JPH11150540A - 統合ネットワーク管理システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 種類の異なるネットワーク管理装置毎に、こ
のネットワーク管理装置内部に保持される管理情報への
アクセス機能と統合管理装置への管理情報の転送機能と
を用意する必要がある。 【解決手段】 各ローカルネットワークA2〜C4毎に設け
た管理情報収集装置A8〜C10により、各ローカルネット
ワークA2〜C4内のネットワーク管理装置（SNMP管理装置
A5〜C7）が使用する標準プロトコルのプロトコルデータ
単位(PDU)から、ネットワークの管理情報を抽出し、蓄
積や統合管理装置１１への通知を行ない、この統合管理
装置１１において、管理情報収集装置A8〜C10が取得し
た管理情報を収集して、または、管理情報収集装置A8〜
C10からの通知を受けて、各ローカルネットワークを統
合的に管理する構成とし、ローカルネットワークA2〜C4
を、各ネットワーク管理装置(A5〜C7)の種類によらず統
合管理する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、それぞれ、共通プ
ロトコルを用いるネットワーク管理装置によって、個別
に管理されている複数のローカルネットワークを統合管
理する技術に係わり、特に、共通プロトコルを用いてい
るが管理情報の保持形態がそれぞれ異なるネットワーク
管理装置を有する各ローカルネットワークの統合管理を
効率的に行なうのに好適な統合ネットワーク管理システ
ムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の統合ネットワーク管理システムに
関して、図を用いて説明する。図８は、従来の統合ネッ
トワーク管理システムの構成例を示すブロック図であ
る。ローカルネットワークＡ８３およびローカルネット
ワークＢ８４に個別に設置されているそれぞれ異なる種
類のネットワーク管理装置Ａ８１，Ｂ８２を利用して、
統合管理装置８０が、複数のローカルネットワークＡ８
３，Ｂ８４を統合管理する構成である。

【０００３】ネットワーク管理装置Ａ８１は、標準プロ
トコルを用いてローカルネットワークＡ８３を管理す
る。同様に、ネットワーク管理装置Ｂ８２も、同じ標準
プロトコルを用いてローカルネットワークＢ８４を管理
する。しかし、ネットワーク管理装置Ａ８１には、専用
のネットワーク管理用応用プログラムＡ８１ｂが搭載さ
れ、ローカルネットワークＡ８３より収集された管理情
報は、データベースＡ８１ｃに蓄積される。また、ネッ
トワーク管理装置Ｂ８２には、専用のネットワーク管理
用応用プログラムＢ８２ｂが搭載され、ローカルネット
ワークＢ８４より収集された管理情報はデータベースＢ
８２ｃに蓄積される。

【０００４】このような構成で、統合管理装置８０にお
いてローカルネットワークＡ８３，Ｂ８４を統合管理す
るためには、データベースＡ８１ｃ，Ｂ８２ｃに蓄積さ
れた管理情報を統合管理装置８０に提供する機能や、ネ
ットワーク管理用応用プログラムＡ８１ｂ，Ｂ８２ｂが
検出したイベントを検出して統合管理装置８０に通知す
る機能などを有するアダプタプログラムＡ８１ａ，Ｂ８
２ａを、ネットワーク管理装置Ａ８１，Ｂ８２のそれぞ
れに搭載し、統合管理装置８０が、管理装置インタフェ
ース部８０ｂを介して、これらのアダプタプログラムＡ
８１ａ，Ｂ８２ａからの管理情報またはイベントを受信
して、管理情報データベース８０ｃに蓄積し、統合管理
アプリケーション８０ａにより、この蓄積した管理情報
を利用して、または、通知されたイベントを直接利用し
て統合管理する必要がある。

【０００５】このように、従来の統合ネットワーク管理
システムでは、ネットワーク管理装置Ａ８１とネットワ
ーク管理装置Ｂ８２が、管理情報をそれぞれ独自の形態
で保持している。そのため、統合管理装置８０に対して
情報を提供するアダプタプログラムＡ８１ａ，Ｂ８２ａ
は、ネットワーク管理装置Ａ８１，Ｂ８２の種類毎に個
別に用意しなければならない。

【０００６】従って、ネットワーク管理に必要な管理情
報の種別や、ネットワーク上で転送するプロトコルが標
準化されているにもかかわらず、異なる種類のネットワ
ーク管理装置Ａ８１，Ｂ８２によって管理されるローカ
ルネットワークの管理情報を、統一的に抽出して、複数
のローカルネットワークを統合管理することは困難であ
る。

