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JPH11333827A - 軽量気泡コンクリートの加工方法および加工装置 - Google Patents

軽量気泡コンクリートの加工方法および加工装置

Info

Publication number
JPH11333827A
JPH11333827A JP14876398A JP14876398A JPH11333827A JP H11333827 A JPH11333827 A JP H11333827A JP 14876398 A JP14876398 A JP 14876398A JP 14876398 A JP14876398 A JP 14876398A JP H11333827 A JPH11333827 A JP H11333827A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blade
cellular concrete
lightweight cellular
peeling
groove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14876398A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Okubo
秀明 大久保
Noboru Takane
昇 高根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP14876398A priority Critical patent/JPH11333827A/ja
Publication of JPH11333827A publication Critical patent/JPH11333827A/ja
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  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
  • Devices For Post-Treatments, Processing, Supply, Discharge, And Other Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量気泡コンクリートパネルの溝部の側部に
石割調、石目調の自然調のテクスチャーを得る際に生じ
る過剰剥離を防止する軽量気泡コンクリートの加工方法
および加工装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 軽量気泡コンクリートの表面に設けた細
長い溝部に剥離刃物の刃先を挿入し、該刃先を揺動させ
て溝部の両側壁を剥離する方法および装置であって、刃
物を複数の小刃物に分割し、隣接する刃物の刃先が同じ
側の側壁の剥離を同時に行われないような揺動周期で各
刃物を揺動させる軽量気泡コンクリートの加工方法およ
び加工装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軽量気泡コンクリ
ート表面に設けた溝部の側壁を刃物で剥離して、自然調
(石割調、石目調)の外観を現出する軽量気泡コンクリ
ートの加工方法および加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】軽量気泡コンクリートパネルは、補強鉄
筋等を内在させて補強した軽量な既成パネルであり、そ
のサイズは例えば、幅60センチ、長さ数メートルの大
きなパネルとして知られている。このような軽量気泡コ
ンクリートパネルは、経済性、軽量性、耐火断熱性、加
工性に優れているという特性を有しており、建築業界に
おいて個人住宅、店舗付住宅、ビルディングの屋根、
床、外壁及び間仕切り材等として多用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、軽量気泡コン
クリートパネルはこのように諸性質の優れた建材ではあ
るが、生産効率上、一般にフラットな平面を持ったパネ
ルとして生産されるため、外壁材として使用した場合、
意匠性に乏しいという欠点がある。そこで、従来からこ
の課題を解決するために軽量気泡コンクリートのパネル
