JPH1135754A - ゴム組成物 - Google Patents
ゴム組成物Info
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- JPH1135754A JPH1135754A JP18793797A JP18793797A JPH1135754A JP H1135754 A JPH1135754 A JP H1135754A JP 18793797 A JP18793797 A JP 18793797A JP 18793797 A JP18793797 A JP 18793797A JP H1135754 A JPH1135754 A JP H1135754A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐空気透過性を損なうことなく、未加硫ゴム
成形時の剛性と押出し時の流動性の両立を可能とするこ
とにより加工作業性を向上させ、特にタイヤインナーチ
ューブやタイヤインナーライナーなどの耐空気透過性が
重要視されるゴム製品に好適に用いられるゴム組成物を
提供すること。 【解決手段】 ハロゲン化ブチルゴム50重量%以上を
含むゴム成分100重量部当たり、0.1〜10重量部の
不飽和カルボン酸の金属塩を含有するゴム組成物であ
る。
成形時の剛性と押出し時の流動性の両立を可能とするこ
とにより加工作業性を向上させ、特にタイヤインナーチ
ューブやタイヤインナーライナーなどの耐空気透過性が
重要視されるゴム製品に好適に用いられるゴム組成物を
提供すること。 【解決手段】 ハロゲン化ブチルゴム50重量%以上を
含むゴム成分100重量部当たり、0.1〜10重量部の
不飽和カルボン酸の金属塩を含有するゴム組成物であ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴム組成物に関し、
さらに詳しくは、ハロゲン化ブチルゴムを主体とし、タ
イヤインナーチューブやタイヤインナーライナーなどに
好適であって、耐空気透過性を保持するとともに、未加
硫ゴムの加工作業性に優れたゴム組成物に関するもので
ある。
さらに詳しくは、ハロゲン化ブチルゴムを主体とし、タ
イヤインナーチューブやタイヤインナーライナーなどに
好適であって、耐空気透過性を保持するとともに、未加
硫ゴムの加工作業性に優れたゴム組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、ゴム工業において耐空気透過性を
重要視するゴムには、ブチルゴムやハロゲン化ブチルゴ
ムを主体とするゴムが用いられており、これらのゴム
は、一般に加硫ブラダー,タイヤインナーライナー,タ
イヤインナーチューブ,ゴムホースなどのゴム製品に適
用されている。しかし、ブチルゴムやハロゲン化ブチル
ゴムの含有量を多くすると、混練後の圧延,押出しおよ
び成型工程で、未加硫ゴムの加工作業性の低下をもたら
すという問題が生じる。この加工作業性の低下とは、未
加硫ゴムの強度低下による未加硫ゴム伸張時のゴム切れ
などを指し、ゴム製品製造時の加工性に重大な影響を及
ぼす。したがって、従来は未加硫ゴムの加工作業性を向
上させるために、未加硫ゴム強度の高い天然ゴムやスチ
レン・ブタジエンゴムなどの合成ゴムとのブレンドによ
り、強度を保持する処置がとられており、その結果、耐
空気透過性を低下させているのが現状である。
重要視するゴムには、ブチルゴムやハロゲン化ブチルゴ
ムを主体とするゴムが用いられており、これらのゴム
は、一般に加硫ブラダー,タイヤインナーライナー,タ
イヤインナーチューブ,ゴムホースなどのゴム製品に適
用されている。しかし、ブチルゴムやハロゲン化ブチル
ゴムの含有量を多くすると、混練後の圧延,押出しおよ
び成型工程で、未加硫ゴムの加工作業性の低下をもたら
すという問題が生じる。この加工作業性の低下とは、未
加硫ゴムの強度低下による未加硫ゴム伸張時のゴム切れ
などを指し、ゴム製品製造時の加工性に重大な影響を及
ぼす。したがって、従来は未加硫ゴムの加工作業性を向
