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JPH1155081A - フリップフロップ回路および回路設計システム - Google Patents

フリップフロップ回路および回路設計システム

Info

Publication number
JPH1155081A
JPH1155081A JP9213623A JP21362397A JPH1155081A JP H1155081 A JPH1155081 A JP H1155081A JP 9213623 A JP9213623 A JP 9213623A JP 21362397 A JP21362397 A JP 21362397A JP H1155081 A JPH1155081 A JP H1155081A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flip
pulse
signal
circuit
flop
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9213623A
Other languages
English (en)
Inventor
Ichiro Kumada
一郎 隈田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP9213623A priority Critical patent/JPH1155081A/ja
Priority to KR1019980031999A priority patent/KR19990023415A/ko
Publication of JPH1155081A publication Critical patent/JPH1155081A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K3/00Circuits for generating electric pulses; Monostable, bistable or multistable circuits
    • H03K3/02Generators characterised by the type of circuit or by the means used for producing pulses
    • H03K3/027Generators characterised by the type of circuit or by the means used for producing pulses by the use of logic circuits, with internal or external positive feedback
    • H03K3/037Bistable circuits
    • H03K3/0372Bistable circuits of the primary-secondary type
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K3/00Circuits for generating electric pulses; Monostable, bistable or multistable circuits
    • H03K3/01Details
    • H03K3/012Modifications of generator to improve response time or to decrease power consumption
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K5/00Manipulating of pulses not covered by one of the other main groups of this subclass
    • H03K5/13Arrangements having a single output and transforming input signals into pulses delivered at desired time intervals
    • H03K5/135Arrangements having a single output and transforming input signals into pulses delivered at desired time intervals by the use of time reference signals, e.g. clock signals

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • Logic Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 セルベース方式での利用が容易で、且つレイ
アウト面積が小さく、低消費電力、高速なセルおよびそ
れを用いた回路設計システムを実現する。 【解決手段】 パルス発生回路10とフリップフロップ
L1〜L4からなるスルーラッチ20をセルベース方式
の基本セルとして登録し、LSI設計に利用する。パル
ス発生回路10は、クロック信号CKに同期して幅の狭
い正と負のパルスCKP,XCKPを生成し、フリップ
フロップL1〜L4に供給し、パルスCKPがハイレベ
ルのとき、各フリップフロップは入力端子Dに入力され
た信号をそれぞれのフリップフロップ内部に取り込み、
パルスCKPがローレベルの間に取り込まれた信号を保
持して出力端子Qに出力するので、一つの基本セル内に
パルス発生回路とその負荷となるラッチ回路が含まれて
おり、自動配置配線でセットアップやホールドタイムが
変動せず、誤動作の発生を回避できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フリップフロップ
回路、特にレイアウト面積の削減、低消費電力化および
高速化を実現可能なフリップフロップ回路およびそれを
用いた回路設計システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のDフリップフロップの一構成例を
図33に示している。図示のよう本例のDフリップフロ
ップD−FFはマスターとスレーブの2つのスルーラッ
チMSTとSLVを縦列接続して構成されている。図3
4はその動作のタイミングチャートを示している。図示
のように、マスタスルーラッチMSTとスレーブスルー
ラッチSLVにそれぞれクロック信号CKとその反転信
号XCKが与えられ、クロック信号のエッジ付近、即ち
セットアップタイムTS とホールドタイムTH で規定さ
れる期間のデータが読み込まれ、保持される。本来1ビ
ットの情報を記憶するにはスルーラッチ1個で良いが、
クロックのエッジでデータを取り込む機能を実現するた
めにマスタースルーラッチMSTとスレーブスルーラッ
チSLVの2つのスルーラッチが用いられている。
【0003】上記のDフリップフロップD−FFはセル
化しやすく、タイミング設計もしやすいことから、セル
ベース方式でLSI設計において多用されている。また
同期イネーブル機能が必要な場合は通常図35に示すよ
うにDフリップフロップD−FFのD入力の前にセレク
タSを付加し、イネーブル信号ENがイネーブル状態の
時のみ入力データDinをDフリップフロップD−FFの
D入力に伝え、イネーブル信号ENがディスエーブル状
態の時にはDフリップフロップD−FFの出力QをDフ
リップフロップのD入力にフィードバックすることで実
現する。
【0004】一方、図36に示すような帰還回路を用い
たパルス発生回路で元のクロックから細いパルスを作
り、これで図37のようなスルーラッチを複数駆動し、
パルスを充分細くすることで、一つのスルーラッチで従
来のDフリップフロップと同様にクロックエッジ付近で
のデータの取り込み動作を行うことが可能である。
【0005】またパルス生成を同期イネーブル信号EN
をラッチした信号SENで制御し同期イネーブル機能を実
現している。ただし、このような手法はタイミング検証
や動作保証の問題から、フルカスタム設計のデータパス
部のようなフリップフロップ間の信号伝搬遅延が把握し
やすく、且つコントロールしやすい部分にのみ用いられ
てきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のDフリップフロップは、1ビットの記憶に2つのス
ルーラッチを使用するため、レイアウト面積および消費
電力が大きく、セットアップタイムTS も長い。非同期
クリアや非同期プリセット機能を付加する場合には、マ
スターとスレーブの2つのスルーラッチ両方にクリアま
たはプリセットの機能を付ける必要がある。また、同期
イネーブルをセレクタ付加で実現する場合はさらにレイ
アウト面積および消費電力の増加を招き、且つセットア
ップタイムが悪化するという不利益がある。
【0007】一方、クロック信号から細いパルスを生成
し、スルーラッチに供給してDフリップフロップと等価
な動作を実現する方法は、一つのパルス発生回路で複数
のスルーラッチを駆動すれば、回路規模および消費電力
の低減、セットアップタイムが改善が図れ、また、同期
イネーブル機能についても同様に改善される。
【0008】しかしながらこのような細いパルスを利用
し、スルーラッチをDフリップフロップの代わりに用い
る方法はフルカスタム的なLSI設計手法のデータパス
部で使うというのが従来の常識であった。なぜなら、よ
りゲート当たりの設計工数が少なくて済むセルベース方
式でのLSI設計に用いる場合は、回路を基本セルに分
割し、これらの基本セルの配置配線を自動配置配線CA
Dで行うため、厳密な負荷容量や配線距離のコントロー
ルが難しい。
【0009】従って、例えばパルス発生回路とスルーラ
ッチを別々な基本セルとして用意し、それらを自動配置
配線して接続すると、配線負荷がばらつくためにパルス
幅不足等による誤動作の可能性が高くなる。
【0010】誤動作を防ぐためにパルス発生回路とスル
ーラッチを同一セル内に配置し各部の負荷を固定した場
合でも、図36に示すパルス発生回路では、元のクロッ
ク信号CKの立ち上がりからスルーラッチを駆動するパ
ルスCKP、XCKPの終了までの遅延、すなわち図3
8のd3がゲートG2、G3、G4、G5の遅延総和の
約2倍となるため大きく、その結果として全体を従来の
Dフリップフロップと等価なセルとして利用する場合、
元のクロック信号CKから見て、データ取り込みに必要
なホールドタイムが大きくなり大規模LSI設計が困難
となる。
【0011】逆にセットアップタイムはパルス発生回路
の遅延(図38のd1)によって減少し、場合によって
はマイナスの値となる。その場合にゲートレベルシミュ
レーターやスタティックタイミングアナライザではマイ
ナスのセットアップがうまく扱えない場合が多く、最高
動作周波数等を見積る場合に正確な値が得られないとい
う問題が起きる。
【0012】また、図36の回路ではパルス生成のフィ
ードバックループ内と同期イネーブル機能のためのラッ
チにダイナミックな回路を用いているため元のクロック
信号CKのハイレベル期間でノードND1とノードND
2がハイインピーダンス状態で値を保持するため、クロ
ック信号CKのハイレベル期間の長さに制限がある。こ
れをスタティック化した場合は回路規模が増大する。
【0013】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、パルス発生回路とスルーラッチ
を用いるにもかかわらず、セルベース方式での利用が容
易で、従来のDフリップフロップと置き換え可能、且つ
小面積、低消費電力、高速なセルを提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のフリップフロップ回路は、外部から入力さ
れたクロック信号に応じて、入力信号を保持して出力す
るフリップフロップ回路であって、上記クロック信号に
応じて、所定の幅を有するパルスを生成するパルス発生
回路と、上記パルス発生回路で生成されたパルスの入力
タイミングで上記入力信号を保持し、保持した信号を出
力する少なくとも一つのラッチ回路とを有する。
【0015】また、本発明では、好適には上記パルス発
生回路は、外部からの動作制御信号に応じて動作/停止
状態が制御され、上記パルス発生回路は、外部からのモ
ード制御信号に応じて、上記クロック信号または生成さ
れた上記パルスの何れかを上記ラッチ回路に供給する。
さらに、上記パルス発生回路は、外部からの状態制御信
号に応じて、上記パルスの発生を停止させることで、上
記ラッチ回路の新たな信号入力を阻止し、上記出力信号
を所定のレベルに保持する。
【0016】また、本発明のフリップフロップ回路は、
外部から入力されたクロック信号に応じて、入力信号を
保持して出力するフリップフロップ回路であって、上記
クロック信号を所定の時間だけ遅延して、遅延クロック
信号を出力する遅延回路と、上記クロック信号と上記遅
延クロック信号に基づいて、所定の論理演算を行い、上
記遅延回路の遅延時間に応じた幅を有するパルスを生成
する論理回路と、上記論理回路で生成されたパルスの入
力タイミングで上記入力信号を保持し、保持した信号を
出力する少なくとも一つのラッチ回路とを有する。
【0017】また、本発明では、好適には上記遅延回路
は、奇数個、例えば、3個のインバータが直列接続して
構成され、上記論理回路は、上記クロック信号と上記遅
延クロック信号の反転論理積又は論理積又はその両方を
出力する論理回路により構成されている。
【0018】また、本発明では、好適には上記ラッチ回
路は、上記パルス期間中に、上記入力信号を内部の記憶
ノードに入力する第1のゲートと、上記パルス期間以外
のとき、帰還ループを形成し、上記記憶ノードの信号を
保持させる第2のゲートとを有し、また、上記各ラッチ
回路の入力端子に接続され、上記パルス期間の始まりに
おけるレベル変化エッジにおいて、上記入力信号を取り
込み、上記パルス期間中、取り込んだ信号を保持するダ
イナミックラッチ回路を有する。
【0019】さらに、本発明は、少なくとも一つの単位
セルを用いて、所望の回路システムを構築する回路設計
システムであって、上記単位セルは、上記クロック信号
に応じて、所定の幅を有するパルスを生成するパルス発
生回路と、上記パルス発生回路で生成されたパルスの入
力タイミングで外部からの入力信号を保持し、保持した
信号を出力する少なくとも一つのラッチ回路とを有す
る。
【0020】本発明によれば、外部から入力されたクロ
ック信号に応じて、例えば、クロック信号の立ち上がり
エッジにあわせて、パルス発生回路により所定の幅を有
するパルスが生成され、当該パルスにより少数のラッチ
