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JPH10119078A - 発泡体の製造方法、樹脂組成物及び発泡体 - Google Patents

発泡体の製造方法、樹脂組成物及び発泡体

Info

Publication number
JPH10119078A
JPH10119078A JP8282200A JP28220096A JPH10119078A JP H10119078 A JPH10119078 A JP H10119078A JP 8282200 A JP8282200 A JP 8282200A JP 28220096 A JP28220096 A JP 28220096A JP H10119078 A JPH10119078 A JP H10119078A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foam
molten resin
cavity
mold
cavity clearance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8282200A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Moritomi
悟 森冨
Takeo Kitayama
威夫 北山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP8282200A priority Critical patent/JPH10119078A/ja
Publication of JPH10119078A publication Critical patent/JPH10119078A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Molding Of Porous Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ポリフェニレンエーテル系樹脂からなる発泡
体であり、スキン層は発泡がなく平滑であり、さらに発
泡体のセル構造は、中心部が大きく、表面近くになるに
したがい緻密になるという特異な傾斜構造を有する。 【解決手段】 キャビティークリアランス(t)が任意
に設定可能な一対の雌雄金型(3,4)を用い、下記第
一工程〜第四工程を含む発泡体の製造方法である。 第一工程:キャビティークリアランスを1mm以下と
し、キャビティー内に化学発泡剤を混入。 第二工程:溶融樹脂(8)の供給中に、キャビティーク
リアランスを大きくする工程 第三工程:溶融樹脂供給完了と同時に溶融樹脂に圧力を
かけながらスキン層を形成させる工程 第四工程:さらにキャビティークリアランス(t)を大
きくし、発泡したコア層を形成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発泡体の製造方
法、樹脂組成物及び発泡体に関するものである。更に詳
しくは、本発明は、ポリフェニレンエーテル系樹脂から
なる発泡体であり、スキン層は発泡がなく平滑であり、
成形体表面にフッラッシュ、シルバーマークがなくて光
沢がよく、かつそりひけがなく、さらに発泡体のセル構
造は、中心部が大きく、表面近くになるにしたがい緻密
になるという特異な傾斜構造を有しており、よって表面
強度、力学的強度を発揮する上で有利であるという優れ
た特徴を有する発泡体、該発泡体の製造方法及び該製造
方法に用いる樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンエーテル系樹脂は、耐熱
性に優れた材料であり、種々の耐熱性を要求される構造
体に使用されているが、特に発泡成形にして用いること
により、軽量化、断熱性、遮音性等の機能を付与するこ
とが可能である。
【0003】従来、ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡
体の成形方法としては、射出成形及び押し出し成形によ
る方法が提案されている。
【0004】射出成形に関しては、原料となる樹脂に発
泡剤を混合して成形を行う方法、あるいは、樹脂にあら
かじめ発泡剤を混ぜ合わせた粒状体いわゆる発泡粒子に
より発泡成形体を得るビーズ成形法が知られている。し
かしながら、前者の方法では、高発泡倍率の成形体を得
ることは困難であり、後者の方法では高発泡倍率の成形
体は得られるが、外観に粒子間の融合ラインが生じ、外
観が損なわれるという欠点を有する。さらにこれらの欠
点を改良するために、溶融樹脂の射出に先立ち金型キャ
ビティー内を高圧流体で加圧しておくカウンタープレッ
シャー法を改良した方法が提案されている(特開平6−
198668号公報)。しかしながら、この方法は高発
泡の成形体の製造は可能であるが、金型構造が複雑であ
り、成形時の成形機の動作が複雑になるという欠点を有
