JPH11240641A - 枚葉紙搬送ベルト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単なベルト交換を可能にし、さらに駆動ロ
ーラと搬送ベルトとの間の滑りを最小にする。 【解決手段】 印刷基体の搬送装置がフレームを有し、
該フレームに相互間隔を置いて互いに軸平行な円筒形ロ
ーラが支承され、１つのローラが回転駆動可能な駆動ロ
ーラでかつ他のローラが自由回転可能に支承され、全て
のローラに運転中に駆動ローラと付着摩擦接触するエン
ドレス搬送ベルトが巻掛けられ、２つのローラが駆動ロ
ーラ直径より小さい相互間隔を置いて配置され、駆動ロ
ーラが密接する両ローラの方向及び離反方向に移動可能
でかつ保持装置により運転位置で固持され、運転位置で
搬送ベルト外面が駆動ローラに接し、搬送ベルトが駆動
ローラに１８０度に亘って巻掛けられ、他のローラが搬
送ベルト内面に接し、装置の片側に搬送ベルトをローラ
軸方向で抜取るために自由スペースが設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、枚葉紙搬送ベル
ト、特に、印刷基体、即ち、ペーパ、プラスチック又は
別の材料から成る印刷すべき及び/又は印刷された枚葉
紙を搬送するための装置であって、フレームを有してお
り、このフレームに支承されていて相互に間隔を置いて
互いに軸平行に配置された複数の円筒形ローラを有して
おり、１つのローラが回転駆動可能な駆動ローラであ
り、残りのローラが自由に回転できるように支承されて
おり、さらにすべてのローラに巻き付いて運転中に駆動
ローラと付着摩擦接触するエンドレスな搬送ベルトを有
している形式のものに関する。

【０００２】

【従来の技術】たとえばヨーロッパ特許公開第０７３８
６８０号明細書に基づき公知であるこのような装置は、
くわえ爪を備えた従来の枚葉紙搬送装置に比べて幾つか
の利点を有しており、エレクトログラフィ印刷ユニッ
ト、インキジェット印刷ユニットまたはその他の画素操
作式印刷ユニットと組み合わせて使用するのに適してい
る。

【０００３】印刷機のためのベルト搬送装置は、２つの
回転可能なローラが搬送区間に相応する間隔で配置され
て、一方のローラが駆動されるという基本形態から出発
して発展させた。搬送ベルトは両ローラに予荷重（プレ
ストレス）下で巻き付いている。印刷基体は上部ベルト
区分に載って給紙装置から排紙装置に搬送される間に、
完全に等しい多色印刷のために幾つかの印刷ユニットを
通過し、順次種々異なる基本色が塗布される。搬送ベル
トの内側にベルトを支持したり緊張させたりするために
追加のローラがしばしば設けられることを除いて、この
基本形態は今日まで変わらずに維持された。

【０００４】駆動ローラと駆動ローラにより摩擦によっ
て連行される搬送ベルトとの間には、当然ながら多かれ
少なかれ滑りが生じるが、この滑りは任意に減らすこと
ができない。系全体の摩擦を小さく押さえるためには搬
送ベルトの内側はできるだけ平滑であることが望ましい
ので、なおさらである。このような滑りは、高い見当精
度が要求される場合は特に無視できない。公知の滑り補
償装置はかなり複雑なので、非常に高価な印刷機のため
にしか考慮されない。たとえば上記のヨーロッパ特許公
開第０７３８６８０号明細書では、搬送ベルトが遅れて
いることをセンサで検知し、印刷ユニットへの印刷信号
を相応に遅らせるので、見当精度は保たれたままであ
る。

