JPH11195433A - 固体電解質電池及びその製造方法 - Google Patents
固体電解質電池及びその製造方法Info
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- JPH11195433A JPH11195433A JP10285626A JP28562698A JPH11195433A JP H11195433 A JPH11195433 A JP H11195433A JP 10285626 A JP10285626 A JP 10285626A JP 28562698 A JP28562698 A JP 28562698A JP H11195433 A JPH11195433 A JP H11195433A
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Abstract
層との電気的な接触状態を良好にでき、かつ、正極活物
質層及び負極活物質層内の粒子間距離を理想的にでき、
その結果、負荷特性に優れた固体電解質電池とその製造
方法を提供する。 【解決手段】 本発明の固体電解質電池の製造方法は、
集電体上に、活物質と結着剤とを含有する塗料を塗布し
て活物質層を形成する活物質層形成工程と、活物質層形
成工程で形成された上記活物質層中に固体電解質を含浸
させる含浸工程とを有し、上記含浸工程では、上記固体
電解質が溶媒中に溶解されてなる塗料を上記活物質層上
に塗布し、上記塗料を上記活物質層中に浸透させた後
に、溶媒を乾燥することを特徴とする。
Description
負極活物質層中に、固体電解質を含浸させた固体電解質
電池及びその製造方法に関する。
ダ、携帯電話、携帯用コンピュータ等のポータブル電子
機器が多く登場し、その小型軽量化が図られている。そ
してこれらの電子機器のポータブル電源となる電池、特
に二次電池についての研究がなされている。二次電池の
中でもリチウムイオン電池について、薄型や折り曲げ可
能な電池の研究開発が活発に進められている。このよう
な電池の電解質として電解液を固体化した固体電解質の
研究が盛んに行われており、特に、高分子にリチウム塩
を溶かし込んだ高分子固体電解質や、可塑剤を含んだゲ
ル状の固体電解質が注目を浴びている。
よりも電池を薄型化することが可能であり、また内容物
漏出がない等、優れた特徴を有する反面、固体電解質を
電池に使用すると、液状の電解質のように流動しないた
め、電極に理想的な状態で接触させることが難しい。電
池内でイオンは固体電解質又はゲル状電解質を介して移
動するため、固体電解質と電極との接触状態は、電池性
能に大きな影響を与える。固体電解質と電極との接触状
態が悪いと、固体電解質と電極との接触抵抗が大きくな
って、電池の内部抵抗が大きくなる。さらに、固体電解
質と電極との間で理想的な状態でイオンを移動させるこ
とができず、電池容量も小さくなる。したがって、固体
電解質を電極の活物質層に十分に密着させることが極め
て重要である。
るために、正極活物質層に、固体電解質を添加した正極
コンポジットを用いることが特開平2−40867号公
報に報告されている。この公報に記載されている電池
は、固体電解質の一部を正極活物質層に混合することに
よって、固体電解質と正極活物質との電気的な接触状態
を改善している。
報に記載される電池は、固体電解質を添加した正極コン
ポジットを使用して正極板が作製され、この正極板に固
体電解質が積層されているので、正極板と固体電解質と
の接触状態を理想的な状態にすることが難しい。特に表
面に凹凸のある固体電解質を電極層に積層すると、両者
の密着性が悪く、内部抵抗が大きくなり、負荷特性が悪
化する。
ット、又は負極コンポジットは固体電解質の弾性のた