【０００７】さらに、ネットワーク管理装置Ａ８１，Ｂ
８２のオペレーティングシステムやネットワーク管理用
応用プログラムＡ８１ｂ，Ｂ８２ｂ等の仕様変更があれ
ば、統合管理装置８０に管理情報を提供するアダプタプ
ログラムＡ８１ａ，Ｂ８２ａにおいても、ネットワーク
管理装置Ａ８１，Ｂ８２が保持する管理情報へのアクセ
ス機能や、統合管理装置８０への管理情報の転送機能等
の仕様を変更しなければならないこともある。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、従来の技術では、種類の異なるネットワーク管理
装置毎に管理情報へのアクセス機能および管理情報の統
合管理装置への転送機能を用意しなければならない点
と、ネットワーク管理装置の仕様変更に伴いこれらのア
クセス機能と転送機能を変更しなければならない点であ
る。本発明の目的は、これら従来技術の課題を解決し、
それぞれ異なる種類のネットワーク管理装置で管理され
る複数のローカルネットワークの統合管理を効率良く行
うことが可能な統合ネットワーク管理システムを提供す
ることである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の統合ネットワーク管理システムは、図１に
示すように、各ローカルネットワークＡ２〜Ｃ４毎に設
けた管理情報収集装置Ａ８〜Ｃ１０により、各ローカル
ネットワークＡ２〜Ｃ４内のネットワーク管理装置（Ｓ
ＮＭＰ管理装置Ａ５〜Ｃ７）が使用する標準プロトコル
のプロトコルデータ単位（ＰＤＵ：Protocol Data Uni
t）から、ネットワークの管理情報を抽出し、蓄積や統
合管理装置１１への通知を行ない、この統合管理装置１
１において、管理情報収集装置Ａ８〜Ｃ１０がＰＤＵレ
ベルで取得し蓄積した管理情報を収集して、もしくは、
管理情報収集装置Ａ８〜Ｃ１０からの通知を受けて、複
数のローカルネットワークを統合的に管理する構成とな
っている。この時、管理情報収集装置Ａ８〜Ｃ１０は、
統合管理装置１１から指定された管理情報の収集条件お
よび動作条件に従ってＰＤＵから管理情報を抽出し、統
合管理装置１１からの要求に従って統合管理装置１１に
提供し、また、各ローカルネットワークＡ２〜Ｃ４での
障害発生等のイベントや構成情報の変更などを、統合管
理装置１１に直接通知する。このようにして、統合管理
装置１１は、標準プロトコルを用いる各ネットワーク管
理装置（Ａ５〜Ｃ７）によって個別に管理される複数の
ローカルネットワークＡ２〜Ｃ４を、各ネットワーク管
理装置（Ａ５〜Ｃ７）の種類によらず統合管理すること
ができる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を、図面に
より詳細に説明する。図１は、本発明の統合ネットワー
ク管理システムの本発明に係る構成の一実施例を示すブ
ロック図である。本例では、各ローカルネットワーク毎
に設置された各ネットワーク管理装置が、標準プロトコ
ルとして、ＳＮＭＰ（Simple Network Management Prot
ocol）を用いた管理を行っているものとする。

【００１１】本図１において、１は統合ネットワーク管
理システム、２〜４はローカルネットワークＡ〜Ｃ、５
〜７は各ローカルネットワークＡ２〜Ｃ４をそれぞれ管
理するＳＮＭＰ管理装置Ａ〜Ｃ、８〜１０はＳＮＭＰ管
理装置Ａ５〜Ｃ７の収集しているローカルネットワーク
Ａ２〜Ｃ４の管理情報を収集する管理情報収集装置Ａ〜
Ｃ、１１は統合管理装置である。

【００１２】このように本例では、各ローカルネットワ
ークＡ２〜Ｃ４毎に、ＳＮＭＰ管理装置Ａ５〜Ｃ７と共
に、管理情報収集装置Ａ８〜Ｃ１０を設けている。そし
て、各管理情報収集装置Ａ８〜Ｃ１０は、それぞれのロ
ーカルネットワークＡ２〜Ｃ４内のＳＮＭＰ管理装置Ａ
５〜Ｃ７が使用する標準プロトコルのプロトコルデータ
単位（ＰＤＵ）から、ネットワークの管理情報を抽出し
て蓄積したり、次の図２に示すインタフェースにより統
合管理装置１１への通知を行なう。統合管理装置１１
は、管理情報収集装置Ａ８〜Ｃ１０からの管理情報を取
得して、各ローカルネットワークＡ２〜Ｃ４を統合的に
管理する。