【０００５】上述した駆動ローラと搬送ベルトとの間の
滑りの問題に加えて、印刷機のための公知のベルト搬送
装置には、摩耗した、または欠陥のある搬送ベルトの交
換が困難であるという問題がある。搬送ベルトを機械内
に接着する、機械を一部分解する、あるいは分割された
軸を使用するなどの、従来の解決の試みは、この問題を
不十分にしか解決しない。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
従来技術における欠点を取り除くことである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明の構成では、２つのローラが互いに駆動ロー
ラの直径より小さいか、著しく大きくない間隔を置いて
配置されており、前記駆動ローラが小さい間隔で隣接し
ている両ローラに向かう方向およびこれらから離れる方
向に移動可能であり、駆動ローラを運転位置で固持する
ための保持装置が設けられており、運転位置で搬送ベル
トの外側が駆動ローラ上に載っており、搬送ベルトが駆
動ローラに約１８０度の角度にわたって巻き付いてい
て、残りのローラが搬送ベルトの内側に接触しており、
装置の片側に搬送ベルトをローラから軸方向に抜き出す
ための自由スペースが設けられているようにした。

【０００８】印刷基体のための搬送ベルトは、通常適当
に準備された、枚葉紙が良好に付着する外側を有してい
る。それゆえ、搬送ベルトと本発明に従い搬送ベルトの
外側に配置された駆動ローラとの間の付着摩擦係数も非
常に高く、通常は搬送ベルトの内側に対して所望される
摩擦の少ない平滑な表面よりも数倍高い。また、滑りを
少なくするために搬送ベルトによる駆動ローラの巻付き
角度は大きくしてある。

【０００９】駆動ローラのための保持装置をゆるめ、小
さい間隔で隣接している両ローラに向かって駆動ローラ
を旋回させることによって、搬送ベルトを大きく弛緩さ
せてローラから側方に抜き出すことができ、次いで新し
い搬送ベルトをローラに装着する。

【００１０】搬送ベルトを抜き出すための自由スペース
は種々異なる形式で形成できる。たとえば、個々のロー
ラはフレームの側壁に片持ち式に、たとえば側壁から突
き出している片持ちパイプ上に支承されることもできよ
う。

【００１１】重要なのは、搬送ベルトを抜き出すことが
駆動ローラもしくはそれらの支承部によって妨げられな
いことである。駆動ローラが両端部で支承されている好
ましい構成では、駆動ローラの両端部がそれぞれ１つの
レバーに支承されており、レバーが搬送ベルトの平面の
上方に駆動ローラの軸線から離されてフレームに固定し
た回転中心を有しており、そうすることによって駆動ロ
ーラが残りのローラに対して軸平行に、小さい間隔で隣
接している両ローラに向かって、さらに両ローラの間を
貫通して旋回可能である。そうすることによって、駆動
ローラおよび駆動ローラに支承されているレバーは、搬
送ベルトの範囲から完全に外方旋回され得る。

【００１２】一般に安定性の理由から、フレームは相互
に間隔を置いて互いにほぼ平行に配置されている第１の
側壁と第２の側壁とを有しており、これらの側壁の間で
ローラが縦方向に延びており、各々のローラの第１の端
部が第２の側壁に支承されている。このような場合に、
搬送ベルトを抜き出すための自由スペースは、次のやり
方で提供されることが好ましい。すなわち、第１の側壁
の範囲に少なくとも１つの片持ち式側部部材が配置され
ていて横げたに固定されており、この横げたが第２の側
壁まで延びていてこれと結合されており、各々のローラ
の他方の端部がそれぞれ少なくとも１つの片持ち式側部
部材の角隅または縁に支承されており、第１の側壁が開
口部を有していて、その外周が搬送ベルトの外周より大
きい。

【００１３】駆動ローラを小さい間隔で隣接している両
ローラの間を通って搬送ベルトの範囲から旋回させ得る
ように、小さい間隔で隣接している両ローラの間隔は駆
動ローラの直径より少し大きく選択できる。搬送ベルト
による駆動ローラの巻付き角度は１８０度より少し小さ
い。

