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JPH11349481A - シグマ受容体結合剤 - Google Patents

シグマ受容体結合剤

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Publication number
JPH11349481A
JPH11349481A JP10408599A JP10408599A JPH11349481A JP H11349481 A JPH11349481 A JP H11349481A JP 10408599 A JP10408599 A JP 10408599A JP 10408599 A JP10408599 A JP 10408599A JP H11349481 A JPH11349481 A JP H11349481A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sigma receptor
binding agent
receptor binding
agent
active ingredient
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10408599A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoichi Iimura
洋一 飯村
Yoshiharu Yamanishi
嘉晴 山西
Masahiro Senaga
雅弘 世永
Hachiro Sugimoto
八郎 杉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eisai Co Ltd
Original Assignee
Eisai Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Eisai Co Ltd filed Critical Eisai Co Ltd
Priority to JP10408599A priority Critical patent/JPH11349481A/ja
Publication of JPH11349481A publication Critical patent/JPH11349481A/ja
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  • Hydrogenated Pyridines (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シグマ受容体結合作用が有効な疾患の予防・
治療・改善剤、より具体的にはシグマ受容体拮抗作用ま
たは刺激作用が有効な疾患の予防・治療・改善剤、さら
に具体的には例えば精神分裂病、不安症の予防・治療・
改善剤、知的機能改善剤を提供する。 【解決手段】 下記一般式で表されるベンジルピペリジ
ン誘導体(I)またはその薬理学的に許容される塩を有効
成分とするシグマ受容体結合剤。 【化1】 [式中下記一般式で表される結合 【化2】 は単結合または二重結合を、R1は、下記から選ばれた
いずれかの原子団 【化3】 (式中R2は、水素原子または低級アルコキシ基を、nは
0または1〜4の整数を、Acはアセチル基を意味す
る。)を意味する。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シグマ受容体結合作用
が有効な疾患の予防・治療・改善剤、より具体的にはシ
グマ受容体拮抗作用または刺激作用が有効な疾患の予防
・治療・改善剤、さらに具体的には例えば精神分裂病、
不安症の予防・治療・改善剤、知的機能改善剤に関す
る。
【0002】
【発明の背景】シグマ受容体は、Martinらにより、モル
ヒネ等が結合し幻覚作用を発現するオピエート受容体の
サブタイプの一つとして1976年に提唱されたものである
が、その後の研究により非オピエート受容体であること
が明らかになった。さらに大半の抗精神病薬(精神分裂
病治療薬)がシグマ受容体に親和性を有すること、特に
その優れた治療効果により臨床で汎用されているハロペ
リドール(Haloperidol)も、シグマ受容体に対しても強
い親和性を有することが明らかになり、シグマ受容体が
抗精神病薬の作用メカニズムに大きく関わっていると考
えられるに至った。一方、ハロペリドール等の従来の抗
精神病薬は、ドパミンD2受容体遮断作用が主な作用発現
メカニズムであり、それに伴う錐体外路症状等の副作用
発現が避けられなかった。このような背景から、シグマ
受容体結合作用を有する化合物が新たな疾患の治療薬、
特に錐体外路症状等の副作用発現を伴わない精神分裂病
治療・改善剤、抗不安症剤、さらに好ましくは感情の平
坦化・意欲減退・言語の貧困などを主症状とする精神分
裂病の陰性症状の治療・改善剤として期待されている。
【0003】
【従来技術】シグマ受容体結合作用を有する化合物とし
ては、例えば特表平5-505172号公報に開示された1-シク
ロプロピルメチル-4-[2-(4-フルオロフェニル)-2-オキ
ソエチル]ピペリジン・臭化水素酸塩(コード名:DuP73
4)等の1-シクロアルキルピペリジン類、WO92/1259号公
報に記載されたN,N-ジプロピル-2-[4-メトキシ-3-(2-フ
ェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・塩酸塩(コー
ド名:NE-100)等の(アルコキシフェニル)アルキルアミ
ン誘導体、その他 N-アリルノルメタゾシン(コード名:
SKF-10047)、1-(3,4-ジメトキシフェネチル)-4-(3-フェ
ニルプロピル)ピペラジン・二塩酸塩(コード名:SA450
3)等がこれまでに知られている。
【0004】
【本発明が解決しようとする問題点】しかしながら、従
来のシグマ受容体結合剤はまだ開発途上であり、臨床で
有効性・安全性が確認された薬剤はまだなかった。従っ
て、臨床上有用性の高いシグマ受容体結合剤はまだ開発
されていないのが現状であり、従来の公知化合物とは構
造上異なる、有効性と安全性のバランスが取れた新たな
化合物が求められていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上
記問題点の解決を目指し、かつ有効性・安全性が高いシ
グマ受容体結合剤を開発すべく、長年にわたり鋭意研究
を重ねてきた。その結果意外にも、下記構造式で表され
るベンジルピペリジン誘導体(I)またはその薬理学的に
許容される塩が、所期の目的を達することを見い出し本
発明を完成するに至った。
【0006】ここで、本発明にかかるシグマ受容体結合
剤とは、下記一般式で表されるベンジルピペリジン誘導
体(I)またはその薬理学的に許容される塩である。
【0007】
【化4】
【0008】式中下記一般式で表される結合
【0009】
【化5】
【0010】は単結合または二重結合を、R1は、下記
から選ばれたいずれかの原子団
【0011】
【化6】
【0012】(式中R2は、水素原子または低級アルコ
キシ基を、nは0または1〜4の整数を、Acはアセチル基を
意味する。)を意味する。
【0013】また薬理学的に許容される塩とは、ベンジ
ルピペリジン誘導体(I)と付加塩を形成するものであれ
ば限定されないが、具体的には例えば塩酸塩、硫酸塩、
硝酸塩、リン酸塩等の鉱酸の付加塩、酢酸塩、シュウ酸
塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩等の有機酸
の付加塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸
塩、トルエンスルホン酸塩等のスルホン酸の付加塩、そ
の他アミノ酸の付加塩等を挙げることができる。
【0014】なお本発明にかかるベンジルピペリジン誘
導体(I)においては、光学異性体あるいは幾何異性体が
存在することもあるが、本発明は限定されずいずれか一
種の光学異性体でもよく、混合物であってもよい。また
幾何異性体についても同様に限定されず、いずれか一種
あるいは混合物であってもよい。さらに結晶多形が存在
することもあるが同様に限定されず、いずれかの結晶形
単一あるいは混合物であってもよく、無水物以外に水和
物であってもよい。
【0015】次に本発明化合物の投与剤型としては、例
えば散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、被覆錠剤、カプセル
剤などの経口製剤、軟膏、貼付剤等の外用剤、坐剤およ
び注射用製剤等が挙げられる。製剤化の際には、通常の
製剤担体を用いて常法により製造することができる。
【0016】すなわち経口製剤を製造するには、本発明
化合物と賦形剤、さらに必要に応じて酸化防止剤、結合
剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯臭剤などを加えた
後、常法により散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、被覆錠
剤、カプセル剤等とする。
【0017】賦形剤としては、例えば乳糖、コーンスタ
ーチ、白糖、ブドウ糖、マンニトール、ソルビット、結
晶セルロース、二酸化ケイ素などが、結合剤としては、
例えばポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、メ
チルセルロース、エチルセルロース、アラビアゴム、ト
ラガント、ゼラチン、シェラック、ヒドロキシプロピル
メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポ
リビニルピロリドン、ポリプロピレングリコール・ポリ
オキシエチレン・ブロックポリマー、メグルミンなど
が、崩壊剤としては、例えば澱粉、寒天、ゼラチン末、
結晶セルロース、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウ
ム、クエン酸カルシウム、デキストリン、ペクチン、カ
ルボキシメチルセルロース・カルシウム等が、滑沢剤と
しては、例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、ポ
リエチレングリコール、シリカ、硬化植物油等が、着色
剤としては医薬品に添加することが許可されているもの
が、矯味矯臭剤としては、ココア末、ハッカ脳、芳香
散、ハッカ油、竜脳、桂皮末等が用いられる。これらの
錠剤・顆粒剤には糖衣、その他必要により適宜コーティ
ングすることはもちろん差支えない。
【0018】また注射用製剤を製造する際には、本発明
化合物にpH調整剤、溶解剤、等張化剤などと、必要に応