め、十分なプレスが難しく、コンポジット内の粒子間距
離が大きくなり、結果として内部抵抗を増加させてしま
うため、やはり負荷特性が悪化する。
ジット又は負極コンポジットを製造する場合、固体電解
質に含まれる電解質塩の分解を防ぐため、低湿度下で製
造しなければならず、品質の管理が難しいだけでなく、
多大なコストを強いられる。
されたものであり、固体電解質と、正極活物質層及び負
極活物質層との電気的な接触状態を良好にでき、かつ、
正極活物質層及び負極活物質層内の粒子間距離を理想的
にでき、その結果、負荷特性に優れた固体電解質電池と
その製造方法を提供することを目的とする。
は、集電体と、上記集電体上に形成され活物質と結着剤
とを含有する活物質層とからなる電極とを有し、上記活
物質層上に、溶媒中に溶解された固体電解質を含浸する
ことにより固体電解質が形成されていることを特徴とす
る 上述したような本発明の固体電解質電池は、固体電解質
が活物質層中に含浸されているため、電解質と活物質と
の接着性が向上する。
電体上に、活物質と結着剤とを含有する塗料を塗布して
活物質層を形成する活物質層形成工程と、活物質層形成
工程で形成された上記活物質層中に固体電解質を含浸さ
せる含浸工程とを有し、上記含浸工程では、上記固体電
解質が溶媒中に溶解されてなる塗料を上記活物質層上に
塗布し、上記塗料を上記活物質層中に浸透させた後に、
溶媒を乾燥することを特徴とする。
製造方法では、活物質層形成工程では集電体上に活物質
と結着剤とを含有する塗料を塗布して活物質層を形成す
る。含浸工程では、上記固体電解質が溶媒中に溶解され
てなる塗料を上記活物質層上に塗布し、上記塗料を上記
活物質層中に浸透させ、溶媒を乾燥することにより、上
記固体電解質を上記活物質層中に含浸させる。本発明の
固体電解質電池の製造方法では、固体電解質を活物質層
中に含浸させることで、固体電解質と活物質との接着性
を向上させる。
例を図1に示す。この固体電解質電池は、正極集電体1
a上に正極活物質層1bと固体電解質層1cとが形成さ
れてなる正極板1と、負極集電体2a上に負極活物質層
2bと固体電解質層2cとが形成された負極板2と、正
極板1と負極板2とを隔離するセパレータ3と、正極板
1を収容する正極外装材4と、負極板2を収容する負極
外装材5と、正極外装材4と負極外装材5とを接合させ
るホットメルト材6とから構成される。
えばアルミニウム箔等の金属箔上に、正極活物質と結着
剤とを含有する正極合剤が塗布、乾燥されて正極活物質
層1bが形成されている。さらに後述するように、正極
活物質層1b上には固体電解質層1cが形成されてい
る。
類に応じて金属酸化物、金属硫化物又は特定の高分子を
用いることができる。
合、正極活物質としては、TiS2、MoS2、NbSe
2、V2O5等の金属硫化物あるいは酸化物を使用するこ
とができる。また、LixMO2(式中Mは一種以上の遷
移金属を表し、xは電池の充放電状態によって異なり、
通常0.05以上、1.10以下である。)を主体とす
るリチウム複合酸化物等を使用することができる。この
リチウム複合酸化物を構成する遷移金属Mとしては、C
o、Ni、Mn等が好ましい。このようなリチウム複合
酸化物の具体例としてはLiCoO2、LiNiO2、L
iNiyCo1-yO2(式中、0<y<1である。)、L
iMn2O4等を挙げることができる。上述したようなリ
チウム複合酸化物は、高電圧を発生でき、エネルギー密
度的に優れた正極活物質となる。正極には、これらの正
極活物質の複数種をあわせて使用してもよい。
知の結着剤を用いることができるほか、上記正極合剤に
導電剤等、公知の添加剤を添加することができる。
えば銅箔等の金属箔上に、負極活物質と結着剤とを含有
する負極合剤が塗布、乾燥されて負極活物質層2bが形
成されている。さらに後述するように、負極活物質層2