【００１４】好適な構成において１８０度より大きい巻
付き角度は、次のやり方で達成される。すなわち、第１
の側壁の範囲にある２つの片持ち式側部部材が設けられ
ていて、第１の片持ち式側部部材が第１の横げたを介し
て第２の側壁と結合されていて、第２の片持ち式側部部
材が第２の横げたを介して第２の側壁の範囲にある第３
の側部部材と結合されており、一方では第２の側壁と第
１の片持ち式側部部材との間に、他方では第２の片持ち
式側部部材と第３の片持ち式側部部材との間に、小さい
間隔で隣接している両ローラのそれぞれ１つが支承され
ており、第２の側部部材と第３の側部部材とが一緒にロ
ーラに対して平行な軸線を中心に旋回可能であり、その
際に小さい間隔で隣接している両ローラが互いから離れ
る。この場合、駆動ローラは小さい間隔で隣接している
両ローラの間隔より大きい直径を有することができ、そ
の結果として巻付き角度は１８０度より大きくなる。ベ
ルト交換のためには、なんらかの適当な固持装置をゆる
めた後で、第２の側部部材と第３の側部部材からなりロ
ーラの一部を支持しているアセンブリを残りのローラか
ら少し離して旋回させ、その後で小さい間隔で隣接して
いる両ローラの搬送ベルトの範囲から駆動ローラを抜き
出すことができる。これに対して択一的に、たとえば小
さい間隔で隣接している両ローラの一方が移動可能また
は旋回可能な支承部を有することができ、これを他方の
ローラから離して動かして駆動ローラのためにスペース
を解放することができる。

【００１５】小さい間隔で隣接している両ローラと駆動
ローラとからなる駆動アセンブリは、原理的に搬送ベル
トの外周の任意の箇所、すなわち他の２つのローラの間
の何らかのベルト区分に配置されてよい。しかし、好ま
しい構成では、小さい間隔で隣接している両ローラが、
運転中に印刷基体が載っている搬送ベルトの区分に配置
されている。小さい間隔で隣接しているローラの直径と
間隔は、搬送される印刷基体が小さい間隔で隣接してい
るローラの間の隙間をそれらの固有剛性によって橋渡し
するように選択されることが望ましい。場合によっては
誘導装置または送風装置も設けて、印刷基体が搬送ベル
トに載って隙間に到達したら印刷基体が搬送ベルトから
剥離するのを助けることもできる。

【００１６】小さい間隔で隣接している両ローラを運転
中に印刷基体が載っている搬送ベルトの区分に配置する
ことによって、搬送ベルトの上側には２つの相前後する
平坦な部分区分が生じる。これによって印刷機または印
刷技術上の補助装置に対してより大きい設計自由度が提
供される。なぜならば、搬送ベルトの両部分区分の平面
が、小さい間隔で隣接している両ローラの間の範囲で１
８０度より小さい角度で交差できるからである。両部分
区分が１８０度より小さい角度で交差する場合、たとえ
ば従来の直線上に相前後する配置するよりもスペース節
約型の印刷ユニット配置が可能である。

【００１７】互いに角をなして延びている部分区分によ
って提供される特に注目すべき可能性は、タンデム型で
最初の印刷ユニットまたは最後の印刷ユニットと何らか
の補助装置、たとえば給紙装置、排紙装置、特殊インキ
や住所などを印刷するための補助印刷ユニットが、その
都度の構造的条件に見事に適合され得ることである。公
知の枚葉紙搬送ベルトの利用可能な搬送区間は通常直線
的である。公知の構造ではせいぜい搬送表面が１８０度
より大きい角度、すなわち印刷基体を載せて搬送する搬
送ベルトの平坦な部分表面の間の引き伸ばされた角度を
なす部分区分を形成し得るのみであろう。しかしこのこ
とは、印刷基体が屈曲箇所で搬送ベルトから剥離すると
いう問題を伴うであろう。搬送ベルトの上に駆動アセン
ブリを有する本発明の構成形態において、印刷基体を載
せて搬送する搬送ベルトの平坦な部分表面の間で１８０
度より小さい角度、すなわち鈍角が可能である。この場
合は、枚葉紙剥離が起こり得るという問題がある。