上させるために、未加硫ゴム強度の高い天然ゴムやスチ
レン・ブタジエンゴムなどの合成ゴムとのブレンドによ
り、強度を保持する処置がとられており、その結果、耐
空気透過性を低下させているのが現状である。
【0003】また、従来未加硫ゴムの強度を向上させる
方法として、樹脂などの高弾性の物質を配合する場合は
(特開昭57−172945号公報など)、加硫ゴムの
高弾性化により低温脆性が低下し、ゴム硬化剤を配合す
る場合はスコーチ性が悪化するという欠点があった。さ
らに、特開平7−1909号公報には、ハロゲン化ブチ
ルゴム20〜30重量%、エピクロロヒドリンゴム20
〜30重量%及び不飽和カルボン酸の金属塩グラフトジ
エンポリマー5〜50重量%からなる耐透気性のゴム部
材も開示されているが、かかるゴム部材においては、低
温脆性は悪化し、また汎用ゴムでないゴムも用いるため
に経済的には不利であった。
方法として、樹脂などの高弾性の物質を配合する場合は
(特開昭57−172945号公報など)、加硫ゴムの
高弾性化により低温脆性が低下し、ゴム硬化剤を配合す
る場合はスコーチ性が悪化するという欠点があった。さ
らに、特開平7−1909号公報には、ハロゲン化ブチ
ルゴム20〜30重量%、エピクロロヒドリンゴム20
〜30重量%及び不飽和カルボン酸の金属塩グラフトジ
エンポリマー5〜50重量%からなる耐透気性のゴム部
材も開示されているが、かかるゴム部材においては、低
温脆性は悪化し、また汎用ゴムでないゴムも用いるため
に経済的には不利であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、耐空気透過性を損なうことなく、特に未加硫
ゴム成形時の剛性と押出し時の流動性の両立を可能とす
ることにより加工作業性を向上させ、しかも加硫ゴムの
低温脆性が良好であって、特にタイヤインナーチューブ
やタイヤインナーライナーなどの耐空気透過性が重要視
されるゴム製品に好適に用いられるゴム組成物を提供す
ることを目的とするものである。
状況下で、耐空気透過性を損なうことなく、特に未加硫
ゴム成形時の剛性と押出し時の流動性の両立を可能とす
ることにより加工作業性を向上させ、しかも加硫ゴムの
低温脆性が良好であって、特にタイヤインナーチューブ
やタイヤインナーライナーなどの耐空気透過性が重要視
されるゴム製品に好適に用いられるゴム組成物を提供す
ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい性質を有するゴム組成物を開発すべく鋭意研究を
重ねた結果、ハロゲン化ブチルゴムを主体とするゴム成
分に対し、不飽和カルボン酸の金属塩を特定の割合で含
有させてなる組成物が、その目的を達成しうるものであ
ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完
成したものである。すなわち、本発明は、ハロゲン化ブ
チルゴム50重量%以上を含むゴム成分100重量部当
たり、0.1〜10重量部の不飽和カルボン酸の金属塩を
含有することを特徴とするゴム組成物を提供するもので
ある。また本発明は、ハロゲン化ブチルゴム単独又はハ
ロゲン化ブチルゴム50重量%以上と残部がジエン系ゴ
ムの混合ゴム100重量部当たり、充填剤20〜150
重量部および不飽和カルボン酸の金属塩0.1〜10重量
部を配合し、硫黄加硫することを特徴とするゴム組成物
を提供するものである。
ましい性質を有するゴム組成物を開発すべく鋭意研究を
重ねた結果、ハロゲン化ブチルゴムを主体とするゴム成
分に対し、不飽和カルボン酸の金属塩を特定の割合で含
有させてなる組成物が、その目的を達成しうるものであ
ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完
成したものである。すなわち、本発明は、ハロゲン化ブ
チルゴム50重量%以上を含むゴム成分100重量部当
たり、0.1〜10重量部の不飽和カルボン酸の金属塩を
含有することを特徴とするゴム組成物を提供するもので