じて溶解補助剤、安定化剤、酸化防止剤などを加えて、
常法により製剤化する。
【0019】外用剤を製造する際の方法は限定されず、
常法により製造することができる。すなわち製剤化にあ
たり使用する基剤原料としては、医薬品、医薬部外品、
化粧品等に通常使用される各種原料を用いることが可能
である。
【0020】使用する基剤原料として具体的には、例え
ば動植物油、鉱物油、エステル油、ワックス類、高級ア
ルコール類、脂肪酸類、シリコン油、界面活性剤、リン
脂質類、アルコール類、多価アルコール類、水溶性高分
子類、粘土鉱物類、精製水などの原料が挙げられ、さら
に必要に応じ、pH調整剤、酸化防止剤、キレート剤、防
腐防黴剤、着色料、香料などを添加することができる
が、本発明にかかる外用剤の基剤原料はこれらに限定さ
れない。また必要に応じて血流促進剤、殺菌剤、消炎
剤、細胞賦活剤、ビタミン類、アミノ酸、保湿剤、角質
溶解剤等の成分を配合することもできる。なお上記基剤
原料の添加量は、通常外用剤の製造にあたり設定される
濃度になる量である。
【0021】本発明におけるベンジルピペリジン誘導体
(I)の投与量は、症状、重症度、年齢、合併症などによ
って異なり限定されず、また投与経路などによっても異
なるが、通常1日あたり0.01mg〜2000mgであり、好まし
くは0.1mg〜1000mgであり、さらに好ましくは1mg〜500m
gであり、これを経口、静脈内、筋肉内、経直腸または
経皮投与する。
【0022】
【発明の効果】次に本発明化合物のシグマ受容体結合剤
としての有用性を示すため、以下に効果例としてシグマ
受容体結合実験例を掲げるが、本発明化合物の用途がこ
れらに限定されないことは言うまでもない。本実験はWe
ber等の方法(Proc. Natl. Acad. Sci. 83, 8784 8788,
1986.)に準拠して行った。
【0023】1) 受容体標本の調製 雄性Sprague Dawleyラット(6〜8週齢、体重150〜290
g)を実験に使用した。ラットを断頭屠殺し、全脳を摘出
した。大脳皮質を分離し、10倍量の0.32 Mスクロース中
でテフロン ガラスホモジナイザーを用いてホモジナイ
ズし、1,000×gで10分間遠心分離した。上清を20,000×
gで20分間、遠心分離した。得られたペレット(P2画分)
を洗浄し、20〜100倍量の測定用緩衝液に懸濁して受容
体標本として使用した。
【0024】2) 受容体結合の測定 凍結保存した受容体標本を融解し、再懸濁した。各測定
は、受容体標本の一部と一定濃度の化合物とトリチウム
標識1,3-di-O-tolylguanidineとともに測定用緩衝液で
最終液量を0.5 mlとして室温で90分インキュベートし
た。Brandel Model M 30Rセルハーベスターを使用し、
Whatman GF/Bガラスフィルターを通して急速濾過により
インキュベーションを停止した。フィルターを5 mlの氷
冷50 mMトリス塩酸緩衝液(pH 7.4)で2回洗浄した。フィ
ルター上に保持された放射能を、シンチラント(ACS II)
5 mlを使用して液体シンチレーションカウンターで測定
した。特異的結合は、非標識化合物(ハロペリドール10m
M)の非存在下で測定した総結合から、非標識化合物の存
在下で測定した非特異的結合を差し引いて算出した。そ
の後、化合物添加による阻害率を求めた。
【0025】計算式を以下に示す。 結合阻害率(%)=[特異的結合(dpm)−化合物添加時特異
的結合(dpm)]×100/[特異的結合(dpm)] 特異的結合=溶媒添加時結合−非特異的結合 化合物添加時特異的結合=化合物添加時結合−非特異的
結合
【0026】各化合物の測定結果(薬物濃度;10-8M)を
以下に示す。(表中、化合物No.は製造例番号を示す。)
【0027】 A;特開平2-169569号公報の実施例38の化合物 [1-ベンジル-4-(5,6-ジメトキシインダノン-2-イル)ピ
ペリジン]
【0028】上記結果から、本発明化合物の有する優れ
たシグマ受容体結合作用が明らかである。続いて本発明
化合物を具体的に説明するために、以下に製造例を掲げ
るが、本発明がこれらに限定されないことは言うまでも
ない。
【0029】
【製造例】製造例1 1-ベンジル-4-(3,4-ジヒドロ-4-
オキソキナゾリン-3-イル)ピペリジンの合成 (1) 1-ベンジル-4-ホルミルアミノピペリジン
【0030】
【化7】
【0031】4-アミノ-1-ベンジルピペリジン 5.00g(2
6.3mmol)を、99%ギ酸 25mlに溶解し、12時間加熱還流し
た。氷冷下、炭酸水素ナトリウムおよび8N水酸化ナトリ
ウム水溶液にてpH10に調整した後、酢酸エチル 100mlに
て抽出し、有機層を飽和食塩水 100mlにて洗浄した。乾
燥(MgSO4)後、減圧濃縮して得られた残渣を(NH)シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチ
ル系)にて精製し、標題化合物 4.63gを得た。(収率;8
1%)1 H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.48(2H,ddd,J=4Hz,J
=11Hz,J=12Hz)、1.86-1.94(2H,m)、2.11(2H,dt,J=2Hz,J=1
2Hz)、2.77-2.86(2H,m)、3.48(2H,s)、3.82-3.94(1H,m)、5.