【００１８】従来の技術による印刷機のための搬送ベル
ト装置においては、本発明によって解決される上記の問
題に加えて、高い見当精度のために搬送ベルトの正確な
直進が保証されなければならず、これは単純な機械的安
定化手段では必ずしも達成できないという一般的な問題
がある。この問題の解決手段は一般に複雑である。たと
えば、上記のヨーロッパ特許公開第０７３８６８０号明
細書では、片側で直径が可変なローラが提案されてい
る。ローラ直径を制御するために、ベルト縁の位置を検
知するセンサの信号を用いて、ベルトの進行を所望され
た目標位置に調節する。

【００１９】本発明はもともと駆動ローラが小さい間隔
で隣接している両ローラに向かう方向およびこれらから
離れる方向に移動可能でなければならないので、駆動ロ
ーラの位置の微調節によって直進を簡単に調節できると
いう追加的な効果を提供する。このことは、駆動ローラ
を運転位置で固持するための保持装置が１つまたは２つ
の電気的に操作可能な調節駆動装置を有しており、これ
らの調節駆動装置によって駆動ローラの１つの端部また
は駆動ローラの両端部が互いに独立に、小さい間隔で隣
接している両ローラに向かう方向および両ローラから離
れる方向に移動可能であり、位置検知センサが搬送ベル
トの縁の近傍に配置されており、さらに位置検知センサ
が搬送ベルトの直進を調節するための調節駆動装置を操
作することによって実現されることが好ましい。

【００２０】上述のように、本発明の装置は印刷機の印
刷ユニットの間で印刷基体を搬送するためだけでなく、
印刷技術上の補助装置との連結にも用いることができ
る。本発明は特にエレクトログラフィ印刷ユニット、イ
ンキジェット印刷ユニットまたは類似の印刷ユニットを
有する印刷機に適しており、あるいはエレクトログラフ
ィ印刷ユニットをインキジェット補助印刷ユニットと連
結する目的に適している。搬送ベルト上の印刷基体のよ
り良好な付着はそれ自体公知の形式で、たとえば空気圧
式吸引ベルト、すなわち搬送ベルトの内側にサクション
ボックスを有する穿孔ベルトあるいは静電気で枚葉紙を
付着させる静電ベルトを用いることによって形成され得
る。

【００２１】

【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。

【００２２】図１に示された印刷機において、枚葉紙は
給紙装置２でさばかれ、搬送ベルト４の上側に載って４
つの印刷ユニット６を通過し、排紙装置８でパイルに積
まれる。

【００２３】エンドレスな搬送ベルト４は１列に配置さ
れた４つの変向ローラ１０ａ〜１０ｄと、それらの下に
間隔を置いて配置されたテンションローラ１２を巡って
進む。変向ローラ１０ａ〜１０ｄの列における中央の変
向ローラ１０ｂおよび１０ｃは、互いにそれらの直径に
ほぼ等しい比較的小さい間隔を有している。変向ローラ
１０ｃとテンションローラ１２との間の空間には駆動ロ
ーラ１４があり、その直径は変向ローラ１０ｂおよび１
０ｃの直径もしくはそれらの間隔より大きい。搬送ベル
ト４は中央の変向ローラ１０ｂと１０ｃとの間の隙間を
通って下方に延びているループを形成する。ここで搬送
ベルト４は駆動ローラ１４に１８０度より大きい角度に
わたって、しかもその比較的荒い外側で巻き付いている
が、残りのすべてのローラには搬送ベルト４の平滑な内
側が載っている。一方の端部で駆動される駆動ローラ１
４を除き、すべてのローラはフリーホイールローラであ
る。駆動ローラ１４は搬送ベルト４の外側に対して付着
摩擦係数の大きい表面を有しているが、残りのすべての
ローラは搬送ベルト４の内側に対して付着摩擦係数の小
さい表面を有している。こうすることにより、搬送ベル
ト４による駆動ローラ１４の大きい巻付き角度と組み合
わせて、搬送ベルト４は駆動ローラ１４の運動にほぼ滑
りなしで追従する。