回路が駆動される。各ラッチ回路により、上記パルスの
入力タイミングに同期してそれぞれ外部からの入力信号
が保持され、出力される。
【0021】上記パルス発生回路により駆動されている
ラッチ回路の数が、上記パルス発生回路の負荷能力など
を考慮して、生成されたパルスの波形歪みが生じない程
度に、例えば、8個以下に制限されている。さらに、上
記パルス発生回路は、外部からの動作制御信号、例え
ば、動作/停止状態が制御され、さらに、モード制御信
号に応じて、生成したパルスあるいはクロック信号その
まま各ラッチ回路に供給し、それぞれ異なる動作モード
に応じて、それぞれのラッチ回路を駆動する。
【0022】さらに、本発明の回路設計システムでは、
パルス発生回路と、当該パルス発生回路からのパルスに
より駆動される少数のラッチ回路を一つの単位セルとし
て回路設計に用いる。本発明のパルス発生回路は帰還回
路や余分なバッファを含まない構成なのでサイズが小さ
い。そのためパルス発生回路と少数のラッチ回路を一つ
の単位セルとしてそれほどサイズが大きくならないた
め、セルベース方式の自動配置配線ソフトウエアで容易
に利用することができる。またパルス発生回路が駆動す
るラッチの数を8個以下に制限する事でパルス波形の歪
みとそれによる誤動作を防いでいる。また本発明のパル
ス発生回路は帰還回路や余分なバッファを含まない構成
なので遅延が少ない。さらに、パルス発生回路と当該パ
ルス発生回路からのパルスにより駆動される少数のラッ
チ回路を一つの単位セルとし、該当パルス発生回路と当
該ラッチ回路間の配置配線を固定しているため、セルベ
ース方式の自動配置配線ソフトウエアで本発明の単位セ
ルを用いて回路設計をしてもセットアップタイムやホー
ルドタイムがばらつかない。従ってタイミング検証が容
易なために誤作動の発生を回避でき、回路を容易に設計
することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】第1実施形態 図1は本発明に係るフリップフロップ回路の第1の実施
形態を示す回路図である。図1に示すように、本実施形
態のフリップフロップ回路は、パルス発生回路10とス
ルーラッチ20とにより構成されている。
【0024】パルス発生回路10は、入力したクロック
信号CKに応じて、例えば、クロック信号CKの立ち上
がりエッジに同期して、パルスCKPおよびその反転信
号XCKPを出力する。パルスCKPおよびその反転信
号XCKPは、狭いパルス幅を有する正と負のパルスで
あり、スルーラッチ20に供給される。スルーラッチ2
0はフリップフロップ(ラッチ)L1,L2,L3とL
4により構成されている。これらのフリップフロップ
は、パルス発生回路10からのパルスCKPおよびその
反転信号である負のパルスXCKPに応じて、入力端子
Dに入力された信号をラッチし、出力端子Qに出力す
る。
【0025】本実施形態においては、一つのパルス発生
回路10とそれに駆動される少数、例えば、四つのフリ
ップフロップ回路からなるスルーラッチ20を一つのか
たまりとしてレイアウトし、セルベース方式の基本セル
として登録し、LSI設計に利用する。基本セルとして
パルス発生回路とラッチの形状、配置を決めると、セル
内負荷が確定する。このため、外部の負荷容量等によっ
てセットアップやホールド時間の影響を殆ど受けずに、
安定して動作可能な回路を設計できる。
【0026】図2は、パルス発生回路10の一構成例を
示している。図示のように、本例のパルス発生回路は、
遅延ゲートG1,G2,G3、NANDゲートG4およ
びインバータG5により構成されている。
【0027】遅延ゲートG1,G2,G3は、例えば、
インバータにより構成され、入力信号に対して所定の遅
延時間を与えて、さらにそのレベルを反転して出力す
る。遅延ゲートG1,G2,G3は、図示のように、直
列に接続されており、遅延ゲートG1の入力端子にクロ
ック信号CKが入力され、遅延ゲートG1の出力信号n
1は遅延ゲートG2に入力され、さらに遅延ゲートG2
の出力信号n2は、遅延ゲートG3に入力される。
【0028】NANDゲートG4の一方の入力端子にク
ロック信号CKが入力され、他方の入力端子は、遅延ゲ
ートG3の出力信号n3が入力される。NANDゲート
G4の出力信号は、インバータG5を介して、パルスC
KPとして出力される。なお、NANDゲートG4の出
力信号は、パルスCKPの反転信号XCKPとして出力
される。
【0029】図3はNANDゲートG4の一構成例を示
している。図示のように、NANDゲートG4はpMO
SトランジスタP1,P2とnMOSトランジスタN
1,N2の四つのトランジスタにより構成されている。
【0030】pMOSトランジスタP1のゲートは、ク
ロック信号CKの入力端子に接続され、ソースは電源電
圧VDDの供給線に接続され、ドレインはノードND0に
接続されている。pMOSトランジスタP2のゲート
は、遅延ゲートG3の出力端子に接続され、ソースは電
源電圧VDDの供給線に接続され、ドレインはノードND
0に接続されている。即ち、pMOSトランジスタP2
のゲートに、遅延ゲートG3の出力信号n3が印加され
ている。
【0031】nMOSトランジスタN1,N2はノード
ND0と接地電位GNDとの間に直列に接続されてい
る。nMOSトランジスタN1のドレインは、ノードN
D0に接続され、ソースは、nMOSトランジスタN2
のドレインに接続されている。nMOSトランジスタN
2のソースは、接地されている。nMOSトランジスタ
N1,N2のゲートには、それぞれクロック信号CKお
よび遅延ゲートG3の出力信号n3が印加されている。
【0032】図3に示すように、パルス発生回路10内
のNANDゲートG4に入力されるクロック信号CKと
その遅延、反転信号n3は図5に示すように信号のエッ
ジのシークエンスが決まっている。信号n3がハイレベ
ル状態でクロック信号CKが立ち上がったとき、XCK
Pがハイレベルからローレベルへ変化し、次に信号n3
がハイレベルからローレベルに変化したとき、負のパル
スXCKPが立ち上がる。
【0033】従って、負のパルスXCKPのレベル変化
時点ではONとならず、値の保持だけを行うNANDゲ
ートG4にあるpMOSトランジスタP2はサイズを最
小とし、遅延信号n3および負のパルスXCKPに付加
されるトランジスタP2の容量を減らして負のパルスX
CKPの波形を急峻にする。また、先の信号変化の順序
から、クロック信号CKはNANDゲートG4を構成す
る2つのnMOSトランジスタN1,N2の内、出力ノ
ードND0に近いトランジスタN1のゲートへ印加さ
れ、負のパルスXCKPの波形を急峻にする。
【0034】パルス発生回路10により発生されるパル
スCKPおよび負のパルスXCKPの幅TD は、遅延ゲ
ートG1,G2およびG3の遅延時間の合計により設定
される。フリップフロップL1〜L4が正常に動作する
のに必要充分なXCKP、CKPのパルス幅TD が得ら
れるように、遅延ゲートG1,G2およびG3を構成す
るトランジスタのサイズが調整される。
【0035】本実施形態において、遅延ゲートを3段に
設定する理由は、1段ではクロック信号CKの入力傾
き、即ち信号のスルーレイトによってパルス幅が影響を
受けやすく、またスルーラッチ20が入力信号Dを取り
込みに足る充分なパルス幅が得にくいからである。また
2段や4段といった偶数段ではNANDゲートG4に入
力される遅延信号n3に相当する信号が反転しパルスが
生成できない。また5段以上の奇数段数ではパスル発生
回路10のセル面積が必要以上に増え、さらにXCK
P、CKPのパルス幅が大きくなりすぎて、信号取り込
みに必要なホールド時間も大きくなってしまうからであ
る。
【0036】NANDゲートG4からパルスCKPおよ
び負のパルスXCKPをスルーラッチ20に送るとき
は、直接または1段のインバータ、または1段のバッフ
ァを介して送る。なぜなら、バッファ段数が増えると、
元のクロック信号CKから生成したパルスXCKP、C
KPまでの遅延時間が大きくなり、ホールド時間が増大
するからである。
【0037】スルーラッチ20を構成するフリップフロ
ップL1,L2,L3およびL4は同じ構成を有してお
り、図4は、その内の一つ、例えば、フリップフロップ
L1の一構成例を示している。フリップフロップL1
は、インバータLG1,LG2,LG3,LG4および
トランスファゲートTG1,TG2により構成されてい
る。
【0038】トランスファゲートTG1は、pMOSト
ランジスタLP1とnMOSトランジスタLN1により
構成されている。pMOSトランジスタLP1のソース
とnMOSトランジスタLN1のドレインが共通に接続
され、トランスファゲートの入力端子を構成し、pMO
SトランジスタLP1のドレインとnMOSトランジス
タLN1のソースが共通に接続され、トランスファゲー
トの出力端子を構成する。nMOSトランジスタLN1
のゲートにパルスCKPが印加され、pMOSトランジ
スタLP1のゲートに負のパルスXCKPが印加され
る。
【0039】トランスファゲートTG2は、pMOSト
ランジスタLP2とnMOSトランジスタLN2により
構成されている。nMOSトランジスタLN2のゲート
に負のパルスXCKPが印加され、pMOSトランジス
タLP2のゲートにパルスCKPが印加される。
【0040】インバータLG1の入力端子は、入力信号
端子Dに接続され、出力端子はトランスファゲートTG
1の入力端子に接続され、トランスファゲートTG1の
出力端子はノードND1に接続されている。インバータ
LG2の入力端子は、ノードND1に接続され、インバ
ータLG2の出力端子は、フリップフロップL1の出力
端子Qを形成している。
【0041】インバータLG3の入力端子がノードND
1に接続され、出力端子は、インバータLG4の入力端
子に接続され、インバータLG4の出力端子は、トラン
スファゲートTG2の入力端子に接続され、トランスフ
ァゲートTG2の出力端子は、ノードND1に接続され
ている。
【0042】このように構成されたフリップフロップL
1において、パルスCKPがハイレベル、その反転信号
XCKPがローレベルのとき、トランスファゲートTG
1が導通状態、トランスファゲートTG2が非導通状態
にそれぞれ保持されている。このとき、入力信号端子D
に印加されている信号がインバータLG1により反転さ
れ、トランスファゲートTG1を通してノードND1に
入力される。さらにノードND1の信号がインバータL
G2により反転され、出力端子Qに出力される。
【0043】パルスCKPがローレベル、その反転信号
XCKPがハイレベルのとき、トランスファゲートTG
1が非導通状態、トランスファゲートTG2が導通状態
にそれぞれ保持される。このとき、信号入力端子Dとノ
ードND1が切り離される。ノードND1の信号は、イ
ンバータLG3,LG4とトランスファゲートTG2に
より構成された記憶保持ループにより保持される。
【0044】このように、フリップフロップL1におい
ては、パルスCKPがハイレベルのとき、入力端子Dの
信号が内部ノードND1に取り込まれ、パルスCKPが
ローレベルのとき、ノードND1の信号が保持される。
即ち、パルスCKPがハイレベルに保持されている期間
は、フリップフロップL1の取り込み期間、パルスCK
Pがローレベルに保持されている期間は、フリップフロ
ップL1のホールド期間である。
【0045】出力バッファとしてのインバータLG2
は、値を保持するためのインバータLG3およびLG4
のゲートとは分離し、出力端子Qに接続された外部負荷
容量の変化によってセットアップやホールド時間が影響
を受けないようにする。例えば、図4においてLG3を
削除し、LG4の入力をQとした場合は出力端子Qに接
続される負荷容量が大きくなると、固定されたXCK
P、CKPのパルス幅内で入力信号Dをラッチすること
ができなくなり誤動作する可能性があるためである。
【0046】パルスCKPと負のパルスXCKPは多少
の時間差があるため、インバータLG1およびトランジ
スタLN1、LP1からなるトランスファゲートTG1
と、インバータLG4およびトランジスタLP2、LN
2からなるトランスファゲートTG2がそれぞれ異なる
値でノードND1を同時に駆動する瞬間がある。この時
インバータLG4およびトランジスタLP2、LN2か
らなるトランスファゲートTG2側のドライブ能力が強
いとデータの取り込みが遅れ、クロック信号CKから出
力信号Qへの遅延時間が増大してしまう。
【0047】インバータLG4およびトランジスタLP
2、LN2からなるトランスファゲートTG2は負のパ
ルスXCKPがハイレベルの時に記憶保持ループを形成
してノードND1の値を保持できれば充分なので、トラ
ンジスタ幅を小さくしたり、ゲート長を長くしたりして
ドライブ能力をLG1およびトランジスタLN1、LP
1からなるトランスファゲートTG1に対し小さくす
る。
【0048】ドライブ能力が0の場合、即ち図4におけ
るインバータLG3,LG4およびトランスファゲート
TG2を削除した場合は、フリップフロップL1はダイ
ナミック型のラッチとなり、この場合でもクロック周波
数が一定値以上であれば動作することはいうまでもな
い。またLG4とTG2を一つのクロックドインバータ
に置き換えても良いことはいうまでもない。
【0049】図5は、本実施形態のフリップフロップ回
路の動作を示す波形図である。以下、図1〜図5を参照
しつつ、本実施形態の動作について説明する。時間t1
において、クロック信号CKが立ち上がる。これに応じ
て、図2に示すパルス発生回路10により、クロック信
号CKより遅延され、さらに反転した信号n3が生成さ
れ、クロック信号CKおよびその遅延、反転信号n3に
応じて、パルス幅TD の正のパルスCKPおよび負のパ
ルスXCKPがそれぞれ発生される。パルスCKPの幅
D は、例えば、400ps(ピコ秒)である。
【0050】なお、図5に示すように、クロック信号C
Kの立ち上がりエッジより先立って、フリップフロップ
L1の信号入力端子へ印加された信号D1が確定され、
例えば、ハイレベルに保持される。このため、パルスC
KPがハイレベルの期間中、入力信号D1がフリップフ
ロップL1に取り込まれ、フリップフロップL1の出力
信号Q1は、図示のように、ハイレベルに保持される。
【0051】信号の取り込みから時間TD を経過する
と、パルスCKPが立ち下がり、ローレベルに保持され
る。このため、フリップフロップL1が保持期間に入
り、取り込まれた信号のレベルが保持される。フリップ
フロップL1により、次回のパルスCKPの立ち上がり
エッジで新しい入力信号D1が取り込まれるまで、前回
の取り込み信号が保持される。
【0052】以上では、フリップフロップL1を例にそ