78-5.86(1H,m)、7.22-7.34(5H,m)、8.09(1H,s).
【0032】(2) 1-ベンジル-4-(3,4-ジヒドロ-4-オキ
ソキナゾリン-3-イル)ピペリジン
【0033】
【化8】
【0034】1-ベンジル-4-ホルミルアミノピペリジン
1.00g(4.58mmol)中にアントラニル酸 1.26g(9.19mmol)
を加え、150℃にて4時間撹拌した。酢酸エチル 100mlに
て希釈し、飽和炭酸ナトリウム水溶液 100mlおよび飽和
食塩水 100mlにて洗浄した。乾燥(MgSO4)後、減圧濃縮
して得られた残渣をエタノールから再結晶して、標題化
合物 0.74gを得た。(収率;51%)1 H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm)1.93-2.06(4H,m)、2.24
(2H,dt,J=4Hz,J=12Hz)、3.08(2H,br-d,J=12Hz)、3.58(2H,
s)、4.84-4.94(1H,m)、7.26-7.38(5H,m)、7.50(1H,ddd,J=1
Hz,J=7Hz,J=8Hz)、7.68-7.78(2H,m)、8.17(1H,s)、8.31(1
H,ddd,J=1Hz,J=2Hz,J=8Hz).
【0035】製造例2 1-ベンジル-4-(4-オキソ-1,2,
3,4-テトラヒドロキノリン-3-イル)ピペリジン・塩酸塩
の合成
【0036】
【化9】
【0037】前製造例で得た1-ベンジル-4-(3,4-ジヒド
ロ-4-オキソキナゾリン-3-イル)ピペリジン 0.50g(1.57
mmol)をメタノール 8mlに溶解し、11%塩化水素含有メタ
ノールを加えてpH3〜4に調整した。この中に、炭酸水素
ナトリウム 0.11g(1.75mmol)を加え、20分間撹拌後、減
圧濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル 50mlにて希釈
し、飽和炭酸ナトリウム水溶液 50mlおよび飽和食塩水
50mlにて洗浄した。乾燥(MgSO4)後、減圧濃縮して得ら
れた残渣を酢酸エチル/n-ヘキサンから再結晶して、標
題化合物の遊離体 0.44gを得た。(収率;87%)1 H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.70-1.80(4H,m)、2.1
0-2.20(2H,m)、2.94-3.02(2H,m)、3.52(2H,m)、4.28(1H,br
-s)、4.57(2H,d,J=3Hz)、4.57-4.66(1H,m)、6.68(1H,dd,J=
1Hz,J=8Hz)、6.90(1H,dt,J=1Hz,J=8Hz)、7.24-7.35(6H,
m)、7.95(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz).
【0038】上記遊離体 0.15gを常法により塩酸塩と
し、エタノールから再結晶して標題化合物 0.12gを得
た。 融点; 233-236℃. ESI-MS; m/z=322(M+H+).
【0039】製造例3 1-ベンジル-4-(1-アセチル-4-
オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロキナゾリン-3-イル)ピペ
リジン・塩酸塩の合成
【0040】
【化10】
【0041】前製造例で得た1-ベンジル-4-(4-オキソ-
1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-3-イル)ピペリジン 0.1
5g(0.47mmol)をピリジン 3mlに溶解し、無水酢酸 1.5ml
を加えた。室温にて4時間撹拌した後、減圧濃縮して得
られた残渣を酢酸エチル 20mlにて希釈した。有機層を
さらに飽和炭酸ナトリウム水溶液 20mlおよび飽和食塩
水 20mlにて洗浄した。乾燥(MgSO4)後、減圧濃縮して得
られた残渣を(NH)シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(n-ヘキサン/酢酸エチル系)にて精製して、標題化合物
の遊離体 0.12gを得た。(収率;71%)1 H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.64-1.94(4H,m)、2.1
3(2H,t,J=12Hz)、2.25(3H,br-s)、2.98(2H,bd,J=12Hz)、3.