し、また成形時の圧力が高くなる欠点も有する。
【0005】一方、押し出し成形法では、微細なセル形
状を有する高発泡倍率の成形体を得ることは可能である
が、複雑な形状を有する成形体を成形することは困難で
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況の下、本発
明が解決しようとする課題は、上記の従来の技術の問題
点を解消し、ポリフェニレンエーテル系樹脂からなる発
泡体であり、スキン層は発泡がなく平滑であり、成形体
表面にフッラッシュ、シルバーマークがなくて光沢がよ
く、かつそりひけがなく、さらに発泡体のセル構造は、
中心部が大きく、表面近くになるにしたがい緻密になる
という特異な傾斜構造を有しており、よって表面強度、
力学的強度を発揮する上で有利であるという優れた特徴
を有する発泡体、該発泡体の製造方法及び該製造方法に
用いる樹脂組成物を提供する点に存するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明のうち
第一の発明は、噛み合わせ部(5)において摺動可能
で、かつキャビティークリアランス(t)が任意に設定
可能な一対の雌雄金型(3,4)を用い、下記第一工程
〜第四工程を含む発泡体の製造方法であって、かつJI
S7210に準じて測定した280℃、5kgfにおけ
るMFRが2.0〜60g/10分であるポリフェニレ
ンエーテル系樹脂組成物を用いる発泡体の製造方法に係
るものである。 第一工程:キャビティークリアランスを1mm以下と
し、雌雄いずれかの金型内に設けられた溶融樹脂通路
(7)からキャビティー内に化学発泡剤を混入したポリ
フェニレンエーテル系溶融樹脂(8)の供給を開始する
工程 第二工程:溶融樹脂(8)の供給中に、キャビティー内
に供給された溶融樹脂の圧力が5〜100kg/cm2
となるように雌雄いずれかの型を移動させ、キャビティ
ークリアランスを大きくする工程 第三工程:溶融樹脂供給完了と同時に溶融樹脂に5〜1
00kg/cm2 の圧力をかけながらスキン層を形成さ
せる工程 第三工程:さらにキャビティークリアランス(t)を大
きくし、発泡したコア層を形成させた後、成形体を金型
内で冷却する工程
【0008】また、本発明のうち第二の発明は、第一の
発明の製造方法に用いる、JIS7210に準じて測定
した280℃、5kgfにおけるMFRが2.0〜60
g/10分であるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物
に係るものである。
【0009】更に、本発明のうち第三の発明は、第一の
発明の製造方法により得られる発泡体に係るものであ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明を
説明する。
【0011】図2は、本発明において使用する金型の縦
の断面模式図である。
【0012】(1)はプラテンで、これに油圧で上下に
作動する駆動装置(図示なし)に連結されている。
(2)は下プラテンで、固定されている。(3)は雌金
型で、上プラテン(1)に取り付けられ、上下に移動す
る。(4)は雄金型で、下プラテン(2)に取り付けら
れ、固定されている。(5)は雌雄金型の噛み合わせ部
で、この部品の雌雄金型の隙間はここから樹脂が漏れ出
さないよう小さくしてあり、かつ摺動自在である。
(6)は雌雄金型が構成するキャビティーで、キャビテ
ィークリアランス(t)は雌型を上下することにより、
任意に設定できる。(7)は雄金型内に設けた溶融樹脂
通路で、その一端(7’)には樹脂を可塑化し、キャビ
ティーへ供給する溶融樹脂の供給装置(図示なし)に接
続されている。(8)はキャビティー(6)内に供給さ
れつつある溶融樹脂を示す。
【0013】図3は、成形が完了し金型を開く直前の状
況を示す縦断面模式図である。
【0014】図1は、本発明の製造方法のプロセスを模
式的に示した説明図で、縦軸はキャビティークリアラン
ス(t)を示し、横軸は成形中の時間経過を示す。
【0015】本発明の発泡体の製造方法は、噛み合わせ
部(5)において摺動可能で、かつキャビティークリア
ランス(t)が任意に設定可能な一対の雌雄金型(3,
4)を用い、下記第一工程〜第四工程を含む発泡体の製
造方法であって、かつJIS7210に準じて測定した
280℃、5kgfにおけるMFRが2.0〜60g/
10分であるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を用
いる発泡体の製造方法である。 第一工程:キャビティークリアランスを1mm以下と
し、雌雄いずれかの金型内に設けられた溶融樹脂通路
(7)からキャビティー内に化学発泡剤を混入したポリ
フェニレンエーテル系溶融樹脂(8)の供給を開始する
工程 第二工程:溶融樹脂(8)の供給中に、キャビティー内
に供給された溶融樹脂の圧力が5〜100kg/cm2
となるように雌雄いずれかの型を移動させ、キャビティ