b上には固体電解質層2cが形成されている。
活物質としては、リチウムをドープ、脱ドープできる材
料を使用することが好ましい。リチウムをドープ、脱ド
ープできる材料として難黒鉛化炭素系材料、黒鉛系炭素
材料等がある。
は、熱分解炭素類、コークス類、黒鉛類、ガラス状炭素
繊維、有機高分子化合物焼成体、炭素繊維、活性炭等の
炭素材料を使用することができる。上記コークス類に
は、ピッチコークス、ニートルコークス、石油コークス
等がある。また、上記有機高分子化合物焼成体とは、フ
ェノール樹脂、フラン樹脂等を適当な温度で焼成し炭素
化したものを示す。
プ、脱ドープできる材料として、ポリアセチレン、ポリ
ピロール等の高分子やSn02等の酸化物を使用するこ
ともできる。
知の結着剤を用いることができるほか、上記負極合剤に
公知の添加剤等を添加することができる。
池では、正極活物質層1b上に固体電解質層1cが形成
され、負極活物質層2b上に固体電解質層2cが形成さ
れている。ここで、これらの固体電解質層1c,2c
は、正極活物質層1b又は負極活物質層2b中に固体電
解質を含浸させることにより形成される。活物質層中に
固体電解質を含浸させることで、電池の内部抵抗を減少
させ、かつ、活物質と固体電解質との接触状態を改善し
ている。
に用いられる固体電解質は、可塑剤を含有し、ゲル状の
ものが好ましい。ゲル状の固体電解質を用いることで、
電解質と活物質との接触状態を改善することができるほ
か、電池に可撓性を持たせることができる。以下の説明
において、可塑剤を含有し、ゲル状の固体電解質を、ゲ
ル状電解質と称する。
る可塑剤がマトリクス高分子中に溶解されてなる。
類、炭酸エステル類などを、単独又は可塑剤の一成分と
して用いることができる。可塑剤の含有量は、ゲル状電
解質の10重量%以上、80重量%以下とすることが好
ましい。可塑剤の含有量が80重量%より多ければイオ
ン導電率は高いが、機械強度は保てない。可塑剤の含有
量が10重量%より少ないと機械強度は大きいが、イオ
ン導電率は低くなってしまう。可塑剤の含有量を、ゲル
状電解質の10重量%以上、80重量%以下とすること
で、イオン導電率と機械強度とを両立することができ
る。
る。本発明に係るゲル状電解質に用いられるリチウム塩
として、通常の電池電解液に用いられるリチウム塩を使
用することができる。具体的には、LiPF6、LiB
F4、LiAsF6、LiClO4、LiCF3FO3、L
iN(SO2CF3)2、LiC(SO2CF3)3、LiA
lCl4、LiSiF6などを挙げることができる。その
中でも特にLiPF6、LiBF4が酸化安定性の点から
望ましい。リチウム塩の濃度は、可塑剤の0.1mol
/l以上、3.0mol/l以下で使用可能であるが、
0.5mol/l以上、2.0mol/l以下とするの
が好ましい。
クス高分子としては、ゲル状電解質を構成するのに使用
されている種々の高分子が使用できる。具体的には、ポ
リビニリデンフルオライドや、ビニリデンフルオライド
とヘキサフルオロプロピレンとの共重合体などのフッ素
系高分子、ポリエチレンオキサイドや、ポリエチレンオ
キサイド架橋体などのエーテル系高分子、その他、メタ
クリレートエステル系高分子、アクリレート系高分子、
ポリアクリロニトリルなどを単独、又は混合して使用で
きる。その中でも特に、フッ素系高分子を用いることが
望ましい。フッ素系高分子を用いることで、酸化還元安
定性を高めることができる。
重量%以上、50重量%以下とすることが好ましい。
て製造される。
正極合剤を、正極集電体1aとなる例えばアルミニウム
箔等の金属箔上に均一に塗布、乾燥して正極活物質層1
bを形成することにより作製される。上記正極合剤の結
着剤としては、公知の結着剤を用いることができるほ
