JPH11292795A - Hivコファクター抑制剤 - Google Patents
Hivコファクター抑制剤Info
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- JPH11292795A JPH11292795A JP10125452A JP12545298A JPH11292795A JP H11292795 A JPH11292795 A JP H11292795A JP 10125452 A JP10125452 A JP 10125452A JP 12545298 A JP12545298 A JP 12545298A JP H11292795 A JPH11292795 A JP H11292795A
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- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/11—DNA or RNA fragments; Modified forms thereof; Non-coding nucleic acids having a biological activity
- C12N15/113—Non-coding nucleic acids modulating the expression of genes, e.g. antisense oligonucleotides; Antisense DNA or RNA; Triplex- forming oligonucleotides; Catalytic nucleic acids, e.g. ribozymes; Nucleic acids used in co-suppression or gene silencing
- C12N15/1138—Non-coding nucleic acids modulating the expression of genes, e.g. antisense oligonucleotides; Antisense DNA or RNA; Triplex- forming oligonucleotides; Catalytic nucleic acids, e.g. ribozymes; Nucleic acids used in co-suppression or gene silencing against receptors or cell surface proteins
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- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P31/00—Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
- A61P31/12—Antivirals
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- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P43/00—Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
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- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 HIVの感染に対して有効な予防又は治療を
行うことができるHIVコファクター抑制剤を提供す
る。 【解決手段】 CXCR4遺伝子又はCCR5遺伝子の
塩基配列に対して相補的な塩基配列を含むオリゴヌクレ
オチドを含有する。
行うことができるHIVコファクター抑制剤を提供す
る。 【解決手段】 CXCR4遺伝子又はCCR5遺伝子の
塩基配列に対して相補的な塩基配列を含むオリゴヌクレ
オチドを含有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、HIVコファクタ
ー抑制剤に関する。本発明によるHIVコファクター抑
制剤は、抗HIV剤として、HIV感染予防及び/又は
HIV感染治療に用いることができる。
ー抑制剤に関する。本発明によるHIVコファクター抑
制剤は、抗HIV剤として、HIV感染予防及び/又は
HIV感染治療に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】ウイルスは、DNA又はRNAのいずれ
かの核酸と少数のタンパク質分子とから構成される粒子
状の微生物であり、それ単独では増殖することができ
ず、ヒト宿主細胞内へ侵入し、宿主の代謝系を使っては
じめて増殖することができる。ウイルスは、一般に、ヒ
ト宿主細胞において、吸着、侵入、アンコーティング、
転写、組み立て、発芽、そして放出という過程をとって
増殖する。このようなウイルスに対する「抗ウイルス
剤」としては、従来から種々の抗生物質が使用されてき
た。例えば、アマンタジンは、インフルエンザウイルス
が細胞に侵入する段階を阻害することによって抗ウイル
ス作用を示し、ヌクレオシド系抗ウイルス剤(例えば、
ara−A)は、核酸の複製(合成)を阻害することに
よって抗ウイルス作用を示すので、いずれもヒト宿主細
胞に影響を与える点で、望ましい抗ウイルス剤とはいえ
ない。
かの核酸と少数のタンパク質分子とから構成される粒子
状の微生物であり、それ単独では増殖することができ
ず、ヒト宿主細胞内へ侵入し、宿主の代謝系を使っては
じめて増殖することができる。ウイルスは、一般に、ヒ
ト宿主細胞において、吸着、侵入、アンコーティング、
転写、組み立て、発芽、そして放出という過程をとって
増殖する。このようなウイルスに対する「抗ウイルス
剤」としては、従来から種々の抗生物質が使用されてき
た。例えば、アマンタジンは、インフルエンザウイルス
が細胞に侵入する段階を阻害することによって抗ウイル
ス作用を示し、ヌクレオシド系抗ウイルス剤(例えば、
ara−A)は、核酸の複製(合成)を阻害することに
よって抗ウイルス作用を示すので、いずれもヒト宿主細
胞に影響を与える点で、望ましい抗ウイルス剤とはいえ
ない。
【0003】ヒト免疫不全ウイルス(以下、HIVと略
称する)を代表とするウイルスに対する抗ウイルス剤と
しては、ヒト宿主細胞に影響を与えずにウイルスの増殖
を止める作用を有していることが望ましい。しかしなが
ら、ウイルス増殖が宿主細胞内で生じるとき、そのほと
んどが宿主細胞内の代謝や機能に依存している。このた
め、望ましい抗ウイルス剤の開発にあたっては、各々の
ウイルスの増殖に関する基本的知識が集積されなければ
ならない。このような事情により、ヒト宿主細胞に影響
を与えない抗ウイルス剤の開発は、抗生物質の開発に比
べて非常に遅れている。
称する)を代表とするウイルスに対する抗ウイルス剤と
しては、ヒト宿主細胞に影響を与えずにウイルスの増殖
を止める作用を有していることが望ましい。しかしなが
ら、ウイルス増殖が宿主細胞内で生じるとき、そのほと
んどが宿主細胞内の代謝や機能に依存している。このた
め、望ましい抗ウイルス剤の開発にあたっては、各々の
ウイルスの増殖に関する基本的知識が集積されなければ
ならない。このような事情により、ヒト宿主細胞に影響
を与えない抗ウイルス剤の開発は、抗生物質の開発に比
べて非常に遅れている。
【0004】近年、HIV治療薬として、HIVプロテ
アーゼ阻害剤と、従来のHIV逆転写酵素阻害剤2種類
とを組み合わせた3剤併用療法によって、血中のウイル
スRNA濃度を検出限界以下に減少させることに成功し
た。このため、エイズは、発症したら死を待つしかない
と考えられていた不治の病から、治療可能な病気と考え
られつつある。しかしながら、前記の3剤併用療法は、
副作用や長期投与による耐性ウイルス出現の問題などが
解決されていない。
アーゼ阻害剤と、従来のHIV逆転写酵素阻害剤2種類
とを組み合わせた3剤併用療法によって、血中のウイル
スRNA濃度を検出限界以下に減少させることに成功し
た。このため、エイズは、発症したら死を待つしかない
と考えられていた不治の病から、治療可能な病気と考え
られつつある。しかしながら、前記の3剤併用療法は、
副作用や長期投与による耐性ウイルス出現の問題などが
解決されていない。
【0005】HIV−1は、それが感染することのでき
る細胞の種類によって、大きく3種類に分類されてい
る。すなわち、CD4+ T細胞と培養T細胞株には感染
することができるがマクロファージには感染することが
できないT細胞指向性(T−tropic)HIV−
1;CD4+ T細胞とマクロファージには感染すること
ができるが培養T細胞株には感染することができないマ
クロファージ指向性(M−tropic)HIV−1;
及び、いずれの細胞にも感染することのできる両指向性
(dual−tropic)HIV−1の3種類であ
る。一方、HIV−1が発見された1983年の翌年
(1984年)には、HIV−1が標的細胞に侵入する
際に使用するレセプターとしてCD4分子が報告されて
いたが、HIV−1の侵入には、CD4の他に、セカン
ドレセプター(コレセプター又はコファクター)が必要
であることも分かっていた。T細胞指向性HIV−1の
セカンドレセプターがCXCR4(CXC chemo
kine receptor 4)であることは、19
96年にBergerらによって報告された[Fen
g,Y.et al.,Science,272,87
2−977(1996)]。すなわち、HIV−1のレ
セプターであるCD4レセプターを発現させたマウスの
細胞に、CXCR4を発現させると、T細胞指向性HI
V−1は前記細胞に感染したが、マクロファージ指向性
HIV−1の感染は成立しなかった。一方、CD4レセ
プターを発現しない細胞に、CXCR4のみを発現させ
ても、HIV−1は感染しなかった。
る細胞の種類によって、大きく3種類に分類されてい
る。すなわち、CD4+ T細胞と培養T細胞株には感染
することができるがマクロファージには感染することが
できないT細胞指向性(T−tropic)HIV−
1;CD4+ T細胞とマクロファージには感染すること
ができるが培養T細胞株には感染することができないマ
クロファージ指向性(M−tropic)HIV−1;
及び、いずれの細胞にも感染することのできる両指向性
(dual−tropic)HIV−1の3種類であ
る。一方、HIV−1が発見された1983年の翌年
(1984年)には、HIV−1が標的細胞に侵入する
際に使用するレセプターとしてCD4分子が報告されて
いたが、HIV−1の侵入には、CD4の他に、セカン
ドレセプター(コレセプター又はコファクター)が必要
であることも分かっていた。T細胞指向性HIV−1の
セカンドレセプターがCXCR4(CXC chemo
kine receptor 4)であることは、19
96年にBergerらによって報告された[Fen
g,Y.et al.,Science,272,87
2−977(1996)]。すなわち、HIV−1のレ
セプターであるCD4レセプターを発現させたマウスの
細胞に、CXCR4を発現させると、T細胞指向性HI
V−1は前記細胞に感染したが、マクロファージ指向性
HIV−1の感染は成立しなかった。一方、CD4レセ
プターを発現しない細胞に、CXCR4のみを発現させ
ても、HIV−1は感染しなかった。
【0006】また、CXCR4の報告の翌月から、マク
ロファージ指向性HIV−1のセカンドレセプターにつ
いての論文が相次いで発表された[Dragic,T.
etal.,Nature,381,667−673
(1996);Doranz,B.et al,Cel
l,85,1149−1158(1996);Den
g,H.et al.,Nature,381,661
−666(1996);Alkhatib,G.et
al.,Science,272,1955−1958
(1996);及びChoe,H.et al.,Ce
ll,85,1135−1148(1996)]。
ロファージ指向性HIV−1のセカンドレセプターにつ
いての論文が相次いで発表された[Dragic,T.