【００１３】図２は、図１における統合ネットワーク管
理システムのインタフェース例を示す説明図である。本
例は、統合管理装置１１とローカルネットワークＡ２、
および、ローカルネットワークＡ２に設置される管理情
報収集装置Ａ８、ローカルネットワークＡ２を管理する
ＳＮＭＰ管理装置Ａ５との関係を表している。すなわ
ち、ＳＮＭＰ管理装置Ａ５はＳＮＭＰによりローカルネ
ットワークＡ２を管理し、管理情報収集装置Ａ８は、そ
のＳＮＭＰ管理装置Ａ５とローカルネットワークＡ２間
でやり取りされる管理情報を取得する。

【００１４】そして、統合管理装置１１は、情報転送要
求２１および情報転送応答２２のやり取りにより、管理
情報収集装置Ａ８の収集した管理情報を取得し、また、
収集・動作条件指示２３および収集・動作条件指示応答
２４により、管理情報収集装置Ａ８がローカルネットワ
ークＡ２の管理に必要とする管理情報を収集するための
条件と、収集したデータを蓄積または通知するといった
動作条件を、管理情報収集装置Ａ８に設定する。そし
て、情報通知１５により、管理情報収集装置Ａ８から通
知された情報を統合管理装置１１で蓄積する。

【００１５】図３は、図１における統合管理装置の構成
例を示すブロック図であり、図４は、図１における管理
情報収集装置の構成例を示すブロック図である。まず図
３において、１１ａは図１に示す複数のローカルネット
ワークＡ２〜Ｃ４の統合管理を行なう統合管理アプリケ
ーション、１１ｂは統合管理アプリケーション１１ａが
必要とする管理情報の収集条件を、図１の管理情報収集
装置Ａ８〜Ｃ１０に対して指示する収集・動作条件指示
部、１１ｃは管理情報収集装置Ａ８〜Ｃ１０との通信イ
ンタフェース部（図中、「管理情報収集装置インタフェ
ース部」と記載）、１１ｄは図１のローカルネットワー
クＡ２〜Ｃ４の管理情報収集装置Ａ８〜Ｃ１０が収集し
ている管理情報にアクセスして、その情報を統合管理装
置１１内に蓄積したり、管理情報収集装置Ａ８〜Ｃ１０
から通知された情報を統合管理アプリケーション１１ａ
に転送したりする管理情報統合管理部、１１ｅは管理情
報統合管理部１１ｄが取得した各ローカルネットワーク
Ａ２〜Ｃ４の管理情報を蓄積する管理情報統合データベ
ースである。

【００１６】次に図４において、８ａはローカルネット
ワークＡ２におけるＳＮＭＰのＰＤＵを収集する通信Ｐ
ＤＵ取得部、８ｂは統合管理装置１１との通信を行う通
信インタフェース部（図中、「統合管理装置インタフェ
ース部」と記載）、８ｃは統合管理装置１１から指示さ
れた収集条件を図５に示すテーブルに保持する収集・動
作条件管理部、８ｄは通信ＰＤＵ取得部８ａの取得した
ＳＮＭＰのＰＤＵを収集・動作条件管理部８ｃで保持さ
れる収集条件に基づいて処理するＰＤＵ解析部、８ｅは
ＰＤＵ解析部８ｄの解析結果で収集条件に一致した情報
を図６のテーブルに示すようにローカルネットワークＡ
２のＳＮＭＰ管理装置Ａ５の被管理対象装置毎に蓄積す
る管理情報データベース、８ｆは統合管理装置１１から
の要求に基づいて、管理情報データベース８ｅに蓄積さ
れたローカルネットワークＡ２の管理情報を取得して統
合管理装置１１に対して提供する情報検索処理部であ
る。

【００１７】図５は、図４における管理情報収集装置の
収集・動作条件管理部で保持される収集・動作条件管理
テーブルの具体例を示す説明図である。収集・動作条件
管理テーブル５０は、ＳＮＭＰのＰＤＵから管理情報を
抽出する際の収集条件５０ｄ〜５０ｉ、および、この収
集条件５０ｄ〜５０ｉと一致した管理情報が取得された
場合の管理情報収集装置の動作条件５０ｊを保持するエ
ントリ５０ａ〜５０ｃを有している。