52(2H,s)、4.48-4.58(1H,m)、5.17(2H,br-s)、7.18-7.37(7
H,m)、7.52(1H,dt,J=2Hz,J=8Hz)、8.07(1H,dd,J=2Hz,J=8H
z).
【0042】これを常法により塩酸塩とし、エタノール
/イソプロピルエーテルから再結晶して標題化合物 0.1
2gを得た。 融点; 218-223℃. ESI-MS; m/z=364(M+H+).
【0043】製造例4 1-ベンジル-4-(6,7-ジメトキシ
-1-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-3-イル)
ピペリジン塩酸塩の合成
【0044】
【化11】
【0045】特開平2-169569号公報の実施例38に従って
製造した1-ベンジル-4-(5,6-ジメトキシインダノン-2-
イル)ピペリジン 1.00g(2.74mmol)をベンゼン 4.89ml(5
4.7mmol)に溶解し、濃硫酸 1.46ml(27.3mmol)およびア
ジ化ナトリウム 0.27g(4.15mmol)を加えた。65℃にて24
時間撹拌した後、氷冷下、2N水酸化ナトリウム水溶液に
てpH10に調整し、酢酸エチル 50ml×2にて抽出した。有
機層を飽和食塩水 50mlにて洗浄し、乾燥(MgSO4)後、減
圧濃縮して得られた残渣を(NH)シリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル系)にて精製し
て、標題化合物の遊離体 0.25gを得た。(収率;24%) これをさらに酢酸エチルから再結晶して、より高純度の
標題化合物の遊離体 0.18gを得た。1 H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.32-1.54(3H,m)、1.7
3(2H,dd,J=12Hz,J=23Hz)、1.93(2H,br-t,J=12Hz)、2.79-
2.99(4H,m)、3.43-3.50(1H,m)、3.49(2H,s)、3.93(6H,s)、
5.96(1H,br-s)、6.65(1H,s)、7.23-7.35(5H,m)、7.55(1H,
s).
【0046】これを常法により塩酸塩とし、エタノール
/ジエチルエーテルから再結晶して標題化合物 0.16gを
得た。 融点; 235-240℃. ESI-MS; m/z=381(M+H+).
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/00 643 A61K 31/00 643D 31/47 605 31/47 605 31/505 605 31/505 605 // C07D 211/32 C07D 211/32 401/04 401/04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式で表されるベンジルピペリジ
    ン誘導体(I)またはその薬理学的に許容される塩を有効
    成分とするシグマ受容体結合剤。 【化1】 [式中下記一般式で表される結合 【化2】 は単結合または二重結合を、R1は、下記から選ばれた
    いずれかの原子団 【化3】 (式中R2は、水素原子または低級アルコキシ基を、nは
    0または1〜4の整数を、Acはアセチル基を意味す
    る。)を意味する。]
  2. 【請求項2】 ベンジルピペリジン誘導体がシグマ受容
    体拮抗剤またはシグマ受容体刺激剤である、請求項1記
    載のシグマ受容体結合剤。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のシグマ受容体結合剤を有
    効成分とする、シグマ受容体拮抗作用が有効な疾患の予
    防・治療・改善剤。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のシグマ受容体結合剤を有
    効成分とする、シグマ受容体刺激作用が有効な疾患の予
    防・治療・改善剤。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のシグマ受容体結合剤を有
    効成分とする、精神分裂病予防・治療・改善剤。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のシグマ受容体結合剤を有
    効成分とする、不安症予防・治療・改善剤。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のシグマ受容体結合剤を有
    効成分とする、知的機能改善剤。
JP10408599A 1998-04-10 1999-04-12 シグマ受容体結合剤 Withdrawn JPH11349481A (ja)

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JP10408599A Withdrawn JPH11349481A (ja) 1998-04-10 1999-04-12 シグマ受容体結合剤

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