etal.,Nature,381,667−673
(1996);Doranz,B.et al,Cel
l,85,1149−1158(1996);Den
g,H.et al.,Nature,381,661
−666(1996);Alkhatib,G.et
al.,Science,272,1955−1958
(1996);及びChoe,H.et al.,Ce
ll,85,1135−1148(1996)]。
【0007】これらの報告によれば、マクロファージ指
向性HIV−1のセカンドレセプターは、3種のCCケ
モカイン〔すなわち、RANTES(regulate
d−upon−activation,normal
T expressed and secrete
d)、MIP(macrophage inflamm
atrory protein)−1α、又はMIP−
2β〕のレセプターであり、CCR5(CC chem
okine receptor 5)が主要なものであ
ることが分かった。
向性HIV−1のセカンドレセプターは、3種のCCケ
モカイン〔すなわち、RANTES(regulate
d−upon−activation,normal
T expressed and secrete
d)、MIP(macrophage inflamm
atrory protein)−1α、又はMIP−
2β〕のレセプターであり、CCR5(CC chem
okine receptor 5)が主要なものであ
ることが分かった。
【0008】以上のように、細胞指向性の異なるHIV
−1のセカンドレセプターがそれぞれ同定されたことに
より、HIV−1の細胞指向性の決定は、各ウイルス株
のセカンドレセプター利用能に依存していることが明ら
かになった。すなわち、CXCR4のみを発現している
培養T細胞株には、T細胞指向性HIV−1が感染する
ことができ、CCR5のみを発現しているマクロファー
ジ単球には、マクロファージ指向性HIV−1が感染可
能で、両方のレセプターを発現しているCD4+T細胞
にはいずれのウイルスも感染することができる。そし
て、もちろん、両指向性HIV−1は、いずれの細胞に
も感染することができる。
−1のセカンドレセプターがそれぞれ同定されたことに
より、HIV−1の細胞指向性の決定は、各ウイルス株
のセカンドレセプター利用能に依存していることが明ら
かになった。すなわち、CXCR4のみを発現している
培養T細胞株には、T細胞指向性HIV−1が感染する
ことができ、CCR5のみを発現しているマクロファー
ジ単球には、マクロファージ指向性HIV−1が感染可
能で、両方のレセプターを発現しているCD4+T細胞
にはいずれのウイルスも感染することができる。そし
て、もちろん、両指向性HIV−1は、いずれの細胞に
も感染することができる。
【0009】この結果、エイズ治療のアプローチとして
は、以下の3つの方法が検討されている。1番目は、低
分子アンタゴニストを用いる方法である。実際に、低分
子ではないが、RANTESのアナログ(アンタゴニス
ト)がマクロファージ指向性HIV−1の感染を特異的
に抑制するという報告がなされている。2番目は、低分
子アゴニストとHIV−1との競合を利用することに加
え、低分子アゴニストによるケモカインレセプターのダ
ウンレギュレーションを利用する方法がある。しかしな
がら、この方法は、応用研究のレベルには達していな
い。3番目は、セカンドレセプターのリガンドであるケ
モカインそのものを利用する方法であるが、強い毒性が
心配される。このように、RANTESのアナログによ
り、ある程度のHIV−1感染予防を期待することはで
きるが、真の意味での効果的な治療法とはいえないのが
現状である。
は、以下の3つの方法が検討されている。1番目は、低
分子アンタゴニストを用いる方法である。実際に、低分
子ではないが、RANTESのアナログ(アンタゴニス
ト)がマクロファージ指向性HIV−1の感染を特異的
に抑制するという報告がなされている。2番目は、低分
子アゴニストとHIV−1との競合を利用することに加
え、低分子アゴニストによるケモカインレセプターのダ
ウンレギュレーションを利用する方法がある。しかしな
がら、この方法は、応用研究のレベルには達していな
い。3番目は、セカンドレセプターのリガンドであるケ
モカインそのものを利用する方法であるが、強い毒性が
心配される。このように、RANTESのアナログによ
り、ある程度のHIV−1感染予防を期待することはで
きるが、真の意味での効果的な治療法とはいえないのが
現状である。
【0010】一方、変異が激しいHIVの抗ウイルス剤
としては、遺伝子を標的とするアンチセンス法が有効で
ある。アンチセンス法とは、標的遺伝子に対して相補的
な塩基配列を有するオリゴヌクレオチドを用いて、標的
遺伝子の転写、スプライシング、及び/又はタンパク質
への翻訳を阻害して、ウイルスタンパク質の発現を特異
的に抑制する技術である。こうしたアンチセンス法の開
発で最も重要な課題の1つは、標的部位の選択である。
なお、細胞指向性の異なるHIV−1のセカンドレセプ
ターがそれぞれ同定されたとはいっても、HIV−1の
細胞指向性が完全に解明されたわけではない。例えば、
マクロファージに感染することのできない初期HIV−
1単離株(primary HIV−1 isolat
e)でもCCR5を人為的に発現した細胞には感染する
ことができ、マクロファージ上にもCXCR4が発現し
ているという報告もあり、細胞指向性を決定する要因
は、更に複雑なものであるとも考えられている。従っ
て、セカンドレセプターを標的遺伝子とするアンチセン
ス法によって、HIVの感染予防又は治療に有効な手段
が提供されるか否かは、勿論、容易に想定することので
きるものではない。更に、セカンドレセプターをコード
する遺伝子から、有効な標的領域を選択することは決し
て容易なことではない。
としては、遺伝子を標的とするアンチセンス法が有効で
ある。アンチセンス法とは、標的遺伝子に対して相補的
な塩基配列を有するオリゴヌクレオチドを用いて、標的
遺伝子の転写、スプライシング、及び/又はタンパク質
への翻訳を阻害して、ウイルスタンパク質の発現を特異
的に抑制する技術である。こうしたアンチセンス法の開
発で最も重要な課題の1つは、標的部位の選択である。
なお、細胞指向性の異なるHIV−1のセカンドレセプ
ターがそれぞれ同定されたとはいっても、HIV−1の
細胞指向性が完全に解明されたわけではない。例えば、
マクロファージに感染することのできない初期HIV−
1単離株(primary HIV−1 isolat
e)でもCCR5を人為的に発現した細胞には感染する
ことができ、マクロファージ上にもCXCR4が発現し
ているという報告もあり、細胞指向性を決定する要因
は、更に複雑なものであるとも考えられている。従っ
て、セカンドレセプターを標的遺伝子とするアンチセン
ス法によって、HIVの感染予防又は治療に有効な手段
が提供されるか否かは、勿論、容易に想定することので
きるものではない。更に、セカンドレセプターをコード
する遺伝子から、有効な標的領域を選択することは決し
て容易なことではない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、HIVに
対して有効なアンチセンス法を開発することを課題とし
て鋭意研究を行った結果、マクロファージ指向性HIV
のセカンドレセプターであるCCR5遺伝子の特定標的
領域、又はT細胞指向性HIVのセカンドレセプターで
あるCXCR4遺伝子の特定標的領域に対するアンチセ
ンスオリゴヌレオチドが、HIVの感染を阻害すること
を見出した。本発明はこのような知見に基づくものであ
る。
対して有効なアンチセンス法を開発することを課題とし
て鋭意研究を行った結果、マクロファージ指向性HIV
のセカンドレセプターであるCCR5遺伝子の特定標的
領域、又はT細胞指向性HIVのセカンドレセプターで
あるCXCR4遺伝子の特定標的領域に対するアンチセ
ンスオリゴヌレオチドが、HIVの感染を阻害すること
を見出した。本発明はこのような知見に基づくものであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、CX
CR4遺伝子又はCCR5遺伝子の塩基配列に対して相
補的な塩基配列を含むオリゴヌクレオチドを含有するこ
とを特徴とする、HIVコファクター抑制剤に関する。
CR4遺伝子又はCCR5遺伝子の塩基配列に対して相
補的な塩基配列を含むオリゴヌクレオチドを含有するこ
とを特徴とする、HIVコファクター抑制剤に関する。
【0013】本明細書において、「HIV」とは、ヒト
免疫不全ウイルス(human immunodefi
ciency virus)を意味し、HIV−1及び
その変異体を含む。また、本明細書において、「HIV
コファクター」とは、HIVのセカンドレセプター(す
なわち、コレセプター)を意味し、CXCR4(CXC
chemokine receptor 4)及びC
CR5(CC chemokinereceptor
5)を含む。CXCR4及びCCR5は、7回膜貫通型
のGタンパク質共役レセプターという一群のケモカイン
レセプターファミリーに属するレセプターであって、C
XCR4は、T細胞指向性HIVのセカンドレセプター
であり、CCR5は、マクロファージ指向性HIVのセ
カンドレセプターである。更に、本明細書において、
「遺伝子」とは、mRNAに転写される領域、すなわ
ち、転写開始点からターミネーターまでの領域を意味す
る。
免疫不全ウイルス(human immunodefi
ciency virus)を意味し、HIV−1及び
その変異体を含む。また、本明細書において、「HIV
コファクター」とは、HIVのセカンドレセプター(す
なわち、コレセプター)を意味し、CXCR4(CXC
chemokine receptor 4)及びC
CR5(CC chemokinereceptor
5)を含む。CXCR4及びCCR5は、7回膜貫通型
のGタンパク質共役レセプターという一群のケモカイン
レセプターファミリーに属するレセプターであって、C
XCR4は、T細胞指向性HIVのセカンドレセプター
であり、CCR5は、マクロファージ指向性HIVのセ
カンドレセプターである。更に、本明細書において、
「遺伝子」とは、mRNAに転写される領域、すなわ
ち、転写開始点からターミネーターまでの領域を意味す
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のHIVコファクター抑制
剤において用いるオリゴヌクレオチドは、CXCR4遺
伝子又はCC−CCR5遺伝子の全領域、すなわち、転
写開始点からターミネーターまでの領域を標的領域と
し、その標的領域の塩基配列に対して相補的な塩基配列
を含む。前記標的領域としては、CXCR4遺伝子又は
CC−CCR5遺伝子の全領域の内、5’側の領域が好
ましく、転写開始点〜全領域の1/2までの領域がより
好ましく、翻訳開始コドンATGを含有する領域である
ことが特に好ましい。
剤において用いるオリゴヌクレオチドは、CXCR4遺
伝子又はCC−CCR5遺伝子の全領域、すなわち、転
写開始点からターミネーターまでの領域を標的領域と
し、その標的領域の塩基配列に対して相補的な塩基配列
を含む。前記標的領域としては、CXCR4遺伝子又は
CC−CCR5遺伝子の全領域の内、5’側の領域が好
ましく、転写開始点〜全領域の1/2までの領域がより
好ましく、翻訳開始コドンATGを含有する領域である
ことが特に好ましい。
【0015】本発明のHIVコファクター抑制剤におい
て用いるオリゴヌクレオチドの塩基数は、特に限定され
ないが、前記の標的領域に特異的にハイブリダイズ可能
な塩基数以上であることが好ましく、細胞膜や核膜を通
過することができる塩基数以下であることが好ましい。
前記の標的領域に特異的にハイブリダイズ可能な塩基数
は、好ましくは15塩基以上、より好ましくは20塩基
以上である。また、膜透過性を保証するためには、好ま
しくは30塩基以下、より好ましくは28塩基以下であ
る。従って、本発明で用いるオリゴヌクレオチドは、好
ましくは15〜30塩基、より好ましくは15〜28塩
基からなる。本発明で用いるオリゴヌクレオチドには、
その標的領域(例えば、mRNA)と特異的に結合して
二重鎖を形成することができる限り、標的領域に相補的
な塩基配列を連続して含む必要はなく、非相補的塩基1
又はそれ以上が、1又はそれ以上の箇所で欠失、挿入及
び/又は置換されていてもよい。しかし、標的領域に相
補的な塩基配列を連続して含むオリゴヌクレオチドが好
ましい。
て用いるオリゴヌクレオチドの塩基数は、特に限定され
ないが、前記の標的領域に特異的にハイブリダイズ可能
な塩基数以上であることが好ましく、細胞膜や核膜を通
過することができる塩基数以下であることが好ましい。
前記の標的領域に特異的にハイブリダイズ可能な塩基数
は、好ましくは15塩基以上、より好ましくは20塩基
以上である。また、膜透過性を保証するためには、好ま
しくは30塩基以下、より好ましくは28塩基以下であ
る。従って、本発明で用いるオリゴヌクレオチドは、好
ましくは15〜30塩基、より好ましくは15〜28塩
基からなる。本発明で用いるオリゴヌクレオチドには、
その標的領域(例えば、mRNA)と特異的に結合して
二重鎖を形成することができる限り、標的領域に相補的
な塩基配列を連続して含む必要はなく、非相補的塩基1
又はそれ以上が、1又はそれ以上の箇所で欠失、挿入及
び/又は置換されていてもよい。しかし、標的領域に相
補的な塩基配列を連続して含むオリゴヌクレオチドが好
ましい。
【0016】本発明で用いるオリゴヌクレオチドの具体
的な塩基配列は、標的とするHIVの型に応じて適宜決
定することができる。例えば、マクロファージ指向性H
IVに対しては、CCR5遺伝子の塩基配列を基に、あ
るいは、T細胞指向性HIVに対しては、CXCR4遺
