JPH11502798A - 人間工学的ボール箱構成 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ボール箱は、ボール箱の底面の近くに配置された握りの役をなすスロットをもつ第一横側面と、ボール箱の上面の近くに第二握りの役をなすスロットをもつ第二横側面を有し、その結果、これらの握りは実質的に互に対して対角線的に配置される。このように握りを配置することによって、人はボール箱を持ち上げる時に、その背中を曲げるのではなく、そのひざを曲げるように仕向けられる。

Description

【発明の詳細な説明】 人間工学的容器構成 発明の分野 本発明は人間工学的容器構成を指向する。特に本発明は、傷害の危険性をでき るだけ少くしつつ、容器の持ち上げを容易にするために握りを容器に設けた人間 工学的容器構成を指向する。 発明の背景 毎年、数万という背中の傷害がこの国の労働者や一般の人々を弱らせており、 その結果、少なからぬ人的苦痛と共に、失われた生産力や賃金は数千万ドルに及 んでいる。このような傷害の多くは人々がボール箱を持上げる時におこる。何故 ならば、彼等がひざを曲げるよりもむしろ、腰部で曲げて背中を弓型にしてボー ル箱を持上げるからである。これはボール箱を持ち上げる人にそのひざを曲げさ せるようにボール箱が構成されていないためである。むしろボール箱は一般に、 持ち上げる時に背中を曲げさせるように構成されている。米国産業のいたるとこ ろで、医院や診療所や学校はもちろん、倉庫や工場や事務所においても、人々は 持ち上げるときに腰部で曲げることの危険性を警告している。この活動（キャン ペーン）は持ち上げようとする物品が人間工学的に構成されていないためにゆき づまっている。 発明の要約 本発明の特徴は、持ち上げる人に背中を曲げる代わりにひざを曲げるように仕 向ける構成を有するボール箱のような容器の人間工学的構成を提供することであ る。 この特徴や他の特徴を考慮して、本発明は、上面と底面、前面と背面および両 側面をもつ容器を指向する。本発明によれば、その改良は、上面に近い容器の第 一側面に第一握りを設け、容器の底面に近い容器の側面に第二握りを設けること を含み、これによって、この第一及び第二握りを利用すると、容器を持ち上げる 人はひざを曲げるように仕向けられる。 本発明のさらに特定的な態様によれば、この容器は横側面パネルをもつ箱であ り、握りは横側面パネルに設けられる。 本発明のなおさらに特定的な態様によれば、容器はボール箱であり、また握り は両側面のパネルに設けられたスロット（溝孔）であり、一つのスロットはボー ル箱の上面パネルの近くに設けられ、他のスロットはボール箱の底面パネルの近 くに設けられる。 本発明のなおさらに特定的な態様では、ボール箱は表示で明らかに区別された 前側面と背側面をもち、ただ一つのスロット握りが両横側面パネルの各々に設け られ、両方の単一スロット握りは互に関して実質的に対角線的に配置されている 。 図面の簡単な説明 本発明は、添付した図面と関連して考察すると、よく理解されるようになるの で、本発明の他の種々の特徴および付随する利点は更によく評価されるであろう 。図面中、数枚の投影図を通して、同じ参照数字は同一または類似の部分を示す 。 図１は、隠れ線で示された部分を含む先行技術のボール箱と、この先行技術の ボール箱を持ち上げるために腰部でかがんでいる人の投視図である。 図２は、先行技術のボール箱を持ち上げている人を示す図１と同様の投視図で ある。 図３は、本発明の原理に従って構成されるボール箱と、ボール箱を持ち上げる ためにボール箱に近づいている人を示す、部分的に隠れ線で示される投視図であ る。 図４は、ボール箱を持ち上げるためにひざを曲げている人を示す図３と同様の 投影図である。 詳細な説明 図１を参照すると、先行技術の原理に従って構成されたボール箱１０が示され ている。