ある。また本発明は、ハロゲン化ブチルゴム単独又はハ
ロゲン化ブチルゴム50重量%以上と残部がジエン系ゴ
ムの混合ゴム100重量部当たり、充填剤20〜150
重量部および不飽和カルボン酸の金属塩0.1〜10重量
部を配合し、硫黄加硫することを特徴とするゴム組成物
を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のゴム組成物において用い
られるゴム成分としては、ハロゲン化ブチルゴム50重
量%以上を含むものであればよく、ハロゲン化ブチルゴ
ム単独であってもよいし、ハロゲン化ブチルゴム50重
量%以上と他のゴム50重量%以下との混合物であって
もよい。ここで他のゴムはジエン系ゴムが好ましく、例
えば、天然ゴム,ポリイソプレン合成ゴム,シスポリブ
タジエンゴム,トランスポリブタジエンゴム,スチレン
・ブタジエンゴム(SBR)などが挙げられる。このゴ
ム成分中のハロゲン化ブチルゴムの含有量が50重量%
未満では充分な耐空気透過性が発揮されない。耐空気透
過性のの面からは、ハロゲン化ブチルゴム単独のものが
好ましい。
られるゴム成分としては、ハロゲン化ブチルゴム50重
量%以上を含むものであればよく、ハロゲン化ブチルゴ
ム単独であってもよいし、ハロゲン化ブチルゴム50重
量%以上と他のゴム50重量%以下との混合物であって
もよい。ここで他のゴムはジエン系ゴムが好ましく、例
えば、天然ゴム,ポリイソプレン合成ゴム,シスポリブ
タジエンゴム,トランスポリブタジエンゴム,スチレン
・ブタジエンゴム(SBR)などが挙げられる。このゴ
ム成分中のハロゲン化ブチルゴムの含有量が50重量%
未満では充分な耐空気透過性が発揮されない。耐空気透
過性のの面からは、ハロゲン化ブチルゴム単独のものが
好ましい。
【0007】このようなハロゲン化ブチルゴムとして
は、クロロブチルゴムとブロモブチルゴムが好ましい。
特に好ましいハロゲン化ブチルゴムは、1〜5モル%の
不飽和レベル、及び0.5〜3重量%のハロゲン含有量で
あるイソブチレンとイソプレンとのハロゲン化共重合体
である。上記クロロブチルゴムとしては、例えば「En
jay Butyl HT10−66」(エンジェイ・
ケミカル社製,商品名)があり、またブロモブチルゴム
としては、例えば「ブロモブチル2255」(エクソン
社製,商品名)がある。さらに、本発明におけるハロゲ
ン化ブチルゴムとしては、イソモノオレフィンとp−ア
ルキルスチレンとからなる共重合体のハロゲン化変性共
重合体、特に好ましくはイソブチレンとp−メチルスチ
レンとの共重合体の塩素化または臭素化変性共重合体を
用いることができ、例えば「Exxpro」(エクソン
社製,商品名)などが挙げられる。また、本発明のゴム
組成物における不飽和カルボン酸の金属塩の配合量は、
前記ゴム成分100重量部当たり、0.1〜10重量部の
割合で含有することが必要である。この含有量が0.1重
量部未満では、未加硫ゴムの強度が充分に向上せず、加
工作業性に劣り、本発明の目的が達せられない。一方、
10重量部を超えるとその量の割には効果の向上が認め
られず、むしろ加硫ゴムの物性に悪影響を与えるととも
に、経済的にも不利となる。未加硫ゴムの加工作業性,
加硫ゴムの物性及び経済性のバランスなどの面から、こ
の不飽和カルボン酸の金属塩の好ましい含有量は、前記
ゴム成分100重量部当たり、0.1〜10重量部の範囲
であり、特に0.1〜3重量部の範囲が好ましい。
は、クロロブチルゴムとブロモブチルゴムが好ましい。
特に好ましいハロゲン化ブチルゴムは、1〜5モル%の
不飽和レベル、及び0.5〜3重量%のハロゲン含有量で
あるイソブチレンとイソプレンとのハロゲン化共重合体
である。上記クロロブチルゴムとしては、例えば「En
jay Butyl HT10−66」(エンジェイ・
ケミカル社製,商品名)があり、またブロモブチルゴム
としては、例えば「ブロモブチル2255」(エクソン
社製,商品名)がある。さらに、本発明におけるハロゲ
ン化ブチルゴムとしては、イソモノオレフィンとp−ア