伝子の塩基配列を基に、安定な二重鎖形成の観点から標
的塩基配列と塩基数を決定し、公知の方法でアンチセン
スオリゴヌクレオチドを合成することができる。
的な塩基配列は、標的とするHIVの型に応じて適宜決
定することができる。例えば、マクロファージ指向性H
IVに対しては、CCR5遺伝子の塩基配列を基に、あ
るいは、T細胞指向性HIVに対しては、CXCR4遺
伝子の塩基配列を基に、安定な二重鎖形成の観点から標
的塩基配列と塩基数を決定し、公知の方法でアンチセン
スオリゴヌクレオチドを合成することができる。
【0017】本発明のHIVコファクター抑制剤におい
て用いるオリゴヌクレオチドにおいて、各ヌクレオシド
間のインターヌクレオチド結合は、それぞれ独立にリン
酸ジエステル結合、又は修飾リン酸ジエステル結合であ
る。修飾リン酸ジエステル結合としては、例えば、リン
酸ジエステル結合の非架橋酸素原子2個の内の酸素原子
1個をメチル基に置換したメチルホスホネート結合、リ
ン酸ジエステル結合の非架橋酸素原子2個の内の酸素原
子1個をアミノ基若くは置換アミノ基に置換したホスホ
ロアミダイト結合、又はリン酸ジエステル結合の非架橋
酸素原子2個の内の酸素原子1個を硫黄原子に置換した
ホスホロチオエート型結合などを挙げることができ、そ
れらの1種又はそれ以上を、ヌクレオシド間の結合の1
箇所又はそれ以上の箇所に導入することができる。本発
明において用いるオリゴヌクレオチドとしては、配列特
異的結合性、簡便な調製法、及び合成コストなどの点か
らは、リン酸ジエステル結合体であることが好ましく、
二重鎖安定性、抗ヌクレアーゼ耐性、細胞膜透過性、及
び低細胞毒性と適度な代謝性などの点からは、修飾され
たリン酸ジエステル結合体であることが好ましい。生体
内での安定性が良いことから、ホスホロチオエート型結
合であることが特に好ましい。
て用いるオリゴヌクレオチドにおいて、各ヌクレオシド
間のインターヌクレオチド結合は、それぞれ独立にリン
酸ジエステル結合、又は修飾リン酸ジエステル結合であ
る。修飾リン酸ジエステル結合としては、例えば、リン
酸ジエステル結合の非架橋酸素原子2個の内の酸素原子
1個をメチル基に置換したメチルホスホネート結合、リ
ン酸ジエステル結合の非架橋酸素原子2個の内の酸素原
子1個をアミノ基若くは置換アミノ基に置換したホスホ
ロアミダイト結合、又はリン酸ジエステル結合の非架橋
酸素原子2個の内の酸素原子1個を硫黄原子に置換した
ホスホロチオエート型結合などを挙げることができ、そ
れらの1種又はそれ以上を、ヌクレオシド間の結合の1
箇所又はそれ以上の箇所に導入することができる。本発
明において用いるオリゴヌクレオチドとしては、配列特
異的結合性、簡便な調製法、及び合成コストなどの点か
らは、リン酸ジエステル結合体であることが好ましく、
二重鎖安定性、抗ヌクレアーゼ耐性、細胞膜透過性、及
び低細胞毒性と適度な代謝性などの点からは、修飾され
たリン酸ジエステル結合体であることが好ましい。生体
内での安定性が良いことから、ホスホロチオエート型結
合であることが特に好ましい。
【0018】本発明において用いるオリゴヌクレオチド
では、標的遺伝子、すなわち、HIVのセカンドレセプ
ターであるCCR5又はCXCR4の各遺伝子の塩基配
列を構成するそれぞれの塩基、すなわち、A(アデニ
ン)、G(グアニン)、C(シトシン)、及びT(チミ
ン)に相補的な塩基として、それぞれ、T(チミン)又
はU(ウラシル)、C、G、及びAを使用することがで
きる。本発明において用いるオリゴヌクレオチドがRN
Aである場合には、CCR5又はCXCR4遺伝子の塩
基配列を構成するAに相補的な塩基として、Uを使用す
る。
では、標的遺伝子、すなわち、HIVのセカンドレセプ
ターであるCCR5又はCXCR4の各遺伝子の塩基配
列を構成するそれぞれの塩基、すなわち、A(アデニ
ン)、G(グアニン)、C(シトシン)、及びT(チミ
ン)に相補的な塩基として、それぞれ、T(チミン)又
はU(ウラシル)、C、G、及びAを使用することがで
きる。本発明において用いるオリゴヌクレオチドがRN
Aである場合には、CCR5又はCXCR4遺伝子の塩
基配列を構成するAに相補的な塩基として、Uを使用す
る。
【0019】本発明において用いるオリゴヌクレオチド
は、標的領域と特異的に結合して二重鎖を形成すること
ができる限り、デオキシヌクレオシド、リボヌクレオシ
ド、及び/又はそれらの修飾ヌクレオシド、例えば、
2’−O−修飾リボヌクレオシドから形成することがで
きる。修飾リボヌクレオシドとしては、標的となる塩基
配列との結合力の強さの点から、2’−O−メチルリボ
ヌクレオシドが好ましい。従って、本発明において用い
るオリゴヌクレオチドは、リボヌクレオシド及び/又は
修飾リボヌクレオシドからなるオリゴリボヌクレオチド
(RNA)、デオキシリボヌクレオシドのみからなるオ
リゴデオキシリボヌクレオチド(DNA)、あるいはリ
ボヌクレオシド(及び/又は修飾リボヌクレオシド)と
デオキシリボヌクレオシドとの両方からなるキメラオリ
ゴリボ/デオキシリボヌクレオチド(RNA/DNA)
であることができる。
は、標的領域と特異的に結合して二重鎖を形成すること
ができる限り、デオキシヌクレオシド、リボヌクレオシ
ド、及び/又はそれらの修飾ヌクレオシド、例えば、
2’−O−修飾リボヌクレオシドから形成することがで
きる。修飾リボヌクレオシドとしては、標的となる塩基
配列との結合力の強さの点から、2’−O−メチルリボ
ヌクレオシドが好ましい。従って、本発明において用い
るオリゴヌクレオチドは、リボヌクレオシド及び/又は
修飾リボヌクレオシドからなるオリゴリボヌクレオチド
(RNA)、デオキシリボヌクレオシドのみからなるオ
リゴデオキシリボヌクレオチド(DNA)、あるいはリ
ボヌクレオシド(及び/又は修飾リボヌクレオシド)と
デオキシリボヌクレオシドとの両方からなるキメラオリ
ゴリボ/デオキシリボヌクレオチド(RNA/DNA)
であることができる。
【0020】本発明において用いるオリゴヌクレオチド
としては、具体的には、例えば、以下のオリゴヌクレオ
チドを挙げることができる。すなわち、CCR5遺伝子
の塩基配列に対して相補的な塩基配列を含むオリゴヌク
レオチドとしては、配列表の配列番号1〜配列番号63
の配列で表わされる塩基配列を有し、全てのインターヌ
クレオチド結合がリン酸ジエステル結合であるオリゴヌ
クレオチド;又は配列表の配列番号1〜配列番号63の
配列で表わされる塩基配列と同一の塩基配列を有し、イ
ンターヌクレオチド結合の1箇所若しくはそれ以上(好
ましくは全部)がホスホロチオエート型結合であるオリ
ゴヌクレオチドを挙げることができる。また、CXCR
4遺伝子の塩基配列に対して相補的な塩基配列を含むオ
リゴヌクレオチドとしては、配列表の配列番号64〜配
列番号119の配列で表わされる塩基配列を有し、全て
のインターヌクレオチド結合がリン酸ジエステル結合で
あるオリゴヌクレオチド;又は配列表の配列番号64〜
配列番号119の配列で表わされる塩基配列と同一の塩
基配列を有し、インターヌクレオチド結合の1箇所若し
くはそれ以上(好ましくは全部)がホスホロチオエート
型結合であるオリゴヌクレオチドを挙げることができ
る。これらすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ、
HIV(特にHIV−1)に対して有効である。
としては、具体的には、例えば、以下のオリゴヌクレオ
チドを挙げることができる。すなわち、CCR5遺伝子
の塩基配列に対して相補的な塩基配列を含むオリゴヌク
レオチドとしては、配列表の配列番号1〜配列番号63
の配列で表わされる塩基配列を有し、全てのインターヌ
クレオチド結合がリン酸ジエステル結合であるオリゴヌ
クレオチド;又は配列表の配列番号1〜配列番号63の
配列で表わされる塩基配列と同一の塩基配列を有し、イ
ンターヌクレオチド結合の1箇所若しくはそれ以上(好
ましくは全部)がホスホロチオエート型結合であるオリ
ゴヌクレオチドを挙げることができる。また、CXCR
4遺伝子の塩基配列に対して相補的な塩基配列を含むオ
リゴヌクレオチドとしては、配列表の配列番号64〜配
列番号119の配列で表わされる塩基配列を有し、全て
のインターヌクレオチド結合がリン酸ジエステル結合で
あるオリゴヌクレオチド;又は配列表の配列番号64〜
配列番号119の配列で表わされる塩基配列と同一の塩
基配列を有し、インターヌクレオチド結合の1箇所若し
くはそれ以上(好ましくは全部)がホスホロチオエート
型結合であるオリゴヌクレオチドを挙げることができ
る。これらすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ、
HIV(特にHIV−1)に対して有効である。
【0021】本発明において用いるオリゴヌクレオチド
は、公知の方法で合成することができる。2’−O−メ
チルリボヌクレオチド又はホスホロチオエート結合を導
入する部位を除いては、例えば、通常のホスホジエステ
ル法又はホスホトリエステル法、例えば、H−ホスホネ
ート法、又はホスホロアミダイト法によるDNA/RN
A自動合成機を利用して合成することができる。
は、公知の方法で合成することができる。2’−O−メ
チルリボヌクレオチド又はホスホロチオエート結合を導
入する部位を除いては、例えば、通常のホスホジエステ
ル法又はホスホトリエステル法、例えば、H−ホスホネ
ート法、又はホスホロアミダイト法によるDNA/RN
A自動合成機を利用して合成することができる。
【0022】2’−O−メチルリボヌクレオチドを有す
るオリゴヌクレオチドは、例えば、5’−ジメトキシト
リエチル−2’−O−メチルリボヌクレオシド−3’−
〔(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピ
ル)〕−ホスホロアミダイトユニットを用いて、ホスホ
ロアミダイト法によるDNA/RNA自動合成機を利用
して合成することができる。ホスホロチオエート結合を
有するオリゴヌクレオチドは、例えば、通常のポリヌク
レオチド合成に用いる酸化剤である水/ヨウ素/ピリジ
ン溶液の代わりに、15%のN,N,N’,N’−テト
ラエチルチオラムジスルフィド/アセトニトリル溶液を
用いて合成することができる。
るオリゴヌクレオチドは、例えば、5’−ジメトキシト
リエチル−2’−O−メチルリボヌクレオシド−3’−
〔(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピ
ル)〕−ホスホロアミダイトユニットを用いて、ホスホ
ロアミダイト法によるDNA/RNA自動合成機を利用
して合成することができる。ホスホロチオエート結合を
有するオリゴヌクレオチドは、例えば、通常のポリヌク
レオチド合成に用いる酸化剤である水/ヨウ素/ピリジ
ン溶液の代わりに、15%のN,N,N’,N’−テト
ラエチルチオラムジスルフィド/アセトニトリル溶液を
用いて合成することができる。
【0023】本発明において用いることのできるリポソ
ームは、血中で安定なものであれば特に制限されない。
ここで、「血中で安定」とは、本発明のHIVコファク
ター抑制剤を動物に投与した場合に、オリゴヌクレオチ
ドが動物細胞に移送されるまで、その移送能力を失わな
いことである。そして、この安定性は、例えば、本発明
のHIVコファクター抑制剤と動物血清とを24〜72
時間接触させ、27℃でインキュベートした後に動物細
胞を加えるか、HIVコファクター抑制剤と動物血清と
動物細胞との三者を同様にインキュベートしたものにつ
いて、当該動物細胞へのオリゴヌクレオチドの取り込み
能力を調べることにより知ることができる。本発明で用
いることのできるリポソームは、例えば、脂質系ポリマ
ー(例えば、リン脂質、糖脂質又はコレステロールなど
の脂質分子)又はアミノ酸性ポリマーから調製されるリ
ポソームであり、一枚膜リポソーム又は多重膜リポソー
ムのいずれも有効である。また、本発明では、脂質系ポ
リマー又はアミノ酸性ポリマーと、ウイルスエンベロー
プタンパク質(特にはHIVエンベロープタンパク質)
又はその断片との複合体からなる公知の膜融合型リポソ
ームを用いることもできる。
ームは、血中で安定なものであれば特に制限されない。
ここで、「血中で安定」とは、本発明のHIVコファク
ター抑制剤を動物に投与した場合に、オリゴヌクレオチ
ドが動物細胞に移送されるまで、その移送能力を失わな
いことである。そして、この安定性は、例えば、本発明
のHIVコファクター抑制剤と動物血清とを24〜72
時間接触させ、27℃でインキュベートした後に動物細
胞を加えるか、HIVコファクター抑制剤と動物血清と
動物細胞との三者を同様にインキュベートしたものにつ
いて、当該動物細胞へのオリゴヌクレオチドの取り込み
能力を調べることにより知ることができる。本発明で用
いることのできるリポソームは、例えば、脂質系ポリマ
ー(例えば、リン脂質、糖脂質又はコレステロールなど
の脂質分子)又はアミノ酸性ポリマーから調製されるリ
ポソームであり、一枚膜リポソーム又は多重膜リポソー
ムのいずれも有効である。また、本発明では、脂質系ポ
リマー又はアミノ酸性ポリマーと、ウイルスエンベロー
プタンパク質(特にはHIVエンベロープタンパク質)
又はその断片との複合体からなる公知の膜融合型リポソ
ームを用いることもできる。
【0024】リポソームを調製することのできるリン脂
質としては、一般的に、例えば、グリセロリン脂質(ホ
スファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミ
ン、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸、ホスフ
ァチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、
又はカルジオピン)、あるいはスフィンゴリン脂質(ス
フィンゴミエリン、セラミドホスホリルエタノールアミ