の構成および動作を説明したが、フリップフロップL
2,L3およびL4は、フリップフロップL1と同様な
構成を有しており、正のパルスCKPおよび負のパルス
XCKPに応じて、フリップフロップL1とほぼ同様に
動作する。
【0053】図1に示すように、本実施形態において、
パルス発生回路10と四つのフリップフロップからなる
スルーラッチ20により構成された部分回路を、セルベ
ース方式の基本セルとして登録し、LSI設計に利用す
る。この基本セルにおけるパルス発生回路とフリップフ
ロップの形状、配置を決定すると、基本セル内の負荷が
確定し、また、外部の負荷容量などによってセットアッ
プ時間やホールド時間の影響を殆ど受けない回路構成と
なり、基本セル外の負荷がコントロールしにくいセルベ
ース方式でも誤動作することなく、安心して利用でき
る。
【0054】なお、基本セルのスルーラッチ20を構成
するフリップフロップの数は、基本セルのレイアウトの
大きさ、配線の効率およびパルス発生回路10の負荷能
力に応じて決定される。1セル内のフリップフロップの
数を少なくすると、1フリップフロップあたりのパルス
発生回路10の面積比率が大きくなり、1ビットあたり
のセル面積が増加し、逆に1セル内のフリップフロップ
の数が大きすぎると、セルの外形及びピン数が大きくな
り、自動配線CADでの配線効率が低下する。また、フ
リップフロップの数が多いと、パルスCKPおよび負の
パルスXCKPの負荷が大きくなり、これらのパルスの
波形がなまり、フリップフロップにおける誤動作の確率
が大きくなる。
【0055】上記の観点から、1セル内のフリップフロ
ップの数は、8以下に限定することが有効である。
【0056】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、パルス発生回路10とフリップフロップL1〜L4
からなるスルーラッチ20をセルベース方式の基本セル
として登録し、LSI設計に利用する。パルス発生回路
10は、クロック信号CKに同期して幅の狭い正のパル
スCKPおよびその反転信号である負のパルスXCKP
を生成し、フリップフロップL1〜L4に供給し、パル
スCKPがハイレベルのとき、各フリップフロップの入
力端子Dに入力された信号がそれぞれのフリップフロッ
プ内部に取り込まれ、そしてパルスCKPがローレベル
の間に、取り込まれた信号が保持され、出力端子Qに出
力される。一つの基本セル内にパルス発生回路とその負
荷となるラッチ回路が含まれているため自動配置配線の
結果でセットアップやホールドタイムが変動せず、誤動
作の発生を回避できるDフリップフロップ回路を構成で
きる。
【0057】第2実施形態 図6は本発明に係るフリップフロップ回路の第2の実施
形態を示す回路図である。図示のように、本実施形態の
フリップフロップ回路は、パルス発生回路10aとスル
ーラッチ20とにより構成されている。
【0058】パルス発生回路10aは、入力したクロッ
ク信号CKおよびイネーブル信号ENに応じて、パルス
CKPおよびその反転パルスXCKPを出力する。パル
スCKPはおよびその反転信号XCKPは、狭いパルス
幅を有する正と負のパルスであり、スルーラッチ20に
供給される。スルーラッチ20は、上述した第1の実施
形態のスルーラッチ20と同じく、フリップフロップL
1,L2,L3とL4により構成されている。これらの
フリップフロップは、パルス発生回路10aからのパル
スCKPおよびその反転信号である負のパルスXCKP
に応じて、入力端子Dに入力された信号を取り込み、取
り込んだ信号を保持して、出力端子Qに出力する。
【0059】本実施形態では、上述した第1の実施形態
と同じく、一つのパルス発生回路10aに対して、例え
ば、四つのフリップフロップ回路L1〜L4からなるス
ルーラッチ20が設けられる。そして、パルス発生回路
10aとスルーラッチ20を一つのかたまりとしてレイ
アウトし、セルベース方式の基本セルとして登録し、L
SI設計に利用する。基本セルの形状、配置を決める
と、セル内負荷が確定する。このため、外部の負荷容量
等によってセットアップやホールド時間の影響を殆ど受
けずに、安定して動作可能な回路を設計できる。
【0060】図7は、パルス発生回路10aの一構成例
を示している。図示のように、本例のパルス発生回路
は、遅延ゲートG1,G3、NANDゲートG2a,G
4およびインバータG5により構成されている。
【0061】遅延ゲートG1,G3は、例えば、インバ
ータにより構成され、入力信号に対して所定の遅延時間
を与えて出力する。NANDゲートG2aは、遅延ゲー
トG1とG3との間に接続され、その一方の入力端子は
遅延ゲートG1の出力端子に接続され、他方の入力端子
はイネーブル信号ENの入力端子に接続されている。N
ANDゲートG2aの出力端子は、遅延ゲートG3の入
力端子に接続されている。
【0062】イネーブル信号ENがハイレベルのとき、
NANDゲートG2aは、遅延ゲートG1の出力信号n
1に対して、所定の遅延時間を与えて、さらにそれを反
転した信号n2aを出力する。一方、イネーブル信号E
Nがローレベルのとき、NANDゲートG2aの出力信
号n2aはハイレベルに固定されて、このため遅延ゲー
トG3の出力信号n3はローレベルに保持され、パルス
CKPがローレベル、負のパルスXCKPがハイレベル
にそれぞれ保持される。即ち、イネーブル信号ENによ
り、パルス発生回路10aはパルスCKPおよび負のパ
ルスXCKPを発生するか否かが制御される。イネーブ
ル信号ENがハイレベルのとき、クロック信号CKに同
期してパルスCKPおよび負のパルスXCKPが生成さ
れ、イネーブル信号ENがローレベルのとき、パルスC
KPおよび負のパルスXCKPがそれぞれ所定のレベル
に保持される。このため、以下の説明では、イネーブル
信号ENがハイレベルのとき、動作状態といい、逆にロ
ーレベルのとき、非動作状態という。
【0063】遅延ゲートG1、NANDゲートG2aお
よび遅延ゲートG3は、図示のように、直列に接続され
ており、遅延ゲートG1の入力端子にクロック信号CK
が入力され、遅延ゲートG1の出力信号n1はNAND
ゲートG2aの一方の入力端子に入力され、さらにNA
NDゲートG2aの出力信号n2aは、遅延ゲートG3
に入力される。
【0064】NANDゲートG4の一方の入力端子にク
ロック信号CKが入力され、他方の入力端子は、遅延ゲ
ートG3の出力信号n3が入力される。NANDゲート
G4の出力信号は、インバータG5を介して、パルスC
KPとして出力される。なお、NANDゲートG4の出
力信号は、パルスCKPの反転信号XCKPとして出力
される。
【0065】パルス発生回路10aにより発生されたパ
ルスCKPおよびその反転信号である負のパルスXCK
Pのパルス幅TD は、遅延ゲートG1、NANDゲート
G2aおよび遅延ゲートG3の遅延時間の合計により設
定される。フリップフロップL1〜L4が正常に動作す
るのに必要充分なXCKP、CKPのパルス幅TD が得
られるように、NANDゲートG2、遅延ゲートG1と
G3を構成するトランジスタのサイズが調整される。
【0066】図8は、本実施形態のフリップフロップ回
路の動作を示す波形図である。以下、図6〜図8を参照
しつつ、本実施形態の動作について説明する。本実施形
態のパルス発生回路10aにおいて、イネーブル信号E
Nがアクティブの状態に保持されているときのみ、クロ
ック信号CKの立ち上がりエッジに同期してパルスCK
Pおよび負のパルスXCKPが生成され、イネーブル信
号ENが非動作状態に保持されているとき、パルスの生
成が停止する。
【0067】図8に示すように、時間t1 において、ク
ロック信号CKが立ち上がる。しかし、このときイネー
ブル信号ENが非動作状態、即ち、ローレベルに保持さ
れているので、パルスCKPおよびその反転信号である
負のパルスXCKPが生成されない。この場合、NAN
DゲートG4の出力信号、即ち、負のパルスXCKPは
ハイレベルに保持され、インバータG5の出力信号、即
ち、パルスCKPはローレベルに保持される。この状態
において、パルスCKPおよび負のパルスXCKPによ
り駆動されるフリップフロップ回路L1〜L4におい
て、それまでの取り込み信号が保持される。
【0068】時間t2 において、クロック信号CKが立
ち上がり、さらにこのとき、イネーブル信号ENが動作
状態のハイレベルに保持されているので、パルス発生回
路10aにより、パルスCKPおよび負のパルスXCK
Pが生成される。図示のように、クロック信号CKの立
ち上がりエッジから時間TD だけ遅れて、遅延ゲートG
3の出力信号n3が立ち下がる。これに応じて、パルス
幅TD の正のパルスCKPおよび負のパルスXCKPが
それぞれ発生される。パルスCKPの幅TD は、例え
ば、400ps(ピコ秒)である。
【0069】図示のように、パルスCKPがハイレベル
のとき、フリップフロップL1の信号入力端子Dにハイ
レベルの信号が入力されているので、パルスCKPの立
ち上がりエッジと同時に、入力信号D1がフリップフロ
ップL1に取り込まれ、フリップフロップL1の出力信
号Q1は、図示のように、ハイレベルに変化する。
【0070】信号の取り込みから時間TD を経過する
と、パルスCKPが立ち下がり、ローレベルに保持され
る。このため、フリップフロップL1が保持期間に入
り、取り込まれた信号のレベルが保持される。フリップ
フロップL1により、次回のパルスCKPの立ち上がり
エッジで新しい入力信号D1が取り込まれるまで、前回
の取り込み信号が保持される。なお、スルーラッチ20
を構成する他のフリップフロップL2〜L4は、フリッ
プフロップL1と同じ構成を有しており、パルスCKP
および負のパルスXCKPにより駆動され、上述したフ
リップフロップL1とほぼ同様に動作することはいうま
でもない。
【0071】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、パルス発生回路10aとフリップフロップL1〜L
4からなるスルーラッチ20をセルベース方式の基本セ
ルとして登録し、LSI設計に利用する。パルス発生回
路10aは、イネーブル信号ENがアクティブな場合の
み、クロック信号CKに同期して幅の狭い正のパルスC
KPおよびその反転信号である負のパルスXCKPを生
成し、フリップフロップL1〜L4に供給し、パルスC
KPがハイレベルのとき、各フリップフロップの入力端
子Dに入力された信号がそれぞれのフリップフロップ内
部に取り込まれ、そしてパルスCKPがローレベルの間
に、取り込まれた信号が保持され、出力端子Qに出力さ
れる。一つの基本セル内にパルス発生回路とその負荷と
なるラッチ回路が含まれているため自動配置配線の結果
でセットアップやホールドタイムが変動せず、誤動作の
発生を回避できるDフリップフロップ回路を構成でき
る。
【0072】第3実施形態 図9は本発明に係るフリップフロップ回路の第3の実施
形態を示す回路図である。図示のように、本実施形態の
フリップフロップ回路は、パルス発生回路10bとスル
ーラッチ20とにより構成されている。
【0073】パルス発生回路10bは、入力したクロッ
ク信号CKおよびイネーブル信号XENに応じて、パル
スCKPおよびその反転パルスXCKPを出力する。パ
ルスCKPはおよびその反転信号XCKPは、狭いパル
ス幅を有する正と負のパルスであり、スルーラッチ20
に供給される。なお、本実施形態のイネーブル信号XE
Nは、図6に示す第2の実施形態のイネーブル信号EN
とは逆に、ローレベルの間にパルス発生回路10bが動
作状態に設定され、パルスCKPおよびその反転信号X
CKPが生成され、ハイレベルの間にパルス発生回路が
非動作状態に設定され、パルスCKPおよびXCKPが
それぞれ所定のレベルに保持される。
【0074】スルーラッチ20は、上述した第1および
第2の実施形態のスルーラッチ20と同じく、フリップ
フロップL1,L2,L3とL4により構成されてい
る。これらのフリップフロップは、パルス発生回路10
bからのパルスCKPおよびその反転信号である負のパ
ルスXCKPに応じて、入力端子Dに入力された信号を
取り込み、取り込んだ信号を保持して、出力端子Qに出
力する。
【0075】本実施形態では、上述した第1の実施形態
と同じく、一つのパルス発生回路10bに対して、例え
ば、四つのフリップフロップ回路L1〜L4からなるス
ルーラッチ20が設けられる。そして、パルス発生回路
10bとスルーラッチ20を一つのかたまりとしてレイ
アウトし、セルベース方式の基本セルとして登録し、L
SI設計に利用する。基本セルの形状、配置を決める
と、セル内負荷が確定する。このため、外部の負荷容量
等によってセットアップやホールド時間の影響を殆ど受
けずに、安定して動作可能な回路を設計できる。
【0076】図10は、パルス発生回路10bの一構成
例を示している。図示のように、本例のパルス発生回路
は、NORゲートG1a、遅延ゲートG2,G3、NA
NDゲートG4およびインバータG5により構成されて
いる。
【0077】NORゲートG1aの一方の入力端子に、
クロック信号CKが入力され、他方の入力端子にイネー
ブル信号XENが入力される。NORゲートG1aの出
力端子が遅延ゲートG2の入力端子に接続されている。
遅延ゲートG2とG3は、例えば、インバータにより構
成され、入力信号に対して所定の遅延時間を与えて、さ
らにそのレベルを反転して出力する。遅延ゲートG2と
G3は、NORゲートG1aの出力端子とNANDゲー
トG4の一方の入力端子間に直列に接続されている。即
ち、遅延ゲートG2の出力端子は遅延ゲートG3の入力
端子に接続され、遅延ゲートG3の出力端子は、NAN
DゲートG4の一方の入力端子に接続されている。NA
NDゲートG4の他方の入力端子は、クロック信号CK
の入力端子に接続されている。
【0078】イネーブル信号XENがローレベルのと
き、NORゲートG1aは、クロック信号CKに対し
て、所定の遅延時間を与えて、さらにそれを反転した信
号n1aを出力する。一方、イネーブル信号XENがハ
イレベルのとき、NORゲートG1a出力信号n1aは
ローレベルに固定されて、このため遅延ゲートG3の出
力信号n3はローレベルに保持され、パルスCKPがロ
ーレベル、負のパルスXCKPがハイレベルにそれぞれ
保持される。即ち、イネーブル信号XENにより、パル
ス発生回路10bはパルスCKPおよび負のパルスXC
KPを発生するか否かが制御される。イネーブル信号X
ENがローレベルのとき、クロック信号CKに同期して
パルスCKPおよび負のパルスXCKPが生成され、イ
ネーブル信号XENがハイレベルのとき、パルスCKP
および負のパルスXCKPがそれぞれ所定のレベルに保
持される。
【0079】NANDゲートG4の出力信号は、インバ