ルキルスチレンとからなる共重合体のハロゲン化変性共
重合体、特に好ましくはイソブチレンとp−メチルスチ
レンとの共重合体の塩素化または臭素化変性共重合体を
用いることができ、例えば「Exxpro」(エクソン
社製,商品名)などが挙げられる。また、本発明のゴム
組成物における不飽和カルボン酸の金属塩の配合量は、
前記ゴム成分100重量部当たり、0.1〜10重量部の
割合で含有することが必要である。この含有量が0.1重
量部未満では、未加硫ゴムの強度が充分に向上せず、加
工作業性に劣り、本発明の目的が達せられない。一方、
10重量部を超えるとその量の割には効果の向上が認め
られず、むしろ加硫ゴムの物性に悪影響を与えるととも
に、経済的にも不利となる。未加硫ゴムの加工作業性,
加硫ゴムの物性及び経済性のバランスなどの面から、こ
の不飽和カルボン酸の金属塩の好ましい含有量は、前記
ゴム成分100重量部当たり、0.1〜10重量部の範囲
であり、特に0.1〜3重量部の範囲が好ましい。
【0008】本発明においては、前記不飽和カルボン酸
の金属塩は、通常第一混練り工程において配合される。
ここで、第一混練り工程とは、加硫剤や加硫促進剤など
のゴムの架橋に関与する成分以外の成分、例えばゴム成
分,カーボンブラックなどの充填剤,その他配合剤を用
いて混練する工程のことである。なお、第二混練り工程
においては、上記第一混練り工程で得られた混合物に、
残りの成分、すなわち加硫剤や加硫促進剤などの加硫関
連剤を配合して混練りし、未加硫ゴム組成物を調製す
る。この不飽和カルボン酸の金属塩(以下、金属系架橋
助剤と称すことがある。)を第一混練り工程で配合した
場合、混練り中に該金属塩から発生するラジカルによ
り、ゴム成分のイオン架橋が生じ、その結果、強度の高
い未加硫ゴムが得られる。このようにして形成した金属
イオン架橋は、その性質上、低温(室温〜50℃程度)
では結合が強く、高温(100〜130℃程度)では結
合が弱いため、該未加硫ゴムは、成形時の剛性と押出し
時の流動性などの加工性のバランスに優れたものとな
る。また、加硫ゴムには、この金属系架橋助剤を添加す
ることによる低温での弾性率増加は認められず、低温脆
性が低下することもない。
の金属塩は、通常第一混練り工程において配合される。
ここで、第一混練り工程とは、加硫剤や加硫促進剤など
のゴムの架橋に関与する成分以外の成分、例えばゴム成
分,カーボンブラックなどの充填剤,その他配合剤を用
いて混練する工程のことである。なお、第二混練り工程
においては、上記第一混練り工程で得られた混合物に、
残りの成分、すなわち加硫剤や加硫促進剤などの加硫関
連剤を配合して混練りし、未加硫ゴム組成物を調製す
る。この不飽和カルボン酸の金属塩(以下、金属系架橋
助剤と称すことがある。)を第一混練り工程で配合した
場合、混練り中に該金属塩から発生するラジカルによ
り、ゴム成分のイオン架橋が生じ、その結果、強度の高
い未加硫ゴムが得られる。このようにして形成した金属
イオン架橋は、その性質上、低温(室温〜50℃程度)
では結合が強く、高温(100〜130℃程度)では結
合が弱いため、該未加硫ゴムは、成形時の剛性と押出し
時の流動性などの加工性のバランスに優れたものとな
る。また、加硫ゴムには、この金属系架橋助剤を添加す
ることによる低温での弾性率増加は認められず、低温脆
性が低下することもない。
【0009】さらに、前記金属系架橋助剤を含有する本
発明のゴム組成物は、スコーチ性が良好であるととも
に、耐空気透過性についても、該金属系架橋助剤を含有
しないゴム組成物と同等又はそれ以上であり、耐空気透
過性に対する悪影響は全く認められない。本発明に係る
不飽和カルボン酸の金属塩を構成する不飽和カルボン酸
としては、例えばアクリル酸,メタクリル酸,エタクリ
ル酸,クロトン酸,アンゲリカ酸,ケイ皮酸などのα,
β−エチレン性不飽和カルボン酸を挙げることができる
が、これらの中でアクリル酸及びメタクリル酸が好まし
い。一方、金属塩を構成する金属としては、例えばナト