【００１８】収集条件５０ｄ〜５０ｉは、宛先となるＳ
ＮＭＰ管理装置Ａ５のＩＰアドレス（図中、「宛先アド
レス」と記載）、ＰＤＵ種別（図中、「ＰＤＵＴｙｐ
ｅ」と記載）、ＳＮＭＰのＰＤＵを構成するヘッダの各
フィールドの内容（図中、「ｖｅｒｓｉｏｎ」、「ｃｏ
ｍｍｕｎｉｔｙ」と記載）、ＰＤＵ内の管理情報変数部
（Variable Binding List：ＶＢＬ）に格納される管理
オブジェクト（Management Information Base：ＭＩ
Ｂ）のオブジェクト識別子（Object Identifier：ＯＩ
Ｄ）、および、このオブジェクト識別子（ＯＩＤ）の値
からなる。これらの収集条件５０ｄ〜５０ｉは、一部ま
たは全部の指定が可能であり、省略された条件は管理情
報抽出の際には無視される。

【００１９】図６は、図４における管理情報収集装置の
管理情報データベースに蓄積されているローカルネット
ワークの管理情報テーブルの具体例を示す説明図であ
る。管理情報テーブル６０〜６２は、図１におけるＳＮ
ＭＰ管理装置Ａ５の被管理対象装置毎に作成されてい
る。図中の６０ａ〜６０ｃは、管理情報を、ＳＮＭＰの
ＭＩＢのＯＩＤ（オブジェクト識別子）単位で、そのイ
ンデクスと値との組を保持するエントリである。ＯＩＤ
（オブジェクト識別子）は、図５の収集・動作条件管理
テーブル５０に設定されたものである。

【００２０】次に、このような構成の管理情報収集装置
Ａ８〜Ｃ１０と統合管理装置１１からなる図１の統合ネ
ットワーク管理システム１の動作を説明する。尚、統合
管理装置１１とローカルネットワークＡ２〜Ｃ４、およ
び、そこに設置されるＳＮＭＰ管理装置Ａ５〜Ｃ７、管
理情報収集装置Ａ８〜Ｃ１０の関係は、全ての部分にお
いて同一であるので、以下では、図２に示したローカル
ネットワークＡ２に設置されたＳＮＭＰ管理装置Ａ５お
よび管理情報収集装置Ａ８のみを例にとって説明する。

【００２１】図３に示す構成の統合管理装置１１は、複
数のローカルネットワークを管理する統合管理アプリケ
ーション１１ａが必要とする管理情報を、ＭＩＢの値と
して管理情報収集装置Ａ８が収集するための条件（図５
の収集条件５０ｄ〜５０ｉ）と、収集したデータを蓄積
または通知するといった動作条件５０ｊとを、収集・動
作条件指示部１１ｂより通信インタフェース部１１ｃを
通して管理情報収集装置Ａ８に設定する。

【００２２】この動作は、図２の収集・動作条件指示２
３および収集・動作条件指示応答２４に基づき行われ、
指示された収集条件および動作条件は、管理情報統合管
理部１１ｄにも通知される。そして、管理情報統合管理
部１１ｄでは、この収集条件および動作条件に基づいて
管理情報収集装置Ａ８が収集・蓄積している管理情報の
種別を管理すると共に、通信インタフェース部１１ｃを
介して、管理情報収集装置Ａ８が収集したローカルネッ
トワークＡ２の管理情報を定期的に収集し、管理情報統
合データベース１１ｅに蓄積する。

【００２３】また、管理情報統合管理部１１ｄは、図２
の情報転送要求２１および情報転送応答２２に基づき、
統合管理アプリケーション１１ａの要求により、管理情
報収集装置Ａ８の収集した管理情報を取得することもで
きる。さらに、管理情報統合管理部１１ｄは、管理情報
収集装置Ａ８から通知された情報（図２の情報通知２
５）を統合管理アプリケーション１１ａに通知すると共
に、管理情報統合データベース１１ｅに蓄積する。統合
管理アプリケーション１１ａは、管理情報統合管理部１
１ｄにより管理情報収集装置Ａ８から収集もしくは通知
された管理情報を用いて、複数のローカルネットワーク
を統合管理する。

【００２４】図４に示す構成の管理情報収集装置Ａ８で
は、通信インタフェース部８ｂを通して統合管理装置１
１から指示された収集条件および動作条件を収集・動作
条件管理部８ｃにおいて管理する。また、ＰＤＵ解析部
８ｄでは、通信ＰＤＵ取得部８ａが取得した通信ＰＤＵ
から、ＳＮＭＰのＰＤＵのみを抽出し、図５の収集・動
作条件管理テーブル５０に設定された収集条件および動
作条件に基づいて、管理情報の抽出および抽出された管
理情報の処理を実行する。