ータG5を介して、パルスCKPとして出力される。な
お、NANDゲートG4の出力信号は、パルスCKPの
反転信号XCKPとして出力される。
【0080】パルス発生回路10bにより発生されたパ
ルスCKPおよびその反転信号である負のパルスXCK
Pのパルス幅TD は、NORゲートG1a、遅延ゲート
G2およびG3の遅延時間の合計により設定される。フ
リップフロップL1〜L4が正常に動作するのに必要充
分なXCKP、CKPのパルス幅TD が得られるよう
に、NORゲートG1aと遅延ゲートG2,G3を構成
するトランジスタのサイズが調整される。
【0081】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、パルス発生回路10bとフリップフロップL1〜L
4からなるスルーラッチ20をセルベース方式の基本セ
ルとして登録し、LSI設計に利用する。パルス発生回
路10bは、イネーブル信号XENがローレベルに保持
されているとき、クロック信号CKに同期して幅の狭い
正のパルスCKPおよびその反転信号である負のパルス
XCKPを生成し、フリップフロップL1〜L4に供給
し、パルスCKPがハイレベルのとき、各フリップフロ
ップの入力端子Dに入力された信号がそれぞれのフリッ
プフロップ内部に取り込まれ、そしてパルスCKPがロ
ーレベルの間に、取り込まれた信号が保持され、出力端
子Qに出力される。一つの基本セル内にパルス発生回路
とその負荷となるラッチ回路が含まれているため自動配
置配線の結果でセットアップやホールドタイムが変動せ
ず、誤動作の発生を回避できるDフリップフロップ回路
を構成できる。
【0082】第4実施形態 図11は本発明に係るフリップフロップ回路の第4の実
施形態を示す回路図である。図示のように、本実施形態
のフリップフロップ回路は、パルス発生回路10aとス
ルーラッチ20aとにより構成されている。
【0083】パルス発生回路10aは、入力したクロッ
ク信号CKおよび非同期クリア信号XCLに応じて、パ
ルスCKPおよびその反転パルスXCKPを出力する。
パルスCKPはおよびその反転信号XCKPは、狭いパ
ルス幅を有する正と負のパルスであり、スルーラッチ2
0aに供給される。
【0084】なお、本実施形態におけるパルス発生回路
10aは、図6および図7に示す第2の実施形態のパル
ス発生回路10aと同じ構成を有しており、ただし、本
実施形態のパルス発生回路10aのイネーブル信号EN
端子に非同期クリア信号XCLが入力される。このた
め、非同期クリア信号XCLがハイレベルのとき、パル
ス発生回路10aが動作状態に設定され、パルスCKP
および負のパルスXCKPが生成される。逆に非同期ク
リア信号XCLがローレベルのとき、パルス発生回路1
0aが非動作状態に設定され、パルスCKPおよび負の
パルスXCKPが生成されない。
【0085】スルーラッチ20aは、フリップフロップ
L1a,L2a,L3aとL4aにより構成されてい
る。これらのフリップフロップは、パルス発生回路10
aからのパルスCKPおよびその反転信号である負のパ
ルスXCKPに応じて、入力端子Dに入力された信号を
取り込み、取り込んだ信号を保持して、出力端子Qに出
力する。ただし、本実施形態のフリップフロップL1
a,L2a,L3aとL4aには、それぞれパルスCK
Pおよび負のパルスXCKPの他に、非同期クリア信号
XCLが入力され、フリップフロップL1a,L2a,
L3aとL4aは、非同期クリア信号XCLに応じて動
作状態が制御される。
【0086】本実施形態では、一つのパルス発生回路1
0aに対して、例えば、四つのフリップフロップ回路L
1a〜L4aからなるスルーラッチ20aが設けられ
る。そして、パルス発生回路10aとスルーラッチ20
aを一つのかたまりとしてレイアウトし、セルベース方
式の基本セルとして登録し、LSI設計に利用する。基
本セルの形状、配置を決めると、セル内負荷が確定す
る。このため、外部の負荷容量等によってセットアップ
やホールド時間の影響を殆ど受けずに、安定して動作可
能な回路を設計できる。
【0087】図12は、フリップフロップの一例である
L1a−1の構成を示す回路図である。図示のように、
フリップフロップL1a−1は、インバータLG1,L
G2,LG3、NANDゲートLG4aおよびトランス
ファゲートTG1,TG2により構成されている。な
お、本例のフリップフロップL1a−1は、図4に示す
本発明の第1の実施形態のフリップフロップL1と較べ
ると、記憶保持ループを構成するインバータLG4の代
わりに、NANDゲートLG4aが用いられたこと以外
は同じである。以下、第1の実施形態のフリップフロッ
プL1との異なる点を中心に、本例のフリップフロップ
L1a−1の構成および動作について説明する。
【0088】NANDゲートLG4aの一方の入力端子
は、インバータLG3の出力端子に接続され、他方の入
力端子は、非同期クリア信号XCLの入力端子に接続さ
れている。NANDゲートLG4aの出力端子は、トラ
ンスファゲートTG2の入力端子に接続されている。
【0089】非同期クリア信号XCLがローレベルのと
き、NANDゲートLG4aの出力端子がハイレベルに
保持される。また非同期クリア信号XCLはパルス発生
回路10aのイネーブル信号EN端子にも入力されてい
るため、CKPがローレベル、XCKPがハイレベルと
なり、トランスファゲートTG2が導通状態となり、ノ
ードND1がハイレベルに保持され、フリップフロップ
L1a−1の出力端子Qは、ローレベルにクリアされ
る。
【0090】図13には、本実施形態におけるフリップ
フロップのもう一つの例であるL1a−2の構成を示す
回路図である。図示のように、フリップフロップL1a
−2は、インバータLG1,LG2,LG3,LG4、
pMOSトランジスタLP3およびトランスファゲート
TG1,TG2により構成されている。なお、本例のフ
リップフロップL1a−2は、図4に示す本発明の第1
の実施形態のフリップフロップL1と較べると、記憶保
持ループを構成するインバータLG4の出力端子にpM
OSトランジスタLP3が接続されたこと以外は同じで
ある。以下、pMOSトランジスタLP3の接続および
動作について説明する。
【0091】pMOSトランジスタLP3のソースは電
源電圧VDDに接続され、ドレインは、インバータLG4
の出力端子に接続され、ゲートは非同期クリア信号XC
Lの入力端子に接続されている。なお、pMOSトラン
ジスタLP3の駆動能力は、インバータLG4の負の側
の駆動トランジスタ、即ちインバータLG4を構成する
nMOSトランジスタの駆動能力より大きく設定されて
いる。
【0092】非同期クリア信号XCLがハイレベルのと
き、pMOSトランジスタLP3がオフ状態にあるの
で、インバータLG3,LG4およびトランスファゲー
トTG2が構成した記憶保持ループは、第1の実施形態
のフリップフロップL1の記憶保持ループと同様に動作
し、ノードND1の信号レベルを保持する。一方、非同
期クリア信号XCLがローレベルのとき、pMOSトラ
ンジスタLP3がオン状態となり、インバータLG4の
出力端子がハイレベル、例えば、電源電圧VDDまたはそ
れに近いレベルに保持される。このため、パルスCKP
がローレベル、負のパルスXCKPがハイレベルのと
き、トランスファゲートTG2が導通状態となり、ノー
ドND1がハイレベルに保持され、フリップフロップL
1a−2の出力端子Qは、ローレベルにクリアされる。
【0093】上述したように、図12および図13に示
す本実施形態のフリップフロップL1a−1,L1a−
2のいずれにおいても、非同期クリア信号XCLがロー
レベルのとき、フリップフロップの出力端子Qは、ロー
レベルにクリアされる。即ち、非同期クリア信号XCL
がローレベルのとき、クロック信号CKに関係なく非同
期的に各フリップフロップL1a〜L4aがクリアされ
る。
【0094】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、パルス発生回路10aとフリップフロップL1a〜
L4aからなるスルーラッチ20aをセルベース方式の
基本セルとして登録し、LSI設計に利用する。パルス
発生回路10aは、非同期クリア信号XCLがハイレベ
ルに保持されているとき、クロック信号CKに同期して
幅の狭い正のパルスCKPおよびその反転信号である負
のパルスXCKPを生成し、フリップフロップL1a〜
L4aに供給し、パルスCKPがハイレベルのとき、各
フリップフロップの入力端子Dに入力された信号がそれ
ぞれのフリップフロップ内部に取り込まれる。非同期ク
リア信号XCLがローレベルの場合は、出力端子Qはロ
ーレベルにクリアされる。一つの基本セル内にパルス発
生回路とその負荷となるラッチ回路が含まれているため
自動配置配線でセットアップやホールドタイムが変動せ
ず、誤動作の発生を回避できるDフリップフロップ回路
を構成できる。
【0095】第5実施形態 図14は本発明に係るフリップフロップ回路の第5の実
施形態を示す回路図である。図示のように、本実施形態
のフリップフロップ回路は、パルス発生回路10aとス
ルーラッチ20bとにより構成されている。
【0096】パルス発生回路10aは、入力したクロッ
ク信号CKおよび非同期プリセット信号XPRに応じ
て、パルスCKPおよびその反転パルスXCKPを出力
する。パルスCKPはおよびその反転パルスXCKP
は、狭いパルス幅を有する正と負のパルスであり、スル
ーラッチ20bに供給される。
【0097】なお、本実施形態におけるパルス発生回路
10aは、図6および図7に示す第2の実施形態のパル
ス発生回路10aと同じ構成を有しており、ただし、本
実施形態のパルス発生回路10aのイネーブル信号EN
端子に非同期プリセット信号XPRが入力される。この
ため、非同期プリセット信号XPRがハイレベルのと
き、パルス発生回路10aが動作状態に設定され、パル
スCKPおよび負のパルスXCKPが生成される。逆に
非同期プリセット信号XPRがローレベルのとき、パル
ス発生回路10aが非動作状態に設定され、パルスCK
Pおよび負のパルスXCKPが生成されない。
【0098】スルーラッチ20bは、フリップフロップ
L1b,L2b,L3bとL4bにより構成されてい
る。これらのフリップフロップは、パルス発生回路10
aからのパルスCKPおよびその反転信号である負のパ
ルスXCKPに応じて、入力端子Dに入力された信号を
取り込み、取り込んだ信号を保持して、出力端子Qに出
力する。ただし、本実施形態のフリップフロップL1
b,L2b,L3bとL4bには、それぞれパルスCK
Pおよび負のパルスXCKPの他に、非同期プリセット
信号XPRが入力され、フリップフロップL1b,L2
b,L3bとL4bは、非同期プリセット信号XPRに
応じて動作状態が制御される。
【0099】本実施形態では、一つのパルス発生回路1
0aに対して、例えば、四つのフリップフロップ回路L
1b〜L4bからなるスルーラッチ20bが設けられ
る。そして、パルス発生回路10aとスルーラッチ20
bを一つのかたまりとしてレイアウトし、セルベース方
式の基本セルとして登録し、LSI設計に利用する。
【0100】図15は、フリップフロップの一例である
L1b−1の構成を示す回路図である。図示のように、
フリップフロップL1b−1は、インバータLG1,L
G2,LG4、NANDゲートLG3aおよびトランス
ファゲートTG1,TG2により構成されている。な
お、本例のフリップフロップL1b−1は、図4に示す
本発明の第1の実施形態のフリップフロップL1と較べ
ると、記憶保持ループを構成するインバータLG3の代
わりに、NANDゲートLG3aが用いられたこと以外
は同じである。以下、第1の実施形態のフリップフロッ
プL1との異なる点を中心に、本例のフリップフロップ
L1b−1の構成および動作について説明する。
【0101】NANDゲートLG3aの一方の入力端子
は、ノードND1に接続され、他方の入力端子は、非同
期プリセット信号XPRの入力端子に接続されている。
NANDゲートLG3aの出力端子は、インバータLG
4の入力端子に接続され、さらにインバータLG4の出
力端子はトランスファゲートTG2の入力端子に接続さ
れ、トランスファゲートTG2の出力端子はノードND
1に接続されている。
【0102】非同期プリセット信号XPRがローレベル
のとき、NANDゲートLG3aの出力端子がハイレベ
ルに保持される。また非同期プリセット信号XPRはパ
ルス発生回路のEN端子にも入力されているので、CK
Pがローレベル、XCKPがハイレベルとなり、トラン
スファゲートTG2が導通状態となり、ノードND1が
ローレベルに保持され、フリップフロップL1b−1の
出力端子Qは、ハイレベルにプリセットされる。
【0103】図16には、本実施形態におけるフリップ
フロップのもう一つの例であるL1b−2の構成を示す
回路図である。図示のように、フリップフロップL1b
−2は、インバータLG1,LG2,LG3,LG4、
pMOSトランジスタLP4およびトランスファゲート
TG1,TG2により構成されている。なお、本例のフ
リップフロップL1b−2は、図4に示す本発明の第1
の実施形態のフリップフロップL1と較べると、記憶保
持ループを構成するインバータLG3の出力端子にpM
OSトランジスタLP4が接続されたこと以外は同じで
ある。以下、pMOSトランジスタLP4の接続および
動作について説明する。
【0104】pMOSトランジスタLP4のソースは電
源電圧VDDに接続され、ドレインは、インバータLG3
の出力端子に接続され、ゲートは非同期プリセット信号
XPRの入力端子に接続されている。なお、pMOSト
ランジスタLP4の駆動能力は、インバータLG3の負
側の駆動トランジスタ、即ちインバータLG3を構成す
るnMOSトランジスタの駆動能力より大きく設定され
ている。
【0105】非同期プリセット信号XPRがローレベル
のとき、pMOSトランジスタLP4がオン状態とな
り、インバータLG3の出力端子がハイレベル、例え
ば、電源電圧VDDまたはそれに近いレベルに保持され
る。このため、ノードND1がローレベルに保持され、
フリップフロップL1b−2の出力端子Qは、ハイレベ
ルにプリセットされる。
【0106】上述したように、図15および図16に示
す本実施形態のフリップフロップL1b−1,L1b−
2のいずれにおいても、非同期プリセット信号XPRが
ローレベルのとき、フリップフロップの出力端子Qは、
ハイレベルにプリセットされる。
【0107】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、パルス発生回路10aとフリップフロップL1b〜
L4bからなるスルーラッチ20bをセルベース方式の