リウム,カリウム,リチウム,カルシウム,バリウム,
マグネシウム,亜鉛,アルミニウム,スズ,ジルコニウ
ム,カドミウムなどが挙げられるが、こられの中でナト
リウム,マグネシウム,亜鉛,アルミニウムが好まし
い。特に好ましい不飽和カルボン酸の金属塩はジアクリ
ル酸亜鉛及びジメタクリル酸亜鉛である。これらの不飽
和カルボン酸の金属塩は一種用いてもよく、二種以上を
組み合わせて用いてもよい。
発明のゴム組成物は、スコーチ性が良好であるととも
に、耐空気透過性についても、該金属系架橋助剤を含有
しないゴム組成物と同等又はそれ以上であり、耐空気透
過性に対する悪影響は全く認められない。本発明に係る
不飽和カルボン酸の金属塩を構成する不飽和カルボン酸
としては、例えばアクリル酸,メタクリル酸,エタクリ
ル酸,クロトン酸,アンゲリカ酸,ケイ皮酸などのα,
β−エチレン性不飽和カルボン酸を挙げることができる
が、これらの中でアクリル酸及びメタクリル酸が好まし
い。一方、金属塩を構成する金属としては、例えばナト
リウム,カリウム,リチウム,カルシウム,バリウム,
マグネシウム,亜鉛,アルミニウム,スズ,ジルコニウ
ム,カドミウムなどが挙げられるが、こられの中でナト
リウム,マグネシウム,亜鉛,アルミニウムが好まし
い。特に好ましい不飽和カルボン酸の金属塩はジアクリ
ル酸亜鉛及びジメタクリル酸亜鉛である。これらの不飽
和カルボン酸の金属塩は一種用いてもよく、二種以上を
組み合わせて用いてもよい。
【0010】次に、前記充填剤としては、例えばカーボ
ンブラック,シリカ,塩基性炭酸マグネシウム,炭酸カ
ルシウム,ケイ酸マグネシウム,クレーなどの微粒子状
無機充填剤を好ましく挙げることができる。これらの充
填剤は単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用
いてもよい。これらの中で、特にカーボンブラックが好
適である。このカーボンブラックとしては、例えばチャ
ンネルブラック,ファーネスブラック(SAF,ISA
F,HAF,MAF,FEF,SRF,GPFなど),
サーマルブラック,アセチレンブラックなどが挙げられ
る。該充填剤は、前記ゴム成分100重量部に対し、通
常20〜150重量部、好ましくは30〜120重量部
の範囲で配合される。
ンブラック,シリカ,塩基性炭酸マグネシウム,炭酸カ
ルシウム,ケイ酸マグネシウム,クレーなどの微粒子状
無機充填剤を好ましく挙げることができる。これらの充
填剤は単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用
いてもよい。これらの中で、特にカーボンブラックが好
適である。このカーボンブラックとしては、例えばチャ
ンネルブラック,ファーネスブラック(SAF,ISA
F,HAF,MAF,FEF,SRF,GPFなど),
サーマルブラック,アセチレンブラックなどが挙げられ
る。該充填剤は、前記ゴム成分100重量部に対し、通
常20〜150重量部、好ましくは30〜120重量部
の範囲で配合される。
【0011】さらに、前記加硫剤としては特に制限はな
く、従来ブチルゴムの充填剤として慣用されているもの
の中から適宜選択して用いることができるが、特に硫黄
が好適である。この加硫剤の配合量は、硫黄を用いる場
合には、前記ゴム成分100重量部に対し、通常0.1〜
5重量部、好ましくは0.3〜1.5重量部の範囲で配合さ
れる。また加硫促進剤としては、例えばグアニジン系,
チアゾール系,スルフェンアミド系,チオ尿素系,チウ
ラム系,ジチオカルバメート系などがあり、特に制限さ
れず用いられる。本発明のゴム組成物は、前記したよう
に、第一混練り工程及び第二混練り工程を施すことによ
り、調製することができるが、第一混練り工程において
は、亜鉛華、ステアリン酸、軟化剤、老化防止剤など、
通常ゴム工業界で用いられる薬品が適宜投入される。ま
た上記混練りは、通常の混練り装置、例えばロール,バ
ンバリーミキサー,ニーダーなどにより行われる。
く、従来ブチルゴムの充填剤として慣用されているもの