【００２４】搬送装置の種々のローラがフレームに支承
されている。フレームは操作側では、図１および図２に
見える第１の側壁または前部側壁１８を有し、駆動側で
は図３（ａ）および（ｂ）に見える第２の側壁または後
部側壁２０を有している。変向ローラ１０ｃおよび１０
ｄは駆動側では後部側壁２０に支承され、操作側ではは
るかに小さい側部部材２２に支承されている。側部部材
２２は長く伸ばされた横げた２４を介して後部側壁２０
に固定されている。変向ローラ１０ａおよび１０ｂは、
ほぼ同一の２つの側部部材２６ａおよび２６ｂに支承さ
れており、図３ｂに見られるように、側部部材２６ａは
前部側壁１８の近傍にあり、側部部材２６ｂは後部側壁
２０の近傍にある。さらに、図３ｂには駆動ローラ１４
のためのモータ１５が記入されている。

【００２５】図１に見られるように、両側部部材２６ａ
および２６ｂは長く伸ばされた横げた２８を介して互い
に結合されており、すべてのローラに対して軸平行な軸
線Ｄ１を中心に、記入されている矢印の方向で旋回でき
る。駆動ローラ１４はレバー１６に支承されており、レ
バー１６はそれぞれ側壁１８もしくは２０に支承されて
いる。レバー１６のフレーム側の支承点は、搬送ベルト
４の上部ベルト区分の上方にある回転軸線Ｄ２上に位置
している。駆動ローラ１４はレバー１６と係合する保持
装置（図１に示されていない）によって、図１に示され
た運転位置に固持される。

【００２６】側部部材２６ａと２６ｂおよび横げた２８
からなるアセンブリが、適当な係止手段をゆるめた後
で、図２に示した搬送ベルト４の取出し位置に下向きに
旋回されると、搬送ベルト４は弛緩する。図２に示した
２つのレバー３０（以下に詳しく説明する）からなる駆
動ローラ１４の保持装置をゆるめると、駆動ローラ１４
は搬送ベルト４の範囲から、回転中心Ｄ２を中心にして
図１に記入した矢印の方向に旋回され得て、図２に示さ
れている位置にある。図２に見られるように、側部部材
２６ａおよび２６ｂが旋回すると中央の変向ローラ１０
ｂと１０ｃとの間の隙間が拡大するので、駆動ローラ１
４は変向ローラ１０ｂと１０ｃとの間を通り抜けること
ができる。

【００２７】側部部材２２および２６ａを合わせると搬
送ベルト４の外周より小さく、前部側壁１８内には開口
部３２がある。開口部３２の輪郭は側部部材２２および
２６ａの外形もしくは取出し位置における搬送ベルト４
の形状にほぼ追従しているが、図４に最も良く見られる
ように少し大きい。取出し位置では搬送ベルト４は開口
部３２を通って操作側に向かって取り出すことができ
る。

【００２８】駆動ローラ１４を支承しているレバー１６
を固持するためのレバー３０が、図５（ａ）および
（ｂ）に詳しく示されている。駆動ローラ１４の運転位
置では、ばね３４がレバー１６を衝止スピンドル３６に
押し付けることによって、回転中心がＤ３にあるレバー
３０がレバー１６の１つを固持する（図５（ａ））。さ
らに、他方のフレーム側の他方のレバー３０は、衝止ス
ピンドル３６を調節できる調節駆動装置３８を有してい
る（図５（ｂ））。場合によっては、両レバー３０もこ
のような調節駆動装置３８を備えていてよい。図５
（ｂ）に示した調節駆動装置３８と組み合わせて駆動ロ
ーラ１４をレバー１６で旋回可能に支承することによっ
て、搬送ベルト４の簡単な直進制御を実現できる。この
目的のために搬送ベルト４の縁の近傍に、ベルト縁の位
置を検知する光学センサ４０がある（図１および図３
ｂ）。搬送ベルト４が中心からずれると、センサ４０の
信号に基づき衝止スピンドル３６の回動を介して駆動ロ
ーラ１４の軸線が、別のローラに対して斜めに（非平行
に）調節されて、搬送ベルト４が機械中心に戻るように
駆動される。図３（ｂ）に示したように駆動ローラ１４
がやや丸みを帯びて形成されていることに助けられて、
わずかなコストで非常に正確で信頼できる直進制御が提
供される。