【００２５】また、取得したＰＤＵのＩＰヘッダ部の宛
先情報と、収集・動作条件管理テーブル５０に設定され
たＳＮＭＰ管理装置Ａ５のＩＰアドレス５０ｄを比較
し、ＳＮＭＰ管理装置Ａ５に向けたＰＤＵのみを抽出す
る。次に収集・動作条件管理テーブル５０に設定された
収集条件５０ｄ〜５０ｉとＳＮＭＰのＰＤＵ内の構成要
素との比較を行う。ＰＤＵ内に複数のＶＢＬを含むもの
は、それぞれについてＯＩＤおよび値の比較が行われ
る。その結果、収集・動作条件管理テーブル５０に設定
されたエントリ５０ａ〜５０ｃの収集条件５０ｄ〜５０
ｉに完全に一致する管理情報を含むＰＤＵのみを残し、
それ以外のＰＤＵは破棄する。

【００２６】そして、収集・動作条件管理テーブル５０
のエントリ５０ａ〜５０ｃの収集条件５０ｄ〜５０ｉに
一致する管理情報を含むＰＤＵは、このエントリ５０ａ
〜５０ｃに指定された動作条件５０ｊに基づいて管理情
報に対する処理が行われる。このように、収集条件に一
致して管理情報収集装置Ａ８内に残されたＰＤＵのう
ち、通知処理が必要なＰＤＵは、ＰＤＵのＩＰヘッダ部
分より、このＰＤＵの送信元、すなわち、ＳＮＭＰ管理
装置Ａ５の被管理対象装置のＩＰアドレスを抽出する。

【００２７】ローカルネットワークＡ２内の被管理対象
装置からのＰＤＵタイプが例えば「ＧｅｔＲｅｓｐｏｎ
ｓｅ」である場合には、上記で抽出された送信元ＩＰア
ドレスとＶＢＬの内容を、統合管理装置１１側に通知
し、また「ＴＲＡＰ」であるときは、送信元ＩＰアドレ
スとＶＢＬの内容の他、「enterprise」、「agent-add
r」、「generic-trap」、「specific-trap」、「time-s
tamp」の「ＴＲＡＰ ＰＤＵ」の各フィールドの情報を
図３の統合管理装置１１に通知する。

【００２８】統合管理装置１１は、この通知により、Ｓ
ＮＭＰ管理装置Ａ５により管理されるローカルネットワ
ークＡ２のイベントや管理情報の変化を監視する。通知
処理が必要ないＰＤＵについては破棄される。収集条件
に一致して管理情報収集装置Ａ８内に残され、通知に関
係した処理を終えたＰＤＵの内、蓄積処理が必要な管理
情報を含むＰＤＵからは、ＰＤＵのＩＰヘッダ部より、
このＰＤＵの送信元、すなわちＳＮＭＰ管理装置Ａ５の
被管理対象装置のＩＰアドレスを抽出する。

【００２９】管理情報データベース８ｅでは、抽出され
た送信元ＩＰ毎に、すなわち、ＳＮＭＰ管理装置Ａ５の
被管理対象装置毎に、図６の管理情報テーブル６０〜６
２を保持する。抽出されたＩＰアドレスに該当する被管
理対象装置に関する管理情報テーブル６０〜６２が既に
存在するときは、そのテーブル内の各エントリ６０ａ〜
６０ｃに保持されたＯＩＤと、ＳＮＭＰのＰＤＵ内のＶ
ＢＬのＯＩＤとを比較し、一致したエントリに、インデ
クスと値の組を格納する。

【００３０】この時、インデクスと値の組合せが、この
エントリ内に既に存在する場合は、このインデクスと値
とを上書きし、存在しない場合は、このエントリ内に新
たに、このインデクスと値の組合せを追加する。また、
管理情報テーブル６０〜６２に蓄積されたインデクスと
値の組合せ、および、被管理対象装置に関する管理情報
テーブル６０〜６２は、いずれも一定時間更新されない
場合に、自動的に削除される。

【００３１】このような管理情報の蓄積処理により、管
理情報収集装置Ａ８の管理情報データベース８ｅは、Ｓ
ＮＭＰ管理装置Ａ５の被管理対象装置の最新の管理情報
を保持することができる。一方、抽出されたＩＰアドレ
スに該当する被管理対象装置に関する管理情報テーブル
が、管理情報テーブル６０〜６２の中に存在しないとき
は、新たに、この被管理対象装置に関する管理情報テー
ブルを生成し、ＰＤＵ内の管理情報を、生成されたテー
ブルのＯＩＤが一致するエントリに格納する。この管理
情報テーブル生成処理により、管理情報収集装置Ａ８
は、ＳＮＭＰ管理装置Ａ５が管理する全ての被管理対象
装置を自動的に発見することができる。