か、上記正極合剤に公知の添加剤等を添加することがで
きる。
負極合剤を、負極集電体2aとなる例えば銅箔等の金属
箔上に均一塗布、乾燥して負極活物質層2bを形成する
ことにより作製される。上記負極合剤の結着剤として
は、公知の結着剤を用いることができるほか、上記負極
合剤に公知の添加剤等を添加することができる。
解質層1cを形成して正極板1とし、負極活物質層2b
上に固体電解質層2cを形成して負極板2とする。
まず、リチウム塩を含有する可塑剤と、マトリクス高分
子とを溶媒中に溶解させることにより、電解質溶液を調
製する。そして、上記電解質溶液を、正極活物質層1b
及び負極活物質層2b上に均一に塗布する。次に、電解
質溶液を正極活物質層1b及び負極活物質層2b中に含
浸させ、最後に溶媒を除去して電解質をゲル化させるこ
とにより、活物質中にゲル状電解質を含浸させて、固体
電解質層1c,2cを形成する。
板1、負極板2をそれぞれ正極外装材4、負極外装材5
に収容し、正極板1が収容された正極外装材4と、負極
板2が収容された負極外装材5とを、セパレータ3を介
して、ゲル状電解質層1cとゲル状電解質層2cとが対
向するように積層する。最後に正極外装材4、負極外装
材5の外周縁部をホットメルト材6を介して熱融着する
ことで接合、密閉して固体電解質電池が完成する。
極とを隔離、絶縁するものを意味し、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリアミド、ポリフッ化ビニリデン等、
電池のセパレータとして用いられている公知の多孔質膜
をセパレータ3として用いることができる。
タ3として多孔質膜を用いた場合を例に挙げて説明した
が、本発明はこれに限定されず、図2に示すように、活
物質層上に形成された固体電解質層1c,2cをセパレ
ータとして用いることもできる。
以上、300μm以下であることが好ましい。固体電解
質層の厚みが1μm未満であると、電極表面の影響を受
けて、固体電解質層が破断して内部短絡のおそれがあ
る。また、固体電解質層の厚みが300μmより大きい
と、固体電解質層部分の体積が大きくなり、固体電解質
電池のエネルギー密度が低下してしまう。従って、固体
電解質層の厚みを1μm以上、300μm以下とするこ
とで、固体電解質電池のエネルギー密度を低下させるこ
となく、正極と負極とをより確実に隔離、絶縁して、内
部短絡を防止することができる。さらに、より好ましい
固体電解質層の厚みは、5μm以上、50μm以下であ
る。
正極活物質層1b上に形成された固体電解質層1cの厚
みと、負極活物質層2c上に形成された固体電解質層2
cの厚みとの和であり、活物質層上に塗布される電解質
溶液の塗布量を調整することにより調整される。さら
に、より好ましい固体電解質層の厚みは、5μm以上、
50μm以下である。固体電解質層の厚みを5μm以上
とすることで、製品としての固体電解質電池の内部短絡
率を10%以下に抑えることができる。また、固体電解
質層の厚みを50μm以下とすることで、300Wh/
l以上の体積エネルギー密度を確保することができる。
型、コイン型、ボタン型等、その形状については特に限
定されることはなく、また、薄型、大型等の種々の大き
さにすることができる。
製した。
0.5mol対1molの比率で混合し、空気中900
℃で5時間焼成して正極活物質となるLiCoO2を得
た。
と、導電剤を6重量部と、結着剤を10重量部とを混合
して正極合剤を調製した。ここで、導電剤には黒鉛を用
い、結着剤にはビニリデンフルオライドとヘキサフルオ
ロプロピレンとの共重合体を用いた。
ロリドンに分散させてスラリーとした。そして、このス
ラリーを正極集電体となる厚さ20μmの帯状アルミニ
ウム箔の片面に均一に塗布、乾燥して正極活物質層を形
成した後、ロールプレス機で圧縮成形することにより正