の中から適宜選択して用いることができるが、特に硫黄
が好適である。この加硫剤の配合量は、硫黄を用いる場
合には、前記ゴム成分100重量部に対し、通常0.1〜
5重量部、好ましくは0.3〜1.5重量部の範囲で配合さ
れる。また加硫促進剤としては、例えばグアニジン系,
チアゾール系,スルフェンアミド系,チオ尿素系,チウ
ラム系,ジチオカルバメート系などがあり、特に制限さ
れず用いられる。本発明のゴム組成物は、前記したよう
に、第一混練り工程及び第二混練り工程を施すことによ
り、調製することができるが、第一混練り工程において
は、亜鉛華、ステアリン酸、軟化剤、老化防止剤など、
通常ゴム工業界で用いられる薬品が適宜投入される。ま
た上記混練りは、通常の混練り装置、例えばロール,バ
ンバリーミキサー,ニーダーなどにより行われる。
【0012】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。 実施例1〜5及び比較例1〜3 まず、第一混練り工程において、第1表に示す配合組成
に従って、第2表に示す金属系架橋助剤を第3表に示す
量で用い、最高温度を150℃として混練りを行った。
次いで、第二混練り工程において、上記で得られた混合
物に、第1表に示す量の加硫促進剤及び硫黄を加えて最
高温度100℃として混練りし、未加硫ゴム組成物(以
下、単に未加硫ゴムということがある。)を調製した。
この組成物について、ムーニー粘度ML1+4(100℃)
及びスコーチ時間(ムーニー粘度で5単位上昇するまで
の時間)をASTM−D−1646に準じて測定した。
また、厚さ4.00±0.40mmのシートを作製したの
ち、リング状(JIS−5号型)に打ち抜き、この未加
硫ゴムサンプルについて、40℃にて100±5mm/
分の速度で引張り試験を行い、引張り強さ及び100%
モジュラスを測定した。これらの結果を第3表に示す。
さらに、実施例2及び比較例1の上記未加硫ゴムについ
て、直径50mm, 厚さ5mmの円板状サンプルとし、未加
硫粘弾性装置「RPA2000」(モンサント社製)を
用い、歪み(捩じり角)1°,周波数100cpmの条
件にて、動的貯蔵(剪断)弾性率G’の温度依存性を測
定した。その結果を図1にグラフで示す。次に、温度1
60℃で20分間加硫して得た加硫ゴムについて、長さ
50±5mm, 幅4.65±0.1mm, 厚さ2mmの短册状サン
プルとし、温度0℃,歪み0.1%,周波数52Hzの条
件で動的貯蔵弾性率E’を求めた。その結果を第3表に
示す。
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。 実施例1〜5及び比較例1〜3 まず、第一混練り工程において、第1表に示す配合組成
に従って、第2表に示す金属系架橋助剤を第3表に示す
量で用い、最高温度を150℃として混練りを行った。
次いで、第二混練り工程において、上記で得られた混合
物に、第1表に示す量の加硫促進剤及び硫黄を加えて最
高温度100℃として混練りし、未加硫ゴム組成物(以
下、単に未加硫ゴムということがある。)を調製した。
この組成物について、ムーニー粘度ML1+4(100℃)
及びスコーチ時間(ムーニー粘度で5単位上昇するまで
の時間)をASTM−D−1646に準じて測定した。
また、厚さ4.00±0.40mmのシートを作製したの
ち、リング状(JIS−5号型)に打ち抜き、この未加
硫ゴムサンプルについて、40℃にて100±5mm/
分の速度で引張り試験を行い、引張り強さ及び100%
モジュラスを測定した。これらの結果を第3表に示す。
さらに、実施例2及び比較例1の上記未加硫ゴムについ
て、直径50mm, 厚さ5mmの円板状サンプルとし、未加
硫粘弾性装置「RPA2000」(モンサント社製)を
用い、歪み(捩じり角)1°,周波数100cpmの条
件にて、動的貯蔵(剪断)弾性率G’の温度依存性を測
定した。その結果を図1にグラフで示す。次に、温度1
60℃で20分間加硫して得た加硫ゴムについて、長さ
50±5mm, 幅4.65±0.1mm, 厚さ2mmの短册状サン