基本セルとして登録し、LSI設計に利用する。パルス
発生回路10aは、非同期プリセット信号XPRがハイ
レベルに保持されているとき、クロック信号CKに同期
して幅の狭い正のパルスCKPおよびその反転信号であ
る負のパルスXCKPを生成し、フリップフロップL1
b〜L4bに供給し、パルスCKPがハイレベルのと
き、各フリップフロップの入力端子Dに入力された信号
がそれぞれのフリップフロップ内部に取り込まれる。非
同期プリセット信号XPRがローレベルの場合は、出力
端子Qがハイレベルにプリセットされる。一つの基本セ
ル内にパルス発生回路とその負荷となるラッチ回路が含
まれているため、自動配置配線でセットアップやホール
ドタイムが変動せず、誤動作の発生を回避できるDフリ
ップフロップ回路を構成できる。
【0108】第6実施形態 図17は本発明に係るフリップフロップ回路の第6の実
施形態を示す回路図である。図示のように、本実施形態
のフリップフロップ回路は、パルス発生回路10bとス
ルーラッチ20cとにより構成されている。
【0109】パルス発生回路10bは、入力したクロッ
ク信号CKおよび非同期クリア信号CLに応じて、パル
スCKPおよびその反転パルスXCKPを出力する。パ
ルスCKPはおよびその反転信号XCKPは、狭いパル
ス幅を有する正と負のパルスであり、スルーラッチ20
cに供給される。
【0110】なお、本実施形態におけるパルス発生回路
10bは、図9および図10に示す第3の実施形態のパ
ルス発生回路10bと同じ構成を有しており、ただし、
本実施形態のパルス発生回路10bのイネーブル信号X
EN端子に非同期クリア信号CLが入力される。このた
め、非同期クリア信号CLがローレベルのとき、パルス
発生回路10bが動作状態に設定され、パルスCKPお
よび負のパルスXCKPが生成される。逆に非同期クリ
ア信号CLがハイレベルのとき、パルス発生回路10b
が非動作状態に設定され、パルスCKPおよび負のパル
スXCKPが生成されない。
【0111】スルーラッチ20cは、フリップフロップ
L1c,L2c,L3cとL4cにより構成されてい
る。これらのフリップフロップは、パルス発生回路10
bからのパルスCKPおよびその反転信号である負のパ
ルスXCKPに応じて、入力端子Dに入力された信号を
取り込み、取り込んだ信号を保持して、出力端子Qに出
力する。ただし、本実施形態のフリップフロップL1
c,L2c,L3cとL4cには、それぞれパルスCK
Pおよび負のパルスXCKPの他に、非同期クリア信号
CLが入力され、フリップフロップL1c,L2c,L
3cとL4cは、非同期クリア信号CLに応じて動作状
態が制御される。
【0112】本実施形態では、一つのパルス発生回路1
0bに対して、例えば、四つのフリップフロップ回路L
1c〜L4cからなるスルーラッチ20cが設けられ
る。そして、パルス発生回路10bとスルーラッチ20
cを一つのかたまりとしてレイアウトし、セルベース方
式の基本セルとして登録し、LSI設計に利用する。
【0113】図18は、フリップフロップの一例である
L1c−1の構成を示す回路図である。図示のように、
フリップフロップL1c−1は、インバータLG1,L
G2,LG4、NORゲートLG3bおよびトランスフ
ァゲートTG1,TG2により構成されている。なお、
本例のフリップフロップL1c−1は、図4に示す本発
明の第1の実施形態のフリップフロップL1と較べる
と、記憶保持ループを構成するインバータLG3の代わ
りに、NORゲートLG3bが用いられたこと以外は同
じである。以下、第1の実施形態のフリップフロップL
1との異なる点を中心に、本例のフリップフロップL1
c−1の構成および動作について説明する。
【0114】NORゲートLG3bの一方の入力端子
は、ノードND1に接続され、他方の入力端子は、非同
期クリア信号CLの入力端子に接続されている。NOR
ゲートLG3bの出力端子は、インバータLG4の入力
端子に接続され、さらにインバータLG4の出力端子は
トランスファゲートTG2の入力端子に接続され、トラ
ンスファゲートTG2の出力端子はノードND1に接続
されている。
【0115】非同期クリア信号CLがハイレベルのと
き、NORゲートLG3bの出力端子がローレベルに保
持される。このため、ノードND1がハイレベルに保持
され、フリップフロップL1c−1の出力端子Qは、ロ
ーレベルにクリアされる。
【0116】図19には、本実施形態におけるフリップ
フロップのもう一つの例であるL1c−2の構成を示す
回路図である。図示のように、フリップフロップL1c
−2は、インバータLG1,LG2,LG3,LG4、
pMOSトランジスタLP4およびトランスファゲート
TG1,TG2により構成されている。なお、本例のフ
リップフロップL1c−2は、図4に示す本発明の第1
の実施形態のフリップフロップL1と較べると、記憶保
持ループを構成するインバータLG3の出力端子にnM
OSトランジスタLN3が接続されたこと以外は同じで
ある。以下、nMOSトランジスタLN3の接続および
動作について説明する。
【0117】nMOSトランジスタLN3のソースは接
地電位GNDに接続され、ドレインは、インバータLG
3の出力端子に接続され、ゲートは非同期クリア信号C
Lの入力端子に接続されている。なお、nMOSトラン
ジスタLN3の駆動能力は、インバータLG3の正側の
駆動トランジスタ、即ちインバータLG3を構成するp
MOSトランジスタの駆動能力より大きく設定されてい
る。
【0118】非同期プリセット信号CLがハイレベルの
とき、nMOSトランジスタLN3がオン状態となり、
インバータLG3の出力端子がローレベル、例えば、接
地電位GNDまたはそれに近いレベルに保持される。こ
のため、ノードND1がハイレベルに保持され、フリッ
プフロップL1c−2の出力端子Qは、ローレベルにク
リアされる。
【0119】上述したように、図18および図19に示
す本実施形態のフリップフロップL1c−1,L1c−
2のいずれにおいても、非同期クリア信号CLがハイレ
ベルのとき、フリップフロップの出力端子Qは、ローレ
ベルにクリアされる。即ち、非同期クリア信号CLがハ
イレベルのとき、クロック信号CKに関係なく各フリッ
プフロップL1c〜L4cが非同期クリアされる。
【0120】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、パルス発生回路10bとフリップフロップL1c〜
L4cからなるスルーラッチ20cをセルベース方式の
基本セルとして登録し、LSI設計に利用する。パルス
発生回路10bは、非同期クリア信号CLがローレベル
に保持されているとき、クロック信号CKに同期して幅
の狭い正のパルスCKPおよびその反転信号である負の
パルスXCKPを生成し、フリップフロップL1c〜L
4cに供給し、パルスCKPがハイレベルのとき、各フ
リップフロップの入力端子Dに入力された信号がそれぞ
れのフリップフロップ内部に取り込まれる。非同期クリ
ア信号CLがハイレベルの場合、出力端子Qはローレベ
ルにクリアされる。一つの基本セル内にパルス発生回路
とその負荷となるラッチが含まれているため、自動配置
配線でセットアップやホールドタイムが変動せず、誤動
作の発生を回避できるDフリップフロップ回路を構成で
きる。
【0121】第7実施形態 図20は本発明に係るフリップフロップ回路の第7の実
施形態を示す回路図である。図示のように、本実施形態
のフリップフロップ回路は、パルス発生回路10bとス
ルーラッチ20dとにより構成されている。
【0122】パルス発生回路10bは、入力したクロッ
ク信号CKおよび非同期プリセット信号PRに応じて、
パルスCKPおよびその反転パルスXCKPを出力す
る。パルスCKPはおよびその反転信号XCKPは、狭
いパルス幅を有する正と負のパルスであり、スルーラッ
チ20cに供給される。
【0123】なお、本実施形態におけるパルス発生回路
10bは、図9および図10に示す第3の実施形態のパ
ルス発生回路10bと同じ構成を有しており、ただし、
本実施形態のパルス発生回路10bのイネーブル信号X
EN端子に非同期プリセット信号PRが入力される。こ
のため、非同期プリセット信号PRがローレベルのと
き、パルス発生回路10bが動作状態に設定され、パル
スCKPおよび負のパルスXCKPが生成される。逆に
非同期プリセット信号PRがハイレベルのとき、パルス
発生回路10bが非動作状態に設定され、パルスCKP
および負のパルスXCKPが生成されない。
【0124】スルーラッチ20dは、フリップフロップ
L1d,L2d,L3dとL4dにより構成されてい
る。これらのフリップフロップは、パルス発生回路10
bからのパルスCKPおよびその反転信号である負のパ
ルスXCKPに応じて、入力端子Dに入力された信号を
取り込み、取り込んだ信号を保持して、出力端子Qに出
力する。さらに、本実施形態のフリップフロップL1
d,L2d,L3dとL4dには、それぞれパルスCK
Pおよび負のパルスXCKPの他に、非同期プリセット
信号PRが入力され、フリップフロップL1d,L2
d,L3dとL4dは、非同期プリセット信号PRに応
じて動作状態が制御される。
【0125】本実施形態では、一つのパルス発生回路1
0bに対して、例えば、四つのフリップフロップ回路L
1d〜L4dからなるスルーラッチ20dが設けられ
る。そして、パルス発生回路10bとスルーラッチ20
dを一つのかたまりとしてレイアウトし、セルベース方
式の基本セルとして登録し、LSI設計に利用する。
【0126】図21は、フリップフロップの一例である
L1d−1の構成を示す回路図である。図示のように、
フリップフロップL1d−1は、インバータLG1,L
G2,LG3、NORゲートLG4bおよびトランスフ
ァゲートTG1,TG2により構成されている。なお、
本例のフリップフロップL1d−1は、図4に示す本発
明の第1の実施形態のフリップフロップL1と較べる
と、記憶保持ループを構成するインバータLG4の代わ
りに、NORゲートLG4bが用いられたこと以外は同
じである。以下、第1の実施形態のフリップフロップL
1との異なる点を中心に、本例のフリップフロップL1
d−1の構成および動作について説明する。
【0127】NORゲートLG4bの一方の入力端子
は、インバータLG3の出力端子に接続され、他方の入
力端子は、非同期プリセット信号PRの入力端子に接続
されている。NORゲートLG4bの出力端子は、トラ
ンスファゲートTG2の入力端子に接続されている。
【0128】非同期プリセット信号PRがハイレベルの
とき、NORゲートLG4bの出力端子がローレベルに
保持される。このため、ノードND1がローレベルに保
持され、フリップフロップL1d−1の出力端子Qは、
ハイレベルにプリセットされる。
【0129】図22には、本実施形態におけるフリップ
フロップのもう一つの例であるL1d−2の構成を示す
回路図である。図示のように、フリップフロップL1d
−2は、インバータLG1,LG2,LG3,LG4、
nMOSトランジスタLN4およびトランスファゲート
TG1,TG2により構成されている。なお、本例のフ
リップフロップL1d−2は、図4に示す本発明の第1
の実施形態のフリップフロップL1と較べると、記憶保
持ループを構成するインバータLG4の出力端子にnM
OSトランジスタLN4が接続されたこと以外は同じで
ある。以下、nMOSトランジスタLN4の接続および
動作について説明する。
【0130】nMOSトランジスタLN4のソースは接
地電位GNDに接続され、ドレインは、インバータLG
4の出力端子に接続され、ゲートは非同期プリセット信
号PRの入力端子に接続されている。なお、nMOSト
ランジスタLN4の駆動能力は、インバータLG4の正
側の駆動トランジスタ、即ちインバータLG4を構成す
るpMOSトランジスタの駆動能力より大きく設定され
ている。
【0131】非同期プリセット信号PRがローレベルの
とき、nMOSトランジスタLN4がオフ状態にあるの
で、インバータLG3,LG4およびトランスファゲー
トTG2が構成した記憶保持ループは、第1の実施形態
のフリップフロップL1の記憶保持ループと同様に動作
し、ノードND1の信号レベルを保持する。一方、非同
期プリセット信号PRがハイレベルのとき、nMOSト
ランジスタLN4がオン状態となり、インバータLG4
の出力端子がローレベル、例えば、接地電位GNDまた
はそれに近いレベルに保持される。このため、ノードN
D1がローレベルに保持され、フリップフロップL1d
−2の出力端子Qは、ハイレベルにプリセットされる。
【0132】上述したように、図21および図22に示
す本実施形態のフリップフロップL1d−1,L1d−
2のいずれにおいても、非同期プリセット信号PRがハ
イレベルのとき、フリップフロップの出力端子Qは、ハ
イレベルにプリセットされる。即ち、非同期プリセット
信号PRがハイレベルのとき、クロック信号CKに関係
なく各フリップフロップL1c〜L4cがプリセットさ
れる。
【0133】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、パルス発生回路10bとフリップフロップL1d〜
L4dからなるスルーラッチ20dをセルベース方式の
基本セルとして登録し、LSI設計に利用する。パルス
発生回路10bは、非同期プリセット信号PRがローレ
ベルに保持されているとき、クロック信号CKに同期し
て幅の狭い正のパルスCKPおよびその反転信号である
負のパルスXCKPを生成し、フリップフロップL1d
〜L4dに供給し、パルスCKPがハイレベルのとき、
各フリップフロップの入力端子Dに入力された信号がそ
れぞれのフリップフロップ内部に取り込まれる。非同期
プリセット信号PRがハイレベルの場合、出力端子Qが
ハイレベルにプリセットされる。
【0134】第8実施形態 図23は本発明に係るフリップフロップ回路の第8の実
施形態を示す回路図である。図示のように、本実施形態
のフリップフロップ回路は、パルス発生回路10cとス
ルーラッチ20とにより構成されている。
【0135】パルス発生回路10cは、入力したクロッ
ク信号CKおよびスルーモード信号Tに応じて、パルス
CKPおよびその反転パルスXCKPを出力する。パル
スCKPはおよびその反転信号XCKPは、スルーモー
ド信号Tに応じてクロック信号CKの同相および反転信
号であるか、またはクロック信号CKに同期して、狭い
パルス幅を有する正と負のパルスである。スルーラッチ
20は、フリップフロップL1,L2,L3とL4によ
り構成されている。これらのフリップフロップは、パル
ス発生回路10cからのパルスCKPおよびその反転信
号である負のパルスXCKPに応じて、入力端子Dに入