ークリアランスを大きくする工程 第三工程:溶融樹脂供給完了と同時に溶融樹脂に5〜1
00kg/cm2 の圧力をかけながらスキン層を形成さ
せる工程 第四工程:さらにキャビティークリアランス(t)を大
きくし、発泡したコア層を形成させた後、成形体を金型
内で冷却する工程
【0016】以下、図1により、更に詳しく説明する。
【0017】まず、雌雄金型が開いた状態A点の状態か
ら駆動装置を作動させて、キャビティークリアランス
(t)が1mm以下となるB点の位置まで雌型を降下さ
せる。次いで、化学発泡剤を混入したポリフェニレンエ
ーテル系樹脂(8)を樹脂通路(7)を通じて、キャビ
ティー(6)に供給する(第一工程)。
【0018】溶融樹脂供給が開始されるとキャビティー
内に供給された溶融樹(8)の圧力が溶融樹脂が供給さ
れている間、5〜100kg/cm2 の範囲に入るよう
に雌型を上昇させ、キャビティークリアランス(t)を
大きくし、キャビティー全面に樹脂を供給する(第二工
程)。
【0019】第一工程及び第二工程をこのように行うの
は、この段階で溶融樹脂の発泡を抑制しておくためであ
る。
【0020】溶融樹脂の供給が完了したD点から、キャ
ビティー内の溶融樹脂に5〜100kg/cm2 の圧力
をかけ、一定時間保持し、スキン層を形成させる(第三
工程)。この工程の加圧保持時間D〜Eはキャビティー
内の金型面に接する部分の溶融樹脂が冷却固化し、かつ
溶融樹脂の内部がまだ固化してなく、発泡可能な状態に
あるように選ぶが、これは、目的とする成形体厚み、発
泡倍率によって任意に条件を設定することができる。
【0021】スキン層を形成させた後、次に雌型を上昇
させ、キャビティークリアランスを大きくし(E〜
F)、溶融樹脂の中央部分を発泡させ、発泡コア層を形
成させる。その後、成形体を冷却して目的とする発泡成
形体が形成される(第四工程E〜G)。この冷却工程に
おいては、キャビティークリアランスは、一定に保持し
てもよいし、あるいは発泡コア層の冷却固化がある程度
進んだ段階で加圧してもよい。特に、冷却固化がある程
度進んだ段階で加圧する事は、そりの出易い成形体のそ
り防止に有効である。ついで雌型(3)を上昇させ、キ
ャビティークリアランス(t)をHまで大きくして、金
型を開き、成形体を取り出す。なお、第四工程における
キャビティークリアランス(t)の上昇速度は、縦方向
のスキン層を形成させ、発泡剤の分解ガスを保持するた
め、5〜100mm/secとすることが好ましい。
【0022】上記のように本発明では、第一及び第二工
程で発泡を抑制した状態で溶融樹脂(8)をキャビティ
ー内に供給し、第三工程でスキン層を形成させ、第四工
程でコア層のみを発泡させるのでスキン層は発泡がなく
平滑であり、また、発泡が抑制された状態でキャビティ
−内を樹脂が流動し賦形されてスキン層が形成されるの
で、成形体表面にフッラッシュ、シルバーマークがなく
て光沢がよく、かつそりひけのない発泡成形体を得るこ
とができる。さらに、この発泡体のセル構造は、中心部
が大きく、表面近くになるにしたがい緻密になるという
特異な傾斜構造を有しており、表面強度、力学的強度を
発揮する上で有利であるといえる。なお、発泡体内部の
中心部と表面近傍部のセル径の比が2以上であることが
好ましい。
【0023】ここで示した例は、上プラテンが可動、下
プラテンが固定であるが、これが逆でもよく、また、本
例では上型が雌型、下型が雄型であるが、これも逆であ
ってもよく、また雌型に樹脂通路を設けてもよい。
【0024】本発明で使用するポリフェニレンエーテル
系樹脂は、ポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル
とポリスチレン、ナイロン6等のポリアミド、ポリプロ
ピレン等のポリオレフィンのような他の重合体とを組み
合わたものが用いられる。なお、前記以外の成分、例え
ば、耐衝撃改良剤、耐候性改良剤、酸化防止剤、無機ま
たは有機の充填剤や補強剤、難燃剤、着色剤等を添加す
ることができる。
【0025】本発明においては、緻密なセル構造を有す
る発泡体を得るために、溶融樹脂の流動性のコントロー
ルが重要であり、JIS7210に準じて測定した28
0℃、5kgfにおけるMFRが2.0〜60g/10
分、好ましくは5.0〜50g/10分であるポリフェ
ニレンエーテル系樹脂組成物を用いる。MFRが低過ぎ
ると樹脂の流動性が低いため、金型内に充填するために
は、高温に加熱する必要があるが、樹脂温度が高すぎる
場合、樹脂の溶融粘度が低下するため、セル構造が粗に
なり、良好な発泡体が得られない。一方、MFRが高過
ぎる場合、発泡剤が分解することによって発生する気体
の保持性が悪く、発泡セルが粗くなったり、発泡倍率が
上がらないという不具合を生じる。
【0026】本発明で使用される発泡剤としては、通常
熱可塑性樹脂の発泡に用いられているものを使用するこ
とができ、重曹等の無機系発泡剤やアゾジカーボンアミ
ド等の有機系発泡剤を使用することができる。