表面に、溝を形成する方法が提案されている。例えば、
特開昭58−160106号公報や特開昭59−167
203号公報には剥離刃物を使用した表面加工技術が開
示されているが、これらの技術で溝加工されたものは、
得られる意匠が機械的に画一的なもにに限定され、ま
た、表面と溝部で構成される形状は比較的鋭利なものに
なるため、輸送及び施行時の衝撃などによって側面部が
損傷した場合、この損傷が目立ち易い等の本質的な課題
が残されている。
【0004】上記の溝加工に用いられる剥離刃物(1)
の刃先は、溝部(2)と同じ長さを必要とするが、同一
方向に長い刃先で溝をこじると、そのこじり方向に個々
の剥離部が連結して剥離部分が大きく拡大する、いわゆ
る過剰剥離(3)現象が生じることが解明された(図4
参照)。このような、過剰剥離現象によって本来現出す
べき石割調、石目調の自然調のテクスチャーが損傷し、
損傷後が目立ちやすく、意匠性に欠け、建材としての商
品価値を著しく低下させる等の本質的な課題が残されて
いる。本発明は、これらの課題を解決するために創案さ
れたもので、過剰剥離を防止する軽量気泡コンクリート
の加工方法および加工装置を提供することを目的するも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上のような
目的を達成するために、次のような軽量気泡コンクリー
トの加工方法および加工装置を提供するものである。す
なわち、軽量気泡コンクリートの表面に設けた細長い溝
部に剥離刃物の刃先を挿入し、該刃先を揺動させて溝部
の両側壁を剥離する方法であって、刃物を複数の小刃物
に分割し、隣接する刃物の刃先が同じ側の側壁の剥離を
同時に行わないような揺動周期で各刃物を揺動させるこ
とを特徴とする軽量気泡コンクリートの加工方法であ
る。
【0006】また、軽量気泡コンクリートの表面に設け
た細長い複数の溝部の両側壁を剥離する装置であって、
本体と、該本体に設けられた複数の揺動軸と、各揺動軸
を揺動駆動する駆動装置と、各揺動軸にそれぞれ個別に
取り付けた複数の小刃物と、軽量気泡コンクリートを加
工部に供給する供給装置を備え、前記駆動装置は隣接す
る小刃物の刃先が同じ側の側壁の剥離を同時に行わない
ような揺動周期で前記各揺動軸を揺動駆動するように制
御されることを特徴とする軽量気泡コンクリートの加工
装置である。さらに、小刃物の刃先と軽量気泡コンクリ
ートの表面の間隔を調整する間隔調整装置が設けられた
ことを特徴とする軽量気泡コンクリートの加工装置であ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の軽量気泡コンクリートの
加工方式を図1乃至図3に基づいて説明する。図1は、
本発明のスライド剥離方式に用いられる軽量気泡コンク
リートの剥離装置の概略斜視図、図2は、剥離刃物と軽
量気泡コンクリート溝部の位置関係を示す側面図、図3
は、交互剥離方式を説明する平面図である。刃物(1)
(1)は、所定間隔をおいて複数並設して、ひとつおき
に欠損した櫛歯状の刃物列を形成し、この刃物(1)
(1)列を1ピッチスライドさせることによって、この
刃物列に平行な全ての溝部に剥離刃物を対峙させるよう
に構成されている。(2)は、軽量気泡コンクリート
(ALC)の溝部を示している。(23)は支持フレー
ムであり、該フレーム(23)の一側面上部には、剥離
刃物(1)の刃先と軽量気泡コンクリート(ALC)の
表面の間隔を調整するため装置、例えば段付きストッパ
ーからなる剥離深さ設定装置(29a)を、また他側面
に立設された側板(29b)には剥離刃物(1)を支持
する揺動軸(7)を揺動駆動させるための駆動用モータ
(RM)がそれぞれ設けられている。そして、これら剥
離深さ設定装置(29a)及び側板(29b)の両者に
上部支持プレート(30)が橋架されている。支持プレ
ート(30)の上面には、鉛直方向に昇降シリンダー
(31)が設けられ、支持プレート(30)を昇降させ
る。
【0008】溝部(2)の深さに対応して調整された剥
離刃物(1)(1)は揺動軸(7)を介して矢印方向に
往復揺動され、溝部(2)の両側壁のエッジ部(4)を
こじり上げる力を加えることにより、気泡孔が露出され
たほぼ円形状剥離部(5)が得られる(図2および図3