力された信号を取り込み、取り込んだ信号を保持して、
出力端子Qに出力する。
【0136】本実施形態では、一つのパルス発生回路1
0cに対して、例えば、四つのフリップフロップ回路L
1〜L4からなるスルーラッチ20が設けられる。そし
て、パルス発生回路10cとスルーラッチ20を一つの
かたまりとしてレイアウトし、セルベース方式の基本セ
ルとして登録し、LSI設計に利用する。
【0137】図24は、パルス発生回路10cの一構成
例を示している。図示のように、本例のパルス発生回路
は、遅延ゲートG1,G3、NORゲートG2b,NA
NDゲートG4およびインバータG5により構成されて
いる。
【0138】遅延ゲートG1とG3は、例えば、インバ
ータにより構成され、入力信号に対して所定の遅延時間
を与えて、さらにそのレベルを反転して出力する。NO
RゲートG2bは、遅延ゲートG1とG3との間に接続
され、その一方の入力端子は遅延ゲートG1の出力端子
に接続され、他方の入力端子はスルーモード信号Tの入
力端子に接続されている。NORゲートG2bの出力端
子は、遅延ゲートG3の入力端子に接続されている。
【0139】スルーモード信号Tがハイレベルのとき、
NORゲートG2bの出力信号n2はローレベルに固定
される。これに応じて遅延ゲートG3の出力信号n3が
ハイレベルに保持されるので、NANDゲートG4の出
力端子に入力したクロック信号CKの反転信号が出力さ
れ、これがさらにインバータG5により反転され、クロ
ック信号CKと同相の信号がインバータG5の出力端子
に出力される。即ち、パルスCKPはクロック信号CK
と同相の信号、負のパルスXCKPはクロック信号CK
の反転信号となる。
【0140】一方、スルーモード信号Tがローレベルの
とき、NORゲートG2bの出力信号n2bは入力信号
n1の反転信号となり、即ち、この場合にNORゲート
G2bは、インバータからなる遅延ゲートG1、G3と
同じように機能する。このため、パルス発生回路10c
により、幅の狭いパルスCKPおよびその反転信号であ
る負のパルスXCKPがそれぞれ発生される。パルスC
KPおよび負のパルスXCKPの幅TD は、遅延ゲート
G1、NORゲートG2bおよび遅延ゲートG3の遅延
時間の合計により設定される。フリップフロップL1〜
L4が正常に動作するのに必要充分なXCKP、CKP
のパルス幅TD が得られるように、NORゲートG2
b、遅延ゲートG1とG3を構成するトランジスタのサ
イズが調整される。
【0141】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、パルス発生回路10cにスルーモード信号Tを印加
し、当該スルーモード信号Tがハイレベルのとき、パル
ス発生回路10cはクロック信号CKと同相であるパル
スCKPおよびクロック信号CKの反転信号である負の
パルスXCKPをそれぞれ発生し、スルーモード信号T
がローレベルのとき、クロック信号CKに同期して、幅
の狭いパルスCKPおよび負のパルスXCKPをそれぞ
れ発生し、スルーラッチ20に供給する。
【0142】第9実施形態 図25は本発明に係るフリップフロップ回路の第9の実
施形態を示す回路図である。本実施形態は、上述した本
発明の第8の実施形態と同様に、パルス発生回路に動作
モードに応じた制御信号を印加することにより、発生す
るパルス信号の波形を制御し、スルーラッチ20に供給
する。ただし、本実施形態では、上記第8の実施形態と
異なって、負のスルーモード信号XTがパルス発生回路
10dに供給される。
【0143】図示のように、本実施形態のフリップフロ
ップ回路は、パルス発生回路10dとスルーラッチ20
とにより構成されている。パルス発生回路10dに、ス
ルーモード信号XTが外部から印加されている。
【0144】図26は、パルス発生回路10dの一構成
例を示している。図示のように、本例のパルス発生回路
は、NANDゲートG1b、遅延ゲートG2,G3、N
ANDゲートG4およびインバータG5により構成され
ている。
【0145】NANDゲートG1bの一方の入力端子
に、クロック信号CKが入力され、他方の入力端子にス
ルーモード信号XTが入力される。NANDゲートG1
bの出力端子が遅延ゲートG2の入力端子に接続されて
いる。遅延ゲートG2とG3は、例えば、インバータに
より構成され、入力信号に対して所定の遅延時間を与え
て、さらにそのレベルを反転して出力する。遅延ゲート
G2とG3は、NANDゲートG1bの出力端子とNA
NDゲートG4の一方の入力端子間に直列に接続されて
いる。即ち、遅延ゲートG2の出力端子は遅延ゲートG
3の入力端子に接続され、遅延ゲートG3の出力端子
は、NANDゲートG4の一方の入力端子に接続されて
いる。NANDゲートG4の他方の入力端子は、クロッ
ク信号CKの入力端子に接続されている。
【0146】スルーモード信号XTがハイレベルのと
き、NANDゲートG1bは、クロック信号CKに対し
て、所定の遅延時間を与えて、さらにそれを反転した信
号n1bを出力する。即ち、このときNANDゲートG
1bは、遅延素子G2、G3と同様に機能する。このた
め、パルス発生回路10dにより、幅の狭いパルスCK
Pおよびその反転信号である負のパルスXCKPがそれ
ぞれ発生される。パルスCKPおよび負のパルスXCK
Pの幅TD は、NANDゲートG1b、遅延ゲートG
2、および遅延ゲートG3の遅延時間の合計により設定
される。フリップフロップL1〜L4が正常に動作する
のに必要充分なXCKP、CKPのパルス幅TD が得ら
れるように、NANDゲートG1b、遅延ゲートG2と
G3を構成するトランジスタのサイズが調整される。
【0147】一方、スルーモード信号XTがローレベル
のとき、NANDゲートG1b出力信号n1bはハイレ
ベルに固定されて、このため遅延ゲートG3の出力信号
n3はハイレベルに保持される。このとき、NANDゲ
ートG4の出力信号はクロック信号CKの反転信号であ
り、インバータG5の出力信号はクロック信号CKの同
相信号となる。
【0148】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、パルス発生回路10dにスルーモード信号XTを印
加し、当該スルーモード信号XTがローレベルのとき、
パルス発生回路10dはクロック信号CKと同相である
パルスCKPおよびクロック信号CKの反転信号である
負のパルスXCKPをそれぞれ発生し、スルーモード信
号XTがハイレベルのとき、クロック信号CKに同期し
て、幅の狭いパルスCKPおよび負のパルスXCKPを
それぞれ発生し、スルーラッチ20に供給する。
【0149】第10実施形態 図27は本発明に係るフリップフロップ回路の第10の
実施形態を示す回路図である。図27は、例えば、本発
明の第9の実施形態のフリップフロップ回路を用いて構
成されている回路例を示している。図示のように、本例
の回路は、スルーモード機能付きフリップフロップ回路
PFF11,…,PFF1n、PFF21,…,PFF
2n、組み合わせ回路100,110などにより構成さ
れている。
【0150】外部からのxビットの入力信号Si11
…,Si1x とyビットの入力信号Si21 ,…,Si2y
それぞれx個のDフリップフロップDFF1,…,DF
Fxとy個のANDゲートAND1,…,ANDyに入
力される。組み合わせ回路100に、x個のDフリップ
フロップDFF1,…,DFFxおよびy個のANDゲ
ートAND1,…,ANDyからの出力信号が入力され
る。
【0151】組み合わせ回路100は、これらの回路か
ら入力された(x+y)個の信号に対して、所定の論理
演算を行い、演算の結果、4ビットを一組として、n組
の信号S011 ,…,S01n を出力する。これらのn組の
信号S011 ,…,S01n は、それぞれn個のスルーモー
ド機能付きフリップフロップ回路PFF11,…,PF
F1nに入力される。
【0152】スルーモード機能付きフリップフロップ回
路PFF11,…,PFF1nは、入力された信号をク
ロック信号CKに応じて取り込み、保持する。そして保
持した信号を次段の組み合わせ回路110に出力する。
【0153】組み合わせ回路110は、入力された4×
nビットの信号に対して、所定の論理演算を行い、演算
結果として、例えば、同じく4ビットを一組として、n
組の信号S021 ,…,S02n を出力する。これらのn組
の信号S021 ,…,S02n は、それぞれn個のスルーモ
ード機能付きフリップフロップ回路PFF21,…,P
FF2nに入力される。
【0154】スルーモード機能付きフリップフロップ回
路PFF21,…,PFF2nは、入力された信号をク
ロック信号CKに応じて取り込み、保持する。そして保
持した信号を次段に出力する。
【0155】スルーモード機能付きフリップフロップ回
路PFF11,…,PFF1nおよびPFF21,…,
PFF2nは、例えば、本発明の第9の実施形態のフリ
ップフロップ回路により構成されている。即ち、各フリ
ップフロップ回路は、パルス発生回路と4ビットのスル
ーラッチからなり、パルス発生回路は、入力したクロッ
ク信号CKおよびスルーモード信号に応じて、パルスC
KPおよびその反転信号である負のパルスXCKPを生
成し、上記4ビットのスルーラッチにそれぞれ供給す
る。なお、図27において、フリップフロップ回路PF
F11,…,PFF1nおよびPFF21,…,PFF
2n内部構成および内部に生成されているパルスCK
P、負のパルスXCKPを図示していない。
【0156】本例の回路において、フリップフロップ回
路PFF11,…,PFF1nおよびPFF21,…,
PFF2nに、クロック信号CKおよびシステム初期化
信号XINITに応じて発生したクロック信号CKPを
クロック信号として入力し、さらに、初期化信号XIN
ITをスルーモード信号XTとして入力する。
【0157】図示のように、クロック信号CKがインバ
ータINV1の入力端子に印加され、インバータINV
1の出力端子は、NANDゲートNAND1の一方の端
子に接続され、NANDゲートNAND1の他方の入力
端子に、初期化信号XINITが入力される。NAND
ゲートNAND1の出力端子から出力されるクロック信
号CKPは、フリップフロップ回路PFF11,…,P
FF1nおよびPFF21,…,PFF2nのクロック
信号端子に入力される。さらに、フリップフロップ回路
PFF11,…,PFF1nおよびPFF21,…,P
FF2nのスルーモード信号XTの端子に初期化信号X
INITがそれぞれ入力される。
【0158】このため、初期化信号XINITがローレ
ベルに保持されているとき、NANDゲートNAND1
の出力端子は、ハイレベルに保持される。即ち、フリッ
プフロップ回路PFF11,…,PFF1nおよびPF
F21,…,PFF2nのクロック信号入力端子は、ハ
イレベルに保持され、これのフリップフロップ回路は非
動作状態に設定されている。
【0159】一方、初期化信号XINITがハイレベル
に保持されているとき、NANDゲートNAND1の出
力端子、入力したクロック信号CKと同相のクロック信
号CKPが出力されるので、クロック信号CKPがフリ
ップフロップ回路PFF11,…,PFF1nおよびP
FF21,…,PFF2nはそれぞれ動作状態に設定さ
れ、内部のパルス発生回路によりクロック信号CKPに
同期して幅の狭いパルスCKPおよび負のパルスXCK
Pがそれぞれ発生し、これらの内部パルス信号に応じ
て、4ビットのフリップフロップは、それぞれ入力端子
D1〜D4への入力信号を取り込み、内部の記憶ノード
に保持され、そして、保持信号が出力端子Q1〜Q4に
出力される。
【0160】本実施形態の回路において、初期化信号X
INITがローレベルに保持されているとき、組み合わ
せ回路100の入力側において、ANDゲートAND1
〜ANDyの出力端子がローレベルに保持される。さら
に、x個のDフリップフロップDFF1,…,DFFx
において、各フリップフロップのクリア信号入力端子C
Lに初期化信号XINITが印加されているので、これ
らのフリップフロップDFF1,…,DFFxの出力端
子は、初期化信号XINITがローレベルに保持されて
いることにより、すべてクリアされ、ローレベルに保持
される。
【0161】このように、組み合わせ回路100の(x
+y)ビットの入力信号がすべてクリアされ、ローレベ
ルに保持される。さらに、スルーモード機能付きフリッ
プフロップ回路PFF11,…,PFF1nおよびPF
F21,…,PFF2nにおいては、入力されたクロッ
ク信号CKPがハイレベル、スルーモード信号XTとし
ての初期化信号XINITがローレベルに設定されてい
るので、これらのフリップフロップ回路PFF11,
…,PFF1nおよびPFF21,…,PFF2nはす
べて初期化される。
【0162】なお、以上の説明では、スルーモード機能
付きフリップフロップ回路は、組み合わせ回路を介し
て、PFF11,…,PFF1nおよびPFF21,
…,PFF2nの二段縦列接続回路が構成されている
が、本発明はこれに限定されるものではなく、二段以上
の複数段の縦列接続で構成した回路も可能である。
【0163】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、多段のスルーモード機能付きパルス駆動フリップフ
ロップPFF11,…,PFF1nおよびPFF21,
…,PFF2nが、直接または組み合わせゲートを介し
て縦列接続されている場合、初期化信号XINITで初
段の入力をなんらかの方法、たとえばANDゲートAN
D1〜ANDyやクリア機能付きフリップフロップDF
F1,…,DFFxで固定し、スルーモード機能付きパ
ルス駆動フリップフロップ回路PFF11,…,PFF
1nおよびPFF21,…,PFF2nのCK入力をハ
イレベル、スルーモード信号XT入力をローレベルに保
持することにより、すべてのフリップフロップを初期化
することができる。
【0164】第11実施形態 図28は本発明に係るフリップフロップ回路の第11の
実施形態を示す回路図である。図28は、例えば、上述
した第10の実施形態と同様に、スルーモード機能付き
フリップフロップ回路と組み合わせ回路との縦列接続で
構成されている回路例を示している。図示のように、本
例の回路は、スルーモード機能付きフリップフロップ回
路PFF31,…,PFF3n、PFF41,…,PF
F4n、組み合わせ回路120,130,140、入力
側に設けられているフリップフロップDFF11,DF
F12,…,DFF1x、出力側に設けられているフリ
ップフロップDFF21,DFF22,…,DFF2y
などにより構成されている。
【0165】外部からのxビットの入力信号Si1
i2,…,SixがそれぞれDフリップフロップDFF1