極を作製した。
着剤10重量部とを混合して負極合剤を調製した。ここ
で結着剤には、ビニリデンフルオライドとヘキサフルオ
ロプロピレンとの共重合体を用いた。次に上記結着剤を
N−メチル−2−ピロリドンに分散させスラリーとし
た。最後に、このスラリーを負極集電体となる厚さ10
μmの帯状銅箔の片面に均一に塗布、乾燥して負極活物
質層を形成した後、ロールプレス機で圧縮成形し、負極
を作製した。
炭酸プロピレンを42.5重量部と、LiPF6を15
重量部とを混合して可塑剤を調製した。
としてビニリデンフルオライドとヘキサフルオロプロピ
レンとの共重合体を10重量部と、テトラヒドロフラン
を60重量部とを混合して溶解させることによりゲル状
電解質溶液を得た。
上に、上記ゲル状電解質溶液を均一に塗布した。常温で
8時間放置して、負極活物質層、及び正極活物質層中に
ゲル状電解質溶液を含浸させた。最後にゲル状電解質溶
液の溶媒であるテトラヒドロフランを気化させて除去す
ることにより、正極活物質層及び負極活物質層上にゲル
状電解質層を形成した。
電解質を含浸させた正極とをゲル状電解質層側を合わ
せ、圧着することで面積2.5cm×4.0cm、厚さ
0.3mmの平板型ゲル状電解質電池を作製した。
オライドとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体を用
い、負極結着剤にポリビニリデンフルオライドを用いた
こと以外は、実施例1と同様にしてゲル状電解質電池を
作製した。
フルオライドを用い、負極結着剤にビニリデンフルオラ
イドとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体を用いた
こと以外は、実施例1と同様にしてゲル状電解質電池を
作製した。
にポリビニリデンフルオライドを用いたこと以外は、実
施例1と同様にしてゲル状電解質電池を作製した。
極の活物質層にゲル状電解質を含浸させ、他方の電極で
は、極合剤中にゲル状電解質を予め添加した。
0.5mol対1molの比率で混合し、空気中900
℃で5時間焼成して正極活物質となるLiCoO2を得
た。
炭酸プロピレンを42.5重量部と、LiPF6を15
重量部とを混合して可塑剤を調製した。
と、導電剤を6重量部と、結着剤を3重量部と、上記可
塑剤を8重量部とを混合し、テトラヒドロフランに分散
させてスラリーとした。ここで、導電剤には黒鉛を用
い、結着剤にはポリビニリデンフルオライドを用いた。
厚さ20μmの帯状アルミニウム箔の片面に均一に塗
布、乾燥して正極活物質層を形成した後、ロールプレス
機で圧縮成形し、正極を作製した。
着剤10重量部とを混合して負極合剤を調製した。ここ
で結着剤として、ビニリデンフルオライドとヘキサフル
オロプロピレンとの共重合体を用いた。次に上記結着剤
をN−メチル−2−ピロリドンに分散させスラリーとし
た。そして、このスラリーを負極集電体である厚さ10
μmの帯状銅箔の片面に均一に塗布、乾燥して負極活物
質層を形成した後、ロールプレス機で圧縮成形し、負極
を作製した。
炭酸プロピレンを42.5重量部と、LiPF6を15
重量部とを混合して可塑剤を調製した。
デンフルオライドとヘキサフルオロプロピレンとの共重
合体を10重量部と、テトラヒドロフランを60重量部
とを混合して溶解させることによりゲル状電解質溶液を
得た。
溶液を均一に塗布した。常温で8時間放置して、負極活
物質層中にゲル状電解質溶液を含浸させた。最後にゲル
状電解質溶液の溶媒であるテトラヒドロフランを気化さ
せて除去することにより、負極活物質層上にゲル状電解
質層を形成した。
極とを合わせ、圧着することで面積2.5cm×4.0
cm、厚さ0.3mmの平板型ゲル状電解質電池を作製
した。
0.5mol対1molの比率で混合し、空気中900