(イ)参照)。次いで、剥離刃物(1)(1)を隣の溝部
(2)の位置まで1ピッチスライドして所定の溝位置に
設定し、剥離刃物(1)(1)を前記の工程と同じく矢
印方向に往復揺動して剥離部(5')を形成し、前記工程
で形成された剥離部(5)と連続された剥離帯(6)が
形成される(図2および図3(ロ)参照)。このように、
複数の小刃物に分割された剥離刃物(1)(1)の隣り
同士が刃抜け状態に配列されているので、隣接された溝
部側壁の剥離が同時に行われることがなく、過剰剥離が
防止され、自然調の剥離帯(6)が得られる。
【0009】次に、本発明の軽量気泡コンクリートの加
工装置を図5乃至図7に基づいて説明する。図5は、軽
量気泡コンクリートの加工装置の全体平面図、図6は、
その側面図、図7は、同じく、その正面図である。(1
1)は搬入コンベアであり、搬入ホイストクレーン(1
2)で搬入された軽量気泡コンクリート(ALC)の移
動用コンベアである。(13)は短辺プレ溝加工用の短
辺プレ溝加工機であり、加工装置のライン短縮の観点か
ら搬入コンベア(11)の上流先端側に設置されてい
る。(14)は軽量気泡コンクリート(ALC)の長辺
プレ溝加工用の表面切削機付き長辺プレ溝加工機であ
り、前記搬入コンベア(11)の略中間に位置し、該搬
入コンベア(11)の下流側には剥離装置(S)が連設
されている。なお、短辺プレ溝加工機(13)及び長辺
プレ溝加工機(14)に用いられる工具は回転刃を用い
て通常の加工によるものである。
【0010】剥離装置(S)は、図11に示されている
ように、縦横の直線的な溝部(2)の両側に剥離帯
(6)を形成するものであり、その剥離帯(6)の表面
の性状は軽量気泡コンクリート(ALC)の気泡自体の
切断面が表面に露出したものとなっており、自然調(石
割調、石目調)の外観を得るための装置である。なお、
剥離帯(6)は連続した一定の幅で存在するものではな
く、不規則な波状になっている。(15)は表面加工が
施された軽量気泡コンクリート(ALC)を搬出する搬
出コンベアであり、搬出ホイストクレーン(16)に軽
量気泡コンクリート(ALC)を受け渡す機能を備えた
コンベアである。
【0011】本発明の剥離装置(S)を以下に詳細に説
明する。剥離装置(S)の本体外形(21)は、4本の
植立されたステー(21a)(21b)(21c)(2
1d)及びLMガイドを備えたサイドフレーム(21
e)(21f)及びフロントフレーム(21g)、リア
フレーム(21h)からなり、前記サイドフレーム(2
1e)(21f)には揺動機構として例えば複数の旋回
シリンダー(22)(22)により個別に揺動駆動され
る剥離刃物(1)(1)を備えた支持フレーム(23)
(23)が走行サーボモーター(SM)により同時に走
行駆動されるように順次配列されている。
【0012】前記剥離刃物(1)の旋回動作を図8およ
び図9に基づいて説明する。支持フレーム(23)(2
3)の下面にはピン(24)(24)が複数設けられ、
該ピン(24)にはそれぞれ独立に旋回可能な旋回シリ
ンダー(22)(22)が垂設されている。そして、こ
の旋回シリンダー(22)(22)は、隣り合うシリン
ダー(22)が逆方向に駆動し、互い違いに旋回される
ように運転制御されるシリンダーである。前記旋回シリ
ンダー(22)(22)のシリンダーロッド(25)
(25)の先端には連結アーム(26)が枢着されてい
る。さらに、この連結アーム(26)の先端部にはピン
(27)に貫通された剥離刃物(1)を保持するチップ
ホルダー(28)が揺動可能に取り付けられている。ピ
ン(27)は複数の剥離刃物(1)(1)に共通に串刺
し状に貫通された軸である。
【0013】上記の構成を備えた剥離装置において、支
持フレーム(23)にピン(24)を介して垂設されて
いる旋回シリンダー(22)が駆動用モーター(図示せ
ず)により右旋回されると、シリンダーロッド(25)
に接続されている連結アーム(26)は略垂直状態に姿
勢制御され、ピン(28)を介して前記連結アーム(2
6)に接続されている剥離刃物(1)が左旋回されて溝
部(2)の左側壁のエッジ部(4)をこじり上げて剥離
部(5)を形成する(図8(イ)参照)。一方、左側壁の
エッジ部(4)をこじリ上げた剥離刃物(1)が前の動
作とは逆の右旋回動作を行い、当該溝部(2)の右側壁