ン、又はセラミドホスホリルグリセロール)を挙げるこ
とができる。また、リポソームを調製することのできる
糖脂質としては、例えば、グリセロ糖脂質(ジガラクト
シルジグリセリド、又はセミノリピド)、あるいはスフ
ィンゴ糖脂質(ガラクトシルセラミド、又はラクトシル
セラミド)を挙げることができる。リポソームを調製す
ることのできるアミノ酸性ポリマーとしては、例えば、
ポリ−L−リジン又はポリ−L−(リジン/セリン)を
挙げることができる。
質としては、一般的に、例えば、グリセロリン脂質(ホ
スファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミ
ン、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸、ホスフ
ァチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、
又はカルジオピン)、あるいはスフィンゴリン脂質(ス
フィンゴミエリン、セラミドホスホリルエタノールアミ
ン、又はセラミドホスホリルグリセロール)を挙げるこ
とができる。また、リポソームを調製することのできる
糖脂質としては、例えば、グリセロ糖脂質(ジガラクト
シルジグリセリド、又はセミノリピド)、あるいはスフ
ィンゴ糖脂質(ガラクトシルセラミド、又はラクトシル
セラミド)を挙げることができる。リポソームを調製す
ることのできるアミノ酸性ポリマーとしては、例えば、
ポリ−L−リジン又はポリ−L−(リジン/セリン)を
挙げることができる。
【0025】本発明では、市販のリポソームを用いるこ
ともできる。本発明で利用することのできる市販品とし
ては、例えば、Genetransfer〔N−(α−
トリメチルアンモニオアセチル)ドデシル−D−グルタ
メイトクロリシド、L−α−フォスファチジルエタノー
ルアミンジオレイル、L−α−フォスファチジルコリン
ジラウリールの1:2:3の組成からなる〕とHMG−
1,2との混合物(和光純薬社)、N,N,N’,N’
−テトラメチル−N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)−2,3−ジオレオイルオキシ−1,4−ブタンジ
アンモニウムヨージドとL−ジオレオイルホスファチジ
ルエタノールアミンとの混合物から形成されるリポソー
ム(Tfx−10;プロメガ社)、L−α−ジパルミト
イルホスファチジルコリンとコレステロールとステアリ
ルアミンとの混合物(52:40:8)から形成され、
正電荷を有するリポソーム(コートソームEL−C−0
1;日本油脂社)、又はL−α−ジパルミトイルホスフ
ァチジルコリンとコレステロールとL−α−ジパルミト
イルホスファチジルグリセロールとの混合物(54:4
0:6)から形成され、弱負電荷を有するリポソーム
(コートソームEL−N−01;日本油脂社)等を挙げ
ることができる。リポソームは極性部の電荷の状態によ
り、中性リポソーム、負荷電リポソーム、陽荷電リポソ
ーム、pH感受性リポソームなどがあるが、負荷電リポ
ソーム、又は陽荷電リポソームが好ましい。
ともできる。本発明で利用することのできる市販品とし
ては、例えば、Genetransfer〔N−(α−
トリメチルアンモニオアセチル)ドデシル−D−グルタ
メイトクロリシド、L−α−フォスファチジルエタノー
ルアミンジオレイル、L−α−フォスファチジルコリン
ジラウリールの1:2:3の組成からなる〕とHMG−
1,2との混合物(和光純薬社)、N,N,N’,N’
−テトラメチル−N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)−2,3−ジオレオイルオキシ−1,4−ブタンジ
アンモニウムヨージドとL−ジオレオイルホスファチジ
ルエタノールアミンとの混合物から形成されるリポソー
ム(Tfx−10;プロメガ社)、L−α−ジパルミト
イルホスファチジルコリンとコレステロールとステアリ
ルアミンとの混合物(52:40:8)から形成され、
正電荷を有するリポソーム(コートソームEL−C−0
1;日本油脂社)、又はL−α−ジパルミトイルホスフ
ァチジルコリンとコレステロールとL−α−ジパルミト
イルホスファチジルグリセロールとの混合物(54:4
0:6)から形成され、弱負電荷を有するリポソーム
(コートソームEL−N−01;日本油脂社)等を挙げ
ることができる。リポソームは極性部の電荷の状態によ
り、中性リポソーム、負荷電リポソーム、陽荷電リポソ
ーム、pH感受性リポソームなどがあるが、負荷電リポ
ソーム、又は陽荷電リポソームが好ましい。
【0026】本発明において特に好ましいリポソームと
しては、N,N,N’,N’−テトラメチル−N,N’
−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2,3−ジオレオイ
ルオキシ−1,4−ブタンジアンモニウヨージドとL−
ジオレオイルホスファチジルエタノールアミンとの混合
物から形成されるリポソーム(Tfx−10)、又は、
L−α−ジパルミトイルホスファチジルコリンとコレス
テロールとステアリルアミン又はL−α−ジパルミトイ
ルホスファチジルグリセロールとの混合物から形成され
るリポソーム、特に、L−α−ジパルミトイルホスファ
チジルコリンとコレステロールとステアリルアミンとの
混合物(52:40:8)から形成され、正電荷を有す
るリポソーム(コートソームEL−C−01)、又はL
−α−ジパルミトイルホスファチジルコリンとコレステ
ロールとL−α−ジパルミトイルホスファチジルグリセ
ロールとの混合物(54:40:6)から形成され、弱
負電荷を有するリポソーム(コートソームEL−N−0
1)を挙げることができる。
しては、N,N,N’,N’−テトラメチル−N,N’
−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2,3−ジオレオイ
ルオキシ−1,4−ブタンジアンモニウヨージドとL−
ジオレオイルホスファチジルエタノールアミンとの混合
物から形成されるリポソーム(Tfx−10)、又は、
L−α−ジパルミトイルホスファチジルコリンとコレス
テロールとステアリルアミン又はL−α−ジパルミトイ
ルホスファチジルグリセロールとの混合物から形成され
るリポソーム、特に、L−α−ジパルミトイルホスファ
チジルコリンとコレステロールとステアリルアミンとの
混合物(52:40:8)から形成され、正電荷を有す
るリポソーム(コートソームEL−C−01)、又はL
−α−ジパルミトイルホスファチジルコリンとコレステ
ロールとL−α−ジパルミトイルホスファチジルグリセ
ロールとの混合物(54:40:6)から形成され、弱
負電荷を有するリポソーム(コートソームEL−N−0
1)を挙げることができる。
【0027】本発明によるHIVコファクター抑制剤に
おいて、前記のオリゴヌクレオチドと血中で安定なリポ
ソームとを同時に含有する場合には、前記オリゴヌクレ
オチドと血中で安定なリポソームとが同時に含有されて
いれば、それらの存在形態は特に限定されるものではな
い。例えば、前記のオリゴヌクレオチドとリポソームと
の混合物若しくは複合体(complex)、リポソー
ムによるオリゴヌクレオチドの包埋体若しくはカプセル
化物等の形態であることができる。前記の複合体は、例
えば、オリゴヌクレオチドとリポソームとを静電気的な
結合を利用して複合体とする方法、すなわちリポフェク
ション法と呼ばれる方法で、両者を試験管の中でゆっく
り混ぜ、室温程度で約15分間放置することによって調
製することができる。前記の包埋体は、例えば、オリゴ
ヌクレオチドをリポソーム内に封入した形とする方法で
調製することができる。すなわち、ホスファチジルセリ
ン等の脂質類を用いて、ボルテックスミキサー等で多重
層のリポソームを調製し、次に超音波処理して一枚膜の
リポソームを調製する。得られた一枚膜リポソームにオ
リゴヌクレオチドを加え、軽くボルテックスミキサー等
にかけた後、約37℃で約10分間インキュベートする
か、あるいは凍結乾燥して再水和することによって調製
することができる。前記のカプセル化物も公知の方法に
よって調製することができる。
おいて、前記のオリゴヌクレオチドと血中で安定なリポ
ソームとを同時に含有する場合には、前記オリゴヌクレ
オチドと血中で安定なリポソームとが同時に含有されて
いれば、それらの存在形態は特に限定されるものではな
い。例えば、前記のオリゴヌクレオチドとリポソームと
の混合物若しくは複合体(complex)、リポソー
ムによるオリゴヌクレオチドの包埋体若しくはカプセル
化物等の形態であることができる。前記の複合体は、例
えば、オリゴヌクレオチドとリポソームとを静電気的な
結合を利用して複合体とする方法、すなわちリポフェク
ション法と呼ばれる方法で、両者を試験管の中でゆっく
り混ぜ、室温程度で約15分間放置することによって調
製することができる。前記の包埋体は、例えば、オリゴ
ヌクレオチドをリポソーム内に封入した形とする方法で
調製することができる。すなわち、ホスファチジルセリ
ン等の脂質類を用いて、ボルテックスミキサー等で多重
層のリポソームを調製し、次に超音波処理して一枚膜の
リポソームを調製する。得られた一枚膜リポソームにオ
リゴヌクレオチドを加え、軽くボルテックスミキサー等
にかけた後、約37℃で約10分間インキュベートする
か、あるいは凍結乾燥して再水和することによって調製
することができる。前記のカプセル化物も公知の方法に
よって調製することができる。
【0028】本発明において用いることのできるベクタ
ーとしては、例えば、公知の遺伝子治療用ベクターを挙
げることができる。公知の遺伝子治療用ベクターについ
ては、例えば、高久史磨監修の実験医学(増刊号)第1
2巻、第15号「遺伝子治療の最前線」(1994年)
に記載されており、例えば、レトロウイルスベクター、
アデノウイルスベクター、アデノ随伴(associa
ted)ウイルス、ヘルペスウイルスベクター、ワクシ
ニアウイルスベクター、ポックスウイルス、又は細菌プ
ラスミドを挙げることができる。標的細胞への特異性の
点で、あるいは、高効率に細胞に導入することができる
点で、非増殖性レトロウイルスベクター又は非増殖性ア
デノウイルスベクターを用いることが好ましい。
ーとしては、例えば、公知の遺伝子治療用ベクターを挙
げることができる。公知の遺伝子治療用ベクターについ
ては、例えば、高久史磨監修の実験医学(増刊号)第1
2巻、第15号「遺伝子治療の最前線」(1994年)
に記載されており、例えば、レトロウイルスベクター、
アデノウイルスベクター、アデノ随伴(associa
ted)ウイルス、ヘルペスウイルスベクター、ワクシ
ニアウイルスベクター、ポックスウイルス、又は細菌プ
ラスミドを挙げることができる。標的細胞への特異性の
点で、あるいは、高効率に細胞に導入することができる
点で、非増殖性レトロウイルスベクター又は非増殖性ア
デノウイルスベクターを用いることが好ましい。
【0029】本発明のHIVコファクター抑制剤は、経
口、非経口又は局所的な経路のいずれかにより投与する
ことができる。投与量は、治療対象動物(哺乳類、特に
はヒト)の種及びその薬剤に対する個体の応答性、並び
に選択される製剤の剤形及び投与時間や間隔などに依存
して変化するが、一般には、約500mgから約500
0g/日の範囲の用量で投与することができる。本発明
のHIVコファクター抑制剤は、前記のオリゴヌクレオ
チド、血中で安定なリポソーム、及び/又は前記オリゴ
ヌクレオチドを含むベクター以外に、場合により医薬的
に許容することのできる公知の担体若しくは希釈剤との
組合せで、経口、非経口又は局所的な経路のいずれかに
より、単回又は複数回で投与することができる。本発明
のHIVコファクター抑制剤は、種々の異なる剤形、例
えば、錠剤、カプセル剤、ロゼンジ剤、トローチ剤、ハ
ードキャンディー、粉末剤、スプレー剤、クリーム剤、
軟膏剤、坐剤、ゼリー剤、ゲル剤、ペースト剤、ローシ
ョン剤、軟膏剤、水性懸濁剤、注射用溶液剤、エリキシ
ル剤、又はシロップ剤などにすることができる。
口、非経口又は局所的な経路のいずれかにより投与する
ことができる。投与量は、治療対象動物(哺乳類、特に
はヒト)の種及びその薬剤に対する個体の応答性、並び
に選択される製剤の剤形及び投与時間や間隔などに依存
して変化するが、一般には、約500mgから約500
0g/日の範囲の用量で投与することができる。本発明
のHIVコファクター抑制剤は、前記のオリゴヌクレオ
チド、血中で安定なリポソーム、及び/又は前記オリゴ
ヌクレオチドを含むベクター以外に、場合により医薬的
に許容することのできる公知の担体若しくは希釈剤との
組合せで、経口、非経口又は局所的な経路のいずれかに
より、単回又は複数回で投与することができる。本発明
のHIVコファクター抑制剤は、種々の異なる剤形、例
えば、錠剤、カプセル剤、ロゼンジ剤、トローチ剤、ハ
ードキャンディー、粉末剤、スプレー剤、クリーム剤、
軟膏剤、坐剤、ゼリー剤、ゲル剤、ペースト剤、ローシ
ョン剤、軟膏剤、水性懸濁剤、注射用溶液剤、エリキシ
ル剤、又はシロップ剤などにすることができる。
【0030】
【作用】本発明のHIVコファクター抑制剤による作用
は、以下の推論に限定されるものではないが、例えば、
前記アンチセンスオリゴヌクレオチドが感染細胞内に細
胞導入剤などの細胞膜透過性亢進の助け(例えば、リポ
ソーム又はベクター)を借りて到達すると、CXCR4
又はCC−CCR5のmRNAとアンチセンスオリゴヌ
クレオチドとが結合することにより、HIVのセカンド
レセプターであるCXCR4又はCC−CCR5の発現
を抑制し、その結果、HIVの感染を阻害するものと考
えられる。従って、前記アンチセンスオリゴヌクレオチ
ドを細胞導入剤と組み合わせて、例えば、静脈内へ単回
又は連続投与することによって、HIVに対して抗ウイ
ルス効果を相乗的に高めることもできる。