このボール箱には開閉フラップ（たれぶた）１３をもつ上面、底面パネ ル１４、背面パネル１６、前面パネル１８、第一横側面パネル２０、および第二 横側面パネル２２がある。先行技術のボール箱１０の上面端縁２４と２６の近く には、ボール箱を持ち上げるための握り又はグリップの役をするスロット３０と ３２が配置されている。 図１と図２のボール箱１０では、ボール箱を持ち上げる人３６はボール箱を持 ち上げるためにひざ３９を曲げるかわりにその腰部３８で曲げるように仕向けら れる。これはしばしば、年に数万という人々を行動不能にし、このうちの相当数 が永久に行動不能となる、背中の傷害の原因となる。ボール箱１０のようなボー ル箱によってもたらされる人的傷害とは別に、労働者が行動不能となり働くこと ができなくなると数百万ドルの生産力が失われる。 本発明の原理に従って構成されたボール箱４０を示した図３と図４を参照する と、ボール箱４０は本質的にボール箱１０に類似していることがわかるが、しか し握りは位置が変っている。ボール箱４０では、第一握り４２はボール箱４０の 下部端縁４４の近くにあり、第二握り４６は上部端縁４８の近くにある。端縁４ ４と４８は互に対角線的に対置されており、スロット４２と４６は実質的に対角 線の位置にある。この図解された実施態様において、スロット４２はボール箱４ ０の垂直端縁５０と５２の間で等距離にあり、またスロット４６は垂直端縁５４ と５６の間で等距離にある。 スロット４２と４６はボール箱４０に握りを提供するただ二つのスロットであ ることが好ましい。このためボール箱４０を持ち上げる人は、これらの握りを使 うように仕向けられる。ボール箱４０を正しく配向させるために、スロット４２ と４６を、ボール箱をある方向から持ち上げる人に与えることによって、人はボ ール箱を正しく持ち上げられるように仕向けられる。表示６０と６２がそれぞれ ボール箱の背面と前面パネル１６と１８に設けられ、その結果、ボール箱が正し く持ち上げられるように配向される。上面パネル１２は、一対のフラップ１３に よって示すことができるが、またその上にボール箱４０が底面１４上にのってい るべきであることを示す表示がある。 図３と図４に見られるように、今やボール箱を持ち上げようとする人３６はそ の背中３８を曲げるのではなくてそのひざ３９を曲げる。これは、下部のスロッ ト４２に達するために、人３６はかがんでひざを曲げるが、このため人はその背 中を垂直に保つように仕向けられるからである。従って、ボール箱４０を持ち上 げるとき、傷害の危険は大いに減少する。 出願人は約６５ポンドの重量をもつ４本の液体試薬を運ぶためにボール箱４０ のようなボール箱を構成した。対角線的に配置されたただ二つの握りをもつこと によって、この重さの箱をもち上げる時、従業員はボール箱４０を持ち上げるた めに一様にその背中の代わりにそのひざ３９を曲げることがわかった。 更に詳しく述べなくても、当業者はこれまでの説明を利用して本発明を充分に 役立たせることができると信じられる。従ってこれらの好ましい特定的な実施態 様は単に説明のためのものと考えるべきであって、この開示の残部をいずれにし ても何ら限定するものではない。 これまでの説明から、当業者は容易に本発明の基本的な特性を確めることがで きるためその精神や範囲を逸脱することなしに、本発明をいろいろ変更や修正し て多くの用途や条件に適応させることができる。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９７年３月１０日 【補正内容】 図１は、隠れ線で示された部分を含む先行技術のボール箱と、この先行技術の ボール箱を持ち上げるために腰部でかがんでいる人の投視図である。 図２は、先行技術のボール箱を持ち上げている人を示す図１と同様の投視図で ある。 図３は、本発明の原理に従って構成されるボール箱と、ボール箱を持ち上げる ためにボール箱に近づいている人を示す、部分的に隠れ線で示される投視図であ る。 