℃で5時間焼成して正極活物質となるLiCoO2を得
た。
部、導電剤を6重量部と、結着剤を10重量部とを混合
して正極合剤を調製した。ここで、導電剤には黒鉛を用
い、結着剤にはビニリデンフルオライドとヘキサフルオ
ロプロピレンとの共重合体を用いた。
ロリドンに分散させスラリーとした。そして、このスラ
リーを正極集電体である厚さ20μmの帯状アルミニウ
ム箔の片面に均一に塗布、乾燥して正極活物質層を形成
した後、ロールプレス機で圧縮成形することにより正極
を作製した。
炭酸プロピレンを42.5重量部と、LiPF6を15
重量部とを混合して可塑剤を調製した。
着剤としてポリビニリデンフルオライド10重量部と、
上記可塑剤を25重量部とを混合し、テトラヒドロフラ
ンに分散させてスラリーとした。
厚さ10μmの帯状銅箔の片面に均一に塗布、乾燥して
負極活物質層を形成した後、ロールプレス機で圧縮成形
し、負極を作製した。
炭酸プロピレンを42.5重量部と、LiPF6を15
重量部とを混合して可塑剤を調製した。
デンフルオライドとヘキサフルオロプロピレンとの共重
合体を10重量部と、テトラヒドロフランを60重量部
とを混合して溶解させることによりゲル状電解質溶液を
得た。
溶液を均一に塗布した。常温で8時間放置して、正極活
物質層中にゲル状電解質溶液を含浸させた。最後にゲル
状電解質溶液の溶媒であるテトラヒドロフランを気化さ
せて除去することにより、正極活物質層上にゲル状電解
質層を形成した。
極とを合わせ、圧着することで面積2.5cm×4.0
cm、厚さ0.3mmの平板型ゲル状電解質電池を作製
した。
ータとして、ポリエチレンからなる多孔質膜を配したこ
と以外は、実施例1と同様にしてゲル状電解質電池を作
製した。
活物質層中に含浸させず、正極活物質層と負極活物質層
との間にゲル状電解質を挟み込んで電池を作製した。比
較例2では、ゲル状電解質を極合剤中に予め添加した。
また、比較例3では、ゲル状電解質を極合剤中に予め添
加するとともに、正極活物質層と負極活物質層との間に
ゲル状電解質を挟み込んで電池を作製した。
0.5mol対1molの比率で混合し、空気中900
℃で5時間焼成して正極活物質となるLiCoO2を得
た。
と、導電剤を6重量部と、結着剤を10重量部とを混合
して正極合剤を調製した。ここで、導電剤には黒鉛を用
い、結着剤にはビニリデンフルオライドとヘキサフルオ
ロプロピレンとの共重合体を用いた。
ロリドンに分散させスラリーとした。そして、このスラ
リーを正極集電体である厚さ20μmの帯状アルミニウ
ム箔の片面に均一に塗布、乾燥して正極活物質層を形成
した後、ロールプレス機で圧縮成形することにより正極
を作製した。
着剤10重量部とを混合して負極合剤を調製した。ここ
で結着剤として、ビニリデンフルオライドとヘキサフル
オロプロピレンとの共重合体を用いた。次に上記結着剤
をN−メチル−2−ピロリドンに分散させスラリーとし
た。そして、このスラリーを負極集電体である厚さ10
μmの帯状銅箔の片面に均一に塗布、乾燥して負極活物
質層を形成した後、ロールプレス機で圧縮成形し、負極
を作製した。
炭酸プロピレンを42.5重量部と、LiPF6を15
重量部とを混合して可塑剤を調製した。
フルオライドとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体
を10重量部と、テトラヒドロフランを60重量部とを
混合して溶解させることによりゲル状電解質を得た。
とによって得られたゲル状電解質フィルムを、正極活物
質層と負極活物質層との間に挟み込み、圧着することで
面積2.5cm×4.0cm、厚さ0.3mmの平板型
ゲル状電解質電池を作製した。
0.5mol対1molの比率で混合し、空気中900