【0027】本発明では、表皮材を金型間に予め供給し
ておいた後、溶融樹脂を供給、発泡成形することによっ
て表皮材が貼合された、発泡成形体を得ることができ
る。使用できる表皮材としては、目的に応じ各種のもの
が使用できるが、例えば、シボ付けあるいは模様を印刷
した塩化ビニルレザーを例示することができる。
【0028】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに具体的に説
明するが、本発明はこれらによって限定されるものでは
ない。
【0029】実施例1 ポリフェニレンエーテル系樹脂として、アートレックス
HR8100(住友化学工業(株)製)を用い、これに
対して発泡剤セルマイク417(三協化成製無機系発泡
剤)2. 0phr添加したものを用いた。なお、発泡剤
は粉体であるため添着剤として流動パラフィンを用い
た。すなわち、予め流動パラフィンで樹脂ペレット表面
を濡らしておき、その後発泡剤を添加し、充分に撹はん
することにより均一な発泡用組成物を得た。金型は、図
4の円板成形体(直径300mm)用の金型を用い下記
の条件で成形した。また、射出成形機のシリンダー温度
は260℃に、金型温度は、上型、下型ともに40℃に
設定した。
【0030】(第一工程)キャビティークリアランスを
0. 5mmとし、溶融樹脂供給を開始した(図1C)。 (第二工程)溶融樹脂供給中のキャビティー内の溶融樹
脂圧力が50kg/cm2 となるように、キャビティー
クリアランスを3. 0mmとした(図1C〜D)。 (第三工程)溶融樹脂供給後の溶融樹脂加圧力を20k
g/cm2 として、1秒間保持し、スキン層を形成させ
た(図1D〜E)。 (第四工程)スキン層形成後、キャビティークリアラン
スを6. 0mmとし(図1E〜F)、60秒間保持して
発泡したコア層を形成させ、冷却した(図1F〜G)。
この際、型開き速度は10mm/secであった。
【0031】こうして得られた発泡体は、表1に示すよ
うに表面平滑性、セルの緻密さに優れる成形体であっ
た。
【0032】実施例2 実施例1において、ポリフェニレンエーテル系樹脂とし
て、アートレックスHR4400(住友化学工業(株)
製、MFR=8.4)を用いる以外は、すべて、実施例
1と同じ方法で成形を行った。
【0033】実施例3 実施例1において、発泡剤を4phr使用し、第二工程
ののキャビティークリアランスを5mmとし、さらに、
第4工程においてスキン形成後のキャビティークリアラ
ンスを15mmとした以外は、すべて、実施例1と同じ
方法で成形を行った。
【0034】実施例4 発泡剤として、セルマイクC191(三協化成(株)製
ADCA系発泡剤)を0. 8phr用いる以外は、実
施例1と同様の工程で成形を行った。
【0035】比較例1 実施例1において、ポリフェニレンエーテル系樹脂をH
R4700(住友化学(株)製、MI=1. 4)とし、
射出成形機のシリンダー温度280℃とした以外は、す
べて実施例1と同じ方法で成形した。
【0036】比較例2 実施例1の第一工程における溶融樹脂供給開始時のキャ
ビティークリアランスを4mmとした以外は、すべて実
施例1と同じ方法で成形した。得られた、成形体表面に
は、フラッシュ、シルバーマークが発生していた。
【0037】実施例5 表皮材を表面に貼合した箱型成形体を成形した。樹脂及
び発泡剤は実施例1と同一のものを用い、表皮材として
は塩化ビニール製加飾シート(裏面に接着層を有する)
を用いた。表皮材の厚みは0. 5mmであった。 (第一工程)表皮材をレザー面が上になるように雄金型
上に供給し、キャビティークリアランス(この場合は上
下金型間のクリアランスから表皮材の厚み0.6mmを
除いた値)を1.1mmとし、溶融樹脂供給を開始し
た。 (第二工程)溶融樹脂供給中のキャビティー内溶融樹脂
圧力が、50kg/cm2 となるように、キャビティー
クリアランスを4. 0mmとした(図1C〜D)。 (第三工程)溶融樹脂供給後の溶融樹脂圧力を5kg/
cm2 として、4秒間保持し、スキン層を形成させた
(図1D〜E)。 (第四工程)スキン層形成後、7. 0mmとし(図1E
〜F)、60秒間保持して発泡したコアー層を形成させ
た(図1F〜G)。
【0038】こうして得られた発泡体は、表1に示すよ
うに表面平滑性、セルの緻密さに優れる成形体であっ
た。
【0039】条件及び結果を表1にまとめた。結果から
次のことがわかる。本発明の条件を充足する全ての実施
例は全ての評価項目において満足すべき結果を示してい
る。一方、用いたポリフェニレンエーテル系樹脂組成物
のMFRが低過ぎる比較例1は、表面平滑性及び外観に
劣り、かつセル径が大きい。また、第一工程のキャビテ
ィクリアランスが過大な比較例2は、外観に劣る。
【0040】