1,DFF12,…,DFF1xに入力される。Dフリ
ップフロップDFF11,DFF12,…,DFF1x
からのxビット出力信号は、それぞれ組み合わせ回路1
20に入力される。
【0166】組み合わせ回路120は、Dフリップフロ
ップDFF11,DFF12,…,DFF1xから入力
されたxビットの信号に対して、所定の論理演算を行
い、演算の結果、4ビットを一組として、n組の信号S
031 ,…,S03n を出力する。これらのn組の信号S
031 ,…,S03n は、それぞれn個のスルーモード機能
付きフリップフロップ回路PFF31,…,PFF3n
に入力される。
【0167】スルーモード機能付きフリップフロップ回
路PFF31,…,PFF3nは、入力端子D1〜D4
に入力された信号をクロック信号CKに応じて取り込
み、保持する。そして保持した信号をクロック信号CK
に応じて出力端子Q1〜Q4に出力し、次段の組み合わ
せ回路130に入力する。
【0168】組み合わせ回路130は、入力された4×
nビットの信号に対して、所定の論理演算を行い、演算
結果として、例えば、同じく4ビットを一組として、n
組の信号S041 ,…,S04n を出力する。これらのn組
の信号S041 ,…,S04n は、それぞれn個のスルーモ
ード機能付きフリップフロップ回路PFF41,…,P
FF4nに入力される。
【0169】スルーモード機能付きフリップフロップ回
路PFF41,…,PFF4nは、入力端子D1〜D4
に入力された信号をクロック信号CKに応じて取り込
み、保持する。そして保持した信号をクロック信号CK
に応じて出力端子Q1〜Q4に出力し、次段の組み合わ
せ回路140に入力する。
【0170】組み合わせ回路140は、入力された4×
nビットの信号に対して、所定の論理演算を行い、演算
結果として、例えば、yビットの信号S01,S02,…,
0yを出力する。これらのyビットの出力信号は、それ
ぞれy個のフリップフロップDFF21,DFF22,
…,DFF2yに入力される。
【0171】入力側および出力側に設けられているx個
のフリップフロップDFF11,DFF12,…,DF
F1xとy個のフリップフロップDFF21,DFF2
2,…,DFF2yは、スキャン(SCAN)機能付き
Dフリップフロップである。スキャン入力端子Si に入
力された信号は、クロック信号CKに応じて出力端子Q
およびスキャン出力端子SO にそれぞれ出力される。こ
のため、これらのフリップフロップが直列接続して、即
ち、前段のスキャン出力端子SO を後段のスキャン入力
端子Si にそれぞれ接続することにより、初段のフリッ
プフロップに入力されるスキャン入力信号Siは、クロ
ック信号CKに応じて順次に後段に伝送される。
【0172】本実施形態の回路においては、スルーモー
ド機能付きフリップフロップ回路PFF31,…,PF
F3nおよびPFF41,…,PFF4nが組み合わせ
回路120,130,140を介して縦列に接続され、
入力側からの入力信号が所定の論理演算を経て、出力側
に出力される。
【0173】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、多段のスルーモード機能付きパルス駆動フリップフ
ロップPFF31,…,PFF3nおよびPFF41,
…,PFF4nが、直接または組み合わせゲートを介し
て縦列接続されている場合、テスト信号XTESTで初
段の入力をなんらかの方法、たとえば外部からの直接入
力や、スキャン機能付きフリップフロップDFF11,
DFF12,…,DFF1xで制御し、また終段の出力
をなんらかの方法、例えば外部への直接出力や、スキャ
ン機能付きDフリップフロップDFF21,DFF2
2,…,DFF2yで可観測な場合に、スルーモード機
能付きパルス駆動フリップフロップ回路PFF31,
…,PFF3nおよびPFF41,…,PFF4nのク
ロック信号CK入力をハイレベル、スルーモード信号X
T入力をローレベルに保持することにより、それらのフ
リップフロップをバッファと等価にでき、フリップフロ
ップの段間ゲートのテストをそれらのフリップフロップ
にスキャン機能などを付加することなく行うことができ
る。
【0174】第12実施形態 図29は本発明に係るフリップフロップ回路の第12の
実施形態を示す回路図である。本実施形態のフリップフ
ロップ回路は、上述した同期イネーブル機能、非同期ク
リア機能、非同期プリセット機能およびスルーモード機
能をすべて付加したものである。図示のように、本実施
形態のフリップフロップ回路は、パルス発生回路10e
とスルーラッチ20eとにより構成されている。
【0175】パルス発生回路10eに、クロック信号C
Kの他に、制御信号として、イネーブル信号EN、非同
期クリア信号XCL、非同期プリセット信号XPRおよ
びスルーモード信号Tがそれぞれ入力されている。パル
ス発生回路10eは、これらの制御信号に応じて、クロ
ック信号CKに応じたパルスCKPおよびその反転信号
である負のパルスXCKPをそれぞれ発生し、スルーラ
ッチ20eを構成するフリップフロップL1e,L2
e,L3eとL4eにそれぞれ供給する。さらに、各フ
リップフロップL1e,L2e,L3eとL4eに非同
期クリア信号XCLおよび非同期プリセット信号XPR
がそれぞれ入力され、これらの制御信号に応じて各フリ
ップフロップの動作が制御される。
【0176】図30は、パルス発生回路10eの一構成
例を示している。図示のように、本例のパルス発生回路
は、遅延ゲートG1,G3、ANDゲートG21、NO
RゲートG22,NANDゲートG4およびインバータ
G5により構成されている。
【0177】遅延ゲートG1とG3は、例えば、インバ
ータにより構成され、入力信号に対して所定の遅延時間
を与えて、さらにそのレベルを反転して出力する。AN
DゲートG21は、多入力ゲートであり、それぞれ入力
端子は、遅延ゲートG1の出力端子、イネーブル信号E
N、非同期クリア信号XCLおよび非同期プリセット信
号XPRの入力端子にそれぞれ接続されている。AND
ゲートG21の出力端子は、NORゲートG22の一方
の入力端子に接続され、他方の入力端子は、スルーモー
ド信号Tの入力端子に接続されている。NORゲートG
22の出力端子は、遅延ゲートG3の入力端子に接続さ
れている。
【0178】スルーモード信号Tがハイレベルのとき、
NORゲートG22の出力信号n2cはローレベルに固
定される。これに応じて遅延ゲートG3の出力信号n3
がハイレベルに保持されるので、NANDゲートG4の
出力端子に入力したクロック信号CKの反転信号が出力
され、これがさらにインバータG5により反転され、ク
ロック信号CKと同相の信号がインバータG5の出力端
子に出力される。即ち、パルスCKPはクロック信号C
Kと同相の信号、負のパルスXCKPはクロック信号C
Kの反転信号となる。
【0179】一方、スルーモード信号Tがローレベル、
且つイネーブル信号EN、非同期クリア信号XCLおよ
び非同期プリセット信号XPRがともにハイレベルのと
き、NORゲートG22の出力信号n2cは入力信号n
1の反転信号となり、即ち、この場合にANDゲートG
21とNORゲートG22は、合わせてインバータから
なる遅延ゲートG1、G3と同じように機能する。この
ため、パルス発生回路10eにより、幅の狭いパルスC
KPおよびその反転信号である負のパルスXCKPがそ
れぞれ発生される。パルスCKPおよび負のパルスXC
KPの幅TD は、遅延ゲートG1、ANDゲートG2
1、NORゲートG22および遅延ゲートG3の遅延時
間の合計により設定される。フリップフロップL1e〜
L4eが正常に動作するのに必要充分なXCKP、CK
Pのパルス幅TD が得られるように、ANDゲートG2
1、NORゲートG22および遅延ゲートG1とG3を
構成するトランジスタのサイズが調整される。
【0180】スルーモード信号Tがローレベル、且つイ
ネーブル信号EN、非同期クリア信号XCLおよび非同
期プリセット信号XPRの何れかがハイレベルのとき、
NORゲートG22の出力信号n2cがローレベル、遅
延ゲートG3の出力信号n3がローレベルに保持される
ので、NANDゲートG4の出力端子がハイレベル、イ
ンバータG5の出力端子がローレベルにそれぞれ保持さ
れる。即ち、この場合、パルス発生回路10eは、非動
作状態に設定され、パルスCKPおよび負のパルスXC
KPの発生が行われない。
【0181】即ち、スルーモード信号Tにより、パルス
発生回路10eで生成されるパルスCKPおよび負のパ
ルスXCKPの波形が制御される。スルーモード信号T
がハイレベルのとき、パルスCKPはクロック信号CK
の同相信号、負のパルスXCKPはクロック信号CKの
反転信号となり、スルーモード信号Tがローレベルのと
き、クロック信号CKに同期して幅の狭いパルスCKP
および負のパルスXCKPが生成される。
【0182】また、イネーブル信号EN、非同期クリア
信号XCLおよび非同期プリセット信号XPRにより、
パルス発生回路の動作状態が制御される。これらの制御
信号がすべてハイレベルのとき、パルス発生回路10e
が動作状態、逆にこれらの制御信号の何れかがローレベ
ルのとき、パルス発生回路10eが非動作状態に設定さ
れる。動作状態時に、クロック信号CKに同期して幅の
狭いパルスCKPおよび負のパルスXCKPがそれぞれ
発生され、非動作状態時に、パルスCKPがローレベ
ル、負のパルスXCKPがハイレベルにそれぞれ保持さ
れる。
【0183】図31は、フリップフロップの一例である
L1eの一構成例を示す回路図である。図示のように、
フリップフロップL1eは、インバータLG1,LG
2、NANDゲートLG3c,LG4cおよびトランス
ファゲートTG1,TG2により構成されている。な
お、本例のフリップフロップL1eは、図4に示す本発
明の第1の実施形態のフリップフロップL1と較べる
と、記憶保持ループを構成するインバータLG3,LG
4の代わりに、NANDゲートLG3c,LG4cが用
いられたこと以外は同じである。以下、第1の実施形態
のフリップフロップL1との異なる点を中心に、本例の
フリップフロップL1eの構成および動作について説明
する。
【0184】NANDゲートLG3cの一方の入力端子
は、ノードND1に接続され、他方の入力端子は、非同
期プリセット信号XPRの入力端子に接続されている。
NANDゲートLG3cの出力端子は、NANDゲート
LG4cの一方の入力端子に接続されている。NAND
ゲートLG4cの他方の入力端子は、非同期クリア信号
XCLの入力端子に接続され、出力端子はトランスファ
ゲートTG2の入力端子に接続され、トランスファゲー
トTG2の出力端子はノードND1に接続されている。
【0185】このため、非同期クリア信号XCLおよび
非同期プリセット信号XPRがともにハイレベルに保持
されているとき、NANDゲートLG3c,LG4c
は、インバータとして動作し、入力信号に対してその反
転信号を出力する。この場合、パルスCKPがローレベ
ル、負のパルスXCKPがハイレベルにそれぞれ保持さ
れているとき、トランスファゲートTG1が非導通状
態、トランスファゲートTG2が導通状態にそれぞれ保
持されるので、NANDゲートLG3c,LG4cおよ
びトランスファゲートTG2により、記憶保持ループが
形成され、ノードND1の信号レベルが保持される。そ
れ以外の場合には、帰還ループが形成されず、フリップ
フロップL1eの信号保持機能が働かない。
【0186】例えば、非同期プリセット信号XPRがロ
ーレベルのとき、NANDゲートLG3cの出力端子が
ハイレベルに保持される。このため、ノードND1がロ
ーレベルに保持され、フリップフロップL1eの出力端
子Qは、ハイレベルにプリセットされる。または、非同
期クリア信号XCLがローレベルのとき、NANDゲー
トLG4cの出力端子がハイレベルに保持される。この
ため、ノードND1がハイレベルに保持され、フリップ
フロップL1eの出力端子Qは、ローレベルにクリアさ
れる。
【0187】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、パルス発生回路10eとフリップフロップL1e〜
L4eからなるスルーラッチ20eをセルベース方式の
基本セルとして登録し、LSI設計に利用する。スルー
モード信号Tがハイレベルのとき、パルス発生回路10
eはクロック信号CKと同相であるパルスCKPおよび
クロック信号CKの反転信号である負のパルスXCKP
をそれぞれ発生し、スルーモード信号Tがローレベルの
とき、且つ制御信号であるイネーブル信号EN、非同期
クリア信号XCLおよび非同期プリセット信号XPRが
ともにハイレベルのとき、クロック信号CKに同期し
て、幅の狭いパルスCKPおよび負のパルスXCKPを
それぞれ発生し、上記制御信号の内何れかがローレベル
のとき、パルス信号の生成機能が停止し、非同期クリア
信号XCLがローレベルのときは出力Qがローレベルに
クリアされ、非同期プリセット信号XPRがローレベル
のときは出力Qがハイレベルにプリセットされる。
【0188】第13実施形態 図32は本発明に係るフリップフロップ回路の第13の
実施形態を示す回路図である。図32は、本実施形態の
フリップフロップの一例を示す回路図である。図示のよ
うに、本実施形態のフリップフロップは、pMOSトラ
ンジスタPT1、nMOSトランジスタNT1からなる
ダイナミックラッチDLTとフリップフロップLaによ
り構成されている。
【0189】pMOSトランジスタPT1のソースとn
MOSトランジスタNT1のドレインが共通に接続さ
れ、ダイナミックラッチDLTの入力端子を構成し、p
MOSトランジスタPT1のドレインとnMOSトラン
ジスタNT1のソースが共通に接続され、ダイナミック
ラッチDLTの出力端子を構成する。pMOSトランジ
スタPT1のゲートにパルスCKPが印加され、nMO
SトランジスタNT1のゲートに負のパルスXCKPが
印加される。
【0190】ダイナミックラッチDLTの入力端子は、
フリップフロップの信号入力端子Dinに接続され、出力
端子はフリップフロップLaの信号入力端子Dに接続さ
れている。なお、フリップフロップLaは、上述した本
発明の各実施形態におけるフリップフロップと同様な構
成を有しており、入力されたパルスCKPおよび負のパ
ルスXCKPに応じて、信号入力端子Dの入力信号を取
り込み、内部に保持する。そして、保持信号を出力端子
Qに出力する。
【0191】ダイナミックラッチDLTにおいて、パル
スCKPがローレベル、負のパルスXCKPがハイレベ
ルに保持されているとき、トランジスタPT1,NT1
がともにオン状態に保持され、信号入力端子Dinに入力
した信号がラッチDLTを介して、フリップフロップL
aの入力端子Dに入力される。逆に、パルスCKPがハ