プルとし、温度0℃,歪み0.1%,周波数52Hzの条
件で動的貯蔵弾性率E’を求めた。その結果を第3表に
示す。
【0013】
【表1】
【0014】注1)ブロモブチルゴム:エクソン社製,
商品名:ブロモブチル2255 2)加硫促進剤DM:ジベンゾチアジルジスルフィド,
商品名:ブロモブチル2255 2)加硫促進剤DM:ジベンゾチアジルジスルフィド,
【0015】
【表2】
【0016】
【表3】
【0017】
【表4】
【0018】第3表に示すように、本発明に係る金属系
架橋助剤を含有する未加硫ゴム組成物(実施例1〜5)
の40℃における引張り強さ及び100%モジュラス
は、比較例1〜3に比べて、いずれも向上しており、第
一混練り工程において、金属イオンによる擬似架橋が形
成されていることが分かる。また、図1に示すように、
成形時(室温〜50℃程度)におけるシート強度(弾性
率)は向上し、押出しなどの作業領域(100〜130
℃程度)では低粘度化していることが分かる。さらに、
第3表から、加硫ゴムにおいて、本発明に係る金属系架
橋助剤の添加による低温での弾性率の増加は認められな
いので、低温での脆性の低下がないことが分かる。ま
た、第3表から、本発明の未加硫ゴム組成物はスコーチ
性も良好であることが分かる。
架橋助剤を含有する未加硫ゴム組成物(実施例1〜5)
の40℃における引張り強さ及び100%モジュラス
は、比較例1〜3に比べて、いずれも向上しており、第
一混練り工程において、金属イオンによる擬似架橋が形
成されていることが分かる。また、図1に示すように、
成形時(室温〜50℃程度)におけるシート強度(弾性
率)は向上し、押出しなどの作業領域(100〜130
℃程度)では低粘度化していることが分かる。さらに、
第3表から、加硫ゴムにおいて、本発明に係る金属系架
橋助剤の添加による低温での弾性率の増加は認められな
いので、低温での脆性の低下がないことが分かる。ま
た、第3表から、本発明の未加硫ゴム組成物はスコーチ
性も良好であることが分かる。
【0019】
【発明の効果】本発明によるゴム組成物は、耐空気透過
性を損なうことなく、未加硫ゴム成形時の剛性と押出し
時の流動性の両立が可能であるために、加工作業性を向
上することができ、しかも加硫ゴムの低温脆性が良好で
あって、特にタイヤインナーチューブやタイヤインナー
ライナーなどの耐空気透過性が重要視されるゴム製品に
好適に用いられる。
性を損なうことなく、未加硫ゴム成形時の剛性と押出し
時の流動性の両立が可能であるために、加工作業性を向
上することができ、しかも加硫ゴムの低温脆性が良好で
あって、特にタイヤインナーチューブやタイヤインナー
ライナーなどの耐空気透過性が重要視されるゴム製品に
好適に用いられる。
【図1】 実施例2及び比較例1における未加硫ゴムの
弾性率温度依存性を示すグラフである。
弾性率温度依存性を示すグラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】 ハロゲン化ブチルゴム50重量%以上を
含むゴム成分100重量部当たり、0.1〜10重量部の
不飽和カルボン酸の金属塩を含有することを特徴とする
ゴム組成物。 - 【請求項2】 不飽和カルボン酸の金属塩を、第一混練
り工程において配合した後、第二混練り工程において加
硫関連剤を配合してなる請求項1記載のゴム組成物。 - 【請求項3】 不飽和カルボン酸の金属塩が、アクリル
酸金属塩及び/又はメタクリル酸金属塩である請求項1
記載のゴム組成物。 - 【請求項4】 ハロゲン化ブチルゴム単独又はハロゲン
化ブチルゴム50重量%以上と残部がジエン系ゴムの混
合ゴム100重量部当たり、充填剤20〜150重量部
および不飽和カルボン酸の金属塩0.1〜10重量部を配