図４は、ボール箱を持ち上げるためにひざを曲げている人を示す図３と同様の 投影図である。 詳細な説明 図１を参照すると、先行技術の原理に従って構成されたボール箱１０が示され ている。このボール箱には開閉フラップ（たれぶた） １３をもつ上面、底面パ ネル１４、背面パネル１６、前面パネル１８、第一横側面パネル２０、および第 二横側面パネル２２がある。先行技術のボール箱１０の上面端縁２４と２６の近 くには、ボール箱を持ち上げるための握り又はグリップの役をするスロット３０ と３２が配置されている。 図１と図２のボール箱１０では、ボール箱を持ち上げる人３６はボール箱を持 ち上げるためにひざ３９を曲げるかわりにその背中３８で曲げるように仕向けら れる。これはしばしば、年に数万という人々を行動不能にし、このうちの相当数 が永久に行動不能となる、背中の傷害の原因となる。ボール箱１０のようなボー ル箱によってもたらされる人的傷害とは別に、労働者が行動不能となり働くこと ができなくなると数百万ドルの生産力が失われる。 本発明の原理に従って構成されたボール箱４０を示した図３と図４を参照する と、ボール箱４０は本質的にボール箱１０に類似していることがわかるが、しか し握りは位置が変っている。ボール箱４０では、第一握り４２はボール箱４０の 下部端縁４４の近くにあり、第二握り４６は 【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９７年３月２６日 【補正内容】 明細書 人間工学的ボール箱構成 発明の分野 本発明は人間工学的ボール箱構成を指向する。特に本発明は、傷害の危険性を できるだけ少くしつつ、ボール箱の持ち上げを容易にするために握りをボール箱 に設けた人間工学的ボール箱構成を指向する。 発明の背景 毎年、数万という背中の傷害がこの国の労働者や一般の人々を弱らせており、 その結果、少なからぬ人的苦痛と共に、失われた生産力や賃金は数千万ドルに及 んでいる。このような傷害の多くは人々がボール箱を持上げる時におこる。何故 ならば、彼等がひざを曲げるよりもむしろ、腰部で曲げて背中を弓型にしてボー ル箱を持上げるからである。これはボール箱を持ち上げる人にそのひざを曲げさ せるようにボール箱が構成されていないためである。むしろボール箱は一般に、 持ち上げる時に背中を曲げさせるように構成されている。米国産業のいたるとこ ろで、医院や診療所や学校はもちろん、倉庫や工場や事務所においても、人々は 持ち上げるときに腰部で曲げることの危険性を警告している。この活動（キャン ペーン）は持ち上げようとする物品が人間工学的に構成されていないためにゆき づまっている。このような問題を有するボール箱は、例えば、横パネルの上部に 握りスロットを二つ有するＤＥ−Ｕ−８７ １０ ３２６．５に開示されたボー ル箱がある。ＷＯ ９６０８４１７Ａ１は、底面と側面のハンドグリップを有す る容器を開示しているが、この容器はボール箱ではない。 発明の要約 本発明の特徴は、持ち上げる人に背中を曲げる代わりにひざを曲げるように仕 向ける構成を有するボール箱のような容器の人間工学的構成を提供することであ る。 この特徴や他の特徴を考慮して、本発明は、上面と底面、前面と背面および両 側面をもつボール箱を指向する。本発明によれば、その改良は、上面に近いボー ル箱の第一側面に第一握りを設け、ボール箱の底面に近いボール箱の側面に第二 握りを設けることを含み、これによって、この第一及び第二握りを利用すると、 ボール箱を持ち上げる人はひざを曲げるように仕向けられる。 本発明のさらに特定的な態様によれば、この容器は横側面パネルをもつ箱であ り、握りは横側面パネルに設けられる。 本発明のなおさらに特定的な態様によれば、握りは両側面のパネルに設けられ たスロット（溝孔）であり、一つのスロットはボール箱の上面パネルの近くに設 けられ、他のスロットはボール箱の底面パネルの近くに設けられる。 