イレベル、負のパルスXCKPがローレベルに保持され
ているとき、トランジスタPT1,NT1がともにオフ
状態に保持される。この状態では、ダイナミックラッチ
DLTの出力端子の信号レベルが、当該ダイナミックラ
ッチDLTの出力端子の寄生容量により、保持される。
【0192】図32に示していないパルス発生回路によ
り発生するパルスCKPおよび負のパルスXCKPのパ
ルス幅が十分狭いので、ダイナミックラッチDLTによ
り、そのパルス期間内に入力信号レベルが保持できる。
これにより、フリップフロップのホールドタイムを短く
することができる。且つ、回路の構成を複雑にすること
なく、二つのトランジスタPT1,NT1を追加するの
みで実現できる。
【0193】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、フリップフロップLaの信号入力端子Dに前に、p
MOSトランジスタPT1とnMOSトランジスタNT
1からなるダイナミックラッチDLTを設けて、パルス
CKPおよび負のパルスXCKPの短いパルス幅の期間
中のみ入力信号が当該ダイナミックラッチDLTにより
保持されるので、回路の構成を複雑にすることなく、ホ
ールドタイムを短く設定でき、スタティック型フリップ
フロップとして使用することができる。
【0194】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のDフリッ
プフロップによれば、従来のDフリップフロップは1ビ
ット分にマスターとスレーブの2つのスルーラッチを使
うが、本発明では一つのスルーラッチでよいため、複数
ビット分を一つのパルス発生回路で駆動する場合に面積
や消費電力が削減できる利点がある。またマスターラッ
チが省略されているため、データを受け取るのに必要な
セットアップタイムが小さくなり、高速動作が可能とな
る。また、従来のパルス発生回路にくらべ、本方式では
元クロックからパルス生成までの時間が短く、その結果
ホールドタイムも小さく、LSI設計に用いた場合にタ
イミング設計/検証が容易になる。
【0195】さらに本発明では、パルス生成のための遅
延ゲート段数やパルス発生回路からラッチを駆動する場
合のバッファ段数、駆動ラッチ数に制限を設けているた
め、ホールドタイムが小さく、またセットアップタイム
がマイナスに見えることもほとんどなく、またパルス発
生回路とラッチ部を一体としてセル登録してもセルサイ
ズが比較的小さいため、セルベース方式のLSI設計手
法で利用しやすい。
【0196】また、同期イネーブル機能を追加する場
合、本方式ではパルス発生回路のインバータをNAND
またはNORに置き換えるだけでよいため、従来の同期
イネーブル付きフリップフロップに比べ回路サイズ、消
費電力が小さい。また、本方式の同期クリア、同期プリ
セット機能付加は、従来の同期クリア、同期プリセット
機能付きD−フリップフロップに比べ回路が小さい。ま
た動作周波数の低下も少ない。
【0197】また、本方式のスルーモード付加により、
元クロックがハイレベルの区間でスルーモードにすれば
ラッチはバッファと等価な動作をする。そのため、初期
リセットのために各ラッチ毎に非同期クリアを付加する
代わりにスルーモードを用いることで、回路規模増大や
動作速度低下を少なくできる。
【0198】またこの回路により、スキャンテスト設計
においてデータパス中のスキャンフリップフロップを本
発明スルーモード付きパルス駆動フリップフロップと
し、スキャンテスト時にはパルス駆動フリップフロップ
をスルーモードにして、演算ゲートのスキャンテストを
行うことで、スキャンD−フリップフロップを使うこと
による面積オーバーヘッドや速度低下を減らすことがで
きる。さらに上記の同期イネーブルやスルーモード付加
の場合でも、パルス生成の演算を行うNANDゲート以
降の回路は変更がないためパルスXCKP、CKPのパ
ルス波形のなまりなどがほとんど増加せず、最高動作周
波数の劣化も少ない利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフリップフロップ回路の第1の実
施形態を示す回路図である。
【図2】パルス発生回路の構成例を示す回路図である。
【図3】パルス発生回路を構成するNANDゲートG4
の構成を示す回路図である。
【図4】フリップフロップの構成例を示す回路図であ
る。
【図5】フリップフロップ回路の動作タイミングチャー
トである。
【図6】本発明に係るフリップフロップ回路の第2の実
施形態を示す回路図である。
【図7】第2の実施形態におけるパルス発生回路の回路
図である。
【図8】第2の実施形態におけるフリップフロップの動
作タイミングチャートである。
【図9】本発明に係るフリップフロップ回路の第3の実
施形態を示す回路図である。
【図10】第3の実施形態におけるパルス発生回路の回
路図である。
【図11】本発明に係るフリップフロップ回路の第4の
実施形態を示す回路図である。
【図12】第4の実施形態におけるフリップフロップの
一構成例を示す回路図である。
【図13】第4の実施形態におけるフリップフロップの
他の構成例を示す回路図である。
【図14】本発明に係るフリップフロップ回路の第5の
実施形態を示す回路図である。
【図15】第5の実施形態におけるフリップフロップの
一構成例を示す回路図である。
【図16】第5の実施形態におけるフリップフロップの
他の構成例を示す回路図である。
【図17】本発明に係るフリップフロップ回路の第6の
実施形態を示す回路図である。
【図18】第6の実施形態におけるフリップフロップの
一構成例を示す回路図である。
【図19】第6の実施形態におけるフリップフロップの
他の構成例を示す回路図である。
【図20】本発明に係るフリップフロップ回路の第7の
実施形態を示す回路図である。
【図21】第7の実施形態におけるフリップフロップの
一構成例を示す回路図である。
【図22】第7の実施形態におけるフリップフロップの
他の構成例を示す回路図である。
【図23】本発明に係るフリップフロップ回路の第8の
実施形態を示す回路図である。
【図24】第8の実施形態におけるパルス発生回路の回
路図である。
【図25】本発明に係るフリップフロップ回路の第9の
実施形態を示す回路図である。
【図26】第9の実施形態におけるパルス発生回路の回
路図である。
【図27】本発明に係るフリップフロップ回路の第10
の実施形態の回路図であり、スルーモード付きパルス駆
動フリップフロップを用いた初期化回路の回路図であ
る。
【図28】本発明に係るフリップフロップ回路の第11
の実施形態の回路図であり、スルーモード付きパルス駆
動フリップフロップを用いたテスト回路の回路図であ
る。
【図29】本発明に係るフリップフロップ回路の第12
の実施形態を示す回路図である。
【図30】第12の実施形態におけるパルス発生回路の
回路図である。
【図31】第12の実施形態におけるフリップフロップ
の回路図である。
【図32】本発明に係るフリップフロップ回路の第13
の実施形態の回路図であり、ダイナミックラッチ付きフ
リップフロップの構成図である。
【図33】従来のDフリップフロップの構成を示す回路
図である。
【図34】従来のDフリップフロップの動作タイミング
図である。
【図35】従来の同期イネーブル付きDフリップフロッ
プの回路図である。
【図36】従来のパルス駆動フリップフロップのパルス
発生回路の回路図である。
【図37】従来のパルス駆動フリップフロップのラッチ
回路の回路図である。
【図38】ラッチ回路の動作タイミング図である。
【符号の説明】
10,10a,10b,10c,10d,10e…パル
ス発生回路、20,20a,20b,20c,20d,
20e…フリップフロップ、L1,L1a,L1b,L
1c,L1d,L1e…フリップフロップ、G1,G
2,G3…遅延ゲート、G4…NANDゲート、G5…
インバータ、LG1,LG2,LG3,LG4…インバ
ータ、TG1,TG2…トランスファゲート、AND
1,…,ANDy…ANDゲート、DFF1,…,DF
Fx,DFF11,DFF12,…,DFF1x,DF
F21,DFF22,…,DFF2y…Dフリップフロ
ップ、PFF11,…,PFF1n,PFF21,…,
PFF2n,PFF31,…,PFF3n,PFF4
1,…,PFF4n…パルス駆動フリップフロップ、1
00,110,120,130,140…組み合わせ回
路、DLT…ダイナミックラッチ、VDD…電源電圧、G
ND…接地電位。

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部から入力されたクロック信号に応じ
    て、入力信号を保持して出力するフリップフロップ回路
    であって、 上記クロック信号に応じて、所定の幅を有するパルスを
    生成するパルス発生回路と、 上記パルス発生回路で生成されたパルスの入力タイミン
    グで上記入力信号を保持し、保持した信号を出力する少
    なくとも一つのラッチ回路とを有するフリップフロップ
    回路。
  2. 【請求項2】上記パルス発生回路は、外部からの動作制
    御信号に応じて動作/停止状態が制御される請求項1記
    載のフリップフロップ回路。
  3. 【請求項3】上記パルス発生回路は、外部からのモード
    制御信号に応じて、上記クロック信号または生成された
    上記パルスの何れかを上記ラッチ回路に供給する請求項
    1記載のフリップフロップ回路。
  4. 【請求項4】上記パルス発生回路は、外部からの状態制
    御信号に応じて、上記パルスの発生を停止することで、
    上記ラッチ回路の新たな信号入力を阻止し、上記出力信
    号を所定のレベルに保持させる請求項1記載のフリップ
    フロップ回路。
  5. 【請求項5】上記パルス発生回路は、上記生成されたパ
    ルスを一段のバッファを介して、上記ラッチ回路に出力
    する請求項1記載のフリップフロップ回路。
  6. 【請求項6】上記パルス発生回路は、上記生成されたパ
    ルスを一段のインバータを介して、上記ラッチ回路に出
    力する請求項1記載のフリップフロップ回路。
  7. 【請求項7】上記ラッチ回路は、上記クロック信号と非
    同期な制御信号に応じて、上記出力信号を所定のレベル
    に設定するレベル設定手段を有する請求項1記載のフリ
    ップフロップ回路。
  8. 【請求項8】上記各ラッチ回路の入力端子に接続され、
    上記パルス期間の始まりにおけるレベル変化エッジにお
    いて、上記入力信号を取り込み、上記パルス期間中、取
    り込んだ信号を保持するダイナミックラッチ回路を有す
    る請求項1記載のフリップフロップ回路。
  9. 【請求項9】外部から入力されたクロック信号に応じ
    て、入力信号を保持して出力するフリップフロップ回路
    であって、 上記クロック信号を所定の時間だけ遅延して、遅延クロ
    ック信号を出力する遅延回路と、 上記クロック信号と上記遅延クロック信号に基づいて、
    所定の論理演算を行い、上記遅延回路の遅延時間に応じ
    た幅を有するパルスを生成する論理回路と、 上記論理回路で生成されたパルスの入力タイミングで上
    記入力信号を保持し、保持した信号を出力する少なくと
    も一つのラッチ回路とを有するフリップフロップ回路。
  10. 【請求項10】上記遅延回路は、奇数個のインバータが
    直列接続して構成されている請求項9記載のフリップフ
    ロップ回路。
  11. 【請求項11】上記遅延回路は、3個のインバータが直
    列接続して構成されている請求項9記載のフリップフロ
    ップ回路。
  12. 【請求項12】上記論理回路は、上記クロック信号と上
    記遅延クロック信号の反転論理積又は論理積又はその両
    方を出力する論理回路により構成されている請求項9記
    載のフリップフロップ回路。
  13. 【請求項13】上記ラッチ回路は、上記パルス期間中
    に、上記入力信号を内部の記憶ノードに入力する第1の
    ゲートと、 上記パルス期間以外のとき、帰還ループを形成し、上記
    記憶ノードの信号を保持させる第2のゲートとを有する
    請求項9記載のフリップフロップ回路。
  14. 【請求項14】上記帰還ループは、2個のインバータと
    上記第2のゲートとにより構成され、上記2個のインバ
    ータは、上記記憶ノードと上記第2のゲートの入力端子
    間に直列接続され、当該第2のゲートの出力端子は、上
    記記憶ノードに接続されている請求項13記載のフリッ
    プフロップ回路。
  15. 【請求項15】上記パルスにより駆動されている上記ラ
    ッチ回路の数は、8以下である請求項9記載のフリップ
    フロップ回路。
  16. 【請求項16】上記遅延回路は、外部からの状態制御信
    号に応じて、出力信号を所定のレベルに保持する請求項
    9記載のフリップフロップ回路。
  17. 【請求項17】上記ラッチ回路は、上記クロック信号の
    非同期な制御信号に応じて、上記出力信号を所定のレベ
    ルに保持するレベル設定手段を有する請求項9記載のフ
    リップフロップ回路。
  18. 【請求項18】上記遅延回路および上記ラッチ回路は、
    共通の動作制御信号に応じて、それぞれの出力信号レベ
    ルが制御される請求項9記載のフリップフロップ回路。
  19. 【請求項19】上記各ラッチ回路の入力端子に接続さ
    れ、上記パルス期間の始まりにおけるレベル変化エッジ
    において、上記入力信号を取り込み、上記パルス期間
    中、取り込んだ信号を保持するダイナミックラッチ回路
    を有する請求項9記載のフリップフロップ回路。
  20. 【請求項20】少なくとも一つの単位セルを用いて、所
    望の回路システムを構築する回路設計システムであっ
    て、 上記単位セルは、上記クロック信号に応じて、所定の幅
    を有するパルスを生成するパルス発生回路と、 上記パルス発生回路で生成されたパルスの入力タイミン
    グで外部からの入力信号を保持し、保持した信号を出力
    する少なくとも一つのラッチ回路とを有する回路設計シ
    ステム。
  21. 【請求項21】上記単位セルを構成するラッチ回路の数
    は、8以下である請求項20記載の回路設計システム。
  22. 【請求項22】上記パルス発生回路により生成されたパ
    ルスの幅は、上記ラッチ回路を十分駆動できる程度に設
    定される請求項20記載の回路設計システム。
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