のエッジ部(4)をこじり上げて剥離部(5)を形成す
る(図8(ロ)参照)。また、図9は、同一の溝部(2)
に対して旋回シリンダー(22)(22)が前後に千鳥
列配列された例を示すものであり、前に位置する旋回シ
リンダー(22)が左側壁のエッジ(4)をこじり上げ
ているいるときには、後に位置する旋回シリンダー(2
2)は右側壁のエッジ部(4)をこじり上げている状態
を示す複合動作図である。
【0014】上記の説明から明らかなように、隣接する
刃物の刃先が同じ側の側壁の剥離を同時に行わないよう
な揺動周期で揺動駆動されるように制御されている。こ
のように、剥離刃物(1)の刃先を軽量気泡コンクリー
ト(ALC)の溝部(2)の深さに対応して設定し、図
示されているように隣り合う旋回シリンダー(22)
(22)が相互に逆方向に駆動し、互い違いに旋回動作
が行われるので溝側壁のこじりが右旋回を行っている場
合には、その隣の剥離刃物は当該溝の左側壁のこじりを
行い、相互のこじりによる干渉が避けられるので、過剰
剥離のない自然調の剥離帯が得られる。
【0015】上記剥離装置に次いで、軽量気泡コンクリ
ートの加工装置を改めて説明する。支持プレート(2
3)の略中央には複数の昇降シリンダー(31)(3
1)が立設され、該シリンダー(31)は支持フレーム
(23)に設けられた旋回シリンダー(22)の昇降動
作に寄与している。また、ステー(21c)(21d)
の近傍には搬入された軽量気泡コンクリート(ALC)
の長さに対応してクランプさせる移動側クランプ装置
(32)が架設されている。この移動側クランプ装置
(32)は昇降シリンダー(33)及び駆動ピンチロー
ラー(34)を備えており、該クランプ装置(32)は
走行駆動モーター(SM)によりサイドフレーム(21
e)(21f)を移動するように構成されている。
【0016】押し込みシリンダー(35)は、短辺プレ
溝加工機(3)で溝部(2)が形成された軽量気泡コン
クリート(ALC)を剥離装置(S)に送り込む機能を
有するシリンダーであり、該シリンダー(35)によっ
て搬入された軽量気泡コンクリート(ALC)はステー
(21a)(21b)の近傍に設けられた駆動ピンチロ
ーラー(36)を介してリフター付きコンベア(37)
に搬送される。なお、駆動ピンチローラー(36)は軽
量気泡コンクリート(ALC)の反りを修正する機能を
も備えている。
【0017】また、ステー(21a)(21b)の内側
近傍には軽量気泡コンクリート(ALC)を固定するた
めの昇降シリンダを備えた固定クランプ装置(38)が
設けられている。前記リフター付きコンベア(37)
は、軽量気泡コンクリート(ALC)の板厚に応じて高
さ設定可能なコンベアであり、該コンベア(37)を載
置するフレーム(39)の底部に設けられた複数のシリ
ンダー(40)(40)の上昇あるいは降下によって高
さが調整される。また、該リフター付きコンベア(3
7)の一側面に設けられた固定側ストッパー(41)に
軽量気泡コンクリート(ALC)を押しつけ位置規制を
図る押圧シリンダーからなるクランプ装置(29)が、
該コンベア(37)の固定側ストッパー(41)とは相
対する側に適宜間隔をおいて複数設けられている。
【0018】以上のような構成を備えた軽量気泡コンク
リートの加工装置において、軽量気泡コンクリート(A
LC)は搬入ホイストクレーン(12)を介して搬入コ
ンベア(11)に載置搬送され、短辺プレ溝加工機(1
3)で短辺すなわち横溝が加工され、次いで長辺プレ溝
加工機(14)で長辺すなわち縦溝の加工がそれぞれ通
常の回転刃で加工される。短辺及び長辺に溝加工が施さ
れた軽量気泡コンクリート(ALC)は押し込みシリン
ダー(35)により剥離装置(S)に送り込まれる際
に、ステー(21a)(21b)の外側近傍に設けられ
た駆動ピンチローラー(36)により押圧され軽量気泡
コンクリート(ALC)の反り等が修正されて搬入され
る。
【0019】搬入された軽量気泡コンクリート(AL
C)の後端すなわち上流側はステー(21a)(21
b)の内側に設けられた昇降シリンダー(38)によっ
てクランプされると共に所定位置に位置決めされ、同じ
く軽量気泡コンクリート(ALC)の搬入先端側すなわ
ち下流側はサイドフレーム(21e)(21f)に架設