℃で5時間焼成して正極活物質となるLiCoO2を得
た。
炭酸プロピレンを42.5重量部と、LiPF6を15
重量部とを混合して可塑剤を調製した。
と、導電剤を6重量部と、結着剤を3重量部と、可塑剤
を8重量部とを混合し、テトラヒドロフランに分散させ
てスラリーとした。ここで、導電剤には黒鉛を用い、結
着剤にはポリビニリデンフルオライドを用いた。
厚さ20μmの帯状アルミニウム箔の片面に均一に塗
布、乾燥して正極活物質層を形成した後、ロールプレス
機で圧縮成形し、正極を作製した。
炭酸プロピレンを42.5重量部と、LiPF6を15
重量部とを混合して可塑剤を調製した。
着剤としてポリビニリデンフルオライド10重量部と、
上記可塑剤を25重量部とを混合し、テトラヒドロフラ
ンに分散させてスラリーとした。
厚さ10μmの帯状銅箔の片面に均一に塗布、乾燥して
負極活物質層を形成した後、ロールプレス機で圧縮成形
し、負極を作製した。
ることで面積2.5cm×4.0cm、厚さ0.3mm
の平板型ゲル状電解質電池を作製した。
0.5mol対1molの比率で混合し、空気中900
℃で5時間焼成して正極活物質となるLiCoO2を得
た。
炭酸プロピレンを42.5重量部と、LiPF6を15
重量部とを混合して可塑剤を調製した。
と、導電剤を6重量部と、結着剤を3重量部と、可塑剤
を8重量部とを混合し、テトラヒドロフランに分散させ
てスラリーとした。ここで、導電剤には黒鉛を用い、結
着剤にはポリビニリデンフルオライドを用いた。
厚さ20μmの帯状アルミニウム箔の片面に均一に塗
布、乾燥して正極活物質層を形成した後、ロールプレス
機で圧縮成形し、正極を作製した。
炭酸プロピレンを42.5重量部と、LiPF6を15
重量部とを混合して可塑剤を調製した。
着剤としてポリビニリデンフルオライド10重量部と、
可塑剤25を重量部とを混合し、テトラヒドロフランに
分散させてスラリーとした。
厚さ10μmの帯状銅箔の片面に均一に塗布、乾燥して
負極活物質層を形成した後、ロールプレス機で圧縮成形
し、負極を作製した。
炭酸プロピレンを42.5重量部と、LiPF6を15
重量部とを混合して可塑剤を調製した。
フルオライドとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体
を10重量部と、テトラヒドロフランを60重量部とを
混合して溶解させることによりゲル状電解質を得た。
とによって得たゲル状電解質フィルムを、正極活物質層
と負極活物質層との間に挟み込み、平板型ゲル状電解質
電池を作製した。
を求め、また時間率放電を行い、放電容量を評価した評
価は室温23℃の条件下で行った。まず、各電池に対し
て、充電電圧の上限を4.2Vとして、充電電流6mA
で定電流定電圧充電を10時間行った。次に、充電され
た各電池に対して、終止電圧2.5Vになるまで定電流
放電を行った。放電電流は、10時間率放電で3mA、
5時間率放電で6mA、2時間率放電で15mA、1時
間率放電で30mAで行った。
での出力を決定した。
3で作製された電池について、理論容量と、放電出力と
を表1に示す。
なくとも一方の電極活物質層中にゲル状電解質を含浸さ
せた実施例1〜実施例6では、高い放電出力を有し、負
荷特性に優れた電池が得られた。また、実施例7より、
正極と負極との間にセパレータを配した場合でも高い放
電出力及び優れた負荷特性を有する電池が得られること
がわかった。
させず、ゲル状電解質を挟み込んだ比較例1では、放電
出力が低く、また、ゲル状電解質を極合剤中に予め添加
した比較例2でも十分な出力は得られなかった。そし
て、ゲル状電解質の一部を極合剤中に添加させ、ゲル状
電解質を挟み込んだ比較例3でも放電出力を向上させる
ことはできなかった。
質溶液を塗布して、ゲル状電解質を電極活物質層中に含