は、以下の推論に限定されるものではないが、例えば、
前記アンチセンスオリゴヌクレオチドが感染細胞内に細
胞導入剤などの細胞膜透過性亢進の助け(例えば、リポ
ソーム又はベクター)を借りて到達すると、CXCR4
又はCC−CCR5のmRNAとアンチセンスオリゴヌ
クレオチドとが結合することにより、HIVのセカンド
レセプターであるCXCR4又はCC−CCR5の発現
を抑制し、その結果、HIVの感染を阻害するものと考
えられる。従って、前記アンチセンスオリゴヌクレオチ
ドを細胞導入剤と組み合わせて、例えば、静脈内へ単回
又は連続投与することによって、HIVに対して抗ウイ
ルス効果を相乗的に高めることもできる。
【0031】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。
【実施例1】《アンチセンスオリゴヌクレオチドの設
計》以下の実施例で使用するために、(1)CCR5遺
伝子の塩基配列に対して相補的な塩基配列を有し、全て
のインターヌクレオチド結合がホスホロチオエート型結
合であるアンチセンスオリゴヌクレオチド63種類[以
下、「オリゴヌクレオチドAS(s)−1」〜「オリゴ
ヌクレオチドAS(s)−63」と称する];及び
(2)CXCR4遺伝子の塩基配列に対して相補的な塩
基配列を有し、全てのインターヌクレオチド結合がホス
ホロチオエート型結合であるアンチセンスオリゴヌクレ
オチド56種類[以下、「オリゴヌクレオチドAS
(s)−64」〜「オリゴヌクレオチドAS(s)−1
19」と称する]を設計した。
計》以下の実施例で使用するために、(1)CCR5遺
伝子の塩基配列に対して相補的な塩基配列を有し、全て
のインターヌクレオチド結合がホスホロチオエート型結
合であるアンチセンスオリゴヌクレオチド63種類[以
下、「オリゴヌクレオチドAS(s)−1」〜「オリゴ
ヌクレオチドAS(s)−63」と称する];及び
(2)CXCR4遺伝子の塩基配列に対して相補的な塩
基配列を有し、全てのインターヌクレオチド結合がホス
ホロチオエート型結合であるアンチセンスオリゴヌクレ
オチド56種類[以下、「オリゴヌクレオチドAS
(s)−64」〜「オリゴヌクレオチドAS(s)−1
19」と称する]を設計した。
【0032】また、比較用オリゴヌクレオチドとして、
(3)CCR5遺伝子の一部の塩基配列を有し、全ての
インターヌクレオチド結合がホスホロチオエート型結合
であるセンスオリゴヌクレオチド1種類[以下、「オリ
ゴヌクレオチドSE(s)」と称する];及び(4)全
てのインターヌクレオチド結合がホスホロチオエート型
結合であり、CCR5遺伝子に対するスクランブルオリ
ゴヌクレオチド1種類[以下、「オリゴヌクレオチドS
C(s)」と称する]を設計した。なお、本明細書中に
おいて、或る遺伝子(例えば、CCR5遺伝子)に対す
る「スクランブルオリゴヌクレオチド」とは、アンチセ
ンスオリゴヌクレオチド又はセンスオリゴヌクレオチド
との効果を比較するために合成したオリゴヌクレオチド
であり、その比較対象となるアンチセンスオリゴヌクレ
オチド又はセンスオリゴヌクレオチドを構成する各塩基
(A、G、C、及びT)の塩基数と同じ数の塩基からな
り、しかも、前記遺伝子(例えば、CCR5遺伝子)の
どの部分とも二重鎖を形成しないように設計した塩基配
列を有するものを意味する。
(3)CCR5遺伝子の一部の塩基配列を有し、全ての
インターヌクレオチド結合がホスホロチオエート型結合
であるセンスオリゴヌクレオチド1種類[以下、「オリ
ゴヌクレオチドSE(s)」と称する];及び(4)全
てのインターヌクレオチド結合がホスホロチオエート型
結合であり、CCR5遺伝子に対するスクランブルオリ
ゴヌクレオチド1種類[以下、「オリゴヌクレオチドS
C(s)」と称する]を設計した。なお、本明細書中に
おいて、或る遺伝子(例えば、CCR5遺伝子)に対す
る「スクランブルオリゴヌクレオチド」とは、アンチセ
ンスオリゴヌクレオチド又はセンスオリゴヌクレオチド
との効果を比較するために合成したオリゴヌクレオチド
であり、その比較対象となるアンチセンスオリゴヌクレ
オチド又はセンスオリゴヌクレオチドを構成する各塩基
(A、G、C、及びT)の塩基数と同じ数の塩基からな
り、しかも、前記遺伝子(例えば、CCR5遺伝子)の
どの部分とも二重鎖を形成しないように設計した塩基配
列を有するものを意味する。
【0033】本実施例で設計した前記の各オリゴヌクレ
オチドの名称において、「AS」はアンチセンスオリゴ
ヌクレオチドであることを意味し、「SE」はセンスオ
リゴヌクレオチドであることを意味し、「SC」はスク
ランブルオリゴヌクレオチドであることを意味する。ま
た、「(s)」は、全てのインターヌクレオチド結合が
ホスホロチオエート型結合であること(以下、ホスホロ
チオエート型と称することがある)を意味する。
オチドの名称において、「AS」はアンチセンスオリゴ
ヌクレオチドであることを意味し、「SE」はセンスオ
リゴヌクレオチドであることを意味し、「SC」はスク
ランブルオリゴヌクレオチドであることを意味する。ま
た、「(s)」は、全てのインターヌクレオチド結合が
ホスホロチオエート型結合であること(以下、ホスホロ
チオエート型と称することがある)を意味する。
【0034】ホスホロチオエート型オリゴヌクレオチド
である「オリゴヌクレオチドAS(s)−1」〜「オリ
ゴヌクレオチドAS(s)−63」、「オリゴヌクレオ
チドSE(s)」、及び「オリゴヌクレオチドSC
(s)」の塩基配列を図1及び図2に、そして、ホスホ
ロチオエート型オリゴヌクレオチドである「オリゴヌク
レオチドAS(s)−64」〜「オリゴヌクレオチドA
S(s)−119」の塩基配列を図3及び図4にそれぞ
れ示す。図1〜図4に示す各オリゴヌクレオチドの配列
中、「A」、「G」、「C」、及び「T」は、それぞれ
アデニン、グアニン、シトシン、及びチミンを表わす。
である「オリゴヌクレオチドAS(s)−1」〜「オリ
ゴヌクレオチドAS(s)−63」、「オリゴヌクレオ
チドSE(s)」、及び「オリゴヌクレオチドSC
(s)」の塩基配列を図1及び図2に、そして、ホスホ
ロチオエート型オリゴヌクレオチドである「オリゴヌク
レオチドAS(s)−64」〜「オリゴヌクレオチドA
S(s)−119」の塩基配列を図3及び図4にそれぞ
れ示す。図1〜図4に示す各オリゴヌクレオチドの配列
中、「A」、「G」、「C」、及び「T」は、それぞれ
アデニン、グアニン、シトシン、及びチミンを表わす。
【0035】
【実施例2】《オリゴヌクレオチドの合成》実施例1で
設計したオリゴヌクレオチドを、以下に示す手順に従っ
て、DNA自動合成機(モデル392:アプライドバイ
オシステムズ社)により、ホスホロチオエート型オリゴ
ヌクレオチド用プログラムを用いて合成した。すなわ
ち、1μmolスケールの固相カラム(英国クルアケム
社)とDNA合成試薬(英国クルアケム社)とを用い
て、ホスホロアミダイト法により合成し、以下、常法に
従って、カラムより脱保護した〔A.Chollet及
びE.H.Kawashima,Nucleic Ac
ids Res.,13,1529(1985)〕。得
られたオリゴヌクレオチドの1/500量(約4μg)
を、7M尿素を含む20%ポリアクリルアミドゲルを用
いて電気泳動した。電気泳動は、150Vの一定電圧で
1.5時間行った。電気泳動終了後、メチレンブルー染
色を行い、それぞれの合成オリゴヌクレオチドが目的鎖
長であることを確認した。
設計したオリゴヌクレオチドを、以下に示す手順に従っ
て、DNA自動合成機(モデル392:アプライドバイ
オシステムズ社)により、ホスホロチオエート型オリゴ
ヌクレオチド用プログラムを用いて合成した。すなわ
ち、1μmolスケールの固相カラム(英国クルアケム
社)とDNA合成試薬(英国クルアケム社)とを用い
て、ホスホロアミダイト法により合成し、以下、常法に
従って、カラムより脱保護した〔A.Chollet及
びE.H.Kawashima,Nucleic Ac
ids Res.,13,1529(1985)〕。得
られたオリゴヌクレオチドの1/500量(約4μg)
を、7M尿素を含む20%ポリアクリルアミドゲルを用
いて電気泳動した。電気泳動は、150Vの一定電圧で
1.5時間行った。電気泳動終了後、メチレンブルー染
色を行い、それぞれの合成オリゴヌクレオチドが目的鎖
長であることを確認した。
【0036】目的の鎖長であることが確認されたそれぞ
れのオリゴヌクレオチドに関して、得られたオリゴヌク
レオチドの1/5から1/2量(約1.2mg)を、再
び7M尿素を含む20%ポリアクリルアミドゲル電気泳
動(切り出し精製用)に供した。電気泳動は、200V
の一定電圧で6時間実施した。電気泳動終了後、ゲル板
から剥がし、ラップフィルムで包んだ後、紫外線を照射
し、目的鎖長のバンドに印をつけた。消毒済みカッター
ナイフにより、印の内側のゲルを切り出し、1.5ml
のサンプルチューブに集めた。切り出したゲルに対し
て、1mM−EDTAを含む10mM−Tris−HC
l(pH7.5)緩衝液0.4mlを加え、37℃で数
時間振動させ、ゲル片から溶液へのDNAの抽出を行っ
た。DNA抽出液を回収し、フェノール/クロロフォル
ム抽出を行ない、更にエタノール沈殿の操作を行うこと
でアクリルアミド除去及びDNA精製を行った。それぞ
れの収量は、0.3〜0.6mgであった。得られたオ
リゴヌクレオチド(約0.5μg)の精製度は、7M尿
素を含むポリアクリルアミドで電気泳動して確認した。
れのオリゴヌクレオチドに関して、得られたオリゴヌク
レオチドの1/5から1/2量(約1.2mg)を、再
び7M尿素を含む20%ポリアクリルアミドゲル電気泳
動(切り出し精製用)に供した。電気泳動は、200V
の一定電圧で6時間実施した。電気泳動終了後、ゲル板
から剥がし、ラップフィルムで包んだ後、紫外線を照射
し、目的鎖長のバンドに印をつけた。消毒済みカッター
ナイフにより、印の内側のゲルを切り出し、1.5ml
のサンプルチューブに集めた。切り出したゲルに対し
て、1mM−EDTAを含む10mM−Tris−HC
l(pH7.5)緩衝液0.4mlを加え、37℃で数
時間振動させ、ゲル片から溶液へのDNAの抽出を行っ
た。DNA抽出液を回収し、フェノール/クロロフォル
ム抽出を行ない、更にエタノール沈殿の操作を行うこと
でアクリルアミド除去及びDNA精製を行った。それぞ
れの収量は、0.3〜0.6mgであった。得られたオ
リゴヌクレオチド(約0.5μg)の精製度は、7M尿
素を含むポリアクリルアミドで電気泳動して確認した。
【0037】
【実施例3】《マクロファージ指向性HIVの感染予防
における評価試験》本実施例では、マクロファージ指向
性HIV感染に対するアンチセンスオリゴヌクレオチド
の予防効果を評価することを目的として、以下の試験を
行った。HIVを感染させる細胞として、CD4レセプ
ター及びCCR5の両方を発現するCOS細胞(以下、
A41細胞と称する)を用いた。また培地には、10%
血清(Fetal Calf Serum;JRH B
IOSCIENCES6H2162)、500μg/m
l−G418サルフェート(sulfate)(GEN
ETICIN;ギブコ Lot No.77K756
6)、及び200μg/mlハイグロマイシンB(ベー
リンガーマンハイム;Lot No.843555)を
含むDMEM培地(以下、培養用培地と称する)を用い
た。
における評価試験》本実施例では、マクロファージ指向
性HIV感染に対するアンチセンスオリゴヌクレオチド
の予防効果を評価することを目的として、以下の試験を
行った。HIVを感染させる細胞として、CD4レセプ
ター及びCCR5の両方を発現するCOS細胞(以下、
A41細胞と称する)を用いた。また培地には、10%
血清(Fetal Calf Serum;JRH B
IOSCIENCES6H2162)、500μg/m
l−G418サルフェート(sulfate)(GEN
ETICIN;ギブコ Lot No.77K756
6)、及び200μg/mlハイグロマイシンB(ベー
リンガーマンハイム;Lot No.843555)を
含むDMEM培地(以下、培養用培地と称する)を用い
た。
【0038】まず、10万個/mlに調整したA41細
胞へ、前記培養用培地を使って種々の濃度に調整した各
種オリゴヌクレオチドを加えた。前記オリゴヌクレオチ
ドとしては、前記実施例2で合成した「オリゴヌクレオ
チドAS(s)−1」〜「オリゴヌクレオチドAS
(s)−63」、「オリゴヌクレオチドSE(s)」、
及び「オリゴヌクレオチドSC(s)」を使用した。5
日間の細胞培養後に、A41細胞を10万個/mlに再
調整し、更に24時間培養した。m.o.i.が0.0
1となるように、マクロファージ指向性HIV感染細胞
株JR−CSF株200μlをA41細胞へ加え、24
時間培養した。DMEM培地でウイルスを洗浄した後
に、ウイルス感染させたA41細胞を8日間培養した。
そして、培養した細胞上清をp24のELISAキット
(第一化学HIV−p24キット;第一化学薬品工業L
ot No.DIC−240805)により測定し、そ
の結果より各オリゴヌクレオチドの効果を算出した。
胞へ、前記培養用培地を使って種々の濃度に調整した各
種オリゴヌクレオチドを加えた。前記オリゴヌクレオチ
ドとしては、前記実施例2で合成した「オリゴヌクレオ
チドAS(s)−1」〜「オリゴヌクレオチドAS
(s)−63」、「オリゴヌクレオチドSE(s)」、
及び「オリゴヌクレオチドSC(s)」を使用した。5
日間の細胞培養後に、A41細胞を10万個/mlに再
調整し、更に24時間培養した。m.o.i.が0.0
1となるように、マクロファージ指向性HIV感染細胞
株JR−CSF株200μlをA41細胞へ加え、24
時間培養した。DMEM培地でウイルスを洗浄した後
に、ウイルス感染させたA41細胞を8日間培養した。
そして、培養した細胞上清をp24のELISAキット
(第一化学HIV−p24キット;第一化学薬品工業L