【表1】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実 施 例 比 較 例 1 2 3 4 5 1 2 MFR g/10分 42 8.4 42 42 42 1.4 42 CVクリアランスmm 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 4.0 発泡倍率 1.9 2.0 3.0 1.9 1.9 1.9 1.9 表面平滑性 ○ ○ ○ ○ ○ △ ○ 外観 ○ ○ ○ ○ ○ × × セル径 mm 中心部 (1) 0.12 0.28 0.80 0.40 0.12 1.50 0.50 表面近傍部(2) 0.05 0.10 0.10 0.10 0.05 0.30 0.20 (1)/(2) 2.4 2.8 8.0 4.0 2.4 5.0 2.5 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0041】・MFR:用いたポリフェニレンエーテル
系樹脂組成物の、JIS7210に準じて測定した28
0℃、5kgfにおけるMFR ・CVクリアランス:第一工程のキャビティークリアラ
ンス ・表面平滑性:発泡体の表面の平滑性を目視観察し、○
(良好)及び△(やや不良)で評価した ・外観:発泡体の外観を目視観察し、○(良好)及び×
(不良)で評価した ・セル径:発泡体の断面から、発泡体内部の中心部と表
面近傍部のセル径を測定した
【0042】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、ポ
リフェニレンエーテル系樹脂からなる発泡体であり、ス
キン層は発泡がなく平滑であり、成形体表面にフッラッ
シュ、シルバーマークがなくて光沢がよく、かつそりひ
けがなく、さらに発泡体のセル構造は、中心部が大き
く、表面近くになるにしたがい緻密になるという特異な
傾斜構造を有しており、よって表面強度、力学的強度を
発揮する上で有利であるという優れた特徴を有する発泡
体、該発泡体の製造方法及び該製造方法に用いる樹脂組
成物を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】成形工程の説明図であり、縦軸はキャビティー
クリアランスを表し、横軸は時間経過を表す。
【図2】発泡成形を行う金型の縦断面図である。
【図3】発泡成形を行う金型の縦断面図である。
【図4】得られた円板成形品の斜視図である。
【符号の説明】
1 上ブラテン 2 下ブラテン 3 上金型 4 下金型 5 噛み合わせ部 6 キャビティー 7 溶融樹脂通路 7’接続口 8 溶融樹脂 8’成形体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 噛み合わせ部(5)において摺動可能
    で、かつキャビティークリアランス(t)が任意に設定
    可能な一対の雌雄金型(3,4)を用い、下記第一工程
    〜第四工程を含む発泡体の製造方法であって、かつJI
    S7210に準じて測定した280℃、5kgfにおけ
    るMFRが2.0〜60g/10分であるポリフェニレ
    ンエーテル系樹脂組成物を用いる発泡体の製造方法。 第一工程:キャビティークリアランスを1mm以下と
    し、雌雄いずれかの金型内に設けられた溶融樹脂通路
    (7)からキャビティー内に化学発泡剤を混入したポリ
    フェニレンエーテル系溶融樹脂(8)の供給を開始する
    工程 第二工程:溶融樹脂(8)の供給中に、キャビティー内
    に供給された溶融樹脂の圧力が5〜100kg/cm2
    となるように雌雄いずれかの型を移動させ、キャビティ
    ークリアランスを大きくする工程 第三工程:溶融樹脂供給完了と同時に溶融樹脂に5〜1
    00kg/cm2 の圧力をかけながらスキン層を形成さ
    せる工程 第四工程:さらにキャビティークリアランス(t)を大
    きくし、発泡したコア層を形成させた後、成形体を金型
    内で冷却する工程
  2. 【請求項2】 第四工程におけるキャビティークリアラ
    ンス(t)の上昇速度が5〜100mm/secである
    請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の製造方法に用いる、JI
    S7210に準じて測定した280℃、5kgfにおけ
    るMFRが2.0〜60g/10分であるポリフェニレ
    ンエーテル系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の製造方法により得られる
    発泡体。
  5. 【請求項5】 発泡体内部の中心部と表面近傍部のセル
    径の比が2以上である請求項4記載の発泡体。
JP8282200A 1996-10-24 1996-10-24 発泡体の製造方法、樹脂組成物及び発泡体 Pending JPH10119078A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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