる。
【図1】 本発明の超伝導素子回路に形成された凹部に
成膜された酸化物超伝導薄膜の配向の例を示す断面図で
ある。
成膜された酸化物超伝導薄膜の配向の例を示す断面図で
ある。
【図2】 本発明の超伝導素子回路の製造方法の一例で
ある工程を説明する概略断面図である。
ある工程を説明する概略断面図である。
【図3】 実施例1で作製した非線形超伝導素子部の電
流−電圧特性を示す図である。
流−電圧特性を示す図である。
【図4】 実施例2で作製した非線形超伝導素子部の電
流−電圧特性を示す図である。
流−電圧特性を示す図である。
11 基板 12 レジスト 13 アモルファス状態または多結晶状態の酸化物超伝
導薄膜 14 配向結晶化した酸化物超伝導薄膜 21、22 V字状溝部を構成する斜面の傾斜角度
導薄膜 14 配向結晶化した酸化物超伝導薄膜 21、22 V字状溝部を構成する斜面の傾斜角度
Claims (13)
- 【請求項1】 基板上に、回路配線の少なくとも一部に
相当する凸部を形成し、この凸部を横断するように段差
部分を形成し、前記基板上に酸化物超伝導薄膜を成膜す
ることにより構成されたことを特徴とする超伝導素子回
路。 - 【請求項2】 前記段差部分において、前記酸化物超伝
導薄膜がジョセフソン接合を構成する請求項1に記載の
超伝導素子回路。 - 【請求項3】 基板上に成膜された酸化物超伝導薄膜を
回路配線の少なくとも一部として含む超伝導素子回路で
あって、前記酸化物超伝導薄膜は、前記基板上に形成さ
れた凸部と、この凸部を横断するように形成された段差
部分とを含む領域に成膜され、この段差部分に成膜され
た酸化物超伝導薄膜がジョセフソン特性を示すことを特
徴とする超伝導素子回路。 - 【請求項4】 前記段差部分が、断面が略V字状の凹部
に含まれる請求項1〜3のいずれかに記載の超伝導素子
回路。 - 【請求項5】 前記略V字状の凹部に含まれる2つの斜
面の傾斜角度が異なる請求項4に記載の超伝導素子回
路。 - 【請求項6】 前記2つの斜面が、前記基板の表面を基
準として、それぞれ2°以上30°未満および30°以
上90°未満の傾斜角度を有する請求項5に記載の超伝
導素子回路。 - 【請求項7】 前記段差部分の前記基板の表面に対する
傾斜角度が30°以上90°未満である請求項1〜4の
いずれかに記載の超伝導素子回路。 - 【請求項8】 前記段差部分の高低差が、前記酸化物薄
膜の膜厚よりも大きい請求項1〜7のいずれかに記載の
超伝導素子回路。 - 【請求項9】 前記段差部分に形成される酸化物超伝導
体薄膜がブリッジ部を構成し、このブリッジ部の幅が1
0μm以下である請求項1〜8のいずれかに記載の超伝
導素子回路。 - 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の超伝
導素子回路を含む超伝導デバイス。 - 【請求項11】 基板上に凸部を形成し、この凸部を横
断するように段差部分を形成し、前記基板上に酸化物超
伝導薄膜を成膜することにより、前記凸部および前記段
差部分に成膜された酸化物超伝導薄膜を回路配線の少な
くとも一部として含むようにしたことを特徴とする超伝
導素子回路の製造方法。 - 【請求項12】 前記基板上に酸化物超伝導薄膜をアモ
ルファス状態または多結晶状態で成膜し、高温アニール
により前記酸化物超伝導薄膜を結晶化する請求項11に
記載の超伝導素子回路の製造方法。 - 【請求項13】 前記基板上に液相成長により酸化物超
伝導薄膜を成膜する請求項11または12に記載の超伝
導素子回路の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9232882A JPH1174573A (ja) | 1997-08-28 | 1997-08-28 | 超伝導素子回路とその製造方法および超伝導デバイス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9232882A JPH1174573A (ja) | 1997-08-28 | 1997-08-28 | 超伝導素子回路とその製造方法および超伝導デバイス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1174573A true JPH1174573A (ja) | 1999-03-16 |
Family
ID=16946327
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9232882A Pending JPH1174573A (ja) | 1997-08-28 | 1997-08-28 | 超伝導素子回路とその製造方法および超伝導デバイス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1174573A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002246664A (ja) * | 2001-02-14 | 2002-08-30 | Japan Science & Technology Corp | 単結晶固有ジョセフソン接合テラヘルツ検出器 |
JP2003069097A (ja) * | 2001-08-27 | 2003-03-07 | Japan Science & Technology Corp | 固有ジョセフソン素子を含む集積回路による量子電圧標準装置 |
JP2003069095A (ja) * | 2001-08-27 | 2003-03-07 | Japan Science & Technology Corp | 固有ジョセフソン素子を含む集積回路によるミリ波・サブミリ波受信機 |
-
1997
- 1997-08-28 JP JP9232882A patent/JPH1174573A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002246664A (ja) * | 2001-02-14 | 2002-08-30 | Japan Science & Technology Corp | 単結晶固有ジョセフソン接合テラヘルツ検出器 |
JP2003069097A (ja) * | 2001-08-27 | 2003-03-07 | Japan Science & Technology Corp | 固有ジョセフソン素子を含む集積回路による量子電圧標準装置 |
JP2003069095A (ja) * | 2001-08-27 | 2003-03-07 | Japan Science & Technology Corp | 固有ジョセフソン素子を含む集積回路によるミリ波・サブミリ波受信機 |
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