ot No.DIC−240805)により測定し、そ
の結果より各オリゴヌクレオチドの効果を算出した。
【0039】本発明の有効成分であるオリゴヌクレオチ
ドAS(s)−1の結果を、比較用オリゴヌクレオチド
であるオリゴヌクレオチドSE(s)の結果と併せて、
図5に示す。なお、図5に示すコントロールは、オリゴ
ヌクレオチド無添加(すなわち、アンチセンスオリゴヌ
クレオチド、センスオリゴヌクレオチド、及びスクラン
ブルオリゴヌクレオチドのいずれも無添加)の場合の結
果を示す。ホスホロチオエート型のセンスオリゴヌクレ
オチド[SE(s)]が、ウイルス感染をほとんど抑制
しなかったのに対して、ホスホロチオエート型のアンチ
センスオリゴヌクレオチド[AS(s)−1]は、低濃
度(1μM)においてもウイルス感染の抑制効果を示
し、5μMの濃度ではウイルス感染を90%以上抑制し
た。その他のホスホロチオエート型のアンチセンスオリ
ゴヌクレオチド[AS(s)−2〜AS(s)−63]
においても、同様のウイルス感染抑制効果を示したが、
AS(s)−37〜AS(s)−63に比べ、AS
(s)−1〜AS(s)−36の方が、抑制効果が高く
なる傾向が観察され、その中でも、AS(s)−1〜A
S(s)−18の抑制効果が一層高くなる傾向が観察さ
れた。
ドAS(s)−1の結果を、比較用オリゴヌクレオチド
であるオリゴヌクレオチドSE(s)の結果と併せて、
図5に示す。なお、図5に示すコントロールは、オリゴ
ヌクレオチド無添加(すなわち、アンチセンスオリゴヌ
クレオチド、センスオリゴヌクレオチド、及びスクラン
ブルオリゴヌクレオチドのいずれも無添加)の場合の結
果を示す。ホスホロチオエート型のセンスオリゴヌクレ
オチド[SE(s)]が、ウイルス感染をほとんど抑制
しなかったのに対して、ホスホロチオエート型のアンチ
センスオリゴヌクレオチド[AS(s)−1]は、低濃
度(1μM)においてもウイルス感染の抑制効果を示
し、5μMの濃度ではウイルス感染を90%以上抑制し
た。その他のホスホロチオエート型のアンチセンスオリ
ゴヌクレオチド[AS(s)−2〜AS(s)−63]
においても、同様のウイルス感染抑制効果を示したが、
AS(s)−37〜AS(s)−63に比べ、AS
(s)−1〜AS(s)−36の方が、抑制効果が高く
なる傾向が観察され、その中でも、AS(s)−1〜A
S(s)−18の抑制効果が一層高くなる傾向が観察さ
れた。
【0040】
【実施例4】《マクロファージ指向性HIVの感染治療
における評価試験》本実施例では、マクロファージ指向
性HIV感染に対するアンチセンスオリゴヌクレオチド
の治療効果を評価することを目的として、以下の試験を
行った。まず、m.o.i.が0.01となるように調
整したマクロファージ指向性HIV感染細胞株JR−C
SF株を、10万個/mlに調整したA41細胞へ添加
した後に、24時間培養した。培養用培地で過剰のウイ
ルスを洗浄した後に、ウイルスを感染させたA41細胞
に対して、培養用培地を使って種々の濃度に調整した各
種オリゴヌクレオチドを加えた。前記オリゴヌクレオチ
ドとしては、実施例3で使用した各種オリゴヌクレオチ
ドを使用した。オリゴヌクレオチド添加から3日後及び
6日後に、A41細胞を10万個/mlに再調整し、培
養を続けた。オリゴヌクレオチド添加から8日後に、細
胞上清を集め、前記実施例3と同様にしてELISA測
定を行った。
における評価試験》本実施例では、マクロファージ指向
性HIV感染に対するアンチセンスオリゴヌクレオチド
の治療効果を評価することを目的として、以下の試験を
行った。まず、m.o.i.が0.01となるように調
整したマクロファージ指向性HIV感染細胞株JR−C
SF株を、10万個/mlに調整したA41細胞へ添加
した後に、24時間培養した。培養用培地で過剰のウイ
ルスを洗浄した後に、ウイルスを感染させたA41細胞
に対して、培養用培地を使って種々の濃度に調整した各
種オリゴヌクレオチドを加えた。前記オリゴヌクレオチ
ドとしては、実施例3で使用した各種オリゴヌクレオチ
ドを使用した。オリゴヌクレオチド添加から3日後及び
6日後に、A41細胞を10万個/mlに再調整し、培
養を続けた。オリゴヌクレオチド添加から8日後に、細
胞上清を集め、前記実施例3と同様にしてELISA測
定を行った。
【0041】本発明の有効成分であるオリゴヌクレオチ
ドAS(s)−1の結果を図6に示す。なお、図6に示
すコントロールは、オリゴヌクレオチド無添加(すなわ
ち、アンチセンスオリゴヌクレオチド、センスオリゴヌ
クレオチド、及びスクランブルオリゴヌクレオチドのい
ずれも無添加)の場合の結果を示す。ホスホロチオエー
ト型のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、低濃度(1
μM)でも約50%強のウイルス感染を抑制した。その
他のホスホロチオエート型のアンチセンスオリゴヌクレ
オチド[AS(s)−2〜AS(s)−63]において
も、同様のウイルス感染抑制効果を示したが、AS
(s)−37〜AS(s)−63に比べ、AS(s)−
1〜AS(s)−36の方が、抑制効果が高くなる傾向
が観察され、その中でも、AS(s)−1〜AS(s)
−18の抑制効果が一層高くなる傾向が観察された。
ドAS(s)−1の結果を図6に示す。なお、図6に示
すコントロールは、オリゴヌクレオチド無添加(すなわ
ち、アンチセンスオリゴヌクレオチド、センスオリゴヌ
クレオチド、及びスクランブルオリゴヌクレオチドのい
ずれも無添加)の場合の結果を示す。ホスホロチオエー
ト型のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、低濃度(1
μM)でも約50%強のウイルス感染を抑制した。その
他のホスホロチオエート型のアンチセンスオリゴヌクレ
オチド[AS(s)−2〜AS(s)−63]において
も、同様のウイルス感染抑制効果を示したが、AS
(s)−37〜AS(s)−63に比べ、AS(s)−
1〜AS(s)−36の方が、抑制効果が高くなる傾向
が観察され、その中でも、AS(s)−1〜AS(s)
−18の抑制効果が一層高くなる傾向が観察された。
【0042】
【実施例5】《T細胞指向性HIVの感染予防における
評価試験》本実施例では、T細胞指向性HIV感染に対
するアンチセンスオリゴヌクレオチドの予防効果を評価
することを目的として、以下の試験を行った。すなわ
ち、HIVを感染させる細胞として、実施例3に記載の
A22細胞の代わりに、CD4レセプター及びCXCR
4の両方を発現するCOS細胞を用いたこと;HIV感
染細胞株として、実施例3に記載のマクロファージ指向
性HIV感染細胞株JR−CSF株の代わりに、T細胞
指向性HIV感染細胞株NL4−3株を用いたこと;そ
して、オリゴヌクレオチドとして、前記実施例2で合成
したオリゴヌクレオチドAS(s)−64〜オリゴヌク
レオチドAS(s)−119を使用したこと以外は、実
施例3に記載の手順を繰り返した。ホスホロチオエート
型のアンチセンスオリゴヌクレオチド[AS(s)−6
4〜AS(s)−119]は、ウイルス感染において充
分な抑制効果を示したが、AS(s)−85〜AS
(s)−119に比べ、AS(s)−64〜AS(s)
−84の方が、抑制効果が高くなる傾向が観察され、そ
の中でも、AS(s)−64〜AS(s)−68の抑制
効果が一層高くなる傾向が観察された。
評価試験》本実施例では、T細胞指向性HIV感染に対
するアンチセンスオリゴヌクレオチドの予防効果を評価
することを目的として、以下の試験を行った。すなわ
ち、HIVを感染させる細胞として、実施例3に記載の
A22細胞の代わりに、CD4レセプター及びCXCR
4の両方を発現するCOS細胞を用いたこと;HIV感
染細胞株として、実施例3に記載のマクロファージ指向
性HIV感染細胞株JR−CSF株の代わりに、T細胞
指向性HIV感染細胞株NL4−3株を用いたこと;そ
して、オリゴヌクレオチドとして、前記実施例2で合成
したオリゴヌクレオチドAS(s)−64〜オリゴヌク
レオチドAS(s)−119を使用したこと以外は、実
施例3に記載の手順を繰り返した。ホスホロチオエート
型のアンチセンスオリゴヌクレオチド[AS(s)−6
4〜AS(s)−119]は、ウイルス感染において充
分な抑制効果を示したが、AS(s)−85〜AS
(s)−119に比べ、AS(s)−64〜AS(s)
−84の方が、抑制効果が高くなる傾向が観察され、そ
の中でも、AS(s)−64〜AS(s)−68の抑制
効果が一層高くなる傾向が観察された。
【0043】
【実施例6】《T細胞指向性HIVの感染治療における
評価試験》本実施例では、T細胞指向性HIV感染に対
するアンチセンスオリゴヌクレオチドの治療効果を評価
することを目的として、以下の試験を行った。すなわ
ち、HIVを感染させる細胞として、実施例4に記載の
A22細胞の代わりに、CD4レセプター及びCXCR
4の両方を発現するCOS細胞を用いたこと;HIV感
染細胞株として、実施例4に記載のマクロファージ指向
性HIV感染細胞株JR−CSF株の代わりに、T細胞
指向性HIV感染細胞株NL4−3株を用いたこと;そ
して、オリゴヌクレオチドとして、前記実施例2で合成
したオリゴヌクレオチドAS(s)−64〜オリゴヌク
レオチドAS(s)−119を使用したこと以外は、実
施例4に記載の手順を繰り返した。ホスホロチオエート
型のアンチセンスオリゴヌクレオチド[AS(s)−6
4〜AS(s)−119]は、ウイルス感染において充
分な抑制効果を示したが、AS(s)−85〜AS
(s)−119に比べ、AS(s)−64〜AS(s)
−84の方が、抑制効果が高くなる傾向が観察され、そ
の中でも、AS(s)−64〜AS(s)−68の抑制
効果が一層高くなる傾向が観察された。
評価試験》本実施例では、T細胞指向性HIV感染に対
するアンチセンスオリゴヌクレオチドの治療効果を評価
することを目的として、以下の試験を行った。すなわ
ち、HIVを感染させる細胞として、実施例4に記載の
A22細胞の代わりに、CD4レセプター及びCXCR
4の両方を発現するCOS細胞を用いたこと;HIV感
染細胞株として、実施例4に記載のマクロファージ指向
性HIV感染細胞株JR−CSF株の代わりに、T細胞
指向性HIV感染細胞株NL4−3株を用いたこと;そ
して、オリゴヌクレオチドとして、前記実施例2で合成
したオリゴヌクレオチドAS(s)−64〜オリゴヌク
レオチドAS(s)−119を使用したこと以外は、実
施例4に記載の手順を繰り返した。ホスホロチオエート
型のアンチセンスオリゴヌクレオチド[AS(s)−6
4〜AS(s)−119]は、ウイルス感染において充
分な抑制効果を示したが、AS(s)−85〜AS
(s)−119に比べ、AS(s)−64〜AS(s)
−84の方が、抑制効果が高くなる傾向が観察され、そ
の中でも、AS(s)−64〜AS(s)−68の抑制
効果が一層高くなる傾向が観察された。
【0044】
【発明の効果】本発明のHIVコファクター抑制剤は、
特定のアンチセンスオリゴヌクレオチドを用いることに
より、HIVの感染に対して有効な予防又は治療を行う
ことができる。また、HIVは、病気の進行に従って、
その細胞指向性が変化し、感染初期では主としてマクロ
ファージ指向性HIVが、感染末期では主としてT細胞
指向性HIVが患者から検出される。発明のHIVコフ
ァクター抑制剤によれば、2種類のHIVコファクター
(CCR5及びCXCR4)の発現をそれぞれ別々に抑
制することができるので、感染の段階に応じた、より適
切な治療を行なうことが可能である。
特定のアンチセンスオリゴヌクレオチドを用いることに
より、HIVの感染に対して有効な予防又は治療を行う
ことができる。また、HIVは、病気の進行に従って、
その細胞指向性が変化し、感染初期では主としてマクロ
ファージ指向性HIVが、感染末期では主としてT細胞
指向性HIVが患者から検出される。発明のHIVコフ
ァクター抑制剤によれば、2種類のHIVコファクター
(CCR5及びCXCR4)の発現をそれぞれ別々に抑
制することができるので、感染の段階に応じた、より適
切な治療を行なうことが可能である。
【0045】
【0046】 配列番号:1 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 GATAATGGAT CTTGTTCCCA 20
【0047】 配列番号:2 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 GATTGGACTT GACACTTGTA 20
【0048】 配列番号:3 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TAATAATTGA TGTCATAGGA 20
【0049】 配列番号:4 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 GGCAGGGCTC CGATGTATAA 20
【0050】 配列番号:5 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CTTCACATTG ATTTTTTGGC 20
【0051】 配列番号:6 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 AGGCGGGCTG CGATTTGCTT 20
【0052】 配列番号:7 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 GAGTGAGCGG AGGCAGGAGG 20
【0053】 配列番号:8 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CAAAGATGAA CACCAGTGAG 20