合し、硫黄加硫することを特徴とするゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18793797A JPH1135754A (ja) | 1997-07-14 | 1997-07-14 | ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18793797A JPH1135754A (ja) | 1997-07-14 | 1997-07-14 | ゴム組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1135754A true JPH1135754A (ja) | 1999-02-09 |
Family
ID=16214797
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18793797A Pending JPH1135754A (ja) | 1997-07-14 | 1997-07-14 | ゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1135754A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002088209A (ja) * | 2000-09-14 | 2002-03-27 | Bridgestone Corp | インナーライナー用ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ |
EP1454732A1 (en) * | 2001-11-12 | 2004-09-08 | Bridgestone Corporation | Production method for unvulcanized rubber member and tire |
WO2020059359A1 (ja) * | 2018-09-19 | 2020-03-26 | 株式会社ブリヂストン | ゴム組成物及びタイヤ |
WO2020059358A1 (ja) * | 2018-09-19 | 2020-03-26 | 株式会社ブリヂストン | ゴム組成物及びタイヤ |
EP3875268A4 (en) * | 2018-10-31 | 2022-07-27 | Bridgestone Corporation | TIRE |
-
1997
- 1997-07-14 JP JP18793797A patent/JPH1135754A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002088209A (ja) * | 2000-09-14 | 2002-03-27 | Bridgestone Corp | インナーライナー用ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ |
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EP1454732A4 (en) * | 2001-11-12 | 2005-07-06 | Bridgestone Corp | METHOD OF MANUFACTURING NON-VOLKANIZED RUBBER COMPONENTS AND TIRES |
WO2020059359A1 (ja) * | 2018-09-19 | 2020-03-26 | 株式会社ブリヂストン | ゴム組成物及びタイヤ |
WO2020059358A1 (ja) * | 2018-09-19 | 2020-03-26 | 株式会社ブリヂストン | ゴム組成物及びタイヤ |
US20210340353A1 (en) * | 2018-09-19 | 2021-11-04 | Bridgestone Corporation | Rubber composition and tire |
EP3875268A4 (en) * | 2018-10-31 | 2022-07-27 | Bridgestone Corporation | TIRE |
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