【図面の簡単な説明】

【図１】エンドレスな枚葉紙搬送ベルトを有する印刷機
の概略的な側面図である。

【図２】搬送ベルトが弛緩して印刷機から抜き出され得
る位置にある、図１に相応する側面図である。

【図３】（ａ）は、図１のＡ−Ａ線に沿った左から見た
断面図である。（ｂ）は、図１のＢ−Ｂ線に沿った左か
ら見た断面図である。

【図４】ベルト搬送装置のフレームの側壁と相応する２
つの側部部材を単独で示した図である。

【図５】（ａ）は、駆動ローラを運転位置で固持するた
め保持装置を示した図である。（ｂ）は、電気的調節駆
動装置を有する図５ａと類似の保持装置の詳細図であ
る。

【符号の説明】

２ 給紙装置、 ４ 搬送ベルト、 ６ 印刷ユニッ
ト、 ８ 排紙装置、１０ａ〜１０ｄ 変向ローラ、
１２ テンションローラ、 １４ 駆動ローラ、 １５
モータ、 １６ レバー、 １８ 第１の側壁、 ２
０ 第２の側壁、 ２２ 側部部材、 ２４ 横げた、
２６ａ、２６ｂ 側部部材、 ２８横げた、 ３０
レバー、 ３２ 開口部、 ３４ ばね、 ３６ 衝止
スピンドル、 ３８ 調節駆動装置、 ４０ 光学セン
サ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 390009232 Ｋｕｒｆｕｅｒｓｔｅｎ−Ａｎｌａｇｅ 52−60，Ｈｅｉｄｅｌｂｅｒｇ，Ｆｅｄｅ ｒａｌ Ｒｅｐｕｂｌｉｃ ｏｆ Ｇｅｒ ｍａｎｙ