されている移動側クランプ装置(32)の降下により軽
量気泡コンクリート(ALC)は搬入長手方向の所定位
置にクランプされる。他方、クランプされた軽量気泡コ
ンクリート(ALC)の側面位置決め作業は、固定側ス
トッパー(40)に対してリフター付きコンベア(3
7)の側面に設けた押圧シリンダー(39)を作動させ
て搬入横方向の位置調整が完了する
【0020】リフター付きコンベア(37)の所定位置
に位置決めされた軽量気泡コンクリート(ALC)に対
して、剥離刃物(1)を設けた支持フレーム(23)は
予め設定された溝深さ、ピッチ数に対応して所定位置の
溝位置まで昇降シリンダー(31)により降下され、停
止する。このような状態で、右側に位置する支持フレー
ム(23)にピン(24)を介して垂設されている旋回
シリンダー(22)がシリンダー旋回用モーター(図示
せず)により左側に旋回されると、シリンダーロッド
(25)に接続されている連結アーム(26)は略垂直
状態に姿勢制御され、ピン(28)を介して前記連結ア
ーム(26)に接続されている剥離刃物(1)が右旋回
されて溝部(2)の右側壁のエッジ部(4)をこじり上
げる。一方、隣接する剥離刃物(1)は上記の剥離刃物
(1)の動作とは逆の左旋回動作を行い当該溝(2)の
左側壁のエッジ部(4)をこじり上げる。
【0021】このように、剥離刃物(1)の刃先を軽量
気泡コンクリート(ALC)の溝部(2)の深さに対応
して設定し、隣り合う旋回シリンダー(22)(22)
が相互に逆方向に駆動し、互い違いに旋回動作が行われ
るので溝側壁のこじりが右旋回を行っている場合に、そ
の隣の剥離刃物は当該溝の左側壁のこじりを行っている
ので、相互のこじりによる干渉が避けられ自然調の剥離
帯が得られる。なお、溝部(2)の深さについて、本出
願人は6mm、7mm、9mm、および12mmの4種
類に設定し剥離刃物(1)の刃先と軽量気泡コンクリー
ト(ALC)の表面との間隔を適宜調整して剥離を行っ
たところ、それぞれの数値に対応した各種の有効な自然
調の剥離帯を得られた。なお、複数の溝部(2)の間隔
を狭くすることにより、側壁間の表面部分も連続して剥
離した形態とすることもできる。
【0022】表面加工を終えた軽量気泡コンクリート
(ALC)から、剥離刃物(1)は昇降シリンダー(3
1)により所定位置まで上昇し、次の溝の剥離作業に備
える。以上の剥離作業の繰り返しにより、全ての溝の剥
離作業を終えた軽量気泡コンクリート(ALC)は前後
のクランプ装置(38)(32)から解除されると搬出
用駆動ピンチローラー(34)によって剥離装置(S)
の下流側に設けられた搬出コンベア(15)に搬出さ
れ、さらに搬出ホイストクレーン(16)によりスタッ
カ等に保管される。
【0023】上記の実施例は、駆動装置が隣接する小刃
物の刃先が同じ側の側壁の剥離を同時に行わないような
揺動周期で各揺動軸を揺動駆動するように制御されるも
のであるが、剥離刃物列にシャフト分割機構を用いた例
を図10に基づいて説明する。駆動シャフト(51)は
モータ(図示せず)を介して揺動され、かつスライド可
能なシャフトであり、該シャフト(51)には駆動ギア
(52)が所定間隔で貫着されている。実施例は剥離ヘ
ッド2個に対して駆動ギア(52)が1個の例であるが
これに限定されるものではない。そして前記駆動ギア
(52)に噛合する従動ギア(53)を一側端に備えた
分割シャフト(54)(54)の略中央には剥離刃物
(1)(1)が揺動可能に支持されている。また、剥離
刃物(1)(1)を支持した分割シャフト(54)(5
4)の両側端は、サポート(55)(55)によりフレ
ーム(56)に吊架されている。
【0024】このような構成を備えたシャフト分割方式
において、駆動ギア(52)に噛合する従動ギア(5
3)の揺動回転により剥離刃物(1)が軽量気泡コンク
リート(ALC)の溝部(2)を加工している場合は、
隣接する溝部(2)に位置する剥離刃物(1)には駆動
力が伝達されないので静止状態にある。そして、所定の
揺動を繰り返して溝部(2)の加工を終えると、駆動シ
ャフト(51)は隣の溝部(2)へ1ピッチスライドし
て、該溝部(2)に対応して位置している剥離ヘッドの
従動ギア(53)に噛合して、前と同様の加工を繰り返
すことになる。上記のようなシャフト分割方式を採用す