【0054】 配列番号:9 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CATGTTGCCC ACAAAACCAA 20
【0055】 配列番号:10 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 AGGATGAGGA TGACCAGCAT 20
【0056】 配列番号:11 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CGGAAAACGT CAAATAGTCC 20
【0057】 配列番号:12 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CAGTCAGTAC GAGAAGTCGG 20
【0058】 配列番号:13 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 AGGTTGAGCA GGTAGATGTC 20
【0059】 配列番号:14 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 ACAGGTCAGA GATGGCCAGG 20
【0060】 配列番号:15 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 GGGGACAGTA AGAAGGAAAA 20
【0061】 配列番号:16 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 GCATAGTGAG CCCAGAAGGG 20
【0062】 配列番号:17 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 AGTCCCAGTG GGCGGCAGCA 20
【0063】 配列番号:18 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 ACACATTGTA TTTCCAAAGT 20
【0064】 配列番号:19 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 AGCCCTGTCA AGAGTTGACA 20
【0065】 配列番号:20 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 AGAAGCCTAT AAAATAGAGA 20
【0066】 配列番号:21 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 GAAGAAGATT CCAGAGAAGA 20
【0067】 配列番号:22 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 ATTGTCAGGA GGTAGATGAA 20
【0068】 配列番号:23 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CAGCCAGGTA CCTATCGATT 20
【0069】 配列番号:24 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CACAGCATGG ACGACAGTCA 20
【0070】 配列番号:25 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CTGGATTTTA AAGCAAACAC 20
【0071】 配列番号:26 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CCCCAAAGGT GACCGTCCTG 20
【0072】 配列番号:27 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 GATCACACTT GTCACCACCC 20
【0073】 配列番号:28 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 ACAGCCACCA CCGAAGTGAT 20
【0074】 配列番号:29 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CTGGGAGAGG AGACGCAAAC 20
【0075】 配列番号:30 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TCTGGTAAAG ATGTATCCTG 20
【0076】 配列番号:31 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 AGACCTTCTT TTTGAGATCT 20
【0077】 配列番号:32 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 AGCTGCAGGT GTAATGAAGA 20
【0078】 配列番号:33 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 ACTGTATGGA AAATGAGAGC 20
【0079】 配列番号:34 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TTCCAGAATT GATACTGACT 20
【0080】 配列番号:35 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TTAATGTCTG GAAATTCTTC 20
【0081】 配列番号:36 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CCCCAAGATG ACTATCTTTA 20
【0082】 配列番号:37 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 AGCAGCGGCA GGACCAGCCC 20
【0083】 配列番号:38 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 AGCAGATGAC CATGACAAGC 20
【0084】 配列番号:39 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TTTTAGGATT CCCGAGTAGA 20
【0085】 配列番号:40 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CGACACCGAA GCAGAGTTTT 20
【0086】 配列番号:41 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 GCCTCTTCTT CTCATTTCGA 20
【0087】 配列番号:42 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 AAGCCTCACA GCCCTGTGCC 20
【0088】 配列番号:43 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 AATCATGATG GTGAAGATAA 20
【0089】 配列番号:44 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 AGAAGAGAAA ATAAACAATC 20
【0090】 配列番号:45 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 AATGTTGTAG GGAGCCCAGA 20
【0091】 配列番号:46 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 GTGTTCAGGA GAAGGACAAT 20
【0092】 配列番号:47 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CCAAAGAATT CCTGGAAGGT 20
【0093】 配列番号:48 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TCCAACCTGT TAGAGCTACT 20
【0094】 配列番号:49 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TCCAACCTGT TAGAGCTACT 20
【0095】 配列番号:50 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TCACCTGCAT AGCTTGGTCC 20
【0096】 配列番号:51 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CATCCCAAGA GTCACTGTCA 20
【0097】 配列番号:52 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TTGATGCAGC AGTGCGTCAT 20
【0098】 配列番号:53 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 AGGCATAGAT GATGGGGTTG 20
【0099】 配列番号:54 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 GAACTTCTCC CCGACAAAGG 20
【0100】 配列番号:55 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 ACTAAGAGGT ACTTTCTGAA 20
【0101】 配列番号:56 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TGTGCTTTTG GAAGAAGACT 20
【0102】 配列番号:57 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 GAAGCGTTTG GCAATGTGCT 20
【0103】 配列番号:58 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 AAAATAGAAC AGCATTTGCA 20
【0104】 配列番号:59 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CGGGAGCCTC TTGCTGGAAA 20
【0105】 配列番号:60 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 AACTGAGCTT GCTCGCTCGG 20
【0106】 配列番号:61 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CCAGTGGATC GGGTGTAAAC 20
【0107】 配列番号:62 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CAGATATTTC CTGCTCCCCA 20
【0108】 配列番号:63 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TCCGTGTCAC AAGCCCACAG 20
【0109】 配列番号:64 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 ATGGAGGGGA TCAGTATATA 20
【0110】 配列番号:65 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 ATACACTTCA GATAACTACA 20
【0111】 配列番号:66 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 ACACCGAGGA AATGGGCTCA 20
【0112】 配列番号:67 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TCAGGGGACT ATGACTCCAT 20
【0113】 配列番号:68 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CATGAAGGAA CCCTGTTTCC 20
【0114】 配列番号:69 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TCCGTGAAGA AAATGCTAAT 20
【0115】 配列番号:70 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 AATTTCAATA AAATCTTCCT 20
【0116】 配列番号:71 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CCTGCCCACC ATCTACTCCA 20
【0117】 配列番号:72 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CCATCATCTT CTTAACTGGC 20
【0118】 配列番号:73 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 GGCATTGTGG GCAATGGATT 20
【0119】 配列番号:74 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 ATTGGTCATC CTGGTCATGG 20