【００３２】管理情報収集装置Ａ８の情報検索処理部８
ｆは、図２の統合管理装置１１からの要求により、上記
動作により蓄積されたＳＮＭＰ管理装置Ａ５の管理情報
を検索し、通信インタフェース部８ｂを介して、統合管
理装置１１に収集した管理情報を提供する。検索のキー
は、被管理対象装置、ＯＩＤ、ＯＩＤとインデクス、お
よび、それらを組み合わせたものであり、管理情報は、
ＭＩＢのＯＩＤ、インデクスおよび値として統合管理装
置１１に提供される。また、管理情報データベース８ｅ
の保持している全ての被管理対象装置の管理情報の取得
も可能である。

【００３３】図３の統合管理装置１１では、管理情報統
合管理部１１ｄによる上記の管理情報取得により、各ロ
ーカルネットワークＡ２〜Ｃ４に設置されたＳＮＭＰ管
理装置Ａ５〜Ｃ７に蓄積された情報を、管理情報統合デ
ータベース１１ｅに定期的に収集することによって統合
管理を行う。尚、図５の収集・動作条件管理テーブル５
０のエントリ５０ａ〜５０ｃに記述する動作条件５０ｊ
の処理に、通知、蓄積の両方を指定すると、その両方の
処理が行われる。

【００３４】以上の処理における管理情報収集装置８の
動作を図７を用いて説明する。図７は、図１における管
理情報収集装置の本発明に係わる動作例を示すフローチ
ャートである。本例は、図４に示した構成の管理情報収
集装置Ａ８の動作を示すものであり、ＰＤＵ解析部８ｄ
において、ローカルネットワークＡ２より取得した通信
ＰＤＵから、収集・動作条件管理部８ｃによって保持さ
れる収集条件および動作条件の内容に基づいて管理情報
を抽出し、蓄積および通知等の処理を行う場合の処理フ
ローである。

【００３５】すなわち、図４の管理情報収集装置Ａ８
は、まず通信ＰＤＵ取得部８ａにより、通信ＰＤＵを取
得する（ステップ７０１）。そして、ＰＤＵ解析部８ｄ
により、通信ＰＤＵ取得部８ａが取得した通信ＰＤＵか
ら、ＳＮＭＰのＰＤＵのみを抽出する（ステップ７０
２）。尚、ＳＮＭＰ以外のＰＤＵは破棄する（ステップ
７０７）。ＳＮＭＰのＰＤＵに関しては、図５の収集・
動作条件管理テーブル５０に設定された収集条件および
動作条件に基づいて（ステップ７０３）、以下のよう
に、管理情報の抽出、および、抽出された管理情報の処
理を実行する。。

【００３６】まず、取得したＰＤＵのＩＰヘッダ部の宛
先情報と、収集・動作条件管理テーブル５０に設定され
たＳＮＭＰ管理装置Ａ５のＩＰアドレス５０ｄとを比較
し、ＳＮＭＰ管理装置Ａ５に向けたＰＤＵのみを抽出す
る。次に収集・動作条件管理テーブル５０に設定された
収集条件５０ｄ〜５０ｉとＳＮＭＰのＰＤＵ内の構成要
素との比較を行う。

【００３７】ＰＤＵ内に複数のＶＢＬを含むものは、そ
れぞれについてＯＩＤおよび値の比較が行われる。その
結果、収集・動作条件管理テーブル５０に設定された５
０ａ〜５０ｃの収集条件５０ｄ〜５０ｉに完全に一致す
る管理情報を含むＰＤＵのみを残し、それ以外のＰＤＵ
は破棄する（ステップ７０７）。

【００３８】このようなステップ７０３における収集条
件との比較判定の結果、収集・動作条件管理テーブル５
０のエントリ５０ａ〜５０ｃの収集条件５０ｄ〜５０ｉ
に一致する管理情報を含むＰＤＵは、このエントリに指
定された動作条件５０ｊに基づいて管理情報に対する処
理が行われる。すなわち、収集条件に一致して管理情報
収集装置Ａ８内に残された各ＰＤＵの通知処理の要否を
判定する（ステップ７０４）。