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 印刷基体を搬送するための装置であっ
   て、フレームを有しており、このフレームに支承されて
   いて相互に間隔を置いて互いに軸平行に配置された複数
   の円筒形ローラを有しており、１つのローラが回転駆動
   可能な駆動ローラであり、残りのローラが自由に回転で
   きるように支承されており、さらにすべてのローラに巻
   き付いて運転中に駆動ローラと付着摩擦接触するエンド
   レスな搬送ベルトを有している形式のものにおいて、 ２つのローラ（１０ｂ、１０ｃ）が互いに駆動ローラ
   （１４）の直径より小さいか、著しく大きくない間隔を
   置いて配置されており、 前記駆動ローラが小さい間隔で隣接している両ローラ
   （１０ｂ、１０ｃ）に向かう方向およびこれらから離れ
   る方向に移動可能であり、 駆動ローラを運転位置で固持するための保持装置（３
   ０）が設けられており、運転位置で搬送ベルト（４）の
   外側が駆動ローラ上に載っており、搬送ベルト（４）が
   駆動ローラに約１８０度の角度にわたって巻き付いてい
   て、残りのローラ（１０ａ、１０ｂ、１０ｃ、１０ｄ、
   １２）が搬送ベルトの内側に接しており、 装置の片側に搬送ベルトをローラから軸方向に抜き出す
   ための自由スペース（３２）が設けられていることを特
   徴とする、印刷基体を搬送するための装置。
2. 【請求項２】 駆動ローラ（１４）の両端部がそれぞれ
   １つのレバー（１６）に支承されており、レバー（１
   ６）が搬送ベルト（４）の平面の上方に駆動ローラの軸
   線から離れてフレームに固定した回転中心（Ｄ２）を有
   しており、そうすることによって駆動ローラが残りのロ
   ーラに対して軸平行に、小さい間隔で隣接している両ロ
   ーラ（１０ｂ、１０ｃ）に向かって、さらに両ローラ
   （１０ｂ、１０ｃ）の間を貫通して旋回可能である、請
   求項１記載の装置。
3. 【請求項３】 フレームが相互に間隔を置いて互いにほ
   ぼ平行に配置されている第１の側壁と第２の側壁とを有
   しており、これらの側壁の間でローラが縦方向に延びて
   おり、各々のローラの一方の端部が第２の側壁に支承さ
   れている、請求項１または２記載の装置において、 第１の側壁（１８）の範囲に少なくとも１つの片持ち式
   側部部材（２２、２６ａ）が配置されていて横げた（２
   ４、２８）に固定されており、これらの横げた（２４、
   ２８）が第２の側壁（２０）まで延びていてこれと結合
   されており、各々のローラの他方の端部がそれぞれ少な
   くとも１つの片持ち式側部部材（２２、２６ａ）の角隅
   または縁に支承されており、第１の側壁が開口部（３
   ２）を有していて、その外周が搬送ベルト（４）の外周
   より大きいことを特徴とする装置。
4. 【請求項４】 第１の側壁の範囲にある２つの片持ち式
   側部部材が設けられていて、第１の片持ち式側部部材
   （２２）が第１の横げた（２４）を介して第２の側壁
   （２０）と結合されていて、第２の片持ち式側部部材
   （２６ａ）が第２の横げた（２８）を介して第２の側壁
   の範囲にある第３の側部部材（２６ｂ）と結合されてお
   り、一方では第２の側壁（２０）と第１の片持ち式側部
   部材（２２）との間に、他方では第２の片持ち式側部部
   材（２６ａ）と第３の片持ち式側部部材（２６ｂ）との
   間に、小さい間隔で隣接している両ローラ（１０ｂ、１
   ０ｃ）のそれぞれ１つが支承されており、第２の側部部
   材（２６ａ）と第３の側部部材（２６ｂ）とが一緒にロ
   ーラに対して平行な軸線（Ｄ１）を中心に旋回可能であ
   り、その際に小さい間隔で隣接している両ローラが互い
   から離れる、請求項３記載の装置。
5. 【請求項５】 小さい間隔で隣接している両ローラ（１
   ０ｂ、１０ｃ）が、運転中に印刷基体が載っている搬送
   ベルト（４）の区分に配置されている、請求項１から４
   までのいずれか１項記載の装置。
6. 【請求項６】 運転中に印刷基体が載っている搬送ベル
   ト（４）の区分が２つの平坦な部分区分を有しており、
   これらの部分区分の平面が小さい間隔で隣接している両
   ローラ（１０ｂ、１０ｃ）の間の範囲で１８０度より小
   さい角度で交差している、請求項１から５までのいずれ
   か１項記載の装置。
7. 【請求項７】 駆動ローラ（１４）を運転位置で固持す
   るための保持装置（３０）が１つまたは２つの電気的に
   操作可能な調節駆動装置（３８）を有しており、この調
   節駆動装置（３８）によって駆動ローラの１つの端部ま
   たは駆動ローラの両端部が互いに独立に、小さい間隔で
   隣接している両ローラ（１０ｂ、１０ｃ）に向かって、
   および両ローラ（１０ｂ、１０ｃ）から離れて移動可能
   であり、位置検知センサ（４０）が搬送ベルト（４）の
   縁の近傍に配置されており、さらに位置検知センサ（４
   ０）が搬送ベルトの直進を調節するための調節駆動装置
   を操作する、請求項１から６までのいずれか１項記載の
   装置。
8. 【請求項８】 印刷機の印刷ユニット（６）および／ま
   たは追加的な印刷技術装置の間で印刷基体を搬送するた
   めの、請求項１から７までのいずれか１項記載の装置。
9. 【請求項９】 前記印刷ユニット（６）がエレクトログ
   ラフィ印刷ユニットおよび／またはインキジェット印刷
   ユニットである、請求項１から８までのいずれか１項記
   載の装置。
10. 【請求項１０】 搬送ベルト（４）が空気圧式吸引ベル
    トまたは静電ベルトである、請求項１から９までのいず
    れか１項記載の装置。