【0120】 配列番号:75 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TGGGTTACCA GAAGAAACTG 20
【0121】 配列番号:76 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CTGAGAAGCA TGACGGACAA 20
【0122】 配列番号:77 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CAAGTACAGG CTGCACCTGT 20
【0123】 配列番号:78 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TGTCAGTGGC CGACCTCCTC 20
【0124】 配列番号:79 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CTCTTTGTCA TCACGCTTCC 20
【0125】 配列番号:80 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TCCCTTCTGG GCAGTTGATG 20
【0126】 配列番号:81 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 ATGCCGTGGC AAACTGGTAC 20
【0127】 配列番号:82 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TACTTTGGGA ACTTCCTATG 20
【0128】 配列番号:83 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 ATGCAAGGCA GTCCATGTCA 20
【0129】 配列番号:84 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TCATCTACAC AGTCAACCTC 20
【0130】 配列番号:85 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CTCTACAGCA GTGTCCTCAT 20
【0131】 配列番号:86 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CATCCTGGCC TTCATCAGTC 20
【0132】 配列番号:87 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 GTCTGGACCG CTACCTGGCC 20
【0133】 配列番号:88 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 GCCATCGTCC ACGCCACCAA 20
【0134】 配列番号:89 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CAACAGTCAG AGGCCAAGGA 20
【0135】 配列番号:90 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 GGAAGCTGTT GGCTGAAAAG 20
【0136】 配列番号:91 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 AAGGTGGTCT ATGTTGGCGT 20
【0137】 配列番号:92 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CGTCTGGATC CCTGCCCTCC 20
【0138】 配列番号:93 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TCCTGCTGAC TATTCCCGAC 20
【0139】 配列番号:94 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 GACTTCATCT TTGCCAACGT 20
【0140】 配列番号:95 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CGTCAGTGAG GCAGATGACA 20
【0141】 配列番号:96 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 ACAGATATAT CTGTGACCGC 20
【0142】 配列番号:97 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CGCTTCTACC CCAATGACTT 20
【0143】 配列番号:98 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CTTGTTGGCT GCCTTACTAC 20
【0144】 配列番号:99 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TACATTGGGA TCAGCATCGA 20
【0145】 配列番号:100 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CGACTCCTTC ATCCTCCTGG 20
【0146】 配列番号:101 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TGGAAATCAT CAAGCAAGGG 20
【0147】 配列番号:102 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 GGGTGTGAGT TTGAGAACAC 20
【0148】 配列番号:103 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CACTGTGCAC AAGTGGATTT 20
【0149】 配列番号:104 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TTTCCATCAC CGAGGCCCTA 20
【0150】 配列番号:105 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CTAGCTTTCT TCCACTGTTG 20
【0151】 配列番号:106 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TTGTCTGAAC CCCATCCTCT 20
【0152】 配列番号:107 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TCTATGCTTT CCTTGGAGCC 20
【0153】 配列番号:108 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 GCCAAATTTA AAACCTCTGC 20
【0154】 配列番号:109 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TGCCCAGCAC GCACTCACCT 20
【0155】 配列番号:110 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CCTCTGTGAG CAGAGGGTCC 20
【0156】 配列番号:111 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TCCAGCCTCA AGATCCTCTC 20
【0157】 配列番号:112 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CTCCAAAGGA AAGCGAGGTG 20
【0158】 配列番号:113 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 GTGGACATTC ATCTGTTTCC 20
【0159】 配列番号:114 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TCCACTGAGT CTGAGTCTTC 20
【0160】 配列番号:115 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TTCAGCCTCA AGATCCTCTC 20
【0161】 配列番号:116 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 CTCCAAAGGA AAGCGAGGTG 20
【0162】 配列番号:117 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 GTGGACATTC ATCTGTTTCC 20
【0163】 配列番号:118 配列の長さ:20 配列の型:核酸 配列 TCCACTGAGT CTGAGTCTTC 20
【0164】 配列番号:119 配列の長さ:22 配列の型:核酸 配列 TTCAAGTTTT CACTCCAGCT AA 22
【図1】実施例1で設計した、CCR5遺伝子の塩基配
列に対して相補的な塩基配列を有するアンチセンスオリ
ゴヌクレオチドの塩基配列、並びにそれに対応するセン
スオリゴヌクレオチドの塩基配列及びスクランブルオリ
ゴヌクレオチドの塩基配列を示す説明図である。
列に対して相補的な塩基配列を有するアンチセンスオリ
ゴヌクレオチドの塩基配列、並びにそれに対応するセン
スオリゴヌクレオチドの塩基配列及びスクランブルオリ
ゴヌクレオチドの塩基配列を示す説明図である。
【図2】実施例1で設計した、CCR5遺伝子の塩基配
列に対して相補的な塩基配列を有する別のアンチセンス
オリゴヌクレオチドの塩基配列を示す説明図である。
列に対して相補的な塩基配列を有する別のアンチセンス
オリゴヌクレオチドの塩基配列を示す説明図である。
【図3】実施例1で設計した、CXCR4遺伝子の塩基
配列に対して相補的な塩基配列を有するアンチセンスオ
リゴヌクレオチドの塩基配列を示す説明図である。
配列に対して相補的な塩基配列を有するアンチセンスオ
リゴヌクレオチドの塩基配列を示す説明図である。
【図4】実施例1で設計した、CXCR4遺伝子の塩基
配列に対して相補的な塩基配列を有する別のアンチセン
スオリゴヌクレオチドの塩基配列を示す説明図である。
配列に対して相補的な塩基配列を有する別のアンチセン
スオリゴヌクレオチドの塩基配列を示す説明図である。
【図5】HIV感染予防効果の評価を目的とした実施例
3で行ったELISA測定の結果を示すグラフである。
3で行ったELISA測定の結果を示すグラフである。
【図6】HIV感染治療効果の評価を目的とした実施例
4で行ったELISA測定の結果を示すグラフである。
4で行ったELISA測定の結果を示すグラフである。
フロントページの続き (72)発明者 和田 晃 千葉県佐倉市上座787−43
Claims (8)
- 【請求項1】 CXCR4遺伝子又はCCR5遺伝子の
塩基配列に対して相補的な塩基配列を含むオリゴヌクレ
オチドを含有することを特徴とする、HIVコファクタ
ー抑制剤。 - 【請求項2】 前記のオリゴヌクレオチドが、配列表の
配列番号1〜配列番号119の配列で表わされる塩基配
列を有するオリゴヌクレオチドである、請求項2に記載
のHIVコファクター抑制剤。 - 【請求項3】 前記のオリゴヌクレオチドの少なくとも
1つのインターヌクレオチド結合が、ホスホロチオエー
ト型結合である、請求項1又は2に記載のHIVコファ
クター抑制剤。 - 【請求項4】 血中で安定なリポソームを更に含有す
る、請求項1〜3のいずれか一項に記載のHIVコファ
クター抑制剤。 - 【請求項5】 前記リポソームが、脂質系ポリマー又は
アミノ酸性ポリマーから形成されるリポソームである、
請求項4に記載のHIVコファクター抑制剤。 - 【請求項6】 前記リポソームが、脂質系ポリマー又は
アミノ酸性ポリマーと、ウイルスエンベロープタンパク
質又はその断片との複合体からなる膜融合型である、請
求項5に記載のHIVコファクター抑制剤。 - 【請求項7】 請求項1〜3のいずれか一項に記載のオ
リゴヌクレオチドを含むべクターを含有することを特徴
とする、HIVコファクター抑制剤。 - 【請求項8】 前記ベクターが非増殖性アデノウイルス
べクター又は非増殖性レトロウイルスベクターである、
請求項7に記載のHIVコファクター抑制剤。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP10125452A JPH11292795A (ja) | 1998-04-02 | 1998-04-02 | Hivコファクター抑制剤 |
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JPH11292795A true JPH11292795A (ja) | 1999-10-26 |
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WO (1) | WO1999051751A1 (ja) |
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- 1998-04-02 JP JP10125452A patent/JPH11292795A/ja active Pending
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