【００３９】通知処理が必要であれば、ＰＤＵのＩＰヘ
ッダ部分より、このＰＤＵの送信元（ＳＮＭＰ管理装置
Ａ５の被管理対象装置）のＩＰアドレスを抽出し、この
送信元ＩＰアドレスとＶＢＬの内容、ＴＲＡＰ ＰＤＵ
の各フィールドの情報等を統合管理装置１１に通知する
（ステップ７０５）。統合管理装置１１は、この通知に
より、ＳＮＭＰ管理装置Ａ５により管理されるローカル
ネットワークＡ２のイベントや管理情報の変化を監視す
る。

【００４０】次に、上述のステップ７０３の収集条件に
一致して管理情報収集装置Ａ８内に残され、ステップ７
０４の通知に関係した処理を終えた各ＰＤＵの蓄積処理
の要否を判定する（ステップ７０６）。蓄積処理が必要
ないＰＤＵについては破棄される（ステップ７０７）。
蓄積処理が必要な管理情報を含むＰＤＵに関しては、Ｐ
ＤＵのＩＰヘッダ部より、このＰＤＵの送信元（ＳＮＭ
Ｐ管理装置Ａ５の被管理対象装置）のＩＰアドレスを抽
出し、管理情報データベース８ｅで、抽出された送信元
ＩＰ毎に、管理情報テーブル６０〜６２を保持するが、
この時、抽出されたＩＰアドレスに該当する被管理対象
装置に関する管理情報テーブル６０〜６２が既に存在す
るか否かを判定する（ステップ７０８）。

【００４１】存在すれば、そのテーブル内の各エントリ
６０ａ〜６０ｃに保持されたＯＩＤと、ＳＮＭＰのＰＤ
Ｕ内のＶＢＬのＯＩＤとを比較し、一致したエントリ
に、インデクスと値の組を格納する（ステップ７１
０）。尚、この時、インデクスと値の組合せが、このエ
ントリ内に既に存在する場合は、このインデクスと値と
を上書きし、存在しない場合は、このエントリ内に新た
に、このインデクスと値の組合せを追加する。

【００４２】被管理対象装置に関する管理情報テーブル
が存在しない場合には、新たに、この被管理対象装置に
関する管理情報テーブルを生成し（ステップ７０９）、
ＰＤＵ内の管理情報を、生成したテーブルのＯＩＤが一
致するエントリに格納する（ステップ７１０）。このよ
うに管理情報テーブルを生成することにより、管理情報
収集装置Ａ８は、ＳＮＭＰ管理装置Ａ５が管理する全て
の被管理対象装置を自動的に発見することができる。

【００４３】以上、図１〜図７を用いて説明したよう
に、本実施例の統合ネットワーク管理システムでは、標
準プロトコルを用いるネットワーク管理装置（ＳＮＭＰ
管理装置Ａ５〜Ｃ７）によって管理される複数のローカ
ルネットワークＡ２〜Ｃ４に設置された管理情報収集装
置Ａ８〜Ｃ１０が、ネットワーク管理装置（Ａ５〜Ｃ
７）に対する管理通信のＰＤＵの中から、ネットワーク
を管理するために必要な管理情報を抽出・蓄積・通知
し、統合管理装置１１が、それらの情報を利用する。

【００４４】このことにより、各ローカルネットワーク
Ａ２〜Ｃ４に設置された、それぞれ異なる種類のネット
ワーク管理装置（Ａ５〜Ｃ７）毎に、このネットワーク
管理装置（Ａ５〜Ｃ７）内部に保持される管理情報への
アクセス機能や統合管理装置１１への管理情報の転送機
能を、個別に用意することなく、既にネットワーク管理
装置（Ａ５〜Ｃ７）によって管理された複数のローカル
ネットワークＡ２〜Ｃ４を統合管理することが可能にな
る。尚、本発明は、図１〜図７を用いて説明した実施例
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
において種々変更可能である。

【００４５】

【発明の効果】本発明によれば、種類の異なるネットワ
ーク管理装置毎に、このネットワーク管理装置内部に保
持される管理情報へのアクセス機能と統合管理装置への
管理情報の転送機能とを用意する必要がなくなり、ロー
カルネットワークに既に設置されているネットワーク管
理装置の仕様変更に影響されることがなくなり、既にネ
ットワーク管理装置を有する複数のローカルネットワー
クの統合管理装置による統一的管理を効率的に行うこと
が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の統合ネットワーク管理システムの本発
明に係る構成の一実施例を示すブロック図である。