浸させることで、活物質と電解質との接触性を向上し、
高い放電出力を有する電池が得られることがわかった。
触性を向上させ、内部抵抗を小さくすることができる。
従って本発明によれば負荷特性に優れた電池を得ること
ができる。
図である。
要部を抜き出して模式的に示す斜視図である。
正極外装材、 5 負極外装材、 6 ホットメルト材
Claims (16)
- 【請求項1】 集電体と、 上記集電体上に形成され活物質と結着剤とを含有する活
物質層とからなる電極とを有し、 上記活物質層上に、溶媒中に溶解された固体電解質を含
浸することにより固体電解質層が形成されていることを
特徴とする固体電解質電池。 - 【請求項2】 上記固体電解質は、マトリクス高分子を
含有し、ゲル状であることを特徴とする請求項1記載の
固体電解質電池。 - 【請求項3】上記マトリクス高分子と、上記活物質層中
の上記結着剤とが、同じ化合物であることを特徴とする
請求項2記載の固体電解質電池。 - 【請求項4】 上記マトリクス高分子及び上記結着剤
が、フッ素系高分子であることを特徴とする請求項3記
載の固体電解質電池。 - 【請求項5】 上記フッ素系高分子が、ポリビニリデン
フルオライドであることを特徴とする請求項4記載の固
体電解質電池。 - 【請求項6】 上記フッ素系高分子が、ビニリデンフル
オライドとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体であ
ることを特徴とする請求項4記載の固体電解質電池。 - 【請求項7】 負極が、リチウムをドープ及び/又は脱
ドープできる材料を含有していることを特徴とする請求
項1記載の固体電解質電池。 - 【請求項8】 上記リチウムをドープ及び/又は脱ドー
プできる材料が、炭素材料であることを特徴とする請求
項7記載の固体電解質電池。 - 【請求項9】 正極が、リチウムと遷移金属との複合酸
化物を含有していることを特徴とする請求項1記載の固
体電解質電池。 - 【請求項10】 正極及び負極の活物質層上に上記固体
電解質層がそれぞれ形成され、これらの固体電解質層が
互いに接していることを特徴とする請求項1記載の固体
電解質電池。 - 【請求項11】 正極及び負極の活物質層上に上記固体
電解質層がそれぞれ形成され、これらの固体電解質層
は、セパレータを介して互いに対向していることを特徴
とする請求項1記載の固体電解質電池。 - 【請求項12】 集電体上に、活物質と結着剤とを含有
する塗料を塗布して活物質層を形成する活物質層形成工
程と、 活物質層形成工程で形成された上記活物質層中に固体電
解質を含浸させる含浸工程とを有し、 上記含浸工程では、上記固体電解質が溶媒中に溶解され
てなる塗料を上記活物質層上に塗布し、上記塗料を上記
活物質層中に浸透させた後に、溶媒を乾燥することを特
徴とする固体電解質電池の製造方法。 - 【請求項13】 上記固体電解質は、マトリクス高分子
を含有し、 上記マトリクス高分子と上記活物質層中の上記結着剤と
を、同じ化合物とすることを特徴とする請求項12記載
の固体電解質電池の製造方法。 - 【請求項14】 上記マトリクス高分子及び上記結着剤
は、フッ素系高分子であることを特徴とする請求項13
記載の固体電解質電池の製造方法。 - 【請求項15】 上記フッ素系高分子は、ポリビニリデ
ンフルオライドであることを特徴とする請求項14載の
固体電解質電池の製造方法。 - 【請求項16】 上記フッ素系高分子は、ビニリデンフ
ルオライドとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体で
あることを特徴とする請求項14記載の固体電解質電池
の製造方法。
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