ることにより、隣接刃物の逆駆動が可能になり、かつ、
個々の刃物が回転するので、門型のように強固なフレー
ムを必要とはせず、剥離ヘッドがコンパクトになる等の
利点がある。
【0025】
【発明の効果】以上のような軽量気泡コンクリートの加
工方法および加工装置において、請求項1の記載のもの
によれば、過剰剥離が防止され、軽量気泡コンクリート
の表面に自然調のテクスチャーが得られる。また、請求
項1の方法を実施するには請求項2に記載の加工装置が
好適である。さらに、請求項3のものによれば、軽量気
泡コンクリートの溝深さに対応できるので、自然調の外
観が精確に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスライド剥離方式に用いられる軽量気
泡コンクリートの剥離装置の概略斜視図
【図2】本発明の剥離刃物と軽量気泡コンクリート溝部
の位置関係を示す側面図
【図3】本発明の交互剥離方式を示す説明図
【図4】過剰剥離状態を示す説明図
【図5】本発明の軽量気泡コンクリートの加工装置の全
体平面図
【図6】本発明の軽量気泡コンクリートの加工装置の側
面図
【図7】本発明の軽量気泡コンクリートの加工装置の正
面図
【図8】本発明の剥離刃物単体の動作説明図
【図9】本発明の複数の剥離刃物の複合動作図
【図10】本発明の剥離ヘッドのシャフト分割方式の正
面図
【図11】本発明の軽量気泡コンクリートパネルの平面
【符号の説明】
S 剥離装置 SM 走行サーボモーター 1 剥離刃物 2 溝部 3 過剰剥離部 4 エッジ部 5 剥離部 6 剥離帯 11 搬入コンベア 12 搬入ホイストクレーン 13 短辺プレ溝加工機 14 長辺プレ溝加工機 15 搬出コンベア 16 搬出ホイストクレーン 21 剥離装置本体外形 21a ステー 21b ステー 21c ステー 21d ステー 21e サイドフレーム 21f サイドフレーム 21g フロントフレーム 21h リアフレーム 22 旋回シリンダー 23 支持フレーム 24 支持ピン 25 シリンダーロッド 26 連結アーム 27 ピン 28 チップホルダー 29a 剥離深さ設定装置 29b 側板 31 昇降シリンダー 32 移動側クランプ装置 33 昇降シリンダー 34 駆動ピンチローラー 35 押し込みシリンダー 36 駆動ピンチローラー 37 リフター付きコンベア 38 固定クランプ装置 39 フレーム 40 シリンダー 41 固定側ストッパー 51 駆動シャフト 52 駆動ギア 53 従動ギア 54 分割シャフト 55 サポート 56 フレーム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軽量気泡コンクリートの表面に設けた細
    長い溝部に剥離刃物の刃先を挿入し、該刃先を揺動させ
    て溝部の両側壁を剥離する方法であって、刃物を複数の
    小刃物に分割し、隣接する刃物の刃先が同じ側の側壁の
    剥離を同時に行わないような揺動周期で各刃物を揺動さ
    せることを特徴とする軽量気泡コンクリートの加工方
    法。
  2. 【請求項2】 軽量気泡コンクリートの表面に設けた細
    長い複数の溝部の両側壁を剥離する装置であって、本体
    と、該本体に設けられた複数の揺動軸と、各揺動軸を揺
    動駆動する駆動装置と、各揺動軸にそれぞれ個別に取り
    付けた複数の小刃物と、軽量気泡コンクリートを加工部
    に供給する供給装置を備え、前記駆動装置は隣接する小
    刃物の刃先が同じ側の側壁の剥離を同時に行わないよう
    な揺動周期で前記各揺動軸を揺動駆動するように制御さ
    れることを特徴とする軽量気泡コンクリートの加工装
    置。
  3. 【請求項3】 小刃物の刃先と軽量気泡コンクリートの
    表面の間隔を調整する間隔調整装置が設けられたことを
    特徴とする請求項2に記載の軽量気泡コンクリートの加
    工装置。
JP14876398A 1998-05-29 1998-05-29 軽量気泡コンクリートの加工方法および加工装置 Pending JPH11333827A (ja)

Priority Applications (1)

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