【図２】図１における統合ネットワーク管理システムの
インタフェース例を示す説明図である。

【図３】図１における統合管理装置の構成例を示すブロ
ック図である。

【図４】図１における管理情報収集装置の構成例を示す
ブロック図である。

【図５】図４における管理情報収集装置の収集・動作条
件管理部で保持される収集・動作条件管理テーブルの具
体例を示す説明図である。

【図６】図４における管理情報収集装置の管理情報デー
タベースに蓄積されているローカルネットワークの管理
情報テーブルの具体例を示す説明図である。

【図７】図１における管理情報収集装置の本発明に係わ
る動作例を示すフローチャートである。

【図８】従来の統合ネットワーク管理システムの構成例
を示すブロック図である。

【符号の説明】

１：統合ネットワーク管理システム、２〜４：ローカル
ネットワークＡ〜Ｃ、５〜７：ＳＮＭＰ管理装置Ａ〜
Ｃ、８〜１０：管理情報収集装置Ａ〜Ｃ、８ａ：通信Ｐ
ＤＵ取得部、８ｂ：通信インタフェース部、８ｃ：収集
・動作条件管理部、８ｄ：ＰＤＵ解析部、８ｅ：管理情
報データベース、８ｆ：情報検索処理部、１１：統合管
理装置、１１ａ：統合管理アプリケーション、１１ｂ：
収集・動作条件指示部、１１ｃ：通信インタフェース
部、１１ｄ：管理情報統合管理部、１１ｅ：管理情報統
合データベース、２１：上不汚点掻痒給、２２：上記不
転送応答、２３：収集・動作条件指示、２４：収集・動
作条件指示応答、２５：情報通知、５０：収集・動作条
件管理テーブル、５０ａ〜５０ｃ：エントリ、５０ｄ〜
５０ｉ：収集条件、５０ｊ：動作条件、６０〜６２：管
理情報テーブル、６０ａ〜６０ｃ：エントリ、８０：統
合管理装置、８０ａ：統合管理アプリケーション、８０
ｂ：管理装置インタフェース部、８０ｃ：管理情報デー
タベース、８１，８２：ネットワーク管理装置Ａ，Ｂ、
８１ａ，８２ａ：アダプタプログラムＡ，Ｂ、８１ｂ，
８２ｂ：ネットワーク管理用応用プログラムＡ，Ｂ、８
１ｃ，８２ｃ：データベースＡ，Ｂ、８３，８４：ロー
カルネットワークＡ，Ｂ。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 標準プロトコルを用いるネットワーク管
   理装置を各々個別に有する複数のローカルネットワーク
   を統合して管理する統合ネットワーク管理システムであ
   って、上記複数のローカルネットワークのそれぞれに個
   別に設けられ、同じローカルネットワーク内の上記ネッ
   トワーク管理装置宛てのデータ（管理情報）を収集する
   複数の管理情報収集装置と、該複数の管理情報収集装置
   のそれぞれとの通信により、該複数の管理情報収集装置
   のそれぞれで収集した上記管理情報を取得して、上記複
   数のローカルネットワークを統合管理する統合管理装置
   とを有することを特徴とする統合ネットワーク管理シス
   テム。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の統合ネットワーク管理
   システムにおいて、上記管理情報収集装置は、上記統合
   管理装置と通信する通信手段と、該通信手段を介して上
   記統合管理装置から指示される上記管理情報の収集条件
   および該収集条件に一致した上記管理情報を収集した際
   の動作条件を受け付ける条件受付手段と、上記ネットワ
   ーク管理装置を宛先とするデータを取得するデータ取得
   手段と、該データ取得手段で取得したデータから上記収
   集条件に対応するデータ（管理情報）と該データの送信
   元の装置（被管理対象装置）とを判別し、該被管理対象
   装置毎の上記管理情報を上記動作条件に基づき上記通信
   手段を介して上記統合管理装置に提供するデータ提供手
   段とを具備することを特徴とする統合ネットワーク管理
   システム。
3. 【請求項３】 請求項１、もしくは、請求項２のいずれ
   かに記載の統合ネットワーク管理システムにおいて、上
   記統合管理装置は、上記管理情報収集装置と通信する通
   信手段と、該通信手段を介して上記管理情報収集装置に
   対し、上記管理情報の収集条件および該収集条件に一致
   した上記管理情報を抽出した際の動作条件を指示する指
   示手段と、該指示手段の指示に対応して上記複数の管理
   情報収集装置が収集した上記管理情報を上記通信手段を
   介して取得し記憶する記憶手段と、該記憶手段で記憶し
   た上記管理情報に基づき上記複数のローカルネットワー
   クを統合管理する管理手段とを具備することを特徴とす
   る統合ネットワーク管理システム。