本発明のなおさらに特定的な態様では、ボール箱は表示で明らかに区別された 前側面と背側面をもち、ただ一つのスロット握りが両横側面パネルの各々に設け られ、両方の単一スロット握りは互に関して実質的に対角線的に配置されている 。 図面の簡単な説明 本発明は、添付した図面と関連して考察すると、よく理解されるようになるの で、本発明の他の種々の特徴および付随する利点は更によく評価されるであろう 。図面中、数枚の投影図を通して、同じ参照数字は同一または類似の部分を示す 。 請求の範囲 １．上面パネル（１３）、底面パネル（１４）、背面パネル、前面パネル、及 び、上面端縁と底面端縁（４４、４８）に沿って背面パネルと前面パネル（１４ 及び１６）と交わる第一と第二横側面パネル（２０及び３０）、 ボール箱（４０）の底面端縁（４４）に近い第一横側面パネル（２０）に設け られ、第一握りを提供する第一スロット（４２）、並びに ボール箱（１０）の上面端縁（４８）に近い第二横側面パネル（２２）に構成 され、第一スロット（４２）に関して対角線上の反対に位置する第二スロット（ ４６） を有するボール箱の人間工学的ボール箱構成。 ２．スロット（４２、４６）が、上面端縁と底面端縁（４４、４８）に平行に 広がって位置する請求項１の人間工学的ボール箱構成。 ３．スロット（４２、４６）が、ボール箱（４０）の背面パネルと前面パネル （１４及び１８）の間の中央に位置する請求項２の人間工学的ボール箱構成。 ４．パネル（１６及び１８）を前面パネル及び背面パネル（１６及び１８）と して区別できるように、前面パネルと背面パネル（１６及び１８）に表示（６０ 及び６２）を有する請求項３の人間工学的ボール箱構成。 ５．ボール箱の上面を示す表示を有する請求項４記載のボール箱。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 側面ならびに上面、底面および前面と背面をもつ容器の人間工学的容器 構成において、容器の上面近くの第一側面上にある第一握り、及び容器の底面近 くの第二側面上にある第二握りを有し、これによって容器を持ち上げる人がその 背中を曲げる代わりに容器を持ち上げる際にそのひざを曲げるように仕向けられ るように改良された人間工学的構成容器。 ２． 容器をつかんで持ち上げるためのただ二つの握りを有する請求項の範囲 １の容器。 ３． 容器の前面と背面を識別する表示を有する請求項２の容器。 ４． 容器の上面を示す表示を有する請求項３の容器。 ５． 箱が一対の横側面ならびに上面、背面および前面を含む人間工学的箱構 成において、箱の底面に近い第一側面にある第一握り、および箱の上面に近い第 二側面にある第二握りを有し、これによって箱を持ち上げる人がその背中を曲げ る代わりに箱を持ち上げる際にそのひざを曲げるように仕向けられるように改良 された人間工学的構成箱。 ６． 握りが箱の垂直端縁から等距離にある請求項５の箱。 ７． 箱にはただ二つの握りがある請求項６の箱。 ８． 箱の前面および後面を識別する表示が設けられた請求項７の箱。 ９． ボール箱が上面パネル、底面パネル、背面パネル、前面パネル及び第一 と第二の横側面パネルをもつ人間工学的ボール箱構成において、第一握りを提供 するためにボール箱の底面端縁の近くの第一側面パネルに形成されたスロットと 、下部端縁に対して対角線的に配置され、ボール箱の上部端縁の近くのその第二 横側面に構成されたスロットを有し、これによって握りをつかむ人は、その背中 を曲げてボール箱を持ち上げるのではなく、そのひざを曲げてボール箱を持ち上 げるように仕向けられるように改良された人間工学的構成ボール箱。 １０． ボール箱にはただ二つのスロットがあり、横側面パネル以外のパネル にはスロットがない請求項９のボール箱。 １１． スロットがボール箱の垂直端縁から等距離に配置されている請求項１ ０のボール箱。 １２． ボール箱の前面パネルと背面パネルを明示する表示を有する請求項１ １のボール箱。 １３． ボール箱の上面を明示する表示を有する請求項１２のボール箱。